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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061479
(43)【公開日】2023-05-02
(54)【発明の名称】空気調和システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/49 20180101AFI20230425BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20230425BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20230425BHJP
   F24F 11/89 20180101ALI20230425BHJP
   F25B 49/02 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
F24F11/49
F24F11/52
F24F11/64
F24F11/89
F25B49/02 520M
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171382
(22)【出願日】2021-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 俊一
(72)【発明者】
【氏名】水間 聖人
(72)【発明者】
【氏名】渡部 岳志
(72)【発明者】
【氏名】庄山 直芳
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB01
3L260BA38
3L260BA44
3L260CB20
3L260CB68
3L260EA09
3L260FA12
3L260FB80
3L260GA17
(57)【要約】
【課題】冷媒検出センサの寿命時期を算出し、冷媒検出センサの寿命時期を端末装置で確認することができ、冷媒検出センサの交換作業効率を向上させることができる空気調和システムを提供する。
【解決手段】複数の室内機5と、複数の室内機5にそれぞれ設けられる複数の冷媒検出センサ50と、複数の冷媒検出センサ50への積算通電時間を記憶する記憶部と、制御部60と、端末装置80と、を備え、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を定期的に算出し、寿命時期に関する情報を端末装置80に通知する。これにより、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、冷媒検出センサ50の寿命時期を端末装置80で確認することができ、冷媒検出センサ50の交換作業効率を向上させることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の室内機と、前記複数の室内機にそれぞれ設けられる複数の冷媒検出センサと、複数の前記冷媒検出センサへの積算通電時間を記憶する記憶部と、制御部と、端末装置と、を備える空気調和システムにおいて、
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの寿命時期を定期的に算出し、寿命時期に関する情報を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする空気調和システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記冷媒検出センサの寿命時期を定期的に算出し、所定期間の間に、前記冷媒検出センサの寿命時期が所定時間以上変更した場合、その旨を通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記室内機が設けられる被空調空間内のテナントの非稼働日を併せて前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記室内機の定期点検時期を併せて前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項5】
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの劣化度合い、または、誤検知回数を併せて前記端末装置に通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項6】
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの劣化度合いから、積算通電時間帯毎の前記冷媒検出センサの平均劣化度合いを算出し、
複数の前記冷媒検出センサの劣化度合いと、前記平均劣化度合いを比較し、前記比較の結果を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記冷媒検出センサが寿命となる規定使用時間、現時点までの前記冷媒検出センサの使用時間、および、前記冷媒検出センサの運転が開始してから現時点までの経過期間に基づいて、前記冷媒検出センサの寿命時期を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記冷媒検出センサが寿命となる規定使用時間、現時点までの前記冷媒検出センサの使用時間、および、所定期間内の前記冷媒検出センサの使用時間の比率に基づいて、前記冷媒検出センサの寿命時期を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項9】
前記制御部は、現時点までの前記冷媒検出センサの使用時間を月毎に平均使用時間を算出して、前記冷媒検出センサの寿命時期を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項10】
冷媒配管内の冷媒の流れを遮断する冷媒遮断弁を備え、
前記制御部は、前記冷媒遮断弁が閉動作している間は前記冷媒検出センサの通電を停止し、前記冷媒遮断弁の閉動作時間に基づいて前記冷媒検出センサの使用時間を算出する、
請求項7、請求項8または請求項9のいずれか一項に記載の空気調和システム。
【請求項11】
室内に人が居ることを感知する人感センサを備え、
前記制御部は、前記人感センサで人が居ないことが判明している間は前記冷媒検出センサの通電を停止しもしくは、間欠通電をし、前記冷媒検出センサの使用時間を算出する、
請求項7、請求項8または請求項9のいずれか一項に記載の空気調和システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記冷媒検出センサの劣化度合を算出し、前記冷媒検出センサの劣化度合に基づいて、前記冷媒検出センサの寿命時期を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項13】
前記制御部は、空気調和装置の過去の使用情報に基づいて、冷媒検出センサの寿命時期を補正する、
ことを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。
【請求項14】
前記制御部は、空気調和装置の今後の使用予定に関する情報に基づいて、前記冷媒検出センサの寿命時期を補正する、
ことを特徴とする請求項7、請求項8または請求項9のいずれか一項に記載の空気調和システム。
【請求項15】
前記制御部は、前記冷媒検出センサの寿命時期に基づいて、前記冷媒検出センサの交換推奨時期を算出し、前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項16】
前記制御部は、前記寿命時期と前記室内機の被空調空間内のテナントの非稼働日に基づいて、前記冷媒検出センサの交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和システム。
【請求項17】
前記制御部は、交換推奨時期が所定期間内の場合において、交換推奨時期より寿命時期の算出結果が所定時間変更した場合、その旨を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和システム。
【請求項18】
前記制御部は、前記冷媒検出センサの寿命時期が、前回算出した交換推奨時期より早まった場合、その旨を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項17に記載の空気調和システム。
【請求項19】
前記制御部は、寿命時期と前記室内機の定期点検時期に基づいて、前記冷媒検出センサの交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和システム。
【請求項20】
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの寿命時期を算出し、
複数の前記冷媒検出センサの内、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサを選定し、
複数の前記冷媒検出センサの内、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサの交換と同時に交換する前記冷媒検出センサを選定し、交換した方が良い冷媒検出センサとして、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサと同時に交換する前記冷媒検出センサに関する情報を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項21】
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの内、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサの寿命時期から所定期間内に寿命時期となる前記冷媒検出センサを同時に交換する前記冷媒検出センサとする、
ことを特徴とする請求項20に記載の空気調和システム。
【請求項22】
前記制御部は、前記室内機に複数の冷媒検出センサが設けられ、かつ、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサの交換時期に、他の前記冷媒検出センサが寿命時期に到達していない場合、寿命時期が最先となる前記冷媒検出センサの寿命時期から所定期間内に他の前記冷媒検出センサが寿命時期となる場合でも、当該冷媒検出センサを同時に交換する前記冷媒検出センサに選定しない、
ことを特徴とする請求項20に記載の空気調和システム。
【請求項23】
前記制御部は、複数の基準により、複数の前記冷媒検出センサの中から同時に交換する前記冷媒検出センサの組合せを選定し、複数の同時に交換する前記冷媒検出センサに関する情報を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項19に記載の空気調和システム。
【請求項24】
前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの寿命時期を算出し、
複数の前記冷媒検出センサの内、前記空気調和システムの定期点検時期に併せて交換する前記冷媒検出センサを選定し、前記定期点検時期の際に交換した方が良い冷媒検出センサとして、同時に交換する前記冷媒検出センサに関する情報を前記端末装置に通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
【請求項25】
前記制御部は、最先の定期点検時期と、その次の定期点検時期の間に寿命時期が到達する前記冷媒検出センサを同時に交換する前記冷媒検出センサとして選定する、
ことを特徴とする請求項24に記載の空気調和システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、空気調和装置に冷媒検出センサを設け、冷媒検出センサの通電積算時間をカウントし、冷媒検出センサの積算通電時間が所定の閾値を超えた場合、冷媒検出センサの寿命が近づいたと判断し、使用者に通知する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2017/026147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、冷媒検出センサの寿命時期を算出し、冷媒検出センサの寿命時期を端末装置で確認することができ、冷媒検出センサの交換作業効率を向上させることができる空気調和システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における空気調和システムは、複数の室内機と、前記複数の室内機にそれぞれ設けられる複数の冷媒検出センサと、複数の前記冷媒検出センサへの積算通電時間を記憶する記憶部と、制御部と、端末装置と、を備える空気調和システムにおいて、前記制御部は、複数の前記冷媒検出センサの寿命時期を定期的に算出し、寿命時期に関する情報を前記端末装置に通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、冷媒検出センサの寿命時期を算出し、冷媒検出センサの寿命時期を端末装置で確認することができ、冷媒検出センサの交換作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態1に係る室内機を示す側面断面図
図2】実施の形態1に係る室内機を示す平面図
図3】実施の形態1に係る空気調和装置を示す冷凍サイクル図
図4】実施の形態1に係る制御構成を示すブロック図
図5】実施の形態1に係る冷媒検出センサの交換推奨時期の例を示す説明図
図6】実施の形態1に係る冷媒検出センサの交換推奨時期の他の例を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、空気調和装置に冷媒検出センサを設け、冷媒検出センサの通電積算時間をカウントし、冷媒検出センサの積算通電時間が所定の閾値を超えた場合、冷媒検出センサの寿命が近づいたと判断し、使用者に通知するようにしていた。
【0009】
しかしながら、従来の技術では、通電積算時間が所定の閾値を超える場合、冷媒検出センサ寿命が近づいたと通知するだけなので、閾値の超えない冷媒検出センサはいつ寿命なのかを判定することはできないという課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
本開示は、冷媒検出センサの寿命時期を算出し、冷媒検出センサの寿命時期を端末装置で確認することができ、冷媒検出センサの交換作業効率を向上させることができる空気調和システムを提供する。
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
以下、図1図6を用いて、実施の形態1を説明する。
図1は、実施の形態1における空気調和装置の側面断面図である。図2は、実施の形態1における空気調和装置の平面図である。
【0012】
[1-1-1.室内機の構成]
図1および図2に示すように、本実施の形態における空気調和装置1は、室内機5を備えている。室内機5は、箱型の筐体10を備えている。筐体10は、天板11と底板12とを備えている。
筐体10の図1において左側は、送風室13とされており、筐体10の図1において右側は、室内熱交換器20を収容する熱交換器室14とされている。送風室13と熱交換器室14とは、仕切壁15によって区画されている。
【0013】
送風室13の後方には、室内空気を取り込む吸込口16が設けられており、送風室13の内部には、室内ファンとしてのシロッコファン30をそれぞれ収容する複数(本実施の形態では3つ)のスクロールケーシング31が設けられている。熱交換器室14の室内熱交換器20よりも前方側には、吹出口17が設けられている。
【0014】
スクロールケーシング31は、スクロールケーシング31の両端部に形成され、シロッコファン30の回転により吸込口16から流入した空気を吸入するファン開口部32と、ファン開口部32より吸入した空気を熱交換器室14に向けて吐出する送風路33と、を備えている。
スクロールケーシング31の間には、電動機34が設けられている。電動機34は、シロッコファン30の回転軸35に連結されており、シロッコファン30を回転駆動させる。
【0015】
シロッコファン30は、遠心ファンであり、シロッコファン30の運転により、吸込口16から空気を吸気し、ファン開口部32より、回転軸35方向からスクロールケーシング31の内部に流入させ、送風路33から室内熱交換器20に吹き出され、室内熱交換器20で熱交換された調和空気が吹出口17より室内に吐出される。
熱交換器室14に収容された室内熱交換器20の図1において下部には、ドレンパン21が配置されている。
【0016】
また、図2に示すように、本実施の形態においては、熱交換器室14には、室内熱交換器20の熱交換領域22と、室内熱交換器20の一端側であって室外機40(図4を参照)からの冷媒配管47,48(図4を参照)が接続される配管接続領域とを仕切る第1仕切板23が設けられている。配管接続領域は、第1領域24とされる。
また、熱交換器室14には、熱交換領域22と、室内熱交換器20の他端側であって室内熱交換器20の冷媒配管が折り返されるベンド部領域とを仕切る第2仕切板25が設けられている。ベンド部領域は、第2領域26とされる。
【0017】
熱交換器室14には、冷媒ダクト36が設けられる。冷媒ダクト36は、熱交換器室14の幅方向に延在する。冷媒ダクト36の幅方向の一端部には開口が設けられており、冷媒ダクト36は第1仕切板23から第1領域24に連通するように構成される。また、冷媒ダクト36の幅方向の他端部には開口が設けられており、冷媒ダクト36は第2仕切板25から第2領域26に連通するように構成される。
よって、第1領域24と第2領域26とは、冷媒ダクト36を通じて空間的に接続されている。
【0018】
第1領域24には、冷媒の漏洩を検出する冷媒検出センサ50が配置されている。
冷媒検出センサ50は、第1領域24における冷媒の漏洩を検出可能である。また、冷媒検出センサ50は、第2領域において冷媒の漏洩が生じた場合には、冷媒ダクト36を通じて第1領域24に流入した冷媒に基づいて、冷媒の漏洩を検出可能である。
冷媒検出センサ50は、冷媒ダクト36の内部に設けてもよい。また、冷媒検出センサ50は、第2領域26に設けてもよい。
【0019】
[1-1-2.空気調和装置の構成]
次に、空気調和装置1の構成について説明する。
図3は、実施の形態1に係る空気調和装置1の構成を示す冷凍サイクル図である。
図3に示すように、空気調和装置1は、室外機40と、複数の室内機5とを備えている。室外機40には、圧縮機41、冷媒流路を切り替える四方弁42、室外熱交換器43、室外ファン44、室外絞り装置45が収容されており、これら圧縮機41、四方弁42、室外熱交換器43、室外絞り装置45は、冷媒配管46により順次接続されている。
【0020】
室内機5には、室内熱交換器20、室内絞り装置27、シロッコファン30がそれぞれ収容されており、室内熱交換器20および室内絞り装置27は、冷媒配管28を介して接続されている。
室外機40の圧縮機41と、室内機5の室内熱交換器20とは、液冷媒配管47およびガス冷媒配管48により接続されている。
液冷媒配管47およびガス冷媒配管48の室内機5の近傍には、それぞれ冷媒遮断弁49が設けられている。
【0021】
空気調和装置は、例えば、ビルなど複数のテナントなどが入居する居室がある建物に設置される。この場合、室内機5は、各テナントの居室ごとに少なくとも1台設置される。冷媒検出センサ50は、各室内機5にそれぞれ設けられている。
【0022】
[1-1-3.制御構成]
次に、本実施の形態の制御構成について説明する。
図4は、本実施の形態の制御構成を示すブロック図である。
図4に示すように、空気調和装置1は、制御部60を備えている。
制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプログラムを実行するプロセッサおよびROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリを備え、プロセッサが、メモリに記憶された制御プログラムを読み出して処理を実行するように、ハードウェア及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
【0023】
制御部60は、制御プログラムに基づいて、室外機40の圧縮機41、室外絞り装置45、室外ファン44、室内機5のシロッコファン30、室内絞り装置27をそれぞれ制御する。
制御部60は、室内機5の冷媒検出センサ50の検出信号に基づいて、冷媒の漏洩を検出する。また、制御部60は、冷媒検出センサ50の検出信号に基づいて、冷媒遮断弁49、室内絞り装置27の開閉制御を行う。
【0024】
本実施の形態の制御部60は、冷媒検出センサ50の動作を制御する。制御部60は、冷媒検出センサ50への通電、非通電を制御することにより、冷媒検出センサ50の動作を制御する。
【0025】
空気調和装置1は、グローバルネットワークGNを介してサーバ70と通信可能に構成されている。
サーバ70は、例えば、空気調和装置1の管理会社などに設置されるものであり、サーバ70は、サーバ制御部71と、サーバ記憶部72と、サーバ通信部73とを備えている。
サーバ制御部71は、例えば、CPUやMPUなどのプログラムを実行するプロセッサおよびROM、RAMなどのメモリを備え、プロセッサが、メモリに記憶された制御プログラムを読み出して処理を実行するように、ハードウェア及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
サーバ記憶部72には、各空気調和装置1の各冷媒検出センサ50の情報が記憶される。
サーバ通信部73は、グローバルネットワークGNを介して空気調和装置1と通信を行う。
【0026】
なお、本実施の形態においては、以下の説明において、空気調和装置1の制御部60が各種制御を行い、制御部60により算出された冷媒検出センサ50の寿命時期や交換推奨時期などの情報は、サーバ70に送ることで、サーバ70のサーバ記憶部72に記憶される。
サーバ制御部71は、サーバ記憶部72に記憶された冷媒検出センサ50に関する情報に基づいて、複数の空気調和装置1の冷媒検出センサ50を管理する。
これら空気調和装置1と、サーバ70とにより空気調和システム100が構成される。
【0027】
空気調和装置1の制御部60で冷媒検出センサ50の管理を行う場合は、同一系統(同一ビルの系統など)の空気調和装置1単位で冷媒検出センサ50の点検などを管理することができる。一方、サーバ70のサーバ制御部71で冷媒検出センサ50の管理を行う場合は、異なる系統の空気調和装置1であっても冷媒検出センサ50の点検などを管理することができる。
【0028】
また、空気調和システム100は、端末装置80を備えている。
端末装置80は、例えば、タブレット端末などで構成される。
端末装置80は、グローバルネットワークGNを介して空気調和装置1およびサーバ70と通信する端末通信部と、所定の情報を表示する表示部とを備えている。
端末装置80は、例えば、空気調和装置1が設置されるビルの施工者、ビルオーナー、メンテナンス会社、空気調和装置1の管理会社などが所有する。
【0029】
[1-2.動作]
次に、本実施の形態の動作について説明する。
[1-2-1.冷媒検出センサの寿命時期取得動作]
制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を定期的に算出し、寿命時期に関する情報を端末装置80に通知する。
なお、センサ寿命時期の情報に併せて、各テナントの稼働日に関する情報を併せて通知すると好ましい。また、各テナントの稼働日に関する情報に基づいて、冷媒検出センサ50の交換候補日を通知すると好ましい。
また、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期情報に加え、空気調和装置1の地域情報、建物情報、フロア情報、系統情報、空気調和装置1の所有者の情報などを通知するとともに、サーバ記憶部72に記憶しておくことが好ましい。これにより、各情報に基づいて、冷媒検出センサ50の適切な交換時期を判断することができる。
【0030】
制御部60は、冷媒検出センサ50が寿命となる規定使用時間、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間、および冷媒検出センサ50の運転が開始してから現時点までの経過期間に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する。
冷媒検出センサ50の規定使用時間は、例えば、5年である。
また、冷媒検出センサ50の寿命時期は、以下のように算出される。
現時点までの経過期間:積算使用時間=残り寿命:(規定時間-積算使用時間)
例えば、規定使用時間が5年、積算使用時間が4年、経過期間が6年の場合、
6年:4年=残り寿命:(5年-4年)
となり、残り寿命は1年半となる。
【0031】
冷媒検出センサ50使用時間の取得方法としては、例えば、冷媒検出センサ50への積算通電時間をカウントすることにより取得することができる。この場合に、冷媒検出センサ50がタイマを備えており、冷媒検出センサ50自身が通電時間を計数することができるようにしてもよいし、制御部60がカウンタを備え、カウンタにより冷媒検出センサ50への通電時間を積算することができるようにしてもよい。
また、制御部60による空調制御に基づいて、冷媒検出センサ50への積算通電時間をカウントするようにしてもよい。
例えば、空気調和装置1が動作中に冷媒検出センサ50への通電を行う制御を行う場合には、制御部60が室内機5のシロッコファン30や室内絞り装置27への通電時間を積算することで、冷媒検出センサ50への通電時間をカウントすることができる。
【0032】
また、冷媒遮断弁49を閉動作させた場合に冷媒検出センサ50への通電を停止する制御を行う場合には、制御部60が冷媒遮断弁49の開動作時間を積算することで、冷媒検出センサ50への通電時間をカウントすることができる。
冷媒遮断弁が閉動作している間は、冷媒遮断弁よりも室内機5側に冷媒が流入されないため、冷媒検出センサ50の通電を停止しても安全性を確保できる。
また、室内機5が複数存在する空調システムの場合、各冷媒検出センサ50毎に通電時間をカウントするタイマを設けるとコストを要する。特に、室内機5に複数の冷媒検出センサ50を設けている場合、さらにコストを要する。
冷媒遮断弁の下流側に複数台の室内機5を設置する場合、冷媒検出センサ50の個数よりも冷媒遮断弁の個数の方が少ないため、冷媒検出センサ50の通電時間をカウントするタイマを設ける場合よりも、制御部60により冷媒遮断弁の開動作をカウントする方が、空気調和装置1のタイマの個数を減らすことができ、安価に実現することができる。
【0033】
なお、テナントの居室に人が居ることを感知する人感センサを設置し、制御部60は、人感センサで人が居ないと判断している間は冷媒検出センサ50の通電を停止しもしくは、間欠通電をし、冷媒検出センサ50の通電時間を算出するようにしてもよい。
【0034】
また、冷媒検出センサ50の寿命時期の算出手段としては、制御部60が、冷媒検出センサ50が寿命となる規定使用時間、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間、および、所定期間内の冷媒検出センサ50の使用時間の比率に基づして、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出するようにしてもよい。
この場合には、冷媒検出センサ50の寿命時期は、以下のように算出される。
残り寿命=(規定時間-積算使用時間)×1/(積算通電時間比率)
例えば、規定使用時間が5年、積算使用時間が4年、積算使用時間の比率0.8の場合、冷媒検出センサ50の残り寿命期間は、
残り寿命=(5年-4年)×1/0.8=10/8年
となる。
【0035】
なお、冷媒検出センサ50への使用時間比率を算出する所定期間は、例えば、直近1ヶ月でもよいし、直近1年間でもよく、任意に設定することができる。
また、冷媒検出センサ50の寿命時期の算出は、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間を月毎に平均使用時間を算出して、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出することが好ましい。
月ごとに冷媒検出センサ50の使用状況が異なるためである。
【0036】
前述のように、本実施の形態においては、制御部60は、定期的に算出した冷媒検出センサ50の寿命時期に関する情報を端末装置80に通知する。
また、制御部60は、定期的に算出した冷媒検出センサ50の寿命時期について、所定期間に寿命時期が所定時間以上変更した場合にも、その旨の通知を行う。
例えば、猛暑により空気調和装置1の使用頻度が増加し、冷媒検出センサ50の寿命時期が大幅に変動した場合、その旨を通知することで、冷媒検出センサ50の交換予定時期の見直しを行うことができる。
【0037】
また、制御部60は、室内機5が設けられるテナントの非稼働日を併せて端末装置80に通知するようにしてもよい。
テナントの非稼働日の情報を併せて通知することで、冷媒検出センサ50の交換時期を容易に把握することができる。
【0038】
また、制御部60は、室内機5の定期点検時期を併せて端末装置80に通知するようにしてもよい。定期点検時期を併せて通知することで、冷媒検出センサ50の交換時期を容易に把握することができる。
【0039】
また、制御部60は、冷媒検出センサ50の劣化度合い、または、誤検知回数を判定するようにしてもよい。
一般に、冷媒検出センサ50は、検出信号の電圧値を検出することで、冷媒の検出を行う。このとき、冷媒検出センサ50が劣化すると、検出電圧値が高くなる傾向があることが知られている。
そのため、制御部60が冷媒検出センサ50の検出電圧値を測定することで、冷媒検出センサ50の劣化度合いを判定することができる。
また、制御部60が冷媒検出センサ50が誤検知したか否かを判定し、冷媒検出センサ50による誤検知の回数が一定回数以上となった場合に、冷媒検出センサ50が劣化した判定するようにしてもよい。
【0040】
制御部60は、冷媒検出センサ50が劣化していると判定した場合に、端末装置80に通知するようにしてもよい。
また、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する際に、冷媒検出センサ50の劣化度合いに基づいて、寿命時期を算出するようにしてもよい。
冷媒検出センサ50毎に劣化度合が異なるため、冷媒検出センサ50の劣化度合を考慮して冷媒検出センサ50の寿命時期を算出することで、安全性を向上できる。
【0041】
また、制御部60は、冷媒検出センサ50の劣化度合いから、積算通電時間毎の冷媒検出センサ50の平均劣化度合いを算出し、冷媒検出センサ50の劣化度合いと平均劣化度合いとを比較し、この比較結果を端末装置80に通知するようにしてもよい。
冷媒検出センサ50の劣化度合いを平均劣化度合いと比較することで、冷媒検出センサ50の交換時期を判断することができる。
【0042】
制御部60は、空気調和装置1の過去の使用情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正するようにしてもよい。
例えば、空気調和装置1の前年における使用状況、冷媒検出センサ50の通電状況などの使用情報に基づいて、例えば、今年の年末までの使用状況を推定し、現時点での冷媒検出センサ50の寿命時期を補正する。
さらに、制御部60は、空気調和装置1の今後の使用予定に関する情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正するようにしてもよい。
使用予定に関する情報とは、例えば、テナントの空き情報などであり、例えば、数ヶ月後にテナントが退去する情報があれば、これに基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正することで、空気調和装置1の使用予定に応じた冷媒検出センサ50の寿命時期を判定することができる。
[1-2-2.冷媒検出センサの交換時期取得動作]
【0043】
本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、端末装置80に通知する。
例えば、交換推奨時期は、冷媒検出センサ50の寿命時期から6ヶ月前に設定される。
【0044】
また、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期と室内機5のテナントの非稼働日に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を端末装置80に通知するようにしてもよい。
テナントの定休日など非稼働日がわかっている場合には、非稼働日には、空気調和装置1は動作しないので、この非稼働日を考慮して冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、この寿命時期に基づいて冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出することで、実情に即した冷媒検出センサ50の交換推奨時期を得ることができる。
【0045】
制御部60は、交換推奨時期が所定期間内の場合において、交換推奨時期より寿命予測結果が延びたと判定したした場合、その旨を端末装置80に通知する。
寿命予測結果が近い場合に、交換推奨時期より寿命予測結果が延びると、冷媒検出センサ50の交換時期も延びるため、端末装置80に通知する。必要であれば、交換推奨時期を延びた寿命時期に応じて変更し、端末装置80に通知する。
これにより、寿命時期に応じて交換推奨時期を設定することができる。
【0046】
制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期が、前回算出した交換推奨時期より早まった場合、その旨を端末装置80に通知する。
冷媒検出センサ50の現時点での交換推奨時期より、寿命時期が早まった場合には、交換推奨時期を端末装置80に通知する。必要であれば、交換推奨時期を早まった寿命時期に応じて変更し、端末装置80に通知する。
これにより、寿命時期に応じて交換推奨時期を設定することができる。
【0047】
制御部60は、寿命時期と室内機5の定期点検時期に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を端末装置80に通知する。
また、冷媒検出センサ50が複数ある場合、制御部60は、各冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、複数の冷媒検出センサ50の内、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50を選定し、複数の冷媒検出センサ50の内、選定された冷媒検出センサ50の交換と同時に交換する冷媒検出センサ50を選定し、交換した方が良い冷媒検出センサ50として、選定され冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知する。
【0048】
図5は、冷媒検出センサ50の交換推奨時期の例を示す説明図である。
図5に示すように、AセンサからEセンサまで5つの冷媒検出センサ50がある場合、AセンサおよびDセンサが5年目に寿命となり、Cセンサが6年目、Bセンサが7年目、Eセンサが8年目にそれぞれ寿命となると判定されている場合、制御部60は、例えば、5年目の定期点検時に、AセンサおよびDセンサを同時交換センサとして特定し、端末装置80に通知する。
また、制御部60は、例えば、AセンサおよびDセンサの交換時に、さらに交換した方がよい冷媒検出センサ50として、Cセンサ、BセンサおよびEセンサを特定するようにしてもよい。
これにより、メンテナンス作業者は、定期点検時に交換すべき冷媒検出センサ50を把握することができ、作業効率が向上する。
【0049】
通常、空気調和装置1の定期点検時期としては、例えば、1年に1回定期点検する。フロン排出抑制法により、所定頻度(例:3年間に1回)で冷媒漏洩を定期点検する。
なお、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出して交換推奨時期を算出する場合に、室内機5の使用年数を考慮して、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の交換時期に併せて交換した方が良い冷媒検出センサ50を選定するようにしてもよい。
【0050】
また、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の内、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の寿命時期から所定期間内に寿命時期となる冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50として選定する。
図6は、冷媒検出センサ50の交換推奨時期の例を示す説明図である。
図6に示すように、寿命時期が、AセンサおよびDセンサが5年目に寿命となり、Cセンサが7年目、Bセンサが7.5年目、Eセンサが8年目にそれぞれ寿命となると判定されている場合、AセンサとDセンサのみを同時交換センサとして特定し、他のセンサは、同時交換センサとはしない。
これにより、メンテナンス作業者は、定期点検時に寿命時期となる冷媒検出センサ50のみの交換作業が可能となる。
【0051】
また、室内機5に複数の冷媒検出センサ50を設けられている場合は、制御部60は、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の寿命時期に他の冷媒検出センサ50が寿命時期とならない場合、最先となる冷媒検出センサ50の寿命時期から所定期間内に他の冷媒検出センサ50が寿命時期となる場合でも、当該他の冷媒検出センサ50を同時交換センサに選定しない。
寿命時期となる冷媒検出センサ50の交換が行われれば、他の冷媒検出センサ50が所定期間内に寿命時期となっても、交換した冷媒検出センサ50により検出が可能であるため、問題はない。
【0052】
制御部60は、複数の基準により、複数の冷媒検出センサ50の中から同時に交換する冷媒検出センサ50の組合せを複数特定し、複数の同時に交換する冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知するようにしてもよい。
所定の基準としては、例えば、寿命時期になる冷媒検出センサ50が設置されている場所が近くにある場合などに、制御部60は、設置場所の近い冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50として選定する。
これは、例えば、異なるビルに設置された空気調和装置1の冷媒検出センサ50がそれぞれ寿命時期となる場合であって、各ビルが近くに存在する場合、一緒に交換作業を行う方が、メンテナンス作業者にとって便利であるため、各冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50として選定することで、利便性を確保することができる。
【0053】
制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、複数の冷媒検出センサ50の内、空気調和装置1の定期点検時期に併せて交換する同時交換センサを特定し、定期点検時期の際に交換した方が良い冷媒検出センサ50として、同時に交換する冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知するようにしてもよい。
この場合、制御部60は、最先の定期点検時期と、その次の定期点検時期の間に寿命時期が到達する冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50とする。
例えば、1年ごとに定期点検を行う場合、定期点検から所定期間内に寿命時期となる冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50として選定する。
これにより、定期点検時に、寿命時期が近い冷媒検出センサ50をまとめて交換することができ、作業効率を向上させることができる。
【0054】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態においては、複数の室内機5と、複数の室内機5にそれぞれ設けられる複数の冷媒検出センサ50と、複数の冷媒検出センサ50への積算通電時間を記憶する記憶部と、制御部60と、端末装置80と、を備え、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を定期的に算出し、寿命時期に関する情報を端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、冷媒検出センサ50の寿命時期を端末装置80で確認することができ、冷媒検出センサ50の交換作業効率を向上させることができる。
【0055】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期を定期的に算出し、所定期間の間に、冷媒検出センサ50の寿命時期が所定時間以上変更した場合、その旨を通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の寿命時期が変更した場合に、その旨を通知することで、冷媒検出センサ50の寿命時期を容易に把握することができきる。
【0056】
また、本実施の形態においては、制御部60は、室内機5が設けられる被空調空間内のテナントの非稼働日を併せて端末装置80に通知する。
これにより、テナントの非稼働日を端末装置80に通知することで、テナントの非稼働日に応じて冷媒検出センサ50の寿命時期を容易に把握することができきる。
【0057】
また、本実施の形態においては、制御部60は、室内機5の定期点検時期を併せて端末装置80に通知する。
これにより、室内機5の定期点検時期を端末装置80通知することで、室内機5の定期点検時期に応じて冷媒検出センサ50の寿命時期を容易に把握することができきる。
【0058】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50各々の劣化度合い、または、誤検知回数を併せて端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の劣化度合いまたは誤検知回数に応じて、冷媒検出センサ50の寿命時期を容易に把握することができきる。
【0059】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50各々の劣化度合いから、積算通電時間帯毎の冷媒検出センサ50の平均劣化度合いを算出し、複数の冷媒検出センサ50各々の劣化度合いと、平均劣化度合いを比較し、比較の結果を端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の交換時期に、劣化している冷媒検出センサ50を交換するか否かを判断することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50が寿命となる規定使用時間、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間、および、冷媒検出センサ50の運転が開始してから現時点までの経過期間に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する。
これにより、冷媒検出センサ50の使用状況を考慮して冷媒検出センサ50の寿命を算出するので、冷媒検出センサ50の寿命算出精度を向上させることができる。
【0061】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50が寿命となる規定使用時間、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間、および、所定期間内の冷媒検出センサ50の使用時間の比率に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する。
これにより、冷媒検出センサ50の使用状況を考慮して冷媒検出センサ50の寿命を算出するので、冷媒検出センサ50の寿命算出精度を向上させることができる。
【0062】
また、本実施の形態においては、制御部60は、現時点までの冷媒検出センサ50の使用時間を月毎に平均使用時間を算出して、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する。
これにより、冷媒検出センサ50の使用状況を考慮して冷媒検出センサ50の寿命を算出するので、冷媒検出センサ50の寿命算出精度を向上させることができる。
【0063】
また、本実施の形態においては、冷媒配管内の冷媒の流れを遮断する冷媒遮断弁を備え、制御部60は、冷媒遮断弁が閉動作している間は冷媒検出センサ50の通電を停止し、冷媒遮断弁の閉動作時間に基づいて冷媒検出センサ50の使用時間を算出する。
これにより、冷媒遮断弁の閉動作時間に基づいて冷媒検出センサ50の使用時間を算出することで、冷媒検出センサ50に使用時間をカウントするタイマを設ける必要がなく、安価に冷媒検出センサ50の使用時間を算出することができる。
【0064】
また、本実施の形態においては、室内に人が居ることを感知する人感センサと、制御部60は、人感センサで人が居ないことが判明している間は冷媒検出センサ50の通電を停止しもしくは、間欠通電をし、冷媒検出センサ50の使用時間を算出する。
これにより、人感センサによる人がいる時間を冷媒検出センサ50の使用時間として算出することができる。
【0065】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50の劣化度合を算出し、冷媒検出センサ50の劣化度合に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を算出する。
これにより、冷媒検出センサ50毎に劣化度合が異なるため、冷媒検出センサ50の劣化度合を考慮して冷媒検出センサ50の寿命時期を算出することで、安全性を向上できる。
【0066】
また、本実施の形態においては、制御部60は、空気調和装置1の過去の使用情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正する。
これにより、空気調和装置1の過去の使用情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正することで、冷媒検出センサ50の正確な寿命時期を得ることができる。
【0067】
また、本実施の形態においては、制御部60は、空気調和装置1の今後の使用予定に関する情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正する。
これにより、空気調和装置1の今後の使用予定に関する情報に基づいて、冷媒検出センサ50の寿命時期を補正することで、冷媒検出センサ50の正確な寿命時期を得ることができる。
【0068】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を端末装置80に通知することで、冷媒検出センサ50の交換作業効率を向上させることができる。
【0069】
また、本実施の形態においては、制御部60は、寿命時期と室内機5の被空調空間内のテナントの非稼働日に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を端末装置80に通知する。
これにより、寿命時期とテナントの前記稼働日に基づいて冷媒検出センサ50の交換推奨時期を端末装置80に通知することで、冷媒検出センサ50の正確な交換推奨時期を得ることができ、冷媒検出センサ50の交換作業効率を向上させることができる。
【0070】
また、本実施の形態においては、制御部60は、交換推奨時期が所定期間内の場合において、交換推奨時期より寿命時期の算出結果が所定時間変更した場合、その旨を端末装置80に通知する。
これにより、交換推奨時期より寿命時期の変更により、冷媒検出センサ50の交換推奨時期の変更を認識することができる。
【0071】
また、本実施の形態においては、制御部60は、冷媒検出センサ50の寿命時期が、前回算出した交換推奨時期より早まった場合、その旨を端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の寿命時期が前回算出した交換推奨時期より早まった場合に通知を行うことで、冷媒検出センサ50の交換推奨時期の変更を認識することができる。
【0072】
また、本実施の形態においては、制御部60は、寿命時期と室内機5の定期点検時期に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出し、算出された交換推奨時期を端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50の寿命時期と定期点検時期に基づいて、冷媒検出センサ50の交換推奨時期を算出するので、定期点検の時期に交換すべき冷媒検出センサ50を認識することができ、効率のよい冷媒検出センサ50の交換作業を行うことができる。
【0073】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、複数の冷媒検出センサ50の内、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50を選定し、複数の冷媒検出センサ50の内、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の交換と同時に交換する冷媒検出センサ50を選定し、交換した方が良い冷媒検出センサ50として、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50と同時に交換する冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知する。
これにより、冷媒検出センサ50が複数ある場合に、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50と同時に交換すべき冷媒検出センサ50を認識することができ、効率のよい冷媒検出センサ50の交換作業を行うことができる。
【0074】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の内、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の寿命時期から所定期間内に寿命時期となる冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50とする。
これにより、冷媒検出センサ50が複数ある場合に、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50と同時に交換すべき冷媒検出センサ50を認識することができ、効率のよい冷媒検出センサ50の交換作業を行うことができる。
【0075】
また、本実施の形態においては、制御部60は、室内機5に複数の冷媒検出センサ50が設けられ、かつ、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の交換時期に、他の冷媒検出センサ50が寿命時期に到達していない場合、寿命時期が最先となる冷媒検出センサ50の寿命時期から所定期間内に他の冷媒検出センサ50が寿命時期となる場合でも、当該冷媒検出センサ50を同時交換センサに選定しない。
これにより、室内機5の複数の冷媒検出センサ50がある場合、最先の寿命時期となる冷媒検出センサ50のみを交換することで、他の冷媒検出センサ50を継続して使用することができる。
【0076】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の基準により、複数の冷媒検出センサ50の中から同時に交換する冷媒検出センサ50の組合せを選定し、複数の同時に交換する冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知する。
これにより、複数の基準に基づいて、複数の冷媒検出センサ50から同時に交換する冷媒検出センサ50の組みあわせを選定することで、例えば、空気調和装置1の設置場所などの基準に対応して、効率よく冷媒検出センサ50の交換を行うことができる。
【0077】
また、本実施の形態においては、制御部60は、複数の冷媒検出センサ50の寿命時期を算出し、複数の冷媒検出センサ50の内、空気調和装置1の定期点検時期に併せて交換する冷媒検出センサ50を選定し、定期点検時期の際に交換した方が良い冷媒検出センサ50として、同時に交換する冷媒検出センサ50に関する情報を端末装置80に通知する。
これにより、定期点検と同時に冷媒検出センサ50の交換を行うことができ、効率よく冷媒検出センサ50交換を行うことができる。
【0078】
また、本実施の形態においては、制御部60は、最先の定期点検時期と、その次の定期点検時期の間に寿命時期が到達する冷媒検出センサ50を同時に交換する冷媒検出センサ50として選定する。
これにより、定期点検時期に合わせて交換すべき冷媒検出センサ50選定することができ、効率よく冷媒センの交換を行うことができる。
【0079】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0080】
実施の形態1の空気調和装置1の室内機5は、いわゆる、2方向天井カセット形の室内機5を例示したが、これに限定されず、4方向天井カセット形の室内機5でもよく、4方向天井カセット形の室内機5に設けられた冷媒検出センサ50に本開示を適用してもよい。
【0081】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示は、冷媒検出センサを使用する空気調和装置に好適に適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 空気調和装置
5 室内機
20 室内熱交換器
30 シロッコファン
40 室外機
41 圧縮機
42 四方弁
43 室外熱交換器
44 室外ファン
49 冷媒遮断弁
50 冷媒検出センサ
55 室内機
60 制御部
70 サーバ
71 サーバ制御部
72 サーバ記憶部
73 サーバ通信部
80 端末装置
100 空気調和システム
GN グローバルネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6