(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061386
(43)【公開日】2023-05-01
(54)【発明の名称】光学調整装置およびそのような光学調整装置を備える顕微鏡
(51)【国際特許分類】
G02B 7/00 20210101AFI20230424BHJP
G02B 21/36 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G02B7/00 B
G02B21/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022166701
(22)【出願日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】21203484
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】511079735
【氏名又は名称】ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Leica Microsystems CMS GmbH
【住所又は居所原語表記】Ernst-Leitz-Strasse 17-37, D-35578 Wetzlar, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ディルク-オリヴァー フェーラー
【テーマコード(参考)】
2H043
2H052
【Fターム(参考)】
2H043AA02
2H043AA25
2H043AB03
2H043AB10
2H043AB18
2H043AB19
2H043AB23
2H043AB36
2H052AB17
2H052AD36
2H052AF14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】先行技術の光学調整装置および先行技術の顕微鏡の調整性を向上させる。
【解決手段】光学調整装置(101)であって、ハウジング(103)と光学系支持体(105)とを備え、光学系支持体は、ハウジングによって少なくとも部分的に並進可能に支持されており、光学系支持体は、光軸(109)を有する少なくとも1つの光学素子をさらに備え、光学調整装置は、光学系支持体を光軸に対して実質的に垂直な横方向(113)に沿ってハウジングに対して並進させるように適合させられた並進アクチュエータアセンブリ(111)をさらに備える。本発明の顕微鏡(159)は、顕微鏡の光出口(161・167)と撮像装置(165・169)との間の光路に配置された本発明の光学調整装置(101)の実施形態を備え、光出口は、撮像装置に光を出力するように適合させられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学調整装置(101)であって、
前記光学調整装置(101)は、ハウジング(103)と光学系支持体(105)とを備え、前記光学系支持体(105)は、前記ハウジング(103)によって少なくとも部分的に並進可能に支持されており、前記光学系支持体(105)は、光軸(109)を有する少なくとも1つの光学素子(107)をさらに備え、前記光学調整装置(101)は、前記光学系支持体(105)を前記光軸(109)に対して実質的に垂直な横方向(113)に沿って前記ハウジング(103)に対して並進させるように適合させられた並進アクチュエータアセンブリ(111)をさらに備える、
光学調整装置(101)。
【請求項2】
前記並進アクチュエータアセンブリ(111)は、前記ハウジング(103)に対して一部が固定されている線形アクチュエータ(115)を備え、前記線形アクチュエータ(115)は、前記光軸(109)に対して実質的に垂直な作動方向(119)を有し、前記線形アクチュエータ(115)は、前記光学系支持体(105)を前記作動方向(119)に沿って前記光軸(109)に対して実質的に垂直に前記ハウジング(103)に対して変位させるように適合させられている、
請求項1記載の光学調整装置(101)。
【請求項3】
前記光学調整装置(101)は、前記ハウジング(103)に対して固定された部分(125)を備えた枢動可能なレバー(123)を備え、前記レバーは、前記線形アクチュエータ(115)によって偏向するように適合させられており、前記レバー(123)は作動セクション(129)を備え、前記作動セクション(129)は、前記線形アクチュエータ(115)の作動時に前記光学系支持体(105)に当接して、前記光学系支持体(105)を変位させるように適合させられている、
請求項2記載の光学調整装置(101)。
【請求項4】
前記光学調整装置(101)は、前記光学系支持体(105)に対して摺動可能に位置するスライダ(131)を備える、
請求項2または3記載の光学調整装置(101)。
【請求項5】
前記並進アクチュエータアセンブリ(111)とは反対側の前記光学系支持体(105)の側(139)にばねアセンブリ(137)が設けられており、前記ばねアセンブリ(137)は、前記光学系支持体(105)を前記並進アクチュエータアセンブリ(111)に向かって付勢するように適合させられている、
請求項1から4までのいずれか1項記載の光学調整装置(101)。
【請求項6】
前記ばねアセンブリ(137)は、軸線方向(145)に互いに離間させられた少なくとも2つの支承点(243)で前記光学系支持体(105)に対して作用するように適合させられており、前記軸線方向(145)は、前記光軸(109)に対して平行に配向されている、
請求項5記載の光学調整装置(101)。
【請求項7】
前記軸線方向(145)において、前記作動セクション(129)の軸線方向の位置(147)および/または前記スライダ(131)の軸線方向の位置(147)は、前記少なくとも2つの支承点(243)の間に位置している、
請求項3に従属する請求項6記載の光学調整装置(101)。
【請求項8】
前記光学系支持体(105)は、前記光学系支持体(105)の外面(151)に前記光軸(109)を中心として周方向に設けられた切欠き(149)を備え、板ばね(141)は、前記切欠き(149)内に収容されている、
請求項6または7記載の光学調整装置(101)。
【請求項9】
前記並進アクチュエータアセンブリ(111)は、第1の並進アクチュエータアセンブリ(111a)であり、前記作動方向(119)は、第1の作動方向であり、前記光学調整装置(101)は、前記第1の並進アクチュエータアセンブリ(111a)に加えて、第2の並進アクチュエータアセンブリ(112)を備え、前記第2の並進アクチュエータアセンブリ(112)は、前記ハウジング(103)に支持された第2の線形アクチュエータ(117)を備え、前記第2の線形アクチュエータ(117)は、前記光軸(109)に対して実質的に垂直である、前記第1の作動方向(119)とは異なる第2の作動方向(121)を有し、前記第2の線形アクチュエータ(117)は、光学系支持体(105)を前記第2の作動方向(121)に沿って前記光軸(109)に対して実質的に垂直に前記ハウジング(103)に対して変位させるように適合させられている、
請求項1から8までのいずれか1項記載の光学調整装置(101)。
【請求項10】
前記第1の作動方向(119)と前記第2の作動方向(121)とは、互いに実質的に垂直に配向されている、
請求項9記載の光学調整装置(101)。
【請求項11】
前記スライダ(131)は、第1のスライダであり、前記第2の並進アクチュエータアセンブリ(112)は、前記第1のスライダに加えて、第2のスライダを備え、前記第2のスライダは、光学系支持体(105)に対して摺動可能に位置している、
請求項9または10記載の光学調整装置(101)。
【請求項12】
前記光学調整装置(101)は、前記光学系支持体(105)を軸線方向(145)に沿って前記ハウジング(103)に対して並進させるように適合させられた軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ(153)をさらに備え、前記軸線方向(145)は、前記光軸(109)に対して平行に配向されている、
請求項1から11までのいずれか1項記載の光学調整装置(101)。
【請求項13】
前記軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ(153)は、前記光学系支持体(105)を少なくとも部分的に収容しかつ前記ハウジング(103)に支持されたアクチュエータスリーブ(302)を備え、前記光学系支持体(105)は、前記軸線方向を中心として回転可能であり、回転を前記軸線方向(145)に沿った前記光学系支持体(105)自体の移動に変換するように適合させられており、前記アクチュエータスリーブ(302)は、軸線方向に偏向可能なばね要素(157)によって前記ハウジング(103)に対して支持されている、
請求項12記載の光学調整装置(101)。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項記載の光学調整装置(101)を備えた顕微鏡(159)であって、
前記光学調整装置(101)は、前記顕微鏡(159)の光出口(161)と撮像装置(165)との間の光路に配置されており、前記光出口(161)は、前記撮像装置(165)に光(163)を出力するように適合させられている、
顕微鏡(159)。
【請求項15】
第1の光出口(161)である光出口(161)と、第1の撮像装置(165)である撮像装置(165)と、を備えた顕微鏡(159)であって、
前記顕微鏡(159)は、前記第1の光出口(161)に加えて、第2の光出口(167)をさらに備え、前記第2の光出口(167)は、前記顕微鏡(159)の光(163)を第2の撮像装置(169)に出力するように適合させられており、
請求項1から13までのいずれか1項記載の光学調整装置(101)は、前記第1の光出口(161)と前記第1の撮像装置(165)との間の光路または前記第2の光出口(167)と前記第2の撮像装置(169)との間の光路に配置されている、
顕微鏡(159)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングと光学系支持体とを備える光学調整装置に関する。さらに、本発明は、そのような光学調整装置を備える顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野では、光学素子または光学アセンブリが、例えば、他の可能なレンズマウントの代表である、いわゆる「バヨネットマウント」または「Cマウント」のような機械的な手段によって互いに取り付けられてよい。これらのマウントは、互いに取り付けられた光学素子または光学アセンブリの位置を規定することができるので、大まかなアライメントを可能にする。しかしながら、これらの先行技術の解決手段は、提供される光学素子の微調整の可能性を欠いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本開示の1つの目的は、先行技術の光学調整装置および先行技術の顕微鏡の調整性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このことは、光学調整装置であって、ハウジングと光学系支持体とを備え、光学系支持体は、ハウジングによって少なくとも部分的に並進可能に支持されており、光学系支持体は、光軸を有する少なくとも1つの光学素子をさらに備え、光学調整装置は、光学系支持体を光軸に対して実質的に垂直な横方向に沿ってハウジングに対して並進させるように適合させられた並進アクチュエータアセンブリをさらに備え、る、光学調整装置によって得ることができる。
【0005】
さらに、このことは、本発明の実施形態による光学調整装置を備える顕微鏡であって、光学調整装置は、顕微鏡の光出口と撮像装置との間の光路に配置されており、光出口は、撮像装置に光を出力するように適合させられている、顕微鏡によって得ることができる。
【0006】
光学系支持体がハウジングに対して並進可能であることにより、少なくとも1つの光学素子は、ハウジングに対して並進することができ、ハウジングは静止したままである。
【0007】
更なる特徴により、上述した解決手段を改善することができる。これらの特徴は、互いに独立しており、任意に互いに組み合わせることができる。さらに、必須であるとして示されていない特徴は、本発明の異なる実施形態から任意に省略することができる。
【0008】
本開示において、光学系支持体に備えられ、光学系支持体によって支持される少なくとも1つの光学素子は、レンズに限定されない。少なくとも1つの光学素子は、偏光子、光ファイバ、空間光変調器、音響光学的もしくは電気光学的な偏向器もしくは変調器、プリズム、グレーチングまたは任意の他の可能な光学素子のような、任意の能動的もしくは受動的な光学素子であってよい。
【0009】
これらの非限定的な光学素子の各々は、光学系支持体によって保持され、横方向に沿ってのみ並進することができる。すなわち、光学素子の各々は傾斜しない。
【0010】
上述した可能な光学素子の各々は、光軸を規定することができる。光学素子が、例えば、光学素子自体が光軸を規定しない空間光変調器である場合、光軸は、光学調整装置全体の中心軸線、特に光学系支持体の中心軸線として規定されてよい。
【0011】
光学調整装置は、Cマウントユニットとして実現することができ、すなわち、Cマウントコネクタを備えることができる。Cマウントコネクタは、光学系支持体によって支持された少なくとも1つの光学素子の大まかなアライメントを提供することができ、並進アクチュエータアセンブリは、前記少なくとも1つの光学素子の精密なアライメントを提供するように適合させることができる。
【0012】
大まかなアライメントは、ミリメートルオーダーの位置決め精度に関係する一方で、精密なアライメントは、サブマイクロメートル範囲の位置決め精度に関係することがある。
【0013】
ハウジングに対する光学系支持体の並進は、光軸に対して70°~110°の間、より好ましくは80°~100°の間、さらに好ましくは85°~95°の間の角度で配向される方向に沿って配向される並進軸線に沿うことができ、最も好ましくは光軸に対して実質的に垂直である方向に沿って配向される並進軸線に沿うことができる。実質的に垂直とは、光軸と並進軸線との間の90°の角度から最大±1°、±2°、最大±20°まで逸脱する並進軸線と光軸との間の角度も含むと理解されたい。偏差の上限と下限との任意の組み合わせが可能であり、例えば、-15°~+2°の間の角度の偏差が可能である。
【0014】
ハウジングに対する光学系支持体の並進の間、光学系支持体とハウジングとの間の角度の配向は維持される。したがって、光学系支持体は光軸に対して垂直な方向に沿ってのみ並進される。光学系支持体の光軸は、光軸に対して平行に移動するだけで、角度の配向は変更されない。
【0015】
ハウジングに対する光学系支持体の並進を光学系支持体の光軸に対して垂直な方向に沿ってのみ制限するために、光学系支持体は、光学系支持体の第1の端部および第2の端部に滑動面を備えることができ、滑動面は、光学系支持体の光軸に対して実質的に垂直に配向される。したがって、光学系支持体をハウジングに対して並進させるとき、光学系支持体は、ハウジングに対する光学系支持体の傾斜を防止するこれら2つの滑動面に沿って滑動することになる。
【0016】
光学調整装置のハウジングは、外側ハウジングであってよく、光学系支持体は、内側の光学系支持体であってよい。内側の光学系支持体は、外側ハウジングの中に収容することができる。好ましくは、内側の光学系支持体は、全体で外側ハウジングの中に収容することができる。
【0017】
光学調整装置の例示的な実施形態では、並進アクチュエータアセンブリは、ハウジングに対して一部が固定されている線形アクチュエータを備えてよく、線形アクチュエータは、光軸に対して実質的に垂直な作動方向を有してよく、線形アクチュエータは、光学系支持体を作動方向に沿って光軸に対して実質的に垂直にハウジングに対して変位させるように適合させられている。
【0018】
線形アクチュエータは、マイクロメータねじ、並進段などの電気制御式線形アクチュエータ、またはサブミリ範囲の並進精度でハウジングに対して光学系支持体を変位させるように適合させられた任意の他の適切な線形アクチュエータとして実現することができる。
【0019】
またここで、実質的に垂直とは、作動方向と光軸との間の角度が、光軸と並進軸線との間の90°の角度から±1°、±2°、最大±20°まで逸脱する角度も含むものとして理解される。偏差の上限と下限との任意の組み合わせが可能であり、例えば、-15°~+2°の間の角度の偏差が可能である。
【0020】
光学調整装置の一実施形態は、光学調整装置が、ハウジングに対して固定された部分を備えた枢動可能なレバーを備えてよく、レバーが、線形アクチュエータによって偏向されるように適合させられており、レバーが作動セクションを備えてよく、作動セクションが、線形アクチュエータの作動時に光学系支持体に当接して、光学系支持体を変位させるように適合させられているという点でさらに改良されている。
【0021】
枢動可能なレバーは、レバーの設計、特に支点に対する2つのレバーアームの長さによって、所定のレバー伝達比を得ることができるという利点を有している。支点は、レバーの作動セクションに位置決めされるかまたは形成することができる。
【0022】
レバーは、自由端部と、ハウジングで支持される固定端部と、を有することができる。自由端部は偏向可能であってよく、作動セクションは、自由端部と固定端部との間に位置していてよい。
【0023】
本発明の光学調整装置の更なる有利な実施形態では、光学調整装置は、光学系支持体に対して摺動可能に位置するスライダを備えてよい。
【0024】
スライダは、並進アクチュエータアセンブリの一部であってよい。スライダは、光学系支持体の並進を2次元に閉じ込めるための案内手段として実現されてよい。したがって、スライダは、好ましくは、線形アクチュエータの作動方向に対して平行に配向することができる摺動面を備えることができる。線形アクチュエータが作動させられると、スライダは、スライダの摺動面に沿って光学系支持体を案内することができる。
【0025】
一実施形態では、摺動面は、光学系支持体に設けられていてよく、前記摺動面は、ハウジングに設けることができる摺動部材に当接してよい。別の実施形態では、摺動面はハウジングに設けられていてよく、摺動部材は光学系支持体に設けられていてよい。
【0026】
したがって、スライダは、摺動面と摺動部材とを備えることができる。摺動面および摺動部材は両方とも、潤滑、減摩性のコーティング、ころ軸受または玉軸受などのように、相互間の摩擦を減少させるための手段を備えることができる。
【0027】
本発明の1つの単純な実施形態は、光軸に対して平行な少なくとも1つの平坦な表面を有する光学系支持体を提供することができ、前記表面の少なくとも一部が摺動面を形成することができる。一実施形態では、光学系支持体は、矩形または正方形の断面を有することができ、そのような実施形態の光学系支持体の1つの側面は、摺動面を形成することができる。光学系支持体の断面は円形であってもよい。
【0028】
スライダは、レバーの作動セクションに対して離間させて設けることができる。スライダは、作動セクションから物理的に分離することができる。
【0029】
線形アクチュエータの作動時に、摺動部材と摺動面とが線形アクチュエータの作動方向に沿って互いに摺動することができるように、摺動面が作動方向に対して平行に配向されていると有利である。
【0030】
本発明の光学調整装置の更なる実施形態では、並進アクチュエータアセンブリとは反対側の光学系支持体の側にばねアセンブリが設けられていてよく、ばねアセンブリは、光学系支持体を並進アクチュエータアセンブリに向かって付勢するように適合させられている。
【0031】
ばねアセンブリは、線形アクチュエータが収縮しても、光学系支持体が線形アクチュエータと共に移動することを保証するように適合させられている。予荷重が加えられたばね部材によって、線形アクチュエータは、作動方向に沿った方向および作動方向の反対側の方向との両方の方向を規定することができる。
【0032】
ばねアセンブリは、ハウジングに支持することができる。一実施形態では、ばねアセンブリは、スライダと反対側に設けることができる。
【0033】
ばねアセンブリは、スライダのほぼ反対側に位置することができ、ばねアセンブリは、光学系支持体を線形アクチュエータに向かう方向に押圧するように適合させられた弾性的な構造を備えることができる。ここで、従来の板ばね、コイルばね、または圧縮可能な、特に可逆的に圧縮可能な弾性的な材料を含む容積体を適用することができる。ばねアセンブリは、レバーアセンブリと同じ側に配置されていて、光学系支持体をレバーアセンブリに向かって引っ張るように適合させられた引張りばねとして作用することもできる。ばねアセンブリは、軸線方向に互いに離間させられた少なくとも2つの支承点で光学系支持体に対して作用するように適合させられていてよく、軸線方向は、光軸に対して平行に配向されている。
【0034】
2つの支承点は、光学系支持体とばねアセンブリとが互いに当接する支承位置または当接位置として実現することができる。このような2つの位置が互いに離間させられて当接することにより、光学系支持体の傾斜に対するこのような支持部の安定性を増加させることができる。2つの支承点は、支承点が1つの場合よりも好ましく、支承点が1つの場合は、そのような傾斜に対して作用する更なる手段が考慮されない場合、光学系支持体が傾斜する可能性があるという欠点を有している。
【0035】
ばねアセンブリは、板ばねを備えることができる。板ばねの平坦な設計により、軸線方向に沿って互いに離間させられた板ばねの2つのセクションは、光学系支持体に当接する2つの支承点を形成することができる。
【0036】
板ばねは、光軸に対して平行に配向された支承線を形成することができる。前記支承線に沿って、板ばねは光学系支持体を支持することができる。
【0037】
好ましくは、少なくとも2つの支承点は、作動セクションが位置決めされる側とは反対側の光学系支持体の側に形成される。最も好ましくは、少なくとも2つの支承点と作動セクションとは、互いに実質的に直径方向で対向して位置決めすることができる。
【0038】
光学調整装置の更なる改良された実施形態では、スライダを備える対応する実施形態の、作動セクションの軸線方向の位置および/またはスライダの軸線方向の位置が、少なくとも2つの支承点の間に位置していてよい。
【0039】
したがって、作動セクションおよび/またはスライダは、2つの支承点と力の三角形を形成する。以下の単純化された状況は、前記力と、光学系支持体に力を作用させるときの光学系支持体の傾斜の傾向と、の説明のために理解されるものとする。光学系支持体は、z方向に沿って互いに離間させられた2つの支承点でばね部材によって支持されたバーとして考えられるか、またはモデル化することができる。作動セクションおよび/またはスライダは、バーの反対側でバーに当接することができ、z方向において、作動セクションおよび/またはスライダは、(z方向の位置の)2つの支承点の間でバーに当接している。このように、バーは2つの部分で支持することができ、このようなアセンブリは、前記バーの軸線を中心として傾斜する傾向を有しない安定したシステムを表す。この原理は、本発明の光学系支持体の対応する実施形態、線形アクチュエータおよび2つの支承点にも同様に適用することができる。光学調整装置のこの実施形態は、光学系支持体の光軸を中心とした傾斜に対しても安定である。
【0040】
本発明の光学調整装置の更なる有利な実施形態では、光学系支持体は、光学系支持体の外面に光軸を中心として周方向に設けられた切欠きを備えてよく、板ばねは、切欠き内に収容されていてよい。
【0041】
このように、切欠きは、ばねアセンブリの所定の収容位置を規定することができる。切欠きは、組み立て中に光学系支持体に対するばねアセンブリの位置決めを容易にし、またハウジングに対する光学系支持体の位置決めを容易にするようにさらに適合させられてよい。切欠きは、一旦切欠きに収容されたばねアセンブリが切欠きから取り外されることを防止する急な縁部を備えることができる。ばねアセンブリを切欠きから取り外すためには、ばねアセンブリを切欠きから離れるように偏向させ、そののち光学系支持体を取り外すことを必要としてよい。
【0042】
切欠きとばねアセンブリとの間のあらゆる摩耗を低減または防止するために、切欠きにインレーおよび/またはコーティングを施してよい。
【0043】
更なる有利な実施形態では、並進アクチュエータアセンブリは第1の並進アクチュエータアセンブリであってよく、作動方向は第1の作動方向であってよく、光学調整装置は、第1の並進アクチュエータアセンブリに加えて、第2の並進アクチュエータアセンブリを備えてよく、第2の並進アクチュエータアセンブリは、ハウジングに支持された第2の線形アクチュエータを備えてよく、第2の線形アクチュエータは、光軸に対して実質的に垂直に配向されていてよい、第1の作動方向とは異なっていてよい第2の作動方向を有し、第2の線形アクチュエータは、光学系支持体を第2の作動方向に沿って光軸に対して実質的に垂直にハウジングに対して変位させるように適合させられている。
【0044】
第1の並進アクチュエータと第2の並進アクチュエータとは、互いに独立して作動することができる。
【0045】
本発明の光学調整装置のこの実施形態は、第1の作動方向と第2の作動方向とが、互いに垂直に配向されている点でさらに改善することができる。
【0046】
これにより、直交座標系の適用によって容易に対処可能な2次元での光学系支持体の位置、ひいては光軸を調整することができる。
【0047】
したがって、ハウジングに対する光学系支持体の移動は、第1の作動方向に沿った移動と第2の作動方向に沿った移動との重ね合わせとすることができる。
【0048】
2つの並進アクチュエータアセンブリ(第1の並進アクチュエータアセンブリおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ)を備える実施形態では、並進アクチュエータアセンブリの各々は、ばねアセンブリを備えることができる。この場合、対応するばねアセンブリは、基本的に対応する並進アクチュエータアセンブリと反対側に位置する。しかしながら、別の好ましい実施形態では、第1の並進アクチュエータアセンブリに対して作動し、かつ第2の並進アクチュエータアセンブリに対して作動する、1つの共通のばねアセンブリが設けられる。この場合、ばねアセンブリは、第1の線形並進アクチュエータアセンブリに直接的に対向せず、第2の線形並進アクチュエータアセンブリに直接的に対向することもないが(直接的に対向する位置は、180°の角度に対応する)、各並進アクチュエータアセンブリに対して約135°の角度で配向することができる。好ましくは、ばねアセンブリは、少なくとも部分的に光学系支持体の周方向の部分に当接する板ばねを備える。
【0049】
一実施形態では、光学調整装置のスライダは第1のスライダであってよく、光学調整装置は第2のスライダを備えてよく、第2のスライダは、光学系支持体に対して摺動可能に位置している。第1のスライダは、第1の作動方向に沿った光学系支持体の移動を案内するように適合させられていてよく、第2のスライダは、第2の作動方向に沿った光学系支持体の移動を案内するように適合させられていてよい。第1の作動方向または第2の作動方向に沿った摺動は、互いに独立していてよい。
【0050】
光学調整装置の一実施形態では、第1の並進アクチュエータアセンブリは、第2のスライダを備えてよく、第2の並進アクチュエータアセンブリは、第1のスライダを備えてよい。
【0051】
第1のスライダは、第2の並進アクチュエータアセンブリの作動セクションに設けることができる。したがって、第2のスライダは、第1の並進アクチュエータアセンブリの作動セクションに設けることができる。
【0052】
したがって、第1の作動セクションおよび第2の作動セクションの各々は、第1の作動方向または第2の作動方向に沿ってまたは反対方向に光学系支持体を作動させると同時に、第2の作動方向または第1の作動方向に沿って光学系支持体を案内するためのそれぞれの他の第2の並進アクチュエータアセンブリまたは第1の並進アクチュエータアセンブリのスライダを提供するように適合させられていてよい。第1の並進アクチュエータアセンブリのスライダは、光学系支持体と接触する、第2の作動方向に沿って延在することができる摺動面および摺動部材のうちの少なくとも一方を備えることができる。さらに、第2の並進アクチュエータアセンブリのスライダは、光学系支持体と接触する、第1の作動方向に沿って延在する摺動面および摺動部材のうちの少なくとも一方を備えることができる。
【0053】
対応する第1の並進アクチュエータアセンブリまたは第2の並進アクチュエータアセンブリのスライダの各々は、少なくとも1つの停止要素によって制限することができる。第1(または第2)の並進アクチュエータアセンブリのスライダの摺動面の長さは、第2(または第1)の並進アクチュエータのストロークより大きくすることができる。
【0054】
これにより、光学系支持体を第1の並進方向または第2の並進方向に沿って連続的に案内することができる。限界停止部は、光学系支持体がこの案内された領域から移動するのを防止するように適合させられてよい。
【0055】
本発明の光学調整装置のこれまでの実施形態のいずれも、光学系支持体を軸線方向に沿ってハウジングに対して並進させるように適合させられていてよい軸線方向の並進アクチュエータアセンブリをさらに備え、軸線方向は、光軸に対して実質的に平行に配向されていることによって改良することができる。
【0056】
この実施形態は、軸線方向の位置、すなわち軸線方向または光軸に沿った位置に依存する少なくとも1つの光学素子の特性を調整するように適合させられているという利点を有している。軸線方向の並進アクチュエータアセンブリは、軸線方向の並進アクチュエータアセンブリの作動時に、光軸に沿って移動することができる焦点位置を調整するように適合させられてよい。したがって、この実施形態は、少なくとも1つの光学素子の焦点を再調整するように適用されていてよい。
【0057】
したがって、本発明の光学調整装置のこの実施形態は、鮮明な画像を得るために、画像の横方向の位置を修正または変更して画像センサ上に画像の正しい焦点を合わせるように適合させられる調整手段を提供することができる。
【0058】
光学調整装置のこの実施形態を改善するために、軸線方向の並進アクチュエータは、光学系支持体を少なくとも部分的に収容しかつハウジングに支持されたアクチュエータスリーブを備えてよく、光学系支持体は、軸線方向を中心として回転可能であり、回転を軸線方向に沿った光学系支持体自体の移動に変換するように適合させられていてよく、アクチュエータスリーブは、軸線方向に偏向可能なばね要素によってハウジングに対して支持されている。光学系支持体は、回転式にアクチュエータスリーブに対して移動可能であってよい。この回転運動は、光軸に沿ったまたは光軸とは反対の並進運動を生じさせることができる。
【0059】
したがって、アクチュエータスリーブは、光学系支持体を中心としたスリーブを形成することができる。アクチュエータスリーブと光学系支持体とを備えるアセンブリは、このように、並進アクチュエータアセンブリによって横方向に沿って移動可能であってよく、この並進の間、光軸に沿った方向または反対側の方向に対する光学系支持体とアクチュエータスリーブとの位置は一定のままである。
【0060】
軸線方向の並進の間、アクチュエータスリーブと光学系支持体とは、アクチュエータスリーブの両端部に設けられた滑動面によって支持することができる。
【0061】
光学系支持体とアクチュエータスリーブとの横方向の移動は、光学系支持体へのレバーアセンブリの直接的な作動によって開始されるので、公差の連鎖による位置決め公差が減少する可能性がある。これらの公差は、作動レバーアセンブリがアクチュエータスリーブを直接的に並進させる場合、すなわちアクチュエータスリーブに作用し、それによって光学系支持体を間接的に並進させる場合には、より大きくなる可能性がある。
【0062】
アクチュエータスリーブは、アクチュエータスリーブ内での光学系支持体の軸線方向の移動を可能にする。アクチュエータスリーブは、光学系支持体の雄ねじ山と係合する雌ねじ山を備えることができ、光学系支持体は、ハウジングとアクチュエータスリーブとに対して回転可能であり、ひいては光軸に沿ってねじ山を介して、光学系支持体自体を並進させることができる。光学系支持体は、アクチュエータスリーブの中心に位置決めすることができる。アクチュエータスリーブおよび/または光学系支持体は、好ましくは、回転対称であってよい。
【0063】
光学系支持体がハウジングに詰まったり、塞いだり、嵌まったりしないように、アクチュエータスリーブは軸線方向に偏向可能なばね要素によりハウジングに支持されている。例えば、アクチュエータスリーブがハウジングに挿入され、アクチュエータスリーブの滑動面がハウジングの対応滑動面に当接すると、アクチュエータスリーブとハウジングとの間に法線力が作用する。この法線力により、滑動面と対応滑動面との間に摩擦が生じ、この摩擦により法線力に対して垂直方向の摩擦力が生じる。この摩擦力が、並進アクチュエータアセンブリの及ぼすことができる力よりも大きい場合、光学系支持体の移動は阻止される。これは、対応滑動面同士の間の空間および/またはアクチュエータスリーブの長さが、長さの許容誤差を有している場合に起こる可能性がある。
【0064】
軸線方向に偏向可能なばね要素は、そうでなければ(補償されない場合)、アクチュエータスリーブがハウジング内に収容されたときに移動できなくなるか、またはアクチュエータスリーブがハウジング内にあまりにも緩く収容され、その結果、アクチュエータスリーブの傾斜、ひいては光学系支持体の傾斜ももたらされることのある、前記長さの許容誤差を補償することができる。ひいては、軸線方向に偏向可能なばね要素は、アクチュエータスリーブに作用する軸線方向のばね力で、ハウジングの対応滑動面に対してアクチュエータスリーブを付勢することができる。光学系支持体は、間接的にアクチュエータスリーブに保持することができる。軸線方向に偏向可能なばね要素により、並進アクチュエータアセンブリによって提供することができる作動力よりも小さい摩擦力を設定することができる。
【0065】
したがって、一実施形態では、第1のアクチュエータアセンブリのスライダおよび第2のアクチュエータアセンブリのスライダは、対応する第2のアクチュエータアセンブリおよび/または第1のアクチュエータアセンブリが作動させられると、(横方向の)第2の作動方向もしくは第1の作動方向、または第1の作動方向と第2の作動方向との複合方向に沿って、光学系支持体に沿って摺動する。光学系支持体が回転させられる場合、両方のスライダは光学系支持体に沿って摺動し、それによって光軸に沿ってスライダ自体を並進させることができる一方、アクチュエータスリーブは静止したままであってよい。
【0066】
本実施形態は、このように、(静的な)ハウジングに対する光学系支持体の軸線方向の位置を調整するように適合させられている。第3の線形アクチュエータが伸長または拡張する場合、光学系支持体のこの移動は、軸線方向に偏向可能なばね要素に抗して実施される。第3の線形アクチュエータが収縮する場合、付勢された軸線方向に偏向可能なばね要素は、光学系支持体を同じ方向に押圧することができる。このようにして、光軸に沿った連続的な並進を両方向で得ることができる。
【0067】
本発明の光学調整装置の一実施形態では、光学系支持体に圧力リングを固定することができる。前記光学系支持体は、ねじ山を有することができる回転可能なリングに設けられたばね部材によって支持することができる。この実施形態は、軸線方向に偏向可能なばね要素の付勢を設定するための手段を提供するために、または光学系支持体がハウジング内で詰まったり、塞いだりすることを防止するように適合させられている。したがって、回転可能なリングは、2つの滑動面の間の摩擦力を、線形並進アクチュエータアセンブリによって光学系支持体に加えられる可能性のある力以下に維持するために、かつ光学系支持体が光軸を中心として傾斜することを可能にする回転可能な遊びまたは傾斜遊びが存在することを防ぐために、ハウジングの対応滑動面に対してアクチュエータスリーブの滑動面の軸線方向の作用力を設定するように適合させられていてよい。このような傾斜は、いかなる場合にも防止されなければならない。その結果、滑動面が修正される場合、および/または異なるグリース部材または潤滑剤が適用された場合であっても、摩擦条件は修正される。回転可能なリングを使用して、軸線方向に偏向可能なばね部材を最適な付勢に設定することができる。
【0068】
アクチュエータスリーブの滑動面およびハウジングの対応滑動面は、環状の形状であってよいが、任意の数の縁部を備える内側形状または外側形状の任意の組み合わせを有してもよい。例えば、六角形の内側輪郭と(より大きな)六角形の外側輪郭などである。しかしながら、製造コストを削減することができるため、環状の形状が好ましい。
【0069】
アクチュエータスリーブは、アクチュエータスリーブの雌ねじ山と光学系支持体の雄ねじ山とが相互作用する間、光軸を中心とした任意の回転を阻止するように適合させられた少なくとも1つの平坦化構造および/または少なくとも1つの案内機構を備えることができる。
【0070】
更なる別の実施形態では、そのような平坦化表面および/または案内機構は、光学系支持体に設けることができ、アクチュエータスリーブが回転させられ、それによって、アクチュエータスリーブの雌ねじ山が光学系支持体の雄ねじ山と相互作用することによって、光学系支持体が光軸に沿ってまたは反対方向に並進する。この実施形態では、滑動面を備え、アクチュエータスリーブを収容することができる保持スリーブをさらに設けることができる。
【0071】
本発明の光学調整装置の先述した実施形態のいずれかを本発明の顕微鏡の実施形態に設けることができる。前記顕微鏡において、光学調整装置は、顕微鏡によって提供される出力光、特に撮像装置での撮像のために顕微鏡の光出口ポートで提供される出力光を光学的に調整するように適合させられてよい。本発明の光学調整装置は、光軸に対して実質的に垂直な平面における出力光の結像位置を修正するように適合させられていてよく、さらに撮像装置上での出力光の焦点位置を修正するように適合させられてよく、すなわち撮像装置によって、可能な限りボケの少ない画像を得るための出力光に進路を参照するように適合させられてよい。
【0072】
本発明の顕微鏡の別の有利な実施形態では、光出口は第1の光出口であってよく、撮像装置は第1の撮像装置であってよく、顕微鏡は、第1の光出口に加えて、第2の光出口をさらに備えてよく、第2の光出口は、顕微鏡の光を第2の撮像装置に出力するように適合させられていてよく、本発明の光学調整装置の実施形態は、第1の光出口と第1の撮像装置との間または第2の光出口と第2の撮像装置との間の光路に配置されていてよい。
【0073】
この実施形態の顕微鏡は、既に1つの撮像装置を備えてよい任意の顕微鏡もしくは顕微鏡システムが、第2の撮像装置を備えることができるという利点を有している。2つ以上の撮像装置が、例えばCマウントのようなセンタリング用の機械式コネクタを介して顕微鏡に取り付けられる場合であっても、第1の撮像装置および第2の撮像装置によって生成される画像の間には、わずかな違いが存在する可能性がある。この欠点は、光出口の1つと第1の撮像装置または第2の撮像装置のうちの1つとの間に、本発明の光学調整装置の実施形態を設けることによって克服することができる。
【0074】
1つの撮像装置を備え、付加的な第2の撮像装置を備えることによって改良される顕微鏡は、例えば、Thunder Imaging System(商標)であってよい。
【0075】
したがって、本発明の顕微鏡のこの実施形態は、少なくとも2つの撮像装置によって記録された2つ以上の画像を同期させるように適合させられてよい。特に、第2の撮像装置によって記録された第2の画像は、第2の画像の視野と第2の画像の焦点との点で調整することができ、その結果、第2の画像は、第1の撮像装置によって記録された第1の画像に対応する。
【0076】
したがって、本実施形態は、第2の撮像装置のあらゆる位置ずれまたは不一致を補償することを可能にすることができる。
【0077】
第1の撮像装置および/または第2の撮像装置は、カメラとして実現することができる。
【0078】
顕微鏡の本実施形態によって提供される、そのように同期された少なくとも2つの画像は、例えばコンピュータなどの画像処理装置によってさらに処理することができる。得られた少なくとも2つの画像を同期させるための光学系支持体の互いに対する機械的な同期によって画像を処理することは、視野および焦点を同期させるためのあらゆる先行する画像またはデータ処理なしに開始することができる。
【0079】
本発明の光学調整装置および本発明の顕微鏡の任意の実施形態は、プロセッサを備えることができるか、またはプロセッサによって制御することができる。
【0080】
コンピュータ実装方法は、第1の撮像装置によって記録された第1の画像と第2の撮像装置によって記録された第2の画像との比較から得られる比較値に応じて、本発明の光学調整装置の並進アクチュエータアセンブリのうちの少なくとも1つを作動させることができる。コンピュータ実装方法は、比較値に応じて光軸を調整することを含むことができる。
【0081】
この方法を実施するように適合させられたプロセッサを設けることができる。
【0082】
本明細書で使用されるように、用語「および/または(かつ/または)」は、関連する記載項目のうちの1つまたは複数の項目のあらゆる全ての組み合わせを含んでおり、「/」として略記されることがある。
【0083】
いくつかの態様を装置の文脈において説明してきたが、これらの態様が、対応する方法の説明も表していることが明らかであり、ここではブロックまたは装置がステップまたはステップの特徴に対応している。同様に、ステップの文脈において説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明も表している。
【0084】
以下では、添付図面を参照しながら、実施形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。実施形態の個々の特徴は、これらの特徴の技術的効果が特定の用途にとって重要でない場合、上記の説明にしたがって省略することができる。逆に、以下に示す実施形態に存在しない特徴は、特徴の技術的効果が特定の用途にとって重要である場合、上記の説明にしたがって追加することができる。
【0085】
図面および以下の説明において、機能および/または構造の点で互いに対応する要素には、簡略化のために同一の参照番号が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【
図1】本発明の光学調整装置の一実施形態を示す図である。
【
図2】
図1の本発明の光学調整装置の実施形態の詳細図である。
【
図3】
図1の本発明の光学調整装置の実施形態を別の視点から見た詳細図である。
【
図4】本発明の光学調整装置の、光軸に沿った切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0087】
図1では、本発明の光学調整装置101の一実施形態が斜視図で示されている。光学調整装置101は、ハウジング103と光学系支持体105とを備える。図では、ハウジング103は、光学系支持体105を視認できるようにするために、表示のみ、すなわち透明に示されている。
【0088】
光学系支持体105は、内側の光学系支持体であってよく、ハウジング103は、外側ハウジングであってよい。光学系支持体105は、全体をハウジング103内に収容することができる。
【0089】
光学系支持体105は、少なくとも1つの光学素子107(図示せず)を支持するように適合させられており、代替的に、光学系支持体105は、光学素子のシステム(これも図示せず)を備えているか、または支持している。少なくとも1つの光学素子107は、光軸109を有している。
【0090】
光学調整装置101は、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aである並進アクチュエータアセンブリ111をさらに備えている。並進アクチュエータアセンブリ111は、ハウジング103に対して横方向113に沿って光学系支持体105を並進させるように適合させられている。その横方向113は、光軸109に対して実質的に垂直に配向されている。
【0091】
並進アクチュエータアセンブリ111は、例えばマイクロメータねじ115aとして実現することができる線形アクチュエータ115を備える。線形アクチュエータ115は、ハウジング103に対して固定されており、作動部分115bは、ハウジング103の内部103aに向かって延在するか、またはそこから後退することができる。作動部分115bは、ハウジング103内に枢動可能に収容されるレバー123の自由端部127に当接する。レバー123の部分125は、レバー123の部分125をハウジング103に固定する取付け手段223a、例えばねじ223bによってハウジング103に対して固定されている(
図1および
図2参照)。
【0092】
図示の実施形態では、レバー103は、フィルムヒンジ223cによって枢動可能である。固定端部125aと自由端部127との間に、レバーは作動セクション129を備えている。並進アクチュエータアセンブリ111は、線形アクチュエータ115の作動時にこの作動セクション129を介して光学系支持体105に当接して、光学系支持体105を変位させる。
【0093】
図2に示すように、レバー123は長さLを有しており、レバーアーム223dおよびレバーアーム223eは、それぞれ対応するレバーアームの長さL
1および長さL
2を有している。レバー123は、光学系支持体105に作動セクション129で当接しており、それにより支点223fを形成している。
【0094】
L1対Lの比によって、横方向113に沿った並進距離は、線形アクチュエータ115の並進距離の一部のみであってよい。線形アクチュエータ115は、作動方向119に沿って光学系支持体105を並進させるように適合させられている。
【0095】
光学調整装置101は、光学系支持体105に対して摺動可能に位置する2つのスライダ131、すなわち第1のスライダ131aと第2のスライダ131bとをさらに備える。図示の実施形態におけるスライダ131はそれぞれ、対応する作動方向119または作動方向121に対して実質的に平行に配向される摺動面133を構成する。
【0096】
したがって、第1のスライダ131aの摺動面133は、第2の作動方向121に対して平行に配向される一方、第2のスライダ131bの摺動面133は、第1の作動方向119に対して平行に配向される。したがって、各スライダ131、すなわち第1のスライダ131aと第2のスライダ131bとは、摺動部材135、すなわち第1の摺動部材135aと第2の摺動部材135bとを備える。摺動部材135a,135bのそれぞれは、対応する摺動面133(すなわち、第1の摺動面133aおよび第2の摺動面133b)に沿って、第1の作動方向119または第2の作動方向121に沿ってそれぞれ案内される。図示の実施形態では、第1のスライダ131aおよび/または第2のスライダ131bの摺動面133、すなわち第1の摺動面133aおよび/または第2の摺動面133bは、光学系支持体105の外面に接触または係合する線形の支持体として実現することができる。他の実施形態(図示せず)では、摺動面133は、異なる形状を含んでよく、例示的に、かつ限定するものではないが、矩形であってよい。
【0097】
光学調整装置101は、並進アクチュエータアセンブリ111とは反対側に位置する光学系支持体105の側139に設けられたばねアセンブリ137をさらに備える。ばねアセンブリ137は、光学系支持体105を並進アクチュエータアセンブリ111に向かって、すなわち作動方向119とは反対側に付勢している。ばねアセンブリ137は、ハウジング103によって支持されており、基本的にスライダ131の反対側に設けられている。ばねアセンブリ137は、板ばね141として実現されてよい。
【0098】
ばねアセンブリ137の上述の状況および位置決めは、光学系支持体105、第1の並進アクチュエータアセンブリ111a、第2の並進アクチュエータアセンブリ112、およびばねアセンブリ137が模式的に示されているタイル171bに模式的に示されている。ばねアセンブリ137のばね力173は、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ112に対して約135°の角度175で作用する。
【0099】
本発明を限定するものではない更なる可能な実施形態が、タイル171aおよびタイル171cに示されている。タイル171aでは、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ112の各々は、対応する第1のばね177および第2のばね179を備えている。タイル171a~171cに示される各ばねは、コイルばねとして模式的に示されているだけである一方、全ての可能なばねの幾何学的形状を、本発明の更なる可能な実施形態で適用することができることに留意されたい。
【0100】
第1のばね177および第2のばね179の各々は、それぞれ、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aまたは第2の並進アクチュエータアセンブリ112の方に向けられた、第1のばね力177aおよび第2のばね力179aを発揮する。1つのばねアセンブリ137のみが設けられる場合、ばね力173(タイル171b)は、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ112に対してそれぞれ作用する矩形の構成要素に分割される。それらの分割された構成要素は、ここでは示されていない。
【0101】
最後に、タイル171cでは、ばね力を発生させる引張りばね181が設けられている。ばね力173は、引張り部材183を介して光学系支持体105に約135°の角度175で作用する。
【0102】
軸線方向145に沿って見た場合、作動セクション129の軸線方向の位置147は、軸線方向145で互いに離間させられた少なくとも2つの支承点243の間に位置しており、軸線方向は光軸109に対して平行に配向されている。
【0103】
光学系支持体105は、それが光学系支持体105の外面151に光軸109を中心として周方向に設けられる切欠き149を備える。
【0104】
光学調整装置101は、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aに加えて、第2の並進アクチュエータアセンブリ112をさらに備える。第2の並進アクチュエータアセンブリ112は、ハウジング103でも支持される第2の線形アクチュエータ117を備えており、第2の線形アクチュエータ117は、光軸109に対して実質的に垂直であって、第1の作動方向119とは異なる第2の作動方向121を有している。好ましくは、第1の作動方向119は、第2の作動方向121に対して垂直である。
【0105】
見て分かるように、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ112は、互いに同一に実現されている。本発明の光学調整装置101の他の実施形態では、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび第2の並進アクチュエータアセンブリ112は、同様に互いに異なってよい。
【0106】
さらに、第1のアクチュエータアセンブリ111aの作動セクション129は、第2のアクチュエータアセンブリ112のための第1のスライダ131aを表すか、または形成する。したがって、第2のアクチュエータアセンブリ112の作動セクション129は、第1のアクチュエータアセンブリ111aのためのスライダ131を表すか、または形成する。
【0107】
一実施形態では、光学調整装置101は、
図3および
図4を参照して説明される軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ300を備えることができる。
【0108】
軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ300を備える実施形態では、光学系支持体105は、圧力リング301に当接しているアクチュエータスリーブ302内に収容される。圧力リング301は、回転可能なリング303によって支持されており、回転可能なリング303は、ねじ山304によってハウジング103に取り付けられる。
【0109】
圧力リング301は、
図3および
図4でコイルばねとして例示的に示されている軸線方向に偏向可能なばね要素を介して回転可能なリング303によって支持されている。回転可能なリング303を回転させることによって、圧力リング301と回転可能なリング303との相対位置が互いに変更される。ばね要素157は、この変更された位置決めによってさらに圧縮されるか、または緩和され、アクチュエータスリーブ302に対する圧力リング301の圧力を、所定値に設定することができる。
【0110】
この実施形態では、第1の並進アクチュエータアセンブリ111aおよび/または第2の並進アクチュエータアセンブリ112の作動により、光学系支持体105は横方向に移動し、アクチュエータスリーブ302に設けられた第1の滑動面306は、圧力リング301に設けられた第2の滑動面308(すなわち第1の対応滑動面308)に沿った横方向113に沿って、または横方向113とは反対に、滑動または摺動する。図示の実施形態では、第1の滑動面306および第2の滑動面308は、環状の形状で実現されている。前記滑動面306,308の異なる形状が考えられる。
【0111】
圧力リング301とアクチュエータスリーブ302との間の圧力を設定することは、ばね要素157の特性、圧力リング301の材料とアクチュエータスリーブ302の材料との摩擦係数、および圧力リング301の材料とアクチュエータスリーブ302の材料とに適用される可能性のある潤滑剤に依存して、工場で設定することができる。
【0112】
図4では、本発明の光学調整装置101の切断図が示されており、切断は光軸109において行われている。ハウジング103は、ねじ山304によって回転可能なリング303を支持している。
図4に示す実施形態では、回転可能なリング303は雄ねじ山を備えており、ハウジング103は雌ねじ山を備える。
【0113】
見て分かるように、ハウジング103は、第1のハウジング部分403として実現され、第2のハウジング部分405が設けられる。したがって、本発明の別の実施形態では、回転可能なリング303は、第2のハウジング部分405の雄ねじ山と係合する雌ねじ山(図示せず)を備えることができる。
【0114】
ねじ山304を介して、回転可能なリング303は、光軸109に沿って、すなわち、軸線方向145に沿って再配置することができる。したがって、回転可能なリング303は、圧力リング301に対して再配置することができる。
【0115】
回転可能なリング303は、圧力リング301のレセプタクル407内に収容される軸線方向に偏向可能なばね要素157を支持する。レセプタクル407は、軸線方向145に開口する周方向の切欠き409として実現されている。
【0116】
圧力リング301は、第2の滑動面308(また:第1の対応滑動面308)を提供し、アクチュエータスリーブ302は、第1の滑動面306を提供する。2つの滑動面306,308の間の圧力は、回転可能なリング303によって設定される。
【0117】
アクチュエータスリーブ302の反対側には、アクチュエータスリーブ302およびハウジング103にそれぞれ第3の滑動面411および第4の滑動面413が設けられる。
【0118】
第4の滑動面413は、第2の対応滑動面413と呼ばれることがある。
【0119】
アクチュエータスリーブ302は、第2の滑動面308と第4の滑動面413との間に収容されており、アクチュエータスリーブ302とこれら滑動面308,413との間の圧力は、回転可能なリング303によって設定されている。
【0120】
図示の実施形態のアクチュエータスリーブ302は、いくつかの光学素子107を支持する光学系支持体105を収容する。
【0121】
光軸109に対して垂直な方向では、光学系支持体105は、レバー123と板ばね141とによって支持される。
【0122】
光学系支持体105がレバー123によって並進される場合、アクチュエータスリーブ302もまた、光学系支持体105と共に移動される。さらに、光学系支持体105は、雄ねじ山415を備え、この雄ねじ山415は、アクチュエータスリーブ302の雌ねじ山417と係合している。
【0123】
図3では、光学系支持体105の切断されていない図が提供されており、図は、工具レセプタクル305aを示している。これらの工具レセプタクル305aでは、工具は、アクチュエータスリーブ302に設けられた細長い穴(工具または細長い穴は図に示されていない)を通して挿入され、その結果、光学系支持体105が光軸109を中心として回転させられ、それによって光学系支持体105自体を、並進させることが可能である。すなわち光学系支持体105の雄ねじ山415とアクチュエータスリーブ302の雌ねじ山417との間の相互作用によって、軸線方向145に沿って、または軸線方向145とは反対に光学系支持体105を並進させることができる。光学系支持体105は、4つの滑動面306,308,411および413によって、ハウジングに対して当接するアクチュエータスリーブ302内に収容されるので、光学系支持体105の傾斜が防止される。さらに、レバー123と板ばね141とが当接することにより、光軸109に対して垂直な方向に沿った移動が防止される。例えばアクチュエータスリーブ302がレバー123によって直接的に並進され、光学系支持体105がアクチュエータスリーブ302を介して間接的に並進されることになる場合、光学系支持体105に対してレバー123と板ばね141とが直接的に当接することは、公差の連鎖に蓄積される許容誤差を低減するのに有効である。
【0124】
図1はまた、本発明の光学調整装置101の一実施形態を備える顕微鏡159を示す。顕微鏡159は、撮像装置165に光163を出力するように適合させられた光出口161を備える。
【0125】
さらに、顕微鏡159は、第1の光出口161に加えて、顕微鏡159の光163を出力するように適合させられているが第2の撮像装置169に出力するようにも適合させられている第2の光出口167を備える。
【0126】
第1の撮像装置165と第1の光出口161との間、または第2の撮像装置169と第2の光出口167との間のいずれかに、本発明の光学調整装置101の実施形態が設けられてよい。これにより、第1の撮像装置165および第2の撮像装置169がそれぞれ記録する第1の画像171と第2の画像173とを同期させることができる。
【0127】
画像171および画像173は、それぞれ並進アクチュエータアセンブリ111および並進アクチュエータアセンブリ112ならびに軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ153によって、画像の視野および焦点位置の点で同期されてよい。
【符号の説明】
【0128】
101 光学調整装置
103 ハウジング
105 光学系支持体
107 光学素子
109 光軸
111 並進アクチュエータアセンブリ
111a 第1の並進アクチュエータアセンブリ
112 第2の並進アクチュエータアセンブリ
113 横方向
115 第1の線形アクチュエータ
115a マイクロメータねじ
117 第2の線形アクチュエータ
119 第1の作動方向
121 第2の作動方向
123 レバー
123a 取付け手段
123b ねじ
123c フィルムヒンジ
125 部分
125a 固定端部
129 作動セクション
131 スライダ
131a 第1のスライダ
131b 第2のスライダ
133 摺動面
133a 第1の摺動面
133b 第2の摺動面
135 摺動部材
135a 第1の摺動部材
135b 第2の摺動部材
137 ばねアセンブリ
139 光学系支持体の側
141 板ばね
145 軸線方向
147 軸線方向の位置
149 切欠き
151 外面
155 第3の線形アクチュエータ
157 軸線方向に偏向可能なばね要素
159 顕微鏡
161 光出口
163 光
165 撮像装置
167 第2の光出口
169 第2の撮像装置
171a 第1のタイル
171b 第2のタイル
171c 第3のタイル
173 ばね力
175 角度
177 第1のばね
177a 第1のばね力
179 第2のばね
179a 第2のばね力
181 引張りばね
183 引張り部材
223d レバーアーム
223e レバーアーム
223f 支点
243 支承点
300 軸線方向の並進アクチュエータアセンブリ
301 圧力リング
302 アクチュエータスリーブ
303 回転可能なリング
304 ねじ山
305a 工具レセプタクル
306 第1の滑動面
308 第2の滑動面/第1の対応滑動面
403 第1のハウジング部分
405 第2のハウジング部分
407 レセプタクル
409 周方向の切欠き
411 第3の滑動面
413 第4の滑動面/第2の対応滑動面
415 光学系支持体の雄ねじ山
417 アクチュエータスリーブの雌ねじ山
L レバーの長さ
L1 レバーアームの長さ
L2 レバーアームの長さ
【外国語明細書】