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  • 特開-パネル体切断補助治具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062840
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】パネル体切断補助治具
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/18 20060101AFI20230427BHJP
   E04H 17/14 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
E04G21/18 Z
E04H17/14 102Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172971
(22)【出願日】2021-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻村 圭哉
【テーマコード(参考)】
2E142
2E174
【Fターム(参考)】
2E142DD10
2E174AA01
2E174BA01
2E174DA14
2E174DA32
2E174DA63
2E174DA67
(57)【要約】      (修正有)
【課題】作業者にとって使い勝手のよいパネル体切断補助治具を提供する。
【解決手段】ガイド体61と支持体62を備え、ガイド体61と支持体62は、いずれも上桟3と下桟4と上下桟の間に複数の横格子を有するパネル体を寝かせた状態で取り付けられるものであり、ガイド体61は、上桟3と下桟4と複数の横格子の上面にまたがって取り付けられ、切断具のガイドとなるものであり、支持体62は、ガイド体61と離間した位置に置かれ、上下桟の間にあって複数の横格子の下面を支持するものであるパネル体切断補助治具6とする。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイド体と支持体を備え、
ガイド体と支持体は、いずれも上桟と下桟と上下桟の間に複数の横格子を有するパネル体を寝かせた状態で取り付けられるものであり、
ガイド体は、上桟と下桟と複数の横格子の上面にまたがって取り付けられ、切断具のガイドとなるものであり、
支持体は、ガイド体と離間した位置に置かれ、上下桟の間にあって複数の横格子の下面を支持するものである
パネル体切断補助治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンスを構成するパネル体を敷地に合わせて切り縮める際に使用するパネル体切断補助治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、フェンスに、ルーバー材などの横材を取り付けたパネル体を用い、外から中が見えないように目隠しすることや、通風を確保することが行われていた。そして、隣地境界にフェンスを設置する際に様々な工夫がなされてきた。例えば、フェンスの設置に際して、工場で単位長さ(例えば、2m)の長さのパネル体が予め作られ、施工を効率化することが行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、顧客の所有する敷地は様々である。フェンスを施工する一辺の長さも、顧客の要望に応じて様々であり、フェンスを構成するパネル体を切断し必要となる長さに切り縮める必要がある。
ルーバー材などの横材を備えたパネル体は、必ずしも切り縮める作業に適した形状をしていない。パネル体の切断は、ルーバー材などの横材が撓むなどのことを考慮して切断しなくてはならず、作業者に慎重な作業を要求し作業効率を悪化させていた。
本発明は、作業者にとって使い勝手のよいパネル体切断補助治具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ガイド体と支持体を備え、ガイド体と支持体は、いずれも上桟と下桟と上下桟の間に複数の横格子を有するパネル体を寝かせた状態で取り付けられるものであり、ガイド体は、上桟と下桟と複数の横格子の上面にまたがって取り付けられ、切断具のガイドとなるものであり、支持体は、ガイド体と離間した位置に置かれ、上下桟の間にあって複数の横格子の下面を支持するものであるパネル体切断補助治具とすることで、前述の課題を解決した。
【発明の効果】
【0005】
パネル体の切断作業が効率化し、作業者にとって使い勝手の良い治具となった。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】切断対象となる横格子を有するルーバー体(パネル体)の説明図。(A)ルーバー体(パネル体)1の正面図。(B)図1(A)に付したa―a間の断面図。(C)図1(A)に付したb―b間の断面図。
図2】(A)ルーバー材(横格子)の側面図。(B)最上部ルーバー材の側面図である。
図3】パネル体切断補助治具の設置過程の説明図であり、説明のためルーバー材(横格子)11を図示していない。(A)切断対象となるルーバー体(パネル体)1の平面図。(B)上下桟台座と支持体を設置した状態の平面図。
図4】支持体の斜視図。
図5】支持体の桟位置決め部と様々な高さのルーバー体(パネル体)の関係の説明図。
図6】パネル体切断補助治具の斜視図。
図7】丸鋸(切断具)の斜視図。
図8】パネル体切断補助治具の設置過程の説明図。(A)パネル体切断補助治具を取り付けたルーバー体(パネル体)の平面図。(B)図8(A)に付したA―A間の断面図。(C)図8(A)に付したB―B間の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、特に横格子を有するパネル体1に適したパネル体切断補助治具6に関する。
実施例に含まれる実施態様として、横格子としてルーバー材11を有するルーバー体(パネル体)1を例に挙げて説明するが、横格子はルーバー材11に限られるものではない。
以下、図面を使って説明するが、以下の図面は説明を目的に作成されたもので、分かりやすくするため、説明に不要な部材を意図的に図示していない場合がある。また、説明のため部材を意図的に大きくまたは小さく図示している場合があり、正確な縮尺を示す図面ではない。
以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
【実施例0008】
(実施態様1)
切断対象となるルーバー体(パネル体)1について説明する。図1(A)はルーバー体(パネル体)1の正面図であり、図1(B)は図1(A)に付したa-a間の横断面図であり、図1(C)は、図1(A)に付した、b-b間の縦断面図である。ルーバー体(パネル体)1は、上桟3と下桟4を備えており、上桟3と下桟4の間に、横方向に長尺なルーバー材(横格子)11を有している。
ルーバー体(パネル体)1の左右両端部には、取付枠19がある。取付枠19は、ルーバー材(横格子)11を取り付ける取付部(図示せず)を有している。さらに、ルーバー体(パネル体)1の中央部の裏面には上桟3と下桟4の間に中桟7が取り付けられている。ルーバー材(横格子)11は、所定間隔離して一枚一枚ビス18により、取付枠19と中桟7に固定される。ルーバー材(横格子)11と隣接するルーバー材(横格子)11との間隔は、通風性や目隠し性などを考慮して適宜決められている。
【0009】
図2(A)はルーバー材(横格子)11の側面図である。ルーバー材(横格子)11は、多数取り付けられており、同じ形状をしている。その構造は、上下方向中央に略矩形の枠部13がある。枠部13の上面外側には、上方に向けて延びる垂直面部17が接続されており、それに続き傾斜面部16を備えた上部ルーバー面部14となっている。また、枠部13の下面内側には、下方に向けて延びる傾斜面部16が接続されており、それに続き垂直面部17を備えた下部ルーバー面部15となっている。枠部13は、ルーバー材(横格子)11の強度に寄与している。また、枠部13は、ルーバー体(パネル体)1の両端部に設けられた取付枠19(図1(B)参照)と中桟7(図1(A)参照)に対して、ビス18で締結される部分となっている。
【0010】
実施例は、ルーバー材(横格子)11の最上部のみ他の部分のルーバー材(横格子)11と異なった構造の最上部ルーバー材12を採用している。最上部ルーバー材12は、枠部13の外側下面に短尺な垂直面部17が設けてあり、垂直面部17のみで下部ルーバー面部15が構成されている。上部ルーバー面部14は、枠部13の外側上方に設けられた垂直面部17とそれに続く傾斜面部16に加え、傾斜面部16の先端にフィン部121が取り付けられている。フィン部121は、雨水や日光が内側に侵入することを防ぐことができる。
【0011】
図2(A)のルーバー材(横格子)11は、多数上下に並べて取り付けられ、下部のルーバー材(横格子)11の上端との間が通風路(矢印で図示)となるように間隔を空けて取り付けられている。
【0012】
パネル体切断補助治具6は、どのような横格子11を有するパネル体1でも使うことができる。実施例では、切断対象となる横格子11を有するパネル体1の例として、前述のフェンスに使われるルーバー体(パネル体)1を挙げて、パネル体切断補助治具6の構造、使い方を説明する。
【0013】
フェンスに使われるルーバー体(パネル体)1は工場で組み立てられ、ルーバー体(パネル体)1単位で施工現場に運ばれる。作業者は、顧客の要望に基づき敷地の形状等に合わせてフェンスの長さを決める。決めた長さに収まるように施工するため、一部のルーバー体(パネル体)1は切り縮められる。作業者は、当該決めた長さに応じてルーバー体(パネル体)1を切断する位置C1を決める。その切り縮め作業の効率を向上するために、実施例のパネル体切断補助治具6が使用される。
【0014】
図3は、パネル体切断補助治具6の設置過程の説明図であり、説明のためルーバー材(横格子)11を図示していない。そして図3(A)は切断対象となるルーバー体(パネル体)1の平面図である。まず、切断対象となるルーバー体(パネル体)1が用意される。切断の準備として、ルーバー体(パネル体)1は水平になるように置かれる。切断具は、手持ち丸鋸(切断具)8を使うことが好ましい。
【0015】
図3(B)は上下桟台座5と支持体62を設置した状態の平面図である。この図3(B)の状態は、切断の準備状態である。その後ルーバー体(パネル体)1は、切断する位置C1で二つに切断され、上下桟(3、4)を含め完全に切り離される。切断されたルーバー体(パネル体)1の一方は、切り縮められたルーバー体(パネル体)1Bとなり、フェンスに使用される。切断されたルーバー体(パネル体)1の他方が、使わないルーバー体(パネル体)1Aとなる。
【0016】
上下桟台座5は、上下桟(3、4)の下面と当接し、丸鋸(切断具)8の鋸刃82(図7参照)が通るように、ルーバー体(パネル体)1を接地面から所定距離だけ離間させるものである。実施例では、上下桟台座5は角材としたが、ルーバー体(パネル体)1を接地面から安定して持ち上げることができるのであれば、どのようなものでもよい。また、上下桟台座5は、接地面から安定して持ち上げることを目的として使われるため、切断する位置C1を挟んで、使用されないルーバー体(パネル体)1Aの側に上下桟台座5が一つ置かれ、切り縮められたルーバー体(パネル体)1Bの側に上下桟台座5が一つ置かれることが好ましい。必要に応じ、それ以上の数の上下桟台座5を使用しても構わない。
【0017】
後述するが、パネル体切断補助治具6は、大きく分けて支持体62とガイド体61の二つの部材から構成される。上桟3と下桟4を支えるよう上下桟台座5を設置するのに前後して、パネル体切断補助治具6の一つである支持体62が切断する位置C1に近接して配置される。
【0018】
[支持体]
図4は支持体62の斜視図である。支持体62は、ルーバー材(横格子)11を下から支えるものであり、基部623があり、そして、基部623の上に取り付けられる横格子下面支持部622を備えている。基部623と横格子下面支持部622は、横格子下面支持部622が動かないようビス(図示せず)で締結され固定されている。支持体62は、ルーバー体(パネル体)1を寝かせた状態で取り付けられるものである。
【0019】
そして、横格子下面支持部622が、切断しようとするルーバー体(パネル体)1の複数のルーバー材(横格子)11に当接するように支持体62を設置する。ルーバー材(横格子)11は、切断中に丸鋸(切断具)8で上から押さえつけられるため、切断作業中に撓もうとするが、横格子下面支持部622は、切断作業中に撓もうとするルーバー材(横格子)11を下から支える。支持体62の取り付け位置は、切断作業中に撓もうとするルーバー材(横格子)11を支える機能を有することから、切断する位置C1のなるべく近くとするのが好ましい。また、ルーバー材(横格子)11が横格子下面支持部622と当接することで、傷がつかないように、横格子下面支持部622の表面をクッション性のある部材で覆ってもよい。
【0020】
支持体62は、桟位置決め部621を有している。複数に分割されて設けられた横格子下面支持部622の存在しない箇所が桟位置決め部621となっている。桟位置決め部621は、切断しようとするルーバー体(パネル体)1の上桟3と下桟4と当接する、または、嵌ることで、ルーバー体(パネル体)1が切断作業中にずれないようにする。
【0021】
図5は、支持体62の桟位置決め部621と様々な高さ(高さ寸法)のルーバー体(パネル体)1の関係の説明図である。支持体62は、多数の桟位置決め部621を有している。多数の桟位置決め部621は、様々な高さ(高さ寸法)のルーバー体(パネル体)1を取り付け可能にする。フェンスに使用するようなルーバー体(パネル体)1は、顧客の要望に応じることができるように高さ寸法の異なるルーバー体(パネル体)1が用意されるのが一般的である。高さ寸法は、多くが、600mm、700mm、800mmなどの100mm単位で増加することが多い。実施例の支持体62は、様々な高さ寸法のルーバー体(パネル体)1に対応できるように、多数の桟位置決め部621が用意されている。切り縮めようとするルーバー体(パネル体)1の上桟3と下桟4は、多数の桟位置決め部621の中から、高さ寸法にあう桟位置決め部621が選択され、嵌め込まれる。
【0022】
ルーバー体(パネル体)1は、切断作業時に寝かされているが、説明のため図5の上桟3が置かれる側を「上」とし、下桟4が置かれる側を「下」とする。
図5に図示されているように、様々な高さのルーバー体(パネル体1)があるが、どのような高さ寸法のルーバー体(パネル体)1であっても上桟4は、一番「上」にある桟位置決め部621に置かれる。ルーバー体1(パネル体)1の高さ寸法によって、上桟3は桟位置決め部621の端面に当接する場合と、桟位置決め部621から離れて単に置かれるだけの場合がある。
他方、下桟4は、ルーバー体(パネル体)1の高さ寸法に従い、位置の異なる桟位置決め部621に置かれる。中間部にある桟位置決め部621に下桟4が置かれると、下桟4が桟位置決め部621にちょうど嵌るようになっている。下桟4が桟位置決め部621に嵌ることで、上桟3が桟位置決め部621から離れて単に置かれるだけでも、ルーバー体(パネル体)1は、「上」にも「下」にも動かなくなる。
【0023】
図5の中で最も高さ寸法の長いルーバー体(パネル体)1、すなわち、様々な高さのルーバー体(パネル体)1の内、最も下に図示されたものは、下桟4が桟位置決め部621の端面と当接しており、上桟3は桟位置決め部621の端部と当接しておらず、単に支持体62に置かれた状態となっている。一見するとルーバー体(パネル体)1が動きやすく見える。この場合、丸鋸(切断具)8を下桟4から上桟3の方向にルーバー体(パネル体)1を切断することにより、丸鋸(切断具)8の動きに合わせて、桟位置決め部621の端部が下桟4と当接する方向に押しやられルーバー体(パネル体)1が切断作業中に動くことはない。
【0024】
ルーバー体(パネル体)1の種類によっては、50mm単位で増加する商品もある。このような場合、図中「高さが端数のルーバー体(パネル体)1」で示したルーバー体(パネル体)1のように、下桟4だけが桟位置決め部621に当接するように置かれ、上桟3は支持体62の最も端にある桟位置決め部621と当接せず自由に置かれる。前述したように、丸鋸(切断具)8の切断方向を下桟4から上桟3の方向と定めておくことにより、ルーバー体(パネル体)1が切断作業中に「上」や「下」に動くことはない。
この工夫により、実施例の支持体62は、桟位置決め部621の間隔と合致しないルーバー体(パネル体)1であっても、対応できる。
【0025】
[ガイド体]
図6は、ガイド体61の斜視図である。ガイド体61は、丸鋸(切断具)8のベース81をガイド面6111に押し当てて切断するガイド611を有している。また、ガイド体61は、ガイド611を上下桟(3、4)の間にかけ渡して固定するC型取付具612と蝶ボルト624を備えている。ガイド611は押出形材であり、丸鋸(切断具)8を案内する際に撓むことなく十分な保形性を有する部材である。
図7は、丸鋸(切断具)8の斜視図である。作業者は、ガイド611のガイド面6111を、丸鋸(切断具)8のベース81に当接させてガイド611に沿ってルーバー体(パネル体)1を切断する。ベース81の端面と鋸刃82は、わずかに離間しており、作業者は、その離間した幅を考慮して、ガイド611の位置を決める。
【0026】
図8は、パネル体切断補助治具6の設置過程の説明図であり、図8(A)は、パネル体切断補助治具6を取り付けたルーバー体(パネル体)1の平面図である。説明のためルーバー材(横格子)11を図示していない。図3(B)は、パネル体切断補助治具6を取り付ける途中工程であり、図8(A)のように、支持体62に加えて、ガイド体61をルーバー体(パネル体)1に取り付けて丸鋸(切断具)8による切断の準備が完了する。
【0027】
図8(B)は図8(A)に付したA―A間の断面図であり、図8(C)は図8(A)に付したB―B間の断面図である。上桟3のC型取付具612と下桟4のC型取付具612は、同じ部材なので、上桟3への取り付けを例にして説明する。
【0028】
ガイド面6111は丸鋸(切断具)8のベース81を案内するので、作業者はベース81と鋸刃82の位置を考慮して切断する位置C1で切断できるようにガイド611を上下桟(3、4)の間にかけ渡して配置する。
かけ渡されたガイド611は、C型取付具612に下桟4ごと嵌め込まれ、蝶ボルト624により固定される。
【0029】
パネル体切断補助治具6は、ガイド体61と支持体62で構成される部材である。支持体62とガイド体61のルーバー体(パネル体)1への取り付け手順は、どちらが先でもよく、実施例の順番通りである必要はない。支持体62は、丸鋸(切断具)8の大きさを考慮して、ガイド体61と離間した位置に配置される。
【0030】
切断作業を行う場所は、水平な作業面を有する安定な場所であることが望ましい。若干の傾斜があっても、切断作業に支障はない。傾斜により支障がでる場合は、別途用意したスペーサー(図示せず)により水平になるように補正することは好ましい態様である。
【0031】
ルーバー体(パネル体)1にガイド体61を固定するC型取付具612は、適宜移動できるため、ルーバー体(パネル体)1の高さ寸法が変わっても、ガイド611に対してスライド移動させることで対応できる。
【0032】
(実施例の効果)
以上のように、パネル体切断補助治具6は、ルーバー体(パネル体)1を切り縮めるときに、支持体62の桟位置決め部621の作用により、ルーバー体(パネル体)1の横移動を防ぐ。さらに、支持体62の横格子下面支持部622の作用により、重たい丸鋸(切断具)8をルーバー材(横格子)11の上に載せても、ルーバー材(横格子)11が下に向かって撓むことを防ぐ。撓むことを防ぐことは、作業効率を向上させるとともに、ルーバー材(横格子)11が撓んだ結果曲がって切断されることを防ぐ。
ガイド体61は、丸鋸(切断具)8をガイドし、支持体62の作用により安定したルーバー体(パネル体)1を、作業者が決定した切断する位置C1で切断することを可能とする。
パネル体切断補助治具6を使うことにより、ルーバー体(パネル体)1をきれいな断面で切断することができる。切り縮められたルーバー体(パネル体)1Bを作るのに付随して、使わないルーバー体(パネル体)1Aも生じるが、切断面がきれいなため、使わないルーバー体(パネル体)1Aも他の現場で切り縮められたルーバー体(パネル体)1Bとして使うことも可能である。
【0033】
以上、本発明に係る実施例を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 ルーバー体(パネル体)
1A 切り縮められたルーバー体(パネル体)
1B 使わないルーバー体(パネル体)
11 ルーバー材(横格子)
13 枠部
14 上部ルーバー面部
15 下部ルーバー面部
16 傾斜面部
17 垂直面部
18 ビス
19 取付枠
3 上桟
4 下桟
5 上下桟台座
6 パネル体切断補助治具
61 ガイド体
611 ガイド
6111 ガイド面
612 C型取付具
613 蝶ボルト
62 支持体
621 桟位置決め部
622 横格子下面支持部
623 基部
624 蝶ボルト
7 中桟
8 丸鋸(切断具)
81 ベース
82 鋸刃
C1 切断する位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8