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特開2023-59558電力供給システム、電力供給方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059558
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】電力供給システム、電力供給方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20230420BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20230420BHJP
   H02B 1/40 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
H02J3/38 130
H02J7/35 K
H02J3/38 110
H02B1/40 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169642
(22)【出願日】2021-10-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔1〕 発行日 令和3年5月14日 刊行物 製品カタログ 「ZEH MAISON for LONGLIFE」(改定版発行日 令和3年9月7日) 「Ecoレジグリッド」 <資 料> 製品カタログ 「ZEH MAISON for LONGLIFE」 <資 料> 製品カタログ 「ZEH MAISON for LONGLIFE」改訂版 <資 料> 製品カタログ 「Ecoレジグリッド」
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔2〕 開催日(公開日) 令和3年5月28日 集会名、開催場所 「脱炭素社会の賃貸住宅セミナー」旭化成ホームズ株式会社開催 オンラインセミナー <資 料> オンラインセミナー講演資料
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔3〕 発行日 令和3年10月8日 刊行物 製品パンフレット/リーフレット 「Ecoレジグリッドのご紹介」 「Ecoレジグリッド」 <資 料> 製品パンフレット 「Ecoレジグリッドのご紹介」 <資 料> 製品リーフレット 「Ecoレジグリッド」
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔4〕 公開日 応募日 令和3年6月24日/審査・発表日 令和3年8月31日 集会名、開催場所 2021年度(令和3年度)省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 一般財団法人省エネルギーセンター 主催 <資 料> 2021年度(令和3年度)省エネ大賞 応募資料 <資 料> 2021年度(令和3年度)省エネ大賞 プレゼンテーション資料
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔5〕 発行日 令和3年8月19日 刊行物 HEBEL HAUS ニュースリリース「2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて RE100目標達成を2025年に前倒し実現へ 独自のZEH-M賃貸住宅推進で電力の地産地消も後押し ~一般社会への再エネ供給を目指し、非FIT電力創出を推進~」 <ウェブ公開アドレス:https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20210819/index/ > <資 料> HEBEL HAUS ニュースリリース
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔6〕 ウェブサイトの掲載日 令和3年8月26日 ウェブサイトのアドレス <URL:https://www.asahi-kasei.co.jp/maison/products/eco-resi/index.html/ > <資 料> 旭化成ホームズ株式会社 商品ラインアップ ウェブページ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔7〕 発行日 令和3年8月27日~令和3年10月8日 刊行物 広告「Ecoレジグリッド」 日本経済新聞他(全6紙)に掲載〔別紙:広告掲載新聞一覧〕 <資 料> 〔別紙:広告掲載新聞一覧〕 <資 料> 掲載新聞広告(3種)
(71)【出願人】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】高橋 浩介
(72)【発明者】
【氏名】宮川 洋之
(72)【発明者】
【氏名】山口 健太郎
【テーマコード(参考)】
5G066
5G211
5G503
【Fターム(参考)】
5G066HA11
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA05
5G066JB03
5G211GG04
5G211GG10
5G503AA01
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA05
(57)【要約】
【課題】分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる電力供給システム、電力供給方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】電力供給システムは、系統からの電力を低圧一括受電する受電盤と、受電盤が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置と、集合住宅における共用部及び各住戸へ受電盤で受電した電力を分配するための複数のブレーカーを有する分電盤と、分電盤の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置と、蓄電池及び太陽光発電装置を少なくとも備える分散型電源と、分散型電源を制御し、系統の停電を検出する制御装置と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
系統からの電力を低圧一括受電する受電盤と、
前記受電盤が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置と、
集合住宅における共用部及び各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配するための複数のブレーカーを有する分電盤と、
前記分電盤の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置と、
蓄電池及び太陽光発電装置を少なくとも備える分散型電源と、
前記分散型電源を制御し、前記系統の停電を検出する制御装置と、
を備える電力供給システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記系統の停電を検出した場合に前記共用部に、前記蓄電池に蓄電されている電力を給電する、
請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記受電盤と前記分電盤との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記系統と前記上位メーター装置との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項5】
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記上位メーター装置と前記受電盤との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項6】
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分電盤と前記下位メーター装置との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項7】
前記下位メーター装置は、前記共用部用の第1の前記下位メーター装置と、前記住戸用の第2の前記下位メーター装置と、を備え、
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分電盤と第2の前記下位メーター装置との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項8】
前記下位メーター装置は、前記共用部用の第1の前記下位メーター装置と、前記住戸用の第2の前記下位メーター装置と、を備え、
前記分電盤と第2の前記下位メーター装置との間に接続される分岐部をさらに備え、
前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分岐部と第2の前記下位メーター装置との間に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項9】
受電盤が、系統からの電力を低圧一括受電し、
上位メーター装置が、前記受電盤が受電した電力の消費電力量を測定し、
集合住宅における共用部及び各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配するための複数のブレーカーを有する分電盤が、前記共用部及び前記各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配し、
前記分電盤の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置が、前記各住戸の消費電力量を測定し、
制御装置が、蓄電池及び太陽光発電装置を少なくとも備える分散型電源を制御し、前記系統の停電を検出する、
電力供給方法。
【請求項10】
請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の電力供給システムの制御装置として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給システム、電力供給方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電力会社と契約し、電力系統から供給される電力を集合住宅内の各戸に配電する配電システムが知られている。電力会社との契約には、高圧電力の一括契約と低圧電力の一括契約とがある。なお、高圧電力の一括契約の場合は、電力系統から各戸に電力を供給する際、高圧受変電装置が必要である(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、近年、再生可能なエネルギーの利用が求められ、太陽電池パネルや蓄電池を有する集合住宅がある。さらに、外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅であるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が求められている。このため、上述したような集合住宅の場合は、断熱性能等を大幅に向上させ、太陽電池パネルや蓄電池等を導入することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-74760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、分散型電源からの電力を有効に用いていなかった。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる電力供給システム、電力供給方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様は、系統からの電力を低圧一括受電する受電盤と、前記受電盤が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置と、集合住宅における共用部及び各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配するための複数のブレーカーを有する分電盤と、前記分電盤の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置と、蓄電池及び太陽光発電装置を少なくとも備える分散型電源と、前記分散型電源を制御し、前記系統の停電を検出する制御装置と、を備える電力供給システムである。
【0008】
本実施形態に係る電力供給システムによれば、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる。
【0009】
(2)本発明の一態様は、前記制御装置は、前記系統の停電を検出した場合に、前記共用部に前記蓄電池に蓄電されている電力を給電するようにしてもよい。
【0010】
本実施形態に係る電力供給システムによれば、停電を検出した場合に、共用部に蓄電池に蓄電されている電力を給電することができる。
【0011】
(3)本発明の一態様は、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記受電盤と前記分電盤との間に設けられているようにしてもよい。
【0012】
(4)本発明の一態様は、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記系統と前記上位メーター装置との間に設けられているようにしてもよい。
【0013】
(5)本発明の一態様は、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記上位メーター装置と前記受電盤との間に設けられているようにしてもよい。
【0014】
(6)本発明の一態様は、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分電盤と前記下位メーター装置との間に設けられているようにしてもよい。
【0015】
(7)本発明の一態様は、前記下位メーター装置は、前記共用部用の第1の前記下位メーター装置と、前記住戸用の第2の前記下位メーター装置と、を備え、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分電盤と第2の前記下位メーター装置との間に設けられているようにしてもよい。
【0016】
(8)本発明の一態様は、前記下位メーター装置は、前記共用部用の第1の前記下位メーター装置と、前記住戸用の第2の前記下位メーター装置と、を備え、前記分電盤と第2の前記下位メーター装置との間に接続される分岐部をさらに備え、前記分散型電源からの電力を給電する給電ノードが、前記分岐部と第2の前記下位メーター装置との間に設けられているようにしてもよい。
【0017】
(3)~(8)の本実施形態に係る電力供給システムによれば、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる。
【0018】
(9)上記目的を達成するため、本発明の一態様は、受電盤が、系統からの電力を低圧一括受電し、上位メーター装置が、前記受電盤が受電した電力の消費電力量を測定し、集合住宅における共用部及び各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配するための複数のブレーカーを有する分電盤が、前記共用部及び前記各住戸へ前記受電盤で受電した電力を分配し、前記分電盤の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置が、前記各住戸の消費電力量を測定し、制御装置が、蓄電池及び太陽光発電装置を少なくとも備える分散型電源を制御し、前記系統の停電を検出する、電力供給方法である。
【0019】
本実施形態に係る電力供給方法によれば、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる。
【0020】
(10)上記目的を達成するため、本発明の一態様は、上述した(1)から(8)のうちのいずれか1つに記載の電力供給システムの制御装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0021】
本実施形態に係るプログラムによれば、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、分散型電源からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電電力量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施形態に係る電力供給システムの概要を示す図である。
図2】実施形態に係る他の電力供給システムの概要を示す図である。
図3】太陽光発電システムと蓄電池を備える集合住宅の概要を説明するための図である。
図4】第1実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図5】第1実施形態に係る制御装置が1つの場合の集合住宅設備の構成例を示す図である。
図6】第1実施形態に係る制御装置の処理手順のフローチャートである。
図7】第2実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図8】第3実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図9】第4実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図10】第5実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図11】第6実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図12】第7実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。
図13】分電盤からの電力供給経路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0025】
<ビジネスモデルの概要>
まず、実施形態におけるビジネスモデルの概要を、図1図3を用いて説明する。
図1は、実施形態に係る電力供給システムの概要を示す図である。図1のように、電力供給システム1は、例えば、住宅2、住宅3、電力会社4、取次会社5、住宅6、電力供給先7を備える。
【0026】
住宅2は、集合住宅または1戸の住宅である。住宅2は、太陽光発電システムを備える。
【0027】
住宅3は、集合住宅または1戸の住宅である。住宅3は、太陽光発電システムと蓄電池を備える。
【0028】
電力会社4は、取次会社5を通じて、住宅2、住宅3から余剰電力を買い取る。なお、電力会社4は、蓄電池を備えていない住宅2からの電力を標準価格で買い取り、蓄電池を備えている住宅3からの電力を標準価格より高いプレミア価格で買い取るようにしてもよい。電力会社4は、取次会社5を通じて買い取った電力を、例えば取次会社5が施工した住宅6と、取次会社5の電力供給先7に供給する。
【0029】
住宅2、3の建築主は、屋根等を取次会社5に賃貸してもよい。その場合、取次会社5は、住宅2の建築主から借りた屋根に太陽光発電システムに設置し、太陽光発電システムの維持管理を行う。取次会社5は、住宅3の建築主から借りた屋根に太陽光発電システムに設置し、蓄電池を設置し、太陽光発電システムと蓄電池の維持管理を行う。取次会社5は、電力会社4の電力の取次を行う。
【0030】
住宅6は、例えば取次会社5が施工した住宅である。住宅6は、集合住宅または1戸の住宅である。
【0031】
電力供給先7は、取次会社5または電力会社4によって運営され、例えば、事務所71、展示場72、工場73である。
【0032】
図2は、実施形態に係る他の電力供給システムの概要を示す図である。図2に示す電力供給システム1Aでは、例えば、取次会社5(図1)と契約している住宅20、電気自動車23、需要家24、住宅20のオーナー(建築主)25、電力卸市場26、第2事業者27、住宅28、および第1事業者の事務所29を含む。
【0033】
住宅20は、例えば賃貸の集合住宅であり、例えば太陽光発電システムや蓄電池を有する分散型電源21を備える。
分散型電源21で発電された電力または蓄電されている電力は、第1事業者を介して住宅20に入居している複数の需要家24の施設に、安価な電気代の電気が給電される。なお、停電時には、分散型電源21から、例えば共用部に蓄電池に蓄電されている電力が供給される。また、分散型電源21は、例えば需要家24の電気自動車23と連携し、電気自動車に電力を給電するようにしてもよい。
【0034】
第1事業者22は、図1における例えば取次会社5である。第1事業者22は、住宅20での余剰電力を第2事業者に供給する。また、第1事業者22は、第2事業者27から安価な価格で電力を購入する。なお、第1事業者22と第2事業者27の関係は、破線四角g10で囲んだような関係である。さらに、オーナー25が住宅20の屋根等を第1事業者に賃借している場合、第1事業者22は、例えば、太陽電池モジュールの数に応じて、または発電された電力や消費された電力量に応じて、屋根の地代をオーナー25に支払うようにしてもよい。
【0035】
住宅28は、第1事業者22に屋根を貸している他の住宅である。住宅28の屋根には、第1事業者によって太陽電池モジュールが設置されている。
第2事業者27は、電力網を備える。第2事業者27は、分散型電源21で発電された余剰電力を第1事業者22を介して購入し、電力卸市場26から電力を購入する。第2事業者27は、住宅28から余剰電力を購入する。第2事業者27は、これらの電力を、第1事業者の事業所29等に給電する。
なお、図2に示したシステムは一例であり、これに限らない。
【0036】
図3は、太陽光発電システムと蓄電池を備える集合住宅の概要を説明するための図である。図3のように、住宅3は、太陽光発電システム31、蓄電池32、上位メーター装置33を備える。また、住宅3は、共用部34と居住部35を備える。共用部34は、例えば、照明、集合玄関機、電気鍵制御装置、コンセント、電話保安ボックス等を備える。居住部35は、例えば101~103と201~203の6戸を備える。居住部35の各戸は、下位メーター装置36を備える。なお、図3の例では、例えばパワーコンディショナーやブレーカー等を省略している。
【0037】
なお、実施形態のビジネスモデルでは、電力事業者と低圧電力の一括契約を結ぶのは取次会社である。そして、居住部35の居住者は、取次会社と電力供給の契約を結び、電気代も取次会社に支払う。
【0038】
通常時、上述したように、低圧電力を一括受電した電力と、発電された電力が、共用部34と居住部35に供給される。なお、例えば、日中、太陽光発電システム31で発電された電力は、各住居に供給され、かつ蓄電池32に蓄電される。そして、夜間、蓄電池32に蓄電された電力が各住居に供給される。このように、実施形態では、発電された電力をできるだけ集合住宅で利用し、電力事業会社から購入する電力量を削減することができる。
【0039】
停電時、共用部34に蓄電池32から電力が供給される。また、停電時、居住部35の各戸には、共用部34から各戸に無線通信用の電力が、例えばアクセスポイント37に例えばLAN(Local Area Network)ケーブルを介して供給される。
【0040】
なお、図1図3の構成は概要であり、これに限らない。集合住宅における戸数は、5戸以下であってもよく、7戸以上であってもよい。
【0041】
以上のように、実施形態のビジネスモデルによれば、発電電力を入居者が購入することで、入居者の環境貢献意識を高めるほか、電力の地産地消を促すことができる。実施形態のビジネスモデルによれば、買い取った電力を取次会社5または電力会社4が運営する電力供給先7で利用することで、取次会社5及び電力会社4が事業活動で消費する電力を再生可能エネルギーに置き換えることに貢献し、より広く、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献できる。
【0042】
また、実施形態のビジネスモデルによれば、建築主にとっては、設備の設置・維持管理費用を要さずに、環境価値及びレジリエンス性の高い賃貸住宅を保有することで、入居者の獲得における競争力強化と、脱炭素社会への参画ニーズを満たすことができる。さらに、実施形態のビジネスモデルによれば、入居者にとっても、大手電力会社より割安な料金で再生可能エネルギー比率の高い電力を購入でき、脱炭素社会への貢献意識を醸成できるだけでなく、災害による停電時には、蓄電池から共用部に供給される電力により、例えば、スマートフォンの充電などを行うことができ、被災後の情報不足解消にも役立つ。
【0043】
なお、従来の集合住宅において、例えば住居毎に太陽電池発電システム等を設置した場合、住居毎に使用電力量が異なるので、例えば不在の住宅の電力は売電され、電力をたくさん消費する住宅には分配されず、電力事業者からその不足分の電力を購入する必要があった。これに対して、実施形態では、余剰電力がある場合、必要な住居に配分することができる。
【0044】
<第1実施形態>
図4は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図4に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100は、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。
集合住宅設備100には、例えば電力会社からの系統10に接続される。系統10は、低圧の一括受電である。
【0045】
本実施形態の集合住宅設備100では、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、受電盤102と分電盤106との間に設けられている。なお、給電ノード121は、後述するように、例えば、センサ103と端子台(図13)を備えている。
【0046】
また、図4において、実線の接続線は電力線であり、鎖線は信号線であり、一点鎖線は例えば電力を供給可能な通信線である。なお、図4では、アース線等を省略して示している。
【0047】
なお、図4では需要家施設の例として説明を簡略化するために2戸を示したが、集合住宅設備100の戸数は、上述したようにこれに限らない。また、集合住宅設備100は、例えば太陽電池モジュール1041の出力を制御するリモコン、外出からの遠隔操作を受け付ける装置等を備える出力制御装置を備えていてもよい。また、集合住宅設備100は、太陽電池モジュールの増設に対応可能なように、例えば太陽光増設盤を備えていてもよい。
【0048】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に、分電盤106の入力側と、給電ノード121を介して制御装置105の第1の出力側とが接続されている。
受電盤102は、出力側に下位メーター装置107の入力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、出力側に切替盤109の第1の入力側と共用部110のコンセント1103が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105の第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102が接続されている。
制御装置105は、第1の制御側に太陽電池モジュール1041が接続され、第2の制御側に蓄電池1042が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0049】
上位メーター装置101は、電力会社と契約する電力量測定用のメーターであり、一括受電メーターである。上位メーター装置101は、複合の需要家施設(112、114)による消費電力量と共用部110による消費電力量とを測定する。なお、上位メーター装置101は、例えばスマートメータであってもよい。
【0050】
受電盤102は、上位メーター装置101に接続され、低圧一括受電により系統10から電力の供給を受ける。受電盤102は、例えば、変流器、系統10に対するブレーカー1061を備える。受電盤102は、供給された電力を、分電盤106に供給する。
【0051】
センサ103は、受電盤102と分電盤106との間に接続され、分電盤106と分電盤106の間に流れる電流の向きを検出する。センサ103は、検出した検出結果を制御装置105に出力する。
【0052】
分散型電源104は、少なくとも太陽電池モジュール1041と蓄電池1042を備える。なお、分散型電源104は、燃料電池、風力発電システム等を備えていてもよい。
【0053】
制御装置105は、第1制御装置1051、および第2制御装置1052を備える。第1制御装置1051、第2制御装置1052は、例えばパワーコンディショナーである。第1制御装置1051は太陽電池モジュール1041を制御する。第2制御装置1052は蓄電池1042を制御する。制御装置105は、太陽電池モジュール1041で創った直流の電気を、家庭で使用できる交流の電気に変換する。制御装置105は、共用部110や需要家施設(112、114)で使用されない太陽電池モジュール1041が創った余剰な直流の電気の電圧を、蓄電池1042に充電可能な電圧に変換し、電圧を変換した電力を蓄電池1042に蓄電させる。制御装置105は、太陽電池モジュール1041の発電量が少ないとき、蓄電池1042に蓄電されている電力を共用部110や需要家施設(112、114)に供給する。制御装置105は、センサ103が検出した電流の流れる向きを示す検出結果に基づいて、蓄電池の充放電を制御する。制御装置105は、系統側からの電力供給の有無を検知して、停電が発生していることを検出した場合、切替盤109を介して蓄電池1042に蓄電されている電力を、共用部110のルータ1101とコンセント1102に供給する。
【0054】
分電盤106は、例えば、分岐先毎に複数のブレーカー1061と、センサ103と、を備える。分電盤106は、連系運転時に受電盤102で受電される電力を、複数の支幹に分岐させ、共用部110と需要家施設(112、114)に分配する。また、分電盤106は、または制御装置105経由で供給される電力を、複数の支幹に分岐させて共用部110と需要家施設(112、114)に分配する。なお、分電盤106は、集合住宅が複数階の場合、階毎に振り分けるようにしてもよい。
【0055】
下位メーター装置107は、共用部110用の消費電力を測定するメーターである。
【0056】
分電盤108は、切替盤109と共用部110のコンセント1103に給電する。
【0057】
切替盤109は、系統10の電力か制御装置105のどちらから通電されているかを判断してスイッチを切り替え、系統からの電力と、制御装置105を介して供給される電力を切り替えて共用部110のルータ1101とコンセント1102に電力を供給する。なお、図4のように、停電時、蓄電池1042の電力は、分電盤106を介さずに、制御装置105から直接、切替盤109に供給される。
【0058】
共用部110は、例えば、集合住宅のロビー、廊下、管理室、集会所等の電気施設である。共用部110は、例えば、ルータ1101、コンセント1102、コンセント1103等を備える。なお、コンセント1103には、通常時に給電され、停電時に供給されない。ルータ1101とコンセント1102には、通常時に給電されず、停電時に給電される。
【0059】
下位メーター装置111は、需要家施設112の消費電力を測定するメーターである。
【0060】
需要家施設112は、集合住宅設備100の例えば第1の住居設備である。需要家施設112は、例えば、アクセスポイント1121、負荷1122(コンセント、電灯等)を備える。
【0061】
下位メーター装置113は、需要家施設114の消費電力を測定するメーターである。
【0062】
需要家施設114は、集合住宅設備100の例えば第2の住居設備である。需要家施設114は、例えば、アクセスポイント1141、負荷1142(コンセント、電灯等)を備える。
【0063】
なお、取次会社5は、下位メーター装置(107、111、113)が測定した結果を取得し、取得した結果に基づいて消費電力を求めて、需要家施設(112、114)の住居者から電気代を徴収する。下位メーター装置(107、111、113)が測定した結果は、例えば制御装置105が所得して電力会社4へ出力するようにしてもよい。
【0064】
なお、図4に示した集合住宅設備100では、太陽電池モジュール1041を制御する第1制御装置1051と蓄電池1042を制御する第2制御装置1052を備える例を示したが、これに限らない。図5のように、集合住宅設備100Aでは、1つの制御装置105Aが太陽電池モジュール1041と蓄電池1042を制御するようにしてもよい。図5は、本実施形態に係る制御装置が1つの場合の集合住宅設備の構成例を示す図である。
【0065】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に、分電盤106の入力側と、給電ノード121を介して制御装置105Aの第1の出力側とが接続されている。
分電盤106は、出力側に下位メーター装置107の入力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、出力側に切替盤109の第1の入力側と共用部110のコンセント1103等が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Aの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Aは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0066】
なお、図4図5の構成において、センサ103は、例えば受電盤102が備えていてもよい。ただし、この場合は、受電盤102に流れる全ての電流を検出するため、大電流に対応したセンサである必要がある。
【0067】
(通常運用時と停電運用時の動作)
次に、通常運用時と停電運用時の動作例を、図4を参照しつつ説明する。
通常時、太陽電池モジュール1041によって発電された電力が、制御装置105を介して分電盤106に供給される。分電盤106は、供給された電力を、共用部110のコンセント1103と需要家施設(112、114)に供給する。発電された電力だけでは需要電力が不足する場合、受電盤102は、系統10の電力を共用部110のコンセント1103と需要家施設(112、114)に供給する。太陽電池モジュール1041によって発電された電力が余剰の場合、制御装置105は、蓄電池1042に充電させた後、発電された電力を、受電盤102を介して系統10へ売電する。なお、通常時、共用部110に給電されるコンセント1103は一例であり、これに限らない。例えば、共用部110に設置されている電灯、玄関の電子鍵の制御装置等への給電も行う。
【0068】
停電時、制御装置105は、系統側からの電力供給の有無を検知して、蓄電池1042に蓄電されている電力を、切替盤109を介して共用部110のルータ1101とコンセント1102に供給する。なお、停電時、太陽電池モジュール1041による発電がある場合、制御装置105は、太陽電池モジュール1041によって発電された電力を分電盤106に供給するようにしてもよい。この場合、分電盤106から、需要家施設(112、114)にも電力を供給するようにしてもよい。なお、停電時、共用部110に給電されるルータ1101とコンセント1102は一例であり、これに限らない。例えば、共用部110に設置されている非常灯、玄関の電子鍵の制御装置等への給電も行うようにしてもよい。
【0069】
図6は、本実施形態に係る制御装置による蓄電池1042の電力出力の処理手順のフローチャートである。なお、図6では、図4を用いて説明した構成における処理例である。
【0070】
(ステップS1)制御装置105は、系統側からの電力供給の有無を検知して停電が発生しているか否かを判別する。制御装置105は、停電が発生していると判別した場合(ステップS1;YES)、ステップS2の処理に進める。制御装置105は、停電が発生していないと判別した場合(ステップS1;NO)、ステップS4の処理に進める。
【0071】
(ステップS2)制御装置105は、蓄電池1042から需要家施設(112、114)への電力の供給を行わず、共用部110のルータ1101とコンセント1102へ給電を行う。
【0072】
(ステップS3)制御装置105は、需要家施設(112、114)の例えば無線通信アクセスポイント、例えばLANケーブルを介して給電する。制御装置105は、処理後、ステップS1の処理に戻す。
【0073】
(ステップS4)制御装置105は、センサ103が検出した検出結果を取得する。
【0074】
(ステップS5)制御装置105は、センサ103の検出結果に基づいて、蓄電池1042から共用部110のコンセント1103および需要家施設(112、114)に電力を出力可能であるか否かを判別する。制御装置105は、110のコンセント1103および需要家施設(112、114)への電力の出力が可能であると判別した場合(ステップS5;YES)、ステップS6の処理に進める。制御装置105は、共用部110のコンセント1103および需要家施設(112、114)への電力の出力が可能ではないと判別した場合(ステップS5;NO)、ステップS7の処理に進める。
【0075】
(ステップS6)制御装置105は、蓄電池1042に蓄えられた電力を共用部110のコンセント1103と需要家施設(112、114)へ出力する。制御装置105は、処理後、ステップS1の処理に戻す。
【0076】
(ステップS7)制御装置105は、蓄電池1042に蓄えられた電力を共用部110のコンセント1103と需要家施設(112、114)に供給することを停止する。制御装置105は、処理後、ステップS1の処理に戻す。
【0077】
なお、図6に示した処理手順や処理内容は一例であり、これに限らない。
【0078】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部及び各住戸へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105と、を備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、受電盤102と分電盤106との間に設けられているようにした。
【0079】
これにより、本実施形態によれば、分散型電源104からの電力の自家消費率を高めて低圧一括受電した電力量を低減することができる。また、本実施形態によれば、停電を検出し、検出時に住居に電力を供給せず、蓄電池1042から共用部110を供給することができる。これにより、本実施形態によれば、集合住宅において非常用の電力を確保することができる。
【0080】
<第2実施形態>
図7は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図7に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Bは、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105B、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。
集合住宅設備100Bには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0081】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10と制御装置105Bの第1の出力側とが給電ノード121を介して接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、出力側に下位メーター装置107の入力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第2の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Bの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Bは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0082】
図7のように、本実施形態の集合住宅設備100Bでは、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、系統10と上位メーター装置101との間に設けられている。なお、制御装置105Bは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0083】
制御装置105Bの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0084】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部及び各住戸へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105Bと、を備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、系統10と上位メーター装置101との間に設けられているようにした。
【0085】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0086】
<第3実施形態>
図8は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図8に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Cは、上位メーター装置101、受電盤102、分散型電源104、制御装置105C、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。
集合住宅設備100Cには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0087】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に、給電ノード121を介して受電盤102の入力側と制御装置105Cの第1の出力側とが接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、出力側に下位メーター装置107の入力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第1の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Cの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Cは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0088】
図8のように、本実施形態の集合住宅設備100Cでは、分散型電源104からの電力を給電する給電ノードが、上位メーター装置101と受電盤102との間に設けられている。なお、制御装置105Cは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0089】
制御装置105Cの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0090】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部及び各住戸へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105Cと、を備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、上位メーター装置101と受電盤102との間に設けられているようにした。
【0091】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0092】
<第4実施形態>
図9は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図9に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Dは、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105D、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。なお、センサ103は、例えば分電盤106が備える。
集合住宅設備100Dには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0093】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、出力側に、下位メーター装置107の入力側と、制御装置105Dの第1の出力側と、分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第2の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Dの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Dは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0094】
図9のように、本実施形態の集合住宅設備100Dでは、分散型電源104からの電力を給電する給電ノードが、分電盤106と下位メーター装置(107、111、113)との間に設けられている。なお、制御装置105Dは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0095】
制御装置105Dの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0096】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部及び各住戸へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105Dと、を備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノードが、分電盤106と下位メーター装置(107、111、113)との間に設けられているようにした。
【0097】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0098】
<第5実施形態>
図10は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図10に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Eは、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105E、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。
集合住宅設備100Eには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0099】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、第1の出力側に下位メーター装置107の入力側が接続され、第2の出力側に給電ノード121を介して制御装置105Eの第1の出力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第2の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Eの第2の出力側が接続され、第1の出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続され、第2の出力側に給電ノード121を介して制御装置105Eの出力側と分岐部115の入力側とが接続されている。
制御装置105Eは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0100】
図10の構成の場合、センサ103は、例えば蓄電池1042による電流を検出する。このため、本実施形態によれば、全体の電流を検出せずに、蓄電池1042による電流を検出するので、センサ103が検出する電流量を低くすることができる。これにより、例えば、総戸数が多い場合、受電盤102にセンサ103を備えるような構成では、耐電流を満足できないセンサであっても、本実施形態では用いることができる。なお、この場合、分電盤106は、経路毎にブレーカーを備え、蓄電池1042の電力を給電する方の経路にセンサ103を設ける。
【0101】
図10のように、本実施形態の集合住宅設備100Eでは、分電盤106から第1経路によって共用部110に給電され、第2経路によって需要家施設(112、114)に給電される。また、集合住宅設備100Eでは、分散型電源104からの電力を給電する給電ノードが、分電盤106と第2の下位メーター装置(111、113)との間に設けられている。なお、制御装置105Eは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0102】
制御装置105Eの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0103】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部110及び各住戸(需要家施設112、114)へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105Eと、を備え、下位メーター装置は、共用部110用の第1の下位メーター装置107と、住戸用(需要家施設112、114)の第2の下位メーター装置(111、113)と、を備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、分電盤106と第2の下位メーター装置(111、113)との間に設けられているようにした。
【0104】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
<第6実施形態>
図11は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図11に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Fは、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105F、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、および分岐部115を備える。
集合住宅設備100Fには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0106】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、第1の出力側に下位メーター装置107の入力側が接続され、第2の出力側に分岐部115の入力側とが接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第2の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Fの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Fは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部115は、第1の出力側に下位メーター装置111の入力側が接続され、第2の出力側に、制御装置105Fの第1の出力側と、給電ノード121を介して制御装置105Fの出力側と下位メーター装置113の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0107】
図11の構成の場合、センサ103は、例えば蓄電池1042による電流を検出する。このため、本実施形態によれば、全体の電流を検出せずに、蓄電池1042による電流を検出するので、センサ103が検出する電流量を低くすることができる。これにより、例えば、総戸数が多い場合、受電盤102にセンサ103を備えるような構成では、耐電流を満足できないセンサであっても、本実施形態では用いることができる。なお、この場合、分電盤106は、経路毎にブレーカーを備え、蓄電池1042の電力を給電する方の経路にセンサ103を設ける。
【0108】
図11のように、本実施形態の集合住宅設備100Fでは、分電盤106から第1経路によって共用部110に給電され、第2経路によって需要家施設(112、114)に給電される。また、集合住宅設備100Fでは、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、分岐部115と第2の下位メーター装置113との間に設けられている。なお、制御装置105Fは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0109】
制御装置105Fの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0110】
以上のように、本実施形態では、系統10からの電力を低圧一括受電する受電盤102と、受電盤102が受電した電力の消費電力量を測定する上位メーター装置101と、集合住宅における共用部110及び各住戸(需要家施設112、114)へ受電盤102で受電した電力を分配するための複数のブレーカー1061を有する分電盤106と、分電盤106の複数のブレーカーと各住戸の負荷との間に設けられる下位メーター装置(107、111、113)と、蓄電池1042及び太陽光発電装置(太陽電池モジュール1041)を少なくとも備える分散型電源104と、分散型電源104を制御し、系統10の停電を検出する制御装置105Fと、を備え、下位メーター装置は、共用部110用の第1の下位メーター装置107と、住戸用の第2の下位メーター装置113と、を備え、分電盤106と第2の下位メーター装置113との間に接続される分岐部115をさらに備え、分散型電源104からの電力を給電する給電ノード121が、分岐部115と第2の下位メーター装置113との間に設けられているようにした。
【0111】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態によれば、複数の需要家施設のうち、通常時に蓄電池からの電力を給電する需要家施設を設定することができる。
【0112】
<第7実施形態>
図12は、本実施形態に係る集合住宅設備の構成例を示す図である。なお、図12に示す集合住宅は、太陽光発電システムと蓄電池を備える住宅3の一例である。
集合住宅設備100Gは、上位メーター装置101、受電盤102、センサ103、分散型電源104、制御装置105G、分電盤106、下位メーター装置107、分電盤108、切替盤109、共用部110、下位メーター装置111、需要家施設112、下位メーター装置113、需要家施設114、分岐部116、分岐部117、および分岐部118を備える。
集合住宅設備100Gには、例えば電力会社からの系統10に接続される。
【0113】
上位メーター装置101は、入力側に電力会社からの系統10が接続され、出力側に受電盤102の入力側が接続されている。
受電盤102は、出力側に分電盤106の入力側が接続されている。
分電盤106は、第1の出力側に給電ノード121を介して制御装置105Gの出力側が接続され、第2の出力側に分岐部116の入力側が接続されている。
給電ノード121のセンサ103は、出力に分岐部118の入力側に接続されている。
分岐部118は、第1の出力側に下位メーター装置107の入力側が接続され、第2の出力側に分岐部117の入力側が接続されている。
下位メーター装置107は、出力側に分電盤108の入力側が接続されている。
分電盤108は、第1の出力側に共用部110のコンセント1103等が接続され、第2の出力側に切替盤109の第1の入力側が接続されている。
切替盤109は、第2の入力側に制御装置105Gの第2の出力側が接続され、出力側に共用部110のルータ1101とコンセント1102等が接続されている。
制御装置105Gは、制御側に分散型電源104が接続されている。
分岐部116は、出力側に下位メーター装置113の入力側が接続されている。
分岐部117は、出力側に下位メーター装置111の入力側が接続されている。
下位メーター装置111は、出力側に需要家施設112が接続されている。
下位メーター装置113は、出力側に需要家施設114が接続されている。
【0114】
図12のように、本実施形態の集合住宅設備100Gでは、分電盤106から第1経路によって共用部110と需要家施設112に給電され、第2経路によって需要家施設114に給電される。需要家施設112は、例えば集合住宅の1階の複数の需要家施設(住居)である。需要家施設114は、例えば集合住宅の2階の複数の需要家施設(住居)である。
本実施形態では、通常時の例えば夜間、蓄電池1042からの電力は、共用部110と、1階の住居である需要家施設112に給電され、2階の住居である需要家施設114に給電されない。また、停電時は、第1実施形態~第6実施形態と同様に、共用部110のルータ1101とコンセント1102等に給電され、1階の住居である需要家施設112と2階の住居である需要家施設114に給電されない。ただし、停電時は、第1実施形態~第6実施形態と同様に、共用部110のルータ1101からLANケーブルを介してアクセスポイントに給電される。
【0115】
また、集合住宅設備100Gでは、分散型電源104が、例えば制御装置105Gを介して分電盤106と下位メーター装置107及び下位メーター装置111との間に接続されている。なお、分散型電源104が接続される位置は、第1実施形態~第6実施形態のいずれかの位置であればよい。なお、制御装置105Gは、第1実施形態と同様に、太陽電池モジュール1041の制御用と蓄電池1042の制御用に2つ備えていてもよい。
【0116】
制御装置105Gの制御内容と制御手順は、第1実施形態の図6と同様である。
【0117】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態によれば、複数の需要家施設のうち、通常時に蓄電池からの電力を給電する需要家施設を設定することができる。
【0118】
図12の構成の場合、センサ103は、例えば共用部110と需要家施設112に流れる。このため、本実施形態によれば、全体の電流を検出せずに、センサ103が検出する電流量を低くすることができる。これにより、例えば、総戸数が多い場合、受電盤102にセンサ103を備えるような構成では、耐電流を満足できないセンサであっても、本実施形態では用いることができる。なお、この場合、図13のように分電盤106は、経路毎にブレーカーを備え、蓄電池1042の電力を給電する方の経路にセンサ103を設ける。
【0119】
図13は、分電盤からの電力供給経路の一例を示す図である。図13の例では、分電盤106は、例えば、センサ103、ブレーカー1063、ブレーカー1064、端子台1065、およびブレーカー1066を備える。
【0120】
ブレーカー1063とブレーカー1064には、受電盤102を介して系統10の電力が供給される。
ブレーカー1063には、蓄電池1042が蓄電した電力を給電しない系統の下位メーター装置113が接続されている。
ブレーカー1064には、センサ103を介して端子台1065が接続されている。ブレーカー1064の系統は、蓄電池1042が蓄電した電力を給電する系統である。
ブレーカー1066は、下位メーター装置107の一端と切替盤109とが接続される。電力は、切替盤109を介して共用部110に給電される。
端子台1065は、入力側に下位メーター装置107の他端と、センサ103を介してブレーカー1064と、制御装置105の出力側とが接続され、出力側に蓄電池1042が蓄電した電力を給電する系統の下位メーター装置111が接続されている。
【0121】
このような構成によって、系統10の電力または太陽電池モジュール1041が発電された電力が、下位メーター装置111に接続されている需要家施設と下位メーター装置113に接続されている需要家施設とに給電される。また、このような構成によって、蓄電池1042が蓄電した電力が、下位メーター装置111に接続されている需要家施設に給電される。また、このような構成によって、停電時に共用部110に電力が給電される。
なお、このような構成は、上述した各実施形態の集合住宅設備100(または100A、100B、100C、100D、105E、100F、100G)が備えていてもよい。
【0122】
なお、上述した各実施形態の構成や動作や処理等は一例であり、これに限らない。各実施形態の集合住宅設備100(または100A、100B、100C、100D、105E、100F、100G)は、他の構成要素を備えていてもよい。
【0123】
また、上述した例では、1つの太陽電池モジュール1041と1つの制御装置105(または105A、105B、105C、105D、105E、105F、105G)の例を説明したが、これに限らない。太陽電池モジュールと制御装置の組は、2つ以上であってもよい。この場合、例えば図5の構成において、制御装置と分電盤106との間に制御装置毎にブレーカーを備える太陽電池モジュール増設盤を、さらに備えていてもよい。
【0124】
なお、本発明における制御装置105(または105A、105B、105C、105D、105E、105F、105G)の機能の全てまたは一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより制御装置105(または105A、105B、105C、105D、105E、105F、105G)が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0125】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0126】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0127】
1,1A…電力供給システム、2…住宅、3…住宅、4…電力会社、5…取次会社、6…住宅、7…電力供給先、10…系統、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G…集合住宅設備、101…上位メーター装置、102…受電盤、103…センサ、104…分散型電源、105,105A,105B,105C,105D,105E,105F,105G…制御装置、106…分電盤、107…下位メーター装置、108…分電盤、109…切替盤、110…共用部、111…下位メーター装置、112…需要家施設、113…下位メーター装置、114…需要家施設、115,116,117,118…分岐部、1061…ブレーカー、1063…ブレーカー、1064…ブレーカー、1065…端子台、1066…ブレーカー、1101…ルータ、1102…コンセント、1103…コンセント、1121,1141…アクセスポイント、1122,1142…負荷、20…住宅、21…分散型電源、22…第1事業者、23…電気自動車、24…需要家、25…オーナー、26…電力卸市場、27…第2事業者、28…住宅、29…第1事業者の事業所、31…太陽光発電システム、32…蓄電池、33…上位メーター装置、34…共用部、35…居住部、36…下位メーター装置、37…アクセスポイント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13