(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062680
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
G01P 13/04 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
G01P13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022165529
(22)【出願日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】10 2021 211 863.1
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】モルヴァン,ピエリック
【テーマコード(参考)】
2F034
【Fターム(参考)】
2F034AA15
2F034EA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法および装置を提供する。
【解決手段】車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法および装置において、-前進走行を記述する数学的前進走行関係式を用いて、動力車両の少なくとも2つの車輪に対しそれぞれ前進走行量を確定し(101)、-後進走行を記述する数学的後進走行関係式を用いて、動力車両の同じ車輪に対しそれぞれ後進走行量を確定し(102)、-前進走行量のばらつき範囲と後進走行量のばらつき範囲とを確定し(104)、-前進走行量のばらつき範囲が後進走行量のばらつき範囲よりも小さいときには、前進走行であると確定し(105)、-後進走行量のばらつき範囲が前進走行量のばらつき範囲よりも小さいときには、後進走行であると確定する(106)、方法および装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法において、
-前進走行を記述する数学的前進走行関係式を用いて、前記動力車両の少なくとも2つの車輪に対しそれぞれ前進走行量を確定し(101)、
-後進走行を記述する数学的後進走行関係式を用いて、前記動力車両の同じ車輪に対しそれぞれ後進走行量を確定し(102)、
-前記前進走行量のばらつき範囲と前記後進走行量のばらつき範囲とを確定し(104)、
-前記前進走行量の前記ばらつき範囲が前記後進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、前進走行であると確定し(105)、
-前記後進走行量の前記ばらつき範囲が前記前進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、後進走行であると確定する(106)、
方法。
【請求項2】
前記ばらつき範囲は、最小確定値と最大確定値との差であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前進走行量と前記後進走行量とを前記車両のすべての車輪に対し確定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両が四輪動力車両であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記前進走行量と前記後進走行量は、前記車両の幾何学的重心に着眼して変換した車輪速度であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記前進走行量を関係式
v_FL_CoG=((v_FL_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)+(Yr*l1/2y_FA)と、
v_FR_CoG=((v_FR_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)-(Yr*l1/2y_FA)と、
v_RL_CoG=((v_RL_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)+(Yr*l1/2y_RA)と、
v_RR_CoG=((v_RR_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)-(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、
そして前記後進走行量を関係式
v_FL_CoG=((v_FL_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)-(Yr*l1/2y_FA)と、
v_FR_CoG=((v_FR_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)+(Yr*l1/2y_FA)と、
v_RL_CoG=((v_RL_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)-(Yr*l1/2y_RA)と、
v_RR_CoG=((v_RR_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)+(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、ここで変数名には、
v_xy_CoG:重心に着眼して変換した車輪xyの車輪速度で、その際xyは4つの値FL,FR,RL,RRのうちの1つを想定しており、この場合FLは左前輪、FRは右前輪、RLは左後輪、RRは右後輪を特徴づけている。
v_xy_wheel:車輪回転数センサにより確定した車輪xyの車輪速度
vy_CoG:横方向における車速
Yr:ヨーレート
sinLw_xyおよびcosLw_xy:車輪xyにおける車輪操舵角の正弦値および余弦値
lxFAおよびlxRA:車両縦方向における前車軸または後車軸から重心までの距離
l1/2y_FAまたはl1/2y_RA:前車軸または後車軸における輪距の半分
の意味があることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
本発明による方法を実施するために構成されている手段を含む装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、動力車両の後進走行を検知するための方法が記載される。このため、ヨー速度とモデルヨー速度とを取得し、これらの量と定数とを用いて、所定の比較値と比較される値を持つファクタが確定される。比較から、前進走行であるか、後進走行であるかが導出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第4223385A1号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明は、車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法に関し、
-前進走行を記述する数学的前進走行関係式を用いて、前記動力車両の少なくとも2つの車輪に対しそれぞれ前進走行量を確定し、
-後進走行を記述する数学的後進走行関係式を用いて、前記動力車両の同じ車輪に対しそれぞれ後進走行量を確定し、
-前記前進走行量のばらつき範囲と前記後進走行量のばらつき範囲とを確定し、
-前記前進走行量の前記ばらつき範囲が前記後進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、前進走行であると確定し、
-前記後進走行量の前記ばらつき範囲が前記前進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、後進走行であると確定する。
【0005】
これにより、走行方向、或いは、前進走行または後進走行であるかを検知することが簡単に可能である。
【0006】
本発明の1つの有利な構成は、ばらつき範囲が最小確定値と最大確定値との差であることを特徴としている。したがって、後進走行量のばらつき範囲は、最小確定後進走行量と最大確定後進走行量との差である。したがって、前進走行量のばらつき範囲は、最小確定前進走行量と最大確定前進走行量との差である。
【0007】
本発明の1つの有利な構成は、前進走行量と後進走行量とを車両のすべての車輪に対し確定することを特徴としている。
【0008】
本発明の1つの有利な構成は、車両が四輪動力車両であることを特徴としている。この事例では、4つの前進走行量と4つの後進走行量とが確定される。
【0009】
本発明の1つの有利な構成は、前進走行量と後進走行量とが、それぞれ個別に車両の幾何学的重心に着眼して変換した車輪速度であることを特徴としている。
【0010】
本発明の1つの有利な構成は、前進走行量を関係式
【0011】
v_FL_CoG=((v_FL_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)+(Yr*l1/2y_FA)と、
【0012】
v_FR_CoG=((v_FR_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)-(Yr*l1/2y_FA)と、
【0013】
v_RL_CoG=((v_RL_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)+(Yr*l1/2y_RA)と、
【0014】
v_RR_CoG=((v_RR_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)-(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、
【0015】
そして後進走行量を関係式
【0016】
v_FL_CoG=((v_FL_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)-(Yr*l1/2y_FA)と、
【0017】
v_FR_CoG=((v_FR_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)+(Yr*l1/2y_FA)と、
【0018】
v_RL_CoG=((v_RL_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)-(Yr*l1/2y_RA)と、
【0019】
v_RR_CoG=((v_RR_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)+(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、ここで変数名には以下の意味がある。
【0020】
v_xy_CoG:重心に着眼して変換した車輪xyの車輪速度で、その際xyは4つの値FL,FR,RL,RRのうちの1つを想定しており、この場合FLは左前輪、FRは右前輪、RLは左後輪、RRは右後輪を特徴づけている。
【0021】
v_xy_wheel:車輪回転数センサにより確定した車輪xyの車輪速度
【0022】
vy_CoG:横方向における車速
【0023】
Yr:ヨーレート
【0024】
sinLw_xyおよびcosLw_xy:車輪xyにおける車輪操舵角の正弦値および余弦値
【0025】
lxFAおよびlxRA:車両縦方向における前車軸または後車軸から重心までの距離
【0026】
l1/2y_FAまたはl1/2y_RA:前車軸または後車軸における輪距の半分
【0027】
さらに、本発明は、本発明による方法を実施するために構成された手段を有する装置を含んでいる。この装置は、特に、本発明による方法のプログラムコードがファイルされている制御器である。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明による方法の構成の手順を基本的な態様で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
四輪車両の測定した4つの車輪速度をそれぞれ幾何学的車両重心に着眼して変換する場合、前進走行に対して有効な数学的変換式と後進走行に対して有効な式とは異なっている。
【0031】
本発明の基本思想は、第1の、または、前進走行に対して有効な変換式も、第2の、または、後進走行に対して有効な変換式も、車輪速度に適用されることに依拠している。
【0032】
これから、それぞれ4つの変換された車輪速度に対し2つの定理が得られる。
【0033】
前進走行に対して有効な変換式は、
【0034】
1)v_FL_CoG=((v_FL_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)+(Yr*l1/2y_FA)
【0035】
2)v_FR_CoG=((v_FR_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)-(Yr*l1/2y_FA)
【0036】
3)v_RL_CoG=((v_RL_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)+(Yr*l1/2y_RA)
【0037】
4)v_RR_CoG=((v_RR_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)-(Yr*l1/2y_RA)
である。
【0038】
その際、使用した変数名には以下の意味がある。
【0039】
v_xy_CoG:重心に着眼して変換した車輪xyの車輪速度で、その際xyは4つの値FL,FR,RL,RRのうちの1つを想定しており、この場合FLは左前輪、FRは右前輪、RLは左後輪、RRは右後輪を特徴づけている。
【0040】
v_xy_wheel:車輪回転数センサにより確定した車輪xyの車輪速度
【0041】
vy_CoG:横方向における車速
【0042】
Yr:ヨーレート
【0043】
sinLw_xyおよびcosLw_xy:車輪xyにおける車輪操舵角の正弦値および余弦値
【0044】
lxFAおよびlxRA:車両縦方向における前車軸または後車軸から重心までの距離
【0045】
l1/2y_FAまたはl1/2y_RA:前車軸または後車軸における輪距の半分
【0046】
後進走行に対して有効な変換式は以下のとおりである。
【0047】
1)v_FL_CoG=((v_FL_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)-(Yr*l1/2y_FA)
【0048】
2)v_FR_CoG=((v_FR_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)+(Yr*l1/2y_FA)
【0049】
3)v_RL_CoG=((v_RL_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)-(Yr*l1/2y_RA)
【0050】
4)v_RR_CoG=((v_RR_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)+(Yr*l1/2y_RA)
【0051】
変数名は、前進走行で説明した変数名に対応している。
【0052】
確定され、変換された4つの車輪速度v_FL_CoG,v_FR_CoG,v_RL_CoG,v_RR_CoGは、その算出のために適切な変換式を使用したときに非常に密にまとまることが明らかになった。他の変換式を使用すると、値のより大きなばらつきが生じる。
【0053】
このことは、車両の走行方向を簡単に特定するために利用することができる。このため、4つの車輪速度v_FL_wheel,v_FR_wheel,v_RL_wheel,v_RR_wheelおよびヨーレートYrの測定後、並びに、横方向速度vy_CoGの確定後、両走行方向に対し変換される車輪速度を確定する。次に、各走行方向に対し、4つの変換された車輪速度の帯域幅またはばらつき幅を特徴づける帯域幅量を確定する。
【0054】
前進走行に対して有効な関係式を用いて確定した帯域幅が、後進走行に対して有効な関係式を用いて確定した帯域幅よりも狭ければ、車両は前進走行にある。逆のケースでは、後進走行にある。
【0055】
図1には、本発明による方法の構成の手順が基本的な態様で図示されている。
【0056】
ブロック100での方法のスタート後、ブロック101で、前進走行を記述する数学的前進走行関係式を用いて、動力車両の少なくとも2つの車輪に対しそれぞれ前進走行量を確定する。続いてブロック102で、後進走行を記述する数学的後進走行関係式を用いて、動力車両の同じ車輪に対しそれぞれ後進走行量を確定する。それに基づいて、ブロック103で、前進走行量のばらつき範囲と後進走行量のばらつき範囲とを確定する。その後、ブロック104で、これらばらつき範囲を比較する。もし前進走行量のばらつき範囲が後進走行量のばらつき範囲よりも小さければ、ブロック105で、前進走行であると確定する。
【0057】
しかしながら、ブロック104での比較から後進走行量のばらつき範囲が前進走行量のばらつき範囲よりも小さければ、ブロック106へ進んで、そこで後進走行であると決定する。
【符号の説明】
【0058】
100 スタート
101 前進走行量の確定
102 後進走行量の確定
103 前進走行量のばらつき範囲および後進走行量のばらつき範囲の確定
104 ばらつき範囲の比較
105 前進走行であると確定
106 後進走行であると確定
【手続補正書】
【提出日】2023-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が前進走行にあるか、後進走行にあるかを確定するための方法において、
-前進走行を記述する数学的前進走行関係式を用いて、前記車両の少なくとも2つの車輪に対しそれぞれ前進走行量を確定し(101)、
-後進走行を記述する数学的後進走行関係式を用いて、前記車両の同じ車輪に対しそれぞれ後進走行量を確定し(102)、
-前記前進走行量のばらつき範囲と前記後進走行量のばらつき範囲とを確定し(104)、
-前記前進走行量の前記ばらつき範囲が前記後進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、前進走行であると確定し(105)、
-前記後進走行量の前記ばらつき範囲が前記前進走行量の前記ばらつき範囲よりも小さいときには、後進走行であると確定する(106)、
方法。
【請求項2】
前記ばらつき範囲は、最小確定値と最大確定値との差であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前進走行量と前記後進走行量とを前記車両のすべての車輪に対し確定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両が四輪動力車両であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記前進走行量と前記後進走行量は、前記車両の幾何学的重心に着眼して変換した車輪速度であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記前進走行量を関係式
v_FL_CoG=((v_FL_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)+(Yr*l1/2y_FA)と、
v_FR_CoG=((v_FR_wheel-vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)-(Yr*l1/2y_FA)と、
v_RL_CoG=((v_RL_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)+(Yr*l1/2y_RA)と、
v_RR_CoG=((v_RR_wheel-vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)-(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、
そして前記後進走行量を関係式
v_FL_CoG=((v_FL_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FL)/cosLw_FL)-(Yr*l1/2y_FA)と、
v_FR_CoG=((v_FR_wheel+vy_CoG+(Yr*lx_FA)*sinLw_FR)/cosLw_FR)+(Yr*l1/2y_FA)と、
v_RL_CoG=((v_RL_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RL)/cosLw_RL)-(Yr*l1/2y_RA)と、
v_RR_CoG=((v_RR_wheel+vy_CoG-(Yr*lx_RA)*sinLw_RR)/cosLw_RR)+(Yr*l1/2y_RA)と、
にしたがって確定し、ここで変数名には、
v_xy_CoG:重心に着眼して変換した車輪xyの車輪速度で、その際xyは4つの値FL,FR,RL,RRのうちの1つを想定しており、この場合FLは左前輪、FRは右前輪、RLは左後輪、RRは右後輪を特徴づけている。
v_xy_wheel:車輪回転数センサにより確定した車輪xyの車輪速度
vy_CoG:横方向における車速
Yr:ヨーレート
sinLw_xyおよびcosLw_xy:車輪xyにおける車輪操舵角の正弦値および余弦値
lxFAおよびlxRA:車両縦方向における前車軸または後車軸から重心までの距離
l1/2y_FAまたはl1/2y_RA:前車軸または後車軸における輪距の半分
の意味があることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の方法を実施するために構成されている手段を含む装置。
【外国語明細書】