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特開2023-5866受発注管理サーバと受発注管理プログラムと受発注管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005866
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】受発注管理サーバと受発注管理プログラムと受発注管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20230111BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108095
(22)【出願日】2021-06-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】519342965
【氏名又は名称】有限会社ホリケン
(72)【発明者】
【氏名】堀 峰也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】商品やサービスを注文する注文者と、その注文を受注する受注者と、の間の受発注の管理に用いる受発注管理サーバ、プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】注文者に操作される第1端末と、注文者からの注文を受注する受注者に操作される第2端末と、注文者と受注者のいずれとも異なる第三者に操作される第3端末と、のそれぞれと通信ネットワークを介して接続するサーバは、注文の内容を示す注文内容を、第1端末から受信する第1受信部と、注文内容を記憶する記憶部と、注文内容に基づいて注文書を作成する第1作成部と、注文書を第2端末に表示する第1閲覧制御部と、注文の受領を示す請負情報を第2端末から受信する第2受信部と、請負情報に基づいて受領された注文の請負書を作成する第2作成部と、請負書を第3端末に表示する第2閲覧制御部と、を有する。第2閲覧制御部は、注文内容の一部が視認できない態様で、請負書を第3端末に表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文者に操作される第1端末と、
前記注文者からの注文を受注する受注者に操作される第2端末と、
前記注文者と前記受注者のいずれとも異なる第三者に操作される第3端末と、
のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、
前記注文の内容を示す注文内容を、前記第1端末から受信する第1受信部と、
前記注文内容を記憶する記憶部と、
前記注文内容に基づいて、注文書を作成する第1作成部と、
前記注文書を、前記第2端末に表示する第1閲覧制御部と、
前記注文の受領を示す請負情報を、前記第2端末から受信する第2受信部と、
前記請負情報に基づいて、受領された前記注文の請負書を作成する第2作成部と、
前記請負書を、前記第3端末に表示する第2閲覧制御部と、
を有してなり、
前記第2閲覧制御部は、前記注文内容の一部が視認できない態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する、
ことを特徴とする受発注管理サーバ。
【請求項2】
前記第2作成部は、前記注文内容を用いて、前記請負書を作成する、
請求項1記載の受発注管理サーバ。
【請求項3】
前記注文内容は、前記注文の対価である注文金額、を含み、
前記第2閲覧制御部は、前記注文金額が視認できない態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する、
請求項2記載の受発注管理サーバ。
【請求項4】
前記第2受信部は、前記請負情報として、前記受注者の署名を受信し、
前記第2作成部は、前記署名を用いて、前記請負書を作成し、
前記第2閲覧制御部は、前記署名を視認できる態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する、
請求項3記載の受発注管理サーバ。
【請求項5】
前記第2閲覧制御部は、前記請負書を、前記注文内容のすべてが視認できる態様で、前記第1端末に表示する、
請求項4記載の受発注管理サーバ。
【請求項6】
前記記憶部は、
前記受注者と、前記受注者の注文先である二次請者と、の間の二次請負の内容を示す二次請負内容、
を記憶し、
前記二次請負内容の一部を、前記第1端末に表示する第3閲覧制御部、
を有してなり、
前記二次請負内容は、前記二次請負の対価である二次注文金額、を含み、
前記第3閲覧制御部は、前記二次注文金額が視認できない態様で、前記二次請負内容を、前記第1端末に表示する、
請求項5記載の受発注管理サーバ。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1記載の受発注管理サーバとして機能させる、
ことを特徴とする受発注管理プログラム。
【請求項8】
注文者に操作される第1端末と、
前記注文者からの注文を受注する受注者に操作される第2端末と、
前記注文者と前記受注者のいずれとも異なる第三者に操作される第3端末と、
のそれぞれと通信ネットワークを介して接続するサーバにより実行される方法であって、
前記サーバは、記憶部を備え、
前記サーバが、
前記注文の内容を示す注文内容を、前記第1端末から受信する第1受信ステップと、
前記注文内容を前記記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記注文内容に基づいて、注文書を作成する第1作成ステップと、
前記注文書を、前記第2端末に表示する第1閲覧制御ステップと、
前記注文の受領を示す請負情報を、前記第2端末から受信する第2受信ステップと、
前記請負情報に基づいて、受領された前記注文の請負書を作成する第2作成ステップと、
前記注文請書を、前記第3端末に表示する第2閲覧制御ステップと、
を有してなり、
前記サーバは、前記第2閲覧制御ステップにおいて、前記注文内容の一部が視認できない態様で、前記注文請書を、前記第3端末に表示する、
ことを特徴とする受発注管理方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品やサービスを注文する注文者と、その注文を受注する受注者と、の間の受発注の管理に用いられる、受発注管理サーバと、受発注管理プログラムと、受発注管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、建設工事は、大工工事、鉄筋工事、ガス工事、電気工事、機械器具設置工事など、各種の土木建築に関する工事を含む。そのため、発注者から建設工事を受注した建設業者は、元請者として、工事の種類や納期などに応じて、工事の一部を下請業者に注文する。建設業者(元請者)からの注文を受注した下請業者(1次下請者)は、受注した工事の一部を下請業者(2次下請者)に注文する。つまり、1次下請者は、元請者との関係では受注者であり、2次下請者との関係では注文者である。
【0003】
このように、建設工事は、発注者と元請者との間の注文のみではなく、元請者と1次下請者との間の注文、1次下請者と2次下請者との第の注文、・・・、n-1次下請者とn次下請者との間の注文など、いわば複数の階層の注文(受発注)の集合を含む。
【0004】
ここで、建設工事に関わる業者は、前述の1次下請者のように、注文の受発注の態様に応じて、注文者でもあり、受注者である。また、業者は、様々な業者との間で受注や発注をする。そのため、業者の受発注の管理の負担は、大きい。特に、建設工事の注文において、受注者は、注文者からの注文を請け負うことを示す請負書(注文請書)を発行する必要があるが、この請負書の発行の負担が大きい。その結果、業者が請負書を発行することなく、現場で作業をしてしまうことが発生し得る。
【0005】
これまでにも、発注者と受注者との両者の負担を軽減するためのシステムの提案がされている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1は、専用注文用紙での注文における発注者側と受注者側の両社の負担を軽減するためのシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2017-162297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
元請者は、発注者から受注した建設工事の完了の責任を負うことから、建設工事に関連するすべての注文を把握しておく必要がある。すなわち、元請者は、自身の注文先、つまり、自身の契約相手である1次下請者のみならず、1次下請者の注文先である2次下請者や、その先の下請者に対する注文を把握する必要がある。一方で、元請者は、自身の契約相手以外の注文に関する契約内容のうち、特に、注文金額を知る必要はない。そのため、発注者から元請者が受注した建設工事に含まれる受発注を管理するシステムは、1次下請者と2次下請者との間やそれ以降の業者間で注文があったことを、第三者である元請者に閲覧させる際に、業者間の注文金額を元請者に閲覧させないことが望ましい。
【0009】
このように、受発注を管理するシステムは、第三者に請負情報の一部のみを閲覧させることが望まれる。
【0010】
本発明は、第三者に請負情報の一部のみを閲覧させることができる受発注管理サーバと受発注管理プログラムと受発注管理方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る受発注管理サーバは、注文者に操作される第1端末と、注文者からの注文を受注する受注者に操作される第2端末と、注文者と受注者のいずれとも異なる第三者に操作される第3端末と、のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、注文の内容を示す注文内容を第1端末から受信する第1受信部と、注文内容を記憶する記憶部と、注文内容に基づいて注文書を作成する第1作成部と、注文書を第2端末に表示する第1閲覧制御部と、注文の受領を示す請負情報を第2端末から受信する第2受信部と、請負情報に基づいて受領された注文の請負書を作成する第2作成部と、請負書を第3端末に表示する第2閲覧制御部と、を有してなり、第2閲覧制御部は、注文内容の一部が視認できない態様で請負書を第3端末に表示する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、第三者に請負情報の一部のみを閲覧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る受発注管理サーバの利用者の関係を示す模式図である。
図2】上記サーバの実施の形態を示すネットワーク構成図である。
図3】上記サーバの実施の形態を示す機能ブロック図である。
図4】上記サーバの記憶部に記憶される利用者情報の例を示す模式図である。
図5】上記記憶部に記憶される工事情報の例を示す模式図である。
図6】上記記憶部に記憶される注文情報の例を示す模式図である。
図7】上記記憶部に記憶される請負情報の例を示す模式図である。
図8】上記サーバに作成される注文書の例を示す模式図である。
図9】上記サーバに作成される請負書の例を示す模式図である。
図10】上記サーバにより実行される本発明に係る受発注管理方法の実施の形態を示すシーケンス図である。
図11】利用者に操作される利用者端末に表示されるメニュー選択画面の例を示す模式図である。
図12】上記利用者端末に表示される利用者情報登録画面の例を示す模式図である。
図13】上記利用者端末に表示される工事情報登録画面の例を示す模式図である。
図14】注文者に操作される注文者端末に表示される注文情報登録画面の例を示す模式図である。
図15】受注者に操作される受注者端末に表示される注文書確認画面の別の例を示す模式図である。
図16】上記受注者端末に表示される受領情報登録画面の例を示す模式図である。
図17】上記注文者端末に表示される注文請書確認画面の例を示す模式図である。
図18】第三者に操作される第三者端末に表示される注文一覧選択画面の例を示す模式図である。
図19】上記第三者端末に表示される注文一覧閲覧画面の例を示す模式図である。
図20】上記第三者端末に表示される注文請書の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る受発注管理サーバと受発注管理プログラムと受発注管理方法との実施の形態は、以下に、図面と共に説明される。
【0015】
なお、以下に説明される実施の形態は、本発明に係る受発注管理サーバなどが建設工事の受発注の管理に用いられる場合の例である。
【0016】
図1は、本発明に係る受発注管理サーバ(以下「本サーバ」という。)の利用者の関係を示す模式図である。
同図は、発注者Xが元請者Aに建設工事を注文したことを示す。すなわち、発注者Xは注文者であり、元請者Aは受注者である。同様に、同図は、元請者Aが1次下請者Bに注文したこと、1次下請者Bが2次下請者Cに注文したこと、2次下請者Cが3次下請者D1とD2それぞれに注文したこと、などを示す。
【0017】
本サーバの利用者は、発注者Xからの注文を直接的または間接的に受けた者である。発注者Xからの注文を直接的に受けた者は、元請者Aである。発注者Xからの注文を間接的に受けた者は、1次下請者Bや、2次下請者Cや、3次下請者D1,D2などである。
【0018】
●受発注管理サーバ●
図2は、本サーバの実施の形態を示すネットワーク構成図である。
【0019】
本サーバSVは、注文者と受注者との間の受発注を管理する管理者(例えば、利用者のいずれか、あるいは、利用者とは別の者)により運用されて、利用者に利用される。
【0020】
本サーバSVは、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置により実現される。本サーバSVは、本発明に係る受発注管理プログラム(以下「本プログラム」という。)を実行する。本サーバSVで動作する本プログラムは、本サーバSVのハードウェア資源と協働して、本発明に係る受発注管理方法(以下「本方法」という。)を実現する。
【0021】
本サーバSVのハードウェア資源は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサである。プロセッサは、本プログラムに記述された命令を実行することで、本サーバSVが備える後述の各手段を実現する。
【0022】
なお、本サーバSVとは異なる図示しない情報処理装置が、本プログラムを実行することで、同情報処理装置は本サーバと同様に機能して、本方法を実現する。
【0023】
本サーバSVは、通信ネットワークNを介して、第1端末T1と、第2端末T2と、第3端末T3と、通信可能に接続する。
【0024】
通信ネットワークNは、インターネットやLAN(Local Area Network)などのコンピュータ通信網である。
【0025】
本サーバSVは、第1端末T1と第2端末T2と第3端末T3と共に、受発注管理システム(以下「本システム」という。)を構成する。換言すれば、本システムは、本サーバSVと、第1端末T1と、第2端末T2と、第3端末T3と、で構成される。
【0026】
第1端末T1は、注文者に操作される情報処理装置である。第1端末T1は、例えば、スマーフォンやパーソナルコンピュータなどである。
【0027】
第2端末T2は、受注者に操作される情報処理装置である。第2端末T2は、例えば、スマーフォンやパーソナルコンピュータなどである。
【0028】
第3端末T3は、注文者や受注者とは異なる第三者に操作される情報処理装置である。第3端末T3は、例えば、スマーフォンやパーソナルコンピュータなどである。
【0029】
●受発注管理サーバの構成
図3は、本サーバの実施の形態を示す機能ブロック図である。
本サーバSVは、記憶部Mと、注文内容受信部(第1受信部)1と、注文書作成部(第1作成部)2と、注文書閲覧制御部(第1閲覧制御部)3と、請負情報受信部(第2受信部)4と、注文請書作成部(第2作成部)5と、注文請書閲覧制御部(第2閲覧制御部)6と、を有してなる。
【0030】
記憶部Mは、本プログラムと、本サーバSVが本方法を実現するために用いる情報などを記憶する。記憶部Mは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、などである。
【0031】
記憶部Mは、利用者情報データベース(DB)1と、工事情報データベース(DB)2と、注文情報データベース(DB)3と、請負情報データベース(DB)4と、を記憶する。各データベースに記憶される情報の詳細は、後述される。
【0032】
第1受信部1は、注文者から受注者への注文の内容を示す注文内容を、第1端末T1から受信する。注文内容の詳細は、後述される。
【0033】
第1作成部2は、記憶部Mに記憶されている注文情報に基づいて、注文書を作成する。注文書の内容やその作成方法は、後述される。
【0034】
第1閲覧制御部3は、注文書を第2端末T2に表示して、注文書に表示された注文内容を受注者に閲覧可能にする。
【0035】
第2受信部4は、受注者が注文者からの注文を請け負うことを示す請負内容(注文内容と同様の内容)を含む請負情報を、第2端末T2から受信する。請負情報の詳細は、後述される。
【0036】
第2作成部5は、注文の請負書(注文請書)を作成する。請負書の内容やその作成方法は、後述される。
【0037】
第2閲覧制御部6は、請負書を第1端末T1や第3端末T3に表示して、請負書に表示された請負内容(注文内容)や請負の事実などを、注文者や第三者に閲覧可能にする。ただし、第1端末T1に表示される請負書に表示された請負内容の一部は、第3端末T3に表示される請負書に視認できない態様で第3端末T3に表示される。
【0038】
●利用者情報
利用者情報は、本サーバSVを利用する利用者ごとの情報である。利用者は、前述のとおり、元請者Aと、下請者(B,C,D1,D2など)と、である。利用者は、本サーバSVの利用を開始するにあたり利用者登録をする。利用者登録は、利用者が、本サーバSVによる受発注の管理に必要な自身の情報などを、本サーバSVに送信して行われる。利用者情報は、利用者登録ごとに記憶部Mに記憶される。
【0039】
図4は、記憶部Mに記憶される利用者情報の例を示す模式図である。
同図は、利用者情報が、利用者IDと関連付けられて記憶部Mの利用者情報DB1に記憶される、利用者の名称と、利用者の担当者名と、利用者のメールアドレスと、を含むことを示す。本プログラムは、利用者IDを用いて利用者情報DB1を参照することで、利用者IDと関連付けられて利用者情報DB1に記憶されている利用者の名称などを特定できる(利用者情報DB1から読み出せる)。
【0040】
利用者IDは、本システム(すなわち、本サーバSV、第1端末T1、第2端末T2、第3端末T3のそれぞれ。以下、同じ。)が、利用者を特定するために用いる情報である。利用者IDは、例えば、利用者登録の際に、本サーバSVにより付与されて利用者情報DB1に記憶される。
【0041】
同図は、例えば、利用者ID「A」の利用者の名称が「A工務店株式会社」であること、同利用者の担当者の氏名が「工務太郎」であること、同利用者のメールアドレスが「a@domain」であること、などを示す。
【0042】
●工事情報
工事情報は、本システムにおいて管理される受発注の契約(注文)の対象(工事)に関する情報である。すなわち、工事情報は、元請者Aが発注者Xから受注した工事である。また、工事情報は、元請者Aから1次下請者Bへの注文、あるいは、n-1次下請者からn次下請者への注文に関する情報である。
【0043】
本サーバSVは、例えば、本サーバSVを利用する利用者(例えば、元請者A)に操作される端末から工事に関する情報を受信して、記憶部Mに記憶する。
【0044】
図5は、記憶部Mに記憶される工事情報の例を示す模式図である。
同図は、工事情報が、工事IDと関連付けられて記憶部Mの工事情報DB2に記憶される、工事の名称と、工事が行われる住所と、を含むことを示す。本プログラムは、工事IDを用いて工事情報DB2を参照することで、工事IDと関連付けられて工事情報DB2に記憶されている工事の名称などを特定できる。
【0045】
工事IDは、本システムが、本システムで管理される受発注の対象となる工事を特定するために用いる情報である。工事IDは、例えば、本サーバSVが元請者Aに操作される端末から工事に関する情報(例えば、工事の名称や住所など)を受信した際に、本サーバSVにより付与されて工事情報DB2に記憶される。
【0046】
工事の名称や住所などは、本システムで管理される受発注の対象となる工事を特定する情報である。工事の名称などの情報は、例えば、本サーバSVが利用者(例えば、元請者A)に操作される端末より受信して、工事情報DB2に記憶される。
【0047】
同図は、工事ID「W1」の工事の名称が「山崎邸新築工事」であること、などを示す。
【0048】
●注文情報
注文情報は、注文者から受注者への注文の内容(注文内容)を示す情報である。注文情報は、その注文を受注する受注者に閲覧される情報である。注文情報は、本サーバSVが注文内容を第1端末T1から受信するごとに、記憶部Mに記憶される。
【0049】
図6は、記憶部Mに記憶される注文情報の例を示す模式図である。
同図は、注文情報が、注文IDと関連付けられて記憶部Mの注文情報DB3に記憶される、工事IDと、注文者の利用者IDと、受注者の利用者IDと、注文内容と、を含むことを示す。本プログラムは、注文IDを用いて注文情報DB3を参照することで、注文IDと関連付けられて注文情報DB3に記憶されている注文内容などを特定できる。
【0050】
注文IDは、本システムが注文内容を特定するために用いる情報である。注文IDは、例えば、本サーバSVが第1端末T1から注文内容を受信した際に、本サーバSVにより付与されて注文情報DB3に記憶される。
【0051】
注文情報DB3に記憶される工事IDは、注文IDに対応する工事の工事IDである。注文情報DB3に記憶される注文者や受注者の利用者IDは、注文IDに対応する注文の注文者と受注者それぞれの利用者IDである。工事IDや利用者IDは、例えば、本サーバSVが第1端末T1から注文内容を受信する際に、第1端末T1から本サーバSVに送信される。
【0052】
注文情報DB3に記憶される注文内容は、本サーバSVが第1端末T1から受信して、注文情報DB3に記憶される。
【0053】
同図は、例えば、注文内容が注文ごとに記憶されていることを示す。すなわち、同図は、例えば、注文ID「Q1」に対応する注文は、工事ID「W1」の工事に関する注文であること、その注文の注文者の利用者IDが「A」であること、その注文の受注者の利用者IDが「B」であること、などを示す。
【0054】
●請負情報
請負情報は、受注者が注文者からの注文の受領を示す情報である。請負情報は、注文者や第三者が、受注者の受領を確認するために参照する情報である。請負情報は、本サーバSVが請負情報を受信するごとに、記憶部Mに記憶される。
【0055】
図7は、記憶部Mに記憶される請負情報の例を示す模式図である。
同図は、請負情報が、受注IDと関連付けられて記憶部Mの請負情報DB4に記憶される、注文IDと、受注者の名称(受注会社名)の署名と、受注者の担当者(受注担当者)の署名と、を含むことを示す。本プログラムは、受注IDを用いて請負情報DB4を参照することで、受注IDと関連付けられて請負情報DB4に記憶されている受注者の名称の署名などを特定できる。
【0056】
受注IDは、本システムが、注文者と受注者との間で成約した注文、つまり、受注者が受領した注文を特定するために用いる情報である。受注IDは、例えば、本サーバSVが第2端末T2から請負情報を受信した際に、本サーバSVにより付与されて請負情報DB4に記憶される。
【0057】
請負情報DB4に記憶される注文IDは、受注者が受領した注文の注文IDであり、例えば、本サーバSVが第2端末T2から署名を受信した際に、第2端末T2から本サーバSVに送信される。
【0058】
受注会社名や受注担当者の署名は、受注者による注文の受領を示す情報であり、本サーバSVが第2端末T2から受信する。
【0059】
同図は、受注ID「R2」で特定される受領された注文の注文IDが「Q2」であること、同注文の請負を受領した受注者の受注会社名と受注担当者の署名が「有限会社C瓦斯」と「瓦斯三郎」であること、などを示す。
【0060】
●注文書
図8は、本サーバSVの第1作成部2により作成された注文書の例を示す模式図である。
本サーバSVは、第1端末T1から注文内容を受信するごとに、記憶部Mに記憶されている情報(利用者情報、工事情報、注文情報など)を用いて、注文書を作成して記憶部Mに記憶する。本サーバSVは、注文書を、その注文の受注者に閲覧させる。本サーバSVは、例えば、利用者情報DB1から読み出した受注者のメールアドレス宛に、受注者宛の注文書(受領前)が存在することを通知する電子メールを送信する。受注者は、このメールを受信した後に、本サーバSVにアクセスして、この注文書を閲覧する。
【0061】
同図は、注文者「B設備株式会社」から受注者「有限会社C瓦斯」への注文ID「Q2」で特定される注文に関する注文書であることを示す。同図は、注文に係る工事の名称などや、注文金額などが、注文書に表示されていること、などを示す。
【0062】
●請負書(注文請書)
図9は、本サーバSVの第2作成部5により作成された注文請書の例を示す模式図である。
本サーバSVは、第2端末T2から請負情報を受信するごとに、記憶部Mに記憶されている情報を用いて、注文請書を作成して記憶部Mに記憶する。本サーバSVは、注文請書を、その注文の注文者と、第三者とに閲覧させる。本サーバSVは、例えば、受注者に注文書を閲覧させるのと同様に、注文者に電子メールを送信する。
【0063】
同図は、注文者「B設備株式会社」から受注者「有限会社C瓦斯」への注文ID「Q2」で特定される注文に関する注文請書であることを示す。同図は、図8に示された注文書に表示されている注文に係る工事の名称などや、注文金額などが、注文請書に表示されていること、などを示す。同図は、受注会社名や受注担当者の署名が、注文請書に表示されていることを示す。
【0064】
●受発注管理方法●
図10は、本方法の実施の形態を示すシーケンス図である。
ここで、以下の説明において、第1端末T1は注文者である「B設備株式会社」に操作される端末とし、第2端末T2は受注者である「有限会社C瓦斯」に操作される端末とし、第3端末T3は第三者である「元請者A」に操作される端末とする。
【0065】
先ず、本サーバSVは、第1受信部1を用いて、注文者「B設備株式会社」が作成した注文内容を、第1端末T1から受信して、記憶部Mに記憶する(S1)。
【0066】
次いで、本サーバSVは、第1作成部2を用いて、記憶部Mに記憶されている注文内容などを用いて、注文書を作成する(S2)。
【0067】
次いで、本サーバSVは、第1閲覧制御部3を用いて、注文書を、第2端末T2から閲覧可能に制御する(S3)。
【0068】
次いで、本サーバSVは、第2受信部4を用いて、請負情報を、第2端末T2から受信する(S4)。
【0069】
次いで、本サーバSVは、第2作成部5を用いて、記憶部Mに記憶されている注文内容や請負情報などを用いて、注文請書を作成する(S5)。
【0070】
次いで、本サーバSVは、第2閲覧制御部6を用いて、注文請書を、第1端末T1と第3端末T3それぞれから閲覧可能に制御する(S6)。ただし、後述のとおり、第1端末T1から閲覧可能な注文請書の表示内容の一部は、第3端末T3から閲覧できない。
【0071】
●受発注管理サーバと各端末との通信●
本サーバSVは、例えば、いわゆるwebサーバとして動作して、第1端末T1、第2端末T2、第3端末T3に、後述する各画面を、webページとして表示する。注文者や受注者や第三者は、第1端末T1や第2端末T2や第3端末T3に表示される各画面に表示された情報を受信(閲覧)する、あるいは、各画面に情報を入力して本サーバSVに送信する。注文者や受注者や第三者は、各端末を用いて、本サーバSVとの間で各種情報の送受信に先立ち、例えば、本サーバSVが提供するwebサービス(本プログラムにより実現される機能)に、各端末からログインする。ログインに必要なユーザID(例えば、利用者ID)やパスワードなどの認証情報は、利用者情報DB1に記憶されている。本サーバSVは、各端末から認証情報を受信したとき、利用者情報DB1を参照して利用者を認証する。注文者や受注者や第三者が本サーバSVのwebサービスにログインすることで、本サーバSVは、ログイン中に各端末の操作をして本サーバSVと各種情報の送受信をする注文者や受注者や第三者を特定できる。
【0072】
●メニューの選択
図11は、第1端末T1と、第2端末T2と、第3端末T3それぞれに表示されるメニュー選択画面PMの模式図である。
同図は、メニュー(本サーバSVで実行される情報処理)を選択するための手段として、利用者登録と、工事登録と、注文書作成と、注文請書作成と、注文請書確認と、注文一覧確認それぞれに対応するボタンが画面PMに表示されていることを示す。
【0073】
各メニューは、画面PMにメニューの名称が表示されているボタンが押下されることで選択される。すなわち、例えば、メニュー「利用者登録」は、ボタンB11が押下されることで選択される。ここで、ボタンB11の押下操作は、例えば、各端末がタッチパネルを備えていて、端末の操作者がボタンB11の表示されているタッチパネル上の領域をタッチする操作である(以下、ボタンの押下操作について同じ。)。
【0074】
画面PMは、例えば、本サーバSVが提供するwebサービスに利用者がログインしたときに、その利用者に操作される端末に表示される。すなわち、本サーバSVは、利用者の認証をすると、その利用者の端末に画面PMを表示する。
【0075】
●利用者情報の登録
図12は、図11に示された画面PMに表示されている「利用者登録」ボタンB11が押下されたときに表示される利用者登録画面P1の模式図である。
【0076】
同図は、利用者「A工務店株式会社」の利用者情報(「名称」「担当者名」「メールアドレス」など)が、画面P1に入力されていることを示す。
【0077】
画面P1内の「登録」ボタンB1が押下されると、画面P1に入力されている情報が、利用者情報として、本サーバSVに送信される。本サーバSVは、利用者情報を受信すると、前述のとおり、利用者IDを付与して、受信された利用者情報と共に、利用者情報DB1に記憶する。
【0078】
●工事情報の登録
図14は、図11に示された画面PMに表示されている「工事登録」ボタンB12が押下されたときに表示される工事情報登録画面P2の模式図である。
【0079】
同図は、工事名称「山崎邸新築工事」に関する工事の内容を示す情報(「工事名称」「工事場所」「工事期間」など)が、画面P2に入力されている(記憶部Mに記憶されている複数の情報の中から、いわゆるプルダウンメニューで選択されている)ことを示す。
【0080】
画面P2内の「登録」ボタンB2が押下されると、画面P2に入力されている情報が、工事情報として、本サーバSVに送信される。本サーバSVは、工事情報を受信すると、前述のとおり、工事IDを付与して、受信された工事情報と共に、工事情報DB2に記憶する。
【0081】
なお、工事情報は、例えば、発注者Xから注文を受注した元請者Aが、第3端末T3を操作して、本サーバSVに登録する。
【0082】
●注文内容の登録
図14は、図11に示された画面PMに表示されている「注文書作成」ボタンB13が押下されたときに表示される注文内容登録画面P3の模式図である。
【0083】
画面P3は、注文者「B設備株式会社」がボタンB13を押下することで、第1端末T1に表示される。
【0084】
同図は、注文者「B設備株式会社」から受注者(受注前の受注者)「有限会社C瓦斯」への注文の内容を示す情報(「注文者」「受注者」「工事名称」「注文金額」など)が、画面P3に入力されていることを示す。
【0085】
画面P3内の「登録」ボタンB3が押下されると、画面P3に入力されている注文内容が、第1端末T1から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、注文内容を受信すると、前述のとおり、注文IDを付与して、受信された注文内容と共に、注文情報DB3に記憶する。
【0086】
●注文書の確認(注文請書の作成)
図15は、図11に示された画面PMに表示されている「注文請書作成」ボタンB14が押下されたときに表示される注文書確認画面P41の模式図である。
【0087】
画面P41は、注文者「B設備株式会社」から注文を受けている受注者(受注前の利用者)「有限会社C瓦斯」が、ボタンB14を押下することで、第2端末T2に表示される。画面P41は、例えば、本サーバSVが管理する注文のうち、「有限会社C瓦斯」への注文であって、「有限会社C瓦斯」が請け負うことを本サーバSVに未登録の注文の一覧を表示する。
【0088】
「有限会社C瓦斯」は、画面P41に表示されている注文の一覧の中から、請け負う注文を選択する。同図は、画面P41に表示されている注文の一覧の中から、工事「山崎邸新築工事」の注文が選択されていることを示す。
【0089】
画面P41内の「注文書確認」ボタンB41aが押下されると、工事「山崎邸新築工事」に関する注文のうち、「有限会社C瓦斯」が受注者である注文に対応する注文ID「Q2」(図6参照)が、第2端末T2から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、注文ID「Q2」の注文に対応する注文書を記憶部Mから読み出して、第2端末T2に送信する。すなわち、本サーバSVは、図8に示された注文書を、第2端末T2に表示する。
【0090】
「有限会社C瓦斯」は、注文書に表示された注文内容を確認の上、注文を請け負うことを決めると、画面P41の「受領登録」ボタンB41bを押下する。
【0091】
画面P41内の「受領登録」ボタンB41bが押下されると、請負情報を登録するための請負情報登録画面P42が、第2端末T2に表示される。
【0092】
図16は、請負情報登録画面P42の模式図である。
同図は、「有限会社C瓦斯」が「B設備株式会社」からの注文を受領することを示す請負情報として、「有限会社C瓦斯」の会社名と担当者それぞれの署名が、画面P42に入力されていることを示す。同署名は、例えば、第2端末T2の入力手段(キーボードやマウスなど)が操作されて作成された、いわゆる手書き文字として、画面P42に入力される。
【0093】
画面P42に入力された請負情報としての署名は、画面P42の「登録」ボタンB42が押下されると、注文ID「Q2」と共に、第2端末T2から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、請負情報を受信すると、前述のとおり、受注IDを付与して、受信された請負情報と共に、請負情報DB4に記憶する(図7参照)。
【0094】
●注文者による注文請書の確認
図17は、図11に示された画面PMに表示されている「注文請書確認」ボタンB15が押下されたときに表示される注文請書確認画面P5の模式図である。
【0095】
画面P5は、注文者「B設備株式会社」が、ボタンB15を押下することで、第1端末T1に表示される。画面P5は、例えば、本サーバSVが管理する注文のうち、「B設備株式会社」が注文者の注文の一覧を表示する。同図は、画面P5に表示されている注文の一覧の中から、工事「山崎邸新築工事」の注文が選択されていることを示す。
【0096】
画面P5内の「請書確認」ボタンB5が押下されると、工事「山崎邸新築工事」に関する注文のうち、「B設備株式会社」が注文者である注文に対応する注文ID「Q2」(図6参照)が、第1端末T1から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、注文ID「Q2」の注文に対応する注文請書を記憶部Mから読み出して、第1端末T1に送信する。すなわち、本サーバSVは、図9に示された注文請書を、第1端末T1に表示する。
【0097】
「B設備株式会社」は、注文請書に「有限会社C瓦斯」の署名が含まれていることを閲覧することで、「有限会社C瓦斯」が「B設備株式会社」からの注文を受領したことを確認できる。
【0098】
●第三者による注文請書の確認
図18は、図11に示された画面PMに表示されている「注文一覧確認」ボタンB16が押下されたときに表示される注文一覧選択画面P61の模式図である。
【0099】
画面P61は、元請者「A工務店株式会社」が、ボタンB16を押下することで、第3端末T3に表示される。画面P61は、例えば、本サーバSVが管理する注文のうち、「A工務店株式会社」が注文者の注文の一覧を表示する。同図は、画面P61に表示されている注文の一覧の中から、工事「山崎邸新築工事」の注文が選択されていることを示す。
【0100】
画面P6内の「一覧確認」ボタンB61が押下されると、画面P61内で選択されている工事「山崎邸新築工事」に対応する工事ID「W1」(図6参照)が、第3端末T3から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、利用者情報DB1と請負情報DB4とを参照して、工事ID「W1」と関連付けられた注文ごとの注文者と受注者の組合せを特定して、注文一覧として、第3端末T3に表示する。
【0101】
図19は、第3端末T3に表示される注文一覧閲覧画面P62の模式図である。
同図は、工事「山崎邸新築工事」に関する注文として、「A工務店株式会社」から「B設備株式会社」への注文、「B設備株式会社」から「有限会社C瓦斯」への注文、「有限会社C瓦斯」から「有限会社D1電気」への注文、などを表示する。同図は、画面P62に表示されている注文の中から、「B設備株式会社」から「有限会社C瓦斯」への注文が選択されていることを示す。
【0102】
画面P62内の「請書確認」ボタンB62が押下されると、画面P62内で選択されている「B設備株式会社」から「有限会社C瓦斯」への注文の注文ID「Q2」が、第3端末T3から本サーバSVに送信される。本サーバSVは、注文ID「Q2」の注文に対応する注文請書を記憶部Mから読み出す。
【0103】
本サーバSVは、第3端末T3の操作者が、注文ID「Q2」の注文の注文者でも受注者でもない第三者であることを、ログイン時の第3端末T3からの認証情報に基づいて特定する。その上で、本サーバSVは、読み出された注文請書に表示されている注文金額に関連する部分が視認できない態様で、第3端末T3に読み出された注文請書を表示する。
【0104】
図20は、第3端末T3に表示される注文請書の例を示す模式図である。
同図に示される注文請書の表示内容は、図9に示された注文請書の表示内容と同じである。ただし、図9に示された注文請書に表示されている注文金額に関連する部分は、図20の注文請書では墨塗にされている。その結果、同注文請書を閲覧する「A工務店株式会社」は、「有限会社C瓦斯」が「B設備株式会社」からの注文を受領したことなどは確認できるものの、墨塗された注文金額などを視認できない。
【0105】
●まとめ●
以上説明された実施の形態によれば、本サーバSVは、「発注者X」からの注文に関する、「元請者A」と下請者との間の各受発注を管理、つまり、注文者と受注者との組み合わせや、注文内容や、その注文を受注者が受領したことなどを、本サーバSVの利用者に閲覧させることができる。特に、注文者と受注者とは異なる第三者に注文の事実や注文内容などを閲覧させる場合、本サーバSVは、注文内容に含まれる注文金額を視認できない態様で、請負内容などを第三者に閲覧させる。
【0106】
このように、本サーバSVは、注文者から受注者への注文に関する請負内容を第三者に閲覧させる場合、第三者に請負内容の一部のみを閲覧させることができる。
【0107】
なお、以上説明された実施の形態は、元請者が第三者の例であったが、本発明における第三者は元請者に限定されない。すなわち、例えば、本サーバSVは、「有限会社C瓦斯」から「有限会社D1電気」への注文に関する注文請書を、「有限会社C瓦斯」に注文をした「B設備株式会社」に閲覧させてもよい。この場合、「有限会社C瓦斯」は注文者、「有限会社D1電気」は受注者、「B設備株式会社」は第三者である。
【0108】
また、以上説明された実施の形態は、発注者からの注文を受注した元請者が、下請者同士のすべての注文の注文請書を確認する例であったが(図19参照)、本発明はこれに限定されない。例えば、本サーバの利用者が、自身より下流(例えば、図1の2次下請者Cの下流は、3次下請者、4次下請者・・・)の業者同士の注文請書を確認できるように、本サーバを構成してもよい。
【0109】
●本サーバと本方法と本プログラムの特徴●
これまでに説明された本サーバと本プログラムと本方法の特徴は、以下にまとめて記載される。
【0110】
●本サーバの特徴
本サーバは、
注文者(例えば、B設備株式会社)に操作される第1端末(T1)と、
前記注文者からの注文を受注する受注者(例えば、有限会社C瓦斯)に操作される第2端末(T2)と、
前記注文者と前記受注者のいずれとも異なる第三者(例えば、A工務店株式会社)に操作される第3端末(T3)と、
のそれぞれと通信ネットワーク(N)を介して接続し、
前記注文の内容を示す注文内容を、前記第1端末から受信する第1受信部(1)と、
前記注文内容を記憶する記憶部(M)と、
前記注文内容に基づいて、注文書を作成する第1作成部(2)と、
前記注文書を、前記第2端末に表示する第1閲覧制御部(3)と、
前記注文の受領を示す請負情報を、前記第2端末から受信する第2受信部(4)と、
前記請負情報に基づいて、受領された前記注文の請負書を作成する第2作成部(5)と、
前記請負書を、前記第3端末に表示する第2閲覧制御部(6)と、
を有してなり、
前記第2閲覧制御部は、前記注文内容の一部(例えば、注文金額)が視認できない態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する。
【0111】
本サーバにおいて、
前記第2作成部は、前記注文内容を用いて、前記請負書を作成する、
ものでもよい。
【0112】
本サーバにおいて、
前記注文内容は、前記注文の対価である注文金額、を含み、
前記第2閲覧制御部は、前記注文金額が視認できない態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する、
ものでもよい。
【0113】
本サーバにおいて、
前記第2受信部は、前記請負情報として、前記受注者の署名を受信し、
前記第2作成部は、前記署名を用いて、前記請負書を作成し、
前記第2閲覧制御部は、前記署名を視認できる態様で、前記請負書を、前記第3端末に表示する、
ものでもよい。
【0114】
本サーバにおいて、
前記第2閲覧制御部は、前記請負書を、前記注文内容のすべてが視認できる態様で、前記第1端末に表示する、
ものでもよい。
【0115】
本サーバにおいて、
前記記憶部は、
前記受注者(例えば、有限会社C瓦斯)と、前記受注者の注文先である二次請者(例えば、有限会社D1電気)と、の間の二次請負の内容を示す二次請負内容、
を記憶し、
前記二次請負内容の一部を、前記第1端末に表示する第3閲覧制御部、
を有してなり、
前記二次請負内容は、前記二次請負の対価である二次注文金額、を含み、
前記第3閲覧制御部は、前記二次注文金額が視認できない態様で、前記二次請負内容を、前記第1端末に表示する、
ものでもよい。
【0116】
●本プログラムの特徴
本プログラムは、コンピュータを、本サーバとして機能させる。
【0117】
●本方法の特徴
本方法は、
注文者(例えば、B設備株式会社)に操作される第1端末(T1)と、
前記注文者からの注文を受注する受注者(例えば、有限会社C瓦斯)に操作される第2端末(T2)と、
前記注文者と前記受注者のいずれとも異なる第三者(例えば、A工務店株式会社)に操作される第3端末(T3)と、
のそれぞれと通信ネットワーク(N)を介して接続するサーバ(SV)により実行される方法であって、
前記サーバは、記憶部(M)を備え、
前記サーバが、
前記注文の内容を示す注文内容を、前記第1端末から受信する第1受信ステップ(S1)と、
前記注文内容を前記記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記注文内容に基づいて、注文書を作成する第1作成ステップ(S2)と、
前記注文書を、前記第2端末に表示する第1閲覧制御ステップ(S3)と、
前記注文の受領を示す請負情報を、前記第2端末から受信する第2受信ステップ(S4)と、
前記請負情報に基づいて、受領された前記注文の請負書を作成する第2作成ステップ(S5)と、
前記注文請書を、前記第3端末に表示する第2閲覧制御ステップ(S6)と、
を有してなり、
前記サーバは、前記第2閲覧制御ステップにおいて、前記注文内容の一部(例えば、注文金額)が視認できない態様で、前記注文請書を、前記第3端末に表示する。
【符号の説明】
【0118】
SV 受発注管理サーバ
M 記憶部
1 注文内容受信部(第1受信部)
2 注文書作成部(第1作成部)
3 注文書閲覧制御部(第1閲覧制御部)
4 請負情報受信部(第2受信部)
5 注文請書作成部(第2作成部)
6 注文請書閲覧制御部(第2閲覧制御部)
T1 注文者に操作される端末(第1端末)
T2 受注者に操作される端末(第2端末)
T3 第三者に操作される端末(第3端末)
DB1 利用者情報データベース
DB2 工事情報データベース
DB3 注文情報データベース
DB4 請負情報データベース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20