(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005930
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】制御値設定装置及び制御値設定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04847 20220101AFI20230111BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20230111BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G06F3/0484 170
G06F3/0488
G06F3/01 560
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108224
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100183760
【弁理士】
【氏名又は名称】山鹿 宗貴
(72)【発明者】
【氏名】塩口 拓真
(72)【発明者】
【氏名】松下 祐樹
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555AA13
5E555AA76
5E555BA23
5E555BA25
5E555BB23
5E555BB25
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5E555BE10
5E555CA12
5E555CB16
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5E555CC05
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5E555DB14
5E555DB20
5E555DC21
5E555DC59
5E555DC63
5E555DD11
5E555EA03
5E555EA09
5E555FA00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所定の機能を制御するための制御値を設定する際の操作性を向上させる制御値設定装置及び制御値設定プログラムを提供する。
【解決手段】所定の機能を制御するための制御値を設定する制御値設定装置1であって、画面内のタッチ操作可能な領域に対するユーザのタッチ位置及びデタッチ位置を取得する位置取得部100aと、位置取得部100aがタッチ位置を取得すると、取得した上記領域内のタッチ位置に応じて、それぞれ異なる制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアを上記領域内に表示させるエリア表示部100bと、位置取得部100aが第1エリア内でデタッチ位置を取得すると、取得したデタッチ位置を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定部100cとを備える。複数の第1エリアは、少なくとも所定の一方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機能を制御するための制御値を設定する制御値設定装置であって、
画面内のタッチ操作可能な領域に対するユーザのタッチ位置及びデタッチ位置を取得する位置取得部と、
前記位置取得部により前記タッチ位置が取得されると、取得された前記領域内におけるタッチ位置に応じて、それぞれ異なる前記制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアを前記領域内に表示させるエリア表示部と、
前記位置取得部により前記第1エリア内で前記デタッチ位置が取得されると、取得されたデタッチ位置を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定部と、を備え、
前記複数の第1エリアは、少なくとも所定の一方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む、
制御値設定装置。
【請求項2】
前記制御値設定エリアは、前記領域を規定する端部のうち前記タッチ位置に最も近い端部と前記タッチ位置との距離に応じたサイズで前記領域内に表示される、
請求項1に記載の制御値設定装置。
【請求項3】
前記制御値設定エリアは、前記タッチ位置に表示される前記第1エリアと、前記タッチ位置を基点として前記所定の一方向に並ぶ1以上の前記第1エリアと、前記タッチ位置を基点として前記所定の一方向の逆方向に並ぶ1以上の前記第1エリアと、に区画され、
前記タッチ位置に表示される第1エリアには、前記制御値の現在値が対応付けられ、
前記所定の一方向に並ぶ1以上の第1エリアには、前記現在値に対してプラスの値が対応付けられ、
前記逆方向に並ぶ1以上の第1エリアには、前記現在値に対してマイナスの値が対応付けられる、
請求項1又は請求項2に記載の制御値設定装置。
【請求項4】
前記位置取得部により前記タッチ位置が取得される前の、前記領域に対するユーザのデタッチ位置を取得するプレデタッチ位置取得部と、
複数ある、前記機能の制御対象のなかから、前記プレデタッチ位置取得部により取得された前記領域内におけるデタッチ位置に対応付けられた制御対象を選択する制御対象選択部と、を更に備え、
前記制御値設定部は、前記制御対象選択部により選択された制御対象に対して前記制御値を設定する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の制御値設定装置。
【請求項5】
前記位置取得部により取得されるタッチ位置が隣接する2つの前記第1エリア間を跨いで移動すると、移動先の前記第1エリアに応じた音又は振動若しくはその両方を発生させる発生部、を更に備える、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の制御値設定装置。
【請求項6】
所定の機能を制御するための制御値を設定する制御値設定プログラムであって、
コンピュータに、
画面内のタッチ操作可能な領域に対するユーザのタッチ位置を取得する位置取得ステップと、
前記位置取得ステップにて前記タッチ位置が取得されると、取得された前記領域内におけるタッチ位置に応じて、それぞれ異なる前記制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアを前記領域内に表示させるエリア表示ステップと、
前記第1エリア内でユーザのデタッチ位置が取得されると、取得されたデタッチ位置を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定ステップと、を実行させ、
前記複数の第1エリアは、少なくとも所定の一方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む、
制御値設定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御値設定装置及び制御値設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを用いて所定の機能を制御するための制御値を設定する制御値設定装置が知れられている。この種の制御値設定装置の具体的構成は、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載された制御値設定装置は、タッチパネルに対するユーザのタッチを検知すると、そのタッチ位置を基準として画面上に仮想コントローラを表示する。制御値設定装置は、画面をタッチするユーザの指等の、仮想コントローラ上でのスライド量に応じて、所定の機能に対する制御値を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された制御値設定装置では、タッチ位置が画面端部に近い場合には、同じスライド量であっても、画面端部側へスライドさせたときの方が、画面端部側の逆側へスライドさせたときよりも、制御値がスライド操作前後で大きく変更される。指をスライドさせる方向によって制御値の変更度合いが異なるため、例えばユーザが画面を注視できない状況では、ユーザの意図する制御値に設定し難い虞がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑み、所定の機能を制御するための制御値を設定する制御値設定装置及び制御値設定プログラムにおいて、制御値設定時の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る制御値設定装置は、所定の機能を制御するための制御値を設定する装置であり、画面内のタッチ操作可能な領域に対するユーザのタッチ位置及びデタッチ位置を取得する位置取得部と、位置取得部によりタッチ位置が取得されると、取得された上記領域内におけるタッチ位置に応じて、それぞれ異なる制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアを上記領域内に表示させるエリア表示部と、位置取得部により第1エリア内でデタッチ位置が取得されると、取得されたデタッチ位置を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定部と、を備える。複数の第1エリアは、少なくとも所定の一方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態に係る制御値設定装置及び制御値設定プログラムによれば、制御値設定時の操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る制御値設定装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態においてタッチパネルディスプレイの画面に表示される画像の一例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態においてCPUにより実行される制御値設定プログラムの処理を示すフローチャートである。
【
図4】
図3のステップS101にてタッチパネルディスプレイの画面に表示される設定画面の一例を示す図である。
【
図5】
図3のステップS113のエリア表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【
図6】
図3のステップS113のエリア表示処理の説明を補助する図である。
【
図7】本発明の一実施形態においてタッチパネルディスプレイの画面に表示される制御値設定エリアの一例を示す図である。
【
図8】本発明の変形例1においてタッチパネルディスプレイの画面に表示される制御値設定エリアの一例を示す図である。
【
図9】本発明の変形例2においてタッチパネルディスプレイの画面に表示される制御値設定エリアの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る制御値設定装置及び制御値設定プログラムについて説明する。
【0011】
本発明の一実施形態に係る制御値設定装置は、例えばカーオーディオやナビゲーション装置等の車載型の装置である。なお、制御値設定装置は、車載型の装置に限らず、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PND(Portable Navigation Device)、携帯ゲーム機等の他の形態の装置であってもよい。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る制御値設定装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、制御値設定装置1は、制御部100、通信インタフェース部110、操作部120、表示部130、音声出力部140及び振動部150を備える。なお、
図1では、本実施形態の説明に必要な主たる構成要素を図示しており、例えば制御値設定装置1として必須な構成要素である筐体など、一部の構成要素については、その図示を適宜省略する。
【0013】
制御部100は、制御値設定装置1全体を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)100A、RAM(Random Access Memory)100B、ROM(Read Only Memory)100C、入出力ポート100D及びこれらのポートを結ぶバスライン等よりなるマイクロコンピュータである。
【0014】
CPU100Aは、ROM100Cに記憶されたプログラムを読み込み、読み込まれたプログラムに従って制御値設定装置1を制御する。CPU100Aは、機能ブロックとして、位置取得部100a、エリア表示部100b、制御値設定部100c、プレデタッチ位置取得部100d、制御対象選択部100e、発生部100fを備える。
【0015】
RAM100Bは、プログラムやデータを一時的に記憶する記憶部であり、ワークエリアを提供する。RAM100Bは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0016】
ROM100Cは、制御値設定プログラム102をはじめとする各種プログラム及びデータを記憶する不揮発性メモリである。ROM100Cは、例えばフラッシュメモリである。
【0017】
ROM100Cに記憶された制御値設定プログラム102は、所定の機能を制御するための制御値を設定するプログラムであり、画面内のタッチ操作可能な領域に対するユーザのタッチ位置を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップにてタッチ位置が取得されると、取得された領域内におけるタッチ位置に応じて、それぞれ異なる制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアを領域内に表示させるエリア表示ステップと、第1エリア内でユーザのデタッチ位置が取得されると、取得されたデタッチ位置を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定ステップと、とを、コンピュータであるCPU100Aに実行させる。上記の複数の第1エリアは、所定の一方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む。制御値設定プログラム102の実行により、制御値設定時の操作性が向上する。制御値設定プログラム102の詳細は後述する。
【0018】
本実施形態において、CPU100Aの各機能ブロックは、ソフトウェアである制御値設定プログラム102により実現される。なお、CPU100Aの各機能ブロックは、一部又は全部が専用の論理回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0019】
入出力ポート100Dは、制御部100と他の構成要素(具体的には、通信インタフェース部110、操作部120、表示部130、音声出力部140及び振動部150)とを接続する。
【0020】
通信インタフェース部110は、他の端末装置との通信処理を担うインタフェースである。制御値設定装置1は、通信インタフェース部110により、公衆回線やVPN(Virtual Private Network)等の閉域網の通信回線を介して他の端末装置と相互通信可能に接続される。
【0021】
操作部120は、ボタンやスイッチなど、ユーザが制御値設定装置1を操作するための操作部材である。
【0022】
表示部130は、タッチパネルディスプレイ132及びタッチパネルディスプレイ132を駆動するディスプレイドライバ134を有する。タッチパネルディスプレイ132は、画面全域がタッチ操作可能に構成される。タッチパネルディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)を用いて構成される。タッチパネルディスプレイ132には、例えば、抵抗膜方式、静電容量方式、超音波表面弾性波方式、赤外線光学イメージング方式、電磁誘導方式が採用される。タッチパネルディスプレイ132には、画面(言い換えるとタッチ操作可能な領域)をタッチする圧力を感知する感圧センサ136が内蔵される。
【0023】
音声出力部140は、スピーカ142及びスピーカ142を駆動するスピーカドライバ144を有する。スピーカドライバ144によりスピーカ142が駆動されることにより、例えばROM100Cや不図示の記憶媒体(HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、着脱可能なメモリカード等)に記憶された楽曲や音声がスピーカ142から出力される。
【0024】
振動部150は、バイブレータ152及びバイブレータ152を駆動するバイブレータドライバ154を有する。バイブレータ152は、例えばERM(Eccentric Rotating Mass)やLRA(Linear Resonant Actuator)、ピエゾを用いて構成される。バイブレータドライバ154によりバイブレータ152が駆動されることにより、タッチパネルディスプレイ132の画面が振動する。
【0025】
図2は、タッチパネルディスプレイ132の画面138に表示される画像の一例を示す図である。以下、ユーザによるタッチ操作可能な画面138の領域に符号138Aを付す。本実施形態では、画面138の全域がタッチ操作可能な領域138Aである。なお、
図2をはじめとする画像表示例を示す各図には、ユーザが領域138Aをタッチした様子を示す手のアイコンを記す。このアイコンの指先の位置が領域138Aに対するユーザのタッチ位置TPである。
【0026】
ユーザは、領域138Aに対するタッチ操作により、所定の機能を制御するための制御値を設定することができる。所定の機能には、例えば、車室内の温度調整機能や風量調整機能、スピーカ142の音量調整機能、ナビゲーション用地図の縮尺変更機能、エアサスペンションによる車高調整機能、シートマッサージの強弱調整機能、シートヒータの温度調整機能、ドライブモード切替機能(スノーモードやダートモードへの切替、2WDと4WDとの切替等)が挙げられる。
【0027】
ユーザは、操作部120に対する操作や領域138Aに対するタッチ操作により、制御値を設定する対象の機能を指定することができる。本実施形態では、車室内の温度調整機能が指定されたものとして以下の説明を行う。
【0028】
例えば車両を運転中のユーザは運転に集中する必要がある。そのため、運転中、ユーザは、画面138を注視することができない。このように、注視できない画面138の領域138Aに対してタッチ操作を行う状況では、車室内の温度を意図した温度に設定することはユーザにとって難しい。
【0029】
そこで、本実施形態では、CPU100Aにより制御値設定プログラム102が実行される。制御値設定プログラム102の実行によって温度調整機能をはじめとする上記各種機能の制御値設定時の操作性が向上する。そのため、ユーザは、画面138を注視できない状況であっても、制御値を意図した値(例えば車室内の温度を意図した温度)に容易に設定することができる。操作性の向上により、ユーザは、例えば適切な温度調整を行うつつ運転にも集中することができる。
【0030】
図3は、本発明の一実施形態においてCPU100Aにより実行される制御値設定プログラム102の処理を示すフローチャートである。例えば感圧センサ136により所定値以上の圧力が感知されると(言い換えると、ユーザが領域138Aを強くタッチすると)、
図3に示されるフローチャートの処理の実行が開始される。
【0031】
感圧センサ136により所定値以上の圧力が感知されると、制御値設定プログラム102は、表示部130を制御して、複数の制御対象のなかから1つの制御対象を決めるための設定画面を画面138に表示させる(ステップS101)。
【0032】
図4に、ステップS101にて表示される設定画面例を示す。
図4に示されるように、この設定画面は、領域138Aを、左上領域138a、右上領域138b、左下領域138c、右下領域138dの4つに分割した画面である。4つの分割領域は、画面138に表示されていた画像(例えば
図2に示されるナビゲーション画像)に重畳して表示される。なお、4つの分割領域の画像は半透明であってもよい。この場合、画面138に表示されていた画像が4つの分割領域の画像の背景に継続して表示される。
【0033】
制御値設定プログラム102は、感圧センサ136により所定値以上の圧力が感知された、領域138A内におけるタッチ位置(x1,y1)を、タッチパネルディスプレイ132より取得する(ステップS102)。領域138Aに対するユーザのタッチ位置及びデタッチ位置は、2次元の座標情報として取得される。
【0034】
制御値設定プログラム102は、4つの分割領域を、それぞれ異なる制御対象と対応付ける。例示的には、制御値設定装置1を搭載した車両は、運転席、助手席、運転席側後部座席、助手席側後部座席の各座席で独立して温度調整できるように、各座席用に温度調整装置(すなわち、それぞれ異なる制御対象)を備える。左上領域138aは、助手席用の温度調整装置と対応付けられる。右上領域138bは、運転席用の温度調整装置と対応付けられる。左下領域138cは、助手席側後部座席の温度調整装置と対応付けられる。右下領域138dは、運転席側後部座席の温度調整装置と対応付けられる。なお、この例示は右ハンドルを想定した場合の説明である。
図4の設定画面では、車室内における各座席と設定画面内の各分割領域との位置関係が合わせられている。具体的には、運転席、運転席側後部座席は、それぞれ、車室内右前側、車室内右後側に位置するため、右上領域138b、右下領域138dに対応付けられる。助手席、助手席側後部座席は、それぞれ、車室内左前側、車室内左後側に位置するため、左上領域138a、左下領域138cに対応付けられる。制御値設定装置1を左ハンドルの車両に搭載する場合は、左上領域138a、左下領域138cのそれぞれに、運転席、運転席側後部座席を対応付けるとともに、右上領域138b、右下領域138dのそれぞれに、助手席、助手席側後部座席を対応付けてもよい。
【0035】
制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、ステップS102にて取得されたタッチ位置(x1,y1)を含む分割領域に対応付けられた温度調整装置に関する音声をスピーカ142から出力させる(ステップS103)。例えば
図4のタッチ位置TPは、左上領域138aに含まれる。そのため、左上領域138aに対応付けられた助手席用の温度調整装置に関する音声がスピーカ142から出力される。出力される音声は、例えば温度調整を行う対象の座席を示す。
図4の例では「ジョシュセキ」と発音する音声がスピーカ142から出力される。
【0036】
ユーザが領域138Aをタッチした状態で指をスライドさせることにより、タッチ位置(x1,y1)が移動する。制御値設定プログラム102は、ステップS102にて取得されたタッチ位置(x1,y1)が別の分割領域内の位置まで移動したか否かを判定する(ステップS104)。
【0037】
タッチ位置(x1,y1)が別の分割領域内の位置まで移動すると(ステップS104:YES)、制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、移動先の分割領域に対応付けられた温度調整装置に関する音声をスピーカ142から出力させる(ステップS105)。次いで、制御値設定プログラム102は、ステップS104の処理に戻る。例えば、
図4のタッチ位置TPが左上領域138aから右上領域138bへ移動されると、「ウンテンセキ」と発音する音声がスピーカ142から出力される。
【0038】
ステップS103~S105の処理の実行により、ユーザは、画面138を視認することなく、制御対象として何れの座席の温度調整装置が選択されているかを把握することができる。
【0039】
タッチ位置(x1,y1)にあるユーザの指が領域138Aから離された(言い換えると、タッチ解除された)位置を「デタッチ位置(x2,y2)」と記す。タッチ位置(x1,y1)の、別の分割領域内の位置への移動がない場合(ステップS104:NO)、制御値設定プログラム102は、領域138Aに対するユーザのデタッチ位置(x2,y2)がタッチパネルディスプレイ132にて検知されたか否かを判定する(ステップS106)。
【0040】
デタッチ位置(x2,y2)がタッチパネルディスプレイ132にて検知されると(ステップS106:YES)、制御値設定プログラム102は、このデタッチ位置(x2,y2)を取得する(ステップS107)。
【0041】
例えば、ユーザの指が
図4に示されるタッチ位置TPから領域138A上でスライドされることなくデタッチされると、タッチ位置TP(x1,y1)がデタッチ位置(x2,y2)として取得される。また、ユーザの指が
図4に示されるタッチ位置TPから別の分割領域内の位置までスライドされたうえでデタッチされると、その位置がデタッチ位置(x2,y2)として取得される。
【0042】
デタッチ位置(x2,y2)は、後述のステップS111にて位置取得部100aによりタッチ位置(x3,y3)が取得される前の、領域138Aに対するユーザのデタッチ位置である。すなわち、ステップS107において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、位置取得部100aによりタッチ位置(x3,y3)が取得される前の、領域138Aに対するユーザのデタッチ位置(x2,y2)を取得するプレデタッチ位置取得部100dとして動作する。
【0043】
制御値設定プログラム102は、各座席用の温度調整装置のなかから、デタッチ位置(x2,y2)を含む分割領域に対応付けられた温度調整装置を制御対象として選択する(ステップS108)。例えば、指が
図4に示されるタッチ位置TPから領域138A上でスライドされることなくデタッチされると、左上領域138aに対応付けられた助手席用の温度調整装置が制御対象として選択される。このように、ステップS108において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、複数の制御対象のなかから、プレデタッチ位置取得部100dにより取得された領域138A内におけるデタッチ位置(x2,y2)に対応付けられた制御対象を選択する制御対象選択部100eとして動作する。
【0044】
デタッチ位置(x2,y2)の取得後、制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、所定の音声ガイダンスをスピーカ142から出力させる(ステップS109)。例えば「画面をタッチして温度調整を行ってください」といった音声ガイダンスがスピーカ142から出力される。なお、領域138Aに対してユーザの指がデタッチされたとき、画面138の表示は、従前の状態(例えば
図2に示されるナビゲーション画像)に復帰する。
【0045】
デタッチ位置(x2,y2)が取得されてから所定時間内にタッチされた領域138A内の位置を「タッチ位置(x3,y3)」と記す。制御値設定プログラム102は、タッチ位置(x3,y3)がタッチパネルディスプレイ132にて検知されたか否かを判定する(ステップS110)。
【0046】
デタッチ位置(x2,y2)の取得後所定時間内にタッチ位置(x3,y3)が検知されると(ステップS110:YES)、制御値設定プログラム102は、このタッチ位置(x3,y3)を取得する(ステップS111)。このように、ステップS111において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、画面138内のタッチ操作可能な領域138Aに対するユーザのタッチ位置(x3,y3)を取得する位置取得部100aとして動作する。
【0047】
デタッチ位置(x2,y2)の取得後所定時間内にタッチ位置(x3,y3)が検知されない場合(ステップS110:NO)、制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、所定の音声ガイダンスをスピーカ142から出力させて(ステップS112)、本フローチャートの処理を終了させる。例えば「温度調整を取り消します」といった音声ガイダンスがスピーカ142から出力される。
【0048】
制御値設定プログラム102は、表示部130を制御して、制御値設定エリアCSAを領域138A内に表示させる(ステップS113)。
【0049】
図5は、ステップS113のエリア表示処理の詳細を示すフローチャートである。
図6は、ステップS113のエリア表示処理の説明を補助する図である。
図7は、画面138に表示される制御値設定エリアCSAの一例を示す図である。
【0050】
図5に示されるように、制御値設定プログラム102は、領域138Aを規定する端部のうち、ステップS111にて取得されたタッチ位置(x3,y3)に最も近い端部と、タッチ位置(x3,y3)との距離dを計算する(ステップS201)。本実施形態では、矩形状の画面138の全域が領域138Aの全域でもある。そのため、画面138の右端辺RE、左端辺LE、上端辺UE、下端辺DEが、領域138Aを規定する端部である。
図6の例では、下端辺DEとタッチ位置(x3,y3)との距離が距離dとして計算される。
【0051】
制御値設定プログラム102は、制御値設定エリアCSAの表示サイズを計算する(ステップS202)。本実施形態では、制御値設定エリアCSAは、正方形であり、各辺がステップS201にて計算された距離dの2倍の長さを有する。
【0052】
制御値設定プログラム102は、表示部130を制御して、ステップS203にて計算された表示サイズの制御値設定エリアCSAを、タッチ位置(x3,y3)を中心とする位置で領域138A内に表示させる(ステップS203)。制御値設定エリアCSAは、表示中の画像(例えば
図2に示されるナビゲーション画像)に重畳して表示される。なお、制御値設定エリアCSAの背後のナビゲーション画像等の視認性を阻害しないため、制御値設定エリアCSAは半透明で表示されてもよい。
【0053】
このように、各辺が距離dの2倍の長さを有する正方形の制御値設定エリアCSAが、中心位置がタッチ位置(x3,y3)となるように領域138A内に表示される。
図7の例では、制御値設定エリアCSAの下端辺がタッチ位置(x3,y3)との距離が最も近い下端辺DEと揃い、制御値設定エリアCSAの他の3辺が領域138Aを規定する各端部から離れた領域138A内の位置に表示される。すなわち、制御値設定エリアCSAは、既定の形状(ここでは正方形)を維持しつつ領域138A内に収まる最大のサイズで表示される。制御値設定エリアCSAが既定の形状で表示されることにより、ユーザは、毎回、同様の操作感で制御値設定エリアCSAに対するタッチ操作を行うことができる。
【0054】
図7に示されるように、制御値設定エリアCSAは、複数の第1エリアに区画される。本実施形態では、制御値設定エリアCSAは、矩形状の7つの第1エリアA
+3、A
+2、A
+1、A
0、A
-1、A
-2、A
-3に区画される。
【0055】
第1エリアA0は、タッチ位置(x3,y3)に表示される。第1エリアA+1、A+2、A+3は、タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向B(所定の一方向とその逆方向のうちの一方であり、本実施形態では画面上方向)に並んで表示される。第1エリアA-1、A-2、A-3は、タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向C(所定の一方向とその逆方向のうちの他方であり、本実施形態では画面下方向)に並んで表示される。
【0056】
制御値設定プログラム102は、7つの第1エリアを、それぞれ異なる制御値と対応付ける。例示的には、タッチ位置(x3,y3)に表示される第1エリアA0には、制御値の現在値(すなわち、制御対象の座席に対して現在設定されている温度)が対応付けられる。タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向Bに並ぶ3つの第1エリアA+1、A+2、A+3には、現在値に対してプラスの値が対応付けられる。一例として、第1エリアA+1、A+2、A+3には、それぞれ、制御対象の座席の現在の設定温度に対して+0.5度、+1.0度、+1.5度の値が対応付けられる。タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向Cに並ぶ3つの第1エリアA-1、A-2、A-3には、現在値に対してマイナスの値が対応付けられる。一例として、第1エリアA-1、A-2、A-3には、それぞれ、制御対象の座席の現在の設定温度に対して-0.5度、-1.0度、-1.5度の値が対応付けられる。
【0057】
このように、ステップS201~S203において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、位置取得部100aによりタッチ位置(x3,y3)が取得されると、取得された領域138A内におけるタッチ位置(x3,y3)に応じて、それぞれ異なる制御値に対応付けられた複数の第1エリアに区画された制御値設定エリアCSAを領域138A内に表示させるエリア表示部100bとして動作する。ステップS201~S203の処理により、制御値設定エリアCSAは、領域138Aを規定する端のうちタッチ位置(x3,y3)に最も近い端とタッチ位置(x3,y3)との距離dに応じたサイズで領域138A内に表示される。
【0058】
図3のフローチャートの説明に戻る。ユーザが制御値設定エリアCSAをタッチした状態で指をスライドさせることにより、タッチ位置(x3,y3)が移動する。制御値設定プログラム102は、ステップS111にて取得されたタッチ位置(x3,y3)が隣接する2つの第1エリア間を跨いで移動したか否かを判定する(ステップS114)。
【0059】
制御値設定プログラム102は、7つの第1エリアを、それぞれ異なる音声及び振動パターンと対応付ける。例示的には、第1エリアA0には、「ヘンコウナシ」と発音する音声及び「ブッ(短い1回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。また、例えば制御対象の座席の現在の設定温度が25.5度の場合、第1エリアA+1には、「ニジュウロクド」と発音する音声及び「ブブッ(短い2回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。第1エリアA+2には、「ニジュウロクテンゴド」と発音する音声及び「ブブブッ(短い3回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。第1エリアA+3には、「ニジュウナナド」と発音する音声及び「ブー(長い1回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。第1エリアA-1には、「ニジュウゴド」と発音する音声及び「ブブッ(短い2回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。第1エリアA-2には、「ニジュウヨンテンゴド」と発音する音声及び「ブブブッ(短い3回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。第1エリアA-3には、「ニジュウヨンド」と発音する音声及び「ブー(長い1回の振動)」という振動パターンが対応付けられる。
【0060】
タッチ位置(x3,y3)が隣接する2つの第1エリア間を跨いで移動すると(ステップS114:YES)、制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、移動先の第1エリアに対応付けられた音声をスピーカ142から出力させるとともに、振動部150を制御して、移動先の第1エリアに対応付けられた振動パターンで画面138を振動させる(ステップS115)。次いで、制御値設定プログラム102は、ステップS114の処理に戻る。なお、ステップS115では、音声と振動の両方でなく何れか一方だけを発生させてもよい。
【0061】
ステップS114~S115の処理の実行により、ユーザは、画面138を視認することなく、スライド操作によって選択された制御値(ここでは設定温度)を把握することができる。
【0062】
このように、ステップS115において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、位置取得部100aにより取得されるタッチ位置(x3,y3)が隣接する2つの第1エリア間を跨いで移動すると、移動先の第1エリアに応じた音又は振動若しくはその両方を発生させる発生部100fとして動作する。
【0063】
タッチ位置(x3,y3)にあるユーザの指が領域138Aから離された(言い換えると、タッチ解除された)、制御値設定エリアCSA内の位置を「デタッチ位置(x4,y4)」と記す。制御値設定プログラム102は、制御値設定エリアCSAに対するユーザのデタッチ位置(x4,y4)がタッチパネルディスプレイ132にて検知されたか否かを判定する(ステップS116)。
【0064】
デタッチ位置(x4,y4)がタッチパネルディスプレイ132にて検知されると(ステップS116:YES)、制御値設定プログラム102は、このデタッチ位置(x4,y4)を取得する(ステップS117)。より詳細には、タッチパネルディスプレイ132にて検知されたデタッチ位置が制御値設定エリアCSA内の位置であるとき、制御値設定プログラム102は、その位置をデタッチ位置(x4,y4)として取得する。タッチパネルディスプレイ132にて検知されたデタッチ位置が制御値設定エリアCSA外の位置であるとき、制御値設定プログラム102は、このデタッチ位置に最も近い第1エリア内の位置をデタッチ位置(x4,y4)として取得する。
【0065】
制御値設定プログラム102は、ステップS108にて選択された制御対象の温度調整装置に対し、デタッチ位置(x4,y4)を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する(ステップS118)。
【0066】
このように、ステップS118において、制御値設定プログラム102を実行するCPU100Aは、位置取得部100aにより第1エリア内でデタッチ位置(x4,y4)が取得されると、取得されたデタッチ位置(x4,y4)を含む第1エリアに対応付けられた制御値を設定する制御値設定部100cとして動作する。
【0067】
制御値設定プログラム102は、音声出力部140を制御して、ステップS118にて設定された制御値(ここでは設定温度)を発音する音声をスピーカ142から出力させる(ステップS119)。次いで、制御値設定プログラム102は、表示部130を制御して、制御値設定エリアCSAを画面138から消去させる(ステップS120)。これにより、画面138の表示が従前の状態(例えば
図2に示されるナビゲーション画像)に復帰して、本フローチャートの処理が終了する。
【0068】
制御値設定エリアCSAを区画する7つの第1エリアは、所定の一方向(矢印方向B又は矢印方向C)に均等なサイズwで並ぶ部分を含む。本実施形態では、7つの第1エリアは、矢印方向B(又は矢印方向C)に並んで配置された矩形状のエリアであり、矢印方向B(又は矢印方向C)のサイズwが均等である。そのため、ユーザが指を矢印方向Bにスライドさせたときのスライド量と設定温度の上昇量との関係が一定であり、また、ユーザが指を矢印方向Cにスライドさせたときのスライド量と設定温度の低下量との関係が一定である。指を矢印方向B又は矢印方向Cにある量(サイズwの量)スライドさせる毎に設定温度が0.5度ずつ増減されるため(すなわち、設定温度の変更度合いが一定のため)、ユーザは、設定温度を、毎回、同様の操作感で上げたり下げたりすることができる。ユーザは、画面138を注視できない状況であっても、制御対象の座席の温度を意図した温度に容易に設定することができる。
【0069】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【0070】
上記の実施形態において、制御値設定エリアCSAは7つの第1エリアに区画されるが、本発明の構成はこれに限らない。制御値設定エリアCSAは、2つ以上6つ以下の第1エリアに区画されてもよく、また、8つ以上の第1エリアに区画されてもよい。
【0071】
図7に示される制御値設定エリアCSAの表示形態は一例に過ぎない。制御値設定エリアCSAには種々の表示形態が考えられる。
【0072】
図8は、変形例1において画面138に表示される制御値設定エリアCSAの一例を示す図である。変形例1においても、制御値設定エリアCSAは、矩形状の7つの第1エリアA
+3、A
+2、A
+1、A
0、A
-1、A
-2、A
-3に区画される。
【0073】
変形例1においても、第1エリアA0は、タッチ位置(x3,y3)に表示される。第1エリアA+1、A+2、A+3は、タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向D(所定の一方向とその逆方向のうちの一方であり、本実施形態では画面左方向)に並んで表示される。第1エリアA-1、A-2、A-3は、タッチ位置(x3,y3)を基点として矢印方向E(所定の一方向とその逆方向のうちの他方であり、本実施形態では画面右方向)に並んで表示される。
【0074】
変形例1において、制御値設定エリアCSAを区画する7つの第1エリアは、所定の一方向(矢印方向D又は矢印方向E)に均等なサイズwで並ぶ部分を含む。具体的には、7つの第1エリアは、矢印方向D(又は矢印方向E)に並んで配置された矩形状のエリアであり、矢印方向D(又は矢印方向E)のサイズwが均等である。そのため、ユーザが指を矢印方向Dにスライドさせたときのスライド量と設定温度の上昇量との関係が一定であり、また、ユーザが指を矢印方向Eにスライドさせたときのスライド量と設定温度の低下量との関係が一定である。指を矢印方向D又は矢印方向Eにある量(サイズwの量)スライドさせる毎に設定温度が0.5度ずつ増減されるため(すなわち、設定温度の変更度合いが一定のため)、変形例1においても、ユーザは、設定温度を、毎回、同様の操作感で上げたり下げたりすることができる。
【0075】
図9は、変形例2において画面138に表示される制御値設定エリアCSAの一例を示す図である。変形例2では、制御値設定エリアCSAは、円形の第1エリアA
0と、第1エリアA
0の周囲に配置される半輪帯状の第1エリアA
+3、A
+2、A
+1、A
-1、A
-2、A
-3の、計7つの第1エリアに区画される。第1エリアA
+1、A
+2、A
+3は、第1エリアA
0の上半分の180度を囲うように配置される。第1エリアA
-1、A
-2、A
-3は、第1エリアA
0の下半分の180度を囲うように配置される。
【0076】
変形例2において、制御値設定エリアCSAは、タッチ位置(x3,y3)が第1エリアA0の中心に位置するように領域138A内に表示される。第1エリアA0及び輪帯状の6つの第1エリアは、同心に配置される。また、輪帯状の6つの第1エリアの幅は幅wとなっている。円形の第1エリアA0は幅wと同じ直径を有する。そのため、変形例2において、制御値設定エリアCSAを区画する7つの第1エリアは、タッチ位置(x3,y3)を通る全方向において均等なサイズwを有する。すなわち、変形例2において、7つの第1エリアは、複数の方向で均等なサイズwで並ぶ部分を含むものとなっている。
【0077】
変形例2では、ユーザがタッチ位置(x3,y3)を基点として何れの方向に指をスライドさせた場合も、量wをスライドさせる毎に設定温度が0.5度ずつ増減されるため(すなわち、設定温度の変更度合いが一定のため)、ユーザは、設定温度を、毎回、同様の操作感で上げたり下げたりすることができる。
【0078】
変形例2では、設定温度の変更度合いが一定となる場合の指のスライド方向に制約がない。そのため、ユーザは、画面138を注視できない状況であっても、制御対象の座席の温度を意図した温度により一層容易に設定することができる。
【0079】
このように、複数の第1エリアが複数の方向に均等なサイズで並ぶ部分を含む場合も本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0080】
1 :制御値設定装置
100 :制御部
100A :CPU
100B :RAM
100C :ROM
100D :入出力ポート
100a :位置取得部
100b :エリア表示部
100c :制御値設定部
100d :プレデタッチ位置取得部
100e :制御対象選択部
100f :発生部
102 :制御値設定プログラム
110 :通信インタフェース部
120 :操作部
130 :表示部
132 :タッチパネルディスプレイ
134 :ディスプレイドライバ
136 :感圧センサ
140 :音声出力部
142 :スピーカ
144 :スピーカドライバ
150 :振動部
152 :バイブレータ
154 :バイブレータドライバ