(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061011
(43)【公開日】2023-05-01
(54)【発明の名称】乾燥・塗装台および塗装物の生産方法
(51)【国際特許分類】
F26B 9/00 20060101AFI20230424BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20230424BHJP
B05D 1/36 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
F26B9/00
B05D3/00 C
B05D1/36 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170748
(22)【出願日】2021-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】521458498
【氏名又は名称】株式会社シモンズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】神門 和夫
【テーマコード(参考)】
3L113
4D075
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AC69
3L113AC76
3L113BA32
3L113DA07
3L113DA24
4D075AE04
4D075AE19
4D075CA47
4D075CA48
4D075DA06
4D075DA10
4D075DA23
4D075DB01
4D075DB21
4D075DB31
4D075DC02
4D075EA05
4D075EA39
4D075EC30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、使い勝手の向上を課題とする。
【解決手段】被塗装物載置部11を備え、被塗装物載置部11は、被塗装物載置部11の上面に複数の突起12を有しており、突起12は、被塗装物2を支えるものである乾燥・塗装台1とすることで課題を解決した。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被塗装物載置部を備え、
被塗装物載置部は、被塗装物載置部の上面に複数の突起を有しており、
突起は、被塗装物を支えるものである
乾燥・塗装台。
【請求項2】
請求項1記載の乾燥・塗装台を用意する第1の工程、
被塗装物載置部に設けられた突起の上に、被塗装物の第1の面を表にして被塗装物を載置する第2の工程、
被塗装物の第1の面を塗装する第3の工程
塗料が乾く前に被塗装物を回転させ、被塗装物の第2の面を表にして、第1の面を突起の上に載置する第4の工程
被塗装物の第2の面を塗料で塗装する第5の工程、
を少なくとも含む塗装物の生産方法。
【請求項3】
被塗装物載置部に被塗装物を載置した状態で塗装した塗料を乾燥させる第6の工程を有する請求項2に記載の塗装物の生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材などを塗装し乾燥させる塗装台および塗装物の生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウッドデッキの床材などの木質板材は、風雨で劣化し、場合によっては腐食してしまうことが有り、防腐作用のある塗料を塗布することが必須となっている。そして、耐久性を高めるため表面だけでなく裏面にも防腐作用のある塗料を塗布する必要がある。一般的に塗装は完成品に対してなされることが多い。しかし。ウッドデッキの床などの木質板材は、上述したように、腐食から守るため組み立てられる前にその周囲に満遍なく防腐作用のある塗料を塗布する必要があり、板材などの被塗装物を載置する作業台が使われている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、塗装に特化した作業台ではなく、必ずしも使い勝手がよいとは言えなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような課題を解決するため、本発明は、次の構成要件を具備するものである。
被塗装物載置部を備え、被塗装物載置部は、被塗装物載置部の上面に複数の突起を有しており、突起は、被塗装物を支えるものである乾燥・塗装台。
【発明の効果】
【0006】
塗装作業の効率が向上し、使い勝手が良くなった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施例1の乾燥・塗装台の説明図である・(A)乾燥・塗装台の斜視図である。(B)
図1(A)の枠a内の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を使って説明するが、以下の図面は説明を目的に作成されたもので、分かりやすくするため、説明に不要な部材を意図的に図示していない場合がある。また、説明のため部材を意図的に大きくまたは小さく図示している場合があり、正確な縮尺を示す図面ではない。
以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
【実施例0009】
本発明でいう、塗料とは、ペンキやニスに限らず、防腐剤やコーキング材など塗布するものであれば何でも含む。
【0010】
[乾燥・塗装台の全体構造]
図1は乾燥・塗装台1の斜視図である。乾燥・塗装台1は、被塗装物載置部11とそれを支持する支持部13とで構成されている。被塗装物載置部11は、その上面に複数の突起12が取り付けられている。被塗装物載置部11は、支持部13で支えられている。
【0011】
[支持部]
支持部13は、被塗装物載置部11を支えるものであり、実施例1では、折畳不能に被塗装物載置部11に取り付けられている。支持部13は、折り畳み可能に構成してもよく、折り畳むことでコンパクトにできるという利点がある。支持部13は、必ず必要なものではない。被塗装物載置部11は、自立できるような幅に作り、建築現場の足場など適宜なものを支持部13として代用することもできる。
【0012】
[乾燥・塗装台の使用方法]
図2は、乾燥・塗装台1の使用例の説明図である。作業者は、一対の乾燥・塗装台1を用意し、両乾燥・塗装台1の突起12の上に被塗装物2(板材)を載置する。被塗装物2は、木材、プラスチック、金属など材料の種類は問わない。また、被塗装物2の形状は、板に限らず角柱などの建築材料、ボックス状のカバー部材などの立体的なもの、複雑な形状をした機器の部品など形状を問わない。
【0013】
突起12の上に載置された被塗装物2(板材)は、塗料で第1の面(おもて面)21が塗装される。次いで、塗装された塗料が乾燥する前に、矢印で示すように反転され、第2の面(裏面)22が塗装される。第1の面(おもて面)21の塗料は、乾いていないが、突起12で支えられているため、塗装面に与える影響は最低限に抑えることができる。突起12の先端は、塗装面に与える影響を小さくするため、釘のように尖っていることが望ましい。第1の面(おもて面)21と第2の面(裏面)22の塗装を終えた被塗装物2(板材)は、必要に応じて、塗装が乾くまで放置される。
【0014】
乾燥後、第1の面(おもて面)21には、突起12が当接していた箇所が、塗膜が薄くなった部分として小さな跡が残る。跡が残るのが気になる作業者は、必要に応じて小さな跡の部分だけ上塗りを行うことができる。
【0015】
以上の使用例を塗装物の製造方法としてまとめると、次のようになる。
(第1の工程) 本発明の乾燥・塗装台1を用意する工程。
(第2の工程) 被塗装物載置部11に設けられた突起12の上に、被塗装物2の第1の面(おもて面)21を上に向けて被塗装物2を載置する工程。
(第3の工程) 被塗装物2の第1の面(おもて面)21を塗装する工程。
(第4の工程) 塗料が乾く前に被塗装物2を回転させ、被塗装物2の第2の面(裏面)22を表にして、第1の面(おもて面)21を突起12の上に載置する第4の工程。
(第5の工程) 被塗装物2の第2の面(裏面)22を塗料で塗装する第5の工程。
を少なくとも含む塗装物の生産方法。
必要に応じ、
(第6工程) 被塗装物載置部11に被塗装物2を載置した状態で塗料を乾燥させる工程。
を追加してもよい。
【0016】
被塗装物2が角柱の場合、作業者は、第1の面(おもて面)21と第2の面(裏面)22に、両側面を加えた4つの面に対して、同様に塗装を行う。このように、作業者は、被塗装物2の塗装を効率的に行うことができる。
実施例1の乾燥・塗装台1は、一対で構成されているため、長尺な板材(被塗装物2)であっても、両乾燥・塗装台1の間隔を調整することで対応できるので、さらに使い勝手が良くなっている。