(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062248
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】樹木根の誘導路盤材及び根上がり防止路盤形成方法
(51)【国際特許分類】
E01C 3/00 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
E01C3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172107
(22)【出願日】2021-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】597115130
【氏名又は名称】南出株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177921
【弁理士】
【氏名又は名称】坂岡 範穗
(72)【発明者】
【氏名】南出 紘人
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AC05
2D051AC11
2D051AH03
2D051CA10
(57)【要約】
【課題】樹木の根を誘導することができる樹木根の誘導路盤材及び、根上がりを防止することができる根上がり防止路盤形成方法を提供する
【解決手段】大きさの異なる多数の粒状材料からなる路盤基材、ロックウール、及び堆肥を混合してなる樹木根の誘導路盤材10。樹木30の周囲のうち任意の箇所を路盤面GLから掘り下げて溝21を形成する掘削工程と、前記溝のうち前記路盤面から所定の寸法下げた高さまで前記樹木根の誘導路盤材10を敷いて下層路盤22を形成する下層路盤形成工程と、前記下層路盤の上に前記路盤基材11を敷いて上層路盤23を形成する上層路盤形成工程と、前記上層路盤の上を舗装して表層路盤24を形成する表層路盤形成工程と、を備える根上がり防止路盤形成方法
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大きさの異なる多数の粒状材料からなる路盤基材、ロックウール、及び堆肥を混合してなることを特徴とする樹木根の誘導路盤材。
【請求項2】
前記ロックウールが、圃場容水量のときの体積含水率が70%以上で、pF値が1.9のときの体積含水率が10%以下かつpF値が2.3のときの体積含水率が6%以下である請求項1に記載の樹木根の誘導路盤材。
【請求項3】
前記ロックウールが、一旦水を含んだ後に乾燥した状態から潅水したとき、20分以内に体積含水率が70%以上になるものである請求項1又は2に記載の樹木根の誘導路盤材。
【請求項4】
容量比で前記路盤基材を65~88%、前記ロックウールを10~30%、前記堆肥を2~5%とした請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹木根の誘導路盤材。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹木根の誘導路盤材を用いた根上がり防止路盤形成方法であって、
樹木の周囲のうち任意の箇所を路盤面から掘り下げて溝を形成する掘削工程と、
前記溝のうち前記路盤面から所定の寸法下げた高さまで前記樹木根の誘導路盤材を敷いて下層路盤を形成する下層路盤形成工程と、
前記下層路盤の上に前記路盤基材を敷いて上層路盤を形成する上層路盤形成工程と、
前記上層路盤の上を舗装して表層路盤を形成する表層路盤形成工程と、
を備えることを特徴とする根上がり防止路盤形成方法。
【請求項6】
前記溝の側面のうち前記樹木の側かつ前記上層路盤に対応する位置に、銅化合物を含有する根忌避シートを設置する根忌避シート設置工程を備える請求項5に記載の根上がり防止路盤形成方法。
【請求項7】
前記根忌避シートの下端が前記下層路盤と前記上層路盤との境において水平方向に延伸されている請求項6に記載の根上がり防止路盤形成方法。
【請求項8】
前記根忌避シートの上端が植樹帯縁石の内側面まで延伸されている請求項6又は7に記載の根上がり防止路盤形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に歩道又は自転車道等の路盤に用いられる、街路樹等の樹木の根を誘導する樹木根の誘導路盤材、及び前記樹木根の誘導路盤材を用いた根上がり防止路盤形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、歩道又は自転車道に植樹された街路樹等の樹木の根が、路盤面又は路盤面近傍まで上がってきて、舗装が浮き上がって損傷するといった、いわゆる根上がりと呼ばれる現象が起こっていた。このため、樹木の根を上手く誘導する路盤材、及び樹木の根を路盤面近傍に寄せ付けない路盤構造が求められていた。また、特公平7-57926号公報に、ロックウール製造工程で生じる屑綿を粉砕して、再生砕石バラスに添加混合し、路盤材もしくは埋戻し材として再利用することを特徴とする岩綿屑の処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている路盤材を用いても、樹木の根を上手く誘導すること及び樹木の根を路盤面近傍に寄せ付けないといったことができず、結果として根上がりが発生していた。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、樹木の根を誘導することができる樹木根の誘導路盤材及び、前記樹木根の誘導路盤材を用いて根上がりを防止することができる根上がり防止路盤形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の樹木根の誘導路盤材は、
大きさの異なる多数の粒状材料からなる路盤基材、ロックウール、及び堆肥を混合してなることを特徴とする。
【0007】
本発明の樹木根の誘導路盤材によれば、ロックウールに加え堆肥を混合している。このため、樹木の根が栄養分を求めて伸びやすくなり、結果として樹木の根を上手く誘導することができる。
【0008】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例は、
前記ロックウールが、圃場容水量のときの体積含水率が70%以上で、pF値が1.9のときの体積含水率が10%以下かつpF値が2.3のときの体積含水率が6%以下である。
【0009】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例によれば、ロックウールに含まれている水分の多くを樹木が利用することができるため、樹木にとって快適な状態となる。これにより、樹木の根をさらに誘導することができる。
【0010】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例は、
前記ロックウールが、一旦水を含んだ後に乾燥した状態から潅水したとき、20分以内に体積含水率が70%以上になるものである。
【0011】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例によれば、乾燥した状態から速やかにロックウールが水を含むことができるため、晴天が続いた後の降雨時に十分な量の水を保持することができる。
【0012】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例は、
容量比で前記路盤基材を65~88%、前記ロックウールを10~30%、前記堆肥を2~5%とした。
【0013】
本発明の樹木根の誘導路盤材の好ましい例によれば、路盤基材、ロックウール、堆肥の混合比を適切な範囲にすることで、樹木の根をより効果的に誘導することができる。
【0014】
本発明の根上がり防止路盤形成方法は、
上記の樹木根の誘導路盤材を用いた根上がり防止路盤形成方法であって、
樹木の周囲のうち任意の箇所を路盤面から掘り下げて溝を形成する掘削工程と、
前記溝のうち前記路盤面から所定の寸法下げた高さまで前記樹木根の誘導路盤材を敷いて下層路盤を形成する下層路盤形成工程と、
前記下層路盤の上に前記路盤基材を敷いて上層路盤を形成する上層路盤形成工程と、
前記上層路盤の上を舗装して表層路盤を形成する表層路盤形成工程と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の根上がり防止路盤形成方法によれば、下層路盤に上記の発明の樹木根の誘導路盤材を用い、上層路盤に通常の路盤基材を用いているため、樹木の根が下層路盤に誘導され、舗装の表面に出ることがない。
【0016】
本発明の根上がり防止路盤形成方法の好ましい例は、
前記溝の側面のうち前記樹木の側かつ前記上層路盤に対応する位置に、銅化合物を含有する根忌避シートを設置する根忌避シート設置工程を備える。
【0017】
本発明の根上がり防止路盤形成方法の好ましい例は、
前記根忌避シートの下端が前記下層路盤と前記上層路盤との境において水平方向に延伸されている。
【0018】
本発明の根上がり防止路盤形成方法の好ましい例は、
前記根忌避シートの上端が植樹帯縁石の内側面まで延伸されている。
【0019】
これらの本発明の根上がり防止路盤形成方法の好ましい例によれば、植物が忌避する根忌避シートを設置しているため、根忌避シートの設置場所には樹木の根が伸びず、樹木の根上がりをより効果的に防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
上述したように、本発明の樹木根の誘導路盤材によれば、樹木の根を誘導することができ、樹根上がり防止路盤形成方法によって樹木の根上がりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る樹木根の誘導路盤材の断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る根上がり防止路盤形成方法によって形成された路盤構造の断面図である。
【
図5】本発明の樹木根の誘導路盤材に用いるロックウールの特性を説明する図である。
【
図6】本発明の樹木根の誘導路盤材に用いるロックウールの特性を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の樹木根の誘導路盤材10、及び根上がり防止路盤形成方法の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
先に、樹木根の誘導路盤材10の実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態の樹木根の誘導路盤材10は、路盤基材11、ロックウール12、及び堆肥13を混合してなるものである。路盤基材11は、大きさの異なる多数の粒状材料からなるもので、例えば砕石、再生砕石等(以下、単に「砕石」と称することがある。)が採用でき、この砕石に砂や土を混合したものも含まれる。なお、路盤基材11、ロックウール12、及び堆肥13を混合する際に適宜水を加えて湿った状態にすることが好ましい。
【0024】
ロックウール12は、pHを7.5前後に調整されたものが用いられ、本実施形態では、130kg/m3のロックウール12を、フロックスと呼ばれる綿屑状にしたものを用いている。
図1においては、ロックウール12が砕石同士の隙間である網掛け表示部分に堆肥と混ざって存在することになる。このロックウール12として、本実施形態では
図5に示すように、圃場容水量のときの体積含水率が70%以上で、pF値が1.9のときの体積含水率が10%以下かつpF値が2.3のときの体積含水率が6%以下であるものを採用している。これは、ロックウール12に含まれている水の殆どを、植物が根から容易に利用することができることを意味している。このようなロックウール12を用いることで、樹木根の誘導路盤材10に含まれた水分を樹木30に効果的に利用させることができる。
【0025】
なお、pF値とは、土壌から水を吸引するのに必要な力を水柱の高さ(cm)で表し、それを常用対数値にしたものである。一般に、植物が利用することができる水分は、圃場容水量としおれ点との間である。圃場容水量とは、十分な降雨の後、24時間を経過したときに土壌中に保留される水分をいう。一般的な土壌では、この圃場容水量でのpF値は1.5であるが、ロックウール12のうち特に水分保持力が高いものは、pF値が1.5より下を示す。ここでは、
図5に示すグラフの線のうち左側の水平となっているところが圃場容水量となる。但し、ロックウールは、新品のときには体積含水率が非常に高いが、一旦水を含んだ後に乾燥すると、その後の体積含水率が低下する。このため、本実施形態に用いるロックウール12も、新品のときには約90%の体積含水率を誇るが、乾燥した後では体積含水率の数値が70%強まで低下する。よって、上記の圃場容水量のときの体積含水率を70%以上としている。また、しおれ点とは水が土壌に保持されている力が強く、植物が利用することができなくなるpF値をいい、一般に初期しおれ点が3.8、永久しおれ点が4.2とされている。さらに、植物が水分を容易に利用することができるpF値は3.0までといわれている。つまり、pF値が1.9又は2.3ということは、植物が十分にロックウール12に含まれている水を利用可能であることを意味する。
【0026】
また、本実施形態で使用されているロックウール12は、
図6に示すように、一旦水を含んだ後に乾燥した状態から潅水したとき、20分以内に体積含水率が70%以上になるものを採用している。これは、上述したようにロックウールは乾燥してしまうと、当初の体積含水率を発揮することができない。さらに、ロックウールは湿った状態なら横への水分移動が容易であり、潅水したときに速やかにロックウール全体が水を含むことができる。しかし、乾燥状態では水が下方に移動してしまい、全体に水が行き渡ることが困難である。このため、一般的なロックウールを用いて路盤材を作ると、雨が降っても水分を少ししか含むことができずに植物が枯れてしまうことがある。一方、乾燥した状態から潅水したときに、20分以内に体積含水率が70%以上になるロックウール12を用いることで、樹木根の誘導路盤材10の中に水分を保持することができ、植物の枯死を防止することができる。
【0027】
なお、上記の各種条件を満たすロックウール12として、例えばクナウフ・インシュレーション社のurbanscape(登録商標)シリーズが採用できる。
【0028】
堆肥13は、
図1に示す砕石同士の隙間である網掛け表示部分に存在しており、バーク堆肥、もみ殻堆肥等が採用可能である。この堆肥13は、初期のうちは樹木30に栄養を与える役目があるが、時間の経過とともに徐々に無くなっていき樹木30の根31がこれに取って代わる。さらなる時間の経過により、樹木30の根31が腐って堆肥となる。これにより、砕石同士の隙間の体積変化が殆どなく、舗装が下がることを防止できる。
【0029】
これらの砕石、ロックウール12、堆肥13の混合比であるが、容量比で前記路盤基材を65~88%、前記ロックウールを10~30%、前記堆肥を2~5%とすることが好ましく、ロックウール12を10~20%、堆肥を4~5%とすることがより好ましい。さらにロックウール12を10~15%とすることがより好ましい。これは、ロックウール12の量が少なすぎると路盤材に水分が保持できずに樹木30が枯れてしまうからであり、多すぎると路盤材の沈下が起こりやすくなるとともにコストの面から不利になるからである。また、堆肥13の量が少なすぎると砕石同士の隙間が少なくなるとともに栄養分が少なくなって樹木30の根31が成長し辛くなるからであり、多すぎると路盤材の沈下が起こりやすくなるからである。なお、ロックウール12の容量は、本実施形態ではフロックスを用いているが、これを130kg/m3の綿状に成形したものに換算して用いている。
【0030】
次に、
図2~
図4を参照して、上述した樹木根の誘導路盤材10を用いた根上がり防止路盤形成方法を説明する。本実施形態の根上がり防止路盤形成方法は、主に歩道43、自転車道、公園等の植樹された樹木の周囲に用いられる。なお、
図3(A)は
図2の丸で囲った部分の拡大図であり、
図3(B)はその変形例である。本実施形態の根上がり防止路盤形成方法は、根上がり防止路盤構造20を形成する方法であり、掘削工程と、下層路盤形成工程と、根忌避シート設置工程と、上層路盤形成工程と、表層路盤形成工程と、を備える。
【0031】
掘削工程は、樹木30の周囲のうち任意の箇所の地盤45を路盤面GLから、例えば50~120cmほど掘り下げて溝21を形成するものである。これは、樹木30の幹から水平方向に所定の距離を隔てた位置から、所定の幅wをもって掘削する。例えば、
図4に示すように、樹木30が植えられている植樹帯32の外側かつ車道40側を除く部分を、例えば50~100cmの幅wかつ上記の深さに掘削する。ここで、植樹帯32の周辺のうち歩車道境界縁石41で仕切られる車道40側は掘削する必要はない。これは、車道用路盤構造42は、一般に舗装の下が強固に形成されて植物の生育には不向きであり、樹木30の根31はそこには伸びていかないからである。
【0032】
次に、下層路盤22形成工程として、掘削した溝21の中に上述の樹木根の誘導路盤材10を敷いて転圧して下層路盤22を形成する。ここでは下層路盤22を路盤面GLから、例えば15~40cm下げた高さまで形成する。このとき、樹木根の誘導路盤材10に水を含ませることが好ましい。なお、下層路盤22形成工程の前に、溝21の底面に砕石等を敷いて底面を整える基礎路盤形成工程を行なってもよい。
【0033】
次に、根忌避シート設置工程として、
図3(A)に示すように、溝21の側面のうち樹木30の側かつ上層路盤23に対応する位置に、銅化合物を含有する根忌避シート25を設置する。また、この根忌避シート25の下端を、下層路盤22と上層路盤23との境において水平方向に延伸させることもできる。さらに、
図3(B)に示すように、根忌避シート26の上端を植樹帯縁石33の下からその内側面まで延伸させることも可能である。このように、根忌避シート25,26を上層路盤23との境近傍に設置することで、樹木30の根31が上層路盤23より上に成長することを防止できる。なお、根忌避シート25,26としては、例えば特開2000-224921号公報に開示されているもの、又はこれに類似するものを採用することができる。
【0034】
次に、上層路盤形成工程として、下層路盤22の上に砕石等からなる路盤基材11を、路盤面GLから舗装に必要な高さを残して敷いて転圧し上層路盤23を形成する。この上層路盤23では、砕石同士が互いに噛み合せ状態となることで隙間が少なく、また栄養分にも乏しいため植物の根は殆ど成長することがない。
【0035】
次に、表層路盤形成工程として、上層路盤23の上をアスファルト、コンクリートブロック、レンガ等で舗装して表層路盤24を形成する。
【0036】
以上、説明したように本実施形態の樹木根の誘導路盤材10によれば、路盤基材11、ロックウール12、及び堆肥13を適度な割合で混合してなるため、路盤基材11で路盤材としての強度を保ちつつ、ロックウール12で樹木30に必要な水分を保ち、さらに堆肥13で樹木30に必要な栄養分を与えながら堆肥13の減少に伴ってできる隙間に植物の根を成長させることができる。特に、本実施形態に採用されているロックウール12では、含まれる水分の殆どを樹木30の根31が利用することができ、さらに乾燥後の降雨において速やかに水分を含むことができる。また、ロックウール12には空気も含まれるため、樹木30の根31の成長を促進させることができる。これにより、樹木30の根31にとって快適な状態を維持することができ、その周囲と比較して効果的に根を誘導することが可能となる。
【0037】
また、本実施形態の根上がり防止路盤形成方法によれば、下層路盤22に上記の樹木根の誘導路盤材10を用いて樹木30の根31を誘導する一方、上層路盤23には通常の砕石等を用いて樹木30の根31が成長し辛いようにしている。さらに、根忌避シート25,26を上層路盤23に対応する位置及び植樹帯縁石33の側面に設置すること、及び根忌避シート25,26の下端を延伸させて下層路盤22と上層路盤23との境に水平方向に延伸させることで、上層路盤23及び表層路盤24に植物の根が伸びることを防止している。これらにより、樹木30の根31上がりを効果的に防止することができる。
【0038】
なお、上述した樹木根の誘導路盤材及び根上がり防止路盤形成方法は、本発明の例示であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲においてその構成を適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0039】
10・・樹木根の誘導路盤材、11・・路盤基材、12・・ロックウール、13・・堆肥、
20・・根上がり防止路盤構造、21・・溝、22・・下層路盤、23・・上層路盤、24・・表層路盤、25,26・・根忌避シート、
30・・樹木、31・・根、32・・植樹帯、33・・植樹帯縁石、
40・・車道、41・・歩車道境界縁石、42・・車道用路盤構造、43・・歩道、44・・歩道縁石、45・・地盤、
GL・・路盤面、