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  • 特開-化粧品収納用容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061505
(43)【公開日】2023-05-02
(54)【発明の名称】化粧品収納用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/00 20060101AFI20230425BHJP
   B65D 23/08 20060101ALI20230425BHJP
   B65D 43/08 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
B65D1/00 110
B65D1/00 BSA
B65D1/00 BSQ
B65D23/08 B BRH
B65D43/08 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171424
(22)【出願日】2021-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】000210573
【氏名又は名称】竹内工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】平川 昌志
【テーマコード(参考)】
3E033
3E062
3E084
【Fターム(参考)】
3E033AA04
3E033BA09
3E033CA20
3E033DA03
3E033DD01
3E033FA01
3E062AA09
3E062AB20
3E062AC03
3E062JA01
3E062JA07
3E062JA08
3E062JB22
3E062JB30
3E062JC04
3E062JD03
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA23
3E084AB09
3E084BA02
3E084CA01
3E084CC02
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB18
3E084DC02
3E084FB01
3E084GA04
3E084GB04
3E084JA20
3E084LD30
(57)【要約】
【課題】 従来のプラスチック材によるねじ込み式の蓋を持つ収納容器では、中身を使い切って容器を廃棄するにはプラスチック材が自然分解することが難しいことから環境に悪影響を与えてしまうものであるという欠点があった。
【解決手段】 上部外周面に嵌合ネジが加工されるとともに上端部が内側方向あるいは外側方向に折返し加工された有底の容器本体と、容器本体の嵌合ネジと着脱自在に螺合する螺合ネジが内面に加工された蓋中具と、蓋中具の外部を一体的に覆う外蓋とから構成され、容器本体、蓋中具、外蓋はいずれもアルミ材のプレス加工によって形成され、容器本体と蓋中具には酸化被膜処理が施され、蓋中具の内面奥には軟質材で形成されたパッキンが固定されていることで解決した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部外周面に嵌合ネジが加工されるとともに上端部が内側方向あるいは外側方向に折返し加工された有底の容器本体と、容器本体の嵌合ネジと着脱自在に螺合する螺合ネジが内面に加工された蓋中具と、蓋中具の外部を一体的に覆う外蓋とから構成される化粧品収納容器において、容器本体、蓋中具、外蓋はいずれもアルミ材のプレス加工によって形成され、容器本体と蓋中具には酸化被膜処理が施され、蓋中具の内面奥には軟質材で形成されたパッキンが固定されていることを特徴とする化粧品収納用容器。
【請求項2】
蓋中具の下端面と外蓋の下端面はほぼ同一平面とされていることを特徴とする請求項1記載の化粧品収納用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧用クリームなどを収納するねじ込み式の蓋を持つ化粧品収納用容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のねじ込み式の蓋を持つ化粧品収納用容器では容器本体および蓋の材質としては、成形がしやすい理由からプラスチック材が使用されていた。
【0003】
しかしながらこのように構成されたプラスチック材によるねじ込み式の蓋を持つ化粧品収納容器では、中身を使い切って容器を廃棄するにはプラスチック材が自然分解することが難しいことから環境に悪影響を与えてしまうものであるという欠点があった。
【0004】
この改善策として特開2004-136976号があり、その説明の中に蓋についてだけは金属板の成形により形成されたものであることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-136976
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題はプラスチック材を使用することなく、化粧品収納容器全体を金属のアルミ材で形成し、廃棄する際に環境に悪影響を与えることのない化粧品収納用容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上部外周面に嵌合ネジが加工されるとともに上端部が内側方向あるいは外側方向に折返し加工された有底の容器本体と、容器本体の嵌合ネジと着脱自在に螺合する螺合ネジが内面に加工された蓋中具と、蓋中具の外部を一体的に覆う外蓋とから構成される化粧品収納容器において、容器本体、蓋中具、外蓋はいずれもアルミ材のプレス加工によって形成され、容器本体と蓋中具には酸化被膜処理が施され、蓋中具の内面奥には軟質材で形成されたパッキンが固定されていることを主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明は中身を使い切って容器を廃棄する際にはアルミ材が自然分解することにより、あるいは回収して加熱熔解することによって素材に戻すことができることから資源として再利用することができ、環境に悪影響を与えてしまうことが無いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例を示す断面説明図である。
図2】実施例の容器本体を示す説明図である。
図3】実施例の蓋本体の断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は上部外周面に嵌合ネジが加工されるとともに上端部が内側方向あるいは外側方向に折返し加工された有底の容器本体と、容器本体の嵌合ネジと着脱自在に螺合する螺合ネジが内面に加工された蓋中具と、蓋中具の外部を一体的に覆う外蓋とから構成される化粧品収納容器において、容器本体、蓋中具、外蓋はいずれもアルミ材のプレス加工によって形成され、容器本体と蓋中具には酸化被膜処理が施され、蓋中具の内面奥には軟質材で形成されたパッキンが固定されていることで実施している。
【実施例0011】
以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明する。
第1図ないし第3図の実施例において、1は容器本体でこの容器本体1は化粧料などを収納できるようにアルミの薄い板材を絞り加工することによって有底のボトル形状に形成され、上部の外周面には雄ネジ2が加工されている。
【0012】
3は容器本体1の上端部に形成された折返しで、板材から絞り加工した容器本体1の上端面はロール加工などの手段によって板材から切り離されるものであるが、その際に切断面に発生しやすい加工バリが人体に触れると危険なため、それが無いように内側あるいは外側に折り返し加工されるもので、図では内側に折り返し加工されたものについて説明している。
【0013】
4は容器本体1と同様にアルミ材の薄い板材を絞り加工することによって形成された蓋中具で、この蓋中具4には内面に容器本体1の雄ネジ2と螺合する雌ネジ5が加工されている。
【0014】
6は容器本体1、蓋中具4と同様にアルミの板材を絞り加工することによって形成された外蓋で、この外蓋6は蓋中具4の外周面を一体的に覆うもので蓋中具4を内部に接着、あるいは圧入することで一体となった蓋本体7を形成している。
【0015】
さらに蓋中具4の下端面と外蓋6の下端面はほぼ同一平面とされているもので、このように両部材の切断面を合わせることで薄い板の切断面に発生しやすい加工バリを防ぐことができるように作用するとともに、製品化後も薄い板厚の外蓋6と蓋中具4が重なり合うことで板厚が増すこととなり、外部からの圧力によって変形させられてしまうことを防止するように作用させることができる。
【0016】
前記蓋中具4は内部に雌ネジ5を加工する際にその外周面には加工跡が残ってしまい外観のデザイン的には見苦しいものとなってしまうものであるが、このように外蓋6で外部を覆ってしまうことで加工跡を隠すことができ、蓋本体7のデザインを阻害してしまうことを防止することができる。
【0017】
さらに容器本体1と蓋中具4にはアルマイトと呼ばれる陽極酸化被膜処理が施され、容器本体1と蓋中具4を加飾するとともに酸化被膜によって外部からの刺激、あるいは内容物に触れることによって発生する変色、あるいは腐食から両部材を守るように作用させている。
【0018】
8は蓋中具4の内面奥に取り付けられた軟質材で形成されたパッキンで、このパッキン8はポリプロピレンなどの軟質材で成形されたものでいわゆる化粧品の容器に使用されるものであればどのような材質のものでも良く、蓋中具4の奥に形成された内突起9に係止されている、あるいは蓋中具4の内面奥に接着されているものであり、収納容器を廃棄する際には蓋本体7から容易に取り外すことができるものであり、外蓋6、蓋中具4、容器本体1のアルミ材とは別部材として廃棄することができる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は以上説明したように構成されているので化粧用クリームに限らず、化粧水、ローションなどの化粧品収納容器としても利用できる。
【符号の説明】
【0020】
1 容器本体
2 雄ネジ
3 折り返し部
4 蓋中具
5 雌ネジ
6 外蓋
7 蓋本体
8 パッキン
9 内突起
図1
図2
図3