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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062581
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】建物の施錠システム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
E05B49/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172638
(22)【出願日】2021-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鳥原 健太
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA02
2E250BB08
2E250BB28
2E250BB29
2E250BB30
2E250BB65
2E250CC16
2E250CC17
2E250CC20
2E250DD06
2E250EE15
2E250FF25
2E250FF36
2E250GG06
2E250GG13
(57)【要約】
【課題】利便性の確保とプライバシーの確保とを両立させることができる建物の施錠システムを得る。
【解決手段】建物の施錠システム10では、鍵情報生成部56で生成されたビジタキーK2が、鍵情報生成部56から第2携帯端末22に送信される。そして、ビジタキーK2を受信した第2携帯端末22から送信されたビジタキーK2を、第1ロック装置12が受信することで、第1ロック装置12は、建物24の玄関26のドア28の開錠又は施錠を行うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部屋と屋外とを連通可能な第1建具に設けられると共に当該第1建具の開錠及び施錠を可能とされた第1ロック装置と、
前記第1の部屋の屋内側に位置する第2の部屋と当該第1の部屋とを連通可能な第2建具に設けられると共に当該第2建具の開錠及び施錠を可能とされた第2ロック装置と、
第1電子鍵情報と、第2電子鍵情報とを生成可能とされた鍵情報生成部と、
前記第1ロック装置、前記第2ロック装置及び前記鍵情報生成部と通信可能とされた第1携帯端末と、
前記第1ロック装置及び前記鍵情報生成部と通信可能とされた第2携帯端末と、
を有し、
前記第1携帯端末は、前記鍵情報生成部から前記第1電子鍵情報を受信可能とされると共に、前記第1ロック装置及び前記第2ロック装置に当該第1電子鍵情報を送信可能とされ、
前記第2携帯端末は、前記鍵情報生成部から前記第2電子鍵情報を受信可能とされると共に、前記第1ロック装置に当該第2電子鍵情報を送信可能とされ、
前記第1ロック装置は、前記第1携帯端末からの前記第1電子鍵情報の受信又は前記第2携帯端末からの前記第2電子鍵情報の受信によって前記第1建具の開錠又は施錠が可能とされ、
前記第2ロック装置は、前記第1携帯端末からの前記第1電子鍵情報の受信によって前記第2建具の開錠又は施錠が可能とされている、
建物の施錠システム。
【請求項2】
前記第1電子鍵情報によって前記第1ロック装置が前記第1建具を開錠したときに前記第2ロック装置が前記第2建具を開錠する、
請求項1に記載の建物の施錠システム。
【請求項3】
前記第1電子鍵情報が、前記第1携帯端末から前記第1ロック装置及び前記第2ロック装置に直接送信可能とされている、
請求項1又は請求項2に記載の建物の施錠システム。
【請求項4】
前記鍵情報生成部及び前記第2携帯端末と通信可能とされた鍵情報管理部をさらに備え、
前記鍵情報生成部は、前記第1携帯端末からの指示信号に基づいて前記第2電子鍵情報を生成して当該第2電子鍵情報を前記鍵情報管理部に送信し、
前記鍵情報管理部は、前記鍵情報生成部から受信した前記第2電子鍵情報を前記第2携帯端末に送信すると共に、当該第2携帯端末から前記第1ロック装置の施錠を示す施錠信号を受信すると当該第2携帯端末に当該第2電子鍵情報を無効化させる電子鍵無効化信号を送信する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の建物の施錠システム。
【請求項5】
前記鍵情報生成部及び前記第2携帯端末と通信可能とされた鍵情報管理部をさらに備え、
前記鍵情報生成部は、前記第1携帯端末からの指示信号に基づいて前記第2電子鍵情報を所定時間内において前記第1建具の開錠を可能な電子鍵情報として生成して当該第2電子鍵情報を前記鍵情報管理部に送信する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の建物の施錠システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の施錠システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、錠制御システムに関する発明が開示されている。この錠制御システムでは、建物の建具に錠開閉機器が設けられており、建物の居住者が携帯する携帯端末から開錠信号が錠開閉機器に入力されると、建具の開錠が行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-153120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、利便性の観点において、建物の居住者の所有する携帯端末以外の携帯端末でも建具の開錠が行えることが好ましい場合がある。例えば、建物の居住者が不在のときに、宅配業者の配達員が所有する携帯端末によって建具を開錠して建物内に荷物を運び入れることができるようにすることは、利便性の観点においては好ましい。
【0005】
一方で、建物の居住者以外が建物内を自由に移動できるような状況は、居住者のプライバシーの確保等の観点において好ましくない。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の先行技術では、建物の出入り口に配置された建具にのみ錠開閉機器が設けられているため、居住者以外の携帯端末によって錠開閉機器の開錠を行えるようにすると、居住者のプライバシーを確保することが困難となることが考えられる。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、利便性の確保とプライバシーの確保とを両立させることができる建物の施錠システムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係る建物の施錠システムは、第1の部屋と屋外とを連通可能な第1建具に設けられると共に当該第1建具の開錠及び施錠を可能とされた第1ロック装置と、前記第1の部屋の屋内側に位置する第2の部屋と当該第1の部屋とを連通可能な第2建具に設けられると共に当該第2建具の開錠及び施錠を可能とされた第2ロック装置と、第1電子鍵情報と、第2電子鍵情報とを生成可能とされた鍵情報生成部と、前記第1ロック装置、前記第2ロック装置及び前記鍵情報生成部と通信可能とされた第1携帯端末と、前記第1ロック装置及び前記鍵情報生成部と通信可能とされた第2携帯端末と、を有し、前記第1携帯端末は、前記鍵情報生成部から前記第1電子鍵情報を受信可能とされると共に、前記第1ロック装置及び前記第2ロック装置に当該第1電子鍵情報を送信可能とされ、前記第2携帯端末は、前記鍵情報生成部から前記第2電子鍵情報を受信可能とされると共に、前記第1ロック装置に当該第2電子鍵情報を送信可能とされ、前記第1ロック装置は、前記第1携帯端末からの前記第1電子鍵情報の受信又は前記第2携帯端末からの前記第2電子鍵情報の受信によって前記第1建具の開錠又は施錠が可能とされ、前記第2ロック装置は、前記第1携帯端末からの前記第1電子鍵情報の受信によって前記第2建具の開錠又は施錠が可能とされている。
【0009】
第1の態様に係る建物の施錠システムでは、第1の部屋と屋外とを連通可能な第1建具に第1ロック装置が設けられており、この第1ロック装置によって第1建具の開錠及び施錠が行われる。
【0010】
また、本態様では、鍵情報生成部で生成された第1電子鍵情報が第1携帯端末に送信される。そして、第1電子鍵情報を受信した第1携帯端末から送信された第1電子鍵情報を、第1ロック装置が受信することで、第1ロック装置は、第1建具の開錠又は施錠を行うことができる。このため、例えば、建物の居住者が第1携帯端末を携帯していれば、当該居住者は、第1携帯端末を用いて第1建具の開錠又は施錠を行うことができる。
【0011】
ところで、利便性の観点において、建物の居住者の所有する第1携帯端末以外の携帯端末でも第1建具の開錠が行えることが好ましい場合がある。例えば、建物の居住者が不在のときに、宅配業者の配達員が所有する携帯端末によって第1建具を開錠して建物内に荷物を運び入れることができるようにすることは、利便性の観点においては好ましい。
【0012】
一方で、建物の居住者以外が建物内を自由に移動できるような状況は、居住者のプライバシーの確保等の観点において好ましくない。
【0013】
ここで、本態様では、第1の部屋の屋内側に第2の部屋が位置しており、第1の部屋と第2の部屋とを連通可能な第2建具に、第2建具の開錠及び施錠を行う第2ロック装置が設けられている。
【0014】
そして、第1携帯端末から送信された第1電子鍵情報を第2ロック装置が受信することで、第2ロック装置は、第2建具の開錠又は施錠を行うことができる。このため、第1携帯端末を携帯している建物の居住者は、建物内における第2建具から先の部分に進むことができる。
【0015】
また、本態様では、鍵情報生成部で生成された第2電子鍵情報が、当該鍵情報生成部から第2携帯端末に送信される。そして、第2電子鍵情報を受信した第2携帯端末から送信された第2電子鍵情報を、第1ロック装置が受信することで、第1ロック装置は、第1建具の開錠又は施錠を行うことができる。
【0016】
このため、例えば、宅配業者の配達員が第2携帯端末を携帯していれば、当該配達員は、第2携帯端末を用いて第1建具の開錠又は施錠を行うことが可能となり、当該配達員は、第1の部屋内に荷物を運び入れることが可能となる。
【0017】
一方で、第2電子鍵情報は、第1ロック装置の作動のみに用いることが可能とされており、配達員は、建物内における第2建具から先の部分に進むことができない。
【0018】
したがって、本態様では、建物において、第1の部屋を建物の居住者以外も入ることが可能な共用スペースに設定し、建物における第2の部屋よりも屋内側の部分において居住者のプライバシーを保つことができる。
【0019】
第2の態様に係る建物の施錠システムは、第1の態様に係る建物の施錠システムにおいて、前記第1電子鍵情報によって前記第1ロック装置が前記第1建具を開錠したときに前記第2ロック装置が前記第2建具を開錠する。
【0020】
第2の態様に係る建物の施錠システムでは、第1電子鍵情報によって第1ロック装置が第1建具を開錠したときに、第2ロック装置が第2建具を開錠することができる。このため、例えば、建物の居住者が第1携帯端末を携帯していれば、帰宅時等において、第1携帯端末を用いて第1建具を開錠すると、第2建具も開錠されるため、当該居住者は、建物の屋内に容易に進むことが可能となる。
【0021】
第3の態様に係る建物の施錠システムは、第1の態様又は第2の態様に係る建物の施錠システムにおいて、前記第1電子鍵情報が、前記第1携帯端末から前記第1ロック装置及び前記第2ロック装置に直接送信可能とされている。
【0022】
第3の態様に係る建物の施錠システムでは、第1電子鍵情報を第1携帯端末から第1ロック装置及び第2ロック装置に直接送信することができる。このため、第1ロック装置及び第2ロック装置を、第1電子鍵情報の受信機能において同様の構成とすることができる。
【0023】
第4の態様に係る建物の施錠システムは、第1の態様~第3の態様の何れか1態様に係る建物の施錠システムにおいて、前記鍵情報生成部及び前記第2携帯端末と通信可能とされた鍵情報管理部をさらに備え、前記鍵情報生成部は、前記第1携帯端末からの指示信号に基づいて前記第2電子鍵情報を生成して当該第2電子鍵情報を前記鍵情報管理部に送信し、前記鍵情報管理部は、前記鍵情報生成部から受信した前記第2電子鍵情報を前記第2携帯端末に送信すると共に、当該第2携帯端末から前記第1ロック装置の施錠を示す施錠信号を受信すると当該第2携帯端末に当該第2電子鍵情報を無効化させる電子鍵無効化信号を送信する。
【0024】
第4の態様に係る建物の施錠システムでは、鍵情報管理部を備えており、当該鍵情報管理部は、鍵情報生成部及び第2携帯端末と通信可能とされている。そして、鍵情報生成部は、第1携帯端末からの指示信号に基づいて第2電子鍵情報を生成して当該第2電子鍵情報を鍵情報管理部に送信し、当該鍵情報管理部は、鍵情報生成部から受信した第2電子鍵情報を第2携帯端末に送信する。
【0025】
このため、本態様では、第1携帯端末の使用者が第2携帯端末の使用者に対して、建物の第1の部屋までの進入を許可することができる。
【0026】
また、本態様では、鍵情報管理部が第2携帯端末から第1ロック装置の施錠を示す施錠信号を受信すると、当該鍵情報管理部は、当該第2携帯端末に第2電子鍵情報を無効化させる電子鍵無効化信号を送信する。このため、本態様では、第2携帯端末の使用者が、建物の内側に再度進入することを制限することができる。
【0027】
第5の態様に係る建物の施錠システムは、第1の態様~第3の態様の何れか1態様に係る建物の施錠システムにおいて、前記鍵情報生成部及び前記第2携帯端末と通信可能とされた鍵情報管理部をさらに備え、前記鍵情報生成部は、前記第1携帯端末からの指示信号に基づいて前記第2電子鍵情報を所定時間内において前記第1建具の開錠を可能な電子鍵情報として生成して当該第2電子鍵情報を前記鍵情報管理部に送信する。
【0028】
第5の態様に係る建物の施錠システムでは、鍵情報管理部を備えており、当該鍵情報管理部は、鍵情報生成部及び第2携帯端末と通信可能とされている。そして、鍵情報生成部は、第1携帯端末からの指示信号に基づいて、所定時間内において第1建具の開錠が可能な電子鍵情報として第2電子鍵情報を生成して当該第2電子鍵情報を鍵情報管理部に送信し、当該鍵情報管理部は、鍵情報生成部から受信した第2電子鍵情報を第2携帯端末に送信する。
【0029】
このため、本態様では、第1携帯端末の使用者が第2携帯端末の使用者に対して、所定時間内において、建物の第1の部屋までの進入を許可することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、第1の態様に係る建物の施錠システムでは、建物の利便性の確保とプライバシーの確保とを両立させることができるという優れた効果を有する。
【0031】
第2の態様に係る建物の施錠システムでは、建物の利便性をより高めることができるという優れた効果を有する。
【0032】
第3の態様に係る建物の施錠システムでは、建物の利便性を高めつつ構成の簡略化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0033】
第4の態様に係る建物の施錠システムでは、建物の防犯性を高めることができるという優れた効果を有する。
【0034】
第5の態様に係る建物の施錠システムでは、建物の居住者が、建物の非居住者に対して建物に入ることが可能な時間帯を制限することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本実施形態に係る建物の施錠システムの構成を模式的に示す概略図である。
図2】本実施形態に係る建物の施錠システムの一部を構成する第1ロック装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る建物の施錠システムの一部を構成する第2ロック装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る建物の施錠システムの一部を構成する第1サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係る建物の施錠システムの一部を構成する第2サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図6】本実施形態に係る建物の施錠システムの機能構成を示すブロック図である。
図7】本実施形態に係る建物の施錠システムにおいて第1携帯端末による開錠及び施錠時の流れを示すシーケンス図である。
図8】本実施形態に係る建物の施錠システムにおいて第2携帯端末による開錠及び施錠時の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図1図8を用いて、本発明に係る建物の施錠システムの実施形態の一例について説明する。図1に示されるように、本実施形態に係る「建物の施錠システム10(以下、施錠システム10と称する)」は、「第1ロック装置12」、「第2ロック装置14」、第1サーバ16、配送業者が所有する第2サーバ18、「建物24」の居住者Aが所有する「第1携帯端末20」及び配送業者の配達員Bが所有する「第2携帯端末22」を含んで構成されている。
【0037】
第1ロック装置12は、建物24の第1の部屋としての「玄関26」とを屋外とを連通可能な第1建具としての「ドア28」に内蔵されており、図2にも示されるように、第1ロック制御部30と、第1ロックアクチュエータ32とを備えている。
【0038】
第1ロック制御部30は、プロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)30A、ROM(Read Only Memory)30B、RAM(Random Access Memory)30C、ストレージ30D、通信I/F(Inter Face)30E及び入出力I/F30Fを含んで構成されている。そして、CPU30A、ROM30B、RAM30C、ストレージ30D、通信I/F30E及び入出力I/F30Fは、バス30Gを介して相互に通信可能に接続されている。
【0039】
CPU30Aは、中央演算処理ユニットとされており、第1ロックアクチュエータ32の各種制御に係る各種プログラムの実行が可能とされている。具体的には、CPU30Aは、ROM30Bからプログラムを読み出し、RAM30Cを作業領域としてプログラムを実行可能とされている。そして、ROM30Bに記憶された実行プログラムが、CPU30Aで読み出されて実行されることで、第1ロック制御部30は、後述するように、種々の機能を発揮することが可能となっている。
【0040】
ストレージ30Dは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)を含んで構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラムを含む各種データが記憶されている。また、ストレージ30Dには、後述するように、オーナロックデータR1及びビジタロックデータR2が記憶されるようになっている。
【0041】
通信I/F30Eは、ネットワークNとの通信に用いられるインターフェースとされており、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)及びBluetooth(登録商標)等の通信規格が用いられている。なお、通信I/F30Eは、無線装置を備えていてもよい。そして、通信I/F30Eは、第1サーバ16、第1携帯端末20及び第2携帯端末22とネットワークNを介して相互に通信可能とされている。
【0042】
入出力I/F30Fは、第1ロック制御部30と各種機器とを通信可能に接続するためのインターフェースとされている。そして、第1ロック制御部30は、入出力I/F30Fを介して、第1ロックアクチュエータ32と相互に通信可能に接続されている。
【0043】
第1ロックアクチュエータ32は、図示しないロック部材、図示しないモータ等の駆動源及び当該駆動源を制御するドライバを含んで構成されており、第1ロック制御部30からの指示信号に基づいて駆動されることで、ドア28の開錠及び施錠を行うことが可能とされている。
【0044】
詳しくは、図6に示されるように、第1ロック制御部30は、CPU30AがROM30Bに記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって、通信部34、鍵検証部36及びロック装置制御部38の集合体として機能する。
【0045】
通信部34は、ネットワークNを介して第1サーバ16、第1携帯端末20及び第2携帯端末22と種々の情報を送受信することが可能となっている。
【0046】
鍵検証部36は、後述するように、第1携帯端末20及び第2携帯端末22から受信した電子鍵情報とオーナロックデータR1との照合並びにこれらの電子鍵情報とビジタロックデータR2との照合を行うようになっている。そして、第1携帯端末20及び第2携帯端末22の一方から受信した電子鍵情報に含まれる認証コードと、オーナロックデータR1に含まれる認証コード及びビジタロックデータR2に含まれる認証コードの一方とが一致した場合、解除信号をロック装置制御部38に送信するようになっている。
【0047】
ロック装置制御部38は、鍵検証部36から解除信号を受信すると、第1携帯端末20及び第2携帯端末22のうち電子鍵情報を第1ロック制御部30に送信した一方による第1ロックアクチュエータ32の操作を許容するようになっている。そして、ロック装置制御部38は、この一方からの操作信号に基づいて指示信号を第1ロックアクチュエータ32に送信することで第1ロックアクチュエータ32を駆動させるようになっている。
【0048】
図1に戻り、第2ロック装置14は、玄関26の屋内側に位置する第2の部屋としての「居室40」と玄関26とを連通可能な第2建具としての「ドア42」に内蔵されており、図3にも示されるように、第2ロック制御部44と、第2ロックアクチュエータ46とを備えている。
【0049】
第2ロック制御部44は、プロセッサの一例であるCPU44A、ROM44B、RAM44C、ストレージ44D、通信I/F44E及び入出力I/F44F及びバス44Gを含んで、基本的に第1ロック制御部30と同様の構成とされている。そして、第2ロック制御部44は、通信I/F44Eによって、第1サーバ16及び第1携帯端末20とネットワークNを介して相互に通信可能とされている。
【0050】
CPU44Aは、第2ロックアクチュエータ46の各種制御に係る各種プログラムの実行が可能とされている。そして、ROM44Bに記憶された実行プログラムが、CPU44Aで読み出されて実行されることで、第2ロック制御部44は、後述するように、種々の機能を発揮することが可能となっている。
【0051】
ストレージ44Dには、後述するように、オーナロックデータR1が記憶されるようになっている。
【0052】
通信I/F44Eは、ネットワークNとの通信に用いられるインターフェースとされており、通信I/F44Eは、第1サーバ16及び第1携帯端末20とネットワークNを介して相互に通信可能とされている
【0053】
入出力I/F44Fは、第2ロック制御部44と各種機器とを通信可能に接続するためのインターフェースとされており、第2ロック制御部44は、入出力I/F44Fを介して、第2ロックアクチュエータ46と相互に通信可能に接続されている。
【0054】
第2ロックアクチュエータ46は、図示しないロック部材、図示しないモータ等の駆動源及び当該駆動源を制御するドライバを含んで構成されており、第2ロック制御部44からの指示信号に基づいて駆動されることで、ドア42の開錠及び施錠を行うことが可能とされている。
【0055】
詳しくは、図6に示されるように、第2ロック制御部44は、CPU44AがROM44Bに記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって、通信部48、鍵検証部50及びロック装置制御部52の集合体として機能する。
【0056】
通信部48は、ネットワークNを介して第1サーバ16及び第1携帯端末20と種々の情報を送受信することが可能となっている。
【0057】
鍵検証部50は、後述するように、第1携帯端末20から受信した電子鍵情報とオーナロックデータR1との照合を行うようになっている。そして、第1携帯端末20から受信した電子鍵情報に含まれる認証コードと、オーナロックデータR1に含まれる認証コードとが一致した場合、解除信号をロック装置制御部52に送信するようになっている。
【0058】
ロック装置制御部52は、鍵検証部50から解除信号を受信すると、第1携帯端末20による操作を許容するようになっている。そして、ロック装置制御部52は、この第1携帯端末20からの操作信号に基づいて指示信号を第2ロックアクチュエータ46に送信することで第2ロックアクチュエータ46を駆動させるようになっている。
【0059】
第1サーバ16は、主に電子鍵情報の生成を行っており、図4に示されるように、プロセッサの一例であるCPU16A、ROM16B、RAM16C、ストレージ16D及び通信I/F16Eを含んで構成されている。そして、CPU16A、ROM16B、RAM16C、ストレージ16D及び通信I/F16Eは、バス16Fを介して相互に通信可能に接続されている。なお、CPU16A、ROM16B、RAM16C、ストレージ16D及び通信I/F16Eは、上述した第1ロック制御部30を構成しているものと基本的に同様の機能を備えている。
【0060】
CPU16Aは、電子鍵情報及びロック情報生成に係る各種プログラムの実行が可能とされている。そして、ROM16Bに記憶された実行プログラムが、CPU16Aで読み出されて実行されることで、第1サーバ16は、後述するように、種々の機能を発揮することが可能となっている。
【0061】
詳しくは、図6に示されるように、第1サーバ16は、CPU16AがROM16Bに記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって、通信部54、「鍵情報生成部56」及びロック情報生成部58の集合体として機能する。
【0062】
通信部54は、ネットワークNを介して第1ロック装置12及び第1携帯端末20と種々の情報を送受信することが可能となっている。
【0063】
鍵情報生成部56は、通信部54に第1携帯端末20から第1指示信号I1が入力されると、第1認証コードを含む第1電子鍵情報としてのオーナキーK1を生成するようになっている。そして、オーナキーK1は通信部54を介して第1携帯端末20に送信されるようになっている。
【0064】
また、鍵情報生成部56は、通信部54に第1携帯端末20から第2指示信号I2が入力されると、第2認証コードを含む第2電子鍵情報としてのビジタキーK2を生成するようになっている。そして、ビジタキーK2は通信部54を介して第1携帯端末20に送信されるようになっている。
【0065】
ロック情報生成部58は、通信部54に第1携帯端末20から第1指示信号I1が入力されると、第1認証コードを含むと共にオーナキーK1との照合に用いられるオーナロックデータR1を生成するようになっている。そして、オーナロックデータR1は、通信部54を介して第1ロック装置12に送信されるようになっている。
【0066】
また、ロック情報生成部58は、通信部54に第1携帯端末20から第2指示信号I2が入力されると、第2認証コードを含むと共にビジタキーK2との照合に用いられるビジタロックデータR2とを生成するようになっている。そして、ビジタロックデータR2は、通信部54を介して第1ロック装置12に送信されるようになっている。
【0067】
一方、第2サーバ18は、一例として、配送業者によって管理されると共に、主に電子鍵情報の管理を行っており、図5に示されるように、プロセッサの一例であるCPU18A、ROM18B、RAM18C、ストレージ18D及び通信I/F18E及びバス16Gを含んで、基本的に第1サーバ16と同様の構成とされている。なお、ストレージ18Dには、図示しない入力装置から入力された配送品の配送情報が記憶されている。
【0068】
詳しくは、図6に示されるように、第2サーバ18は、CPU18AがROM18Bに記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって、通信部60及び「鍵情報管理部62」の集合体として機能する。
【0069】
通信部60は、ネットワークNを介して第1携帯端末20及び第2携帯端末22と種々の情報を送受信することが可能となっている。
【0070】
鍵情報管理部62は、通信部60を介して配送品の配送情報を第1携帯端末20に送信すると共に、当該配送情報に対する第1携帯端末20からの返信によって送信されたビジタキーK2を取得して、通信部60を介してビジタキーK2を第2携帯端末22に送信するようになっている。
【0071】
また、鍵情報管理部62は、第2携帯端末22から第1ロック装置12の施錠を示す施錠信号S1を受信すると、通信部60を介して第2携帯端末22に記憶されたビジタキーK2を無効化させる電子鍵無効化信号S2を第2携帯端末22に送信するようになっている。
【0072】
図1に戻り、第1携帯端末20は、第1ロック装置12、第2ロック装置14、第1サーバ16及び第2サーバ18と通信可能な通信機器とされると共に、第1携帯端末20を第1ロック装置12及び第2ロック装置14に対応する鍵として機能させることが可能なアプリケーションソフトウェア(以下、第1専用アプリと称する)がインストールされている。
【0073】
この第1携帯端末20は、図6にも示されるように、第1専用アプリが起動された状態で居住者Aによる新規オーナキーの作成コマンドが入力されることで、第1指示信号I1を第1サーバ16に送信するようになっている。そして、第1サーバ16から送信されたオーナキーK1が第1携帯端末20に記憶されるようになっている。
【0074】
また、本実施形態では、オーナキーK1が記憶された状態の第1携帯端末20が、第1ロック装置12及び第2ロック装置14を中心とする所定の範囲内に移動すると、第1専用アプリが起動し、第1携帯端末20の表示面20Aに開錠マーク及び2つの施錠マークが表示されるようになっている。
【0075】
そして、居住者Aが表示面20A上の開錠マークに触れると第1ロック装置12及び第2ロック装置14が作動して、ドア28及びドア42が開錠されるようになっている。
【0076】
一方、2つの施錠マークは、一方が第1ロック装置12に対応しており、他方が第2ロック装置14に対応している。そして、居住者Aが一方の施錠マークに触れることで第1ロック装置12が作動してドア28が施錠され、居住者Aが他方の施錠マークに触れることで第2ロック装置14が作動してドア42が施錠されるようになっている。
【0077】
また、第1携帯端末20は、専用アプリが起動された状態で居住者Aによる新規ビジタキーの作成コマンドが入力されることで、第2指示信号I2を第1サーバ16に送信するようになっている。なお、第1サーバ16から第1携帯端末20に送信されたビジタキーK2は、上述したように、第2サーバ18に送信することが可能となっている。
【0078】
一方、第2携帯端末22は、第1ロック装置12及び第2サーバ18と通信可能な通信機器とされると共に、第2携帯端末22を第1ロック装置12に対応する鍵として機能させることが可能なアプリケーションソフトウェア(以下、第2専用アプリと称する)がインストールされている。
【0079】
また、本実施形態では、ビジタキーK2が記憶された状態の第2携帯端末22が、第1ロック装置12を中心とする所定の範囲内に移動すると、第2専用アプリが起動し、第2携帯端末22の表示面22Aに開錠マーク及び施錠マークが表示されるようになっている。
【0080】
そして、配達員Bが表示面22A上の開錠マークに触れると第1ロック装置12が作動して、ドア28が開錠されるようになっている。また、配達員Bが表示面22A上の施錠マークに触れると第1ロック装置12が作動してドア28が施錠されるようになっている。なお、本実施形態では、第2携帯端末22の操作によって第1ロック装置12がドア28の施錠を行った場合、第1ロック制御部30からビジタロックデータR2が消去されるようになっている。
【0081】
さらに、配達員Bが施錠マークに触れると施錠信号S1が第2サーバ18に送信されると共に、第2サーバ18から第2携帯端末22に電子鍵無効化信号S2が送信されて、第2携帯端末22からビジタキーK2が消去されるようになっている。
【0082】
<本実施形態の作用及び効果>
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0083】
まず、図7を用いて、施錠システム10における第1携帯端末20による開錠及び施錠時の流れについて説明することとする。
【0084】
ステップS100において、第1携帯端末20は、第1サーバ16にオーナキーK1の生成指示である第1指示信号I1を送信する。
【0085】
ステップS101において、第1サーバ16は、オーナキーK1を生成する。
【0086】
ステップS102において、第1サーバ16は、オーナキーK1との照合に用いられるオーナロックデータR1を生成する。
【0087】
ステップS103において、第1サーバ16は、オーナキーK1を第1携帯端末20に送信する。
【0088】
ステップS104において、第1サーバ16は、オーナロックデータR1を第1ロック装置12に送信する。
【0089】
ステップS105において、第1サーバ16は、オーナロックデータR1を第2ロック装置14に送信する。
【0090】
ステップS106において、第1携帯端末20は、オーナキーK1を第1ロック装置12に送信する。
【0091】
ステップS107において、第1携帯端末20は、オーナキーK1を第2ロック装置14に送信する。
【0092】
ステップS108において、第1ロック装置12は、オーナキーK1とオーナロックデータR1とを照合し、オーナキーK1の認証コードとオーナロックデータR1の認証コードとが一致した場合、第1携帯端末20による第1ロック装置12の操作すなわち開錠操作及び施錠操作を許容する。
【0093】
ステップS109において、第2ロック装置14は、オーナキーK1とオーナロックデータR1とを照合し、オーナキーK1の認証コードとオーナロックデータR1の認証コードとが一致した場合、第1携帯端末20による第1ロック装置12の操作すなわち開錠操作及び施錠操作を許容する。
【0094】
次に、図8を用いて、施錠システム10における第2携帯端末22による開錠及び施錠時の流れについて説明することとする。
【0095】
ステップS200において、第2サーバ18は、第1携帯端末20に配送品の配送情報を送信する。
【0096】
ステップS201において、第1携帯端末20は、第1サーバ16にビジタキーK2の生成指示である第2指示信号I2を送信する。
【0097】
ステップS202において、第1サーバ16は、ビジタキーK2を生成する。
【0098】
ステップS203において、第1サーバ16は、ビジタキーK2との照合に用いられるビジタロックデータR2を生成する。
【0099】
ステップS204において、第1サーバ16は、ビジタキーK2を第1携帯端末20に送信する。
【0100】
ステップS205において、第1サーバ16は、ビジタロックデータR2を第1ロック装置12に送信する。
【0101】
ステップS206において、第1携帯端末20は、ビジタキーK2を第2サーバ18に送信する。
【0102】
ステップS207において、第2サーバ18は、ビジタキーK2を第2携帯端末22に送信する。
【0103】
ステップS208において、第2携帯端末22は、ビジタキーK2を第1ロック装置12に送信する。
【0104】
ステップS209において、第1ロック装置12は、ビジタキーK2とビジタロックデータR2とを照合し、ビジタキーK2の認証コードとビジタロックデータR2の認証コードとが一致した場合、第2携帯端末22による第1ロック装置12の操作すなわち開錠操作及び施錠操作を許容する。
【0105】
ステップS210において、第2携帯端末22は、第2サーバ18に施錠信号S1を送信する。
【0106】
ステップS211において、第2サーバ18は、第2携帯端末22に電子鍵無効化信号S2を送信し、第2携帯端末22からビジタキーK2を消去する。
【0107】
より詳しく説明すると、本実施形態では、図1に示されるように、玄関26と屋外とを連通可能なドア28に第1ロック装置12が設けられており、この第1ロック装置12によってドア28の開錠及び施錠が行われる。
【0108】
さらに、本実施形態では、図6に示されるように、鍵情報生成部56で生成されたオーナキーK1が第1携帯端末20に送信される。そして、オーナキーK1を受信した第1携帯端末20から送信されたオーナキーK1を、第1ロック装置12が受信することで、第1ロック装置12は、ドア28の開錠又は施錠を行うことができる。このため、例えば、建物24の居住者Aが第1携帯端末20を携帯していれば、居住者Aは、第1携帯端末20を用いてドア28の開錠又は施錠を行うことができる。
【0109】
ところで、利便性の観点において、居住者Aの所有する第1携帯端末20以外の携帯端末でもドア28の開錠が行えることが好ましい場合がある。例えば、居住者Aが不在のときに、宅配業者の配達員Bが所有する第2携帯端末22によってドア28を開錠して建物24内に荷物を運び入れることができるようにすることは、利便性の観点においては好ましい。
【0110】
一方で、居住者A以外が建物24内を自由に移動できるような状況は、居住者Aのプライバシーの確保等の観点において好ましくない。
【0111】
ここで、本実施形態では、玄関26の屋内側に居室40が位置しており、玄関26と居室40とを連通可能なドア42に、ドア42の開錠及び施錠を行う第2ロック装置14が設けられている。
【0112】
そして、図6にも示されるように、第1携帯端末20から送信されたオーナキーK1を第2ロック装置14が受信することで、第2ロック装置14は、ドア42の開錠又は施錠を行うことができる。このため、第1携帯端末20を携帯している居住者Aは、建物24内におけるドア42から先の部分に進むことができる。
【0113】
また、本実施形態では、鍵情報生成部56で生成されたビジタキーK2が、鍵情報生成部56から第2携帯端末22に送信される。そして、ビジタキーK2を受信した第2携帯端末22から送信されたビジタキーK2を、第1ロック装置12が受信することで、第1ロック装置12は、ドア28の開錠又は施錠を行うことができる。
【0114】
このため、例えば、配達員Bが第2携帯端末22を携帯していれば、配達員Bは、第2携帯端末22を用いてドア28の開錠又は施錠を行うことが可能となり、配達員Bは、玄関26内に荷物を運び入れることが可能となる。
【0115】
一方で、ビジタキーK2は、第1ロック装置12の作動のみに用いることが可能とされており、配達員Bは、建物24内におけるドア42から先の部分に進むことができない。
【0116】
したがって、本実施形態では、建物24において、玄関26を建物24の居住者A以外も入ることが可能な共用スペースに設定し、建物24における居室40よりも屋内側の部分において居住者Aのプライバシーを保つことができる。
【0117】
また、本実施形態では、オーナキーK1によって第1ロック装置12がドア28を開錠したときに、第2ロック装置14がドア42を開錠することができる。このため、例えば、建物24の居住者Aが第1携帯端末20を携帯していれば、帰宅時等において、第1携帯端末20を用いてドア28を開錠すると、ドア42も開錠されるため、居住者Aは、建物24の屋内に容易に進むことが可能となる。したがって、本実施形態では、建物24の利便性をより高めることができる。
【0118】
また、本実施形態では、オーナキーK1を第1携帯端末20から第1ロック装置12及び第2ロック装置14に直接送信することができる。このため、第1ロック装置12及び第2ロック装置14を、オーナキーK1の受信機能において同様の構成とすることができる。したがって、本実施形態では、建物24の利便性を高めつつ施錠システム10の構成の簡略化を図ることができる。
【0119】
加えて、本実施形態では、鍵情報管理部62を備えており、鍵情報管理部62は、第1携帯端末20を介して鍵情報生成部56と通信可能とされると共に、第2携帯端末22と通信可能とされている。そして、鍵情報生成部56は、第1携帯端末20からの第2指示信号I2に基づいてビジタキーK2を生成すると共に、ビジタキーK2を第1携帯端末20を介して鍵情報管理部62に送信する。一方、鍵情報管理部62は、鍵情報生成部56から受信したビジタキーK2を第2携帯端末22に送信する。
【0120】
このため、本実施形態では、第1携帯端末20の使用者すなわち居住者Aが、第2携帯端末22の使用者すなわち配達員Bに対して、建物24の玄関26までの進入を許可することができる。
【0121】
また、本実施形態では、鍵情報管理部62が第2携帯端末22から第1ロック装置12の施錠を示す施錠信号S1を受信すると、鍵情報管理部62は、第2携帯端末22にビジタキーK2を無効化させる電子鍵無効化信号S2を送信する。このため、本実施形態では、配達員Bが、建物24の内側に再度進入することを制限することができる。したがって、本実施形態では、建物24の防犯性を高めることができる。
【0122】
このように、本実施形態では、建物24の利便性の確保とプライバシーの確保とを両立させることができる。
【0123】
<上記実施形態の変形例>
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0124】
本変形例では、鍵情報生成部56に第1携帯端末20から第2指示信号I2が入力されると、鍵情報生成部56は、第2認証コードを含むと共に所定時間内において有効な第2電子鍵情報としての制限キーを生成するようになっている。すなわち、鍵情報生成部56は、所定時間内においてドア28の開錠を可能な電子鍵情報として制限キーを生成可能とされている。なお、上記所定時間は、所定の期日における午前中や特定の曜日における15時から17時の間等適宜設定を変更可能である。
【0125】
そして、鍵情報生成部56は、制限キーを、第1携帯端末20を介して鍵情報管理部62に送信するようになっている。一方、鍵情報管理部62は、鍵情報生成部56から受信した制限キーを第2携帯端末22に送信するようになっている。
【0126】
また、本変形例では、第1ロック装置12がオートロック機能を備えており、ドア28によって玄関26の開口部が閉じられると、第1ロック装置12は、自動的にドア28の施錠を行うようになっている。
【0127】
このように、本変形例では、第1携帯端末20の使用者が第2携帯端末22の使用者に対して、所定時間内において、建物24の玄関26までの進入を許可することができる。その結果、本変形例では、居住者Aが、建物24の非居住者に対して建物24に入ることが可能な時間帯を制限することができる。
【0128】
なお、本変形例を、図8に示されるシーケンス図に反映させると、ステップS209の次に第1ロック装置12によるドア28の自動ロックのステップが挿入されると共に、ステップS210及びステップS211が省略されたものとなる。
【0129】
<上記実施形態の補足説明>
(1) 上述した実施形態では、配送業者の配達員Bが所有する第2携帯端末22にビジタキーK2を付与したが、建物24の来訪者が所有する携帯端末にビジタキーK2を付与してもよい。
【0130】
(2) また、上述した実施形態では、携帯端末とロック装置とが通信を行うことで建具の開錠及び施錠が行われていたが、これに限らない。例えば、携帯端末の表示面に鍵となる所定のコード情報を表示させると共に、ロック装置に当該コード情報を読み込ませることでロック装置を作動させる構成としてもよい。
【0131】
(3) さらに、上述した実施形態では、ビジタキーK2が第1サーバ16から第2携帯端末22に間接的に送信されていたが、ビジタキーK2が第1サーバ16から第2携帯端末22に直接的に送信される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0132】
10 建物の施錠システム
12 第1ロック装置
14 第2ロック装置
20 第1携帯端末
22 第2携帯端末
24 建物
26 玄関(第1の部屋)
28 ドア(第1建具)
40 居室(第2の部屋)
42 ドア(第2建具)
56 鍵情報生成部
62 鍵情報管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8