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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060601
(43)【公開日】2023-04-28
(54)【発明の名称】磁歪式振動発電機
(51)【国際特許分類】
   H02N 2/18 20060101AFI20230421BHJP
   H10N 35/00 20230101ALI20230421BHJP
【FI】
H02N2/18
H01L41/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170284
(22)【出願日】2021-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】000107804
【氏名又は名称】スミダコーポレーション株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】100097984
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098073
【弁理士】
【氏名又は名称】津久井 照保
(72)【発明者】
【氏名】橋本 将輝
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 正樹
(72)【発明者】
【氏名】上野 敏幸
【テーマコード(参考)】
5H681
【Fターム(参考)】
5H681GG10
5H681GG32
(57)【要約】
【課題】 外力を有効に活用することで、磁歪部材による継続した発電を可能とし得る、構造簡易な磁歪式振動発電機を提供する。
【解決手段】 磁歪素子13に生じる逆磁歪効果により電力を得る磁歪式振動発電機であって、一端を自由端、他端を固定端とされた、棒状の磁歪素子13およびこの磁歪素子13を載設するフレーム12を一体的に備えた梁部材10と、磁歪素子13に磁気バイアスを付与する磁石14a、bと、磁気バイアスを付与された磁歪素子13に発生した磁束に貫かれるように磁歪素子13周りに巻回されたコイル15と、梁部材10に近接して配され、磁歪素子13が撓むように、フレーム12の自由端を弾く爪部23を、回転体21の外周部に所定間隔で複数個配設してなる回転爪部材20を備えてなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁歪素子に生じる逆磁歪効果により電力を得る磁歪式振動発電機であって、
一端を自由端とし他端を固定端とした、棒状の磁歪素子を有する梁部材と、
該磁歪素子に磁気バイアスを付与する磁石と、
該磁気バイアスを付与された前記磁歪素子に発生した磁束に貫かれるように該磁歪素子の周りに巻回された磁束コイルと、
前記梁部材に近接して配され、外力に応じ、前記磁歪素子が撓むように前記梁部材の自由端を連続して弾く爪部が配設された爪部配設部材とを備えたことを特徴とする磁歪式振動発電機。
【請求項2】
前記爪部配設部材は前記爪部を複数個配設してなり、外力に応じた、前記梁部材と前記爪部との相対的な移動により、複数個の前記爪部が前記梁部材を連続して弾くように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項3】
前記爪部配設部材における前記爪部の間隔、および前記梁部材と前記爪部との相対的な移動の速度は、一の前記爪部により弾かれ、振動する前記梁部材が、一の前記爪部とは異なる他の前記爪部により再度弾かれ、連続した自由振動がなされ得る条件に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項4】
前記梁部材は、前記磁歪素子が弾性を有するフレーム上に一体的に載設されてなり、前記爪部は該フレームの自由端を弾くように構成されていることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項5】
前記フレームは、一端が自由端、他端が固定端とされたU字形状をなすように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項6】
前記U字形状をなす前記フレームの自由端の形状が、先端に向かうにしたがって、前記爪部により弾かれる方向に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項7】
前記梁部材と前記爪部配設部材は、相対的に回転移動するように構成されていることを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1項に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項8】
前記爪部配設部材が円形に形成され、複数の前記爪部が、前記爪部配設部材の外周部において、周方向に配列されてなることを特徴とする請求項7に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項9】
前記梁部材と前記爪部配設部材は、相対的に直線移動するように構成されていることを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1項に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項10】
前記梁部材が複数本設けられ、前記爪部配設部材の前記爪部の各々が、前記複数本の前記梁部材を順次弾くような移動をするように構成されていることを特徴とする請求項7~9のうちいずれか1項に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項11】
前記梁部材と前記爪部のうち、一方が内側の円形部材の外周部において、周方向に配設され、他方が外側の円形部材の内周部において、周方向に配設され、前記内側の円形部材と前記外側の円形部材の相対回転に伴い、前記梁部材が前記爪部により連続して弾かれるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項12】
前記梁部材が配設された前記外側の円形部材の形状が楕円とされていることを特徴とする請求項11に記載の磁歪式振動発電機。
【請求項13】
前記爪部が磁石により形成され、前記梁部材の自由端の先端部に梁部材磁石部が取り付けられ、該爪部と該梁部材との相対的な移動に伴い、該爪部の該磁石が、前記梁部材の自由端の先端部の梁部材磁石部を引寄せた後、または遠ざけた後、開放することにより、該爪部が前記梁部材の自由端を弾くように構成されていることを特徴とする請求項1~12のうちいずれか1項に記載の磁歪式振動発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁歪式振動発電機に関し、詳しくは、磁歪素子に生じる逆磁歪効果により電力を発生させる磁歪式振動発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、人間の生活環境内あるいは自然環境内において生じる種々の振動等の外力を利用して発電させる技術が求められており、特に、強磁性体の磁歪効果を利用する磁歪式振動発電が注目されている。
ここで、磁歪効果とは磁場内に配した強磁性体に物理的な変形が生じる効果を称し、特に、変形率が大きい材料は磁歪材料と称される。このような磁歪材料は、外力の付加により生じる圧縮/引張応力による物理的な変形に応じて、磁化の強さを時間的に変化させる逆磁歪効果を有する。
このように磁化の強さ(磁束)が時間的に変化することを利用して電力を発生させる磁歪式振動発電は、小さな外力の付加によって大きな電力を発生させ得ることが大きな魅力となっているが、その他に、衝撃に対する耐久性や内部抵抗が小さいという優れた特徴を有することも注目される要因となっている。
【0003】
従来の磁歪式振動発電機としては、単一の錘やフレームを用いて磁歪素子を撓ませ、逆磁歪効果により電力を発生させるようにしたものが知られている。
その発電部の一例としては、図10に示すように、発電部701は両端に永久磁石714a、bを配設した、所定(正または負)の磁歪定数を有する磁歪部材713(この例の磁歪部材713は極性の異なる2つの磁歪素子を貼り合わせてなるバイモルフ型である)の一端側(磁石714aの配設側)を固定端とし、他端側(磁石714bの配設側)を自由端としたものであり、磁歪部材713の周りにはコイル715が巻回されている(下記特許文献1の図2を参照)。
【0004】
図10中で、磁歪部材713を矢印の方向に押下するような衝撃を与えると、磁歪部材713は撓み変形し、その後、上下方向に自由振動する。この変形および振動に応じて磁歪部材713に歪が加わり、磁歪部材713周りの磁界が変化する。従って、磁歪部材13の周辺に配置されているコイル715に誘導起電力が発生し、衝撃エネルギーが電気エネルギーに変換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9-90065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来技術によっては、1回の動作により磁歪部材を1回弾くことができるだけである。磁歪部材を弾いた時に発生する自由振動は、種々の条件によっても異なるが、例えば数十回に亘って繰り返されるものの、その自由振動期間は、例えば、たかだか0.05~0.2秒にしか過ぎない。
したがって、このような、僅かな時間による振動によっては、大きな発電量を得ることは難しく、上記発電のための磁歪部材の自由振動を長時間にわたって発生させ得る磁歪式振動発電機が求められている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、外力を有効に活用することで、磁歪部材による継続した発電を可能とし得る、構造簡易な磁歪式振動発電機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の磁歪式振動発電機は、
磁歪素子に生じる逆磁歪効果により電力を得る磁歪式振動発電機であって、
一端を自由端とし他端を固定端とした、棒状の磁歪素子を有する梁部材と、
該磁歪素子に磁気バイアスを付与する磁石と、
該磁気バイアスを付与された前記磁歪素子に発生した磁束に貫かれるように該磁歪素子の周りに巻回された磁束コイルと、
前記梁部材に近接して配され、外力に応じ、前記磁歪素子が撓むように前記梁部材の自由端を連続して弾く爪部が配設された爪部配設部材とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、前記爪部配設部材は前記爪部を複数個配設してなり、外力に応じた、前記梁部材と前記爪部との相対的な移動により、複数個の前記爪部が前記梁部材を連続して弾くように構成されていることが好ましい。
【0009】
この場合において、前記爪部配設部材における前記爪部の間隔、および前記梁部材と前記爪部との相対的な移動の速度は、一の前記爪部により弾かれ、振動する前記梁部材が、一の前記爪部とは異なる他の前記爪部により再度弾かれ、連続した自由振動がなされ得る条件に設定されていることが好ましい。
【0010】
また、前記梁部材は、前記磁歪素子が弾性を有するフレーム上に一体的に載設されてなり、前記爪部は該フレームの自由端を弾くように構成されていることが好ましい。
また、前記フレームは、一端が自由端、他端が固定端とされたU字形状をなすように構成されているものとすることができる。
この場合において、前記U字形状をなす前記フレームの自由端の形状が、先端に向かうにしたがって、前記爪部により弾かれる方向に薄くなるように形成されているものとすることができる。
また、前記梁部材と前記爪部は、相対的に回転移動するように構成されているか、相対的に直線移動するように構成されていることが好ましい。
【0011】
前記爪部配設部材が円形に形成され、複数の前記爪部が、前記爪部配設部材の外周部において、周方向に配列されてなることが好ましい。
また、前記梁部材が複数本設けられ、前記爪部配設部材の前記爪部の各々が、前記複数本の前記梁部材を順次弾くような移動をするように構成されていることが好ましい。
【0012】
また、前記梁部材と前記爪部のうち、一方が内側の円形部材の外周部において、周方向に配設され、他方が外側の円形部材の内周部において、周方向に配設され、前記内側の円形部材と前記外側の円形部材の相対回転に伴い、前記梁部材が前記爪部により連続して弾かれるように構成されていることが好ましい。
前記梁部材が配設された前記外側の円形部材の形状が楕円とされているものとすることができる。
さらに、前記爪部が磁石により形成され、前記梁部材の自由端の先端部に梁部材磁石部が取り付けられ、該爪部と該梁部材との相対的な移動に伴い、該爪部の該磁石が、前記梁部材の自由端の先端部の梁部材磁石部を引寄せた後、または遠ざけた後、開放することにより、該爪部が前記梁部材の自由端を弾くように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の磁歪式振動発電機においては、外部振動源からの振動力等が、回転移動体の回転軸を回転させ、あるいは直線移動体を直線移動させると、回転移動体あるいは直線移動体に形成されている複数の爪部(または梁部材)が順次、梁部材(または爪部)を弾く。ここでの梁部材とは、磁歪素子および、この梁部材の一部であるフレーム等を総称するものである。
このように、外部から受けた振動に応じ、梁部材を連続して弾き、磁歪素子に継続的な歪を与えることで、大きな発電量を得ることができ、しかも構造簡易な磁歪式振動発電機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例1に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図((A)は全体図、(B)は磁歪素子部の詳細図)である。
図2】本発明の実施例2に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図((A)は第1の態様に係る発電部、(B)は第2の態様に係る発電部、(C)は磁歪素子部の詳細図)である。
図3】本発明の実施例3に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図である。
図4】本発明の実施例4に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図である。
図5】本発明の実施例5に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図である。
図6】本発明の実施例6に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図である。
図7】本発明の実施例7に係る磁歪式振動発電機の発電部を示す概略図である。
図8】本発明の実施例7に係る磁歪式振動発電機の発電実験の手法を示す概略図である。
図9図8に示す実験により得られた出力電圧波形を示すグラフである。
図10】従来技術に係る磁歪式振動発電機の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る磁歪式振動発電機ついて図面を用いて説明する。ここで、磁歪式振動発電機は、発電部の他、この発電部からの電流を整流する整流回路部や、整流された電荷を蓄えるバッテリー部等の一般的な部材を備えているが、本実施例の以下の説明(実施例1~6の説明において同じ)においては、本発明の本質である発電部について詳しく説明する。
【0016】
<実施例1>
以下、実施例1に係る磁歪式振動発電機について、図1を用いて説明する。
発電部1は、基台30に一端側を固定された磁歪素子部11およびフレーム12を一体化してなる梁部材10と、回転体21の外周部において、複数の爪部23を周方向に配列してなる回転爪部材20と、を所定の間隔に配することにより構成される。
【0017】
なお、上記磁歪素子部11はフレーム12上に接着等により一体化されている。
上記フレーム12は磁歪素子部11を載設し得る大きさであって、磁歪素子部11の先端から、爪部23により弾かれるスペースが露出する程度の先端部を備えることが必要である。また、フレーム12は磁歪素子部11よりも薄く形成されることが好ましく、ばね性のある、例えばリン青銅等の材料により形成することが好ましい。
また、上記爪部23は、硬質の材料であることが要求されるが、その他にも疲労強度や耐摩耗性に優れた材料であることが好ましく、一例としては鉄系の合金等が好ましい。
【0018】
すなわち、この発電部1が、外部からの振動を受けると、回転爪部材20が回転軸22を中心として回転し始める。この回転方向が、図中で反時計回りであるとすると、回転爪部材20の外周部の爪部23は、梁部材10のフレーム12の先端に当接し、このフレームを下方向に弾く。これにより梁部材10は自由振動を起こし、磁歪素子部11は上凸となるように撓み、その後、下凸となるように撓み、これを繰り返しながら振動は減衰される。
その逆に、上記回転方向が、図中で時計回りであるとすると、爪部23はフレーム12を上方向に弾く。これにより梁部材10は自由振動を起こし、磁歪素子部11は下凸となるように撓み、その後上凸となるように撓み、これを繰り返しながら振動は減衰される。
【0019】
図1(A)においては、磁歪素子部11は、説明の便宜のために1本の棒状部材で表されているが、その具体的な形状は図1(B)に示されている。すなわち、磁歪素子部11は、棒状に形成された磁歪材料である磁歪素子13(本実施例においては1枚の磁歪素子13を用いるモノモルフ型(ユニモルフ型)とされている)、この磁歪素子13およびフレーム12を一体として巻回するコイル15、および磁歪素子13を貫く磁束を生じさせる1対の磁石14a、bを備えてなる。
したがって、上述したように、爪部23がフレーム12を弾き、梁部材10が自由振動を起こし、磁歪素子部11が上凸あるいは下凸となるように撓むことで、磁歪素子13に逆磁歪効果が発生する。この逆磁歪効果を利用し、誘導起電力を発生させて発電を行うことになる。
【0020】
逆磁歪効果とは、磁化している磁歪材料に力を加えると磁束が変化する効果である。磁束に時間的な変化が生じると、ファラデーの電磁誘導の法則により誘導起電力が発生する。
また、上記磁歪素子13は、例えば、延性を有する、鉄ガリウムの合金であるGalfenol等からなり、例えば2mm×1mm×数十mmの直方体の棒状の形状をなす。
【0021】
以下、この発電部1において発電がなされる原理についてより詳しく説明する。
爪部23がフレーム12を上方向または下方向に弾くと、梁部材10の一端側が基台30に固定されていることから、梁部材10のフレーム12に所定の曲げ力が与えられることにより、磁歪素子部11が自由振動をする。このとき、曲げ力の方向は、磁歪素子部11の軸方向に対して垂直方向である。磁歪素子部11が自由振動することにより、磁歪素子部11は共振する。このときの共振周波数は、例えば数百Hzであるが、それ以外の周波数とされるようにしてもよい。
【0022】
梁部材10のフレーム12に曲げ力が与えられると、磁歪素子13には、曲げ変形が生じる。具体的には、磁歪素子13が、下方向への曲げ力を受けると、磁歪素子13は伸張し、上方向への曲げ力を受けると、磁歪素子13は収縮する。
このように、磁歪素子13が伸長または収縮することにより、磁石14a、14bによって生じている磁歪素子13の内部の磁束は、逆磁歪効果により増加又は減少する。すなわち、コイル15を貫く磁束密度が変化することになる。この磁束密度の時間的変化により、コイル15に誘導電流が発生する。
これにより発電がなされることになる。
【0023】
ところで、本実施例に係る磁歪式振動発電機の特徴は、例えば外部振動を受けて回転爪部材20が回転し、回転爪部材20の外周部に配された爪部23により、フレーム12を、繰り返し弾くように構成されていることにある。
フレーム12を1回弾いた場合、磁歪素子部11の共振動作が継続する期間は、例えば、たかだか0.2秒以内程度の間隔であるので、この間隔でフレーム12を連続して弾くことにより、効率よく継続して発電することができることになる。
【0024】
したがって、このような継続的な発電を可能にするために、前記回転爪部材20の外周部に配される爪部23の配設間隔および、外部振動に応じて回転する回転爪部材20の回転速度は、フレーム12が一の爪部23により弾かれ、振動するフレーム12が他の爪部23により再度弾かれて、自由振動が継続してなされるような条件(爪部23によるフレーム12の「弾き」の動作が空振りしないような条件)を満足する値に設定することが、発電効率の面で好ましい。
【0025】
なお、上記実施例1においては、梁部材10が、磁歪素子部11およびフレーム12を含むように構成されているが、フレームを用いずに磁歪素子部11のみを爪部23によって連続的に弾くことも可能である。
また、上記実施例1においては、磁歪素子部11が1枚の磁歪素子13を用いるモノモルフ型(ユニモルフ型)とされているが、これに替えて、極性の異なる2枚の磁歪素子13を貼り合わせてなるバイモルフ型を用いてもよい。
【0026】
<実施例2>
以下、実施例2に係る磁歪式振動発電機について、図2を用いて説明するが、上記実施例1と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例2の説明においては、上記実施例1とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例2において用いる部材であって、実施例1の部材と同様に用いられているものについては、実施例1の部材の符号にA(第1の態様)またはB(第2の態様)を付した符号とする。
なお、図2(A)は、上記第1の態様に係る発電部1Aを表したものであり、図2(B)は、上記第2の態様に係る発電部1Bの梁部材10Bを表したものである。また、図2(A)の磁歪素子部11Aは、説明の便宜のために1本の棒状部材で表されているが、その具体的な形状は図2(C)に示されている。
【0027】
発電部1Aは、図2(A)に示すように、回転爪部材20Aについては上記実施例1の回転爪部材20と同様に構成されているが、梁部材10Aの形状が上記実施例1の梁部材10とは異なるように構成されている。
すなわち、梁部材10Aは、全体としてU字形状をなすU字型フレーム12Aの上方の一部に磁歪素子部11Aを付設し(通常は接着することにより取り付ける)てなり、U字型フレーム12Aは自由端(本実施例では上方部)と固定端(本実施例では下方部)を備えてなる。U字型フレーム12Aの固定端は基台30Aに固定されてなる一方、自由端は実施例1と同様にその先端17Aが回転爪部材20Aの各爪部23Aによって弾かれ、U字型フレーム12Aの自由端、ひいては磁歪素子部11Aが大きく撓むことになる。
【0028】
なお、本実施例のU字型フレーム12Aの先端17Aは先細形状となっており、このように、爪部23Aによって弾かれる先端17aが薄くなるような形状とすることによって、弾かれたときの磁歪素子部11Aの撓み量を大きくすることができ、発電量の増大を図ることができる。
【0029】
また、図2(B)に示す発電部1Bは、図2(A)に示す上記発電部1Aと基本的な構成は同じであるが、梁部材10Bを構成するの形状がU字型フレーム12Bの自由端に、先端17Bが先細とされた後付け爪部16Bが接着などにより取り付けられている。このように、後付け爪部16Bは、後から取り付けることができるようになっているので、その先端17Bが弾かれる強さ等を調整することが可能である。
【0030】
ここで、磁歪素子部11Aは、図2(C)に示すように、棒状に形成された磁歪材料である磁歪素子13A、この磁歪素子13Aおよびフレーム12Aを一体として巻回するコイル15A、および磁歪素子13Aを貫くとともに通過する磁束を生じさせる磁石14Aを備えてなる。
【0031】
なお、上記磁歪素子部11A、Bとフレーム12A、Bが接着等により一体化されていること、上記U字型フレーム12および爪部23等の形成材料は、上記実施例1の場合と同様である。
このように本実施例は、実施例1に比して、梁部材10A、Bを構成するフレームをU字型フレーム12A、Bとすること、およびU字型フレーム12Aの自由端の先端17Aまたは、この自由端に取り付ける後付け爪部16Bの先端17Bを先細形状とすることにより、上記磁歪素子部11A、Bからの発電量を増大させることができる。
【0032】
<実施例3>
以下、実施例3に係る磁歪式振動発電機について、図3を用いて説明するが、上記実施例1と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例3の説明においては、上記実施例1とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例3において用いる部材であって、実施例1の部材と同様に用いられているものについては、実施例1の部材の符号に100を加えた符号を付すものとする。
【0033】
発電部101は、上下方向に直線移動する移動基台130に一端側を固定された磁歪素子部111およびフレーム112を一体化してなる梁部材110と、移動基台130に対向して配された固定基台131の外表面上に、複数の爪部123を上下方向に配列してなる固定爪部材120と、を所定の間隔に配することにより構成される。
なお、上記磁歪素子部111とフレーム112が接着等により一体化されていること、上記フレーム112の形状や形成材料、および爪部123の形成材料等は、上記実施例1の場合と同様である。
【0034】
本実施例が上記実施例1と異なる点は、第1に、梁部材110を保持する基台が上下方向に直線移動する移動基台130とされていること、第2に、フレーム112を弾く複数の爪部123が、固定された基台である固定基台131の外表面上において、上下方向に配列されて固定爪部材120を構成していることにある。
【0035】
上記実施例1においては、磁歪素子部を備えた梁部材10が固定され、爪部23が回転爪部材20の回転に伴い回転移動して、爪部23が梁部材10のフレーム12の先端を連続して弾くのに対し、本実施例においては、爪部123が固定基台131上において上下方向に配設され、磁歪素子部111を備えた梁部材110が移動基台130の上下方向の移動に伴い、梁部材110のフレーム112の先端が、爪部123により連続して弾かれるように移動する。
なお、本実施例における移動基台130と固定基台131の移動は相対的なものであるので、本実施例の変型例としては、移動基台130と固定基台131の移動と固定を逆にしてもよいし、いずれも移動させるが、その方向または速度を異ならせるようにしてもよい。
【0036】
<実施例4>
以下、実施例4に係る磁歪式振動発電機について、図4を用いて説明するが、上記実施例1と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例4の説明においては、上記実施例1とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例4において用いる部材であって、実施例1の部材と同様に用いられているものについては、実施例1の部材の符号に200を加えた符号(および副符号a、b、c)を付すものとする。
【0037】
発電部201は、一端側を基台230の上下方向に平行に固定された3本の磁歪素子部211a~cに対し、各々対応するフレーム212a~cを一体化してなる3本の梁部材210a~cと、回転体221の外周部において、複数の爪部223を周方向に配列してなる回転爪部材220と、を所定の間隔に配することにより構成される。
なお、上記磁歪素子部211a~cとフレーム212a~cが接着等により一体化されていること、上記フレーム212の形状や形成材料、および爪部223の形成材料等は、上記実施例1の場合と同様である。
【0038】
本実施例が上記実施例1と異なる点は、上述したように梁部材210a~cが複数本(3本)設けられている点にある。
このような構成とすることにより、各磁歪素子部211a~cで、同時に発電することが可能となり、発電量を増加することができる。
【0039】
なお、複数本(3本)の梁部材210a~cを上記のように上下方向に平行に設けた場合、爪部223の先端は、その先端と回転体221の回転軸222を結ぶ直線が、フレーム212a~cと平行となる位置で、最もフレーム212a~c側に突出する。
そこで、本実施例においては、図4に示すように、中央に位置する梁部材210bの先端を、上部および下部に位置する梁部材210a、cの先端よりも、若干、基台230側に寄せるように配置して(各磁歪素子部211a~cの全長は同じに調整され、また、各フレーム212a、cの全長を、フレーム210bの全長よりも長くなるように調整する)、回転爪部材220の爪部223をいずれのフレーム212a~cの先端にも同様の長さだけ接触するように調整されている。
【0040】
要は、各磁歪素子部211a~cの全長を同じにしつつ、爪部223をいずれのフレーム212a~cの先端にも同様の長さだけ接触するように調整することが望ましい。
【0041】
<実施例5>
以下、実施例5に係る磁歪式振動発電機について、図5を用いて説明するが、上記実施例1と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例5の説明においては、上記実施例1とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例5において用いる部材であって、実施例1の部材と同様に用いられているものについては、実施例1の部材の符号に300を加えた符号(および副符号a、b、c、d)を付すものとする。
【0042】
発電部301は、外周側に配された固定の基台330の内周壁面に、90度間隔で一端側を固定された磁歪素子部311a~d、およびフレーム312a~dを一体化してなる梁部材310a~dと、内周側に配された回転体321の外周部において、複数の爪部323を周方向に配列してなる回転爪部材320と、を所定の間隔に配することにより構成される。
【0043】
外周側に配された基台330の内周壁面と、内周側に配された回転体321の外周部とは、回転体321の回転軸322を中心として同心円となるように配される。
なお、上記磁歪素子部311a~dとフレーム312a~dが接着等により一体化されていること、上記フレーム312a~dの形状や形成材料、および爪部323の形成材料等は、上記実施例1の場合と同様である。また、磁歪素子部311a、b、c、d、およびフレーム312a、b、c、dは、各々4本とも同じ長さに形成されている。
【0044】
本実施例が上記実施例1と異なる点は、梁部材310a~dが複数本(4本)設けられている点、および、これらの梁部材310a~dを固定する基台330が円形をしていることにある。
このような構成とすることにより、各磁歪素子部311a~dで、同時に発電することが可能となり、発電量を増加することができるとともに、発電部301の配設スペースをコンパクトなものとすることができる。
【0045】
<実施例6>
以下、実施例6に係る磁歪式振動発電機について、図6を用いて説明するが、本実施例は上記実施例5の変型例に相当するものであり、上記実施例5と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例6の説明においては、上記実施例5とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例6において用いる部材であって、実施例5の部材と同様に用いられているものについては、実施例5の部材の符号に100を加えた符号を付すものとする。
なお、磁歪素子部411a~dとフレーム412a~dが接着等により一体化されていること、上記フレーム412a~dの形状や形成材料、および爪部423の形成材料等は、上記実施例1の場合と同様である。
【0046】
本実施例が上記実施例5と異なる点は、梁部材410a~dを固定する基台430が真円形ではなく楕円形をしていることにある。
また、これに伴って、基台430の長径方向(図6の左右方向)に固定された梁部材410a、cは、基台430の短径方向(図6の上下方向)に固定された梁部材410b、dよりも長尺に形成されている。これにより、回転爪部材420の爪部423をいずれのフレーム412a、b、c、dの先端にも同様の長さだけ接触させることができるように構成されている。
【0047】
このように、異なる長さの磁歪素子部411a~dを用いることにより、異なる複数種の周波数の電力を発生させることができる。また、発電部401が楕円形状をなしていることから、このような形状のスペース内に配置することができる。例えば、楕円形状の外形をなすドアノブ内に配置して、ドアノブの回転動作に伴って、連続した発電動作が行われるようにすることも可能である。
【0048】
<実施例7>
以下、実施例7に係る磁歪式振動発電機について、図7を用いて説明するが、上記実施例1と同様の構成も多く採用されているので、重複説明の煩を避けるため、以下の実施例7の説明においては、上記実施例1とは異なる部分を中心として説明する。この説明においては、実施例7において用いる部材であって、実施例1の部材と同様に用いられているものについては、実施例1の部材の符号に500を加えた符号を付すものとする。
【0049】
発電部501は、基台530に一端側を固定された磁歪素子部511およびフレーム512を一体化してなる梁部材510と、この梁部材510の下方において、回転体521の外周部に、複数の磁石部533からなる爪部を周方向に配列してなる回転爪部材520と、を所定の間隔に配することにより構成される。
また、フレーム512の先端の下表面には磁石部(あるいは磁極板:以下同じ)517が、接着等の手法により付設されている。このフレーム512に付設した磁石部517の極性は、回転爪部材520の各磁石部533と、本実施例のように互いに吸引しあう極性とされていてもよい(下述する)が、本実施例とは逆に、互いに反発しあう極性に設定されていてもよく、また、そのフレーム512に付設した磁石部517の磁力は、フレーム512が撓んで、発電部501からの発電量が充分な大きさなるように設定されている。
【0050】
本実施例が上記実施例1と異なる点は、爪部が永久磁石よりなる磁石部533とされていることである。この発電部501が、外部からの振動を受けると、回転爪部材520が回転軸522を中心として回転し始めるが、この回転に伴い、一の磁石部533が、梁部材510のフレーム512に接近してくると、強磁性体金属により形成されたフレーム512が磁石部533に引寄せられて下方に凹となるように撓み、さらに回転爪部材520の回転に伴い、上記一の磁石部533が、フレーム512から遠ざかると、フレーム512が磁石部533の引寄せ力から解放され、弾性により上方に跳ね上げられて、上方に凹となるように撓むことになる。フレーム512は、次の磁石部533が近接するまで、減衰しながら自由振動を繰り返すことになる。本願明細書においては、このような動作も「弾く」という用語で表すものとする。
【0051】
フレーム512の上部には磁歪素子部511が一体的に配されているので、このフレーム512の撓みと同様に磁歪素子部511も撓むことになる。外部振動が回転爪部材520に伝わり、それにより回転爪部材520が回転し、磁石部533が次々にフレーム512に近接することにより、上述した各実施例と同様に、フレーム512が連続して弾かれることになり、効率よく継続的に発電することができることになる。
【0052】
以下、上述した実施例について具体的に実施した実験結果を示す。この実験は、上述した実施例のうち実施例7を代表例に選択して行った。
<実験の概要>
図8に示すように、定盤540の上方の所定位置に、この定盤540の上面と平行に、磁歪素子513を、その左端部は固定端、右端部は自由端として設定した。また、この磁歪素子513の固定部に近接して、磁歪素子513により貫かれるコイル515aを配置した。なお、磁歪素子513は、図示されない界磁部からの磁束が内部を通過するように構成した。
【0053】
この状態において、磁石部533aを磁歪素子513の先端部の直下に移動させて、磁歪素子513の先端部を下方に引寄せるようにした。その後、磁石部533aを磁歪素子513の先端部の直下から右方に定盤540上を移動させて、磁歪素子513の先端部が磁石部533aの吸引力(引寄せ力)から解放されるようにしたことにより、磁歪素子513の先端部が上方に跳ね上がって、自由振動が生じるように構成した。
【0054】
これにより、磁歪素子513が撓むことにより磁歪素子513内に歪みが発生し、界磁部によって生じている磁歪素子513の内部の磁束は、逆磁歪効果により増加又は減少し、コイル515aを貫く磁束密度が変化した。この磁束密度の時間的変化により、コイル515aに誘導電流が発生した。この誘導電流に応じた出力電圧の変化を測定した。
【0055】
なお、上記磁歪素子513の固定部分は4mmの長さ、振動部分は28mmの長さに設定した。また、コイル515aの巻回数は2000T、抵抗は759Ωに設定した。さらに、磁石部533aの磁束密度は365mT、抵抗は1000Ωに設定した。また、この磁石部533aを磁歪素子513の先端部の直下に移動させた場合の、磁歪素子513が引寄せられる距離(押込み深さ)は1.0mmに設定した。
【0056】
<実験の結果>
上記実験により測定された出力電圧の変化(出力電圧波形)を図9に示す。図9に示すグラフの、横軸は、磁歪素子513が磁石部533aによる引寄せ状態(吸引状態)から解放された時点を0とし、この時点からの経過時間(秒)を示すものであり、縦軸は出力電圧(Vpp)を示すものである。
【0057】
図9のグラフの出力電圧波形によれば、0.05秒程度の期間内に40回程度の振動を徐々に減衰しながら繰り返すことが明らかである。したがって、磁歪素子513の共振の周波数としては、800Hz程度であると推定できる。
このような結果から、上記実施例7において、磁石部533から解放されたフレーム512を弾く、次の磁石部533が近接するタイミングは適宜選択し得るが、例えば出力電圧(Vpp)が略0となる0.05秒後に設定してもよいし、出力電圧(Vpp)が最大値から例えば1/3~1/4となる、0.015秒後等としてもよい。
【0058】
<態様の変更>
上記実施例においては、梁部材を、1枚の磁歪素子と、この磁歪素子を載設するフレームにより構成しているが、本発明の磁歪式振動発電機としては、フレームを用いないことも勿論可能である。また、梁部材を1枚の磁歪素子で構成するタイプ(モノモルフ型またはユニモルフ型)ではなく、極性の異なる2枚の磁歪素子を貼り合わせたタイプ(バイモルフ型)とすることも可能である。
バイモルフ型とすることにより発電力を向上させることができる。その一方、上述した各実施例のようにモノモルフ型とした場合には製造コストが安価で、壊れにくいという利点を有する。
【0059】
また、磁歪素子部の設置数や爪部の設置数は、上記実施例のものに限られるものではなく、適切な数に設定することができる。
また、上記実施例4の発電部としては、3本の磁歪素子部211a~cが共に、各爪部が位置する平面内に配されているが、例えば、複数本の磁歪素子部を、紙面の奥行き方向に順次配列し、これに応じて、爪部も回転爪部材の外周部において、紙面奥行き方向にずれた位置毎に各々周方向への列を形成するようにしてもよい。
【0060】
<応用の態様>
以下、本発明の磁歪式振動発電機の応用の態様を説明する。すなわち、利用する外力の種類と、その外力を利用して発電した電力を用いる装置との組合せについて例示的に列挙する。
(1)機械の振動による発電によって、その機械の振動状態や温度状態を通知する装置を連続駆動する。
(2)水道管の振動による発電によって、その水道管の水漏れ状態を通知する装置を連続駆動する。
(3)橋梁を渡る車やトンネルを通過する車の振動や風による発電によって、その橋梁やトンネルの状態を監視する装置を連続駆動する。
(4)レール上を走行する台車(列車)の振動による発電によって、そのレールの亀裂の発生を通知する装置を連続駆動する。
【0061】
(5)床の振動による発電によって、不審者侵入の通報装置を連続駆動する。
(6)玩具の動きによる発電によって、子供の見守り装置を連続駆動する。
(7)ドアの開閉やドアノブを回転させる動きによる発電によって、防犯装置を連続駆動する。
【0062】
(8)土砂の動きによる発電によって、土砂崩れを通知する装置を連続駆動する。
(9)波や水位の変化による発電によって、津波を通知する装置を連続駆動する。
【符号の説明】
【0063】
1、1A、1B、101、201、301、401、501、701 発電部
10、10A、10B、110、210a~c、310a~d、
410a~d、510 梁部材
11、11A、11B、111、211a~c、311a~d、
411a~d 磁歪素子部
12、112、212a~c、312a~d、412a~d、512 フレーム
12A、12B U字型フレーム
13、13A、513、713 磁歪素子
14a、14b、14A、714a、714b 磁石
15、15A、515a、715 コイル
16B 後付け爪部
17A、17B 先端
20、20A、220、320、420、520 回転爪部材
21、21A、221、321、421、521 回転体
22、22A、222、322、422、522 回転軸
23、23A、123、223、323、423 爪部
30、30A、30B、230、330、430、530 基台
120 固定爪部材
130 移動基台
131 固定基台
517、533、533a 磁石部
540 定盤
713 磁歪部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10