(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061007
(43)【公開日】2023-05-01
(54)【発明の名称】通信サーバ、通信システム、通信サーバの動作方法及び通信サーバの動作プログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/56 20060101AFI20230424BHJP
H04M 3/42 20060101ALI20230424BHJP
H04W 4/10 20090101ALI20230424BHJP
H04W 4/38 20180101ALI20230424BHJP
H04W 76/45 20180101ALI20230424BHJP
H04W 4/029 20180101ALI20230424BHJP
【FI】
H04M3/56 Z
H04M3/42 101
H04W4/10
H04W4/38
H04W76/45
H04W4/029
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170741
(22)【出願日】2021-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】長内 順一
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067BB27
5K067CC13
5K067CC14
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ51
5K201AA05
5K201BB08
5K201BB09
5K201BC12
5K201BC27
5K201CC04
5K201EA07
5K201EB06
5K201EC06
5K201ED05
(57)【要約】
【課題】グループとして登録された端末へ同報通信を行うことに加えて、特定のエリア内に存在する端末だけに同報通信を行うことに寄与する通信サーバ等の提供。
【解決手段】無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、前記エリア管理情報及びグループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部と、を有する通信サーバを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、
1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、
エリア管理情報及びグループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、
前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部と、
を有する通信サーバ。
【請求項2】
前記グループ毎位置情報を更新するグループ毎位置情報更新部と、
通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する通信先情報取得部と、をさらに有し、
通信先端末抽出部は、
前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、
前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、
請求項1の通信サーバ。
【請求項3】
前記位置情報は、無線通信ネットワーク上の1以上の基地局の通信範囲で特定される請求項1又は2の通信サーバ。
【請求項4】
前記通信先端末を制御する制御信号送信のための制御情報を取得する制御情報取得部をさらに有し、
前記同報通信部は前記通信先端末に対して制御信号を同報通信により送信する、
請求項1から3のいずれか一の通信サーバ。
【請求項5】
前記制御情報取得部は、移動体に含まれる前記通信先端末の移動先のエリアを指定する情報を取得し、
前記同報通信部は、前記通信先端末に対して前記移動先のエリアへ移動するための制御信号を同報通信により送信する、
請求項4の通信サーバ。
【請求項6】
無線通信を行う通信部を有する端末と、
無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、
1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、
グループ毎位置情報を更新するグループ毎位置情報更新部と、
通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する通信先情報取得部と、
前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、
前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、
前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部と、
を有する通信サーバと、
からなる通信システム。
【請求項7】
前記通信サーバは、前記通信先端末を制御する制御信号送信のための制御情報を取得する制御情報取得部をさらに有し、
前記同報通信部は前記通信先端末に対して制御信号を同報通信により送信する、
請求項6の通信システム。
【請求項8】
前記制御信号に応じて測定値をセンサにより取得する測定部をさらに有し、
前記通信部は前記測定値を前記通信サーバへ送信する前記端末と、
前記測定値を受信する受信部をさらに有し、
前記制御情報取得部は、前記測定部により測定値を取得するための制御情報を取得する通信サーバと、
からなる請求項7の通信システム。
【請求項9】
無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、
1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、を有する通信サーバの動作方法であって、
エリア管理情報およびグループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、ステップと、
前記通信先端末へ同報通信を行うステップと、
を有する通信サーバの動作方法。
【請求項10】
無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、
1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報と、を記憶域に格納し保持する通信サーバの動作プログラムであって、
エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、処理と、
前記通信先端末へ同報通信を行う処理と、
を実行する通信サーバの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信サーバ、通信システム、通信サーバの動作方法及び通信サーバの動作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PTT(Push To Talk)通信はあらかじめグループに登録された端末に対して一斉同報通信を行うことが可能である。
【0003】
特許文献1には、サーバにグループとして登録された携帯電話機を端末としたPTTシステムが開示されている。該技術では携帯電話機から位置情報の要求を受けて、当該グループに所属している他の携帯電話の位置情報を取得して表示可能である。
【0004】
特許文献2には、携帯電話のパケット通信網を利用し、端末である携帯電話により位置情報を取得し、その位置情報に基づいてサーバ上にて端末をグループ化してPTT通信が可能な無線通信システムが開示されている。グループ化は位置情報に基づいて全域を区分けした地区ごとに行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-110321号公報
【特許文献2】特開2013-251844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
【0007】
上記のように、グループとして登録された端末に対して一斉同報通信が可能なPTTシステムであるが、基本的には固定されたグループのメンバに対して通信を行うことが前提とされていた。例えば、同一組織に属していながら地理的には散在しているメンバをまとめてグループとして登録し、一斉同報通信を行うといった利用方法が考えられる。
【0008】
一方で例えば、同じ現場で働くそれぞれ別のグループに属するメンバに対してPTT通信を行うためには、新たにグループを編集して、メンバを登録する必要が生じる。また、同じ現場でもエリアによって異なるメッセージ等を送る必要がある場合等に、移動に伴って端末がエリアを跨いだ場合にはその都度新たにグループを編集する必要が生じる。
【0009】
本発明は、グループとして登録された端末へ同報通信を行うことに加えて、特定のエリア内に存在する端末だけに同報通信を行うことに寄与する通信サーバ、通信サーバの動作方法及び通信サーバの動作プログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明乃至開示の第一の視点によれば、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部と、を有する通信サーバが提供される。
【0011】
本発明乃至開示の第二の視点によれば、無線通信を行う通信部を有する端末と、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、前記グループ毎位置情報を更新するグループ毎位置情報更新部と、通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する通信先情報取得部と、前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部と、を有する通信サーバと、からなる通信システムが提供される。
【0012】
本発明乃至開示の第三の視点によれば、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、を有する通信サーバの動作方法であって、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、ステップと、前記通信先端末へ同報通信を行うステップと、を有する通信サーバの動作方法が提供される。
【0013】
本発明乃至開示の第四の視点によれば、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報と、を記憶域に格納し保持する通信サーバの動作プログラムであって、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する処理と、前記通信先端末へ同報通信を行う処理と、を実行する通信サーバの動作プログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明乃至開示の各視点によれば、グループとして登録された端末へ同報通信を行うことに加えて、特定のエリア内に存在する端末だけに同報通信を行うことに寄与する、通信サーバ、通信システム、通信サーバの動作方法及び通信サーバの動作プログラムが、提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態に係る通信サーバの構成の一例を示す図である。
【
図3】(A)~(D)はエリアの一例を説明するための図である。
【
図4】エリア管理情報の概要を説明するための図である。
【
図5】第1の実施形態に係る通信サーバの構成の一例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る通信サーバの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図7】第1の実施形態に係る通信サーバのハードウエア構成を示す概略図である。
【
図8】第2の実施形態に係る通信システムの概要を示す図である。
【
図9】第2の実施形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図10】第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図12】第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図13】第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図14】第3の実施形態に係る通信システムの概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
初めに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェースも同様である。
【0017】
図1は一実施形態に係る通信サーバの構成の一例を示す図である。この図にあるように、一実施形態に係る通信サーバ10は、エリア管理情報保持部11と、グループ毎位置情報保持部12と、通信先端末抽出部13と、同報通信部14と、を有する。
【0018】
エリア管理情報保持部11は、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持する。「無線通信ネットワーク」には例えば4G(4th Generation Mobile Communication System)等の携帯電話の通信ネットワークや、無線LAN(Local Area Network)、ビーコンなどで使用されるBluetooth(登録商標)等の近距離無線によるネットワーク、等が含まれる。
【0019】
「位置情報」とは、端末の位置を特定する情報であり、例えば、端末がGNSS(Global Navigation Satellite System)で取得した位置情報や、携帯電話等の無線通信ネットワーク上の1以上の基地局の通信範囲で特定される情報、そして地上に設置された電波ビーコン等により特定される位置情報等が含まれる。
図2には位置情報の一例が示されている。位置情報は、無線通信ネットワークの基地局や、位置を特定するための電波ビーコン、緯度と経度で特定される位置などで構成される。そのため、位置情報は特定される手段によって地点であったり、ある程度の広がりを持った領域であったりする。例えば、端末の位置情報が基地局IDで特定される場合には、その基地局の通信範囲の領域がその端末の位置となる。また、例えば、端末の位置情報がGPS(Global Positioning System)で特定される場合にはその特定された地点となる。
【0020】
「エリア」とは無線通信ネットワークにおいて通信可能な一定の領域を区分したものであり、1以上の位置情報と対応付けられている。エリアの態様は相互に密接したセル状であってもよいし、散在しているバブル状であってもよい。
図3(A)~(D)は、エリアの一例を説明するための図である。
図3(A)に示すように、無線通信ネットワークの基地局の通信範囲によりエリアが構成されている一例である。エリアの態様は、
図3(A)にあるように散在している態様であってもよいし、
図3(B)の様に密接又は重複している部分があるような態様でもよい。
図3(B)の様に複数の基地局の通信範囲によりエリアが構成されていてもよい。
図3(C)は特定の地点を中心としてその半径100mを「作業エリア」としている。
図3(D)は電波ビーコンによりエリアを構成している例である。
【0021】
図4はエリア管理情報の概要を説明するための図である。この図にあるように、エリアを特定する情報と1以上の位置情報とが対応付けられて保持されている。「エリア」はエリアを特定するための情報であって、エリアID等であってもよい。「位置情報」は上記の通り、例えば基地局の通信範囲の領域であったり、電波ビーコンの通信範囲の領域であったり、GNSS等で特定された地点を中心とする一定範囲だったりする。また、エリアに関連付けられている位置情報は1つの位置情報から構成されていてもよいし、複数の位置情報から構成されていてもよい。
【0022】
グループ毎位置情報保持部12は、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持する。「グループ」とは、通信先の1以上の端末をまとめたものであり、例えばPTT通信では端末でグループを指定してメッセージ等を送信すると当該グループに登録された端末に一斉に同一のメッセージが送信される。
【0023】
通信先端末抽出部13は、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する。具体的には、エリア管理情報保持部11に保持されたエリアを検索し、該当エリアが存在する場合には、対応付けてある位置情報を取得する。次に、取得された位置情報と、グループ毎位置情報保持部12に保持されている位置情報とを照らし合わせて、取得された位置情報の位置(領域)にある端末ID等の端末等を特定する情報を通信先端末として抽出する。抽出された端末を特定する情報は同報通信部14に送られる。
【0024】
同報通信部14は、前記通信先端末へ同報通信を行う。具体的には、例えば、通信先情報を指定した送信側の端末又はサーバ等よりメッセージを受取り、そのメッセージを送信したパケットをコピーして通信先端末に対して同一のメッセージを一斉送信するといった処理を行う。
【0025】
このように、一実施形態の通信サーバによればPTT等の同報通信において通信先のエリアを指定することで特定のグループだけではなく特定のエリアに位置している端末に対して同報通信をすることが可能である。
【0026】
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0028】
図5は第1の実施形態に係る通信サーバの構成の一例を示す図である。この図にあるように、第1の実施形態に係る通信サーバ10は、エリア管理情報保持部11と、グループ毎位置情報保持部12と、通信先端末抽出部13と、同報通信部14と、を有する。本実施形態の通信サーバ10はさらにグループ毎位置情報更新部15と、通信先情報取得部16とを有し、通信先端末抽出部13は、前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及びグループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する。
【0029】
グループ毎位置情報更新部15は、端末より位置情報を取得して、前記グループ毎位置情報を更新する。更新処理は例えば、通信サーバより更新のトリガにより同期的に取得してもよいし、端末側からバースト的に位置情報が送られてくる態様でもよい。
【0030】
通信先情報取得部16は、通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する。具体的にはサーバ又は端末において通信先として指定されたグループ又はエリアの少なくとも1以上を、無線通信ネットワークを介して取得する。取得された通信先情報は通信先端末抽出部13に対して送られる。なお、通信先を指定する端末は通信先のグループに登録されている必要はなく、通信先のエリア内に位置していなくてもよい。
【0031】
通信先端末抽出部13は、前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する。具体的には、通信先情報としてグループが指定された場合においては、グループ毎位置情報保持部12に保持されているグループから該当するグループを検索し、当該グループに登録された端末の、端末ID等の端末を特定する情報を抽出し、通信先端末として同報通信部14へ送る。通信先情報としてエリアが指定された場合においては、エリア管理情報保持部11に保持されたエリアを検索し、該当エリアが存在する場合には、対応付けてある位置情報を取得する。次に、取得された位置情報と、グループ毎位置情報保持部12に保持されている位置情報とを照らし合わせて、取得された位置情報に係る位置にある端末を通信先端末として抽出する。抽出された通信先端末の端末ID等の端末を特定する情報は同報通信部14に送られる。
【0032】
上記の抽出処理を
図2と
図4とを用いてさらに具体的に説明する。通信先情報としてグループ「A」が指定された場合には、グループ毎位置情報保持部12に対してグループ「A」をキーとしてクエリを実行する。
図2を参照すると、端末IDが「080-4152-3310、070-2152-1979、080-1350-4909」の3つがグループAに該当するのでこれら3つの端末IDが同報通信部14に送られ同報通信が実行される。
【0033】
次に通信先情報としてエリア「駐車場エリア」が指定された場合には、エリア管理情報保持部11内をエリア「駐車場」をキーとしてクエリを実行する。
図4を参照すると位置情報「基地局ID:00001067、00001068」が該当する。次にこれら基地局IDをキーとしてグループ毎位置情報保持部12に対してクエリを実行する。
図2を参照すると、これらの基地局IDに該当する端末IDは、「080-1350-4909、070-1042-7631」である。従ってこれら端末IDは同報通信部14に送られ同報通信が実行される。
【0034】
このように端末ID「080-1350-4909、070-1042-7631」はそれぞれ異なるグループAとBに属しているが、「駐車場エリア」に上記2つの端末が位置していることがグループ毎位置情報保持部12とエリア管理情報保持部11に対してクエリを実行することによって判明し、これら同一のエリア内に位置している上記2つの端末に対して同報通信部14により同報通信を行うことが可能である。
【0035】
なお通信先情報の取得にあたってはグループであるかエリアであるかの判断は実行されなくてもよい。通信先情報取得部16が通信先情報を取得するとグループ毎位置情報保持部12とエリア管理情報保持部11を串刺しにしてクエリを実行し、それぞれ該当する端末ID又は位置情報を結果として受け取る構成であってもよい。
【0036】
[動作の説明]
通信サーバ10の通信時の動作について
図6を用いて説明する。通信サーバ10の通信動作が開始すると、まず、通信サーバ10は通信先情報を取得する(ステップS61)。次に通信サーバ10は取得された通信先情報がグループか否かを判断する(ステップS62)。通信先情報がグループの場合(YES)には通信サーバ10はグループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出する(ステップS63)。通信先情報がグループでない場合(NO)には抽出処理(ステップS63)をスキップする。次に通信サーバ10は通信先情報がエリアか否かを判断する(ステップS64)。通信先情報がエリアであった場合(YES)にはエリア管理情報及びグループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出する(ステップS65)。通信先の端末の抽出が完了したら、通信サーバ10はその抽出された通信先端末へ同報通信を実行して(ステップS66)通信処理が終了する。通信先情報がエリアではない場合(NO)にはステップS65の処理をスキップし、すでに抽出された通信先端末へ同報通信を実行して(ステップS66)通信処理が終了する。
【0037】
[ハードウエア構成]
通信サーバ10は、情報処理装置(コンピュータ)により構成可能であり、
図7に例示する構成を備える。例えば、通信サーバ10は、内部バス75により相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)71、メモリ72、入出力インタフェース73及び通信手段であるNIC(Network Interface Card)74等を備える。
【0038】
但し、
図7に示す構成は、通信サーバ10のハードウエア構成を限定する趣旨ではない。通信サーバ10は、図示しないハードウエアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インタフェース73を備えていなくともよい。また、通信サーバ10に含まれるCPU等の数も
図7の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のCPUが通信サーバ10に含まれていてもよい。
【0039】
メモリ72は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)である。
【0040】
入出力インタフェース73は、図示しない表示装置や入力装置のインタフェースとなる手段である。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0041】
通信サーバ10の機能は、メモリ72に格納されたエリア管理情報データ、グループ毎位置情報データ、処理モジュールである通信先端末抽出プログラム、同報通信プログラム、グループ毎位置情報更新プログラム、通信先情報取得プログラム等により実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ72に格納された通信先端末抽出プログラムをCPU71が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能を何らかのハードウエア、及び/又は、ソフトウエアで実行する手段があればよい。
【0042】
[ハードウエアの動作]
通信サーバ10は、動作を開始すると、通信先情報取得プログラムがメモリ72より読み込まれCPU71にて実行状態となる。同プログラムは、通信回線及びNIC74を介して他の端末から、あるいは通信サーバ10に接続された入出力インタフェース73を介して、通信先情報データを取得しメモリ72に一時的に保持される。
【0043】
なお、上記動作と並行してグループ毎位置情報更新プログラムがCPU71にて実行状態となっており、端末の位置情報データを通信回線及びNIC74を介して取得する。同プログラムがメモリ72に格納されているグループ毎位置情報データへ、取得した位置情報データを書き込むことで更新する。
【0044】
次に、通信先端末抽出プログラムがメモリ72より読み込まれ、CPU71にて実行状態となる。同プログラムは、通信先情報データがエリアであるか、グループであるかを判定し、それに応じて、メモリ72に格納されているエリア管理情報データ及びグループ毎位置情報データに対してクエリを実行する。クエリ実行の結果、通信先端末データとして端末IDをメモリ72上に一時的に格納する。次に、同報通信プログラムがメモリ72より読み込まれ、CPU71にて実行状態となる。同プログラムはメモリ72に一時的に格納されている通信先端末データを読み込み、同報通信を実行する。
【0045】
[効果の説明]
本実施形態の通信サーバにより、グループとして登録された端末へ同報通信を行うことに加えて、特定のエリア内に存在する端末だけに同報通信を行うことが可能である。
【0046】
[第2の実施形態]
第2の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。第2の実施形態はPTTシステムによる通信の一例を示す。
【0047】
図8を用いて本発明の実施形態の構成について説明する。
図8は第2の実施形態に係る通信システムの概要を示す図であり、本発明の第2の実施形態であるPTTシステムと特定エリア毎にPTT通話を行う構成を表したものである。PTTシステムは、携帯電話機(端末に該当)110~115と、無線基地局101、102、103と、PTTサーバ100と、ネットワーク104を含んだ構成である。
【0048】
携帯電話機110~115は、PTT機能を備える携帯電話機であり、グループ登録された自機以外のPTT機能を備えた携帯電話機を持つ他のユーザとのPTT通話を実行する機能を有する。
【0049】
無線基地局101、102、103は、それぞれの基地局に設置されたエリア105、106、107を管轄しており、そのエリアに存在する携帯電話機と無線で接続して通信を行う機能を有する。
【0050】
PTTサーバ100は、PTT通信を要求した携帯電話機と特定のエリアを指定した場合の通信相手の携帯電話機との通話を接続する機能と、PTT通話を行うユーザの携帯電話機をグループ単位に登録し管理する機能を有し、グループに属する携帯電話機から受信した位置情報をエリア毎に管理する機能も有する。
【0051】
PTT通話の構成は、携帯電話機110、111、112は同じグループ108に属しているが、携帯電話機110は無線基地局101のエリア105に属しており、携帯電話機111は無線基地局102のエリア106に属しており、携帯電話機112は無線基地局103のエリア107に属している。また同様に携帯電話機113、114、115は同じグループ109に属しているPTT通話の構成である。
【0052】
図9は、第2の実施形態に係る通信システムの構成の一例を示す図であり、PTTサーバ100(通信サーバ10に該当)の機能構成を示したブロック図である。本図を用いて本発明の特徴である特定エリアを指定したPTT通話機能を説明する。
図8で示したPTTサーバ100はPTT通信部200(同報通信部14に該当)と、制御部201(通信先端末抽出部13に該当)と、操作部202(通信先情報取得部16に該当)と、位置情報受信部203(グループ毎位置情報更新部15に該当)と、記憶部204(エリア管理情報保持部11と、グループ毎位置情報保持部12に該当)とを含んで構成される。
【0053】
特定のエリアを指定してPTT通信を要求した携帯電話機からの信号はPTT通信部200で受信し、制御部201にて指定されたエリアに存在する接続先の相手を記憶部204からグループリスト(グループ毎位置情報に該当)とエリア管理リスト(エリア管理情報に該当)より接続先の携帯電話機を抽出し、PTT通信部200より通信先に送信する機能を有する。
【0054】
位置情報受信部203は、グループリストに登録された携帯電話機が存在する無線通信ネットワーク上の位置情報を受信する機能を有し、記憶部204のエリア管理リストに記録する機能で構成される。
【0055】
操作部202は、記憶部204へPTT通話を行うグループリストへ移動電話機情報を作成する機能を有する。
【0056】
[システムの動作の説明]
次に本発明の動作について
図8を用いて説明する。携帯電話機110、111、112は同じPTT通話を行うグループ108に属しているが携帯電話機110は無線基地局101を管轄するエリア105に存在しており、携帯電話機111、及び携帯電話機112も同様にエリア106、107に存在し基地局を経由して無線接続で通信を行う構成を表す。
【0057】
同様に携帯電話機113、114、115は同じPTT通話を行うグループ109に属しているが携帯電話機113は無線基地局101を管轄するエリア105に存在しており、携帯電話機114、及び携帯電話機115も同様にエリア106、107に存在し基地局を経由して無線接続で通信を行う構成を表し、グループ108に属する携帯電話機110、111、112とグループ109に属する携帯電話機113、114、115との間ではグループが異なるためグループ間でのPTT通話はできない構成を表している。
【0058】
本発明の特定エリアを指定してPTT通話を行う場合は、PTT通信を要求した携帯電話機からエリア105、106、107のいずれかのエリア情報をPTTサーバ100で受信し、PTT通信を要求した携帯電話機が属するグループリストに登録された携帯電話機から指定されたエリアに存在する相手先携帯電話機を検索しPTT通話を行う。
【0059】
図10は第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すシーケンス図であり、自機の携帯電話機110からエリア106を指定した場合のPTT通話をおこなう動作のシーケンスを表す。携帯電話機110はS300にてエリア106の情報を入力した場合、PTTサーバ100ではS301~S305にてエリア106からグループリストに登録された携帯電話機の位置情報とエリア106の位置情報を検索し一致した携帯電話機を抽出し、抽出した相手先携帯電話機へPTT通話接続を行う。
【0060】
図11~
図13は第2の実施形態に係る通信システムの動作の一例を示すフローチャートであり、PTTサーバ100で実施される処理制御の一例を示すフローチャートである。エリア管理制御400ではPTTサーバ100の操作部202にて登録されたエリア管理リストにエリア情報と位置情報の制御を行う。エリア情報とはPTT通話グループ毎に管理される任意の情報であって、位置情報とはGNSSや携帯電話基地局により取得される位置情報を示す。特定エリア指定時の制御401ではPTT通信で特定エリアを指定した場合、指定したエリア情報からエリア管理リストに登録されている位置情報とグループリストに登録されている携帯電話機の位置情報を検索し、PTT通話先の相手ユーザの携帯電話機を抽出する制御を行う。グループリストに登録されている携帯電話機の位置情報は、位置情報更新制御500にて携帯電話機が移動し位置情報が更新されるたびに最新の情報がグループリストに反映される。
【0061】
[効果の説明]
PTTシステムを用いた通話において、特定エリアに存在する複数ユーザへの通話が可能であり、特定エリアに特化した情報を伝えることができる。上記の通りエリアを指定した通話ではエリア毎に異なる情報を通話によって提供することが可能であるので、同一のグループメンバであってもそこに存在するエリア毎に異なる情報を一斉に受け取る事が可能である。
【0062】
例えば、災害が発生し避難誘導を行う時にエリア毎に避難経路が異なる場合、あるエリアで受信した情報で迅速に避難できるが、もし一斉に通知された場合は、自分がどのエリアにいるかを判断し避難経路を選択する事となり混乱をまねく恐れがある。このようにエリア毎に異なる情報を的確にグループに属するメンバに伝える事により、受け取った情報により迅速に判断を行うことが可能である。
【0063】
[第3の実施形態]
従来の携帯電話網を利用したPTT通話では、ネットに接続できる環境があれば特定のエリアに限定せずに全国どこにでもグループ登録された全てのユーザに対して一斉通話が可能である。これを本発明では、ユーザからの操作によって指定された特定のエリアに存在する複数のユーザへの一斉通信を可能とすることができるので、エリア毎に異なる情報を伝える事が可能である。この様な通信手段を利用した、第3の実施形態として自律ロボットへの遠隔操作が可能な通信システムを例に挙げる。
【0064】
図14は、第3の実施形態に係る通信システムの概略を示す図であり、移動体である自律ロボットを、制御信号をPTT通信により送信することで制御を行う例を示す図である。PTT機能を持つ携帯電話機300を使用して、エリア301に存在する自律ロボット303、304がエリア毎にPTTの情報通信手段を利用して、例えばエリア301である作業が終了した場合に、エリア301に存在する自律ロボット303、304へリアルタイムで指示しエリア302へ移動させるなどエリア単位で操作を行うことが可能である。
【0065】
本実施形態の通信システムは、無線通信ネットワーク上の1以上の位置情報とエリアを対応付けて保持するエリア管理情報保持部と、1以上の端末の位置情報を、所属するグループ毎に保持するグループ毎位置情報保持部と、前記グループ毎位置情報を更新するグループ毎位置情報更新部と、通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する通信先情報取得部と、前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及びグループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、通信先端末抽出部と、前記通信先端末へ同報通信を行う同報通信部とを有する通信サーバを有する。上記構成要件については上記実施形態で説明済みであるので記載は省略する。
【0066】
本実施形態の通信システムは、無線通信を行う通信部を有する端末をさらに有し、前記通信サーバは、前記通信先端末を制御する制御信号送信のための制御情報を取得する制御情報取得部をさらに有し、前記同報通信部は前記通信先端末に対して制御信号を同報通信により送信する点を特徴とする。
【0067】
図14に示す例では自律ロボット303、304に端末が含まれており、通信部において無線通信を実行する。通信サーバ(図示せず)の制御情報取得部は、携帯電話機300からエリア302へ移動するための制御情報を取得する。該制御情報は同報通信部(PTTの情報通信手段に該当)からエリア301に位置している自律ロボット303、304に対して、エリア302へ移動するための制御信号をPTT通信により送信する。自律ロボット303、304は内蔵する端末の通信部においてこれを受信し、移動手段により移動を開始する。
【0068】
上記の通り、本実施形態の通信システムは、通信サーバが制御情報を取得し、同報通信により制御信号を送信し、ロボット等の移動体を制御することが可能である。
【0069】
[その他の実施形態]
さらにはPTT通信をはじめとする同報通信により制御信号を送信し、移動体等に付されたセンサの測定値をエリアごとに取得することが可能な通信システムなどに本願発明は適用することができる。例えば車体に気温センサや雨滴センサなどを搭載し、その測定値を同報通信により、エリア毎又はグループに測定のための制御信号を送信して測定を行い、測定値を返信するような制御を行うことが可能である。例えば車体に搭載された気温センサの測定値をエリアごとに取得して把握したり、雨滴センサを有する車体に含まれる端末をグループ化して降雨の有無の分布を把握したり、等の適用が可能である。
【0070】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載され得るが、以下には限られな
い。
[形態1]
上述の第一の視点に係る通信サーバのとおりである。
[形態2]
前記グループ毎位置情報を更新するグループ毎位置情報更新部と、通信先のグループ又はエリアの少なくとも1以上を指定する通信先情報を取得する通信先情報取得部と、をさらに有し、通信先端末抽出部は、前記通信先情報がグループを指定する情報の場合、前記グループ毎位置情報を用いて通信先の端末を抽出し、前記通信先情報がエリアを指定する情報の場合、前記エリア管理情報及び前記グループ毎位置情報を用いて指定されたエリアに位置する通信先端末を抽出する、好ましくは形態1の通信サーバ。
[形態3]
前記位置情報は、無線通信ネットワーク上の1以上の基地局の通信範囲で特定される、好ましくは形態1又は2の通信サーバ。
[形態4]
前記通信先端末を制御する制御信号送信のための制御情報を取得する制御情報取得部をさらに有し、前記同報通信部は前記通信先端末に対して制御信号を同報通信により送信する、好ましくは形態1から3のいずれか一の通信サーバ。
[形態5]
前記制御情報取得部は、移動体に含まれる前記通信先端末の移動先のエリアを指定する情報を取得し、前記同報通信部は、前記通信先端末に対して前記移動先のエリアへ移動するための制御信号を同報通信により送信する、好ましくは形態4の通信サーバ。
[形態6]
上述の第二の視点に係る通信システムのとおりである。
[形態7]
前記通信サーバは、前記通信先端末を制御する制御信号送信のための制御情報を取得する制御情報取得部をさらに有し、前記同報通信部は前記通信先端末に対して制御信号を同報通信により送信する、好ましくは形態6の通信システム。
[形態8]
前記制御信号に応じて測定値をセンサにより取得する測定部をさらに有し、前記通信部は前記測定値を前記通信サーバへ送信する前記端末と、前記測定値を受信する受信部をさらに有し、前記制御情報取得部は、前記測定部により測定値を取得するための制御情報を取得する通信サーバと、からなる好ましくは形態7の通信システム。
[形態9]
上述の第三の視点に係る通信サーバの動作方法のとおりである。
[形態10]
上述の第四の視点に係る通信サーバの動作プログラムのとおりである。
なお、形態9及び形態10は、形態1と同様に、形態2~形態5に展開することが可能である。
【0071】
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲を含む全開示、技術的思想に従って当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0072】
10 通信サーバ
11 エリア管理情報保持部
12 グループ毎位置情報保持部
13 通信先端末抽出部
14 同報通信部
15 グループ毎位置情報更新部
16 通信先情報取得部
71 CPU(Central Processing Unit)
72 メモリ
73 入出力インタフェース
74 NIC(Network Interface Card)
75 内部バス
100 PTTサーバ
101~103 無線基地局
104 ネットワーク
105~107 エリア
108、109 グループ
110~115 携帯電話機
200 PTT通信部
201 制御部
202 操作部
203 位置情報受信部
204 記憶部
300 携帯電話機
301、302 エリア
303、304 自律ロボット
400 エリア管理制御
401 特定エリア指定時の制御
500 位置情報更新制御