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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023060980
(43)【公開日】2023-05-01
(54)【発明の名称】圧力調整ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/06 20060101AFI20230424BHJP
   F24F 13/14 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
F24F13/06 A
F24F13/14 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170689
(22)【出願日】2021-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】390022666
【氏名又は名称】協立エアテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】重松 拓也
(72)【発明者】
【氏名】占部 寿雄
(72)【発明者】
【氏名】木下 圭一郎
【テーマコード(参考)】
3L080
3L081
【Fターム(参考)】
3L080AA05
3L081AA04
3L081AA06
(57)【要約】
【課題】僅かな圧力差に起因する羽根のぱたつきを防止して閉鎖状態を保持可能であり、且つ、非常時(加圧時)は羽根がスムーズに開放可能な圧力調整ユニットを提供する。
【解決手段】圧力調整ユニット100は、枠体10内の通気領域11を開閉するため軸体12と共に回動可能な羽根13と、枠体10の側面部材14Rから突出した軸体12に固定された扇板15と、側面部材14Rに支軸16を介し正逆回転可能に取り付けられ正逆回転によりローラ25が扇板15の外周に当接・離脱するリンクアーム17と、リンクアーム17の基端部17b側にリンク28を介して連結され、基端部17bを進退させて先端部17a側のローラ25を扇板15の外周に当接・離脱させるキープソレノイド36とを備え、羽根13が通気領域11を閉鎖しているときキープソレノイド36によりローラ25を当接させ扇板15の回動を阻止する段差部15bを扇板15の外周に設けている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の空間を区画する区画手段に形成された開口部に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する圧力調整ユニットであって、
枠体と、前記枠体で包囲された通気領域を開閉するため軸体を介して前記枠体に回動可能に取り付けられた羽根と、
前記枠体の側面部材から突出させた前記軸体に取り付けられた扇板と、前記側面部材に支軸を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ前記正逆回転に伴って先端部側が前記扇板の外周に当接・離脱するリンクアームと、
前記リンクアームの基端部側にリンクを介して連結され、前記リンクアームの基端部を進退させて前記リンクアームの先端部側を扇板外周に当接・離脱させる動作を行うキープソレノイドと、を備え、
前記羽根が前記通気領域を閉鎖した状態にあるとき、前記キープソレノイドの保持作用により前記リンクアームの先端部側を当接させて前記扇板の回動を阻止する段差部を前記扇板の外周に設けた圧力調整ユニット。
【請求項2】
建物内の空間を区画する区画手段に形成された開口部に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する圧力調整ユニットであって、
枠体と、前記枠体で包囲された通気領域を開閉するため軸体を介して前記枠体に回動可能に取り付けられた羽根と、
前記枠体の側面部材から突出させた前記軸体に取り付けられた扇板と、前記側面部材に支軸を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ前記正逆回転に伴って先端部側が前記扇板の外周に当接・離脱するリンクアームと、
前記リンクアームにおいてその先端部と前記支軸との間に位置する部分と、前記枠体の側面部材に設けられた係止部材との間に懸架され、前記リンクアームの先端部が前記扇板の外周に当接する方向に付勢するスプリングと、を備え、
前記羽根が前記通気領域を閉鎖した状態にあるとき、前記スプリングの付勢力により前記リンクアームの先端部側を当接させて前記扇板の回動を阻止する段差部を前記扇板の外周に設けた圧力調整ユニット。
【請求項3】
通気領域を閉鎖した状態にある前記羽根の正面側と背面側との間に所定の差圧が発生すると、前記差圧によって前記羽根に加わる回転トルクにより前記羽根が開放する請求項1または2記載の圧力調整ユニット。
【請求項4】
前記扇板の外周において前記扇板が回転するときに前記リンクアームの先端部側が当接する領域に、前記軸体の軸心を中心とする第一円弧部と、前記軸体の軸心から偏移した仮想軸心を中心とし前記第一円弧部と曲率が異なる第二円弧部と、を設けた請求項2記載の圧力調整ユニット。
【請求項5】
前記羽根の上流側端部を覆うガイドベーンを設けた請求項1~4の何れかの項に記載の圧力調整ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物内の空間を区画する区画手段に形成された開口部に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する機能を有する圧力調整ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
超高層建築物(一般に高さ100mを超える建築物)には、近年、加圧排煙システムが採用されている。加圧排煙システムは、火災時に居室の排煙を行いながら、付室に新鮮空気を加圧給気することにより、避難経路への煙の侵入を防ぎ、安全に避難を行うことができるシステムである。加圧排煙システムに使用される圧力調整ユニットは、火災時に消火拠点となる付室に煙が侵入しないように、付室に対し新鮮空気を加圧供給し、付室内の圧力が一定値以上となった場合、圧力バランスを維持するように羽根が開放する構造を有する。
【0003】
このように、火災時に発生する、火災室と避難経路との圧力差は、防火ドアの開閉に支障が生じないよう、圧力調整ユニットで調整される。具体的には、付室内が規定圧力以上となると圧力差により圧力調整ユニットの羽根が開放され、付室内の圧力が規定値に保持される。付室を加圧する際に新鮮空気が流れる給気ルートとしては、エレベーターシャフト、縦ダクト、階段室などがある。
【0004】
一方、本発明に関連する従来技術として、例えば、特許文献1に記載された「差圧ダンパー」あるいは特許文献2に記載された「定圧開放ダンパー」などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-90955号公報
【特許文献2】特開平8-327131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
超高層建築物においては、通常時は給気ルートには空気流が発生せず滞留している状態にある。しかし、給気ルート内では、上層部と下層部との温度差により暖かい空気が給気ルート内の上層部に滞留し、給気ルート内の上層部の圧力が下層部に比べ上昇する。その結果、平常時であっても、上層部では給気ルートと付室との間にわずかな圧力差が生じ、圧力調整ユニットの羽根がぱたつくことがある。羽根がぱたつくことにより、圧力調整ユニットの羽根閉鎖時の閉鎖音が給気ルートを通じて他の階へ伝播したり、騒音の原因となったりしている。
【0007】
このような問題は、特許文献1に記載された差圧ダンパー並びに特許文献2に記載された「定圧開放ダンパー」においても、同様に発生する可能性がある。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、僅かな圧力差に起因する羽根のぱたつきを防止して閉鎖状態を保持することができ、且つ、非常時(加圧時)は羽根がスムーズに開放する機能を有する圧力調整ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る第一の圧力調整ユニットは、建物内の空間を区画する区画手段に形成された開口部に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する圧力調整ユニットであって、
枠体と、前記枠体で包囲された通気領域を開閉するため軸体を介して前記枠体に回動可能に取り付けられた羽根と、
前記枠体の側面部材から突出させた前記軸体に取り付けられた扇板と、前記側面部材に支軸を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ前記正逆回転に伴って先端部側が前記扇板の外周に当接・離脱するリンクアームと、
前記リンクアームの基端部側にリンクを介して連結され、前記リンクアームの基端部を進退させて前記リンクアームの先端部側を前記扇板外周に当接・離脱させる動作を行うキープソレノイドと、を備え、
前記羽根が前記通気領域を閉鎖した状態にあるとき、前記キープソレノイドの保持作用により前記リンクアームの先端部側を当接させて前記扇板の回動を阻止する段差部を前記扇板の外周に設けたことを特徴とする。
ここで、前記キープソレノイドとは、磁気回路上の一部に永久磁石を組み込んだ部品であり、瞬間電流を流すだけでプランジャーを吸引し、電流を切ってもそのまま吸着しており、逆電力を瞬間流すと復帰する省電力型ソレノイドである。
【0010】
このような構成とすれば、羽根が通気領域を閉鎖した状態にあるとき、リンクアームの先端部側が扇板の段差部に当接して扇板を一定姿勢に保持するので、圧力調整ユニットが設置された建物内に一時的な圧力変動が発生しても羽根が回転したり、パタついたりすることがなく、騒音の発生を防止することができる。
【0011】
また、防災設備の作動信号を受信するなどにより、キープソレノイドに印加する電圧の極性を入れ替えて再印加すると、リンクアームが逆回転してその先端部側が扇板の段差部から離脱して羽根は回転可能な状態となるので、非常時に羽根の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生すると、羽根が回転し、通気領域が開放される。
【0012】
次に、本発明に係る第二の圧力調整ユニットは、建物内の空間を区画する区画手段に形成された開口部に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する圧力調整ユニットであって、
枠体と、前記枠体で包囲された通気領域を開閉するため軸体を介して前記枠体に回動可能に取り付けられた羽根と、
前記枠体の側面部材から突出させた前記軸体に取り付けられた扇板と、前記側面部材に支軸を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ前記正逆回転に伴って先端部側が前記扇板の外周に当接・離脱するリンクアームと、
前記リンクアームにおいてその先端部と前記支軸との間に位置する部分と、前記枠体の側面部材に設けられた係止部材との間に懸架され、前記リンクアームの先端部が前記扇板の外周に当接する方向に付勢するスプリングと、を備え、
前記羽根が前記通気領域を閉鎖した状態にあるとき、前記スプリングの付勢力により前記リンクアームの先端部側を当接させて前記扇板の回動を阻止する段差部を前記扇板の外周に設けたことを特徴とする。
【0013】
このような構成とすれば、羽根が通気領域を閉鎖した状態にあるとき、スプリングの付勢力により、リンクアームの先端部側が扇板の段差部に当接して扇板を一定姿勢に保持するので、圧力調整ユニットが設置された建物内に一時的な圧力変動が発生しても羽根が回転したり、パタついたりすることがなく、騒音の発生を防止することができる。
【0014】
また、非常時に羽根の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生し、羽根に加わる回転トルクが、スプリングの付勢力による扇板保持力を超えると、扇板は、その段差部がリンクアームの先端部から離脱する方向に回転し、これに伴って羽根が回転し、通気領域が開放される。
【0015】
前記圧力調整ユニットは、スプリングの付勢力により、リンクアームの先端部側が扇板の段差部に当接して扇板を一定姿勢に保持するので、電気信号が不要であり、電気配線も不要であるため、施工の省力化を図ることができる。
【0016】
前記圧力調整ユニットにおいては、通気領域を閉鎖した状態にある前記羽根の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、100Pa)が発生すると、前記差圧によって前記羽根に加わる回転トルクにより前記羽根が開放するようにすることができる。
【0017】
このような構成とすれば、非常時に羽根の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生しているにも関わらず、キープソレノイドやスプリングの動作不良などにより、通気領域を閉鎖している羽根が開放されない場合、前記差圧が所定値(例えば、100Pa)を超えると羽根に加わる回転トルクにより羽根が開放するので、フェールセーフ対策を取ることができる。
【0018】
前記圧力調整ユニットにおいては、前記扇板の外周において前記扇板が回転するときに前記リンクアームの先端部側が当接する領域に、前記軸体の軸心を中心とする第一円弧部と、前記軸体の軸心から偏移した仮想軸心を中心とし前記第一円弧部と曲率が異なる第二円弧部と、を設けることができる。
【0019】
前記圧力調整ユニットにおいて、リンクアームの先端部側が扇板の段差部から離脱した後は、リンクアームの先端部側(のローラ)は扇板の外周に当接したまま扇板が回転し羽根が通気領域を開放するが、スプリングの付勢力により扇板の回転動作(羽根の開放動作)がスムーズとならない場合がある。そこで、扇板の外周において扇板が回転するときにリンクアームの先端部側が当接する領域に、軸体の軸心を中心とする第一円弧部と、軸体の軸心から偏心した仮想軸心を中心とし第一円弧部と曲率が異なる第二円弧部と、を設ければ、リンクアームの先端部が扇板の段差部から離脱した後の扇板の回転が円滑化されるので、羽根の開放動作をスムーズに行うことができる。
【0020】
前記圧力調整ユニットにおいて、前記羽根の上流側端部を覆うガイドベーンを設けることができる。
【0021】
このような構成とすれば、枠体の通気領域に向かって流動してきた気流はガイドベーンに当たって流動方向が変化する。具体的には、気流がガイドベーンに当たることにより、枠体と羽根との間の隙間に気流が流れ込むのを防止するので、開放動作中の羽根の上流側端部に気流が当たって羽根の開放動作が阻害されることがなく、スムーズな開放動作を実現することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明により、僅かな圧力差に起因する羽根のぱたつきを防止して閉鎖状態を保持することができ、且つ、非常時(加圧時)は羽根がスムーズに開放する機能を有する圧力調整ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態である圧力調整ユニットを示す一部省略正面図である。
図2図1に示す圧力調整ユニットの一部省略平面図である。
図3図1に示す圧力調整ユニットの一部省略背面図である。
図4図1に示す圧力調整ユニットの一部省略右側面図である。
図5図1中のX-X線における一部省略垂直断面図である。
図6図4中に示す扇板、リンクアーム及びキープソレノイドなどで形成されたロック機構の説明図である。
図7図6に示すロック機構の一部省略動作説明図である。
図8図4中に示すロック機構が保持状態にあるときの一部省略右側面図である。
図9図4中に示すロック機構が保持状態から解除状態に移行するときの一部省略右側面図である。
図10図4中に示すロック機構が解除状態にあるときの一部省略右側面図である。
図11図4中に示すロック機構が解除状態から保持状態に復帰するときの一部省略右側面図である。
図12図5中に示す羽根が開放状態にあるときの一部省略垂直断面図である。
図13図1に示す圧力調整ユニットを使用しているときの静圧と風量の関係を示すグラフである。
図14】本発明のその他の実施形態である圧力調整ユニットを示す一部省略右側面図である。
図15図14中に示す扇板の一部省略拡大図である。
図16図14中に示すロック機構が保持状態にあるときの一部省略右側面図である。
図17図14中に示すロック機構が保持状態から解除状態に移行するときの一部省略右側面図である。
図18図4中に示すロック機構が解除状態にあるときの一部省略右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図1図18に基づいて、本発明の実施形態である圧力調整ユニット100,200について説明する。
【0025】
初めに、図1図13に基づいて圧力調整ユニット100について説明する。図1図4に示す圧力調整ユニット100は、図5に示すように、建物内の空間を区画する区画手段1に形成された開口部2に取り付けられる。平常時は、図5に示すように羽根13が閉止状態にあり、火災時などに、予め設定された圧力差になると図10図12に示すように羽根13が開放状態となる。
【0026】
図1図4に示すように、圧力調整ユニット100は、横長四角筒形状の枠体10と、枠体10で包囲された通気領域11(図5参照)を開閉するため枠体に10に水平配置された軸体12を介して枠体10に回動可能に取り付けられた羽根13と、枠体10の右側の側面部材14Rから突出させた軸体12に取り付けられた扇板15と、側面部材14Rに支軸16を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ前記正逆回転に伴って先端部17a側のローラ25が扇板15の外周に当接・離脱するリンクアーム17と、リンクアーム17の基端部17b側にリンク28を介して連結され、リンクアーム17の基端部17bを進退させてリンクアーム17の先端部17a側のローラ25を扇板15の外周に当接・離脱させる動作を行うキープソレノイド36と、を備えている。
【0027】
図1図3に示すように、枠体10の背面寄りの外周部分には枠体10を一周するフランジ状の取付け部18が設けられ、取付け部18には複数の貫通孔18aが開設されている。貫通孔18aの正面視形状はそれぞれ枠体10の周方向を長径とする長円形をなしている。また、枠体10内において軸体12の左右端部寄りの部分にはそれぞれ摺動性の高いベアリング19,19が嵌め込まれている。
【0028】
図1図5に示すように、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態にあるとき、キープソレノイド36の保持作用によりリンクアーム17の先端部17a側のローラ25が扇板15の外周に設けられた段差部15bに当接して扇板15の回動を阻止している。このように、扇板15,リンクアーム17及びキープソレノイド36などによって羽根13のロック機構が形成されている。
【0029】
図4に示すように、扇板15の外周は、軸体12の軸心12cを中心とする略245度の範囲に形成された小円弧部15dと、軸心12cを中心とする残余の略115度の範囲に形成された大円弧部15cと、を備えている。軸心12cを中心とする大円弧部15cの半径は、軸心12cを中心とする小円弧部15dの半径より大である。小円弧部15dと大円弧部15cとの境界部分に段差部15bが設けられている。
【0030】
図4に示すように、リンクアーム17はその長手方向を垂直方向にした状態で支軸16を介して側面部材14Rに正逆回転可能に取り付けられている。リンクアーム17において支軸16より上方に位置する先端部17a側にローラ25が支軸25aを介して回転可能に取り付けられている。また、リンクアーム17において支軸16より下方に位置する基端部17b側と、キープソレノイド36のプランジャー軸29の先端側とがリンク28及び支軸26,27を介して連接されている。
【0031】
キープソレノイド36のプランジャー軸29の先端部付近の側面部材14Rには、プランジャー軸29の先端部が磁力にて吸着可能な吸着板37が固着されている。キープソレノイド36のプランジャー軸29がリンクアーム17の基端部17bに向かって進退するとリンク28を介してリンクアーム17の基端部17bが進退し、これに伴ってリンクアーム17の先端部17a側のローラ25が扇板15の外周に当接・離脱する。
【0032】
図5に示すように、枠体10の内部には軸体12が水平配置され、枠体10で包囲された通気領域11を開閉するための羽根13が軸体12を介して枠体10に回動可能に取り付けられている。羽根13は略平板状の部材であり、その上方部13a、下方部13bがそれぞれ枠体10の背面側へ僅かに傾斜している。羽根13は、その上下方向のサイズの約2/3程度の位置において軸体12に固定されている。
【0033】
羽根13の上方部13aの背面に立設された固定ボルト13cに複数の板状のウエイト13dが着脱可能に螺着されている。固定ボルト13cに螺着されたウエイト13dの枚数を変更することにより、作動開始圧力(羽根13が開放し始める圧力)を変更(調整)することができる。枠体10の正面上方部分には枠体10の上面部10aと連続し垂直断面がL字状をなす垂下部20が設けられ、枠体10の背面上方部分には枠体10の上面部10aと連続し垂直断面が直線状をなす垂下部10cが設けられている。枠体10の下面部10bの上面(枠体10の内部に露出している面)には、枠体10の上面部10aに向かって突出した凸条をなす誘導部材21が設けられている。
【0034】
誘導部材21は垂直断面が台形状をなす略四角筒状の部材であり、その長手方向が枠体10の左右方向と平行をなすように配置されている。誘導部材21の正面部分は下面部10bと垂直な起立面21aであり、起立面21aの頂上から枠体10の背面に向かって下面部10bと平行な水平面21bが設けられ、水平面21bの後縁部分から枠体10の背面に向かって下り勾配をなす誘導面21cが設けられている。起立面21aの正面には衝撃緩和機能を有する緩衝部材21dが貼着されている。
【0035】
図5に示すように、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態にあるとき、羽根13の上方部13aの正面部分は垂下部20の後縁部20aに当接するとともに、羽根13の下方部13bの背面部分は誘導部材21の起立面21aに貼着された緩衝部材21dに当接している。
【0036】
図3図5に示すように、枠体10内部の上方背面寄りの部分にはガイドベーン24が設けられている。ガイドベーン24は略長方形状の板材で形成され、その一方の面を軸体12に向けた姿勢で、その長手方向が軸体12と平行をなすように配置されている。ガイドベーン24の上方部24a及び下方部24bはそれぞれ軸体12に接近する方向に折れ曲がっている。羽根13が軸体12を中心に回動したとき、羽根13の上方部13a、ウエイト13d及び固定ボルト13cがガイドベーン24に接触しないように、ガイドベーン24は、羽根13の上方部13a、ウエイト13d及び固定ボルト13cの回動範囲の外側に配置されている。
【0037】
次に、図5図6図7及び図8図12に基づいて、ロック機構の動作について説明する。前述したように、扇板15,リンクアーム17及びキープソレノイド36などによって羽根13のロック機構が形成されている。図5に示すように羽根13が閉鎖状態にあるとき(通常時)、図6に示すように、キープソレノイド36のプランジャー軸29が磁力で吸着板37に吸着することによってリンクアーム17が直立姿勢に保持され、このときリンクアーム17の先端部17aのローラ25が扇板15の段差部15bに嵌まり込むことにより扇板15及び軸体12が回動しないようにロックされている。これにより、図8に示すように、羽根13が閉鎖状態に保持されている。
【0038】
図8に示すように、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態(通常時)にあるとき、リンクアーム17の先端部17a側のローラ25が扇板15の段差部15bに当接して扇板15を一定姿勢に保持するので、圧力調整ユニット100が設置された建物内に一時的な圧力変動が発生しても羽根13が回転したり、パタついたりすることがなく、騒音の発生を防止することができる。
【0039】
次に、防災設備の作動信号を受信するなどにより、キープソレノイド36に所定極性の電圧が印加されると、図7(a)に示すように、キープソレノイド36のプランジャー軸29が引き込まれ、リンク28を介してリンクアーム17の基端部17bが矢線A方向へ引き込まれる。これにより、リンクアーム17の先端部17aが矢線B方向へ回動し、図7(b)に示すように、ローラ25が扇板15の段差部15bから離脱して羽根13はフリーに回動可能な状態となる。
【0040】
従って、非常時に羽根13の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生すると、図10に示すように、羽根13に加わる回転トルクにより羽根13が軸体12を中心に矢線D方向へ回動するとともに、図7(b)に示すように扇板15が矢線C方向へ回動し、図10図12に示すように、通気領域11が開放され、圧力調整ユニット100の背面側に流入した気流W(図12参照)は、通気領域11内の羽根13より下方領域を圧力調整ユニット100の背面から正面に向かって通過して流動していく。なお、図10図12に示すように、全開状態にある羽根13がそれ以上軸体12を中心に時計回りに回転するのを阻止するためのストッパ22が左右の側面部材14L,14Rに設けられている。
【0041】
次に、羽根13の正面側と背面側との間の差圧が所定以下になると、図9に示すように、羽根13は通気領域11を閉鎖した状態(通常時)に復帰する。この後、防災設備からの作動信号によりキープソレノイド36に図7(a)の場合と逆極性の電圧が印加されると、図7(c)に示すように、キープソレノイド36のプランジャー軸29及びリンク28が矢線A´方向へ押し出され、これによりリンクアーム17の先端部17aが矢線B´方向へ回動してローラ25が扇板25の段差部15bに嵌まり込み扇板25の回動を阻止した状態(図6に示す状態)に復帰する。
【0042】
図1図5に示す圧力調整ユニット100は、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態にあるとき、リンクアーム17の先端部17a側のローラ25が扇板15の段差部15bに嵌まり込んで扇板15を一定姿勢に保持するので、圧力調整ユニット100が設置された建物内に一時的な圧力変動が発生しても羽根13が回転したり、パタついたりすることがなく、騒音の発生を防止することができる。
【0043】
また、図5図12に示すように、圧力調整ユニット100においては、枠体10内の上方背面寄りの部分に羽根13の上流側端部(上方部13a)を覆うガイドベーン24が設けられている。これにより、枠体10の通気領域11の上方部分に向かって流動してきた気流Zはガイドベーン24に当たって流動方向が変化するので、開放動作中の羽根13の上流側端部(上方部13a)に気流Zが当たって羽根13の開放動作が阻害されることがなく、スムーズな開放動作を実現することができる。
【0044】
図12に示すように、羽根13が開放状態にあるとき、ガイドベーン24の下方部24bの下端部が羽根13の上方部13aの上端部を覆う程度の寸法とすることにより、羽根13の上方部13aへ向かう気流を確実に阻止することができ、羽根13の開放動作をスムーズにすることができる。
【0045】
一方、圧力調整ユニット100においては、キープソレノイド36の保持力は100Paに設定されているので、通気領域11を閉鎖した状態にある羽根13の正面側と背面側との間に100Pa以上の差圧が発生すると、差圧によって羽根13に加わる回転トルクによりキープソレノイド36の保持が解除され、羽根13が開放される。本実施形態ではキープソレノイド36の保持力は100Paに設定されているが、これは一例であり、この数値に限定するものではない。
【0046】
従って、非常時に羽根13の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生しているにも関わらず、キープソレノイド36の動作不良などにより、通気領域11を閉鎖している羽根13が開放されない場合、差圧が所定値(例えば、100Pa)を超えると羽根13に加わる回転トルクにより羽根13が開放するので、フェールセーフ対策を取ることができる。
【0047】
次に、図12に示すように、有効面積が0.088m2の圧力調整ユニット100の背面側から空気流を供給したときの風量(m3/h)と静圧(Pa)との関係をグラフにすると図13に示すような結果が得られた。なお、風量2,024m3/hの空気流を供給したとき羽根13の正面側と背面側との間に50Pa差圧が発生し、羽根13が全開となった。図13を見ると、圧力調整ユニット100がガイドベーン24(図12参照)を備えていることにより、風量(m3/h)と静圧(Pa)との関係がリニアな関係となることが分かる。
【0048】
次に、図14図18に基づいて、その他の実施形態である圧力調整ユニット200について説明する。なお、図14図18に示す圧力調整ユニット200の構成部分において前述した圧力調整ユニット100と共通する部分については図14図18において図1図12中の符号と同符号を付して説明を省略することがある。
【0049】
図14図18に示すように、圧力調整ユニット200は、建物内の空間を区画する区画手段1に形成された開口部2に取り付けられ、予め設定された圧力差になると開放する機能を有する。具体的には、通気領域11を閉鎖した状態にある羽根13の正面側と背面側との間に所定の差圧が発生すると、この差圧によって羽根13に加わる回転トルクにより軸体12が回転して羽根13が開放する機能を有する。
【0050】
圧力調整ユニット200は、枠体10と、枠体10で包囲された通気領域11を開閉するため軸体12を介して枠体10に回動可能に取り付けられた羽根13と、枠体10の側面部材14Rから突出させた軸体12に取り付けられた扇板40と、側面部材14Rに支軸33を介して正逆回転可能に取り付けられ且つ正逆回転に伴って先端部30a側が扇板40の外周に当接・離脱するリンクアーム30と、を備えている。
【0051】
また、リンクアーム30において、その先端部30aと支軸33との間に位置する部分に開設された貫通孔35と、枠体10の側面部材14Rに固着された係止部材32との間にスプリング31が懸架されている。スプリング31は、リンクアーム30の先端部30aのローラ34が扇板40の外周に当接する方向に付勢している。ローラ34は支軸34aに回動可能に軸支されている。
【0052】
図16に示すように、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態にあるとき、図14に示すように、スプリング31の付勢力によりリンクアーム30の先端部30a側のローラ34を当接させて扇板40の回動を阻止する段差部40dが扇板40の外周に設けられている。
【0053】
図14図15(a),(b)に示すように、扇板40の外周には、第一円弧部40a並びに第二円弧部40cが設けられている。第一円弧部40aは軸体12の軸心12cを中心とする円弧形状をなし、第二円弧部40cは軸体12の軸心12cから偏移した仮想軸心Eを中心とする円弧形状をなしている。第二円弧部40cは、図15(a),(b)に示すように、軸心12cを中心にして扇板40が回転するときに、リンクアーム30の先端部30a側のローラ34が当接する領域である。仮想軸心Eを中心とする第二円弧部40cの曲率半径Reは、軸心12cを中心とする第一円弧部40aの曲率半径40Rと異なっている。
【0054】
本実施形態においては、図15(a),(b)に示すように、仮想軸心Eを中心とする第二円弧部40cの曲率半径Reは、軸心12cを中心とする第一円弧部40aの曲率半径40Rより小である。また、第二円弧部40cの中心である仮想軸心Eは、軸体12の軸心12cから偏移した位置にある。従って、第二円弧部40cの異なる複数の位置において測定した軸体12の軸心12cから第二円弧部40cまでの距離R1,R2を比較すると、第一円弧部40aと第二円弧部40cとの段差部40b寄りの円弧部分における距離R1より、段差部40d寄りの円弧部分における距離R2の方が大である。
【0055】
圧力調整ユニット200においては、図16に示すように、羽根13が通気領域11を閉鎖した状態にあるとき、スプリング31の付勢力により、リンクアーム30の先端部30a側のローラ34が扇板40の段差部40dに嵌まり込んで扇板40を一定姿勢に保持している。従って、圧力調整ユニット200が設置された建物内に一時的な圧力変動が発生しても羽根13が回転したり、パタついたりすることがなく、騒音の発生を防止することができる。
【0056】
一方、本実施形態においては、スプリング31の付勢力による扇板40に対するローラ34の保持力が所定値(例えば、20Pa~50Pa)に設定されているので、非常時に羽根13の正面側と背面側との間に生じる差圧によって羽根13に加わる回転トルクが前記所定値以上になるとスプリング31の付勢力による扇板40に対するローラ34の保持が解除され、図15(a)に示すように、扇板40は軸体12とともに時計回りに回転し、その段差部40dがリンクアーム30の先端部30aのローラ34から離脱する。この後は、図15(b)に示すように、リンクアーム30の先端部30a側のローラ34が第二円弧部40cに当接した状態で扇板40は軸体12とともに時計回りに回転していく。
【0057】
これに伴って、図17図18に示すように、羽根13が軸体12とともに時計回りに回転していき、通気領域11が開放され、圧力調整ユニット200の背面側に流入した気流W(図12参照)は、通気領域11内の羽根13より下方領域を圧力調整ユニット200の背面から正面に向かって通過して流動していく。
【0058】
圧力調整ユニット200は、スプリング31の付勢力により、リンクアーム30の先端部30a側のローラ34が扇板40の段差部40dに嵌まり込んで扇板40を一定姿勢に保持するので、電気信号及び電気配線が不要であり、施工の省力化を図ることができる。
【0059】
一方、圧力調整ユニット200においては、通気領域11を閉鎖した状態にある羽根13の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、100Pa)が発生すると、差圧によって羽根13に加わる回転トルクにより羽根13が開放するように設定している。
【0060】
従って、非常時に羽根13の正面側と背面側との間に所定の差圧(例えば、20Pa~50Pa)が発生しているにも関わらず、スプリング31の動作不良などにより、通気領域11を閉鎖している羽根13が開放されない場合、差圧が所定値(例えば、100Pa)を超えると羽根13に加わる回転トルクにより羽根13が開放するので、フェールセーフ対策を取ることができる。
【0061】
前述した図14図15に示すように、圧力調整ユニット200においては、扇板40の外周において扇板40が回転するときにリンクアーム30の先端部30a側のローラ34が当接する領域に第二円弧部40cを設けている。前述したように、第二円弧部40cの仮想軸心Eを中心とする曲率半径Reは、軸体12の軸心12cを中心とする第一円弧部40aの曲率半径40Rより小である。
【0062】
圧力調整ユニット200においては、図15に示すように、ローラ34が扇板40の段差部40dから離脱した後は、ローラ34は扇板40の外周(第二円弧部40c)に当接したまま扇板40が回転し、図17に示すように羽根13が通気領域11を開放していくようになっている。
【0063】
ここで、図15に示す、軸心12cから第二円弧部40cまでの距離R1,R2を比較すると、第一円弧部40aと第二円弧部40cとの段差部40b寄りの円弧部分における距離R1は、段差部40d寄りの円弧部分における距離R2より小である。これにより、ローラ34が第二円弧部40cに当接した状態で扇板40が羽根13を開放する方向(図15における軸体12を中心とする時計回り)に回転する過程においては、ローラ34が軸体12に接近していく方向(スプリング31が収縮していく方向)に移動することになる。
【0064】
従って、図15(a),図17に示すように、リンクアーム30の先端部30aのローラ34が扇板40の段差部40dから離脱した後、図15(b),図18の状態へ移行する過程においては、スプリング31の収縮力(軸体12に向かう収縮力)がローラ34に加わることにより、扇板40の回転が円滑化され、羽根13の開放動作がスムーズに行われる。
【0065】
一方、羽根13の正面側と背面側との間の差圧が所定以下となると、図18に示す開放状態にある羽根13が自重により図17に示す閉塞状態に戻ることとなる。この過程においては、扇板40が図15(b)に示す状態から図15(a)に示す状態に移行するが、この過程においては、スプリング31の収縮力(軸体12に向かう収縮力)がローラ34に加わることにより扇板40の回転が制動されるので、羽根13の閉塞方向への急激な回転が抑制され、閉塞動作がソフトに行われる。
【0066】
圧力調整ユニット200のその他の部分の構造、機能などについては、前述した圧力調整ユニット100と同様である。
【0067】
なお、図1図8に基づいて説明した圧力調整ユニット100,200は、本発明にっ係る圧力調整ユニットを例示するものであり、本発明に係る圧力調整ユニットは前述した圧力調整ユニット100,200に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明に係る圧力調整ユニットは、例えば、建物内で火災が発生したときに当該建物内において正圧状態に加圧される領域と隣接する領域との間の差圧調整用の資材として、建設業などの産業分野において、広く利用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 区画手段
2 開口部
10 枠体
10a 上面部
10b 下面部
10c,20 垂下部
11 通気領域
12 軸体
12c 軸心
13 羽根
13a,24a 上方部
13b,24b 下方部
13c 固定ボルト
13d ウエイト
14L,14R 側面部材
15,40 扇板
15c 大円弧部
15b,40b,40d 段差部
15d 小円弧部
16,25a,26,27,33,34a 支軸
17,30 リンクアーム
17a,30a 先端部
17b,30b 基端部
18 取付け部
18a,35 貫通孔
19 ブッシュ
20a 後縁部
21 誘導部材
21a 起立面
21b 水平面
21c 誘導面
21d 緩衝部材
22 ストッパ
24 ガイドベーン
25,34 ローラ
28 リンク
29 プランジャー軸
31 スプリング
32 係止部材
36 キープソレノイド
37 吸着板
40a 第一円弧部
40c 第二円弧部
40R,Re 曲率半径
100,200 圧力調整ユニット
E 仮想軸心
R1,R2 距離
W,Z 気流
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18