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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059051
(43)【公開日】2023-04-26
(54)【発明の名称】含水性廃棄物の処理方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/40 20220101AFI20230419BHJP
   B09B 3/00 20220101ALI20230419BHJP
【FI】
B09B3/00 303M
B09B3/00 ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021168932
(22)【出願日】2021-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】399049981
【氏名又は名称】株式会社オメガ
(72)【発明者】
【氏名】中村 信一
【テーマコード(参考)】
4D004
【Fターム(参考)】
4D004AA02
4D004AA03
4D004AA04
4D004AA10
4D004AA48
4D004AB01
4D004AC04
4D004CA03
4D004CA13
4D004CA26
4D004CA42
4D004CB04
4D004CB31
4D004CC11
4D004CC15
4D004DA06
4D004DA09
(57)【要約】
【課題】 従来よりも実用的な含水性廃棄物の処理方法を提供しようとするもの。
【解決手段】 含水性廃棄物1の収容袋2の耐熱性網体3内への配設工程と、前記収容袋2の減容化工程と、前記減容化された収容袋2の加熱脱水工程とを有する。前記含水性廃棄物1が食物残渣であり、減容化工程後に一時ストックするようにし、前記食物残渣の腐敗を抑制して二次利用するようにしてもよい。前記加熱脱水工程後に一時ストックするようにしてもよい。前記脱水された収容袋2の炭化工程を有するようにしてもよい。前記減容化された収容袋2の加熱脱水工程と脱水された収容袋2の炭化工程を同時に行うようにしてもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
含水性廃棄物(1)の収容袋(2)の耐熱性網体(3)内への配設工程と、前記収容袋(2)の減容化工程と、前記減容化された収容袋(2)の加熱脱水工程とを有することを特徴とする含水性廃棄物の処理方法。
【請求項2】
前記含水性廃棄物(1)が食物残渣であり、減容化工程後に一時ストックするようにし、前記食物残渣の腐敗を抑制して二次利用するようにした請求項1記載の含水性廃棄物の処理方法。
【請求項3】
前記加熱脱水工程後に一時ストックするようにした請求項1又は2記載の含水性廃棄物の処理方法。
【請求項4】
前記脱水された収容袋(2)の炭化工程を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の含水性廃棄物の処理方法。
【請求項5】
前記減容化された収容袋(2)の加熱脱水工程と脱水された収容袋(2)の炭化工程を同時に行うようにした請求項4記載の含水性廃棄物の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲食店、食品加工店、飲食店が多い地下街や繁華街、一般家庭、医療機関その他で利用できる含水性廃棄物の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生ごみ処理装置に関する提案があった(特許文献1)。
すなわち、一般的に、生ごみは埋立て或いは焼却の方法で処理される。生ごみは80%以上の水分を含有しており、また、腐敗しやすい有機性物質も含んでいるので、生ごみをそのまま埋め立てる方式で処理する場合には、腐敗する過程で発生される窒素と硫黄化合物による悪臭が発生することは勿論、蝿、蚊など害虫の繁殖を誘発する問題がある。
また、生ごみをそのまま埋め立てる場合には高濃度の浸出水が排出されて、土壌を広範に汚染するという深刻な問題があり、この理由で埋め立て施設が嫌悪すべき施設の一つとして認識されているので、埋め立て施設の敷地確保が難しく、また、メンテナンスに莫大な費用がかかるので次第に建設が制限されている深刻な状況である。
この従来技術に係る生ごみ処理装置は、各家庭や飲食店などに備えられ、発生する生ごみを撹拌槽内に挿入した後、微生物発酵剤を入れ撹拌すれば、生ごみは均一に混ぜ合って発酵され、発酵過程中に酸素が十分に供給され、排ガス中に含有された悪臭は別の装置によって捕集することによって処理時の悪臭の発生は著しく低減されるので、極めて使い勝手がよくなる利点がある、というものである。
しかし、発酵にはある程度の時間が必要でありあまり実用的ではないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-88142
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこでこの発明は、従来よりも実用的な含水性廃棄物の処理方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の含水性廃棄物の処理方法は、含水性廃棄物の収容袋の耐熱性網体内への配設工程と、前記収容袋の減容化工程と、前記減容化された収容袋の加熱脱水工程とを有することを特徴とする。
前記含水性廃棄物として、食物残渣、調理食品残渣、残飯、生ごみ、病院などの(感染性の)廃棄物、使用済みの布製おしめや紙おむつ、豚や鶏の糞などを例示することが出来る。
【0006】
前記収容袋として、ガスバリア性、耐熱性、ヒートシール融着性を有するビニール袋(例えば約10L、約5kgを収容)を例示することが出来る。
この含水性廃棄物の処理方法は、含水性廃棄物の収容袋の耐熱性網体内への配設工程を有するので、後の加熱を伴う工程において耐熱性網体により含水性廃棄物の収容袋を好適に保持することが出来る。
【0007】
また、前記収容袋(収容物を含む)の減容化工程を有するので、含水性廃棄物の周囲から空気を抜いて略密閉状態とすることが出来る。減容化の手段として真空パックを例示することが出来る。
つまり、収容物相互間に空間が空いて嵩張ってきても、例えば真空吸引による負圧作用により減容化を施して、新たな廃棄物の収容作業を継続することが出来る。そして、収容袋内を真空パック(更には入口端を最後にヒートシールして融着)すると、臭いや臭気、菌類が外に出ないものとして衛生的で清潔にストックすることができ、中の生ごみの腐敗の進行を抑制し感染性を抑止することが出来る。
【0008】
さらに、前記減容化された収容袋(収容物を含む)の加熱脱水工程を有するので、含水性廃棄物から水分を抜いて含水率を低減することができ、後工程の作業性の向上を図ることが出来る。
加熱する工程(加熱脱水工程、炭化工程)では、昇温媒体として、油やタールピッチ(例えば約150~200℃に加熱)、低融点合金・易溶合金(例えば融点約100~900℃)、ソルトバス(融点約800℃)などを使用でき、加熱手段(熱源)としてLNGバーナーからの熱風などを用いることが出来る。
【0009】
ここで、蓋が開閉自在なキャリアー(移動可能な小型運搬機構)により前記含水性廃棄物の収容袋を運搬可能にすると、含水性廃棄物の処理を全体的に使い勝手のよいものとすることが出来る。
また、含水性廃棄物の収容袋の減容化をキャリアーの蓋の開閉操作と連動して行うようにすると、収容袋自体にいちいち触らなくても減容化できるようにすることができ、使用時に手の汚れなどに気を使わなくて済むことになる。
【0010】
(2)前記含水性廃棄物が食物残渣であり、減容化工程後に一時ストックするようにし、前記食物残渣の腐敗を抑制して二次利用するようにしてもよい。
前記食物残渣とは食品系残渣物、食用残渣物などであって、飲食店その他のまだまだ食用に供することができるような廃棄物をいう。また、食品加工場等での切り落とし部分などであって、実質的には製品になるものと同等のものをいう。さらに、農家などで栽培され、製品としては扱えない曲がったキュウリや形があまり良くないナスビなどをいう。
【0011】
このように、含水性廃棄物が食物残渣であり、減容化工程後に一時ストックするようにすると、扱う現場において食物残渣の悪化や腐敗の進行を回避してストックしつつ収容・収集・集積していくことができると共に、減容化処理(例えば真空パックして空気から遮断して略密封して菌類の繁殖を回避する)により傷まないようにしながら二次利用に供することが出来る。
食物残渣の二次利用として、家畜(牛、豚、鶏)飼料、ペットの餌、養殖魚の餌、植物の肥料などを例示することが出来る。これらに炭水化物、ビタミンその他の栄養素を補充して添加してもいい。
【0012】
そして、このように食物残渣の腐敗を抑制して二次利用するようにすると、食物残渣を生ゴミとして廃棄処分(焼却処分)することから脱却し、汚泥に帰してしまうことを回避することが出来る。食品系残渣物は腐るものであるが、予め企図して悪くならない段階で対処するのである。
【0013】
(3)前記加熱脱水工程後に一時ストックするようにしてもよい。
このように、加熱脱水工程後に一時ストックするようにすると、加熱脱水時(例えば200~350℃)の高温殺菌作用を収容物の菌類に及ぼした状態として、外界から隔離・隔絶することが出来る。
また、収容袋がバリアとして機能して感染が回避され、使用現場のバック・ヤードなどに一時的にストックしておくことが出来る。医療関係で使用する場合、廃棄物からの感染のおそれを払拭・軽減することが出来る。
【0014】
(4)前記脱水された収容袋の炭化工程を有するようにしてもよい。
炭化(熱分解)する工程の温度としては、約400℃で可能であるが約600℃以上であって650℃程度が好ましく、ダイオキシン対策として約800~900℃とすることも出来る。熱源として、LNGバーナーを例示することが出来る。
炭化する雰囲気として、酸素プアーか酸素レスな状況とする。例えば、窒素ガス、CO2ガス、不活性ガスを吹き込んで酸素を追い出す(燃焼はせず熱分解する)ことが出来る。
【0015】
このように、脱水された収容袋(収容物を含む)の炭化工程を有するようにすると、元々の含水性廃棄物を扱い易く取扱いに優れ最終的に嵩低い炭化物とすることが出来る。
そして、得られた炭化物の用途として、排水処理用の活性炭、農業などの土壌改良剤、建築関係の建材用ボードなどを例示することが出来る。
廃棄物中の有機物の熱分解ガス(炭化水素ガス)は、発電に利用することも出来る。熱分解後の炭化物は活性炭に再生することも出来る。
【0016】
また、脱水された収容袋を炭化する工程を他の工程(例えば減容化工程、加熱脱水工程)と分離して行うようにすると(工程を途中で一旦区切る)、利便性に応じて炭化工程を他の工程とは異なる場所 異なる時間で行うことが出来る。
例えば、人口密集地での収容袋の真空パック品(臭気バリア)、脱水加熱後ストック品(滅菌、殺菌後)を過疎地に運搬して、一遍に大量に熱分解炭化処理(大型の熱分解装置を使用)をすることが出来る。加熱脱水工程後のストック品であれば、運搬・物流中に収容袋から異臭がしたり感染性を発現することはない。
【0017】
(5)前記減容化された収容袋の加熱脱水工程と脱水された収容袋の炭化工程を同時に行うようにしてもよい。
このように、減容化された収容袋の加熱脱水工程と脱水された収容袋の炭化工程を同時に行うようにすると、例えば、収容袋を減容化する工程と前記脱水した収容袋を炭化する工程とで昇温媒体としてソルトバスを用いるようにし、ソルトバスで含水性廃棄物を脱水して水分を飛ばすだけでなく、その後の炭化工程まで一連で一気に行うことが出来る。
【0018】
また、含水性廃棄物の収容袋を昇温したソルトバス中に沈めることにより、脱水した収容袋を炭化する工程では、酸素O2の不存在下で燃焼させずCO2を発生させずに炭化物とすることが出来る。
ここで、減容化された収容袋の加熱脱水工程において含水性廃棄物の脱水をし、脱水された収容袋の炭化工程において脱水された含水性廃棄物の炭化をすると、必要な処理工程を分離することで両工程での作業性の向上を図ることが出来る。
【発明の効果】
【0019】
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
含水性廃棄物の周囲から空気を抜いて略密閉状態とし、次いで前記含水性廃棄物から水分を抜いて含水率を低減することができるので、従来よりも実用的な含水性廃棄物の処理方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の含水性廃棄物の処理方法の実施形態の配設工程と減容化工程を説明する図。
図2】この発明の含水性廃棄物の処理方法の実施形態の加熱脱水工程を説明する図。
図3】この発明の含水性廃棄物の処理方法の実施形態の炭化工程を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
図1図3に示すように、この実施形態の含水性廃棄物の処理方法は、含水性廃棄物1の収容袋2の耐熱性網体3内への配設工程と、前記収容袋2(収容物を含む)の減容化工程と、前記減容化された収容袋2(収容物を含む)の加熱脱水工程とを有する。
【0022】
前記含水性廃棄物1として、食物残渣、調理食品残渣、残飯、生ごみ、病院などの(感染性の)廃棄物、使用済みの布製おしめや紙おむつ、豚や鶏の糞を処理した。
前記収容袋2として、ガスバリア性、耐熱性、ヒートシール融着性を有するビニール袋(約10L、約5kgを収容)を用いた。
【0023】
蓋が開閉自在な真空パックキャリアー(移動可能な小型運搬機構4)により前記含水性廃棄物1の収容袋2を運搬可能にしており、含水性廃棄物1の処理を全体的に使い勝手のよいものとすることが出来た。
また、含水性廃棄物1の収容袋2の減容化をキャリアーの蓋の開閉操作と連動して行うようにしており、収容袋2自体にいちいち触らなくても減容化できるようにすることができ、使用時に手の汚れなどに気を使わなくて済むことになった。
加熱脱水工程では、フライヤー脱水(炭化)装置5を用いた。昇温媒体6として、脱水用油(約150~200℃に加熱)を使用し、加熱手段としてLNGバーナーSHAからの熱風を用いた。
【0024】
次に、この実施形態の含水性廃棄物1の処理方法の使用状態を説明する。
この含水性廃棄物1の処理方法は、含水性廃棄物1の収容袋2の耐熱性網体3内への配設工程を有するので、後の加熱を伴う工程において耐熱性網体3により含水性廃棄物1の収容袋2を好適に保持することが出来た。
【0025】
また、前記収容袋2(収容物を含む)の減容化工程を有するので、含水性廃棄物1の周囲から空気を抜いて略密閉状態とすることが出来る。減容化の手段として真空パックを例示することが出来た。
つまり、収容物相互間に空間が空いて嵩張ってきても、例えば真空吸引による負圧作用により減容化を施して、新たな廃棄物の収容作業を継続することが出来る。そして、収容袋2内を真空パック(更には入口端を最後にヒートシールして融着)すると、臭いや臭気、菌類が外に出ないものとして衛生的で清潔にストックすることができ、中の生ごみの腐敗の進行を抑制し感染性を抑止することが出来た。
【0026】
さらに、前記減容化された収容袋2(収容物を含む)の加熱脱水工程を有するので、含水性廃棄物1から水分を抜いて含水率を低減することができ、後工程の作業性の向上を図ることが出来た。
含水性廃棄物1の周囲から空気を抜いて略密閉状態とし、次いで前記含水性廃棄物1から水分を抜いて含水率を低減することができるので、従来よりも実用的であった。
【0027】
(実施形態2)
次に、実施形態2を上記実施形態との相違点を中心に説明する。
この実施形態では、前記含水性廃棄物1が飲食店の調理後の食物残渣であり、減容化工程(真空パック)後に一時ストックしておくようにし、前記食物残渣の腐敗を抑制して二次利用するようにした。食物残渣の二次利用として家畜の飼料サンプルとした。
【0028】
このように、飲食店の調理後の減容化工程(真空パック)後に一時ストックするようにしたので、扱う現場テストにおいて、食物残渣の悪化や腐敗の進行を回避してストックしつつ収容・収集・集積していくことができると共に、減容化処理(真空パックして空気から遮断して略密封して菌類の繁殖を回避した)により傷まないようにしながら二次利用(家畜の飼料サンプル)に供することが出来た。
【0029】
(実施形態3)
次に、実施形態3を上記実施形態との相違点を中心に説明する。
この実施形態では、医院において、含水性廃棄物1(使用済みの紙おむつ)の収容袋2の耐熱性網体3内への配設工程後、収容袋2の減容化工程(真空パック)後、且つ加熱脱水工程(約200~350℃加熱)後に一時ストックするようにした。
【0030】
すなわち、加熱脱水時の高温殺菌作用を収容物内の菌類に及ぼした状態として、外界から隔離・隔絶することが出来た。
また、収容袋2がバリアとして機能して感染性が回避されることとなり、テスト現場の医院のバック・ヤードに一時的にストックしておくことが出来た。そして、その後の工程でまとめて熱分解(約650℃)して炭化した。
【0031】
(実施形態4)
次に、実施形態4を上記実施形態との相違点を中心に説明する。
この実施形態では、前記脱水された収容袋2(収容物を含む)の炭化工程を有するようにした。炭化(熱分解)する工程の温度として、約650℃とした。熱源として、LNGバーナーを使用した。
このように、脱水された収容袋2の炭化工程を有するようにしたので、元々の含水性廃棄物1を扱い易く取扱いに優れ最終的に嵩低い炭化物とすることが出来た。そして、得られた炭化物の用途としては排水処理用の活性炭とした。
【0032】
(実施形態5)
次に、実施形態5を上記実施形態との相違点を中心に説明する。
この実施形態では、前記減容化された収容袋2の加熱脱水工程と脱水された収容袋2の炭化工程を同時に行うようにした。
【0033】
すなわち、収容袋2を減容化する工程と前記脱水した収容袋2を炭化する工程とで昇温媒体6としてソルトバス(融点約800℃)を用いるようにし、ソルトバスで含水性廃棄物1を脱水して水分を飛ばすだけでなく、その後の炭化工程まで一連で一気に行うことが出来た。
また、含水性廃棄物1の収容袋2を昇温したソルトバス中に沈めることにより、脱水した収容袋2を炭化する工程では、酸素O2の不存在下で燃焼させずCO2を発生させずに炭化物とすることが出来た。
【実施例0034】
図1に示すように、含水性廃棄物1の収容袋2(耐熱性、ガスバリア性があるビニール袋)を、炭化物が漏れない耐熱性網体3に配設(セット)した。
前記収容袋2入り耐熱性網体3を、真空パックキャリアー(小型運搬機構4)内に収納した。真空パックキャリアー(真空室30L)の蓋を閉操作すると、真空ポンプのスイッチがONとなり真空パックしてシール(封止)した。
【0035】
図2に示すように、前記収容袋2を排泄した耐熱性網体3を、脱水用油を貯留したフライヤー脱水(炭化)装置5に挿入した。熱風発生装置SHAから200~350℃の熱風を脱水用油の貯留槽の周囲に及ぼした。熱風通過ゾーンの周囲には、冷却水の循環ゾーンを設けた。脱水用油の代わり低融点合金を用いてもよい。
図3に示すように、脱水乾燥された含水性廃棄物1を、熱分解炭化装置EOCDに供給して熱分解し炭化した。
【産業上の利用可能性】
【0036】
従来よりも実用的なことによって、種々の含水性廃棄物の処理方法の用途に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 含水性廃棄物
2 収容袋
3 耐熱性網体
図1
図2
図3