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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060796
(43)【公開日】2023-04-28
(54)【発明の名称】荷重変換器
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/22 20060101AFI20230421BHJP
【FI】
G01L1/22 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204054
(22)【出願日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】P 2021170515
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591156799
【氏名又は名称】ユニパルス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小林 璋好
【テーマコード(参考)】
2F049
【Fターム(参考)】
2F049BA15
2F049CA01
(57)【要約】
【課題】小型で比較的小さな荷重を検出する密閉型の荷重変換器を提供することを課題としている。
【解決手段】荷重受部2bと、固定部2aと、アーム2jとを有してロバーバル機構を構成し、荷重受部2bに加わる荷重を感歪抵抗体Gにて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、荷重受部2bは、可撓性のアーム2jによって固定部2aに接続され、固定部2aは、アーム2jと接続する隔壁2fに荷重を受けて弾性変形する起歪部2dを有し、感歪抵抗体Gは、隔壁2fを挟んでアーム2jに対向する起歪部2dに添着される。

【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷重受部と、固定部と、アームとを有してロバーバル機構を構成し、前記荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
前記荷重受部は、可撓性の前記アームによって前記固定部に接続され、
前記固定部は、前記アームと接続する隔壁に前記荷重を受けて弾性変形する起歪部を有し、
前記感歪抵抗体は、前記隔壁を挟んで前記アームに対向する前記起歪部に添着される荷重変換器。
【請求項2】
荷重受部と、固定部と、アームとを有してロバーバル機構を構成し、前記荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
前記固定部は、前記アームと接続する隔壁の少なくとも1部に前記荷重を受けて弾性変形する起歪部と、前記隔壁を壁として凹んだ形状の空洞部と、を有し、
前記感歪抵抗体は、前記隔壁を挟んで前記アームに対向する前記空洞部内の前記起歪部に添着され、
前記空洞部が、前記空洞部の開口を塞ぐ部材によって密閉空間が形成される荷重変換器。
【請求項3】
前記固定部は、前記空洞部内の前記隔壁から突出して、前記荷重により前記アームが変形する方向に平行な第1の梁と、前記第1の梁に交差する前記隔壁から突出した第2の梁とを有し、前記第1の梁が前記起歪部を含んでいる請求項2に記載の荷重変換器。
【請求項4】
前記アームの前記隔壁との接続部位の少なくとも一部は、前記第1の梁の幅よりも小さい幅で前記固定部へ接続されている請求項3に記載の荷重変換器。
【請求項5】
荷重受部と、固定部と、複数のアームとを有して、前記荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
前記荷重受部は、前記荷重受部から放射状に複数配置された可撓性の前記各アームによって前記荷重受部の外周に位置する前記固定部に接続され、
前記固定部は、柱状であって、前記各アームと接続する隔壁に前記荷重を受けて弾性変形する起歪部と、前記隔壁を壁として凹んだ形状の空洞部と、を有し、
前記感歪抵抗体は、前記隔壁を挟んで前記各アームに対向する前記起歪部に添着される荷重変換器。
【請求項6】
前記固定部の外周側面と、前記空洞部と、前記固定部の前記外周側面を覆うカバーとで密閉空間が形成される請求項5に記載の荷重変換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷重を電気信号に変換する荷重変換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、薄肉部を有するロバーバル機構である起歪体を備えた荷重変換器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2014-073110号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成では、感歪抵抗体(歪みゲージ)はベース材上に形成され、ベース材は接着剤を介して薄肉部に添着され、荷重を受けた際には薄肉部の変形は大きいものの、歪の発生は小さいので比較的小さな荷重を精度良く検出するのが難しかった。
【0005】
このような問題に鑑みて、本発明は、比較的小さな荷重を精度良く検出する荷重変換器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の荷重変換器は、
荷重受部と、固定部と、アームとを有してロバーバル機構を構成し、荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
荷重受部は、可撓性のアームによって固定部に接続され、
固定部は、アームと接続する隔壁に荷重を受けて弾性変形する起歪部を有し、
感歪抵抗体は、隔壁を挟んでアームに対向する起歪部に添着される。
【0007】
また、荷重受部と、固定部と、アームとを有してロバーバル機構を構成し、荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
固定部は、アームと接続する隔壁の少なくとも1部に荷重を受けて弾性変形する起歪部と、隔壁を壁として凹んだ形状の空洞部と、を有し、
感歪抵抗体は、隔壁を挟んでアームに対向する空洞部内の起歪部に添着され、
空洞部が、空洞部の開口を塞ぐ部材によって密閉空間が形成される。
【0008】
また、固定部は、空洞部内の隔壁から突出して、荷重によりアームが変形する方向に平行な第1の梁と、第1の梁に交差する隔壁から突出した第2の梁とを有し、第1の梁が起歪部を含んでいる。
【0009】
また、アームの隔壁との接続部位の少なくとも一部は、第1の梁の幅よりも小さい幅で固定部へ接続されている。
【0010】
また、荷重受部と、固定部と、複数のアームとを有して、荷重受部に加わる荷重を感歪抵抗体にて検出して電気信号に変換する荷重変換器であって、
荷重受部は、荷重受部から放射状に複数配置された可撓性の各アームによって荷重受部の外周に位置する固定部に接続され、
固定部は、柱状であって、各アームと接続する隔壁に荷重を受けて弾性変形する起歪部と、隔壁を壁として凹んだ形状の空洞部と、を有し、
感歪抵抗体は、隔壁を挟んで各アームに対向する起歪部に添着される。
【0011】
また、固定部の外周側面と、空洞部と、固定部の外周側面を覆うカバーとで密閉空間が形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の荷重変換器によれば、比較的小さな荷重を精度良く検出する荷重変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図(図1(a))と、感歪抵抗体の詳細図(図1(b)、図1(c))である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る荷重変換器の正面図(a)と、組み立て時の状態を表す正面図(b)である。
図3】本発明の第2の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図4】本発明の第2の実施形態に係る荷重変換器の正面図である。
図5】本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図6】本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器の側面図である。
図7】本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図8】本発明の第4の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図9】本発明の第5の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図10】本発明の第5の実施形態に係る荷重変換器の正面図(図10(a))と側面図(図10(b))である。
図11】本発明の第1から第5の実施形態に係る荷重変換器のホイートストンブリッジ回路とその周辺回路である。
図12】本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図13】本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器の斜視断面構成図である。
図14】本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図である。
図15】本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器の正面図である。
図16】本発明の第7の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図(図16(a))と、第8の実施形態に係る荷重変換器の斜視構成図(図16(b))である。
図17】本発明の第6から第8の実施形態に係る荷重変換器のホイートストンブリッジ回路とその周辺回路である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る荷重変換器について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は本発明の第1の実施形態に係る荷重変換器1aの斜視構成図(図1(a))、感歪抵抗体Gの詳細図(図1(b)、図1(c))である。また図2(a)は本発明の第1の実施形態に係る荷重変換器1aの正面図である。荷重変換器1aは、本体部2と、ケーブル3を含んで構成されている。
【0016】
本体部2は、荷重受部2b、固定部2a、アーム2jを含んでいる。本体部2は、厚みtの平板を加工したものである。荷重受部2bは、略直方体形状であって、マイナスz方向の荷重P1若しくはプラスz方向の荷重P2を受ける。一方、固定部2aは2箇所の矩形の開口穴8を有する略直方体形状であって、4つの穴2iにボルトを挿入して荷重変換器1aを構造物などに固定することができる。なお穴2iはネジ穴であっても良い。荷重受部2bと固定部2aとは、2つのアーム2jで接続されている。この2つのアーム2jは可撓性を有したアームであって、xy平面に平行な平面に対して対称な形状で、特に荷重受部2bとの接続部位の半円弧部がz方向において薄肉になっている。したがって荷重受部2bと、固定部2aと、アーム2jとで、所謂ロバーバル機構を構成している。そして固定部2aは隔壁2fにて、アーム2jと接続されている。
【0017】
2箇所の矩形の開口穴8は、壁2kが側面壁である。そしてアーム2jに対向している隔壁2fのうちの一部が起歪部2dである。この起歪部2dの隔壁2fを挟んでアーム2jに対向する箇所には、感歪抵抗体Gが添着されている。この起歪部2dは、荷重受部2bに荷重P1若しくは荷重P2が加わった時に弾性変形して歪みを検出する起歪体の役割を成している。感歪抵抗体Gは例えば歪みゲージであるが、歪を検出するものであれば良くこれに限るものではない。なお本発明の各実施形態の図において、感歪抵抗体Gは誇張して描かれている。
【0018】
本実施形態では、感歪抵抗体Gは、感歪抵抗体Ga、感歪抵抗体Gb、感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gdの4個が設けられている。そして感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gd、がそれぞれ同一の基材上に形成され(図1(b)参照)、最大感度方向はz方向にて起歪部2dに添着されている。なお各感歪抵抗体Gは、必ずしも同一の基材上に形成されている必要はないが、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gd、がそれぞれ同一の基材上に形成されることで、添着の工程数が少なくなる。また感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdを同一の基材上に形成することで、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gcとの距離の精度、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdとの距離の精度を高めることができるので、添着後の調整が簡素化される。また感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdを同一の基材上に形成して配線が共通となる電極を一体に形成することも可能であって(図1(c)参照)、この場合配線の工数をさらに削減できる。
【0019】
なお2箇所の矩形の開口穴8の大きさは、感歪抵抗体Gを添着できるサイズであれば良い。
【0020】
次に感歪抵抗体Gの添着方法を図2(b)にて説明する。例えば、本体部2を平板上に載置する。そして固定部2aの矩形の開口穴8のz方向に僅かな隙間で嵌合する治具ブロック2vを用意し、この治具ブロック2vに感歪抵抗体Gを位置決め及び仮止めして開口穴にy方向で挿入する。次いでマイナスx方向に移動させ(図2(b)の上側の開口穴8の部分を参照)、感歪抵抗体Gを起歪部2dへ接着剤を介して転写する。そして感歪抵抗体Gの接着後にこの治具ブロック2vをプラスx方向に退避させる(図2(b)の下側の開口穴8の部分を参照)ことで行うことができる。治具ブロック2vの感歪抵抗体Gを仮止めする面には、感歪抵抗体Gの厚みを考慮した段差を設けることで感歪抵抗体Gを位置決めし、感歪抵抗体Gと治具ブロック2vとは微粘着のテーブなどで仮止めすることで、添着位置の精度を保つことが可能である。
【0021】
固定部2aの一方の開口穴8へ、ケーブル3が挿通されている。そして固定部2aの2箇所の矩形の開口穴8の中間部には、溝2qが設けられていて、感歪抵抗体Gを含むホイートストンブリッジ回路の配線路の役割を成している。
【0022】
なお本発明の第1の実施形態の本体部2は、ワイヤー放電加工またはレーザ加工によって形成可能であり、板厚tの板金を用いて安価にかつ容易に製作することができる。したがって感歪抵抗体Gの幅w程度の厚みの板を本体部2に用いることが可能であって、狭いスペースに極めて小さな荷重を検出するこの荷重変換器1aを組み込むことも可能である。さらにこの荷重変換器1aを厚み方向に複数枚重ねて使用することで、ローラなどの表面粗さの管理測定に使用することも可能である。
【0023】
図3は本発明の第2の実施形態に係る荷重変換器1bの斜視構成図である。また図4は本発明の第2の実施形態に係る荷重変換器1bの正面図である。荷重変換器1bは、本体部2と、ケーブル3を含んで構成されている。
【0024】
本体部2は、荷重受部2b、固定部2a、アーム2jを含んでいる。荷重受部2bは、略直方体形状であって、マイナスz方向の荷重P1若しくはプラスz方向の荷重P2を受ける。一方、固定部2aは空洞部を有する略直方体形状であって、穴2iにボルトを挿入して荷重変換器1bを構造物などに固定することができる。荷重受部2bと固定部2aとは、2つのアーム2jで接続されている。この2つのアーム2jは可撓性を有したアームであって、xy平面に平行な平面に対して対称な形状で、半円弧部がz方向において薄肉になっている。したがって荷重受部2bと、固定部2aと、アーム2jとで、所謂ロバーバル機構を構成している。アーム2jは、幅方向すなわちy方向に比較的厚肉部分のアーム2jからの延伸部と、これより比較的薄肉部分の薄肉部2cとで固定部2aに接続されている。
【0025】
固定部2aには、凹形状の空洞部7が設けられている。この空洞部7内の隔壁2fの一部には起歪部2dがz方向に設けられている。空洞部7は壁2uを底部とし、壁2kを側壁としたものである。
【0026】
起歪部2dには感歪抵抗体Gが添着されていて、荷重受部2bに荷重P1若しくは荷重P2が加わった時に弾性変形して歪みを検出する起歪体の役割を成している。本実施形態では、感歪抵抗体Gは、感歪抵抗体Ga、感歪抵抗体Gb、感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gdの4個が設けられている。そして感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gd、がそれぞれ同一の基材上に形成されて、起歪部2dに添着されている。感歪抵抗体Gは、この空洞部7に配置されている。したがって感歪抵抗体Gを含むホイートストンブリッジ回路の配線はこの空洞部7に納めることが容易で、ケーブル3にて外部との信号の送受信が可能となる。さらに感歪抵抗体Ga、感歪抵抗体Gb、感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gdの4個全てを1つの基材上に形成してもよい。
【0027】
なお空洞部7の大きさは、感歪抵抗体Gを添着できるサイズであれば良い。感歪抵抗体Gの添着は、第1の実施形態による添着方法とほぼ同じである。例えばこの空洞部7のz方向に僅かな隙間で嵌合する治具ブロック2vを用意し、この治具ブロック2vに感歪抵抗体Gを位置決め装着して仮止めして開口穴にy方向で挿入し、次いでマイナスx方向に移動させ感歪抵抗体Gを起歪部2dへ接着剤を介して転写することで容易に行うことができる。この時、壁2uが治具ブロック2vのy方向のストッパーとなることから、本体部2を必ずしも平板上に載置する必要はなく、組み立て性に優れる。また空洞部7は1面だけが開口され、5面(壁2u、壁2k、起歪部2d)には壁が存在するため、固定部2aの剛性は高く、薄肉部2cの幅Waや形状を適宜変更することで、荷重変換器1bは低荷重から高荷重まで幅広い計測範囲を可能にしている。
【0028】
図5は本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器1cの斜視構成図である。荷重変換器1は、本体部2と、ケーブル3、コネクタ4を含んで構成されている。
【0029】
本体部2は、荷重受部2b、固定部2a、アーム2jを含んでいる。荷重受部2bは、略直方体形状であって、マイナスz方向の荷重P1若しくはプラスz方向の荷重P2を受ける。一方、固定部2aは空洞部を有する略直方体形状であって、穴2iにボルトを挿入して荷重変換器1をプラスx方向にある構造物などに固定することができる。荷重受部2bと固定部2aとは、2つのアーム2jで接続されている。この2つのアーム2jは可撓性を有したアームであって、xy平面に平行な平面に対して対称な形状で、半円弧部がz方向において薄肉になっている。したがって荷重受部2bと、固定部2aと、アーム2jとで、所謂ロバーバル機構を構成している。そして固定部2aとアーム2jは破線で囲まれた接続部位2mで接続されている。すなわち固定部2aは隔壁2fにて、アーム2jと接続されている。接続部位2mのアーム2j側は、幅方向すなわちy方向に比較的厚肉部分のアーム2jからの延伸部と、これより比較的薄肉部分の薄肉部2cとで固定部2aに接続されている。
【0030】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器1cの側面図であって空洞部内を表した構成図である。固定部2aの接続部位2mには、アーム2jが接続されている側と反対側には、凹んだ形状の空洞部7が設けられている。この空洞部7内の隔壁2fから1部にて突出した起歪部(第1の梁)2dがz方向に設けられている。そして起歪部(第1の梁)2dと直交に交差して第2の梁2eがy方向に設けられている。起歪部2dには感歪抵抗体Gが添着されていて、荷重受部2bに荷重P1若しくは荷重P2が加わった時に弾性変形して歪みを検出する起歪体の役割を成している。また上述の薄肉部2cのy方向の幅Waは、起歪部2dのy方向の幅Wdより小さく設けられている。第2の梁2eは、荷重受部2bにy方向の成分の荷重が加わった時に起歪部(第1の梁)2dのy方向の変形を防ぐように設けられている。そして起歪部(第1の梁)2dと第2の梁2eのx方向の厚みは、隔壁2fよりも厚い。起歪部(第1の梁)2d、第2の梁2eの厚みあるいは断面形状の設定によって、起歪部(第1の梁)2dの撓みの度合いを調整して、検出する歪みの範囲を設定することが可能となる。また上述の薄肉部2cのy方向の幅Waは、起歪部(第1の梁)2dのy方向の幅Wdより小さく設けられる。薄肉部2cによって、荷重による変形を隔壁2fにできるだけ起こさずに、荷重による変形がなるべく起歪部(第1の梁)2dのみに現れるようにすることもできる。
【0031】
そして隔壁2fと、起歪部(第1の梁)2dと、第2の梁2eと、壁2kと、で空洞部が画定されている。感歪抵抗体Gからの配線は、コネクタ4を経由してケーブル3に繋がっている。コネクタ4は固定部2aに密着して取り付けられていて、液体や気体を通さない構造のものが使用される。なおコネクタ4を省略して、直にケーブル3を出す構造であっても良い。
【0032】
本実施形態では、感歪抵抗体Gは、感歪抵抗体Ga、感歪抵抗体Gb、感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gdの4個が設けられている。そして感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gd、がそれぞれ同一の基材上に形成されて、起歪部(第1の梁)2dに添着されている。なお各感歪抵抗体Gは、必ずしも同一の基材上に形成されている必要はないが、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gd、がそれぞれ同一の基材上に形成されることで、添着の工程数が少なくなる。また感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdをそれぞれ同一の基材上に形成することで、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gcとの距離の精度、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdとの距離の精度を高めることができるので、添着後の調整が容易になる。また感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdをそれぞれ同一の基材上に形成した時、配線が共通となる電極を一体に形成することが可能となり、配線の工数を削減できる。これは図1(b)及び図1(c)で説明した通りである。さらに感歪抵抗体Ga、感歪抵抗体Gb、感歪抵抗体Gc、感歪抵抗体Gdの4個全てを1つの基材上に形成してもよい。
【0033】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る荷重変換器1cの斜視構成図である。図7(a)は、固定部2aの空洞部7の開口を塞ぐ前の荷重変換器の斜視構成図であって、図7(b)は、固定部2aの空洞部7の開口を塞いだ後の荷重変換器の斜視構成図である。図7(a)において、固定部2aの空洞部7の縁には、段差となっている段部2gが設けられている。空洞部7内の配線処理及び調整が終わった段階で、カバー5を段部2gに嵌め込み全周を溶接によって固定し、空洞部7を密閉空間にすることができる(図7(b))。なお後述の図11における、増幅器10、アナログ/デジタル変換器11、CPU12を実装した実装基板をこの空洞部7に入れてカバー5を固定して開口を塞ぎ空洞部7を密閉空間にしても良い。
【0034】
図8は、本発明の第4の実施形態に係る荷重変換器1dの斜視構成図である。本発明の第4の実施形態に係る荷重変換器1dの荷重受部2b、アーム2j、空洞部7などは第3の実施形態と同じであるが、空洞部7の開口を塞ぐ仕組みが異なる。図8は、固定部2aの空洞部7の開口を塞ぐ前の荷重変換器の斜視構成図である。図8において、固定部2aの空洞部7の外周には、溝部2hが設けられている。そして溝部2hにはOリング6が嵌め込まれている。空洞部7内の配線処理及び調整が終わった段階で、4箇所の穴2iに荷重受部2b側からボルトを挿入して、荷重変換器1dを図示しない構造物に取り付け、開口部を塞ぎ空洞部7を密閉空間にすることができる。なお穴2iをネジ穴として、図示しない構造物側からボルトを挿入して、荷重変換器1dを構造物に固定しても良い。また後述の図11における、増幅器10、アナログ/デジタル変換器11、CPU12を実装した実装基板をこの空洞部7に入れて構造物にて開口を塞ぎ密閉空間にしても良い。また本発明の第3の実施形態と第4の実施形態の複合で構成して2重に密閉して密閉度を高めるようにしても良い。
【0035】
図9は、本発明の第5の実施形態に係る荷重変換器1eの斜視構成図である。本発明の第5の実施形態に係る荷重変換器1eの荷重受部2b、アーム2j、などは第3の実施形態と同じであるが、固定部2a及び空洞部7の形状が異なる。
【0036】
図9(a)はカバー5にて荷重変換器1eの空洞部7の開口部を閉じる前の状態であって、図9(b)はカバー5にて空洞部7の開口部を閉じた後の状態である。本発明の第5の実施形態では、固定部2aのy方向幅が荷重受部2b及びアーム2jと同一であって、第2の実施形態の変形である。固定部2aの空洞部7は、起歪部2d、壁2kで画定されている。
【0037】
図10(a)は、本発明の第5の実施形態に係る荷重変換器1eの正面図であって、図10(b)は側面図である。感歪抵抗体Gの配置は、第2の実施形態と同様である。そして感歪抵抗体Gは空洞部7の奥深い起歪部2dの面に添着されるが、これも壁2kに沿って僅かな隙間で摺動可能な長円断面の柱状の治具ブロック2vを、マイナスx方向に挿入して添着することで実施できる。
【0038】
本発明の第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態による荷重変換器によれば、荷重受部と、固定部と、アームとで、ロバーバル機構を構成するものの、感歪抵抗体を含めた電装系は固定部内の密閉空間に収納されているので、水のかかる場所での使用が可能である。さらに感歪抵抗体の添着や配線の固定に用いる接着剤による揮発ガスが、荷重変換器から拡散することも抑えられるため、半導体設備などでの使用も可能となる。
【0039】
また、ロバーバル機構のアームの部分に感歪抵抗体を設ける構成ではないことから、密閉部材により起歪部の動きを阻害することがない。そして密閉型の荷重変換器でありながら例えば1~10N程度の比較的小さな荷重を検出することが可能となる。そして基本的にはロバーバル機構であることから、荷重の印加位置による検出誤差が極めて少ない構成である。
【0040】
さらに起歪部(第1の梁)20d及び起歪部2dは、荷重を受けても容易に変形しない固定部2a内であることから、カバー5を溶接などで固着しても影響は受け難い構造である。
【0041】
図11は本発明の第1~第5の実施形態に係る荷重変換器のホイートストンブリッジ回路とその周辺回路である。ホイートストンブリッジ回路において、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gbとが、感歪抵抗体Gcと感歪抵抗体Gdとが、それぞれ向かい合う辺に配置されている。荷重受部2bに荷重P2が印加された時には、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gbとには引張歪み、感歪抵抗体Gcと感歪抵抗体Gdとには圧縮歪みを受けることから、向かい合う辺には歪みが同種となる感歪抵抗体が配置されている。一方、荷重受部2bに荷重P1が印加された時には、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gbとには圧縮歪み、感歪抵抗体Gcと感歪抵抗体Gdとには引張歪みを受けることになる。
【0042】
ホイートストンブリッジ回路において、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gcとの交点T1と、感歪抵抗体Gbと感歪抵抗体Gdとの交点T3には電源Eから所定の電圧が印加されている。一方、感歪抵抗体Gcと感歪抵抗体Gbとの交点T2と、感歪抵抗体Gaと感歪抵抗体Gdとの交点T4とから、検出される歪みに応じた電気信号としてのブリッジ電圧の出力(+SIG、―SIG)がなされる。ブリッジ電圧出力は増幅器10で増幅され、次いでアナログ/デジタル変換器11でデジタル信号に変換され、さらにCPU12(Central Processing Unit)にて荷重が演算される。なお増幅器10、アナログ/デジタル変換器11、CPU12は図示しないプリント配線板上に実装されている。
【0043】
図12は本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器21の斜視構成図である。荷重変換器21は、本体部20と、ケーブル3、コネクタ4を含んで構成されている。
【0044】
本体部20は、固定部20aと、荷重受部20bと、アーム20jaと、アーム20jbとを含んでいる。荷重受部20bは略円柱形状であって、マイナスz方向の荷重P1若しくはプラスz方向の荷重P2を受ける。荷重受部20bの端部にはネジ穴が設けられ、荷重を発生又は伝達させるものに接続される。一方、固定部20aは荷重受部20bと離間した外周にあって、荷重受部20bを取り囲む中空円筒形状である。荷重変換器21は穴20iにボルトを挿入して本体部20を構造物などに固定して使用することができる。荷重受部20bと固定部20aとは、平板状のアーム20ja、アーム20jbで接続されている。3本のアーム20jaは、荷重受部20bの中心軸回りに放射状に120度の間隔で、荷重受部20bを固定部20aへ連結している。さらに3本のアーム20jbは、3本のアーム20jaよりもz軸方向でマイナス側に配置され、3本のアーム20jaと荷重受部20bの中心軸回りに放射状にそれぞれ60度ずらした位置にて荷重受部20bを固定部20aへ連結している。アーム20ja及びアーム20jbはそれぞれ、幅方向すなわち荷重受部20bの中心軸回りでは円周方向で円弧状にて細くなる箇所がある。またアーム20ja及びアーム20jbは、荷重受部20b及び固定部20aと接続する箇所ではその幅が滑らかに太くなってそれぞれ固定部20aと接続されている。固定部20aは中空円筒形状に限らず、中空の多角柱などであっても良い。荷重受部20bも円柱形状に限らず、多角柱などであっても良い。
【0045】
図13は本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器21の斜視断面構成図であって、図12において荷重受部20bの中心軸線を含むyz平面で切断した図である。アーム20ja及びアーム20jbは、荷重受部20bの近傍にて半円弧形でz方向に薄肉となっている。そして、アーム20jaと固定部20a、アーム20jbと固定部20aの接続部分に起歪部20dが設けられている。
【0046】
起歪部20dには感歪抵抗体Gが添着されている。感歪抵抗体Gは例えば歪みゲージであるが、歪を検出するものであれば良くこれに限るものではない。また固定部20aの外周側面にはカバー50が取り囲むように配置されている。固定部20aとカバー50との間には空洞部7が形成され、固定部20aの鍔20nにはめ込まれたOリング6によって気密が保たれる構造である。
【0047】
図14は本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器21の内部の構造を示す斜視図である。固定部20aに設けられた起歪部20dはz方向に伸びる梁であって、その両隣には隔壁20fが配置されている。隔壁20fの肉厚は、起歪部20dの肉厚よりも薄く形成されている。そして固定部20aの起歪部20dの周囲は壁20kに囲まれた凹形状である。ゆえに隔壁20fと、起歪部20dと、壁20kと、固定部壁20pと、鍔20nと、Oリング6と、カバー50とで空洞部7が画定されている。
【0048】
また上段のアーム20jaに接続する起歪部20dには、感歪抵抗体G1が、下段のアーム20jbに接続する起歪部20dには、感歪抵抗体G2が、それぞれ添着されている。
【0049】
図15は本発明の第6の実施形態に係る荷重変換器21の内部の構造を示し、図12において荷重変換器21をプラスz方向に見た正面図である。上段に位置する起歪部20dには、感歪抵抗体G1aと感歪抵抗体G1dが、感歪抵抗体G1bと感歪抵抗体G1eが、感歪抵抗体G1cと感歪抵抗体G1fが、それぞれ同一の基材上に形成されて添着されている。なお感歪抵抗体G1cと感歪抵抗体G1fとは背面に位置しているので現れないが、感歪抵抗体G1c及び感歪抵抗体G1fの組み合わせは、感歪抵抗体G1a及び感歪抵抗体G1dの組み合わせと同様である。そして感歪抵抗体G1aと感歪抵抗体G1bと感歪抵抗体G1cとが、z方向位置では同一であって、感歪抵抗体G1dと感歪抵抗体G1eと感歪抵抗体G1fとが、z方向位置では同一である。
【0050】
一方下段に位置する起歪部20dには、感歪抵抗体G2aと感歪抵抗体G2dが、感歪抵抗体G2bと感歪抵抗体G2eが、感歪抵抗体G2cと感歪抵抗体G2fが、それぞれ同一の基材上に形成されて添着されている。なお感歪抵抗体G2b及び感歪抵抗体G2e、感歪抵抗体G2c及び感歪抵抗体G2fは背面に位置しているので現れないが、感歪抵抗体G2aと感歪抵抗体G2bと感歪抵抗体G2cとが、z方向位置では同一であって、感歪抵抗体G2dと感歪抵抗体G2eと感歪抵抗体G2fとが、z方向位置では同一である。
【0051】
第6の実施形態では、隔壁20fと、起歪部20dと、壁20kと、固定部壁20pと、鍔20nと、Oリング6と、をカバー50で覆うことで空洞部7が画定されていて、空洞部7の気密は保たれている。空洞部7には、感歪抵抗体や配線などが収納されて、配線はケーブル3にて外部へ引き出されることから、水のかかる場所での使用が可能である。さらに感歪抵抗体の添着や配線の固定に用いる接着剤による揮発ガスが、荷重変換器から拡散することも抑えられるため、半導体設備などでの使用も可能となる。
【0052】
図16(a)と図16(b)はそれぞれ本発明の第7及び第8の実施形態に係る荷重変換器の内部の構造を示す斜視図である。第7及び第8の実施形態の荷重変換器は、感歪抵抗体Gや起歪部2dの位置等の構成は第6の実施形態と同じであるが、固定部壁20pの形状が異なる。第6の実施形態の荷重変換器では、固定部20aの鍔20nよりも固定部壁20pの半径方向の寸法が小さかったが、第7及び第8の実施形態の荷重変換器においては同一寸法である。
【0053】
そして本発明の第7の実施形態の荷重変換器では、上段及び下段の空洞部7とのz方向の中間部に溝20qが、全周に渡って設けられている。各感歪抵抗体Gの配線は、この溝20qに沿って行うことができる。配線を溝20qに沿って行うことで配線作業が容易となり、また固定部20aの半径方向の肉厚が大きく剛性を高めることが可能である。
【0054】
一方、本発明の第8の実施形態の荷重変換器では、上段の空洞部7のz方向略中央に溝20sが、下段の空洞部7のz方向略中央に溝20rが、全周に渡ってそれぞれ設けられている。さらに上段の溝20sと下段の空洞部7とを繋ぐために溝20tが設けられている。したがって第7の実施形態の荷重変換器と同様に、配線を溝20s及び溝20rに沿って行うことで配線作業が容易となり、また固定部20aの半径方向の肉厚を大きくして剛性を高めることが可能である。
【0055】
第7の実施形態の荷重変換器では、隔壁20fと、起歪部20dと、壁20kと、固定部壁20pと、鍔20nと、Oリング6と、溝20qと、をカバー50で覆うことで空洞部7が画定されていて、空洞部7の気密は保たれている。第8の実施形態の荷重変換器では、隔壁20fと、起歪部20dと、壁20kと、固定部壁20pと、鍔20nと、Oリング6と、溝20rと、溝20sと、をカバー50で覆うことで空洞部7が画定されていて、空洞部7の気密は保たれている。
【0056】
さらに起歪部20dは、荷重を受けても容易に変形しない部分に囲まれていることから、鍔20nに設けたOリング6の代わりにカバー50を溶接などで固着しても良いし、またこれらを併用しても良い。
【0057】
図17は本発明の第6~第8の実施形態に係る荷重変換器のホイートストンブリッジ回路とその周辺回路である。ホイートストンブリッジ回路において、感歪抵抗体G1aと感歪抵抗体G1bと感歪抵抗体G1cとが、同じ辺Aに配置されている。また感歪抵抗体G2aと感歪抵抗体G2bと感歪抵抗体G2cとが、同じ辺Bに配置され、辺Aと辺Bはホイートストンブリッジ回路において向かい合う辺である。同様に、感歪抵抗体G1dと感歪抵抗体G1eと感歪抵抗体G1fとが、同じ辺Cに配置されている。また感歪抵抗体G2dと感歪抵抗体G2eと感歪抵抗体G2fとが、同じ辺Dに配置され、辺Cと辺Dはホイートストンブリッジ回路において向かい合う辺である。
【0058】
図15に示すように、荷重受部2bにマイナスz方向の荷重Pが印加された時には、感歪抵抗体G1a~G1cと、感歪抵抗体G2a~G2cとには圧縮歪みが、感歪抵抗体G1d~G1fと、感歪抵抗体G2d~G2fと、には引張歪みを受けることから、向かい合う辺には歪みが同種となる感歪抵抗体が配置されている。この第6~第8の実施形態の荷重変換器の荷重受部2bは、マイナスz方向の荷重Pのみならず、プラスz方向の荷重も受けることができる構造であり、プラスz方向の荷重を受けた場合は、各感歪抵抗体が検出する歪は逆になる。ブリッジ電圧出力以降の構成は、図11の構成と同じであるので省略する。
【0059】
以上、本発明を好ましい実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の活用例として、半導体製造装置等への適用が可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 :荷重変換器
2 :本体部
2a :固定部
2b :荷重受部
2c :薄肉部
2d :起歪部(第1の梁)
2e :第2の梁
2f :隔壁
2g :段部
2h :溝部
2i :穴
2j :アーム
2k :壁
2m :接続部位
2q :溝
2u :壁
2v :治具ブロック
3 :ケーブル
4 :コネクタ
5 :カバー
6 :Oリング
7 :空洞部
8 :開口穴
10 :増幅器
11 :アナログ/デジタル変換器
12 :CPU
20 :本体部
20a :固定部
20b :荷重受部
20d :起歪部(第1の梁)
20f :隔壁
20i :穴
20ja :アーム
20jb :アーム
20k :壁
20n :鍔
20p :固定部壁
20q :溝
20r :溝
20s :溝
20t :溝
21 :荷重変換器
50 :カバー


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17