(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062358
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】サーバ装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20230426BHJP
A47G 29/12 20060101ALI20230426BHJP
A47G 29/124 20060101ALI20230426BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20230426BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
G06Q10/08
A47G29/12 D
A47G29/124
E05B65/00 D
E05B49/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172274
(22)【出願日】2021-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】519010178
【氏名又は名称】株式会社PacPort
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】チン ヨウ
【テーマコード(参考)】
2E250
3K100
5L049
【Fターム(参考)】
2E250AA18
2E250BB08
2E250DD06
2E250FF25
2E250FF27
2E250FF36
3K100CA43
3K100CA45
3K100CC05
3K100CD03
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】サーバ装置は、宅配する荷物が宅配ボックスへの投函や置き配が可能か否かを判定し、当該判定に従って扉制御装置を制御できる。
【解決手段】サーバ装置(10)は、扉制御装置(30)から扉制御装置(30)の識別情報と宅配業者により設定されたサービス番号とを含む解錠要求を受信する受付手段(100)と、解錠要求に含まれる情報を含む認証依頼を宅配業者サーバ(50)に送信する認証依頼手段(101)と、認証依頼に対する応答として宅配業者サーバ(50)から認証成功を示す認証結果を受信した場合に認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従い荷物が投函可能か否かを判定する解錠判定手段(110)と、判定が肯定判定である場合に解錠要求をした扉制御装置(30)に解錠指示を送信する第一解錠手段(102)と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集合住宅の入口に設置された扉の施錠及び解錠を制御する扉制御装置、及び宅配業者サーバと通信可能なサーバ装置であって、
前記扉制御装置から、前記扉制御装置の識別情報と、宅配業者により設定されたサービス番号と、を含む解錠要求を受信する受付手段と、
前記解錠要求に含まれる情報を含む認証依頼を前記宅配業者サーバに送信する認証依頼手段と、
前記認証依頼に対する応答として前記宅配業者サーバから認証成功を示す認証結果を受信した場合に、前記認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従い前記荷物が投函可能か否かを判定する解錠判定手段と、
前記判定が肯定判定である場合に前記解錠要求をした前記扉制御装置に解錠指示を送信する第一解錠手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記扉制御装置の識別情報と、部屋番号と、前記荷物の種類毎にユーザにより設定された配送の可否に関する配送情報とを前記ユーザ毎に記憶する記憶手段を備え、
前記解錠判定手段は、前記判定において、前記認証結果に含まれる宅配先の前記ユーザの前記部屋番号、及び前記扉制御装置の識別情報に対応する前記ユーザの前記配送情報と、前記荷物情報とに従い、前記荷物が投函可能か否かを判定する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記サービス番号を含む確認依頼を前記宅配業者サーバに送信する確認依頼手段を備え、
前記解錠判定手段は、前記確認依頼に対する応答として、前記宅配業者サーバから前記サービス番号に紐づけられている宅配が配送中であることを示す確認結果を受信した場合に、前記認証依頼を前記宅配業者サーバに送信するように前記認証依頼手段に指示する請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記サーバ装置は、前記ユーザの端末、及び宅配ボックスと通信可能であり、
前記サーバ装置は、
前記扉制御装置に対応する前記宅配ボックスから前記宅配ボックスの識別情報と前記サービス番号とを含む投函要求を受信した場合に、解錠指示を前記宅配ボックスに送信する第二解錠手段と、
前記荷物の投函が完了したことを示す投函通知を前記宅配ボックスから受信した場合に、前記投函通知を前記ユーザの端末に送信する投函通知手段と、
をさらに備え、
前記記憶手段は、前記宅配ボックスの識別情報を記憶する、
請求項2又は3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記荷物の受取が完了したことを示す受取通知を前記宅配ボックスから受信した場合に、前記受取通知を前記宅配業者サーバに送信する受取通知手段をさらに備え、
前記第二解錠手段は、前記宅配ボックス又は前記ユーザの端末から送信される受取要求を受信した場合に、解錠指示を前記宅配ボックスに送信する、
請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記サービス番号に従って宅配の目的が集荷であるか否かを判定する目的判定手段と、
前記サービス番号と、前記扉制御装置の識別情報と、前記宅配の目的を示す目的情報とを含み、前記荷物の前記集荷が完了したことを示す集荷通知を前記宅配業者サーバに送信する集荷通知手段と、
をさらに備え、
前記記憶手段は、前記集荷に対応する前記サービス番号を記憶し、
前記第一解錠手段は、前記目的判定手段の判定が肯定である場合、前記解錠指示を前記扉制御装置に送信する、
請求項5に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記集荷に対応する前記サービス番号は、前記宅配ボックスの識別情報に対応付けられており、
前記第二解錠手段は、前記集荷に対応する前記宅配ボックスから前記宅配ボックスの識別情報と、前記集荷に対応する前記サービス番号と、を含む集荷要求を受信した場合に、解錠指示を前記集荷に対応する前記宅配ボックスに送信する、
請求項6に記載のサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、扉制御装置のと、当該扉制御装置と通信可能なサーバ装置とを備える宅配システムが知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、宅配業者により設定されたサービス番号をユーザ毎に記憶し、扉制御装置から装置ID及びサービス番号を含む解錠要求を受け付け、解錠要求に含まれる情報と記憶している情報とに基づいて認証を実行し、認証が成功した場合に扉制御装置に解錠指示を送信するサーバ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、宅配業者は、荷物の宅配時にユーザが不在であった場合、宅配する荷物の宅配ボックスへの投函や置き配が可能か否かを業者端末の情報や荷物に貼付されている伝票などを確認することによって判断する必要があった。よって、宅配業者は、宅配する荷物の宅配ボックスへの投函や置き配が可能か否かを自身で確認する際、手間がかかり、人為的ミスの原因になるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、宅配する荷物が宅配ボックスへの投函や置き配が可能か否かを判定し、当該判定に従って扉制御装置を制御できるサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るサーバ装置は、集合住宅の入口に設置された扉の施錠及び解錠を制御する扉制御装置、及び宅配業者サーバと通信可能なサーバ装置であって、前記扉制御装置から、前記扉制御装置の識別情報と、宅配業者により設定されたサービス番号と、を含む解錠要求を受信する受付手段と、前記解錠要求を含む認証依頼を前記宅配業者サーバに送信する認証依頼手段と、前記認証依頼に対する応答として前記宅配業者サーバから認証成功を示す認証結果を受信した場合に、前記認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従い前記荷物が投函可能か否かを判定する解錠判定手段と、前記判定が肯定判定である場合に前記解錠要求をした前記扉制御装置に解錠指示を送信する第一解錠手段と、を備える。
【0008】
また、本発明の第二態様に係るサーバ装置は、前記扉制御装置の識別情報と、部屋番号と、前記荷物の種類毎にユーザにより設定された配送の可否に関する配送情報とを前記ユーザ毎に記憶する記憶手段を備え、前記解錠判定手段は、前記判定において、前記認証結果に含まれる宅配先の前記ユーザの前記部屋番号、及び前記扉制御装置の識別情報に対応する前記ユーザの前記配送情報と、前記荷物情報とに従い、前記荷物が投函可能か否かを判定する。
【0009】
また、本発明の第三態様に係るサーバ装置は、前記サービス番号を含む確認依頼を前記宅配業者サーバに送信する確認依頼手段を備え、前記解錠判定手段は、前記確認依頼に対する応答として、前記宅配業者サーバから前記サービス番号に紐づけられている宅配が配送中であることを示す確認結果を受信した場合に、前記認証依頼を前記宅配業者サーバに送信するように前記認証依頼手段に指示する。
【0010】
また、本発明の第四態様に係るサーバ装置は、前記ユーザの端末、及び宅配ボックスと通信可能であり、前記サーバ装置は、前記扉制御装置に対応する宅配ボックスから前記宅配ボックスの識別情報と前記サービス番号とを含む投函要求を受信した場合に、解錠指示を前記宅配ボックスに送信する第二解錠手段と、前記荷物の投函が完了したことを示す投函通知を前記宅配ボックスから受信した場合に、前記投函通知を前記ユーザの端末に送信する投函通知手段と、をさらに備え、前記記憶手段は、前記宅配ボックスの識別情報を記憶する。
【0011】
また、本発明の第五態様に係るサーバ装置は、前記荷物の受取が完了したことを示す受取通知を前記宅配ボックスから受信した場合に、前記受取通知を前記宅配業者サーバに送信する受取通知手段をさらに備え、前記第二解錠手段は、前記宅配ボックス又は前記ユーザの端末から送信される受取要求を受信した場合に、解錠指示を前記宅配ボックスに送信する。
【0012】
また、本発明の第六態様に係るサーバ装置は、前記サービス番号に従って宅配の目的が集荷であるか否かを判定する目的判定手段と、前記サービス番号と、前記扉制御装置の識別情報と、前記宅配の目的を示す目的情報と、を含み、前記荷物の前記集荷が完了したことを示す集荷通知を前記宅配業者サーバに送信する集荷通知手段とをさらに備え、前記記憶手段は、前記集荷に対応する前記サービス番号を記憶し、前記第一解錠手段は、前記目的判定手段の判定が肯定である場合、前記解錠指示を前記扉制御装置に送信する。
【0013】
また、本発明の第七態様に係るサーバ装置では、前記集荷に対応する前記サービス番号は、前記宅配ボックスの識別情報に対応付けられており、前記第二解錠手段は、前記集荷に対応する前記宅配ボックスから前記宅配ボックスの識別情報と、前記集荷に対応するサービス番号と、を含む集荷要求を受信した場合に、解錠指示を前記集荷に対応する前記宅配ボックスに送信する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、サーバ装置は、宅配する荷物が宅配ボックスへの投函や置き配が可能か否かを判定し、当該判定に従って扉制御装置を制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係る宅配システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る宅配ボックスのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る宅配システムの機能手段の一例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る宅配システムにおいて、宅配業者が荷物の投函のために集合住宅に入る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態に係る宅配システムにおいて、宅配業者が荷物を宅配ボックスに投函する際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態に係る宅配システムにおいて、ユーザが荷物を宅配ボックスから受け取る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る宅配システムにおいて、宅配業者が荷物の集荷のために集合住宅に入る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態に係る宅配システムにおいて、宅配業者が荷物を宅配ボックスから集荷する際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態に係るサーバ装置における宅配ボックスの識別情報、扉制御装置の識別情報、及びユーザ情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0017】
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る宅配システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、宅配システム1は、サーバ装置10と、一又は複数の宅配ボックス20と、一又は複数の扉制御装置30と、一又は複数の宅配業者サーバ50と、一又は複数のユーザ端末70と、を備える。これらの装置は、インターネットや電話回線等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能となっている。
【0019】
サーバ装置10は、情報処理装置であり、宅配ボックス20に対して施錠指示や解錠指示を送信する。また、サーバ装置10は、扉制御装置30に対して扉40の施錠指示や解錠指示を送信する。また、サーバ装置10は、宅配ボックス20の制御及び管理や扉制御装置30による扉40の制御、各種通知等のために、宅配ボックス20の識別情報や、扉制御装置30の識別情報や、ユーザの識別情報等を管理している。
【0020】
宅配ボックス20は、ユーザが所有又は借りているものである。この宅配ボックス20では、ユーザが荷物を入れたり、第三者からの荷物を受け取ったりすることが可能である。
【0021】
扉制御装置30は、マンションやアパート、寮等の集合住宅Mの入口(エントランス)付近に設置されている。そして、扉制御装置30は、集合住宅Mの入口に設置されたオートロック式の扉40の施錠及び解錠を制御する。例えば、扉制御装置30は、一対のインターホンで構成され、一方のインターホンが集合住宅Mの入口付近に設置され、他方のインターホンが集合住宅Mの各部屋に設置されている。宅配業者は一対のインターホンを利用して他方インターホンの先の住人と通話が可能であり、住人の遠隔操作により、扉40を解錠してもらい、集合住宅Mに入ることができる。しかしながら、住人が不在であれば、通話が不可能なため扉40を解錠できずに集合住宅Mに入ることができず、集合住宅M内の宅配ボックス20に荷物を投函したり、宅配ボックス20から荷物を集荷したりできない。そこで、インターホンの機能に扉制御機能を設けることで扉制御装置30を構成している。扉制御装置30は、サーバ装置10と通信可能である。扉制御装置30は、宅配業者によって入力された宅配業者名や荷物のサービス番号(特に当該荷物の追跡番号)と、扉制御装置30の固有の識別情報(扉制御装置ID)とをサーバ装置10に送信する。また、扉制御装置30は、サーバ装置10から送信される解錠指示に従って、扉40を解錠する。
【0022】
宅配業者サーバ50は、情報処理装置であり、宅配に関する情報を管理する。宅配に関する情報としては、荷物の種類(通常の荷物や生鮮品、貴重品、重量物、冷凍品、冷蔵品、置き配、代引き等)、サービス番号、送り先及び送り主の情報(名前や電話番号、住所など)等が挙げられる。また、宅配業者サーバ50は、サーバ装置10からの依頼に応じて、サービス番号に従う配送状態の確認を行い、確認結果をサーバ装置10に送信する。また、宅配業者サーバ50は、サーバ装置10からの依頼に応じて、サービス番号と扉制御装置30の扉制御装置IDや住所情報とに従う認証を行い、認証結果をサーバ装置10に送信する。宅配業者は、第三者(送り主) からユーザ宛に荷物を受け取った際又は受け取った後に、サービス番号、特に、当該荷物の追跡番号を設定(決定)する。もしくは、宅配業者は、サーバ装置10からサービス番号を受信する。そして、宅配業者は、設定又は受信した追跡番号を送り主に知らせる。送り主は、送り先のユーザに追跡番号を知らせる。
【0023】
ユーザ端末70は、ユーザが操作する通信端末装置である。このユーザ端末70としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。特に、ユーザ端末70としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット、ノートパソコン等の持ち運びが可能な携帯型の通信端末装置であることが好ましい。
【0024】
<ハードウェア構成>
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置11と、通信装置14と、記憶装置15と、を備える。制御装置11は、CPU12(CentralProcessingUnit)及びメモリ13を主に備えて構成される。
【0026】
制御装置11は、CPU12が記憶装置15或いはメモリ13等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0027】
通信装置14は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置14は、例えば、宅配ボックス20や扉制御装置30、宅配業者サーバ50、宅配業者端末60、ユーザ端末70との間で各種情報又は各種データを送受信する。
【0028】
記憶装置15は、ハードディスク等で構成される。記憶装置15は、制御装置11における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0029】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、
図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、宅配業者サーバ50や宅配業者端末60、ユーザ端末70のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0030】
図3は、本発明の実施形態に係る宅配ボックス20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、宅配ボックス20は、CPU21(CentralProcessingUnit)と、メモリ22と、通信装置23と、施錠機構24と、電源25と、を備える。
【0032】
CPU21は、宅配ボックス20の例えば通信装置23や施錠機構24等の各種構成を制御するものである。
【0033】
メモリ22は、例えば宅配ボックス20の固有の識別情報(宅配ボックスID)やプログラム等を記憶するものである。
【0034】
通信装置23は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置23は、例えば、サーバ装置10との間で各種情報又は各種データを送受信する。
【0035】
施錠機構24は、宅配ボックス20の内部空間を塞ぐ蓋を施錠する機構である。
【0036】
電源25は、CPU21やメモリ22等に電力を供給するものである。この電源25としては、例えば電池が好ましい。
【0037】
<機能手段>
図4は、本発明の実施形態に係る宅配システム1の機能手段の一例を示すブロック図である。
【0038】
図4に示すように、宅配システム1におけるサーバ装置10は、機能手段として、受付手段100と、認証依頼手段101と、第一解錠手段102と、第二解錠手段103と、ボックス通知手段104と、投函通知手段105と、受取通知手段106と、集荷通知手段107と、確認依頼手段108と、目的判定手段109と、解錠判定手段110と、記憶手段120と、を備える。これらの機能手段は、CPU12が記憶装置15に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0039】
記憶手段120は、住所情報を扉制御装置30毎に記憶し、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)と、投函又は集荷に対応するサービス番号と、宅配ボックス20固有のキー情報とを宅配ボックス20毎に記憶し、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、部屋番号と、荷物の種類毎にユーザによって設定された配送の可否に関する配送情報とをユーザ毎に記憶する機能を有する。具体的には、記憶手段120は、扉管理テーブル121と、ボックス管理テーブル122と、ユーザ情報123とを記憶する機能を有する。なお、扉管理テーブル121、ボックス管理テーブル122及びユーザ情報123は、一つのテーブルにまとめられていてもよい。
【0040】
図10は、本発明の実施形態に係るサーバ装置10における扉管理テーブル121、ボックス管理テーブル122及びユーザ情報123の一例を示す図である。
【0041】
図10に示すように、扉管理テーブル121には、扉制御装置ID(識別情報)毎に、住所情報が紐付けられて登録されている。住所情報は、扉制御装置30が設けられている集合住宅Mの住所を示す情報である。
【0042】
ボックス管理テーブル122には、宅配ボックスID(識別情報)毎に、宅配ボックス20がある集合住宅Mに設けられている扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、投函可否情報と、宅配ボックス20の解錠に用いる固有のキー情報と、サービス番号とが紐付けられて登録されている。
【0043】
投函可否情報は、宅配ボックス20に荷物を投函することが可能か否かを示す情報である。投函可否情報は、宅配ボックス20又はサーバ装置10によって設定される。宅配ボックス20の中に何も入っていない場合、投函可否情報は“OK”の値を示す一方で、宅配ボックス20に既に荷物が入っている場合、投函可否情報は“NG”の値を示す。
【0044】
ボックス管理テーブル122に紐付けられているサービス番号は、宅配ボックス20に宅配業者によって投函された荷物が入っているか又は宅配ボックス20に集荷のための荷物が入っている場合における当該集荷に対応するサービス番号の値を示す。宅配ボックス20に集荷のための荷物が入っていない場合は、当該サービス番号は、“なし”や空欄(値なし)などの値を示す。
【0045】
ユーザ情報123には、ユーザ毎に設定されているユーザIDと、ユーザが住んでいる集合住宅Mに設けられている扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、ユーザが住んでいる部屋の部屋番号と、ユーザ毎に設定されている配送情報とが紐付けられて登録されている。また、ユーザ情報123には、さらに、氏名や電話番号、メールアドレスなどが紐付けられて登録されていても良い。
【0046】
配送情報は、ユーザ毎に設定され、荷物の種類(例えば生鮮品や重量物、貴重品、冷凍品、冷蔵品等)毎に当該種類に該当する荷物が宅配ボックス20に投函されても良いかどうか、及び置き配されても良いかどうかを示す情報である。ユーザは、ユーザ端末70からサーバ装置10に対して当該配送情報を送信し、サーバ装置10が当該配送情報を記憶することによって、特定の種類の荷物の宅配ボックス20への投函及び置き配の可否を決定できる。
【0047】
図4に戻って、受付手段100は、扉制御装置30から、当該扉制御装置30の識別情報(扉制御装置ID)と、部屋番号と、サービス番号と、宅配業者名とを含む解錠要求を受け付ける機能を有する。
【0048】
確認依頼手段108は、受付手段100が受け付けた解錠要求に含まれるサービス番号を確認依頼として、確認依頼を宅配業者サーバ50に送信することによって、当該サービス番号に対応する宅配の配送状態の確認を依頼する機能を有する。宅配業者サーバ50は、サーバ装置10の確認依頼手段108から確認依頼を受信し、確認依頼に含まれるサービス番号に紐づけられている宅配の配送状態を確認する。具体的には、一方、宅配業者サーバ50は、サービス番号に紐づけられている宅配が配送中である場合、荷物が配送中であることを示す確認結果をサーバ装置10に送信する。他方、宅配業者サーバ50は、サービス番号に紐づけられている宅配が配送中でない又は存在しない場合、荷物が未配送であることを示す確認結果をサーバ装置10に送信する。
【0049】
認証依頼手段101は、扉制御装置30から受信した解錠要求を認証依頼として、認証依頼に含まれる宅配業者名に対応する宅配業者の宅配業者サーバ50に認証依頼を送信することによって、宅配業者サーバ50に扉制御装置30の解錠のための認証を依頼する機能を有する。宅配業者サーバ50は、認証依頼手段101から認証依頼を受信し、扉制御装置30を解錠するための認証処理を実行する。具体的には、宅配業者サーバ50は、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている扉制御装置IDと、認証依頼に含まれる扉制御装置IDとが合致しているかを判定する。一方、宅配業者サーバ50は、当該判定が肯定である場合、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている荷物の種類と当該サービス番号に紐付けられている部屋番号とを含む認証成功を示す認証結果をサーバ装置10に送信する。他方、宅配業者サーバ50は、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている扉制御装置IDと認証依頼に含まれる扉制御装置IDとが合致しないと判断する場合、解錠できない理由に関する情報を含む認証失敗を示す認証結果をサーバ装置10に送信する。
【0050】
解錠判定手段110は、認証依頼手段101が送信した認証依頼に対する応答として宅配業者サーバ50から受信した認証結果が認証成功を示すか、認証失敗を示すかを判定する機能を有する。解錠判定手段110は、受信した認証結果が認証成功を示すと判定する場合、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と認証結果に含まれる部屋番号とからユーザを特定する機能を有する。解錠判定手段110は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函可能となっているか否かを判定する機能を有する。解錠判定手段110は、受信した認証結果が認証失敗を示すと判定する場合、又は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函不可となっていると判定する場合、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信する機能を有する。
【0051】
また、解錠判定手段110は、確認依頼手段108が送信した確認依頼に対する応答として宅配業者サーバ50から受信した確認結果が、荷物が配送中であることを示すか否かを判定する機能を有する。解錠判定手段110は、受信した確認結果が荷物が配送中であることを示すと判定する場合、認証依頼手段101に認証依頼を行うよう指示する機能を有する。解錠判定手段110は、受信した確認結果が荷物が未配送であることを示すと判定する場合、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信する機能を有する。
【0052】
第一解錠手段102は、解錠判定手段110が認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函可能となっていると判定する場合、扉制御装置30に解錠指示を送信する機能を有する。また、第一解錠手段102は、後述する目的判定手段109により目的情報が作成された場合、扉40の解除指示を扉制御装置30に送信する機能を有する。
【0053】
ボックス通知手段104は、認証結果が認証成功を示すと解錠判定手段110が判定した場合、ボックス管理テーブル122の投函可否情報を参照して、荷物を投函可能な宅配ボックス20の情報を扉制御装置30に送信する機能を有する。
【0054】
第二解錠手段103は、宅配ボックス20から宅配ボックスID(識別情報)とサービス番号とを含む投函要求を受信した場合、宅配ボックス20が投函可能か否かを判定するとともに、サービス番号が宅配業者サーバ50によって認証されているか否かを判定し、いずれの判定結果も肯定である場合、解除指示を宅配ボックス20に送信する機能を有する。
【0055】
また、第二解錠手段103は、宅配ボックス20から宅配ボックス20固有の解錠のためのキー情報を含む受取要求を受信した場合、ボックス管理テーブル122を参照し、当該キー情報が宅配ボックス20に紐付けられているか否かを判定する機能を有する。第二解錠手段103は、判定結果が肯定である場合、解錠指示を宅配ボックス20に送信する機能を有する。また、宅配ボックス20は、ユーザ端末70から受取要求を受信した場合に、解錠指示を宅配ボックス20に送信する機能を有する。
【0056】
さらに、第二解錠手段103は、宅配ボックス20から宅配ボックスID(識別情報)とサービス番号とを含む集荷要求を受信した場合、ボックス管理テーブル122を参照し、宅配ボックスIDに当該集荷要求に含まれるサービス番号が紐付けられているか否かを判定する機能を有する。第二解錠手段103は、判定結果が肯定である場合、解錠指示を宅配ボックス20に送信する機能を有する。
【0057】
投函通知手段105は、サービス番号と、当該サービス番号に対応する宅配において宅配ボックス20への荷物の投函が完了したことを示す情報とを含む投函通知を宅配業者サーバ50に送信する機能を有する。
【0058】
受取通知手段106は、サービス番号と、当該サービス番号に対応する宅配において宅配ボックス20に投函された荷物のユーザによる受け取りが完了したことを示す情報とを含む受取通知を宅配業者サーバ50に送信する機能を有する。
【0059】
集荷通知手段107は、サービス番号と、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、宅配の目的が集荷であることを示す目的情報と、当該サービス番号に対応する宅配において荷物が宅配業者によって宅配ボックス20から集荷されたことを示す情報とを含む集荷通知を宅配業者サーバ50に送信する機能を有する。
【0060】
目的判定手段109は、受付手段100が受け付けた扉制御装置30から送信される解錠要求に含まれるサービス番号に従って、宅配の目的が集荷であるか否かを判定する。具体的には、目的判定手段109は、ボックス管理テーブル122を参照し、扉制御装置30の扉制御装置IDに対応する宅配ボックスIDに、解錠要求に含まれるサービス番号が紐付けられているか否かを判定する。目的判定手段109は、当該判定が肯定である場合、宅配の目的が集荷であることを示す目的情報を作成する。
【0061】
また、宅配システム1における宅配ボックス20は、機能手段として、取得手段201と、解錠制御手段202と、施錠制御手段203と、投函要求手段204と、投函通知手段205と、受取要求手段206と、受取通知手段207と、集荷要求手段208と、集荷通知手段209と、を備える。これらの機能手段は、CPU21がメモリ22に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0062】
取得手段201は、宅配ボックス20の操作者(例えば、宅配業者やユーザ等)から宅配業者によって設定されたサービス番号と、宅配ボックス20の施錠を行うための施錠要求と、宅配ボックス20を解錠するために用いるキー情報とを取得する機能を有する。
【0063】
解錠制御手段202は、サーバ装置10から解錠指示を受信した場合に、施錠機構24を制御して、宅配ボックス20を自動的に解錠する機能を有する。
【0064】
施錠制御手段203は、取得手段201によって施錠要求を取得した場合に、施錠機構24を制御して、宅配ボックス20を自動的に施錠する機能を有する。
【0065】
投函要求手段204は、宅配業者が荷物を宅配ボックス20に投函するために宅配ボックス20の解錠を要求するための投函要求をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、投函要求は、取得手段201によって取得されたサービス番号と、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)とを含む。
【0066】
投函通知手段205は、宅配業者によって荷物が宅配ボックス20に投函されたことを通知するための投函通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。具体的には、投函通知手段205は、投函要求手段204によって投函要求がサーバ装置10に送信された後に、該投函要求に対する応答してサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203によって宅配ボックス20が施錠された場合に、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む投函通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、宅配業者は、解錠制御手段202によって宅配ボックス20が解錠された後に、荷物を宅配ボックス20に投函し、取得手段201に対して施錠要求を入力することとなる。
【0067】
受取要求手段206は、宅配業者によって投函された荷物をユーザが受け取るために宅配ボックス20の解錠を要求するための受取要求をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、受取要求は、宅配ボックス20の解錠に用いるキー情報と、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)とを含む。
【0068】
受取通知手段207は、宅配業者によって投函された荷物をユーザが受け取ったことを通知するための受取通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。具体的には、受取通知手段207は、宅配ボックス20の受取要求手段206又はユーザ端末70によって受取要求がサーバ装置10に送信された後に、該受取要求に対する応答としてサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203によって宅配ボックス20が施錠された場合に、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む受取通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、ユーザは、解錠制御手段202によって宅配ボックス20が解錠された後に、宅配ボックス20から荷物を受け取り、取得手段201に対して施錠要求を入力することとなる。
【0069】
集荷要求手段208は、ユーザによって投函された荷物を宅配業者が集荷するために宅配ボックス20の解錠を要求するための集荷要求をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、集荷要求は、サービス番号と宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)とを含む。
【0070】
集荷通知手段209は、ユーザによって投函された荷物を宅配業者が集荷したことを通知するための集荷通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。具体的には、集荷通知手段209は、宅配ボックス20によって集荷要求がサーバ装置10に送信された後に、該集荷要求に対する応答としてサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203によって宅配ボックス20が施錠された場合に、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む集荷通知をサーバ装置10に送信する機能を有する。ここで、宅配業者は、解錠制御手段202によって宅配ボックス20が解錠された後に、宅配ボックス20から荷物を集荷し、取得手段201に対して施錠要求を入力することとなる。
【0071】
<処理の流れ>
図5は、本発明の実施形態に係る宅配システム1において、宅配業者が荷物の投函のために集合住宅Mに入る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0072】
(ステップSP10)
扉制御装置30は、宅配業者から部屋番号を取得する。扉制御装置30は、取得した部屋番号に対応する部屋のインターホンの子機に呼び出しを行う。扉制御装置30は、インターホンの子機から部屋の住人(ユーザ)による応答があり、かつユーザにより解錠指示が入力された場合、解錠指示に従い扉40を解錠する。この場合、宅配業者は、ユーザに直接荷物を渡し宅配を完了する。取得した部屋番号に対応する部屋のインターホンの子機から応答がない場合、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP12)
扉制御装置30は、宅配業者から宅配業者名と宅配に対応するサービス番号とを取得する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP14)
扉制御装置30は、宅配業者から取得した宅配業者名及びサービス番号と、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)とを含む解錠要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP16)
サーバ装置10の受付手段100は、扉制御装置30から送信される解錠要求を受け付ける。サーバ装置10の確認依頼手段108は、解錠要求に含まれるサービス番号を確認依頼として、確認依頼を宅配業者サーバ50に送信することによって、当該サービス番号に対応する宅配の配送状態の確認を依頼する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0076】
(ステップSP18)
宅配業者サーバ50は、サーバ装置10の確認依頼手段108から確認依頼を受信する。宅配業者サーバ50は、確認依頼に含まれるサービス番号に紐づけられている宅配の配送状態を確認する。一方、宅配業者サーバ50は、サービス番号に紐づけられている宅配が配送中である場合、荷物が配送中であることを示す確認結果をサーバ装置10に送信する。他方、宅配業者サーバ50は、サービス番号に紐づけられている宅配が配送中でない又は存在しない場合、荷物が未配送であることを示す確認結果をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP19の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP19)
サーバ装置10は、宅配業者サーバ50から確認結果を受信する。サーバ装置10の解錠判定手段110は、当該確認結果が、荷物が配送中であることを示すか否かを判定する。解錠判定手段110が、受信した確認結果が荷物が配送中であることを示すと判定した場合、処理は、ステップSP20の処理に移行する。解錠判定手段110が受信した確認結果が荷物が未配送であることを示すと判定する場合、解錠判定手段110は、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信し、
図5に示す一連の処理が終了する。
【0078】
(ステップSP20)
サーバ装置10の認証依頼手段101は、扉制御装置30から受信した解錠要求に含まれる情報(サービス番号及び宅配業者名)を含む認証依頼を宅配業者名に対応する宅配業者の宅配業者サーバ50に送信することによって、宅配業者サーバ50に扉制御装置30の解錠のための認証を依頼する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP22)
宅配業者サーバ50は、サーバ装置10の認証依頼手段101から認証依頼を受信する。宅配業者サーバ50は、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている扉制御装置IDと、認証依頼に含まれる扉制御装置IDとが合致しているかを判定する。一方、宅配業者サーバ50は、当該判定が肯定である場合、宅配業者サーバ50は、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている荷物の種類と、当該サービス番号に紐づけられている部屋番号とを含む認証成功を示す認証結果をサーバ装置10に送信する。他方、宅配業者サーバ50は、認証依頼に含まれるサービス番号に紐付けられている扉制御装置IDと認証依頼に含まれる扉制御装置IDとが合致しないと判断する場合、解錠できない理由に関する情報を含む認証失敗を示す認証結果をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0080】
(ステップSP24)
サーバ装置10は、宅配業者サーバ50から認証結果を受信する。サーバ装置10の解錠判定手段110は、受信した認証結果が認証成功を示すか、認証失敗を示すかを判定する。解錠判定手段110が受信した認証結果が認証成功を示すと判定する場合、処理は、ステップSP26の処理に移行する。解錠判定手段110が受信した認証結果が認証失敗を示すと判定する場合、解錠判定手段110は、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信し、
図5に示す一連の処理が終了する。
【0081】
(ステップSP26)
サーバ装置10の解錠判定手段110は、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と認証結果に含まれる部屋番号とからユーザを特定する。解錠判定手段110は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函可能又は置き配可能となっているか否かを判定する。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0082】
(ステップSP28)
一方、サーバ装置10の解錠判定手段110が、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函可能となっていると判定する場合、処理は、ステップSP30の処理に移行する。他方、サーバ装置10の解錠判定手段110は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函不可となっていると判定する場合、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信し、
図5に示す一連の処理が終了する。
【0083】
(ステップSP30)
サーバ装置10の第一解錠手段102は、解錠指示を扉制御装置30に送信する。また、ボックス通知手段104は、ボックス管理テーブル122の投函可否情報を参照し、荷物の投函が可能な宅配ボックス20の情報を扉制御装置30に送信する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0084】
(ステップSP32)
扉制御装置30は、サーバ装置10から解錠指示を受信する。扉制御装置30は、サーバ装置10から受信した解錠指示に従い、解錠指示を扉40に送信する。また、扉制御装置30は、ボックス通知手段104から受信した荷物の投函が可能な宅配ボックス20の情報を表示することによって、宅配業者に伝達する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0085】
(ステップSP34)
扉40は、扉制御装置30から受信した解錠指示に従い扉40を解錠する。
【0086】
図6は、本発明の実施形態に係る宅配システム1において、宅配業者が荷物を宅配ボックス20に投函する際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0087】
(ステップSP40)
宅配ボックス20の取得手段201は、宅配業者からサービス番号を取得する。そして、処理は、ステップSP42の処理に移行する。
【0088】
(ステップSP42)
宅配ボックス20の投函要求手段204は、取得手段201が取得したサービス番号と、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)とを含む投函要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP44の処理に移行する。
【0089】
(ステップSP44)
サーバ装置10は、宅配ボックス20から投函要求を受信する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、サービス番号が宅配業者サーバ50によって認証されているか否かを判定するとともに、ボックス管理テーブル122を参照し、受信した投函要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に対応する宅配ボックス20が投函可能か否かを判定する。そして、処理は、ステップSP46の処理に移行する。
【0090】
(ステップSP46)
サーバ装置10の第二解錠手段103が、サービス番号が宅配業者サーバ50によって認証されており、かつ、投函要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に対応する宅配ボックス20が投函可能であると判定する場合、処理は、ステップSP48の処理に移行する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、サービス番号が宅配業者サーバ50によって認証されていないと判定するか、又は投函要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に対応する宅配ボックス20が投函可能でないと判定する場合、解錠不可を示す情報を宅配ボックス20に送信し、
図5に示す一連の処理が終了する。
【0091】
(ステップSP48)
サーバ装置10の第二解錠手段103は、解除指示を宅配ボックス20に送信する。そして、処理は、ステップSP50の処理に移行する。
【0092】
(ステップSP50)
宅配ボックス20は、サーバ装置10から解除指示を受信する。宅配ボックス20の解錠制御手段202は、サーバ装置10から受信した解錠指示に従い宅配ボックス20を解錠する。そして、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0093】
(ステップSP52)
宅配ボックス20の取得手段201は、宅配業者によって宅配ボックス20内に荷物が投函された後に宅配業者によって入力される施錠要求を取得する。宅配ボックス20の施錠制御手段203は、取得手段201によって取得した施錠要求に従い宅配ボックス20を施錠する。そして、処理は、ステップSP54の処理に移行する。
【0094】
(ステップSP54)
宅配ボックス20の投函通知手段205は、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む投函通知をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP56の処理に移行する。
【0095】
(ステップSP56)
サーバ装置10は、宅配ボックス20から投函通知を受信する。サーバ装置10の投函通知手段105は、ユーザ情報123を参照し、扉制御装置ID(識別情報)と部屋番号とに対応するユーザのユーザ端末70に投函通知を送信する。当該ユーザは、ユーザ端末70に送信される投函通知を受信することで、荷物が宅配ボックス20に投函されることを知ることとなる。
【0096】
図7は、本発明の実施形態に係る宅配システム1において、ユーザが荷物を宅配ボックス20から受け取る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0097】
(ステップSP80)
宅配ボックス20の取得手段201は、ユーザによって入力される宅配ボックス20の解錠のために用いるキー情報を取得する。そして、処理は、ステップSP82の処理に移行する。
【0098】
(ステップSP82)
宅配ボックス20の受取要求手段206は、取得手段201によって取得されたキー情報と、宅配ボックスID(識別情報)とを含む受取要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP86の処理に移行する。
【0099】
(ステップSP84)
ユーザは、宅配ボックス20にキー情報を入力することによって荷物の受取要求を行う以外にも、ユーザ端末70から荷物の受取要求を行うことができる。この場合において、ユーザ端末70は、ユーザからの入力に従い宅配ボックス20に投函された荷物の受取要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP86の処理に移行する。
【0100】
(ステップSP86)
サーバ装置10は、宅配ボックス20又はユーザ端末70から受取要求を受信する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、宅配ボックス20から受取要求を受信した場合、ボックス管理テーブル122を参照し、受取要求に含まれるキー情報が宅配ボックス20に紐付けられているか否かを判定し、処理がステップSP88の処理に移行する。サーバ装置10の第二解錠手段103がユーザ端末70から受取要求を受信した場合、処理は、ステップSP90の処理に移行する。
【0101】
(ステップSP88)
サーバ装置10の第二解錠手段103が受取要求に含まれるキー情報が宅配ボックス20に紐付けられていると判定する場合、処理は、ステップSP90の処理に移行尾する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、受取要求に含まれるキー情報が宅配ボックス20に紐付けられていないと判定する場合、解錠不可を示す情報を宅配ボックス20に送信し、
図7における一連の処理が終了する。
【0102】
(ステップSP90)
サーバ装置10の第二解錠手段103は、解錠指示を宅配ボックス20に送信する。そして、処理は、ステップSP92の処理に移行する。
【0103】
(ステップSP92)
宅配ボックス20は、サーバ装置10から解除指示を受信する。宅配ボックス20の解錠制御手段202は、サーバ装置10から受信した解錠指示に従い宅配ボックス20を解錠する。そして、処理は、ステップSP94の処理に移行する。
【0104】
(ステップSP94)
宅配ボックス20の取得手段201は、ユーザによって宅配ボックス20内の荷物が受け取られた後にユーザによって入力される施錠要求を取得する。宅配ボックス20の施錠制御手段203は、取得手段201によって取得した施錠要求に従い宅配ボックス20を施錠する。そして、処理は、ステップSP96の処理に移行する。
【0105】
(ステップSP96)
宅配ボックス20の受取通知手段207は、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む受取通知をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP98の処理に移行する。
【0106】
(ステップSP98)
サーバ装置10は、宅配ボックス20から受取通知を受信する。サーバ装置10の受取通知手段106は、ボックス管理テーブル122を参照し、宅配ボックスIDに紐付けられているサービス番号に対応する宅配業者の宅配業者サーバ50に受取通知を送信する。当該宅配業者は、宅配業者サーバ50に送信された受取通知を受信することで、荷物が宅配ボックス20からユーザに受け取られたことを知ることとなる。
【0107】
図8は、本発明の実施形態に係る宅配システム1において、宅配業者が荷物の集荷のために集合住宅Mに入る際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0108】
(ステップSP120)
扉制御装置30は、宅配業者から宅配業者名と宅配に対応するサービス番号とを取得する。そして、処理は、ステップSP122の処理に移行する。
【0109】
(ステップSP122)
扉制御装置30は、宅配業者から取得した宅配業者名及びサービス番号と、扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)とを含む解錠要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP124の処理に移行する。
【0110】
(ステップSP124)
サーバ装置10の受付手段100は、扉制御装置30から送信される解錠要求を受け付ける。サーバ装置10の目的判定手段109は、ボックス管理テーブル122を参照し、扉制御装置30の扉制御装置IDに対応する宅配ボックスIDに、解錠要求に含まれるサービス番号が紐付けられているか否かを判定する。そして、処理は、ステップSP126の処理に移行する。
【0111】
(ステップSP126)
サーバ装置10の目的判定手段109は、扉制御装置30の扉制御装置IDに対応する宅配ボックスIDに、解錠要求に含まれるサービス番号が紐付けられていると判定する場合、宅配の目的が集荷であることを示す目的情報を作成し、処理がステップSP128の処理に移行する。サーバ装置10の目的判定手段109が扉制御装置30の扉制御装置IDに対応する宅配ボックスIDに、解錠要求に含まれるサービス番号が紐付けられていないと判定する場合、サーバ装置10の第一解錠手段102は、扉40を解錠できない理由情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信し、
図8に示す一連の処理が終了する。
【0112】
(ステップSP128)
サーバ装置10の集荷通知手段107は、サービス番号と、扉制御装置ID(識別情報)と、目的判定手段109が作成した目的情報とを含む集荷通知を宅配業者名に対応する宅配業者サーバ50に送信する。そして、処理は、ステップSP130の処理に移行する。宅配業者は、宅配業者サーバ50に送信された集荷通知を受信することで、サービス番号に対応する集荷が行われたことを知ることとなる。
【0113】
(ステップSP130)
サーバ装置10の第一解錠手段102は、解錠指示を扉制御装置30に送信する。そして、処理は、ステップSP132の処理に移行する。
【0114】
(ステップSP132)
扉制御装置30は、サーバ装置10から解錠指示を受信する。扉制御装置30は、サーバ装置10から受信した解錠指示に従い、解錠指示を扉40に送信する。そして、処理は、ステップSP134の処理に移行する。
【0115】
(ステップSP134)
扉40は、扉制御装置30から受信した解錠指示に従い扉40を解錠する。
【0116】
図9は、本発明の実施形態に係る宅配システム1において、宅配業者が荷物を宅配ボックス20から集荷する際に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の内容及び順番は、適宜変更することができる。
【0117】
(ステップSP160)
宅配ボックス20の取得手段201は、宅配業者からサービス番号を取得する。そして、処理は、ステップSP162の処理に移行する。
【0118】
(ステップSP162)
宅配ボックス20の集荷要求手段208は、取得手段201が取得したサービス番号と、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)とを含む集荷要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP164の処理に移行する。
【0119】
(ステップSP164)
サーバ装置10は、宅配ボックス20から集荷要求を受信する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、ボックス管理テーブル122を参照し、受信した集荷要求に含まれるサービス番号が、集荷要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に紐付けられているサービス番号と一致するか否かを判定する。そして、処理は、ステップSP166の処理に移行する。
【0120】
(ステップSP166)
サーバ装置10の第二解錠手段103が受信した集荷要求に含まれるサービス番号と集荷要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に紐付けられているサービス番号とが一致すると判定する場合、処理は、ステップSP168の処理に移行する。サーバ装置10の第二解錠手段103は、受信した集荷要求に含まれるサービス番号と集荷要求に含まれる宅配ボックスID(識別情報)に紐付けられているサービス番号とが一致しないと判定する場合、解錠不可を示す情報を宅配ボックス20に送信し、
図9に示す一連の処理が終了する。
【0121】
(ステップSP168)
サーバ装置10の第二解錠手段103は、解除指示を宅配ボックス20に送信する。そして、処理は、ステップSP170の処理に移行する。
【0122】
(ステップSP170)
宅配ボックス20は、サーバ装置10から解除指示を受信する。宅配ボックス20の解錠制御手段202は、サーバ装置10から受信した解錠指示に従い宅配ボックス20を解錠する。そして、処理は、ステップSP172の処理に移行する。
【0123】
(ステップSP172)
宅配ボックス20の取得手段201は、宅配業者によって宅配ボックス20から荷物が集荷された後に宅配業者によって入力される施錠要求を取得する。宅配ボックス20の施錠制御手段203は、取得手段201によって取得した施錠要求に従い宅配ボックス20を施錠する。そして、処理は、ステップSP174の処理に移行する。
【0124】
(ステップSP174)
宅配ボックス20の集荷通知手段209は、宅配ボックス20の宅配ボックスID(識別情報)を含む集荷通知をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の管理者は、宅配ボックス20から送信される集荷通知により、宅配業者によってサービス番号に対応する集荷が完了したことを知ることとなる。
【0125】
<効果>
以上、本実施形態では、サーバ装置10は、集合住宅Mの入口に設置された扉40の施錠及び解錠を制御する扉制御装置30、及び宅配業者サーバ50と通信可能である。そして、サーバ装置10は、扉制御装置30から、扉制御装置30の識別情報と、宅配業者により設定されたサービス番号と、を含む解錠要求を受信する受付手段100と、解錠要求に含まれる情報を含む認証依頼を宅配業者サーバ50に送信する認証依頼手段101と、認証依頼に対する応答として宅配業者サーバ50から認証成功を示す認証結果を受信した場合に、認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従い荷物が投函可能か否かを判定する解錠判定手段110と、判定が肯定判定である場合に、解錠要求をした扉制御装置30に解錠指示を送信する第一解錠手段102と、を備える。
【0126】
この構成によれば、サーバ装置10の解錠判定手段110が宅配業者サーバ50から受信した認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従って、当該荷物が投函可能か否かを判定するため、サーバ装置10は、宅配する荷物が宅配ボックス20への投函や置き配が可能か否かを判定し、当該判定に従って扉制御装置30を制御することができる。
【0127】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、扉制御装置30の識別情報と、部屋番号と、荷物の種類毎にユーザにより設定された配送の可否に関する配送情報とをユーザ毎に記憶する記憶手段120をさらに備える。また、解錠判定手段110は、判定において、認証結果に含まれる宅配先のユーザの部屋番号、及び扉制御装置30の識別情報に対応するユーザの配送情報と、荷物情報とに従い、荷物が投函可能か否かを判定する。
【0128】
この構成によれば、サーバ装置10の記憶手段120が荷物の種類毎に設定された配送の可否に関する配送情報をユーザ毎に記憶し、解錠判定手段110がユーザの配送情報と荷物情報とに従って宅配された荷物が投函可能か否かを判定するため、サーバ装置10は、ユーザの特定の種類の荷物の投函に関する希望に応じて、扉制御装置30を制御することができる。
【0129】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、サービス番号を含む確認依頼を宅配業者サーバ50に送信する確認依頼手段108をさらに備える、また、解錠判定手段110は、確認依頼に対する応答として、宅配業者サーバ50からサービス番号に紐づけられている宅配が配送中であることを示す確認結果を受信した場合に、認証依頼を宅配業者サーバ50に送信するように認証依頼手段101に指示する。
【0130】
この構成によれば、サーバ装置10の確認依頼手段108がサービス番号に紐づけられている宅配が配送中であるか否かの確認を認証依頼に先んじて宅配業者サーバ50に依頼するため、宅配業者サーバ50にかかる負荷を軽減することができる。
【0131】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、ユーザの端末70、及び宅配ボックス20と通信可能である。そして、サーバ装置10は、扉制御装置30に対応する宅配ボックス20から宅配ボックス20の識別情報とサービス番号とを含む投函要求を受信した場合に、解錠指示を宅配ボックス20に送信する第二解錠手段103と、荷物の投函が完了したことを示す投函通知を宅配ボックス20から受信した場合に、投函通知をユーザの端末70に送信する投函通知手段105と、をさらに備える。また、記憶手段120は、宅配ボックス20の識別情報を記憶する。
【0132】
この構成によれば、サーバ装置10の投函通知手段105が荷物の投函が完了したことを示す投函通知を宅配ボックス20から受信した場合に、サーバ装置10の投函通知手段105が投函通知をユーザの端末70に送信するため、ユーザは、宅配ボックス20への荷物の投函が完了したことを知ることができる。
【0133】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、荷物の受取が完了したことを示す受取通知を宅配ボックス20から受信した場合に、受取通知を宅配業者サーバ50に送信する受取通知手段106をさらに備え、第二解錠手段103は、宅配ボックス20又はユーザの端末70から送信される受取要求を受信した場合に、解錠指示を宅配ボックス20に送信する。
【0134】
この構成によれば、サーバ装置10の受取通知手段106が荷物の受取が完了したことを示す受取通知を宅配ボックス20から受信した場合に、サーバ装置10の受取通知手段106が受取通知を宅配業者サーバ50に送信するため、宅配業者は、ユーザによって宅配ボックス20から荷物が受け取られたことを知ることができる。
【0135】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、サービス番号に従って宅配の目的が集荷であるか否かを判定する目的判定手段109と、サービス番号と、扉制御装置30の識別情報と、宅配の目的を示す目的情報とを含み、荷物の集荷が完了したことを示す集荷通知を宅配業者サーバ50に送信する集荷通知手段107と、をさらに備え、記憶手段120は、集荷に対応するサービス番号を記憶し、第一解錠手段102は、目的判定手段109の判定が肯定である場合、解錠指示を扉制御装置30に送信する。
【0136】
この構成によれば、サーバ装置10の集荷通知手段107が荷物の集荷が完了したことを示す集荷通知を宅配業者サーバ50に送信するため、宅配業者は、荷物の集荷が行われたことを知ることができる。
【0137】
また、本実施形態では、集荷に対応するサービス番号は、宅配ボックス20の識別情報に対応付けられており、第二解錠手段103は、集荷に対応する宅配ボックス20から宅配ボックス20の識別情報と、集荷に対応する前記サービス番号と、を含む集荷要求を受信した場合に、解錠指示を集荷に対応する宅配ボックス20に送信する。
【0138】
この構成によれば、サーバ装置10の第二解錠手段103が集荷に用いられる宅配ボックス20に解錠指示を送信するため、宅配業者は、直接対面でユーザとやりとりすることなく荷物を集荷できる。
【0139】
また、本実施形態では、宅配ボックス20は、サーバ装置10と通信可能である。そして、宅配ボックス20は、宅配業者により設定されたサービス番号と、施錠要求とを取得する取得手段201と、サーバ装置10から解錠指示を受信した場合に、宅配ボックス20を自動的に解錠する解錠制御手段202と、施錠要求に従って宅配ボックス20を施錠する施錠制御手段203と、サービス番号と、宅配ボックス20の識別情報と、を含む投函要求をサーバ装置10に送信する投函要求手段204と、投函要求に対する応答としてサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203が宅配ボックス20を施錠した場合に、宅配ボックス20の識別情報を含む投函通知をサーバ装置10に送信する投函通知手段205と、を備える。
【0140】
この構成によれば、宅配ボックス20の投函通知手段205が宅配ボックス20に荷物が投函されたことを示す投函通知をサーバ装置10に送信するため、サーバ装置10の管理業者は、宅配ボックス20に荷物が投函されたことを知ることができる。
【0141】
また、本実施形態では、宅配ボックス20は、宅配ボックス20又はユーザの端末70からサーバ装置10に送信された荷物の受取要求に対する応答としてサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203が宅配ボックス20を施錠した場合に、宅配ボックス20の識別情報を含む受取通知をサーバ装置10に送信する受取通知手段207、をさらに備える。
【0142】
この構成によれば、宅配ボックス20の受取通知手段207が宅配ボックス20に投函された荷物がユーザによって受け取られたことを示す投函通知をサーバ装置10に送信するため、サーバ装置10の管理業者は、宅配ボックス20に荷物がユーザによって受け取られたことを知ることができる。
【0143】
また、本実施形態では、宅配ボックス20は、ユーザ毎に設定された宅配ボックス20の解錠に用いるキー情報と宅配ボックス20の識別情報とを含む受取要求をサーバ装置10に送信する受取要求手段206をさらに備え、取得手段201は、キー情報を取得する。
【0144】
この構成によれば、宅配ボックス20の受取要求手段206が宅配ボックス20の解錠に用いるキー情報をサーバ装置10に送信するため、宅配ボックス20は、キー情報を知らない者による宅配ボックス20の不正な解錠を防止できる。
【0145】
また、本実施形態では、宅配ボックス20は、サービス番号と宅配ボックス20の識別情報とを含む集荷要求をサーバ装置10に送信する集荷要求手段208と、集荷要求に対する応答としてサーバ装置10から送信される解錠指示に従って解錠制御手段202が宅配ボックス20を解錠した後に、施錠制御手段203が宅配ボックス20を施錠した場合に、宅配ボックス20の識別情報を含む集荷通知をサーバ装置10に送信する集荷通知手段209と、をさらに備える。
【0146】
この構成によれば、宅配ボックス20の集荷通知手段209が宅配ボックス20から荷物が集荷されたことを示す集荷通知をサーバ装置10に送信するため、サーバ装置10の管理業者は、宅配ボックス20から荷物が集荷されたことを知ることができる。
【0147】
<変形例>
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0148】
例えば、上記実施形態では、サーバ装置10の受付手段100が扉制御装置30から扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、部屋番号と、サービス番号とを含む解錠要求を受信する場合を説明したが、サーバ装置10の受付手段100は、扉制御装置ID(識別情報)に変えて扉制御装置30に対応する住所情報を含む解錠要求を受け付けても良い。
【0149】
この構成によれば、サーバ装置10は、扉制御装置30の住所情報によって扉制御装置30の識別を行うことができる。
【0150】
また、上記実施形態では、サーバ装置10の受付手段100が扉制御装置30から扉制御装置30の扉制御装置ID(識別情報)と、部屋番号と、サービス番号とを含む解錠要求を受信する場合を説明したが、サーバ装置10の受付手段100は、部屋番号に変えてユーザの電話番号を含む解錠要求を受け付けても良い。
【0151】
この構成によれば、サーバ装置10は、同じ集合住宅Mの同じ部屋に住む異なるユーザに関する情報を電話番号によって区別して管理することができる。
【0152】
また、上記実施形態では、サーバ装置10の解錠判定手段110が宅配対象の荷物が投函可能か否かを判定する場合を説明したが、サーバ装置10の解錠判定手段110は、宅配対象の荷物が置き配可能か否かを判定する機能を有していても良い。この場合、解錠判定手段110は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において置き配不可となっていると判定する場合、扉40を解錠できない理由に関する情報を含む解錠不可を示す情報を扉制御装置30に送信する機能を有する。また、第一解錠手段102は、解錠判定手段110が認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において置き配可能となっていると判定する場合、扉制御装置30に解錠指示を送信する機能を有する。
【0153】
この構成によれば、サーバ装置10の解錠判定手段110が宅配業者サーバ50から受信した認証結果に含まれる宅配対象の荷物の種類を示す荷物情報に従って、当該荷物が置き配可能か否かを判定するため、サーバ装置10は、宅配する荷物が置き配が可能か否かを判定し、当該判定に従って扉制御装置30を制御することができる。
【0154】
また、上記実施形態では、サービス番号が、宅配業者により設定されたサービス番号である場合を説明したが、クリーニング業者や水配達業者、デリバリー業者等の他のサービス事業者により設定されたサービス番号であってもよい。この場合、宅配業者サーバ50を「サービス事業者サーバ」と呼称する。そして、サーバ装置10は、サービス事業者サーバと通信可能である。また、ユーザの識別情報は、集合住宅M の住人の識別情報であればよい。
【0155】
また、上記実施形態では、解錠判定手段110は、認証結果に含まれる荷物の種類が特定したユーザの配送情報において投函可能となっているか否かを判定する機能を有していたが、解錠判定手段110は、当該機能を有していなくても良い。さらに、解錠判定手段110は、解錠要求をした扉制御装置30に対応する建物に扉40が複数設置されている場合、認証結果に含まれる部屋番号に従って、いずれの扉40を解錠するか決定しても良い。具体的には、解錠判定手段110は、例えば、解錠要求をした扉制御装置30に対応する建物が10階建てであり、認証結果に含まれる部屋番号が202(2階の2号室)である場合、当該建物のエントランスに設置されている扉40と、当該建物の2階に入る為に設置されている扉40とを解錠するように決定する。
【0156】
この構成によれば、サーバ装置10の解錠判定手段110が、認証結果に含まれる部屋番号に従って、いずれの扉40を解錠するか決定する為、サーバ装置10は、宅配業者が荷物を宅配する際に、建物内における入る必要のないエリアに入ることを防止することができる。
【0157】
<付記項>
[付記項1]
集合住宅の入口に設置された扉の施錠及び解錠を制御する扉制御装置、及び宅配業者サーバと通信可能なサーバ装置であって、
前記扉制御装置の識別情報と、部屋番号とを前記ユーザ毎に記憶する記憶手段と、
前記扉制御装置から、前記扉制御装置の識別情報と、宅配業者により設定されたサービス番号と、を含む解錠要求を受信する受付手段と、
前記解錠要求に含まれる情報を含む認証依頼を前記宅配業者サーバに送信する認証依頼手段と、
前記宅配業者サーバから認証成功を示す認証結果を受信した場合に、前記認証結果に含まれる部屋番号、及び前記扉制御装置の識別情報に従い宅配先のユーザを特定する解錠判定手段と、
前記認証結果が認証成功を示す場合に前記解錠要求をした前記扉制御装置に解錠指示を送信する第一解錠手段と、
を備えるサーバ装置。
【0158】
[付記項2]
サーバ装置と通信可能な宅配ボックスであって、
宅配業者により設定されたサービス番号と、施錠要求とを取得する取得手段と、
前記サーバ装置から解錠指示を受信した場合に、前記宅配ボックスを自動的に解錠する解錠制御手段と、
前記施錠要求に従って前記宅配ボックスを施錠する施錠制御手段と、
前記サービス番号と、前記宅配ボックスの識別情報と、を含む投函要求を前記サーバ装置に送信する投函要求手段と、
前記投函要求に対する応答として前記サーバ装置から送信される解錠指示に従って前記解錠制御手段が前記宅配ボックスを解錠した後に、前記施錠制御手段が前記宅配ボックスを施錠した場合に、前記宅配ボックスの識別情報を含む投函通知を前記サーバ装置に送信する投函通知手段と、
を備える宅配ボックス。
【0159】
[付記項3]
前記宅配ボックス又はユーザの端末から前記サーバ装置に送信された荷物の受取要求に対する応答として前記サーバ装置から送信される解錠指示に従って前記解錠制御手段が前記宅配ボックスを解錠した後に、前記施錠制御手段が前記宅配ボックスを施錠した場合に、前記宅配ボックスの識別情報を含む受取通知を前記サーバ装置に送信する受取通知手段、
をさらに備える付記項2に記載の宅配ボックス。
【0160】
[付記項4]
前記ユーザ毎に設定された前記宅配ボックスの解錠に用いるキー情報と前記宅配ボックスの識別情報とを含む前記受取要求を前記サーバ装置に送信する受取要求手段をさらに備え、
前記取得手段は、前記キー情報を取得する付記項3に記載の宅配ボックス。
【0161】
[付記項5]
前記サービス番号と前記宅配ボックスの識別情報とを含む集荷要求を前記サーバ装置に送信する集荷要求手段と、
前記集荷要求に対する応答として前記サーバ装置から送信される解錠指示に従って前記解錠制御手段が前記宅配ボックスを解錠した後に、前記施錠制御手段が前記宅配ボックスを施錠した場合に、前記宅配ボックスの識別情報を含む集荷通知を前記サーバ装置に送信する集荷通知手段と、
をさらに備える付記項2~4の何れか一項に記載の宅配ボックス。
【符号の説明】
【0162】
10…サーバ装置、20…宅配ボックス、30…扉制御装置、50…宅配業者サーバ、100…受付手段、101…認証依頼手段、102…第一解錠手段、110…解錠判定手段