(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059415
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20230420BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20230420BHJP
A63F 13/812 20140101ALI20230420BHJP
【FI】
A63B71/06 B
A63F13/65
A63F13/812 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169406
(22)【出願日】2021-10-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】519446126
【氏名又は名称】株式会社なんでもドラフト
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】森井 啓允
(72)【発明者】
【氏名】並木 啓梧
(72)【発明者】
【氏名】藤田 理
(57)【要約】
【課題】現実世界で行われるイベントにおけるプレイヤのパフォーマンスをユーザによって変更する新たな仕組みを提供すること。
【解決手段】情報処理方法は、サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、集計された結果情報を、いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、を実行する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記取得することは、
前記選択肢情報を選択したユーザのユーザ識別情報又は前記ユーザに割り当てられたチームの識別に関するチーム識別情報を取得することを含み、
前記集計することは、
取得された前記ユーザ識別情報に対応するチームごとに、又は取得された前記チーム識別情報に対応するチームごとに、前記各選択肢情報を集計することを含み、
前記出力することは、
それぞれのチームに対応するそれぞれの第2情報処理装置に出力することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記取得することは、
所定時間内に、攻撃側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からバッターに関する選択肢情報を取得し、及び/又は、守備側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からピッチャーに関する選択肢情報を取得することを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記取得することは、
前記マネージャにより指定されたタイミング、予め決定されたタイミング、又は各ユーザにより指定されたタイミングを契機とする前記所定時間内に、前記選択肢情報の取得を許可することを含む、請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記集計することは、
前記各選択肢情報に基づいて少なくとも1つの選択肢情報を決定すること、又は、前記各選択肢情報の中から選択肢情報の順番を決定することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記結果情報に含まれる集計数が一番多い選択肢情報と同じ選択肢情報を選択したユーザに対して特典を付与すること、をさらに実行する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサに、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
を実行させるプログラム。
【請求項8】
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得する取得部と、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計する集計部と、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力する出力部と、
を実行する情報処理装置。
【請求項9】
ユーザが利用する情報処理装置に、
前記ユーザの操作に応答して、対戦中の現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を選択すること、
選択された前記少なくとも1つの選択肢情報を他の情報処理装置に出力すること、
前記他の情報処理装置から、前記複数の選択肢情報の集計結果を含む結果情報を取得すること、
取得された前記結果情報に基づく画面情報を表示画面に表示制御すること、
を実行させるプログラム。
【請求項10】
前記表示制御することは、
取得された前記結果情報を表示する第1表示領域と、前記対戦中の現実の野球の試合を表示する第2表示領域とを含む前記画面情報を表示制御することを含む、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実のイベントを進行する1又は複数のプレイヤのパフォーマンスに関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実のイベントを進行する1又は複数のプレイヤに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記現実のイベントを進行する1又は複数のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項12】
ユーザが利用する情報処理装置に、
前記ユーザの操作に応答して、現実のイベントを進行する1又は複数のプレイヤのパフォーマンスに関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を選択すること、
選択された前記少なくとも1つの選択肢情報を他の情報処理装置に出力すること、
前記他の情報処理装置から、前記複数の選択肢情報の集計結果を含む結果情報を取得すること、
取得された前記結果情報に基づく画面情報を表示画面に表示制御すること、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが選手モードを選択すると、投手の投球、打者の打撃、塁上の走者の走塁、打撃をしたときの守備手の動作、戦略の設定、作戦の指示を、ユーザがジョイスティックとボタンを用いて制御することができるゲームが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、ゲームにおける戦略等をユーザが決定するだけであり、現実世界で行われるイベント、例えば野球の試合において、プレイヤのパフォーマンスをユーザによって変更するようなシステムは存在しなかった。
【0005】
そこで、開示技術は、現実世界で行われるイベントにおけるプレイヤのパフォーマンスをユーザによって変更する新たな仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の一態様における情報処理方法は、サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
開示技術によれば、現実世界で行われるイベントにおけるプレイヤのパフォーマンスをユーザによって変更する新たな仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るサーバの一例を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係るユーザ端末の一例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係るユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係るドラフトデータの一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係るチームデータの一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態に係るイベントデータの一例を示す図である。
【
図8】第1実施形態に係る試合前の画面の遷移例を示す図である。
【
図9】第1実施形態に係る投手における戦略投票画面の一例を示す図である。
【
図10】第1実施形態に係る投手における戦略の集計結果画面の一例を示す図である。
【
図11】第1実施形態に係る打者における戦略投票画面の一例を示す図である。
【
図12】第1実施形態に係る打者における戦略の集計結果画面の一例を示す図である。
【
図13】第1実施形態に係るチーム作りに関する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】第1実施形態に係る試合中の戦略選択処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
[第1実施形態]
<システム概要>
図1は、開示の第1実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
図1に示すとおり、情報処理システム1は、サーバ10と、1又は複数のユーザ端末20A、20B、20Cとを含む。サーバ10と、1又は複数のユーザ端末20とは、ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能である。サーバ10は、複数の処理装置により構成されてもよく、ユーザ端末20A、20B、20Cは、数は任意の数でもよく、個々に区別しない場合はユーザ端末20と称する。
【0011】
情報処理システム1は、例えば、現実世界で行われるイベントに対し、イベントに参加しているプレイヤのパフォーマンスを、ユーザからの投票の結果に応じて決定し、決定された内容をプレイヤに伝えてプレイしてもらうことができるシステムである。例えば、情報処理システム1は、イベントとして現実世界の野球の試合を想定した場合、ユーザはその野球の試合にファンとして応援するだけではなく、現実世界の野球のチーム作りや、現実世界の野球の試合中に、戦略の決定に参加することを可能にする。以下、第1実施形態では、イベントの一例として、現実世界の対戦イベントを含むスポーツ、特に野球を例に挙げて説明する。
【0012】
サーバ10は、情報処理システム1を実行するプラットフォームを提供するサーバである。サーバ10は、例えば、1又は複数のプロセッサを備える情報処理装置であり、ユーザの会員登録を制御したり、野球チームの監督、ユニフォーム、ロゴ、選手、スタメン選手などの選択処理を制御したり、現実の試合中の戦略決定を制御したり、試合後のファンミーティングの開催を制御したりする。サーバ10は、プラットフォームを提供する運営者又はテレビ局などにより管理又は利用される。
【0013】
サーバ10は、その他、課金処理、システム内通貨(チケット等)の管理処理や、選択状況の通知処理、外部システムから、現実世界の野球の試合のライブ中継映像を取得し、ウェブブラウザの所定領域にライブ中継映像を埋め込んだりする処理を行ってもよい。
【0014】
ユーザ端末20は、サーバ10が提供するプラットフォームにより実現される処理を実行する情報処理装置(又は処理端末)である。ユーザ端末20として、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯端末、又はタブレット端末、データ通信可能なテレビ(例、スマートテレビ)等が用いられる。
【0015】
ユーザ端末20には、サーバ10が提供するプラットフォームを利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)がインストールされてもよい。このアプリは、サーバ10が提供するプラットフォームにおいて、開示の処理をユーザ端末20に実行させる。このアプリを実行することにより、ユーザ端末20はサーバ10にアクセスして、アプリの実行に用いる情報を送受信する。
【0016】
また、ユーザ端末20は、ウェブブラウザを用いて、サーバ10が提供するウェブサイトにアクセスし、このウェブサイトにおいて制御される開示の処理を実行してもよい。また、ユーザ端末20は、ウェブブラウザを用いて、サーバ10とのインタラクティブな通信を行い、データの送受信を行う。
【0017】
<ファン参加型野球リーグの概要>
ここで、開示のファン参加型野球リーグの概要について説明する。ユーザは、ユーザ端末20を用いて、運営側が提供するファン参加型野球リーグに参加するため、会員登録を行う。サーバ10は、会員登録の際、例えば所定金額の入金が確認されると、所定数のチケットを発行し、ユーザに関連付ける。
【0018】
また、サーバ10は、新規会員になったユーザを、所定のチームに割り振る。所定のチームは例えば4チームのうちの1チームであり、サーバ10は、各チームに属するユーザの総数が同程度になるようユーザの割り振りを実行する。
【0019】
ユーザの会員登録が完了すると、ユーザは、自らが利用するユーザ端末20を操作して、自身が割り振られたチームのチーム作りを行う。例えば、ユーザは、ユーザ端末20を操作して、ファン参加型野球リーグのウェブページからログインを行う。ログイン後、ユーザは、例えば、所定数のチケットを使用して、チームの監督、ロゴ、ユニフォーム、選手などを選択して投票を行う。
【0020】
サーバ10は、リーグ戦開始前に、各チームの監督、ロゴ、ユニフォーム、選手などの投票を受け付け、チームごとに投票結果を集計し、各チームの監督、ロゴ、ユニフォーム、選手などを決定する。例えば、サーバ10は、同じ監督に対して、投票数が一番多いチームが2つ以上あれば、投票数がより多いチームにその監督を割り当てる。同様にして、ロゴ、ユニフォーム、選手等がサーバ10によって割り当てられる。なお、選手等の選択についてはドラフト形式で行ってもよい。
【0021】
サーバ10は、試合開始前に、その試合のスターティングメンバーに入る選手の投票を受け付ける。ユーザにより決定されたスターティングメンバー情報は、現実世界の野球の試合のマネージャ等に通知される。試合開始前とは、プレーボール前の所定期間である。また、マネージャは、監督又はコーチ等である。
【0022】
サーバ10は、現実世界の野球の試合が始まると、試合中の経過をリアルタイム配信する。例えば、サーバ10は、ウェブページ内の所定領域にライブ中継映像を埋め込んでもよいし、バーチャルな画像等を用いて試合経過を配信してもよい。サーバ10は、試合中の所定のタイミングで、戦略を決定する処理を実行する。所定のタイミングは、予め決定されてもよいし、マネージャにより試合の流れ等に応じて決定されてもよいし、各ユーザにより決定されてもよい。各ユーザにより決定される場合、所定数以上のユーザが、ユーザ端末20を利用して、所定時間内に戦略決定の指示を出したタイミングを所定のタイミングとしてもよい。
【0023】
サーバ10は、戦略を決定する処理(以下「作戦タイム」とも称する。)として、例えば、ピッチャーに関する戦略、例えばコースや球種をユーザに選択させる処理やピッチャー交代時の次のピッチャーをユーザに選択させる処理、又はバッターに関する戦略、例えば強振やエンドランなどをユーザに選択させる処理などを実行する。
【0024】
ユーザ端末20は、作戦タイムがサーバ10から通知されると、戦略を選択可能な画面を表示し、ユーザからの選択を受け付ける。なお、ユーザによる選択は、投票とも表記する。また、ユーザ端末20は、戦略の決定について、チケット(有料チケット又は無料チケット)を使用しての投票を可能にしてもよい。また、ユーザ端末20は、ユーザが戦略を決定する際に、クレジットカードによる決済又は電子マネーの決済等の所定の決済を行ってから投票を可能にしてもよい。
【0025】
サーバ10は、各ユーザからの投票を集計し、集計結果を試合中のマネージャやプレイヤに報知可能な処理装置に送信する。これにより、試合中のプレイヤは、集計結果に基づいて決定された戦略を実行することができる。また、サーバ10は、集計結果を各ユーザが利用する各ユーザ端末20に送信する。なお、マネージャやプレイヤに報知可能な処理装置に送信する第1集計結果と、ユーザ端末20に送信する第2集計結果とは、異なってもよい。例えば、第1集計結果には、決定された選択肢のみを集計結果に含めてもよく、第2集計結果には各選択肢の投票状況を含めてもよい。
【0026】
サーバ10は、試合が終了すると、ファンであるユーザと、プレイヤとの交流を行うファンミーティングの開催を制御してもよい。例えば、サーバ10は、開催日時を決定したり、ファンミーティングへの参加人数を制限したりする。以下、上述したファン参加型野球リーグを実行可能にする情報処理システム1の各構成等について詳細に説明する。
【0027】
<構成>
図2は、開示の第1実施形態に係るサーバ10の一例を示すブロック図である。サーバ10は、1つ又は複数のプロセッサ110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、メモリ130、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。
【0028】
サーバ10は、場合によりユーザインタフェース150を含んでもよく、これとしては、ディスプレイ、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)を挙げることができる。
【0029】
メモリ130は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよく、非一時的な記録媒体でもよい。
【0030】
メモリ130は、情報処理システム1により用いられるデータを記憶する。例えば、メモリ130は、ユーザデータ、野球チームに関するデータや戦略に関するデータなどを記憶する。なお、各データの詳細は、
図4乃至7を用いて後述される。
【0031】
また、メモリ130の他の例として、プロセッサ110から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、メモリ130はプロセッサ110により実行されるプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0032】
プロセッサ110は、例えばCPU(Central Processing Unit)などであり、メモリ130に記憶されるプログラムを実行することで、イベント制御部112、第1制御部113、第2制御部114、取得部115、集計部116、出力部117、付与部118を構成する。
【0033】
<<登録処理>>
イベント制御部112は、開示されたファン参加型野球リーグに関する処理の実行を制御する。例えば、イベント制御部112は、ユーザの登録を制御したり、課金処理を制御したり、試合後のファンミーティングに関する処理を制御したりする。具体例として、イベント制御部112は、ファン参加型野球リーグに参加したいユーザからの登録情報を取得し、ユーザ登録を実行する。また、イベント制御部112は、登録されたユーザから所定金額の入金又は課金を処理し、金額に応じたチケットの枚数を発行してユーザに関連付ける。
【0034】
また、イベント制御部112は、試合前の処理を実行するための第1制御部113と、試合中の処理を実行するための第2制御部114とを有する。なお、第1制御部113は、後述する第2制御部114の取得部115、集計部116、出力部117と同様の機能を有する。
【0035】
<<試合前処理>>
第1制御部113は、チーム作りに関する処理を制御する。例えば、第1制御部113は、各チームの監督、ロゴ、ユニフォーム、選手の選択処理を実行する。第1制御部113は、各監督、各選手の紹介ページを保持し、ユーザからの表示指示に応じて、ユーザ端末20に配信してもよい。
【0036】
第1制御部113は、ユーザが所定の選択をする場合には、チケットの使用を条件としてもよい。例えば、第1制御部113は、監督や選手の選択処理は、少なくとも1枚のチケットの使用を条件とする。また、第1制御部113は、ユーザに対し、チケットの保有枚数を上限として、1つの選択肢の投票数(BET数)を適宜決定させてもよい。
【0037】
第1制御部113は、チームごとに、所属する各ユーザの各選択肢に対する投票数を集計し、集計結果に基づいてチームごとに選択された選択肢を決定する。例えば、監督につて、第1~第4チームそれぞれに属する各ユーザが、監督A~Dを選択するとする。第1制御部113は、チームごとに、投票数の多い監督の順番を決定する。例えば、第1チーム内の各ユーザによる投票数の順は、監督A、監督C、監督D、監督Bの順であるとする。このとき、第1チームにおいて監督Aが、他のチームの投票数一位の監督でなければ、第1制御部113は、第1チームの監督として監督Aに決定する。監督Aが複数のチームで投票数一位であれば、第1制御部113は、監督Aへの投票数が1番多いチームに、監督Aを割り当て当てる。
【0038】
投票数一位の監督に決定しなかったチームは、投票数二位以下の未決定の監督に対して、投票数一位の場合と同様の処理により監督が決定される。すわなち、各チーム内で、各ユーザの投票数に応じて監督の希望順位を決定し、ドラフト形式で監督が選択される。なお、ロゴ、ユニフォーム、選手についても、同様の選択処理が実行されてもよい。また、第1制御部113は、選手を選択する場合、ポジションごとに、各選手のチームにおける希望順位を決定するようにしてもよい。
【0039】
また、第1制御部113は、各ユーザが、自分の投票内容、及び自分のチーム内の投票結果を確認できるように、投票状況を示す情報を各ユーザ端末20に送信するようにしてもよい。
【0040】
また、第1制御部113は、ユーザがチームの監督又は選手を選択する際に、ユーザの希望にマッチングする監督又は選手を推薦する機能を備えてもよい。例えば、第1制御部113は、ユーザに対して1又は複数の質問処理を実行することで、そのユーザの回答内容に応じてマッチング処理を行い、マッチングする監督又は選手を推薦するようにする。
【0041】
各監督には、攻撃型又は守備型などの選手の好み、強行又は堅実などの試合におけるゲームプランなどの属性情報が対応付けられ、各選手には、攻撃型又は守備型、足の速さ、パワー、肩の強さなどの属性情報が対応付けられる。この場合、第1制御部113は、質問に対するユーザの回答結果と、監督又は選手の各属性情報とのマッチング処理を実行し、お勧めの監督又は選手をユーザに提案することができる。これにより、ユーザの選択負担を減らすことができ、システム利用における利便性を向上させることができる。
【0042】
また、第1制御部113は、現実世界の試合前の所定時間内に、スターティングメンバーを選択する処理を実行してもよい。第1制御部113は、監督等の選択処理と同様にして、チームごとに、スターティングメンバーを誰にするのかについて投票を受け付ける。例えば、第1制御部113は、ポジションごと又はカテゴリ(内野、外野など)ごとに投票数一位のプレイヤを決定し、決定されたプレイヤをマネージャの処理装置に送信する。
【0043】
<<試合中処理>>
第2制御部114は、主に試合中における戦略決定に関する処理を実行し、取得部115、集計部116、出力部117、付与部118を有する。
【0044】
取得部115は、各ユーザが利用する各ユーザ端末20(第1情報処理装置)から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得する。例えば、第2制御部114は、所定のタイミングで試合における戦略に関する複数の選択肢情報を各ユーザ端末20に送信し、取得部115は、各ユーザにより選択された少なくとも1つの選択肢情報を、ネットワーク通信インタフェース120を介して取得する。
【0045】
集計部116は、現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計する。例えば、集計部116は、各選択肢に対する投票率(=投票数/全投票数)を算出したり、一番投票数が多い又は一番投票率が高い選択肢を決定したり、投票数の多い順又は投票率が高い順に選択肢の順番を決定したりしてもよい。
【0046】
出力部117は、集計された結果情報を、いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して、結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力する。例えば、出力部117は、ピッチャーに関する戦略、例えばコース、球種等が選択肢であれば、キャッチャーが確認可能な第2情報処理装置に集計の結果情報を出力する。これにより、キャッチャーはピッチャーに対して集計結果をサイン等で伝えることができる。
【0047】
上述した処理によれば、現実の野球の試合中に、各ユーザの投票結果に応じて戦略が決定され、決定された戦略による実際のプレイをユーザは楽しむことができる。その結果、情報処理システム1は、現実の試合に参加する体験をユーザに提供することができる。
【0048】
また、取得部115は、選択肢情報を選択したユーザのユーザ識別情報、又は、ユーザに割り当てられたチームの識別に関するチーム識別情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得部115は、選択肢情報とともに、ユーザ識別情報又はチーム識別情報を取得してもよい。
【0049】
また、集計部116は、取得部115により取得されたユーザ識別情報に対応するチームごとに、又は取得部115により取得されたチーム識別情報に対応するチームごとに、各選択肢情報を集計することを含んでもよい。例えば、集計部116は、攻撃側のチームに属する各ユーザが選択した攻撃に関する選択肢情報を集計する。
【0050】
また、出力部117は、それぞれのチームに対応するそれぞれの第2情報処理装置に結果情報を出力することを含んでもよい。例えば、出力部117は、攻撃側のチームには、マネージャが利用する第2情報処理装置に結果情報を出力し、守備側のチームには、キャッチャーが利用する第2情報処理装置に結果情報を出力してもよい。また、出力部117は、それぞれのチームが現在攻撃側なのか、守備側なのかを判定し、攻撃時に対応する第2情報処理装置、又は守備時に対応する第2情報処理装置に結果情報を出力してもよい。
【0051】
以上の処理により、攻撃側と守備側とで、それぞれの戦略を決定するための選択肢を、攻撃側のチームに属する各ユーザ、及び、守備側のチームに属する各ユーザに提供することができる。また、それぞれのチームで集計した結果を、それぞれのチームの装置に出力することが可能になり、互いに戦略を知られることなく現実の試合における公平なプレイを可能にすることができる。
【0052】
また、取得部115は、所定時間内に、攻撃側のチームに属するユーザの各ユーザ端末20からバッターに関する選択肢情報を取得し、及び/又は、守備側のチームに属するユーザの各ユーザ端末20からピッチャーに関する選択肢情報を取得することを含んでもよい。例えば、バッターに関する選択肢情報は、強振、バント、エンドラン、右打ち、待てなどを含む。また、ピッチャーに関する選択肢情報は、速球、遅球、カーブ、スライダー、フォーク、カットボール、シュートなどの球種又は3×3のストライクコース、ストライクコースの上下左右の4つのボールコースなどのコース、あるいは、交代時の次のピッチャーを含む。なお、選択肢情報は、或るユーザによって作成されてもよい。例えば、ユーザによって作成される選択肢情報は、予め用意された複数の選択肢情報の中からユーザにより選択された情報や、ユーザによって新たに作成された選択肢情報でもよい。この場合の或るユーザは、運営者又は課金等を行った特定のユーザ等を含む。
【0053】
以上の処理により、1球ごとに変わり得る戦略に対して、攻撃側と守備側とで、それぞれの戦略を決定するための選択肢情報を、攻撃側のチームに属する各ユーザ、及び、守備側のチームに属する各ユーザに提供することができる。また、ユーザが、緊迫した場面での戦略決定に参加することが可能になる。
【0054】
また、取得部115は、攻撃に関する選択肢情報として、バッター以外にもランナーがいる場合、盗塁の要否に関する情報を取得してもよい。また、取得部115は、ピッチャー交代や、攻守交替の際の空き時間に行われるエンターテインメントに関する選択肢情報を取得してもよい。エンターテインメントに関する選択肢情報は、例えば、手品、ダンス、クイズ、体操などを含み、集計の結果は、投票数の多い順を含む。具体例として、ピッチャー交代時に、次のピッチャーの準備が終わるまで、決定された順番で繰り返しエンターテインメントが行われる。これによりユーザである視聴者に対し、自分達で決定した観たい順にエンターテインメントを見ることができる。
【0055】
また、取得部115は、マネージャ(監督又はコーチ)により指定されたタイミング、予め決定されたタイミング、又は各ユーザにより指定されたタイミングを契機とする所定時間内に、選択肢情報の取得を許可することを含んでもよい。例えば、第2制御部114は、所定のタイミングを検知すると、各ユーザ端末20に所定時間内に選択肢情報を送信する。選択肢情報は、所定のタイミングに応じて内容が変更されてもよい。
【0056】
所定のタイミングは、マネージャが、自身が利用する処理装置を操作することで指示したタイミングでもよいし、予め1回、7回の1球目などと決定されたタイミングでもよいし、所定数以上のユーザが、自身のユーザ端末20を操作して指示したタイミングでもよい。
【0057】
以上の処理により、所定のタイミングで所定時間内に選択肢情報を受け付け可能にすることで、現実の野球の試合が間延びすることを防ぎ、ユーザに対し、現実の野球の試合の臨場感を保ったまま、戦略決定に参加させることができる。また、システムの処理負荷の増加を防ぐことにも寄与することができる。
【0058】
また、集計部116は、取得された各選択肢情報に対して、少なくとも1つの選択肢情報を決定すること、又は、各選択肢情報の中から選択肢情報の順番を決定することを含んでもよい。例えば、上述したとおり、集計部116は、球種の各選択肢情報の中から一番投票数が多かった選択肢情報を決定したり、例えば、エンターテインメント系の選択肢情報であれば、選択肢情報の順番を決定したりしてもよい。また、集計部116は、選択肢情報のジャンルに応じて、1つの選択肢情報を決定するのか、選択肢情報の順番を決定するのかを判定してもよい。例えば、集計部116は、戦略に関する選択肢情報であれば1つの選択肢情報を決定し、エンターテインメント系に関する選択肢情報であれば選択肢情報の順番を決定する。
【0059】
以上の処理により、集計部116は、選択肢情報に応じて、何を決定するかを判定して集計することにより、様々な選択肢情報を与えることができるようになる。その結果、ファン参加型野球リーグのエンターテインメント性を向上させ、ユーザにより楽しんでもらえる環境を提供することができる。
【0060】
また、サーバ10は、集計部116による結果情報に含まれる集計数又は投票数が一番多い選択肢情報と同じ選択肢情報を選択したユーザに対して特典を付与する付与部118を有してもよい。例えば、付与部118は、投票数が一番多かった選択肢情報に投票した各ユーザを特定し、特定した各ユーザに対して、所定の特典を付与して各ユーザに関連付ける。特典は、例えば、ファンミーティングに参加するためのポイントや、プレイヤのグッズの取得に使用できるポイントなどである。
【0061】
以上の処理により、ユーザ個人の戦略と、チーム内の他のユーザの戦略との一致性をユーザに提供するとともに、特典を付与することで、戦略決定への参加のモチベーションを増加させることができる。
【0062】
図3は、開示の第1実施形態に係るユーザ端末20の一例を示す図である。ユーザ端末20は、1つ又は複数のプロセッサ210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、メモリ230、ユーザインタフェース250、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。
【0063】
ユーザインタフェース250は、ディスプレイ251、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)252を含む。
【0064】
メモリ230は、例えば、DRAM、SRAM、又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよく、非一時的な記録媒体でもよい。
【0065】
メモリ230は、情報処理システム1により用いられるデータやプログラムを記憶する。例えば、メモリ230は、情報処理システム1における携帯端末用のアプリケーションプログラムなどを記憶する。
【0066】
プロセッサ210は、メモリ230に記憶されるプログラムを実行することで、クライアントアプリケーション212を構成する。クライアントアプリケーション212は、例えば、ウェブブラウザやメールアプリケーションなどを含む。ウェブブラウザは、サーバ10により提供されるプラットフォームのウェブページの閲覧を可能にする。また、インストールされた携帯端末用のアプリケーションの実行により、プラットフォームのウェブページの閲覧が可能になる。クライアントアプリケーション212は、開示の処理を実行するため、画面制御部213、表示制御部214、第1処理部215、第2処理部216を有する。
【0067】
画面制御部213は、上述したファン参加型野球リーグに関する画面情報を生成する。例えば、画面制御部213は、ユーザ会員登録画面や、試合前のチーム作りに関する画面(後述する
図8を参照)、試合中の戦略選択に関する画面(後述する
図9~12)の画面情報を生成する。なお、画面制御部213は、画面内に現実の野球の試合のライブ中継映像が埋め込まれた画面情報を生成してもよい。
【0068】
表示制御部214は、生成された画面情報を表示画面に表示制御する。例えば、表示制御部214は、画面制御部213により生成された各画面情報をディスプレイ(表示画面)251に表示制御する。
【0069】
第1処理部215は、試合前の処理を制御するサーバ10の第1制御部113に対応する処理部である。例えば、第1処理部215は、サーバ10の第1制御部113から送信される、監督、ロゴ、コーチ、選手の各選択肢情報に対して選択処理を実行する。第1処理部215は、ユーザ操作に応じて、選択肢情報に投票するチケットの枚数を増減し、投票を行う。試合前の選択処理の詳細については、
図8を用いて後述する。
【0070】
第2処理部216は、試合中の処理を制御するサーバ10の第2制御部114に対応する処理部である。例えば、第2処理部216は、選択部217、出力部218、取得部219を有する。なお、第1処理部215も、第2処理部216の各部と同様の機能を有する。
【0071】
選択部217は、ユーザの操作に応答して、対戦中の現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を選択する。例えば、現実の野球の試合の戦略は、ピッチャー交代、ピッチャーの投げる球種又はコース、あるいはバッターの打ち方などを含む。
【0072】
出力部218は、選択部217により選択された少なくとも1つの選択肢情報を他の情報処理装置(例えばサーバ10)に出力する。例えば、出力部218は、ユーザインタフェース250を用いてユーザにより選択された少なくとも1つの選択肢情報を、ネットワーク通信インタフェース220を用いてサーバ10に送信する。
【0073】
取得部219は、サーバ10から、複数の選択肢情報の集計結果を含む結果情報を取得する。例えば、取得部219は、各選択肢情報の投票率又は投票数を含む結果情報、一番投票率が高い又は一番投票数が多い選択肢情報を含む結果情報、又は、各選択肢情報の投票数又は投票率に関する順序を含む結果情報を取得する。
【0074】
この場合、表示制御部214は、取得部219により取得された結果情報に基づく画面をディスプレイ251に表示制御する。これにより、ユーザは、現実の野球の試合の戦略決定に参加し、自分に対応付けられたチームの投票結果を知ることができる。
【0075】
また、表示制御部214は、取得部219により取得された投票の結果情報を表示する第1表示領域と、対戦中の現実の野球の試合を表示する第2表示領域とを含む画面情報をディスプレイ251に表示制御することを含んでもよい。例えば、表示制御部214は、上述した野球の戦略に関する各選択肢情報を表示したり、各選択肢情報に対する投票結果を表示したりする第1表示領域と、同一のウェブページ内で、現実の野球の試合のライブ映像を配信可能なシステムから配信されるライブ映像を表示する第2表示領域とをディスプレイ251に表示制御する。
【0076】
選択部217は、試合中の選択肢情報を受け付ける際に、所定数のチケットを必要としてもよい。例えば、所定数を1枚とし、ユーザに応じてチケットの枚数を増減できるようにしてもよい。この場合、出力部218は、投票された選択肢情報及びユーザ識別情報とともに、ユーザにより設定されたチケットの枚数情報をサーバ10に出力する。
【0077】
また、試合前の投票に用いる第1チケットと、試合中の投票に用いる第2チケットとは、異なるチケットとしてもよい。例えば、第1チケットは、ユーザの課金により付与されるチケットであり、第2チケットは、試合に参加することで付与される無料のチケットでもよい。また、第2チケットは、第1チケットの使用により付与されるチケットでもよく、第1チケットの使用数に応じて、第2チケットの投票の重みが変更されてもよい。
【0078】
<各データの例>
次に、サーバ10のメモリ130に格納されるデータの一部について
図4乃至
図7を用いて説明する。
図4は、第1実施形態に係るユーザデータの一例を示す図である。
図4に示す例のユーザデータ(会員データ)には、登録者(又は会員)IDに関連付けて、ユーザ名、メールアドレス、パスワード、チケット、ポイント、チームなどが含まれる。
【0079】
「登録者ID」は、例えば、ユーザを識別するための情報を含む。「ユーザ名」は、例えば、氏名、ニックネームなどのシステム上でユーザを表示する際に用いられるデータを含む。「メールアドレス」は、例えば、ユーザの連絡先である電子メールアドレスを含む。「パスワード」は、ユーザが自身を認証する際に用いられるデータを含む。
【0080】
「チケット」は、ユーザが、課金やキャンペーンや報酬等により獲得したシステム内通貨を含む。また、チケットは、課金により獲得された第1チケットと、キャンペーン等で付与された無償の第2チケットとを分けて管理されてもよい。
【0081】
「ポイント」は、例えば、選択肢情報の投票結果に応じて付与されたり、キャンペーン等により付与されたりするデジタルな特典を含む。「チームID」は、例えば、システムにより割り振られたチーム識別情報を含む。また、ユーザデータには、住所や、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済情報、ユーザが保有する選手のデジタルカードなどが含まれてもよい。
【0082】
図5は、第1実施形態に係るドラフトデータの一例を示す図である。
図5に示す例のドラフトデータには、ドラフトIDに関連付けて、監督、選手、ユニフォーム、ロゴなどが含まれる。
【0083】
「ドラフトID」は、例えば、運営側で設定されたファン参加型野球リーグのシーズンを識別する情報を含む。「監督」は、例えば、各チームの監督になり得るマネージャの情報である。例えば、監督ごとに、コーチの情報、チーム作りに関する公約の情報、紹介画像(静止画又は動画)等が関連付けられてもよい。
【0084】
「選手」は、例えば、ファン参加型野球リーグにおいてプレイするプレイヤの情報を含む。例えば、「選手」は、打者であれば、各プレイヤのポジション、守備力、攻撃力、走力、肩の強さ、パワーなどの情報を含み、投手であれば、各プレイヤの役割(先発、中継ぎ、抑え)、MAX球速、フィールディング、コントロールなどの情報を含む。また、プレイヤごとに、選手の紹介画像等が関連付けられてもよい。
【0085】
「ユニフォーム」は、例えば、野球のユニフォームのデザイン情報を含む。「ロゴ」は、ユニフォームの所定位置に付されるスポンサー等のロゴ情報を含む。
【0086】
図6は、第1実施形態に係るチームデータの一例を示す図である。
図6に示す例のチームデータには、チームIDに関連付けて、チーム名、監督、選手、送信先などが含まれる。チームデータには、他にもユニフォームやロゴ、スポンサーなどが関連付けられてもよい。
【0087】
「チームID」は、例えば、運営側で設定された各チームを識別するチーム識別情報を含み、
図4に示す「チームID」と同じ情報である。「チーム名」は、割り振られた各ユーザにより選択されたチーム名、又は運営側で設定されたチーム名を含む。「監督」は、各チームに割り振られたユーザ達によりドラフトされた監督の情報を含む。「選手」は、各チームに割り振られたユーザ達によりドラフトされた各選手の情報を含む。
【0088】
「送信先」は、各ユーザにより投票され、集計された結果情報を送信する送信先を識別する情報を含む、送信先の識別情報は、例えば、装置のIPアドレス、メールアドレスなどである。また、「送信先」は、1チームについて、複数関連付けられてもよい。例えば、投票の結果情報は、攻撃時には第1送信先、守備時には第2送信先に送信されてもよい。
【0089】
図7は、第1実施形態に係るイベントデータの一例を示す図である。
図7に示す例のイベントデータには、イベントIDに関連付けて、イベント名、選択肢情報などが含まれる。イベントデータには、他にも各選択肢情報の説明情報などが関連付けられてもよい。
【0090】
「イベントID」は、例えば、運営側で設定された試合中に行われる投票イベントの識別情報を含む。「イベント名」は、運営側で設定された投票イベントの名称を含む。「選択肢情報」は、現実の試合の戦略に関する選択肢情報又はエンターテインメントに関する選択肢情報を含む。
【0091】
なお、イベントIDは、投票の契機となる所定のタイミングの契機情報に関連付けられてもよい。例えば、マネージャが利用する処理装置又は各ユーザ端末20により、各ユーザによる投票を実施するための作戦タイムが指示された場合、第2制御部114は、攻撃側と守備側それぞれで、各選択肢情報を各ユーザ端末20に送信する。また、予め決定されたタイミングである場合、第2制御部114は、エンターテインメントに関する各選択肢情報を各ユーザ端末20に送信する。
【0092】
第2制御部114は、当日の試合でベンチ入りしているメンバーに応じて選択肢情報を変更してもよい。例えば、第2制御部114は、イベントIDがピッチャー交代のイベントIDを示す場合、当日ブルペンに入っているピッチャーを特定し、特定したピッチャーの情報を選択肢情報に設定する。これにより、柔軟に選択肢情報を設定することが可能になる。
【0093】
<表示画面例>
次に、情報処理システム1により提供される画面の遷移例について説明する。
図8は、第1実施形態に係る試合前の画面の遷移例を示す図である。
図8に示す画面遷移例は、時系列的な直接的又は間接的な遷移を示し、必ずしも直接的な遷移を示すものではなく、画面遷移が前後してもよい。
【0094】
図8に示す画面G12は、会員登録後の画面例を示す。画面G12は、ユーザに割り振られたチームが表示され、自分のチームの監督になって欲しい人に投票が行われる画面例である。
【0095】
画面G12において、ユーザは、監督のアイコンの下方左右にある「+」又は「‐」ボタンを押すことで、その監督への投票数を決めることができる。ユーザが「+」ボタンを押すことで、監督のアイコンの右上にある投票数を示す数字が増加し、「‐」ボタンを押すことで、投票数を示す数字が減算される。なお、投票数と使用チケット数とは同じ意味を有し、投票数に応じて、画面G12の左下の「残チケット〇〇数」が変更される。
【0096】
画面G12において、ユーザが、画面右下の「投票する」を押すと、投票された各監督の情報とともに、それぞれの監督の投票数がサーバ10に送信される。監督の投票が終わると、例えば、画面G14が表示される。
【0097】
画面G14は、チームのユニフォームに投票が行われる画面例である。画面G14において、ユーザは、自身が割り振られたチームのユニフォームに投票を行う。投票方法は、監督の投票と同様である。画面G14において、ユーザが画面右下の「投票する」を押すと、投票された各ユニフォームの情報とともに、それぞれのユニフォームの投票数がサーバ10に送信される。また、ロゴの投票及び選手の投票についても同様に行われるが、
図8に示す例では省略する。
【0098】
チーム作りに関する投票が終わり、ユーザは、選手の投票時に所定の選手をフォローしたとすると、システムへのログイン後のマイページにおいて、フォローした選手に関する情報を確認することが可能である。
【0099】
画面G16は、ユーザがフォローした選手の情報を参照できる画面例である。画面G16において、例えば、フォローした選手のアイコンと、フォローした選手について更新された情報と、投票した過去の履歴とが表示される。更新された情報とは、例えば球速アップやパワーアップなどである。また、投票した過去の履歴では、その選手への投票数などが表示される。これにより、ユーザは、試合当日までに選手の状態を把握することができる。
【0100】
画面G18は、対戦カードを示す画面例である。画面G18において、対戦カードが表示され、スターティングメンバーを投票するためのUI部品(例、ボタン)が表示される。ユーザは、自分に割り振られたチームのスターティングメンバーを決定するため、「選手投票はこちら」ボタンを押すと、画面G20に遷移する。
【0101】
画面G20は、スターティングメンバーを投票するための画面例を示す。画面G20において、選手の投票方法は、監督の投票方法と同様であり、ユーザは、ポジションごとに選手を選択し、投票する。
【0102】
画面G22は、スターティングメンバーにおける投票の集計結果の画面例を示す。画面G22において、対戦カードの両チームの予想スターティングメンバーが表示される。例えば、表示時点における各ポジションの選手の投票順が表示されてもよい。これにより、対戦相手のスターティングメンバーを参考にしながら、自チームのスターティングメンバーについて、さらなる投票を行って試合を有利に進めようとすることができる。
【0103】
図9は、第1実施形態に係る投手における戦略投票画面の一例を示す図である。
図9に示す画面G32には、現実の野球の試合のライブ映像が表示される表示領域H30と、投手における戦略の選択肢情報を含む表示領域H32とが表示される。なお、表示領域H30は、必ずしも試合のライブ映像でなくてもよく、バーチャルに試合経過を確認できる表示領域でもよい。
【0104】
画面G32において、試合中のチームのどちらかの監督が、各ユーザに戦略を投票してもらう作戦タイムを指示した場合、現在が作戦タイム中であることが表示され、表示領域H32が表示される。
【0105】
画面G32には、投手における戦略として、コースの各選択肢情報1~13及び球種の各選択肢情報A~Dが表示される。ユーザは、コース及び球種それぞれで選択肢情報を選択する。ユーザが「投票」ボタンを押すと、選択された選択肢情報がサーバ10に送信される。なお、作戦タイムは、所定時間が設定されており、この所定時間が経過すると、投票が打ち切られ、サーバ10の集計部116により投票が集計される。
【0106】
図10は、第1実施形態に係る投手における戦略の集計結果画面の一例を示す図である。
図10に示す画面G34は、
図9に示す画面G32の各選択肢情報の結果を示す。例えば、各コース内に表示される数字は投票率を示す。投票率が一番高いコースである外角低めが強調表示され、決定された選択肢情報(外角低め)が容易に識別可能になっている。
【0107】
また、球種についても同様に、投票率が一番高い速球が強調表示され、決定された選択肢情報(速球)が容易に識別可能になっている。なお、球種についても各選択肢情報に関連付けて投票率が表示されてもよい。
【0108】
図10に示す集計結果を示す結果情報は、例えば、キャッチャーが把握可能な処理装置(第2情報処理装置)にも出力される。この処理装置(第2情報処理装置)は、イヤホン、タブレット端末、スマートフォン、スマートグラスなどのうちの1つである。また、投手における戦略の結果情報は、監督が把握可能な処理装置にも出力され、監督からキャッチャーにサインなどで伝達するようにしてもよい。
【0109】
図11は、第1実施形態に係る打者における戦略投票画面の一例を示す図である。
図11に示す画面G42には、現実の野球の試合のライブ映像が表示される表示領域H30と、打者における戦略の選択肢情報を含む表示領域H40とが表示される。
【0110】
画面G42において、試合中のチームのどちらかの監督が、各ユーザに戦略を投票してもらう作戦タイムを指示した場合、現在が作戦タイム中であることが表示され、表示領域H40が表示される。
【0111】
画面G42には、打者における戦略として、打ち方の各選択肢情報が表示される。ユーザは、複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を選択する。ユーザが「投票」ボタンを押すと、選択された選択肢情報がサーバ10に送信される。
【0112】
図12は、第1実施形態に係る打者における戦略の集計結果画面の一例を示す図である。
図12に示す画面G44は、
図11に示す画面G42の各選択肢情報の集計結果を示す。例えば、各打ち方の左欄に表示される数字は投票率を示す。投票率が一番高い打ち方である「強振」が強調表示され、決定された選択肢情報(強振)が容易に識別可能になっている。
【0113】
決定された選択肢情報は、例えば、監督が把握可能な処理装置(第2情報処理装置)にも出力される。この処理装置(第2情報処理装置)は、イヤホン、タブレット端末、スマートフォン、スマートグラスなどのうちの1つである。監督は、決定された打ち方(強振)を、サインなどで打者に伝達するようにしてもよい。
【0114】
<動作説明>
次に、情報処理システム1の各動作について説明する。
図13は、第1実施形態に係るチーム作りに関する処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す例では、ユーザ端末20とサーバ10とが連携して処理を実行する。
【0115】
ステップS102で、ユーザは、ファン参加型野球リーグに参加するため、運営者が提供するプラットフォームへアクセスし、会員登録を行う。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成された会員登録画面の画面情報をディスプレイ251に表示するよう制御し、第1処理部215は、ユーザ操作を受け付け、会員登録処理を実行し、ユーザにより設定された会員登録情報をサーバ10に出力する。サーバ10の第1制御部113は、ユーザ端末20から会員登録情報を取得し、
図4に示すユーザデータに新規登録する。
【0116】
ステップS104で、ユーザは、チケット購入画面から所定金額の決済処理を行う。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成されたチケット購入画面の画面情報をディスプレイ251に表示するよう制御し、第1処理部215は、ユーザ操作を受け付け、チケット購入処理を実行し、決済情報をサーバ10に出力する。サーバ10の第1制御部113は、例えば外部の決済システムと連携して決済処理を完了させると、
図4に示すユーザデータ内のユーザに所定枚数のチケットを関連付ける。
【0117】
ステップS106で、ユーザは、監督選択画面からチームの指揮を任せたい監督を選択する。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成された監督選択画面の画面情報(例えば
図8に示す画面G12)をディスプレイ251に表示するよう制御し、第1処理部215は、ユーザ操作を受け付け、監督選択処理を実行し、選択された監督の情報と投票数(使用チケット枚数)とをサーバ10に出力する。サーバ10の第1制御部113は、選択された監督の情報と投票数とに基づいて、チームごとに、監督に対する投票の集計を行う。集計の結果、各チームに監督が割り当てられる。
【0118】
ステップS108で、ユーザは、ユニフォーム又はロゴ選択画面からチームのユニフォーム又はロゴを選択する。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成されたユニフォーム又はロゴ選択画面の画面情報(例えば
図8に示す画面G14)をディスプレイ251に表示するよう制御し、第1処理部215は、ユーザ操作を受け付け、ユニフォーム又はロゴ選択処理を実行し、選択されたユニフォーム又はロゴの情報と投票数(使用チケット枚数)とをサーバ10に出力する。サーバ10の第1制御部113は、選択されたユニフォーム又はロゴの情報と投票数とに基づいて、チームごとに、ユニフォーム又はロゴに対する投票の集計を行う。集計の結果、各チームにユニフォーム又はロゴが割り当てられる。
【0119】
ステップS110で、ユーザは、選手選択画面からチームの各選手を選択する。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成された選手選択画面の画面情報をディスプレイ251に表示するよう制御し、第1処理部215は、ユーザ操作を受け付け、各選手の選択処理を実行し、選択された各選手の情報と投票数(使用チケット枚数)とをサーバ10に出力する。サーバ10の第1制御部113は、選択された各選手の情報と投票数とに基づいて、チームごとに、各選手に対する投票の集計を行う。集計の結果、各チームに選手が割り当てられる。
【0120】
以上の処理によれば、情報処理システム1に対して、現実の野球のチームとファンとをより密接にする仕組みを提供し、ユーザであるファンが、現実の野球のチーム作りから参加することができる。なお、チーム作りに関する選択肢情報の選択処理は、上述したドラフト形式で決定されてもよい。
【0121】
図14は、第1実施形態に係る試合中の戦略選択処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示す例では、ユーザ端末20とサーバ10とが連携して処理を実行する。
【0122】
ステップS202で、ユーザは、試合がある日にプラットフォームにログインし、試合の経過を表示し、戦略決定に参加する。例えば、ユーザ端末20の表示制御部214は、画面制御部213により生成された試合表示画面の画面情報をディスプレイ251に表示するよう制御する。
【0123】
ステップS204で、サーバ10の第2制御部114は、試合中に作戦タイムの指示があるか否かを判定する。作戦タイムの指示は、監督による指示や、予め決定されたタイミングや、各ユーザによる指示などのいずれか1つを含む。作戦タイムの指示があれば(ステップS204-YES)、処理はS206に進み、作戦タイムの指示がなければ(ステップS204-NO)、処理はステップS204に戻る。
【0124】
ステップS206で、サーバ10の第2制御部114は、作戦タイムの指示があってから戦略受付期間が終了したか否かを判定する。戦略受付期間は、例えば2分などの試合の進行を妨げない程度の時間である。戦略受付期間が終了していなければ(ステップS206-NO)、取得部115は各選択肢情報を取得してステップS206に戻り、戦略受付期間が終了していれば(ステップS206-NO)、処理はステップS208に進む。
【0125】
ステップS208で、サーバ10の集計部116は、現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計する。
【0126】
ステップS210で、サーバ10の出力部117は、集計された結果情報を、いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して結果情報を報知可能な処理装置に出力する。これにより、ユーザの投票により決定された戦略が、現実の野球の試合の対戦中のプレイヤに伝わり、その戦略が実行される。
【0127】
ステップS212で、サーバ10の第2制御部114は、試合が終了したか否かを判定する。試合が終了すれば(ステップS212-YES)、処理は終了し、試合が終了していなければ(ステップS212-NO)、処理はステップS204に戻る。
【0128】
以上、第1実施形態について詳述したが、上記第1実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、下記に示すように、上記第1実施形態以外にも種々の変形及び変更が可能である。
【0129】
[変形例]
第1実施形態で説明した情報処理システム1は、現実の野球の試合を例に挙げて説明したが、野球だけに限らず、任意の対戦イベントなどのスポーツにも適用可能である。例えばバスケットボール、アメリカンフットボールなどの試合が途中で中断され、戦略を臨機応変に立てられるようなスポーツには好適に適用可能である。また、現実のスポーツの試合には、現状のルール以外の新たなルールによって勝敗を決めるような試合を含む。例えば、野球の場合、1回はベースランニング対決、2回は遠投対決、3回はホームラン競争対決など、1又は複数のプレイヤが野球に関するプレイを行って、最終的に勝敗を決めるような試合も、現実の野球の試合に含める。この場合の選択肢情報は、チームの各プレイヤの中から誰を対決に出場させるかを選ぶため、プレイヤ情報を含む。
【0130】
また、情報処理システム1は、課金等で得た収益の一部を、スポーツイベントのスポンサー等に分配するようにしてもよい。これにより、ユーザが課金し、課金で集まった金額の一部を、スポンサーに還元することができる。また、収益の一部は、均一に、又は活躍に応じて選手に還元されてもよい。
【0131】
[第2実施形態]
第2実施形態では、スポーツイベントではなくエンターテインメントにおいて情報処理システム1を適用する。第2実施形態におけるエンターテインメントとは、リアルタイムに演者のパフォーマンスを変化させることが可能なイベントであり、例えば、テレビ番組の企画、ドラマ、演劇、ダンス、コンサートなどである。第2実施形態におけるサーバ10は、各ユーザからの投票を受け付け、投票結果に応じて次のパフォーマンスを変更する。
【0132】
<システム概要>
第2実施形態におけるシステム構成は、開示の第1実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成と同様である。
【0133】
<構成>
第2実施形態におけるシステムの構成は、
図2及び3における構成と同様である。取得部115は、現実世界のイベントを進行する1又は複数の演者(プレイヤ)の進行(例、パフォーマンス)に関する選択肢情報を取得する。集計部116は、現実のイベント、例えば進行中のイベントを進行する1又は複数のプレイヤに対して、各パフォーマンスの投票を集計する。出力部117は、投票の集計結果を含む結果情報を演者自身またはマネージャ(司会者、現場監督、ディレクター等)が把握可能な処理装置に出力する。また、ユーザが利用するユーザ端末20が、ユーザの操作に応答して、現実のイベントを進行する1又は複数のプレイヤのパフォーマンスに関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を選択すること、選択された少なくとも1つの選択肢情報を他の情報処理装置に出力すること、他の情報処理装置から、複数の選択肢情報の集計結果を含む結果情報を取得すること、取得された結果情報に基づく画面情報を表示画面に表示制御すること、を実行する。
【0134】
例えば、テレビ番組の企画(例えばライブの企画)で出演者のこれから行うパフォーマンスを各ユーザの投票に応じて可変にし、コンサートによる選曲を各ユーザの投票に応じて可変にし、また、ドラマにおいて、次のシーンを各ユーザの投票に応じて可変にし、あるいは、ダンスにおいて、次のダンスを各ユーザの投票に応じて可変にすることができる。また、現実のイベントが行われるスタジアムなどの会場にいるユーザ(観客)に投票してもらうことも可能である。例えば、スタジアムにいるユーザだけが参加できる機能を搭載することも可能である。具体例としては、現地にいるユーザが、スタジアムやアリーナに設置された表示装置の画面に表示されたQRコード(登録商標)を、ユーザ端末20を用いて読み取り、読み取られた選択肢情報に対する投票に参加してもよい。
【0135】
以上、各実施形態及び変形例は、本発明を説明するための例示であり、本発明を各実施形態及び変形例のみに限定する趣旨ではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。また、サーバ側、ユーザ端末側の各処理を適宜統合したり、他方の装置に処理を移行したりしてもよい。
【符号の説明】
【0136】
1…情報処理システム、10…サーバ、20…ユーザ端末、110…プロセッサ、130…メモリ、112…イベント制御部、113…第1制御部、114…第2制御部、115…取得部、116…集計部、117…出力部、118…付与部、210…プロセッサ、212…クライアントアプリケーション、213…画面制御部、214…表示制御部、215…第1処理部、216…第2処理部、217…選択部、218…出力部、219…取得部、230…メモリ
【手続補正書】
【提出日】2022-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報と、前記選択肢情報を選択したユーザのユーザ識別情報又は前記ユーザに割り当てられたチームの識別に関するチーム識別情報とを取得することであって、所定時間内に、攻撃側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からバッターに関する選択肢情報を取得し、及び/又は、守備側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からピッチャーに関する選択肢情報を取得することを含む、前記取得すること、
取得された前記ユーザ識別情報に対応するチームごとに、又は取得された前記チーム識別情報に対応するチームごとに、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、それぞれのチームに対応するそれぞれの第2情報処理装置であって、それぞれのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能なそれぞれの第2情報処理装置に出力すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記取得することは、
前記マネージャにより指定されたタイミング、予め決定されたタイミング、又は各ユーザにより指定されたタイミングを契機とする前記所定時間内に、前記選択肢情報の取得を許可することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
を実行する情報処理方法であって、
前記集計することは、
前記各選択肢情報に基づいて少なくとも1つの選択肢情報を決定すること、又は、前記各選択肢情報の中から選択肢情報の順番を決定することを含む、情報処理方法。
【請求項4】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサが、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
前記結果情報に含まれる集計数が一番多い選択肢情報と同じ選択肢情報を選択したユーザに対して特典を付与すること、
を実行する、情報処理方法。
【請求項5】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサに、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報と、前記選択肢情報を選択したユーザのユーザ識別情報又は前記ユーザに割り当てられたチームの識別に関するチーム識別情報とを取得することであって、所定時間内に、攻撃側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からバッターに関する選択肢情報を取得し、及び/又は、守備側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からピッチャーに関する選択肢情報を取得することを含む、前記取得すること、
取得された前記ユーザ識別情報に対応するチームごとに、又は取得された前記チーム識別情報に対応するチームごとに、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、それぞれのチームに対応するそれぞれの第2情報処理装置であって、それぞれのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能なそれぞれの第2情報処理装置に出力すること、
を実行させるプログラム。
【請求項6】
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報と、前記選択肢情報を選択したユーザのユーザ識別情報又は前記ユーザに割り当てられたチームの識別に関するチーム識別情報とを取得する取得部であって、所定時間内に、攻撃側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からバッターに関する選択肢情報を取得し、及び/又は、守備側のチームに属するユーザの各第1情報処理装置からピッチャーに関する選択肢情報を取得することを含む、前記取得部と、
取得された前記ユーザ識別情報に対応するチームごとに、又は取得された前記チーム識別情報に対応するチームごとに、取得された各選択肢情報を集計する集計部と、
集計された結果情報を、それぞれのチームに対応するそれぞれの第2情報処理装置であって、それぞれのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能なそれぞれの第2情報処理装置に出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項7】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサに、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
を実行させるプログラムであって、
前記集計することは、
前記各選択肢情報に基づいて少なくとも1つの選択肢情報を決定すること、又は、前記各選択肢情報の中から選択肢情報の順番を決定することを含む、プログラム。
【請求項8】
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得する取得部と、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計する集計部と、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力する出力部と、
を備える情報処理装置であって、
前記集計部は、
前記各選択肢情報に基づいて少なくとも1つの選択肢情報を決定すること、又は、前記各選択肢情報の中から選択肢情報の順番を決定することを含む、情報処理装置。
【請求項9】
サーバ装置に含まれる1又は複数のプロセッサに、
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得すること、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計すること、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力すること、
前記結果情報に含まれる集計数が一番多い選択肢情報と同じ選択肢情報を選択したユーザに対して特典を付与すること、
を実行させる、プログラム。
【請求項10】
各ユーザが利用する各第1情報処理装置から、現実の野球の試合の戦略に関する複数の選択肢情報の中から少なくとも1つの選択肢情報を取得する取得部と、
前記現実の野球の対戦中のいずれかのチームに対して、取得された各選択肢情報を集計する集計部と、
集計された結果情報を、前記いずれかのチームに所属する対戦中のプレイヤ又はマネージャに対して前記結果情報を報知可能な第2情報処理装置に出力する出力部と、
前記結果情報に含まれる集計数が一番多い選択肢情報と同じ選択肢情報を選択したユーザに対して特典を付与する付与部と、
を備える情報処理装置。