(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023058175
(43)【公開日】2023-04-25
(54)【発明の名称】盛上がり検出装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20230418BHJP
H04L 51/043 20220101ALI20230418BHJP
H04L 67/025 20220101ALI20230418BHJP
H04N 21/235 20110101ALI20230418BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230418BHJP
【FI】
H04N21/258
H04L51/043
H04L67/025
H04N21/235
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167998
(22)【出願日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】吉山 和志
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164SB08P
5C164SC05S
5C164SC11P
5C164SD12S
5C164UD11S
5C164UD44S
5C164YA07
5C164YA21
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】ライブ映像などを含むコンテンツを視聴する視聴者に対して盛り上がっていることを通知することができる盛上がり検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 コンテンツ配信サーバ100において、動画配信部101は、複数のユーザに配信されているコンテンツ(例えば動画)における複数のユーザそれぞれの注目箇所(例えば視聴タイル)を取得する。視聴数集計部102は、複数の注目箇所に対する注目数(本開示における視聴数)を集計する。動画配信部101は、注目数が所定条件を満たした注目箇所がある場合、当該注目箇所を注目していないユーザに対して、所定の通知を行う。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザに配信されているコンテンツにおける前記複数のユーザそれぞれの注目箇所を取得する取得部と、
複数の前記注目箇所に対する注目数を集計する集計部と、
前記注目数が所定条件を満たした注目箇所がある場合、当該注目箇所を注目していないユーザに対して、所定の通知を行う通知部と、
を備える盛上がり検出装置。
【請求項2】
前記コンテンツは、複数の領域から構成される画像情報であり、
前記注目箇所は、前記複数の領域に基づいて定められる、
請求項1に記載の盛上がり検出装置。
【請求項3】
前記集計部は、
前記注目箇所に含まれている前記コンテンツにおける注目対象に対する注目数を集計する、
請求項1または2に記載の盛上がり検出装置。
【請求項4】
前記通知部は、注意喚起のためのメニューを前記ユーザのユーザ端末において表示させる、
請求項1~3のいずれか一項に記載の盛上がり検出装置。
【請求項5】
前記メニューは、前記注目箇所におけるそれぞれの注目数を表示することの指示を受け付けるための画面である、
請求項4に記載の盛上がり検出装置。
【請求項6】
前記メニューは、前記ユーザの所有ポイントを表示することにより、前記ユーザに所定の行為をするよう誘導するための画面であり、
前記所有ポイントは、前記ユーザが特定の注目箇所に含まれる注目対象に対して所定の行為に応じて設定される、
請求項4または5に記載の盛上がり検出装置。
【請求項7】
前記通知部は、注目数が閾値以上となった注目箇所を通知する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の盛上がり検出装置。
【請求項8】
前記通知部は、複数の注目箇所を含む情報を、前記複数のユーザに通知する、
請求項1~7のいずれか一項に記載の盛上がり検出装置。
【請求項9】
前記通知部は、所定条件として視聴数が上昇した注目箇所について、通知を行う、
請求項1~8のいずれか一項に記載の盛上がり検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信されるコンテンツに対する盛上がりを検出する盛上がり検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、VR画像またはAR画像を拡大表示させる情報処理システムについての記載がある。この情報処理システムにおいて、スポーツまたはコンサートの画像(広視野角の映像等)を配信することの記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているようなコンサートなどのライブ映像をVR視聴する場合、一般的に盛り上がりに欠ける場合がある。これはVR視聴に限らず、一般的なライブ映像をテレビ画面で見る場合でも同様である。
【0005】
そこで、上述の課題を解決するために、本発明はライブ映像などを含むコンテンツを視聴する視聴者に対して盛り上がっていることを通知することができる盛上がり検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の盛上がり検出装置は、複数のユーザに配信されているコンテンツにおける前記複数のユーザそれぞれの注目箇所を取得する取得部と、複数の前記注目箇所に対する注目数を集計する集計部と、前記注目数が所定条件を満たした注目箇所がある場合、当該注目箇所を注目していないユーザに対して、所定の通知を行う通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、ライブ映像などを含むコンテンツを視聴する視聴者に対して盛り上がっている雰囲気を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示におけるコンテンツ配信サーバ100を含むコンテンツ配信システムのシステム構成を示す図である。
【
図2】コンテンツ配信サーバ100を中心にした情報の流れを示した図である。
【
図3】本開示におけるコンテンツ配信サーバ100の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】視聴数テーブル102aの具体例を示す図である。
【
図5】アーティスト情報テーブル102bの具体例を示す図である。
【
図6】ユーザ情報テーブル102cの具体例を示す図である。
【
図7】視聴ポイント算出処理を模式的に示した図である。
【
図8】表示画面Gにおける視聴タイルTを示す図である。
【
図9】ユーザ端末200またはライブ会場モニタ250において表示されている表示画面Gを示す図である。
【
図10】コンテンツ配信サーバ100の動作を示すフローチャートである。
【
図11】本開示の一実施の形態に係るコンテンツ配信サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照しながら本開示の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0010】
図1は、本開示におけるコンテンツ配信サーバ100を含むコンテンツ配信システムのシステム構成を示す図である。
【0011】
コンテンツ配信サーバ100は、ユーザ端末200およびライブ会場モニタ250に動画を配信する。また、コンテンツ配信サーバ100は、画像認識エンジン300に動画および認識対象の視聴タイルのタイルナンバーを送信し、視聴タイルごとのアーティストを取得する。視聴タイルは、ユーザ端末200から送信されたタイルナンバーである。このコンテンツ配信サーバ100は、ユーザ端末200の各ユーザが注目した注目箇所を検出する装置であり、盛上がり検出装置としての機能を有する。
【0012】
各ユーザ端末200は、受信した動画をプレイヤアプリ201を用いて再生する。ユーザは、その再生動画を見ることができる。本開示において、ユーザ端末A~Cが動画を受信し、ユーザA~Cがその動画を視聴する。ユーザCのユーザ端末200においては、コントローラ200aが備えられている。ユーザCは、このコントローラ200aを用いて各種操作を行うことができる。
【0013】
ライブ会場モニタ250は、コンテンツ配信サーバ100から動画を受信して、当該動画を再生する。
【0014】
画像認識エンジン300は、各ユーザA~Cが視聴(注目)している動画の視聴タイルに、どのアーティストが含まれているか、判断する部分である。具体的には、画像認識エンジン300は、コンテンツ配信サーバ100から、動画を受信するとともに視聴タイルのタイルナンバーのリクエストを受信し、その視聴タイルに含まれているアーティストを判断する。画像認識エンジン300は、予めアーティストの画像と、そのアーティスト名とを対応付けたアーティストDB(データベース)を有しており、これを利用して、アーティスト名とタイルナンバーとを判定結果として、コンテンツ配信サーバ100に返却する。
【0015】
コンテンツ配信サーバ100は、画像認識エンジン300の機能を有していてもよい。
【0016】
コンテンツ管理サーバ400は、コンテンツ配信サーバ100から視聴数の集計結果を受信して、その集計結果をライブ会場モニタ250または各ユーザ端末200に送る。また、コンテンツ管理サーバ400は、ユーザが視聴している視聴タイルについての集計開始および集計終了の設定と、その集計機能およびこれを用いた盛り上がり機能のオンオフ設定とを行う。
【0017】
図2は、コンテンツ配信サーバ100を中心にした情報の流れを示した図である。コンテンツ配信サーバ100は、ユーザ端末200に動画を配信し、ユーザ端末200は動画を再生する。
【0018】
ユーザ端末200のユーザは、その動画を視聴すると、プレイヤアプリ201は、ユーザは動画のどの部分を視聴しているかを検知し、その部分を示す視聴タイル情報をコンテンツ配信サーバ100に送信する。ユーザ端末200は、いわゆるVRゴーグルであり、そのゴーグル内部にあるセンサ等がユーザの眼球等に基づいて動画におけるどの視聴タイルをみているかを示す視聴タイル情報(タイルナンバー)を検出することができる。なお、以降の説明において、視聴とは、視聴タイルに焦点が合っており、その視聴タイルまたは当該視聴タイルに含まれているアーティストを注目していることを示す。
【0019】
本開示においては、動画はnxmの複数の視聴タイルに分割されており、ユーザ端末200は、ユーザが視聴している視聴タイルを認識することができる。そして、ユーザ端末200は、動画を受信しつつ、視聴タイル情報であるタイルナンバーをコンテンツ配信サーバ100に送信する。このタイルナンバーは、複数のタイル情報を識別するための識別子である。視聴タイル情報の送信タイミングは、例えば、1秒ごとに定期的に行われる。
【0020】
なお、ユーザ端末200はタイルナンバーを検出せず、ユーザの眼球がどの方向を見ているかを示す視点情報を検出してもよい。ユーザ端末200は、その視点情報をコンテンツ配信サーバ100に送り、コンテンツ配信サーバ100が、その視点情報から視聴タイル情報を取得してもよい。
【0021】
また、コンテンツ配信サーバ100は、ユーザ端末200等に動画を配信しつつ、ユーザ端末200から視聴タイル情報を受信する。
【0022】
コンテンツ配信サーバ100は、ユーザ端末200から受信した視聴タイル情報を画像認識エンジン300に対するリクエスト対象とする。そして、コンテンツ配信サーバ100は、これを画像認識エンジン300に送信し、その判定結果を受信する。ここでの判定結果は、アーティスト名とそのタイルナンバー(視聴タイル情報)である。
【0023】
画像認識エンジン300は、コンテンツ配信サーバ100から複数の視聴タイルからなる動画を受信し、その動画に対して画像認識処理を行って、ユーザからリクエストのあった視聴タイルごとにアーティストの有無およびそのアーティスト名を認識することができる。
【0024】
コンテンツ配信サーバ100では、ユーザ端末200から受け付けた視聴タイル情報と、画像認識エンジン300から受け付けた判定結果(視聴タイル情報とアーティト名)とに基づいて、どのアーティストが視聴されているか判断することができる。すなわち、コンテンツ配信サーバ100は、各ユーザ端末200から視聴タイル情報を受け付け、各視聴タイル情報に基づいて、各視聴タイル情報を視聴しているユーザ数を求める。そして、その視聴タイル情報に含まれているアーティストを、視聴されているアーティストとして求める。
【0025】
コンテンツ配信サーバ100は、視聴タイル(またはアーティスト)ごとの視聴しているユーザ数を視聴数として集計して、それをコンテンツ管理サーバ400に送信する。コンテンツ管理サーバ400は、それら集計結果(視聴タイルごとの視聴数)を、各ユーザ端末200およびライブ会場モニタ250に送信する。
【0026】
ユーザ端末200およびライブ会場モニタ250では、視聴タイルごとの視聴数を表示する。
【0027】
ユーザは、この試聴数を参考にして、ユーザの行動を変えることができる。例えば、ユーザは、自分が注目していないアーティストを見ることで、他のユーザの盛り上がりを共有することができる。また、視聴数に代えて、または視聴数に加えて視聴ポイントを送信して、表示してもよい。その場合には、ユーザは、自分が応援しているアーティストのアイテムを購入して、視聴ポイントをあげることができる。
【0028】
つぎに、このコンテンツ配信サーバ100の機能構成について説明する。
図3は、本開示におけるコンテンツ配信サーバ100の機能構成を示すブロック図である。図に示されるとおり、このコンテンツ配信サーバ100は、動画配信部101、視聴数集計部102、記憶部102x、ポイント管理部103、盛り上がり検知部104、およびインタラクティブ部105を含んで構成されている。
【0029】
動画配信部101は、配信対象となる動画(例えばライブ映像など)をユーザ端末200およびライブ会場モニタ250に配信する部分である。動画配信部101は、配信する際、動画を複数の視聴タイルに分割している。動画配信部101は、分割数として、8分割または16分割して動画を配信することができる。分割数は、変更可能である。また、動画配信部101は、画像認識エンジン300に、同じ動画を配信する。
【0030】
そして、この動画配信部101は、ユーザが見ている視聴タイルについては、高解像度の動画を配信する。すなわち、動画配信部101は、ユーザごとに高解像度の視聴タイルを変えて配信する。動画配信部101は、ユーザ端末200から送信された視聴タイル情報(タイルナンバー)を1秒ごとに受信しており、それに基づいて、高解像度で送る視聴タイルを判断することができる。動画配信部101は、ユーザ端末200ごとおよび視聴タイルごとにビットレートを管理している。
【0031】
また、動画配信部101は、動画配信とともに、ユーザ端末200から受け取った視聴タイル情報を画像認識エンジン300に送信し、それに対するアーティスト名を取得する。
【0032】
視聴数集計部102は、動画配信部101がユーザ端末200から1秒ごとに受信した視聴タイル情報に基づいて、その動画の視聴タイルごとの視聴数を集計して視聴数テーブル102a、アーティスト情報テーブル102b、およびユーザ情報テーブル102cに記憶する部分である。すなわち、視聴数集計部102は、1秒単位で(ほぼリアルタイムで)、ユーザが視聴している数を視聴タイルごとに算出する。この視聴数は、1秒ごとにユーザ端末200から視聴タイルが送信され集計されている。そして、視聴数集計部102は、所定の間隔で、視聴タイルごとの視聴数(視聴しているユーザの延べ数)を集計する。
【0033】
また、視聴数集計部102は、どの視聴タイルにどのアーティストが映っているかの情報を、動画配信部101を介して画像認識エンジン300から取得する。
【0034】
そして、視聴数集計部102は、視聴タイルのタイルナンバーごとに、アーティスト名を紐付け、さらに、集計した視聴数を対応付けた視聴数テーブル102aを生成して、随時更新する。
【0035】
図4は、視聴数テーブル102aの具体例を示す図である。図に示されるとおり、視聴タイルを示すタイルナンバー、そこに含まれているアーティスト名、およびユーザによる視聴数を対応付けている。
【0036】
視聴数テーブル102aにおいて、視聴タイルごとに集計された視聴数が、画像認識エンジン300において認識された視聴タイルごとのアーティストに紐付けて記憶されている。本開示では、ユーザ端末200は、1秒ごとに、視聴タイル情報をコンテンツ配信サーバ100に送信しており、この視聴数テーブル102aは、その1秒ごとの視聴数を記憶している。なお、
図4(a)では、その1秒における視聴数を記憶しており、順次更新するように表現しているが、これに限らず、
図4(b)に示されるように、履歴情報として、各時間ごとの視聴数を記憶してもよい。すなわち、1秒経過するごとに、その視聴数のレコードが追加されるようにしてもよい。
【0037】
なお、視聴タイルに含まれるアーティストが入れ替わる場合がある。例えば、ライブ映像では、複数のアーティストがライブ会場を演奏しながらまたは歌いながら、歩き回る場合がある。その場合には、視聴タイルに含まれるアーティストが変わる。
【0038】
本開示の視聴数テーブル102aにおいては、1秒ごとに、集計された視聴数が更新されており、そのときにおける各視聴タイルに含まれるアーティストが管理されることになる。
【0039】
一つの視聴タイルに、複数のアーティストが含まれる場合がある。この場合には、その視聴タイルにおいては、アーティストのうち一番大きく映っているアーティストを対応付ける。逆に、一人のアーティストが複数の視聴タイルに別れて表示されている場合がある。その場合には、視聴タイルそれぞれのレコードとして、同じアーティスト名が記述されることになる。
【0040】
また、視聴数集計部102は、視聴数テーブル102aの生成およびその更新と平行して、集計した視聴数およびそれに基づいて視聴ポイントをアーティスト情報テーブル102bおよびユーザ情報テーブル102cに記憶する。
【0041】
図5は、アーティスト情報テーブル102bの具体例を示す図である。図に示されるとおり、アーティスト情報テーブル102bは、アーティストID、アーティスト名、直近n分の合計視聴数、合計視聴数、直近n分の合計視聴ポイント、および合計視聴ポイントを対応付けている。
【0042】
応援アーティスト名は、ユーザが視聴している視聴タイルに含まれているアーティストに基づいて設定される。画像認識エンジン300は、視聴タイルごとにアーティストを認識しており、そこでの認識結果に基づいて設定される。なお、予め動画に応じたアーティストID等を設定してもよい。
【0043】
直近n分の合計視聴数とは、所定時間において、アーティスト(視聴タイル)が視聴された視聴数の合計値である。例えば、直近10分間に各ユーザに視聴された視聴数を示す。この情報は、視聴数テーブル102aの情報が反映された情報である。
【0044】
合計視聴数とは、時間を区切ることなく、視聴数の集計処理を開始してから現在までのユーザにより視聴された累積視聴数である。この情報は、視聴数テーブル102aの情報が累積して反映された情報である。例えば、処理がスタートしてから、60秒経過した場合には、視聴数テーブル102aにおける60秒間分の視聴数の累積値がアーティスト情報テーブル102bの合計視聴数欄に反映される。
【0045】
直近n分の合計視聴ポイントとは、直近n分の間にユーザの特定の視聴タイルの視聴に基づいてユーザごとに付与されたポイントを示す。この視聴ポイントは、後述するユーザ情報テーブル102cにおいて、応援アーティストごとに管理されている合計視聴ポイントに基づいて算出される。
【0046】
上記したとおり、一人のアーティストが複数の視聴タイルで表示されている場合がある。その場合、視聴数テーブル102aにおいて、複数の視聴タイルのレコードに同じアーティストが対応付けられることになる。アーティスト情報テーブル102bにおいて、アーティスト名で集計されていることから、複数の視聴タイルの視聴数が合算して記憶されることになる。
【0047】
図6は、ユーザ情報テーブル102cの具体例を示す図である。
図6に示されるとおり、ユーザ情報テーブル102cは、ユーザID、応援アーティスト名、ポイント倍率、直近n分の合計視聴数、合計視聴数、直近n分の合計視聴ポイント、および合計視聴ポイントを対応付けている。
【0048】
ユーザIDは、ユーザの識別子である。
【0049】
応援アーティスト名は、ユーザが応援したいアーティストの名前である。なお、名前に代えて、または名前に加えて、アーティストの識別子としてもよい。応援アーティスト名は、予めユーザにより登録されている情報である。1人のユーザが複数の応援アーティストを登録することもでき、その場合には、それぞれのレコードが作られる。
【0050】
ポイント倍率は、ユーザが応援アーティストのアイテム等の購入に応じて、設定されている。通常は、ポイント倍率として1が設定されており、1秒視聴すると、1ポイント付与される。ポイント倍率が1.5に設定されている場合には、1秒視聴する度に1.5ポイント付与される。なお、アイテム購入以外にも、ファンクラブへの加入またはその加入期間など、その他の要因により、ポイント倍率が設定され、またリアルタイムにて更新されてもよい。
【0051】
合計視聴ポイントおよび直近n分の視聴ポイントは、直近n分の間にユーザの特定の視聴タイルの視聴に基づいてユーザごとに付与されたポイントを示す。この視聴ポイントは、直近n分における各ユーザのアーティストに対する視聴数(秒)×ポイント倍率により算出される。
【0052】
本開示では、ユーザが、1秒間、そのユーザが予め指定した特定の応援アーティスト(視聴タイル)を視聴した場合、そのユーザは1ポイント付与され、n分間見た場合には、60nポイントが付与される。直近n分の間のm分、見た場合には、その見たm分だけ視聴ポイントが計上される。これら処理は、ポイント管理部103により行われる。
【0053】
合計視聴ポイントとは、時間を区切ることなく、ユーザの視聴により計上されたポイントである。
【0054】
上述したとおり、アーティスト情報テーブル102bは、視聴数テーブル102aの情報に基づいてアーティスト単位に累積した視聴数等を記憶している。このアーティスト情報テーブル102bの直近n分の合計視聴ポイントおよび合計視聴ポイントは、ユーザ情報テーブル102cの情報をアーティスト単位に計上した情報となる。
【0055】
視聴数集計部102は、集計結果を任意の時間帯で区切って集計して出力してもよい。視聴数集計部102の集計の開始・停止は、外部装置から指示可能である。
【0056】
ポイント管理部103は、集計されたアーティストごとおよびユーザごとに視聴ポイントを算出し、アーティスト情報テーブル102bおよびユーザ情報テーブル102cに記憶して、管理する部分である。ポイント管理部103は、ユーザ端末200(プレイヤアプリ201)からの要求に対して、当該ユーザのポイントを返却する。
【0057】
上述したとおり、ポイント管理部103は、各ユーザごとの直近n分の合計視聴数および合計視聴に基づいて、直近n分の合計視聴ポイントおよび合計視聴ポイントを算出して、ユーザ情報テーブル102cに記憶する。視聴ポイントは、視聴数(延べユーザ数)×ポイント倍率である。ポイント倍率は、ユーザの応援アーティストに対する行動(アイテム購入等)に応じて事前に設定されまたリアルタイムにて更新される。
【0058】
ユーザ情報テーブル102cにおいては、応援アーティスト名の欄があるが、応援していないアーティストを視聴する場合もある。そのために、別途視聴アーティスト欄というものを設けてもよい。ユーザは、応援していないアーティストを視聴した場合でも、そのアーティストにとっては、視聴数および視聴ポイントとして計上することができる。
【0059】
そして、ユーザ情報テーブル102cにおいて記憶された直近n分の合計視聴ポイントおよび合計視聴ポイントが、アーティスト情報テーブル102bに、アーティスト単位に集計されて記憶される。上記したとおり、ここでは、応援してないアーティストに対する視聴数および視聴ポイントが計上される。
【0060】
図7は、視聴ポイント算出処理を模式的に示した図である。
図7(a)は、ユーザA~Cの視聴履歴を示した図である。図では、ユーザAは、視聴タイルx1を3秒見た後、視聴タイルx4を見ている。視聴タイルx1には、アーティストPがいる。視聴タイルx4には、アーティストP1がいる。他のユーザBおよびCについても同様に、視聴タイルとそこに含まれているアーティストを示している。
図7(a)で示されるユーザごとの視聴履歴は、記憶部に記憶されている。
【0061】
図7(b)は、各アーティストの合計視聴数および合計視聴ポイントを示した図である。これは、アーティスト情報テーブル102bを簡易に示した図となる。
【0062】
図7(c)は、ユーザごとの応援アーティストとポイント倍率を示した図であり、ユーザ情報テーブル102cを簡易に示した図である。
【0063】
これら図から分かるように、アーティストPは、ユーザAの最初の3秒間の視聴数3に倍率1.5をかけて得た4.5と、ユーザBの3秒の時に見た視聴数1に倍率1をかけて得た1とを合計した5.5が合計視聴ポイントとして算出される。他についても同様である。本開示においては、応援アーティスト以外のアーティストのポイント倍率は1としている。
【0064】
盛り上がり検知部104は、視聴数テーブル102aを参照して、各視聴タイル(すなわちアーティスト)の視聴数が所定値を超えたか判定する部分である。この盛り上がり検知部104は、視聴数の大きさに基づいて各ユーザの盛り上がり状態を検知することができる。そして、盛り上がり検知部104は、所定値を超えた視聴タイルと、ユーザが視聴している視聴タイルと比較する。そして、不一致の場合は、盛り上がり検知部104は、ユーザが見ていない部分が盛り上がっていると判断し、プレイヤアプリ201にメニュー表示の指示のための指示情報を動画配信部101を介して送信する。この指示情報には、メニュー表示の指示に代えてまたは指示に加えて、他のユーザが見ている視聴タイルおよびその視聴数を含めてもよい。
【0065】
なお、盛り上がり検知部104は、視聴数テーブル102aの視聴数に代えてアーティスト情報テーブル102bの視聴数または視聴ポイントに基づいて、盛り上がりを検知してもよい。また、盛り上がり検知部104は、視聴数または視聴ポイントの急激な上昇または現象に基づいて盛り上がりを検知してもよい。
【0066】
インタラクティブ部105は、ユーザ端末200におけるプレイヤアプリ201からの要求に基づいて指定された視聴タイルを高解像度で配信するように、動画配信部101に指示する部分である。このプレイヤアプリ201からの要求には視聴タイルの識別子が含まれている。インタラクティブ部105は、外部装置からの指示で機能のON/OFFを行う。ONを指示された場合は、低解像度での配信を動画配信部101に指示し、OFFを指示された場合には、高解像度での配信を指示する。
【0067】
つぎに、上記のコンテンツ配信サーバ100から動画を受信したユーザ端末200における表示例について説明する。
図8は、その表示画面Gにおける視聴タイルTを示す図である。この図は、ユーザ端末200のプレイヤアプリ201において、再生された画面Gを示す。
図8に示されているように、この表示画面Gは、横6マス×縦5マスの視聴タイルTで構成されている。
図7に示されているとおり、この表示画面Gは、複数のアーティストを含み、そのライブ映像が示されている。
【0068】
ユーザ端末200は、ユーザが視聴(注目)している視聴タイルTを検知することができる。ユーザ端末200は、この視聴タイルTの識別子をコンテンツ配信サーバ100に送信する。
【0069】
コンテンツ配信サーバ100は、受信した視聴タイルTの識別子を集計して、
図4に示される視聴数テーブル102aに示されるとおり、視聴タイルT(またはアーティスト)ごとの視聴数を算出して記憶する。
【0070】
図9は、実際にユーザ端末200またはライブ会場モニタ250において表示されている表示画面Gを示す図である。
図9(a)は、本開示における盛り上がり機能として、メニューMを表示したときの表示画面Gを示し、
図9(b)は、メニューMか視聴ランキングを選択したときの表示画面Gを示す。
【0071】
図に示されるとおり、コンテンツ配信サーバ100において、盛り上がりを検知したときには、ユーザ端末200は、メニューMを含むライブ映像を表示する。そして、ユーザ端末200において、視聴ランキングをユーザが選択したときは、視聴タイルTごとの視聴数を表示する。表示画面Gには、メニューMが右下に表示されている。このメニューMは、視聴ランキングの表示と、ユーザが獲得した獲得ポイントの表示をするための、指示ボタンを含む。ユーザは、このメニューMを操作することで、視聴タイルTに対する視聴ランキングおよび自分の獲得ポイントを表示させることができる。このメニューMに対する操作は、ユーザ端末200の操作部(図示せず)または視点検知により行われる。
【0072】
図9(b)は、視聴ランキングを示した図であり、視聴タイルT1は、600人の視聴数を示している。他の視聴タイルでも同様である。ユーザは、メニューMにおける視聴ランキングを選択すると、視聴タイルTごとの視聴数を表示させることができる。これを見たユーザは、視聴数の多いアーディスト(視聴タイル)をみようと、その視点を変えることができる。
【0073】
このメニューMは、自分が応援しているアーティスト以外の視聴タイルに一定値以上の視聴数が集まると、注意喚起として自動的にメニューMが表示される、あらかじめON/OFFできる設定としてもよい。
【0074】
つぎに、本開示における盛り上がり機能における動作について説明する。
図10は、コンテンツ配信サーバ100の動作を示すフローチャートである。動画配信部101は、各ユーザ端末200から視聴タイル情報を受信する(S101)。視聴タイル情報は、タイルナンバーを含んでいる。視聴数集計部102は、視聴タイルごとに、視聴数を集計する(S102)。そして、盛り上がり検知部104は、各視聴タイルにおける集計結果を所定値と比較する(S103)。
【0075】
盛り上がり検知部104は、各視聴タイルにおける視聴数が所定値を超えている視聴タイルについては(S104:YES)、その視聴タイルと、ユーザが見ている視聴タイルとを比較する(S105)。一致していた場合には、何もせず、処理S101に戻る(S106:YES)。盛り上がり検知部104は、不一致である場合には、動画配信部101に、ユーザ端末200にメニュー情報を送信する制御する。動画配信部101は、メニュー情報を送信する(S107)。
【0076】
ユーザ端末200は、メニューM(
図9(a))を表示する。ユーザは、このメニューMにしたがって、他のアーティストを見ることが促される。
【0077】
なお、処理S103では、集計結果として、視聴タイルごとの視聴数が所定値と比較することとするが、これに限るものではない。例えば、アーティストごと視聴数または視聴数に基づいた合計視聴ポイント(
図5のアーティスト情報テーブル102b)が所定値以上であるか否かで判断してもよい。この場合、処理S105では、自分の応援アーティストと違っているか否かを判断する。
【0078】
また、その他の判断基準として、盛り上がりが急激に上昇したアーティストまたは視聴タイルに基づいてもよい。
【0079】
このようにして、ユーザは、自分が応援しているアーティスト以外の盛り上がり状態を知ることができる。メニューMの表示は一例であり、これに限るものではない。コンテンツ配信サーバ100は、ユーザに、他のアーティストの盛り上がり状態を直接的に通知してもよい。例えば、他のユーザが注目したアーティスト、一番注目されたアーティスト、または視聴数が急上昇したアーティストを通知してもよい。視聴数が急上昇したことの判断は、直近n分の視聴数に基づいて行うことができる。
【0080】
つぎに、本開示のコンテンツ配信サーバ100の作用効果について説明する。このコンテンツ配信サーバ100において、動画配信部101は、注目箇所を取得する取得部として機能する部分であり、複数のユーザに配信されているコンテンツ(例えば動画)における複数のユーザそれぞれの注目箇所(例えば視聴タイル)を取得する。視聴数集計部102は、複数の注目箇所に対する注目数(本開示における視聴数)を集計する。動画配信部101は、盛り上がり検知部104により注目数が所定条件を満たした注目箇所があると判断される場合、当該注目箇所を注目していないユーザに対して、所定の通知を行う。動画配信部101および盛り上がり検知部104は、通知部として機能する。
【0081】
このようにして、ユーザが見ていない注目箇所の通知を行うことができる。ユーザは、見ていない注目箇所を知ることができ、見逃しを防止できる。また、注目箇所における盛り上がりを知ることができ、その盛り上がりを共有することができる。よって、動画配信の視聴の動機付けを向上させることができ、満足度の高い動画配信を可能にする。
【0082】
一方で、注目箇所を集計することで、従来の人気投票と異なり、実際の目線がポイントにつながるため、その注目箇所に含まれるアーティストに対する直感的な投票または集計が可能となる。この投票状況はリアルタイムで配信現地(ライブ会場モニタ250)にもフィードバックされるため、ライブ配信時にその中間状況をトークしたり、現状を配信側と視聴者側で共有できる。
【0083】
本開示において、コンテンツは、複数の視聴タイル(領域)から構成される画像情報である。注目箇所は、複数の視聴タイルに基づいて定められる。この画像情報は、動画を例示しているが、当然にこれに限るものではなく、静止画像としてもよい。
【0084】
視聴数集計部102は、視聴タイルに含まれている動画における注目対象に対する注目数を集計する。ここでの、注目対象は、例えば、ライブを演じているアーティストである。本開示においては、複数のアーティストが動画に登場している。
【0085】
動画配信部101は、所定の条件を満たしたときには、その動画配信とともに、注意喚起のためのメニューMを配信して、ユーザ端末200に表示させる。
【0086】
このメニューMの配信は、他のユーザによる視聴状態が所定条件を満たしたときに、当該ユーザに他の注目箇所を見ることの動機付けとなる。
【0087】
メニューMは、動画における視聴タイルにおけるそれぞれの注目数(視聴数)を表示することの指示を受け付けるための画面である。ユーザは、何(どのアーティスト)が視聴されているのか、すなわち、どのアーティストが盛り上がっているのか知り対場合には、このメニューMを操作して、視聴タイルの視聴数を表示させることができる。よって、ユーザは、他のユーザの盛り上がりを共有することができる。
【0088】
また、メニューMは、ユーザの所有ポイントを表示することによって、ユーザに所定行為をするよう誘導するための画面としてもよい。ここで、所有ポイントは、ユーザが特定の視聴タイルに含まれるアーティストに対して所定の行為(例えば、アイテム購入)に応じて設定される数値である。このような所有ポイントを表示させることで、ユーザはその所有ポイントを上昇させるための動機付けとなり得る。例えば、メニューMに、自分が応援しているアーティストのアイテムを購入するためのリンクが張られており、ユーザは、それを経由してアイテム購入などの所定の行為を行うことができる。この行為によりポイント倍率が定まりよって、視聴によるポイント上昇を期待できる。
【0089】
上記は、メニューMを例に説明したが、当然に、動画配信部101は、視聴数が閾値以上となった視聴タイルであって、自分が見ていない視聴タイルまたはアーティストを、そのユーザに通知してもよい。
【0090】
動画配信部101は、複数の視聴タイル情報を、複数のユーザ端末200またはライブ会場モニタ250に提供する。
【0091】
また、動画配信部101は、所定条件として視聴数が急上昇した視聴タイルまたはアーティストについて、通知を行う。盛り上がり検知部104は、アーティスト情報テーブル102bを参照して、直近n分の合計視聴数と合計視聴数とをチェックすることで、視聴数の急上昇を判断できる。例えば、直近n分の合計視聴数/合計視聴数の値が、所定値以上である場合に、視聴数が急上昇したと判断することができる。また、直近n分の合計視聴数が、その前のn分の合計視聴数のx倍となった場合に、急上昇と判断してよい。
【0092】
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェアおよびソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的または論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的または間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置または上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0093】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0094】
例えば、本開示の一実施の形態におけるコンテンツ配信サーバ100は、本開示のコンテンツ配信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図11は、本開示の一実施の形態に係るコンテンツ配信サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のコンテンツ配信サーバ100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0095】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。コンテンツ配信サーバ100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つまたは複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0096】
コンテンツ配信サーバ100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002およびストレージ1003におけるデータの読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0097】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の視聴数集計部102、ポイント管理部103、盛り上がり検知部104等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0098】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003および通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、視聴数集計部102、ポイント管理部103、盛り上がり検知部104等は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時または逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0099】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係るコンテンツ配信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0100】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002およびストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0101】
通信装置1004は、有線ネットワークおよび無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)および時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の動画配信部101などは、通信装置1004によって実現されてもよい。この動画配信部101は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0102】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005および出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0103】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0104】
また、コンテンツ配信サーバ100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0105】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0106】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0107】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0108】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0109】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0110】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく修正および変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0111】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0112】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)および無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術および無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0113】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0114】
なお、本開示において説明した用語および本開示の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネルおよびシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0115】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0116】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)および情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネルおよび情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0117】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0118】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0119】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0120】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、2またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された2つの要素間に1またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1またはそれ以上の電線、ケーブルおよびプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域および光(可視および不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
【0121】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0122】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」およびそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0123】
本開示において、例えば、英語でのa, anおよびtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0124】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0125】
100…コンテンツ配信サーバ、101…動画配信部、102…視聴数集計部、102a…視聴数テーブル、102b…アーティスト情報テーブル、102c…ユーザ情報テーブル、102x…記憶部、103…ポイント管理部、104…盛り上がり検知部、105…インタラクティブ部、200…ユーザ端末、200a…コントローラ、201…プレイヤアプリ、250…ライブ会場モニタ、300…画像認識エンジン、400…コンテンツ管理サーバ。