(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061789
(43)【公開日】2023-05-02
(54)【発明の名称】サーバおよびその制御方法、供給者用の端末およびその制御方法、商品配送システム、並びに制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0835 20230101AFI20230425BHJP
【FI】
G06Q10/08 312
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171928
(22)【出願日】2021-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】519182659
【氏名又は名称】MONET Technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】井上 勝義
(72)【発明者】
【氏名】水谷 誠
(72)【発明者】
【氏名】関 基浩
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】従来よりも迅速に注文のキャンセルを注文者用の端末に通知する。
【解決手段】飲食物を注文する注文者端末(10)と、注文された飲食物を供給する供給者端末(11)と、通信するサーバ(13)は、注文者端末(10)からの注文に基づき、注文された飲食物の供給を供給者端末(11)に指示する注文取得部(71)と、供給の可否を示す可否情報を供給者端末(11)から取得し、供給の不可を示す可否情報を取得した場合、注文のキャンセルを注文者端末(10)に通知する状況取得部(73)と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を供給する供給者用の端末と、通信するサーバであって、
前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示部と、
前記供給の可否を示す可否情報を前記供給者用の端末から取得する可否取得部と、
前記供給の不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部と、を備えるサーバ。
【請求項2】
前記可否取得部は、前記供給が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記供給者用の端末からさらに取得する、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記指示部は、前記理由に応じた、前記供給の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記供給者用の端末にさらに送信する、請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を配達する配達者用の端末と、通信するサーバであって、
前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示部と、
前記配達の可否を示す可否情報を前記配達者用の端末から取得する可否取得部と、
前記配達の不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部と、を備えており、
前記可否取得部は、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記配達者用の端末からさらに取得する、サーバ。
【請求項5】
前記指示部は、前記理由に応じた、前記配達の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記配達者用の端末にさらに送信する、請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
前記通知部は、不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルと共に、前記不可の理由に応じた前記キャンセルの理由を前記注文者用の端末に通知する、請求項2から5の何れか1項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記通知部は、不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルと共に、再注文を促進するための促進用情報であって、前記不可の理由に応じた促進用情報を前記注文者用の端末に通知する、請求項2から6の何れか1項に記載のサーバ。
【請求項8】
注文された商品を供給する供給者用の端末であって、
供給者から前記供給の可否を示す入力を受け付ける入力デバイスと、
管理サーバから前記商品の供給の指示を取得する取得部と、
前記入力デバイスにて受け付けた前記入力に応じた可否情報を前記管理サーバに送信する送信部と、を備える供給者用の端末。
【請求項9】
注文された商品を配送する商品配送システムであって、
商品を注文する注文者用の端末と、
注文された商品を供給する供給者用の端末と、
前記注文者用の端末および前記供給者用の端末と通信するサーバと、を備え、
前記サーバは、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示部を備え、
前記供給者用の端末は、前記供給の可否を示す可否情報を前記サーバに送信する送信部を備え、かつ、
前記サーバは、前記供給の不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部を備える、商品配送システム。
【請求項10】
前記供給者用の端末の送信部は、前記供給が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記サーバにさらに送信する、請求項9に記載の商品配送システム。
【請求項11】
前記サーバの指示部は、前記理由に応じた、前記供給の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記供給者用の端末にさらに送信する、請求項10に記載の商品配送システム。
【請求項12】
注文された商品を配送する商品配送システムであって、
商品を注文する注文者用の端末と、
注文された商品を配達する配達者用の端末と、
前記注文者用の端末および前記配達者用の端末と通信するサーバと、を備え、
前記サーバは、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示部を備え、
前記配達者用の端末は、前記配達の可否を示す可否情報を前記サーバに送信する送信部を備え、かつ、
前記サーバは、前記配達の不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部を備えており、
前記配達者用の端末の送信部は、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記サーバにさらに送信する、商品配送システム。
【請求項13】
前記サーバの指示部は、前記理由に応じた、前記配達の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記配達者用の端末にさらに送信する、請求項12に記載の商品配送システム。
【請求項14】
前記サーバの通知部は、不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルと共に、前記不可の理由に応じた前記キャンセルの理由を前記注文者用の端末に通知する、請求項10から13の何れか1項に記載の商品配送システム。
【請求項15】
前記サーバの通知部は、不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルと共に、再注文を促進するための促進用情報であって、前記不可の理由に応じた促進用情報を前記注文者用の端末に通知する、請求項10から14の何れか1項に記載の商品配送システム。
【請求項16】
商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を供給する供給者用の端末と、通信するサーバの制御方法であって、
前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示ステップと、
前記供給の可否を示す可否情報を前記供給者用の端末から取得する可否取得ステップと、
前記可否取得ステップにて前記供給の不可を示す前記可否情報を取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知ステップと、を含むサーバの制御方法。
【請求項17】
商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を配達する配達者用の端末と、通信するサーバの制御方法であって、
前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示ステップと、
前記配達の可否を示す可否情報を前記配達者用の端末から取得する可否取得ステップと、
前記可否取得ステップにて前記配達の不可を示す前記可否情報を取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知ステップと、を含んでおり、
前記可否取得ステップは、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記配達者用の端末からさらに取得する、サーバの制御方法。
【請求項18】
注文された商品を供給する供給者用の端末の制御方法であって、
管理サーバから前記商品の供給の指示を取得する取得ステップと、
供給者から入力デバイスにて受け付けた前記供給の可否を示す入力に応じた可否情報を前記管理サーバに送信する送信ステップと、を含む供給者用の端末の制御方法。
【請求項19】
請求項1または4に記載のサーバとしてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、上記指示部、上記可否取得部、および上記通知部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項20】
請求項8に記載の供給者用の端末としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、上記取得部および上記送信部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文された商品を配送する商品配送システムに利用されるサーバおよびその制御方法、供給者用の端末およびその制御方法、商品配送システム、並びに制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記商品配送システムの一例として、フードデリバリシステムが挙げられる。該フードデリバリシステムでは、注文者が店舗の飲食物を注文し、店舗(供給者)が上記飲食物を供給し、配達者が当該飲食物を上記店舗から上記注文者の自宅等に配達している(特許文献1~3を参照)。上記フードデリバリシステムは、注文者用の端末、供給者用の端末、および配達者用の端末と、これら3つの端末と通信を行い、注文および配達を管理するサーバとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-501944号公報
【特許文献2】特開2021-501945号公報
【特許文献3】特開2021-068199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記フードデリバリシステムにおいて、注文者が飲食物を注文しても、種々の理由により上記飲食物を店舗が提供できなかったり、配達者が配達できなかったりする事態が発生することがある。この場合、従来は、注文をキャンセルする旨を、サーバが注文者用の端末に通知したり、オペレータが注文者に電話にて通知したりしていた。このとき、サーバまたはオペレータが上記事態を把握するまでに時間および手間がかかり、その結果、上記注文のキャンセルを上記注文者が把握するまでに時間および手間がかかることになっている。
【0005】
本発明の一態様は、従来よりも迅速に注文のキャンセルを注文者用の端末に通知できるサーバ等を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るサーバは、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を供給する供給者用の端末と、通信するサーバであって、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示部と、前記供給の可否を示す可否情報を前記供給者用の端末から取得する可否取得部と、前記供給の不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部と、を備える。
【0007】
従来、サーバは、注文者用の端末からの注文を受信すると、注文された商品の供給を供給者用の端末に指示する。そして、前記サーバは、当該指示から所定期間内に当該供給者用の端末からの確認(ACK)を受信しなかった場合、前記注文者に前記商品を提供できないと判断して、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知している。
【0008】
これに対し、上記の構成によると、サーバは、前記供給の不可を示す可否情報を供給者用の端末から取得すると、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する。従って、所定期間待機する必要がある従来の場合に比べて、前記注文のキャンセルを迅速に注文者に通知することができる。
【0009】
本態様にかかるサーバでは、前記可否取得部は、前記供給が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記供給者用の端末からさらに取得してもよい。この場合、サーバは、前記供給が不可である理由を取得できる。これにより、サーバは、後述するように、当該理由に応じた種々の情報を前記注文者用の端末および前記供給者用の端末に送信することができる。
【0010】
本態様にかかるサーバでは、前記指示部は、前記理由に応じた、前記供給の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記供給者用の端末にさらに送信してもよい。この場合、供給者に対して供給業務の改善を促すことができる。
【0011】
本発明の別の態様に係るサーバは、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を配達する配達者用の端末と、通信するサーバであって、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示部と、前記配達の可否を示す可否情報を前記配達者用の端末から取得する可否取得部と、前記配達の不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部と、を備えており、前記可否取得部は、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記配達者用の端末からさらに取得する。
【0012】
上記の構成によると、サーバは、前記配達の不可を示す可否情報を配達者用の端末から取得すると、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する。また、サーバは、前記配達が不可である理由を取得できる。これにより、サーバは、後述するように、当該理由に応じた種々の情報を前記注文者用の端末および前記配達者用の端末に送信することができる。
【0013】
本態様にかかるサーバでは、前記指示部は、前記理由に応じた、前記配達の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記配達者用の端末にさらに送信してもよい。この場合、配達者に対して配達業務の改善を促すことができる。
【0014】
上記サーバでは、前記通知部は、不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルと共に、前記不可の理由に応じた前記キャンセルの理由を前記注文者用の端末に通知してもよい。この場合、注文者は、注文のキャンセルの理由を把握できるので、前記キャンセルによる前記注文者の不満を緩和することができる。
【0015】
上記サーバでは、前記通知部は、不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルと共に、前記不可の理由に応じた前記キャンセルの理由を前記注文者用の端末に通知してもよい。また、前記通知部は、不可を示す前記可否情報を前記可否取得部が取得した場合、前記注文のキャンセルと共に、再注文を促進するための促進用情報であって、前記不可の理由に応じた促進用情報を前記注文者用の端末に通知してもよい。この場合、促進用情報に接した注文者から再注文を得る可能性が増す。
【0016】
本発明の別の態様に係る供給者用の端末は、注文された商品を供給する供給者用の端末であって、供給者から前記供給の可否を示す入力を受け付ける入力デバイスと、管理サーバから前記商品の供給の指示を取得する取得部と、前記入力デバイスにて受け付けた前記入力に応じた可否情報を前記管理サーバに送信する送信部と、を備える。
【0017】
上記の構成によると、供給者からの入力に応じた可否情報がサーバに送信される。従って、供給者は、種々の理由により前記商品を供給できなくなった場合でも、前記供給の不可を能動的に通知することができる。
【0018】
本発明の別の態様に係る商品配送システムは、注文された商品を配送する商品配送システムであって、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を供給する供給者用の端末と、前記注文者用の端末および前記供給者用の端末と通信するサーバと、を備え、前記サーバは、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示部を備え、前記供給者用の端末は、前記供給の可否を示す可否情報を前記サーバに送信する送信部を備え、かつ、前記サーバは、前記供給の不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部を備える。
【0019】
本態様に係る商品配送システムでは、前記供給者用の端末の送信部は、前記供給が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記サーバにさらに送信してもよい。
【0020】
本態様に係る商品配送システムでは、前記サーバの指示部は、前記理由に応じた、前記供給の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記供給者用の端末にさらに送信してもよい。
【0021】
本発明の別の態様に係る商品配送システムは、注文された商品を配送する商品配送システムであって、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を配達する配達者用の端末と、前記注文者用の端末および前記配達者用の端末と通信するサーバと、を備え、前記サーバは、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示部を備え、前記配達者用の端末は、前記配達の可否を示す可否情報を前記サーバに送信する送信部を備え、かつ、前記サーバは、前記配達の不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知部を備えており、前記配達者用の端末の送信部は、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記サーバにさらに送信する。
【0022】
本態様に係る商品配送システムでは、前記サーバの指示部は、前記理由に応じた、前記配達の改善を促すための注意喚起と、前記理由を含む、前記キャンセルの履歴とのうちの少なくとも一方を前記配達者用の端末にさらに送信してもよい。
【0023】
本態様に係る商品配送システムでは、前記サーバの通知部は、不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルと共に、前記不可の理由に応じた前記キャンセルの理由を前記注文者用の端末に通知してもよい。
【0024】
上記商品配送システムでは、前記サーバの通知部は、不可を示す前記可否情報を受信した場合、前記注文のキャンセルと共に、再注文を促進するための促進用情報であって、前記不可の理由に応じた促進用情報を前記注文者用の端末に通知してもよい。
【0025】
上記の構成によると、上述と同様の効果を奏する。
【0026】
本発明の別の態様に係るサーバの制御方法は、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を供給する供給者用の端末と、通信するサーバの制御方法であって、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の供給を前記供給者用の端末に指示する指示ステップと、前記供給の可否を示す可否情報を前記供給者用の端末から取得する可否取得ステップと、前記可否取得ステップにて前記供給の不可を示す前記可否情報を取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知ステップと、を含む。
【0027】
上記の制御方法によれば、上述のサーバと同様の効果を奏することができる。
【0028】
本発明の別の態様に係るサーバの制御方法は、商品を注文する注文者用の端末と、注文された商品を配達する配達者用の端末と、通信するサーバの制御方法であって、前記注文者用の端末からの注文に基づき、注文された商品の配達を前記配達者用の端末に指示する指示ステップと、前記配達の可否を示す可否情報を前記配達者用の端末から取得する可否取得ステップと、前記可否取得ステップにて前記配達の不可を示す前記可否情報を取得した場合、前記注文のキャンセルを前記注文者用の端末に通知する通知ステップと、を含んでおり、前記可否取得ステップは、前記配達が不可である場合の該不可の理由を示す理由情報を前記配達者用の端末からさらに取得する。
【0029】
上記の制御方法によれば、上述のサーバと同様の効果を奏することができる。
【0030】
本発明の別の態様に係る供給者用の端末の制御方法は、注文された商品を供給する供給者用の端末の制御方法であって、管理サーバから前記商品の供給の指示を取得する取得ステップと、供給者から入力デバイスにて受け付けた前記供給の可否を示す入力に応じた可否情報を前記管理サーバに送信する送信ステップと、を含む。
【0031】
上記の制御方法によれば、上述の供給者用の端末と同様の効果を奏することができる。
【0032】
本発明の各態様に係るサーバは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記サーバが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記サーバをコンピュータにて実現させるサーバの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0033】
また、本発明の各態様に係る供給者用の端末は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記供給者用の端末が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記供給者用の端末をコンピュータにて実現させる供給者用の端末の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0034】
本発明の一態様によれば、従来よりも迅速に注文のキャンセルを注文者用の端末に通知できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるフードデリバリシステムの概略構成を示すブロック図である。
【
図2】上記フードデリバリシステムにおける注文者端末、供給者端末、配達者端末、およびサーバが実行するフードデリバリサービスの概要を示すシーケンス図である。
【
図3】上記フードデリバリシステムにおける供給者端末の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】上記供給者端末に表示される、飲食物情報を作成するための画面の一例を示す図である。
【
図5】上記供給者端末に表示される、可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
【
図6】上記フードデリバリシステムにおけるサーバの概略構成を示すブロック図である。
【
図7】上記フードデリバリシステムにおける注文者端末の概略構成を示すブロック図である。
【
図8】上記サーバにおける注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおける供給者端末に表示される、可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
【
図10】上記可否情報を上記供給者端末からサーバに送信する場合における処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図11】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおける促進用情報セットの具体例を示す図である。
【
図12】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおける配達者端末12の概略構成を示すブロック図である。
【
図13】上記フードデリバリシステムにおける配達者端末に表示される、可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
【
図14】上記配達者端末に表示される、可否情報を作成するための画面の別の例を示す図である。
【
図15】上記フードデリバリシステムにおけるサーバにおいて、配達不可による注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。
【
図16】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおける促進用情報セットの具体例を示す図である。
【
図17】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおけるサーバにおいて、所定のキャンセル条件に基づく注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。
【
図18】本発明の別の実施形態にかかるフードデリバリシステムにおけるサーバの概略構成を示すブロック図である。
【
図19】上記サーバにおける注文DBから抽出された注文の情報の例を表形式で示す図である。
【
図20】注意喚起の送信処理を示すシーケンス図である。
【
図21】履歴の送信処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、適宜その説明を省略する。
【0037】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、
図1~
図8を参照して説明する。
【0038】
(フードデリバリシステム)
図1は、本実施形態にかかるフードデリバリシステム1(商品配送システム)の概略構成を示すブロック図である。フードデリバリシステム1は、フードデリバリサービスを提供するシステムである。該フードデリバリサービスは、注文者が注文した飲食物を、供給者が拵え、配達者が上記供給者から受け取って、住宅、オフィスなど、上記注文者が所望する場所に配達するサービスである。
【0039】
図1に示すように、フードデリバリシステム1は、上記注文者が利用する注文者端末10(注文者用の端末)と、上記供給者が利用する供給者端末11(供給者用の端末)と、上記配達者が利用する配達者端末12(配達者用の端末)と、上記フードデリバリサービスを実現するためのサーバ13(管理サーバ)と、を備える構成である。サーバ13は、注文者端末10、供給者端末11、および配達者端末12と、インターネット等の通信ネットワーク14を介して通信可能に接続されている。注文者端末10、供給者端末11、および配達者端末12としては、スマートフォン、タブレット端末、デスクトップ型PC(Personal Computer)等の任意の通信端末を利用できる。特に、注文者端末10および配達者端末12としては、スマートフォン、タブレット端末等の任意の携帯端末を利用してもよい。
【0040】
なお、注文者端末10、供給者端末11、および配達者端末12のそれぞれは、複数台であることが望ましいが、1台であってもよい。すなわち、フードデリバリシステム1を利用する注文者、供給者、および配達者のそれぞれは、複数人であることが望ましいが、1人であってもよい。
【0041】
(フードデリバリサービスの概要)
図2は、上記構成のフードデリバリシステム1にて注文者端末10、供給者端末11、配達者端末12、およびサーバ13が実行するフードデリバリサービスの概要を示すシーケンス図である。まず、供給者端末11は、供給者が供給可能な飲食物に関する情報である飲食物情報をサーバ13に送信する(T30)。サーバ13は、上記飲食物情報を供給者端末11から収集して注文者端末10に適宜提供する(T20)。注文者端末10は、所望する上記飲食物情報をサーバ13に要求して受信する(T10)。上記飲食物情報には、供給者端末11のID(識別情報)、飲食物のID、飲食物の内容、料金などが含まれる。
【0042】
また、配達者端末12は、配達可能状態である配達者に関する情報である配達者情報をサーバ13に送信する(T40)。上記配達者情報には、配達者端末12のIDおよび現在位置、自転車、バイク、自動車などの運搬手段、などが含まれる。サーバ13は、上記配達者情報を配達者端末12から収集する(T21)。
【0043】
次に、注文者は飲食物の注文を決定して、注文者端末10は、飲食物の注文に関する情報である注文情報をサーバ13に送信する(T11)。上記注文情報には、注文者端末10のID、供給者端末11のID、飲食物のIDおよび個数、などが含まれる。サーバ13は、注文者端末10から受信し、受信した注文情報に上記注文のIDを追加して、供給者端末11に転送する(T22)。供給者端末11は、サーバ13からの注文情報を受信する(T31)。これにより、供給者は、上記注文情報に基づき飲食物の作成(調理)を開始できる。
【0044】
次に、サーバ13は、上記注文情報に基づき、配達者のマッチング処理を行って、上記注文に対応する配達者を決定する(T23)。なお、上記マッチング処理としては公知のものを利用できるので、その説明を省略する。また、上記ステップT21は、上記マッチング処理にて行われてもよい。
【0045】
また、サーバ13は、決定した配達者の配達者端末12に配達要求を送信する(T23)。上記配達要求には、上記注文のID、供給者が飲食物を配達者に提供する場所の住所、飲食物を配達する場所の住所、などが含まれる。なお、供給者が飲食物を配達者に提供する場所は、供給者の店舗であってもよいし、供給者端末11の設置場所であってもよい。また、飲食物を配達する場所は、注文者の居宅であってもよい。
【0046】
配達者端末12は、サーバ13から上記配達要求を受信する(T41)。これにより、配達者は、上記配達要求に基づき、上記飲食物を提供する場所に移動する。
【0047】
次に、配達者は、上記注文に対応する飲食物を供給者から受け取る。そして、配達者端末12は、当該飲食物を受け取った旨を示す受領情報をサーバ13に送信する(T42)。サーバ13は、上記飲食物の受領情報を配達者端末12から受信する(T24)。このとき、サーバ13は、上記受領情報を注文者端末10に送信してもよい。
【0048】
次に、配達者は、上記飲食物を上記注文者に配達する。そして、配達者端末12は、飲食物の配達が完了した旨を示す完了情報をサーバ13に送信する(T43)。サーバ13は、上記配達の完了情報を配達者端末12から受信する(T25)。このとき、上記注文に関する精算処理が行われてもよい。その後、上記フードデリバリサービスの処理を終了する。
【0049】
(供給者端末)
図3は、供給者端末11の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、供給者端末11は、制御部20、通信部21、および入出力部22を備える構成である。
【0050】
制御部20は、供給者端末11の各種構成の動作を統括的に制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)及びメモリを含むコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。なお、制御部20の詳細は後述する。
【0051】
通信部21は、通信ネットワーク14を介して情報の送受信を行うものである。通信部は、送受信回路などの通信デバイスを備えている。
【0052】
入出力部22は、情報の入出力を行うものである。入出力部22は、タッチパネル、ディスプレイなどの入出力デバイス(入力デバイス)を備えている。なお、供給者端末11は、キーボード、大型ディスプレイ、プリンタなどの、外部の入出力デバイスと、有線または無線により通信可能に接続してもよい。この場合、入出力部22を省略することができる。
【0053】
図3に示すように、制御部20は、飲食物情報作成部30、注文取得部31(取得部)、および可否情報作成部32(送信部)を備える構成である。
【0054】
飲食物情報作成部30は、
図2のステップT30に示す飲食物情報を、供給者から入出力部22を介しての入力に基づき作成するものである。飲食物情報作成部30は、作成した飲食物情報を、通信部21を介してサーバ13に送出する。
【0055】
図4は、入出力部22に表示される、上記飲食物情報を作成するための画面の一例を示す図である。
図4に示す画面40には、供給可能な飲食物のリスト41が含まれ、当該リストを送信するための送信ボタン42が含まれている。供給者は、入出力部22を介して送信ボタン42を選択すると、飲食物情報作成部30は、上記飲食物のリストに基づき飲食物情報を作成し、通信部21を介してサーバ13に送出する。
【0056】
さらに、
図4に示す画面40には、飲食物の供給の停止を指示するための供給停止ボタン43が含まれている。供給者が種々の理由により飲食物の供給ができなくなった場合、供給者は入出力部22を介して供給停止ボタン43を選択する。このとき、飲食物情報作成部30は、飲食物の供給を一時停止する旨を示す飲食物情報を作成し、通信部21を介してサーバ13に送出する。なお、飲食物の供給を再開する場合、供給者は入出力部22を介して送信ボタン42を選択すればよい。
【0057】
図3に示す注文取得部31は、
図2のステップT31に示す注文情報を、サーバ13から通信部21を介して取得するものである。注文取得部31は、取得した注文情報を、入出力部22を介して表示する。供給者は、表示された注文情報を参照することにより、注文された飲食物の作成(調理)を開始することができる。なお、注文取得部31は、取得した注文情報を、外部のプリンタを介して印刷出力してもよい。
【0058】
可否情報作成部32は、供給者から入出力部22を介しての指示に基づき、上記注文に対応する飲食物の供給の可否を示す可否情報を作成するものである。可否情報作成部32は、作成した可否情報を上記注文のIDと共に通信部21を介してサーバ13に送出する。
【0059】
図5は、入出力部22に表示される、上記可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
図5に示す画面50には、上記注文情報(注文内容)51が含まれ、上記注文を承認するための承認ボタン52と、上記注文を拒否するための拒否ボタン53とが含まれている。供給者は、入出力部22を介して承認ボタン52を選択すると、可否情報作成部32は、上記注文に対応する飲食物の供給が可能である旨を示す可否情報を作成し、通信部21を介してサーバ13に送出する。
【0060】
供給者は、入出力部22を介して拒否ボタン53を選択すると、可否情報作成部32は、上記注文に対応する飲食物の供給が不可能である旨を示す可否情報を作成し、通信部21を介してサーバ13に送出する。従って、供給者は、種々の理由により飲食物を供給できなくなった場合でも、当該供給の不可を能動的に通知することができる。
【0061】
(サーバ)
図6は、サーバ13の概略構成を示すブロック図である。
図6に示すように、サーバ13は、制御部60、通信部61、および記憶部62を備える構成である。なお、
図6に示す制御部60および通信部61は、
図3に示す制御部20および通信部21と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。記憶部62は、情報を記録するものであり、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶デバイスによって構成される。
【0062】
図6に示すように、制御部60は、情報収集部70、注文取得部71(指示部)、配達者決定部72、および状況取得部73(可否取得部、通知部)を備える構成である。また、記憶部62は、供給者DB(データベース)74、配達者DB75、注文者DB76、および注文DB77を記憶している。
【0063】
供給者DB74には、供給者端末11のID、供給者の氏名、飲食物を提供する場所の住所、供給可能な飲食物のリストなどの供給者の各種情報が供給者ごとに含まれている。配達者DB75には、配達者端末12のID、配達者の氏名、配達者端末12の現在の位置情報、上述の運搬手段などの配達者の各種情報が配達者ごとに含まれている。注文者DB76には、注文者端末10のID、注文者の氏名、飲食物を配達する場所の住所などの注文者の各種情報が注文者ごとに含まれている。注文DB77は、注文のID、注文者、供給者、および配達者のID、注文された飲食物情報、配達者の現況(供給者が飲食物を提供する場所への移動中、飲食物の配達中、飲食物の配達完了など)などの注文の各種情報が注文ごとに含まれている。
【0064】
情報収集部70は、
図2のステップT20に示す処理の一部と、
図2のステップT21に示す処理と、を行うブロックである。具体的には、情報収集部70は、供給者が供給可能な飲食物情報を、供給者端末11から収集する。情報収集部70は、収集された飲食物情報を用いて、記憶部62の供給者DB74を更新する。また、情報収集部70は、飲食物の供給を一時停止する旨を示す飲食物情報を供給者端末11から取得した場合、当該供給者端末11のIDに対応する供給可能な飲食物のリストを供給者DB74から削除する。
【0065】
また、情報収集部70は、配達可能状態である配達者情報を、配達者端末12から収集する。情報収集部70は、収集された配達者情報を用いて、記憶部62の配達者DB75を更新する。なお、情報収集部70は、上記配達者情報を収集できなかった配達者端末12については、当該配達者端末12のIDに対応する配達者端末12の現在の位置情報を配達者DB75から削除してもよい。この場合、配達者DB75を参照することにより、配達可能状態である配達者を特定することができる。
【0066】
注文取得部71は、
図2のステップT20に示す処理の残りと、ステップT22に示す処理と、を行うブロックである。具体的には、注文取得部71は、注文者端末10からの要求に応じて、供給可能な飲食物のリストを記憶部62の供給者DB74から読み出して、通信部61を介して注文者端末10に送出する。
【0067】
また、注文取得部71は、注文者端末10から飲食物の注文情報を、通信部61を介して取得する。このとき、注文取得部71は、取得した注文情報に新たな注文のIDを追加して、配達者決定部72に送出し、通信部61を介して供給者端末11に送出すると共に、記憶部62の注文DB77に書き込む。
【0068】
配達者決定部72は、
図2のステップT23に示す処理を行うブロックである。具体的には、配達者決定部72は、注文取得部71からの情報に基づき、飲食物を提供する場所の住所を供給者DB74から取得すると共に、飲食物を配達する場所の住所を注文者DB76から取得する。次に、配達者決定部72は、飲食物を提供する場所の住所と、飲食物を配達する場所の住所と、記憶部62の配達者DB75とを用いて、配達者のマッチング処理を行い、配達者を決定する。次に、配達者決定部72は、決定した配達者の配達者端末12に上述の配達要求を、通信部61を介して送出する。
【0069】
状況取得部73は、注文に関する現在の状況を取得するものであり、
図2のステップT24およびステップT25に示す処理を行うブロックである。具体的には、状況取得部73は、上述の受領情報を配達者端末12から受信すると、該受領情報に基づき、記憶部62の注文DB77における配達者の現況を更新する。このとき、状況取得部73は、上記受領情報を、通信部61を介して注文者端末10に送出してもよい。また、状況取得部73は、上述の完了情報を配達者端末12から受信すると、該完了情報に基づき、記憶部62の注文DB77における配達者の現況を更新する。
【0070】
本実施形態では、状況取得部73は、供給者端末11から通信部61を介して可否情報を取得する。状況取得部73は、供給不可を示す可否情報を取得した場合、上記注文のキャンセルを決定して、記憶部62の注文DB77を更新する。また、状況取得部73は、上記キャンセルを示すキャンセル情報を、通信部61を介して注文者端末10に送出する。さらに、配達者決定部72が配達者を決定している場合、状況取得部73は、当該配達者の配達者端末12に上記キャンセル情報を、通信部61を介して送出する。なお、状況取得部73は、供給可能を示す可否情報を取得した場合、注文者端末10と、決定されていれば配達者端末12とに対し、当該可否情報を、通信部61を介して送出してもよい。
【0071】
(注文者端末)
図7は、注文者端末10の概略構成を示すブロック図である。
図7に示すように、注文者端末10は、制御部80、通信部81、および入出力部82を備える構成である。なお、
図7に示す制御部80、通信部81、および入出力部82は、
図3に示す制御部20、通信部21、および入出力部22と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。
【0072】
図7に示すように、制御部80は、注文部90および状況取得部91を備える構成である。注文部90は、供給可能な飲食物のリストを、通信部81を介してサーバ13に要求して取得し、取得した飲食物のリストを、入出力部82を介して表示出力する。また、注文部90は、注文者から入出力部82を介して注文が指示された場合、飲食物の注文情報を作成し、通信部81を介してサーバ13に送出する。
【0073】
状況取得部91は、上記注文に関する状況を示す状況情報を、サーバ13から通信部81を介して取得する。上記状況情報には、上記受領情報、上記キャンセル情報などが挙げられる。状況取得部91は、取得した上記状況情報を、入出力部82を介して表示出力する。これにより、注文者は、上記注文に関する状況を把握することができる。
【0074】
(注文の可否)
従来、サーバ13は、上記注文に対する応答として、確認(ACK)を受信していた。そして、上記注文情報を受信してから所定期間内に供給者端末11から上記確認を受信しなかった場合、上記注文のキャンセルを決定して、注文者端末10に通知していた。
【0075】
これに対し、本実施形態では、サーバ13は、上記注文に対する応答として、上記注文に対応する飲食物の供給の可否を示す可否情報を、供給者端末11から受信する。また、サーバ13は、供給不可を示す可否情報を受信した場合、上記注文のキャンセルを決定して、該キャンセルの情報を注文者端末10に送信する。従って、上記所定期間待機する必要がある従来の場合に比べて、上記注文のキャンセルを迅速に注文者端末10に通知することができる。
【0076】
(注文のキャンセル処理)
図8は、上記構成のサーバ13における注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。当該キャンセル処理は、
図2のステップT22とステップT24との間の周期的な割り込み処理として行われる。
【0077】
図8に示すように、状況取得部73は、注文取得部71が注文情報を供給者端末11に転送してから所定期間(例えば30分)内に、供給者端末11から可否情報を受信したか否かを判断する(S20およびS21)。上記可否情報を受信した場合(S22にてYES)、状況取得部73は、当該可否情報が供給不可を示す情報であるかを判断する(S22)。上記可否情報が供給不可を示す情報ではない場合、すなわち、上記可否情報が供給可能を示す情報である場合(S22にてNO)、状況取得部73は、記憶部62の注文DB77を更新する(S23)。その後、上記割り込み処理を終了し、
図2に示す元のルーチンに戻る。
【0078】
上記所定期間内に上記可否情報を受信しなかった場合(S21にてYES)、或いは、上記可否情報が供給不可を示す情報である場合(S22にてYES)、状況取得部73は、上記注文のキャンセルを決定し、記憶部62の注文DB77を更新する(S24)、次に、状況取得部73は、上記キャンセルを示すキャンセル情報を、注文者端末10と、配達者が決定されていれば配達者端末12とに送信する(S25)。その後、上記注文の処理を終了する。
【0079】
(付記事項)
なお、サーバ13は、供給者端末11の入出力部22と同様の機能を有する入出力部を備えてもよい。この場合、サーバ13のオペレータが各注文の状況を参照することができる。
【0080】
また、配達者は、個人であってもよいし、運送会社、タクシー会社など、複数の配達者を含む組織であってもよい。配達者が個人である場合、配達者端末12は、当該個人が所有する携帯端末であってもよい。また、配達者が組織である場合、配達者端末12は、上記組織において、配達者を割り当てるオペレータが利用する通信端末であってもよい。
【0081】
〔実施形態2〕
本発明の別の実施形態について、
図9および
図10を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図1~
図8に示すフードデリバリシステム1に比べて、供給者端末11の可否情報作成部32が、供給の不可理由(理由情報)を可否情報に追加する点が異なり、その他は同様である。
【0082】
図9は、
図5に示す画面50において、供給者が拒否ボタン53を選択した場合に入出力部22に表示される、上記可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
図9に示す画面100には、上記供給の不可理由(注文の拒否理由)が複数個列挙されている。上記不可理由の左側にはチェックボックスが設けられており、該チェックボックスのチェックを入れることにより、不可理由を選択できる。さらに、
図9に示す画面100には、当該理由を自由に入力するためのコメント入力欄が設けられている。
【0083】
図10は、上記可否情報を供給者端末11からサーバ13に送信する場合における処理の流れを示すシーケンス図である。
図10に示すように、供給者端末11の可否情報作成部32は、上記注文に対応する飲食物の供給が不可能である旨と、
図9に示す画面100において、供給者が選択または入力した不可理由とを含む可否情報を作成し、通信部21を介してサーバ13に送出する(T70)。
【0084】
サーバ13の状況取得部73は、上記可否情報を供給者端末11から受信すると(T60)、上記注文のキャンセルを決定し(T61)、上記不可理由に基づき、キャンセル理由を作成する(T62)。例えば、上記不可理由が「店舗混雑」である場合、そのまま「店舗混雑」とのキャンセル理由を作成してもよいし、上記不可理由を変換して「店舗混雑の為、申し訳ございません。」とのキャンセル理由を作成してもよい。なお、
図8において、上記所定期間内に上記可否情報を受信しなかった場合にも(S21にてYES)、状況取得部73は、「店舗混雑の為、申し訳ございません。(xx分以上店舗未応答)」とのキャンセル理由を作成してもよい。
【0085】
次に、サーバ13の状況取得部73は、上記注文をキャンセルする旨と上記キャンセル理由とを含むキャンセル情報を注文者端末10に送信する(T63)。注文者端末10の状況取得部91は、上記キャンセル情報をサーバ13から受信すると(T50)、注文がキャンセルされた旨とキャンセル理由とを、入出力部82を介して表示出力する(T51)。これにより、注文者は、上記注文がキャンセルされた理由を把握することができ、次の注文の参考にすることができる。
【0086】
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図11を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図9および
図10に示すフードデリバリシステム1に比べて、サーバ13の状況取得部73が注文者端末10に送信するキャンセル情報に、再注文を促進するための促進用情報が追加される点が異なり、その他は同様である。促進用情報が追加されることにより、再注文を獲得できる可能性が上昇することが期待される。なお、促進用情報は、供給者の不可理由との関連性があるものが望ましい。
【0087】
図11は、上記促進用情報セットRIの具体例を示す図である。各促進用情報には、当該情報を利用するか否かを示す設定情報SIが対応付けられている。
図11の例では、機能ONのチェックが入っている情報が利用される。この設定情報SIは状況取得部73にて設定可能である。上記促進用情報セットRIは、同じ供給者の他の飲食物を進める情報群RI1と、他の供給者の飲食物を進める情報群RI2と、供給者が独自に設定した情報群RI3と、その他の情報群RI4と、に分けられる。
【0088】
状況取得部73は、
図9に示す不可理由に基づいて促進用情報を選択する。例えば、状況取得部73は、上記不可理由が店舗混雑または臨時休業である場合、情報群RI2の中から促進用情報を選択する。また、状況取得部73は、上記不可理由が品切れである場合、情報群RI1および情報群RI2の中から促進用情報を選択する。また、状況取得部73は、上記不可理由がその他である場合、情報群RI4の中から促進用情報を選択する。そして、状況取得部73は、上記不可理由がコメント入力である場合、情報群RI3の中から促進用情報を選択する。
【0089】
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図12~
図15を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図9および
図10に示すフードデリバリシステム1に比べて、配達者端末12が、配達の不可を示す旨と不可理由とを含む可否情報をサーバ13に追加されている点が異なり、その他は同様である。
【0090】
図12は、本実施形態のフードデリバリシステム1における配達者端末12の概略構成を示すブロック図である。
図12に示すように、配達者端末12は、制御部110、通信部111、入出力部112、および測位部113を備える構成である。なお、
図12に示す制御部110、通信部111、および入出力部112は、
図3に示す制御部20、通信部21、および入出力部22と同様のハードウェア構成であるので、その説明を省略する。
【0091】
測位部113は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを利用して測位衛星からの電波を、測位用アンテナ(図示せず)を介して受信し、受信した電波から配達者端末12の現在地の情報(経度および緯度)を算出するものである。測位部113は、算出した現在地の情報を制御部110に送信する。
【0092】
制御部110は、配達者情報作成部120、配達要求取得部121、および可否情報作成部122を備える構成である。配達者情報作成部120は、
図2のステップT40に示す配達者情報を、測位部113からの情報、配達者から入出力部112を介しての入力などに基づき作成するものである。配達者情報作成部120は、作成した配達者情報を、通信部111を介してサーバ13に送出する。
【0093】
配達要求取得部121は、
図2のステップT41に示す配達要求を、サーバ13から通信部111を介して取得するものである。配達要求取得部121は、取得した配達要求を、入出力部112を介して表示する。配達者は、表示された配達者情報を参照することにより、供給者が飲食物を提供する場所に移動する。
【0094】
可否情報作成部122は、配達者から入出力部112を介しての指示に基づき、配達の可否に関する可否情報を作成するものである。可否情報作成部122は、作成した可否情報を、通信部111を介してサーバ13に送出する。
【0095】
図13は、入出力部112に表示される、上記可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
図13に示す画面130には、配達要求に含まれる情報131が含まれ、上記配達を承認するための承認ボタン132と、上記配達を拒否するための拒否ボタン133とが含まれている。
図13の例では、配達要求に含まれる情報131として、飲食物の受渡場所、飲食物の配達場所、および飲食物の内容が表示される。配達者は、入出力部112を介して承認ボタン132を選択すると、可否情報作成部122は、上記配達が可能である旨を示す可否情報を作成し、通信部111を介してサーバ13に送出する。
【0096】
図14は、
図13に示す画面130において、配達者が拒否ボタン133を選択した場合に入出力部112に表示される、上記可否情報を作成するための画面の一例を示す図である。
図14に示す画面140には、上記配達の不可理由(配達の拒否理由)が複数個列挙されている。上記不可理由の左側にはチェックボックスが設けられており、該チェックボックスのチェックを入れることにより、不可理由を選択できる。さらに、
図14に示す画面140には、当該理由を自由に入力するためのコメント入力欄が設けられている。
【0097】
図14に示す画面140において、配達者が入出力部112を介して選択または入力すると、可否情報作成部122は、上記注文に対応する飲食物の配達が不可能である旨と、配達者が選択または入力した不可理由とを含む可否情報を作成し、通信部111を介してサーバ13に送出する。従って、配達者は、種々の理由により飲食物を配達できなくなった場合でも、当該配達の不可を能動的に通知することができる。
【0098】
図15は、本実施形態のサーバ13において、配達不可による注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。当該キャンセル処理は、
図2のステップT23とステップT24との間の周期的な割り込み処理として行われる。
【0099】
図15に示すように、状況取得部73は、配達者決定部72が配達依頼を配達者端末12に送信してから所定期間(例えば30分)内に、配達者端末12から可否情報を受信したか否かを判断する(S30およびS31)。上記可否情報を受信した場合(S30にてYES)、状況取得部73は、当該可否情報が配達不可を示す情報であるかを判断する(S32)。上記可否情報が配達不可を示す情報ではない場合、すなわち、上記可否情報が配達可能を示す情報である場合(S32にてNO)、状況取得部73は、記憶部62の注文DB77を更新する(S33)。その後、上記割り込み処理を終了し、
図2に示す元のルーチンに戻る。
【0100】
一方、上記所定期間内に上記可否情報を受信しなかった場合(S31にてYES)、或いは、上記可否情報が配達不可を示す情報である場合(S32にてYES)、状況取得部73は、上記注文のキャンセルを決定し、記憶部62の注文DB77を更新する(S34)、次に、状況取得部73は、上記可否情報における不可理由に基づき、キャンセル理由を作成する(S35)。例えば、上記不可理由が「空車なし」である場合、「空車なしの為、申し訳ございません。」とのキャンセル理由を作成してもよい。なお、上記所定期間内に上記可否情報を受信しなかった場合にも(S31にてYES)、状況取得部73は、「空車なしの為、申し訳ございません。(xx分以上配達者未割当)」とのキャンセル理由を作成してもよい。
【0101】
次に、状況取得部73は、上記注文をキャンセルする旨と上記キャンセル理由とを含むキャンセル情報を注文者端末10と供給者端末11とに送信する(S36)。その後、上記注文の処理を終了する。これにより、供給者は、上記注文に対応する飲食物の作成を中止することができる。また、注文者は、上記注文が配達不可によりキャンセルされた理由を把握することができ、次の注文の参考にすることができる。
【0102】
〔実施形態5〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図16を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図12~
図15に示すフードデリバリシステム1に比べて、サーバ13の状況取得部73が注文者端末10に送信するキャンセル情報に、再注文を促進するための促進用情報が追加される点が異なり、その他は同様である。促進用情報が追加されることにより、再注文を獲得できる可能性が上昇することが期待される。
【0103】
図16は、上記促進用情報セットRJの具体例を示す図である。各促進用情報には、当該情報を利用するか否かを示す設定情報SJが対応付けられている。
図11の例では、機能ONのチェックが入っている情報が利用される。この設定情報SJは状況取得部73にて設定可能である。上記促進用情報セットRJは、配達者が独自に設定した情報群RJ1と、その他の情報群RJ2と、に分けられる。
【0104】
状況取得部73は、
図14に示す不可理由に基づいて促進用情報を選択する。例えば、状況取得部73は、上記不可理由がコメント入力以外である場合、情報群RJ2の中から促進用情報を選択する。そして、状況取得部73は、上記不可理由がコメント入力である場合、情報群RJ1の中から促進用情報を選択する。
【0105】
〔実施形態6〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図17を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図12~
図15に示すフードデリバリシステム1に比べて、サーバ13は、所定のキャンセル条件を満たす場合に、キャンセルを決定する点が追加されており、その他は同様である。
【0106】
上記キャンセル条件の例としては、緊急地震情報を受信した場合、災害関連のシステム情報(台風情報、大雨警報など)を受信した場合、などが挙げられる。
【0107】
図17は、本実施形態のサーバ13において、上記所定のキャンセル条件に基づく注文のキャンセル処理の流れを示すフローチャートである。当該キャンセル処理は、上記キャンセル条件を満たした場合の割り込み処理として行われる。
【0108】
図17に示すように、状況取得部73は、未完了である全ての注文のキャンセルを決定し、記憶部62の注文DB77を更新する(S40)、次に、状況取得部73は、該当するキャンセル条件をキャンセル理由として作成する(S41)。
【0109】
次に、状況取得部73は、上記注文をキャンセルする旨と上記キャンセル理由とを含むキャンセル情報を、未完了である全ての注文に関連する注文者端末10、供給者端末11、および配達者端末12に送信する(S42)。その後、上記注文の処理を終了する。これにより、供給者は、上記注文に対応する飲食物の作成を中止することができる。また、配達者は、上記注文に対応する配達を中止することができる。また、注文者は、上記注文が上記キャンセル条件に該当したことによりキャンセルされた理由を把握することができる。
【0110】
〔実施形態7〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図18および
図19を参照して説明する。
【0111】
図18は、本実施形態のフードデリバリシステム1におけるサーバ13の概略構成を示すブロック図である。
図18に示すサーバ13は、
図12~
図15に示すフードデリバリシステム1に比べて、サーバ13の制御部60にレポート作成部74が追加されている点が異なり、その他の構成は同様である。
【0112】
レポート作成部74は、キャンセルされた注文の情報を注文DB77から抽出して、レポートを作成するものである。レポート作成部74は、作成したレポートを供給者端末11および配達者端末12に送信する。
【0113】
図19は、注文DB77から抽出された注文の情報の例を表形式で示す図である。
図19に示すように、上記注文の情報には、日付、注文時刻、対象となる供給者および配達者、或いはシステム自動応答、不可理由、およびキャンセル時刻が含まれている。
【0114】
具体的には、レポート作成部74は、或る供給者が原因でキャンセルされた注文の情報を注文DB77から抽出し、抽出した注文の情報に基づいて、飲食物の供給の改善を促すための注意喚起を示すレポートを作成する。レポート作成部74は、作成したレポートを当該供給者の供給者端末11に送信する。これにより、供給者に対して供給不可に対する対策の検討を促したり、供給者が運営改善を図ったりすることができる。
【0115】
不可理由によるキャンセルに基づく注意喚起の例としては、下記のものが挙げられる。
・店舗混雑による拒否の対策をお願いします。
・飲食物Aの欠品の対策をお願いします。
・金曜日は注文が多い傾向があります。
【0116】
また、可否情報を所定期間内に受信しなかったことによるキャンセルに基づく注意喚起の例としては、下記のものが挙げられる。
・店舗未応答の対策をお願いします。
【0117】
その他、サーバ13のオペレータから上記注意喚起を自由に入力してもよい。
【0118】
また、レポート作成部74は、或る配達者が原因でキャンセルされた注文の情報を注文DB77から抽出し、抽出した注文の情報に基づいて、配達の改善を促すための注意喚起を示すレポートを作成する。レポート作成部74は、作成したレポートを当該配達者の配達者端末12に送信する。これにより、配達者に対して配達不可に対する対策の検討を促したり、配達者が運営改善を図ったりすることができる。
【0119】
不可理由によるキャンセルに基づく注意喚起の例としては、下記のものが挙げられる。
・車両不足による拒否の対策をお願いします。
・人員不足による拒否の対策をお願いします。
・金曜日は配達が多い傾向があります。
【0120】
また、可否情報を所定期間内に受信しなかったことによるキャンセルに基づく注意喚起の例としては、下記のものが挙げられる。
・配達者未応答の対策をお願いします。
【0121】
その他、サーバ13のオペレータから上記注意喚起を自由に入力してもよい。
【0122】
図20は、上記注意喚起の送信処理を示すシーケンス図である。
図19に示すように、サーバ13は、供給者が原因でキャンセルされた注文の情報に基づいて、飲食物の供給の改善を促すための注意喚起を示すレポートを作成し、当該供給者の供給者端末11に送信する(T80)。また、サーバ13は、配達者が原因でキャンセルされた注文の情報に基づいて、配達の改善を促すための注意喚起を示すレポートを作成し、当該配達者の配達者端末12に送信する(T81)。
【0123】
なお、
図20に示すように、サーバ13は、ステップT80およびステップT81にて作成したレポートを、フードデリバリシステム1の運営者が利用する運営者端末15に送信してもよい(T82)。
【0124】
〔実施形態8〕
本発明のさらに別の実施形態について、
図21を参照して説明する。本実施形態のフードデリバリシステム1は、
図18~
図20に示すフードデリバリシステム1に比べて、サーバ13のレポート作成部74が作成するレポートの内容が異なり、その他は同様である。
【0125】
本実施形態では、レポート作成部74は、或る供給者が原因でキャンセルされた注文の情報を注文DB77から抽出し、抽出した注文の情報の履歴を、レポートとして当該供給者の供給者端末11に送信する。また、レポート作成部74は、或る配達者が原因でキャンセルされた注文の情報を注文DB77から抽出し、抽出した注文の情報の履歴を、レポートとして当該配達者の配達者端末12に送信する。上記履歴は、毎日、毎週、毎月など、定期的に配信されることが望ましい。
【0126】
図21は、上記履歴の送信処理を示すシーケンス図である。
図21に示すように、サーバ13は、供給者のそれぞれについて、該供給者が原因でキャンセルされた注文の情報の履歴を作成し、当該供給者の供給者端末11にそれぞれ送信する(T90)。また、サーバ13は、配達者のそれぞれについて、該配達者が原因でキャンセルされた注文の情報の履歴を作成し、当該配達者の配達者端末12に送信する(T91)。
【0127】
なお、
図21に示すように、サーバ13は、ステップT90およびステップT91にて作成した全ての履歴を、フードデリバリシステム1の運営者端末15と、システム開発者が利用するシステム開発者端末16とに送信してもよい(T92およびT93)。これにより、運営者およびシステム開発者は、上記履歴に基づいてフードデリバリシステム1の設定変更等を検討することができる。
【0128】
〔ソフトウェアによる実現例〕
注文者端末10、供給者端末11、配達者端末12、およびサーバ13(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部20・60・80・110に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0129】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0130】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0131】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0132】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0133】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0134】
例えば、上記実施形態では、フードデリバリシステム1について説明しているが、これに限定されるものではなく、注文者が注文した、飲食物以外の任意の商品を供給者が供給し、配達者が配達する任意の商品配送システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0135】
1 フードデリバリシステム(商品配送システム)
10 注文者端末(注文者用の端末)
11 供給者端末(供給者用の端末)
12 配達者端末(配達者用の端末)
13 サーバ(管理サーバ)
14 通信ネットワーク
15 運営者端末
16 システム開発者端末
20、60、80、110 制御部
21、61、81、111 通信部
22、82、112 入出力部
30 飲食物情報作成部
31 注文取得部(取得部)
32 可否情報作成部(送信部)
62 記憶部
70 情報収集部
71 注文取得部(指示部)
72 配達者決定部
73 状況取得部(可否取得部、通知部)
74 レポート作成部
90 注文部
91 状況取得部
113 測位部
120 配達者情報作成部
121 配達要求取得部
122 可否情報作成部