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特開2023-58031デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ
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  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図1
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図2A
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図2B
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図3
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図4
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図5
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図6
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図7
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図8
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図9
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図10A-C
  • 特開-デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058031
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】デジタルアセットおよび関係する物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230417BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022163839
(22)【出願日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】17/499,460
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/944,847
(32)【優先日】2022-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.QRコード
3.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ニート
(72)【発明者】
【氏名】カール アルネーゼ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン ダンガラン
(72)【発明者】
【氏名】トッド アメス
(72)【発明者】
【氏名】エリカ ウィケス-スニード
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】エンタープライズネットワーク内のデジタルアセットの処理と関係する物理的製品とを相互に接続するデジタルアセットシステムを提供すること。
【解決手段】デジタルアセットは、エンタープライズネットワーク内でのデジタルアセットとの対話、ならびに関係する物理的製品の物理的および商業的属性を含む、いくつかの要因に基づいて生成され、更新されてよい。デジタルアセットは、現実世界の条件に基づいて動的に更新され、ユーザ、製造、およびユーザ関与システム間のシステム間対話を容易にするために利用されてよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を介して、複数のデジタルアセットを安全に流通させるための方法であって、
複数のユーザデバイスのうちのユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、そのユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素とユーザデバイスとの間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始を遅らせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、を含む方法。
【請求項2】
アクションが、デジタルアセットを複数のユーザデバイスのうちの別のユーザデバイスに移動することと、デジタルアセットをデジタル的に破壊することと、デジタルアセットをデジタル的に保持することと、のうち少なくとも1つを含む、請求項1の方法。
【請求項3】
デジタルアセットを別のユーザデバイスに移動することに基づいて所有権特性を更新することが、デジタルアセットを、デジタル記憶構成要素から、当該別のユーザデバイスに関連付けられた別のデジタル記憶構成要素に移動することを含む、請求項2の方法。
【請求項4】
デジタルアセットをデジタル的に保持することが、
物理的製品に関連する第2のアクションを開始するのをバックエンドシステムに阻止させるように構成された第2の信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信すること、をさらに含む、請求項2の方法。
【請求項5】
分散ノードシステムが準プライベートブロックチェーンネットワークである、請求項1の方法。
【請求項6】
デジタルアセットが、物理的製品の少なくとも1つの物理的属性に基づいて生成される非代替性トークンである、請求項1の方法。
【請求項7】
所有権特性が物理的な住所を識別し、物理的製品に関連する第2のアクションが、
バックエンドシステム内の発送サブシステムにより、物理的製品を物理的な住所に送付するための発送手順を開始すること、
バックエンドシステム内の生産サブシステムにより、物理的製品を製造するための生産手順を開始すること、および
物理的製品を製造するための生産手順を生産サブシステムが開始するのを阻止すること、
のうち少なくとも1つを含む、請求項1の方法。
【請求項8】
複数のデジタルアセットの中の各デジタルアセットが、物理的製品に関連している、請求項1の方法。
【請求項9】
バックエンドシステムにより、物理的製品に関連する希少性属性を決定すること、
希少性属性に基づいて、生成する複数のデジタルアセットの数を決定すること、および
決定された数に基づいて複数のデジタルアセットを生成すること、をさらに含む、請求項8の方法。
【請求項10】
複数のユーザデバイスのうち、複数のデジタルアセットのうちの第2のデジタルアセットを所有している第2のユーザデバイスを特定すること、
ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素に第3のデジタルアセットをデポジットすることであって、第3のデジタルアセットが、ユーザデバイスに関連する属性に基づく、第3のデジタルアセットをデポジットすること、および
第2のユーザデバイスに関連付けられた第2のデジタル記憶構成要素に第4のデジタルアセットをデポジットすることであって、第3のデジタルアセットおよび第4のデジタルアセットは、上記デジタルアセットおよび第2のデジタルアセットに基づいてデポジットされ、第4のデジタルアセットは、第2のユーザデバイスに関連する属性に基づく、第4のデジタルアセットをデポジットすること、をさらに含む、請求項8の方法。
【請求項11】
準プライベートの分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を介して、複数のデジタルアセットを安全に流通させるためのシステムであって、システムが、
分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を備え、デジタルアクティベーション層は、
複数のユーザデバイスのうちのユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素とユーザデバイスとの間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始の遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
バックエンドシステムに所有権特性に基づいて物理的製品に関連する第2のアクションを開始させるように構成された信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信することと、
を行うように構成され、
バックエンドシステムは、発送サブシステムを備え、バックエンドシステムが、
デジタルアクティベーション層から受信された信号に基づき、所有権特性に基づいて、物理的製品に関連する第2のアクションを開始する
ようにさらに構成されている、システム。
【請求項12】
アクションが、デジタルアセットを複数のユーザデバイスのうちの別のユーザデバイスに移動することと、デジタルアセットをデジタル的に破壊することと、デジタルアセットをデジタル的に保持することと、のうち少なくとも1つを含む、請求項11のシステム。
【請求項13】
デジタルアセットを別のユーザデバイスに移動することに基づいて所有権特性を更新することが、デジタルアセットを、デジタル記憶構成要素から、当該別のユーザデバイスに関連付けられた別のデジタル記憶構成要素に移動することを含む、請求項12のシステム。
【請求項14】
デジタルアセットをデジタル的に保持することが、
物理的製品に関連する第2のアクションを開始するのをバックエンドシステムに阻止させるように構成された第2の信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信すること、をさらに含む、請求項12のシステム。
【請求項15】
分散ノードシステムが準プライベートブロックチェーンネットワークである、請求項11のシステム。
【請求項16】
デジタルアセットが、物理的製品の少なくとも1つの物理的属性に基づいて生成される非代替性トークンである、請求項11のシステム。
【請求項17】
所有権特性が物理的な住所を識別し、物理的製品に関連する第2のアクションが、バックエンドシステム内の発送サブシステムにより、物理的製品を物理的な住所に送付するための発送手順を開始することを含む、請求項11のシステム。
【請求項18】
複数のデジタルアセットの中の各デジタルアセットが物理的製品に関連している、請求項11のシステム。
【請求項19】
デジタルアクティベーション層が、
バックエンドシステムにより、物理的製品に関連する希少性属性を決定すること、
希少性属性に基づいて、生成する複数のデジタルアセットの数を決定すること、および
決定された数に基づいて複数のデジタルアセットを生成すること、
を行うようにさらに構成されている、請求項18のシステム。
【請求項20】
プログラムコードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、プログラムコードは、分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始に遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
を含む動作を行わせるために実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項21】
コンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムコードは、分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始に遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
を含む動作を行わせるために実行可能である、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、デジタルアセットシステム、物理的製品システムを含む様々なシステムと、それらのシステムにまたがるユーザ行動とを安全に相互接続するための新規なアーキテクチャに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、デジタルアセットを使用する、ユーザ、製造、および対話型のユーザ関与システム間のシステム間対話を容易にしながら、デジタルアセットおよび対応する物理的製品を管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
物理的製品のデジタル化は、近年非常に盛んになっている。デジタルアセットは、数例を挙げると、デジタルゲーム、ソーシャルメディアシステム、メンバーシップ/顧客関与プログラム、オンライン店舗、オンライン金融システムを含む、企業の様々なネットワーキングプラットフォームを通じて、企業から入手可能にされ得る。一般に、デジタルアセットは、それら企業が物理的製品の有用性をデジタル領域に拡張するための機構であり、それにより、企業の様々なプラットフォームを通じて提供される製品との全体的な関与を高める。例えば、物理的製品に関連するデジタルアセットが、ビデオゲームの文脈で提供されることがある。デジタルアセットは、その物理的製品が、そのビデオゲーム内で使用可能なアイテムとしてデジタル的に再現されることを可能にし得る。別の例として、デジタルアセットの中には、メンバーシッププログラムを通じて企業のサービスや製品に対する顧客の忠誠心を向上させるために作成されるものがある。
【0003】
分散型台帳(例えば、ブロックチェーン)などの技術により、デジタルアセットの様相は、デジタルアセットの作成を可能にしながら、そのようなデジタルアセットの所有権を検証可能に追跡する、という2つの絡み合った形にさらに変容した。しかし、これらのデジタルアセットを利用する既存の機能は、特定の関連するサービスや製品の外側では、またアセット自体を越えては、顧客にとってほとんど実際的な価値を持たない。例えば、現在のデジタルアセットは、現実世界の物との関係をほとんど持たず、当該企業によって提供されるものに制限される静的な創作物である。単に仮想的な表象であることを越えてデジタルアセットの価値を高めるシステムがあれば、ユーザの関与および忠誠心をさらに向上させるために企業にとって有益である。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態によると、デジタルアクティベーション層を介して複数のデジタルアセットを安全に流通させるための動作を含む、方法、システム、および非一時的コンピュータ可読媒体が請求される。デジタルアクティベーション層は、複数のユーザデバイスのうちのユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、そのユーザデバイスに関連付けられたデジタルウォレットを有効化するための分散型台帳を備えてよい。いくつかの実施形態では、分散型台帳は、ブロックチェーンネットワークとして実装され、ブロックチェーンネットワーク内のブロックに記憶されたデジタルウォレットとユーザデバイスとの間の関連付けを含む。デジタルウォレットは、ユーザデバイスに関連付けられてよい。
【0005】
デジタルアクティベーション層は、ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信してよい。分散型台帳はさらに、デジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを、ブロックチェーンネットワーク内のブロックに記憶してよい。デジタルアクティベーション層はさらに、デジタルウォレットのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットを記憶してよい(例えば、デジタルアクティベーション層の外部のデータベースまたは他の記憶手段に)。
【0006】
デジタルアクティベーション層によって行われる追加的な動作は、デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信し、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことをさらに含んでよい。いくつかの実施形態では、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始に遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンド層によって行われる。いくつかの実施形態では、バックエンド層は、エンタープライズによって制御されるバックエンドシステムとして実装されてよい。
【0007】
デジタルアクティベーション層によって行われる追加的な動作は、デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新すること、および、所有権特性に基づいて物理的製品に関連する第2のアクションをバックエンドシステムに開始させるように構成された信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信することを含んでよい。
【0008】
本発明の実施形態のさらなる特徴は、以下の説明に述べられ、一部は説明から明らかになり、または本発明の実施によって分かるであろう。上述の概略的な説明および以下の詳細な説明は共に例示的かつ説明のためであり、請求される本発明のさらなる説明を提供するものである。
【0009】
本発明は以下の実施形態を含む。
[1]分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を介して、複数のデジタルアセットを安全に流通させるための方法であって、
複数のユーザデバイスのうちのユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、そのユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素とユーザデバイスとの間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始を遅らせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、を含む方法。
[2]アクションが、デジタルアセットを複数のユーザデバイスのうちの別のユーザデバイスに移動することと、デジタルアセットをデジタル的に破壊することと、デジタルアセットをデジタル的に保持することと、のうち少なくとも1つを含む、[1]の方法。
[3]デジタルアセットを別のユーザデバイスに移動することに基づいて所有権特性を更新することが、デジタルアセットを、デジタル記憶構成要素から、当該別のユーザデバイスに関連付けられた別のデジタル記憶構成要素に移動することを含む、[2]の方法。
[4]デジタルアセットをデジタル的に保持することが、
物理的製品に関連する第2のアクションを開始するのをバックエンドシステムに阻止させるように構成された第2の信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信すること、をさらに含む、[2]の方法。
[5]分散ノードシステムが準プライベートブロックチェーンネットワークである、[1]の方法。
[6]デジタルアセットが、物理的製品の少なくとも1つの物理的属性に基づいて生成される非代替性トークンである、[1]の方法。
[7]所有権特性が物理的な住所を識別し、物理的製品に関連する第2のアクションが、
バックエンドシステム内の発送サブシステムにより、物理的製品を物理的な住所に送付するための発送手順を開始すること、
バックエンドシステム内の生産サブシステムにより、物理的製品を製造するための生産手順を開始すること、および
物理的製品を製造するための生産手順を生産サブシステムが開始するのを阻止すること、
のうち少なくとも1つを含む、[1]の方法。
[8]複数のデジタルアセットの中の各デジタルアセットが、物理的製品に関連している、[1]の方法。
[9]バックエンドシステムにより、物理的製品に関連する希少性属性を決定すること、
希少性属性に基づいて、生成する複数のデジタルアセットの数を決定すること、および
決定された数に基づいて複数のデジタルアセットを生成すること、をさらに含む、[8]の方法。
[10]複数のユーザデバイスのうち、複数のデジタルアセットのうちの第2のデジタルアセットを所有している第2のユーザデバイスを特定すること、
ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素に第3のデジタルアセットをデポジットすることであって、第3のデジタルアセットが、ユーザデバイスに関連する属性に基づく、第3のデジタルアセットをデポジットすること、および
第2のユーザデバイスに関連付けられた第2のデジタル記憶構成要素に第4のデジタルアセットをデポジットすることであって、第3のデジタルアセットおよび第4のデジタルアセットは、上記デジタルアセットおよび第2のデジタルアセットに基づいてデポジットされ、第4のデジタルアセットは、第2のユーザデバイスに関連する属性に基づく、第4のデジタルアセットをデポジットすること、をさらに含む、[8]の方法。
[11]準プライベートの分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を介して、複数のデジタルアセットを安全に流通させるためのシステムであって、システムが、
分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層を備え、デジタルアクティベーション層は、
複数のユーザデバイスのうちのユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素とユーザデバイスとの間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始の遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
バックエンドシステムに所有権特性に基づいて物理的製品に関連する第2のアクションを開始させるように構成された信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信することと、
を行うように構成され、
バックエンドシステムは、発送サブシステムを備え、バックエンドシステムが、
デジタルアクティベーション層から受信された信号に基づき、所有権特性に基づいて、物理的製品に関連する第2のアクションを開始する
ようにさらに構成されている、システム。
[12]アクションが、デジタルアセットを複数のユーザデバイスのうちの別のユーザデバイスに移動することと、デジタルアセットをデジタル的に破壊することと、デジタルアセットをデジタル的に保持することと、のうち少なくとも1つを含む、[11]のシステム。
[13]デジタルアセットを別のユーザデバイスに移動することに基づいて所有権特性を更新することが、デジタルアセットを、デジタル記憶構成要素から、当該別のユーザデバイスに関連付けられた別のデジタル記憶構成要素に移動することを含む、[12]のシステム。
[14]デジタルアセットをデジタル的に保持することが、
物理的製品に関連する第2のアクションを開始するのをバックエンドシステムに阻止させるように構成された第2の信号を、デジタルアクティベーション層からバックエンドシステムに送信すること、をさらに含む、[12]のシステム。
[15]分散ノードシステムが準プライベートブロックチェーンネットワークである、[11]のシステム。
[16]デジタルアセットが、物理的製品の少なくとも1つの物理的属性に基づいて生成される非代替性トークンである、[11]のシステム。
[17]所有権特性が物理的な住所を識別し、物理的製品に関連する第2のアクションが、バックエンドシステム内の発送サブシステムにより、物理的製品を物理的な住所に送付するための発送手順を開始することを含む、[11]のシステム。
[18]複数のデジタルアセットの中の各デジタルアセットが物理的製品に関連している、[11]のシステム。
[19]デジタルアクティベーション層が、
バックエンドシステムにより、物理的製品に関連する希少性属性を決定すること、
希少性属性に基づいて、生成する複数のデジタルアセットの数を決定すること、および
決定された数に基づいて複数のデジタルアセットを生成すること、
を行うようにさらに構成されている、[18]のシステム。
[20]プログラムコードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、プログラムコードは、分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始に遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
を含む動作を行わせるために実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
[21]コンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムコードは、分散ノードシステムを構成するデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスがデジタルアクティベーション層に接続するのに応答して、分散ノードシステム上で、デジタル記憶構成要素を有効化することであって、分散ノードシステムが、デジタル記憶構成要素間の関連付けを含んでいる、有効化することと、
ユーザデバイスから、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットの所有権を求める要求を受信することであって、分散ノードシステムは、そのデジタルアセットと物理的製品との間の関連付けを識別するブロックを含んでいる、受信することと、
デジタルアセットの所有権を求める要求を受信するのに続いて、デジタルアセットをデジタル記憶構成要素に記憶することと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションは、物理的製品に関連する第2のアクションの開始に遅延を生じさせるまたは早めるように構成され、第2のアクションは、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、アクションを行うことと、
デジタルアセットに対してアクションを行うことに基づいてデジタルアセットの所有権特性を更新することと、
を含む動作を行わせるために実行可能である、プログラム。
【0010】
さらに、本発明は以下の実施形態を含む。
[1]エンタープライズネットワーク内で実装されるデジタルアクティベーション層を介して複数のデジタルアセットを安全に流通させるための方法であって、
ユーザデバイスから、エンタープライズネットワークに登録する要求を受信することと、
要求を受信するのに応答して、デジタルアクティベーション層によって管理される分散ノードシステムのノード上で、ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットをデジタル記憶構成要素にデポジットすることであって、デジタルアセットはある製品に関連する、デポジットすることと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションが、上記製品に関連する第2のアクションを開始する期間を遅らせるまたは早めるように構成されている、アクションを行うことと、を含む方法。
[2]第2のアクションが、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、[1]の方法。
[3]デジタルアクティベーション層が、エンタープライズネットワークの外側に位置する外部システムとの接続を確立するように構成されている、[1]の方法。
[4]外部システムが、第3者アプリケーションを実装するように構成され、上記方法が、
上記接続を介して、第3者アプリケーションによる使用のためにデジタルアセットを外部システムにインポートすること、をさらに含む、[3]の方法。
[5]第3者アプリケーションがビデオゲームアプリケーションである、[4]の方法。
[6]第3者アプリケーションがソーシャルメディアアプリケーションである、[4]の方法。
[7]デジタルアクティベーション層がブロックチェーンネットワークとして実装され、外部システムとの接続が、ブロックチェーンネットワークから分離したサイドチェーンネットワークとして実装される、[3]の方法。
[8]デジタルアクティベーション層が、サイドチェーンネットワークを介してデジタルアセットを外部システムにインポートするように構成される、[7]の方法。
[9]複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成することが、
上記製品に関連する使用指標を取得することであって、使用指標が、製品の人気度または製品の売上高の少なくとも一方を示す、取得することと、
使用指標に基づいてデジタルアセットを生成することと、をさらに含む、[1]の方法。
[10]デジタルアセットが、製品の少なくとも1つの物理的属性に基づいて生成される非代替性トークンである、[1]の方法。
[11]製品に関連する第2のアクションが、
バックエンドシステム内の生産サブシステムにより、製品を製造するための生産手順を開始すること、および
製品を製造するための生産手順を生産サブシステムが開始するのを阻止すること、
の少なくとも一方を含む、[1]の方法。
[12]複数のデジタルアセットを安全に流通させるためのシステムであって、システムが、
エンタープライズネットワーク内で実装されるデジタルアクティベーション層を備え、デジタルアクティベーション層が、
ユーザデバイスから、エンタープライズネットワークに登録する要求を受信することと、
要求を受信するのに応答して、デジタルアクティベーション層によって管理される分散ノードシステムのノード上で、ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットをデジタル記憶構成要素にデポジットすることであって、複数のデジタルアセットのうちの当該デジタルアセットはある製品に関連する、デポジットすることと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションが、上記製品に関連する第2のアクションを開始する期間を遅らせるまたは早めるように構成されている、アクションを行うことと
を行うように構成されている、システム。
[13]第2のアクションが、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる、[12]のシステム。
[14]デジタルアクティベーション層が、エンタープライズネットワークの外側に位置する外部システムとの接続を確立するように構成されている、[12]のシステム。
[15]外部システムが、第3者アプリケーションを実装するように構成され、デジタルアクティベーション層が、
上記接続を介して、第3者アプリケーションによる使用のためにデジタルアセットを外部システムにインポートする
ようにさらに構成されている、[14]のシステム。
[16]第3者アプリケーションがビデオゲームアプリケーションである、[15]のシステム。
[17]第3者アプリケーションがソーシャルメディアアプリケーションである、[15]のシステム。
[18]デジタルアクティベーション層がブロックチェーンネットワークとして実装され、外部システムとの接続が、ブロックチェーンネットワークから分離したサイドチェーンネットワークとして実装される、[14]のシステム。
[19]複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成するために、デジタルアクティベーション層が、
上記製品に関連する使用指標を取得することであって、使用指標が、物理的製品の人気度または製品の売上高の少なくとも一方を示す、取得することと、
使用指標に基づいてデジタルアセットを生成することと
を行うようにさらに構成されている、[12]のシステム。
[20]プログラムコードが記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、プログラムコードは、エンタープライズネットワーク内で実装されるデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスから、エンタープライズネットワークに登録する要求を受信することと、
要求を受信するのに応答して、デジタルアクティベーション層によって管理される分散ノードシステムのノード上で、ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットをデジタル記憶構成要素にデポジットすることであって、デジタルアセットはある製品に関連する、デポジットすることと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションが、上記製品に関連する第2のアクションを開始する期間を遅らせるまたは早めるように構成されている、アクションを行うことと
を含む動作を行わせるために実行可能である、非一時的コンピュータ可読媒体。
[21]コンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムコードは、エンタープライズネットワーク内で実装されるデジタルアクティベーション層に、
ユーザデバイスから、エンタープライズネットワークに登録する要求を受信することと、
要求を受信するのに応答して、デジタルアクティベーション層によって管理される分散ノードシステムのノード上で、ユーザデバイスに関連付けられたデジタル記憶構成要素を有効化することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットをデジタルアセットドロップの一部として生成することと、
デジタルアクティベーション層により、複数のデジタルアセットのうちのデジタルアセットをデジタル記憶構成要素にデポジットすることであって、デジタルアセットはある製品に関連する、デポジットすることと、
デジタルアセットに対して行うアクションをユーザデバイスから受信することと、
デジタルアクティベーション層により、そのアクションをデジタルアセットに対して行うことであって、アクションが、上記製品に関連する第2のアクションを開始する期間を遅らせるまたは早めるように構成されている、アクションを行うことと
を含む動作を行わせるために実行可能である、プログラム。
【0011】
添付図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなしている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】いくつかの実施形態による、デジタル製品および物理的製品を処理するためのアクティベーションアーキテクチャのブロック図である。
図2A】いくつかの実施形態による、デジタル製品および物理的製品を処理するための様々な構成要素を含むアクティベーションアーキテクチャのブロック図である。
図2B】いくつかの実施形態による、デジタル製品および物理的製品を処理するための様々な構成要素を含むデジタルアクティベーション層の代替実施形態のブロック図である。
図3】いくつかの実施形態による、物理的製品との組み合わせでデジタルアセットを処理するためのステップを説明するフローチャートである。
図4】いくつかの実施形態による、デジタルアセットを生成するためのステップを説明するフローチャートである。
図5】いくつかの実施形態による、物理的製品との組み合わせでデジタルアセットを処理するための、システム内の種々のデバイス間の通信を説明するシステム図である。
図6】いくつかの実施形態による、デジタルアセットをカスタマイズするための処理を説明するフローチャートである。
図7】いくつかの実施形態による、デジタルアセットに関連する報酬を生成するための処理を説明するフローチャートである。
図8】いくつかの実施形態による、デジタルアセットを第3者システムに組み込む処理を説明するフローチャートである。
図9】いくつかの実施形態による、ブロックチェーン技術を実装するためのスマートコントラクトに基づいてデジタルアセットを処理する処理を説明するフローチャートである。
図10A-C】いくつかの実施形態による、例示的デジタルアセットの見え方の図である。
図11】様々な実施形態を実施するために有用な例示的コンピュータシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面中、同様の参照符号は、概して、同一のまたは同様の要素を示す。また、概して、参照符号の一番左の桁は、その参照符号が最初に現れる図面を識別する。
【0014】
本発明は、次いで添付図面に示されるその実施形態を参照して詳細に説明される。「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的実施形態」、「いくつかの実施形態」等の言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、すべての実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らないことを意味する。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照していない。さらに、特定の特徴、構造、または特性がある実施形態との関係で説明される場合、明示的に記載されているかどうかに拘らず、他の実施形態との関係でその特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは当業者の知識の範囲内であると考えられる。
【0015】
語「発明」または「本発明」は、本明細書において非制限的な語として使用され、その特定の発明のいずれか1つの実施形態を参照する意図はなく、本願に記載されるすべての可能な実施形態を包含する。
【0016】
本発明またはその一部もしくは機能の様々な態様は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、命令が記憶された有形のコンピュータ可読もしくはコンピュータ使用可能記憶媒体、またはそれらの組み合わせを使用して実施されてよく、1つもしくは複数のコンピュータシステムもしくは他の処理システムの中で実施されてよい。
【0017】
本開示は、デジタルアセットおよび物理的製品を生成および処理するためのアーキテクチャを対象とする。アーキテクチャは、分散型台帳を用いるデジタルアクティベーション層を含み、分散型台帳は、各ユーザに関する情報を安全な方式でデジタルウォレットに記憶し、関係する物理的製品の所有権と連係してデジタルアセットの所有権をさかのぼって追跡することを可能にする。分散型台帳は、同期された不変のデータベースを維持するために協働するノードの分散ネットワークまたはノードシステムとして実装され得る、ネットワーク構造体である。いくつかの実施形態では、デジタルアクティベーション層は、物理的製品の提供と、その物理的製品の属性に基づいたデジタルアセットの生成の両方を行う企業のエンタープライズネットワーク内で用いられてよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、物理的製品は、例えば、履物品や衣料品であってよい。履物品の例には、任意種類の靴、ブーツ、またはサンダルが含まれる。衣料品の例には、野球帽、シャツ、ズボン、半ズボン、および靴下が含まれる。
【0019】
デジタルアクティベーション層内の分散型台帳構成要素は、エンタープライズネットワーク内の、およびエンタープライズネットワークの外部にあるシステムとの、デジタルアセット管理を担ってよい。例えば、いくつかの実施形態では、デジタルアクティベーション層は、メンバーシップ、電子商取引(例えば、購入、デジタルウォレット管理、市場)、セキュリティ(例えば、認証、デジタルアセット追跡)、および物理的製品システム(例えば、生産、発送)を含む企業の諸システムにまたがる、デジタルアセットのシステム間利用を可能にする。いくつかの実施形態では、デジタルアクティベーション層は、ビデオゲーム提供者、物理的店舗、およびソーシャルメディアウェブサイトのような他のサービスまたは製品提供者などの外部システムにも接続してよい。分散型台帳構成要素を用いるデジタルアクティベーション層の実施形態の少なくとも一部は、上記の必要性を満たし、また以下の説明によって明らかにされるように、さらなる関連する利点を提供する。
【0020】
本発明のいくつかの実施形態は、物理的製品との組み合わせでデジタルアセットを作成および管理するためにデジタルアクティベーション層を利用することに関する。一実施形態では、デジタルアセットは、保証された一意のトークンである(例えば、非代替性トークンまたはNFT)。物理的製品は、デジタルアセットの物理的相当物に相当してよい。例えば、デジタルアクティベーション層は、物理的製品の特定の属性に基づいてデジタルアセットを生成してよい。1つの実施形態では、デジタルアセットは、シャツ、帽子、または履物などの物理的な着用品の1つまたは複数の属性に対応するデジタル衣料品として実装されてよい。デジタルアクティベーション層内の分散型台帳は、デジタルアセットが購入され得る市場を提供してよい。また、ユーザは、デジタルアクティベーション層を介してデジタルアセットを買う、売る、または取引してよい。デジタルアクティベーション層は、デジタルアセットに対して行われるアクションに基づいて、デジタルアセットに対応する物理的製品を処理してよい。そのような処理の例には、物理的製品をカスタマイズすること、物理的製品をデジタルアセットの所有者に発送すること、およびデジタルアセットが発送されることを所定の期間にわたって阻止することが含まれる。
【0021】
本発明の追加的な実施形態は、現実世界と仮想環境の両方でデジタルアセットの利用を拡大することによって企業とのユーザ関与を向上させるために、デジタルアクティベーション層内の分散型台帳構成要素の利点を利用することにも関する。分散型台帳は、デジタル製品と物理的製品の両方に関係しているため、エンタープライズシステム内のユーザ行動を安全に追跡することを可能にし、その情報を使用して、ユーザがそのエンタープライズネットワークを再び訪れるのを促すように追加的なサービスや製品をカスタマイズする。例えば、他のユーザなどとのエンタープライズシステム内でのユーザによる特定の対話に基づいて、またはデジタルアクティベーション層を介して提供されるデジタルアセットとの対話を通じて、新しい種類のデジタルアセットが生成され得る。別の例として、ユーザ行動は、デジタルアセットと同期された物理的製品に関連する対話(例えば、モバイルデバイス上のコンパニオンアプリを介してデジタル衣料品を仮想的に着用した状態で歩行する)、デジタルアセットに関するユーザ行動(例えば、他のユーザにデジタルアセットを販売促進するソーシャルメディア活動)、または現実世界の行動(例えば、物理的店舗を訪れる、物理的製品を購入する)を伴ってよい。このような追加的なサービスや製品は、ユーザのプロファイルのカスタマイズまたはデジタルアセットの生成を必要とすることがあり、それがユーザのデジタルウォレットにドロップされて、物理的製品の販売促進活動(例えば、早期のアクセス、より低い価格)、またはデジタルアセットに関する行動(例えば、デジタルアセットのカスタマイズ、第3者アプリケーションへのインポート)などの特定の特典をユーザに付与するために使用され得る。
【0022】
本発明の追加的な実施形態はさらに、エンタープライズネットワークと追加的な外部システムの両者を接続し、第3者システムへのデジタルアセットの組み込みを可能にする、メタバース環境の作成に関し得る。一実施形態では、外部システムは、デジタルアセットを物理的相当物に変換することが可能な製品製造システム、1つまたは複数のソーシャルメディアネットワーク、1つまたは複数のビデオゲーム、および物理的店舗に関連する1つまたは複数のネットワークを含んでよい。一実施形態では、外部システムは、デジタルアセットを販売する、および/またはデジタルアセットの物理的相当物を販売することが可能な小売りシステムとして実装されてよい。一実施形態では、外部システムは、ビデオゲームシステム(例えば、Fortnight、Minecraft、World of Warcraft、またはOverwatch)や、ソーシャルメディアアプリケーションなどの第3者アプリケーションへのアクセスを提供するアプリケーションサーバとして実装されてよい。デジタルアクティベーション層は、分散型台帳を利用してデジタルアセットをそのような別個のシステムに接続する。このシステムにおける分散型台帳の利点は、デジタルアセットの検証可能で認証された所有権がシステム間で共有されることを可能にし、信頼できる取引がシステム間で行われることを保証する。
【0023】
したがって、本明細書に記載される実施形態は、いずれもエンタープライズシステムの文脈の中で実装されることがある、デジタルアセット、対応する物理的製品、およびユーザに関連する情報の記憶および流通を連係させる分散型台帳の使用を介して、新規な形で、デジタルアセットおよび対応する物理的製品を作成および管理することを可能にする。すなわち、デジタルアクティベーション層は、分散型台帳の利点を利用して、エンタープライズシステムの内部と外部の両方で、それらのシステムにまたがって記憶されているユーザ行動に基づいて新しいデジタルアセットを動的に生成および連係するために、異種のシステム同士を安全な方式でつなぐ。
【0024】
例示的なデジタルアセットシステム
図1は、デジタルアセットシステム100の例示的実装を示すブロック図である。この例示的実装において、デジタルアセットシステム100は、バックエンド層110、デジタルアクティベーション層118、およびユーザデバイス122Aおよび122Bを含んでいる。ユーザデバイス122Aおよび122Bは、デジタルアセットシステムの異なるユーザ(例えば、異なる顧客)に対応し得、いくつかの例を挙げると、コンピューティングシステム、コンピューティングデバイス、ラップトップ、デスクトップ、携帯電話、タブレット、ソフトウェアモジュール、データベースシステム、仮想機械、着用品、電気器具、モノのインターネット(IoT)デバイス、多数の機械からなる群等のうちの任意の1つとして実装されてよい。
【0025】
ユーザデバイス122Aおよび122Bは、デジタルアクティベーション層118を介してバックエンド層110と通信してよい。ユーザデバイス104および108、ならびにバックエンド層110は、通信リンクを通じてデジタルアクティベーション層118に接続してよく、通信リンクは、有線および/もしくは無線(またはその組み合わせ)であってよく、LAN、WAN、セルラー、および衛星の任意の組み合わせを含んでよい。
【0026】
バックエンド層110は、物理的製品の物理的在庫112と、デジタルアセットへのユーザアクセスを提供するデジタルアセット市場114とへのユーザデバイス122Aおよび122Bのアクセスを管理および提供するための構成要素(図2にさらに詳細に解説される)を含んでよい。例えば、ユーザデバイス122Aの管理において、バックエンド層110は、物理的製品を製造し、物理的製品を発送するためのサーバを含んでよい。製造サーバは、物理的製品を生産する生産システムを制御してよい。例えば、製造システムは、履物を生産する生産施設に接続する。バックエンド層110は、物理的製品をカスタマイズする、物理的製品を購入する、デジタルアセットをカスタマイズする、およびデジタルアセットを購入することを求めるユーザ要求を受信するための計算を扱うプロセッサを用いて実装されてもよい。別の例として、バックエンド層110は、物理的製品を管理または販売する発注および在庫管理システムを含む、小売りシステムを制御し得る小売りサーバと通信してよい。例えば、小売りシステムは、履物を販売するオンライン小売り業者または従来の実際の小売り業者のいずれであってもよい。
【0027】
バックエンド層110は、例えばユーザデバイス122A~Bがそれを介して物理的製品を選択、カスタマイズおよび/または購入するために対話し得るウェブサイトとして実装され得る物理的在庫112内の物理的製品へのアクセスを提供し、物理的製品を管理してよい。同様に、バックエンド層110は、デジタルアセット市場114のデジタルアセットへのアクセスを提供し、デジタルアセットを管理してよく、デジタルアセット市場114も、例えば、ユーザデバイス122A~Bがそれを介してデジタル製品を選択、カスタマイズ、および/または購入するために対話し得るウェブサイトとして実装されてよい。一実施形態では、バックエンド層110は、物理的在庫112とデジタルアセット市場114の両方に接続するための統一されたインターフェースを提供してよい。
【0028】
デジタルアクティベーション層118は、分散型台帳に記憶されている情報を使用して通信を容易にする分散型台帳構成要素を介して、バックエンド層110をユーザデバイス122A~Bに接続してよい。分散型台帳内の情報は、準プライベートブロックチェーンネットワークまたはプライベートブロックチェーンネットワークを含む、ブロックチェーンネットワークとして実装されてよい。すべてのブロックチェーンネットワークは、下記でさらに説明されるようにパブリックであれ、プライベートであれ、準プライベートであれ、何らかの種の合意プロトコルを利用する。実用では、プロトコルは、各ネットワークがユーザを扱う異なる方式のために、それぞれ異なる。ブロックチェーンネットワークの他の共通する特性は、各ノードが、ネットワーク内で発生するトランザクションの書き込み専用台帳のコピーを維持し、合意プロトコルを使用してそのコピーを同期することである。
【0029】
しかし、これらのブロックチェーンネットワークには、デジタルアクティベーション層118にそれぞれ異なる利点を与える差異がある。例えば、パブリックブロックチェーンネットワークは、許可(例えば、クレデンシャル)が必要されることなく、どのユーザにもアクセスが可能である。これは、より多くの数のユーザがネットワークに参加することを可能にする。パブリックブロックチェーンネットワークは、ブロックチェーンに記憶されている情報に関する合意を提供するために、プルーフ・オブ・ワーク(proof of work)またはプルーフ・オブ・ステーク(proof of state)を合意プロトコルとして使用することがある。合意を実現するために、パブリックブロックチェーンネットワーク内の各ユーザ(またはノード)は、複雑な問題を解くことを要求されることもあれば(すなわち、プルーフ・オブ・ワーク)、またはブロックチェーンに参加するために自分のトークンを担保として「賭ける(stake)」ことを要求されることもある。ネットワーク内のノードがプルーフ・オブ・ワークを提供する(例えば、数学クイズを解く)またはプルーフ・オブ・ステークを提供すると、そのノードは、ブロックチェーン上でトランザクションの最近のブロックを確認することを許され、そのブロックを、ブロックチェーンの他のノードのコピーに記憶するために、ネットワーク内のすべての他のノードにブロードキャストする。
【0030】
プライベート、または許可制の、ブロックチェーンネットワークは、通例、誰がそのブロックチェーンに参加し、トランザクションを検証し、誰がブロックチェーンに記録されている情報を閲覧できるかを決定する企業などの単一のエンティティによって制御され得る、ブロックチェーンネットワークである。プライベートネットワークに参加したいユーザは、まず、制御エンティティによって実装されるアクセス制御機構に基づいて、参加する許可を受けなければならない。そのような機構の例には、既存のノードが招待を提供できるようにすること、または招待を発行する権限のある専用のノード集団が含まれる。また、ユーザが発行することのできるトランザクションのタイプなどの、ネットワーク内のユーザアクションが、制御エンティティによって実装される規則によって制約されてもよい。プライベートブロックチェーンネットワークを用いて実装される場合、デジタルアクティベーション層118は、特定の情報(例えば、各ユーザのクレジットカード情報)をプライベートかつ安全に保護することを可能にされる。制約されない性質からロバストなアプリケーションエコシステムを提供し得るパブリックブロックチェーンネットワークと異なり、プライベートブロックチェーンネットワークは、プライベートブロックチェーンがどのように使用およびアクセスされ得るかに関して規制されることがある。加えて、プライベートブロックチェーンネットワークを制御するエンティティは、ユーザが識別情報を提供することを要求し、特典をユーザに割り当て、エンタープライズアプリケーションにより類似する他の機能。ユーザフットプリントがより小さいため、プライベートブロックチェーンネットワークは、パブリックブロックチェーンネットワークとは異なる合意プロトコルを使用することがある。例えば、プライベートブロックチェーンは、トランザクションを許可する責任を、ネットワーク内の専用のノードグループに割り当ててよい。そのような合意は、より迅速なトランザクションの承認を可能にする。
【0031】
準プライベート、または混合型の、ブロックチェーンネットワークは、パブリックブロックチェーンネットワークとプライベートブロックチェーンネットワークの両方を用い、混合型ブロックチェーンを実装するエンティティ(企業など)が、サポートされる特定のアプリケーションにとって利益となる両者からの機能を活用することを可能にする。例えば、エンティティは、分散型台帳を介してアセットに関する情報をユーザと共有しながら、ユーザとエンティティ間の背景トランザクション(例えば、物理的アセットおよびデジタルアセットの購入など)を保護することができる。言い換えると、パブリックブロックチェーンネットワークは顧客を対象とするものであってよく、一方、プライベートブロックチェーンネットワークは、パブリックブロックチェーンネットワークのユーザによって見ることができない形でトランザクションを処理するために使用されてよい。
【0032】
準プライベートブロックチェーンネットワークを用いて実装される場合、デジタルアクティベーション層118は、顧客を対象とするブロックチェーンネットワークおよびエンタープライズを対象とするブロックチェーンネットワークを提供してよい。顧客を対象とするブロックチェーンネットワークは、数例を挙げると、物理的製品のアクセスおよび購入、デジタルアセットのアクセスおよび購入、ならびに物理的アセットとデジタルアセット両方の所有権の検証を含む、バックエンド層110との対話を行うためのものであってよい。エンタープライズを対象とするブロックチェーンネットワークは、数例を挙げると、トランザクションを処理する、トランザクションおよびユーザに関連する情報を分散型台帳に記憶する、ならびにデジタルアセットを生成するためのバックボーンを提供するものであってよい。一実施形態では、デジタルアクティベーション層118は、分散型台帳を準プライベートブロックチェーンネットワークとして実装してよい。
【0033】
別の実施形態では、分散型台帳は、メインブロックチェーンおよびサイドチェーンを使用して実装されてよい。サイドチェーンは、メインブロックチェーンと別個で、かつメインブロックチェーンと並行して動作するブロックチェーンである。デジタルアセットは、メインブロックチェーンから取得され、サイドチェーン内で利用され、その後メインブロックチェーンに戻されてよい。例えば、デジタルアセットは、サイドチェーン上で生成または作成され、必要に応じてメインブロックチェーンに移されてよい。いくつかの実施形態では、サイドチェーンは、デジタルアセットがサイドチェーンとメインブロックチェーンとの間で渡されることを可能にする双方向リンクを介して、メインブロックチェーンに接続される。サイドチェーンは、それ自体の規則セット、機能、合意アルゴリズムを実装してよく、ある目的のために、これらはすべてメインブロックチェーンのものとは異なる。デジタルアセットは、トランザクションのためにメインブロックチェーン上で生成され、実装されてよい。デジタルアセットが利用可能になった後(例えば、トランザクションの後)、デジタルアセットは、1つまたは複数の接続されたサイドチェーンに移動されてよく、そこでそのサイドチェーンの規則またはポリシーに従って処理されてよい。一実施形態では、混合型ブロックチェーンネットワークは、メインのパブリックブロックチェーンおよび別個のプライベートサイドチェーンとして実装されてよい。企業によって実装される異なる機能のために、別個のサイドチェーンがあり得る。例えば、デジタルアクティベーション層118は、デジタルアセットトランザクションを処理するためのサイドチェーン、デジタルアセットに関与するメンバーシップトランザクションを処理するためのサイドチェーン、外部システム(例えば、ビデオゲーム、ソーシャルメディア)内でデジタルアセットを処理するためのサイドチェーン、およびデジタルアセットに関係する物理的製品トランザクションを処理するトランザクションを処理するためのサイドチェーンを実装してよい。サイドチェーンは、より効率的なトランザクションの処理を可能にし、メインブロックチェーンの機能を中断することなく、メインブロックチェーンに新しい機能が追加されることを可能にする。
【0034】
いくつかの実施形態では、分散型台帳がどのように実装されるか(プライベート、パブリック、準プライベート)に関係なく、分散型台帳内のデータは、所有権の識別を容易にするために索引付けされてもよい。デジタルアクティベーション層118は、分散型台帳内のデータを索引付けして、台帳内のデータをより容易に照会できるようにしてよい。いくつかの実施形態では、データを索引付けすることは、分散型台帳に記憶されているデータの異なる部分を表す1つまたは複数のインターフェースを利用することを含んでよい。分散型台帳上のデータの照会は、照会されたデータを記述するそれぞれのインターフェースによって処理されてよい。そのインターフェースは次いで、照会されたデータを台帳から取得してよく、これは、デジタルアセットのユーザ、またはデジタルアセットの所有権に関連する特定の瞬間を、より迅速に特定することを含み得る。いくつかの実施形態では、インターフェースは、そのインターフェースが担当するデータと、そのインターフェースにどのようにデータを照会するかを定める、公開されている機能との一覧を含む。それにより、インターフェースは、ブロックチェーン上のデータが効率的に照会されることを可能にする。インターフェースの使用の一例は、デジタルアセットの所有権の特定のイベントをタイムラインに照会できる能力である。そのような所有権の「スナップショット」の瞬間は、クエリを介して取得されてよく、デジタルアセットおよびユーザの対話をさらにカスタマイズするために利用されてよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、分散型台帳は、トランザクションに関わるユーザプライバシーを保証するためにさらに他の方法も利用してよい。一例として、分散型台帳は、ゼロ知識の簡潔な非対話型知識の論拠、すなわち「zk-SNARK(zero-knowledge succinct non-interactive argument of knowledge)」を用いて実装されてよく、これは、例えば、ユーザアカウントにある正確な金額を明かすことなく、ユーザアカウントの資金の額がトランザクションのための金銭閾値を満たすことなど、ある言明が真実であることを、他の情報を一切明かすことなく検証するために使用され得るプロトコルである。したがって、分散型台帳は、ユーザが自分のユーザアカウントにある正確な額を提供する必要なく、ユーザがトランザクションを進めるための十分な資金を有していることを確認することができる。
【0036】
デジタルアセットの生成
トランザクションおよびユーザ情報の記憶と管理にどの種類の分散型台帳が利用されても、デジタルアクティベーション層118は、分散型台帳に記憶されている情報を利用して、分散アセットシステム100のユーザ間、およびエンタープライズの異なるプラットフォームにまたがって、デジタルアセットと物理的製品に関与するトランザクションを含む、信頼できる対話を提供する。一例として、トランザクションは、現実世界の物理的相当物(すなわち、物理的製品)に基づいてデジタルアセットを作成することを含んでよい。例えば、デジタルアクティベーション層118は、物理的製品116などの、対応する現実世界の物理的な着用品に基づいて、デジタルアセット120などのデジタル衣料品を作成してよい。デジタルアクティベーション層118は、物理的製品116の物理的属性または商業的属性に基づいてデジタルアセット120を作成してよい。物理的属性の非制限的な例には、物理的製品116の寸法、配色、および大きさが含まれる。別の非制限的な例として、デジタルアセットは、物理的製品の物理的属性に基づいて生成された画像を含んでよい。
【0037】
商業的属性の非制限的な例には、原産国、製造施設の識別、製造日、発送日、製造施設から小売り業者までの発送経路、生産された対応する物理的製品の数、販売数、事前注文の数、およびソーシャルメディア上で検出された言及(例えば、ハッシュタグ)の数、および現実世界での物理的製品の使用法(例えば、バスケットボールの試合やオリンピックで、有名人により)が含まれる。デジタルアセット120は物理的製品116と一対一の関係で対応してよいが(すなわち、1人の顧客によって所有される特定の靴に対して1つのNFTがある)、物理的製品116にいくつかの関係する物理的製品があってよい(すなわち、特定のモデルの靴について製造された1,000足の靴があってよい)ことに留意することが重要である。したがって、この説明における商業的属性は、関係する物理的製品を指し、物理的製品116だけを指すのではない。
【0038】
デジタルアセットは、分散型台帳によって実装されるアルゴリズムに基づいて、商業的属性の1つまたは複数に基づいて生成されてよい。例えば、原産国、製造施設識別子、製造日、発送日、および発送経路などの特定の商業的属性が、物理的製品116の出所を捉えるデジタルアセットの生成で使用されてよい。別の例では、デジタルアセットは、物理的製品の製造単位の数(すなわち希少性)、販売数、および/またはソーシャルメディアでの言及の数などの物理的製品の商業的使用状況を表してもよい。
【0039】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層118は、選択された物理的属性および商業的属性のいずれかを取り込んでデジタルアセット120を出力する生成アルゴリズムに基づいて、上述の物理的属性および商業的属性の1つまたは複数を使用してデジタルアセット120を作成してよく、デジタルアセット120は、物理的製品116を表す1つまたは複数のデジタル画像、物理的製品116の出所情報、およびデジタルアセット120の実行中トランザクションログを含んでよい。デジタルアセット120は、すべての関係する情報と共に、ブロックチェーンネットワーク上のブロックに記憶されてよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、デジタルアセット120は、デジタルアセットである非代替性トークン(「NFT」)である。ブロックチェーンネットワークを使用して生成されるので、デジタルアセットの一意性が保証される。NFTは、物理的製品のトークン化を可能にし、ブロックチェーンネットワークによって安全にされる。いくつかの実施形態では、NFTは、数例を挙げると、報酬メンバーシッププログラムや購入メンバーシッププログラムに関連するデータなどの、メンバーシップもトークン化する。複数の製造単位を有する物理的製品(例えば靴)には、製造単位ごとに一意のNFTがあってよく、それが各物理的製品116の固有の商業的属性を表す。
【0041】
上で説明されたようなデジタルアセットの特性は、ブロックチェーンネットワーク上でコードによって規制されてよい。コードの例には、スマートコントラクト(Ethereumネットワーク)が含まれ、これは、ロイヤルティの発行や他の支払いおよびトランザクションなどの、デジタルアセットに対する種々の動作を可能にする。1つの実施形態では、デジタルアセットは、Ethereumネットワーク内で使用されるERC-721規格と同様のNFTアルゴリズムを使用して作成されてよい。
【0042】
これらの様々な手段を通じて、デジタルアクティベーション層118の分散型台帳は、デジタルアセット116および物理的製品120の所有権を追跡するだけでなく、ブロックチェーンのブロック上でデジタルアセット116の所有権を物理的製品120の所有権にリンクする。したがって、デジタルアセット116は、一部では、物理的製品120に対するトークン化された所有権の主張と、上述の物理的属性および商業的属性などの物理的製品120の他の特性とを表し得る。デジタルアセットシステム100の種々のシステムからデジタルアセット116と物理的製品120に関する情報を取得し、取得した情報を分散型台帳のブロックに集約するための自動化された手段が分散型台帳上にあってよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、デジタルアセット116を生成する一部として商業的属性を使用することは、デジタルアセット116の動的な更新も可能にする。例えば、ある商業的属性は、リアルタイムで変化し、そのような商業的属性には、物理的製品120を含む関係する物理的製品の販売数、物理的製品120を含む関係する物理的製品の事前注文数、物理的製品120を含む関係する物理的製品の、ソーシャルメディア上で検出された言及(例えば、ハッシュタグ)の数、および、現実世界における物理的製品120を含む関係する物理的製品の使用状況(例えば、バスケットボールの試合やオリンピックで、有名人が身に着けているのが撮影される)などがある。そのような属性が更新される(例えば、ソーシャルメディアの言及の数が増える)たびに、関係する物理的製品(物理的製品120を含む)に関連するデジタルアセット(デジタルアセット116を含む)は、新しい属性を反映するように更新されてよい。他の実施形態では、デジタルアセット116の性質は、固定され、更新することはできない。
【0044】
デジタルアセットの更新により、デジタルアセットが現実世界の変化を反映することが可能になり、したがって、所有者にとってのデジタルアセットの価値および有用性を向上させる。このようなデジタルアセットの更新は、デジタルアセットがリアルタイムで更新されていくため、各アセットの希少性も増す。一実施形態では、デジタルアセットの更新は、デジタルアクティベーション層118のブロックチェーンに記憶されているスマートコントラクトを使用して実装されてよい。言い換えると、デジタルアクティベーション層118は、関係する物理的製品に関連する商業的属性などの現実世界のデータを収集して、そのデータをブロックに送付し、ブロックは、リンクされたデジタルアセットを記憶し、それらブロック上のスマートコントラクトを利用してデータを解析し、デジタルアセットを更新する。
【0045】
一実施形態では、デジタルアセットの更新は、デジタルアセットの1つまたは複数の視覚的特性を変化させることを含む。一実施形態では、最初に生成されるとき、デジタルアセット120は、物理的製品116の多次元(例えば、2Dまたは3D)のデジタル表現であってよい。デジタルアセット120が、関係する物理的製品の商業的属性への変更に基づいて更新されるのに伴い、デジタル表現の視覚的特性は、それらの変更を反映するように進展してよい。例えば、ソーシャルメディアプラットフォーム上での靴の人気度を表す視覚的特性があってよい(例えば、言及数を表すカウンタ、物理的製品が有名人によってまたはバスケットボールの試合で使用されている画像)。デジタルアクティベーション層118は、商業的属性を取得するために特定のソースに接続するように構成されてよく、ソースは、関係する物理的製品を検出し、それに対応する現実世界のデータが取得されることを可能にする、ウェブサイト収集プログラムや特定のソーシャルメディアウェブサイトを含む。
【0046】
他の実施形態では、商業的属性が視覚的特性を解放してよい。例えば、特定の数のソーシャルメディアの言及が、デジタルアセットのための新しい配色または新しいロゴをトリガしてよい。デジタルアクティベーション層118は、関係する物理的製品の所有者、特定の物理的製品116の所有者の1人または複数による商業的達成、または関係する物理的製品の売り上げおよび関係する物理的製品の人気に関する上述した商業的属性の背後に、視覚的特性をロックするための階層的手法を実装してよい。一例として、デジタルアクティベーション層118は、関係する物理的製品(例えば、同じモデルの靴)の全所有者のソーシャルメディア行動を取得してよい。この情報は、外部システムとの間、および所有者によって所有されているデジタルアセットに関連付けられた分散型台帳にすでに記憶されている情報との間でデジタルアクティベーション層118が有するつながりを通じて、動的に取得されてよい。デジタルアクティベーション層118が、それら所有者による投稿または他のソーシャルメディア行動の合計数が一定の閾値に達したと判断すると、デジタルアクティベーション層118は、各ユーザに対してデジタルアセットの視覚的特性を解放し、デジタルアセットを更新してよい。別の例として、ユーザが、物理的製品116内で個人フィットネス機器(例えば、スマートウォッチ)を介して追跡される自分の身体行動(例えば、歩数、心拍数)を、デジタルアセットの視覚的特性にリンクしてよい。物理的製品116の使用が多くなるのにつれて、デジタルアセットのデジタル表現の対応する変化が生じてよい(例えば、物理的製品116の使用を反映する摩耗を示すようにデジタル表現が更新されてよい)。
【0047】
さらなる実施形態では、デジタルアクティベーション層118は、製造施設または発送施設に接続して、関係する物理的製品に対応する変更を製造してよい。例えば、デジタルアクティベーション層118がデジタルアセットのための新しい配色を解放すると、デジタルアクティベーション層118はさらに、関係する物理的製品への更新を新しい配色で生産するために、その配色を製造施設に送ってよい。
【0048】
デジタルアセット市場
デジタルアクティベーション層118はさらに、デジタルアセットがデジタルアセットシステム100のユーザ間でカスタマイズ、購入、または取引され得るデジタルアセット市場114へのアクセスを提供し、市場114を管理してよい。例えば、デジタルアクティベーション層118は、デジタルアセットが購入されるための機構を提供してよい。いくつかの実施形態では、デジタルアセットは、デジタル通貨(例えば、ブロックチェーンに基づく)または現実世界の通貨(例えば、法定不換紙幣)を用いて直接購入されてよく、いくつかの実施形態では、デジタルアセットの所有権が物理的製品にリンクされてよく、その場合、物理的製品を購入すると、デジタル所有権を自動的に所有する結果となり、またはその逆であってもよく、その場合、デジタルアセットを購入すると、自動的に物理的製品を所有する結果となってよい。デジタルアクティベーション層118は、デジタルアセットがデジタルアセットシステム100のユーザ間で販売または取引されることを可能にする機構を提供してもよい。
【0049】
デジタルアクティベーション層118は、例えばユーザデバイス122A~Bからのプッシュまたはプルアクションを介して、物理的製品がいつ発売または購入されるかに基づいて、デジタルアセットの流通を連係させてもよい。一実施形態では、デジタルアセットシステム100は、デジタルアセットが同期される対応する物理的製品を製造する製造施設と連係する。一実施形態では、物理的製品116を発売または購入すると、結果として、関連するデジタルアセットが、デジタルアセット市場114を介して販売または取引が可能な状態になる。
【0050】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層118は、分散型台帳の対応するブロックにユーザプロファイルも記憶し、そこでは、各ブロックが、デジタルアセットシステム100の各ユーザに関連付けられてよい。ユーザプロファイルは、所有されている物理的製品およびデジタルアセット、ソーシャルメディア情報、デジタルアセットシステム100内でのユーザ行動、およびデジタルアセットシステム100の外部のユーザ行動などの、ユーザに関連する任意種類の情報を記憶してよい。ユーザプロファイルは、ソーシャルメディアネットワークの一部として実装されてよく、そこで、ユーザは、他のユーザに表示される物理的製品およびデジタルアセットをカスタマイズすることができる。一実施形態では、ユーザプロファイルは、仮想の店頭として実装されてよく、そこで、ユーザは、ユーザデバイス104および108などの自身のデバイスを介して、他のユーザとの間でデジタルアセットを買う、取引する、または売ることができる。デジタルアセットは、仮想的な靴や物理的な靴などの物理的製品の仮想表現だけでなく、デジタルアセットが異なるアセットの組み合わせとして実装される場合にはデジタルアセットの構成要素も含む。物理的製品が靴であり、デジタルアセットがその靴のデジタル表現である非制限的な一例として、デジタルアセットは、靴底、甲革、舌革、紐の通し穴、靴紐、材料、形状、色、およびスタイルなど、靴を表す構成要素の組み合わせとして実装されてよい。
【0051】
ユーザデバイス
一実施形態では、ユーザデバイス122A~Bは各々、プロセッサおよび記憶装置を含んでよい。ユーザデバイス122A~Bは、有線または無線接続を使用して互いとおよびデジタルアクティベーション層118と通信してよい。例えば、ユーザデバイス122Aは、セルラーネットワークを通じて、またはBluetooth、WiFi、任意のマシン間(M2M)プロトコル、もしくはモノのインターネット(IoT)プロトコルを含むワイヤレスプロトコルに直接基づいて、ユーザデバイス122Bと通信してよい。
【0052】
ユーザデバイス122A~Bの各々は、物理的製品116に接続してよい。物理的製品116は、ユーザデバイス122A~Bにワイヤレス信号を送信することが可能であってよい。例えば、物理的製品116には、Bluetooth、WiFi、およびRFIDに基づくワイヤレスチップが取り付けられてよく、別の例として、物理的製品116は、ユーザデバイス122A~Bによってスキャンすることができる識別子(例えば、QRコード)を含んでよく、識別子は、ユーザデバイス122A~Bをデジタルアクティベーション層118に記憶されている特定の情報に接続する。ユーザデバイス122A~Bは、物理的製品116が発送されるときに発送通知の受信を通じてなど、バックエンド層110と直接通信してもよい。
【0053】
デジタルアクティベーション層の例示的実装
図2Aは、いくつかの実施形態による、デジタル製品および物理的製品を処理するための様々な構成要素を含むアクティベーションアーキテクチャ200Aのブロック図である。
【0054】
アクティベーションアーキテクチャ200Aは、エンタープライズネットワーク205、外部システム220、およびユーザデバイス240A~Dを含む任意の数のユーザデバイスを含む。一実施形態では、アクティベーションアーキテクチャ200Aは、エンタープライズネットワーク205内と外部システム220内の両方でデジタルアセットが利用され得るメタバースを表してよい。エンタープライズネットワーク205は、バックエンド層210およびデジタルアクティベーション層230Aを含む。
【0055】
一実施形態では、バックエンド層210は、バックエンド層110に対応してよく、したがって、上記のバックエンド層110の関係する特徴および機能を備えている。バックエンド層210は、生産サブシステム212、発送サブシステム214、および購入サブシステム216をさらに含んでよい。
【0056】
生産サブシステム212は、物理的製品を生産する製造システムに接続するための構成要素を含んでよい。デジタルアクティベーション層230Aは、分散型台帳231Aに記憶されている情報を利用して、デジタルアセットおよびユーザ情報に基づく新規の設計者-製造者プロセスを提供する。一実施形態では、生産サブシステム212は、デジタルアセット、デジタルアセットとのユーザの対話、物理的製品の商業的属性、および他のユーザ情報のうちの1つまたは複数に基づいて物理的製品を生産するように、製造システムに信号を送ってよい。
【0057】
発送サブシステム214は、ユーザデバイスに関連付けられたユーザに物理的製品を発送する発送システムに接続するための構成要素を含んでよい。発送サブシステムは、物理的製品に関連する発送手順を開始するための信号をデジタルアクティベーション層230Aから受信するように構成されてよい。
【0058】
購入サブシステム216は、デジタル製品および物理的製品の購入を容易にし、管理するための構成要素を含んでよい。いくつかの実施形態では、購入サブシステム216は、物理的在庫112およびデジタルアセット市場114へのアクセスを管理し、提供してよい。一実施形態では、購入サブシステム216は、分散型台帳231Aとの組み合わせで、デジタル製品および物理的製品に関与するトランザクションで使用するためのデジタル通貨へのアクセスを提供してよい。デジタル通貨は、スマートコントラクトおよびトークンを含む、分散型台帳231Aのブロックチェーン技術を使用して実装されてよい。分散型台帳231A内で実装される場合、スマートコントラクトは、分散型台帳231A内の異なるノードにまたがって分散式に実行されることが可能なコードとして機能する。
【0059】
一実施形態では、分散型台帳231Aのスマートコントラクトは、実行されるのに伴ってスマートコントラクトの進展を追跡する状態も含む。スマートコントラクトは、デジタルアセットに関連する要件が満たされるときに自動的に実行されてよい。非制限的な一例として、スマートコントラクトは、靴製造者とその顧客との間の契約である。靴製造者は、分散型台帳をデプロイし、どの顧客が分散型台帳にアクセスできるかを制御する役割を担ってよい。スマートコントラクトは、特定の製品またはサービス(例えば、デジタルアセット、物理的製品、デジタルアセットまたは物理的製品への早期アクセス)は、顧客によって行われたときに一定の条件に基づいて顧客に利用可能にされ得ることを指定することができる。そのような条件の例には、物理的製品について投稿する、またはフォロワーもしくは投稿の数に関して節目に達するなどの、デジタル製品もしくは物理的製品を伴う特定の行動、または、販売促進期間中に物理的店舗にチェックインするなどの、自身のユーザデバイスを利用した行動を行うことが含まれる。
【0060】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、スマートコントラクトの実行に基づいてユーザデバイスにトークンを配布することができる。トークンは、次いで、デジタルアセットシステム100内での製品またはサービスの支払いとしてデジタルアセットシステム100内で利用されてよい。トークンは、ユーザのデジタルウォレットに記憶することができる。一例として、トークンは、ユーザデバイス240A~Dを介してデジタル製品または物理的製品を購入するために使用されてよい。一実施形態では、トークンは、トークン提供者(例えば、靴製造者)と提携している物理的店舗で物理的製品を購入するために使用されてもよい。この実施形態では、物理的店舗は、デジタルアクティベーション層230Aと対話して、物理的店舗の中でのユーザアクションに基づいてユーザプロファイルを追跡し、更新してよい。
【0061】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層230A内のスマートコントラクトは、報酬として与えられるトークンの数を調整する調整係数をスマートコントラクトに含んでよい。それらの調整係数は、スマートコントラクトを実行するための条件に関連する階層的な閾値に基づくことができる。例えば、階層に基づいてトークンの数を一定の率だけ増やすまたは減らすことができ、3軒の物理的店舗を訪れた場合は4トークン、4軒の物理的店舗を訪れた場合は5トークンなどとする。
【0062】
スマートコントラクトおよびトークンは、デジタルアセットを再組み合わせまたはカスタマイズするために利用されてもよい。トークンは、スマートコントラクトの実行を通じて2つ以上のデジタルアセットのカスタマイズされたバージョンを生成するために必要とされてよい。スマートコントラクトは、2つ以上のデジタルアセットを使用して、2つ以上のデジタルアセット各々の様々な構成要素を含み得る新しいデジタルアセットを作成する。一実施形態では、スマートコントラクトは、各デジタルアセットから特定の構成要素(例えば、配色、スタイル)を取得し、それらを組み合わせて新しいデジタルアセットを形成するためのコードを提供する。新しいデジタルアセットおよびカスタマイズの詳細は、分散型台帳231Aのブロックチェーンに記憶される。スマートコントラクトは、各デジタルアセットの特定の構成要素を含むことができ、組み合わせられてデジタルアセットにされるときに構成要素がどのように互いと相互作用するかを指定することができる。例えば、デジタルアセットをデジタルの靴として実装することを伴う実施形態では、スマートコントラクトは、特定種類の通し穴が、靴の全体的なスタイル(ハイトップ、ブーツ、ミッドライズ(mid-rise)、ロートップなど)に基づいて異なる形で組み込まれることを指定してよい。スマートコントラクトは、ハイトップの靴はある数の通し穴を含み、ブーツは別の数の通し穴を含むことを指定してよく、スマートコントラクトがデジタルアクティベーション層230Aによって実行されると、ブーツのデジタルアセットとは異なる数の通し穴を有するハイトップの靴に対応するデジタルアセットが生成される。このようにして、スマートコントラクトは、種々の構成要素の特定の組み合わせに基づいてデジタルアセットの外観を決める情報を含んでよい。スマートコントラクトおよびブロックチェーンの利用は、デジタルアクティベーション層230Aが、生成された各デジタルアセットの一意性を証明することを可能にし得る。
【0063】
デジタルアセットが他のデジタルアセットからの構成要素に基づいて生成される実施形態では、構成要素を組み合わせる手法は、構成要素が各構成要素から選択される特定のステップ、それらがどのように組み合わされるか、および一意のデジタルアセットを形成する際に考慮すべき他の要素を定義する、別個のスマートコントラクトに基づいてよい。一実施形態では、生成される各デジタルアセットの一意性を高めるために、スマートコントラクトは、各デジタルアセットを生成する一部として使用されるデジタルアセット構成要素に加えて、追加的な要素を指定してよい。そのような追加的な要素の例には、ユーザの靴サイズなどのユーザに固有の情報、ユーザの身体的特性(例えば、ユーザから提供される)、ユーザの購入情報、ユーザの地理位置履歴、または特定の物理的製品のユーザの実際の使用状況(例えば、歩行データ、身体活動データ)などの、デジタルアクティベーション層230Aに入手可能な追跡情報、流行りや、ユーザのコミュニティによる人気度スコアを示す他の使用指標などの、ソーシャルメディア情報を含む物理的製品の商業的属性が含まれる。
【0064】
一実施形態では、生成された各デジタルアセットは、そのデジタルアセットの外観、構成要素、およびそのデジタルアセットの一部である他の要素を指定する、それ自体のスマートコントラクトに関連付けられる。スマートコントラクトおよびその関連情報はブロックチェーンに記憶されるので、デジタルアクティベーション層230Aは、各デジタルアセットの一意性を証明することができ、またデジタルアセットをユーザ間で移動するための安全な方法も提供することができる。一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、対応する物理的製品を生産するために、生成されたデジタルアセットを生産サブシステム212に通信することができる。デジタルアクティベーション層230A内のスマートコントラクトは、生成されたデジタルアセットがいつ生産サブシステム212に通信されるかについての条件を設けてよい。例えば、特定のユーザは、対応する物理的製品を生産することができる生産サブシステム212へのアクセスなどの特権をユーザに付与する、高められたメンバーシップステータスを有してよい。メンバーシップステータスは、ユーザが対話した(例えば、購入した、作製した、焼却した、取引した等)デジタルアセットの額、ソーシャルメディア行動、およびデジタルアセットに関与する他のアクションなどの、エンタープライズ内でのユーザの行動に結び付けられてよい。この行動を記録するユーザのデジタルウォレットは、ユーザが、生産サブシステム212などのエンタープライズの構成要素へのアクセス権を得るためのデジタルパスポートまたは「VIP」カードとして使用されてよい。
【0065】
一実施形態では、子のデジタルアセットが、単一のデジタルアセットから生成されてよい(すなわち、2つの別々のデジタルアセットを必要としない)。デジタルアセットのメタデータを使用して、親の1つまたは複数の属性に基づく別のデジタルアセットを生成してよい。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを特定のパターンまたは色と共に利用して、同じパターンまたは色を有するものの製品のスタイルが異なる、関係するデジタルアセットを生成してよい。例えば、デジタルアセットは靴に関連し得るが、子のデジタルアセットは、シャツ、帽子、またはバックパックなどの別の種類の衣料品であってよく、ただしデジタルアセットの同じ物理的特性の1つまたは複数を有する。
【0066】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアクティベーション層118に対応してよく、したがって、上記のデジタルアクティベーション層118の関係する特徴および機能を備えていてよい。デジタルアクティベーション層230Aは、分散型台帳231A、メンバーシップサブシステム232、デジタルウォレットマネジャ233、認証モジュール234、および市場サブシステム235をさらに含んでよい。
【0067】
分散型台帳231Aは、エンタープライズネットワーク205によって収集・処理されたデータをブロックチェーンに記憶するブロックチェーンネットワークとして実装されてよい。分散型台帳231Aは、本明細書に記載されるデジタル製品および物理的製品の処理を行うために、ブロックチェーンの機能のいくつかを活用してよい。例えば、分散型台帳231Aは、デジタルアセットとの異なる対話に基づいて特定のアクションを自動的にトリガするスマートコントラクトを利用してよい。あるタイプのスマートコントラクトは、デジタルアセットが当該企業のエンタープライズネットワーク205のユーザ間で移動されるときに、常に、そのデジタルアセットの売り上げの一定割合が企業に提供されることを可能にし得る。デジタルアセットに関連するアクションを追跡し、維持するためのスマートコントラクトの使用は、プロセス全体が自動化されることを可能にする。デジタルアセットが企業の報酬メンバーシップ制度の中でデプロイされる実施形態では、スマートコントラクトの使用により、企業またはユーザがポイントを追跡し、ポイントカードや現在の報酬プログラムで現在使用されている他の従来の機構を発行する必要なしに、報酬メンバーシップ制度を自動化することが可能になる。そのような実施形態では、各報酬メンバーに関連する情報は、トークン化され、ブロックチェーンに記憶されてよい。報酬の引き換えやポイント付与などのメンバーシッププロファイルに関連するアクションは、ブロックチェーンに記憶されているスマートコントラクトを介して自動化され得る。
【0068】
分散型台帳231Aは、バックエンド層210などの旧来のシステムを含むエンタープライズネットワーク205と、外部システム220ならびに他のユーザとの間の安全な接続を容易にし得る。例えば、分散型台帳は、デジタルアセットを記憶・処理するためにメインブロックチェーン/サイドチェーン構造を利用してよい。サイドチェーンは、メインブロックチェーンとは別個に処理が行われるのを可能にし、これには、メインブロックチェーンにかかる処理負荷を低減すること、およびメインブロックチェーンで実装される前に新しい特徴や機能をサイドチェーンで試験することを含むいくつかの利点がある。サイドチェーンは、デジタルアセットが、エンタープライズネットワーク205から外部システム220になど、メインブロックチェーンから他のシステムで使用するために移動されることを可能にする。
【0069】
メンバーシップサブシステム232は、エンタープライズネットワーク205内でメンバーシッププログラムに関連する機能を管理するための構成要素を含んでよい。いくつかの実施形態では、メンバーシップサブシステム232は、エンタープライズエコシステムにわたるユーザ対話を追跡することができる。例えば、エンタープライズは、従来の実際の(すなわち、物理的な)店舗、NFTのためのデジタル市場、物理的製品のためのデジタル市場、および他のエンタープライズとのエンタープライズ間提携から構成されてよい。対話の例には、物理的店舗およびデジタル店舗での購入、ソーシャルメディア対話、および他の提携エンタープライズで行われるアクションが含まれる。メンバーシップサブシステム232は、これらのプラットフォームすべてにわたるユーザのアクションに基づいてユーザのメンバーシップまたはロイヤルティプロファイルを自動的に更新し(例えば、ポイントを更新する)、それにより、引き換えおよびロイヤルティプログラムの管理に関する軋轢を軽減してよい。
【0070】
メンバーシップサブシステム232は、システム内でユーザを認証し、あり得るボット行動を特定する一環としても使用されてよい。例えば、デジタルアクティベーション層230は、ユーザが実際の人であるかボットであるかを判定するために、閾値数の対話を必要としてよい。メンバーシップサブシステム232は、デジタルアセットの購入、取引、焼却、またはデジタルアクティベーション層230Aとの間の任意の他の行動などの、システム内での各メンバーの対話を追跡してよい。メンバーシップサブシステム232によって閾値レベルの行動が追跡されると、デジタルアクティベーション層230Aは、バックエンド層210へのユーザアクセスを提供してよく、そこで物理的製品を生産するためにサブシステムと対話してよい。このアクセスは、生産サブシステム212による物理的製品の生産を促進するまたは遅らせるために、バックエンド層210にコマンドが送信されるのを可能にすることを含んでよい。
【0071】
デジタルアクティベーション層230Aはまた、ゲーミフィケーション(gamification)構成要素222およびソーシャルメディア224などの外部システム220におけるユーザ行動を追跡してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、バックエンド層210や生産サブシステム212などの追加的なサービスへの追加的なアクセス権が付与される前に、外部システム220におけるユーザによる閾値量の行動を必要としてよい。
【0072】
デジタルウォレットマネジャ233は、各ユーザに関連付けられたデジタルウォレットを管理するための構成要素を含んでよい。いくつかの実施形態では、デジタルウォレットマネジャは、デジタルアクティベーション層230Aに接続されているすべてのプラットフォームにわたるユーザのアクションを追跡するデジタルウォレットを、ユーザごとに生成および/または管理してよい。いくつかの実施形態では、デジタルウォレットマネジャ233は、ユーザ対話を追跡するために、またはデジタルアクティベーション層230Aによって提供されるサービスへのユーザのアクセスに関する決定を行うために使用され得るユーザ情報を含め、ユーザのデジタルウォレットをデジタルアクティベーション層230Aに公開する。デジタルウォレットは、ブロックチェーンで発生するトランザクションの結果生じる入手可能なユーザ情報を記憶してよい。いくつかの実施形態では、デジタルウォレットは、金銭または金銭価値の移動を容易にする手段と考え得る複数の異なる支払い手段を管理するための中央インターフェースを含むデジタル記憶構成要素と考えてよい。クレジットカードおよびブロックチェーンに基づく通貨を含む、異なる部類の支払い手段があってよい。デジタル記憶構成要素として実装されるため、デジタルウォレットは、異なる支払い手段の各々に関係する異なる情報を記憶することを可能にし、ユーザは、デジタルウォレットによって提供されるインターフェースと対話することによって各支払い手段にアクセスし、利用することができる。いくつかの実施形態では、デジタルウォレットは、エンタープライズがデジタルアクティベーション層230Aを管理することによって権限が付与されてよく、デジタルアクティベーション層230Aへのアクセス権を与えられる各ユーザへの管理特権を提供する。
【0073】
認証モジュール234は、参加して分散型台帳231Aにサインインするため、および各ユーザに関連付けられたウォレットを安全にするために、ユーザを認証するための構成要素を含んでよい。いくつかの実施形態では、認証モジュール234は、ユーザを認証するために2要素認証を提供する提供者などの外部認証提供者に接続してよい。
【0074】
デジタルアセットサブシステム235は、デジタルアセットを管理およびカスタマイズするための構成要素を含んでよい。デジタルアセット管理の一例として、デジタルアセットサブシステム235は、デジタルアセットの所有権および使用に関する情報を記録してよい。例えば、デジタルアセットは、複数のユーザによって売られ、再び売られることがあり、デジタルアセットサブシステム235は、デジタルアセットの現在およびすべての過去の所有者の名前を記録してよい。対応する物理的製品の地理位置履歴などの追加的な情報も追跡され、記憶されてよい。デジタルアセットシステム100は、物理的製品の使用通知を送ってくることがあるユーザデバイス240A~Dなどのユーザデバイスによって提供される、物理的製品の地理位置を記憶することができる
【0075】
一実施形態では、デジタルアセットサブシステム235は、デジタルアセットのカスタマイズを可能にする。例えば、物理的製品を表すものとして実装され得るデジタルアセットは、その物理的製品の物理的および商業的属性に基づいてカスタマイズすることができる。カスタマイズは、デジタルアセットサブシステム235と分散型台帳231Aの組み合わせた機能を介して提供されてよく、そのうち後者は、分散型台帳231Aに記憶されている物理的および商業的属性を、取得する、および/または他のソースからリアルタイムで取得してよい。デジタルアセットサブシステム235は、ユーザに利用可能な対話へのアクセスを提供する。一実施形態では、デジタルアセットのカスタマイズ、デジタルアセットの種々の構成要素へのアクセス、ならびに構成要素を買う、取引する、および売るための市場へのアクセスなどの対話は、特定のユーザ行動の背後でゲート制御されてよく、特定のユーザ行動は、ユーザによって行われると、対話を解放し、ユーザが利用できる状態にする。非制限的な一例として、ユーザ行動は、物理的製品の購入および物理的製品の発売から一定期間内の物理的製品の購入を含んでよい。
【0076】
デジタルアセットサブシステム235は、ユーザデバイス240A~Dなどのユーザデバイスにインストールされたアプリケーションを使用するなどして、デジタルアセットにアクセスするための基盤として、ユーザ行動および場所の履歴を追跡してよい。追跡される行動の例には、衣料品店の開店イベントへのユーザデバイスのチェックイン、特定の購入(閾値回数の購入など)の追跡、一定数のデジタルアセットを買い、取引する、あるユーザレベルに達するなどのある節目に到達するためのデジタルアセットシステム100内のユーザの行動、またはユーザをデジタルアセットの使用に相関付ける他の測定可能もしくは追跡可能な行動の追跡が含まれる。
【0077】
デジタルアセットに変更を加えるためのアプリケーションのこのカスタマイズモードについての例示的な解説が、ここで提供される。一実施形態では、デジタルアセットサブシステム235は、2つ以上のデジタルアセットに基づいて新しいデジタルアセットを生成するまたは再組み合わせする要求を受信してよい。再組み合わせすることは、2つ以上のデジタルアセットの構成要素を組み合わせて、新しいデジタルアセットを形成する構成要素の新しい組み合わせを作り出すことを含んでよい。デジタルアセットサブシステム235は、ユーザの嗜好に基づいて、構成要素の人気度に基づいて(人気度は、ユーザによる構成要素の使用を測定する任意の指標に基づく)、製造施設(入力および嗜好は衣料品企業のデザイナーからのものであり得る)、または小売りサーバ(入力および嗜好は小売り業者および/もしくはその顧客からのものであり得る)などの外部システムからの入力または嗜好に基づいて、組み合わせをランダムに行ってよい。一実施形態では、デジタルアセットサブシステム235は、これらの機構を、アプリケーションを介して選択可能な様々な再組み合わせモードとして実装してよい。例えば、ランダムな組み合わせは、ランダム再組み合わせモードとして実装されてよく、そのモードで、デジタルアセットサブシステムシステム235は、2つのデジタルアセットのいずれかからランダムなデジタルアセット構成要素を選択して、新しいデジタルアセットを形成してよい。別の例として、デジタルアセットサブシステム235は、人気度再組み合わせモードを提供してよく、それは、結果として、人気度に基づいてデジタルアセット構成要素を選択することになる。デジタルアセット構成要素の人気度は、ソーシャルメディアの言及の数、物理的製品の購入数、および/またはデジタルアセット構成要素の市場価格によって判定されてよい。
【0078】
一実施形態では、物理的製品に関連する指標を相互参照して、現実世界の売り上げおよび使用に基づいてカスタマイズされたデジタルアセットを生成する機械学習アルゴリズムなどの人工知能(AI)を使用して、新しいデジタルアセットが生成されてよい(例えば、デジタルアセットドロップのために)。例えば、デジタルアセットサブシステム235は、分散型台帳231Aを介して、物理的製品の売上高やソーシャルメディアでのプレゼンスなどの指標へのアクセスを有してよい。デジタルアセットサブシステム235は、その指標に基づいて、人気度に基づいて物理的製品および/またはその特定の構成要素(例えば、靴底、甲革、舌革、通し穴、スタイル、色)を特定し、特定された人気のある構成要素と類似性を共有する構成要素を特定するようにモデルを訓練してよい。1つの実施形態では、訓練されたモデルは、物理的製品の人気への各構成要素の寄与を反映する、特定の構成要素についてのある値を決定するために使用されてよい。いくつかの実施形態では、この決定は、ある要因がどのように結果全体に寄与するかを計算するためのゲーム理論分析に基づく。この実施形態では、デジタルアセットがデジタルの靴として実装され、物理的製品が物理的な靴を含む場合、各構成要素、例えば舌革、通し穴、靴紐、色、スタイル、靴底、デザインマークが、訓練されたモデルによって分析され、モデルは、その物理的製品に関連する使用指標に基づいて各構成要素に値を割り当ててよい。モデルは、より人気のある靴を評価して(売り上げおよび/またはソーシャルメディアプラットフォーム上での言及に基づいて)、それらの各靴のそれぞれの構成要素が人気に貢献したかどうかを判定することができる。例えば、モデルは、より人気のある靴は、デザインマークや特定のスタイルなどの共通の構成要素を共有すると判定し、各構成要素に固有の値を計算する。この寄与値は、構成要素の重要度をランク付けするために使用されてよく、重要度は、後にどの構成要素が新しいデジタルアセットを生成する一環として提供されるべきかを決定する際に利用され得る。いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、生産サブシステム212(生産指標を追跡し得る)、発送サブシステム214(発送指標を追跡し得る)、および購入サブシステム216(ユーザ指標を追跡し得る)などのエンタープライズ内の異なるソースにわたってブロックチェーン上で入手可能な情報を取得し、人気度に基づいて、新しいデジタルアセットの生成で使用するデジタルアセットを特定することができる。
【0079】
また、デジタルアセットのデジタル構成要素に対して、デジタルアセットの人気度を反映する値が計算されてよく、および/または、任意の物理的製品に関してその人気度を反映するように値が拡大されてもよい。例えば、訓練された機械学習モデルを使用して、デジタルアセットシステムを通じて、対応するデジタルアセットの人気度および/または使用と組み合わせて、物理的製品の人気度を追跡してよい。そして、訓練された機械学習モデルは、他の物理的製品およびデジタルアセットからの過去の追跡データに基づいて、デジタルアセットの人気度を物理的製品と相関付けて、デジタルアセットが物理的製品の売り上げに貢献したかどうかを判定してよい。例えば、訓練された機械学習モデルは、デジタルアセットに関連する使用(行動および/またはソーシャルメディア行動など)を、物理的製品の使用(売り上げデータやソーシャルメディア活動など)に相関付けてよい。訓練された機械学習モデルは、次いで、デジタルアセットの特定の属性に基づいてデジタルアセットに寄与値を割り当ててよい。寄与値は、デジタルアセットの重要度をランク付けするために使用されてよい。デジタルアセットの寄与値は、訓練された機械学習モデルを使用して計算されてよく、モデルは、物理的製品の物理的および商業的属性ならびにデジタルアセットシステム100内でのデジタルアセットの働きに基づいて継続的に更新することができる。
【0080】
一実施形態では、デジタルアセットの入手困難性(または希少性)を寄与値に結び付けることができる。具体的には、デジタルアセットは、各ユーザデバイスに直接、または物理的製品に結び付けられた販売促進活動、または予定されたイベントやデジタルアセットドロップを介してなど、各種のチャネルを通じて、デジタルアセットシステム100を介して流通される。入手困難性は、各デジタルアセットが、それらのチャネルを介して流通される見込み、および/または生成されるデジタルアセットの数を指し得る。したがって、一部のデジタルアセットは他のデジタルアセットよりも希少であり得、それによりデジタルアセットシステム100内でのその価値を増す。寄与値は、デジタルアセットを流通させる見込みを求めるために使用されてよい。例えば、デジタルアセットシステム100は、寄与値がより高い人気を示すデジタルアセットまたは構成要素の流通の見込みを下げて、構成要素の人気を維持してよい。
【0081】
デジタルアセットサブシステム235はまた、購入サブシステム216との組み合わせで動作して、デジタルアセット市場(例えば、デジタルアセット市場114)へのアクセスを提供してよい。一実施形態では、デジタルアセット市場は、各ユーザのユーザデバイスを介して互いとデジタルアセットを伝達または共有するための対話を通じて、デジタルアセットがユーザ間で交換されることを可能にしてよい。一実施形態では、デジタルアセットサブシステム235は、利用可能なデジタルアセットの共通のビューをすべてのユーザに提供してよい。別の実施形態では、訓練された機械学習モデルは、ユーザの使用行動(例えば購入、過去のアセットのカスタマイズ、アセットを売るまたは取引する市場行動)に基づいて、利用可能なデジタルアセットのビューをユーザごとに調整してよい。
【0082】
デジタルアセットサブシステム235はまた、ユーザが他のユーザによって閲覧およびアクセスすることが可能な自身のデジタルアセットの集まりを表示するための機構として働いてよい。この機構は、デジタルアセットおよび構成要素がデジタルアセットシステム100の他のユーザによって購入される(販売が可能にされる場合)、または投票されることを可能にすることができる。デジタルアセットのビューまたは投票は、各デジタルアセットについて人気度を計算するために、訓練された機械学習モデルによって使用することができる。デジタルアセットおよび構成要素との他の対話が投票にリンクされてよい。例えば、所定数よりも多いビューまたは投票数を有するデジタルアセット構成要素が、市場を介して買われる、売られる、および取引され得る。別の例として、ユーザが作成したデジタルアセット構成要素の初期価格は、受け取られたビューまたは投票の数に依存してよい。
【0083】
外部システム220は、ゲーミフィケーション構成要素222およびソーシャルメディア構成要素224を含む。ゲーミフィケーション構成要素222は、デジタルアセットを利用するために外部ビデオゲームシステムに接続してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、ゲーミフィケーション構成要素222に接続し、分散型台帳231Aを介して情報を提供してよい。この接続を通じて、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットの所有者によってプレーされており、ゲーミフィケーション構成要素222によって提供されるビデオゲームの中に、デジタルアセットをインポートしてよい。一例として、ユーザのデジタルアセットがデジタル衣料品として実装されてよく、それが、ビデオゲーム内でデジタルアバターの外観およびパフォーマンスを調整する際に利用され得る。プレーヤがアバターによって表されるゲームでは、デジタルアセットは、プレーヤの様々な統計値を変化させることでビデオゲーム内のプレーヤの能力を調整するために使用されてよい。例えば、アバターが、強さ、速度、または精度などの特定の統計値に関連付けられてよく、特定のデジタルアセットが、それら統計値を増すまたは減らしてよい。デジタルアセットがデジタルの靴として実装される場合、デジタルアセットは、デジタルアバターにインポートされた場合にビデオゲームでデジタルアバターの速度を増す、特定の速度特性を有してよい。デジタルアセットによってもたらされる向上の他の例には、キャラクターがブーストを受け取り、したがって、より高く跳べる、より速く動ける、連続的な回復を受け取れる、一定量のダメージをブロックできる、または増大した量のダメージに対処できるようにすることが含まれる。ゲーミフィケーション構成要素222は、焼却要件を含んでもよく、そこでは、デジタルアセットが、ゲームに参加するまたは追加的な報酬を受け取るのと引き換えに、ゲーム内で担保として賭けられるまたは提供されてよい。ゲーム内での敗北などのトリガ条件が、デジタルアセットを焼却させたり、焼却アドレスに送らせたりしてよい。この要件は、デジタルアセットの入手困難性を増す。
【0084】
担保としてデジタルアセットを賭けるまたは提供することは、ゲーミフィケーション構成要素222に制限されない。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、例えば物理的製品が生産サブシステム212によって生産され、物理的製品が発送サブシステム214によって発送されるのを要求する一環としてバックエンド層210と通信するために、デジタルアセットが賭けられることを必要としてよい。デジタルアクティベーション層230Aは、トランザクションの完了後、賭けられたデジタルアセットを解放してよい。
【0085】
エンタープライズネットワーク205と外部システム220を接続するための分散型台帳231Aの使用は、従来のシステムを上回る利点を提供する。分散型台帳231Aは、外部システム220との接続を確立し、ビデオゲーム内で実装するためにデジタルアセットの属性をゲーミフィケーション構成要素222に提供するために、サイドチェーンとスマートコントラクトを活用してよい。分散型台帳231Aは、ゲーミフィケーション構成要素222と対話するため専用に実装されるサイドチェーンを利用してよく、それにより、メインブロックチェーンの処理負荷を低減し、またエンタープライズネットワーク205およびゲーミフィケーション構成要素222によって合意される独立したセキュリティ機構を可能にすることができる。これは、サイドチェーンが、メインブロックチェーンとは異なり得る接続を実装することを可能にする。各自のビデオゲームに接続するために異なるセキュリティ要件を有する複数のゲーミフィケーション構成要素がある場合、これは、分散型台帳231Aが、ゲーミフィケーション構成要素の各々への異なるセキュリティ機構を有するサイドチェーンを利用することを可能にする。
【0086】
一実施形態では、デジタルアセットの特性は、デジタルアセットシステム100の中で実装されるスマートコンタクトの中で指定されてよい。各デジタルアセットは、デジタルアセットシステム100内で一意であり得、その外観および特性は、スマートコントラクトを介してブロックチェーンに記憶することができる。このようにして実装される場合、各デジタルアセットおよびその特性は、一意でありかつ特定のユーザによって所有されているものと証明することができる。
【0087】
ソーシャルメディア構成要素224は、外部のソーシャルメディアウェブサイトに接続してよい。一実施形態では、ソーシャルメディア構成要素224は、第3者ソーシャルメディア提供者などの第3者システムに接続することができる。デジタルアセットシステム100内で提供されるデジタルアセットおよびトークンは、外部システム220を介して第3者アプリケーションにインポートすることができる。デジタルアセットおよびトークンをアプリケーション提供者と同期することは、デジタルアセットシステム100内での利用を越えてそれら機能の有用性を拡大する。ソーシャルメディア構成要素224は、分散型台帳231Aを介してエンタープライズネットワーク205への双方向接続を確立してよい。ソーシャルメディア構成要素224は、分散型台帳231Aに記憶するためにデジタルアセットに関する情報を提供してよい。例えばソーシャルメディア構成要素224は、テキストまたは画像認識を利用して、物理的製品に言及しているソーシャルメディアの投稿を特定し、特定された物理的製品がいずれかのデジタルアセットに関連するかを判定してよい。ソーシャルメディア構成要素224は、ソーシャルメディアの投稿数を追跡し、ソーシャルメディアの投稿のタイムラインを生成するなど、特定された物理的製品の指標を生成するための機能をさらに含んでよい。
【0088】
一実施形態では、デジタルアセットシステム100は、デジタルアセットを、第3者アプリケーション内に組み込むための他のデジタルアイテムに変換してよい。例えば、第3者のビデオゲームの中で、デジタルアセットが、そのビデオゲームの中で使用することができるアイテムに変換されてよい。ユーザの画像を含むソーシャルメディアアプリケーションなどの他のアプリケーションの中で、デジタルアセットは、デジタルアセットを含むように画像にデジタル的に変更を加えるために使用されてよい。例えば、ユーザを含む画像に変更を加えて、デジタルの靴または衣料品が画像内でユーザによって着用されているなど、デジタルアセットが画像内にオーバーレイとして提供されるようにしてよい。
【0089】
図示されない外部システム220の他の実施形態は、小売り店舗システムまたはメンバーシップシステムを含んでよい。一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、異なる企業の第3者オンライン店舗に接続してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを、その第3者オンライン店舗で使用できる割引コードに変換してよい。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットまたはトークンを含む要求を外部システム220に送ってよく、サーバは、デジタル列またはバーコードの形態の割引コードを戻してよく、それが、デジタルアセットに関連する物理的製品の購入時にオンライン店舗に入力されることができる。
【0090】
一実施形態では、デジタルアセットは、物理的店舗で売られている物理的製品にアクセスするための条件として利用されてもよい。非制限的な一例として、デジタルアクティベーション層は、物理的店舗に関連する小売りサーバに接続してよく、その物理的店舗で入手可能な特定の靴(例えば、Yeezy Boost 700 V1 Carbon Blue)などの物理的製品へのユーザアクセスを提供してよい。言い換えると、物理的製品へのアクセスは、物理的製品にアクセスするための、または、その靴を購入できるより早い機会もしくは物理的店舗に入ることができるより早い機会などを通じて物理的製品へのより早期のアクセスを許すための条件として使用することができるデジタルアセットに基づいて、ゲート制御することができる。一例として、物理的製品のデジタルバージョンなどの特定のデジタルアセットを有するユーザ、またはある閾値数のトークンを有するユーザは、物理的製品を購入できるより多くの機会またはより早いアクセスを有してよい。ユーザデバイス240A~Dにインストールされたアプリケーションが、デジタルアクティベーション層230Aから命令を受信して、ユーザのデジタルアセットまたはトークンに基づいて一意のバーコードを生成してよい。
【0091】
図2Bは、いくつかの実施形態によるデジタルアクティベーション層230Aの代替の実施形態のブロック図である。この代替の実施形態は、プライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cを含む準プライベートまたは混合型ブロックチェーンネットワークとして実装された、デジタルアクティベーション層230Bによって表され得る。プライベート台帳231Bは、エンタープライズネットワーク205のユーザによって見ることのできない形で、トランザクションを行うなどの機能を行う役目を担い得る。混合型ブロックチェーンネットワークは、企業が、エンタープライズネットワーク205のユーザからアクセス可能な顧客対象の(パブリックの)ブロックチェーンを提供しながら、一定の動作は企業によって管理された状態に保つことを望む、エンタープライズネットワーク205にとって特に有益である。
【0092】
準プライベートのブロックチェーンネットワークとして実装される場合、デジタルアクティベーション層230Bは、例えば招待を発行する、またはエンタープライズネットワーク205へのサインアップを要求することにより、アクセスをゲート制御してよい。企業は、デジタルアクティベーション層230Bを利用して、サインアップしてエンタープライズネットワーク205でトランザクションを行うことを望むユーザを証明してよい。企業は、ユーザごとに許可を確立してよく、それにより、ユーザがエンタープライズネットワーク205内で行ってよいトランザクションに対する制約を実施する。
【0093】
いくつかの実施形態では、ある構成要素は、エンタープライズネットワーク205によって要求されるセキュリティレベルに基づいて、プライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cの一方または両方との動作を行うように構成されてよい。例えば、デジタルウォレットが関与するすべてのトランザクションはエンタープライズネットワークのどのユーザからもアクセス不可能でなければならないため、デジタルウォレットマネジャ233は、プライベート台帳231Bのみと通信するように構成されてよい。同様に、認証モジュール234も、プライベート台帳231Bのみと通信するように構成されてよい。対して、メンバーシップサブシステム232およびデジタルアセットサブシステム235は、ユーザのユーザ情報に(メンバーシップサブシステム232を介して)、およびユーザのデジタルアセットに(デジタルアセットサブシステム235を介して)アクセスするなど、ユーザからアクセス可能な動作を行うために、パブリック台帳231Cと通信するように構成されてよい。
【0094】
デジタルアクティベーション層230Bは、図2Bに示される特定の構成に限定されないことが留意されるべきである。構成要素は、本明細書に記載される、安全な、顧客を対象とするトランザクションを処理するという目的に合致する方式で、異なる構成でプライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cに接続するように構成されてよいことが理解されるべきである。
【0095】
しかし、メンバーシップサブシステム232、デジタルウォレットマネジャ233、認証モジュール234、およびデジタルアセットサブシステム235は、多くの実施形態ではプライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cに接続するように構成され、プライベート台帳231Bは、パブリック台帳231Cと通信してよい。これらの台帳間の通信の一例として、プライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cは、並列でかつ別個のブロックチェーンをそれぞれ実装してよい。一実施形態では、プライベート台帳231Bがメインブロックチェーンを実装してよく、パブリック台帳231Cがサイドチェーンを実装してよく、またはその逆であってもよい。メインブロックチェーンおよびサイドチェーンの実装については、上記でさらに詳細に解説した。プライベート台帳231Bおよびパブリック台帳231Cの文脈で、メインブロックチェーンは、顧客対象のトランザクションを処理するために使用されてよく、1つまたは複数のサイドチェーンは、どのユーザによる閲覧のためにもアクセス可能であってならない、保護されたトランザクションまたは動作を処理するために実装されてよい。
【0096】
デジタル製品および物理的製品を処理するための例示的方法
図3は、デジタル製品および物理的製品を処理する方法300を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図3との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば、図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば、図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば、図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図3の方法300の特定のステップを行ってよい。図3の方法300は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法300を実行してよい。したがって、以下の方法300の解説は、図2のデバイスを方法300の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図3に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0097】
302で、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザデバイスを分散型台帳231A上のデジタルウォレットに接続してよい。一実施形態では、このステップは、分散アクティベーション層230Aが、分散型台帳231Aのブロック内でユーザデバイス240Aに関連付けられているデジタルウォレットを有効化することをさらに含んでよい。ユーザデバイス240Aは、アクティベーションアーキテクチャ200Aによって管理される複数のユーザデバイス240A~Dの1つであってよい。デジタルアクティベーション層230がユーザデバイス240Aを分散型台帳231A内のデジタルウォレットに接続すると、分散型台帳231Aは、デジタルウォレットとユーザデバイスとの関連付けを含む。
【0098】
304で、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザデバイス240Aによるデジタルアセットの購入を助ける。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットサブシステム235を介して販売のために提供されているデジタルアセットの群のうちのデジタルアセットを購入する要求を、ユーザデバイス240Aから受信してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットとそのデジタルアセットに対応する物理的製品との関連付けを識別するように、分散型台帳231A内のブロックを更新してよい。例えば、物理的製品は、デジタルアセットの現実世界での表現であってよい。また、デジタルアセットを購入すると、結果としてそのデジタルアセットがデジタルウォレットに記憶されてもよい。
【0099】
一実施形態では、デジタルアセットの群の中の各デジタルアセットが、物理的製品に関連付けられる。例えば、デジタルアセットの数とその物理的製品の製造単位の数との間に一対一の関係があってよい。1つの物理的製品に対して生成されるデジタルアセットの数は、バックエンド層210により、物理的製品に関連する希少性属性を使用して決定されてよい。希少性属性は、製造単位の数、デジタルアクティベーション層230Aによって設定された所定の値、または物理的製品の人気度などの、物理的製品の任意の商業的属性に基づいて決定されてよい。デジタルアクティベーション層230Aは、生成される複数のデジタルアセットの数を希少性属性に基づいて決定してよく、次いでその決定された数に基づいて、複数のデジタルアセットを生成してよい。希少性属性は、色、配色、生地、またはデザインの希少性などの、対応する物理的製品の物理的特性に基づいてよい。いくつかの実施形態では、生産サブシステム212は、物理的特性を含む、すべての生産された製品の指標を追跡し、追跡された生産指標をデジタルアクティベーション層230Aに提供してよい。
【0100】
306で、デジタルアセットは、デジタルアセット市場内で所定の期間にわたって取引期間に入ってよい。デジタルアセットが取引期間に入ると、デジタルアクティベーション層230aは、特定の事前に定められたアクションがデジタルアセットに対して行われることを可能にする。アクションは、デジタルアセットを別のユーザデバイスに移動すること、デジタルアセットをデジタル的に破壊すること、およびデジタルアセットをデジタル的に保持すること、のうち少なくとも1つを含む。デジタルアセットを移動することは、デジタルアセットの所有権があるユーザ(あるユーザデバイス、例えば240Aの)から別のユーザ(別のユーザデバイス、例えば240Bの)に移動されるトランザクションを伴う。デジタルアセットをデジタル的に破壊することは、デジタルアセットが将来使用されるのを阻止することを伴う。デジタルアセットは、基礎となるブロックチェーンプロトコルの性質上、デジタル台帳から除去することはできない。代わりに、デジタルアセットをデジタル的に破壊することは、デジタルアセットを、デジタル台帳内のプライベートな一方向アドレスに移動することを伴い、それにより、デジタルアドレスが外部に移動されることを阻止する。この処理は元に戻すことはできず、一旦移動されると、トランザクションがデジタル台帳内のすべてのノードにサブミットされて、そのデジタルアセットのデジタル破壊が行われたことを記録する。
【0101】
デジタルアセットをデジタル的に保持するとは、デジタルアセットの所有権が現在のユーザに維持され、デジタルアセットに関連付けられた物理的製品に関連するアクションを含む、それ以上のアクションがデジタルアセットに対して行われることを阻止されることを意味する。例えば、デジタルアセットを保持することは、物理的製品の生産または所有者への発送を阻止するまたは早めるために、デジタルアクティベーション層230Aからバックエンド層210に信号を送ることを伴ってよい。いくつかの実施形態では、生産または発送を阻止する持続時間は、デジタルアセットの何らかの性質などにより自動的に、またはユーザ入力を介するなどして手動で、設定されてよい。言い換えると、デジタルアクティベーション層230Aは、バックエンド層210に、物理的製品に関連する第2のアクション(例えば、生産または発送)の開始に遅延を生じさせる(すなわち阻止させる)ように構成された信号を送信してよい。この第2のアクションは通例、デジタルアクティベーション層と通信しているバックエンドシステムによって行われる。アクションは、物理的製品の生産または発送を早め、それにより、物理的製品が生産または発送されることになっていた既存の持続時間を短縮することも含んでよい。例えば、物理的製品は、当初、今後2ヵ月の間に生産または発送される予定であるとする。早めるアクションは、その期間を、1ヵ月などの一定の期間だけ短縮する結果となってよい。
【0102】
アクションは、ユーザデバイス240Aならびに複数のユーザデバイス240A~Dの中の他のユーザデバイスからサブミットされてよい。したがって、デジタルアセットが取引期間に入っている間、デジタルアクティベーション層230Aは、1つまたは複数のユーザデバイスから、アクションのいずれかを行う要求を受信し得る。所定の期間の後、デジタルアクティベーション層は、要求されたアクションをデジタルアセットに対して行ってよく、それ以上のアクションは、デジタルアセットに行われることを阻止される。
【0103】
308で、所定の期間が経過した後、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットの所有者を決定してよい。一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、要求されたアクションをデジタルアセットに対して行うことに基づいて、デジタルアセットの所有権特性を更新してよい。所有権特性は、デジタル台帳内の当該デジタルアセットに関連付けられたブロック上で更新されてよい。例えば、要求されたアクションがデジタルアセットを別のユーザに移動することであった場合、デジタルアクティベーション層230Aは、その移動を反映するようにデジタルアセットの所有権特性を更新してよい。1つの実施形態では、デジタルアセットを第2のユーザデバイスに移動することに基づいて所有権特性を更新することは、デジタルアセットを、デジタルウォレットから第2のユーザデバイスに関連付けられた別のデジタルウォレットに移動することを含む。同様に、要求されたアクションが、デジタルアセットをデジタル的に保持することであった場合、デジタルアクティベーション層230Aは、所有権特性が現在の所有者を正確に反映していることを確認してよい。
【0104】
310で、デジタルアクティベーション層230Aは、バックエンド層210に信号を送信する。この信号は、バックエンド層210に、所有権特性に基づいて物理的製品に関連付けられた第2のアクションを開始させるように構成されてよい。例えば、第2のアクションは、物理的製品を生産する、または物理的製品を発送するものであってよく、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットの現在の所有者に基づいて、要求された第2のアクションを行う。いくつかの実施形態では、所有権特性は、物理的な住所を識別し、物理的製品に関連する第2のアクションは、物理的製品をその物理的な住所に配送するための発送手順を開始することを含む。発送手順は、バックエンド層210の発送サブシステム214によって開始されてよい。
【0105】
312で、デジタルアクティベーション層230Aは、決定されたデジタルアセットの所有者に対する、第2のデジタルアセットの別のデジタルアセットドロップを行ってよい。いくつかの実施形態では、このデジタルアセットドロップは、デジタルアセットの所有者と関わるために開始されるメンバーシップまたは報酬サービスの一部であってよい。デジタルアセットドロップは、決定された所有者によって現在所有されているデジタルアセットに関係するまたは関連付けられ得る新しいデジタルアセットを生成することを伴ってよい。例えば、元のデジタルアセットが、第1のタイプの配色を持つ靴モデルである場合、デジタルアクティベーション層230は、デジタルアセットサブシステム235を介して、その靴モデルの、ただし、ユーザ、靴の商業的属性、または何らかの他の要因に固有である完全に固有の配色を持つ、第2のデジタルアセットを生成してよい。いくつかの実施形態では、デジタルアセットドロップの一部であるアセットは、ユーザごとにカスタマイズされる(デジタルアセットのランダム化されたセットであるのではなく)。非制限的な一例として、デジタルアセットは、ユーザ、ユーザのデバイス、およびユーザによって所有されている物理的アセットの1つまたは複数の属性に基づいて、カスタマイズされてよい。ユーザ属性の例には、メンバーシップレベル、メンバーシップの年数、地理的な場所が含まれる。メンバーシップ情報は、ユーザが報酬プログラムの一部であるかどうか(そうである場合、プログラム内でのユーザのステータスレベル)やユーザの購入履歴などの、ユーザの行動およびエンタープライズとの対話を含む。ユーザデバイス属性の例には、ユーザデバイスの種類およびユーザデバイスの地理的履歴が含まれる。物理的アセット属性の例には、ユーザによって所有されている1つまたは複数の物理的アセットに関する属性(デジタルアセットに関連する物理的属性のみではない)、および物理的属性の物理的特性が含まれる。
【0106】
一実施形態では、デジタルアセットドロップは、デジタルアセットの群の中の第2のデジタルアセットを所有している第2のユーザデバイスを特定することを含む。例えば、第2のユーザデバイスは、別のバージョンの物理的製品(例えば、第2のユーザデバイスのユーザによって購入された)に関連付けられてよい。デジタルアクティベーション層230Aは、第3のデジタルアセットを、ユーザデバイスに関連付けられたデジタルウォレットにデポジットし、第4のデジタルアセットを、第2のユーザデバイスに関連付けられた第2のデジタルウォレットにデポジットしてよい。これらの追加的なデジタルアセットは、それぞれ第1および第2のユーザデバイスによって所有されているデジタルアセットおよび第2のデジタルアセットとの関係で生成されてよい。
【0107】
314で、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットおよび第2のデジタルアセットの所有権をデジタルウォレット内で示すことにより、決定された所有者に関連付けられているデジタルウォレットを更新してよい。いくつかの実施形態では、この更新は、デジタルアセットの所有権に関連付けられたデジタル台帳231A内のブロックを更新することを伴ってよい。デジタル台帳231Aは、デジタルアセットの所有権がデジタルアセットのすべての所有者についてさかのぼって追跡され得ることを保証する。
【0108】
図4は、いくつかの実施形態による、デジタルアセットを生成するための方法400を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図4との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば、図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば、図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば、図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図4の方法400の特定のステップを行ってよい。図4の方法400は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法400を実行してよい。したがって、以下の方法400の解説は、図2のデバイスを方法400の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図4に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0109】
402で、デジタルアクティベーション層230Aは、物理的製品に関連する1つまたは複数のトリガ条件を検出してよい。トリガ条件は、物理的製品との関係でデジタルアセットを生成することに関連してよい。トリガ条件の例には、エンタープライズネットワーク205内であるユーザに対してデジタルアセットドロップを行う予定時刻、新しいデジタルアセットをカスタマイズまたは生成することを求める1つまたは複数のユーザからの要求、製造条件(例えば、物理的製品がいつ製造されるか、ある製造単位数の物理的製品がいつ製造されたか)や商業的条件(例えば、販売数)などの物理的製品に関連する条件の検出が含まれる。
【0110】
404で、デジタルアクティベーション層230Aは次いで、検出されたトリガ条件に基づいて、物理的製品および関係するデジタルアセットの物理的属性および/または商業的属性を特定してよい。物理的属性および/または商業的属性については本明細書の中でさらに詳細に解説された。検出されたトリガ条件は、デジタルアセットを生成するときに考慮すべき、物理的属性および/または商業的属性を特定してよい。例えば、トリガ条件が予定されたデジタルアセットドロップである場合、トリガ条件は、数例を挙げると、新しいデジタルアセットの基礎をなす関係するデジタルアセット、デジタルアセットドロップを受け取る予定のユーザによって所有されている物理的製品に関連する物理的属性をさらに指定してよい。これは、生成するデジタルアセットの数を決定することを含んでもよく、この数は、そのデジタルアセットの望まれる希少性に基づいてよい。
【0111】
406で、デジタルアクティベーション層230Aは、物理的製品および関係するデジタルアセットの特定された物理的属性および/または商業的属性に基づいてデジタルアセットを生成してよい。これは、物理的製品および関係するデジタルアセットの特定された属性に基づいて1つまたは複数のデジタルアセットを生成することを伴ってよい。デジタルアセットを生成するための動作については、例えばデジタルアセットサブシステム235との関連で、本明細書の中でさらに詳細に解説されている。
【0112】
408で、デジタルアクティベーション層230Aは次いで、1つまたは複数の生成されたデジタルアセットを、デジタルアセット市場の1つまたは複数であり得る望まれる場所に、またはエンタープライズネットワーク205との報酬プログラムの一環として人または複数のユーザに、送付してよい。
【0113】
図5は、物理的製品との組み合わせでデジタルアセットを処理するためのシステム内の異なるデバイス間の通信を説明するシステム図である。構成要素は、図2Aとの関連で解説されているが、この実施形態に限定されない。図5に示される通信は、識別された構成要素間の対話の可能な1つの実施形態を表すに過ぎないことが留意されるべきである。通信および他の構成要素の他の実装が、本開示における説明に従って物理的製品との組み合わせでデジタルアセットを処理する目的でプロセスに関与し得ることが理解されるべきである。
【0114】
502で、ユーザデバイス240Aは、デジタルアクティベーション層230Aを介して、エンタープライズネットワーク205に参加する要求をサブミットしてよい。この要求は、メンバーシップサブシステム232によって受信されてよい。この要求は、ユーザ名、パスワード、およびユーザデバイス240Aを操作するユーザの身元を証明するためにデジタルアクティベーション層230Aによって利用され得る他の情報などのユーザ情報を含んでよい。いくつかの実施形態では、要求は、ユーザだけに知られている個人情報(ブロックチェーンアドレス、ユーザに関連付けられている一意の秘密鍵および/または公開鍵など)を含んでよい。要求は、個人情報と共に、メンバーシップサブシステム232によって提供される公開鍵を使用して暗号化されてよい。
【0115】
504で、メンバーシップサブシステム232は、要求中のユーザ情報を、ユーザの証明のために認証モジュール234に提供してよい。要求が暗号化されている場合、メンバーシップサブシステム232は、まず、要求を暗号化するために使用された公開鍵に対応する自身の秘密鍵を使用して、要求を解読してよい。このステップは、認証モジュール234がメインブロックチェーンと並行して動作するサイドチェーンを利用し得るため、従来の認証ステップとは異なる。解読後、メンバーシップサブシステム232は、ユーザの個人情報を認証モジュール234に提供してよく、認証モジュール234は次いで、エンタープライズからの個人情報(例えば、ハッシュ、無作為の文字列、タイムスタンプ)を追加して新しいバンドルを作成してよい。
【0116】
506で、認証モジュール234は、バンドルをユーザデバイス240Aに戻してよい。いくつかの実施形態では、認証モジュール234は、ユーザの公開鍵(要求に含まれていた場合も、またはその他の形でエンタープライズネットワーク205に既知である場合もある)を使用してバンドルを暗号化してよい。
【0117】
508で、ユーザデバイス240Aは、バンドルを処理して、認証モジュール234によって提供された情報を取得して登録プロセスを完了してよい。バンドルがユーザの公開鍵を使用して暗号化されている場合、ユーザデバイス240Aは、ユーザの公開鍵に関連付けられている秘密鍵を使用してバンドルを解読してよい。ユーザデバイス240Aは、ブロックチェーンネットワークに関連付けられている別の秘密鍵を使用してバンドルにデジタル的に署名し、署名済みのバンドルを認証モジュール234に戻してよい。
【0118】
510で、認証モジュール234は、デジタル署名が本物であることを検証することにより、エンタープライズネットワーク205への登録についてユーザを証明する。デジタル署名が本物でない場合、認証モジュール234はプロセスを終了し、これによりユーザがエンタープライズネットワークに登録するのを阻止する。デジタル署名が本物である場合、認証モジュール234がデジタルウォレットマネジャ233と通信して、エンタープライズネットワーク205で使用するためのユーザのデジタルウォレットを確立することで、登録が完了される。いくつかの実施形態では、これは、ユーザデバイス240Aがエンタープライズネットワーク205内で行うことが可能な動作の許可を確立することも含んでよい。先に解説したように、各ユーザの許可を確立することは、分散型台帳231A内のスマートコントラクトを使用して行われてよい。
【0119】
512で、登録が完了している場合、ユーザデバイス240Aは、デジタルアセットサブシステム235へのアクセス権が与えられ、デジタルアセットを購入することおよび対応する物理的製品を購入することなどの、承認された動作を行うことが許されてよい。
【0120】
514で、ユーザデバイス240Aから要求される動作を受信した後、デジタルアセットサブシステム235は、デジタルウォレットマネジャ233と通信して、ユーザデバイス240Aがその動作を行うのに十分な資金を有するまたは許可を有することを確認してよい。例えば、ユーザデバイス240Aがデジタルアセットの購入を要求している場合、デジタルアセットサブシステム235は、ユーザデバイス240Aがそのデジタルアセットを購入するための十分な資金を有することを、デジタルウォレットマネジャ233との間で確認してよい。
【0121】
516で、デジタルアセットサブシステム235は、動作が進むことを許可されるかどうかを、ユーザデバイス240Aに通信してよい。一実施形態では、この通信は、ユーザデバイス240Aに関連付けられたデジタルウォレットにデジタルアセットがデポジットされ、ユーザデバイス240Aによるデジタルアセットの所有権が確定された旨の通知を含んでよい。
【0122】
518で、ユーザデバイス240Aは、デジタルアセットの所有権を別のユーザデバイスに移動する(例えば、販売を介して)、所有しているデジタルアセットをデジタル的に破壊する、デジタルアセットをデジタル的に保持する、またはデジタルアセットに関連付けられた物理的製品の発送を要求するなど、デジタルアセットを所有していることに基づいて、この時点で許可される追加的な動作を要求してよい。
【0123】
520で、デジタルアセットサブシステム235は、バックエンド層210の発送サブシステム214と通信して、ユーザデバイス240Aから要求される動作があればそれに基づいて追加的な動作を行ってよい。例えば、ユーザデバイス240Aがデジタルアセットをデジタル的に保持することを要求した場合、デジタルアセットサブシステム235は、対応する物理的製品の発送を阻止するための信号を発送サブシステム214に通信してよい。逆に、ユーザデバイス240Aが発送を要求した場合、デジタルアセットサブシステム235は、対応する物理的製品の発送手順を開始するための別の信号を発送サブシステム214に通信してよい。
【0124】
デジタルアセットおよび物理的製品を処理するための例示的な追加的方法
図6は、デジタルアセットをカスタマイズするための方法600を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図6との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば、図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば、図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば、図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図6の方法600の特定のステップを行ってよい。図6の方法600は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法600を実行してよい。したがって、以下の方法600の解説は、図2のデバイスを方法600の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図6に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0125】
602で、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザデバイス240A~Dなどのユーザデバイスから、デジタルアセットをカスタマイズする要求を受信してよい。カスタマイズ要求は、ユーザの身元を検証するための認証情報、デジタルアセットシステムにおけるユーザのアカウント情報、デジタルアセット情報、およびカスタマイズの好みを含んでよい。一実施形態では、要求は、ユーザデバイス上のダウンロードされたアプリケーションを通じて受信され、アプリケーションは、デジタルアセットを視覚化したものと対話するためのグラフィカルユーザインターフェースを提供し、これは、例えば、カスタマイズ要求に含めることのできる種々のカスタマイズオプションを選択することを可能にしてよい。一実施形態では、要求は、新しいデジタルアセットを生成することを求めるものであってもよい。別の実施形態では、要求は、既存のデジタルアセットの構成要素を再組み合わせして新しいデジタルアセットを作成することを求めるものであり得る。この実施形態では、要求は、デジタルアセットをカスタマイズするために使用すべき、既存のデジタルアセットからの構成要素を含む、またはその他の形で識別する。
【0126】
604で、デジタルアクティベーション層230Aは、カスタマイズ要求を分析して、デジタルアセットをカスタマイズするための条件を決定してよい。一実施形態では、条件は、デジタル通貨または実際の通貨の形態であり得るコストであってよい。他の条件は、デジタルアセットに関連付けられた分散型台帳231Aに対してスマートコントラクトによって課される要件を含み得る。デジタルアセットが既存のデジタルアセットを再組み合わせすることによって生成される実施形態では、カスタマイズの手法を指定する別個のスマートコントラクトを利用して、構成要素を組み合わせるための条件を決定することができる。例えば、ある構成要素同士は両立しないことがある(例えば、サンダルは通し穴の構成要素とは両立しないことがあり得る)。一実施形態では、条件は、カスタマイズを要求しているユーザにリンクされてよく、そのユーザが許可を有する、またはカスタマイズを行うことをその他の方法で許されるかどうかを示す。
【0127】
606で、デジタルアセットをカスタマイズするための条件が満たされる場合、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを生成またはカスタマイズするために必要とされる情報など、要求の中で提供された情報に関連するデジタルアセット情報を取得してよい。デジタルアセットが既存のデジタルアセットに基づいて生成されようとする一実施形態では、カスタマイズ要求は、カスタマイズの基盤をなすデジタルアセットおよびそれらに関連する構成要素の情報を含んでよい。
【0128】
608で、デジタルアクティベーション層230Aは、カスタマイズモードおよび関連するオプションを決定してよい。カスタマイズモードは、どのようにデジタルアセットが生成されるかを示してよい(例えば、既存のデジタルアセットの構成要素から、どのように構成要素を組み合わせるか)。カスタマイズモードの例には、機械学習、ランダム、人気度、およびユーザ選択が含まれる。機械学習カスタマイズモードは、機械学習モデルに基づき、機械学習モデルは、デジタル構成要素に対応する同じまたは同様の物理的構成要素を含んでいた物理的製品に関連する過去の情報(例えば売り上げ情報)、ならびにデジタルアセットに関連する他の情報および指標に基づいて、構成要素を選択し、互いに合うものを見つける。ランダムカスタマイズモードは、他の情報にも指標にも関係なく、ランダムな方式で構成要素を選択し、互いに合うものを見つける。人気度カスタマイズモードは、デジタルアセットおよびそれらの構成要素に関連するユーザ行動(例えば、投票、ソーシャルメディアの投稿)に基づいて、構成要素を選択し、互いに合うものを見つける。ユーザ選択モードは、結果としてそのデジタルアセットを生成する具体的な構成要素および組み合わせに対する完全な指揮権をユーザに与える。いくつかの実施形態では、ユーザ選択モードは、デジタルアセットのユーザ指揮権を、例えば生産サブシステム212との通信を通じて、対応する物理的製品の生成に移してもよい。
【0129】
一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザの嗜好が入手可能でなければ、デジタルアセットシステムのデフォルト設定または過去に選択された再組み合わせモードに基づいてモードを選択してよい。一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、複数のカスタマイズモードを組み合わせてもよい。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、ある割合のデジタルアセットをランダムモードで生成し、別の割合のデジタルアセットを人気度モードで生成してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、再組み合わせ要求もしくはランダムアルゴリズムに基づいて、または関連するスマートコントラクトによるなどして分散型台帳231Aによって課される条件に基づいて、各モードの割合を決定してよい。
【0130】
610で、デジタルアクティベーション層230Aは、決定されたカスタマイズモード(208)および取得された関連するデジタル構成要素(206)の情報に基づいて、デジタルアセットのカスタマイズを行ってよい。デジタルアクティベーション層230Aは、カスタマイズモードによって指定されるようにしてデジタル構成要素を組み合わせてよい。一実施形態では、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットのための特定のテンプレートを使用し、その上にデジタル構成要素が実装されてデジタルアセットを形成する。非制限的な例として、デジタルアセットがデジタルの靴として実装される場合、デジタルアクティベーション層230Aは、スニーカー、ブーツ、サンダルなどの具体的なスタイルに対応する、あるテンプレートを取得してよい。テンプレートは、デジタル構成要素を配置することができるプレースホルダ位置を含んでよい。例えば、スニーカーのテンプレートは、通し穴、舌革、靴底、具体的なデザイン、色、および諸特徴のプレースホルダ位置を含んでよい。取得された構成要素情報は次いで、カスタマイズモードに基づいてそれらのプレースホルダ位置に取り込まれてよい。ユーザ選択モードでは、ユーザが、テンプレートを選択し、どの構成要素が各プレースホルダ位置に対応するかを手動で選択してよい。他のモードでは、テンプレートは、カスタマイズ要求の中で提供された情報とカスタマイズモードとに基づいて、デジタルアクティベーション層230Aによって選択されてよい。
【0131】
図7は、デジタルアセットシステムのユーザに報酬を提供する方法700を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図7との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば、図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば、図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば、図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図7の方法700の特定のステップを行ってよい。図7の方法700は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法700を実行してよい。したがって、以下の方法700の解説は、図2のデバイスを方法700の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図7に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0132】
702で、デジタルアクティベーション層230Aは、物理的製品116などの物理的製品を、デジタルアセット120などのデジタルアセットと関連付ける要求を受信する。非制限的な一例として、物理的製品116は、物理的店舗から購入されてよく、ワイヤレスプロトコルRFID、NFC、Bluetooth、もしくはWiFiを通じて、または物理的製品116に刻印されたQRコードもしくは他の識別子のスキャンにより、物理的製品をデジタル的に識別するための手段を備えていてよい。要求は、ユーザデバイスから受信されてよく、またユーザIDおよびデジタルアセットに関連付ける物理的製品の識別を含んでよい。一実施形態では、要求を受信すると、デジタルアクティベーション層230Aは、要求の中で提供された情報に基づいて、ユーザの身元および物理的製品116の所有権を証明することができる。一実施形態では、要求は、物理的製品116の位置情報ならびにユーザデバイスの位置およびユーザなど、物理的製品の購入、ユーザの身元、または他のユーザ行動を確認するために使用できる追加的な情報を含んでよい。
【0133】
704で、ユーザデバイス上のアプリケーションを使用して、デジタルアクティベーション層230Aによってデジタルアセット120にリンクされた後の物理的製品116の使用を追跡してよい。使用行動は、ユーザが物理的製品116に関する画像またはテキストを投稿するソーシャルメディア行動、デジタルアセット120がビデオゲームの中で利用されているビデオゲーム行動、ユーザデバイスが物理的製品116に関して追跡した歩数、燃焼したカロリー数、歩いた距離、走った距離、およびジャンプなどの物理的製品116と共に取られた身体活動情報を含み得る。使用行動の追跡は、ユーザデバイス上のアプリケーションを介して行うことができ、そこでは、アプリケーションが、ユーザデバイスに接続された着用可能デバイス上で実装され得る加速度計や心拍モニタなどのセンサを起動する。
【0134】
706で、デジタルアクティベーション層230Aは、追跡された物理的製品の使用情報をデジタルアセットと関連付けてよい。分散型台帳231Aは、追跡された使用情報を、ブロックチェーンネットワーク内のブロックに関連付けてよく、追跡された使用情報を含むように、ブロックに存在する情報を更新することを含むことができる。いくつかの実施形態では、追跡された使用情報は、その物理的製品に関連する他の対応する物理的製品にリンクされてよい。例えば、物理的製品が、サッカー選手などのある有名人によって宣伝されている特定の靴である場合、追跡された使用情報は、試合中にサッカー選手がその物理的製品を使用して行う実際の行動に基づいてよい。この場合、ユーザデバイス(例えばユーザデバイス240A~D)は、有名人の物理的製品に関連付けられてよく、それにより、追跡された使用情報を、その物理的製品に関連するすべてのデジタルアセットを更新する際に使用するために、デジタルアクティベーション層230Aに提供する。
【0135】
708で、デジタルアクティベーション層230Aは、追跡された使用情報に基づいてデジタルアセットを更新してよい。一実施形態では、デジタルアセットを更新することは、デジタルアセットの外観を更新すること、またはデジタルアセットに関連するデジタル通貨を更新することを意味する。非制限的な例において、一定の歩数に達する、またはある店舗などの特定の物理的位置を訪れるなど、追跡された使用情報に関連する特定の節目に基づいて、デジタル通貨が授与されてよい。
【0136】
図8は、外部システム220を介して提供されるものなどの第3者アプリケーションにデジタルアセットをインポートする方法800を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図8との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば、図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば、図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば、図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図8の方法800の特定のステップを行ってよい。図8の方法800は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法800を実行してよい。したがって、以下の方法800の解説は、図2のデバイスを方法800の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図8に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0137】
802で、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザデバイス240A~Dなどのユーザデバイスから、外部システム220によって提供されるものなどの第3者アプリケーションにデジタルアセットをインポートすることを求める要求を受信してよい。第3者アプリケーションは、ビデオゲームまたはソーシャルメディアアプリケーションであってよい。
【0138】
804で、デジタルアクティベーション層230Aは、ゲーミフィケーション構成要素222またはソーシャルメディア構成要素224など、第3者アプリケーションをホストしている外部システム220に接続してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザがそのアプリケーションにデジタルアセットをインポートする権限があるかどうかを判定してよい。例えば、デジタルアクティベーション層230A、またはデジタルアセットに関連付けられたブロックチェーンネットワーク上のスマートコントラクトによって課される一定の条件があってよい。一実施形態では、このステップで、デジタルアクティベーション層230Aは、ユーザに関連付けられたユーザプロファイルをプルすることができ、または関連するスマートコントラクトがこの確認を自動的に行ってよい。いずれの方法も、ユーザがデジタルアセットをインポートすることができるかについての条件、およびデジタルアセットがどのように異なるアプリケーションにインポートされるかに関する他の詳細事項を特定することを含んでよい。
【0139】
806で、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを分析してデジタルアセットの特性を取得し、デジタルアセットをどのように第3者アプリケーションにインポートするかを決定してよい。デジタルアセットの特性は、そのデジタルアセットがどのように各アプリケーションにインポートされるかを決めることができる。例えば、スポーツのビデオゲームにインポートされたデジタルの靴は、ビデオゲームキャラクターの属性を変化させることなどによって、より速く走るプレーヤを生じさせることができ、または単にビデオゲームキャラクターの外観を変更してもよい。別の例として、ソーシャルメディアアプリケーションにインポートされたデジタルのシャツは、ソーシャルメディアアプリケーション内の画像の中のユーザをデジタル的に変更させることができる。別の例として、スポーツまたはアクションビデオゲームにデジタルアセットをインポートすると、そのデジタルアセットがスニーカーに相当するかそれともクロストレーニング用の靴に相当するかなどのデジタルアセットの特性に基づいて、より高速なプレーヤを生じさせ得る。
【0140】
808で、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットおよび/またはその特性を外部システム220にインポートしてよく、外部システム220は、提供された情報に基づいてアプリケーションを個人設定してよい。例えば、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットの特性を、アプリケーションにインポートするためにアプリケーションサーバに送ってよい。
【0141】
図9は、ブロックチェーン技術を実装するためのスマートコントラクトに基づいてデジタルアセットを処理する方法900を説明するフローチャートである。図1および図2A~Bに関する非制限的な例として、図9との関連で説明される1つまたは複数の処理は、ユーザデバイス(例えば図2のユーザデバイス240A~D)、デジタルアクティベーション層(例えば図2のデジタルアクティベーション層230A)、またはバックエンド層(例えば図2のバックエンド層210)によって行われてよい。そのような実施形態では、それらの構成要素のいずれもが、メモリ内のコードを実行して図9の方法900の特定のステップを行ってよい。図9の方法900は、以下でデジタルアクティベーション層230Aおよびユーザデバイス240A~Dによって行われるものと説明されるが、他のデバイスがコードを記憶し、したがってそのコードを直接実行することによって方法900を実行してよい。したがって、以下の方法900の解説は、図2のデバイスを方法900の例示的な非制限的実施形態として参照する。さらに、本明細書に提供される本開示を実施するためにすべてのステップが必要とは限らないことが認識されるべきである。さらに、当業者によって理解されるように、ステップの一部は、同時に、または図9に示すものとは異なる順序で行われてよい。
【0142】
902で、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを処理する要求を受信してよい。デジタルアセットの処理の例は、新しいデジタルアセットを生成すること、新しい構成要素に基づいてデジタルアセットをカスタマイズすること、ユーザ行動やユーザの節目などの条件に基づいてデジタルアセットを更新すること、デジタルアセットを別のアプリケーションにインポートすることが含まれる。
【0143】
904で、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットに関連付けられたスマートコントラクトを取得してよく、スマートコントラクトは、デジタルアセットに関連する情報および条件を含んでいる。情報は、デジタルアセットの構成要素およびデジタルアセットの特性を含むことができる。条件は、デジタルアセットに対して行うことのできるアクションおよびデジタルアセットに関連する節目を指定することができる。条件は、ユーザ要求の中の情報に基づいてトリガされてよい。
【0144】
1つの条件は、デジタルアセットに関連する物理的製品を生成することであってよい。いくつかの実施形態では、エンタープライズは、その顧客が生産サブシステム212を制御するための直接のアクセスを有することを許してよい。直接のアクセスとは、顧客要求が、特注の物理的製品に関する具体的なデザインの詳細を含むことを許され、スマートコントラクトが、それらの具体的なデザインの詳細が生産サブシステム212に転送されることを可能にし、そこで顧客要求に従って物理的製品が製造されてよいことを意味し得る。生産サブシステム212によって製造されると、デジタルアクティベーション層230Aは、発送サブシステム214に、特注の物理的製品を顧客に直接発送させてよい(すなわち物理的店舗を経由しない)。いくつかの実施形態では、製造される物理的製品は、デジタルアセットとは異なるスタイルの製品であってよい。例えば、デジタルアセットは靴であってよいが、デジタルアクティベーション層230Aは、シャツ、ズボン、またはバックパックなどの異なるスタイルの製品を製造するオプションなど、異なるサービスへのアクセスを可能にしてよい(例えば顧客のメンバーシップステータスに基づいて)。
【0145】
いくつかの実施形態では、エンタープライズは、直接のアクセスに関係するブロックチェーンに複数の異なるスマートコントラクトを記憶してよく、各スマートコントラクトは、顧客要求および顧客に関連する条件に基づいてトリガされてよい。例えば、エンタープライズは、異なる地理領域にいる顧客のために別々のスマートコントラクトを生成して、それら地理的領域にある異なる生産サブシステムの能力を考慮してよい。別の例として、エンタープライズは、物理的製品(例えば、履物、衣料品)ごとに別々のスマートコントラクトを生成してよく、特定のスマートコントラクトは、顧客の要求の中の情報に基づいてトリガされてよい。
【0146】
条件の他の例には、デジタルアセットをカスタマイズし、外部システム220で使用するためにデジタルアセットを移動することが含まれる。デジタルアセットをカスタマイズすることは、ユーザがユーザの名前などの個人的な詳細事項を追加するのを許すこと、対応する物理的製品の現実世界での使用に基づいて、およびデジタルアセットに関与するソーシャルメディアの投稿などのユーザのオンライン行動に基づいて、デジタルアセットの外観を更新することを含んでよい。例えばゲーミフィケーション構成要素222と共に使用するためにデジタルアセットを移動することは、デジタルアセットが、ユーザのデバイス上でビデオゲームの中にデジタル的に表現されるのを許すことを含んでよい。
【0147】
906で、デジタルアクティベーション層230Aは、生産サブシステム212への直接のアクセス、デジタルアセットのカスタマイズ、および外部システム220で使用するための移動を含む、上記の例などの、顧客要求によってトリガされるスマートコントラクトの条件を決定してよい。
【0148】
908で、デジタルアクティベーション層230Aは次いで、スマートコントラクトの条件に基づいて、およびユーザ要求に基づいて、デジタルアセットを処理してよい。例えば、要求がデジタルアセットに関連する物理的製品をカスタマイズすることである場合、デジタルアクティベーション層230Aは、要求をカスタマイズの詳細と共にバックエンド層210に転送してよく、生産サブシステム212が、カスタマイズの詳細に従って物理的製品を生産してよい。別の例として、要求がデジタルアセットをビデオゲームに移動することである場合、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを外部システムに移動してよい。デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットの統制を維持するために、外部システムが、メインブロックチェーンから分離したサイドチェーンとして実装されることを必要としてよい。サイドチェーンとして実装される場合、外部システムは、デジタルアクティベーション層230Aに安全に接続され、それにより、デジタルアクティベーション層230Aは、デジタルアセットを、例えば、ゲーミフィケーション構成要素222またはソーシャルメディア構成要素224に安全に移動し、デジタルアセットの使用法に対する制約を実施することが可能になる。
【0149】
例示的なデジタルアセット
図10A~Cは、デジタルアセットの例示的な対話型視覚化1000の見え方である。対話型視覚化1000は、デジタルアセットに関する情報へのアクセスを提供する、ある視覚的特性を備えて実装されてよい。対話型視覚化1000は、デジタルアセットの可能な実施形態の1つに過ぎず、デジタルアセットを実装する際に利用され得る物理的表現または視覚的特性を制限するものではない。本明細書に提供されるデジタルアセットの説明と合致するデジタルアセットの他の視覚化および実装が可能である。
【0150】
この実施形態では、デジタルアセットの対話型視覚化1000は、対応する物理的製品を表示するための視覚的特性、関連する広告キャンペーン、対応する物理的製品を示すマルチメディア、所有者に関連するユーザ関連データ、および対応する物理的製品(または関係する物理的製品)に関連する商業的属性を含んでよい。すなわち、対話型視覚化1000の異なる視覚的特性は、対応する物理的製品、物理的製品に関連する指標、デジタルアセットに関連する指標、デジタルアセットの所有権情報、および物理的製品の所有権情報などの、デジタルアセットに関連する異なる情報に対応してよい。対話型視覚化1000は、選択可能であり得る異なる視覚的特性にアクセスする(例えばリンクへのアクセスを提供する)ために、操作(例えば、回動、回転、反転)されてよい。選択されると、視覚的特性は、選択された視覚的特性に関連する情報を提供してよい。
【0151】
図10Aは、対応する物理的製品の画像1010と、対応する物理的製品に関連する関係する外部システム情報1020と、対応する物理的製品に関連する関連媒体1030とを含む、対話型視覚化1000を示す。対話型視覚化1000は、ユーザがアクセスを要求する、またはデジタルアセットを閲覧することを要求したときなどにユーザデバイスに表示されてよく、対話型視覚化1000の種々の機能にアクセスするためにユーザデバイスによって操作されてよい。例えば、物理的製品の画像1010の選択は、物理的製品に関する追加的な情報を取得して、対話型視覚化1000に表示してよい。関係する外部システム情報1020の選択は、デジタルアセットが使用されているビデオゲーム情報、またはデジタルアセットおよび物理的製品が言及もしくは投稿されているソーシャルメディア情報からなど、外部システム220から媒体情報を取得してよい。関連媒体1030は、エンタープライズネットワーク205によって提供される物理的製品またはデジタルアセットに関連する任意の映像、音声、または画像(例えば広告キャンペーンなど)であってよい。
【0152】
図10Bは、デジタルアセットに関連する安全な情報1040を含む対話型視覚化1000の別の見え方を示す。この見え方は、対話型視覚化1000の回転によってもたらされてよい。この見え方では、安全な情報1040は、暗号化されている、またはアクセスするのに追加的な認証を必要とする情報を含んでよい。安全な情報1040の例には、デジタルアセットの所有権(例えば、デジタルアセットのすべての以前の所有者)、エンタープライズネットワーク205内でのデジタルアセットのトランザクションの履歴が含まれる。
【0153】
図10Cは、デジタルアセットおよび物理的製品の指標1050を含む対話型視覚化1000の別の見え方を示す。この見え方は、対話型視覚化1000の回転によってもたらされてよい。この見え方では、指標1050は、物理的製品の商業的属性などの、分散型台帳231Aによって収集された情報、および外部システム220などとの間のデジタルアセットのトランザクション履歴を提供してよい。
【0154】
図10A~Cは、物理的製品に対応するものとしてのデジタルアセット1000を描いている。そのような実装では、1人のユーザによって所有されているすべてのデジタルアセットが、メインブロックチェーンとは別のサイドチェーンにリンクされてよく、それにより、ユーザのデジタルアセットのすべてがデジタルアクティベーション層によって容易に処理およびアクセスされることが可能になる。
【0155】
例示的なコンピュータシステム
様々な実施形態は、例えば、図11に示されるコンピュータシステム1100などの、1つまたは複数の周知のコンピュータシステムを使用して実装されてよい。1つまたは複数のコンピュータシステム1100が、本明細書で解説される実施形態、ならびにその組み合わせおよび部分組み合わせを実装するために使用されてよい。
【0156】
コンピュータシステム1100は、プロセッサ1104などの1つまたは複数のプロセッサ(中央演算処理装置、すなわちCPUとも呼ばれる)を含んでよい。プロセッサ1104は、通信インフラストラクチャまたはバス1106に接続されてよい。
【0157】
コンピュータシステム1100は、モニタ、キーボード、ポインティングデバイス等のユーザ入力/出力装置1103も含んでよく、それらは、ユーザ入力/出力インターフェース1102を通じて通信インフラストラクチャ1106と通信してよい。
【0158】
プロセッサ1104の1つまたは複数は、グラフィクス処理ユニット(GPU)であってよい。一実施形態では、GPUは、数学を多用するアプリケーションを処理するために設計された専用電子回路であるプロセッサであってよい。GPUは、コンピュータグラフィックアプリケーション、画像、映像等に一般的である数学を多用するデータなどの、大きなデータのブロックを並列に処理するために効率的な並列構造を有してよい。
【0159】
コンピュータシステム1100は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの主または一次メモリ1108も含んでよい。主メモリ1108は、1つまたは複数レベルのキャッシュを含んでよい。主メモリ1108は、制御論理(すなわち、コンピュータソフトウェア)および/またはデータが記憶されていてよい。
【0160】
コンピュータシステム1100は、1つまたは複数の補助記憶装置またはメモリ1110も含んでよい。補助メモリ1110は、例えば、ハードディスクドライブ1112および/または取外し可能記憶装置もしくはドライブ1114を含んでよい。取外し可能記憶ドライブ1114は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光学記憶装置、テープバックアップデバイス、および/または任意の他の記憶装置/ドライブであってよい。
【0161】
取外し可能記憶ドライブ1114は、取外し可能記憶装置1118と対話してよい。取外し可能記憶装置1118は、コンピュータソフトウェア(制御論理)および/またはデータが記憶されているコンピュータ使用可能または可読の記憶装置を含んでよい。取外し可能記憶装置1118は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光学記憶ディスク、および/任意の他のコンピュータデータ記憶装置であってよい。取外し可能記憶ドライブ1114は、取外し可能記憶装置1118の読み出しおよび/または書き込みを行ってよい。
【0162】
補助メモリ1110は、コンピュータプログラムおよび/または他の命令および/またはデータがコンピュータシステム1100によってアクセスされることを可能にするための他の手段、デバイス、構成要素、機構、または他の手法を含んでよい。そのような手段、デバイス、構成要素、機構または他の手法は、例えば取外し可能記憶装置1122およびインターフェース1120を含んでよい。取外し可能記憶装置1122およびインターフェース1120の例には、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(ビデオゲーム機に見られるものなど)、取外し可能メモリチップ(EPROMもしくはPROMなど)および関連するソケット、メモリスティックおよびUSBポート、メモリカードおよび関連するメモリカードスロット、ならびに/または任意の他の取外し可能記憶装置および関連するインターフェースが含まれ得る。
【0163】
コンピュータシステム1100は、通信またはネットワークインターフェース1124をさらに含んでよい。通信インターフェース1124は、コンピュータシステム1100が、外部デバイス、外部ネットワーク、外部エンティティ等(参照符号1128によって個々におよびまとめて参照される)の任意の組み合わせと通信および対話することを可能にしてよい。例えば、通信インターフェース1124は、コンピュータシステム1100が、通信経路1126を通じて外部またはリモートデバイス1128と通信することを可能にしてよく、通信経路1126は、有線および/もしくは無線(またはその組み合わせ)であってよく、LAN、WAN、インターネット等の任意の組み合わせを含んでよい。制御および/またはデータは、通信経路1126を介してコンピュータシステム1100との間で通信されてよい。
【0164】
コンピュータシステム1100は、いくつかの非制限的な例を挙げると、携帯情報端末(PDA)、デスクトップワークステーション、ラップトップもしくはノートブックコンピュータ、ネットブック、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチもしくは他の着用品、電気機器、モノのインターネットの一部、および/または組み込みシステム、またはそれらの任意の組み合わせのいずれかであってもよい。
【0165】
コンピュータシステム1100は、これらに限定されないが、リモートまたは分散クラウドコンピューティングのソリューションを含む、任意の配信の枠組みを通じて、任意のアプリケーションおよび/またはデータにアクセスするもしくはホストするクライアントもしくはサーバ、ローカルもしくはオンプレミスソフトウェア(「オンプレミス」のクラウドベースのソリューション)、「サービス」としてのモデル(例えば、サービスとしてのコンテンツ(CaaS)、サービスとしてのデジタルコンテンツ(DCaaS)、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、サービスとしての管理されたソフトウェア(MSaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)、サービスとしてのデスクトップ(DaaS)、サービスとしてのフレームワーク(FaaS)、サービスとしてのバックエンド(BaaS)、サービスとしてのモバイルバックエンド(MBaaS)、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)等)、および/または上述の例もしくは他のサービスもしくは配信の枠組みの任意の組み合わせを含む混合型モデルであってよい。
【0166】
コンピュータシステム1100における適用可能なデータ構造、ファイル形式、およびスキーマは、これらに限定されないが、JavaScript Object Notation(JSON)、Extensible Markup Language(XML)、Yet Another Markup Language(YAML)、Extensible Hypertext Markup Language(XHTML)、Wireless Markup Language(WML)、MessagePack、XML User Interface Language(XUL)、または単独または組み合わせた任意の他の機能的に類似する表現を含む規格から導出されてよい。代替として、独自開発のデータ構造、形式、またはスキーマが、それだけで、または既知のもしくは公開されている規格と組み合わせて、使用されてよい。
【0167】
一実施形態では、制御論理(ソフトウェア)が記憶された、有形の非一時的なコンピュータ使用可能または可読媒体を備える有形の非一時的な装置または製造品も、本明細書においてコンピュータプログラム製品またはプログラム記憶装置として参照されることがある。これには、これらに限定されないが、コンピュータシステム1100、主メモリ1108、補助メモリ1110、ならびに取外し可能記憶装置1118および1122、ならびにそれらの任意の組み合わせを具現化する有形の製造品が含まれる。そのような制御論理は、1つまたは複数のデータ処理デバイス(コンピュータシステム1100など)によって実行されると、そのようなデータ処理デバイスを、本明細書に記載されるように動作させてよい。
【0168】
本開示に含まれている教示に基づいて、当業者には、図11に示されるもの以外のデータ処理デバイス、コンピュータシステム、および/またはコンピュータアーキテクチャを使用して本開示の実施形態を実施し、使用する方法が明らかになるであろう。特に、実施形態は、本明細書に記載されるもの以外のソフトウェア、ハードウェア、および/またはオペレーティングシステム実装と共に動作することができる。
【0169】
発明を実施するための形態の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図され、その他の項はいずれもそのように意図されないことが認識されるべきである。他の項は、発明者によって企図される1つまたは複数の例示的実施形態を述べ得るが、すべてを述べることはなく、したがって、本開示も、添付の特許請求の範囲も制限することは意図されない。
【0170】
本開示は、例示的な分野および用途についての例示的実施形態を記載しているが、本開示はそれに制限されないことが理解されるべきである。他の実施形態およびその変形例が可能であり、本開示の範囲および主旨内にある。例えば、またこの段落の一般性を制限することなく、実施形態は、図に示される、および/または本明細書に記載される、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および/またはエンティティに制限されない。さらに、実施形態(明示的に本明細書に記載されるかに拘らず)は、本明細書に記載される例を越えて諸分野および用途に重要な有用性を有する。
【0171】
実施形態は、指定された機能およびそれらの関係の実施を説明する機能構築ブロックの助けを借りて、本明細書に記載された。それら機能構築ブロック間の境界は、説明の便宜上、本明細書においては任意的に定められている。指定される機能および関係(またはその相当物)が適切に行われる限り、代替の境界が定められ得る。また、代替の実施形態は、本明細書に記載されるものとは異なる順序を使用して、機能ブロック、ステップ、動作、方法等を行うことができる。
【0172】
本明細書における、「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的実施形態」、または同様の語句の言及は、その実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、すべての実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らないことを意味する。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照していない。さらに、特定の特徴、構造、または特性がある実施形態との関係で説明される場合、本明細書に明示的に言及または記載されているかどうかに拘らず、他の実施形態との関係でその特徴、構造、または特性を他の実施形態に取り込むことは当業者の知識の範囲内であると考えられる。また、一部の実施形態は、表現「結合された」および「接続された」をそれらの派生形と共に使用して説明されることがある。それらの語は、必ずしも互いの同義語として意図されない。例えば、一部の実施形態は、2つ以上の要素が互いと直接物理的または電気的に接触していることを意味するために、「接続された」および/または「結合された」という語を使用して説明されることがある。しかし、「結合された」という語は、2つ以上の要素が、互いと直接は接触していないが、それでも互いと動作するまたは相互作用することも意味し得る。
【0173】
本開示の範囲は、上記の例示的実施形態のいずれによっても制限されず、以下の特許請求の範囲およびその相当物のみに従って定められるべきである。
【符号の説明】
【0174】
100 デジタルアセットシステム
110 バックエンド層
118 デジタルアクティベーション層
122A、122B ユーザデバイス
112 物理的在庫
114 デジタルアセット市場
116 物理的製品
120 デジタルアセット
200A アクティベーションアーキテクチャ
205 エンタープライズネットワーク
220 外部システム
240A~D ユーザデバイス
210 バックエンド層
230A、230B デジタルアクティベーション層
212 生産サブシステム
214 発送サブシステム
216 購入サブシステム
231A 分散型台帳
232 メンバーシップサブシステム
233 デジタルウォレットマネジャ
234 認証モジュール
235 デジタルアセットサブシステム
222 ゲーミフィケーション構成要素
224 ソーシャルメディア
231B プライベート台帳
231C パブリック台帳
300、400、600、700、800、900 方法
1000 対話型視覚化、デジタルアセット
1010 画像
1020 外部システム情報
1030 関連媒体
1040 安全な情報
1050 指標
1100 コンピュータシステム
1104 プロセッサ
1106 バス
1103 ユーザ入力/出力装置
1102 ユーザ入力/出力インターフェース
1106 通信インフラストラクチャ
1108 主メモリ
1110 補助メモリ
1112 ハードディスクドライブ
1114 取外し可能記憶装置もしくはドライブ
1118 取外し可能記憶装置
1122 取外し可能記憶装置
1120 インターフェース
1124 通信インターフェース
1128 リモートデバイス
1126 通信経路
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A-C】
図11
【外国語明細書】