IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ PayPay株式会社の特許一覧

特開2023-60899情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図7
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図8
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060899
(43)【公開日】2023-04-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20230421BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038077
(22)【出願日】2023-03-10
(62)【分割の表示】P 2021062298の分割
【原出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 将良
(72)【発明者】
【氏名】大塚 千壽子
(57)【要約】
【課題】給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、依頼受付部と、代行処理部とを有する。依頼受付部は、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を電子決済サービスの利用者から受け付ける。代行処理部は、依頼受付部により受け付けられた代行依頼に応じて、指定口座を決済口座に変更するための代行処理を実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を前記電子決済サービスの利用者から受け付ける依頼受付部と、
前記依頼受付部により受け付けられた前記代行依頼に応じて、前記指定口座を前記決済口座に変更するための代行処理を実行する代行処理部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記代行処理部は、
前記指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている前記電子決済サービスの加盟店に対して、前記指定口座の変更通知を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記代行処理部は、
前記代行依頼に紐づく指定口座を管理する金融機関のシステムにアクセスして前記指定口座の支払履歴を参照し、前記加盟店を特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記代行処理部は、
前記代行処理を委任することを示す文書データを前記利用者から取得し、取得した前記文書データを前記変更通知とともに前記加盟店に送信する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記デジタルマネーの入金を受ける前記利用者の識別情報および入金の名目を含む入金要求を受け付ける入金受付部と、
前記入金受付部によって受け付けられた前記入金要求に含まれる前記名目が給与である場合に、当該入金要求に含まれる前記識別情報に紐付けられた総残高のうち給与残高に対する入金処理を行い、前記入金受付部によって受け付けられた前記入金要求に含まれる前記名目が給与以外の名目である場合には、当該入金要求に含まれる前記識別情報に紐付けられた総残高のうち給与以外残高に対する入金処理を行う入金処理部と
をさらに有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記識別情報を含むATM(Automatic Teller Machine)への出金要求を受け付ける出金受付部と、
前記出金受付部によって前記出金要求が受け付けられた場合に、前記出金要求に含まれる前記識別情報に紐付けられた前記総残高のうち前記給与残高からの出金処理を行う出金処理部と
をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記総残高を、前記給与残高と前記給与以外残高とに分けて前記利用者が利用する端末装置に表示させる表示制御部
をさらに有することを特徴とする請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を前記電子決済サービスの利用者から受け付ける依頼受付工程と、
前記依頼受付工程により受け付けられた前記代行依頼に応じて、前記指定口座を前記決済口座に変更するための代行処理を実行する代行処理工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を前記電子決済サービスの利用者から受け付ける依頼受付手順と、
前記依頼受付手順により受け付けられた前記代行依頼に応じて、前記指定口座を前記決済口座に変更するための代行処理を実行する代行処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主に企業と個人との間の商取引におけるキャッシュレス決済手段が広く消費者に認知されているが、特に、その利便性から、ユーザ個人が所有するスマートフォンなどのユーザ端末を用いてオンラインで行われる電子決済サービスが広く消費者の間に浸透しつつある。
【0003】
また、昨今、政府では、このような電子決済サービスにおいて、電子マネーや仮想通貨といったデジタルマネーにより給与の支払いを行う、所謂「給与のデジタル払い」の導入が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-328549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術は、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高める上で改善の余地がある。たとえば、現在の給与受け取り手段に対する不満がない場合、現在の給与受け取り手段をデジタルマネーに変更することに対し、ユーザの心理的なハードルは総じて高くなることが予想される。このため、現在の給与受け取り手段をデジタルマネーに変更することに伴うユーザの心理的なハードルを下げるようなユーザメリットの創出が求められる。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、依頼受付部と、代行処理部とを有する。依頼受付部は、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を電子決済サービスの利用者から受け付ける。代行処理部は、依頼受付部により受け付けられた代行依頼に応じて、指定口座を決済口座に変更するための代行処理を実行する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態に係る情報処理の前提となる管理処理の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係る情報処理の前提となる電子決済処理の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態に係る支払履歴の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態に係る決済サーバの構成例を示すブロック図である。
図6図6は、本実施形態に係る利用者情報の概要を示す図である。
図7図7は、本実施形態に係る口座情報の概要を示す図である。
図8図8は、本実施形態に係る決済サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、本実施形態に係る決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.前提〕
〔1-1.管理処理について〕
図1を用いて、本実施形態に係る情報処理の前提として、本実施形態に係る情報処理装置等により実行される管理処理について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理の前提となる管理処理の一例を示す図である。以下では、本実施形態に係る情報処理装置の一例である決済サーバ100により、本実施形態に係る管理処理が実現される場合について説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、決済サーバ100と、利用者端末200と、支払元サーバ300と、銀行サーバ400と、ATM(Automatic Teller Machine)500とを含む。なお、図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示すものであり、図1に示す例よりも多くの決済サーバ100や、利用者端末200や、支払元サーバ300や、銀行サーバ400や、ATM500が含まれていてもよい。
【0013】
決済サーバ100と、利用者端末200と、支払元サーバ300と、銀行サーバ400は、有線または無線によりネットワークN-1(たとえば、図6参照)に接続される。決済サーバ100と、利用者端末200と、支払元サーバ300と、銀行サーバ400は、ネットワークN-1を通じて相互に通信できる。ネットワークN-1は、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。また、銀行サーバ400と、ATM500は、有線または無線によりネットワークN-2(たとえば、図6参照)に接続される。銀行サーバ400と、ATM500は、ネットワークN-2を通じて相互に通信できる。ネットワークN-2は、MICS(Multi Integrated Cash Service)などを含む所定のネットワークである。
【0014】
決済サーバ100は、本実施形態に係る管理処理を実行する情報処理装置である。決済サーバ100は、単独のサーバ装置や、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステム等により実現される。
【0015】
たとえば、決済サーバ100は、利用者端末200を用いて所定の識別コードを表示または読み取ることによって、オンラインで行われる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。たとえば、決済サーバ100は、取引対象の提供者や取引対象が提供される利用者が所有するデジタルマネーの決済口座を管理する。また、決済サーバ100は、利用者からの決済情報に従って、決済口座間においてデジタルマネーの移動等を行うことで、各種決済を実現する。なお、デジタルマネーとは、たとえば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。決済サーバ100を介して行われる電子決済サービスの処理内容については後述する。
【0016】
利用者端末200は、電子決済サービスの利用者(例えば、利用者U1)によって利用される情報処理装置である。利用者端末200は、たとえば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)や、ウェアラブル端末等により実現される。なお、図1では、利用者端末200がスマートフォンである場合を例示している。
【0017】
支払元サーバ300は、電子決済サービスの利用者に対して給与を支払う事業者によって利用される情報処理装置である。支払元サーバ300は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。たとえば、支払元サーバ300は、典型的には、利用者を雇用する企業(以下、適宜「支払元」と記載する。)に属するサーバ装置である。なお、支払元となる事業者は、企業(会社や法人等)に限らず、国、都道府県、市区町村等の自治体であってもよい。
【0018】
利用者端末200および支払元サーバ300は、決済サーバ100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0019】
また、利用者端末200および支払元サーバ300は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ100から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、たとえば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、本実施形態では、決済サーバ100から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0020】
銀行サーバ400は、電子決済サービスの利用者の銀行口座を管理する銀行に属する情報処理装置である。銀行サーバ400は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。たとえば、銀行サーバ400は、銀行口座の利用履歴として、各カード会社や、各種サービスの提供者による銀行口座からの引き落としに関する情報(引き落とした金額や、引き落とした日時等)や、現在の口座情報(口座残高等)などを、利用者に対応付けて管理する。
【0021】
また、銀行サーバ400は、MICSなどの所定のネットワークを介してATM500と有線または無線により相互に通信可能に接続される。ATM500は、利用者による操作に従って現金を払い出す。
【0022】
電子決済サービスの利用者の雇用主である支払元は、利用者に対して定期的に(たとえば毎月1回)給与を支払う。そして、本実施形態に係る情報処理システム1は、給与の支払いをデジタルマネーにて行う「給与のデジタル払い」に対処するための管理処理を実現できる。
【0023】
まず、決済サーバ100は、支払元サーバ300から入金要求を受け付ける(ステップS1)。入金要求には、デジタルマネーの入金を受ける利用者(支払先)の識別情報(支払先識別情報、以下、適宜「支払先ID」と記載する。)、入金額および入金の名目が含まれている。なお、図1では、入金要求の一例として、支払先ID「U#001」、入金学「300,000円」、名目「給与」を含んだ入金要求を例示している。
【0024】
なお、支払先ID「U#001」は、利用者U1の識別情報(利用者識別情報、以下、適宜「利用者ID」と記載する。)である。利用者IDは、利用者U1を識別することができる情報であればよく、数字、アルファベット、記号等またはこれらの組み合わせの他、たとえば、電話番号およびメールアドレス等であってもよいし、電話番号およびメールアドレス等と氏名との組み合わせであってもよい。氏名は、漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットのいずれでも構わない。また、入金要求には、支払元を識別する識別情報(支払元識別情報、以下、適宜「支払元ID」と記載する。)が含まれていてもよい。
【0025】
つづいて、決済サーバ100は、入金要求に含まれる名目が給与であるか否かを判定する。そして、決済サーバ100は、入金要求に含まれる名目が給与である場合、その入金要求に含まれる利用者IDに紐付けられた総残高のうち給与残高に対して入金処理を行う。
【0026】
たとえば、決済サーバ100は、「所有者ID」項目と、「総残高」項目と、「内訳」項目とを関連づけた口座情報を記憶する。「所有者ID」項目には、デジタルマネーの口座(決済口座)を所有する所有者を識別する識別情報(所有者識別情報、以下、適宜「所有者ID」と記載する)が記憶される。ここでは、「所有者ID」項目に、利用者U1を識別する利用者ID「U#001」が記憶される場合の例を示しているが、「所有者ID」項目には、利用者IDの他、支払元IDや、取引対象を提供する提供者を識別する識別情報(提供者識別情報、以下、適宜「提供者ID」と記載する。)等が記憶されてもよい。「総残高」項目には、所有者IDによって識別される所有者が所有するデジタルマネーの総残高を示す情報を記憶する。
【0027】
「内訳」の項目には、「総残高」の項目に記憶される総残高の内訳を示す情報が記憶される。具体的には、「内訳」の項目は、「給与」の項目と「給与以外」の項目とを含む。「給与」の項目には、「総残高」の項目に記憶された総残高のうち、給与として入金(チャージ)されたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。「給与以外」の項目は、「総残高」の項目に記憶された総残高のうち、給与以外の名目で入金されたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。
【0028】
たとえば、図1では、口座情報の一例として、利用者ID「U#001」、総残高「1,000,000円」、給与「700,000円」、給与以外「300,000円」を含んだ口座情報を示している。この場合において、図1に示す入金要求を受け付けた場合、決済サーバ100は、利用者ID「U#001」に対応づけられた「総残高」項目を「1,000,000円」から「1,300,000円」に変更する。また、決済サーバ10は、利用者ID「U#001」に対応づけられた「給与」項目を「700,000円」から「1,000,000円」に変更する(ステップS2)。なお、「給与以外」の項目に記憶された情報は、変更されない。
【0029】
一方、決済サーバ100は、給与以外の名目を含んだ入金要求を受け付けた場合には、対応する口座情報のうち、「総残高」の項目を変更するとともに「給与以外」の項目を変更する。この場合、「給与」の項目に記憶されている情報は、変更されない。なお、「給与以外」の項目は、複数の項目に細分化されていてもよい。すなわち、給与以外の名目は、複数存在していてもよく、この場合、「給与以外」の項目は、複数存在する名目に対応して細分化されてもよい。
【0030】
このように、本実施形態に係る情報処理システム1では、デジタルマネーの総残高のうち少なくとも給与残高を分けて管理する。これにより、たとえば、決済サーバ100は、総残高を示す残高情報(たとえば、総残高「1,300,000円」)を、給与残高を示す給与残高情報(たとえば、総残高「1,000,000円」)と給与以外残高を示す給与以外残高情報(たとえば、総残高「300,000円」)とに分けて利用者U1の利用者端末200に表示させることができる(ステップS3)。
【0031】
したがって、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、所謂給与のデジタル払いに対応でき、給与を含む残高を適切に管理することができる。
【0032】
ところで、給与のデジタル支払いにおいては、給与として支払われたデジタルマネーを現金化できるようにすることで利用者の利便性が担保できる。具体的には、給与として支払われたデジタルマネーをATMから引き出せるようにする必要がある。そこで、本実施形態に係る情報処理システム1は、給与として支払われたデジタルマネーをATM500から引き出すことが可能に構成される。
【0033】
たとえば、ATM500は、利用者U1による操作に従って、利用者IDおよび出金額を含む出金要求を銀行サーバ400に送信する(ステップS4)。利用者U1によるATM500に対する操作は、たとえば、ATM500が有するタッチパネルや物理的なボタンへの入力操作であってもよいし、利用者端末200が表示するQRコード(登録商標)等をATM500に読み取らせる操作であってもよい。ATM500に入力される情報には、少なくとも、利用者IDおよび出金額が含まれていればよい。
【0034】
つづいて、銀行サーバ400は、ATM500から受け付けた出金要求を決済サーバ100に送信する(ステップS5)。
【0035】
決済サーバ100は、銀行サーバ400から受け付けた出金要求に基づき、対応する残高情報のうち「給与」の項目を変更する。たとえば、出金要求に、利用者ID「U#001」、出金額「100,000円」が含まれているとする。この場合、決済サーバ100は、利用者ID「U#001」に紐付けられた「総残高」の項目を「1,300,000円」から「1,200,000円」に変更するとともに、「給与」の項目を「1,000,000円」から「900,000円」に変更する(ステップS6)。
【0036】
つづいて、決済サーバ100は、利用者IDおよび出金額を含む出金指示を銀行サーバ400に送信する(ステップS7)。銀行サーバ400は、出金指示を受け付けると、決済サーバ100が属する事業者、すなわち、電子決済サービスを提供する企業の銀行口座から、出金指示に含まれる出金額を引き落とす(ステップS8)。なお、この処理は、決済サーバ100から出金指示を受け付けたタイミングで行われてもよいし、たとえば月に1回の予め決められたタイミングで行われてもよい。
【0037】
また、銀行サーバ400は、出金額を含む出金指示をATM500に送信する(ステップS9)。そして、ATM500は、出金指示に含まれる出金額と同額の現金を払い出す(ステップS10)。
【0038】
このように、本実施形態に係る情報処理システム1において、利用者U1は、自身が所有するデジタルマネーの総残高のうち、給与残高分のデジタルマネーをATM500から現金として引き出すことができる。
【0039】
なお、上述した現金化に関する仕組みは、給与として支払われたデジタルマネーを対象とするものであり、給与以外の名目で支払われたデジタルマネーに関しては対象外であってよい。給与以外の名目で支払われたデジタルマネーについても現金化可能とすると、たとえばマネーロンダリング(資金洗浄)の温床となること等が懸念される。このため、決済サーバ100は、給与以外残高のATM500からの出金を禁止してもよい。ただし、給与以外残高が複数の項目に細分化される場合、細分化された複数の項目のうち何れかについては、ATM500からの出金を許容してもよい。
【0040】
〔1-2.利用者端末200を用いた決済について〕
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る情報処理の前提として、本実施形態に係る情報処理装置等により実行される利用者端末200を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理の前提となる電子決済処理の一例を示す図である。本実施形態に係る情報処理システム1は、上述したデジタルマネーの総残高のうち給与残高および給与以外残高の両方を電子決済に利用できる。
【0041】
図2に示すように、情報処理システム1は、店舗端末600をさらに含んでいてもよい。店舗端末600は、利用者に取引対象を提供する提供者によって利用される情報処理装置である。店舗端末600は、たとえば、POS(Point of Sales)端末や、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、店舗端末600は、決済サーバ100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。店舗端末600は、有線または無線によりネットワークN-3(たとえば、図6参照)に接続される。決済サーバ100と、店舗端末600は、ネットワークN-3を通じて相互に通信できる。ネットワークN-3は、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。ネットワークN-3は、ネットワークN-1とは異なるネットワークであってもよい。店舗端末600は、後述する加盟店サーバ700が属する事業者により管理される端末である場合がある。なお、図2では、店舗端末600がPOS端末である場合を例示している。
【0042】
以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する識別情報(以下、「店舗コード」と記載する)C1を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末200を用いた決済を行う例について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末200を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗コードC1は、QRコード(登録商標)のみならず、バーコードや所定のマーク、番号等(すなわち、所定のコード)であってもよい。
【0043】
たとえば、利用者U1が店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、利用者端末200に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗コードC1を撮影して読み取る(ステップS11)。このような場合、利用者端末200は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末200は、利用者U1を識別する利用者IDと、店舗コードC1(若しくは、店舗コードC1が示す情報、すなわち、店舗Aを示す情報(たとえば、提供者ID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ100へと送信する(ステップS12)。
【0044】
決済サーバ100は、利用者端末200から受信した決済情報に基づいて、利用者IDが示す利用者U1の決済口座から、店舗コードC1が示す店舗Aの決済口座へと、決済金額が示す額のデジタルマネーを移動させる(ステップS13)。そして、決済サーバ100は、決済が完了した旨の通知を利用者端末200へと送信する(ステップS14)。このような場合、利用者端末200は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、デジタルマネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0045】
なお、利用者端末200を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。たとえば、利用者端末200を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末600を用いたものであってもよい。たとえば、利用者端末200は、利用者U1を識別するための利用者IDを画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末600は、利用者端末200に表示された利用者IDを読み取り、利用者IDと、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ100へと送信する。決済サーバ100は、店舗端末600から受信した決済情報に基づいて、利用者IDが示す利用者U1の決済口座から、店舗Aの決済口座へと、決済金額が示す額のデジタルマネーを移動させ、店舗Aの店舗端末600或いは利用者端末200に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0046】
また、利用者端末200を用いた決済は、利用者U1が予めデジタルマネーをチャージした決済口座から店舗Aの決済口座へとデジタルマネーを移動させる処理のみならず、たとえば、利用者U1が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、たとえば、利用者端末200は、店舗Aの決済口座に対して決済金額のデジタルマネーを移動させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
【0047】
また、利用者端末200を用いた決済は、実店舗に対するものに限らず、たとえば、電子商取引サービスでの取引対象に対する決済(すなわち、オンライン決済)であってもよい。このような場合、たとえば、利用者端末200は、利用者U1を識別する利用者IDと、提供者IDと、取引対象の価格(決済金額)とを示す決済情報を決済サーバ100へと送信する。そして、決済サーバ100は、利用者IDが示す利用者U1の決済口座から、提供者IDが示す提供者の決済口座へと、決済金額が示す額のデジタルマネーを移動させ、利用者端末200に対し決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知する。
【0048】
〔2.本実施形態に係る情報処理の一例〕
以下、図3を用いて、本実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。決済サーバ100は、例えば、本実施形態に係る情報処理として、利用者U1に代わり、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行処理を実行する。
【0049】
図3に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、加盟店サーバ700をさらに含む。加盟店サーバ700は、決済サーバ100が提供する電子決済サービスを導入する加盟店に属する情報処理装置である。加盟店サーバ700は、利用者端末200の利用者U1に対して、商品やサービスなどを提供する事業者により運営・管理される。加盟店サーバ700を運営・管理する事業者は、企業(会社や法人等)に限らず、国、都道府県、市区町村等の自治体であってもよい。加盟店サーバ700は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図3に示す例では、加盟店サーバ700として、加盟店サーバ701や、加盟店サーバ702や、加盟店サーバ703などが示されている。
【0050】
加盟店サーバ700は、有線又は無線によりネットワークN-1(たとえば、図5参照)に接続される。加盟店サーバ700は、ネットワークN-1を通じて、決済サーバ100と相互に通信できる。
【0051】
本実施形態に係る情報処理では、まず、利用者端末200が決済サーバ100に対して、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する変更手続きの代行依頼を送信する(ステップS21)。具体的には、図3に示すように、利用者端末200は、利用者U1の操作に従って決済アプリを立ち上げ、代行依頼を送信するための操作画面201を表示し、操作画面201に対する利用者U1の操作に応じて、代行依頼を決済サーバ100に送信する。
【0052】
代行依頼には、変更手続きの依頼元を示す依頼元識別情報(以下、「依頼元ID」)と、変更手続きの委任状とが含まれる。依頼元IDは、典型的には、利用者IDである。委任状は、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する変更手続きを決済サーバ100に委託することを証明する文書である。委任状は、後述する操作画面201により、代行依頼に添付できる。
【0053】
図3に示す操作画面201は、代行依頼の送信を指示するための送信ボタン202や、代行依頼に委任状を添付するためのチェックボックス203や、代行依頼の詳細を確認するためのディープリンク204や、委任状作成ツールを起動するためのディープリンク205などを有する。操作画面201の構成は、図3に示す例に限られず、他の構成であってもよい。
【0054】
操作画面201において、送信ボタン202は、チェックボックス203に対するチェックが入力されることに連動して、有効となるように制御されてもよい。これにより、口座変更の代行処理を委任することを示す委任状(文書データの一例)を代行依頼の送信前に確実に添付させることができる。また、操作画面201は、ディープリンク204からアクセス可能なウェブサイトを通じて、変更依頼により実行される処理の内容や免責事項などを利用者U1に容易に確認させることができる。また、操作画面201は、ディープリンク205により起動できる作成ツールを通じて、利用者端末200上で委任状を作成するための機能を利用者U1に提供できる。
【0055】
利用者端末200に操作画面201を表示させ、変更依頼を送信するための機能は、決済アプリのアドオンとして提供できるが、決済アプリとは別のアプリケーションとして利用者U1に提供してもよい。また、決済サーバ100は、決済サーバ100が利用者U1に公開するウェブページから変更依頼を受け付けてもよい。
【0056】
決済サーバ100は、利用者端末200から代行依頼を受信すると、代行処理を実行する(ステップS22)。具体的には、決済サーバ100は、指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている電子決済サービスの加盟店に対して、指定口座の変更通知を送信する。このとき、決済サーバ100は、まず、代行依頼に紐づく指定口座を管理する金融機関のシステムにアクセスして指定口座の支払履歴を参照し、変更通知の送付先となる加盟店を自動的に特定する。これにより、決済サーバ100は、利用料金の支払いを行っている口座をデジタルマネーの決済口座に変更する際の利用者の手続きの負担を軽減できる。
【0057】
たとえば、決済サーバ100は、オープンAPI(Application Programming Interface)として公開されている銀行APIなどを通じて、指定口座を管理する金融機関のシステムにアクセスする。また、決済サーバ100は、依頼元IDと一致する利用者IDに対応付けられている個人情報を特定し、口座照会に必要な情報を取得する。また、決済サーバ100は、取得した個人情報をもとに、金融機関のシステムにおいて依頼元IDに紐づく口座情報を特定する。また、決済サーバ100は、特定した口座情報の支払履歴を参照し、口座振替サービスによる指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている加盟店を特定する。図4は、本実施形態に係る支払履歴の一例を示す図である。図4は、たとえば、利用者U1に紐づく金融機関Zの口座情報を示している。
【0058】
決済サーバ100は、利用者U1の支払履歴から、定期的に支払いが行われている支払履歴を特定する。図4に示す例では、毎月27日に加盟店Bに対する支払いが行われている。そこで、決済サーバ100は、利用者U1が利用する金融機関の口座を指定口座とする口座振替サービスにより、料金の支払いを受けている加盟店として加盟店Bを特定する。同様にして、決済サーバ100は、利用者U1について、指定口座からの引き落としにより利用料金の支払いを行っている他の加盟店を特定する。加盟店の特定後、決済サーバ100は、指定口座をデジタルマネーの決済口座に変更する旨を通知するための変更通知を作成する。
【0059】
そして、決済サーバ100は、指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている加盟店に対して、上述の変更通知を加盟店に送信する(ステップS23)。このようにして、決済サーバ100は、代行処理を委任することを示す委任状(文書データの一例)を添付した変更通知を各加盟店に送信することにより、口座の変更に伴う利用者U1の手続きの負担を軽減できる。
【0060】
加盟店サーバ700は、決済サーバ100から上述の変更通知を受信すると、変更通知に基づく変更手続きの処理を行い、変更手続きの処理結果を示す結果通知を決済サーバ100に送信する(ステップS24)。
【0061】
決済サーバ100は、加盟店サーバ700から結果通知を受信すると、通知処理を実行する(ステップS25)。たとえば、決済サーバ100は、プッシュ通知や電子メールなど利用者端末200に通知可能な任意の方法で、引き落とし口座の変更手続きの代行依頼の結果を通知するための通知情報を生成する。そして、決済サーバ100は、通知情報に基づく依頼結果通知を利用者端末200に送信する(ステップS26)。図3に示す例では、引き落とし口座の変更手続きの依頼結果通知として、手続きが正常に完了した旨の通知が利用者端末200に表示されている。
【0062】
なお、決済サーバ100は、委任状に記載された委託範囲内で、口座変更に係る各種手続きを利用者U1に代わって処理してもよい。たとえば、決済サーバ100が、利用者U1に代わって行うことができる口座変更に係る各種手続きとして、口座振替サービスに必要となる書類などの情報の収集や、口座振替サービスの解約依頼書の送付請求などが考えられる。
【0063】
〔3.装置構成例〕
以下、本実施形態に係る決済サーバ100の構成について説明する。図5は、本実施形態に係る決済サーバの構成例を示すブロック図である。
【0064】
図5に示すように、決済サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0065】
(通信部110について)
通信部110は、有線又は無線により、ネットワークN-1又はネットワークN-3に接続される。通信部110は、ネットワークN-1又はネットワークN-3を介して、利用者端末200や、支払元サーバ300や、銀行サーバ400や、店舗端末600や、加盟店サーバ700等との間で情報の送受信を行う。通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0066】
(記憶部120について)
記憶部120は、制御部130による制御及び演算に用いられるプログラム及びデータを記憶する。記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、口座情報記憶部122とを有する。
【0067】
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、決済サーバ100が提供する電子決済サービスを利用する利用者(たとえば、利用者U1)に関する利用者情報を記憶する。図6は、本実施形態に係る利用者情報の概要を示す図である。なお、図6は、本実施形態に係る利用者情報の一例を示すものであり、図6に示す例とは異なる形態で構成されていてもよい。
【0068】
図6に示すように、利用者情報記憶部121に記憶される利用者情報は、「利用者ID」の項目や、「氏名」の項目や、「生年月日」の項目や、「住所」の項目や、「電話番号」の項目や、「口座ID」などの複数の項目を有している。利用者情報が有する各項目は相互に対応付けられている。
【0069】
「利用者ID」の項目には、決済サーバ100が提供する電子決済サービスを利用する利用者(たとえば、利用者U1や支払元、提供者など)を識別するために、各利用者に対して個別に付与される識別情報である利用者IDが記憶される。
【0070】
また、「氏名」の項目には、利用者の氏名の情報が記憶される。「生年月日」の項目には、利用者の生年月日の情報が記憶される。「住所」の項目には、利用者の住所の情報が記憶される。「電話番号」の項目には、利用者が所有する電話機に付与されている電話番号の情報が記憶される。これらの個人情報は、決済サーバ100が、代行依頼の依頼元である利用者が口座振替サービスの振替口座として指定する指定口座の情報を特定する際に用いられる。
【0071】
また、「口座ID」の項目は、決済口座を識別するための口座識別情報(以下、適宜「口座ID」と記載する。)が記憶される。
【0072】
(口座情報記憶部122について)
口座情報記憶部122は、利用者、給与の支払元、提供者などが電子決済サービスにおいて所有する口座(決済口座)に関する各種の情報(上述した残高情報の一例)を記憶する。図7は、本実施形態に係る口座情報の概要を示す図である。なお、図7は、本実施形態に係る口座情報の一例を示すものであり、図7に示す例とは異なる形態で構成されていてもよい。
【0073】
図7に示すように、口座情報記憶部122に記憶される口座情報は、「口座ID」や、「所有者ID」や、「総残高」や、「内訳」などの複数の項目を有している。口座情報が有する各項目は相互に対応付けられている。
【0074】
「口座ID」の項目には、決済口座を識別するための口座IDが記憶される。口座情報が有する「口座ID」の項目に記憶される口座IDの情報は、上述したユーザ情報が有する「口座ID」の項目に記憶される口座IDの情報に対応する。「所有者ID」の項目には、口座IDに紐付けられた決済口座を所有する所有者を識別するための識別情報が記憶される。たとえば、図7に示す例において、「所有者ID」の項目には、利用者U1の利用者IDである「U#001」や、給与を支払う支払元の支払元IDである「U#002」や、取引対象を提供する提供者の提供者IDである「U#003」等が記憶されている。
【0075】
「総残高」の項目には、決済口座の総残高を示す情報が記憶される。「内訳」項目には、総残高の内訳を示す情報が記憶される。具体的には、「内訳」の項目には、「給与」の項目および「給与以外」の項目が含まれており、「給与以外」の項目は、たとえば「通常」の項目や、「利益」の項目等の小項目に細分化されている。
【0076】
「給与」の項目には、「総残高」項目に記憶された総残高のうち、給与として入金されたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。「給与以外」の項目には、「総残高」項目に記憶された総残高のうち、給与以外の名目で入金されたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。
【0077】
また、「給与以外」の項目のうち、「通常」の項目には、決済口座の所有者が自らチャージしたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。一例として、「通常」の項目には、決済口座に紐付けられたクレジットカードまたは銀行口座から入金されたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。「利益」の項目には、たとえば、情報処理システム1が提供する電子決済サービスを利用した際に決済金額に対してキャッシュバックされたデジタルマネーの残高を示す情報が記憶される。
【0078】
(制御部130について)
制御部130は、決済サーバ100の制御や演算を実行するコントローラ(controller)である。制御部130の各部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0079】
図5に示すように、制御部130は、受付部131と、代行処理部132とを有する。制御部130は、図5に示す各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図5に示す各部に限られず、デジタルマネーの総残高のうち少なくとも給与残高を分けて管理するための情報処理の機能や作用を実現または実行する各部を有していてもよい。
【0080】
(受付部131について)
受付部131(依頼受付部の一例)は、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する変更手続きの代行依頼を電子決済サービスの利用者から受け付ける。受付部131は、通信部110を通じて、代行依頼を受け付ける。代行依頼には、依頼元を示す依頼元IDと、変更手続きの委任状とが含まれる。
【0081】
(代行処理部132について)
代行処理部132は、受付部131により受け付けられた代行依頼に応じて、指定口座を決済口座に変更するための代行処理を実行する。具体的には、代行処理部132は、指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている電子決済サービスの加盟店に属する加盟店サーバ700に対して、指定口座の変更通知を送信する。代行処理部132は、変更通知を送信する際、代行依頼に含まれる委任状を同封する。このとき、代行処理部132は、代行依頼に紐づく指定口座を管理する金融機関のシステムにアクセスして指定口座の支払履歴を参照し、加盟店を特定できる。
【0082】
たとえば、代行処理部132は、オープンAPIとして公開されている銀行APIなどを通じて、金融機関のシステムにアクセスする。また、代行処理部132は、利用者情報記憶部121に記憶されている利用者情報の中から、依頼元IDと一致する利用者IDに対応付けられている個人情報を特定し、口座照会に必要な情報を取得する。また、代行処理部132、取得した個人情報をもとに、金融機関のシステムにおいて依頼元IDに紐づく口座情報を特定する。また、代行処理部132は、特定した口座情報の支払履歴を参照し、利用者U1の支払履歴から、定期的に支払いが行われている支払履歴を特定する。また、決済サーバ100は、特定した支払履歴の取引内容から、指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている加盟店を特定する。
【0083】
また、代行処理部132は、クレジットカードの利用履歴を参照して、クレジットカードにより料金の支払いを受けている電子決済サービスの加盟店を特定することもできる。
【0084】
なお、代行処理部132は、委任状に記載された委託範囲内で、口座変更に係る各種手続きを利用者U1に代わって処理してもよい。たとえば、代行処理部132が、利用者U1に代わって行うことができる口座変更に係る各種手続きとして、口座振替サービスに必要となる書類などの情報の収集や、口座振替サービスの解約依頼書の送付請求などが考えられる。
【0085】
また、上述した受付部131は、デジタルマネーの総残高のうち少なくとも給与残高を分けて管理するための情報処理の機能や作用の少なくとも一部を実現または実行してもよい。また、制御部130は、デジタルマネーの総残高のうち少なくとも給与残高を分けて管理するための情報処理の機能や作用を実現または実行する各部として、入金処理部と、出金処理部と、表示制御部とをさらに有してもよい。なお、以下に説明するデジタルマネーの総残高のうち少なくとも給与残高を分けて管理するための情報処理の機能や作用は、決済サーバ100と連携する他のサーバ装置により実現されてもよい。
【0086】
たとえば、受付部131は、デジタルマネーの入金要求を受け付ける。また、受付部131は、デジタルマネーのATM500への出金要求を受け付ける。また、受付部131は、電子商取引サービスでの取引対象に対する決済に関する決済情報を受け付けてもよい。たとえば、受付部131は、利用者を識別する利用者IDと、取引対象を提供する提供者を識別する提供者IDと、取引対象の価格(決済金額)とを示す決済情報を利用者端末200から受け付ける。
【0087】
また、受付部131は、店舗に設置された店舗端末600から決済情報を受け付けてもよい。たとえば、受付部131は、店舗端末600が読み取った利用者IDであって、利用者端末200に表示された利用者IDと、決済金額と、店舗を識別する情報とを示す決済情報を受け付ける。
【0088】
また、受付部131は、利用者端末200からデジタルマネーの総残高の確認要求を受け付けてもよい。この場合、確認要求には、少なくとも利用者IDが含まれていればよい。
【0089】
入金処理部は、受付部131によって受け付けられた入金要求に基づいて口座情報記憶部122に対する入金処理を行う。具体的には、入金処理部は、入金要求に含まれる支払元IDに紐付けられた決済口座から、入金要求に含まれる支払先IDに紐付けられた決済口座に対し、入金要求に含まれる入金額に相当するデジタルマネーの資金移動を行う。すなわち、入金処理部は、支払元IDに紐付けられた決済口座の総残高から入金額を減算するとともに、支払先IDに紐付けられた決済口座の総残高に入金額を加算する。
【0090】
また、入金処理部は、入金要求に含まれる名目が「給与」である場合、支払先IDに紐付けられた決済口座の総残高のうちの「給与」の項目に対して入金額を加算する。一方、入金処理部は、入金要求に含まれる名目が「給与以外」である場合、支払先IDに紐付けられた決済口座の総残高のうちの「給与以外」の項目に対して入金額を加算する。たとえば、入金処理部は、入金要求に含まれる名目が「通常」である場合、支払先IDに紐付けられた決済口座の総残高のうちの「通常」の項目に対して入金額を加算する。また、入金処理部は、入金要求に含まれる名目が「利益」である場合、支払先IDに紐付けられた決済口座の総残高のうちの「利益」の項目に対して入金額を加算する。
【0091】
出金処理部は、受付部131によって受け付けられた出金要求に基づいて口座情報記憶部122に対する出金処理を行う。具体的には、出金処理部は、出金要求に含まれる出金元IDに紐付けられた決済口座から、出金要求に含まれる出金額に相当するデジタルマネーを減算する。そして、出金処理部は、通信部110およびネットワークN-1を介し、出金要求に含まれる銀行IDに紐づく銀行サーバ400に対して出金指示を送信する。出金指示には、出金元IDおよび出金額といった情報が含まれていてもよい。
【0092】
また、出金処理部は、出金要求に含まれる出金先が「ATM」である場合、出金元IDに紐付けられた決済口座の総残高のうちの「給与」の項目から出金額を減算する。一方、出金処理部は、出金要求に含まれる出金先が「ATM」以外である場合、たとえば、出金先が「銀行口座」である場合、出金元IDに紐付けられた決済口座の「給与」の項目および「通常」の項目のうち、利用者によって選択された項目から出金額を減算してもよい。出金元とする残高項目(ここでは、「給与」の項目および「通常」の項目)の選択は、ATM500への操作によって行われても良い。また、利用者によって予め設定されていてもよい。
【0093】
表示制御部は、情報処理システム1が提供する電子決済サービスに関するコンテンツを利用者が利用する利用者端末200に表示させる。たとえば、表示制御部は、受付部131によって利用者端末200から総残高の確認要求が受け付けられた場合に、確認要求に含まれる利用者IDによって識別される利用者の利用者端末200に対し、その利用者が所有する決済口座の総残高を示す残高情報を送信する。このとき、表示制御部は、たとえば、利用者IDに紐付けられた決済口座から「総残高」の項目、「給与」の項目および「給与以外」の項目の各情報を取得し、取得した各情報を、利用者端末200に予めインストールされている決済アプリを通じて、利用者端末200に表示させる。
【0094】
〔4.処理手順〕
以下、図8を用いて、本実施形態に係る決済サーバ100の処理手順について説明する。図8は、本実施形態に係る決済サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、決済サーバ100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0095】
図8に示すように、受付部131は、通信部110を通じて、たとえば、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を利用者端末200から受信する(ステップS101)。
【0096】
代行処理部132は、代行依頼の依頼元に紐づく支払履歴から、口座振替サービスを利用している加盟店を特定する(ステップS102)。たとえば、代行処理部132は、オープンAPIとして公開されている銀行APIなどを通じて、金融機関のシステムにアクセスする。また、代行処理部132は、利用者情報記憶部121に記憶されている利用者情報の中から、依頼元IDと一致する利用者IDに対応付けられている個人情報を特定し、口座照会に必要な情報を取得する。また、代行処理部132、取得した個人情報をもとに、金融機関のシステムにおいて依頼元IDに紐づく口座情報を特定する。また、代行処理部132は、特定した口座情報の支払履歴を参照し、利用者U1の支払履歴から、定期的に支払いが行われている支払履歴を特定する。
【0097】
加盟店を特定後、代行処理部132は、指定口座を決済口座に変更する変更通知を作成する(ステップS103)。代行処理部132は、作成した変更通知に対して、ステップS101で受信した代行依頼に含まれる委任状を同封する。
【0098】
そして、代行処理部132は、ステップS102で特定した加盟店に属する加盟店サーバ700に対して、ステップS103で作成した変更通知を送信する(ステップS104)。
【0099】
〔5.変形例〕
上述してきた本実施形態は、本実施形態に係る情報処理の一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。例えば、決済サーバ100は、指定口座を決済口座に変更する変更手続きに際して、加盟店に提出する必要がある情報がある場合には、必要な情報を取得する方法を示すガイド情報を提供するなどのサポート機能を備えてもよい。たとえば、決済サーバ100は、口座振替サービスにより、電気の利用料金の支払いを受けている加盟店に対して、スマートメータの計器番号を送信する必要があるとする。この場合、決済サーバ100は、代行依頼の受付に応じて、スマートメータの設置位置やスマートメータの計器番号の記載箇所、あるいは請求書における計器番号の記載箇所などの情報を利用者端末200に送信して利用者に提供する。
【0100】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた本実施形態に係る決済サーバ100は、例えば、図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ100を例に挙げて説明する。図9は、本実施形態に係る決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0101】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0102】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、ネットワークNを介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0103】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0104】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0105】
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ100の記憶装置内の各データが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0106】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ100は、受付部131と、代行処理部132とを有する。受付部131は、利用料金の引き落とし口座として指定されている指定口座を電子決済サービスで利用されるデジタルマネーの決済口座に変更する手続きの代行依頼を電子決済サービスの利用者から受け付ける。代行処理部132は、受付部131により受け付けられた代行依頼に応じて、指定口座を決済口座に変更するための代行処理を実行する。
【0107】
これにより、決済サーバ100は、利用料金の支払いを行っている口座をデジタルマネーの決済口座に変更する際の利用者の手続きの負担を軽減でき、ユーザビリティを高めることできる。この結果、決済サーバ100は、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができる。
【0108】
また、代行処理部132は、指定口座からの引き落としにより料金の支払いを受けている電子決済サービスの加盟店に対して、指定口座の変更通知を送信する。これにより、決済サーバ100は、口座の変更を利用者から加盟店に通知させる必要がなく、口座の変更に伴う利用者の手続きの負担を軽減できる。この結果、決済サーバ100は、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができる。
【0109】
また、代行処理部132は、代行依頼に紐づく指定口座を管理する金融機関のシステムにアクセスして指定口座の支払履歴を参照し、加盟店を特定する。これにより、決済サーバ100は、口座振替サービスを利用して料金の支払いを受けている加盟点の情報を利用者から取得する必要がなく、口座の変更に伴う利用者の手続きの負担を軽減できる。この結果、決済サーバ100は、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができる。
【0110】
また、代行処理部132は、代行処理を委任することを示す委任状を利用者から取得し、取得した委任状を変更通知とともに加盟店に送信する。これにより、口座の変更に伴いい委任状が必要となる場合であっても利用者から加盟店に委任状を提出させる必要がなく、口座の変更に伴う利用者の手続きの負担を軽減できる。この結果、電子決済サービスの利用促進を図りつつ、給与の受け取り手段としてのデジタルマネーの優位性を高めることができる。
【0111】
また、受付部131は、デジタルマネーの入金を受ける利用者の識別情報および入金の名目を含む入金要求を受け付けるとして機能してもよい。また、決済サーバ100は、入金処理部をさらに有してもよい。入金処理部は、入金受付部として機能する受付部131によって受け付けられた入金要求に含まれる名目が給与である場合に、入金要求に含まれる識別情報に紐付けられた総残高のうち給与残高に対する入金処理を行い、受付部131によって受け付けられた入金要求に含まれる名目が給与以外の名目である場合には、入金要求に含まれる識別情報に紐付けられた総残高のうち給与以外残高に対する入金処理を行う。これにより、電子決済サービスにおいて給与を含む残高を適切に管理できる。
【0112】
また、決済サーバ100は、出金受付部と、出金処理部とをさらに有してもよい。出金受付部は、識別情報を含むATMへの出金要求を受け付ける。出金処理部は、出金受付部によって出金要求が受け付けられた場合に、出金要求に含まれる識別情報に紐付けられた総残高のうち給与残高からの出金処理を行う。これにより、決済サーバ100は、利用者がデジタルマネーで受け取った給与を現金化する際に、銀行口座を経由することなく(すなわち、デジタルマネーを一旦銀行口座に移動させることなく)、直接ATMから引き出すことを可能とする。
【0113】
また、決済サーバ100は、総残高を、給与残高と給与以外残高とに分けて利用者が利用する端末装置に表示させる表示制御部をさらに有してもよい。これにより、決済サーバ100は、利用者に対して、自身の決済口座に入金された給与の残高を容易に確認させることができる。また、決済サーバ100は、利用者に対して、自身が所有するデジタルマネーの総残高のうち、ATMで現金化することができるデジタルマネーの残高を容易に把握させることができる。
【0114】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0115】
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0116】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0117】
また、本願の実施形態に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本願の実施形態は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、実施形態の記載から当業者にとって明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0118】
100 決済サーバ
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 口座情報記憶部
130 制御部
131 受付部
132 代行処理部
200 利用者端末
300 支払元サーバ
400 銀行サーバ
500 ATM
600 店舗端末
700 加盟店サーバ
1000 コンピュータ
1100 CPU
1200 ROM
1300 RAM
1400 HDD
1500 通信インターフェイス(I/F)
1600 入出力インターフェイス(I/F)
1700 メディアインターフェイス(I/F)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9