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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006177
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】個人認証システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20230111BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20230111BHJP
   G07C 9/22 20200101ALI20230111BHJP
   G07C 9/27 20200101ALI20230111BHJP
【FI】
G06F21/31
G08B25/04 F
G07C9/22
G07C9/27
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108640
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】小坂 幸司
【テーマコード(参考)】
3E138
5C087
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138JA01
3E138JB20
3E138JC05
5C087DD03
5C087DD23
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG02
5C087GG13
5C087GG19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】セキュリティレベルを向上させることができる個人認証システムを提供する。
【解決手段】センター装置1、電気錠制御装置2、電気錠3、個人情報入力装置4及びカメラ5を有する個人認証システムは、被認証者の個人認証情報が入力される個人認証情報入力装置4と、被認証者を撮影するカメラ5と、カメラ5が撮影した映像を用いて、被認証者の複数の動作を検出する動作検出装置202と、動作検出装置によって検出された被認証者の複数の動作の情報が、個人認証情報入力装置に入力された個人認証情報に対応して予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する判定装置203と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被認証者の個人認証情報が入力される個人認証情報入力装置と、
前記被認証者を撮影するカメラと、
前記カメラが撮影した映像を用いて、前記被認証者の複数の動作を検出する動作検出装置と、
前記動作検出装置によって検出された前記被認証者の前記複数の動作の情報が、前記個人認証情報入力装置に入力された前記個人認証情報に対応して予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する判定装置と、
を備えている個人認証システム。
【請求項2】
前記被認証者の前記複数の動作には、順に作られた複数の種類の前記被認証者の特定部位の形が含まれている請求項1に記載の個人認証システム。
【請求項3】
前記被認証者の前記特定部位は、前記被認証者の手である請求項2に記載の個人認証システム。
【請求項4】
前記被認証者の前記手が内側に挿入される秘密用箱を備え、
前記カメラは、前記秘密用箱に挿入された前記被認証者の前記手を撮影する請求項3に記載の個人認証システム。
【請求項5】
前記個人認証情報が前記個人認証情報入力装置に入力された履歴を示す個人認証情報入力履歴および前記被認証者の前記複数の動作が前記動作検出装置に検出された履歴を示す動作検出履歴が互いに対応して記憶される記憶装置をさらに備えている請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の個人認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、個人認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、個人認証情報入力装置と、カメラと、動作検出装置と、判定装置と、を備えた個人認証システムが知られている。個人認証情報入力装置には、被認証者が所持するカードから個人認証情報が入力される。カメラは、被認証者を撮影する。動作検出装置は、カメラが撮影した映像を用いて、被認証者の動作を検出する。判定装置は、動作検出装置によって検出された被認証者の動作が、個人認証情報入力装置に入力された個人認証情報に対応して予め登録された動作と一致するか否かを判定する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-233602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、動作検出装置は、カメラが撮影した映像を用いて、被認証者の単一の動作を検出する。被認証者の動作が第三者に目撃された場合には、目撃した第三者が被認証者の動作を真似して、個人認証システムを利用する可能性がある。したがって、個人認証システムのセキュリティレベルが低いという問題点があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、セキュリティレベルを向上させることができる個人認証システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る個人認証システムは、被認証者の個人認証情報が入力される個人認証情報入力装置と、被認証者を撮影するカメラと、カメラが撮影した映像を用いて、被認証者の複数の動作を検出する動作検出装置と、動作検出装置によって検出された被認証者の複数の動作の情報が、個人認証情報入力装置に入力された個人認証情報に対応して予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する判定装置と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る個人認証システムによれば、セキュリティレベルを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る個人認証システムを示すブロック図である。
図2図1の個人認証情報入力装置およびカメラを示す構成図である。
図3図1の動作検出装置によって判定された被認証者の複数の動作を示す図である。
図4図1の記憶装置に記憶されているテーブルを示す図である。
図5】実施の形態1に係る個人認証システムの動作を示すフローチャートである。
図6】実施の形態2に係る個人認証システムを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る個人認証システムを示すブロック図である。実施の形態1に係る個人認証システムは、センター装置1と、電気錠制御装置2と、電気錠3と、個人認証情報入力装置4と、カメラ5と、を備えている。
【0010】
センター装置1は、建物の管理室に配置されている。したがって、センター装置1は、管理室にいる管理者によって操作される。センター装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ(PERSONAL COMPUTER)から構成されている。
【0011】
センター装置1は、記憶装置101と、情報登録装置102と、を有している。記憶装置101には、テーブルが記憶されている。記憶装置101に記憶されているテーブルには、入退室制限エリアの入退室が許可されている被認証者の個人認証情報と、入退室制限エリアの入退室が許可されている被認証者の複数の動作の情報とが互いに対応して予め登録されている。被認証者の個人認証情報および被認証者の複数の動作の情報は、入退室制限エリアの入退室の判定の際に用いられる。
【0012】
テーブルに予め登録された被認証者の個人認証情報を登録個人認証情報とし、テーブルに予め登録された被認証者の複数の動作の情報を登録複数動作情報とする。
【0013】
情報登録装置102は、テーブルを記憶装置101に記憶させるための入力装置である。管理者が情報登録装置102を操作することによって、記憶装置101にテーブルが記憶される。
【0014】
電気錠制御装置2は、センター装置1に電気的に接続されている。図1では、1つの電気錠制御装置2が示されているが、個人認証システムは、複数の電気錠制御装置2を備えてもよい。この場合に、電気錠制御装置2は、例えば、複数の階を有する建物におけるそれぞれの階に1つずつ配置されてもよい。
【0015】
電気錠3は、電気錠制御装置2に電気的に接続されている。図1では、1つの電気錠3が示されているが、個人認証システムは、複数の電気錠3を備えてもよい。
【0016】
個人認証情報入力装置4は、電気錠制御装置2に電気的に接続されている。図1では、1つの個人認証情報入力装置4が示されているが、個人認証システムは、複数の個人認証情報入力装置4を備えてもよい。
【0017】
カメラ5は、電気錠制御装置2に電気的に接続されている。図1では、1つのカメラ5が示されているが、個人認証システムは、複数のカメラ5を備えてもよい。電気錠3、個人認証情報入力装置4およびカメラ5は、互いに対応して設置されている。
【0018】
図2は、図1の個人認証情報入力装置4およびカメラ5を示す構成図である。図2では、入退室制限エリアに入退室しようとする被認証者6も示されている。個人認証情報入力装置4およびカメラ5は、入退室制限エリアの境界壁に設けられた図示しない扉に対応して設けられている。
【0019】
被認証者6は、被認証者6を特定する個人認証情報を個人認証情報入力装置4に入力する。この例では、被認証者6を特定する個人認証情報は、被認証者6に所持されたカード7に記憶されている。したがって、個人認証情報入力装置4は、カード7との間で無線通信を行う非接触型カードリーダ装置となっている。
【0020】
被認証者6は、被認証者6に所持されたカード7を個人認証情報入力装置4に近づける。これにより、カード7と個人認証情報入力装置4との間で無線通信が行われて、個人認証情報入力装置4には、被認証者6を特定する個人認証情報が入力される。個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報を入力個人認証情報とする。
【0021】
なお、個人認証情報入力装置4は、非接触型カードリーダ装置に限らず、例えば、テンキー装置、接触型カードリーダ装置、指紋情報入力装置、または、顔情報入力装置であってもよい。個人認証情報入力装置4がテンキー装置である場合には、被認証者6がテンキー装置を操作することによって、テンキー装置に、被認証者6を特定する個人認証情報が入力される。個人認証情報入力装置4が指紋情報入力装置である場合には、指紋情報入力装置が被認証者6の指紋を撮影することによって、指紋情報入力装置に、撮影された指紋の画像が被認証者6を特定する個人認証情報として入力される。個人認証情報入力装置4が顔画像入力装置である場合には、顔画像入力装置が被認証者6の顔を撮影することによって、顔画像入力装置に、撮影された顔の画像が被認証者6を特定する個人認証情報として入力される。
【0022】
カメラ5は、個人認証情報入力装置4にカード7を近づけた被認証者6を撮影する。したがって、カメラ5は、入退室制限エリアに入退室しようとする被認証者6を撮影する。
【0023】
個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報は、電気錠制御装置2に入力される。カメラ5が撮影した映像は、電気錠制御装置2に入力される。
【0024】
図1に示すように、電気錠制御装置2は、電気錠制御装置本体201と、動作検出装置202と、判定装置203と、を有している。
【0025】
電気錠制御装置本体201は、電気錠3の動作を制御する。電気錠制御装置本体201が電気錠3を施錠させる場合に、電気錠制御装置本体201は、電気錠3に施錠信号を入力する。また、電気錠制御装置本体201が電気錠3を解錠させる場合には、電気錠制御装置本体201は、電気錠3に解錠信号を入力する。
【0026】
カメラ5が撮影した映像は、動作検出装置202に入力される。動作検出装置202は、カメラ5が撮影した映像を用いて、被認証者6の複数の動作を検出する。動作検出装置202に検出された被認証者6の複数の動作の情報を検出複数動作情報とする。
【0027】
動作検出装置202に検出された被認証者6の複数の動作の情報は、判定装置203に入力される。
【0028】
判定装置203は、個人認証情報入力装置4に入力された被認証者6の個人認証情報が、記憶装置101に記憶されているテーブルに予め登録された個人認証情報と一致するか否かを判定する。言い換えれば、判定装置203は、入力個人認証情報が登録個人認証情報と一致するか否かを判定する。
【0029】
判定装置203は、動作検出装置202に検出された被認証者6の複数の動作の情報が、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報に対応して、記憶装置101に記憶されているテーブルに予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する。言い換えれば、判定装置203は、検出複数動作情報が、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報に対応する登録複数動作情報と一致するか否かを判定する。
【0030】
電気錠制御装置本体201は、判定装置203の判定結果に基づいて、電気錠3の動作を制御する。したがって、電気錠制御装置2は、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報と、互いに対応してテーブルに予め登録された個人認証情報および複数の動作の情報とを用いて、電気錠3の動作を制御する。
【0031】
記憶装置101には、個人認証情報が個人認証情報入力装置4に入力された履歴を示す個人認証情報入力履歴と、被認証者6の複数の動作が動作検出装置202に検出された履歴を示す動作検出履歴が互いに対応して記憶される。
【0032】
図3は、図1の動作検出装置202によって検出された被認証者6の複数の動作を示す図である。動作検出装置202は、被認証者6の複数の動作として、順に作られた複数の種類の被認証者6の手の形を検出する。この例では、動作検出装置202は、被認証者6の複数の動作として、順に作られた3種類の被認証者6の手の形を検出する。図3では、一番目の手の形として人差し指のみが延びた手の形が検出され、二番目の手の形として5本のすべての指が延びた手の形が検出され、三番目の手の形として人差し指、中指および薬指のみが延びた手の形が検出されている。一番目に検出された手の形の情報、二番目に検出された手の形の情報および三番目に検出された手の形の情報のそれぞれを互いに関連付けることによって、被認証者6の複数の動作の情報となる。
【0033】
なお、動作検出装置202によって検出される被認証者6の複数の動作は、順に作られた複数の種類の被認証者6の手の形に限らず、順に作られた複数の種類の被認証者6の特定部位の形であればよい。
【0034】
図1に示すように、電気錠3は、電気錠本体301と、電気錠駆動装置302と、電気錠状態検出装置303と、扉開閉検出装置304と、を有している。
【0035】
電気錠本体301は、扉を施錠させるための部材である。電気錠本体301は、扉が施錠される施錠位置と、扉の施錠が解除される解錠位置との間で移動する。
【0036】
電気錠駆動装置302は、電気錠本体301を移動させる。電気錠駆動装置302の駆動は、電気錠制御装置2の電気錠制御装置本体201によって制御される。電気錠制御装置本体201から電気錠駆動装置302に施錠信号が入力された場合に、電気錠駆動装置302は、電気錠本体301の位置を施錠位置にする。一方、電気錠制御装置本体201から電気錠駆動装置302に解錠信号が入力された場合に、電気錠駆動装置302は、電気錠本体301の位置を解錠位置にする。
【0037】
電気錠状態検出装置303は、電気錠本体301の位置を検出する。電気錠本体301の位置が施錠位置である場合に、電気錠状態検出装置303は、電気錠本体301の位置が施錠位置であることを示す施錠状態情報を電気錠制御装置本体201に入力する。一方、電気錠本体301の位置が解錠位置である場合に、電気錠状態検出装置303は、電気錠本体301の位置が解錠位置であることを示す解錠状態情報を電気錠制御装置本体201に入力する。
【0038】
電気錠制御装置本体201は、電気錠本体301の位置が解錠位置である状態が予め設定された時間に達した場合に、電気錠制御装置本体201から電気錠本体301に施錠信号を入力する。これにより、電気錠本体301の位置が解錠位置である状態が予め設定された時間に達した場合に、電気錠本体301が解錠位置から施錠位置に移動する。
【0039】
扉開閉検出装置304は、扉の位置を検出する。扉は、扉が出入口を閉める閉位置と、出入口が開く開位置との間で移動する。扉の位置が閉位置である場合に、扉開閉検出装置304は、扉の位置が閉位置であることを示す戸閉状態情報を電気錠制御装置本体201に入力する。一方、扉の位置が開位置である場合に、扉開閉検出装置304は、扉の位置が開位置であることを示す戸開状態情報を電気錠制御装置本体201に入力する。
【0040】
電気錠制御装置2は、電気錠3の故障によって、電気錠本体301が移動しない場合に、入退室制限エリアに異常が発生したことを示す入退室制限異常発生情報をセンター装置1に入力する。また、電気錠制御装置2は、扉の位置が開位置である状態が予め設定された時間に達した場合に、入退室制限エリアに異常が発生したことを示す入退室制限異常発生情報をセンター装置1に入力する。
【0041】
図4は、図1の記憶装置101に記憶されているテーブルを示す図である。テーブルには、入退室制限エリアの入退室が許可されている被認証者6の個人認証情報が予め登録されている。また、テーブルには、入退室制限エリアの入退室が許可されている被認証者6の複数の動作の情報が予め登録されている。被認証者6の個人認証情報および被認証者6の複数の動作の情報は、互いに対応して登録されている。
【0042】
登録個人認証情報の「A」に対応する登録複数動作情報は、一番目の手の形が人差し指のみが延びた手の形あり、二番目の手の形が5本のすべての指が延びた手の形であり、三番目の手の形が人差し指、中指および薬指のみが延びた手の形である。
【0043】
登録個人認証情報の「B」に対応する登録複数動作情報は、一番目の手の形が5本のすべての指が延びた手の形あり、二番目の手の形が人差し指、中指および薬指のみが延びた手の形であり、三番目の手の形が人差し指のみが延びた手の形である。
【0044】
登録個人認証情報の「C」に対応する登録複数動作情報は、一番目の手の形が人差し指、中指および薬指のみが延びた手の形あり、二番目の手の形が人差し指のみが延びた手の形であり、三番目の手の形が5本のすべての指が延びた手の形である。
【0045】
登録個人認証情報の「D」に対応する登録複数動作情報は、一番目の手の形が人差し指のみが延びた手の形あり、二番目の手の形が人差し指、中指および薬指のみが延びた手の形であり、三番目の手の形が5本のすべての指が延びた手の形である。
【0046】
次に、個人認証システムの動作について説明する。図5は、実施の形態1に係る個人認証システムの動作を示すフローチャートである。
【0047】
まず、ステップS101において、個人認証システムは、個人認証情報入力工程を行う。個人認証情報入力工程では、被認証者6に所持されたカード7を被認証者6が個人認証情報入力装置4に近づける。これにより、被認証者6に所持されたカード7に記憶されている個人認証情報が個人認証情報入力装置4に入力される。
【0048】
その後、ステップS102において、個人認証システムは、個人認証情報登録判定工程を行う。個人認証情報登録判定工程では、判定装置203は、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報が、テーブルに予め登録された個人認証情報と一致するかを判定する。言い換えれば、判定装置203は、入力個人認証情報が登録個人認証情報と一致するか否かを判定する。
【0049】
ステップS102において、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報が、テーブルに予め登録された個人認証情報と一致しないと判定装置203が判定した場合には、電気錠3が施錠されたまま、個人認証システムの動作が終了する。
【0050】
一方、ステップS102において、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報が、テーブルに予め登録された個人認証情報と一致すると判定装置203が判定した場合に、個人認証システムの処理は、ステップS103に進む。
【0051】
ステップS103において、個人認証システムは、複数動作検出工程を行う。複数動作検出工程では、まず、カメラ5は、被認証者6の複数の動作を撮影する。また、複数動作検出工程では、動作検出装置202は、カメラ5が撮影した映像を用いて、被認証者6の複数の動作を検出する。
【0052】
その後、ステップS104において、個人認証システムは、複数動作情報登録判定工程を行う。複数動作情報登録判定工程では、判定装置203は、動作検出装置202に検出された被認証者6の複数の動作の情報が、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報に対応してテーブルに予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する。言い換えれば、判定装置203は、検出複数動作情報が、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報に対応する登録複数動作情報と一致するか否かを判定する。
【0053】
ステップS104において、検出複数動作情報が登録複数動作情報と一致しないと判定装置203が判定した場合には、電気錠3が施錠されたまま、個人認証システムの動作が終了する。
【0054】
一方、ステップS104において、検出複数動作情報が登録複数動作情報と一致すると判定装置203が判定した場合には、個人認証システムの処理は、ステップS105に進む。
【0055】
ステップS105では、個人認証システムは、電気錠解錠工程を行う。電気錠解錠工程では、電気錠3が解錠される。これにより、被認証者6が入退室制限エリアに入退室することができる。
【0056】
以上説明したように、実施の形態1に係る個人認証システムは、個人認証情報入力装置4と、カメラ5と、動作検出装置202と、判定装置203と、を備えている。個人認証情報入力装置4には、被認証者6の個人認証情報が入力される。カメラ5は、被認証者6を撮影する。動作検出装置202は、カメラ5が撮影した映像を用いて、被認証者6の複数の動作を検出する。判定装置203は、動作検出装置202によって検出された被認証者6の複数の動作が、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報に対応して予め登録された複数の動作の情報と一致するか否かを判定する。この構成によれば、判定装置203は、被認証者6の複数の動作の情報を用いて、被認証者6による入退室制限エリアの入退室が許可されているか否かを判定する。これにより、被認証者6の単一の動作の情報を用いて被認証者6による入退室制限エリアの入退室が許可されているか否かが判定される場合と比較して、個人認証システムのセキュリティレベルを向上させることができる。
【0057】
また、実施の形態1に係る個人認証システムは、被認証者6の複数の動作には、順に作られた複数の種類の被認証者6の特定部位の形が含まれている。この構成によれば、被認証者6の特定部位のみを動作させることによって、被認証者6の複数の動作が動作検出装置202に検出される。これにより、被認証者6の複数の動作を簡素化することができるとともに、被認証者6の動作が第三者に目撃される可能性を低減させることができる。
【0058】
また、実施の形態1に係る個人認証システムは、被認証者6の特定部位は、被認証者6の手である。この構成によれば、被認証者6の手のみを動作させることによって、被認証者6の複数の動作が動作検出装置202に検出される。これにより、被認証者6の複数の動作を簡素化することができるとともに、被認証者6の動作が第三者に目撃される可能性をより低減させることができる。
【0059】
また、実施の形態1に係る個人認証システムは、記憶装置101を備えている。記憶装置101には、個人認証情報が個人認証情報入力装置4に入力された履歴を示す個人認証情報入力履歴および被認証者6の複数の動作が動作検出装置202に検出された履歴を示す動作検出履歴が互いに対応して記憶される。この構成によれば、管理者がセンター装置1を操作して記憶装置101に記憶されている情報を取り出すことによって、管理者は、個人認証情報入力履歴および個人認証情報入力履歴に対応する動作検出履歴を確認することができる。
【0060】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る個人認証システムを示す構成図である。実施の形態2に係る個人認証システムは、被認証者6の手が内側に挿入される秘密用箱8をさらに備えている。図6では、個人認証情報入力装置4およびカメラ5が省略されている。
【0061】
カメラ5は、秘密用箱8の内側に配置されている。カメラ5は、秘密用箱8の内側に挿入された被認証者6の手を撮影する。秘密用箱8の内側に被認証者6の手が挿入されることによって、被認証者6の手の複数の動作が第三者に目撃されることが防止される。
【0062】
実施の形態2に係る個人認証システムにおけるその他の構成は、実施の形態1に係る個人認証システムの構成と同様である。
【0063】
以上説明したように、実施の形態2に係る個人認証システムは、被認証者6の手が内側に挿入される秘密用箱8を備えている。カメラ5は、秘密用箱8の内側に挿入された被認証者6の手を撮影する。この構成によれば、被認証者6の手の複数の動作が第三者に目撃されることを防止することができる。
【0064】
なお、個人認証システムは、判定装置203の判定結果を被認証者6に報知する報知装置を備えてもよい。この場合に、報知装置は、個人認証情報入力装置4に入力された個人認証情報が、入退室制限エリアの入退室が許可されている個人認証情報と一致するか否かについての判定装置203の判定結果を被認証者6に報知してもよい。また、報知装置は、検出複数動作情報が登録複数動作情報と一致するか否かについての判定装置203の判定結果を被認証者6に報知してもよい。
【0065】
また、個人認証システムは、被認証者6の複数の動作のそれぞれを動作検出装置202が順に検出する際に、複数の動作のそれぞれの動作が検出される度に、動作が検出されたことを被認証者6に報知する報知装置を備えてもよい。これにより、複数の動作のうちで、被認証者6が行っている1つの動作が動作検出装置202によって検出されたか否かを被認証者6に知らせることができる。その結果、被認証者6は、次の動作を行うことができる。
【0066】
また、各実施の形態では、被認証者6が入退室制限エリアに入退室する際に用いられる個人認証システムについて説明した。しかしながら、被認証者6が入退室制限エリアに入退室する際に限らず、被認証者6を特定する際に用いられる個人認証システムであればよい。
【0067】
また、各実施の形態では、被認証者6の複数の動作には、順に作られた複数の種類の被認証者6の特定部位の形が含まれている構成について説明した。しかしながら、被認証者6の複数の動作には、被認証者6の特定部位の形に限らず、被認証者6が所持する所有物の形が含まれている構成であってもよい。被認証者6が所持する所有物としては、例えば、キーホルダー、時計が挙げられる。
【符号の説明】
【0068】
1 センター装置、2 電気錠制御装置、3 電気錠、4 個人認証情報入力装置、5 カメラ、6 被認証者、7 カード、8 秘密用箱、101 記憶装置、102 情報登録装置、201 電気錠制御装置本体、202 動作検出装置、203 判定装置、301 電気錠本体、302 電気錠駆動装置、303 電気錠状態検出装置、304 扉開閉検出装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6