(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059774
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】歩行手すり
(51)【国際特許分類】
E04F 11/18 20060101AFI20230420BHJP
A61H 3/00 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
E04F11/18
A61H3/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021169964
(22)【出願日】2021-10-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】520351233
【氏名又は名称】尾島 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】尾島 潤一郎
【テーマコード(参考)】
2E301
4C046
【Fターム(参考)】
2E301FF01
2E301HH01
2E301HH03
2E301HH06
2E301JJ05
2E301JJ10
2E301KK02
4C046AA22
4C046AA47
4C046CC01
4C046FF02
4C046FF13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】初めの第一歩を踏み出すきっかけが掴みやすく、また歩き始めたら強い握力を必要としなくても突進歩行を止めるなど歩行を補助する歩行手すりを提供する。
【解決手段】縦進行方向の両側に歩幅程度の前後間隔で、また左右においては半歩程度ずらした位置に上方に突出して形成した縦型握体(3)を備えることにより利用者は第一歩が出やすくなり、その後も手足が交互に出やすくなる。また、縦型握部(3)を掌で保持することにより強い握力を必要としなくても突進歩行を止められる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦型に形成した縦型握部(3)を進行方向の両側に歩幅程度の前後間隔で、また左右においては半歩程度ずらして備えていることを特徴とする歩行手すり。
【請求項2】
縦型握部(3)は緊結体(8)などにより既設の手すり棒(10)にも備えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の歩行手すり。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行を補助する手すりに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から広く公知されている歩行手すりの手すり棒は、その径、形状、表面加工、質感等数多く存在するが、いずれも床面と平行に位置している該手すり棒を利用者が握ることにより機能する。
【0003】
パーキンソン病患者は、薬効が切れた時の自立歩行においては、初めの第一歩が出にくい状況(すくみ足)になることが顕著である。更に、第一歩が出たとしても今度は一転して、止まることが出来ない状況(突進歩行)にもなる。
【0004】
0002に示すような従来の歩行手すりでは第一歩を踏み出すきっかけが掴みにくく、また突進歩行になった場合には手すり棒は進行方向に伸びているため、相当な握力で握らないと突進歩行を止めることが出来ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【0006】
特許文献1には、グリップ力を向上させるための滑り止め部を備えた手すりが公開されているが、手すり棒は従来と同様に床面と平行に位置しているため、グリップ力が向上したとしてもパーキンソン病患者の突進歩行などには対処出来ないことも思慮される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、初めの第一歩を踏み出すきっかけが掴みやすく、また歩き始めたら強い握力を必要としなくても突進歩行を止めるなど歩行を補助する歩行手すりを提供することにある。
【0008】
更に、既設の手すり棒にも設置が可能な歩行手すりを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の歩行手すりは、縦型に形成した縦型握部を進行方向の両側に歩幅程度の前後間隔で、また左右においては半歩程度ずらして備えることにより、利用者は最初に握る縦型握部を目標にして第一歩が出やすくなり、その後も手足が交互に出やすくなることを特徴とする。
【0010】
また、縦型握部を掌で保持することにより強い握力を必要としなくても突進歩行を止められることを特徴とする。
【0011】
更に、縦型握部は緊結体などにより既設の手すり棒にも備えることが可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
パーキンソン病患者が薬効の切れた時や握力の弱い利用者、また初めの第一歩が出にくい利用者の歩行補助に資する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係る歩行手すりの一実施例の斜視図である。
【
図2】本実施例の縦型握部の詳細を説明する斜視図である。
【
図3】本実施例を利用している状況を説明する側面図である。
【
図4】本実施例の縦型握部が既設の手すり棒にも取付けが可能であることを説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る歩行手すりの一実施例について、
図1~
図4に基づいて説明する。
図1は、本実施例の全体を示す斜視図である。本実施例の歩行手すり1は、木材等で形成される壁取付け体2に縦型握部3が歩幅程度の前後間隔で、また左右においては半歩程度ずらして取付けられている。
【0015】
図2(a)は、縦型握部3の詳細な斜視図である。縦型握部3は、木材等で形成される縦型握体4とゴム等で形成される緩衝体5により構成され、下部を壁取付け体2にビス等6で取付けられている。
また、壁取付け体2はビス等7で壁面に取付けられている。
【0016】
図2(b)は、縦型握部3を掌で保持する状況を示す斜視図である。
掌で保持することにより強い握力を必要としなくても滑ることなく歩行出来る。
【0017】
図3は、本実施例を利用している状況を説明する側面図である。
握部が縦型のため利用者は最初に握る縦型握部3を目標にして第一歩が出やすくなり、その後も手足を交互に進めやすく歩行出来る。
【0018】
図4は、本実施例の縦型握部3が既設の手すり棒10にも取付けが可能なことを説明する斜視図である。
図4(a)に示すように、緊結体8、ビス等9により縦型握部3は既設の手すり棒10にも取付けることができる。
図4(b)は全体を示す斜視図である
【符号の説明】
【0019】
1 本実施例の歩行手すり
2 壁取付け体
3 縦型握部
4 縦型握体
5 緩衝体
6 ビス等
7 ビス等
8 緊結体
9 ビス等
10 既設の手すり棒
【手続補正書】
【提出日】2021-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向の両側に歩幅程度の前後間隔で、また左右においては半歩程度ずらした位置に上方に突出して形成した縦型握体(3)を備えていることを特徴とする歩行手すり。
【請求項2】
縦型握部(3)は緊結体(8)などにより既設の手すり棒(10)にも備えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の歩行手すり。