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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061283
(43)【公開日】2023-05-01
(54)【発明の名称】防災システムおよび防災器具
(51)【国際特許分類】
   H04R 27/04 20060101AFI20230424BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
H04R27/04
H04M1/00 V
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171189
(22)【出願日】2021-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】501098061
【氏名又は名称】株式会社サンエイ
(71)【出願人】
【識別番号】517199422
【氏名又は名称】ジェイシー通商有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】東 利保
(72)【発明者】
【氏名】藤田 つよし
【テーマコード(参考)】
5K127
【Fターム(参考)】
5K127AA26
5K127BA03
5K127BB22
5K127BB33
5K127CA25
5K127CB41
5K127DA12
5K127DA15
5K127GA14
5K127GD03
(57)【要約】
【課題】様々なメッセージを日本語および日本語以外の言語で伝えることを可能にする。
【解決手段】防災器具3は、発光部22と、スピーカー23と、マイク24と、音声ボタン26と、制御部41と、発信部42と、受信部43とを有する。防災器具3と通信端末2を通信可能状態にするため、ユーザーが音声ボタン26を操作したら、制御部41は、発信部42から通信端末2の端末受信部12へ信号を送るとともに、端末発信部13から送られた音声信号を受信部43で受信可能とする。通信端末2の操作部14で音声を再生する操作が行われたら、受信部43は、端末発信部13から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、防災器具とを備える防災システムであって、
前記防災器具は、
把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作する操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記操作部の操作に応じて、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、
前記通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生することを特徴とする防災システム。
【請求項2】
前記防災器具は、
音声のデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された音声のデータを再生し、前記スピーカーへ再生信号を送る再生部と、
ユーザーが操作可能な録音再生操作部と
を有し、
前記制御部は、
前記録音再生操作部が録音の操作をされたら、前記マイクから集音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを記憶部に記憶し、
前記録音再生操作部が再生の操作をされたら、前記再生部で、前記記憶部に記憶された、前記マイクから吸音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項1に記載の防災システム。
【請求項3】
前記防災器具は、
警告音のデータが記憶された記憶部と、
前記記憶部に記憶された警告音のデータを再生し、警告音の再生信号を前記スピーカーへ送る再生部と、
ユーザーが操作可能な警告音再生操作部とを有し、
前記制御部は、前記警告音再生操作部が操作されたら、前記再生部で警告音を再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ警告音の再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の防災システム。
【請求項4】
前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、
前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、
ユーザーが把持可能な前記把持部が、前記本体の一端部と他端部との間に設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の防災システム。
【請求項5】
通信端末とともに使用可能な防災器具であり、
把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作する操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記操作部の操作に応じて、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部と
を有することを特徴とする防災器具。
【請求項6】
音声のデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された音声のデータを再生し、前記スピーカーへ再生信号を送る再生部と、
ユーザーが操作可能な録音再生操作部と
をさらに有し、
前記制御部は、
前記録音再生操作部が録音の操作をされたら、前記マイクから集音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを記憶部に記憶し、
前記録音再生操作部が再生の操作をされたら、前記再生部で、前記記憶部に記憶された、前記マイクから吸音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項5に記載の防災器具。
【請求項7】
前記防災器具は、
警告音のデータが記憶された記憶部と、
前記記憶部に記憶された警告音のデータを再生し、警告音の再生信号を前記スピーカーへ送る再生部と、
ユーザーが操作可能な警告音再生操作部と
をさらに有し、
前記制御部は、前記警告音再生操作部が操作されたら、前記再生部で警告音を再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ警告音の再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項5または6に記載の防災器具。
【請求項8】
前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、
前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、
ユーザーが把持可能な前記把持部が、前記本体の一端部と他端部との間に設けられていることを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載の防災器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災システムおよび防災器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、拡声器一体型の多言語再生装置が記載されている。この装置は、複数の言語のメッセージが記憶されたデータ記憶手段を有する。データ記憶手段に記憶されたメッセージを、拡声器のスピーカーから再生することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-36983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、災害発生時などの緊急時に、拡声器一体型の装置に記録された特定のメッセージ以外のメッセージを放送する必要があることがある。また、日本語以外の言語を話す人が増えており、日本語以外の言語で様々なメッセージを放送できることが望ましい。
【0005】
本発明は、様々なメッセージを日本語および日本語以外の言語で伝えることが可能な防災システムおよび防災器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示される防災システムは、通信端末と、防災器具とを備える防災システムであり、前記防災器具は、把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作する操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、を有し、前記制御部は、前記操作部の操作に応じて、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する。
【0007】
本明細書で開示される防災器具は、通信端末とともに使用可能な防災器具であり、把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作する操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記操作部の操作に応じて、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
上記防災システムによると、様々なメッセージを日本語以外の言語で伝えることができる。上記防災器具によると、様々なメッセージを日本語以外の言語で伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る防災システムの模式図である。
図2図1に示す防災器具の内部構造を示す模式図である。
図3】防災システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
防災システム1は、図1に示すように、通信端末2と、防災器具3とを有する。
【0011】
通信端末2は、表示部11と、端末受信部12と、端末発信部13とを有する。本実施形態では、表示部11に操作部14(操作ボタンなど)が表示される(図3参照)。通信端末2は、インターネット等のネットワークを介して情報を取得可能である。通信端末2は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型端末、ノート型パソコン、翻訳機でもよい。
【0012】
防災器具3(図1参照)は、通信端末2と無線で通信可能である。防災器具3は、例えば、ブルートゥース(登録商標)の規格に基いて通信端末2と通信可能であってもよい。
【0013】
防災器具3は、図2に示すように、本体21と、発光部22と、スピーカー23と、マイク24と、ライトボタン25と、音声ボタン(操作部)26と、音量調整(増)ボタン27と、音量調整(減)ボタン28と、録音・再生ボタン(録音再生操作部)29と、警告音ボタン(警告音再生操作部)30とを有する。防災器具3は、上記に加え、図3に示すように、制御部41と、発信部42と、受信部43と、記憶部44と、再生部45とを有する。また、防災器具3は、図示しない電池またはバッテリーなどを有する。
【0014】
本体21は、図2に示すように、把持部21Aを有する。把持部21Aは、ユーザーが把持可能な棒状である。把持部21Aは、本体21の一端部と他端部との間に設けられている。
【0015】
発光部22およびスピーカー23は、本体21の長手方向の一端部に取り付けられている。本体21の長手方向一端部には、発光部22およびスピーカー23を覆うように、キャップ31が取り付けられている(図1参照)。
【0016】
本体21の長手方向他端部には、マイク孔21xが形成されている。本体21の長手方向他端部には、図2に示すように、マイク24が取り付けられている。マイク24は、マイク孔21x(図1参照)から集音する。マイク24で集音した音声は、図示しないアンプによって増幅され、スピーカー23から発生する。
【0017】
本体21には、図2に示すように、ライトボタン25と、音声ボタン26と、音量調整(増)ボタン27と、音量調整(減)ボタン28と、録音・再生ボタン29と、警告音ボタン30とが設けられている。
【0018】
ライトボタン25が操作されることにより、発光部22がONまたはOFFに切り替わる。発光部22がONに切り替わったら、発光部22が発光する。発光部22がOFFに切り替わったら、発光部22が発光しない。発光部22は、1色の光を発するものでもよく、2色以上の光を発するものでもよい。例えば、防災器具3は、ライトボタン25の操作を変えることにより、異なる色の光を発する構成でもよい。
【0019】
音声ボタン26が操作されることにより、図3に示す防災器具3と通信端末2が通信可能な状態または通信停止状態に切り替わる。
【0020】
「防災器具3と通信端末2が通信可能な状態」(以下、単に「通信可能な状態」と称することがある。)とは、防災器具3の発信部42から送られる信号を通信端末2の端末受信部12が受信可能であり、かつ、通信端末2の端末発信部13から送られる信号を防災器具3の受信部43が受信可能な状態である。防災器具3と通信端末2は、無線で通信可能である。防災器具3と通信端末2は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi等の規格により通信可能である。
【0021】
「防災器具3と通信端末2が通信停止状態」」(以下、単に「通信停止状態」と称することがある。)になると、防災器具3の発信部42から送られる信号を通信端末2の端末受信部12が受信せず、且つ、通信端末2の端末発信部13から送られる信号を防災器具3の受信部43が受信しない。
【0022】
音声ボタン26の操作は、通信可能な状態にするときと通信停止状態にするときとで、同じでもよく、異なってもよい。例えば、通信可能な状態にするときと通信停止状態にするときとで、音声ボタン26を押す回数、音声ボタン26を押す時間などが異なってもよい。また、通信可能な状態にするときと通信停止状態にするときとで音声ボタン26の操作が同じであり、通信可能な状態および通信停止状態の一方の状態のとき音声ボタン26を操作すると他方の状態へ切り替わり、他方の状態のとき音声ボタン26を操作すると一方の状態へ切り替わってもよい。
【0023】
音量調整(増)ボタン27が操作されることにより、スピーカー23から発生する音声の量が大きくなる。音量調整(減)ボタン28が操作されることにより、スピーカー23から発生する音声の量が小さくなる。
【0024】
録音・再生ボタン29が操作されることにより、音声をいわゆる録音または再生することができる。具体的には、録音・再生ボタン29が録音の操作をされたら、制御部41(図3参照)は、録音の操作がされたと判断し、記憶部44にマイク24から集音した音声のデータおよび/または受信部43で受信した音声データを記憶する。録音・再生ボタン29が再生の操作をされたら、制御部41は、再生の操作がされたと判断し、再生部45で、記憶部44に記憶された音声データ(マイク24から集音した音声のデータおよび/または受信部43で受信した音声データ)を再生し、再生部45からスピーカー23へ再生信号(音声データが再生された信号)を送るようにする。再生信号は図示しないアンプによって増幅され、スピーカー23から音声が発生する。
【0025】
録音・再生ボタン29の操作は、音声を録音するときと音声を再生するときとで、同じでもよく、異なってもよい。例えば、音声を録音するときと音声を再生するときとで、録音・再生ボタン29を押す回数、音声ボタン26を押す時間などが異なってもよい。
【0026】
警告音ボタン30が操作されることにより、スピーカーから警告音を鳴らすまたは鳴っている警告音を止めることができる。具体的には、警告音ボタン30が警告音を鳴らす操作がされたら、制御部41は警告音を鳴らす操作がされたと判断し、再生部45で記憶部44に記憶された警告音のデータを再生し、再生部45からスピーカー23へ警告音の再生信号(警告音のデータが再生された信号)を送るようにする。再生信号は図示しないアンプによって増幅され、スピーカー23から再生信号に基づく警告音が発生する。警告音ボタン30が警告音を止める操作がされたら、制御部41は警告音を止める操作がされたと判断し、再生部45で警告音の再生を止め、再生部45からスピーカー23へ警告音の再生信号を送ることを停止するようにする。
【0027】
警告音ボタン30の操作は、警告音を鳴らすときと警告音を止めるときとで、同じでもよく、異なってもよい。例えば、警告音を鳴らすときと警告音を止めるときとで、録音・再生ボタン29を押す回数、音声ボタン26を押す時間などが異なってもよい。また、警告音を鳴らすときと警告音を止めるときとで警告音ボタン30の操作が同じであり、警告音が鳴っていないとき警告音ボタン30を操作すると警告音が鳴り、警告音が鳴っているとき警告音ボタン30を操作すると警告音が止まってもよい。警告音は、特に限定されず、例えば警笛でもよい。
【0028】
次に、防災システム1および防災器具3の使用例を説明する。
【0029】
(1)ユーザーは、マイク24にメッセージを発する(図2参照)。マイク24から集音された音声がスピーカー23から発生する。
【0030】
マイク24に発するメッセージを録音する場合、ユーザーは録音・再生ボタン29を録音操作し、マイク24にメッセージを発する。マイク24から集音された音声のデータが記憶部44(図3参照)に記憶される。
【0031】
録音したメッセージを再生する場合、ユーザーは録音・再生ボタン29(図2参照)を再生操作する。記憶部44(図3参照)に記憶された音声データが再生部45で再生され、スピーカー23から発生する。
【0032】
(2)ユーザーは、防災器具3と通信機器2が通信可能な状態にするため音声ボタン26を操作する。制御部41(図3参照)は、通信可能な状態にする操作が行われたと判断したら、発信部42から通信端末2の端末受信部12へ信号を送るようにする。ユーザーは、通信端末2の操作部14を操作し、日本語の音声メッセージおよび/または日本語以外の音声メッセージを取得する。防災器具3と通信機器2が通信可能な状態となったら、ユーザーは、通信端末2の操作部14で、取得した音声メッセージを再生する操作を行う。この操作が行われたら、音声メッセージの音声信号が端末発信部13から防災器具3の受信部43へ送られ、受信部43で受信した音声信号に基づく音声が図示しないアンプによって増幅され、スピーカー23から音声が発生する。
【0033】
上記操作にあわせて、防災器具3の録音・再生ボタン29を録音操作したら、通信端末2で取得した音声メッセージを防災器具3に録音もできる。具体的には、防災器具3と通信機器2が通信可能な状態で、ユーザーが、通信端末2の操作部14で、取得した音声メッセージを再生する操作を行うのと同時または操作の前後に、防災器具3の録音・再生ボタン29を録音操作する。通信端末2の端末発信部13から防災器具3の受信部43へ送られた音声信号は、記憶部44にも送られ、音声信号に基づく音声のデータが記憶部44に記憶される。
【0034】
録音したメッセージを再生する場合、ユーザーは録音・再生ボタン29(図2参照)を再生操作する。記憶部44(図3参照)に記憶された音声データが再生部45で再生され、スピーカー23から発生する。
【0035】
また、ユーザーは、通信端末2に予め記憶された音声メッセージを、防災器具3のスピーカー23から放送することもできる。具体的には、防災器具3と通信機器2が通信可能な状態で、ユーザーは、通信端末2の操作部14で、通信端末2に予め記憶された音声メッセージを再生する操作を行う。この操作が行われたら、通信端末2に記憶された音声メッセージの音声信号が端末発信部13から防災器具3の受信部43へ送られ、受信部43で受信した音声信号に基づく音声が図示しないアンプによって増幅され、スピーカー23から音声が発生する。また、通信端末2に予め記憶された音声メッセージを、上述した方法と同様な方法で、防災器具3に録音し、再生することができる。
【0036】
(3)防災器具3の記憶部44に予めメッセージの音声データが記録されている場合、その音声を再生することができる。具体的には、ユーザーが録音・再生ボタン29(図2参照)を再生操作したら、記憶部44に記憶された音声データが再生部45で再生され、スピーカー23から発生する。
【0037】
以上のように、本実施形態によると以下の効果を奏する。
【0038】
上述した防災器具3は、図2に示すように発光部22、スピーカー23およびマイク24などの災害時に必要な要素を有する防災器具であって、ユーザーが把持可能な把持部21Aを有する持ち運び可能な防災器具である。このような防災器具3が通信端末2と通信可能となり、通信端末2で取得した日本語の音声メッセージおよび/または日本語以外の音声メッセージを防災器具3のスピーカー23から放送できる。
【0039】
従来、防災現場で使用する拡声器付き装置などでは、予め装置に記憶された言語のメッセージしか放送できなかった。上記構成によると、災害時に必要な要素(発光部22、スピーカー23およびマイク24)を有する持ち運び可能な防災器具3により、通信端末2で取得した様々なメッセージを日本語および日本語以外の言語でスピーカー23から放送することができる。
【0040】
また、ユーザーが、防災器具3の録音・再生ボタン29を録音操作したら(図2参照)、マイク24で集音した音声のデータを録音できる。ユーザーが、防災器具3の録音・再生ボタン29を再生操作したら、録音した音声のデータを再生し、スピーカー23から放送することができる。
【0041】
例えば、通信端末2で取得した日本語の音声メッセージおよび/または日本語以外の音声メッセージを防災器具3に録音し、再生することができる。また、通信端末2に予め記憶された日本語の音声メッセージおよび/または日本語以外の音声メッセージを防災器具3に録音し、再生することもできる。さらに、防災器具3のマイク24に向かって話した音声メッセージを、防災器具3に録音し、再生することができる。
【0042】
また、ユーザーが、防災器具3の警告音ボタン30を操作することにより、防災器具3のスピーカー23から警告音が鳴る。防災器具3は、上述した構成に加え、警告音が鳴るため、災害時などに非常に有用である。
【0043】
また、防災器具3は、本体21の長手方向一端部に発光部22とスピーカー23が取り付けられ、長手方向他端部にマイク24が取り付けられ、長手方向の一端部と他端部の間にユーザーが把持可能な把持部21Aが形成されている。防災器具3は、このようなコンパクトで持ちやすい構成でありつつ、通信端末2と通信可能であり、通信端末2で取得した日本語および日本語以外の音声メッセージをスピーカー23から放送することができる。したがって、防災器具3は、災害時などに非常に有用な器具である。
【0044】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0045】
例えば、上述した実施形態では、図3に示すように、防災器具3が、記憶部44および再生部45を有する。しかし、本発明において、防災器具は、記憶部および再生部を有さないものでもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、防災器具3の録音・再生ボタン29(図2)を操作することにより録音または再生ができる。言い換えると、録音・再生ボタン29(図2)を操作することにより、録音も再生もできる。しかし、録音・再生ボタン29(録音再生操作部)が、録音ボタンと再生ボタンとに分かれていてもよい。
【0047】
また、上述した実施形態では、防災器具3の記憶部44(図3参照)に、マイク24から集音した音声のデータおよび受信部43で受信した音声信号に基づく音声のデータを記憶することができる。しかし、防災器具の記憶部は、マイクから集音した音声のデータおよび受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータの一方だけを記憶できるものであってもよい。
【0048】
また、上述した実施形態では、防災器具3の警告音ボタン30(図2参照)を操作することにより、スピーカーから警告音を鳴らすことと、鳴っている警告音を止めることが可能である。しかし、本発明において、防災器具は、警告音を鳴らす操作部(ボタンなど)と、鳴っている警告音を止める操作部(ボタン)のそれぞれを有していてもよい。
【0049】
また、上述した実施形態では、図2に示すように、防災器具3が、警告音ボタン30を有し、記憶部44に警告音の音声データが記憶されている。しかし、本発明において、防災器具は、警告音ボタンを有さなくてもよい。本発明において、防災器具の記憶部に、警告音データが記憶されていなくてもよい。
【0050】
また、上述した実施形態では、図2に示すように、本体21の一端部に、発光部22およびスピーカー23が取り付けられ、本体21の他端部に、マイク24が取り付けられている。しかし、本発明において、発光部、スピーカーおよびマイクの位置は限定されない。
【0051】
また、上述した実施形態では、図2に示すように、防災器具3に、音声ボタン(操作部)26と、音量調整(増)ボタン27と、音量調整(減)ボタン28と、録音・再生ボタン(録音再生操作部)29と、警告音ボタン(警告音再生操作部)30とが設けられているが、これらのボタン(操作部)の位置、形状などは限定されない。また操作部の操作方法は限定されない。
【0052】
また、上述した実施形態では、図3に示すように、通信端末2の表示部11に操作部14(操作ボタンなど)が表示される。しかし、本発明において、通信端末でユーザーが操作可能な操作部は、通信端末の表示部に表示されず、表示部とは別の位置に形成されていてもよい。また、通信端末でユーザーが操作可能な操作部は、表示部に表示される操作部と、表示部とは別の位置に形成されている操作部との両方を有していてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 防災システム
2 通信端末
3 防災器具
11 表示部
12 端末受信部
13 端末発信部
14 操作部
21 本体
21A 把持部
22 発光部
23 スピーカー
24 マイク
25 ライトボタン
26 音声ボタン(操作部)
27 音量調整(増)ボタン
28 音量調整(減)ボタン
29 録音・再生ボタン(録音再生操作部)
30 警告音ボタン(警告音再生操作部)
41 制御部
42 発信部
43 受信部
44 記憶部
45 再生部
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、防災器具とを備える防災システムであって、
前記防災器具は、
ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、
を有し、
前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、
前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、
前記把持部が、前記本体の長手方向に長い棒状であるとともに、前記本体の長手方向の一端部と他端部との間に設けられ、
前記操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、前記操作部操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、
前記通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する
ことを特徴とする防災システム。
【請求項2】
通信端末と、防災器具とを備える防災システムであって、
前記防災器具は、
ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、
を有し、
前記本体の長手方向と前記把持部の長手方向とが同じ方向であり、
前記本体の長手方向の軸上に、前記発光部と、前記把持部と、前記マイクとがこれらの順に設けられ、
前記操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、前記操作部が操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、
前記通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する、
ことを特徴とする防災システム。
【請求項3】
前記防災器具は、
音声のデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された音声のデータを再生し、前記スピーカーへ再生信号を送る再生部と、
ユーザーが操作可能な録音再生操作部と
を有し、
前記録音再生操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、
前記録音再生操作部が録音の操作をされたら、前記マイクから集音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを記憶部に記憶し、
前記録音再生操作部が再生の操作をされたら、前記再生部で、前記記憶部に記憶された、前記マイクから吸音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の防災システム。
【請求項4】
前記防災器具は、
警告音のデータが記憶された記憶部と、
前記記憶部に記憶された警告音のデータを再生し、警告音の再生信号を前記スピーカーへ送る再生部と、
ユーザーが操作可能な警告音再生操作部と
を有し、
前記警告音再生操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、前記警告音再生操作部が操作されたら、前記再生部で警告音を再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ警告音の再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の防災システム。
【請求項5】
通信端末とともに使用可能な防災器具であり、
ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記操作部操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部と
を有し、
前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、
前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、
前記把持部が、前記本体の長手方向に長い棒状であるとともに、前記本体の長手方向の一端部と他端部との間に設けられ、
前記操作部が、前記把持部に設けられている
ことを特徴とする防災器具。
【請求項6】
通信端末とともに使用可能な防災器具であり、
ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、
発光部と、
マイクと、
スピーカーと、
ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、
前記通信端末へ信号を送る発信部と、
前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、
前記操作部が操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部と
を有し、
前記本体の長手方向と前記把持部の長手方向とが同じ方向であり、
前記本体の長手方向の軸上に、前記発光部と、前記把持部と、前記マイクとが順に設けられ、
前記操作部が、前記把持部に設けられている
ことを特徴とする防災器具。
【請求項7】
音声のデータを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された音声のデータを再生し、前記スピーカーへ再生信号を送る再生部と、
ユーザーが操作可能な録音再生操作部と
をさらに有し、
前記録音再生操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、
前記録音再生操作部が録音の操作をされたら、前記マイクから集音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを記憶部に記憶し、
前記録音再生操作部が再生の操作をされたら、前記再生部で、前記記憶部に記憶された、前記マイクから吸音した音声のデータおよび/または前記受信部で受信した音声信号に基づく音声のデータを再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項5または6に記載の防災器具。
【請求項8】
前記防災器具は、
警告音のデータが記憶された記憶部と、
前記記憶部に記憶された警告音のデータを再生し、警告音の再生信号を前記スピーカーへ送る再生部と、
ユーザーが操作可能な警告音再生操作部と
をさらに有し、
前記警告音再生操作部が、前記把持部に設けられ、
前記制御部は、前記警告音再生操作部が操作されたら、前記再生部で警告音を再生させ、前記再生部から前記スピーカーへ警告音の再生信号を送るようにすることを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載の防災器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本明細書で開示される防災システムは、通信端末と、防災器具とを備える防災システムであり、前記防災器具は、ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、を有し、前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、前記把持部が、前記本体の長手方向に長い棒状であるとともに、前記本体の長手方向の一端部と他端部との間に設けられ、前記操作部が、前記把持部に設けられ、前記制御部は、前記操作部操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する。
別の観点として、本明細書で開示される防災システムは、通信端末と、防災器具とを備える防災システムであって、前記防災器具は、ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記発信部および前記受信部を制御可能な制御部と、を有し、前記本体の長手方向と前記把持部の長手方向とが同じ方向であり、前記本体の長手方向の軸上に、前記発光部と、前記把持部と、前記マイクとがこれらの順に設けられ、前記操作部が、前記把持部に設けられ、前記制御部は、前記操作部が操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記通信端末で音声を再生する操作が行われたら、前記受信部は、前記通信端末から送られた音声信号を受信し、受信した音声信号に基づく音声がスピーカーから発生する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本明細書で開示される防災器具は、通信端末とともに使用可能な防災器具であり、ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記操作部操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部とを有し、前記発光部および前記スピーカーが、前記本体の長手方向の一端部に取り付けられ、前記マイクが、前記本体の長手方向の他端部に取り付けられ、前記把持部が、前記本体の長手方向に長い棒状であるとともに、前記本体の長手方向の一端部と他端部との間に設けられ、前記操作部が、前記把持部に設けられている
別の観点として、本明細書で開示される防災器具は、通信端末とともに使用可能な防災器具であり、ユーザーが把持可能な棒状の把持部を有する本体と、発光部と、マイクと、スピーカーと、ユーザーが操作し、前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態または通信停止状態に切り替え可能な操作部と、前記通信端末へ信号を送る発信部と、前記通信端末から音声信号を受信する受信部と、前記操作部が操作されることにより前記通信端末と前記防災器具とが通信可能な状態に切り替えられたら、前記発信部から前記通信端末へ信号を送るとともに、前記通信端末から送られた音声信号を前記受信部で受信可能とし、前記受信部で音声信号を受信したら、受信した音声信号に基づく音声をスピーカーから発生させる制御部とを有し、前記本体の長手方向と前記把持部の長手方向とが同じ方向であり、前記本体の長手方向の軸上に、前記発光部と、前記把持部と、前記マイクとが順に設けられ、前記操作部が、前記把持部に設けられている。