IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハム アーゲーの特許一覧

<>
  • 特開-土工機械 図1
  • 特開-土工機械 図2
  • 特開-土工機械 図3
  • 特開-土工機械 図4
  • 特開-土工機械 図5
  • 特開-土工機械 図6
  • 特開-土工機械 図7
  • 特開-土工機械 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058037
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】土工機械
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230417BHJP
   E01C 19/28 20060101ALI20230417BHJP
   B60L 15/20 20060101ALI20230417BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20230417BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20230417BHJP
   B60L 53/22 20190101ALI20230417BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20230417BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
E01C19/28
B60L15/20 J
B60L50/60
B60L53/14
B60L53/22
B60L58/10
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022164135
(22)【出願日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】10 2021 126 365.4
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】508123375
【氏名又は名称】ハム アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Hamm AG
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨーゼフ・ダグナー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ブラウンシュレーガー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・シュパーバー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ベウムル
【テーマコード(参考)】
2D052
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
2D052AC01
2D052BB00
2D052DA31
5G503AA01
5G503AA07
5G503FA01
5G503FA06
5G503GB03
5G503GB06
5H125AA12
5H125AC12
5H125AC24
5H125BA00
5H125BC21
5H125DD02
5H125FF14
(57)【要約】
【課題】1つ以上のバッテリの充電のために、外部エネルギー源との可変接続を有する土工機械、特にソイルコンパクタを提供する。
【解決手段】土工機械、特にソイルコンパクタは、機械フレーム(24)に支持された少なくとも1つのバッテリ(28)と、少なくとも1つのバッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器(30)と、を含んでおり、さらに、機械フレーム(24)に解除可能に支持された少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)を含んでおり、当該交換式充電モジュールは、少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)をバッテリマネジメントシステム(34)に接続するためのバッテリ接続領域(95)と、少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)を外部電圧源と接続するための電圧源接続領域(84)と、を有している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土工機械、特にソイルコンパクタであって、機械フレーム(24)に支持された少なくとも1つのバッテリ(28)と、少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器(30)と、を含んでおり、さらに、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持された少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)を含んでおり、前記交換式充電モジュールは、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)をバッテリマネジメントシステム(34)に接続するためのバッテリ接続領域(95)と、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を外部電圧源と接続するための電圧源接続領域(84)と、を有している土工機械。
【請求項2】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、懸架装置(33)を用いて、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持されていてよく、前記懸架装置は、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して概ね垂直に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の垂直方向支持領域(56)、及び、前記機械フレーム(24)上の垂直方向相手側支持領域(62)と、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して概ね水平に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の水平方向支持領域(58)、及び、前記機械フレーム(24)上の水平方向相手側支持領域(66)と、
を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の土工機械。
【請求項3】
前記垂直方向相手側支持領域(62)が、垂直方向係合凹所(70)を有する少なくとも1つの垂直方向係合要素(68)を含むこと、及び、前記垂直方向支持領域(56)が、少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの垂直方向係合突起(72)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の土工機械。
【請求項4】
少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)が、概ね上に向かって開放されている、又は/及び、前記垂直方向係合要素(68)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の土工機械。
【請求項5】
前記水平方向相手側支持領域(66)が、水平方向係合凹所(76)を有する少なくとも1つの水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)が、少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの水平方向係合突起(77)を含むこと、又は、前記水平方向相手側支持領域(66)は、水平方向支持面(79)を有する少なくとも1つの前記水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)は、前記水平方向支持面(79)に支持され得る少なくとも1つの水平方向支持領域を含むことを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項6】
少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)が、概ね側方において開放されていること、又は/及び、前記水平方向係合要素(74)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の土工機械。
【請求項7】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記機械フレーム(24)に支持されている場合、前記垂直方向相手側支持領域(62)と前記水平方向相手側支持領域(66)とが、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)の質量中心(M)に対して水平方向において移動させられ、かつ、前記質量中心(M)に関して同じ側に配置されていることを特徴とする、請求項2から6のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項8】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、概ねプレート状の充電器担体(42)と、前記充電器担体(42)に固定された少なくとも1つの充電器(44、46)と、を含んでいることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項9】
前記充電器担体(42)が、前記垂直方向支持領域(56)と前記水平方向支持領域(58)とを供給することを特徴とする、請求項2を引用する場合の、請求項8に記載の土工機械。
【請求項10】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対してロックするためのロック装置(78)が設けられていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項11】
前記ロック装置(78)が、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上に配置された少なくとも1つのロック要素(82)と、前記ロック要素(82)それぞれに配設され、前記機械フレーム(24)に固定された相手側ロック要素(80)と、を含むことを特徴とする、請求項10に記載の土工機械。
【請求項12】
前記ロック要素(82)それぞれが、ラッチによって、配設された前記相手側ロック要素(80)とロック係合させられ得ることを特徴とする、請求項11に記載の土工機械。
【請求項13】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、少なくとも1つのグリップ(100、102)が設けられていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項14】
前記機械フレーム(24)には、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であるフレームカバー(98)が支持されていること、及び、前記フレームカバー(98)は、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記交換式充電モジュールの電圧源接続領域(84)において外部電圧源に接続されている場合に、閉鎖位置には位置決めされ得ないことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項15】
少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器が、
-車載用電圧システム、又は/及び、
-好ましくは電動機によって駆動されるべき少なくとも1つの油圧ポンプと、少なくとも1つの前記油圧ポンプによって供給を受ける少なくとも1つの油圧モータと、を有する電気油圧式動作システム(30)、又は/及び、
-少なくとも1つの前記電動機によって駆動されるべき少なくとも1つのドライブトレインを有する電動式動作システム、
を含んでいることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項16】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、異なる構造を有する少なくとも2つの充電器(44、46)が設けられていることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の土工機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土工機械に設けられた1つ以上の電気エネルギー消費機器に供給を行うために、例えば機械フレームに少なくとも1つのバッテリが支持されているソイルコンパクタ等の土工機械に関する。
【背景技術】
【0002】
土工機械の運転に必要なエネルギーが、内燃機関として構成された駆動ユニットによって供給される、従来の方法で駆動される土工機械の場合、運転中の土工機械では、土工機械に設けられた電気エネルギー消費機器に、バッテリから、車載用電圧グリッドを通じて供給が行われ得る。バッテリは、駆動ユニットに連結された発電機によって充電され得る。当該バッテリを充電するための外部電圧源への接続は、基本的に不要である。
【0003】
土工機械を運転するためのエネルギーが、1つ以上のバッテリから供給を受ける電動機によって供給される、電動の土工機械への移行によって、当該土工機械のバッテリが運転モードにおいて完全又は部分的に放電した場合に、再び充電され得るようなインターフェースを形成することが必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、1つ以上のバッテリの充電のために、外部エネルギー源との可変接続を有する土工機械、特にソイルコンパクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、本課題は、請求項1に記載の土工機械、特にソイルコンパクタによって解決される。当該土工機械は、機械フレームに支持された少なくとも1つのバッテリと、少なくとも1つのバッテリから供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器と、を含んでいる。
【0006】
さらに、土工機械は、機械フレームに解除可能に支持された少なくとも1つの交換式充電モジュールを含んでおり、当該交換式充電モジュールは、少なくとも1つの交換式充電モジュールをバッテリマネジメントシステムと接続するためのバッテリ接続領域と、少なくとも1つの交換式充電モジュールを外部電圧源と接続するための電圧源接続領域と、を有している。
【0007】
本発明に従って構成された土工機械では、1つ若しくは複数のバッテリ又はバッテリマネジメントシステムと、バッテリを充電するための外部電圧源と、の間のインターフェースを供給する充電モジュールは、交換式充電モジュールとして土工機械に固定して取り付けられているのではなく、解除可能に土工機械と連結されている。これは、交換式充電モジュールが、例えば土工機械における充電プロセスの実施のためだけに設けられ得るが、1つ以上のバッテリが完全に充電された後は、再び土工機械から取り外され、例えば別の土工機械において充電プロセスを実施するために用いられ得るということを意味している。従って、唯一の交換式充電モジュールを複数の土工機械と共に用いることが可能であり、工事現場に設けられた複数の土工機械に、それぞれ個別の充電モジュールを供給することは不要である。
【0008】
交換式充電モジュールの土工機械との安定した、しかしながら容易に解除可能である連結のために、少なくとも1つの交換式充電モジュールは、懸架装置を用いて、機械フレームに解除可能に支持されていてよく、当該懸架装置は、
-少なくとも1つの交換式充電モジュールを機械フレームに対して概ね垂直に支持するための、少なくとも1つの交換式充電モジュール上の垂直方向支持領域、及び、機械フレーム上の垂直方向相手側支持領域と、
-少なくとも1つの交換式充電モジュールを機械フレームに対して概ね水平に支持するための、少なくとも1つの交換式充電モジュール上の水平方向支持領域、及び、機械フレーム上の水平方向相手側支持領域と、
を含んでいる。
【0009】
この際、少なくとも1つの交換式充電モジュールの厳密な位置決めは、垂直方向相手側支持領域が、垂直方向係合凹所を有する少なくとも1つの垂直方向係合要素を含むこと、及び、垂直方向支持領域が、少なくとも1つの垂直方向係合凹所に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの垂直方向係合突起を含むことによって保証され得る。
【0010】
重力を用いて、垂直方向係合突起と、垂直方向係合突起を受容する垂直方向係合凹所と、の間の係合状態を維持するために、少なくとも1つの垂直方向係合凹所は、概ね上に向かって開放されていてよい。
【0011】
さらに、特に充電プロセスの実施のために一般的に必要な高い電圧、又は、充電プロセスの際に流れる強い電流を考慮して、高い動作安全性のために、垂直方向係合要素は、電気絶縁材料で形成されていてよい。
【0012】
少なくとも1つの交換式充電モジュールの厳密な位置決めは、水平方向相手側支持領域が、水平方向係合凹所を有する少なくとも1つの水平方向係合要素を含むこと、及び、水平方向支持領域が、少なくとも1つの水平方向係合凹所に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの水平方向係合突起を含むことによって支援され得る。代替的な態様では、水平方向相手側支持領域は、水平方向支持面を有する少なくとも1つの水平方向係合要素を含むことが可能であり、水平方向支持領域は、水平方向支持面に支持され得る少なくとも1つの水平方向支持領域を含み得る。
【0013】
この際にも、少なくとも1つの水平方向係合凹所が、概ね横方向において、すなわち例えば垂直方向係合凹所の開口方向に対して概ね横に開放されている場合、結束のために重力の作用を利用することが可能である。
【0014】
高い動作安全性のために、好ましくは水平方向係合要素も、電気絶縁材料で形成されている。
【0015】
機械フレームに支持された少なくとも1つの交換式充電モジュールにおいて、垂直方向相手側支持領域と水平方向相手側支持領域とが、少なくとも1つの交換式充電モジュールの質量中心に対して水平方向に移動させられ、質量中心に関して同じ側に配置されている場合、重力のみの作用下で、特に水平方向支持領域と水平方向相手側支持領域とが、支持相互作用において確実に、互いに保持されるか、又は、プレテンションを加えられている。
【0016】
少なくとも1つの交換式充電モジュールは、概ねプレート状の、例えばシートメタル成形部材として構成された充電器担体と、充電器担体に固定された少なくとも1つの充電器と、を含み得る。この際、充電器担体は、垂直方向支持領域と水平方向支持領域とを供給し得る。
【0017】
特に、運転プロセスを実施している間にも交換式充電モジュールが機械フレームに留まっているべきである場合に、交換式充電モジュールの望ましくない移動を回避するために、少なくとも1つの交換式充電モジュールを機械フレームに対してロックするために、ロック装置を設けてもよい。
【0018】
ロック相互作用を発生させることを可能にするために、ロック装置は、少なくとも1つの交換式充電モジュール上に配置された少なくとも1つのロック要素と、各ロック要素に配設された、機械フレームに固定された相手側ロック要素と、を含むことが可能であり、交換式充電モジュールの取り付け及び取り外しは、各ロック要素が、ラッチによって、配設された相手側ロック要素とロック係合させられ得る場合に、特に容易に実施可能である。
【0019】
容易な取り扱い、又は、容易に実施されるべき輸送のために、少なくとも1つの交換式充電モジュールには、少なくとも1つのグリップが設けられていてよい。
【0020】
機械フレームには、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、例えばボンネット様に構成されたフレームカバーが支持されていてよい。土工機械が外部電圧源と接続されている場合に、土工機械が意図せずに始動しないことを保証するために、好ましくは、フレームカバーが、少なくとも1つの交換式充電モジュールがその電圧源接続領域において外部電圧源に接続されている場合に、閉鎖位置には位置決めされ得ないことが規定されている。一般的に、フレームカバーがその閉鎖位置にない場合、操作者は土工機械を始動しないとされる。従って、土工機械又は交換式充電モジュールが外部電圧源に接続されている場合に、閉鎖位置につくことを防止することによって、当該状態における意図しない始動に対する安全性が高められる。
【0021】
少なくとも1つのバッテリから供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器は、例えば、
-車載用電圧システム、又は/及び、
-電動機によって駆動されるべき少なくとも1つの油圧ポンプと、少なくとも1つの油圧ポンプによって供給を受ける少なくとも1つの油圧モータと、を有する電気油圧式動作システム、又は/及び、
-少なくとも1つの電動機によって駆動されるべき少なくとも1つのドライブトレインを有する電動式動作システム、
を含み得る。
【0022】
使用における可変性は、少なくとも1つの交換式充電モジュールに、異なる構造の少なくとも2つの充電器が設けられていることによってさらに高められ得る。1つかつ同一の交換式充電モジュールに、異なる構造の充電器を設けることによって、当該交換式充電モジュールは、異なる構造の土工機械、特に異なる充電プロセス、例えば異なる充電電流又は充電電圧が必要な異なるバッテリと共に用いられ得る。
【0023】
以下において本発明を、添付の図面を参照して詳細に説明する。示されているのは以下の図である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】ソイルコンパクタとして構成された土工機械の側面図である。
図2図1に係るソイルコンパクタの車両前部の機械フレームの一部を示す斜視図である。
図3図1に係る土工機械の車両前部の機械フレームの一部を、土工機械の電気油圧式動作システムのコンポーネントと共に示す側面図である。
図4図2において視認される機械フレームの領域を示す別の斜視図である。
図5】交換式充電モジュールを示す斜視図である。
図6】交換式充電モジュールを図1に係るソイルコンパクタの機械フレームに取り付けるためのプロセスの間における、交換式充電モジュールを示す図である。
図7】交換式充電モジュールの機械フレームへの解除可能な取り付けを描写した、原理を表す図である。
図8】フレームカバーが機械フレームから取り外された場合の、図1に係る土工機械の車両前部の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1では、ソイルコンパクタとして構成された土工機械に、全体として参照符号10が付されている。土工機械10は、車両後部12と、関節連結領域14において、土工機械10を操縦するために、車両後部12と旋回可能に接続された車両前部16と、を含んでいる。車両後部12には、土工ローラ18が回転可能に支持されている。車両前部16には、土工ローラ20が回転可能に支持されている。車両後部12にはさらに、操作者のために操作台22が設けられており、操作台22から、操作者は、例えば締固めプロセスを実施するために、土工機械10を始動し、操作することができる。
【0026】
土工機械10の車両前部16は、全体に参照符号24が付された機械フレームを含んでいる。機械フレーム24は、複数の個々の部材から組み立てられていてよく、これらの部材は、例えば溶接又は/及び螺合又はその他の方法で、互いに接続されていてよい。機械フレーム24には、車両前部16に設けられた土工ローラ20が、ブラケット状で、同じく機械フレーム24の一部を供給するローラ担体26を通じて、回転可能に支持されている。
【0027】
図1に示された土工機械10は、基本的に電気によって動作する土工機械である。これは、土工機械10を動作させるためのエネルギーが、内燃機関として駆動される駆動ユニットによって供給されるのではなく、図3において原理が示されたバッテリ28から供給を受ける複数の電気エネルギー消費機器を通じて供給されるということを意味している。これらの電気エネルギー消費機器は、例えば土工機械10の車載用電圧グリッドを含むことが可能であり、車載用電圧グリッドを通じて、例えば照明、制御機器等に電気エネルギーが供給される。さらに、図3において原理が示された土工機械10の電気油圧式動作システム30は、このような電気エネルギー消費機器を形成する。電気油圧式動作システム30は、例えば電動機によって駆動されるトラクション油圧ポンプと、各土工ローラ18、20に配設された、トラクション油圧ポンプによって圧力流体を供給されるトラクション油圧モータと、を有する電気油圧式トラクションドライブシステムを含み得る。電気油圧式動作システム30はさらに、電気油圧式ステアリングシステムを含むことが可能であり、電気油圧式ステアリングシステムでは、電動機によって駆動されるステアリング油圧ポンプが、車両前部16を車両後部12に対して旋回させるために、ステアリングユニットに供給される圧力流体を供給する。
【0028】
バッテリ28を充電し、運転モードにおいて、電気エネルギーの様々な消費機器に供給を行うべく放電させるために、以下において詳細に記載する交換式充電モジュール32と、全体に参照符号34が付されたバッテリマネジメントシステムと、が設けられている。交換式充電モジュール32は、バッテリマネジメントシステム34と外部電圧源との間のインターフェースを供給する。例えばインバータ38及びDC/DCコンバータ40等の複数のパワーエレクトロニクスシステム領域36を含み得るバッテリマネジメントシステム34を通じて、一方では、充電プロセスにおいてバッテリ28には適切な方法で、充電電圧が加えられ、運転モードにおいてバッテリは、バッテリによって供給される動作電圧を、車載配電電圧、及び、上述の電動機の動作に必要な3相交流電圧に変換して、放電する。このようなバッテリマネジメントシステム34又は土工機械10のパワーエレクトロニクス全体又は車載用電圧グリッドは、図面に示されていない、さらなる複数のコンポーネント又はシステム領域を含み得ることが指摘される。
【0029】
図5において斜視図で、図7において原理を表す側面図で示された交換式充電モジュール32は、図1に示された土工機械10の場合、固定して取り付けられてはおらず、懸架装置33を用いて、土工機械10に解除可能に連結されており、これによって、交換式充電モジュール32は、比較的大規模な作業プロセスを有さずに、土工機械10から容易に取り外され得る、又は、土工機械10に取り付けられ得る。このために、交換式充電モジュール32は、例えばシートメタル成形部材として構成された、プレート状の充電器担体42を含んでいる。図示された実施例では、当該充電器担体には、2つの互いに例えば同じ構造を有する充電器44、46が隣り合って支持されている。図5からは、各充電器44、46又は各充電器にそれぞれ設けられた換気装置48、50に配設されて、充電器担体42に開口部52、54が設けられており、当該開口部を通って、各換気装置48、50が延在し得ることが認識される。充電器44、46は、充電器担体42と、例えば螺合によって固く接続されていてよい。
【0030】
充電器担体42は、交換式充電モジュール32が車両前部16の機械フレーム24に支持されている場合、その上側領域において、下に向かって、すなわち概ね垂直方向Vにおいて曲げられた周縁領域が供給された垂直方向支持領域56を有している。同様に、充電器担体42は、当該状態において下側領域に位置し、側方、又は、垂直方向支持領域56に対して横に、すなわち概ね水平方向Hにおいて曲げられた周縁領域を備えた水平方向支持領域58を有している。
【0031】
充電器担体42又は交換式充電モジュール32の垂直方向支持領域56に配設されて、機械フレーム24の概ね水平に方向付けられた壁60には、垂直方向相手側支持領域62が形成されている。同様に、充電器担体42又は交換式充電モジュール32の水平方向支持領域58に配設されて、機械フレーム24の概ね垂直に方向付けられた壁64には、水平方向相手側支持領域66が設けられている。垂直方向相手側支持領域62には、交換式充電モジュール32が、概ね垂直方向Vにおいて、下に向かって支持されている。水平方向相手側支持領域66には、交換式充電モジュール32が、概ね水平方向Hにおいて側方に、特に機械フレーム24の壁64に向かう方向において支持されている。
【0032】
垂直方向相手側支持領域62は、概ね垂直方向Vにおいて上に向かって開放された垂直方向係合凹所70を備えた、壁60に固定され、電気絶縁材料、例えばプラスチック材料又はセラミック材料から形成された垂直方向係合要素68を含んでいる。垂直方向支持領域56は、充電器担体42の曲げられた周縁領域によって供給され、取り付け状態において、垂直方向係合凹所70に係合するように位置決めされた垂直方向係合突起72を含んでいる。垂直方向係合突起72の垂直方向係合凹所70との係合状態は、ただ重力の作用によって維持される。
【0033】
水平方向相手側支持領域66は、壁64に固定され、電気絶縁材料、例えばプラスチック材料又はセラミック材料から形成された水平方向係合要素74を含んでおり、水平方向係合要素74内には、水平方向係合凹所76が形成されている。水平方向係合凹所76は、水平方向係合要素74を支持する壁64から横方向に離れて、概ね水平方向Hにおいて開放されている。
【0034】
交換式充電モジュール32の水平方向支持領域は、概ね水平方向に曲げられた周縁領域によって供給される水平方向係合突起77を含んでおり、水平方向係合突起77は、取り付け状態において、水平方向係合凹所76に係合するように位置決めされている。代替的な態様において、水平方向係合要素74は、例えば水平方向係合凹所を有さずに構成されていてよく、水平方向支持面79を供給することが可能であり、水平方向支持面79には、例えば水平方向係合突起77のように構成されていてよい交換式充電モジュール32の水平方向支持領域が、概ね水平方向Hにおいて支持され得る。
【0035】
図7は、取り付け状態において、垂直方向相手側支持領域62、及び、水平方向相手側支持領域66、及び、従って垂直方向支持領域56又は水平方向支持領域58も、交換式充電モジュール32の質量中心M、及び、質量中心Mに例えば交差する、又は、質量中心Mを含む垂直面Eに関して、水平方向Hにおいて、同じ側に移動させられて配置されていることを示している。これによって、質量中心Mにおいて作用する質量又は重量は、垂直方向係合突起72と垂直方向係合凹所70との相互作用領域の周りにトルクを生成し、当該トルクは、図7の描写では、時計回りの方向に作用し、水平方向係合突起77が水平方向係合凹所76に入るようにプレテンションを加える。従って、重力の作用のみによって、交換式充電モジュール32と機械フレーム24との確実な結束が保証されている。
【0036】
特に、運転モードの間においても、このような交換式充電モジュール32が、機械フレーム24又は土工機械10上に留まっているべきである場合に、機械フレーム24に対する交換式充電モジュール32の移動を回避するために、安定した結束を支持すべく、好ましくは交換式充電モジュール32の水平方向Hにおいて下側の領域に、全体に参照符号78が付されたロック装置が設けられている。ロック装置78は、機械フレーム24上に、例えば交換式充電モジュール32の両側において、相手側ロック要素80を含んでおり、相手側ロック要素80は、図6に示された旋回プロセスにおいて、交換式充電モジュール32が、充電器担体42に設けられた水平方向係合突起77で、水平方向係合凹所76に向かって、又は、水平方向係合凹所内に入るように動かされる場合、配設された、交換式充電モジュール32に設けられたロック要素82と、ラッチによって、ロック係合させられる。当該プロセスにおいて、例えば、機械フレーム24に配置された相手側ロック要素80は、ロック要素82とラッチ係合するまで、側方で変形し得る。ラッチ係合が形成された場合、交換式充電モジュール32は、運転モードにおいて生じる振動又は揺動を考慮しても、確実に機械フレーム24に保持される。
【0037】
交換式充電モジュール32には、充電器44、46の他に、電圧源接続領域84が設けられている。電圧源接続領域84は、接続ケーブル86、88を通じて、各充電器44、46に接続されている。電圧源接続領域84は、全体に参照符号92が付された充電ケーブルのコネクタプラグ90を受容するように構成されており、当該充電ケーブルを通じて、交換式充電モジュール32は、外部電圧源に接続され得る。
【0038】
図4において具体的に示されているように、交換式充電モジュール32又はその各充電器44、46は、各連絡線94、96を通じて、バッテリ接続領域95において、バッテリマネジメントシステム34に接続され得る。連絡線94、96は、例えば各プラグインコンタクト97、99を通じて、それぞれ配設された充電器44、46と接続可能であり、これによって、当該領域においても、交換式充電モジュール32の、バッテリマネジメントシステム34又は土工機械10からの容易な解除可能性が保証されている。
【0039】
図8には、土工機械10の車両前部16が上面図で示されている。図8では、車両前部16は、図1において認識可能であるボンネット様のフレームカバー98を伴わずに示されている。フレームカバー98は、例えば車両前部16の前側、つまり図1において左側に認識され得る領域において、旋回可能に車両前部に取り付けられていてよく、フレームカバー98が機械フレーム24の上側領域、及び、当該領域に設けられた全てのシステム領域、特に機械フレーム24に支持された交換式充電モジュール32も覆っている、図1に示された閉鎖位置と、前方に向かって離れるように旋回する開放位置との間で移動可能に支持されていてよい。交換式充電モジュール32を機械フレーム24に取り付けるため、又は、機械フレーム24から取り外すために、フレームカバー98はその開放位置に位置決めされ、これによって、機械フレーム24の、交換式充電モジュール32が位置決めされている、又は、位置決めされるべき領域へのアクセスが存在している。
【0040】
図8では、下側領域において、破線によって、閉鎖位置に位置決めされたフレームカバー98の輪郭が認識可能である。充電ケーブル92が電圧源接続領域84に接続されている場合、そのコネクタプラグ90も側方で、フレームカバー98が閉鎖位置に位置決めされている場合にフレームカバー98が側方で機械フレーム24上に位置しているか、又は、機械フレーム24に重なっている領域に突出していることも認識できる。これは、充電ケーブル92が電圧源接続領域84に差し込まれた場合に、フレームカバー98は、基本的にその閉鎖位置に移動できないということを意味している。なぜなら、これは、側方に突出した充電ケーブル92のコネクタプラグ90によって妨げられるからである。従って、充電プロセスは、フレームカバー98がその閉鎖位置にはなく、例えばその開放位置に位置している場合にのみ実施可能である。これによって、充電ケーブル92が交換式充電モジュール32に接続されている場合に、土工機械10が誤って始動はしないことが保証される。その閉鎖位置には位置決めされ得ないフレームカバー98は、操作者にとって、充電ケーブル92が交換式充電モジュール32に接続されており、従って土工機械10を始動させることができないということの示唆である。
【0041】
土工機械に固く取り付けられていない、容易に解除可能に土工機械に接続されるべき交換式充電モジュールを用いることによって、異なる土工機械のバッテリを充電するために、1つかつ同一の交換式充電モジュールを用いる可能性が存在している。各土工機械のために、専用の充電モジュールを手配する必要はない。この充電モジュールの交換可能性は、例えば充電モジュールに設けられた2つ以上の充電器が、互いに異なる構造を有しており、従って、異なるバッテリの充電に用いられ得る場合に、特に有利に利用され得る。従って、1つかつ同一の交換式充電モジュールは、異なる構造の土工機械と共に、又は、異なるバッテリと共に使用され得る。
【0042】
この交換式充電モジュール32の交換を容易に実施可能にするために、交換式充電モジュール32は例えば、充電器担体42の両側に、グリップ100、102を有することが可能であり、当該グリップによって、操作者が当該交換式充電モジュール32を確実に把持し、上述した方法で機械フレーム24上に配置する、又は、機械フレーム24から取り外すことが可能になる。
【0043】
最後に、本発明に係る土工機械又は交換式充電モジュールの態様においては、上述の懸架装置のシステム領域が、特に有利に、土工機械が水平な地面の上で静止している場合に、地理座標系において垂直線又は水平線に相当する垂直方向V及び水平方向Hにおいて、当該システム領域が作用する、又は、互いに相互作用を有するように構成されていることを指摘しておく。しかしながら、本発明は、垂直方向Vが地理座標系の垂直線に正確には相当せず、概ね上下方向に相当する、例えば水平線よりは垂直線に近い方向を定義している態様において具現化されていてもよい。水平方向Hもまた、地理座標系における水平線から逸脱し、例えば垂直線よりは水平線に近い方向であってよい。
【符号の説明】
【0044】
10 土工機械
12 車両後部
14 関節連結領域
16 車両前部
18 土工ローラ
20 土工ローラ
22 操作台
24 機械フレーム
26 ローラ担体
28 バッテリ
30 電気油圧式動作システム、電気エネルギー消費機器
32 交換式充電モジュール
33 懸架装置
34 バッテリマネジメントシステム
36 パワーエレクトロニクスシステム領域
38 インバータ
40 DC/DCコンバータ
42 充電器担体
44、46 充電器
48、50 換気装置
52、54 開口部
56 垂直方向支持領域
58 水平方向支持領域
60 壁
62 垂直方向相手側支持領域
64 壁
66 水平方向相手側支持領域
68 垂直方向係合要素
70 垂直方向係合凹所
72 垂直方向係合突起
74 水平方向係合要素
76 水平方向係合凹所
77 水平方向係合突起
78 ロック装置
79 水平方向支持面
80 相手側ロック要素
82 ロック要素
84 電圧源接続領域
86、88 接続ケーブル
90 コネクタプラグ
92 充電ケーブル
94、96 連絡線
95 バッテリ接続領域
97、99 プラグインコンタクト
98 フレームカバー
100、102 グリップ
E 垂直面
H 水平方向
M 質量中心
V 垂直方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土工機械であって、機械フレーム(24)に支持された少なくとも1つのバッテリ(28)と、少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器(30)と、を含んでおり、さらに、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持された少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)を含んでおり、前記交換式充電モジュールは、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)をバッテリマネジメントシステム(34)に接続するためのバッテリ接続領域(95)と、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を外部電圧源と接続するための電圧源接続領域(84)と、を有している土工機械。
【請求項2】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、懸架装置(33)を用いて、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持されていてよく、前記懸架装置は、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して垂直に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の垂直方向支持領域(56)、及び、前記機械フレーム(24)上の垂直方向相手側支持領域(62)と、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して水平に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の水平方向支持領域(58)、及び、前記機械フレーム(24)上の水平方向相手側支持領域(66)と、
を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の土工機械。
【請求項3】
前記垂直方向相手側支持領域(62)が、垂直方向係合凹所(70)を有する少なくとも1つの垂直方向係合要素(68)を含むこと、及び、前記垂直方向支持領域(56)が、少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの垂直方向係合突起(72)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の土工機械。
【請求項4】
少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)が、上に向かって開放されている、又は/及び、前記垂直方向係合要素(68)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の土工機械。
【請求項5】
前記水平方向相手側支持領域(66)が、水平方向係合凹所(76)を有する少なくとも1つの水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)が、少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの水平方向係合突起(77)を含むこと、又は、前記水平方向相手側支持領域(66)は、水平方向支持面(79)を有する少なくとも1つの前記水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)は、前記水平方向支持面(79)に支持され得る少なくとも1つの水平方向支持領域を含むことを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項6】
少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)が、側方において開放されていること、又は/及び、前記水平方向係合要素(74)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の土工機械。
【請求項7】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記機械フレーム(24)に支持されている場合、前記垂直方向相手側支持領域(62)と前記水平方向相手側支持領域(66)とが、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)の質量中心(M)に対して水平方向において移動させられ、かつ、前記質量中心(M)に関して同じ側に配置されていることを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項8】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、プレート状の充電器担体(42)と、前記充電器担体(42)に固定された少なくとも1つの充電器(44、46)と、を含んでいることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項9】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、プレート状の充電器担体(42)と、前記充電器担体(42)に固定された少なくとも1つの充電器(44、46)と、を含んでいること、及び、前記充電器担体(42)が、前記垂直方向支持領域(56)と前記水平方向支持領域(58)とを供給することを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項10】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対してロックするためのロック装置(78)が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項11】
前記ロック装置(78)が、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上に配置された少なくとも1つのロック要素(82)と、前記ロック要素(82)それぞれに配設され、前記機械フレーム(24)に固定された相手側ロック要素(80)と、を含むことを特徴とする、請求項10に記載の土工機械。
【請求項12】
前記ロック要素(82)それぞれが、ラッチによって、配設された前記相手側ロック要素(80)とロック係合させられ得ることを特徴とする、請求項11に記載の土工機械。
【請求項13】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、少なくとも1つのグリップ(100、102)が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項14】
前記機械フレーム(24)には、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であるフレームカバー(98)が支持されていること、及び、前記フレームカバー(98)は、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記交換式充電モジュールの電圧源接続領域(84)において外部電圧源に接続されている場合に、閉鎖位置には位置決めされ得ないことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項15】
少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器が、
-車載用電圧システム、又は/及び、
-電気油圧式動作システム(30)、又は/及び、
-少なくとも1つの電動機によって駆動されるべき少なくとも1つのドライブトレインを有する電動式動作システム、
を含んでいることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項16】
少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器が、前記電動機によって駆動されるべき少なくとも1つの油圧ポンプと、少なくとも1つの前記油圧ポンプによって供給を受ける少なくとも1つの油圧モータと、を有する電気油圧式動作システム(30)を含んでいることを特徴とする、請求項15に記載の土工機械。
【請求項17】
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、異なる構造を有する少なくとも2つの充電器(44、46)が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【請求項18】
土工機械がソイルコンパクタであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の土工機械。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
最後に、本発明に係る土工機械又は交換式充電モジュールの態様においては、上述の懸架装置のシステム領域が、特に有利に、土工機械が水平な地面の上で静止している場合に、地理座標系において垂直線又は水平線に相当する垂直方向V及び水平方向Hにおいて、当該システム領域が作用する、又は、互いに相互作用を有するように構成されていることを指摘しておく。しかしながら、本発明は、垂直方向Vが地理座標系の垂直線に正確には相当せず、概ね上下方向に相当する、例えば水平線よりは垂直線に近い方向を定義している態様において具現化されていてもよい。水平方向Hもまた、地理座標系における水平線から逸脱し、例えば垂直線よりは水平線に近い方向であってよい。
[付記項1]
土工機械、特にソイルコンパクタであって、機械フレーム(24)に支持された少なくとも1つのバッテリ(28)と、少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器(30)と、を含んでおり、さらに、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持された少なくとも1つの交換式充電モジュール(32)を含んでおり、前記交換式充電モジュールは、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)をバッテリマネジメントシステム(34)に接続するためのバッテリ接続領域(95)と、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を外部電圧源と接続するための電圧源接続領域(84)と、を有している土工機械。
[付記項2]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、懸架装置(33)を用いて、前記機械フレーム(24)に解除可能に支持されていてよく、前記懸架装置は、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して概ね垂直に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の垂直方向支持領域(56)、及び、前記機械フレーム(24)上の垂直方向相手側支持領域(62)と、
-少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対して概ね水平に支持するための、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上の水平方向支持領域(58)、及び、前記機械フレーム(24)上の水平方向相手側支持領域(66)と、
を含んでいることを特徴とする、付記項1に記載の土工機械。
[付記項3]
前記垂直方向相手側支持領域(62)が、垂直方向係合凹所(70)を有する少なくとも1つの垂直方向係合要素(68)を含むこと、及び、前記垂直方向支持領域(56)が、少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの垂直方向係合突起(72)を含むことを特徴とする、付記項2に記載の土工機械。
[付記項4]
少なくとも1つの前記垂直方向係合凹所(70)が、概ね上に向かって開放されている、又は/及び、前記垂直方向係合要素(68)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、付記項3に記載の土工機械。
[付記項5]
前記水平方向相手側支持領域(66)が、水平方向係合凹所(76)を有する少なくとも1つの水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)が、少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)に係合するように位置決めされるべき少なくとも1つの水平方向係合突起(77)を含むこと、又は、前記水平方向相手側支持領域(66)は、水平方向支持面(79)を有する少なくとも1つの前記水平方向係合要素(74)を含むこと、及び、前記水平方向支持領域(58)は、前記水平方向支持面(79)に支持され得る少なくとも1つの水平方向支持領域を含むことを特徴とする、付記項2から4のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項6]
少なくとも1つの前記水平方向係合凹所(76)が、概ね側方において開放されていること、又は/及び、前記水平方向係合要素(74)が、電気絶縁材料で形成されていることを特徴とする、付記項5に記載の土工機械。
[付記項7]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記機械フレーム(24)に支持されている場合、前記垂直方向相手側支持領域(62)と前記水平方向相手側支持領域(66)とが、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)の質量中心(M)に対して水平方向において移動させられ、かつ、前記質量中心(M)に関して同じ側に配置されていることを特徴とする、付記項2から6のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項8]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が、概ねプレート状の充電器担体(42)と、前記充電器担体(42)に固定された少なくとも1つの充電器(44、46)と、を含んでいることを特徴とする、付記項1から7のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項9]
前記充電器担体(42)が、前記垂直方向支持領域(56)と前記水平方向支持領域(58)とを供給することを特徴とする、付記項2を引用する場合の、付記項8に記載の土工機械。
[付記項10]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)を前記機械フレーム(24)に対してロックするためのロック装置(78)が設けられていることを特徴とする、付記項1から9のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項11]
前記ロック装置(78)が、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)上に配置された少なくとも1つのロック要素(82)と、前記ロック要素(82)それぞれに配設され、前記機械フレーム(24)に固定された相手側ロック要素(80)と、を含むことを特徴とする、付記項10に記載の土工機械。
[付記項12]
前記ロック要素(82)それぞれが、ラッチによって、配設された前記相手側ロック要素(80)とロック係合させられ得ることを特徴とする、付記項11に記載の土工機械。
[付記項13]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、少なくとも1つのグリップ(100、102)が設けられていることを特徴とする、付記項1から12のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項14]
前記機械フレーム(24)には、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であるフレームカバー(98)が支持されていること、及び、前記フレームカバー(98)は、少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)が前記交換式充電モジュールの電圧源接続領域(84)において外部電圧源に接続されている場合に、閉鎖位置には位置決めされ得ないことを特徴とする、付記項1から13のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項15]
少なくとも1つの前記バッテリ(28)から供給を受ける少なくとも1つの電気エネルギー消費機器が、
-車載用電圧システム、又は/及び、
-好ましくは電動機によって駆動されるべき少なくとも1つの油圧ポンプと、少なくとも1つの前記油圧ポンプによって供給を受ける少なくとも1つの油圧モータと、を有する電気油圧式動作システム(30)、又は/及び、
-少なくとも1つの前記電動機によって駆動されるべき少なくとも1つのドライブトレインを有する電動式動作システム、
を含んでいることを特徴とする、付記項1から14のいずれか一項に記載の土工機械。
[付記項16]
少なくとも1つの前記交換式充電モジュール(32)には、異なる構造を有する少なくとも2つの充電器(44、46)が設けられていることを特徴とする、付記項1から15のいずれか一項に記載の土工機械。
【外国語明細書】