(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059332
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】発光ユニット
(51)【国際特許分類】
F21L 4/00 20060101AFI20230420BHJP
F21V 14/02 20060101ALI20230420BHJP
A45D 20/10 20060101ALI20230420BHJP
A45D 20/12 20060101ALI20230420BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230420BHJP
【FI】
F21L4/00 600
F21V14/02 200
A45D20/10 Z
A45D20/12 Z
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169255
(22)【出願日】2021-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】507039187
【氏名又は名称】株式会社ニコリオ
(71)【出願人】
【識別番号】522200856
【氏名又は名称】メトラスワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】宍田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】椎橋 忠
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040CA06
3B040CK00
(57)【要約】
【課題】照射対象に光を投ずる発光ユニットを市販の色々な送風装置に装着可能にする。
【解決手段】発光ユニット100は、発光素子を内蔵するハウジング110と、ハウジング110とドライヤー200とを結合する機構120と、を備え、結合する機構120は、ハウジング110をドライヤー200に固定する機構と、固定する機構によってハウジング110がドライヤー200に固定されている状態で、発光素子の光の照射対象への照射位置及びドライヤー200の風向きの少なくとも1つを調整する機構と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を内蔵するハウジングと、
前記ハウジングと送風装置とを結合する機構と、
を備え、
前記結合する機構は、
前記ハウジングを前記送風装置に固定する機構と、
前記固定する機構によって前記ハウジングが前記送風装置に固定されている状態で、前記発光素子の光の照射対象への照射位置及び前記送風装置の風向きの少なくとも1つを調整する機構と、
を備えることを特徴とする発光ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の発光ユニットにおいて、
前記調整する機構は、前記発光素子の光の向きを調整可能である、発光ユニット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光ユニットにおいて、
前記調整する機構は、
前記ハウジングに設けられ、球面状の凹部及び凸部の一方を有する結合部と、
前記ハウジングの結合部が載置され、前記凹部及び凸部の一方に嵌り合う前記凹部及び凸部の他方を有する台座部と、を含み、
前記ハウジングは、前記凹部及び凸部が嵌り合った状態で前記結合する機構に対して回転可能に結合される、発光ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の発光ユニットにおいて、
前記結合部及び前記台座部の一方は、磁石及び強磁性体部材の一方を含み、
前記結合部及び前記台座部の他方は、前記磁石及び前記強磁性体部材の他方を含み、
前記ハウジング及び前記結合する機構の結合は、前記凹部及び凸部が嵌り合った状態で前記磁石が前記強磁性体部材を吸引することにより保持される、発光ユニット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の発光ユニットにおいて、
前記結合する機構は、ヒンジを有し、
前記ヒンジは、前記ハウジング及び前記送風装置に取り付けられ、
前記ハウジングは、前記ヒンジの軸周りに回転可能である、発光ユニット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の発光ユニットにおいて、
前記ハウジングは、二次電池を内蔵し、
前記ハウジング及び前記結合する機構は、着脱可能に結合される、発光ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライヤー、特に頭髪用のドライヤーに取付可能な発光ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
日本国内だけでも男性1700万人、女性500万人の人が薄毛を気にしていると言われる。本出願人は、発毛専門病院四谷ローズクリニックを運営する院長吉澤和彦医師とともに数年にわたり光と風による発毛、育毛の共同研究を続け、その成果が吉澤医師により、『赤色LEDを搭載したヘアードライヤーを用いたLED光と温風による薄毛ケア・ヘアケアの有効性:マウスならびにヒトにおける検討』として2019年11月に公表された(『診療と新薬』2019; 56: 737-747)。
【0003】
この研究では市販ドライヤーに発光ユニットを取り付け、所定波長のLEDと風で毛成長や育毛、ヘアケアができることを実証した。その際、マウス試験、ヒト官能試験、ヒト臨床試験という十分な手続がとられている。この研究の途上、本出願人は特許第6129392号を取得している。その特許明細書(特許文献1)の中で、ドライヤーの先端に発光ユニットを取り付けるヘアケア装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のドライヤーは、先端に発光ユニットを着脱可能にするものであり、当然ながら発光ユニットを取り付ける専用の構造を採用している。
【0006】
一方、ドライヤーなどの送風装置は耐久消費材であり、買い換え頻度が高くないことを考えると、専用の送風装置の普及を進めるだけでなく、既存の送風装置を利用する施策も必要と言える。
【0007】
本発明はこの課題に鑑みてなされたもので、既存の送風装置に装着可能な発光ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発光ユニットは、発光素子を内蔵するハウジングと、前記ハウジングと送風装置とを結合する機構と、を備え、前記結合する機構は、前記ハウジングを前記送風装置に固定する機構と、前記固定する機構によって前記ハウジングが前記送風装置に固定されている状態で、前記発光素子の光の照射対象への照射位置及び前記送風装置の風向きの少なくとも1つを調整する機構と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の発光ユニットは、既存の複数種の送風装置へ適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態の発光ユニットをドライヤーに装着した状態を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態の発光ユニットの側面図である。
【
図3】第1実施形態の発光ユニットの正面図である。
【
図4】第1実施形態の発光ユニットの上面図である。
【
図5】第1実施形態のハウジング及び結合機構が分離された状態を示す斜視図である。
【
図6】第1実施形態の発光ユニットのX-Z断面図である。
【
図7】第2実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが結合した状態を示す斜視図である。
【
図8】第2実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが分離した状態を示す斜視図である。
【
図9】
図9(a)及び
図9(b)は、第2実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが分離又は結合した状態をそれぞれ示すY-Z断面図である。
【
図10】第3実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが結合した状態を示す斜視図である。
【
図11】第3実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが分離した状態を示す斜視図である。
【
図12】第4実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが結合した状態を示す斜視図である。
【
図13】第4実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが分離した状態を示す斜視図である。
【
図14】第4実施形態の発光ユニットのX-Z断面図である。
【
図15】第5実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが分離した状態を示す斜視図である。
【
図16】第5実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とが結合した状態を示す斜視図である。
【
図17】
図17(a)~
図17(c)は、第5実施形態の発光ユニットにおいてハウジングと結合機構とを結合する様子を示すX-Z断面図である。
【
図18】第5実施形態の発光ユニットの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各図面において同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付し、適宜説明は省略する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の発光ユニット100をドライヤー200に装着した状態を示す斜視図である。
図1は、ドライヤー200の送風方向をX軸で示す。
図1のドライヤー200は、市販の一般的なドライヤーであり、発光ユニット100を装着するための専用の構造を有しない。発光ユニット100は、ドライヤー200の風によって露出した頭皮の部分に光を照射することにより、光による育毛効果をより効果的に発揮させるものである。発光ユニット100は、例えば、ドライヤー200の先端部201に取り付けられる。本実施形態では、ドライヤー200の先端部201に発光ユニット100の緊締部材130を緊締することにより、発光ユニット100がドライヤー200に固定される。このように、ドライヤー200の先端部201に発光ユニット100を装着することにより、ドライヤー200の送風を髪や頭皮に向かわせつつ、発光ユニット100の後述の発光素子112の発する光を頭皮に照射することが容易になる。なお、
図1に示すような発光ユニット100のドライヤー200への標準的な取り付け位置で、ドライヤー200の送風方向(x軸方向)において、後述の二次電池113の重心Gが発光素子112の設置位置よりもハンドル202に近くなるよう考慮している。発光ユニット100の構成部品の中で二次電池113は比較的重量があるため、これをハンドル202へ近づけて使用時のモーメントを小さくし、使用者の負荷を軽減している。なお、光の照射対象の一例は頭皮であるが、これに限定されず、任意の箇所の皮膚とすることができる。本実施形態のドライヤーは送風装置の一例である。
【0013】
図2は本実施形態の発光ユニット100の側面図であり、
図3はその正面図であり、
図4はその上面図である。
図5は発光ユニット100のハウジング110と結合機構120を取り外した状態での背面斜視図である。以下の図中、X軸と直交する水平な方向をY軸、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸とする。発光ユニット100は、ハウジング110と、ハウジング110とドライヤー200とを結合する結合機構120と、を備える。ハウジング110と結合機構120とは、着脱可能に構成される。
【0014】
ハウジング110は、レンズ111と、発光素子112と、二次電池113と、スイッチ114と、コネクタ115と、を含む。ハウジング110は、例えば円筒形状に構成される。例えば、本実施形態では、ハウジング110のX方向の先端110aから後端110bまでの寸法は96.5mmであり、その円筒形状の最大径は28mmである。
【0015】
レンズ111は、例えば、フレネルレンズや凸レンズであり、ハウジング110の先端110aに取り付けられる。レンズ111は発光素子112から照射された光が入射するように発光素子112の正面側に配置され、その光軸が発光素子112から発される光の光軸と一致するように配置される。発光素子112に発せられた光はレンズ111によって集光されて放出される。
【0016】
発光素子112は、LEDなどであり、ハウジング110に内蔵される。なお、発光ユニット100の想定照射距離はレンズ111から50~150mmの範囲である。
【0017】
二次電池113は、リチウムイオン電池などであり、ハウジング110に内蔵される。二次電池113は、発光素子112に接続され、発光素子112に電力を供給する。
【0018】
スイッチ114は、発光素子112の点灯指示に使用される。
【0019】
ハウジングの先端110aとはX方向反対側に位置する後端110bには、コネクタ115が設けられる(例えば、
図4参照)。コネクタ115には、二次電池112に電力を供給するケーブル(不図示)が着脱される。ケーブルの先には、AC/DCアダプタ(不図示)があり、コネクタ115に直流電圧が印加される。これにより、二次電池113が充電される。
【0020】
結合機構120は、緊締部材130と、向き調整機構140と、を含む。
【0021】
緊締部材130は、発光素子112の光がドライヤー200の前方へ向く方向にてハウジング110をドライヤー200に固定可能に構成される。本実施形態の緊締部材130は、ドライヤー200の先端部201を緊締してハウジング110を固定する。本実施形態の緊締部材130は、例えば、シリコン製であり、バンド131と、バンド131に設けられた複数の挿入孔132と、バンド131に設けられ、挿入孔132に挿入可能に構成された複数の突起133とを有する。バンド131をドライヤー200の任意の箇所に巻き付けて緊締した後に、挿入孔132に突起133を挿入することにより、ハウジング110がドライヤー200に固定される。緊締部材130において、ドライヤー200に触れる表面部分にウレタンその他柔軟性や粘着性のある素材を取り付けてもよい。本実施形態の緊締部材130は、固定する機構の一例である。
【0022】
向き調整機構140は、緊締部材130によってハウジング110がドライヤー200に固定されている状態で、発光素子112の光の向きを調整することにより、発光素子112の光の頭皮への照射位置を調整可能に構成される。本実施形態の向き調整機構140は、調整する機構の一例である。
【0023】
図5はハウジング110と結合機構120とが分離された状態を示す斜視図であり、
図6は第1実施形態の発光ユニット100のX-Z断面図である。本実施形態の向き調整機構140は、結合部141と、結合部141が載置される台座部142と、を含む。
【0024】
結合部141は、ハウジング110を結合機構120に載置して結合するためにハウジング110と一体に設けられる。
図6を参照すると、本実施形態の結合部141は、球面状の凹部141aを含み、スチール板141bを内蔵する。本実施形態のスチール板141bは、強磁性体部材の一例である。スチール板141bは、スチール以外の他の強磁性体材料の金属板で代用可能である。
【0025】
台座部142は、結合部141の凹部141aが載置されるようにバンド131と一体に設けられる。本実施形態の台座部142は、球面状の凸部142aを含み、磁石142bを内蔵する。磁石142bは、例えばネオジウム磁石である。
【0026】
球面状の凸部142aは、球面状の凹部141aと嵌り合うように構成される。凹部141a及び凸部142aが嵌り合うことにより、ハウジング110が結合機構120と結合する。このとき、磁石142bがスチール板141bをその磁力によって吸引する。凹部141a及び凸部142aはそれぞれ球面状に形成されているため、ハウジング110は凸部142aの球面に沿ってスライドするように動作する。そのため、凹部141a及び凸部142aが嵌り合った状態を磁力によって保持しながら、ハウジング110が凸部142a周りにチルト方向(X-Z方向)、パン方向(Y-X方向)及びロール方向(Y-Z方向)のいずれにも回転可能となる。
【0027】
ここで、ドライヤー200の送風と発光ユニットの発する光とによる育毛効果を効果的に発揮させる場合、ドライヤー200が送風している頭皮部分に光をうまく照射できるようなドライヤー200の箇所に発光ユニットを設置する必要がある。しかし、市販されているドライヤー200の形態は千差万別である。そのため、その設置箇所におけるドライヤー200の形状等によっては、ドライヤー200の送風部分に光がうまく照射されず、十分な育毛効果を発揮できない場合があった。
【0028】
本実施形態によると、発光素子112の光の頭皮への照射位置を調整することが可能となる。これにより、ドライヤー200の送風箇所に発光素子112の光を照射するのが容易になる。そのため、ドライヤー200への設置位置の制限が緩和され、より簡便に使用できつつ育毛効果を十分に発揮させることが可能となる。
【0029】
本実施形態によると、ハウジング110は、球面状に形成された凹部141a及び凸部142aが嵌り合った状態で結合機構120に対して回転可能に結合される。本構成によると、特に、ハウジング110が凸部142a周りにチルト方向及びパン方向に回転可能であることにより(
図4及び
図6参照)、例えば、ドライヤー200の取っ手部分などのドライヤー200の送風方向(本実施形態ではX方向)とほぼ直交する軸を中心軸とする箇所に発光ユニット100を取り付けた場合であっても、ドライヤー200の送風箇所に発光素子112の光を照射するのが容易になる。そのため、より発光ユニット100のドライヤー200への設置位置を柔軟に選択可能になり、利便性が増す。
【0030】
本実施形態によると、ハウジング110と結合機構120との結合は、凹部141a及び凸部142aが嵌り合った状態で磁石142bがスチール板141bを吸引することにより保持される。本構成によると、磁石142bとスチール板141bとの間に作用する磁力によりハウジング110と結合機構120との結合が保持されるため、発光素子112の光の向きを調整する際にハウジング110が結合機構120から外れてしまうことが抑制される。
【0031】
本実施形態によると、ハウジング110は二次電池113を内蔵し、ハウジング110及び結合機構120は、着脱可能に結合される。ここで、ハウジング110と結合機構120とを着脱できない場合、二次電池113の充電の際、結合機構120がドライヤー200に取り付けられた状態で充電するか、結合機構120をドライヤー200から取り外して充電する必要がある。ドライヤー200は比較的大きく重量があるため、これは作業負担となる。本構成によると、ハウジング110及び結合機構120を脱着可能とすることで、ハウジング110と結合機構120とを取り外すという簡単な動作により充電可能となるため、充電の際の作業負担を低減することができる。
【0032】
以下、変形例を説明する。
【0033】
実施形態では、発光素子112の光の向きを調整することにより発光素子112の頭皮への照射位置が調整されたが、これに限定されない。例えば、伸縮自在な伸縮部材の一端にハウジング110を取り付け、他端に結合機構120を取り付けることで、ドライヤー200に対するハウジング110の位置を調整することにより、発光素子112の頭皮への照射位置が調整されてもよい。また、実施形態では、発光素子112の頭皮への照射位置が調整されたが、これに限定されない。例えば、発光ユニット100にドライヤー200の風向きを調整する機構を設けることにより、発光素子112の頭皮への照射位置にドライヤー200の風が当たるように風向きが調整されてもよい。この場合、例えば、ドライヤー200の送風のX方向及びY方向の少なくとも一方の風向きを調整できるように回動可能な風向板を含む機構を発光ユニット100に設け、この機構がドライヤー200の先端部201に配置されればよい。以上をまとめると、向き調整機構140は、緊締部材130によってハウジング110がドライヤー200に固定されている状態で、発光素子112の光の照射対象への照射位置及びドライヤー200の風向きの少なくとも1つを調整する、といえる。
【0034】
実施形態では、発光素子112としてLEDが用いられたが、半導体レーザーダイオードや有機EL素子など他の種類の発光素子が用いられてもよい。発光素子112は一つとしたが、もちろん複数でもよいし、アレイ状、マトリクス状を含んでもよい。
【0035】
実施形態では、ハウジング110は、円筒形状に構成されたが、これに限定されない。例えば、多角形状、球体状、円錐状、多角錐状、その他任意の形状に構成されてもよい。
【0036】
スイッチ114やコネクタ115等の配置は、発光ユニット100の設計に合わせて適宜変更されてもよい。
【0037】
実施形態では、結合部141は、ハウジング110と一体に設けられたが、別体に設けられてもよい。
【0038】
実施形態では、結合部141は凹部141aを含み、台座部142は凸部142aを含んだが、これに限定されない。結合部141が凸部142aを含み、台座部142が凹部141aを含んでもよい。また、実施形態では、結合部141がスチール板141bを含み、台座部142が磁石142bを含んだが、これに限定されない。結合部141が磁石142bを含み、台座部142がスチール板141bを含んでもよい。
【0039】
実施形態では、ドライヤー200が送風装置として用いられたが、これに限定されない。例えば、携帯用の扇風機などが送風装置として用いられてもよい。
【0040】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を説明する。以下の各実施形態の図面および説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0041】
図7は、第2実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが結合した状態を示す斜視図である。
図8は、第2実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが分離した状態を示す斜視図である。
図9(a)は、第2実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが分離した状態を示すY-Z断面図である。
図9(b)は、第2実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが結合した状態を示すY-Z断面図である。
【0042】
第2実施形態のバンド131は、シリコン、エラストマー、ゴムなど、手で押し開き可能な弾性素材で形成される。緊締部材130のバンド131の一端には、フック136が設けられる。バンド131をドライヤー200の任意の箇所に巻き付けて、フック136をその他端側に設けられた挿入孔132に引っ掛けることにより、発光ユニット100がドライヤー200に固定される。
【0043】
第2実施形態の結合部141及び台座部142の凸部142aは、Y方向を中心軸とした半円柱状に形成される。結合部141の凹部141aは、そのY方向の中央部においてX方向に延在する。半円柱状の凸部142aが凹部141aに挿入されるとき、
図9(a)及び
図9(b)に示すように、凸部142aに設けられたY方向両側に突出する軸部142cが凹部141aに設けられたY方向両側に凹む軸受け部141cが嵌り合う。これにより、ハウジング110が結合機構120に対してチルト方向に回転可能に結合される。さらに、この結合された状態において磁石142bがスチール板141bを磁力で吸引することにより、この結合された状態が保持される。
【0044】
なお、ハウジング110と結合機構120とが結合された状態でハウジング110が結合機構120に対してチルト方向に回転させやすくするために、結合部141及び台座部142の凸部142aは半円柱状としたが、任意の形状にしてもよい。
【0045】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態を説明する。
図10は、第3実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが結合した状態を示す斜視図である。
図11は、第3実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが分離した状態を示す斜視図である。
【0046】
第3実施形態では、ハウジング110は、楕円球体状(たまご形状)に形成される。第3実施形態では、結合部141が球面状の凸部142aを有し、台座部142が球面状の凹部141aを有する。
【0047】
第3実施形態では、緊締部材130のバンド131は、シリコン、エラストマー、ゴムなど、手で押し開き可能な弾性素材で形成し、押し開きのために先端131aを割っている。バンド131の径は想定されるドライヤー200の先端径より小さくするが、最適値はバンド131の柔軟性、強度によるため、実験で定めればよい。ドライヤー200を緊締するためにシリコンなど柔軟な素材によるスペーサ134が複数個(例えば120度の角度で3個)設けられてもよい。この形態において、バンド131の素材や内径、スペーサ134の素材や高さは実験により最適値を定めればよい。第3実施形態では、バンド131を押し開いた状態でその押し開かれた部分に例えばドライヤー200の先端部201を配置した後、押し開きを止めることによりバンド131によってドライヤー200が緊締される。
【0048】
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態を説明する。
図12は、第4実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが結合した状態を示す斜視図である。
図13は、第4実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが分離した状態を示す斜視図である。
図14は、第4実施形態の発光ユニット100の側面断面図である。
【0049】
第4実施形態では、ハウジング110はY方向視で半円状に形成される(
図14参照)。ハウジング110の結合部141は、ハウジング110の底部全体によって構成され、結合部141の底面全体が凸部142aを成す。台座部142は球面状の凹部141aを有する。
【0050】
第4実施形態では、緊締部材130のバンド131は、X方向の一方側と他方側とに並んで配置された環状部135を有する。バンド131の環状部135の径は想定されるドライヤー200の先端径より小さくするが、最適値はバンド131の柔軟性、強度によるため、実験で定めればよい。第4実施形態では、例えばドライヤー200の先端部201を2つの環状部135に挿入することにより、バンド131によってドライヤー200が緊締される。
【0051】
図14に示すように、ハウジング110の凸部142aが結合部141の凹部141aに載置されることにより、ハウジング110が結合機構120と結合する。凸部142aはY方向視で半円状に形成されているため、ハウジング110はチルト方向(X-Z方向に回転可能となる。
【0052】
(第5実施形態)
以下、本発明の第5実施形態を説明する。
図15は、第5実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが結合した状態を示す斜視図である。
図16は、第5実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とが分離した状態を示す斜視図である。
図17(a)~
図17(c)は、第5実施形態の発光ユニット100においてハウジング110と結合機構120とを結合する様子を示すX-Z断面図である。
【0053】
第5実施形態の結合機構120は、ハウジング110及びドライヤー200に取り付けられるヒンジ143を有する。具体的には、第5実施形態の向き調整機構140は、ヒンジ143と、ヒンジ143が載置される台座部142と、を含む。ヒンジ143は、ハウジング110に設けられたヒンジ取り付け部116に取り付けられるヒンジ軸部143aと、平板部143bと、を有する。第5実施形態の台座部142は、上述の凸部142a等を有さず、ヒンジ143の平板部143bを挿入可能な平板挿入部142dを有する。
【0054】
図17(a)~
図17(c)を参照する。ヒンジ143の平板部143bが平板挿入部142dに挿入されることにより、ヒンジ143が平板挿入部142dを介してドライヤー200に固定される。平板部143bが平板挿入部142dに挿入された状態では、ハウジング110はヒンジ軸部143a周りにX-Z方向に回転可能であり、これにより、発光ユニット100の光の向きを調整することができる。なお、
図17(a)~
図17(c)では、簡略化のため、台座部142と平板挿入部142dとが分離された例が示されているが、台座部142と平板挿入部142dは一体的に構成されてもよい。
【0055】
図18は、第5実施形態の変形例の斜視図である。
図18では、簡略化のため、緊締部材130を省略している。15~
図17の例では、ハウジング110とヒンジ取り付け部116とが一体的に構成されているが、ハウジング110とヒンジ取り付け部116とは別体で構成されてもよい。この場合、例えば、ハウジング110とヒンジ取り付け部116とは、磁気によって着脱可能に構成される。また、平板部143b及び平板挿入部142dを有さずに、ヒンジ143の底部と台座部142とが例えば磁気によって着脱可能に構成されてもよい。
【符号の説明】
【0056】
100 発光ユニット、110 ハウジング、111 レンズ、112 発光素子、113 二次電池、114 スイッチ、115 コネクタ、116 ヒンジ取り付け部、120 結合機構、130 緊締部材、131 バンド、132 挿入孔、133 突起、140 向き調整機構、141 結合部、142 台座部、143 ヒンジ、200 ドライヤー。