(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062697
(43)【公開日】2023-05-08
(54)【発明の名称】自転車ライダー用の空気力学的な衣類とアクセサリー
(51)【国際特許分類】
A41D 13/00 20060101AFI20230426BHJP
B62J 7/00 20060101ALI20230426BHJP
B62J 17/00 20200101ALI20230426BHJP
B62J 11/05 20200101ALI20230426BHJP
A63B 69/16 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
A41D13/00 115
B62J7/00 Z
B62J17/00
B62J11/05
A63B69/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022168663
(22)【出願日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】63/270,076
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ベルクロ
(71)【出願人】
【識別番号】521201849
【氏名又は名称】アラ オヘニアン
【氏名又は名称原語表記】Ara Ohanian
【住所又は居所原語表記】3515 Pleasantdale Road, Unit 249, Doraville, Georgia
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】アラ オヘニアン
【テーマコード(参考)】
3B011
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AB16
3B011AC03
3B011AC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、胴体部を含む自転車用の空気力学的な衣類を提供する。
【解決手段】衣類は自転車の後方に向かって外側に延びるテール部分を含む。テール部は複数の固定手段により胴体部の下部に接続される。またサブフレームに引っ掛けられたテール部は調整可能なサブフレームを固定するように構成される。この空気力学的な衣類はサブフレームの後部にフックを備えており、胴体部を保持する。またフック部は既定の位置に設置される。この空気力学的な衣類はまた本体部上部に取り付けられたフード部を含む。さらにライダーの指で支えられるシールドがそれぞれの肩に取り付けられて、空気力学的な空気の流れを導くものである。
【選択図】
図2a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車の運転者のための空気力学的な衣服であって、以下を備えるもの。
自転車の運転者によって着用されるように構成された本体部分が上部および底部を有する
もの
前記の本体部分に結合され、前記自転車の背面に沿う胴体尾部。この胴体尾部は前部と後
部とから構成される もの
尾部の前部分が、複数の第1の固定手段により、胴体部の底部に結合されるもの
この尾部の後部が、前述の自転車の後部に向かって外側に延びるように構成されており、
自転車の後部に取り付けられることにより、胴体の上部から尾部の後部まで延び、これに
より調整可能な空気力学的な姿勢を得ることを特徴とするもの。
【請求項2】
請求項1に記載の空気力学的衣服で、以下から構成されるもの。前記胴体部の上部から前
記尾部の後部まで延びる調節可能な空気力学的な姿勢を得るために、前記自転車の背面に
結合されたサブフレームを備えたもの。
【請求項3】
請求項3に記載の空気力学的衣服で、調整可能なサブフレームが、以下を備えることを特
徴とするもの。
第1の端部を有するインナーチューブで、その第1の端部の反対側に第2の端部があるもの
近位端と、近位端の反対側に遠位端を有する中空のアウターチューブであって、近位端か
らスライド式に移動させるたり、伸縮をさせることによってインナーチューブを受け止め
て長さを調節することが可能であるもの。
インナーチューブは、その長さに沿って複数の第1の穴を有し、アウターチューブは、そ
の長さに沿って複数の第2の穴を有するもの。
前記の複数の第1の穴と複数の第2の穴の同心度に基づいてその第1の穴と第2の穴の内部に
挿入され、前記の調整可能なサブフレームを特定の長さにロックするように構成された複
数の調整手段を備えたもの。
中空のアウターチューブの遠位端に結合された連結アタッチメントで、調節可能なサブフ
レームを自転車の後部に結合するように構成されているもの。
前述の連結アタッチメントで、前記のインナーチューブの第2端に結合され、前記テール
部の後部に接続されて、前記本体部の上部からテール部の後部まで延びる調節可能な空力
的姿勢を得るもの。
【請求項4】
請求項3の空気力学的な衣類で、以下から構成されるもの。
前記の連結アタッチメントが、前記調整可能なサブフレームを前記自転車の後部に連結す
るための複数の連結部によって構成されているもの
前述の複数の連結部が、前記自転車のシートの背面に連結されていることを特徴とするも
の。
【請求項5】
請求項3の空気力学的な衣類で、以下から構成されるもの。
前記結合アタッチメントが、前記調整可能なサブフレームを前記テール部に引っ掛けるフ
ック部を有するもの。
またそのフック部が特定の向きに設置されているもの
【請求項6】
請求項1の空気力学的な衣類で、複数の第2固定手段を介して本体部の上部に取り付けられ
るフード部をさらに備えたもの。このフード部は、以下を有することを特徴とする。
ライダーの頭部付近で本体部の内部に挿入され、ライダーの頭部と肩部の間に斜めに延び
て頭部と肩部の間に鋭いエッジを形成し、肩部の空気力学的性能を高めるように構成され
たサポート要素。
【請求項7】
請求項6の空気力学的な衣類で、前述のフード部が複数の挿入手段を備え、それにより肩
の鋭いエッジをさらに鋭くするもの。
【請求項8】
請求項6の空気力学的な衣類で、以下を含むもの。
胴体部のフード付近に取り付けられた一対のシールドがそれぞれの肩に存在し、さらにシ
ールドはライダーの指で支えることにより、肩と手の間の空気の流れを空気力学的に提供
することができるもの。
【請求項9】
請求項1の空気力学的な衣類で、伸縮性の生地で作られており、胴体部上部正面と背面が
強化されているもの。
この伸縮性の生地が通気性を快適性を最大化したもの。
【請求項10】
請求項1の空気力学的な衣類で、以下を有するもの。
胴体部上部に、通気性を確保するためのフロントクォータージッパーを有するもの。
貴重品を収納するためのファスナー付きサイドポケットを備えているもの。
【請求項11】
自転車のライダーのための空気力学的な衣類であって、以下から構成されるもの。
胴体部はライダーが着用し、上部と下部を有する。
胴体部には尾部が接続され、自転車の背面に沿って配置される。尾部は前部(フロント)
と後部(リア)からなる。テール部のフロント部分は第1の係合要素により胴体部の下部
に係合され、リア部分は自転車の後部に向かって外側に伸びるように構成され、自転車の
後ろに係合されて、胴体の上部からテールの後部まで調整可能な空気力学的な姿勢を得ら
れるように構成される。
胴体部上部に取り付けられたフードを備えており、このフードは複数の第2の係合要素に
よって取り付けられている。このフードはライダーの頭部周辺に挿入され、ライダーの頭
部と肩の部分の間を斜めに伸びるように構成され、ライダーの頭部と肩部の間に鋭いエッ
ジを形成することでライダーの肩部を流線形にして空気力学的に望ましい形態にする。フ
ード部は複数の挿入手段を備えており、これにより肩の鋭いエッジをさらにシャープに形
成する。
【請求項12】
請求項11の空気力学的な衣類で、胴体部のフード付近に取り付けられた一対のシールドを
含むもので、ライダーのそれぞれの肩に存在し、このシールド部分はライダーの腕に向か
って伸びており、胴体部分には第3の固定手段で係合されるもので、以下を有するもの。
シールドの部は複数のスロットを備えており、ここにライダーが指を入れることでスライ
ドさせる。
シールドをライダーの指で支えることにより、肩と手の間の空気の流れを空気力学的に提
供することができる。
【請求項13】
請求項11の空気力学的な衣類で、前記自転車の後部に結合され、胴体部の上部からテール
部の後部まで延びた空気力学的な姿勢を得るための調節可能なサブフレームを有するもの
。
【請求項14】
請求項13の空気力学的な衣類で、調整可能なサブフレームが以下を含むもの
第1の端とその反対側にある第2の端を有するインナーチューブ。
近位端とその反対にある遠位端を有する中空のアウターチューブで、近位端からの中空の
アウターチューブはスライド式に動かすことができ、さらにインナーチューブを第1の端
から受け入れることで伸縮が可能であるもの。
インナーチューブはその長さに沿って複数の第1の穴があり、中空のアウターチューブも
その長さに沿って複数の第2の穴があるもの。
複数の調整手段が複数の第1の穴の中と複数の第2の穴の中に、その同心を軸にして設置さ
れる。また調整可能なサブフレームが特定の長さでロックできるように構成される。
連結アタッチメントは中空のアウターチューブの遠位端に設置される。この連結アタッチ
メントは自転車の後部に調整可能なサブフレームを係合できるように構成される。
さらに係合のアタッチメントはインナーチューブの第2の端に取り付けられ、テールの後
部と係合するように構成される。これにより胴体上部からテール後部まで伸びる空気力学
的な姿勢を獲得できる。
【請求項15】
自転車のライダーの空気力学的な衣類のアクセサリーで、以下からなるもの。
以下から構成される空気力学的な衣類
胴体部はライダーが着用し、上部と下部を有するもの。
胴体部には尾部が接続され、自転車の背面に沿って配置されるもの。
尾部は前部(フロント)と後部(リア)からなるもの。
テール部のフロント部分は第1の係合要素により胴体部の下部に係合されるもの。
リア部分は自転車の後部に向かって外側に伸びるように構成され、自転車の後ろに係合さ
れて、胴体の上部からテールの後部まで調整可能な空気力学的な姿勢を得られるように構
成されるもの。
前記自転車の後部に結合され、胴体部の上部からテール部の後部まで延びた空気力学的な
姿勢を得るための調節可能なサブフレームを有するもので、以下から構成されるもの。
第1の端とその反対側にある第2の端を有するインナーチューブ。
近位端とその反対にある遠位端を有する中空のアウターチューブで、近位端からの中空の
アウターチューブはスライド式に動かすことができ、さらにインナーチューブを第1の端
から受け入れることで伸縮が可能であるもの。
インナーチューブはその長さに沿って複数の第1の穴があり、中空のアウターチューブも
その長さに沿って複数の第2の穴があるもの。
複数の調整手段が複数の第1の穴の中と複数の第2の穴の中に、その同心を軸にして設置さ
れる。また調整可能なサブフレームが特定の長さでロックできるように構成される。
連結アタッチメントは中空のアウターチューブの遠位端に設置される。この連結アタッチ
メントは自転車の後部に調整可能なサブフレームを係合できるように構成される。
さらに係合のアタッチメントはインナーチューブの第2の端に取り付けられ、テールの後
部と係合するように構成される。これにより胴体上部からテール後部まで伸びる空気力学
的な姿勢を獲得できる。
【請求項16】
請求項15の空気力学的な衣類のアクセサリーで、以下からなるもの
前記の連結アタッチメントが、前記調整可能なサブフレームを前記自転車の後部に連結す
るための複数の連結部によって構成されているもの
前述の複数の連結部が、前記自転車のシートの背面に連結されていることを特徴とするも
の。
【請求項17】
請求項15の空気力学的な衣類のアクセサリーで、以下からなるもの
前記結合アタッチメントが、前記調整可能なサブフレームを前記テール部に引っ掛けるフ
ック部を有するもの。
またそのフック部が特定の向きに設置されているもの
【請求項18】
請求項15の空気力学的な衣類のアクセサリーで、以下からなるもの
複数の第2固定手段を介して本体部の上部に取り付けられるフード部をさらに備えたもの
。このフード部は、以下を有することを特徴とする。
ライダーの頭部付近で本体部の内部に挿入され、ライダーの頭部と肩部の間に斜めに延び
て頭部と肩部の間に鋭いエッジを形成し、肩部の空気力学的性能を高めるように構成され
たサポート要素。
【請求項19】
請求項15の空気力学的な衣類のアクセサリーで、以下からなるもの
胴体部のフード付近に取り付けられた一対のシールドがそれぞれの肩に存在し、さらにシ
ールドはライダーの指で支えることにより、肩と手の間の空気の流れを空気力学的に提供
することができるもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条に基づいて2021年10月に出願された仮出願番号63/270,076
に基づく優先権を主張し、その開示内容は参照により組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、自転車の運転手のためのエアロダイナミクスウェアに関するものである。より
詳細について述べると、本発明は、自転車レースのために空力的に最適化された自転車用
のシャツと、自転車用シャツを挟むことにより空力学的な姿勢を得る衣服に係るものであ
る。
【背景技術】
【0003】
空気抵抗は、サイクリングにおいての抵抗の主な原因として認識されている。その結果、
現代の自転車の大部分とサイクリストの姿勢は、より空気力学的になるようにチューニン
グされている。
エアロダイナミクスウェアは、レクリエーション、マウンテン、ツーリング、レースなど
のサイクリストが使用することを目的としている。
エアロダイナミクスウェアは、向かい風や横風にさらされるライダーの空力効率を高める
ものであり、横風や追い風に対しては車両やライダーに対して推進力を付加するものであ
る。
ライダーと自転車の空力効率を高めるために、エアロハンドル、エアロフレーム、エアロ
ホイール、エアロブレーキ、エアロケーブルルーティング、エアロヘルメット、エアロス
キンスーツなどの装置が開発されてきた。従来、流線型のヘルメットなどだけを単体で使
用しても、ライダーが水平速度姿勢になったときに首や喉に生じる乱流や負圧を最小限に
抑えることはできなかった。エアロダイナミックウェアの付属品の例をここで紹介する。
EP3928650A1は、ウェアを着用した人のエアロダイナミックの動きを改善するように構成
された少なくとも一つのエアロダイナミックアクセサリの部分を少なくとも一つ含む衣服
を開示している。ここでは当該アクセサリを取り外すことが可能であり、また当該部分は
磁石の下に取り付けられている。実質的に薄い板で構成されており前述の磁石の部分の上
に外側に取り付けるものである。さらに、前述のアクセサリーは前述の部分の外側および
上に取り付けられ、少なくとも一つの第2の磁気要素を備える。この第2の磁気要素は第1
の磁気要素と磁力で係合するように構成されており、これにより第1の磁気要素をアクセ
サリーに固定する特徴を有する。
JPH02131517Uは、オートバイのライダースーツの上にベルクロタイプの係合装置によるパ
ッド付き要素による解決策を開示している。例えばオス型のフックがパッド付き要素に設
けられており、これがスーツに設けられたメス型のリングと係合するようになっている。
JPH0612420Uは、横臥の姿勢での高速走行時における頭部の後方の乱流による走行性能の
低下を防止するとともに安全性を向上させるためのヘルメットとライダーウエアが開示さ
れている。後頸部の下部に空気の流れを整える部材を設けており、これが伏臥姿勢や高速
走行時において後頭部上部の空気流路が作り出す空洞を埋めるという特徴がある。さらに
この空気の流れを整える部材は取り外しが可能であることも特徴としている。
したがって、従来の空気力学的な衣服やアクセサリーの欠点を克服する必要性が存在して
いる。本発明の目的は、同じ推進力でより高い速度を達成するのに役立つ空気力学的な衣
類を提案することにある。
【発明の概要】
【0004】
先行技術の欠点に鑑みて、本発明の目的は一般的に空気力学的な衣類を提供し、既存の全
ての利点を含みつつ既存の欠点を克服することにある。
本発明の主たる目的は、自転車レース中に同じ力を用いてより速い速度を得るための空気
力学的な衣類を提供することである。
本発明の他の目的は、自転車走行時に生じる風による抵抗を克服することである。
本発明の他の目的は、さらに空気力学的な衣類全体にわたって調整可能な空気力学的な姿
勢を獲得できるアクセサリーを提供することである。
本発明の他の目的は、空気力学的な衣類のフードとシールドの部分を提供することにある
。これらはライダーの頭部と肩部の間に鋭いエッジを形成することでライダーの肩部を流
線形にして空気力学的に望ましい形態にするものである。
以上の目的に鑑みて、本発明に関連する実施形態は自転車ライダー向けの空気力学的衣類
とアクセサリーに関するものである。
主な実施形態においては、本発明は自転車ライダーの空気力学的衣類を提供している。空
気力学的衣類は胴体部(本体部)と尾部(テール部)からなる。胴体部は自転車ライダー
によって着用するように構成される。胴体部は上部と下部からなる。尾部は本体に係合さ
れ、自転車の背面に沿って配置される。尾部は前部(フロント)と後部(リア)からなる
。テール部のフロント部分は第1の係合要素により胴体部の下部に係合され、リア部分は
自転車の後部に向かって外側に伸びるように構成され、自転車の後ろに係合されて、胴体
の上部からテールの後部まで調整可能な空気力学的な姿勢を得られるように構成される。
別の実施形態では、本発明は自転車ライダーの空気力学的衣類を提供している。この空気
力学的衣類は胴体部と尾部から構成される。胴体部は自転車ライダーによって着用するよ
うに構成される。胴体部は上部と下部からなる。尾部は本体に係合され、自転車の背面に
沿って配置される。尾部は前部(フロント)と後部(リア)からなる。テール部のフロン
ト部分は第1の係合要素により胴体部の下部に係合され、リア部分は自転車の後部に向か
って外側に伸びるように構成され、自転車の後ろに係合されて、胴体の上部からテールの
後部まで調整可能な空気力学的な姿勢を得られるように構成される。この空気力学的衣類
は胴体部上部に取り付けられたフードを備えており、このフードは複数の第2の係合要素
によって取り付けられている。このフードはライダーの頭部周辺と胴体部の内部を支える
要素になる。この内部を支える要素はライダーの頭部と肩の部分の間を斜めに伸びるよう
に構成され、ライダーの頭部と肩部の間に鋭いエッジを形成することでライダーの肩部を
流線形にして空気力学的に望ましい形態にする。フード部は複数の挿入手段を備えており
、これにより肩の鋭いエッジをさらにシャープに形成する。
別の実施形態では、本発明は自転車ライダーの空気力学的な衣類のアクセサリーを提供し
ている。この空気力学的な衣類は胴体部と尾部から構成され、衣類のアクセサリーは調整
可能なサブフレームを含む。胴体部は自転車ライダーによって着用するように構成される
。胴体部は上部と下部からなる。尾部は本体に係合され、自転車の背面に沿って配置され
る。尾部は前部(フロント)と後部(リア)からなる。テール部のフロント部分は第1の
係合要素により胴体部の下部に係合され、リア部分は自転車の後部に向かって外側に伸び
るように構成され、自転車の後ろに係合されて、胴体の上部からテールの後部まで調整可
能な空気力学的な姿勢を得られるように構成される。調整可能なサブフレームが自転車の
後部に係合され、これにより胴体部の上部からテールのリアまで伸びる空気力学的な姿勢
を獲得することができる。調整可能なサブフレームはインナーチューブと中空のアウター
チューブから構成される。インナーチューブには第1の端とその反対側にある第2の端を有
する。中空のアウターチューブは近位端とその反対にある遠位端を有する。近位端からの
中空のアウターチューブはスライド式に動かすことができ、さらにインナーチューブを第
1の端から受け入れることで伸縮が可能である。インナーチューブはその長さに沿って複
数の第1の穴があり、中空のアウターチューブもその長さに沿って複数の第2の穴がある。
複数の調整手段が複数の第1の穴の中と複数の第2の穴の中に、その同心を軸にして設置さ
れる。また調整可能なサブフレームが特定の長さでロックできるように構成される。連結
アタッチメントは中空のアウターチューブの遠位端に設置される。この連結アタッチメン
トは自転車の後部に調整可能なサブフレームを係合できるように構成される。さらに係合
のアタッチメントはインナーチューブの第2の端に取り付けられ、テールの後部と係合す
るように構成される。これにより胴体上部からテール後部まで伸びる空気力学的な姿勢を
獲得できる。
【0005】
別の実施形態では、空気力学的な衣類は胴体部のフード付近に取り付けられた一対のシー
ルドを含む。これはライダーのそれぞれの肩に存在する。このシールド部分はライダーの
腕に向かって伸びる。胴体部分には第3の固定手段で係合される。このシールドの部分は
複数のスロットを備えており、ここにライダーが指を入れることでスライドさせる。さら
にシールドはライダーの指で支えることにより、肩と手の間の空気の流れを空気力学的に
提供することができる。
【0006】
別の実施形態では、フック部(サブフレーム)は、水平もしくは垂直の規定の位置に配置
されることもある。このフック部は水平に設置されるとT字のフックを形成する。垂直に
設置されるとL字のフックを形成する。この空気力学的な衣服はT字のフックからテールを
外すためのケーブルラッチを含むこともある。
【0007】
本文書は本発明の他の側面や、本発明を特徴づけるさまざまな機能と共に、特許請求の範
囲で指定した本開示の一部を形成するものである。本発明について、またその運用方法に
ついてよりよくご理解をいただくために、例示として示してある実施形態の図とその説明
をご参照いただきたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の利点及び特徴は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照することにより、よ
り良く理解いただけると考える。
【
図1】本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、自転車に結合された調整可能なサブフレームを有する自転車のアレンジメントを示している。
【
図2a】は本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、空気力学的な衣服を着用したライダーの側面図である。
【
図2b】本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、空気力学的な衣服を着用したライダーの背面図である
【
図2c】は本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、空気力学的な衣服を着用したライダーの側面図である
【
図3a-3b】
図3aは本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、調節可能なサブフレームが折り畳んである状態を示したものである。
図3bは本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、調節可能なサブフレームを伸ばした状態を示したものである。
【
図3c】本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、水平位置に設置した調節可能なサブフレームを示したものである。
【
図4】本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、フード部の透視図である。
【
図5】本明細書で開示する本発明の実施形態を示したものであり、シールドの正面図である。
【0009】
同じ参照の数字は、図面の説明を通して、同種の部品を指し示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
明細書に詳細に記載した例示的な実施形態は例示の目的で示したものに過ぎず、実施にお
いて多くの変形が伴うであろう。本開示は、自転車用の空気力学的な衣類を提供するもの
である。しかしながら、本開示は、開示されたもののみに限定されず、自転車用の空気力
学的な衣類の様々な代替品をカバーするように拡張して解釈すべきである。状況に応じて
同じ機能を持つものでも、ある部位を省略したり、置き換えたりする場合があることはご
理解いただきたい。しかしそうしたものも本発明の精神や範囲から逸脱するものではなく
、特許の適用範囲にあることを意図するものである。
本明細書において、用語「a」及び「an」は(訳者注:単一、一つ)、量の限定を意味す
るものではなく、参照される項目のうち少なくとも1つの存在を意味するものである。
「有する」「構成する」「含む」という用語や、それに類する用語は、その部位が存在す
るという意味である。
本発明は、ライダーの胴体を覆い、自転車に乗って空気力学的な姿勢をとっているときに
、ライダーの空力抵抗を低減する機能を有する衣類について開示するものである。スピー
ドスケートやスキーのような他の高速のスポーツに参加する競技者もまた、本発明で開示
される空気力学的衣服から利点を得ることができる。さらに、本衣服は、サイクリストに
、胴体のほぼすべての領域を覆うことによって、著しく優れた空気力学的性能を発揮させ
、はるかに少ない抵抗力を生じさせることができる。
【0011】
次に、本開示の様々な実施形態における自転車のライダーのための空気力学的衣類100を
図1~
図5と合わせて説明する。
図1は、自転車に取り付けられた調整可能なサブフレーム1
10を有する自転車のアレンジを示したものである。
図2a及び2bは、パーカー部材106、及
びシールド部108をつけていない状態の空気力学的衣類100を着用するライダーの側面図を
示す。
図1~
図5を参照すると、自転車とライダーのための空気力学的衣類100、付属品の
様々な図、構成要素が示されている。以下で
図1~
図5と関連して説明を行う。
ある実施形態では、自転車のライダーのための空気力学的衣類100は、胴体部102、尾部10
4、パーカー部材106、シールド部108を含むむことができる。
図1に特に見られるように、自転車のアレンジは、自転車「B」シートレールに結合した調
節可能なサブフレーム110を有する。調整可能なサブフレーム110の詳細は、本明細書の後
で示す
図3a~3cを参照していただきたい。
図2a及び2bは、空気力学的衣服100を示したものである。本体部分102は、尾部部分104と
係合することもでき、尾部部分104が本体部分102からその一体の部分として延在してもよ
い。本体部分102は、自転車「B」のライダーによって着用される。本体部は、上部102aお
よび下部102bを有する。テール部104は、本体部に結合され、自転車の背面に沿って設け
られている。テール部104は、前部104aおよび後部104bを含む。テール部の前部104aは、
複数の第1固定手段111を介して、本体部102の下部102bに結合される。テール部104の後部
104bは、自転車Bの後方に向かって外側に延びている。また、後部104bは、自転車Bの背面
に結合される。これにより本体部102の上部102aから尾部104の後部104bに及ぶ調整可能な
空力的姿勢を得る。
図2cに見られるように、ライダーポジションは、ライダーの頭部からテール部104bまで、
地面を基準として直線的である。なお、ライダーポジションは、ライダーの頭部からテー
ル部104bまで、地面を基準として若干傾いていてもよい。このように空気力学的な衣類を
配置により、空気抵抗が低減され、抗力が低減される。
本空気力学的な衣類100は、通気性及び快適性を最大化するために、本体部102の上部及び
本体部102の上後部分を強化した伸縮性生地で構成することもできる。本空気力学的な衣
類100は、フロントクォーターのファスナーを含んでもよい。これは貴重品を収納するた
めのファスナー付きの一対のサイドポケットを備えたものであり、通気性を確保できる。
【0012】
本空気力学的な衣類100は、スーツ、長袖シャツ、半袖シャツ、アームサポーター付きノ
ースリーブシャツ、又は自転車のライダーが着用するスーツを指す場合がある。さらにラ
イダーが既に着用している任意の既存の衣類であってもよい。本発明の別の実施形態では
ライダーの体を全体的に覆うように設計することもできる。
別の例示的な実施形態では、複数の第1の固定手段111はベルクロであってもよいし、本体
部分102とテール部分104と糸で縫い合わせてもよく、抗力を低減する流線形気流を作り出
すためのスナップ結合などの他の結合手段であってもよい。空気力学的衣服100は、尾部1
04のフックを外すことができるケーブルラッチをさらに備えてもよい。
図3a、3b、3cは、伸長位置および折りたたみ位置にある調節可能なサブフレーム110を示
したものである。調整可能サブフレーム110は、テール部104を自転車「B」の後部に結合
しており、本体部102の上部102aからテール部104の後部104bまで延びる調整可能な空気力
学的な姿勢を得るために使用される。調整可能なサブフレーム110は、インナーチューブ1
15aと、中空のアウターチューブ115bを含む。インナーチューブ115aは、第1の端部と、第
1の端部とは反対側の第2の端部を有する。中空のアウターチューブ115bは、近位端と、近
位端とは反対側の遠位端を有する。中空のアウターチューブ115bはスライド式に動かすこ
とができ、さらにインナーチューブ115aを第1の端から受け入れることで伸縮が可能であ
る。インナーチューブ115aはその長さに沿って複数の第1の穴121aがあり、中空のアウタ
ーチューブ115bもその長さに沿って複数の第2の穴121bがある。複数の調整手段113が複数
の第1の穴121aの中と複数の第2の穴121bの中に、その同心を軸にして挿入される。複数の
調整手段113は、調整可能なサブフレーム110を特定の長さにロックするように構成される
。結合アタッチメント114は、中空のアウターチューブ115bの遠位端に結合される。連結
アタッチメント114は、調整可能なサブフレーム110を自転車「B」の後部に結合するよう
に構成され、係合アタッチメント112は、本体部102の上部102aからテール部104の後部104
bに延びる調整可能な空力的姿勢を得るために、インナーチューブ115aの第2端部に結合さ
れ、テール部104の後部104bに係合する。以下、インナーチューブ115aとアウターチュー
ブ115bとを組み合わせたものは、インナーチューブ115aとアウターチューブ115bとが伸縮
自在かつスライド自在に結合された伸縮式延長部を指す場合がある。
調整可能手段113は、複数のつまみネジで構成されてもよい。複数のつまみネジは、調整
可能なサブフレーム110を所望の長さにロックするように構成されてもよい。
別の実施形態では、調整可能な手段113は、プッシュボタンで構成されるものがある。プ
ッシュボタンのノッチングモジュールは、ライダーが伸縮式延長部を掴むことができる場
所でもよい。プッシュボタンを同時に押すと、伸縮式延長部を所望の長さまでスライドさ
せることでき、プッシュボタンを離すと、調整式サブフレーム110を所望の長さに固定す
ることができる。調整可能な手段113は、ユーザの要求およびシステム全体のアタッチメ
ントに従って、さらなる要素を追加したり、除外することができる。
この伸縮に関する別の設計では、ライダーを支えるものがある。これによりライダーがシ
ートの下の足の間から伸縮させることにより、体を前に出したり、後ろに押したりするこ
とを可能にするものもある。
調整可能なサブフレーム110は、連結アタッチメント114を用いて、予め定められた位置で
自転車の一部に取り付けルコともできる連結アタッチメント114は、2つのプレートの組み
合わせであってもよい。2つのプレートの組み合わせの第1のプレート114aは、自転車の所
定の位置にある部分に接続され、第2のプレート114bは、複数の連結部114cを介して伸縮
延長部と第1プレートとに接続することもできる。ある実施形態では、連結アタッチメン
ト114は、シートレールの角度と同じ角度の溶接したフランジを含む。伸縮させるように
構成することもできるほか、つまみネジを介して固定することもできる。溶接したフラン
ジは、シートのレールの後部にボルトで系合することもできる。レールは、通常、約45°
で角度がつけられていてもよい。少なくとも2つの溶接したフランジによって、所定の角
度でシートレールへのサンドイッチを形成するように結合することも可能である。所定の
角度は、45°度であってもよい。サンドイッチで系合する場合は、
図3aおよび3bに見られ
るように、自転車の任意の部分に対して45°の角度でも良い。
所定の位置とは、水平方向の位置(飛行機の翼のようなもの)、垂直方向の位置(飛行機
の舵のようなもの)などから構成することができる。
テール部104は、係合アタッチメント112を介して、自転車のシートレール、シートポスト
、フレームを使って、調整可能なサブフレーム110に固定されるように構成できる。係合
アタッチメント112は、調整可能サブフレーム110をテール部104に引っ掛けるためのフッ
ク部で構成される。このフック部は特定の方向に揃えられている。調整可能なサブフレー
ム110は、長さと材料のカスタマイズが可能である。調整可能なサブフレーム110は、ライ
ダーが走行中に変更できるように構成することもできる。ライダーは、テール部104を調
整可能サブフレーム110に系合することもできる。この場合調整可能サブフレーム110を短
い(座席に近い)位置にある(空気力学的に抵抗の少ない)位置に置くことが可能である
。さらに、ライダーは、スライド式の調整可能なサブフレーム110を股の間から手で後方
に押してもよい。
ある実施形態では、ライダーがシートの下の自分の脚の間から伸縮式延長部を後方に押す
ことができるようにしたものもある。別の実施形態では、ライダーがシートの下の自分の
脚の間から伸縮式延長部を前方に引っ張ることができるようにしたものもある。
別の実施形態では、調節可能なサブフレーム110はアウターチューブ115b内に設置された
、シートの背面から36インチまで伸ばすことができるアルミニウム製の伸縮するインナー
チューブ115aであり、つまみネジによって固定することも可能である。
さらに、調整可能なサブフレーム110の背面側にフック部などの係合アタッチメント112を
取り付けて本体部102を保持することもできる。フック部112は所定の位置に設置すること
もできる。調整可能なサブフレーム110は、変形可能な材料で構成できるが、実用性を考
慮すると(この実施形態では)アルミニウムが最も好ましい材料となり得る。フック部11
2は、木材で作ることもできる。別の実施形態では、調整可能なサブフレーム110とフック
部112は、モノリス材で作っても良い。調節可能なサブフレーム110は、シートの後部から
36インチまで延長され、さらに45度の角度を有するシートレールに系合することもできる
。
ある実施形態のでは、調整可能なサブフレーム110は、ライダーが走行中に調整すること
ができるバリエーションもある。この場合調整可能サブフレーム110を座席に近い位置に
ある空気力学的に抵抗の少ない位置に置くことが可能である。さらに、ライダーは、スラ
イド式の調整可能なサブフレーム110を股の間から手で後方に押してもよい。
別の実施形態では、調整可能なサブフレーム110のインナーチューブ115aは、縦方向のス
ロット123bと横方向のスロット123aを有する。 縦方向のスロット123bと横方向のスロッ
ト123aは、互いに隣接して配置される。
図3b及び3cの通り、フック部分112を縦方向のス
ロット123bに組み込む場合は「L」字形のフック112bを形成し、水平方向スロット123aに
組み込まれたときのフック部分112は、「T」字形のフック112aを形成する。また「T」字
型フック112aは、横方向に設置される。別の実施形態では、
図3cで示す通り「L」字型フ
ック112bは縦方向に設置される。シャツは、サブフレームの「T」字型フック112aに引っ
掛けることもできる。空気力学的衣類100は、尾部104を「T」字型フックから外すことが
できるケーブルラッチで構成することも可能である。
図3bに示すようにT字型のフックは、長さ約8インチで垂直または水平に設置できる。調整
可能なサブフレーム110をまず調節したあと、ライダーが自転車に乗り、フック部分112を
テール部分104に引っ掛けることもできる。
図4で示すようにテール部分104をサブフレー
ムの「T」字型フックに係合させた後、ライダーはフード部106を着用する。
【0013】
T字型のフックは、サブフレームを舵に見立ててL字型に配置することもできる。
別の実施形態では、フック部112は木材、プラスチック、金属などの材料で作ることがで
き、またこれらに限定するものではない。本発明の実施形態は、公知技術、関連技術、後
発技術を含む材料の任意の種類を含み、さらにそれ以外方法でカバーすることも意図する
ものである。
図4で示す通り、本発明はフード部106を提供する。フード部106は複数の第2固定手段116
により、本体部102の上端部102aに取り付けられる。フード部106は本体部102の内部に挿
入され、ライダーの頭部に近接するサポート要素107を有する。サポート要素107は、ライ
ダーの頭部と肩の間に斜めに延びるように構成され、頭部と肩の間に鋭いエッジを形成し
て空気力学的な流れを作る。フード部106は、複数の第2の固定手段を用いて本体部102の
上端部に取り付けることも可能である。
【0014】
ある実施形態では、第2の固定手段は、ベルクロストリップ、スナップボタン、フックア
ンドアイ、ボタン、ジッパー等から構成されている。別の実施形態のでは、フー部材106
は、複数のベルクロストリップ、ステッチ、スナップなどでシャツに固定される。さらに
別の実施形態では、フード部106は、任意の既存のシャツに縫い付けられる。
【0015】
フード部106は、ライダーが水平の(「スピード」)位置にあるときに利用され、ライダ
ーの首や喉によって生じる負圧や乱流を平準化し、負圧が多い肩の部分を柔げている。
【0016】
フード部106は、空気力学的衣類100の他の構成要素と組み合わせて、全体的な抗力を低減
させることができる。フード部106は、肩部または顎や喉部を流線形化しないという、ヘ
ルメットの問題を克服することができる。このフード部106は、肩に直接空気が当たるこ
とを防ぐとともに、腕の間に通る空気減らすことができる。サポート要素107は、サポー
トの紐やフォーム発泡体などで構成することもできる。このサポート要素は、本体部分10
2の内側に挿入され、ライダーの頭部と肩の間にサンドイッチを形成する。さらにライダ
ーの頭部と肩の間で斜めに延び、肩を空気力学的に最適にするために頭部と肩の間に鋭い
エッジを形成する。それ以外にもフード部106は、複数の挿入手段120をさらに含むことも
可能である。挿入手段120は、肩のリーディングエッジをより鋭くし、空気をよりよく切
るように挿入することもできる。
ある実施形態によれば、この挿入手段120は、フォームや紐などで構成されている。本発
明の実施形態は、公知技術、関連技術、後発の技術を含む任意のタイプの挿入手段120を
含むほか、それ以外の方法でカバーすることも意図している。フード部106に埋め込まれ
た挿入手段120は、肩をより空力的にするためにシャープなエッジを提供することもでき
る。
さらに挿入手段120は、空気力学的な衣類100を強制的に空気力学的な形状にすることがで
きる。また、伸縮自在の胴体部102も、空気力学的な形状を獲得する一つとなる。
図4に示す線は鋭いエッジを示しており、これは風をより良く切り、分離するためのもの
である。ある実施形態では、伸縮する生地でできた胴体部102を、形状を変えることなく
、挿入の手段120を追加することにより、有機的な形状を守ることができる。
【0017】
図5では、肩の両側に存在す一対のシールド部分108を示している。一対のシールド部108
は、フード部106に近接した位置で、肩の各側で本体部102に結合される。シールド部108
は、複数の第3の固定手段を介して本体部分102に取り付けられる。また複数のスロット10
9を含み、その内部でライダーの指をスライドさせ、シールド部108にライダーが指を入れ
ることでスライドさせる。さらにシールドはライダーの指で支えることにより、肩と手の
間の空気の流れを空気力学的に提供することができる。このシールド部108は、風防のよ
うにライダーの周囲の空気を迂回させるようなアームフェアリングであってもよい。さら
にシールド部108は、本体部102やフード部106に接続することもできる。
ある実施形態によれば、第1の固定手段111は、胴体部102を尾部104に結合させるために使
用できる。第2の固定手段116は、フード部を胴体部102に結合するために用いられ、第3の
固定手段は、シールド部108を胴体部102に結合するために用いられる。第1の固定手段111
、第2の固定手段116、第3の固定手段は、ベルクロストリップ、スナップボタン、フック
アンドアイ、安全ピン、ボタン、ジッパー、プッシュボタンなどで構成できる。本発明の
実施形態は、公知技術、関連技術、後発技術を含む任意のタイプの固定手段を含み、さら
にそれ以外の方法でもカバーすることを意図している。
シールド部108は、ライダーの腕の間から空気が膝に入るのを防ぐことができる。さらに
ライダーの胴体の周りに空気を循環させることもできる。シールド部108は布地でもよい
。本発明の好ましい実施形態では、アームフェアリングはシャツや長袖に接続するものが
ある。これによりスピードを出した状態で空気がライダーの膝から胴体の周りに流れるよ
うになる。これによりシールド部108がライダーの腕の間の空気を減少させる。
ある実施形態では、この空気力学的な衣類はT字型フックから尾部を外すためのケーブル
ラッチを含むものがある。ケーブルラッチの一端は、蝶ネジ113によりフック部112aか112
bに接続され、他端は自転車のハンドグリップや自転車のシートグリップに接続すること
ができる。これによりライダーが走行中でも簡単にフック部112aや112bから尾部104bを外
せるだけでなく、必要な際には尾部104bを下げられるようにする。
好ましい実施形態では、アームフェアリングは肩に当たる空気を防ぎ、速度がでた(水平
)状態でライダーの腕の間を通過する空気を減少させることができる。
こうした特性は、NACAプロファイル、ロイノルズ数、境界層、皮膚摩擦抵抗、抗力係数
、ベルヌーイ方程式などの空気力学的な科学的な用語をもたらすことになる。
本開示の特定の実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示されたものである。
こうした例示は網羅的であることも、開示された正確な形態に限定することも意図してお
らず、多くの修正および変形が可能であることは明らかである。こうした 実施形態は、
本開示の原理やその実用化を最もよく説明するものであり、それによって当業者が企図さ
れる特定の用途に適するように様々な修正を加えて本開示および様々な実施形態を最もよ
く利用できるようにするために選択して説明したものである。状況に応じて同じ機能を持
つものでも、ある部位を省略したり、置き換えたりする場合があることはご理解いただき
たい。しかしそうしたものも本発明の精神や範囲から逸脱するものではなく、特許の適用
範囲にあることを意図するものである。
【外国語明細書】