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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059262
(43)【公開日】2023-04-26
(54)【発明の名称】高周波単極電気穿孔アブレーション
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20230419BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022164556
(22)【出願日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】17/501,379
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】ユーリ・シャミス
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK12
4C160KK23
4C160KK30
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】電気穿孔アブレーションシステムを提供すること。
【解決手段】電気穿孔アブレーションシステムは、生体の身体部分に挿入されるプローブを含み、少なくとも1つの電極を含む遠位端と、皮膚表面に適用される身体表面パッチと、電極と身体表面パッチのうちの第1のものとの間に少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用するためのアブレーション電力発生器と、第1の電気パルス列を電極と身体表面パッチのうちの第1のものとの間に適用することに応答して生体の動きの測定値を提供し、動きの測定値に応答して身体表面パッチの第2のものを選択するプロセッサと、を含む、電気穿孔アブレーションシステムが提供され、アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第2の電気パルス列を電極と身体表面パッチのうちの第2のものとの間に適用するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気穿孔アブレーションシステムであって、
生体の身体部分に挿入されるように構成され、少なくとも1つの電極を含む遠位端を含むプローブと、
前記生体の皮膚表面に適用されるように構成された複数の身体表面パッチと、
前記少なくとも1つの電極及び前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つに選択的に電気接続されるように構成され、かつ少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に適用するように構成されたアブレーション電力発生器と、
プロセッサであって、
前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとの間に前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用することに応答して、前記生体の動きの測定値を提供し、
前記生体の動きの前記測定値に応答して、前記身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成された、プロセッサと、を含み、前記アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものとの間に適用するように構成されている、電気穿孔アブレーションシステム。
【請求項2】
前記身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものが、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成されており、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの位置信号に応答して動きの前記測定値を提供するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものを含む領域内に交番磁場を生成するように構成された磁場発生器コイルを更に含み、
前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものは、前記生成された交番磁場の感知に応答して、前記少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つの磁気センサを含み、
前記プロセッサは、前記少なくとも磁気センサから受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものは、前記少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極を含み、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極から受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記身体部分の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されており、
前記アブレーション電力発生器は、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列及び前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記身体部分の組織の前記所与のアブレーション個所をアブレーションするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記アブレーション電力発生器は、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、前記身体部分の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションし、前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記身体部分の前記組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のもの、及び前記身体表面パッチのうちの少なくとも別の1つを含むように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のもののうちの少なくとも1つをランダムに選択するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとは少なくとも部分的に異なるように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記生体の胸部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、前記生体の背部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、を含むように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものを選択するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療システムに関し、具体的には、排他的ではないが、アブレーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲にわたる医療処置は、カテーテルなどのプローブを患者の身体内に配置することを伴う。このようなプローブを追跡するために、ロケーション感知システムが開発されてきた。磁気的なロケーション感知は、当該技術分野において既知の方法のうちの1つである。磁気的なロケーション感知において、磁場発生器は典型的には、患者の外部の既知の場所に配置される。プローブの遠位端内の磁場センサは、これらの磁場に応答して電気信号を生成し、これらの信号は、プローブの遠位端の座標位置を判定するために処理される。これらの方法及びシステムは、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、及び同第6,332,089号、国際公開第1996/005768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455号、同第2003/0120150号、及び同第2004/0068178号に説明されている。場所はまた、インピーダンス又は電流ベースのシステムを使用して追跡されてもよい。
【0003】
これらのタイプのプローブ又はカテーテルが極めて有用であると証明されている医療処置の1つは、心不整脈の治療におけるものである。心不整脈及び特に心房細動は、特に老年人口では、一般的かつ危険な病状として存続している。
【0004】
心不整脈の診断及び治療には、心臓組織、とりわけ心内膜の電気的特性をマッピングすること、及びエネルギーの印加によって心臓組織を選択的にアブレーションすることが含まれる。そのようなアブレーションにより、不要な電気信号が心臓のある部分から別の部分へと伝播するのを停止させるか又は修正することができる。アブレーションプロセスは、非導電性の損傷部を形成することによって望ましくない電気経路を破壊するものである。様々なエネルギー伝達の様式が、損傷部を形成する目的でこれまでに開示されており、心臓組織壁に沿って伝導ブロックを作るためのマイクロ波、レーザ、及びより一般的には無線周波エネルギーの使用が挙げられる。マッピングの後にアブレーションを行う2ステップの処置において、典型的には、1つ又は2つ以上の電気センサを含むカテーテルを心臓内に前進させ、多数のポイントでデータを得ることによって、心臓内の各ポイントにおける電気活動が感知及び測定される。次いで、これらのデータを利用して、このアブレーションを行うべき心内膜の標的領域を選択する。
【0005】
電極カテーテルは、長年にわたり医療現場で一般的に使用されている。電極カテーテルは、心臓内の電気活動を刺激及びマッピングし、異常な電気活動が見られる部位をアブレーションするために使用される。使用時には、電極カテーテルは、主要な静脈又は動脈、例えば大腿静脈に挿入された後、関心の心臓の心腔内へとガイドされる。典型的なアブレーション処置は、その遠位端に1つ又は2つ以上の電極を有するカテーテルを心腔内に挿入することを伴う。参照電極は、一般的には患者の皮膚にテープで貼り付けられるか、あるいは心臓内又は心臓付近に配置されている第2のカテーテルによって提供され得る。RF(高周波)電流をアブレーションカテーテルの先端電極を通して印加し、先端電極と不関電極との間の先端電極の周囲の媒質、すなわち、血液及び組織に電流が流れる。電流の分布は、組織より高い導電性を有する血液と比較した場合、組織と接触する電極表面の量に依存する。組織の加熱は、組織の電気抵抗に起因して生じる。組織が十分に加熱されると心組織の細胞が破壊され、心組織内に非導電性の損傷部位が形成される。
【0006】
不可逆的電気穿孔(IRE)は、細胞を不可逆的に損傷させるために、十分に高い電界(典型的には1センチメートル当たり450ボルトを超える)を発生させる短い電気パルスを印加する。非熱的IREは、周囲組織への熱損傷を引き起こすことなく、異なるタイプの腫瘍及び他の不要な組織を治療する際に使用されてもよい。小さな電極を標的組織に近接して配置して、短い電気パルスを印加する。パルスは、静止膜貫通電位を増大させ、ナノ細孔がプラズマ膜内に形成される。組織に印加された電気が標的組織の電界閾値を上回るときに、細胞は、ナノ細孔の形成から恒久的に透過性になる。結果として、細胞は、ホメオスタシスがないことに起因して損傷を修復することができず、死滅し、細胞は典型的にはアポトーシスによって死滅する。
【0007】
不可逆的電気穿孔は、他の心臓アブレーション技術、例えば、高周波(RF)心臓アブレーションの代替として心臓アブレーションに使用することができる。不可逆的電気穿孔心臓アブレーションは、パルス・フィールド・アブレーション(PFA)と称されることがある。IREが一般的に低熱技術であるため、IREは、他の技術と共に存在する、例えば、RF心臓アブレーションにおいて存在する側副細胞の損傷のリスクを低減し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態に従って、電気穿孔アブレーションシステムであって、生体の身体部分に挿入されるように構成され、少なくとも1つの電極を含む遠位端を含むプローブと、前記生体の皮膚表面に適用されるように構成された複数の身体表面パッチと、少なくとも1つの電極及び身体表面パッチのうちの少なくとも1つに選択的に電気接続されるように構成され、かつ少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、少なくとも1つの第1の電気パルス列を少なくとも1つの電極と身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に適用するように構成されたアブレーション電力発生器と、プロセッサであって、少なくとも1つの電極と身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用することに応答して、生体の動きの測定値を提供し、生体の動きの測定値に応答して、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成された、プロセッサと、を含み、アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、少なくとも1つの第2の電気パルス列を少なくとも1つの電極と身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものとの間に適用するように構成されている、電気穿孔アブレーションシステムが提供される。
【0009】
更に、本発明の実施形態によれば、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものが、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成されており、プロセッサは、少なくとも1つの位置信号に応答して動きの測定値を提供するように構成されている。
【0010】
更に、本開示の実施形態によれば、システムは、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものを含む領域内に交番磁場を生成するように構成された磁場発生器コイルを更に含み、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものは、生成された交番磁場の感知に応答して、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つの磁気センサを含み、プロセッサは、少なくとも磁気センサから受信した少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの測定値を計算するように構成されている。
【0011】
更に、本開示の実施形態によれば、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものは、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極を含み、プロセッサは、少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極から受信した少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの測定値を計算するように構成されている。
【0012】
更に、本発明の一実施形態によれば、プロセッサは、身体部分の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成されており、アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第1の電気パルス列及び少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、身体部分の組織の所与のアブレーション個所をアブレーションするように構成されている。
【0013】
更に、本発明の一実施形態によれば、アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、身体部分の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションし、少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、身体部分の組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするように構成されている。
【0014】
なお更に、本発明の実施形態によれば、プロセッサは、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものが、身体表面パッチのうちの少なくとも第1のもの、及び身体表面パッチのうちの少なくとも別の1つを含むように、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成されている。
【0015】
加えて、本発明の一実施形態によれば、プロセッサは、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のもののうちの少なくとも1つをランダムに選択するように構成されている。
【0016】
更に、本発明の一実施形態によれば、プロセッサは、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものが身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとは少なくとも部分的に異なるように、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成されている。
【0017】
更に、本発明の一実施形態によれば、プロセッサは、生体の胸部に取り付けられた身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、生体の背部に取り付けられた身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、を含むように、身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものを選択するように構成されている
【0018】
また、本発明の別の実施形態に従って、電気穿孔アブレーション方法であって、少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成することと、少なくとも1つの第1の電気パルス列を、生体の身体部分に挿入されたプローブの遠位端の少なくとも1つの電極と、生体の皮膚表面に適用された複数の身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に適用することと、少なくとも1つの電極と身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用することに応答して、生体の動きの測定値を提供することと、生体の動きの測定値に応答して、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択することと、少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成することと、少なくとも1つの電極と身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものとの間に少なくとも1つの第2の電気パルス列を適用することと、を含む、電気穿孔アブレーション方法が提供される。
【0019】
更に、本発明の実施形態によれば、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものが、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成されており、提供することは、少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの測定値を提供することを含む。
【0020】
更に、本開示の実施形態によれば、本方法は、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものを含む領域内に交番磁場を生成することと、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものに含まれる少なくとも1つの磁気センサが、生成された交番磁場を感知することに応答して、少なくとも1つの位置信号を提供することと、少なくとも磁気センサから受信した少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの測定値を計算することと、を含む。
【0021】
更に、本発明の一実施形態によれば、本方法は、身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものに含まれる少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極によって少なくとも1つの位置信号を提供することと、少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極から受信した少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの測定値を計算することと、を含む。
【0022】
更に、本発明の実施形態によれば、本方法は、身体部分の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択することと、少なくとも1つの第1の電気パルス列及び少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、身体部分の組織の所与のアブレーション個所をアブレーションすることと、を含む。
【0023】
また更に、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの第1の電気パルス列の生成は、身体部分の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションするために実行され、少なくとも1つの第2の電気パルス列の生成は、身体部分の組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするために実行される。
【0024】
更に、本発明の一実施形態によれば、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものの選択は、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものが身体表面パッチのうちの少なくとも第1のもの、及び身体表面パッチのうちの少なくとも別のものを含むように実行される。
【0025】
更に、本発明の一実施形態によれば、選択することは、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のもののうちの少なくとも1つをランダムに選択することを含む。
【0026】
更に、本発明の実施形態によれば、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択することは、身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものが身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとは少なくとも部分的に異なるように行われる。
【0027】
また更に、本発明の実施形態によれば、本方法は、生体の胸部に取り付けられた身体表面パッチのうちの少なくとも1つ及び生体の背部に取り付けられた身体表面パッチのうちの少なくとも1つを含むように、身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものを選択することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明は、以下の添付図面と共に、以下の発明を実施するための形態からより十分に理解されるであろう。
図1】本発明の例示的実施形態によるカテーテルベースの位置追跡及びアブレーションシステムの概略図である。
図2】本発明による、バルーンカテーテルの概略図である。
図3図1のシステムにおいて単極電気穿孔を使用してアブレーションされている生体の身体部分の概略図である。
図4図1のシステムにおいて電気穿孔に使用するための身体表面パッチを選択的に選択する様子を例示する概略図である。
図5図1のシステムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
概論
不可逆的電気穿孔(IRE)は、一般的に、患者の身体部分(例えば、心腔)の組織と接触している2つの電極又は電極のうちの2つのサブセットの間に双極性に電気パルス列を適用することによって行われる。身体部分に挿入されたプローブが、単一のアブレーション電極を有する焦点カテーテルである場合、上記の双極性IREは不可能である。したがって、単極IREは、身体部分に位置する電極と、患者の胸部及び/又は背部及び/又は脚などの皮膚に取り付けられた1つ又は2つ以上の身体表面パッチとの間に電気パルス列を適用することによって実行することができる。
【0030】
単極IREを実行する場合、患者の低等価静電容量(約5ナノファラッド(nF))は、関連するインピーダンスが高いために電気穿孔の調節を困難にする。双極IREの場合、つまり2つの局所電極間では、等価静電容量は約50nFである。単極IREの別の問題は、IRE電流の効果が患者を通して分散されているという事実である(双極IREの場合、電流は2つの局所電極間に局在する)。
【0031】
本発明の実施形態は、IREアブレーション電力発生器を動作させて、0.5メガヘルツ(MHz)~10MHzの範囲、典型的には約1MHzの高いパルス周波数を有するパルス列を生じさせることによって、上記の問題を解決する。高周波は、患者の低静電容量を相殺する。しかしながら、そのような高周波でのIREは、典型的には100キロヘルツ(kHz)のオーダーであるより低い周波数でのIREほど効率的ではない。効率の損失に対抗し、また、上記の電流分散の問題を補償するために、IRE発生器は、1~3キロボルト(kV)の範囲、典型的には約2kVの振幅を有するパルスを生成するように構成されており、15~45アンペアの範囲、典型的には約30アンペアの電流を送出することができる。パルス列の電圧及び電流は、電極とパッチとの間のインピーダンスに依存することがあり、例えば、電極及びパッチのサイズ、並びに電極とパッチとの距離に基づく。
【0032】
パルス列の各々は、任意の適切な長さを有することができ、パルス列の各々は、同じ長さ又は異なる長さを有する。例えば、パルス列は、パルス列の間に0.5ミリ秒~1秒の範囲の遅延を伴って20~100マイクロ秒の範囲の長さを有することができる。パルス列の間の遅延は、固定又は可変であってよい。
【0033】
パルス列は、単相又は二相であってよく、任意の適切なデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、隣接するパルスの間にギャップが存在してよい。例えば、正のパルスは、(列内の波形の)期間の50パーセントに等しい長さを有することができ、負のパルスは、周期の40パーセントに等しい長さを有することができ、各パルスの後のギャップは、期間の5パーセントに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、隣接するパルス間にギャップがない場合がある。正のパルス及び負のパルスは、同じ絶対振幅又は異なる絶対振幅を有してもよい。パルスは、任意の適切な形状、例えば、正方形、三角形、台形、又は正弦波を有してよい。
【0034】
単極IREはまた、例えば、ラインに沿って複数の同時アブレーションを実行するために、多電極カテーテルと共に使用することができる。焦点カテーテル又は多電極カテーテルの1つ又は2つ以上の電極を使用するかにかかわらず、単極IREは、単極IREのパルス列が患者の身体部分から患者の皮膚表面に組織を通して適用される場合、双極IREよりも深いアブレーション損傷を引き起こすことがある。
【0035】
電極及び/又は身体表面パッチのサイズ及び/又は数は、IREアブレーションプロセスに影響を与えることがある。身体表面パッチ(又は複数のパッチ)が小さすぎる場合、電気パルス列の電流が皮膚領域に過度に集中し、皮膚の損傷(例えば、熱損傷)を引き起こし、並びに身体部分の組織において弱い電流密度を引き起こすことがあるが、これは不十分なアブレーションをもたらす。したがって、大きなパッチ(例えば、RFアブレーションに使用される標準パッチ)は、一般的に、皮膚の損傷を防止し、並びに身体部分の組織において電流密度のより高い集中を提供するために、単極IREにとってより望ましい。しかしながら、より大きなパッチは、筋肉を過度に刺激することがある。筋肉刺激は一般的に、より低い電力及び連続信号を使用するRFアブレーションによる問題ではない。しかしながら、より大きい電力パルス列は、身体表面パッチのサイズ及び位置に応じて筋肉刺激をもたらすことがある。
【0036】
本発明の実施形態は、筋肉刺激を許容範囲内に保つ電極とパッチの組み合わせを見つけるために、多電極カテーテル(例えば、バルーン又はラッソーシステムのカテーテル)の1つ又は2つ以上の異なる電極を医師が選択できるように、及び1つ又は2つ以上の身体表面パッチをリターン電極として(医師によって、又は自動的に)選択できるようにすることによって、上記の問題を解決する。いくつかの実施形態では、アブレーション電極は、単一のアブレーション電極を含む焦点カテーテルの一部であってよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、身体表面パッチは、筋肉刺激を最小限に抑えるように選択することができる。例えば、カテーテルに最も近い、又はカテーテルの周り(例えば、身体の周りに対称的に胸部及び背部に)の1つ又は2つのパッチを選択することができ、試験パルス列(又は複数の列)を、カテーテル電極と選択された身体表面パッチとの間に適用する。次いで、身体の動き(例えば、胸部又は脚)を測定して、筋肉刺激の尺度を提供することができる。動きが所与の閾値内にある場合、動きが所与の閾値を超えるまで、選択された身体表面パッチが将来のアブレーションに使用される。動きが所与の閾値を超える場合、異なる又はより多くの身体表面パッチが、例えば、ランダムに又はプロトコルに従って選択される。別の試験パルス列(又は複数の列)が適用され、結果として生じる身体の動きが測定される。動きが所定の閾値を超える場合、異なる又はより多くの身体表面パッチが、例えば、ランダムに又はプロトコル等に従って選択される。
【0038】
試験パルス列を適用してもよく、処置前及び/又は処置中に(例えば、アブレーションの間で、又は同じアブレーション個所のパルス列の間でも)測定された身体の動きは、カテーテル及び/又はパッチから神経等までの近さに依存することがある。
【0039】
システムの説明
ここで、本発明の例示的実施形態によるカテーテルベース位置追跡及びアブレーションシステム20の概略描写図である図1を参照する。本発明の一実施形態によるバルーンカテーテル40の概略描写図である図2を更に参照する。
【0040】
位置追跡及びアブレーションシステム20は、図1の差し込み図25に示されかつ更に詳細に図2に示されるバルーンカテーテル40の位置を判定するために使用される。バルーンカテーテル40は、シャフト22と、シャフト22の遠位端に取り付けられた膨張可能バルーン45とを含む。典型的には、バルーンカテーテル40は、例えば、左心房における心臓組織の空間的切除などの治療処置に使用される。カテーテル40は、生体(例えば、患者28)の心臓26の心室に挿入されるように構成されている。
【0041】
位置追跡及びアブレーションシステム20は、膨張可能バルーン45の両側でシャフト22に取り付けられた感知電極52(近位電極52a及び遠位電極52b)、及び近位電極52aのすぐ近位に取り付けられた磁気センサ50に基づいて、バルーンカテーテル40のシャフト22の位置及び向きを判定することができる。近位電極52a、遠位電極52b、及び磁気センサ50は、シャフト22を通るワイヤによって、コンソール24内の様々なドライバ回路に接続されている。いくつかの実施形態では、遠位電極52bは省略されてもよい。磁気センサ50は、例として、単軸センサ(SAS)、又は二軸センサ(DAS)、又は三軸センサ(TAS)であってもよい。
【0042】
シャフト22は、長手方向軸線51(図2)を画定する。軸線51上の中心点58(図2)は、膨張可能バルーン45の球体形状の原点であり、膨張可能バルーン45の公称位置を画定する。複数のアブレーション電極55(簡単にするためいくつかにだけ符号が付されている)が、膨張可能バルーン45の周囲に配設され、これらの電極は、感知電極52a及び52bよりも大きな面積を占めている。心臓組織をアブレーションするために、高周波電力又はIREアブレーション信号がアブレーション電極55に供給され得る。
【0043】
典型的には、配設されたアブレーション電極55は、膨張可能バルーン45の赤道に沿って均等に分布されており、この赤道は、シャフト22の遠位端の長手方向軸線51に対して略垂直に位置合わせされている。
【0044】
図2に示されている図は、純粋に概念を明確化する目的で選択されている。感知電極52及びアブレーション電極55の他の構成も可能である。磁気センサ50には、追加の機能が含まれてもよい。明確にするために、灌漑ポートなど、本発明の開示された実施形態に関連しない要素は省略されている。
【0045】
医師30は、カテーテルの近位端の近くのマニピュレータ32を使用して、及び/又はシース23からの偏向を使用して、シャフト22を操作することによって、バルーンカテーテル40を患者28の心臓26内の標的位置に誘導する。バルーンカテーテル40がシース23を通して挿入されている間、膨張可能バルーン45は収縮しており、バルーンカテーテル40がシース23から後退した後にのみ、膨張可能バルーン45は膨張し、意図した機能的形状に復帰する。バルーンカテーテル40を収縮構成で収容することにより、シース23は、標的位置へ向かう間の血管外傷を最小限に抑える役割を果たす。
【0046】
コンソール24は、プロセッサ41、典型的には汎用コンピュータと、身体表面パッチ49において信号を生成する及び/又は身体表面パッチ49から信号を受信するのに適切なフロントエンド及びインタフェース回路44と、を含み、身体表面パッチ49は、ケーブル39を通るワイヤによって取り付けられており、かつ患者28の胸部及び背部に取り付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、身体表面パッチ49は、以下でより詳細に説明するように、位置信号を提供する。身体表面パッチ49は、それぞれの電極75及び/又はそれぞれの磁気センサ77を含み得る。各磁気センサ77は、一例として、単軸センサ(SAS)、又は二軸センサ(DAS)、又は三軸センサ(TAS)を含み得る。
【0047】
コンソール24は、磁気感知サブシステムを更に含む。患者28は、磁場発生コイル42を収容したパッドによって生成された磁場内に置かれ、磁場発生コイル42は、コンソール24内に配設されたユニット43によって駆動される。磁場発生器コイル42は、磁気センサ50及び身体表面パッチ49を含む領域に交番磁場を生成するように構成されている。コイル42によって生成された磁場は、磁気センサ50及び磁気センサ77内に指向性信号を生成し、次いで、この信号は対応する電気入力としてプロセッサ41に供給される。
【0048】
いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、感知電極52、磁気センサ50、及びアブレーション電極55から受信した位置信号を使用して、心臓腔内などの器官内のバルーンカテーテル40の位置を推定する。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、電極52、55から受信した位置信号と以前に取得した磁気位置較正位置信号とを相関させて、心臓腔内のバルーンカテーテル40の位置を推定する。感知電極52及びアブレーション電極55の位置座標は、他の入力の中でも特に、電極52、55と身体表面パッチ49との間で測定されるインピーダンス又は電流分布の割合に基づいて、プロセッサ41によって決定することができる。コンソール24は、心臓26の内部のカテーテル位置の遠位端を示すディスプレイ27を駆動する。
【0049】
電流分布測定及び/又は外部磁場を使用する位置感知の方法は、様々な医療用途で、例えば、Biosense Webster Inc.(Irvine,California)により製造されるCarto(登録商標)システムに実装されており、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、同第6,332,089号、同第7,756,576号、同第7,869,865号、及び同第7,848,787号、国際公開第96/05768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455(A1)号、同第2003/0120150(A1)号、及び同第2004/0068178(A1)号に詳述されている。
【0050】
Carto(登録商標)3システムは、有効電流ロケーション(ACL)のインピーダンスベースの位置追跡方法を適用する。いくつかの実施形態では、上述したACL法を使用して、プロセッサ41は、感知電極52及びアブレーション電極55の位置を推定する。いくつかの実施形態では、電極52、55及び/又は身体表面パッチ49から受信した信号は、感知電極52、55及び/又は身体表面パッチ49によって測定されたインピーダンス(又は他の電気的値)を、磁気位置較正位置信号から以前に取得した位置とマッピングするマトリックスに相関している。
【0051】
いくつかの実施形態では、磁気センサを含まないカテーテルを可視化するために、プロセッサ41は、独立電流位置(ICL)法と称される電気信号ベースの方法を適用することができる。ICL方法では、プロセッサ41は、ある体積のバルーンカテーテル40の各ボクセルについて、局所スケーリング係数を計算する。この係数は、投げなわ形状のカテーテルのような、既知の空間的関係を有する複数の電極を備えたカテーテルを使用して決定される。しかしながら、(例えば、数ミリメートルにわたる)正確な局所スケーリングをもたらすが、ICLは、そのサイズが、約数センチメートルであるバルーンカテーテルに適用されたときには、それほど正確ではない場合がある。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、開示されたICL方法を適用し、ループ状カテーテルの電極間の既知の小スケール距離だけでなく、膨張可能バルーン45の両端部の感知電極52間の既知の距離に基づく大スケール距離に基づいて、バルーンカテーテルの形状を正確な形状にスケーリングする。
【0052】
プロセッサ41は、典型的には、本明細書に記載の機能を実施するようにソフトウェアでプログラムされている。ソフトウェアは、例えばネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードすることができる。あるいは、代替的に又は追加的に、磁気メモリ、光学メモリ、若しくは電子メモリなどの、非一時的実体的媒体上に提供及び/又は記憶することができる。
【0053】
医療システム20はまた、アブレーション電力発生器69(RF又はIRE信号発生器など)を含むことができる。アブレーション電力発生器69は、カテーテル40に接続され、電極55のうちの1つ又は2つ以上と身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上との間に電気信号(又はパルス列)を印加して、心臓の心室の組織をアブレーションするように構成されている。
【0054】
図1に示される実施例の図は、単に概念を分かりやすくする目的で選択されている。図1は、簡略化及び明確化のために、開示された技術に関する要素のみを示す。システム20は、典型的に、開示される技術には直接関連せず、したがって図1及び対応する説明から意図的に省略されている、追加のモジュール及び要素を含む。
【0055】
バルーンカテーテルは、例としてのみ本明細書に記載されている。システム20は、遠位端及び遠位端に配置された1つ又は2つ以上のアブレーション電極、例えば、ラッソーカテーテル、バスケットカテーテル、グリッドカテーテル、又は単一のアブレーション電極を含む焦点カテーテルを有する任意の適切な電極カテーテル又はプローブを使用して実現することができる。
【0056】
ここで図3を参照すると、この図は、図1のシステム20において単極電気穿孔を使用してアブレーションされている生体62(例えば、患者28)の身体部分60(例えば、心臓26)の概略図である。
【0057】
図3は、生体62の身体部分60に挿入された1つ又は2つ以上の電極68と、生体62の皮膚表面72に適用されるように構成された1つ又は2つ以上の身体表面パッチ70(簡略化のために1つのみが示されている)と、を含む遠位端66を含むプローブ64(例えば、バルーンカテーテル40)を示す。アブレーション電力発生器69は、電極68及び身体表面パッチ70に電気接続されるように構成されている。アブレーション電力発生器69は、少なくとも0.5メガヘルツのパルス周波数を有する複数の電気パルス列を生成するように構成されており、電気パルス列の間にそれぞれ遅延を有する。アブレーション電力発生器69は、電極68と身体表面パッチ70との間に電気パルス列(少なくとも0.5メガヘルツのパルス周波数を有する)を印加して、身体部分60の組織を電気穿孔するように構成されている。
【0058】
いくつかの実施形態では、電気パルス列は、約1メガヘルツのパルス周波数を有する。他の実施形態では、電気パルス列は、0.5~10メガヘルツの範囲のパルス周波数を有する。いくつかの実施形態では、電気パルス列は、約30アンペアの電流を有する。他の実施形態では、電気パルス列は、15~45アンペアの範囲の電流を有する。いくつかの実施形態では、電気パルス列は、約2キロボルトの電圧を有する。他の実施形態では、電気パルス列は、1~3キロボルトの範囲の電圧を有する。
【0059】
パルス列の各々は、任意の適切な長さを有することができ、パルス列の各々は、同じ長さ又は異なる長さを有する。パルス列の間の遅延は、固定又は可変であってよい。いくつかの実施形態では、電気パルス列の各々(又はいくつか)は、20~100マイクロ秒の範囲の長さを有し、それぞれの遅延の各々は、0.5ミリ秒~1秒の範囲の長さを有する。
【0060】
パルス列は、単相又は二相であってよく、任意の適切なデューティサイクルを有する。いくつかの実施形態では、隣接するパルスの間にギャップが存在してよい。例えば、正のパルスは、(列内の波形の)期間の50パーセントに等しい長さを有することができ、負のパルスは、周期の40パーセントに等しい長さを有することができ、各パルスの後のギャップは、期間の5パーセントに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、隣接するパルス間にギャップがない場合がある。正のパルス及び負のパルスは、同じ絶対振幅又は異なる絶対振幅を有してもよい。パルスは、任意の適切な形状、例えば、正方形、三角形、台形、又は正弦波を有してよい。
【0061】
ここで図4を参照すると、この図は、図1のシステム20において電気穿孔に使用するための身体表面パッチ49を選択的に選択することを概略的に例示する。医師30(図1)は、IREアブレーションを実行するために電極68のうちの1つ又は2つ以上を選択することができる。複数の電極68を、線形アブレーションを実行するために選択することができる。アブレーション電力発生器69は、電極68のうちの1つ又は2つ以上及び身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上に選択的に電気接続されるように構成されている。図4は、選択された電極68と3つの上部身体表面パッチ49との間にパルス列74が適用されることを示す。
【0062】
ここで、図1のシステム20の動作方法を含むフローチャート100である図5を参照する。
【0063】
プロセッサ41は、(例えば、医師30から)ユーザー入力を受信し(ブロック102)、身体表面パッチ49の現在の選択が、適用されたパルス列に応答して過度の筋肉刺激をもたらすかどうかを判定するために動き閾値を設定するように構成されており、以下でより詳細に説明する。いくつかの実施形態では、医師30によって上書きされない限り、デフォルトの動き閾値が使用される。
【0064】
プロセッサ41は、身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上を選択する(ブロック104)ように構成されている。いくつかの実施形態では、初期選択される身体表面パッチ49は、身体表面パッチ49によって、又は身体表面パッチ49のデフォルトのサブセットに応じて、又はIREアブレーションを実行するために選択された電極68の位置に応じて、選択され得る。例えば、プローブ64に最も近い、又はプローブ64の周り(例えば、身体の周りに対称的に胸部及び背部に配置された)の1つ又は2つの身体表面パッチ49を選択することができる。いくつかの実施形態では、選択された身体表面パッチ49は、生体62の胸部に取り付けられた身体表面パッチ49のうちの少なくとも1つ、及び生体62の背部に取り付けられた身体表面パッチ49のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0065】
アブレーション電力発生器69は、1つ又は2つ以上の電気パルス列を生成し(ブロック106)、(医師30によって選択された)電極68と選択された身体表面パッチ49との間に電気パルス列を印加するように構成されている。
【0066】
プロセッサ41は、(医師30によって選択された)電極68と選択された身体表面パッチ49との間に電気パルス列を印加することに応答して、生体62の動きの測定(距離、速度、及び/又は加速度を表す)を提供するように構成されている(ブロック108)。生体の動きの測定値62は、例えば、生体62の胸部運動又は脚の動きの測定値であってよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上は、1つ又は2つ以上の位置信号を提供するように構成されている。プロセッサ41は、位置信号に応答して動きの測定値を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、位置信号のうちの1つ又は2つ以上に応答して、胸部の動きの変位、及び/又は速度、及び/又は加速度の測定値に応答して動きの測定値を計算するように構成されている。速度及び加速度は、身体表面パッチ49の位置の動きを経時的に分析することに基づいて計算することができる。代替的に、又は追加的に、磁気センサ77は、身体表面パッチ49の加速度を示す信号を提供することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、身体表面パッチ49の磁気センサ77は、磁場発生器コイル42によって生成された、生成された交番磁場を感知することに応答してそれぞれの位置信号を提供するように構成されている。プロセッサ41は、磁気センサ77から受信した位置信号の1つ又は2つ以上に応答して、動きの測定値を計算するように構成することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、磁気センサ77からの位置信号のうちの1つ又は2つ以上を処理して、対応する身体表面パッチ49の位置を計算することができる。次いで、計算された位置を使用して、動きの測定値を計算することができる。例えば、計算された位置を合計、平均化、又は別の方法で組み合わせることによって動きの測定値を計算することができる。位置は、例えば、磁気座標系の原点に対する、胸部又は横隔膜の平均位置に対する、あるいは他の所与の場所に対する相対位置であり得る。上記の計算では、胸部の横隔膜に最も近い身体表面パッチ49の位置を使用することができる。いくつかの実施形態では、横隔膜又は胸部ないし身体の他の位置に最も近い身体表面パッチ49のサブセットの位置を使用して、動きの測定値を計算することができる。いくつかの実施形態では、計算は、横隔膜又は胸部ないし身体の他の位置に対する対応の身体表面パッチ49の近接度に従って身体表面パッチ49の(サブセットの)計算された位置に重み付けして、横隔膜又は胸部ないし身体の他の位置により近いパッチ49に、より高い重み付けを提供してもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、身体表面パッチ49のそれぞれの電極75は、それぞれの位置信号を提供するように構成されている。電極75は、例えば、カテーテル電極52、55、68によって提供される信号、及び/又は身体表面パッチ49のうちの他のパッチ又は他の複数のパッチからの信号、及び/又は患者28の心臓26内又は背部に配置された参照電極(図示せず)からの信号を検出することができる。プロセッサ41は、電極75から受信した位置信号のうちの1つ又は2つ以上に応答して、動きの測定値を計算するように構成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、電極のうちの1つから受信した位置信号のうちの1つに応答して、動きの測定値を計算するように構成することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、次に、電極75からの位置信号を使用して、身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上の位置を計算することができる。次いで、計算された位置のうちの1つ又は2つ以上を使用して、磁気センサ77について計算された位置を参照して上述したように動きの測定値を計算することができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、身体表面パッチ電極49にわたる電流又はインピーダンス値の分布は、動きの測定値の指標を提供することができる。したがって、動きの測定値は、身体表面パッチ電極49の全て又はサブセットの電流又はインピーダンス値の分布に基づいて計算することができる。
【0073】
プロセッサ41は、動きの測定値が動き閾値を超えるかどうかを、決定ブロック110でチェックするように構成されている。動きの測定値が閾値を超えない場合(分岐112)、ブロック106及び108のステップが繰り返される。言い換えれば、アブレーションが医師30によって開始又は確認された場合、アブレーションは、身体表面パッチ49の同じ選択を継続し、患者28の動きが断続的にチェックされる。例えば、医師30は、患者28の動きが断続的にチェックされている間に、複数のパルス列を含むアブレーションを開始することができる。動きの測定値が閾値を超える場合(分岐114)、プロセッサ41は、閾値を超える生体の動きの測定値に応答して身体表面パッチ49の新たなものを選択するように構成されている(ブロック116)。新たに選択された身体表面パッチ49が、アブレーション電力発生器69に接続され、ブロック106~110のステップが繰り返される。言い換えれば、アブレーションが医師30によって開始又は確認された場合、アブレーションは新たに選択された身体表面パッチ49により継続し、患者28の動きが断続的にチェックされる。アブレーションが開始されなかった場合、新たな試験パルス列(又は複数の列)が、選択された電極68と新たに選択された身体表面パッチ49との間に適用され、患者28の動きが再びチェックされる。したがって、アブレーション電力発生器69は、1つ又は2つ以上の追加の電気パルス列を生成し、選択された電極68と新たに選択された身体表面パッチ49との間に追加の電気パルス列を適用するように構成されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、以前に選択された身体表面パッチ49に加えて、身体表面パッチ49のうちの1つ又は2つ以上の追加のものを含むように、新たに選択される身体表面パッチ49を選択するように構成されている。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、新たに選択される身体表面パッチ49をランダムに選択するように構成されている。いくつかの実施形態では、プロセッサ41は、新たに選択された身体表面パッチ49が、以前に選択された身体表面パッチ49とは少なくとも部分的に異なるように、新たに選択される身体表面パッチ49を選択するように構成されている。
【0075】
上記の電気パルス列は、身体の動きがプローブ64及び/又は身体表面パッチ49から神経等までの近さに依存することがあるため、治療前の試験パルス列として、及び/又は治療中(例えば、アブレーションの間で、又は同じアブレーション個所の列の間でも)のリアルタイムのアブレーションパルス列として、適用することができる。
【0076】
同じアブレーションのパルス列(例えば、第1のパルス列及び第2のパルス列)の間で新たな身体表面パッチ49が選択されると、プロセッサ41は、身体の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、新たな身体表面パッチ49を選択するように構成されており、したがって、アブレーション電力発生器69は、身体部分の組織の所与のアブレーション個所をアブレーションするために第1の電気パルス列及び第2の電気パルス列を生成するように構成されている。
【0077】
新たな身体表面パッチ49がアブレーションの間で選択されると、アブレーション電力発生器69は、第1の電気パルス列を生成して、身体部分60の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションし、第2の電気パルス列を生成して、身体部分60の組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするように構成されている。
【0078】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は数値の範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の部分又は構成要素の集合が、本明細書において説明されるその意図された目的に沿って機能することを可能にする、好適な寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば「約90%」は、72%~108%の値の範囲を指し得る。
【0079】
本発明の様々な特徴が、明確性のために別個の実施形態の文脈において記載されているが、これらはまた、単一の実施形態に組み合わされて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴が、別々に又は任意の好適な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0080】
上述の実施形態は、例として引用されており、本発明は、上記の明細書に具体的に図示及び記載されたものに限定されない。むしろ本発明の範囲は、上記の明細書で説明される様々な特徴の組み合わせ及びその部分的組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者に想到されるであろう、従来技術において開示されていないそれらの変形例及び修正例を含むものである。
【0081】
〔実施の態様〕
(1) 電気穿孔アブレーションシステムであって、
生体の身体部分に挿入されるように構成され、少なくとも1つの電極を含む遠位端を含むプローブと、
前記生体の皮膚表面に適用されるように構成された複数の身体表面パッチと、
前記少なくとも1つの電極及び前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つに選択的に電気接続されるように構成され、かつ少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に適用するように構成されたアブレーション電力発生器と、
プロセッサであって、
前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとの間に前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用することに応答して、前記生体の動きの測定値を提供し、
前記生体の動きの前記測定値に応答して、前記身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択するように構成された、プロセッサと、を含み、前記アブレーション電力発生器は、少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものとの間に適用するように構成されている、電気穿孔アブレーションシステム。
(2) 前記身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものが、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成されており、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの位置信号に応答して動きの前記測定値を提供するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものを含む領域内に交番磁場を生成するように構成された磁場発生器コイルを更に含み、
前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものは、前記生成された交番磁場の感知に応答して、前記少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つの磁気センサを含み、
前記プロセッサは、前記少なくとも磁気センサから受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算するように構成されている、実施態様2に記載のシステム。
(4) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものは、前記少なくとも1つの位置信号を提供するように構成された少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極を含み、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極から受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算するように構成されている、実施態様2に記載のシステム。
(5) 前記プロセッサは、前記身体部分の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されており、
前記アブレーション電力発生器は、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列及び前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記身体部分の組織の前記所与のアブレーション個所をアブレーションするように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0082】
(6) 前記アブレーション電力発生器は、前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成して、前記身体部分の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションし、前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記身体部分の前記組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のもの、及び前記身体表面パッチのうちの少なくとも別の1つを含むように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のもののうちの少なくとも1つをランダムに選択するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記プロセッサは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとは少なくとも部分的に異なるように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(10) 前記プロセッサは、前記生体の胸部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、前記生体の背部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つと、を含むように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものを選択するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0083】
(11) 電気穿孔アブレーション方法であって、
少なくとも1つの第1の電気パルス列を生成することと、
前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を、生体の身体部分に挿入されたプローブの遠位端の少なくとも1つの電極と、前記生体の皮膚表面に適用された複数の身体表面パッチのうちの少なくとも第1のものとの間に適用することと、
前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとの間に前記少なくとも1つの第1の電気パルス列を適用することに応答して、前記生体の動きの測定値を提供することと、
前記生体の動きの前記測定値に応答して、前記身体表面パッチのうちの少なくとも第2のものを選択することと、
少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成することと、
前記少なくとも1つの電極と前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものとの間に前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を適用することと、を含む、方法。
(12) 前記身体表面パッチのうちの少なくとも第3のものが、少なくとも1つの位置信号を提供するように構成されており、
前記提供することは、前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を提供することを含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものを含む領域内に交番磁場を生成することと、
前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものに含まれる少なくとも1つの磁気センサが、前記生成された交番磁場の感知に応答して、前記少なくとも1つの位置信号を提供することと、
前記少なくとも磁気センサから受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算することと、を更に含む、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第3のものに含まれる少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極によって前記少なくとも1つの位置信号を提供することと、
前記少なくとも1つのそれぞれのパッチ電極から受信した前記少なくとも1つの位置信号に応答して、動きの前記測定値を計算することと、を更に含む、実施態様12に記載の方法。
(15) 前記身体部分の所与のアブレーション個所がアブレーションされている間に、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを選択することと、
前記少なくとも1つの第1の電気パルス列及び前記少なくとも1つの第2の電気パルス列を生成して、前記身体部分の組織の前記所与のアブレーション個所をアブレーションすることと、を更に含む、実施態様11に記載の方法。
【0084】
(16) 前記少なくとも1つの第1の電気パルス列の前記生成は、前記身体部分の組織の第1のアブレーション個所をアブレーションするために実行され、前記少なくとも1つの第2の電気パルス列の前記生成は、前記身体部分の前記組織の第2の異なるアブレーション個所をアブレーションするために実行される、実施態様11に記載の方法。
(17) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものの前記選択は、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のもの、及び前記身体表面パッチのうちの少なくとも別のものを含むように実行される、実施態様11に記載の方法。
(18) 前記選択することは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のもののうちの少なくとも1つをランダムに選択することを含む、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものを前記選択することは、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第2のものが前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものとは少なくとも部分的に異なるように行われる、実施態様11に記載の方法。
(20) 前記生体の胸部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つ及び前記生体の背部に取り付けられた前記身体表面パッチのうちの少なくとも1つを含むように、前記身体表面パッチのうちの前記少なくとも第1のものを選択することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】