(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059008
(43)【公開日】2023-04-26
(54)【発明の名称】マッサージ機
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20230419BHJP
【FI】
A61H7/00 322D
A61H7/00 322F
A61H7/00 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021168874
(22)【出願日】2021-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000136491
【氏名又は名称】株式会社フジ医療器
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 吉祥
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD02
4C100BA01
4C100BA06
4C100BB05
4C100CA03
4C100DA10
4C100DA11
4C100EA10
(57)【要約】
【課題】被施療者の踵部を適切な位置で施療する。
【解決手段】マッサージ機は、第1施療部と、可動部と、を備える。第1施療部は、被施療者の踵部の少なくとも左右方向における側面を施療する。可動部は、第1施療部を前後方向に移動可能である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の踵部の少なくとも左右方向における側面を施療する第1施療部と、
前記第1施療部を前後方向に移動可能な可動部と、
を備える、マッサージ機。
【請求項2】
前記第1施療部は、
前記踵部の前記側面と左右方向に対向する保持面と、
少なくとも一部が前記保持面に配置されて左右方向に膨縮可能な第1エアバッグと、
を有する、請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記第1エアバッグが前記踵部よりも後側にも配置され、前後方向に膨縮可能である、請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記被施療者の足裏を施療する第2施療部をさらに備える、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記可動部は、前後方向に膨縮可能な第2エアバッグを含み、
前記第1施療部は、前記第2エアバッグの膨縮に応じて、前後方向に移動可能である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記第1施療部は、前記踵部に面して配置されて前記踵部を押圧可能な凸部をさらに有し、
前記凸部は、前記踵部に向かって突出し、前記第1施療部の施療に応じて前記踵部に対して進退可能である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記被施療者の足部の前後方向における位置を検出するセンサと、
前記可動部を制御する制御部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記センサの検出結果に応じて前記可動部を制御し、前記第1施療部を前後方向に移動させる、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記被施療者の臀部を支持する座部と、
前記座部の前端部に回動可能に支持され、前記被施療者の下腿部を収容するオットマンと、
をさらに備え、
前記可動部、前記第1施療部、及び前記センサは、前記オットマンに配置され、
前記制御部は、前記オットマンが回動する際、前記センサの検出結果に応じて前記第1施療部の前後方向における位置を調節する、請求項7に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記座部の後端部に回動可能に支持され、前記被施療者の胴部を支持する背凭れ部をさらに備え、
前記制御部は、前記背凭れ部が回動する際、前記センサの検出結果に応じて前記第1施療部の前後方向における位置を調節する、請求項7又は請求項8に記載のマッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被施療者の踵部を施療できるマッサージ機が知られている。たとえば、特許文献1の椅子型マッサージ機は、踵施療部として、被施療者の踵部を左右両側から挟んで押圧するための踵施療エアセルを有する。
【0003】
また、本発明に関連する従来技術の他の一例として、特許文献2の椅子式マッサージ機では、被施療者の脚部を支持するオットマンは、揺動機構と、移動機構と、を有する。揺動機構は、座部に対してオットマンを左右方向に揺動する。移動機構は、オットマンの下腿支持手段に対して被施療者の足先が収容されるフット本体を相対移動させる。揺動機構の駆動によって被施療者の脚部に揺動施療が施される。この際、被施療者の下腿部が下腿支持手段と接触させないようにするため、椅子式マッサージ機は、たとえば移動機構が有するエアバッグの膨張によって被施療者の足部を前側に押し出す。これにより、下腿部が、下腿支持手段の外に移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-346273号公報
【特許文献2】特開2013-468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被施療者の踵部は、踵施療部からずれた位置に配置される場合がある。たとえば、被施療者の足部のサイズが小さい場合、被施療者の踵部は、踵施療部から離れた位置に配置され易い。また、マッサージ機において被施療者の足部以外の部位を支持する部位(たとえばオットマン、背凭れ部など)の回動により、踵部が踵施療部から離れることもある。このような場合、被施療者の踵部を適切に施療することは難しい。
【0006】
また、踵部が踵施療部から離れた位置にある場合、特許文献2のように被施療者の足部を前側に押し出しても、踵部を踵施療部に近付けることはできない。
【0007】
上記の状況を鑑みて、本発明は、被施療者の踵部を適切な位置で施療することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一の態様によるマッサージ機は、第1施療部と、可動部と、を備える。前記第1施療部は、被施療者の踵部の少なくとも左右方向における側面を施療する。前記可動部は、前記第1施療部を前後方向に移動可能である。
【0009】
本発明の更なる特徴や利点は、以下に示す実施形態によって一層明らかにされる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のマッサージ機によれば、被施療者の踵部を適切な位置で施療することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】椅子式マッサージ機の動作を制御する制御系を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1は、椅子式マッサージ機100の斜視図である。以下では、椅子式マッサージ機100を「マッサージ機100」と称する。
【0014】
以下の説明において、後述する背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て前側(正面側)を「前側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て後側(背面側)を「後側」という。また、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て上側(頭側)を「上側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て下側(脚側)を「下側」という。また、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て右側を「右側」といい、背凭れ部102が倒れていない状態のマッサージ機100に着座した被施療者Uから見て左側を「左側」という。
【0015】
<1.マッサージ機>
マッサージ機100は、座部101と、背凭れ部102と、左右一対のベース部103と、左右一対の肘掛け部104と、オットマン105と、足部マッサージユニット1と、を備える。
【0016】
座部101は、被施療者Uの臀部及び太腿部を支持する。
【0017】
背凭れ部102は、座部101に対して立設され、被施療者Uの頭、胴部(たとえば肩、腰、及び背中)などを支持する。背凭れ部102は、左右方向に沿って延びるリクライニング回転軸(図示省略)を中心にして回転可能に、座部101の後端部に取り付けられている。背凭れ部102は、リクライニング回転軸を中心とする回動により、後側に倒すことが可能である。背凭れ部102には、施療ユニット1021が配置される。施療ユニット1021は、背凭れ部102に沿ってその長手方向(たとえば上下方向)に昇降可能であり、被施療者Uの背中を施療する。
【0018】
ベース部103は、座部101の左右方向の両側に立設して設けられ、肘掛け部104を支持する。
【0019】
肘掛け部104は被施療者Uの前腕部及び手を支持する。左右一対の肘掛け部104は、互いに左右対称の形状である。
【0020】
オットマン105は、座部101の前端部に回動可能に支持され、被施療者Uの下腿部及び足部を収容する。なお、足部は、被施療者Uの足首より下側の部位を指す。オットマン105は、座部101の前端部の下側において左右方向に沿って延びる回転軸(図示省略)を中心にして回転可能である。オットマン105には、エアバッグ(図示省略)が設けられる。該エアバッグの膨縮によって、被施療者Uの下腿部が施療される。また、オットマン105には、足部マッサージユニット1が搭載される。足部マッサージユニット1は、後に説明する。
【0021】
<2,マッサージ機の制御系>
次に、マッサージ機100の制御系の構成例を説明する。
図2は、マッサージ機100の動作を制御する制御系を示すブロック図である。
【0022】
マッサージ機100は、操作部1061と、記憶部1062と、制御部107と、アクチュエータ群1081と、エアポンプ1082と、電磁弁群1083と、前述の施療ユニット1021と、を備える。
【0023】
操作部1061は、被施療者Uが施療パターンの選択、施療の強弱調節、後述する踵部の位置調整などを行うための入力装置である。操作部1061はコード線を介して制御部107に接続される。操作部1061は、被施療者Uなどの操作入力を受け付け、該操作入力に基づく信号を制御部107に出力する。操作部1061は、スタンド(符号省略)に対して装着及び取り外しが可能である。スタンドは、座部101の左側に配置された肘掛け部104に固定されている。
【0024】
記憶部1062は、電力供給が停止しても記憶した情報を保持する非一過性の記憶媒体である。記憶部1062は、たとえば、制御部107がマッサージ機100の動作を制御するために必要なプログラム及びデータを記憶している。
【0025】
制御部107は、たとえば座部101の下側に配置され、操作部1061から出力される信号などに基づいて、マッサージ機100の各部を制御する。たとえば、制御部107は、アクチュエータ群1081、エアポンプ1082、及び電磁弁群1083を制御する。さらに、制御部107は、足部マッサージユニット1(たとえば後述する第2施療部5)を制御する。
【0026】
アクチュエータ群1081は、複数のアクチュエータを含む。たとえば、アクチュエータ群1081は、背凭れ部102を回動させる背凭れ部用アクチュエータ、オットマン105を回動させるオットマン用アクチュエータなどを含む。
【0027】
電磁弁群1083は、複数の電磁弁を含む。複数の電磁弁のうちの一部は、エアポンプ1082と、マッサージ機100に設けられるエアバッグ群との間に設けられ、両者間の連通/遮断を切り替える。なお、エアバッグ群は、たとえば、オットマン105に設けられるエアバッグ(特に後述するエアバッグ32,41)などを含む。また、複数の電磁弁のうちの他の一部は、エアバッグ群と、外部との間に設けられ、両者間の連通/遮断を切り替える。たとえば、一部の電磁弁によりエアポンプ1082とエアバッグとが連通すると、エアポンプ1082から電磁弁を介してエアバッグ空気が供給されることによりエアバッグが膨張する。一方、他の一部の電磁弁の動作により外部とエアバッグとが連通すると、エアバッグ内の空気が電磁弁を介して外部に開放される。これにより、エアバッグ内の空気が開放され、エアバッグが収縮する。また、各々の電磁弁の動作により、エアバッグがエアポンプ1082とも外部とも連通しなくなると、エアバッグ内の空気量が保持される。
【0028】
<3.足部マッサージユニット1>
次に、
図3~
図4を参照して、足部マッサージユニット1を説明する。
図3は、足部マッサージユニット1の外観図である。
図4は、足部マッサージユニット1の透視斜視図である。なお、
図4では、足部マッサージユニット1の内部を示すため、後述する筐体2を透明にしている。また、足部マッサージユニット1に関する構成では、足部マッサージユニット1を基準にして、前後方向を規定する。たとえば
図3~
図4では、可動部4の駆動により第1施療部3が移動する方向を前後方向とする。第1施療部3が第2施療部5の後述する第1ローラ52に近付く向きを前側とし、第1施療部3が第1ローラ52から離れる向きを後側とする。
【0029】
足部マッサージユニット1は、筐体2と、第1施療部3と、可動部4と、第2施療部5と、センサ6と、を有する。言い換えると、マッサージ機100は、筐体2と、第1施療部3と、可動部4と、第2施療部5と、センサ6と、を備える。
【0030】
<3-1.筐体2>
筐体2は、第1施療部3、可動部4、第2施療部5、及びセンサ6を収容する。筐体2は、左右方向に並ぶ2つの凹部21と、開口部22と、を有する。左側の凹部21には、被施療者Uの左足部が収容される。右側の凹部21には、被施療者Uの右足部が収容される。凹部21は、筐体2の上面から下側に凹むとともに、筐体2の前面から後側に凹む。各々の凹部21には、第1施療部3及び可動部4が収容されるとともに、センサ6が配置される。また、各々の凹部21の上側を向く底面には、上下方向に貫通する開口部22が配置される。筐体2の内部に配置される第2施療部5は、開口部22を通じて被施療者Uの足部を施療できる。
【0031】
<3-2.第1施療部3>
第1施療部3は、被施療者Uの踵部を施療し、少なくとも踵部の左右方向における側面を施療する。第1施療部3は、保持部31と、エアバッグ32と、凸部33と、を有する。
【0032】
<3-2-1.保持部31>
保持部31は、エアバッグ32を保持する。保持部31は、左右方向に対向する2つの側壁部311L,311Rと、後壁部312と、を有する。
【0033】
2つの側壁部311L,311Rは、左右方向と交差する方向に広がり、左右方向に並ぶ。左側の側壁部311Lは、被施療者Uの踵部の左側に配置され、踵部の左側面に対向する保持面3111Lを有する。右側の側壁部311Rは、被施療者Uの踵部の右側に配置され、踵部の右側面に対向する保持面3111Rを有する。
【0034】
後壁部312は、被施療者Uの踵部の後側に配置され、前後方向と交差する方向に広がる。また、後壁部312は、被施療者Uの踵部の背面と前後方向に対向する保持面3121を有する。
【0035】
<3-2-2.エアバッグ32>
エアバッグ32は、膨縮により、被施療者Uの踵部を施療する。エアバッグ32は、エアポンプ1082から空気が供給されることで膨張し、排気口に繋がる電磁弁が開くことにより収縮する。
【0036】
エアバッグ32は、2つの側部エアバッグ321L,321Rと、後部エアバッグ322と、を有する。
【0037】
側部エアバッグ321L,321Rはそれぞれ、左右方向に膨縮可能であり、被施療者Uの踵部をその左右方向における側面から施療する。側部エアバッグ321Lは、保持面3111Lに配置され、被施療者Uの踵部をその左側面から施療する。側部エアバッグ321Rは、保持面3111Rに配置され、被施療者Uの踵部をその右側面から施療する。なお、本実施形態の例示は、2つの側部エアバッグ321L,321Rのうちのどちらかが省略される構成を排除しない。つまり、エアバッグ32は、側部エアバッグ321L,321Rのうちの少なくともどちらかを有していればよい。こうすれば、エアバッグ32の押圧により、被施療者Uの踵部の左右方向における側面を施療できる。
【0038】
後部エアバッグ322は、保持面3121に配置されて前後方向に膨縮可能であり、被施療者Uの踵部をその背面から施療する。エアバッグ32は、後部エアバッグ322の押圧により、被施療者Uの踵部の後面をさらに施療できる。従って、第1施療部3は、被施療者Uの踵部の広い範囲を施療できる。
【0039】
また、本実施形態では、2つの側部エアバッグ321L,321Rと後部エアバッグ322とは別体である。但し、この例示に限定されず、2つの側部エアバッグ321L,321Rと後部エアバッグ322とのうちの一部は、残りの一部と一体であってもよい。たとえば、2つの側部エアバッグ321L,321Rと後部エアバッグ322とが単一のエアバッグを構成してもよい。
【0040】
なお、本実施形態の例示は、後部エアバッグ322が省略される構成を排除しない。たとえば、エアバッグ32は、2つの側部エアバッグ321L,321Rのうちの少なくともどちらかのみを有する構成であってもよい。
【0041】
<3-2-3.凸部33>
凸部33は、被施療者Uの踵部に面して配置されて、被施療者Uの踵部を押圧可能である。凸部33は、被施療者Uの踵部に向かって突出し、第1施療部3の施療に応じて被施療者Uの踵部に対して進退可能である。凸部33は、被施療者Uの踵部を局所的に押圧できる。従って、被施療者Uの踵部に、ツボ押しのようなより強い刺激を与えることができる。
【0042】
たとえば、凸部33は、エアバッグ32の被施療者Uの踵部と対向する面に配置される。凸部33は、エアバッグ32の膨縮に応じて進退可能であり、エアバッグ32の膨張に応じて被施療者Uの踵部を押圧する。
【0043】
なお、凸部33は、2つの側部エアバッグ321L,321R及び後部エアバッグ322の少なくともいずれかの踵部側の面に配置されていればよい。たとえば本実施形態では、凸部33は、これらのうちの踵部側の面にそれぞれ配置される。
【0044】
<3-3.可動部4>
可動部4は、凹部21の後壁に配置され、第1施療部3を前後方向に移動可能である。第1施療部3を前後方向に移動させることにより、第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれていても、そのずれを解消できる。よって、第1施療部3は、被施療者Uの踵部を適切に施療できる。また、被施療者Uの足部のサイズに依らず、第1施療部3は、踵部を適切な位置で施療することができる。
【0045】
可動部4は、前後方向に膨縮可能なエアバッグ41を含む。エアバッグ41の前端部には、保持部31が接続される。エアバッグ41は、エアポンプ1082から空気が供給されることで膨張し、排気口に繋がる電磁弁が開くことにより収縮する。エアバッグ41が膨張する際、保持部31は、前側に押し出される。これにより、第1施療部3は、前側に移動する。また、エアバッグ41が収縮する際、エアバッグ41の前端部に接続された保持部31は、後側に引き戻される。これにより、第1施療部3は、後側に移動する。こうすれば、エアバッグ41の膨縮に応じて、第1施療部3を前後方向に移動できる。従って、可動部4をより簡易且つ低コストに構成できる。
【0046】
なお、可動部4の構成は、上述の例示に限定されない。たとえば、可動部4は、エアバッグ41に代えて、前後方向にロッドが移動可能なアクチュエータを有してもよい。この場合、第1施療部3は、ロッドに接続される。
【0047】
<3-4.第2施療部5>
第2施療部5は、被施療者Uの足裏(言い換えると、足底部)を施療する。第2施療部5により、足部マッサージユニット1は、被施療者Uの足裏(たとえば足先、土踏まずなど)をさらに施療できる。
【0048】
第2施療部5は、第1ローラ52と、第1シャフト51と、第2ローラ54と、第2シャフト53と、モータ55と、伝達部56と、を有する。
【0049】
第1シャフト51は、左右方向に沿って延び、第1ローラ52の回転軸を形成する。第1シャフト51には、好ましくは、第1ローラ52が偏心して取り付けられる。但し、この例示は、第1シャフト51に対して第1ローラ52が偏心していない構成を排除しない。
【0050】
第1ローラ52は、第1シャフト51を中心に回転し、開口部22を通じて被施療者Uの足裏の足先を施療する。足部マッサージユニット1は、第1ローラ52を2つ備える。2つの第1ローラ52は、左右方向に並ぶ。2つの第1ローラ52のうち右側に配置される第1ローラ52は、被施療者Uの右足裏の足先を施療する。2つの第1ローラ52のうち左側に配置される第1ローラ52は、被施療者Uの左足裏の足先を施療する。
【0051】
第1ローラ52は、第1突出部521を有する。第1突出部521は、第1ローラ52の外周面上に径方向外方にて突出して形成される。第1突出部521の径方向外端部は、丸みを帯びた形状である。また、第1突出部521は、第1シャフト51の軸方向に延びる。
【0052】
好ましくは、第1突出部521は、軸方向に対して周方向に傾いた向きに延びる。このような構成により、足の5つの指が同時に施療されるのではなく順次施療されることになり、足裏の足先施療による被施療者Uの心地良さが向上する。
【0053】
第2シャフト53は、第1シャフト51よりも後側に配置される。第2シャフト53は、左右方向に沿って延び、第2ローラ54の回転軸を形成する。第2シャフト53には、好ましくは、第2ローラ54が偏心して取り付けられる。但し、この例示は、第2シャフト53に対して第2ローラ54が偏心していない構成を排除しない。
【0054】
第2ローラ54は、第2シャフト53を中心に回転し、開口部22を通じて被施療者Uの足裏の長手方向中央部を施療する。なお、足裏の長手方向中央部は、たとえば足裏の土踏まずである。足部マッサージユニット1は、第2ローラ54を2つ備える。2つの第2ローラ54は、左右方向に並ぶ。2つの第2ローラ54のうち右側に配置される第2ローラ54は、被施療者Uの右足裏の長手方向中央部を施療する。2つの第2ローラ54のうち左側に配置される第2ローラ54は、被施療者Uの左足裏の長手方向中央部を施療する。
【0055】
第2ローラ54は、第2突出部541を有する。第2突出部541は、第2ローラ54の外周面上にて径方向外方に突出して形成される。本実施形態では、第2突出部541の数は2つである。2つの第2突出部541は、左右方向から視て、周方向の同じ位置に配置されてもよく、第2ローラ54の中心を対称点として点対称な位置に配置されてもよい。第2突出部541の先端は丸みを帯びた形状である。
【0056】
モータ55は、第2施療部5の駆動源であり、第1シャフト51及び第2シャフト53を回転させる。モータ55は、左右方向において、左側の第1ローラ52及び第2ローラ54と、右側の第1ローラ52及び第2ローラ54との間に配置される。
【0057】
伝達部56は、モータ55の回転駆動力を第1シャフト51及び第2シャフト53に伝達する。たとえば、モータ55の回転駆動力は、伝達部56のギヤ機構(図示省略)を介して第1シャフト51に伝達される。第1シャフト51の回転駆動力は、第1プーリ(図示省略)、ベルト(図示省略)、及び第2プーリ(図示省略)を介して、第2シャフト53に伝達される。第1プーリは、第1シャフト51の左右方向の中央部に固定される。第2プーリは、第2シャフト53の左右方向の中央部に固定される。ベルトは、第1プーリ及び第2プーリに掛かる。これにより、第2施療部5は、同一のモータ55を駆動源として、被施療者Uの足裏の足先及び長手方向中央部の双方を施療できる。たとえば、伝達部56は、第1シャフト51が1回転すると、第2シャフト53も1回転するように構成される。
【0058】
<3-5.センサ6>
次に、
図5A~
図5Cを参照して、センサ6を説明する。
図5Aは、センサの第1配置例を示す図である。
図5Bは、センサの第2配置例を示す図である。
図5Cは、センサの第3配置例を示す図である。
図5A~
図5Cでは、可動部4の駆動により第1施療部3が移動する方向を前後方向とする。第1施療部3が開口部22に近付く向きを前側とし、第1施療部3が開口部22から離れる向きを後側とする。また、
図5A~
図5Cでは、構成を見易くするため、第2施療部5の図示を省略している。
【0059】
センサ6は、被施療者Uの足部の前後方向における位置を検出し、その検出信号を制御部107に出力する。制御部107の制御により、可動部4は、センサ6の検出結果に応じて可動部4を駆動し、第1施療部3を前後方向に移動させる。センサ6には、圧力センサ、光電センサ、接触センサなどを採用できる。センサ6で足部の前後方向における位置を検出することにより、制御部107は、第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれていても、そのずれを自動で解消できる。また、被施療者Uの足部のサイズに依らず、第1施療部3は、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置により確実且つ自動的に移動できる。
【0060】
たとえば、センサ6は、複数の圧力センサであって、凹部21の底面に配置され、前後方向に並ぶ(
図5A参照)。圧力センサは、被施療者Uの足部との接触による圧力を検出する。或いは、センサ6は、複数の光電センサであってもよく、凹部21の左右方向に対向する内側面に配置されて前後方向に並ぶ(
図5B参照)。光電センサの発光素子は、凹部21の左側を向く内側面と右側を向く内側面とのうちの一方に配置される。光電センサの受光素子は、他方に配置され、発光素子と左右方向に対向する。
【0061】
凹部21に被施療者Uの足部が収容される際、一部のセンサ6は、被施療者Uの足部を検出し、その検出信号を制御部107に出力する。制御部107は、足部を検出したセンサ6の配置位置と足部を検出しないセンサ6の配置位置とに基づいて、被施療者Uの足部(たとえば、その前端部及び後端部)の前後方向における位置を検知する。そして、制御部107は、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させることによって、第1施療部3の前後方向における位置を被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節する。
【0062】
この際、制御部107はさらに、可動部4によって被施療者Uの足部を第1施療部3とともに前側に移動させてもよい。こうすれば、被施療者Uの足部の前後方向における位置を第2施療部5が被施療者Uの足裏の所定部分を適切に施療できる位置に調節できる。たとえば、制御部107は、被施療者Uの足裏の足先の前後方向における位置を第1ローラ52で適切に施療できる位置に調節する。また、制御部107は、被施療者Uの足裏の長手方向中央部の前後方向における位置を第2ローラ54で適切に施療できる位置に調節する。
【0063】
或いは、センサ6は、第1施療部3の踵部と対向する面に配置される圧力センサであってもよい(
図5C参照)。たとえば、センサ6は、後部エアバッグ322の前面に配置される。足部の施療の際、制御部107は、踵部との接触による圧力をセンサ6が検出するまで、可動部4により第1施療部3を前側に移動させる。センサ6が圧力を検出すると、制御部107は、第1施療部3の移動を停止する。このようにしても、第1施療部3の前後方向における位置を被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【0064】
<3-6.マッサージ機100の他の構成部の動作との連動例>
足部マッサージユニット1は、マッサージ機100の他の構成部の動作と連動して動作してもよい。
【0065】
<3-6-1.第1動作例>
オットマン105が回動する際、回動前後における被施療者Uの足部は、足部マッサージユニット1に対して前後方向に移動し易い。この際に生じる足部の足部マッサージユニット1に対する前後方向のずれを解消するため、制御部107は、センサ6の検出結果に応じて可動部4を制御し、足部マッサージユニット1の第1施療部3の前後方向における位置を調節する。
【0066】
たとえば、制御部107は、オットマン105の回動後におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部(たとえば、その前端部及び後端部)の前後方向における位置を検知する。そして、制御部107は、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させる。これにより、オットマン105の回動に応じて第1施療部の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【0067】
この際、制御部107はさらに、可動部4によって被施療者Uの足部を第1施療部3とともに移動させてもよい。これにより、オットマン105の回動に応じて第2施療部5の施療位置が被施療者Uの足裏の所定部分(足先、土踏まずなど)から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、被施療者Uの足部の前後方向における位置を、第2施療部5が被施療者Uの足裏の所定部分を適切に施療できる位置に調節できる。
【0068】
<3-6-2.第2動作例>
背凭れ部102が回動する際、回動前後における被施療者Uの足部は、足部マッサージユニット1に対して前後方向に移動し易い。たとえば、背凭れ部102が後側に傾倒する際、被施療者Uの腰部及び大腿部などが前側に移動することで、下腿部とともに足部が前側に移動し易い。この際に生じる足部の足部マッサージユニット1に対する前後方向のずれを解消するため、制御部107は、センサ6の検出結果に応じて可動部4を制御し、足部マッサージユニット1の第1施療部3の前後方向における位置を調節する。
【0069】
たとえば、制御部107は、背凭れ部102の回動後におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部(たとえば、その前端部及び後端部)の前後方向における位置を検知する。そして、制御部107は、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させる。これにより、背凭れ部102の回動に応じて第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【0070】
この際、制御部107はさらに、可動部4によって被施療者Uの足部を第1施療部3とともに移動させてもよい。これにより、背凭れ部102の回動に応じて第2施療部5の施療位置が被施療者Uの足裏の所定部分(足先、土踏まずなど)から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、被施療者Uの足部の前後方向における位置を、第2施療部5が被施療者Uの足裏の所定部分を適切に施療できる位置に調節できる。
【0071】
<2.備考>
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は例示であり、その各構成要素及び各処理の組み合わせに色々な変形が可能であり、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0072】
たとえば、上述の実施形態では、足部マッサージユニット1は、椅子式マッサージ機100に配置される。但し、この例示に限定されず、足部マッサージユニット1は、被施療者Uの下肢を施療するフットマッサージャーなどの装置に搭載されてもよい。
【0073】
また、上述の実施形態では、第1施療部3は、側部エアバッグ321L,321R及び後部エアバッグ322を有する。但し、この例示に限定されず、これらのうちの少なくともいずれかは、エアバッグ以外の施療子であってもよい。たとえば、踵部を押圧しつつ上下方向と交差する方向にローラが移動するローラ装置であってもよい。或いは、踵部に揉み玉で押圧又は揉み動作を行う揉み玉装置であってもよい。若しくは、踵部に振動を伝える振動装置であってもよい。
【0074】
また、上述の実施形態において、凸部33は、2つの側部エアバッグ321L,321R及び後部エアバッグ322のうちの少なくともいずれかの踵部側の面に配置される。但し、この例示に限定されず、凸部33は、省略されてもよい。
【0075】
また、上述の実施形態において、保持部31は、2つの側壁部311L,311Rと、後壁部312と、を有する。但し、保持部31は、上述の実施形態の例示に限定されない。たとえば、保持部31は、側壁部311L,311Rを有さず、後壁部312のみを有する平板状であってもよい。
図6は、第1施療部3の変形例を示す図である。なお、
図6は、被施療者Uの右足部用の第1施療部3を上側から見ている。
図6のエアバッグ32は、2つのエアバッグ322L,322Rを有する。エアバッグ322L,322Rは、後壁部312の保持面3121に配置され、左右方向に並ぶ。エアバッグ322Lは、被施療者Uの踵部をその左側面から施療する。エアバッグ322Rは、被施療者Uの踵部をその右側面から施療する。
図6において、収縮した状態のエアバッグ322L,322Rは実線で示し、膨張した状態のエアバッグ322L,322Rは破線で示す。エアバッグ322L,322Rに空気が供給される際、エアバッグ322L,322Rの左右方向における被施療者Uの足部側は膨張しない。一方、エアバッグ322L,322Rの左右方向における被施療者Uの足部とは反対側は膨張する。従って、エアバッグ322L,322Rは、被施療者Uの踵部の側面を施療することができる。
【0076】
また、上述の実施形態において、足部マッサージユニット1の第2施療部5は、被施療者Uの踵部の下部を施療する第3ローラと、第3ローラが偏心して取り付けられる第3シャフトと、をさらに有していてもよい。第3シャフトは、第2シャフト53の後側に配置され、左右方向に沿って延びる。この場合、上述の伝達部56は、モータ55の回転駆動力を第3シャフトにも伝達する。第3ローラの形状は、特に限定されないが、たとえば第1ローラ52と同じ形状であってもよいし、或いは第2ローラ54と同じ形状であってもよい。
【0077】
また、上述の実施形態では、制御部107は、オットマン105の回動後におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部の前後方向における位置を検知し、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させる。但し、この例示に限定されず、制御部107は、たとえば、オットマン105の回動中におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部の前後方向における位置を検知し、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させてもよい。これにより、制御部107は、オットマン105の回動に応じて第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれるのを、より早期に自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【0078】
また、上述の実施形態では、制御部107が、背凭れ部102の回動後におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部の前後方向における位置を検知し、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させる。但し、この例示に限定されず、制御部107は、たとえば、背凭れ部102の回動中におけるセンサ6の検出結果に基づいて、足部マッサージユニット1に対する足部の前後方向における位置を検知し、可動部4により第1施療部3を前後方向に移動させてもよい。これにより、制御部107は、背凭れ部102の回動に応じて第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれるのを、より早期に自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【0079】
<3.まとめ>
上述の実施形態によれば、マッサージ機100は、被施療者Uの踵部の少なくとも左右方向における側面を施療する第1施療部3と、第1施療部3を前後方向に移動可能な可動部4と、を備える構成とされる。
【0080】
この構成によれば、第1施療部3を前後方向に移動させることにより、第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれていても、そのずれを解消できる。よって、第1施療部3は、踵部を適切に施療できる。また、被施療者Uの足部のサイズに依らず、第1施療部3は、踵部を適切な位置で施療することができる。
【0081】
上記のマッサージ機100において、第1施療部3は、被施療者Uの踵部の側面と左右方向に対向する保持面3111L,3111Rと、少なくとも一部が保持面3111L,3111Rに配置されて左右方向に膨縮可能なエアバッグ32(第1エアバッグ)と、を有する構成とされてもよい。
【0082】
この構成によれば、エアバッグ32の押圧により、被施療者Uの踵部の左右方向における側面を施療できる。
【0083】
或いは、上記のマッサージ機100において、前記エアバッグ32(第1エアバッグ)が被施療者Uの踵部よりも後側にも配置され、前後方向に膨縮可能である構成とされてもよい。たとえば、エアバッグ32の一部が保持面3111L,3111Rに配置されて左右方向に膨縮可能であり、エアバッグ32の他の一部が被施療者Uの踵部よりも後側に配置されて前後方向に膨縮可能であってもよい。
【0084】
この構成によれば、エアバッグ32の押圧により、被施療者Uの踵部の左右方向における側面及び後面を施療できる。つまり、第1施療部3は、踵部の広い範囲を施療できる。
【0085】
上記のマッサージ機100は、被施療者Uの足裏を施療する第2施療部5をさらに備える構成とされてもよい。
【0086】
この構成によれば、第2施療部5により、被施療者Uの足裏(たとえば足先、土踏まずなど)をさらに施療できる。
【0087】
上記のマッサージ機100において、可動部4は、前後方向に膨縮可能なエアバッグ41(第2エアバッグ)を含み、第1施療部3は、エアバッグ41の膨縮に応じて、前後方向に移動可能である構成とされてもよい。
【0088】
この構成によれば、エアバッグ41の膨縮を可動部4の駆動源に利用できる。従って、可動部4をより簡易に構成できる。また、アクチュエータなどを利用する構成と比べて、低コストにできる。
【0089】
上記のマッサージ機100において、第1施療部3は、被施療者Uの踵部に面して配置されて被施療者Uの踵部を押圧可能な凸部33をさらに有し、凸部33は、被施療者Uの踵部に向かって突出し、第1施療部3の施療に応じて踵部に対して進退可能である構成とされてもよい。
【0090】
この構成によれば、凸部33は、被施療者Uの踵部を局所的に押圧できる。従って、被施療者Uの踵部に、ツボ押しのようなより強い刺激を与えることができる。
【0091】
上記のマッサージ機100において、被施療者Uの足部の前後方向における位置を検出するセンサ6と、可動部4を制御する制御部107と、をさらに備え、制御部107は、センサ6の検出結果に応じて可動部4を制御し、第1施療部3を前後方向に移動させる構成とされてもよい。
【0092】
この構成によれば、第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれていても、そのずれを自動で解消できる。また、被施療者Uの足部のサイズに依らず、第1施療部3は、被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置により確実且つ自動的に移動できる。
【0093】
上記のマッサージ機100は、被施療者Uの臀部を支持する座部101と、座部101の前端部に回動可能に支持され、被施療者Uの下腿部を収容するオットマン105と、をさらに備え、可動部4、第1施療部3、及びセンサ6は、オットマン105に配置され、制御部107は、オットマン105が回動する際(たとえば、回動中又は回動後)、センサ6の検出結果に応じて第1施療部3の前後方向における位置を調節する構成とされる。
【0094】
この構成によれば、オットマン105の回動に応じて第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節する。
【0095】
上記のマッサージ機100において、座部101の後端部に回動可能に支持され、被施療者Uの胴部を支持する背凭れ部102をさらに備え、制御部107は、背凭れ部102が回動する際(たとえば、回動中又は回動後)、センサ6の検出結果に応じて第1施療部3の前後方向における位置を調節する構成とされてもよい。
【0096】
この構成によれば、背凭れ部102の回動に応じて第1施療部3の施療位置が被施療者Uの踵部の側面から前後方向にずれても、制御部107は、そのずれを自動で解消できる。従って、制御部107は、第1施療部3の前後方向における位置を被施療者Uの踵部を適切に施療できる位置に調節できる。
【符号の説明】
【0097】
100 (椅子式)マッサージ機
101 座部
102 背凭れ部
1021 施療ユニット
103 ベース部
104 肘掛け部
105 オットマン
1061 操作部
1062 記憶部
107 制御部
1081 アクチュエータ群
1082 エアポンプ
1083 電磁弁群
1 足部マッサージ器
2 筐体
21 凹部
22 開口部
3 第1施療部
31 保持部
311L,311R 側壁部
3111L,3111R 保持面
312 後壁部
3121 保持面
32 エアバッグ
321L,321R 側部エアバッグ
322 後部エアバッグ
322L,322R エアバッグ
33 凸部
4 可動部
41 エアバッグ
5 第2施療部
51 第1シャフト
52 第1ローラ
521 第1突出部
53 第2シャフト
54 第2ローラ
541 第2突出部
55 モータ
56 伝達部
6 センサ
U 被施療者