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  • 特開-鼻腔拡張具の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023059792
(43)【公開日】2023-04-27
(54)【発明の名称】鼻腔拡張具の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/08 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
A61F5/08
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022030550
(22)【出願日】2022-03-01
(31)【優先権主張番号】P 2022026264
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520493049
【氏名又は名称】坂口 照子
(74)【代理人】
【識別番号】100095245
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 嘉彦
(72)【発明者】
【氏名】坂口 照子
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA02
4C098BB20
4C098BC03
4C098BC12
(57)【要約】
【課題】 細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備える鼻腔拡張具であって、使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着が防止され、且つ使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着防止のための専用部材を必要としない鼻腔拡張具の製造方法を提供する。
【解決手段】 細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備える鼻腔拡張具の製造方法であって、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の剥離カバーを粘着層から剥がし、剥がした剥離カバーの一部を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片を作成し、剥離カバー片を粘着層の長手方向中央部に貼り付ける
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の使用方法であって、粘着層から剥離カバーを剥がし、剥がした剥離カバーの一部を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片を作成し、剥離カバー片を粘着層の長手方向中央部に貼り付け、貼り付けた剥離カバー片を鼻梁頂部に当接させつつ粘着層の剥離カバー片によって覆われていない一対の残余部を鼻梁両側部に密着させることを特徴とする鼻腔拡張具の使用方法。
【請求項2】
鼻腔拡張具の包装紙、包装箱、カタログ、宣伝パンフレット、広告看板への文字や絵による記載により、或いはマスメディアにより、使用者に告知されることを特徴とする請求項1に記載の鼻腔拡張具の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻腔拡張具の使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割され、剥離カバーを剥がし粘着層を鼻梁に密着させて使用する鼻腔拡張具が特許文献1に開示されている。
特許文献1の鼻腔拡張具においては、使用後に鼻腔拡張具を取り外す際に、粘着層が密着した鼻梁頂部の皮膚が剥がれて鼻梁頂部が損傷するのを防止するために、粘着層の長手方向中央部にパッドやネットを密着させて、鼻腔拡張具の使用時に粘着層が鼻梁頂部に密着するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-087766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の鼻腔拡張具には、使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着を防止のための専用部材を必要とするという問題がある。
本発明は、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の使用方法であって、使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着が防止され、且つ使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着防止のための専用部材を必要としない方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の使用方法であって、粘着層から剥離カバーを剥がし、剥がした剥離カバーの一部を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片を作成し、剥離カバー片を粘着層の長手方向中央部に貼り付け、貼り付けた剥離カバー片を鼻梁頂部に当接させつつ粘着層の剥離カバー片によって覆われていない一対の残余部を鼻梁両側部に密着させることを特徴とする鼻腔拡張具の使用方法を提供する。
上記方法によれば、鼻腔拡張具の使用時に鼻梁頂部には剥離カバー片が当接しており粘着層は密着しない。従って、鼻腔拡張具の取り外し時に、粘着層が鼻梁頂部の皮膚を剥がす事態は発生せず、鼻梁頂部は損傷しない。鼻梁頂部への粘着層の密着防止を、剥がした剥離カバーを再利用して作成した剥離カバー片によって実現するので、鼻梁頂部への粘着層の密着防止のための専用部材は不要である。
本発明の好ましい態様においては、鼻腔拡張具の包装紙、包装箱、カタログ、宣伝パンフレット、広告看板への文字や絵による記載により、或いはマスメディアにより、上記方法は使用者に告知される。
鼻腔拡張具の包装紙、包装箱、カタログ、宣伝パンフレット、広告看板への文字や絵による記載により、或いはマスメディアにより、上記方法を使用者に告知し、使用者が前記告知を認知することによって、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割され、剥離カバーを剥がし粘着層を鼻梁に密着させて使用する従来の鼻腔拡張具の、鼻梁頂部の皮膚の損傷が防止された鼻腔拡張具としての使用が促進される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施例に係る鼻腔拡張具の使用方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1(a)に示すように、本発明の実施例に係る鼻腔拡張具1は、紙、布、プラスチック等の単一部材又は複合部材で形成された細長の弾性板2と、弾性板2の一面の全体に形成された粘着層3と、粘着層3に密着した紙、プラスチック等で形成された剥離カバー4とを備えている。剥離カバー4は、長手方向中央で半部分4a、4bに二分割されている。
鼻腔拡張具1を使用する際には、図1(b)に示すように剥離カバー4の半部分4a、4bを粘着層3から剥がし、図1(c)に示すように剥離カバー4の半部分4a又は4bの分割線寄りの部分を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片4cを作成し、図1(d)に示すように剥離カバー片4cを粘着層3の長手方向中央部に貼り付ける。次いで、剥離カバー片4cを鼻梁頂部に当接させつつ粘着層3の剥離カバー片4cによって覆われていない一対の残余部を鼻梁の両側部に密着させる。
鼻梁に沿って曲げられた弾性板2の復元力によって、粘着層3が密着した鼻梁側部が持ち上げられ、鼻腔が拡張し、鼻詰まりが解消する。
鼻腔拡張具1の使用時には、剥離カバー片4cが鼻梁頂部に当接し、粘着層3は鼻梁両側部のみに密着し鼻梁頂部には密着しない。従って、鼻腔拡張具1の取り外し時に、粘着層3が鼻梁頂部の皮膚を剥がす事態は発生せず、鼻梁頂部は損傷しない。
鼻梁頂部への粘着層3の密着防止を、剥がした剥離カバー4の半部分4a又は4bを再利用して作成した剥離カバー片4cによって実現するので、鼻梁頂部への粘着層3の密着防止のための専用部材は不要である。
【0008】
鼻腔拡張具1の包装紙、包装箱、カタログ、宣伝パンフレット、広告看板への文字や絵による記載により、或いは新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、インターネット、書籍、映画等のマスメディアにより、上記方法を使用者に告知しても良い。
鼻腔拡張具1の包装紙、包装箱、カタログ、宣伝パンフレット、広告看板への文字や絵による記載により、或いはマスメディアにより、上記方法を使用者に告知し、使用者が前記告知を認知することによって、細長の弾性板2と、弾性板2の一面の全体に形成された粘着層3と、粘着層3に密着した剥離カバー4とを備え、剥離カバー4は長手方向中央部で半部分4a、4bに二分割され、剥離カバー4を剥がし粘着層3を鼻梁に密着させて使用する従来の鼻腔拡張具1の、鼻梁頂部の皮膚の損傷が防止された鼻腔拡張具としての使用が促進される。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明は鼻腔拡張具に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0010】
1 鼻腔拡張具
2 弾性板
3 粘着層
4 剥離カバー
4a、4b 半部分
4c 剥離カバー片
図1
【手続補正書】
【提出日】2022-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備える鼻腔拡張具の製造方法であって、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の剥離カバーを粘着層から剥がし、剥がした剥離カバーの一部を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片を作成し、剥離カバー片を粘着層の長手方向中央部に貼り付けることを特徴とする鼻腔拡張具の製造方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
特許文献1の鼻腔拡張具には、使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着を防止のための専用部材を必要とするという問題がある。
本発明は、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備える鼻腔拡張具であって、使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着が防止され、且つ使用時の鼻梁頂部への粘着層の密着防止のための専用部材を必要としない鼻腔拡張具の製造方法を提供することを目的とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備える鼻腔拡張具の製造方法であって、細長の弾性板と、弾性板の一面の全体に形成された粘着層と、粘着層に密着した剥離カバーとを備え、剥離カバーは長手方向中央部で二分割された鼻腔拡張具の剥離カバーを粘着層から剥がし、剥がした剥離カバーの一部を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片を作成し、剥離カバー片を粘着層の長手方向中央部に貼り付けることを特徴とする鼻腔拡張具の製造方法を提供する。
上記方法によって製造された鼻腔拡張具においては、鼻腔拡張具の使用時に鼻梁頂部には剥離カバー片が当接しており粘着層は密着しない。従って、鼻腔拡張具の取り外し時に、粘着層が鼻梁頂部の皮膚を剥がす事態は発生せず、鼻梁頂部は損傷しない。鼻梁頂部への粘着層の密着防止を、剥がした剥離カバーを再利用して作成した剥離カバー片によって実現するので、鼻梁頂部への粘着層の密着防止のための専用部材は不要である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
図1】本発明の実施例に係る鼻腔拡張具の製造方法を示す図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
図1(a)に示すように、本発明の実施例に係る鼻腔拡張具1は、紙、布、プラスチック等の単一部材又は複合部材で形成された細長の弾性板2と、弾性板2の一面の全体に形成された粘着層3と、粘着層3に密着した紙、プラスチック等で形成された剥離カバー4とを備えている。剥離カバー4は、長手方向中央で半部分4a、4bに二分割されている。
鼻腔拡張具1を使用する際には、図1(b)に示すように剥離カバー4の半部分4a、4bを粘着層3から剥がし、図1(c)に示すように剥離カバー4の半部分4a又は4bの分割線寄りの部分を鼻梁頂部の幅に切り取って剥離カバー片4cを作成し、図1(d)に示すように剥離カバー片4cを粘着層3の長手方向中央部に貼り付ける。次いで、剥離カバー片4cを鼻梁頂部に当接させつつ粘着層3の剥離カバー片4cによって覆われていない一対の残余部を鼻梁の両側部に密着させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
鼻梁に沿って曲げられた弾性板2の復元力によって、粘着層3が密着した鼻梁側部が持ち上げられ、鼻腔が拡張し、鼻詰まりが解消する。
鼻腔拡張具1の使用時には、剥離カバー片4cが鼻梁頂部に当接し、粘着層3は鼻梁両側部のみに密着し鼻梁頂部には密着しない。従って、鼻腔拡張具1の取り外し時に、粘着層3が鼻梁頂部の皮膚を剥がす事態は発生せず、鼻梁頂部は損傷しない。
鼻梁頂部への粘着層3の密着防止を、剥がした剥離カバー4の半部分4a又は4bを再利用して作成した剥離カバー片4cによって実現するので、鼻梁頂部への粘着層3の密着防止のための専用部材は不要である。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-14
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、鼻腔拡張具の製造方法に関するものである。