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  • 特開-貢献度算出システム及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006166
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】貢献度算出システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20230111BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108624
(22)【出願日】2021-06-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】520154438
【氏名又は名称】末次 功憲
(74)【代理人】
【識別番号】100178179
【弁理士】
【氏名又は名称】桐生 美津恵
(72)【発明者】
【氏名】末次 功憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としての「ディスプレイ」の貢献度を算出する貢献度算出システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】貢献度算出システム1は、ユーザがディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得部111と、ユーザが商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得部112と、商品・サービスの提供についてのサプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得部113と、前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの貢献度を算出する貢献度算出部114と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出する貢献度算出システムであって、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
を備えたことを特徴とする貢献度算出システム。
【請求項2】
前記貢献度算出手段は、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記ユーザに対する貢献度であるユーザ貢献度を算出するユーザ貢献度算出手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記サプライヤーに対する貢献度であるサプライヤー貢献度を算出するサプライヤー貢献度算出手段とを備え、
前記ユーザ貢献度と前記サプライヤー貢献度とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイについての前記貢献度を算出することを特徴とする
請求項1に記載の貢献度算出システム。
【請求項3】
前記サプライヤー進捗履歴には、
製作又は投資すべき商品・サービスの検討材料の提供段階と、前記商品・サービスの製作又は投資の開始段階と、前記商品・サービスの売上達成段階と、が含まれることを特徴とする
請求項1又は2に記載の貢献度算出システム。
【請求項4】
前記ユーザ行動履歴には、前記ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかったことを表す履歴である購入予備履歴が含まれ、
前記貢献度算出手段は、
前記購入予備履歴に基づいて、前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルを示す購買予備レベルを判定し、該判定された購買予備レベルに基づいて前記貢献度を算出することを特徴とする
請求項1から3の何れか1項に記載の貢献度算出システム。
【請求項5】
前記貢献度算出手段により算出される貢献度には、
前記ユーザが購入対象とする商品・サービスを予め決めていた場合の前記貢献度である直接貢献度と、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービス以外の商品・サービスを購入する場合の前記貢献度である関連貢献度とが含まれることを特徴とする
請求項1から4の何れか1項に記載の貢献度算出システム。
【請求項6】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貢献度算出システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ECサイト等のデジタル店舗、或いは、街中に実際の店舗を構えているリアル店舗において商品を販売する際に、商品を単体で顧客に提示するだけではなく、販売促進効果をねらい、商品の陳列、商品の陳列スペースの演出、演出物の配置等の「ディスプレイ」をしながら、販売するのが通例である。
【0003】
しかしながら、リアル店舗において例えば被服類を販売する場合、販売促進という目的に対して、マネキン、ハンガー、演出用の備品、陳列用の什器等の「ディスプレイ」が、どの程度貢献したのかが判別しづらい。
デジタル店舗の場合も同様であり、ユーザ端末の画面に商品を単体で表示した場合に比較して、特許文献1に記載のように、当該商品を使用しているマネキンを表示した場合、マネキンの顔をユーザの顔の画像に置き代えて表示した場合、当該マネキンの周囲の環境による演出をした場合、商品の陳列による演出をした場合等は、当該演出としての「ディスプレイ」がどの程度販売に貢献したかが判別し辛い。貢献度合いが判別し辛いので、メーカーやサプライヤーは費用対効果を客観的に把握しながらの積極投資が困難となっている。
【0004】
ここで、「ディスプレイ」とは、商品及び/又はサービス(以下「商品・サービス」という)の購入を検討するユーザと当該商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の当該商品・サービスの提供及び購入を媒介する各種の手段であり、商品・サービスの流通を円滑にするコミュニケーション媒体のような存在である。
【0005】
この「ディスプレイ」が貢献するのは対ユーザだけではなく、商品を製作しているメーカーやサプライヤーに対しても情報を提供しているという意味で貢献している。例えば、商品が被服類の場合、ユーザは赤いTシャツのサイズMを買いたかったが、店に在庫がなかったので買えなかったものの、Mサイズより少し大きいサイズの赤いTシャツは店に置いてあった、といった情報は、商品を製作したり提供したりするメーカーやサプライヤーにとっては、有益な情報である。
【0006】
或いは、ユーザが、赤いTシャツを沖縄の海で歩くシーンに憧れて購買したり、購買を検討したりするアクションをとることで、そのユーザに対して当該シーンを提供する会社(例えば、旅行会社、旅館、交通関係の会社、食品、レストランの会社等)が有益な情報をユーザに提供するので、その有益な情報としての「ディスプレイ」の貢献度を算出する必要がある。しかしながら、その情報の貢献度を正しく判定するのは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002-183542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、商品・サービスの購入を検討するユーザと当該商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の当該商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としての「ディスプレイ」の貢献度を算出する貢献度算出システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の貢献度算出システムは、
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出する貢献度算出システムであって、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
を備えたことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、ディスプレイの貢献度を総合的な観点から算出することができる。
【0011】
上記発明において、
前記貢献度算出手段は、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記ユーザに対する貢献度であるユーザ貢献度を算出するユーザ貢献度算出手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記サプライヤーに対する貢献度であるサプライヤー貢献度を算出するサプライヤー貢献度算出手段とを備え、
前記ユーザ貢献度と前記サプライヤー貢献度とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイについての前記貢献度を算出することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、ディスプレイの貢献度をユーザ及びサプライヤーの観点から総合的に算出することができる。
【0013】
上記発明において、
前記サプライヤー進捗履歴には、
製作又は投資すべき商品・サービスの検討材料の提供段階と、前記商品・サービスの製作又は投資の開始段階と、前記商品・サービスの売上達成段階と、が含まれることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、各段階でのサプライヤー貢献度を算出することができ、当該貢献度を加味して総合的な観点からディスプレイの貢献度を算出することができる。
【0015】
上記発明において、
前記ユーザ行動履歴には、前記ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかったことを表す履歴である購入予備履歴が含まれ、
前記貢献度算出手段は、
前記購入予備履歴に基づいて、前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルを示す購買予備レベルを判定し、該判定された購買予備レベルに基づいて前記貢献度を算出することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、購買予備レベルを加味して、総合的にディスプレイの貢献度を算出することができる。
【0017】
上記発明において、
前記貢献度算出手段により算出される貢献度には、
前記ユーザが購入対象とする商品・サービスを予め決めていた場合の前記貢献度である直接貢献度と、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービス以外の商品・サービスを購入する場合の前記貢献度である関連貢献度とが含まれることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、貢献度算出手段により算出される貢献度には直接貢献度と関連貢献度とが含まれるため、総合的な観点から貢献度を算出することができる。
【0019】
本発明のプログラムは、商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、前記ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
して機能させるためのプログラムである。
【0020】
この発明によれば、ディスプレイの貢献度を総合的な観点から算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る貢献度算出システムの全体構成図である。
図2】同実施形態に係る貢献度算出システムの制御ノードの機能構成図である。
図3】同実施形態に係る貢献度算出システムの貢献度算出手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る貢献度算出システム1の全体構成図である。同図に示すように、貢献度算出システム1は、ブロックチェーンネットワーク20を構成する複数のノード10を備えている。複数のノード10は、貢献度算出システム1全体を制御する制御ノード11と、商品とサービスとの少なくとも一方(以下「商品・サービス」という)の購入を検討するユーザが所持するユーザ端末12と、商品・サービスを提供するサプライヤーが所持するサプライヤー端末13と、商品・サービスを販売するリアル店舗に設置されていたりECサイトを運営する業者が所持していたりするパーソナルコンピュータ、会計レジスター等の店舗端末14と、センサー、カメラ等のIOTを構成するIOT機器15と、を含み、これらのノード10はブロックチェーンネットワーク20を介して相互に通信可能に構成されている。ここで、ユーザ端末12及びサプライヤー端末13は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等の通信端末である。
【0023】
ここで、本実施形態における「ディスプレイ」とは、商品・サービスの購入を検討するユーザと当該商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の当該商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段であり、ユーザが商品・サービスの購入を検討する際のプラットフォームを円滑にし、商品・サービスの流通を円滑にする媒質のような存在であり、ユーザとサプライヤーとのコミュニケーション媒体と考えることができる。
【0024】
具体的には、「ディスプレイ」は、ユーザとサプライヤーとの接点となるもの全てを含む。例えば、喉が渇いて水を飲みたいユーザと、飲料水を提供したいサプライヤーとの接点となる環境すべてが「ディスプレイ」になり得る。この場合、自動販売機、街中のどこに水道があるかを表示する地図、店舗の飲料販売情報等が「ディスプレイ」に該当する。
【0025】
リアル店舗においては、「ディスプレイ」は、商品購買を促進させるための陳列や演出備品と考えられる。被服類を販売する場合には、マネキンが「ディスプレイ」に該当する、
【0026】
次に、制御ノード11の構成について説明する。制御ノード11は、通信機能を有するコンピュータであり、ハードウェアとして、CPUと、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶装置と、ブロックチェーンネットワーク20を介した通信を制御する通信インターフェースと、キーボードやディスプレイ等の入出力インターフェースと、を備えている。制御ノード11の記憶装置には、各種データ、プログラム等のソフトウェアが記憶されている。制御ノード11の記憶装置に記憶されているデータとしては、ユーザに関する各種のユーザ情報、ユーザ端末12やIOT機器15等から収集されたユーザの行動履歴、ユーザが商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴、商品・サービスの提供に関するサプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴、等が存在する。
【0027】
また、制御ノード11の記憶装置に記憶されているプログラムとしては、ユーザ行動履歴、ユーザ購入履歴、サプライヤー進捗履歴等を収集してデータベースに記録するためのプログラム、各種情報に基づいて「ディスプレイ」の貢献度を算出するためのプログラム等が存在する。制御ノード11のCPUが記憶装置に記憶されているソフトウェアに従って処理を実行することにより、図2に示す機能構成が制御ノード11に実現される。
【0028】
ユーザ行動履歴取得部111は、ユーザが「ディスプレイ」を通じて起こしたアクションの履歴(以下「ユーザ行動履歴」という)を取得する。
具体的には、ユーザ行動履歴取得部111は、ユーザ端末12、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して、ユーザの個人情報、画面に表示された商品・サービスに関する各種情報、ユーザの滞在場所、ユーザがリアル店舗で商品に触れた・商品を試着した等のアクション情報を取得する。
ここで、「画面に表示された商品・サービスに関する各種情報」としては、例えば、ユーザが購入すべき被服類を比較・検討するために、ユーザ端末12の画面に試着画像、当該試着画像の背景に被服の利用シーンを合成した画像等を表示する操作や、自己や利用シーンにマッチする被服をシミュレーションする操作等のアクションを行った旨の情報が存在する。
ユーザ行動履歴取得部111は、これらの取得した情報をユーザ行動履歴として記憶装置に設けられたデータベースに逐次記憶する。
【0029】
ここで、ユーザ行動履歴には、ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかったことを示す履歴である購入予備履歴が含まれる。
ユーザが商品・サービスを購入した場合には、商品の購入価格等で貢献度を判別しやすいが、ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかった場合にも貢献度を評価できるようにするために当該「購入予備履歴」を用いる。
【0030】
ユーザ購入履歴取得部112は、ユーザが商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を、ユーザ端末12、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して取得し、記憶装置に設けられたデータベースに逐次記憶する。
【0031】
サプライヤー進捗履歴取得部113は、サプライヤー端末13、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して、商品・サービスの提供に関するサプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得する。
ここで、「サプライヤー進捗履歴」には、製作又は投資すべき商品・サービスの検討材料の提供段階と、当該商品・サービスの製作又は投資の開始段階と、当該商品・サービスの売上達成段階と、が含まれる。商品・サービスの企画から製造、販売までには時間がかかり、最終段階の商品・サービスの売上達成によって「ディスプレイ」のサプライヤーに対する貢献度を判断するには時間がかかることが多いため、本実施形態では、上記3つの段階での貢献度を算出することとしている。
【0032】
貢献度算出部114は、前記ユーザ行動履歴と前記ユーザ購入履歴と前記サプライヤー進捗履歴とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイの貢献度を算出する。
詳細に説明すると、貢献度算出部114は、ユーザ貢献度算出部1141と、サプライヤー貢献度算出部1142と、を備える。
【0033】
ユーザ貢度算出部1141は、ユーザ行動履歴とユーザ購入履歴とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイのユーザに対する貢献度であるユーザ貢献度を算出する。
サプライヤー貢献度算出部1142は、ユーザ行動履歴とサプライヤー進捗履歴とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各ディスプレイのサプライヤーに対する貢献度であるサプライヤー貢献度を算出する。具体的には、サプライヤー貢献度算出部1142は、上述した各段階(製作又は投資すべき商品・サービスの検討材料の提供段階、商品・サービスの製作又は投資の開始段階、商品・サービスの売上達成段階)でサプライヤーに対して「ディスプレイ」がどの程度貢献したかを、ユーザ行動履歴とサプライヤー進捗履歴の各段報とを照合することにより算出する。
貢献度算出部114は、ユーザ貢度算出部1141により算出されたユーザ貢献度と、サプライヤー貢献度算出部1142により算出されたサプライヤー貢献度とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各「ディスプレイ」についての貢献度を総合的に算出する。
【0034】
また、貢献度算出部114は、購入予備履歴に基づいて、ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルを示す購買予備レベルを判定し、当該判定された購買予備レベルに基づいて貢献度を算出する。
具体的には、貢献度算出部114は、ユーザが商品・サービスを購入する可能性が全くない場合には、購買予備レベルを「0」と判定し、ユーザが商品・サービスを購入した場合には購買予備レベルを「10」と判定し、その中間のレベル「1」~「9」については、ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルに応じて判定する。
【0035】
例えば、ユーザはドリンク商品AとBとで迷ったが、今度買うことにした場合には、貢献度算出部114は購買予備レベルを「3」と判定する。
また、ユーザが靴を買うために試着したが、購入したい靴の在庫がなかったので保留した場合には、貢献度算出部114は購買予備レベルを「8」と判定する。
また、ユーザはパソコンを買おうと思ったが、検討対象としたパソコンは全く気に入らなかった場合には、貢献度算出部114は購買予備レベルを「1」と判定する。
また、ユーザは広告に時計が掲載されているのを見たが全く買う気がしなかった場合には、貢献度算出部114は購買予備レベルを「0」と判定する。
貢献度算出部114は、当該判定した購買予備レベルを加味して、総合的に貢献度を算出する。
【0036】
また、貢献度算出部114は、ユーザが購入対象とする商品・サービスを予め決めていた(いわゆる「目的買い」)場合の貢献度(以下、「直接貢献度」という)と、ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービス以外の商品・サービスを購入する場合の貢献度(以下、「関連貢献度」という)とに分けて、貢献度を算出し、直接貢献度及び関連貢献度に基づいて、総合的な観点から貢献度を算出する。
【0037】
具体的に説明すると、「直接貢献度」とは、ユーザが商品Aについての購入を予め特定していた場合や、日常的に決まった型番号の同じ商品を購入していた場合の貢献度である。この場合、ユーザに対する購買コミュニケーション媒体としての「ディスプレイ」のアシストの度合いは低いことが多い。
例えば、ユーザが、「ディスプレイ」に接触する前に、同じ型番号、同じ数量、同じ納期で商品Aの購入を予め決めており、実際に商品Aを購入した際も全く同じ型番・数量・納期であった場合は、貢献度算出部114により算出される「ディスプレイ」の貢献度は低くなる。
【0038】
一方、商品Aを購入する際に、色違い、サイズ違い、納期調整による値引き対応のお勧め等、何らかの「ディスプレイ」による変更が生じた場合は、その変更度合いに応じて「ディスプレイ」の貢献度を算出する。目的買いであっても、今購入を決断しようか迷っているユーザに「ディスプレイ」が最終決断するためのアシストをした場合は、「ディスプレイ」の貢献度がUPされる要因となる。また、ユーザが商品Aを買うことを決めていたが、なかなか決断できないとしても、商品Bと商品Aとを比較する「ディスプレイ」をユーザが得ることで、最終の購入の決断をすることもある。或いは、商品Aを使用しているあらゆる環境や自分自身の変化の様子などの「ディスプレイ」を得ることで、ユーザが商品Aの購入の決断をすることもあり得る。
【0039】
また、ユーザ行動履歴を解析することにより、リアル店舗又はECサイトにおいて、ユーザが被服を試着したり触ってみたり、様々な被服のパターンを試着したり比較していたことが判り、リアルでもバーチャルでも当該被服に対するユーザのアクションが多いと判定された場合、貢献度算出部114は「ディスプレイ」としてのリアル店舗又はECサイトの貢献度を高く算出する。
ユーザの各アクションを構成する各要素の因子ごとにパラメータを設定し、貢献レベルを0%から100%、或いは、貢献値120,200,300等として算出することができる。
【0040】
一方、「関連貢献度」とは、ユーザが購入を予定している商品・サービスに関連した当該商品・サービス以外の商品・サービスが、「ディスプレイ」により参照されたことで購入に至った場合の当該「ディスプレイ」の貢献度である。
言い代えると、「関連貢献度」とは、ユーザが購入を予定している商品・サービスから連想されたり、同時使用する商品・サービスとしてお勧めされている関連商品であったりすることにより、ユーザが当該商品・サービスの購買に至った場合に、別途付与される「ディスプレイ」の貢献度をいう。
具体的には、例えば、ユーザは当初から買う予定の単体商品Aと、はじめは買うつもりではなかった単体商品Bを購入した場合、「ディスプレイ」の貢献度は「商品A購入のディスプレイの貢献+商品B購入のディスプレイの貢献」に「A→B(商品Aから商品Bへ誘導するディスプレイの貢献)」を加えることになる。商品Aがお茶碗であって、商品Bがペンライトであって、一見関連性が低いようにみえて、お茶碗で食事する「ディスプレイ」があり、災害時の備品の案内の「ディスプレイ」があったので、ペンライトを参照し、ペンライトの「ディスプレイ」を参考にペンライトの購入に至った、という場合も考えられる。
【0041】
「関連貢献度」は、「商品の関連」についての貢献度と、「情報提供媒体の関連」についての貢献度と、の2パターンに分類される。
「商品の関連」とは、商品Aを購入する予定であったが、「ディスプレイ」により商品Bも購入することにした場合の、商品Aと商品Bの関連をいう。
一方、「情報提供媒体」には、広告、リアル店舗、ECサイト等があり、「情報提供媒体の関連」とはこれらの情報提供媒体同士の関連をいう。たとえば、ユーザは広告を見たので、広告紹介のリアル店舗で買い物をしていて、ECサイトを訪問してから商品Aを購入した場合、それぞれの情報提供媒体「広告」、「リアル店舗」、「ECサイト」に対して「ディスプレイ」が使用されるので、貢献度算出部114は、それぞれの情報提供媒体について、ユーザが商品Aの購入に至る貢献度を算出する。貢献度算出部114は、例えば、ユーザが商品Aを購入するにあたっての「ディスプレイ」の貢献度を、広告20%、リアル店舗30%、ECサイト50%と算出することもできる。%だけではなく100や200,350,などと数値表示で貢献度合いを算出してもよい。
【0042】
「関連貢献度」を算出する際に、関連レベル0.レベル1、レベル2,という指標を用いてもよい。
この場合、ユーザが毎日食べているお気にいりの納豆を購入した場合、貢献度算出部114は、関連レベルを「0」と判定する。
また、ユーザが旅行した際に、地元の人が勧める味噌を購入した場合、貢献度算出部114は、関連レベルを「4」と判定する。
また、ユーザが料理入門の本を買ったついでに当初は購入するつもりがなかったフライパンを購入した場合は、貢献度算出部114は、関連レベルを「5」と判定する。
また、赤いTシャツを購買しようとするユーザに対して、旅行会社が沖縄旅行を関連で「ディスプレイ」により提案したことで、ユーザは沖縄旅行を決めた場合、貢献度算出部114は、関連レベルを「6」と判定する。
また、インスタントラーメンを購入するユーザに対して、ラーメンを食べるときに役立ちそうなタオルを関連表示する「ディスプレイ」を行ったところ、ユーザがラーメン及びタオルの両方を購入した場合、貢献度算出部114は、関連レベルを「8」と判定する。
また、お風呂グッズの購入を予定しているユーザに、温泉宿を関連として表示し提案する「ディスプレイ」をしたところ、ユーザが温泉宿のサービスを購入した場合、貢献度算出部114は関連レベルを「7」と判定する。
また、あるレストラン会場での食事サービスを購入したユーザに当該会場の雰囲気に合う被服類を表示したところ、ユーザが当該被服類を購入した場合、貢献度算出部114は関連レベルを「7」と判定する。
【0043】
また、貢献度算出部114は、ユーザ行動履歴取得部111により取得された行動履歴を解析して、ユーザが、複数の広告媒体、紹介媒体、ECサイト等を利用した場合にも、それぞれについて貢献度を算出する。
具体的には、ユーザが商品を購入するまでのルートを「A→B→C→購入」とした場合、例えば、広告媒体が「A」、ECサイト1が「A」、ECサイト2が「B」で「広告媒体→ECサイト1→ECサイト2→購入」というルートでユーザが商品購入に至った場合は、A、B、Cそれぞれの貢献度を算出する。
【0044】
具体例としては、ユーザは、広告媒体に掲載されていたTシャツのデザインが気になり、ECサイト1でサイズ・素材や細かい部品をチェックしたが時間がないのでそこで中断し、後日気になったので、ECサイト2で試着をしてみて購入を決めた、といったものがある。
【0045】
A、B、Cがリアル店舗の場合でも同様であり、広告で気になった商品を店舗1で手にとってサイズや部品などを見たが試着はせずその日は帰った。後日、同じ商品を扱っているリアル店舗2で試着して購買した、というパターンがある。
【0046】
A、B、Cが、1又は複数のリアル店舗と1又は複数のECサイトで構成されていても、上記と同様である。このように、ユーザが利用するECサイトやリアル店舗が複数にまたがっていても、ブロックチェーンネットワーク20を介してサプライヤー端末13、店舗端末14、IOT機器15等から、ユーザ行動履歴、ユーザ購入履歴、サプライヤー進捗履歴等を取得することで、ECサイト、リアル店舗、広告等について、「ディスプレイ」の貢献度を算出することができる。
【0047】
次に、図3に示すフローチャートを参照して、貢献度算出システム1が行う貢献度算出手順について説明する。
【0048】
制御ノード11のユーザ行動履歴取得部111は、ユーザが各種「ディスプレイ」を通じて起こしたアクションを、ユーザ端末12、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して取得し、記憶装置に設けられたデータベースにユーザ行動履歴として逐次記憶する(ステップS101)。
【0049】
また、制御ノード11のユーザ購入履歴取得部112は、ユーザが商品・サービスを購入した際に、当該購入に関する情報をユーザ端末12、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して取得し、記憶装置に設けられたデータベースにユーザ購入履歴として逐次記憶する(ステップS102)。
【0050】
また、制御ノード11のサプライヤー進捗履歴取部113は、サプライヤー端末13、店舗端末14、センサー、カメラ等のIOT機器15等からブロックチェーンネットワーク20を介して、サプライヤー進捗履歴を取得し、記憶装置に設けられたデータベースに逐次記憶する(ステップS103)。
【0051】
次に、貢献度算出部114は、ユーザ行動履歴取得部111により取得されたユーザ行動履歴と、ユーザ購入履歴取得部112により取得されたユーザ購入履歴と、サプライヤー進捗履歴取部113により取得されたサプライヤー進捗履歴とを照合することにより、ユーザの各アクションに関連付けられる各「ディスプレイ」の貢献度を算出する(ステップS104)。
詳細には、貢献度算出部114は、ユーザ貢献度算出部1141により、ユーザ行動履歴とユーザ購入履歴とを照合することにより、ユーザの各アクションに関連付けられる各「ディスプレイ」のユーザに対する貢献度であるユーザ貢献度を算出し、サプライヤー貢献度算出部1142により、ユーザ行動履歴とサプライヤー進捗履歴とを照合することにより、ユーザの各アクションに関連付けられる各「ディスプレイ」のサプライヤーに対する貢献度であるサプライヤー貢献度を算出し、当該ユーザ貢献度と当該サプライヤー貢献度とに基づいて、ユーザの各アクションに関連付けられる各「ディスプレイ」についての貢献度を算出する。
この際に、貢献度算出部114は、ユーザ行動履歴から判別した購入予備履歴に基づいて購買予備レベルを判定し、当該購買予備レベルを加味して貢献度を算出するとともに、直接貢献度及び関連貢献度の分類も加味して、総合的な観点から「ディスプレイ」の貢献度を算出する。
【0052】
以上、説明したように、貢献度算出システム1によって「ディスプレイ」の貢献度を総合的な観点から算出することができるため、商品・サービスのサプライヤーやメーカーは商品・サービスの販売促進や経営に役立てることができる。
【0053】
なお、上述した実施形態は一例に過ぎず、本発明は特許請求の範囲に記載の発明の要旨を変更しない範囲内で、種々変形して実施することができる。
【0054】
例えば、貢献度算出システム1の通信方式は、上述した実施形態におけるブロックチェーン通信に限定されることはなく、例えば、P2P(ピアツーピア)やクライアント・サーバー通信であってもよいし、分散ストーレージ型ブロックチェーンを使用した通信であってもよいし、これらを組み合わせた通信方式であってもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、貢献度算出システム1は複数のノード10で構成されているとして説明したが、貢献度算出システム1の装置構成はこれに限定されることはない。例えば、貢献度算出システム1は1つの装置で構成されていてもよいし、クライアント・サーバシステムで構成されていてもよい。売上貢献度還元システム1が1つの装置で構成されている場合には、当該装置はインターネット等の通信網に接続してないスタンドアロンの装置であってもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 貢献度算出システム
10 ノード
11 制御ノード
111 ユーザ行動履歴取得部
112 ユーザ購入履歴取得部
113 サプライヤー進捗履歴取得部
114 貢献度算出部
1141 ユーザ貢献度算出部
1142 サプライヤー貢献度算出部
12 ユーザ端末
13 サプライヤー端末
14 店舗端末
15 IOT機器
20 ブロックチェーンネットワーク
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出する貢献度算出システムであって、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴及び前記ユーザ購入履歴取得手段により取得されたユーザ購入履歴に基づいて、前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスを購入したか否かを判定する購入態様判定手段と、
前記購入態様判定手段により前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記商品・サービスを購入した際に用いたディスプレイの前記貢献度である直接貢献度を算出し、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービス以外の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが予め決める際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが前記商品・サービス以外の商品・サービスを購入する際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスから該商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように前記ユーザを誘導したディスプレイの前記貢献度とを加算した関連貢献度を算出し、
前記直接貢献度及び前記関連貢献度に基づいて、ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
を備えたことを特徴とする貢献度算出システム。
【請求項2】
前記貢献度算出手段は、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスから該商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように誘導された場合の前記予め決めていた商品・サービスと該商品・サービス以外の商品・サービスとの関連性を、該関連性が高いほど値が大きくなる関連レベルという指標を用いて算出することを特徴とする
請求項1に記載の貢献度算出システム。
【請求項3】
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴に、前記ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかったことを表す購入予備履歴が含まれるか否かを判定する購入予備履歴判定手段と、
前記購入予備履歴判定手段により前記購入予備履歴が含まれると判定された場合に、前記購入予備履歴に基づいて前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルを表す購買予備レベルを判定する購買予備レベル判定手段と
をさらに備え、
前記貢献度算出手段は、
前記購買予備レベル判定手段により判定された前記ユーザの購買予備レベルを加味して、ディスプレイの前記貢献度を算出することを特徴とす
請求項1又は2に記載の貢献度算出システム。
【請求項4】
前記購買予備レベル判定手段は、
前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性が全くない場合の前記購買予備レベルを基準値とし、前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性が高いほど前記購買予備レベルの値として前記基準値よりもより大きい値を算出することを特徴とする
請求項3に記載の貢献度算出システム。
【請求項5】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴及び前記ユーザ購入履歴取得手段により取得されたユーザ購入履歴に基づいて、前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスを購入したか否かを判定する購入態様判定手段と、
前記購入態様判定手段により前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記商品・サービスを購入した際に用いたディスプレイの前記貢献度である直接貢献度を算出し、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービス以外の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが予め決める際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが前記商品・サービス以外の商品・サービスを購入する際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスから該商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように前記ユーザを誘導したディスプレイの前記貢献度とを加算した関連貢献度を算出し、
前記直接貢献度及び前記関連貢献度に基づいて、ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
して機能させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出する貢献度算出システムであって、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴に含まれる特定の商品・サービスに対する各種アクションの履歴及び前記ユーザ購入履歴取得手段により取得されたユーザ購入履歴に含まれる前記特定の商品・サービスについての複数回の継続的な購入履歴に基づいて、前記特定の商品・サービスを前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスと判定し、該判定された前記特定の商品・サービスを購入したか否かを判定する購入態様判定手段と、
前記購入態様判定手段により前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記特定の商品・サービスを購入した際に用いたディスプレイの前記貢献度である直接貢献度を算出し、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービス以外の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記特定の商品・サービスを購入対象として予め決める際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが前記商品・サービス以外の商品・サービスを購入する際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービスから該特定の商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように前記ユーザを誘導したディスプレイの前記貢献度とを加算した関連貢献度を算出し、
前記直接貢献度及び前記関連貢献度に基づいて、ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
を備えたことを特徴とする貢献度算出システム。
【請求項2】
前記貢献度算出手段は、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービスから該特定の商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように誘導された場合の前記予め決めていた前記特定の商品・サービスと該特定の商品・サービス以外の商品・サービスとの関連性を、該関連性が高いほど値が大きくなる関連レベルという指標を用いて算出することを特徴とする
請求項1に記載の貢献度算出システム。
【請求項3】
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴に、前記ユーザが商品・サービスの購入を検討したが購入するに至らなかったことを表す購入予備履歴が含まれるか否かを判定する購入予備履歴判定手段と、
前記購入予備履歴判定手段により前記購入予備履歴が含まれると判定された場合に、前記購入予備履歴に基づいて前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性のレベルを表す購買予備レベルを判定する購買予備レベル判定手段と
をさらに備え、
前記貢献度算出手段は、
前記購買予備レベル判定手段により判定された前記ユーザの購買予備レベルを加味して、ディスプレイの前記貢献度を算出することを特徴とする
請求項1又は2に記載の貢献度算出システム。
【請求項4】
前記購買予備レベル判定手段は、
前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性が全くない場合の前記購買予備レベルを基準値とし、前記ユーザが商品・サービスを購入する可能性が高いほど前記購買予備レベルの値として前記基準値よりもより大きい値を算出することを特徴とする
請求項3に記載の貢献度算出システム。
【請求項5】
商品及びサービスの少なくとも一方を含む商品・サービスの購入を検討するユーザと前記商品・サービスを提供するサプライヤーとの間の前記商品・サービスの提供及び購入を媒介する手段としてのディスプレイの貢献度を算出するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ユーザが前記ディスプレイを通じて起こしたアクションの履歴であるユーザ行動履歴を取得するユーザ行動履歴取得手段と、
前記ユーザが前記商品・サービスを購入した履歴であるユーザ購入履歴を取得するユーザ購入履歴取得手段と、
前記商品・サービスの提供についての前記サプライヤーの進捗状況の履歴であるサプライヤー進捗履歴を取得するサプライヤー進捗履歴取得手段と、
前記ユーザ行動履歴取得手段により取得されたユーザ行動履歴に含まれる特定の商品・サービスに対するアクションの履歴及び前記ユーザ購入履歴取得手段により取得されたユーザ購入履歴に含まれる前記特定の商品・サービスについての複数回の継続的な購入履歴に基づいて、前記特定の商品・サービスを前記ユーザが購入対象として予め決めていた商品・サービスと判定し、該判定された前記特定の商品・サービスを購入したか否かを判定する購入態様判定手段と、
前記購入態様判定手段により前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記特定の商品・サービスを購入した際に用いたディスプレイの前記貢献度である直接貢献度を算出し、
前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービス以外の商品・サービスを購入したと判定された場合には、前記ユーザが前記特定の商品・サービスを購入対象として予め決める際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが前記商品・サービス以外の商品・サービスを購入する際に用いたディスプレイの前記貢献度と、前記ユーザが購入対象として予め決めていた前記特定の商品・サービスから該特定の商品・サービス以外の商品・サービスを購入するように前記ユーザを誘導したディスプレイの前記貢献度とを加算した関連貢献度を算出し、
前記直接貢献度及び前記関連貢献度に基づいて、ディスプレイの前記貢献度を算出する貢献度算出手段と
して機能させるためのプログラム。