(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023061919
(43)【公開日】2023-05-02
(54)【発明の名称】回路基板、コンピュータ装置及び接続装置
(51)【国際特許分類】
H05K 1/14 20060101AFI20230425BHJP
G06F 1/18 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
H05K1/14 H
G06F1/18 E
G06F1/18 F
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022167915
(22)【出願日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】10 2021 127 209.2
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ダニヤル・ノール
【テーマコード(参考)】
5E344
【Fターム(参考)】
5E344AA02
5E344AA16
5E344AA22
5E344BB03
5E344BB06
5E344CC05
5E344CD18
5E344DD07
5E344EE13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンピュータ装置のための回路基板、コンピュータ装置及び接続装置を提供する。
【解決手段】コンピュータ装置のための回路基板1であって、第1フォームファクタの第1アドオンカード4を、回路基板1に接続するように構成されている第1コネクタ2と、少なくとも1つの第2フォームファクタの少なくとも1つの第2アドオンカード5を、回路基板1に接続するように構成されている少なくとも1つの第2コネクタ3と、締結装置6とを備えている。第1コネクタ2は、少なくとも1つの第2コネクタ3よりも小さな高さH1を有する。第1コネクタ2と少なくとも1つの第2コネクタ3とは、第1アドオンカード4と少なくとも1つの第2アドオンカード5とが締結装置6に取り付け可能であるように、回路基板1に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置のための回路基板であって、
第1フォームファクタの第1アドオンカードを、回路基板に接続するように構成されている第1コネクタと、
少なくとも1つの第2フォームファクタの少なくとも1つの第2アドオンカードを、回路基板に接続するように構成されている少なくとも1つの第2コネクタと、
締結装置とを備え、
前記第1コネクタは、少なくとも1つの前記第2コネクタよりも小さな高さを有し、
前記第1コネクタと少なくとも1つの前記第2コネクタとは、前記第1アドオンカードと少なくとも1つの前記第2アドオンカードとが前記締結装置に締結されることが可能であるように、回路基板に配置されている、回路基板。
【請求項2】
前記締結装置はスペーサボルトを含み、前記スペーサボルトは、回路基板と反対を向いている側に内ネジを有する、請求項1記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1コネクタは、第1接続タイプ、特に規格M.2 KeyEによるコネクタであり、少なくとも1つの前記第2コネクタは、少なくとも1つの第2接続タイプ、特に規格M.2 KeyMによるコネクタである、請求項1記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1コネクタへの挿入方向は、少なくとも1つの前記第2コネクタへの挿入方向と平行であり、前記第1コネクタは、前記締結装置と少なくとも1つの前記第2コネクタとの間の線上に配置され、
前記第1コネクタは、少なくとも1つの前記第2コネクタよりも前記締結装置から小さな距離で、回路基板に配置されている、請求項1記載の回路基板。
【請求項5】
請求項1記載の回路基板と、
第1コネクタに接続された、第1フォームファクタの第1アドオンカード、及び/又は、
少なくとも1つの第2コネクタに接続された、少なくとも1つの第2フォームファクタの少なくとも1つの第2アドオンカードとを備え、
前記第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの前記第2アドオンカードが締結装置に取り付けられ、
前記第1アドオンカードは、前記回路基板と少なくとも1つの前記第2アドオンカードとの間に配置されている、コンピュータ装置。
【請求項6】
少なくとも1つの前記第2コネクタから前記締結装置に向けて少なくとも1つの前記第2アドオンカードが有する長さよりも、前記第1アドオンカードは、前記第1コネクタから前記締結装置に向けて短い長さを有し、
前記第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの前記第2アドオンカードは、それぞれ、前記第1コネクタ又は少なくとも1つの前記第2コネクタと反対を向いている側で、前記締結装置に取り付けられている、請求項5記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
接続装置であって、
請求項1記載の回路基板の締結装置の中にねじ込まれることに適合された外ネジを有する第1部分と、
前記第1部分と反対を向いている接続装置の端部に配置されている第2部分であり、接続装置は、第2部分に内ネジを含み、接続装置は、第2部分に、アドオンカードでの凹部に係合するように構成された突起部をさらに含む、第2部分とを備えている、接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ装置のための回路基板、コンピュータ装置及び接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のコンピュータシステムに関しては、可能な限りコンパクトで、かつ、空間効率のよいコンピュータシステムを作成することが目的であることが多い。しかしながら、同時に、そのようなコンピュータシステムに高度の機能性を提供することも望まれている。従って、解決すべき問題は、可能な限り多くの構成要素を、省スペースでコンピュータシステムの中に配置することである。
【発明の概要】
【0003】
本発明の1つの目的は、上記の問題を解決又は緩和することである。
【0004】
上記の目的は、独立の請求項の発明内容によって解決される。本発明のその他の実施形態は、従属の請求項に開示されている。
【0005】
第1の態様によれば、コンピュータ装置のための回路基板は、第1フォームファクタの第1アドオンカードを、回路基板に接続するように構成されている第1コネクタと;少なくとも1つの第2フォームファクタの少なくとも1つの第2アドオンカードを、回路基板に接続するように構成されている少なくとも1つの第2コネクタと;締結装置とを備え;第1コネクタは、少なくとも1つの第2コネクタよりも小さな高さを有し;第1コネクタと少なくとも1つの第2コネクタとは、第1アドオンカードと少なくとも1つの第2アドオンカードとが締結装置に締結されることが可能であるように、回路基板に配置されている。
【0006】
本明細書に開示される回路基板の利点は、異なるフォームファクタを有し、異なるコネクタを介して回路基板に接続されるアドオンカードが、単一の締結装置を介して回路基板に取り付け可能であることである。このような締結装置は、例えば、はんだ付け、ネジ付け、又は他の方法で回路基板に取り付けられるので、このような締結装置は、回路基板での空間を占める。従って、少なくとも2つのアドオンカードを共通の締結装置に取り付けることは、各アドオンカードに別個の締結装置を設ける必要性をなくして、スペースを節約する。回路基板でのこのような締結装置を節約することにより、回路基板で構成要素又は電気ラインのためにさらに多くのスペースが利用可能となる。
【0007】
ここで、第1コネクタ又は少なくとも1つの第2コネクタの高さは、それぞれのアドオンカードが配置される回路基板からの距離を規定する。従って、高さが小さいということは、第1アドオンカードが、少なくとも1つの第2アドオンカードより回路基板の表面に近接して配置されていることを意味する。ここでの利点は、アドオンカードを層状に配置することができることであり、従って、アドオンカードによって占有される回路基板でのスペースが少なくなる。
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、回路基板であって、締結装置はスペーサボルトを含み、スペーサボルトは、回路基板と反対を向いている側に内ネジを有する。
【0009】
特に、そのような締結装置を介して、例えば、第1アドオンカードのみが回路基板に配置される場合に、この第1アドオンカードを締結装置に固定するためにネジを使用することができるので、そのような締結装置は有利である。しかしながら、任意に、一端に外ネジを伴うボルトを有する接続装置を締結装置にねじ込んで、少なくとも1つの第2アドオンカードを接続装置のボルトと反対を向いている側の端部に固定することも可能である。スペーサボルトは、例えば、回路基板にはんだ付け、ネジ止め、又は他の方法で締結してよい。
【0010】
少なくとも1つの実施形態によれば、第1コネクタは、第1接続タイプ、特に規格M.2 KeyEによるコネクタであり、少なくとも1つの第2コネクタは、少なくとも1つの第2接続タイプ、特に規格M.2 KeyMによるコネクタである。
【0011】
ここでの利点は、この方式で、異なる接続規格に対応するアドオンカードが、省スペースで回路基板に配置できることである。
【0012】
少なくとも1つの実施形態によれば、第1コネクタへの挿入方向は、少なくとも1つの第2コネクタへの挿入方向と平行であり、第1コネクタは、締結装置と少なくとも1つの第2コネクタとの間の線上に配置され;第1コネクタは、少なくとも1つの第2コネクタよりも締結装置から小さな距離で、回路基板に配置されている。
【0013】
ここでの利点は、回路基板から見た場合に、第1アドオンカードと少なくとも1つの第2アドオンカードとを互いに上方に配置することができることである。換言すれば、第1アドオンカードは、回路基板と少なくとも1つの第2アドオンカードとの間に取り付け可能である。これにより、アドオンカードの特に省スペースな配置が可能となる。
【0014】
第2の態様によれば、コンピュータ装置は、第1の態様に係る回路基板と;第1コネクタに接続された、第1フォームファクタの第1アドオンカード;及び/又は、少なくとも1つの第2コネクタに接続された、少なくとも1つの第2フォームファクタの少なくとも1つの第2アドオンカードとを備え;第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの第2アドオンカードが締結装置に取り付けられ;第1アドオンカードは、回路基板と少なくとも1つの第2アドオンカードとの間に配置されている。
【0015】
利点及び実施形態は、第1の態様の利点及び実施形態に実質的に対応する。回路基板でのスペースの節約は、回路基板に1つの締結装置のみを設けることによって達成され、第1アドオンカードと少なくとも1つの第2アドオンカードとは、コンピュータ装置内の同じ領域に配置することができる。このようにして、コンピュータ装置は、そのようなアドオンカードを有する従来のコンピュータ装置と比較して、さらにコンパクトに構築することができる。このようにして、必要に応じて、2つ以上のアドオンカード、又は第1の及び/又は少なくとも1つの第2アドオンカードのうちの1つのみを、回路基板に複数のアドオンカードのための過剰なスペースを提供する必要なく、コンピュータ装置内に配置することができる。
【0016】
少なくとも1つの実施形態によれば、第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの第2アドオンカードは、それぞれ、第1コネクタ又は少なくとも1つの第2コネクタと反対を向いている側で、締結装置に取り付けられている。
【0017】
有利なこととして、第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの第2アドオンカードの、安全かつ安定的な締結が確実にされる。
【0018】
本明細書で、第1アドオンカード及び/又は少なくとも1つの第2アドオンカードの反対側面は、例えば、アドオンカードが各コネクタに接続されている側面から反対側面の端に位置するそれぞれのアドオンカードの側面を指す。しかし、これに代えて、反対側面は、各コネクタに接続された側面と90度の角度を形成するアドオンカードの側面であってよい。
【0019】
第3の態様によれば、接続装置は、第1の態様に係る回路基板の締結装置の中にねじ込まれることに適合された外ネジを有する第1部分と;第1部分と反対を向いている接続装置の端部に配置されている第2部分であり、接続装置は、第2部分に内ネジを含み、接続装置は、第2部分に、アドオンカードでの凹部に係合するように構成された突起部をさらに含む、第2部分とを備えている。
【0020】
有利なこととして、複数のアドオンカードを第1の態様による回路基板の締結装置に取り付けることができる、接続装置が提供される。あるいは、ここに開示された接続装置は、第1アドオンカードが存在しない場合でも、少なくとも1つの第2アドオンカードを締結装置に取り付けるために使用することができる。
【0021】
さらに有利な実施形態が、添付の図面を参照して、後に説明される。図では、実質的に同じ機能を有するユニットに対して同一の参照記号が使用される。しかし、これらの単位は、全ての細部で同一である必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施形態による回路基板の斜視図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態による回路基板を有するコンピュータ装置の上面図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態による第1及び第2コネクタの側面図を示す。
【
図4】本発明の一実施形態による締結装置の取り付け孔とスペーサボルトとを示す。
【
図5】本発明の一実施形態による接続装置の上面図及び断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の一実施形態による回路基板1の斜視図を示す。回路基板1は、例えば、コンピュータ装置のシステム基板又は他のプリント回路基板(PCB)である。第1コネクタ2と第2コネクタ3とは、回路基板の表面上に配置されている。ここに示す例示的な実施形態で、第1コネクタ2は、M.2 KeyE規格に従うコネクタであり、第2コネクタ3は、M.2 KeyM規格に従うコネクタである。しかしながら、第1コネクタ2と第2コネクタ3とは、もちろん、異なる規格のコネクタであってよく、及び/又は、両方のコネクタ2,3は、同じ接続規格に準拠してよい。
【0024】
第1アドオンカード4は、第1コネクタ2に差し込まれる。第1アドオンカード4は、これが回路基板1の表面に平行に延びるように第1コネクタ2に挿入される。第1アドオンカード4は、例えば、無線LANモジュールを提供するアドオンカードである。しかしながら、これに代えて、第1アドオンカードは、任意の他のアドオンカードに相当してよい。
【0025】
第2アドオンカード5は、第2コネクタ3に差し込まれる。第2アドオンカード5は、これが回路基板1の表面に平行に延びるように第2コネクタ3に挿入される。第2アドオンカード5は、ここに示す例示的な実施形態での固体ドライブ(SSD)カードであるが、さらに、任意の他の機能性を提供してよい。
【0026】
本明細書に示される例示的な実施形態で、第1コネクタ2は、回路基板1の表面から延びる第2コネクタ3よりも小さい(low)高さを有する。ここに示す例示的な実施形態で、第2コネクタ3は、第1コネクタ2と比較して約2倍の高さを有する。第1コネクタ2と第2コネクタ3との高さが異なるため、第1アドオンカード4と第2アドオンカード5とは、回路基板1の上方での高さが異なるように対応して配置されている。
【0027】
さらに回路基板1は、締結装置6を備えている。締結装置6は、
図1の描画ではアドオンカード4,5によって大きく隠されている。これをさらに、
図4を参照して詳細に説明する。締結装置6は、コネクタ2,3と反対を向いている各アドオンカード4,5の端部を回路基板1に締結するように構成されている。この目的のために、アドオンカード4,5は凹部7を有する。
図1による例示では、この凹部は、一例として、第2アドオンカード5上に見られる。凹部7は、本明細書に示される例示的な実施形態で半円形であるが、さらに、別の形状を有してよい。この凹部7では、第1アドオンカード4は締結装置6に直接締結されることができ、第2アドオンカード5は接続装置を介して回路基板1に締結されることができる。
図5を参照して説明する。
【0028】
第1アドオンカード4と第2アドオンカード5とは、異なるフォームファクタを有する。ここに示す例示的な実施形態で、アドオンカード4,5のこれらの異なるフォームファクタは、コネクタ2,3と締結装置6との間に異なる延長の長さを有する。回路基板1の延長の長さに対して横断方向であり回路基板1の表面に平行な方向での幅は、ここに示す例示的な実施形態での両方のフォームファクタに対して実質的に同じである。
【0029】
第1コネクタ2は、第2コネクタ3よりも締結装置6の近くに配置されている。特に、コネクタ2,3と反対を向いているアドオンカード4、5の端部が、回路基板1の上方で、実質的に互いに上方に位置し、回路基板1での一方の締結装置6に締結できるように、第1コネクタ2と第2コネクタ3とが回路基板に配置されている。ここに示す例示的な実施形態で、締結装置6からの第1コネクタ2の距離は、第1アドオンカード4の長さに対応し、締結装置6からの第2コネクタ3の距離は、第2アドオンカード5の長さに対応する。
【0030】
さらに、第1コネクタ2は、締結装置6と第2コネクタ3との間の線上に配置され、第1アドオンカード4と第2アドオンカード5とは、回路基板1の上方で、実質的に互いに上方に配置されている。ここに示す実施形態で、第1コネクタ2と第1アドオンカード4とは、回路基板1と第2アドオンカード5との間に配置されている。このようにして、第1及び第2アドオンカード4,5がそれぞれ回路基板1の真上に配置される実施形態と比較して、回路基板1上に確保する必要があるスペースが実質的に少なくなる。
【0031】
図示の実施形態で、回路基板1は、本明細書で詳細に説明しない、追加の構成要素8を有する。第2コネクタ3の高さが大きく、第1アドオンカード4の長さが短い(小さい)ため、このような追加の構成要素8は、例えば、回路基板1での第2アドオンカード5の下であって、第1アドオンカード4が延びない領域に配置されてよい。追加の構成要素8は、例えば、トランジスタ、コンピュータチップ、キャパシタ、又はコンピュータシステムで使用される他の構成要素を含む。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態によるコンピュータ装置9の上面図を示す。コンピュータ装置9は、回路基板1を有する。回路基板1は、
図1を参照して説明した回路基板1とほぼ対応する。第1コネクタ2と第2コネクタ3とが、回路基板1に配置されている。第1アドオンカード4は第1コネクタ2に挿入され、第2アドオンカード5は第2コネクタ3に挿入される。第2コネクタ3は、第1コネクタ2よりも大きな高さを有する。従って、第1コネクタ2と第1アドオンカード4とは、ここに示すコンピュータ装置9と回路基板1との上面図から見て、第2アドオンカード5の下方に配置されている。従って、第1コネクタ2と第1アドオンカード4とは破線で示されている(
図2)。
【0033】
第1アドオンカード4と第2アドオンカード5とは、回路基板1での共通の締結装置6に取り付けられている。回路基板1では、この締結装置6は例えば、取り付け孔と、その上に配置されたスペーサボルトとを含む。これは後に、
図4を参照してさらに詳細に説明する。従って、ここに示す例示的な実施形態で、1つの取り付け孔と、回路基板1に取り付けられた1つのスペーサボルトとだけが、複数のアドオンカード4,5を回路基板に締結するために必要とされる。この目的のために、アドオンカード4,5はそれぞれ、締結装置6の領域に凹部7を有する。その他の構成要素8が、回路基板1に示されているが、詳細は説明しない。
【0034】
図1及び
図2に記載の実施形態は、それぞれ、第1コネクタ及び第2コネクタ、ならびに第1アドオンカード及び第2アドオンカードを示す。しかしながら、代替的に、その他の第2コネクタ、及びその他の第2アドオンカードも、当然ながら存在してよい。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態による第1コネクタ2と第2コネクタ3とを示す。
図3の左側に示す第1コネクタ2は、例えば
図1及び
図2を参照して説明した第1コネクタ2に対応する。
図3の右側に示す第2コネクタ3は、例えば
図1及び
図2を参照して説明した第2コネクタ3に対応する。
図3は、コネクタ2,3の側面図を示す。
【0036】
コネクタ2,3は、それぞれ、回路基板、例えば
図1、
図2に係る回路基板1に、コネクタ2,3を機械的に締結することを可能にした締結ボルト10を有する。また、コネクタ2,3はピン11を有する。ピン11を介して、コネクタ2,3は回路基板でのラインに電気的に接続できる。締結ボルト10及びピン11と反対を向いている側に、コネクタ2,3は、アドオンカード、例えば、
図1及び
図2に係る第1又は第2アドオンカードが挿入できる差し込み接続部(plug-in connections)12を有する。
【0037】
第1コネクタ2は第1高さH1を有する。この第1高さH1は、コネクタ2が回路基板に締結されている側面と、この側面と反対を向いている反対側面との間の第1コネクタ2の延長に対応する。反対側面には、差し込み接続部12が配置されている。第2コネクタ3は、対応する高さH2を有する。第1高さH1は、第2高さH2よりも小さい。高さH1は、例えば4.2mmである。高さH2は、例えば8.5mmである。
【0038】
本発明の一実施形態に係り、
図4は、
図4の左側に示される取り付け孔13と、
図4の右側に示されるスペーサボルト14とを示す。取り付け孔13とスペーサボルト14とは、例えば
図1及び
図2を参照して説明した締結装置の例示的な部分である。
図4での上面図に示されている取り付け孔13は、回路基板内の取り付け孔であり、その中央に、例えば、
図1及び
図2に係る回路基板1のような回路基板での部分ボア又は貫通ボア15を有する。接点16は、例えば締結装置を基礎付ける(grounding)ために、ボア15の周囲に配置されている。
【0039】
図4に断面図で示すスペーサボルト14は、第1部分Aと第2部分Bとを有する。第1部分Aではスペーサボルト14は、円周方向の凹部17を側面に有する。円周方向の凹部17は、第1部分Aの一部が凹部17で突出するようにして、スペーサボルト14が取り付け孔13のボア15に挿入できるように構成されている。
【0040】
スペーサボルト14の第2部分Bでは、スペーサボルト14はさらに、円周方向の凹部18を有する。
図1及び
図2を参照して説明したように、第2部分Bでの凹部18でスペーサボルト14の突出する部分は、第1アドオンカードの対応する凹部に係合するように構成されている。
【0041】
さらにスペーサボルト14は、第2部分Bに開いて設けられている内ネジ19を含む。例えば、
図1及び
図2を参照すると、第1アドオンカード4のみが上述したように回路基板に配置されている場合に、第1アドオンカードは、内ネジ19にネジをねじ込む(ネジ結合する)ことによって、スペーサボルト14に固定される。これにより第1アドオンカードが締結される。これに代えて又はこれに加えて、第2アドオンカード5が回路基板に取り付けられる場合に、接続装置は、例えば
図5を参照して後述するように、内ネジ19にねじ込まれ、第2アドオンカード5が接続装置を介してスペーサボルト14に固定される。
【0042】
本発明の一実施形態に係り、
図5は、
図5の左側に示される接続装置20の上面図と、
図5の右側に示される接続装置20の断面とを示す。
【0043】
接続装置20は、第1部分Cと、第1部分Cの反対側にある第2部分Dとを有する。第1部分Cでは、接続装置20は、外ネジ22を伴ったボルト21を有する。この外ネジ22によって、接続装置20は、スペーサボルト14の内ネジ19にねじ込まれて(ネジ結合されて)よい。接続装置20がこのようにしてスペーサボルト14にねじ込まれ、上述したように第1アドオンカードがスペーサボルト14の第2部分Bの凹部18に取り付けられた場合に、接続装置20は、第1アドオンカードをスペーサボルト14に固定する。
【0044】
接続装置20の第2部分Dでは、接続装置20は円周方向の凹部23を有する。この凹部23は、スペーサボルト14の凹部18に実質的に対応し、接続装置20の突起部を形成し、
図1及び
図2を参照して説明したように、第2アドオンカードの対応の凹部と係合するようになっている。さらに接続装置20は、第2部分Dで開いて設けられている内ネジ24を有する。接続装置20がスペーサボルト14にねじ込まれ、第2アドオンカードが回路基板に固定されようとする場合には、例えば、内ネジ24に挿入されたネジによって、接続装置20の凹部23に対して対応の凹部を伴って位置する第2アドオンカードが固定される。
【符号の説明】
【0045】
1 回路基板
2 第1コネクタ
3 第2コネクタ
4 第1アドオンカード
5 第2アドオンカード
6 締結装置
7 凹部
8 追加の構成要素
9 コンピュータ装置
10 締結ボルト
11 ピン
12 差し込み接続部
13 取り付け孔
14 スペーサボルト
15 ボア
16 接点
17 凹部
18 凹部
19 内ネジ
20 接続装置
21 ボルト
22 外ネジ
23 凹部
24 内ネジ
H1 第1高さ
H2 第2高さ
A 第1部分
B 第2部分
C 第1部分
D 第2部分
【外国語明細書】