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特開2023-62696一体型固定タイを自動結束工具装置に供給するための可変リザーバ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062696
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】一体型固定タイを自動結束工具装置に供給するための可変リザーバ装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 13/18 20060101AFI20230426BHJP
   B65B 27/00 20060101ALN20230426BHJP
【FI】
B65B13/18 A
B65B27/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022168527
(22)【出願日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】20 2021 105 775.0
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】20 2022 100 676.8
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】20 2022 101 283.0
(32)【優先日】2022-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】522160103
【氏名又は名称】ヘラマンタイトン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】タロウ・ダーヴィト・フクダ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・シュヴィン
【テーマコード(参考)】
3E052
【Fターム(参考)】
3E052AA07
3E052BA07
3E052CA18
3E052CB09
3E052HA17
3E052KA05
3E052LA17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動結束工具装置への異なるタイプの一体型固定タイの柔軟な供給を可能にすること。
【解決手段】一体型固定タイ(OPT)(2)を自動結束工具装置(ABT)に供給するためのリザーバ装置(1)に関し、リザーバ装置は、リザーバ装置の少なくとも1つの搬送ユニット(3)上にOPTを一列に取り外し可能に保持するように構成されており、搬送ユニットは、基部(4)を有し、OPTを搬送ユニットから取り外すために、ABTに、またはABTを通って移動するように構成され、少なくとも1つの搬送ユニットは、OPTとは別のユニットであり、少なくとも1つの搬送ユニットは、さまざまなタイプの一体型固定タイを自動結束工具装置に柔軟に供給できるようにするため、搬送ユニットにそれぞれのOPTを受け取り保持するように構成されたインターフェース要素も備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体型固定タイ(OPT)(2)を自動結束工具装置(ABT)(15)に供給するためのリザーバ装置(1)であって、前記リザーバ装置(1)は、前記リザーバ装置(1)の少なくとも1つの搬送ユニット(3)上に前記OPT(2)を一列に取り外し可能に保持するように構成され、前記搬送ユニット(3)は、基部(4)を有し、前記搬送ユニット(3)から前記OPT(2)を取り外すために、前記ABT(15)に、または前記ABT(15)を通って移動するように構成されており、
- 前記少なくとも1つの搬送ユニット(3)は、前記OPT(2)とは別のユニットであり、
- 前記少なくとも1つの搬送ユニット(3)は、前記搬送ユニット(3)にそれぞれの前記OPT(2)を受け取り保持するように構成されたそれぞれのインターフェース要素(7)によって前記搬送ユニット(3)に取り外し可能に取り付けられたそれぞれの前記OPT(2)を有するように構成されている
ことを特徴とする、リザーバ装置(1)。
【請求項2】
前記リザーバ装置(1)は、互いに連結された2つの隣接する搬送ユニット(3)の空間移動のための所定数の自由度で機械的接続インターフェース(5)を介して互いに連結された多数の搬送ユニット(3)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項3】
前記機械的接続インターフェース(5)は、1つの搬送ユニット(3)の第1のタイプの接続要素(5a)を別の搬送ユニットの第2のタイプの接続要素(5b)に連結することによって隣接する搬送ユニット(3)を連結するように構成された、第1および第2のタイプの接続要素(5a、5b)を含む一体化された機械的接続インターフェース(5)であり、特に、前記第1のタイプの接続要素(5a)は、指部またはボールなどの突出部を有するオス接続要素であり、前記第2のタイプの接続要素(5b)は、間隙またはソケットなどの凹部を有する、前記オス接続要素(5a、5b)を受け入れるメス接続要素であることを特徴とする、請求項2に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項4】
各搬送ユニット(3)は、第1のタイプの接続要素(5a)および第2のタイプの接続要素(5b)がそれぞれの搬送ユニット(3)の両端、特にそれぞれの前記搬送ユニット(3)の前記基部(4)の両端に配置された、1つの第1のタイプの接続要素(5a)および1つの第2のタイプの接続要素(5b)を有することを特徴とする、請求項3に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項5】
各搬送ユニット(3)は、特に、それぞれの前記搬送ユニット(3)の前記基部(4)の両端に配置され、および/または前記基部(4)の一体化された凹部の形の、および/または前記基部(4)の一体化された空間寸法の形の、ピンなどの好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは4つの案内要素(6a、6b)を有する一体化された案内構造(6)を備えていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項6】
各搬送ユニット(3)は、好ましくは、特に、前記インターフェース要素(7)とは反対側の前記基部(4)上に配置された、前記基部(4)から延在するコンベヤ突出部などの2つのコンベヤ要素(9a、9b)を含む、一体化されたコンベヤ構造(9)を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項7】
前記インターフェース要素(7)は、前記基部(4)から、特に基部(4)表面に垂直に延在する2つの突出部(7a、7b)を備え、前記2つの突出部(7a、7b)は、それぞれの前記OPT(2)、特に、前記OPT(2)の頭部(2b)および/または前記OPT(2)の足部(2d)および/または前記OPT(2)の首部(2c)を収容するための凹部(8)を形成し、
前記インターフェース要素(7)は、特に、前記基部(4)から、特に前記基部(4)表面に垂直に延在する別の突出部(7c)も備え、前記別の突出部(7c)は、前記搬送ユニット(3)上に保持された場合に前記OPT(2)を支持するように構成された、好ましくは、前記OPT(2)の前記足部(2d)と一致するように成形されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項8】
前記2つの突出部(7a、7b)は、前記OPT(2)の前記頭部(2b)の2つの対向する側面に作用する弾性予荷重によって、それぞれの前記OPT(2)の前記頭部(2b)をクランプするように構成されている、および/または前記OPT(2)の前記頭部(2b)に適合する形状を提供し、それぞれの前記搬送ユニット(3)の前記基部(4)の主延長面に沿った前記OPT(2)の動きを防止するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項9】
前記2つの突出部(7a、7b)は、それぞれの遠隔端(7a’、7b’)に、それぞれの搬送ユニット(3)の基部(4)から離れた端部である、それぞれのフック部分(7a*、7b*)を含み、前記フック部分(7a*、7b*)は、前記フック部分(7a*、7b*)が前記搬送ユニット(3)によって保持されたOPT(2)を意図しない解放から固定するように、前記突出部(7a、7b)によって形成される前記凹部(8)の幅(w)を減少させることを特徴とする、請求項7または8に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項10】
各搬送ユニット(3)は、いくつかの異なる搬送ユニットタイプの1つに属し、前記異なる搬送ユニットタイプはそれぞれ、他のタイプのOPT(2)とは足部(2d)および/または頭部(2b)および/または首部(2c)が異なる特定のタイプのOPT(2)に適合され、好ましくは、少なくとも2つの搬送ユニット(3)が、それぞれ異なる搬送ユニットタイプに属することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項11】
前記異なる搬送ユニットタイプの前記搬送ユニット(3)は、前記異なる搬送ユニットタイプの2つの後続の搬送ユニット(3)によって保持された異なるOPT(2)の頭部(2b)のそれぞれの窓(2b*)が、前記異なる搬送ユニットタイプの任意の組み合わせに対して等距離であり、および/または前記リザーバ装置の主延長方向に平行な直線上に配置されるように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載のリザーバ装置(1)。
【請求項12】
前記OPT(2)を前記ABT(15)に供給するように構成された、請求項1から11のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)のための、またはリザーバ装置(1)を備えた供給装置(10)であって、
- 好ましくは、前記一体化された案内構造(6)との機械的相互作用によって、前記供給装置(10)を通して前記リザーバ装置(1)を案内するように構成された案内スロットユニット(11)と、
- 好ましくは前記一体化されたコンベヤ構造(9)との機械的相互作用によって、前記案内スロットユニット(11)に沿って前記リザーバ装置(1)を段階的に移動させるように構成された段階的コンベヤ機構ユニット(12)と、
- 好ましくは、前記OPT(2)の前記頭部(2b)との機械的相互作用によって、それぞれの前記OPT(2)を前記リザーバ装置(1)から排出するように構成されたアクチュエータユニット(13)と、を備える、供給装置(10)。
【請求項13】
前記案内スロットユニット(11)は、スリット(11a)を通って前記供給装置(10)の環境内に延在する前記OPT(2)の尾部(2a)のために構成されたスリット(11a)を有することを特徴とする、請求項12に記載の供給装置(10)。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか一項に記載のリザーバ装置(1)の、またはリザーバ装置(1)のための搬送ユニット(3)。
【請求項15】
一体型固定タイ(OPT)(2)を自動結束工具装置(ABT)(15)に供給する方法であって、
- リザーバ装置(1)のそれぞれの搬送ユニット(3)に1つまたは複数のバラのOPT(2)を取り付けるステップと、
- 取り付けられた前記OPT(2)をそれぞれの前記搬送ユニット(3)によって前記リザーバ装置(1)に個別に保持するステップと、
- 供給装置(10)によって前記リザーバ装置(1)を前記ABT(15)に引っ張るステップであって、前記供給装置(10)のアクチュエータユニット(13)によって、それぞれの前記搬送ユニット(3)から前記OPT(2)を1つずつ取り外す、ステップと、
- 前記それぞれ取り外されたOPT(2)を前記供給装置(10)によって前記ABT(15)に供給するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、DE202021105775.0、DE202022100676.8、およびDE202022101283.0の優先権を主張し、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、1つまたは複数の所与のタイプの一体型固定タイ(OPT: one-piece fixing ties)を自動結束工具装置(ABT: automatic bundling tool device)に供給するためのリザーバ装置に関し、リザーバ装置は、リザーバ装置の少なくとも1つの搬送ユニット上にOPTを一列に取り外し可能に保持するように構成されており、搬送ユニットは、基部を有し、OPTを搬送ユニットから取り外すため、ABTに、またはABTを介して移動するように構成されている。
【背景技術】
【0003】
自動結束工具装置(ABT)では、通常は1種類のケーブルタイ、またはより一般的に言えば、1種類の一体型固定タイが処理される。工具装置のタイプに応じて、さまざまな方法でケーブルタイを保管および供出し、それぞれのケーブルタイを工具装置に挿入することもできる。すべての方法に共通するのは、工具装置の外側にケーブルタイの外部供給があり、そこから単一のケーブルタイが引き出されてさらに処理されることである。現在、ケーブルタイを保管および供出する産業用の主な方法は3つある。
A)バラのケーブルタイが、通常は振動する外部の供給システムに保管および供出され、ブローガンに匹敵する加圧空気によって、例えば供給ホースおよび/またはチャネルを介して工具装置に打ち出される。
B)ケーブルタイが事前に結合され、連結帯(bandoleer)として供出され、単一のケーブルタイを分離する外部供給システムで処理され、次いで、方法A)と同様に、加圧空気を介して、例えば供給ホースおよび/またはチャネルを介して工具に打ち出される。
C)ケーブルタイが事前に結合され、工具装置に直接挿入される連結帯として供出され、工具装置自体でさらに処理するために、単一のケーブルタイが連結帯から切断される。
【0004】
自動結束工具に供給する例示的な方法は、例えば、特許文献1または特許文献2に記載されている。
【0005】
特許文献3は、断続的なインデックス機構、分配機構、押し機構、およびスライダ機構を備える結束工具の供給機構、分配機構、および押し機構を開示している。連続的に、断続的なインデックス機構が、一度に1つの結束テープを材料分配機構の作業位置に運び、材料分配機構が、一体型結束タイプの結束テープ連結板から結束テープを分離し、材料押し込み機構が、分離された結束テープをスライドブロックに押し込んで位置決めし、スライドブロック機構が、結束テープを事前位置決め位置から結束作業位置までスライドさせ、結束終了後、結束テープの先頭部がサイドブロックから出て、スライドブロックが結束作業位置から事前位置決め位置に退避する。説明されている自動結束工具は、ラベル付きのケーブルタイまたは通常の頭部形状の通常のケーブルタイのいずれかを固定するために使用され得る。
【0006】
ただし、通常、自動結束工具装置と供給装置、つまりタイ供給は、特定のタイプのケーブルタイ、またはより一般的に言えば、特定のタイプの一体型固定タイ(OPT)用に最適化され、これにより、複雑さを軽減するために、処理の公差を最小限に抑え、それぞれのケーブルタイまたはOPTの自動適用時の信頼性を最大限に高めることができるようにしている。一般に、OPTは、不規則な頭部形状の一体型固定ケーブルタイと呼ばれることもある。したがって、単純なケーブルタイはOPTのサブグループと見なすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US2020/391891A1
【特許文献2】CN110127101A
【特許文献3】CN209921662U
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、既知の最新技術の問題を克服し、自動結束工具装置への異なるタイプの一体型固定タイの柔軟な供給を可能にすることは、当面の発明によって解決されるべき客観的な技術的問題と考えることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この問題は、独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項、説明、および図面から明らかである。
【0010】
一態様は、一体型固定タイ(OPT)を自動結束工具装置(ABT)に供給するためのリザーバ装置に関する。OPTは、異なるタイプに属するOPTが、足部の幾何形状および/または首部の幾何形状および/または頭部の幾何形状および/または尾部の幾何形状が異なる1つまたは複数の所与のタイプであり得るため、リザーバ装置は、可変リザーバ装置と呼ぶことができる。一般的に言えば、OPTは標準のケーブルタイの一般化された概念であり、窓付きのケーブルタイ頭部と、ケーブルなどを束ねるのに使用できるループを形成するために、窓を通してスライドするケーブルタイストラップまたは尾部を備えており、一体型固定タイは、足部を頭部に接続する首部も含み、足部は、OPTを対象物、例えば対象物の穴に固定するために使用できる、例えばマッシュルームの頭部など、ある種の固定手段を備えている。
【0011】
その結果、OPTの形状または幾何形状(shape or geometry)は一般的により複雑であり、足部が異なるため、標準のケーブルタイと比較してタイプごとのばらつきが大きくなる。これにより、さまざまなOPTの処理がより複雑になり、これは、現在の方法では不可能である。一般に、あらゆる種類の貯蔵またはリザーバ装置または供出/供給装置と工具装置との間のインターフェースは、処理されたOPTの変形例の数とともに増加する困難をもたらす。例えば、足部の形状が異なるOPTは、通常、同じ供給ホースを通して発射することはできない。さらに、標準のケーブルタイとは異なり、OPTは現在、主にバラの素材、バラのOPTとして販売されているため、連結帯によって事前に結合されていない。バラのOPTは、工具装置または供給装置に挿入するのに役立つ事前定義された方向が最初にないため、取り扱いがより困難である。連結帯が取り付けられたOPTはかなり珍しく、少数の変形例でのみ提供される。これらはまた、バルク材料やバラのOPTに比べて高価であり、さまざまな連結帯/タイの変形例ごとに、新しい射出成形金型が必要である。さらに、OPT連結帯の保管と供出は、サイズが大きく取り扱いの問題があるため、問題がある。特に、あらゆる空間方向に柔軟であるため、容易に変形し、互いに絡み合う可能性がある。
【0012】
したがって、リザーバ装置は、ABTとは独立して、一列に並んだリザーバ装置の少なくとも1つの搬送ユニット上に、単一またはバラのOPTであるOPTを取り外し可能に保持するように構成される。前記列において、OPTはすべて、それぞれのOPTに関連付けられた少なくとも1つの搬送ユニットに関して同じ向きを有することが好ましい。搬送ユニットは、直方体または直方体に類似した形状を有する基部を有する。さらに、搬送ユニットは、ABTまたはリザーバ装置によって保持されたOPTをABTに供給するように構成された供給装置によって搬送ユニットからOPTを取り外すため、ABTまで、またはABTを通って移動、例えば押されたり、および/または引っ張られたりするように構成される。
【0013】
少なくとも1つの搬送ユニットは、OPTとは別個のユニットであるため、それぞれのOPTと実質的に結合されていない。したがって、OPTはバラのOPTであり、リザーバ装置および搬送ユニットは、上記バラのOPTを供給および保持するように構成される。結果として、少なくとも1つの搬送ユニットは、前記搬送ユニット上でそれぞれのOPTを受け取り、保持するように構成されているそれぞれの搬送ユニットのそれぞれのインターフェース要素によって搬送ユニットに取り外し可能に取り付けられたそれぞれのOPT、バラのOPTを有するように構成される。それぞれのOPTを前記搬送ユニットに取り付けるために、それは挿入方向にインターフェース要素の中へ/上へ動かされる。好ましくは、少なくとも1つの搬送ユニットは、OPTの頭部および/または首部および/または足部によってOPTを保持するように構成される。
【0014】
そのため、非常に変化するOPTの保管と供出の問題、特に足部に関しては、保管と供出の処理で個別に使用されるバラのOPTを保持および解放できる可変リザーバによって解決される。そのような可変リザーバは、リザーバ装置を案内し、リザーバ装置を段階的に移動させ、例えば関連する自動結束工具装置への移送のために柔軟なリザーバから一度に1つのOPTを放出するように設計された機構を含む、供給ユニットに一体化することができる。したがって、これは、異なるタイプ、すなわち異なる形状、特に異なる足部形状および/または異なる首部形状および/または異なる頭部形状の個々のバラのOPTを使用することを可能にする、再利用可能なリザーバ装置の利点を与える。以下でより詳細に説明するように、異なるタイプのOPTをリザーバ装置に同時に保持することさえでき、異なる形状、すなわち異なるタイプのOPTを所与の順序で自動結束工具装置に提供することができるリザーバ装置につながる。
【0015】
好ましい実施形態では、リザーバ装置は、互いに連結された2つの隣接する搬送ユニットの空間移動のために所定数の自由度(DOF: degrees of freedom)を有する機械的接続インターフェースを介して互いに連結または接続された多数の搬送ユニットを備える。そのため、個々の搬送ユニットはチェーンに似たリザーバ装置を形成し、チェーンの個々の部材は互いに対して柔軟である。そこでは、各搬送ユニットは、好ましくは、正確に1つのOPTを保持するように構成される。機械的接続インターフェースはまた、各搬送ユニットを隣接する搬送ユニットに対して静止位置または中立位置に戻すように作用するリセットばね力を及ぼす可撓性部材または弾性部材を備えてもよい。例えば、これは、隣接する搬送ユニットを接続する1つまたは複数の弾性バンドによって実現できる。
【0016】
機械的接続インターフェースは、2つの隣接する搬送ユニットの間に追加の部品を備えることができるが、以下でより詳細に説明するように、搬送ユニット自体の要素によって形成されることが好ましい。したがって、異なる形状またはタイプのOPTであっても、OPTの順次保管の問題は、個々のユニットがOPTを保持できる、互いに取り付けられた個々のユニット、連結の組み合わせとしてリザーバ装置を設計することによって解決される。その結果、チェーンと同様に、個々の搬送ユニットは、以下でさらに詳細に説明するように、それ自体が異なる形状のOPTに最適化されている、つまり、それぞれのタイプに適合した異なる形状、つまり、手元の搬送ユニットが保持するOPTの特定の形状のインターフェース要素を有していてもよい。リザーバ装置のチェーン状の設計により、リザーバ装置の部品として異なる搬送ユニットの組み合わせを個別に組み立てることができ、リザーバ装置の柔軟性がさらに向上する。
【0017】
したがって、好ましい実施形態では、機械的接続インターフェースは、第1および第2のタイプの接続要素を含む一体化されたまたは標準化された機械的接続インターフェースである。一体化された機械的接続インターフェースは、ある搬送ユニットの第1のタイプの接続要素を別の搬送ユニットの第2のタイプの接続要素に連結することによって、隣接する搬送ユニットを連結するように構成されている。特に、第1のタイプの接続要素は、指部またはボールなどの突出部を有するオス接続要素であり、第2のタイプの接続要素は、2本の指部の間またはソケットによって形成され得る間隙などの凹部を有するオス接続要素を受け入れるメス接続要素である。例えば、オス接続要素の指部と、指部を受け入れるための凹部を形成するメス接続要素の指部とは、それぞれの指部に垂直なそれぞれの穴を特徴とすることができ、したがって、3つの指部すべてにピンを挿入することによって接続することができ、これにより、1つの回転自由度を有するジョイントを形成する。代替として、オス接続要素の指部は、追加の部品が必要ないように、ピンに代わるピン形状の輪郭を備えてもよい。対応するメス接続要素の半球ソケットに適合する別の例示的なオス接続要素のボール形状または球形状の突出部は、複数の自由度を有する一種のボールソケットジョイントをもたらす。機械的接続インターフェースはまた、説明された要素の組み合わせまたは前記要素の変形を含んでもよく、一般に、所望の自由度を達成するように調整されてもよい。これにより、説明したリザーバ装置の柔軟性と適用範囲がさらに向上する。
【0018】
好ましい実施形態では、各搬送ユニットは、1つの第1のタイプの接続要素、特に正確に1つの第1のタイプの接続要素、および1つの第2のタイプの接続要素、特に正確に1つの第2のタイプの接続要素を有し、第1のタイプの接続要素および第2のタイプの接続要素は、それぞれの搬送ユニットの両端、特に直径方向の両端、特に列の方向に沿ったそれぞれの搬送ユニットの基部の両端に配置される。ここおよび以下では、それぞれの端部への言及は、中間部分によって分離されたそれぞれの端部への言及として解釈され得る。これは、所定の自由度、例えば、1つの軸の周りで1つの回転度のみを提供するように、搬送ユニットの列またはチェーンが絡まらない方法で、つまり、より簡単に取り扱うことができ、定義された方法で誘導できるように、搬送ユニット間の接続を設計するのに特に有利であることを示している。この設定により、OPTの確実かつ柔軟な供給を可能にするために、特に機械的接続インターフェースの一部としての弾性バンパー要素などのリセットばね力と組み合わせて、さらに複数の自由度を実装できる。
【0019】
好ましい実施形態では、各搬送ユニットは、好ましくは、ピンまたは他のタイプの突出部などの少なくとも2つの案内要素を備えた一体化された案内構造を備えている。特に、案内要素は、連結された搬送ユニットによって形成される列の方向を横切って、すなわちリザーバ装置の長手方向を横切って、それぞれの搬送ユニットの基部の反対側の端部、特に正反対の端部に配置される。最も好ましくは、一体化された案内構造は、4つの案内要素を含み、案内要素は、反対側の端部のそれぞれに対をなして配置される、すなわち、搬送ユニットのそれぞれの側に2つの案内要素を備えている。加えて、または代替として、案内要素は、前記両端、好ましくはロールの方向を横切るそれぞれの搬送ユニットの基部の正反対の端部において、基部の一体化された凹部の形態であってもよい。追加または代替として、案内要素は、基部の1つまたは複数の一体化された空間寸法の形で、例えば、列の方向に沿った一体化された長さおよび/または列の方向に沿った一体化された幅および/または幅に垂直な列の方向に沿った一体化された厚さで提供される。一体化された案内構造により、以下でより詳細に説明する供給装置などの供給装置が、リザーバ装置をABTに案内することが可能になる。一体化された機械的接続インターフェースや一体化された案内構造などの一体化されたエンティティへの言及は、搬送ユニットの異なるクラスに属している、つまり、異なるOPTに最適化されている場合でも、異なる搬送ユニットに対して同一である、つまり互換性があるエンティティを指す。そのため、すべての搬送ユニットを同じ供給装置で使用できるため、供給処理の信頼性を損なうことなく互いに組み合わせることができる。したがって、リザーバ装置の柔軟性がさらに向上する。
【0020】
好ましい実施形態では、各搬送ユニットは、一体化されたコンベヤ構造を含み、好ましくは、基部から延びるコンベヤ突出部などの2つのコンベヤ要素を備える。特に、コンベヤ要素は、インターフェース要素とは反対側の搬送ユニットの基部上に、すなわち、インターフェース要素が配置される基部の側とは反対側に配置される基部の側に、特に正反対に配置される。側面は、インターフェース要素が配置される基部の上部とは対照的に、基部の底部と呼ばれることもある。これにより、すべての搬送ユニットが供給装置のコンベヤ機構と、例えば前記コンベヤ構造と連動して搬送ユニットをAPTに向けて次の位置に所定の距離および/または角度だけ移動させる爪と相互作用できるという利点が得られる。すべての搬送ユニットが同じコンベヤ構造であるため、供給処理の柔軟性が維持され、信頼性が向上する。
【0021】
別の好ましい実施形態では、各搬送ユニットのインターフェース要素は、それぞれの搬送ユニットの基部から、特に基部の上部の表面であってもよい前記基部の基部表面に垂直に延在する、第1の突出部と第2の突出部の2つの突出部を備えている。2つの突出部は、それぞれのOPTを収容するように構成された突出部間の凹部、すなわち開口部または間隙を形成する。特に、凹部/2つの突出部は、OPTの頭部および/またはOPGの足部および/またはOPPの首部を収容するように構成され、首部は頭部と足部とを接続する。さらに、インターフェース要素は、基部から、特に基部表面に垂直に延在する別の突出部、第3の突出部を備えていてもよく、第3の突出部は、OPTが搬送ユニット上に保持されるときにOPTを支持するように構成される。その結果、第3の突出部は、特に第3の突出部の遠隔端部、すなわち、前記基部表面に垂直な方向で基部から離れた突出部の端部を含む端部において、OPTの足部と一致するように成形される。
【0022】
各搬送ユニットの基部の上部にある垂直突出部とも呼ばれる前記突出部は、特定のタイプのOPTに適合する個々の機械的インターフェースを実現する。特に、第1および第2の突出部は平行であってもよく、これは、凹部の少なくとも一部を形成するそれらのそれぞれの内面が本質的に平行(平行または例えば10°未満、5°未満、または1°未満の所与の偏差で平行)に延在することを意味する。場合によっては、特定のタイプのOPT間の幾何学的な類似性がある。例えば、頭部が類似または同一であるが足部が異なるOPTの場合、同じ個々のインターフェース要素が異なるタイプのOPTを保持するのに役立つことさえある。ただし、特に一体化された機械的接続インターフェースと組み合わせると、前記突出部の使用により、異なるタイプのOPTをリザーバ装置に取り付ける可能性が与えられ、異なるタイプの異なる搬送ユニットを特定の順序で分類することによって、柔軟な、異なる種類のOPTを連続して使用する処理設計のために前記順序でABTに供給することさえできる。これは、異なるタイプのOPTを処理できるABTにとって特に有利であるが、異なる部品を異なるAPTに束ねるために、異なるABTがリザーバ装置に連続して接続される供給装置にも使用できる。その結果、供給処理の柔軟性がさらに向上する。
【0023】
ここで、2つの突出部は、それらの内面で、OPTの頭部の2つの対向する側面および/またはOPTの足部の対向する側面および/またはOPTの首部の2つの対向する側面に作用する弾性予荷重によって、それぞれのOPTの頭部および/またはそれぞれのOPTの首部をクランプするように構成され得る。その結果、2つの突出部は、その内面でOPTにクランプ力を加える。加えて、または代替として、2つの突出部は、OPTの頭部に形状適合するように構成され、それぞれの搬送ユニットの基部の主延長面に沿ったOPTの動きを防止することができる。2つの突出部は、頭部が突出部を広げ、それによって弾性変形による前記クランプ力を生み出すように、それらの間の開口部または凹部が、リザーバ装置の意図された使用中に開口部に挿入されるOPTの頭部よりもわずかに小さくなるように設計され得る。したがって、クランプ力は、挿入方向に対して横方向に作用する可能性がある。
【0024】
結果として、2つの突出部は、必要なクランプ力を達成できるように、所望の程度の弾性を提供する材料から作ることができる。例えば、突出部および/または搬送ユニットは、1つの単一部品でできていてもよいが、プラスチックでできていてもよい。これにより、2つの突出部とその内面によって提供される輪郭は、使用する特定のOPTに合わせて調整されているため、バラのOPTの不規則な方向の問題が解決されるという利点が得られ、したがって、OPTのそれぞれの表面に作用し、それによってOPTを正しい位置に回転/移動させることにより、OPTのずれを補正するのに役立つ。これにより、説明したリザーバ装置の柔軟性がさらに向上する。
【0025】
さらに、2つの突出部は、2つの突出部の間の凹部へのOPTの挿入方向と逆平行な方向で、アクティブ搬送ユニットの基部から離れた端部の端部である、突出部のそれぞれの遠隔端にそれぞれのフック部分を備えていてもよい。そこでは、フック部分は、フック部分が搬送ユニットによって保持されたOPTを意図しない解放から固定するように、前記突出部によって形成される凹部の幅を減少させる。そのため、フック部分は、凹部の内側に面する幾何形状を有し、したがって、挿入方向に沿って作用する対応する固定力で、OPTが凹部内に配置されると、OPTの頭部および/または足部を前記凹部内に固定する。フック部分によって、OPTをそれぞれの搬送ユニット上にまたは搬送ユニット中にクリップで留めることができる、クリップインソリューションを提供できる。それに応じて、内側に面する幾何形状はアンダーカットを含んでいてもよい。
【0026】
別の好ましい実施形態では、各搬送ユニットは、いくつかの異なる搬送ユニットタイプのいずれかに属し、異なる搬送ユニットのタイプはそれぞれ、特定のタイプのOPT、すなわち、他のタイプのOPTの幾何形状とは足部および/または頭部および/または首部が異なる特定のOPT幾何形状に適合している。好ましくは、リザーバ装置の少なくとも2つの搬送ユニットは、それぞれ異なる搬送ユニットタイプに属する。そのため、各搬送ユニットは、リザーバ装置に保持された状態で供給されるOPTのさまざまな形状に従って、第1および第2の突出部の形状を調整することにより、1つのタイプのOPTに個別に適合する。その結果、各搬送ユニットは最適な方法で特定のOPTに対応できる。したがって、各搬送ユニットは、特定のタイプのOPTを取り外し可能に保持するように適合されている。これにより、異なるタイプに属するOPTは、リザーバ装置を形成するかまたはその一部である搬送ユニットの列における対応するタイプの搬送ユニットの順序によって定義される順序で、供給装置によって供給されるように選択することができる、特に柔軟なリザーバ装置が得られる。この場合も、供給処理の信頼性を維持しながら、リザーバ装置の柔軟性が向上する。
【0027】
そこでは、異なる搬送ユニットタイプの任意の2つの後続の搬送ユニットによって保持される異なるOPTの頭部のそれぞれの窓、すなわちリザーバ装置上および/または列に続いて配置される異なる搬送ユニットタイプの搬送ユニットが、異なる搬送ユニットタイプの任意の組み合わせについて等距離であるように、異なる搬送ユニットタイプの搬送ユニットを構成することができる。距離は、搬送ユニットの静止位置で列に沿って、すなわちリザーバ装置の長手方向に沿って測定することができる。加えて、または代替的に、前記窓は列に沿って一列に配置される、すなわち、それらは縦方向に垂直な横方向に同じ位置を有する。横方向は、OPTの主な伸張方向でもある。したがって、第1および第2の突出部は、任意の搬送ユニットについて、OPTが取り付けられた搬送ユニットに関して、OPT頭部窓が常に同じ縦方向および/または横方向の位置に配置されるように配置され、そのため、搬送ユニットが最適化されているOPTのそれぞれのタイプに関係なく、窓の位置に関してOPTが取り付けられたすべての個々の搬送ユニット間に類似性がある。これにより、ABTと、リザーバ装置からOPTをABTに供給する供給装置との間のインターフェースの問題が解決される。異なるOPTに関しては、それぞれの窓が同じ相対的な縦方向の位置にあり、したがって確実にABTに引き渡され得る。これは、一体化された機械的接続インターフェースおよび/または一体化された案内構造と組み合わせた場合に特に当てはまる。次に、リザーバ装置の異なる搬送ユニットも、OPTの解放前に、供給ユニットに対して同じ所定の位置に常にあり得る。したがって、供給処理中、処理の複雑さが軽減され、柔軟な供給処理の信頼性がさらに向上する。
【0028】
別の態様は、OPTをABTに供給するように構成された、先の請求項のいずれかのリザーバ装置のための、またはリザーバ装置を備えた供給装置に関する。供給装置は、好ましくはそれぞれの搬送ユニットの統合された案内構造との機械的相互作用によって、供給装置を通してリザーバ装置を案内するように構成された案内スロットユニットを備える。供給装置はまた、リザーバ装置を案内スロットユニットに沿って一度に1つの位置だけ段階的に移動させるように構成された段階的コンベヤ機構ユニットを備え、段階的移動のステップ幅、位置は、リザーバ装置に沿った、すなわちリザーバ装置の主な伸張方向に沿った搬送ユニット長さに対応する。好ましくは、段階的コンベヤ機構は、それぞれの搬送ユニットの統合されたコンベヤ構造との機械的相互作用によってリザーバ装置を段階的に移動させるように構成される。さらに、供給装置は、好ましくはOPTの頭部との機械的相互作用によって、リザーバ装置からそれぞれのOPTを排出または解放するように構成されたアクチュエータユニットを備える。したがって、OPTを順次保管および供出するための説明されたアプローチは、可変リザーバ装置の一部を保持および案内し、可変リザーバを段階的に移動させ、OPTをリザーバから、例えば自動結束工具に解放する。利点は、上述のリザーバ装置の例示的な実施形態の利点に対応する。
【0029】
好ましくは、ケーブルタイが取り付けられた個々の搬送ユニットは、段階的コンベヤ機構ユニットによって案内スロット内を自由に移動することができる。この目的のために、案内スロットは、OPTのストラップがスリットを通って供給装置の環境内に延在するように構成されたスリットを有していてもよい。したがって、供給装置は、リザーバ装置の一部が案内されるハウジングを有し、リザーバ装置の別の部分はハウジングの外側に自由にぶら下がっていてもよい。ハウジングは半円形状の部分を含んでもよく、その部分は半円形状に沿って延在するスリットを含む。したがって、案内スロットのスリットはリングセグメントであってもよい。代替的に、ハウジングの対応する部分は、案内スロットのスリットが直線である場合、直線状に成形されてもよい。供給装置に対するリザーバ装置の意図しない動きから保護するために、段階的コンベヤ機構ユニットの前方および/または後方ストッパを設けることができる。そのため、さまざまな作業条件の作業環境に対して、さまざまなOPTの柔軟で信頼性の高い供給を提供できる。
【0030】
アクチュエータユニットは、所望の位置、例えば関連する自動結束工具での位置に到達するまで、内向きの突出部のクランプ力および固定力に逆らって、直線的な動きでOPTを伸ばして対応する搬送ユニットから押し出すアクチュエータを備えてもよい。好ましくは、アクチュエータは、OPTがABTに押し込まれたときにOPTを安全に保持するためにOPT頭部の窓に入るように構成された画定された突出部を特徴とする。アクチュエータはまた、OPTに対するアクチュエータの所定の停止および挿入深さを有するために、OPTを押す間、OPT頭部および/または足部と接触するように設計された追加の突出部を備えてもよい。
【0031】
別の態様は、説明したリザーバ装置のいずれかまたは説明した供給装置のいずれかを備えた自動結束工具装置、ABTに関する。利点は、それぞれの供給およびリザーバ装置について説明した利点に対応する。
【0032】
OPTを使用して、できればABTによってOPTを自動的に締めて、結束物品を結束するためのそのようなABTは、非固定ABTであってもよい。特に、ABTは、好ましくはABTによってケーブルタイを自動的に締め付けて、ケーブルタイによって結束物品を束ねるように構成される。
【0033】
ABTは、記述されたOPT用の可変外部リザーバ装置からABTに提供されるそれぞれのOPTを受け取り、保持し、解放するように構成された保持ユニットを備えていてもよく、保持ユニットは、異なるタイプのOPTのOPTをABTに提供するように構成されていることが好ましく、当面のアプリケーションに任意に適合できる順序で提供されることが最も好ましい。ABTはまた、好ましくは、意図した使用中に、保持ユニットが、その時点でABTによって処理されるそれぞれのOPTを受け取る受容位置と、意図した使用中に、保持ユニットが前記OPTを解放する解放位置との間で前後に移動しながら保持ユニットを前後方向に直線的に案内するように構成された直線運動案内ユニットを備える。前後方向は、OPTの主な伸張在方向に対応し、ストラップ部分の先端が前方に向けられ、OPTの頭部が後方に向けられている。直線運動案内ユニットは、保持ユニットの低摩擦案内を可能にし、高速処理を可能にする。そして、ABTは、直線運動案内ユニットに沿って保持ユニットを移動させるように構成された駆動ユニットを備えている。
【0034】
ここで、保持ユニットは、好ましくは、共通の基部要素上に移動可能に配置された2つの把持要素を備え、前後方向に横切る横方向に移動できるようにする。ここおよび以下において、「トラバース」は、「本質的に垂直」、すなわち、「垂直」または「所与の偏差を有する垂直」を指し、偏差は、例えば、5°未満、2°未満、または1°未満であり得る。各把持要素は、ABTの意図された使用中に受け取られ、保持され、解放されるそれぞれのOPTを収容するためのそれぞれの把持輪郭を有する。したがって、輪郭は、ABT によって処理されるそれぞれのOPTに特に適合される。各把持要素は、横方向の並進運動で、それぞれのOPTを受け取って解放するための開位置から、それぞれのOPTを保持するための閉位置まで、およびその逆に移動するように構成される。開いた位置では、2つの把持要素間の距離は、閉じた位置よりも大きくなる。このように、OPTは把持要素の間で配置/除去することができる。輪郭は、少なくとも部分的に、それぞれのOPTの頭部および/または首部および/または足部を取り囲み、保持ユニットでOPTを保持するために、特に形状適合様式で保持することができる。好ましくは、保持ユニットの解放位置と受け取り位置の両方で、保持ユニットは、把持要素が閉位置にあるロック構成と、把持要素が閉位置にあるロック解除構成に設定され得る。
【0035】
そのため、ABTは、新しい把持およびトランスポートメカニズムを実装することにより、非常に多様なOPTを処理することができる。従来の柔軟なプッシャーをケーブルタイヘッドの背面またはOPTの足部に作用させたり、1つの種類のOPTに取り付けられた受け部分を備えたスライダを使用したりする代わりに、前後方向に横方向に作用する2つの可動式把持顎のセットを使用して、OPTの頭部および/または足部を所定の位置に、つまり基部要素に対して所定の位置にしっかりと保持する。把持要素の形態で実装される把持顎は、OPTのストラップ部分を前方に動かし、例えば、ABTの案内爪に差し込み、結束の周りにループを形成するため、直線的に前進する基部要素上に配置され、すなわち、受容位置から解放位置まで、前後方向に直線的に駆動される。
【0036】
各把持要素は前後方向に移動可能であるため、把持要素は基本的に出入りの動きを実現する。この出入りの動きにより、OPTの頭部および/または足部を、好ましくは形状に適合するように取り囲むかまたは包囲するように把持顎を開き、OPTを挿入してから顎を閉じることで、大型のOPT足部も収納可能となる。さらに、把持要素はOPT、特にOPTの頭部および/または首部および/または足部と機械的に接触しているので、把持顎を閉じることによって、閉鎖位置への移動中の閉鎖把持要素は、それぞれのOPTを正しい位置に自動的に回転または移動させることができるため、側面の回転、つまりOPT、特にバラのOPTの向きに関する小さな不規則性が自動的に修正される。OPTの把持要素、特に頭部および/または首部および/または足部をしっかりと保持することにより、前進運動中に頭部と首部と足部とがそれぞれ動かないことが保証され、これにより、ストラップの先端が前方に移動して解放位置に移動する際に、直線的な移動から横に発散するリスクが軽減される。これにより、他のアプローチで必要とされるOPTの周りのタイトな案内チャネルが不要になり、従来のABTよりもさまざまなOPTを処理できるようになる。要約すると、2つの把持要素によって実装された平行把持部は、上記の可変リザーバ装置によってABTに供給される(バラでさえも)一体型固定タイの複数の変形例の保持、輸送、および解放が可能になる。
【0037】
それに対応して、さらなる態様は、記載された実施形態のいずれかのリザーバ装置のための、またはリザーバ装置の搬送ユニットに関する。それに応じて、それぞれの搬送ユニットは、それぞれの搬送ユニットに関連する完全なリザーバ装置の文脈で説明された特徴を含む。利点および有利な実施形態は、リザーバ装置について説明した利点および有利な実施形態に対応する。
【0038】
さらに別の態様は、一体型固定タイ(OPT)を自動結束工具装置(ABT)に供給する方法であって、リザーバ装置のそれぞれの搬送ユニットに1つまたは複数のバラのOPTを取り付けるステップと、取り付けられたOPTを、それぞれの搬送ユニットによってリザーバ装置上に個別に保持するステップと、供給装置によってリザーバ装置をABTに引っ張るステップと、供給装置のアクチュエータユニットによってそれぞれの搬送ユニットからOPTを1つずつ取り外すステップと、それぞれの切り離されたOPTを供給装置によってABTに供給するステップと、を含む方法に関する。
【0039】
ここでも、方法の利点および有利な実施形態は、リザーバ装置、供給装置、および自動結束工具装置を参照して説明した利点および有利な実施形態に対応する。
【0040】
本開示の文脈において、「横断する」および「沿って」は、それぞれ「実質的に垂直」および「実質的に平行」を意味すると理解することができる。ここで、「実質的に垂直」または「実質的に平行」とは、「特定のずれを除いて垂直/平行」を意味し、特定のずれは、例えば、2°、5°、10°または15°であり得る。
【0041】
導入部分を含む上記の説明で言及された特徴および特徴の組み合わせ、ならびに以下の図の説明および/または図に示されている特徴および特徴の組み合わせは、それぞれ指定された組み合わせだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく他の組み合わせでも使用できる。したがって、図面に明示的に示され、説明されていないが、特徴の別個の組み合わせによって説明された実施形態から出現し、生成され得る本発明の実施形態も、含まれ、開示されていると見なされるべきである。したがって、最初に定式化された独立請求項のすべての特徴を含まない実施形態および特徴の組み合わせも、開示されたものと見なされる。さらに、特許請求の範囲の従属関係に記載された特徴の組み合わせを超える、または逸脱する特徴の実施形態および組み合わせは、特に上述の実施形態によって開示されていると見なされるべきである。
【0042】
本発明による主題は、以下の図に示される概略図を参照してより詳細に説明されるが、ここに示される特定の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】リザーバ装置の例示的な実施形態を示す図である。
図2】例示的なリザーバ装置の多数の搬送ユニットのうちの1つの例示的な実施形態を示す図である。
図3図2の例示的な搬送ユニットの別の図を示す図である。
図4】例示的なリザーバ装置を備えた例示的な供給装置を示す図である。
図5図4の供給装置によって一体型固定タイを供給する処理を示す図である。
図6図4の供給装置によって一体型固定タイを供給する処理を示す図である。
図7図4の供給装置によって一体型固定タイを供給する処理を示す図である。
図8】例示的な自動結束工具装置に配置された図4から図7の供給装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図中、同一または機能的に同一の特徴は、同じ参照符号を有する。
【0045】
図1は、一体型固定タイ2(OPT2)を自動結束工具装置(ABT15)(図8)に供給するための例示的なリザーバ装置1を示す。リザーバ装置1は、少なくとも1つの搬送ユニット3、本実施例では多数の搬送ユニット3上にOPT2を取り外し可能に保持するように構成される。搬送ユニット3は、本実施例では、長手方向として主にx方向に沿って延在する一列に整列される。各搬送ユニット3は、この例では正確に1つのOPT2を取り外し可能に保持するように構成されているので、OPT2も搬送ユニット3の列に対応する列に保持される。搬送ユニット3は、それぞれのOPT2を受け取り、搬送ユニット3上に保持するように構成されたそれぞれのインターフェース要素7によって、搬送ユニット3に取り外し可能に取り付けられたそれぞれのOPT2を有するように構成される。したがって、搬送ユニット3と、関連する搬送ユニット3によって保持されるそれぞれのOPT2とは別個のユニットである。搬送ユニット3は、OPT2を搬送ユニットから取り外すために、ABT15まで、またはABT15を通って引っ張られるように構成された基部4を有する。取り外しは、列の縦方向に対して横方向の排出方向Eで行われる。
【0046】
OPT2は、尾部2a、窓2b*を有する頭部2b、首部2cおよび足部2dを備え、首部2cは頭部2bを足部2dに接続する。尾部2aは、物品を束ねるために使用できるループを形成するように、窓2b*をスライドしてそこに留められるように構成される。
【0047】
搬送ユニット3は、本実施例では、前記接続インターフェース5によって互いに対して互いに連結される、隣接する2つの搬送ユニット3の空間移動のための所定数の自由度を有する統合された機械的接続インターフェース5を介して互いに連結される。本実施例では、自由度は1である。本実施例では、機械的接続インターフェース5は、図2に関してより詳細に説明されるように、第1および第2のタイプの接続要素5a、5bを備えている。
【0048】
図2は、単一の搬送ユニット3の例示的な実施形態を示している。図示の実施例は、例示的なオスの第1のタイプの接続要素5aおよび例示的なメスの第2のタイプの接続要素5bを含み、これらの要素は、搬送ユニット3の両端に、ここでは、搬送ユニット3の長手方向における搬送ユニット3の基部4に反対の向きで配置され、この方向は、列の(主延長)方向、本実施例ではx方向である。ここで、オスの第1のタイプの接続要素5aは突出部として指部を有し、対応するメスの第2のタイプの接続要素5bは、オス接続要素5aの指部を受け入れる対応する凹部を形成する2つの指部を有する。これらの接続要素5a、5bは、リザーバ装置のすべての搬送ユニット3に対して同一であり、したがって、一体化された機械的接続インターフェース5と呼ぶことができる。本実施例では、2つの隣接する搬送ユニット3間の結果として生じる連結は、縦方向(x方向)に垂直な深さ方向(y方向)に柔軟性を与える。
【0049】
本実施例では、各搬送ユニット3は、ここでは、それぞれの案内要素6a、6bとして2つのピンを有する統合された案内構造6も備えている。これらは、本実施例では、基部4のz方向の両端に配置されている。搬送ユニット3は、所与のリザーバ装置1のすべての搬送ユニット3について長さlおよび幅dが同一であるように、一体化された空間寸法、一体化された幅dおよび一体化された長さlを有することも示される。これは、案内要素6a、6bと共に、供給処理をより信頼できるものにする。
【0050】
さらに、インターフェース要素7は、基部4から垂直方向に延在する第1の突出部7aおよび第2の突出部7bを備え、本実施例では基部表面を横切って正のy方向に延在する。2つの突出部7a、7bの間に、2つの突出部7a、7bによって凹部8が形成される。凹部8は、OPT2の本実施例では、それぞれのOPT2、特に頭部2bおよび/または首部2cを収容するように構成される。本実施例では、インターフェース要素7は、本実施例ではOPT2の足部2dを支持するように構成された別の突出部、第3の突出部7cも備えている。
【0051】
図3は、図2の搬送ユニット3の別の斜視図を示す。搬送ユニット3はまた、本実施例では、底側、すなわち、ここでは前記基部4の負のy方向に向けられた側で基部4から延在するそれぞれのコンベヤ要素9a、9bとして2つのコンベヤ突出部を有する一体型コンベヤ構造9を備えている。図示の実施例では、第1および第2の突出部7a、7bは、それぞれの搬送ユニット3の基部4から最も離れた端部であるそれぞれの遠隔端部7a’、7b’にそれぞれのフック部分7a*、7b*を備えている。フック部分7a*、7b*は、フック部分7a*、7b*が、搬送ユニット3によって保持されるOPT2を意図しない解放から固定するように、本実施例では頭部2bの対応する幅に適合される凹部8の幅wをx方向に縮小する。
【0052】
図4は、供給装置10を通してリザーバ装置1を案内するように構成された案内スロットユニット11を備えた供給装置10を示しており、本実施例では、一体化された案内構造6との機械的相互作用によって行われる。例示的な供給装置10はまた、好ましくは一体型コンベヤ構造9との機械的相互作用によって、リザーバ装置1を案内スロットユニット11に沿って段階的に移動させるように構成された段階的コンベヤ機構ユニットを備えている。さらに、供給装置10は、それぞれのOPT2をリザーバ装置1から排出するように構成されたアクチュエータユニット13を備えている。本実施例では、正のy方向が排出方向Eである。放出または解放は、本実施例では、図5から図7のより詳細な部分に示されるように、OPT2の頭部2bとの機械的相互作用によって達成される。
【0053】
図5から図7に示されるように、アクチュエータユニット13は、搬送ユニット3からOPT2を取り外すために、本実施例では、排出方向E、ここでは正のy方向に直線的に動かされるアクチュエータボルト13aを備えている。アクチュエータボルト13aは、OPT2の頭部2bの窓2b*と一致するように構成された突出部13a*を備えることに留意されたい。
【0054】
図5では、リザーバ装置1は、案内スロットユニット11によって供給装置10を通って案内され、説明のみを目的として、供給装置10の搬送ユニット3によって保持される単一のOPT2を有する。案内スロットユニット11は、スリット11aを通って供給装置10の環境内に延在するOPT2の尾部2aのために構成されたスリット11aを有する。OPT2を有する搬送ユニット3は、OPT2がABT15に向かって排出され得る位置にまだなく、したがって、リザーバ装置1は、最初にステップ方向Sに段階的に動かされ、アクチュエータボルト13a、特に突出部13a*としてのアクチュエータ指部が、排出されるOPT2の窓2b*と位置合わせされる。配置は、図6で達成される。突出部13a*を有するアクチュエータボルト13aがOPT2の窓2b*と位置合わせされると、リザーバ装置1はこの位置で停止し、アクチュエータボルト13aは排出方向Eに移動し、OPT2をリザーバ装置1および供給装置10のハウジング14からABT15に排出する。ABT15は、図8に示されており、供給装置10が取り付けられ、リザーバ装置1と共に使用する準備が整っている。
【0055】
説明したアプローチを使用すると、さらに処理するためにバラのOPTを例えばABTで保管および供出できる。以前は、利用可能なABTで使用するために、わずかに異なる形状の標準のケーブルタイ(バラまたは連結帯に装着)または連結帯にOPTを格納して準備することしかできなかった。1つのタイプのOPTのみ、または非常に類似したタイプのOPTを処理するという制限が取り除かれ、複数のタイプのOPTを保管および供出できるようになった。既知の連結帯は、個々の保持要素である搬送ユニットで構成されるチェーンに似た可変リザーバに置き換えることができ、各搬送ユニットは、特定のタイプのケーブルタイに取り付けることができ、他のさまざまな搬送ユニットと自由に組み合わせることができる。標準のケーブルタイを含むさまざまなOPTを、例えばfir-tree-foot-part OPTの後にedge-clip-foot-part OPTおよび/またはさまざまな長さのOPTが続く規定の順序で保管および供出できるようになり、これにより、ABTを使用したケーブルハーネスの製造において高度な柔軟性が提供される。
【符号の説明】
【0056】
1 リザーバ装置
2 一体型固定タイ(OPT)
2b 頭部
2a 尾部
2b* 窓
2c 首部
2d 足部
3 搬送ユニット
4 基部
5 接続インターフェース
5a 第1のタイプの接続要素
5b 第2のタイプの接続要素
6a、6b 案内要素
7 インターフェース要素
7a 第1の突出部
7b 第2の突出部
7a’、7b’ 遠隔端部
7a*、7b* フック部分
8 凹部
9 一体型コンベヤ構造
9a、9b コンベヤ要素
10 供給装置
11 案内スロットユニット
11a スリット
13 アクチュエータユニット
13a アクチュエータボルト
13a* 突出部
14 ハウジング
15 自動結束工具装置(ABT)
d 一体化された幅
E 排出方向
l 一体化された長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】