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特開2023-59300施設監視システム、エンジニアリング装置及び施設監視方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059300
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】施設監視システム、エンジニアリング装置及び施設監視方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
G05B23/02 301N
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169213
(22)【出願日】2021-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清田 英男
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223AA11
3C223AA21
3C223BA03
3C223BB01
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223FF03
3C223FF14
3C223FF15
3C223FF23
3C223GG01
3C223HH04
3C223HH05
3C223HH08
3C223HH15
3C223HH17
(57)【要約】
【課題】 エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能とする。
【解決手段】エンジニアリング装置10は、操作器40の表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部102と、受け付けられた可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録する登録部103と、エンジニアリングデータのうち少なくとも可変項目に対する設定データを操作器に送信する送信部104とを備える。操作器40は、送信部104から送信された設定データを受信する受信部401と、受信された設定データと所定の条件とに基づいて、可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成する操作器側生成部402と、生成されたデータが示す表示画面を表示部に表示させる表示制御部403とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジニアリング装置と、施設内に設置された機器を監視又は制御するデバイスとを備え、
前記エンジニアリング装置は、
前記デバイスの表示部に表示される表示項目のうち、当該表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた、前記可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部に登録する登録部と、
前記登録部により前記保持部に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも前記可変項目に対する設定データを前記デバイスに送信する送信部と、を備え、
前記デバイスは、
前記エンジニアリング装置の送信部から送信された、前記可変項目に対する設定データを受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記可変項目に対する設定データと、前記所定の条件とに基づいて、当該可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成する操作器側生成部と、
前記操作器側生成部により生成されたデータが示す表示画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする施設監視システム。
【請求項2】
前記エンジニアリング装置は、
前記可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを設定可能な設定画面を表示装置に表示させる第1表示制御部を備え、
前記受付部は、前記第1表示制御部により前記表示装置に表示された設定画面を介して、前記可変項目に対する設定データを受け付ける
ことを特徴とする請求項1記載の施設監視システム。
【請求項3】
前記デバイスは、ユーザにより操作可能な操作器であり、
前記所定の条件は、前記操作器が監視の対象とする前記施設内のエリアの数であり、
前記可変項目は、前記エリアの名称であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の施設監視システム。
【請求項4】
前記エンジニアリング装置の受付部は、前記所定の条件を示すデータを受け付け、
前記エンジニアリング装置は、
前記受付部により受け付けられた、前記可変項目に対する設定データと、前記所定の条件を示すデータとに基づいて、前記可変項目が実際に前記デバイスの表示部に表示される際の表示画面をシミュレートした画像データを生成する装置側生成部と、
前記装置側生成部により生成された画像データが示す画像を表示装置に表示させる第2表示制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の施設監視システム。
【請求項5】
前記装置側生成部は、前記受付部により前記可変項目に対する設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータと、前記所定の条件を示すデータとに基づいて、
前記複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を連結して表示した表示画面をシミュレートした画像データ、又は、
前記複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を上下に並べて表示した表示画面をシミュレートした画像データを生成することを特徴とする請求項4記載の施設監視システム。
【請求項6】
前記装置側生成部は、前記複数に分割された文字列を示すデータと、前記所定の条件を示すデータとに基づいて、
前記複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部のデータのみを表示した表示画面をシミュレートした画像データを生成することを特徴とする請求項5記載の施設監視システム。
【請求項7】
前記装置側生成部は、前記可変項目が実際に前記デバイスの表示部に表示される際の表示画面に対し、前記デバイスが設置される場所のイメージ、あるいは、前記デバイスの外観のイメージが付加された画像データを生成することを特徴とする請求項4から請求項6のうちいずれか1項に記載の施設監視システム。
【請求項8】
施設内に設置された機器を監視又は制御するデバイスの表示部に表示される表示項目のうち、当該表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた、前記可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部に登録する登録部と、
前記登録部により前記保持部に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも前記可変項目に対する設定データを前記デバイスに送信する送信部と、
を備えたエンジニアリング装置。
【請求項9】
エンジニアリング装置と、施設内に設置された機器を監視又は制御するデバイスとを備えた施設監視システムにおける施設監視方法であって、
前記エンジニアリング装置の受付部が、前記デバイスの表示部に表示される表示項目のうち、当該表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付けるステップと、
前記エンジニアリング装置の登録部が、前記受付部により受け付けられた、前記可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部に登録するステップと、
前記エンジニアリング装置の送信部が、前記登録部により前記保持部に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも前記可変項目に対する設定データを前記デバイスに送信するステップと、
前記デバイスの受信部が、前記エンジニアリング装置の送信部から送信された、前記可変項目に対する設定データを受信するステップと、
前記デバイスの操作器側生成部が、前記受信部により受信された前記可変項目に対する設定データと、前記所定の条件とに基づいて、当該可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成するステップと、
前記デバイスの表示制御部が、前記操作器側生成部により生成されたデータが示す表示画面を前記表示部に表示させるステップと、
を有することを特徴とする施設監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、施設監視システム、当該施設監視システムを構成するデバイスに対する各種設定を行うエンジニアリング装置、及び施設監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設内に設置されている機器の監視又は制御を行う複数のデバイス(例えばプライマリデバイス及びセカンダリデバイス等)を動作させるための設定データを作成するエンジニアリング装置が知られている(例えば特許文献1参照)。エンジニアリング装置は、デバイス毎に設定データを作成し、作成した設定データを各デバイスにダウンロード(受信)させることで、施設監視システムを構築する。各デバイスは、エンジニアリング装置からダウンロードした設定データに基づいて動作し、自機以外の他のデバイス、又は、施設内に設置された1つ以上の機器を監視又は制御する。
【0003】
例えば、施設監視システムは、プライマリデバイスと、プライマリデバイスの配下に接続されるセカンダリデバイスと、セカンダリデバイスの配下に接続される機器とを含んで構成される。プライマリデバイスは、エンジニアリング装置からダウンロードした設定データに基づいて動作することで、配下のセカンダリデバイスを監視又は制御する。また、セカンダリデバイスは、エンジニアリング装置からダウンロードした設定データに基づいて動作することで、配下の機器を監視又は制御する。
【0004】
施設監視システムを構築する場合、エンジニアリング装置は、エンジニアリングモードとして動作し、例えば設定画面を表示装置に表示させる。設定画面は、設定データの作成及び確認を行うための画面であり、当該設定データを示す項目(セル)を有する。そして、管理者等は、設定画面を用いて設定データの作成等を行うことでエンジニアリング作業を行う。そして、エンジニアリング装置は、管理者等によるエンジニアリング作業で得られた設定データをまとめたデータを、エンジニアリングデータとして1つの保持部(データベース)に保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-160909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、施設監視システムでは、上述したセカンダリデバイスが操作器で構成される場合がある。操作器は、例えば管理者等による操作が可能なタッチパネル等の表示部を備え、当該表示部を介して管理者等からの操作を受け付け、当該操作に応じて自らプライマリデバイスにアクセスすることが可能な機器である。
【0007】
例えば、操作器は、プライマリデバイスにアクセスすることで、プライマリデバイスが保持している情報を取得して自機の表示部に表示したり、プライマリデバイスが保持している情報を更新することで、他のセカンダリデバイス及び当該他のセカンダリデバイスの配下の機器を間接的に監視又は制御する。この操作器も、他のセカンダリデバイスと同様に、エンジニアリング装置が作成した設定データをダウンロードし、当該ダウンロードした設定データに基づいて動作する。
【0008】
一方、操作器は、施設内の部屋の壁等に設置される場合があることから、省スペース化のため全体の寸法が比較的小さく形成される。そのため、操作器は、表示部も小さく、文字等のデータを表示可能な領域には限りがある。また、それに伴い、表示部に表示される項目には、表示可能なデータ量あるいは表示態様が設定によって変化する表示項目もある。
【0009】
例えば、操作器の表示部において、表示可能なデータ量あるいは表示態様が変化する表示項目の例として、「エリア名称」がある。「エリア名称」は、操作器が監視又は制御の対象とする施設内のエリアの名称である。そして、この「エリア名称」は、操作器が監視又は制御の対象とするエリアの数(以下、「エリア数」という。)に応じて、表示部に1行で表示可能な文字数が変化する。なお、「エリア名称」及び「エリア数」は、例えば管理者等が予め操作器に対する設定データとして決定し、エンジニアリング装置に入力しておく。
【0010】
その一例を図12に基づいて説明する。図12は、操作器が監視又は制御の対象とする「エリア数」と、操作器の表示画面1201の表示例との対応関係を示す図である。図12において、(a)はエリア数が「1」の場合の表示画面例を示し、(b)はエリア数が「4」の場合の表示画面例を示し、(c)はエリア数が「8」の場合の表示画面例を示している。
【0011】
例えば(a)の場合、表示画面1201には1エリア分の監視又は制御に必要なデータのみを表示すればよいため、(b)及び(c)の場合に比べて一度に多くのデータを表示することができる。また、(a)の場合、エリア名称の表示領域(符号12011)を(b)及び(c)の場合に比べて横方向(図12の左右方向)に長くとることができ、1行でより長いエリア名称を表示できる。
【0012】
また、(b)の場合、表示画面1201には4エリア分の監視又は制御に必要なデータを表示する必要があるため、(a)の場合に比べて一度に表示できるエリア毎のデータ量は少なくなる。また、例えば「エリア1」のエリア名称の表示領域(符号12012)は、(a)の場合の表示領域12011に比べて横方向には短くなるが縦方向(図12の上下方向)には長くとることができるため、エリア名称を2行で折り返し表示させることができる。
【0013】
また、(c)の場合、表示画面1201には8エリア分の監視又は制御に必要なデータを表示する必要があるため、一度に表示できるエリア毎のデータ量は(b)の場合よりもさらに少なくなる。また、例えば「エリア1」のエリア名称の表示領域(符号12013)は、(a)及び(b)の場合に比べて縦方向にも横方向にも短いため、エリア名称は1行で表示させる。
【0014】
このように、エリア名称は、エリア数に応じて、表示部に1行で表示可能な文字数が変化し、1行表示になる場合と、2行表示が可能になる場合とがある。しかしながら、エリア名称を2行表示させる場合、設定データの内容によっては、エリア名称が意図しない箇所で改行されてしまうなどの理由により、表示画面1201に表示した際の見た目が悪くなる場合がある。そのため、管理者等は、見た目を考慮し、例えば設定データの途中にあえてスペース等を挿入するなどして、エリア名称が表示画面1201に適切に表示されるかの調整を行う必要があった。このような調整作業は、管理者等にとって手間であり、エンジニアリング作業の効率が低下する要因となっていた。
【0015】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明に係る施設監視システムは、エンジニアリング装置と、施設内に設置された機器を監視又は制御するデバイスとを備える。エンジニアリング装置は、デバイスの表示部に表示される表示項目のうち、当該表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部と、受付部により受け付けられた、可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部に登録する登録部と、登録部により保持部に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも可変項目に対する設定データをデバイスに送信する送信部と、を備える。デバイスは、エンジニアリング装置の送信部から送信された、可変項目に対する設定データを受信する受信部と、受信部により受信された可変項目に対する設定データと、所定の条件とに基づいて、当該可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成する操作器側生成部と、操作器側生成部により生成されたデータが示す表示画面を表示部に表示させる表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、上記のように構成したので、デバイスの表示部に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目が当該表示部に適切に表示されるかの調整が不要となり、エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態1に係るエンジニアリング装置を備えた施設監視システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1に係る操作器の概観の例を示す図である。
図3】実施の形態1に係るエンジニアリング装置の構成例を示す図である。
図4】実施の形態1に係る操作器の構成例を示す図である。
図5】実施の形態1に係るエンジニアリング装置の動作例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1における設定画面の例を示す図である。
図7】実施の形態1におけるエリア数を示すデータが「1」である場合に装置側生成部により生成される画像データが示す画像の例を示す図である。
図8】実施の形態1におけるエリア数を示すデータが「4」である場合に装置側生成部により生成される画像データが示す画像の例を示す図である。
図9】実施の形態1におけるエリア数を示すデータが「8」である場合に装置側生成部により生成される画像データが示す画像の例を示す図である。
図10】実施の形態1におけるエリア数を示すデータが「8」である場合に装置側生成部により生成される画像データが示す画像の他の例を示す図である。
図11】実施の形態1に係る操作器の動作例を示すフローチャートである。
図12】操作器が監視又は制御の対象とするエリア数と、操作器の表示画面の表示例との対応関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るエンジニアリング装置10を備えた施設監視システム1000の構成例を示す図である。施設監視システム1000は、図1に示すように、エンジニアリング装置10、プライマリデバイス20、セカンダリデバイス30及び操作器40を備える。エンジニアリング装置10、プライマリデバイス20、セカンダリデバイス30及び操作器40は、ネットワークを介して接続される。
【0020】
なお、図1では施設監視システム1000にプライマリデバイス20が1つ、セカンダリデバイス30が2つ、操作器40が1つ備えられているが、プライマリデバイス20、セカンダリデバイス30及び操作器40の台数はこれに限られない。また、セカンダリデバイス30には、制御又は監視の対象となる機器が接続されているが、図1ではこの機器の表示を省略している。
【0021】
エンジニアリング装置10は、上述した設定データの作成を含むエンジニアリング処理を行い、施設監視システム1000を構築する。設定データは、例えば、プライマリデバイス20が配下のセカンダリデバイス30を監視又は制御するためのプライマリデバイス20用の設定データ、セカンダリデバイス30が配下の機器を監視又は制御するためのセカンダリデバイス30用の設定データ、及び操作器40がプライマリデバイス20にアクセスするため、並びに操作器40の表示部404(図2参照)に表示される表示画面を構成するための操作器40用の設定データである。また、エンジニアリング装置10は、プライマリデバイス20用の設定データ、セカンダリデバイス30用の設定データ、及び操作器40用の設定データをまとめたデータを、エンジニアリングデータとして保持部107(図3参照)に保持する。
【0022】
プライマリデバイス20は、エンジニアリング装置10が保持するエンジニアリングデータのうち、自機に対応する設定データをエンジニアリング装置10からダウンロードし、当該ダウンロードした設定データに基づいて動作することで、配下のセカンダリデバイス30を監視又は制御する。
【0023】
セカンダリデバイス30は、エンジニアリング装置10が保持するエンジニアリングデータのうち、自機に対応する設定データをエンジニアリング装置10からダウンロードし、当該ダウンロードした設定データに基づいて動作することで、配下の機器を監視又は制御する。機器は、施設内に設置されており、例えば、センサ、温度計、モータ、
ダンパ又は電力計で構成される。
【0024】
操作器40は、例えばセカンダリデバイス30のうちの1台により構成される。操作器40の概観の例を図2に示す。操作器40は、例えば管理者等による操作が可能なタッチパネル等の表示部404を備え、当該表示部404を介して管理者等からの操作を受け付け、当該操作に応じて自らプライマリデバイス20にアクセスすることが可能である。
【0025】
例えば、操作器40は、プライマリデバイス20にアクセスすることで、プライマリデバイス20が保持している情報を取得して表示部404に表示したり、プライマリデバイス20が保持している情報を更新することで、セカンダリデバイス30及びセカンダリデバイス30の配下の機器を間接的に監視又は制御する。操作器40は、他のセカンダリデバイス30と同様に、エンジニアリング装置10が作成した設定データをダウンロードし、当該ダウンロードした設定データに基づいて動作する。
【0026】
次に、実施の形態1に係るエンジニアリング装置10の構成例について、図3を参照しながら説明する。
【0027】
エンジニアリング装置10は、図3に示すように、第1表示制御部101、受付部102、登録部103、送信部104、装置側生成部105、第2表示制御部106、及び保持部107を備える。また、エンジニアリング装置10は、ディスプレイ等の表示装置50に接続されている。
【0028】
第1表示制御部101は、管理者等の指示に応じて、設定画面を表示装置50に表示させる。設定画面は、操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、所定の条件に応じて1行で表示可能な文字数が変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータの入力が可能となるように構成された画面である。ここで、所定の条件は、例えばエリア数であり、所定の条件に応じて1行に表示可能な文字数が変化する可変項目は、例えばエリア名称である。
【0029】
受付部102は、第1表示制御部101により表示装置50に表示される設定画面を介して、操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、当該表示部404に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータの入力を受け付ける。
【0030】
なお、受付部102は、必ずしも上記設定画面を介して可変項目に対する設定データを受け付ける必要はなく、例えばネットワークを介した通信などの他の方法で受け付けてもよい。また、受付部102は、可変項目に対する設定データに加えて、所定の条件を示すデータを受け付けてもよい。以下では、説明を簡単にするため、受付部102は、可変項目に対する設定データに加えて、所定の条件を示すデータを受け付けるものとする。
【0031】
登録部103は、管理者等の指示に応じて、受付部102により受け付けられた、可変項目(例えばエリア名称)に対する設定データと、所定の条件(例えばエリア数)を示すデータとを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録する。
【0032】
送信部104は、管理者等の指示に応じて、登録部103により保持部107に登録されたエンジニアリングデータのうち、可変項目に対する設定データと、所定の条件を示すデータとを操作器40に送信する。
【0033】
装置側生成部105は、受付部102により可変項目に対する設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータと、所定の条件を示すデータとに基づいて、可変項目が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面をシミュレートした画像データを生成する。
【0034】
例えば、装置側生成部105は、受付部102により可変項目に対する設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータと、所定の条件を示すデータとに基づいて、例えば(1)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を連結して表示した表示画面をシミュレートした画像データ、又は(2)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を上下に並べて表示した表示画面をシミュレートした画像データ、又は(3)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部のデータのみを表示した表示画面をシミュレートした画像データ、のうちのいずれかを生成する。この場合、装置側生成部105は、所定の条件がどのような場合に、(1)~(3)のうちのどの画像データを生成するかについて予め定められたルールに基づいて動作する。
【0035】
また、装置側生成部105は、可変項目が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面に対し、実際に操作器40が設置される場所のイメージ(例えば、操作器40が設置される場所(壁面等)の形状、材質、色及び模様等)、あるいは、操作器40の外観のイメージ(例えば、操作器40の筐体の形状、材質、色及び模様、並びに表示部404の表示色等)が付加された画像データを生成してもよい。その場合、管理者等は、実際に操作器40が設置される場所のイメージを示すデータ、あるいは操作器40の外観を示すデータを、予めエンジニアリング装置10の保持部107に登録しておき、装置側生成部105は、管理者等の指示に応じて、又は、操作器40の型番等に応じて、これらのデータを読み出して画像データの生成に使用すればよい。
【0036】
第2表示制御部106は、装置側生成部105により生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる。なお、第2表示制御部106は、当該画像データが示す画像を管理者等が編集可能な状態(例えば、画像の色合いを変更可能な状態)で表示装置50に表示させてもよい。
【0037】
保持部107は、エンジニアリング装置10が使用する各種情報を保持する。例えば、保持部107は、受付部102により設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータを含むエンジニアリングデータを保持する。
【0038】
なお、保持部107は、例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はメモリ等で構成される。また、図3では、保持部107がエンジニアリング装置10の内部に設けられた場合を示しているが、保持部107はエンジニアリング装置10の外部に設けられていてもよい。
【0039】
また、第1表示制御部101、受付部102、登録部103、送信部104、装置側生成部105、及び第2表示制御部106の機能は、例えばエンジニアリング装置10が備える不図示のCPU(Central Processing Unit)が、不図示のメモリに展開された所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0040】
また、図2では、第1表示制御部101、装置側生成部105、及び第2表示制御部106がエンジニアリング装置10に設けられた場合を示しているが、これらの各部は必須の構成ではなく、省略されていてもよい。
【0041】
次に、実施の形態1に係る操作器40の構成例について、図4を参照しながら説明する。操作器40は、図4に示すように、受信部401、操作器側生成部402、表示制御部403、及び表示部404を備える。
【0042】
受信部401は、エンジニアリング装置10の送信部104から送信された、可変項目に対する設定データと、所定の条件を示すデータとを受信する。
【0043】
操作器側生成部402は、受信部401により受信された可変項目に対する設定データと、所定の条件を示すデータとに基づいて、当該可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成する。
【0044】
例えば、操作器側生成部402は、受信部401により受信された可変項目に対する設定データと、所定の条件を示すデータとに基づいて、(1)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を連結して表示した表示画面を示すデータ、又は(2)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を上下に並べて表示した表示画面を示すデータ、又は(3)複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部のデータのみを表示した表示画面を示すデータのうちのいずれかを生成する。なお、この場合、操作器側生成部402は、上述した装置側生成部105が用いるルールと同じルールに基づいて動作する。すなわち、操作器側生成部402は、所定の条件がどのような場合に、(1)~(3)のうちのどのデータを生成するかについて予め定められたルールに基づいて動作する。
【0045】
表示制御部403は、操作器側生成部402により生成されたデータが示す表示画面を表示部404に表示させる。
【0046】
受信部401、操作器側生成部402、及び表示制御部403の機能は、例えば操作器40が備える不図示のCPU(Central Processing Unit)が、不図示のメモリに展開された所定のプログラムを実行することにより実現される。また、表示部404は、管理者等による操作が可能なタッチパネル等で構成される。
【0047】
次に、図3に示す実施の形態1に係るエンジニアリング装置10の動作例について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下では、説明を簡単にするため、上記所定の条件が「エリア数」であり、エリア数に応じて操作器40の表示部404における1行で表示可能な文字数が変化する可変項目が「エリア名称」であるものとする。
【0048】
また、以下では、受付部102が、設定データとして、2つに分割された文字列を示すデータを受け付けるものとする。また、受付部102は、エリア数を示すデータも受け付けるものとし、エリア数は「1」、「4」、又は「8」のいずれかであるものとする。
【0049】
まず、受付部102は、エリア数(「1」、「4」、又は「8」)を示すデータを受け付ける(ステップST501)。このとき、受付部102は、例えば第1表示制御部101により表示装置50に表示される設定画面を介して、エリア数を示すデータを受け付けてもよい。
【0050】
次に、受付部102は、操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、表示部404に1行で表示可能な文字数がエリア数に応じて変化するエリア名称に対する設定データとして、2つに分割された文字列を示すデータを受け付ける(ステップST502)。このとき、受付部102は、例えば第1表示制御部101により表示装置50に表示される設定画面を介して、2つに分割された文字列を示すデータを受け付けてもよい。
【0051】
ここで、設定データとして2つに分割された文字列を示すデータを受け付ける設定画面の例を図6に示す。図6に示す設定画面601では、可変項目であるエリア名称に対し、1行目6011及び2行目6012の文字列の設定が可能となっている。また、図6の例では、「エリアNo.1」の1行目6011に「サンプル」、2行目6012に「エリア名称」という文字列がそれぞれ設定されている。すなわち、この例では、2つに分割された文字列を示すデータとして、「サンプル」という文字列と、「エリア名称」という文字列とが設定されている。なお、ここでは「エリアNo.1」についてのみ、2つに分割された文字列を示すデータが設定されているが、「エリアNo.2」~「エリアNo.8」についても同様に2つに分割された文字列を示すデータの設定が可能である。
【0052】
なお、上記の場合に、文字列を示すデータとして設定可能な文字列の文字数には、以下のような制限がある。例えば、操作器40の表示部404において、1行で表示可能なエリア名称の文字数が最も少なくなるのは、エリア数が「8」の場合である。そして、エリア数が「8」の場合に、操作器40の表示部404に1行で表示可能なエリア名称の文字数が、例えば最大で5文字であるとする。この場合、文字列を示すデータとして設定画面601を介して設定可能な文字列の最大文字数は、5文字となる。
【0053】
このような制限を設けるのは、例えば2つに分割された文字列を示すデータとして、「サンプルABC」という文字列(7文字)と、「エリア名称ABC」という文字列(8文字)とが設定された場合、仮にエリア数として「8」が設定されると、設定された文字列が、操作器40の表示部404に1行で表示可能なエリア名称の最大文字数である5文字を超えてしまうためである。
【0054】
すなわち、受付部102が、文字列を示すデータとして受付可能な文字列の文字数は、所定の条件(エリア数)が、操作器40の表示部404に1行で表示可能な可変項目(エリア名称)の文字数が最も少なくなる条件に該当する場合(上記の場合はエリア数「8」)において、操作器40の表示部404に1行で表示可能な可変項目(エリア名称)の最大文字数以下(上記の場合は5文字以下)となる。
【0055】
なお、図6の設定画面601における「有効」の表示が付されたチェックボックス6013は、操作器40の表示部404において、どのエリア名称を表示させるかを選択するためのチェックボックスである。管理者等は、操作器40の表示部404にエリア名称を表示させたいエリアのチェックボックス6013をオンにする。図6の例では、「エリアNo.1」~「エリアNo.3」のチェックボックス6013がオンとなっている。この場合、操作器40の表示部404には、「エリア1」~「エリア3」が表示され、その他のエリア名称は非表示となる。
【0056】
なお、エンジニアリング装置10では、ステップST501で受け付けたエリア数(「1」、「4」、又は「8」)の方が、図6の設定画面601でチェックボックス6013がオンとされたエリア数よりも優先する。したがって、例えばステップST501で受け付けたエリア数が「1」であった場合、図6の設定画面601でチェックボックス6013がオンとされたエリア数が3つであったとしても、実際に操作器40の表示部404に表示されるエリア数は「1」となる。この場合、操作器40の表示部404には、例えば「エリア1」のみが表示される。
【0057】
次に、装置側生成部105は、ステップST501で受付部102により受け付けられたエリア数を示すデータと、ステップST502で受付部102により受け付けられた、エリア名称に対する設定データとに基づいて、エリア名称が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面をシミュレートした画像データを生成する(ステップST503)。
【0058】
次に、第2表示制御部106は、ステップST503で装置側生成部105により生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる(ステップST504)。
【0059】
例えば、受付部102により受け付けられたエリア数を示すデータが「1」であった場合、装置側生成部105は、ステップST503において、2つに分割された文字列を示すデータを左右に連結して表示した画像データを生成する。そして、第2表示制御部106は、ステップST504において、当該生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる。
【0060】
この画像の例を図7に示す。図7に示す画像701では、エリア数が「1」の場合における、「エリア1」のエリア名称の表示領域(符号7011)に、「エリア1」の1行目に設定された「サンプル」という文字列と、「エリア1」の2行目に設定された「エリア名称」という文字列とを左右に連結した「サンプルエリア名称」という文字列が表示される。
【0061】
また、受付部102により受け付けられたデータが示すエリア数が「4」であった場合、装置側生成部105は、ステップST503において、2つに分割された文字列を示すデータを上下に並べて表示した画像データを生成する。そして、第2表示制御部106は、ステップST504において、当該生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる。
【0062】
この画像の例を図8に示す。図8に示す画像801では、エリア数が「4」の場合における、「エリア1」のエリア名称の表示領域(符号8011)に、「エリア1」の1行目に設定された「サンプル」という文字列と、「エリア1」の2行目に設定された「エリア名称」という文字列とが上下に並べて表示される。
【0063】
また、受付部102により受け付けられたデータが示すエリア数が「8」であった場合、装置側生成部105は、ステップST503において、2つに分割された文字列を示すデータのうち、最初のデータのみを表示した画像データを生成する。そして、第2表示制御部106は、ステップST504において、当該生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる。
【0064】
この画像の例を図9に示す。図9に示す画像901では、エリア数が「8」の場合における、「エリア1」のエリア名称の表示領域(符号9011)に、「エリア1」の1行目に設定された「サンプル」という文字列のみが表示される。
【0065】
このように、図7図9のような画像を表示装置50に表示させることにより、管理者等は、実際にエリア名称を操作器40の表示部404に表示させずとも、エンジニアリング装置10で表示部404におけるエリア名称の表示態様を確認することができる。
【0066】
また、図7図9のような画像を示す画像データを生成する際、装置側生成部105は上記のように、エリア名称が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面に対し、実際に操作器40が設置される場所のイメージ(例えば、操作器40が設置される場所(壁面等)の形状、材質、色及び模様等)、あるいは、操作器40の外観のイメージ(例えば、操作器40の筐体の形状、材質、色及び模様、並びに表示部404の表示色等)が付加された画像データを生成してもよい。
【0067】
この場合の表示例を図10に示す。図10の表示例では、操作器40の表示部404に表示される際の表示画面に対し、実際に操作器40が設置される場所のイメージとして、操作器40が設置される木目調の壁面が背景に付加された画像が表示されている。また、この表示例では、操作器40の外観のイメージとして、操作器40の筐体の色(例えば木目調の壁面の色に近い茶色など)が付加された画像が表示されている。
【0068】
なお、第2表示制御部106は、装置側生成部105が生成した画像データが示す画像を管理者等が編集可能な状態(例えば、画像の色合いを変更可能な状態)で表示装置50に表示させてもよい。例えば、第2表示制御部106は、操作器40の表示部404に表示される表示画面内のボタンの色、あるいは表示画面自体の色等を管理者等が変更可能な状態で表示装置50に表示させてもよい。
【0069】
これにより、管理者等は、表示部404におけるエリア名称の表示態様を、実際の表示態様にきわめて近い状態で確認することができ、管理者等が実際の操作器40の設置現場に入って行う調整作業の時間を短縮することができる。
【0070】
なお、このステップST503及びステップST504で説明した処理は必ずしも行われる必要はなく、省略されていてもよい。
【0071】
次に、登録部103は、受付部102により受け付けられたエリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録する(ステップST505)。なお、登録部103によるエンジニアリングデータの登録は、例えば管理者等による登録指示がなされた場合に行われればよい。また、この場合、管理者等は、ステップST504で表示装置50に表示された画像を確認し、エリア名称の表示内容に問題がないことを確認した場合に、登録指示を行うようにしてもよい。
【0072】
次に、送信部104は、登録部103により保持部107に登録されたエンジニアリングデータのうち、エリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとを操作器40に送信する(ステップST506)。なお、送信部104によるデータの送信は、例えば管理者等による送信指示がなされた場合に行われればよい。
【0073】
次に、図4に示す実施の形態1に係る操作器40の動作例について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0074】
まず、受信部401は、エンジニアリング装置10の送信部104から送信されたエリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとを受信する(ステップST1101)。
【0075】
次に、操作器側生成部402は、ステップST1101で受信部401により受信されたエリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとに基づいて、エリア名称が表示された表示画面を示すデータを生成する(ステップST1102)。
【0076】
なお、ステップST1102において、操作器側生成部402は、上述した装置側生成部105によるステップST503と同様の処理を行う。すなわち、操作器側生成部402は、受信部401により受信されたエリア数を示すデータが「1」であった場合、2つに分割された文字列を示すデータを左右に連結して表示した表示画面を示すデータを生成する。また、受信部401により受信されたエリア数を示すデータが「4」であった場合、操作器側生成部402は、2つに分割された文字列を示すデータを上下に並べて表示した表示画面を示すデータを生成する。また、受信部401により受信されたエリア数を示すデータが「8」であった場合、操作器側生成部402は、2つに分割された文字列を示すデータのうち、最初のデータのみを表示した表示画面を示すデータを生成する。
【0077】
次に、表示制御部403は、操作器側生成部402により生成されたデータが示す表示画面を表示部404に表示させる(ステップST1103)。
【0078】
なお、上記の説明では、操作器40は、エリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとの双方を、エンジニアリング装置10の送信部104から受信する例を説明した。しかしながら、このうちエリア数を示すデータについては、送信部104から受信するのではなく、管理者等から操作器40に直接設定されてもよい。その場合でも、操作器側生成部402は、管理者等により操作器40に直接設定されたエリア数を示すデータと、受信部401により受信された、エリア名称に対する設定データとに基づいて、上記と同様に、エリア名称が表示された表示画面を示すデータを生成すればよい。
【0079】
このように、実施の形態1に係る施設監視システム1000では、エンジニアリング装置10は、受付部102において、操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、表示部404に1行で表示可能な文字数がエリア数に応じて変化するエリア名称に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付けることができる。また、エンジニアリング装置10は、当該設定データを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録し、保持部107に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくともエリア名称に対する設定データを操作器40に送信することができる。
【0080】
また、実施の形態1に係る施設監視システム1000では、操作器40は、エンジニアリング装置10から送信された、エリア名称に対する設定データを受信し、当該受信したエリア名称に対する設定データと、エリア数とに基づいて、エリア名称が表示された表示画面を示すデータを生成し、生成したデータが示す表示画面を表示部404に表示させることができる。
【0081】
この点、上述した特許文献1を含む従来のエンジニアリング装置では、管理者等は、エリア名称の見た目を考慮し、例えば設定データの途中にあえてスペース等を挿入するなどして、エリア名称が操作器40の表示部404に適切に表示されるかの調整を行う必要があり、エンジニアリング作業の効率が低下する要因となっていた。
【0082】
これに対し、実施の形態1に係る施設監視システム1000では上記のように、エンジニアリング装置10は、予めエリア名称に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを設定することができ、操作器40は、エンジニアリング装置10による設定に応じて表示画面を表示部に表示させることができる。これにより、管理者等は、操作器40の表示部404に1行で表示可能な文字数がエリア数に応じて変化するエリア名称について、表示部404に適切に表示されるかの調整が不要となり、エンジニアリング作業の効率低下を抑制することができる。
【0083】
また、エンジニアリング装置10では、ステップST503及びステップST504で説明したように、装置側生成部105が、受付部102により受け付けられたエリア数を示すデータと、エリア名称に対する設定データとに基づいて、エリア名称が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面をシミュレートした画像データを生成し、第2表示制御部106が、生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる。これにより、管理者等は、実際にエリア名称を操作器40の表示部404に表示させずとも、エンジニアリング装置10で表示部404におけるエリア名称の表示態様を確認することができる。特に、エンジニアリング装置10によるエンジニアリング作業はオフィス等で行われることが多く、操作器40が身近にない場合も多いことから、このような場合に特に有効である。
【0084】
また、装置側生成部105は、上記の画像データを生成する際、実際に操作器40が設置される場所のイメージ、あるいは、操作器40の外観のイメージを、表示画面に付加した画像データを生成すれば、管理者等は、表示部404におけるエリア名称の表示態様を、実際の表示態様にきわめて近い状態で確認することができ、管理者等が実際の操作器40の設置現場に入って行う調整作業の時間を短縮することができる。
【0085】
以上のように、実施の形態1によれば、施設監視システム1000は、エンジニアリング装置10と、施設内に設置された機器を監視又は制御するデバイス(操作器40)とを備える。エンジニアリング装置10は、操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、当該表示部404に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部102と、受付部102により受け付けられた、可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録する登録部103と、登録部103により保持部107に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも可変項目に対する設定データを操作器40に送信する送信部104と、を備える。操作器40は、エンジニアリング装置10の送信部104から送信された、可変項目に対する設定データを受信する受信部401と、受信部401により受信された可変項目に対する設定データと、所定の条件とに基づいて、当該可変項目が表示された表示画面を示すデータを生成する操作器側生成部402と、操作器側生成部402により生成されたデータが示す表示画面を表示部404に表示させる表示制御部403と、を備える。これにより、施設監視システム1000では、操作器40の表示部404に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目が表示部404に適切に表示されるかの調整が不要となり、エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能となる。
【0086】
また、エンジニアリング装置10は、可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを設定可能な設定画面を表示装置50に表示させる第1表示制御部101を備え、受付部102は、第1表示制御部101により表示装置50に表示された設定画面を介して、可変項目に対する設定データを受け付ける。これにより、エンジニアリング装置10は、設定画面を介して管理者等から可変項目に対する設定データを容易に受け付けることができる。
【0087】
また、デバイス30は、ユーザにより操作可能な操作器40であり、所定の条件は、操作器40が監視の対象とする施設内のエリアの数であり、可変項目は、エリアの名称である。これにより、エンジニアリング装置10では、操作器40の表示部404に1行で表示可能な文字数がエリアの数に応じて変化するエリア名称が表示部404に適切に表示されるかの調整が不要となり、エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能となる。
【0088】
また、エンジニアリング装置10の受付部102は、所定の条件を示すデータを受け付け、エンジニアリング装置10は、受付部102により受け付けられた、可変項目に対する設定データと、所定の条件を示すデータとに基づいて、可変項目が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面をシミュレートした画像データを生成する装置側生成部105と、装置側生成部105により生成された画像データが示す画像を表示装置50に表示させる第2表示制御部106と、を備えた。これにより、管理者等は、実際にエリア名称を操作器40の表示部404に表示させずとも、エンジニアリング装置10で表示部404におけるエリア名称の表示態様を確認することができる。
【0089】
また、装置側生成部105は、受付部102により可変項目に対する設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータと、所定の条件を示すデータとに基づいて、複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を連結して表示した表示画面をシミュレートした画像データ、又は、複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を上下に並べて表示した表示画面をシミュレートした画像データを生成する。これにより、エンジニアリング装置10は、複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部を用いて、表示画面をシミュレートした画像データを生成することができる。また、管理者等は、所定の条件を示すデータに応じて生成された画像により、表示部404におけるエリア名称の表示態様を確認することができる。
【0090】
また、装置側生成部105は、受付部102により可変項目に対する設定データとして受け付けられた、複数に分割された文字列を示すデータと、所定の条件を示すデータとに基づいて、複数に分割された文字列を示すデータのうちの少なくとも一部のデータのみを表示した表示画面をシミュレートした画像データを生成する。これにより、エンジニアリング装置10は、表示画面をシミュレートした画像データの生成にかかる処理負荷を軽減することができる。また、管理者等は、所定の条件を示すデータに応じて生成された画像により、表示部404におけるエリア名称の表示態様を確認することができる。
【0091】
また、装置側生成部105は、可変項目が実際に操作器40の表示部404に表示される際の表示画面に対し、操作器40が設置される場所のイメージ、あるいは、操作器40の外観のイメージが付加された画像データを生成する。これにより、管理者等は、表示部404におけるエリア名称の表示態様を、実際の表示態様にきわめて近い状態で確認することができ、管理者等が実際の操作器40の設置現場に入って行う調整作業の時間を短縮することができる。
【0092】
また、実施の形態1によれば、エンジニアリング装置10は、施設内に設置された機器を監視又は制御する操作器40の表示部404に表示される表示項目のうち、当該表示部404に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目に対する設定データとして、複数に分割された文字列を示すデータを受け付ける受付部102と、受付部102により受け付けられた、可変項目に対する設定データを含むエンジニアリングデータを保持部107に登録する登録部103と、登録部103により保持部107に登録されたエンジニアリングデータのうち、少なくとも可変項目に対する設定データを操作器40に送信する送信部104と、を備えた。これにより、エンジニアリング装置10では、操作器40の表示部404に1行で表示可能な文字数が所定の条件に応じて変化する可変項目が表示部404に適切に表示されるかの調整が不要となり、エンジニアリング作業の効率低下を抑制可能となる。
【0093】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0094】
例えば、上記の説明では、可変項目がエリア名称であり、所定の条件がエリア数である場合を例に説明したが、これらは一例であり、可変項目及び所定の条件はこれら以外であってもよい。また、上記の説明では、可変項目が表示されるデバイスが操作器40である場合を例に説明したが、可変項目が表示されるデバイスはこれに限らず、表示部を有するデバイスであれば操作器40以外であってもよい。また、上記の説明では、受付部102は、可変項目(エリア名称)に対する設定データとして、2つに分割された文字列を示すデータを受け付ける場合を例に説明したが、受付部102はこれに限らず、3つ以上に分割された文字列を示すデータを受け付けてもよい。
【符号の説明】
【0095】
1000 施設監視システム
10 エンジニアリング装置
20 プライマリデバイス
30 セカンダリデバイス
40 操作器
50 表示装置
101 第1表示制御部
102 受付部
103 登録部
104 送信部
105 装置側生成部
106 第2表示制御部
107 保持部
401 受信部
402 操作器側生成部
403 表示制御部
404 表示部
601 設定画面
6011 1行目
6012 2行目
6013 チェックボックス
701 画像
7011 エリア名称の表示領域
801 画像
8011 エリア名称の表示領域
901 画像
9011 エリア名称の表示領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12