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特開2023-60459LEDランプ装置およびLEDランプ装置を備えたコンソールボックス構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060459
(43)【公開日】2023-04-28
(54)【発明の名称】LEDランプ装置およびLEDランプ装置を備えたコンソールボックス構造
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20230421BHJP
   B60R 7/04 20060101ALI20230421BHJP
   B60Q 3/225 20170101ALI20230421BHJP
【FI】
A61L2/10
B60R7/04 C
B60Q3/225
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170085
(22)【出願日】2021-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】呉 慶典
【テーマコード(参考)】
3D022
3K040
4C058
【Fターム(参考)】
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC18
3D022CD11
3D022CD28
3K040AA03
3K040CA05
3K040DB01
3K040FA09
3K040FB05
3K040GA04
3K040GB04
3K040GC18
4C058AA01
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD16
4C058KK02
4C058KK23
(57)【要約】
【課題】コネクターを挿脱する接続エリアとLED光源を設けた基板収容エリアとが一体とされたLEDランプにおいて、基板にハンダ付けされ接続エリアまで延伸する金属端子にコネクターを挿入する際に加わる力が悪影響を与えないようにする。また、LED光源から出射する紫外線がカバーにより遮蔽されない薄型のLEDランプ装置を備えたコンソールボックス構造を提供する。
【解決手段】接続エリアと基板収容エリアとを隔てる隔壁22にぶつかるように金属端子5に屈曲部11aを設ける。カバー6には凹部33と出射部34を設け、出射部34からLED光源2からの出射光がカバーで遮光されないように配置する。これらにより、薄型で信頼性の高いLEDランプ装置1を得ることができる。このLEDランプ装置1は薄型なのでコンソールリッド53内に設置することでき、コンテナ部51の被照射物を紫外線照射するコンソールボックスを得ることができる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外LEDが上面に実装された基板と、前記基板を収容する基板収容エリアおよび外部コネクタを挿脱可能なコネクタ挿入口を有する接続エリアが一体に形成されてなるケースと、一方の端部側が前記基板に接続するとともに他端部が前記接続エリアの内部に突出し複数の屈曲部が形成された金属製の接続端子と、前記紫外LEDおよび前記基板の上面を覆い前記ケースと係合するカバーと、を有するLEDランプ装置であって、
前記基板の上面には、前記紫外LEDの周囲に複数の電子部品が搭載され、
前記カバーは、前記紫外LEDに向かって徐々に前記基板上面との間の距離が小さくなる円錐状の凹部と、当該凹部に位置し前記紫外LEDに対応する位置に設けられ前記紫外LEDの上面より大きい開口部とを備え、
前記紫外LEDは、前記基板上面から当該紫外LEDの上面までの高さが、前記基板上面から当該紫外LEDに隣接する前記電子部品の上面までの高さよりも高く、且つ、当該紫外LEDの上面が前記開口部の底部面よりも前記凹部内に到達しており、
前記凹部の傾斜面は、前記紫外LEDの出射角の範囲外となるように傾斜しており、
前記基板収容エリアは、前記基板の下面と対向する底面と、前記基板の周囲を囲う側壁と、当該基板収容エリアと前記接続エリアを隔てる隔壁とを有し、上側に向かって開口する箱形状とされ、
前記隔壁には、前記接続端子を前記基板収容エリアと前記接続エリアとの間を連通する端子連通部が形成され、
前記接続端子は、屈曲して形成された第1屈曲部および第2屈曲部と、前記基板収容エリア内に位置する一方の端部および前記接続エリア内に位置する他方の端部を有する棒形状とされ、
前記第1屈曲部は、前記基板収容エリア内において前記隔壁に最も近い位置で、当該接続端子を前記接続エリア側に引っ張ったときに屈曲した部分が前記隔壁にぶつかる位置に形成され、
前記第2屈曲部は、前記一方の端部側に形成され前記基板に平行な方向から前記基板側に向かって屈曲しており、
前記一方の端部側が、前記基板に設けた貫通孔に挿入した状態でハンダにて接続されていることを特徴とするLEDランプ装置。
【請求項2】
前記基板と前記接続端子は、前記接続端子の前記接続エリア内において延伸する方向を、前記基板収容エリア内に向かって延長した仮想延長線が当該基板内もしくは当該基板より上面側に位置するように配設し、前記接続端子の一方の端部が前記基板に下面から貫通孔を挿通して上面側に突出して接続されており、
前記第1屈曲部が、前記基板と前記隔壁の間に位置することを特徴とする請求項1に記載のLEDランプ装置。
【請求項3】
前記底面には、前記基板側に向かって開口し前記接続端子を固定する端子収容凹部が形成されており、
前記端子収容凹部は、前記接続端子を両側から挟持する一対の第1立壁と、前記一対の第1立壁の一方の立壁の側端部から直交方向に延びる一対の第2立壁とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のLEDランプ装置。
【請求項4】
前記基板には、前記紫外LEDに対して電気的に直列に接続した可視LEDが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のLEDランプ装置。
【請求項5】
物品を収納するコンテナ部と、開閉可能に設けられ前記コンテナ部を閉じる蓋部分となるコンソールリッドとを有するコンソールボックスにおいて、
前記コンソールリッドには、請求項1から請求項4の何れかに記載のLEDランプ装置を収容するランプ装置取付部が形成されており、
前記LEDランプ装置は、前記コンソールリッドが前記コンテナ部を閉じている状態としたときに前記円錐状の凹部が前記コンテナ部に対向するように前記ランプ収容部に固定されており、
前記コンソールボックスには、前記コンソールリッドの開閉状態を検知するセンサ素子が設けられており、
前記コンソールボックスには、前記コンソールリッドの開閉状態を検知するセンサ素子と、前記センサ素子が前記コンソールリッドの開状態を検知したときには前記紫外LEDの点灯をオフとする制御回路とを備えることを特徴とするコンソールボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクターを接続して紫外LEDを点灯可能なランプ装置に関するもので、特に自動車の車室内に設けるコンソールボックスなどに取付可能な小型のLEDランプ装置およびLEDランプ装置を備えたコンソールボックス構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省電力で高寿命の特徴を生かしたLEDランプが普及している。本出願人は車載用室内照明に用いるため、コネクターにより接続可能な特許文献1のLEDランプを開発した。
【0003】
特許文献1のLEDランプはコネクターを接続する際に誤って端子に余計な応力が加わったとしても、端子を基板に接続するハンダ付けされた基端部に破壊や剥がれが生じることを防ぐようにしている。具体的には、LEDを実装した基板に端子の基端部をハンダ付けし、ハウジングに貫通孔を貫通する。前記端子の前記基板から延びて前記貫通孔を貫通する先端部を基端部に対して基板面と直交する方向にオフセットさせる。又、前記端子の基端部の前記基板へのハンダ付けランドを該基端部の長手方向に沿って延ばしている。
【0004】
特許文献1に記載の技術では、端子の先端部をオフセットすることで、端子と基板とを接続しているハンダ付けされた部分にかかる応力を低減している。同時にハンダ付けする面積を大きくしている。しかしながら、ハウジングに設けている貫通孔の位置を基板の延長位置とし、その貫通孔に対応した量のオフセットをするのみであるため、基板と端子とのハンダ付け部分に加わる応力を十分に低下することができず、ハンダ付けする面積を増やす必要があった。
【0005】
そのため、基板と端子とのハンダ付けの位置がずれると、貫通孔を支点として端子の先端側の位置ずれが生じやすくなる。オフセットしている端子の位置ずれはハンダ付けされた部分に対してかかる応力を増加するおそれがあり、ハンダ付けされた基端部に破壊や剥がれが生じるおそれがあるなどの問題があった。また、端子は基板とのハンダ付けのみで固定されているため、基板と端子とのハンダ付け位置およびオフセット量のばらつきの双方の作用により位置ズレが生じやすく、歩留まりが低下する欠点があった。
【0006】
また、基板に実装したLEDとして可視光を発光するLEDを想定している。カバーレンズがハウジングの基板収納部を外側から覆うように被着することでカバーレンズはLEDの出射面と対向して設けられる。LEDから出射する光はカバーレンズを通して外部に出射する。カバーレンズは透明な樹脂レンズを用いるので、LEDとして紫外光を発光するUV-LEDを用いる場合には、透明な樹脂レンズが劣化する欠点があった。
【0007】
また、物品を収納するコンテナ部とコンテナ部を閉じる蓋部分であるコンソールリッドを回動可能にしたコンソールボックスにおいて、コンソールリッド内にランプケースを設ける構造も知られている(特許文献2参照)。しかしながら、コンソールリッドを開けた状態で車両内部を照明するものであって、コンテナ部の内容を紫外線照射することは想定されていない。そのため、紫外LEDを点灯可能なランプケースを設けた場合には車両内部に向かって紫外線を照射するものとなる。紫外線を人体に向けて照射するのは好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2013-95292号公報
【特許文献2】特開2002-96686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような実情を考慮してなされたものであり、特にコンソールボックスの蓋のように厚みの薄いスペースにも配置することが可能で、UV-LEDを用いても紫外線にて劣化する樹脂製のカバーレンズを用いない、耐久性に優れた小型のLEDランプ装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の観点によれば、特にコンソールボックスの蓋のように厚みの薄いスペースにも配置することが可能で、取付の際にコネクターの挿脱による応力により端子と基板との接合が不安定になりにくい、耐久性に優れた小型のLEDランプ装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明の他の観点によれば、厚みの薄いスペースにも配置することが可能で、取付の際にコネクターの挿脱による応力により端子と基板との接合が不安定になりにくく、かつ、紫外線にて劣化する樹脂製のカバーレンズを用いない、耐久性に優れた小型のLEDランプを備え、コンソールボックスのコンテナ部の内部に向かって紫外線を照射するコンソールボックス構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様は、前記課題を達成するために、下記[1]から[4]のLEDランプ装置およびLEDランプ装置を備えたコンソールボックス構造を提供する。
【0013】
[1] 紫外LEDが上面に実装された基板と、前記基板を収容する基板収容エリアおよび外部コネクタを挿脱可能なコネクタ挿入口を有する接続エリアが一体に形成されてなるケースと、一方の端部側が前記基板に接続するとともに他端部が前記接続エリアの内部に突出し複数の屈曲部が形成された金属製の接続端子と、前記紫外LEDおよび前記基板の上面を覆い前記ケースと係合するカバーと、を有するLEDランプ装置であって、
前記基板の上面には、前記紫外LEDの周囲に複数の電子部品が搭載され、
前記カバーは、前記紫外LEDに向かって徐々に前記基板上面との間の距離が小さくなる円錐状の凹部と、当該凹部に位置し前記紫外LEDに対応する位置に設けられ前記紫外LEDの上面より大きい開口部とを備え、
前記紫外LEDは、前記基板上面から当該紫外LEDの上面までの高さが、前記基板上面から当該紫外LEDに隣接する前記電子部品の上面までの高さよりも高く、且つ、当該紫外LEDの上面が前記開口部の底部面よりも前記凹部内に到達しており、
前記凹部の傾斜面は、前記紫外LEDの出射角の範囲外となるように傾斜しており、
前記基板収容エリアは、前記基板の下面と対向する底面と、前記基板の周囲を囲う側壁と、当該基板収容エリアと前記接続エリアを隔てる隔壁とを有し、上側に向かって開口する箱形状とされ、
前記隔壁には、前記接続端子を前記基板収容エリアと前記接続エリアとの間を連通する端子連通部が形成され、
前記接続端子は、屈曲して形成された第1屈曲部および第2屈曲部と、前記基板収容エリア内に位置する一方の端部および前記接続エリア内に位置する他方の端部を有する棒形状とされ、
前記第1屈曲部は、前記基板収容エリア内において前記隔壁に最も近い位置で、当該接続端子を前記接続エリア側に引っ張ったときに屈曲した部分が前記隔壁にぶつかる位置に形成され、
前記第2屈曲部は、前記一方の端部側に形成され前記基板に平行な方向から前記基板側に向かって屈曲しており、
前記一方の端部側が、前記基板に設けた貫通孔に挿入した状態でハンダにて接続されていることを特徴とするLEDランプ装置。
[2] 前記基板と前記接続端子は、前記接続端子の前記接続エリア内において延伸する方向を、前記基板収容エリア内に向かって延長した仮想延長線が当該基板内もしくは当該基板より上面側に位置するように配設し、前記接続端子の一方の端部が前記基板に下面から貫通孔を挿通して上面側に突出して接続されており、
前記第1屈曲部が、前記基板と前記隔壁の間に位置することを特徴とする[1]に記載のLEDランプ装置。
[3] 前記底面には、前記基板側に向かって開口し前記接続端子を固定する端子収容凹部が形成されており、
前記端子収容凹部は、前記接続端子を両側から挟持する一対の第1立壁と、前記一対の第1立壁の一方の立壁の側端部から直交方向に延びる一対の第2立壁とを備えることを特徴とする[1]または[2]に記載のLEDランプ装置。
[4] 前記基板には、前記紫外LEDに対して電気的に直列に接続した可視LEDが設けられていることを特徴とする[1]から[3]の何れかに記載のLEDランプ装置。
[5] 物品を収納するコンテナ部と、開閉可能に設けられ前記コンテナ部を閉じる蓋部分となるコンソールリッドとを有するコンソールボックスにおいて、
前記コンソールリッドには、[1]から[4]の何れかに記載のLEDランプ装置を収容するランプ収容部が形成されており、
前記LEDランプ装置は、前記コンソールリッドが前記コンテナ部を閉じている状態としたときに前記円錐状の凹部が前記コンテナ部に対向するように前記ランプ収容部に固定されており、
前記コンソールボックスには、前記コンソールリッドの開閉状態を検知するセンサ素子と、前記センサ素子が前記が前記コンソールリッドが開状態を検知したときには前記紫外LEDの点灯をオフとする制御回路とを備えることを特徴とするコンソールボックス。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、接続端子に屈曲部を設けるとともにケースには隔壁を設けたので、接続端子を確実に固定することができ、コネクターの挿脱による応力により端子と基板との接合部に応力が伝わることを防止することができる。厚みの薄いLEDランプ装置とすることができる。また、UV-LEDを用いた場合でも紫外線にて劣化する樹脂製のカバーレンズを用いない、耐久性に優れた小型のLEDランプ装置を提供することができる。
また、厚みの薄いスペースにも配置することが可能な紫外線を照射するLEDランプ装置を用いるので、コンソールボックスのコンテナ部の内部に向かって紫外線を照射するコンソールボックス構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、車両用のコンソールボックス構造の設置例を説明する車室内を示す概略斜視図である。
図2図2は、車両用のコンソールボックス構造の断面図である。
図3図3は、LEDランプ装置の斜視図である。
図4図4は、LEDランプ装置の断面図である。
図5図5は、LEDランプ装置の内部に設置する基板を示す斜視図である。
図6図6は、第1の実施形態の変形例における接続端子を示す斜視図である。
図7図7は、図5の接続端子を収容したLEDランプ装置のケースの底部の要部を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照しながらコンソールボックスの例を基に説明する。
【0017】
〔第1の実施の形態〕
最初に図1および図2を用いてLEDランプ装置を設けた車両用のコンソールボックスの構成について説明する。LEDランプ装置への給電は車両に設けた図示しないスイッチや制御回路を通して行われる。
【0018】
図1に示すように、自動車等の車両室内の運転席S1と助手席S2との間には、一般的に車両前後方向に延びるセンターコンソールCCが設けられている。センターコンソールCCには、内部に物品を収納するコンソールボックス50を備えている。なお、図1において符号Hが、運転席S1の前方に設けたハンドルを示す。
【0019】
図2はコンソールボックス50の前後方向に沿った断面図である。コンソールボックス50は、内部に物品を収納するコンテナ部51と、ヒンジ52を中心として回動可能に装着されコンテナ部51を閉じる蓋となるコンソールリッド53からなっている。本実施形態では、車両前後方向の後ろ側にヒンジ51を設け、コンソールリッド53の前方側を持って回動することで開閉ができるように形成されている。なお、図2においてコンソールリッド53を少し開けた状態、すなわち、前側においてコンテナ部51との係止状態を外してコンソールリッド53を僅かに上側に回動した状態を示している。なお、コンソールボックス50についての説明においては、「前」「後」「上」「下」との記載は、図2に示したようにコンテナ部を「下」、コンソールリッド53を「上」にして下側に凹んだ収容部54を設けた構成を基準として直交座標で示し、図1の車両の前後方向を「前」「後」として説明する。
【0020】
コンテナ部51は、一般的には立方体形状とした収容部54が形成されており、収容部54内に物品を収納できるようになっている。本実施形態では収容部54内に収容した物品に対してLEDランプ装置から紫外線を照射することで、紫外線照射処理を施す紫外線照射処理室としても機能する。
【0021】
コンソールリッド53は、収容部54を覆うようにコンテナ部51に取付られており、ヒンジ52を設けた側と反対側の端部に図示しない爪部を備える。爪部はコンテナ部に設けた爪受け部に係止することでコンテナ部51の上面とコンソールリッド53の下面が接触するように形成されており、コンソールリッド53の下面の大きさは収容部54の上部開口の大きさよりも大きい。また、コンソールリッド53の下面には、LEDランプ装置1を収容するためのことができるようにランプ装置取付部55が形成されている。ランプ装置取付部55は、コンソールリッド53の下面から上面に向かって形成された凹部として形成されている。
【0022】
LEDランプ装置1は、コンソールリッド53がコンテナ部51を閉じている状態としたときにカバー6に形成した円錐状の凹部31がコンテナ部51に対向し、収容部54内を照射するように下向きにランプ装置取付部55に固定されている。
【0023】
次にLEDランプ装置1について図3から図5を用いて説明する。
【0024】
図3はLEDランプ装置1の斜視図、図4が断面図、図5がLED光源などの電子部品を搭載した基板3の斜視図である。
【0025】
以下の説明では、LEDランプ装置1についての「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に指示のない限り基板に実装したLED光源2の位置を基準として直交座標で示し、LED光源2からの光の出射方向を「上」とする。従って、「上」はLED光源2からの光が出射する光軸方向に相当する。「下」はLED光源2の出射方向と反対側、すなわち基板3側の方向、前後方向はランプ装置に取り付けるコネクタの挿脱方向に相当し、「前」はコネクタの挿入方向、「後」はコネクタを取り外す際の抜き方向に相当する。なお、コンソールボックス50の説明における「上」「下」とLEDランプ装置1についての「上」「下」との記載は一致しない。LEDランプ装置1を図2に示したようにコンソールボックス50のコンソールリッド53内に取り付けた状態は、図2における下方向が、LED光源2の「上」に相当する。
【0026】
LEDランプ装置1は、コネクタ40が挿入される接続エリア(ソケット部)4bおよびLED光源2が設置されている基板収容エリア4aを形成したケース4と、ケース4に固定したカバー6を備え、カバー6はケース4内に収容されているLED光源2を搭載した基板3を覆っている。また、接続エリア4bのコネクタ挿入口4cの中には複数の接続端子5(本実施形態においては2本)が配設されている。
【0027】
LED光源2は、紫外線を照射する表面実装型のUV-LED(紫外LED)が基板3の上面3aに搭載されている。LED光源2からの光の照射方向の中心軸(光軸)が基板3の上面3aに対して面直方向となるように実装されている。LED光源2から指向性のある光が照射される。LED光源2は、表面実装型のUV-LEDに限るものではなく、砲弾型のLEDモジュールなど種々の形態のものを用いることができる。
【0028】
また、本実施形態においては、LED光源2としてUV-LED(紫外LED)を放射するLED素子と可視光の一種である青色を発光する可視LED素子を一つのパッケージ内に設けた1つの表面実装型パッケージからなるLED光源を用いている。UV-LED(紫外LED)素子と可視LED素子はパッケージ内において制限抵抗を介して直列に接続されており、UV-LED(紫外LED)と可視LEDが同時に点灯し、いずれか一方が故障し断線したときには両方のLEDが消灯するように形成されている。これにより、UV-LEDが点灯していることを可視LEDの発光にて目視で確認することができる。
【0029】
なお、UV-LEDは、発光波長がUV-C領域にピーク波長を有する深紫外LED素子を用いる。UV-C領域の光を用いることでコンソールボックス50の収容部54内に載置した物品の表面を殺菌する力がUV-AやUV-B領域の紫外線を用いる場合に比べて強くすることができるからである。また、LED光源2として紫外LED素子のみを設けたLEDパッケージを用いても良い。LEDパッケージとはLED素子、LED素子と基板3の配線と接続するパッケージの電極、LED素子を保護する透光性の保護部材およびこれらを保持する保持部材を備えハンドリングしやすい形態とした電子部品をいう。
【0030】
基板3は、LED光源2を点灯制御するための配線を形成したプリント配線板であり、ガラスエポキシ銅張積層板を用いた。基板上面3aにはLED光源2と電気的に接続するための図示しないボンディングパターンが形成されておりLED光源2の電極とハンダによって接続固定されている。基板3には図4に示すように少なくとも2箇所の端子接続孔3cが形成されている。端子接続孔3cは、基板上面3aと基板下面3bとの間を貫通する。端子接続孔3c(貫通孔)には、基板下面3b側から接続端子5の一方の端部5aが挿入し基板3とハンダ付けすることで図示しない配線と電気的に接続されるとともに基板3に固定されている。基板3は、フレキシブルプリント基板や金属基板などを用いても良い。符号3dは、基板側面に設けた係止溝でありケース4の所定位置で係止するために設けられている。
【0031】
基板3の上面3aには、図5に示したようにLED光源2以外にLEDランプ装置を駆動するために必要な複数の電子部品7も実装される。LED光源2と隣接する周囲に設けられる電子部品はLED光源2よりも高さの低い電子部品を配置する。LED光源の高さとは、基板上面3aの表面からLED光源の上面までの高さをいう。同様に電子部品の高さとは、基板上面3aの表面からそれぞれの電子部品の上面までの高さをいう。また、本実施形態においては、図4に示したように上面視において後述するカバー6に設けた凹部33に相当する領域内において、LED光源2の周囲の隣接する電子部品の高さを低いものとし、LED光源2から離れた位置の電子部品についてはLED光源2の周囲の隣接する電子部品の高さよりも高いものを含んでも良いものとして電子部品7のそれぞれをレイアウトしている。これにより、カバー6の凹部33の傾斜面33aと干渉しながら薄型化を図ることができるからである。
【0032】
LED素子は消費電力が小さくかつ長寿命であることから、長時間連続的に点灯させることに適した光源である。明るい照射光が必要な場合にはLED素子に通電する電流を多くする。LEDに流す電流が増加するとLEDの発熱量が大きくなる。また、長時間の連続点灯も発熱量が大きい。発熱量が大きくなる場合には、基板として絶縁層および配線層を設けた金属基板を用いることが好ましい。金属基板を用いることで金属基板を通してLED素子で生じた熱を効率良く放熱することができるからである。また、鉄合金、銅合金やアルミニウム合金を用いることで安価に提供でき得る。
【0033】
また、LED光源2と隣接する電子部品の中には温度制御を行うIC7aを含んでいる。LED光源2の近くにIC7aを設けることで、LED光源2の温度をより正確に捉えて制御することができる。例えば、IC7aは、LED光源2の発熱量が大きくなって所定の温度よりも温度上昇したときに、LED光源2への通電量を減少させるもしくはLED光源2への電源の供給を停止させることによってLED光源2の発熱を減らす制御を行う。
【0034】
接続端子5は、金属性の棒形状である。具体的には黄銅に錫メッキを施した線材を用いた端子であり、複数の折り曲げ加工が施されたものを用いる。材質は黄銅に限るものではなくリン青銅を用いても良い。線材に折り曲げ加工を施したものを用いることで、プレス端子や切削ピン端子のような切削クズや抜きカスが生じないので材料の無駄がなく、また高価なプレス加工のための金型への投資が不要になるので安価にすることができ得る。端子形状は断面形状が矩形、特に正方形の形状とすると、棒材の直進形状および屈曲形状を保持しやすくなり、歩留まりが向上する。
【0035】
接続端子5は、図4および図5に示すように、ケース4の基板収容エリア4a内に位置する基板接続部10と、ケース4の接続エリア4bの内部に突出するコンタクト部12を有する。基板接続部10側の端部5aが、基板3の端子接続孔3cを基板下面3bから挿通した状態でハンダにより電気的および機械的に固定されている。コンタクト部12側の端部5bは、コネクタ挿入口4cに挿入する図示しないコネクタの端子と接続するようにコネクタ挿入口4cの内部に突出している。接続端子5の両方の端部5a,5bの先端は尖突形状に形成して、基板の端子接続孔3cまたはコネクタとの接続が容易になるようにされている。
【0036】
また、基板接続部10には折り曲げて形成した第1屈曲部13および第2屈曲部15を備える。第1屈曲部13は、基板収容エリア4a内において隔壁22に最も近い位置に形成されている。第1屈曲部13は、接続端子5をコンタクト部側端部5a側、言換えれば接続エリア側に引っ張ったときに隔壁22にぶつかる位置および形状とされている。図示しないソケットを着脱状態から取り外すときの方向であるコンタクト部側端部5a側(図4における後側)に向かって引っ張った際に、接続端子5が引っ張られる。その際に第1屈曲部にぶつかることで変形を抑止することができる。また、接続端子5と基板5との接続箇所に対して余計な応力が生じることを抑止できる。これにより接続端子5と基板5との接続の信頼性を高めることができる。
【0037】
基板3と接続端子5は、接続端子5の接続エリア4b内に位置する領域においては、接続エリア4b内において延伸する方向(前後方向)を前記基板収容エリア内に向かって延長した仮想延長線Lが、図4に示したように基板5の面内方向と重なる位置となるように2箇所の屈曲部を設けている。第1屈曲部13は仮想延長戦Lから下方向に屈曲する。さらに、下方向に屈曲した後に基板下面3bに沿って平行に延伸する平行延伸部14を形成するように屈曲させている。
【0038】
第2屈曲部15は、基板収容エリア4a内において隔壁22と反対側の位置に形成されている。第2屈曲部15は、基板下面3bに沿って平行に延伸する平行延伸部14から上方向に向かって屈曲し、接続端子5の基板側端部5aが基板3の下面から端子接続孔3cを挿通して上面側に突出する。端子接続孔3cの部分および平行延伸部14の少なくとも一部がハンダ付けにより電気的および機械的に接続され、接続端子5が基板3に固定される。
【0039】
なお、第1屈曲部13が隔壁22と干渉しやすくするために、仮想延長戦Lが基板5より上面側に位置するように大きく屈曲させても良い。さらに、図4および図5において、接続端子5の平行延伸部14は基板下面3bに沿って延伸して、基板下面3b側から端子接続孔3cを挿通させていたが、逆に、接続端子5の平行延伸部14を基板上面3aに沿って延伸して、基板上面3a側から端子接続孔3cを挿通させても良い。その場合には、仮想延長戦Lが基板5の面内と重なる位置もしくは下面側に位置するように、第1屈曲部13の屈曲方向を上下逆転させれば良い。
【0040】
ケース4は、図3および図4に示したように前側に設けた基板収容エリア4aと後側に設けた接続エリア4bとからなる。接続エリア4bは、図示しないコネクタを挿脱して接続端子5と電気的に接続するための結合部分であり、ソケット部に相当する。後ろ側から前側に向かってコネクタを接続エリア4bの内部に挿入することで接続する。そのために後ろ側にコネクタの形状に対応する形状としたコネクタ挿入口4cが形成されている。本実施形態では概略四角筒形状をなすように形成している。ケース4は、不透光性のポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)を用いた射出成型により一体に形成されており、ポリプロピレン樹脂(PP)、ナイロン、PPS、PCなどの樹脂材料により形成しても良い。
【0041】
基板収容エリア4aは、底面20と、底面20の左側端および右側端から上側に向かって延びる側壁21と、基板収容エリア4aと接続エリア4bとを隔てる隔壁22にて囲われた上側および前側が解放している凹形状を形成している。一対の側壁21の夫々の外表面には、カバ-6の係合部30と嵌合するための嵌合爪23が外側表面から突出して形成されている。一対の側壁21の内側には、基板3を前側からスライドさせて収容し固定するスライド溝が形成されている。スライド溝に沿って前側から後側に向かって基板3をスライドさせ隔壁22に当接したときに、基板3の側面に形成されている係止溝3dが係合する係止突起がスライド溝内に形成されている。
【0042】
隔壁22は、図4に示すように底面20の後方端、すなわち基板収容エリア4aと接続エリア4bとの境界に位置し、底面20から上側に向かって延びる板面である。また、隔壁の中央部には、接続端子5を通すための端子連通部25が形成されている。端子連通部25は、接続端子5が基板収容エリア4aと接続エリア4bとの間を通るようにそれぞれの接続端子5の大きさに対応した2つの孔からなる。端子連通部25は、孔により形成する代わりに隔壁22の上端縁から一部を切り欠いた切り欠き部により形成しても良い。また、接続端子5を基板3に取り付けた状態で、基板3を基板収容エリア4aの前側からスライドさせて収容し固定すると、接続端子5が端子連通部25を基板収容エリア4a側から接続エリア4b側に向かって挿通する。これにより、別途コネクタを設けることなく、基板3の固定によりソケット構造が接続エリア4bに形成される。
【0043】
カバー6は、図3および図4に示したように、ケース4の側壁21を覆い嵌合爪23と嵌合する開口を設けた係合部30と、ケース4の前側の端部を覆って基板収容エリア4aを区画する前壁部31と、基板上面3aを覆うカバー上面32とからなり、ケース4に取り付けることで基板収容エリア4aを形成する。カバー6も、不透光性のポリプロピレン樹脂(PP)を用いた射出成型により一体に形成されており、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ナイロン、PPS、PCなどの樹脂材料により形成しても良い。また、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの可視光を透過可能な透光性樹脂を用いて射出成型によって一体に形成されたものとしても良い。
【0044】
カバー上面32には、LED光源2の真上に位置する出射部32と、出射部32の回りに設けた凹部33が設けられている。凹部33は、LED光源2の位置を中心とした円錐状の傾斜面とされ、図4に示したようにカバー上面32表面からLED光源2に向かって徐々に基板上面3aとの間の距離が小さくなる傾斜面33aを備える。凹部33には、最も基板上面3aに近い位置となる中心部に出射部34が形成されている。出射部34は、LED光源2の上面よりも大きな開口からなり開口部に相当する。本実施形態ではLED光源2として上面視でほぼ正方形なものを用い、出射部34をLED光源2の上面の対角線の長さの1.1~1.2倍の大きさの直径の円形状としている。
【0045】
カバー6をケース4に取り付けた状態において、LED光源2の最上面が凹部33内に突出する。LED光源2の上面に指向性を調整するための凸レンズ素子などが設けられている場合には、少なくともそのレンズ素子の最上部が凹部33内に突出する、具体的には図4に示したように、出射部34となる開口の底部より上側に突出する。これらの配置としたことによりLED光源2の出射面が凹部33内に突出することになり、LED光源2から出射する紫外線がカバー32にて遮られることを防止することができる。
【0046】
凹部は、LED光源2の出射角の範囲外となるように傾斜している。具体的には、凹部33の傾斜面33aはLED光源2の配光特性において、光軸を0度としたとき光軸上の光度に対して1/10の光度の光となる角度を示す配光角よりも拡いた角度に形成している。これにより、LED光源2から照射される紫外線によりカバー6が暴露され、劣化することを実質的に防止することができる。LED光源2の出射角とは、光軸上の光度に対して1/10の光度の光となる角度をいう。
【0047】
また、傾斜面33aに合せて、凹部33と基板3上に配置された電子部品7とが干渉しないように回路部品のレイアウトと傾斜面の大きさおよび角度を調整している。図5の符号7aから7dは、電子部品の代表例を示すもので、それぞれ温度制御IC,定電流IC、電源IC、タイマー素子およびインダクタである。インダクタ7eは他の電子部品に比べて高さも高い。LED光源2と同等もしくはLED光源2よりも高い。よって、凹部33に対応する領域より外側に配置するのが好ましい。さらに、温度制御IC7aの高さは、基板上面3aから出射部34となる開口の底部までの高さよりも低いものとし、カバ-6と干渉せず、かつ薄型のLEDランプ装置1としている。
【0048】
次に、図2を参照しながらLEDランプ装置1を設けたコンソールボックス50について、もう一度説明する。
【0049】
コンソールリッド53の下面に形成されたランプ装置取付部55にLEDランプ装置1を取り付ける。ランプ装置取付部55には、図示しないコネクタが準備されており、コネクタをコネクタ挿入口4cから挿入した状態で設置する。このときLED光源2の出射光は、コンソールリッド53を閉じたときにコンテナ部51の収容部と対向するように設置している。コンソールリッド53を閉じた状態でLED光源2の点灯スイッチがONとなると、LED光源2のUV-LED素子から照射される紫外線と、可視LED素子から照射される青色光が収容部内を照射する。
【0050】
このとき、収容部54の内部にスマートホンやタブレット端末などのポータブル端末や、マスクや、ボールペンなどの被照射物を入れておけば、LED光源2からの照射光によって照射処理がなされる。UV-LED素子として、UV-Cの波長域の紫外線を発光する深紫外LEDを用いれば、被照射物の表面殺菌を施すことができる。また、LEDランプ装置1が薄型に形成されるとともにLED光源2から照射される紫外線がカバー6で減光されることなく出射するので、コンソールボックスを大型化することなく、紫外線照射機能を得ることができる。
【0051】
また、コンソールボックス50には、コンソールリッド53の開閉状態を検知するセンサ素子56が設けられている。センサ素子56は機械式、光学式いずれのタイプのものでも良く、その設置場所も図2に示したコンテナ部51の開口端部に限らず、他の場所であっても良い。センサ素子56がコンソールリッド53の開状態を検知したときにはLED光源2の点灯をオフとする制御回路を備えている。これにより、LED光源2は、コンソールリッド53が開状態ではOFFとなり、コンソールリッド53が閉状態のときのみONとすることができ、LED光源2から紫外線を照射した状態のまま、誤ってコンソールリッド53を空けた場合であっても、車室内に紫外線が漏れ出ることを防止することができる。また、LED光源2はUV-LED素子と可視LED素子が直列に接続しているので、目に見えないUV-LED素子の点灯状態を可視LED素子の点灯により確認できるので、センサ素子56が故障した場合であっても、車室内に向かって紫外線が照射していることを目視で確認できるので、LEDランプ装置1の図示しないメインスイッチをOFFとすることで、車室内を紫外線で照射することを早期に止めることができる。
【0052】
〔変形例〕
次に、第1の実施の形態で用いたLEDランプ装置1についての変形例を説明する。図6は接続端子40を、図7は接続端子40を固定するケース4の底部を示す部分斜視図である。他の点については第1の実施形態と同一であるので、同一の符号を付してここでの説明は省略する。
【0053】
接続端子40は、図6および図7に示すように基板3の面内方向に対して垂直な第1方向D1に延びる基板接続部43と、基板3の面内方向に平行で第1方向D1に直交する第2方向D2に延びるとともにケース4の接続エリア4bの内部に突出するコンタクト部42を有する。基板接続部43側の端部45aが、基板3の端子接続孔3cを基板下面3bから挿通した状態でハンダにより電気的および機械的に固定されている。コンタクト部42側の端部45bは、コネクタ挿入口4cに挿入する図示しないコネクタの端子と接続するオス端子として機能するために、コネクタ挿入口4cの内部に突出している。接続端子40の両方の端部45a,45bの先端は尖突形状に形成して、基板の端子接続孔3cまたはコネクタとの接続が容易になるようにされている。また、基板接続部43とコンタクト部42との間には、少なくとも2箇所の屈曲部を設けた被固定部41を備える。被固定部41は後述するケース4内に設けた端子収容凹部24に位置決めされ固定される。
【0054】
端子収容凹部24は、LEDランプ装置1とコネクタとの脱着による応力が接続端子40を通して接続端子40と基板3との接合部分に伝わるのを防止するように機能する。また、接続端子40の一部を保持する機能も有する。具体的には、端子収容凹部24は、図7に示すように接続端子を左右両側から挟持する一対の第1立壁24aと、第1立壁24aの一方の立壁の側端部から直交方向に延びる一対の第2立壁24bとを備える。これにより、接続端子40の被固定部11を前後方向の両側および左右方向の両側から挟持して位置決めすると同時に固定する。従って被固定部11は端子収容凹部24内にて保持、固定されることで、移動が規制された強固な固定が行われる。
【0055】
以上に、本発明の実施形態及びその変形例を説明したが、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその趣旨から逸脱することなく他の様々な形で構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。例えば、コンソールボックス1は、車に搭載されるコンソールボックスに限るものではない。蓋となるコンソールリッドも回動して開閉するものに限らない。収納部を備えるボックスと、ボックスに比べて厚みが薄く収納部を覆う蓋状の遮蔽部材とを備えるものであれば車室内に設けるものに限らないし、回動以外の方法で開閉する蓋でも良い。また、LED光源2として同一のパッケージ内にUV-LED素子と可視LED素子を設けたものを用いたが、UV-LED素子のみを設けたLED光源でも良い。LED光源2とは別に基板上面3aに可視LEDを実装すれば、カバー6と基板上面3aとの間の隙間を可視LEDの照射光を照射させ、カバー6の凹部33に設けた出射部34とLED光源2との間の隙間から可視光が漏れ出るようにすれば、第1の実施形態と同様にLED光源2による紫外線の照射と可視光の出射を同時に得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
自動車内に設置するコンソールボックスを始め、薄型の蓋を用いる収納装置にも適用できる。また、LEDランプ装置は、紫外線照射を行う各種の処理装置に適用できる。
【符号の説明】
【0057】
1…LEDランプ装置
2…LED光源(UV-LED)
3…基板
3c…端子接続孔(貫通孔)
4…ケース
4a…基板収容エリア
4b…接続エリア(ソケット部)
4c…コネクタ挿入口
5,40…接続端子(コンタクト)
6…カバー
7…電子部品
11a…第1屈曲部
11b…第2屈曲部
12…コンタクト部
24…端子収容凹部
32…カバー上面
33…凹部
33a…傾斜面
34…出射部(開口部)
50…コンソールボックス
51…コンテナ部
53…コンソールリッド
54…収容部
55…ランプ装置取付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7