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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062832
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】マッサージキット
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
A61H7/00 300A
A61H7/00 320A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172960
(22)【出願日】2021-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】502317909
【氏名又は名称】グローブサイエンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】砂本 一也
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AA13
4C100AA40
4C100AD13
4C100BB01
4C100CA01
4C100DA02
4C100DA05
4C100EA08
(57)【要約】
【課題】新規なマッサージキットを提供すること。
【解決手段】
手で把持可能な把持部と、突起部を有するマッサージ器具と、
患者に接触させ、前記マッサージ器具と施術箇所との摩擦を軽減する当て布部を有する不織布部材と、
を備える、
マッサージキット。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で把持可能な把持部と、突起部を有するマッサージ器具と、
患者に接触させ、前記マッサージ器具と施術箇所との摩擦を軽減する当て布部を有する不織布部材と、
を備える、
マッサージキット。
【請求項2】
前記当て布部は、25g/m以下5g/m以上の不織布材料により形成されている、請求項1に記載のマッサージキット。
【請求項3】
前記当て布部は、ポリプロピレン製の不織布材料により形成されている、請求項2に記載のマッサージキット。
【請求項4】
前記突起部は回転不可能である、請求項1~3の何れか一項に記載のマッサージキット。
【請求項5】
前記突起部は、全体として、略六角形を形成している、請求項1~4の何れか一項に記載のマッサージキット。
【請求項6】
前記不織布部材が、顔面用の不織布部材をキットの構成として含み、
顔面用の不織布部材は、
前記当て布部と、
前記当て布部に設けられ、患者の顔面に当て布部を配置するための頭部ホルダを、有する、請求項1~5の何れか一項に記載のマッサージキット。
【請求項7】
前記の顔面用の不織布部材には、前記頭部ホルダが設けられている面と反対の面に輪郭ホルダが設けられている、請求項6に記載のマッサージキット。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載のマッサージキットの使用法の指導方法であり、
コンピュータが、端末に、前記不織布部材を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材の上から前記マッサージ器具を用いて施術を行うことを指導する情報を表示させることを特徴とする、指導方法(ただし、医療行為を除く)。
【請求項9】
請求項1~7の何れか一項に記載のマッサージキットを用いたマッサージ方法であり、
前記不織布部材を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材の上から前記マッサージ器具を用いて施術を行うことを特徴とする、マッサージ方法(ただし、医療行為を除く)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージキットに関する。
【背景技術】
【0002】
身体のこりは、身近な不調の一つである。
ここで、現代の身体のこりは、パソコンやスマートフォンなどの操作により目や手先の小さな筋肉を酷使し続けることに原因があり、筋膜などへのダメージの蓄積に基づくものである。
【0003】
そして、このような便利で近代的な生活の中で生じたこりは、従来のこりとは違い、表層筋の下部にある深層筋に刺激を与える必要があった。
【0004】
従来技術として、特許文献1、2には、ボディマッサージ具と、特定の粘度からなるマッサージ剤からなるボディマッサージキットが開示されている。
【0005】
また、本発明者は従前、7つの突起部を全体として六角形状としたマッサージ器具を開発している(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許5937369号
【特許文献2】特許5937368号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】意匠登録第1552437号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、特許文献1、特許文献2にも開示されているように、通常、深層筋に刺激を与えるためのマッサージには、マッサージオイルを用いる必要があった。
ただ、現代の患者は多忙であることもあり、マッサージオイルを用いるような施術のための時間を確保することが難しかった。
【0009】
上記事情に鑑みなされた本発明は、新規なマッサージキットを提供することを課題とする。
より具体的には、本発明は、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができるマッサージキットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明は、手で把持可能な把持部と、突起部を有するマッサージ器具と、
患者に接触させ、前記マッサージ器具と施術箇所との摩擦を軽減する当て布部を有する不織布部材と、
を備える、マッサージキットである。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態では、当て布部は、25g/m以下5g/m以上の不織布材料により形成されている。
【0012】
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記当て布部は、ポリプロピレン製の不織布材料により形成されている。
【0013】
上記形態のマッサージキットによれば、不織布部材の当て布部の上からマッサージ器具の突起部を施術箇所に適用することで、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
ここで、当て布部が患者とマッサージ器具の間の摩擦を軽減する働きをする。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0014】
また、不織布部材が患者とマッサージ器具の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
【0015】
加えて、不織布部材がマッサージ器具の滑りをよくするため、患者が被服を着用した状態であっても、施術可能なマッサージキットを提供することができる。
さらに、顔面への施術の場合、不織布部材が顔面を保護するため、患者は化粧やまつ毛エクステをした状態であっても、施術可能なマッサージキットを提供することができる。
また、不織布部材がマッサージ器具の直接的な施術箇所への接触を防ぐため、衛生的にも優れたマッサージキットを提供することができる。
【0016】
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記突起部は回転不可能である。
【0017】
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記突起部は、全体として、略六角形を形成している。
【0018】
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記不織布部材が、顔面用の不織布部材をキットの構成として含み、
顔面用の不織布部材は、
前記当て布部と、
前記当て布部に設けられ、患者の顔面に当て布部を配置するための頭部ホルダと、有する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態では、顔面用の不織布部材には、さらに頭部ホルダが設けられている面と反対の面に、輪郭ホルダが設けられている。
【0020】
また、本発明は、前述のマッサージキットの使用法の指導方法であり、
コンピュータが、端末に、前記不織布部材を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材の上から前記マッサージ器具を用いて施術を行うことを指導する情報を表示させることを特徴とする、指導方法でもある。
ここで、本発明の指導方法には、医療行為は含まれない。
【0021】
また、本発明は、前述のマッサージキットを用いたマッサージ方法であり、
前記不織布部材を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材の上から前記マッサージ器具を用いて施術を行うことを特徴とする、マッサージ方法でもある。
ここで、本発明のマッサージ方法には、医療行為は含まれない。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、新規なマッサージキットを提供することができる。
また、本発明によれば、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができるマッサージキットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施例のマッサージキット((a)マッサージ器具、(b)顔面用不織布部材、(c)体用不織布部材)を示す図である。
図2】本実施例のマッサージ器具を示す図である。
図3】本実施例の顔面用不織布部材を示す図である。
図4】本実施例の顔面用不織布部材の着用方法を示す図である。
図5】本実施例のマッサージキットの使用方法を示す図である。
図6】本実施例のマッサージキットの使用方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明のマッサージキット1の実施例について説明するが、本発明の技術的範囲は実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0025】
本実施例の手で把持可能な把持部111と、突起部112を有するマッサージ器具11と、
患者に接触させ、前記マッサージ器具11と施術箇所との摩擦を軽減する当て布部121を有する不織布部材12と、
を備える。
【0026】
上記形態とすることで、不織布部材12が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをする。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そのため、マッサージオイルを用いるような施術のための時間を確保することが難しい患者に対しても、施術しやすいマッサージキット1を提供することができる。
【0027】
そして、不織布部材12が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0028】
また、不織布部材12が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具11での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
【0029】
加えて、不織布部材12がマッサージ器具11の滑りをよくするため、患者が被服を着用した状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
さらに、顔面への施術の場合、不織布部材12が顔面を保護するため、患者は化粧やまつ毛エクステをした状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
また、不織布部材12がマッサージ器具11の直接的な施術箇所への接触を防ぐため、衛生的にも優れたマッサージキット1を提供することができる。
【0030】
また、顔面への施術の場合、不織布部材12が目隠しの代わりとなるため、患者が不必要なストレスを受けることなく施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
【0031】
併せて、上記形態のマッサージキット1は、マッサージオイルなどを用いる必要がない。
そのため、マッサージオイルを用いるような施術のための時間を確保することが難しい患者に対しても、施術しやすいマッサージキット1を提供することができる。
【0032】
(1)マッサージ器具11について
以下、マッサージ器具11について、図1図2を用いて説明する。
【0033】
本実施例においてマッサージ器具11は、マッサージ器具11全体を手で把持可能とする把持部111と、施術箇所に適用するための突起部112を有する。
【0034】
本実施例において、把持部111は、六角柱形状である。
上記形態とすることで、施術者が自身の手でのマッサージを行うような使用感での、施術が可能なマッサージ器具11とすることができる。
また、上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができるマッサージキットを提供することができる。
【0035】
ただし、本発明において、把持部111の形状には、特に制限はない。
例えば、把持部111の形状は、棒状、球状、三角柱状、四角柱状とすることもできる。
また、把持部111は、板材に沿うよう配置した帯材の両端部を固定することで把持可能とする形態であってもよい。
【0036】
本実施例において、突起部112は、マッサージ器具11に、7つ設けられている。
そして、7つの突起部112は、全体として、六角形を形成している。
【0037】
上記形態とすることで、施術者が自身の手でのマッサージを行うような使用感での施術が可能なマッサージ器具11とすることができる。
【0038】
ここで、突起部112の数は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、より好ましくは4以上、より好ましくは5以上であってもよい。
また、突起部112の数は、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、より好ましくは9以下、より好ましくは8以下とすることもできる。
【0039】
ここで本実施例において、突起部112は、回転不可能に形成されている。
上記形態とすることで、施術者が自身の手でのマッサージを行うような使用感での、施術が可能なマッサージ器具11とすることができる。
また、上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、施術者の技巧によらず、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0040】
また、本実施例において、突起部112は、半球形状である。
上記形態とすることで、施術者が自身の手でのマッサージを行うような使用感での、施術が可能なマッサージ器具11とすることができる。
また、上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、施術者の技巧によらず、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0041】
そして、突起部112は、その高さが6mmである。
本発明において、突起部112の高さは、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。
また、本発明において、突起部112の高さは、好ましくは10mm以下、より好ましくは8mm以下である。
上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、施術者の技巧によらず、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0042】
そして、突起部112の基端部(板材との接地部分)の直径が15mmである。
本発明において、突起部112の基端部(板材との接地部分)の直径は、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上である。
また、本発明において、突起部112の基端部(板材との接地部分)の直径は、好ましくは25mm以下、より好ましくは20mm以下である。
上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、施術者の技巧によらず、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0043】
ただし、本発明において、マッサージ器具11に設けられた突起部112の形状、大きさ、数などに特に制限はない。
【0044】
また、突起部112は、その内部に、磁石を含む。
上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0045】
また、突起部112は、その内部に、遠赤外線効果を有する物質を含む。
上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0046】
ここで、遠赤外線効果を有する物質の遠赤外線の放射率は、0.9以上であることが好ましい。
ここで、遠赤外線の放射率の値には、フーリエ変換型赤外線分光光度計を用いて測定した波長4~1000μmの遠赤外線の値を用いることができる。
【0047】
ここで、遠赤外線効果を有する物質としては、セラミックスを好ましく挙げることができる。
【0048】
また、本発明において、セラミックスは、SiO、Al、Fe、MnO、ZnO、CoOから選ばれる1以上、より好ましくは2以上、より好ましくは3以上、より好ましくは4以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは全ての材料を含むことが好ましい。
【0049】
セラミックスにおいて、SiO2の含有質量は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上である。
また、SiO2の含有質量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
【0050】
セラミックスにおいて、Alの含有質量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。
また、Alの含有質量は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。
【0051】
セラミックスにおいて、Feの含有質量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。
また、Feの含有質量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
【0052】
セラミックスにおいて、MnOの含有質量は、好ましくは0.1質量%以上である。
また、MnOの含有質量は、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下である。
【0053】
セラミックスにおいて、ZnOの含有質量は、好ましくは0.01質量%以上である。
また、ZnOの含有質量は、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下である。
【0054】
セラミックスにおいて、CoOの含有質量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。
また、CoOの含有質量は、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.2質量%以下である。
【0055】
上記形態とすることで、後述する不織布部材12との組み合わせにより、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
【0056】
より具体的には、上記材料を混合して微粉末状とした後、焼成することにより多孔質状としたの球状に形成したセラミックスを用いることが好ましい。
ここで、上記材料の焼成温度は1000℃~1200℃を目安とすることができる。
【0057】
セラミックスの微粉末の粒径は、好ましくは1μm以上である。
粒径を1μm以上とすることで、より確実に多孔質が形成され、遠赤外線の放射率を高くすることができる。
【0058】
また、セラミックスの微粉末の粒径は、好ましくは5μm以下である。
粒径を5μm以下とすることで、全体表面積中の多孔質部分の割合を高くすることができ、遠赤外線の放射率を高くすることができる。
【0059】
なお、本実施形態においては、以下の組成、以下の製造条件のセラミックを用いている。
・組成
SiO:63質量%、Al3:18.7質量%、Fe3:15質量%、MnO:0.2質量%、ZnO:0.03質量%、CoO:1.07質量%
・製造条件
前記混合材料の微粉末の粒径を3.8μmに形成し、その後1080℃の焼成条件で焼成しセラミックを形成。
・波長4~1000μmの遠赤外線の放射率:0.96(フーリエ変換型赤外線分光光度計を用いて測定)
【0060】
なお、本実施例において、マッサージ器具11は一体成型されている。ただし、本発明のマッサージ器具11は必要に応じて複数の部品を組み合わせることにより形成されていてもよい。
【0061】
(2)不織布部材12について
以下、不織布部材12について、図1図3図4を用いて説明する。
本発明において、不織布部材12とは、患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをする部材である。
そして、不織布部材12は、患者に接触させ、前述のマッサージ器具11と施術箇所との摩擦を軽減する当て布部121を有する。
【0062】
以下、当て布部121のより好ましい形態について詳述する。
【0063】
ここで、本実施例において、当て布部121は、12g/mの不織布材料により形成されている。
上記形態とすることで、施術者が自身の手でのマッサージを行うような使用感での、施術が可能なマッサージ器具11とすることができる。
また、上記形態とすることで、上述のマッサージ器具11との組み合わせにより、深層筋に刺激を与えるためのマッサージが可能なマッサージキット1とすることができる。
また、上記形態とすることで、マッサージ器具11と施術箇所との摩擦を軽減する機能により優れる当て布部121とすることができる。
【0064】
ただし、本発明において、本発明の効果を損なわない限り、当て布部121の材料の単位当たりの質量に特に制限はない。
例えば、当て布部121は、好ましくは5g/m以上、より好ましくは、8g/m以上、さらに好ましくは10g/m以上の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
上記形態とすることで、前述のマッサージ器具11による施術を行っても、破れにくい当て布部121を提供することができる。
【0065】
また、当て布部121は、好ましくは25g/m以下、より好ましくは、20g/m以下、さらに好ましくは15g/m以下の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
【0066】
単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦をより効率よく軽減する。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そして、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0067】
また、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具11での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
【0068】
加えて、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121がマッサージ器具11の滑りをよくするため、患者が被服を着用した状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
さらに、顔面への施術の場合、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121が顔面を保護するため、患者は化粧やまつ毛エクステをした状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
また、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、当て布部121がマッサージ器具11の直接的な施術箇所への接触を防ぐため、衛生的にも優れたマッサージキット1を提供することができる。
【0069】
また、本実施例において、当て布部121は、ポリプロピレン製の不織布材料により形成されている。
【0070】
ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦をより効率よく軽減する。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そして、ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0071】
また、ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具11での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
【0072】
加えて、ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121がマッサージ器具11の滑りをよくするため、患者が被服を着用した状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
さらに、顔面への施術の場合、ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121が顔面を保護するため、患者は化粧やまつ毛エクステをした状態であっても、施術可能なマッサージキット1を提供することができる。
また、ポリプロピレン製の不織布を用いることで、当て布部121がマッサージ器具11の直接的な施術箇所への接触を防ぐため、衛生的にも優れたマッサージキット1を提供することができる。
【0073】
ただし、本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲において、当て布部121の材質を選択することができる。例えば、当て布部121の材質としては、上記の他、ポリエチレン製、ポリエステル製、レーヨン製、ナイロン製、アクリル製、又はこれらの原材料の組み合わせを挙げることができる。
【0074】
当て布部121の形状は、矩形状であることが好ましい。
また、当て布部121は、略長方形状であることが好ましい。
ただし、本発明において、当て布部121の形状に特に制限はない。
【0075】
以下、当て布部121が略長方形状である場合に、さらに好ましい形態を説明する。
【0076】
当て布部121が略長方形状である場合、その幅方向の長さは、好ましくは20cm以上、より好ましくは25cm以上、より好ましくは30cm以上、特に好ましくは35cm以上である。
上記形態とすることで、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0077】
当て布部121が略長方形状である場合、その幅は、好ましくは60cm以下、より好ましくは50cm以下、より好ましくは45cm以下である。
上記形態とすることで、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0078】
当て布部121が略長方形状である場合、その長手方向の長さは、好ましくは20cm以上、より好ましくは25cm以上、より好ましくは30cm以上、さらに好ましくは35cm以上、より好ましくは40cm以上である。
上記形態とすることで、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0079】
当て布部121が略長方形状である場合、その長手方向の長さは、好ましくは60cm以下、より好ましくは50cm以下、より好ましくは45cm以下である。
上記形態とすることで、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0080】
次に、本実施において、顔面への施術を想定した場合の不織布部材12(以下、顔面用の不織布部材12と表記する)のより好ましい形態を説明する。
本実施例において、顔面用の不織布部材12は、
当て布部121と、
当て布部121に設けられ、患者の顔面に当て布部121を配置するための頭部ホルダ122を有する。
【0081】
以下、顔面用の不織布部材12のより好ましい実施の形態について説明する。
【0082】
本実施例において、頭部ホルダ122は頭巾である、
上記形態とすることで、患者の頭部の施術も同時に可能な不織布部材12とすることができる。
ただし、本発明においては、当て布部121が顔面に位置するよう配置させる部材であれば、その機構に特に制限はない。
【0083】
ここで、頭部ホルダ122は、好ましくは5g/m以上、より好ましくは、8g/m以上、さらに好ましくは10g/m以上の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
上記形態とすることで、前述のマッサージ器具11による施術を行っても、頭部ホルダ122が破れにくい。
【0084】
また、頭部ホルダ122は、好ましくは25g/m以下、より好ましくは、20g/m以下、さらに好ましくは15g/m以下の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
【0085】
また、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、頭部ホルダ122が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具11での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
また、頭部ホルダ122が上記材料であることで、顔面と頭部のマッサージが可能な不織布部材となる。
【0086】
また、本実施例において、頭部ホルダ122は、ポリプロピレン製の不織布材料により形成されている。
【0087】
ポリプロピレン製の不織布を用いることで、頭部ホルダ122が患者とマッサージ器具11の間の摩擦をより効率よく軽減する。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そして、ポリプロピレン製の不織布を用いることで頭部ホルダ122が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0088】
また、本実施例の顔面用の不織布部材12には、頭部ホルダ122が設けられている面と反対の面に、輪郭ホルダ123が設けられている。
【0089】
ここで、輪郭ホルダ123は、頭部ホルダ122が設けられている面と反対の面に設けられ、当て布部121を顔の輪郭に沿うよう配置させるものである(図4 参照)。
【0090】
ここで、本実施例において、輪郭ホルダ123は、帯状に形成されている。
上記形態とすることで、当て布部121を巻き込み輪郭ホルダ123を顎にかけることで、当て布部121を顔の輪郭に沿うよう配置させることができる(図4 参照)。
【0091】
また本実施例において、輪郭ホルダ123は、当て布部121の幅より長い帯状部材である。
そして、かかる帯状部材の略両端を当て布部に貼付することにより、当て布部121を顔の輪郭に沿うよう配置可能としている。
【0092】
ここで、輪郭ホルダ123は、好ましくは5g/m以上、より好ましくは、8g/m以上、さらに好ましくは10g/m以上の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
上記形態とすることで、前述のマッサージ器具11による施術を行っても、輪郭ホルダ123が破れにくい。
【0093】
また、輪郭ホルダ123は、好ましくは25g/m以下、より好ましくは、20g/m以下、さらに好ましくは15g/m以下の不織布材料により形成されている形態とすることができる。
【0094】
また、単位質量が上限以下の不織布材料を用いることで、輪郭ホルダ123が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、マッサージ器具11での施術の際に皮膚摩擦が起きにくくなり、患者の肌を傷めない。
また、輪郭ホルダ123が上記材料であることで、輪郭ホルダ123上もマッサージ可能な不織布部材となる。
【0095】
また、本実施例において、輪郭ホルダ123は、ポリプロピレン製の不織布材料により形成されている。
【0096】
ポリプロピレン製の不織布を用いることで、輪郭ホルダ123が患者とマッサージ器具11の間の摩擦をより効率よく軽減する。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そして、ポリプロピレン製の不織布を用いることで輪郭ホルダ123が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0097】
なお、本実施例において、顔面用の不織布部材12は異なる部品を組み合わせることにより形成されている。ただし、本発明の不織布部材12は必要に応じて複数の部品が一体成型されていてもよい。
【0098】
ここで、本実施において、肩、背中への施術を想定した場合の不織布部材12(以下、肩、背中用の不織布部材12と表記する)のより好ましい形態を説明する。
本実施例において、肩、背中用の不織布部材12は、
当て布部121と、
患者の頭部を通すための頭部用穴部を、有する。
【0099】
上記形態とすることで、患者の、肩、背中への施術により好適な不織布部材12とすることができる。
【0100】
ここで、頭部用穴部は、患者の頭部が通過可能な大きさの穴であれば、特に制限はない。
また、頭部用穴部は、当て布部121の略中央に形成されていることが好ましい。
【0101】
(3)本発明のマッサージキット1の使用方法について
以下、図5図6を参照しつつ、本発明のマッサージキット1の使用方法を説明する。
【0102】
まず、不織布部材12を患者の施術箇所にあてがう。このとき、患者の施術箇所に当て布部121があたるよう、配置することが好ましい。
そして、施術箇所に配置した不織布部材12の上から前述のマッサージ器具11の突起部112が不織布部材12をなめるよう、施術箇所に押し当てる。
上記のような使用方法とすることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦をより効率よく軽減する。そのため、マッサージオイルなどを用いずとも、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
そして、上記のような使用方法とすることで、当て布部121が患者とマッサージ器具11の間の摩擦を軽減する働きをするため、施術者の技巧によらず、患者の深層筋に刺激を与え、患者のリンパの流れを良くすることができる。
【0103】
ここで、本発明は、上述のマッサージキット1の使用法の指導方法の形態とすることができる。
本実施形態に係る、マッサージキット1の使用法の指導方法は、
コンピュータが、端末に、前記不織布部材12を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材12の上から前記マッサージ器具11を用いて施術を行うことを指導する情報を表示させることを特徴とする。
ここで、本発明の指導方法は、医療行為を含まない。
【0104】
本実施形態に係る指導方法には、演算装置、主記憶装置、補助記憶装置、各種の出力手段等を備えた、一般的なパーソナルコンピュータや、タブレット端末、スマートフォン端末、ゲーム機など、任意のコンピュータ装置によって構成される端末を用いることができる。
そして、端末は、本実施形態に係る指導方法の利用のための映像等を出力する機能を備えた専用アプリケーション、あるいはウェブブラウザソフトウェアを介して表示されたマッサージサービス向けのウェブページなどにより、マッサージキット1の使用法の指導を可能とする。
【0105】
また、本発明は、上述のマッサージキット1を用いたマッサージ方法の形態とすることができる。
本実施形態に係るマッサージ方法は、
前記不織布部材12を患者の施術箇所にあてがい、該不織布部材12の上から前記マッサージ器具11を用いて施術を行うことを特徴とする。
ここで、本発明のマッサージ方法は、医療行為を含まない。
【0106】
また、本発明のマッサージ方法の適用対象は、ヒト及び、ヒトを除く動物の形態とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、マッサージキット1に応用することができる。
【符号の説明】
【0108】
1 マッサージキット
11 マッサージ器具
111 把持部
112 突起部
12 不織布部材
121 当て布部
122 頭部ホルダ
123 輪郭ホルダ

図1
図2
図3
図4
図5
図6