(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023062912
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20230427BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173094
(22)【出願日】2021-10-22
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520284218
【氏名又は名称】TESNOLOGY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】近藤 克彦
(72)【発明者】
【氏名】松村 昭彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】製品を起点として原材料又は部品に遡って上流の生産記録データをトレースできる情報処理装置、情報処理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】消費者が保持するユーザ端末500は、製品に付された記録媒体から、製品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得するURL取得部582、第1アドレスにアクセスして製品の生産記録データを受信し、更に、受信された製品の生産記録データから、原材料又は部品の生産記録データに関するネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを得て、第2アドレスにアクセスして原材料又は部品の生産記録データを受信するネットワーク通信部540及び製品の生産記録データと原材料又は部品の生産記録データの一部又は全部を出力する出力部530を備える。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品に付された記録媒体から、前記製品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、
前記第1アドレスにアクセスして前記製品の前記生産記録データを受信し、更に、受信された前記製品の前記生産記録データから、原材料又は部品の生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを得て、前記第2アドレスにアクセスして前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信する通信部と、
前記製品の前記生産記録データと前記原材料又は前記部品の前記生産記録データの一部又は全部を出力する出力部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数の原材料又は部品のうちの1つの原材料又は部品を選択するユーザ操作を受け付ける受付部、を更に備え、
前記通信部は、前記ユーザ操作を受け付けた場合に、選択された前記原材料又は前記部品の前記第2アドレスにアクセスして前記生産記録データを受信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
製品の原材料又は部品に付された第1記録媒体から、前記原材料又は前記部品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、
前記製品の項目と前記原材料又は前記部品の項目とを含み、取得された前記第1アドレスを前記原材料又は前記部品の前記項目に対応付ける前記製品の生産記録データを、生成する生成部と、
前記製品の前記生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、前記製品に付す第2記録媒体に記録する記録部と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
前記第2格納場所に前記製品の前記生産記録データを送信する通信部、を備え、
前記記録部は、前記第2格納場所に前記製品の前記生産記録データを送信した後に、前記第2アドレスを前記第2記録媒体に記録することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1アドレスにアクセスして前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信する通信部、を備え、
前記記録部は、前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信できることを確認した後に、前記第2アドレスを前記第2記録媒体に記録することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
原材料又は部品の入荷段階において、前記原材料又は前記部品に付された第1記録媒体から、前記原材料又は前記部品の生産記録データを格納するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、
取得された前記第1アドレスと前記原材料又は前記部品の入荷日とを対応付けて入荷管理データに登録する管理部と、
1つ以上の前記原材料又は前記部品を使用した製品の生産段階において、前記製品の生産記録データを生成する生成部と、
1つ以上の前記原材料又は前記部品に対応する前記第1アドレスに基づいて前記入荷管理データを検索することにより、1つ以上の前記原材料又は前記部品の前記入荷日を検出する検出部と、
前記製品の前記生産記録データに、1つ以上の前記原材料又は前記部品の前記入荷日を設定する設定部と、
前記製品の前記生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、前記製品に付す第2記録媒体に記録する記録部と、を備える情報処理システム。
【請求項7】
前記第1アドレスにアクセスして前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信する通信部、を備え、
前記管理部は、前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信できることを確認した後に、取得された前記第1アドレスと前記原材料又は前記部品の前記入荷日とを対応付けて前記入荷管理データに登録することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
製品に付された記録媒体から、前記製品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する機能と、
前記第1アドレスにアクセスして前記製品の前記生産記録データを受信し、更に、受信された前記製品の前記生産記録データから、原材料又は部品の生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを得て、前記第2アドレスにアクセスして前記原材料又は前記部品の前記生産記録データを受信する機能と、
前記製品の前記生産記録データと前記原材料又は前記部品の前記生産記録データの一部又は全部を出力する機能と、を情報処理装置に発揮させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
製品の原材料又は部品に付された第1記録媒体から、前記原材料又は前記部品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する機能と、
前記製品の項目と前記原材料又は前記部品の項目とを含み、取得された前記第1アドレスを前記原材料又は前記部品の前記項目に対応付ける前記製品の生産記録データを、生成する機能と、
前記製品の前記生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、前記製品に付す第2記録媒体に記録する機能と、を情報処理装置に発揮させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
原材料又は部品の入荷段階において、前記原材料又は前記部品に付された第1記録媒体から、前記原材料又は前記部品の生産記録データを格納するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する機能と、
取得された前記第1アドレスと前記原材料又は前記部品の入荷日とを対応付けて入荷管理データに登録する機能と、
1つ以上の前記原材料又は前記部品を使用した製品の生産段階において、前記製品の生産記録データを生成する機能と、
1つ以上の前記原材料又は前記部品に対応する前記第1アドレスに基づいて前記入荷管理データを検索することにより、1つ以上の前記原材料又は前記部品の前記入荷日を検出する機能と、
前記製品の前記生産記録データに、1つ以上の前記原材料又は前記部品の前記入荷日を設定する機能と、
前記製品の前記生産記録データに関する前記ネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、前記製品に付す第2記録媒体に記録する機能と、を情報処理装置に発揮させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品のトレース技術に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、食材の産地偽装や賞味期限の改竄、模倣品や偽造品の流通などの問題が散見される。このような点を鑑み、対象となる製品や食品の供給者がトレース情報を提供し、消費者が購入時にその情報を、スマートフォン等を用いて任意に閲覧できる仕組みが広く行われている。
【0003】
特許文献1には、生産者が商品を重量に基づいて小分けし、小分け商品の数だけ用意したトレース用タグ(二次元コードラベル)を落札卸売り業者に小分け商品とともに手渡し、その数と落札卸売り業者の識別情報を関連づけて管理者側のデータベースに個別情報として記録し、小売業者もこのトレース用タグを引き渡された小分け商品の数だけ入手してこれを小分け商品に付する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5194285号公報
【特許文献2】特許第6811220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、中央サーバが情報を書き込む際、ディジタル署名に基づいて真正か偽造/偽装かを判断するが、ディジタル署名を改竄されると、偽造/偽装された情報が登録されてしまうという問題がある。
【0006】
この点を解決するため、ブロックチェーンを用いて登録された情報の正当性を担保する技術が特許文献2に開示されている。しかしながら、ブロックチェーンを用いたシステムはマイニング処理に多大な電力消費を伴い、二酸化炭素の排出量増加など地球温暖化を促進させてしまう恐れがある。
【0007】
特許文献1と特許文献2のいずれにおいても、トレースの範囲が限定的であり、最終製品、中間製品および原材料などのように広範囲且つ多岐にわたるトレースには不向きである。
【0008】
本発明は、上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、製品を起点として原材料又は部品に遡って上流の生産記録データをトレースできる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様における情報処理装置は、製品に付された記録媒体から、製品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、第1アドレスにアクセスして製品の生産記録データを受信し、更に、受信された製品の生産記録データから、原材料又は部品の生産記録データに関するネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを得て、第2アドレスにアクセスして原材料又は部品の生産記録データを受信する通信部と、製品の生産記録データと原材料又は部品の生産記録データの一部又は全部を出力する出力部と、を備える。
【0010】
本発明のある態様における情報処理システムは、製品の原材料又は部品に付された第1記録媒体から、原材料又は当該部品の生産記録データに関するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、製品の項目と原材料又は部品の項目とを含み、取得された第1アドレスを原材料又は部品の項目に対応付ける製品の生産記録データを、生成する生成部と、製品の生産記録データに関するネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、製品に付す第2記録媒体に記録する記録部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明のある態様における情報処理システムは、原材料又は部品の入荷段階において、原材料又は部品に付された第1記録媒体から、原材料又は当該部品の生産記録データを格納するネットワーク上の第1格納場所を示す第1アドレスを取得する取得部と、取得された第1アドレスと原材料又は部品の入荷日とを対応付けて入荷管理データに登録する管理部と、1つ以上の原材料又は部品を使用した製品の生産段階において、製品の生産記録データを生成する生成部と、1つ以上の原材料又は部品に対応する第1アドレスに基づいて入荷管理データを検索することにより、1つ以上の原材料又は部品の入荷日を検出する検出部と、製品の生産記録データに、1つ以上の原材料又は部品の入荷日を設定する設定部と、製品の生産記録データに関するネットワーク上の第2格納場所を示す第2アドレスを、製品に付す第2記録媒体に記録する記録部と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、製品を起点として原材料又は部品に遡って上流の生産記録データをトレースすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】お汁粉の生産記録データの例を示す図である。
【
図3】粒あんの生産記録データの例を示す図である。
【
図4】丸もちの生産記録データの例を示す図である。
【
図7】もち米の生産記録データの例を示す図である。
【
図8】サトウキビの生産記録データの例を示す図である。
【
図11】ユーザ端末におけるトレース情報表示の処理過程を示すフローチャートである。
【
図12】食品工場における作業及びトレース情報管理システムの動作の概要を示す図である。
【
図13】トレース情報管理端末の機能ブロック図である。
【
図14】生産記録データURL(Uniform Resource Locator)の収集方法の第1例を示す図である。
【
図15】生産記録データURLの収集方法の第2例を示す図である。
【
図16】生産記録データURLの収集方法の第3例を示す図である。
【
図18】トレース情報管理端末における原材料または部品の入荷処理の過程を示すフローチャートである。
【
図19】お汁粉の生産記録データ編集画面の例を示す図である。
【
図20】お汁粉の生産記録データのテンプレートの例を示す図である。
【
図21】トレース情報管理端末おける生産記録データ発行処理の過程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
図1は、製品と原材料の流れの例を示す図である。
製品の例である加工食品は、様々な食材(農作物/肉類/魚介類など)を加工して製造される。また、複数の事業者による加工によって、最終的な食品が出来上がることもある。ここでは、最終製品として「お汁粉」が生産される例を示す。
【0015】
「お汁粉」は、日本の一般的な食べ物であって、「粒あん」を水でといて「丸もち」を入れて作られる。「粒あん」は、「小豆」を煮て軽くつぶしたペーストに「砂糖」を加えたものである。「砂糖」は、たとえば「サトウキビ」から作られる。「丸もち」は、蒸した「もち米」をついて作られた餅を円形に整えたものである。
【0016】
この例で、「ddd」という名前の事業者である小豆農場114は、小豆124を生産して、容器に入れられた小豆124を販売する。「ggg」という名前の事業者であるサトウキビ農場117は、サトウキビ127を生産して、容器に入れられたサトウキビ127を販売する。「fff」という名前の事業者であるもち米農場116は、もち米126を生産して、容器に入れられたもち米126を販売する。
【0017】
「eee」という名前の事業者である製糖工場115は、原材料であるサトウキビ127を購入して、砂糖125を生産し、容器に入れられた砂糖125を販売する。「bbb」という名前の事業者である製あん工場112は、原材料である小豆124と砂糖125を購入し、粒あん122を生産して、容器に入れられた粒あん122を販売する。「ccc」という名前の事業者であるもち製造工場113は、原材料であるもち米126を購入し、丸もち123を生産して、容器に入れられた丸もち123を販売する。
【0018】
「aaa」という名前の事業者である食品工場111は、原材料である粒あん122と丸もち123を購入し、お汁粉121を生産して、容器に入れられたお汁粉121を販売する。そして、消費者100は、お汁粉121を購入する。この例で、砂糖125と粒あん122と丸もち123は、最終製品であるお汁粉121を生産するための中間製品であるが、砂糖125と粒あん122と丸もち123自体が最終製品として、消費者100に購入されることもある。
【0019】
各事業者は、自らが生産した製品に関する生産記録データを生成する。生産記録データは、製品の生産に関わる記録を含むデータである。生産記録データについては、
図2~
図8に関連して後述する。また、各商品には、記録媒体(たとえば、バーコード、QRコード(登録商標)やRFIDタグなど)が付されており、記録媒体には生産記録データのネットワーク上の格納場所を示すURLが記録されている。具体的には、お汁粉121の記録媒体には、お汁粉生産記録データURL131が記録されており、粒あん122の記録媒体には、粒あん生産記録データURL132が記録されており、丸もち123の記録媒体には、丸もち生産記録データURL133が記録されており、砂糖125の記録媒体には、砂糖生産記録データURL135が記録されている。また、小豆124の記録媒体には、小豆生産記録データURL134が記録されており、もち米126の記録媒体には、もち米生産記録データURL136が記録されており、サトウキビ127の記録媒体には、サトウキビ生産記録データURL137が記録されている。
【0020】
図2は、お汁粉121の生産記録データの例を示す図である。
この例における生産記録データは、テーブル形式である。生産記録データには、生産記録の項目ごとのレコードが設けられる。また、生産記録データは、項目名、データ型、データ値および生産記録データURLのカラムを有する。データ型は、その項目のデータ値のタイプを示している。
【0021】
1番目の項目は、事業者IDである。事業者IDは、事業者に対して一意に割り当てられており、事業者を識別するために用いられる。2番目の項目は、個体/ロット番号である。個体番号又はロット番号のどちらかが使用される。個体番号は、取引される商品単体ごとにその商品を特定する。個体番号は、たとえば製造番号である。ロット番号は、製造プロセスにおけるロットを特定する。
【0022】
3番目の項目は、事業者名である。4番目の項目は、品目である。品目は、商品(たとえば、農作物や製品)の種類を指す。
【0023】
農作物や製品などに関して原材料または部品が使用されている場合には、その原材料または部品に関する項目も設けられる。この例では、原材料1と原材料2の項目が設けられる。原材料1は、粒あん122であり、原材料2は、丸もち123である。また、原材料または部品の項目に関しては、生産記録データURLが設定される。生産記録データURLは、原材料または部品の生産記録データが格納されているネットワーク上の格納場所を指す。したがって、生産記録データURLにアクセスすれば、原材料または部品の生産記録データが得られる。ネットワーク上のデータの格納場所を特定するアドレス(ネットワーク上のデータの格納場所の識別子)の1つの例としてURLを用いた例で説明した。ネットワーク上のデータの格納場所を特定するアドレスとしては、URLに限定されず、格納先されたサーバのIPアドレスならびにフォルダの組み合わせであっても構わない。
【0024】
この後、生産の過程を示す日付の項目が続く。具体的は、原材料または部品の入荷日、製品の製造日および製品を商品として出荷した出荷日の項目が設けられる。この例では、粒あん入荷日、丸もち入荷日、(お汁粉121の)製造日および(お汁粉121の)出荷日の項目が設けられ、データ値としてそれぞれの日付が設定される。
【0025】
お汁粉121の生産記録データは、WEBサーバ400aにアップロードされ、生産事業者である食品工場111以外の者でもネットワークを介して参照できる状態になっている。アップロードは、ネットワーク上のコンピュータ(たとえば、WEBサーバ)へデータを送信することを意味する。つまり、ネットワークに接続する情報処理装置で、お汁粉121の容器に付された記録媒体から読み取られるお汁粉生産記録データURL131(「https://aaa.xxx/trace/0121」)にアクセスすることによって、お汁粉121の生産記録データを取得することができる。URLにより生産記録データを取得する手段は、他の製品や農作物の場合も同様である。
【0026】
図3は、粒あん122の生産記録データの例を示す図である。
粒あん122の生産記録データは、
図2で説明した趣旨に従って粒あん122の事情に合わせた同様の構成を有する。
【0027】
図4は、丸もち123の生産記録データの例を示す図である。
丸もち123の生産記録データは、
図2で説明した趣旨に従って丸もち123の事情に合わせた同様の構成を有する。
【0028】
図5は、小豆124の生産記録データの例を示す図である。
小豆124の生産記録データにおける1番目の項目から4番目の項目は、
図2の場合と同様である。この例で、農作物である小豆124は、原材料または部品の項目がない。原材料として、使用した肥料や農薬などの項目を設けるようにしてもよい。日付の項目として、種まき日、農薬散布日および収穫日が設けられている。
【0029】
図6は、砂糖125の生産記録データの例を示す図である。
砂糖125の生産記録データは、
図2で説明した趣旨に従って砂糖125の事情に合わせた同様の構成を有する。
【0030】
図7は、もち米126の生産記録データの例を示す図である。
もち米126の生産記録データは、
図2および
図5で説明した趣旨に従ってもち米126の事情に合わせた同様の構成を有する。
【0031】
図8は、サトウキビ127の生産記録データの例を示す図である。
サトウキビ127の生産記録データは、
図2および
図5で説明した趣旨に従ってサトウキビ127の事情に合わせた同様の構成を有する。
【0032】
生産記録データに、上述した項目以外の項目を設けるようにしてもよい。日付の項目は、上記以外の日付でもよい。各生産記録データURLは、生産者である事業社と個体(あるいはロット)の組み合わせ毎に異なるものとする。つまり、事業者IDと個体/ロット番号の組み合わせと、生産記録データURLとは、1対1に対応する。生産記録データURLは、事業者IDまたは個体/ロット番号を示すパラメータを含んでもよい。
【0033】
生産記録データURLでネットワーク上の格納位置を特定できれば、その格納位置は任意としてもよい。上述の例では、事業者毎に異なるWEBサーバ400にそれぞれの製品に関する生産記録データを格納するが、複数の事業者において同じWEBサーバ400にそれぞれの製品に関する生産記録データを格納するようにしてもよい。
【0034】
このように、製品の生産記録データは、原材料または部品の生産記録データとリンクしている。したがって、製品から元々の原材料または部品に至るまで、中間製品を含めて多段階でたどりトレースすることができる。トレースの過程で収集可能な各製品の生産記録データをまとめて、トレース情報ととらえることができる。
【0035】
図9は、トレース情報画面の例を示す図である。
トレース情報画面は、消費者100が保持するユーザ端末500(
図10参照)に表示される。この例で、消費者100は、ユーザ端末500を使ってお汁粉121の容器に付された記録媒体からお汁粉生産記録データURL131を読み取ることによって、ユーザ端末500にトレース情報画面を表示させることができる。ユーザ端末500は、たとえばスマートフォン、タブレット端末やパーソナルコンピュータなどである。
【0036】
最初にお汁粉生産記録データウィンドウ602が表示される。お汁粉生産記録データウィンドウ602には、お汁粉121の生産記録データに含まれる各項目の内容が表示される。この例では、事業者IDと個体/ロット番号を省いているが、事業者IDと個体/ロット番号を表示してもよい。表示された項目のうち、原材料または部品に関しては、その原材料または部品の生産記録データの表示を指示するための参照ボタンが表示される。この例では、粒あんボタン630と丸もちボタン632が表示される。
【0037】
粒あんボタン630がタッチされると、粒あん生産記録データウィンドウ604が上位に表示され、アクティブになる。粒あん生産記録データウィンドウ604には、粒あん122の生産記録データに含まれる各項目の内容が表示される。また、参照ボタンとして小豆ボタン634と砂糖ボタン636が表示される。
【0038】
小豆ボタン634がタッチされると、小豆生産記録データウィンドウ606が上位に表示され、アクティブになる。小豆生産記録データウィンドウ606には、小豆124の生産記録データに含まれる各項目の内容が表示される。
【0039】
小豆生産記録データウィンドウ606を閉じると、その下の粒あん生産記録データウィンドウ604がアクティブになる。粒あん生産記録データウィンドウ604で、砂糖ボタン636がタッチされると、砂糖産記録データウィンドウ(不図示)が上位に表示される。
【0040】
粒あん生産記録データウィンドウ604を閉じると、その下のお汁粉生産記録データウィンドウ602がアクティブになる。お汁粉生産記録データウィンドウ602で丸もちボタン632がタッチされると、丸もち生産記録データウィンドウ(不図示)が上位に表示され、アクティブになる。
【0041】
このように、製品、原材料及び部品に関して、上流と下流の方向に自在に生産記録データウィンドウを切り替えて表示させることができる。
【0042】
図10は、ユーザ端末500の機能ブロック図である。
ユーザ端末500の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサ(Coprocessor)などの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。図示した各ブロックは、主に機能単位のブロックを示している。各ブロックは、記憶装置に記憶されているプログラムを演算器に実行させることによって実現してもよい。後述するトレース情報管理端末200の場合も同様である。
【0043】
ユーザ端末500は、ユーザインターフェース処理部510、データ処理部580、ネットワーク通信部540、近距離無線通信部542およびデータ格納部550を含む。ユーザインターフェース処理部510は、マウスやタッチパネルなどを介してユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインターフェース処理を担当する。ネットワーク通信部540は、ネットワークを介した通信処理を担当する。近距離無線通信部542は、近距離無線による通信処理を担当する。データ格納部550は各種データを格納する。データ処理部580は、ネットワーク通信部540と近距離無線通信部542により取得されたデータおよびデータ格納部550に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部580は、ユーザインターフェース処理部510、ネットワーク通信部540、近距離無線通信部542およびデータ格納部550のインターフェースとしても機能する。この他、ユーザ端末500は、RFIDリーダ544とカメラ546を内蔵する。RFIDリーダ544とカメラ546は、外付けでもよい。
【0044】
ユーザインターフェース処理部510は、ユーザの操作によってデータを入力する受付部520とユーザへ提供するデータを出力する出力部530を有する。出力部530は、生産記録データを出力する生産記録データ出力部を含む。
【0045】
データ処理部580は、生産記録データURLを取得するURL取得部582と、表示するウィンドウを制御するウィンドウ制御部584を含む。
【0046】
図11は、ユーザ端末500におけるトレース情報表示の処理過程を示すフローチャートである。
URL取得部582は、製品に付された図形コード(たとえば、バーコードまたはQRコード(登録商標))をカメラ546に撮影させ、あるいは製品に付されたRFタグをRFIDリーダ544に読み取らせることによって、製品の生産記録データURLを取得する(S50)。
【0047】
ネットワーク通信部540は、取得された生産記録データURLへアクセスして、製品の生産記録データをダウンロードする(S52)。ダウンロードは、ネットワーク上のコンピュータ(たとえば、WEBサーバ)からデータを受信することを意味する。受信されたデータは、不揮発性の記憶領域(たとえば、ハードディスク装置)に記憶されてもよいし、不揮発性の記憶領域に記憶されずに、揮発性の記憶領域(たとえば、ランダムアクセスメモリ)にのみ記憶されてもよい。生産記録データ出力部532は、ダウンロードされた生産記録データに基づいて、製品の生産記録データウィンドウを生成して、ディスプレイに表示する(S54)。生産記録データ出力部532は、製品の生産記録データの一部を表示してもよいし、製品の生産記録データの全部を表示してもよい。生産記録データ出力部532は、表示以外の態様(たとえば印刷や送信など)によって製品の生産記録データの一部または全部を出力するようにしてもよい。
【0048】
受付部520が参照ボタンのタッチを受け付けると(S56のY)、ウィンドウ制御部584は、原材料/部品ウィンドウ表示処理を起動する(S58)。この例は、マルチタスク処理を前提としており、原材料/部品ウィンドウ表示処理は、
図11の左側に示したメイン処理のタスクとは別のタスクとして並行に動作する。そして、ウィンドウ制御部584は、製品の生産記録データ画面がアクティブになるまで待機する(S60)。起動させた原材料または部品の生産記録データウィンドウが閉じられると、製品の生産記録データ画面がアクティブになり、S56の処理に復帰する。
【0049】
原材料/部品ウィンドウ表示処理は、S70から始まる。ネットワーク通信部540は、製品の生産記録データにおける原材料または部品のレコードを参照して、タッチされた参照ボタンが指す原材料または部品に対応する生産記録データURLを特定する(S70)。
【0050】
ネットワーク通信部540は、特定された生産記録データURLにアクセスして、原材料または部品の生産記録データをダウンロードする。(S72)。生産記録データ出力部532は、ダウンロードされた生産記録データに基づいて、原材料または部品の生産記録データウィンドウを生成して、ディスプレイに表示する(S74)。生産記録データ出力部532は、原材料または部品の生産記録データの一部を表示してもよいし、原材料または部品の生産記録データの全部を表示してもよい。生産記録データ出力部532は、表示以外の態様(たとえば印刷や送信など)によって原材料または部品の生産記録データの一部または全部を出力するようにしてもよい。
【0051】
受付部520が参照ボタンのタッチを受け付けると(S76のY)、ウィンドウ制御部584は、さらに原材料/部品ウィンドウ表示処理を起動する(S78)。そして、ウィンドウ制御部584は、起動させた生産記録データ画面がアクティブになるまで待機する(S80)。上位の生産記録データウィンドウが閉じられると、元の生産記録データ画面がアクティブになり、S76の処理に復帰する。
【0052】
このように、順次上流に遡って原材料または部品の生産記録データウィンドウを重ねて表示させる。原材料/部品ウィンドウ表示処理は、表示させる生産記録データウィンドウの数だけ繰り返し起動される。
【0053】
このように、ユーザ端末500では、製品に紐づけられた原材料又は部品の生産記録データを入手し、原材料又は部品に遡って上流の生産記録データをトレースできる。また、参照ボタンのタッチ操作によって、ユーザが必要とする生産記録データだけをダウンロードし、余計なトラフィックの発生を抑制できる。
【0054】
図12は、食品工場111における作業及びトレース情報管理システムの動作の概要を示す図である。
上段に、お汁粉生産記録データURL131の原材料である粒あん122と丸もち123が入荷された段階を示す。粒あん122が入荷されると、粒あん122から粒あん生産記録データURL132が読み取られて、トレース情報管理端末200に入力される。トレース情報管理端末200は、当日の日付を粒あん122の入荷日として粒あん生産記録データURL132と共に入荷管理データに登録する。入荷管理データは、原材料又は部品の入荷状況を管理するためのデータである。また、丸もち123が入荷されると、丸もち123から丸もち生産記録データURL133が読み取られて、トレース情報管理端末200に入力される。トレース情報管理端末200は、当日の日付を丸もち123の入荷日として丸もち生産記録データURL133と共に入荷管理データに登録する。入荷された粒あん122と丸もち123は、一旦在庫となる。このようにして、原材料または部品の入荷日を登録しておくことによって、生産記録データの生成の際に入荷日の入力を自動化する。
【0055】
下段に、お汁粉121を製造する段階を示す。お汁粉生産記録データURL131の製造日は、原材料または部品の入荷日と一致するとは限らない。在庫の中から、製造に使用する粒あん122と丸もち123が取り出される。使用される粒あん122から粒あん生産記録データURL132が読み取られて、トレース情報管理端末200に入力される。また、使用される丸もち123から丸もち生産記録データURL133が読み取られて、トレース情報管理端末200に入力される。粒あん生産記録データURL132と丸もち生産記録データURL133は、お汁粉121の生産記録データに設定される。また、粒あん生産記録データURL132と丸もち生産記録データURL133は、入荷管理データを検索する検索キーとなる。
【0056】
製造プロセスで、粒あん122と丸もち123を使用してお汁粉121が製造される。トレース情報管理端末200は、お汁粉121の生産記録データを生成し、それをWEBサーバ400aにアップロードする。また、トレース情報管理端末200は、WEBサーバ400aの格納位置、つまりお汁粉生産記録データURL131を図形データあるいはRFタグに記録する。製あん工場112、製糖工場115およびもち製造工場113の場合も、同様の手順で作業とトレース情報管理システムの動作が行われる。
【0057】
図13は、トレース情報管理端末200の機能ブロック図である。
トレース情報管理端末200は、ユーザインターフェース処理部210、データ処理部280、ネットワーク通信部240、近距離無線通信部242、有線通信部244およびデータ格納部250を含む。ユーザインターフェース処理部210は、マウスやタッチパネルなどを介してユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインターフェース処理を担当する。ネットワーク通信部240は、ネットワークを介した通信処理を担当する。近距離無線通信部242は、近距離無線による通信処理を担当する。有線通信部244は、有線による通信処理を担当する。データ格納部250は各種データを格納する。データ処理部280は、ネットワーク通信部240と近距離無線通信部242と有線通信部244により取得されたデータおよびデータ格納部250に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部280は、ユーザインターフェース処理部210、ネットワーク通信部240、近距離無線通信部242、有線通信部244およびデータ格納部250のインターフェースとしても機能する。トレース情報管理端末200は、図形コードリーダ300、RFIDリーダ302、図形コードプリンタ306およびRFIDライタ308と近距離無線あるいは有線によって通信可能である。また、トレース情報管理端末200は、
図16に関連して説明するように、情報入力端末304と近距離無線あるいは有線によって通信可能である。このように、トレース情報管理システムは、トレース情報管理端末200、図形コードリーダ300、RFIDリーダ302、情報入力端末304、図形コードプリンタ306およびRFIDライタ308を含むことができる。
【0058】
ユーザインターフェース処理部210は、ユーザの操作によってデータを入力する受付部220とユーザへ提供するデータを出力する出力部230を有する。
【0059】
データ処理部280は、URL取得部282、入荷管理部284、生産記録データ生成部286、URL記録部288および暗号化/復号部290を有する。
URL取得部282は、原材料または部品の生産記録データURLを取得する。入荷管理部284は、原材料または部品の入荷状況をを管理する。生産記録データ生成部286は、製品の生産記録データを生成する。URL記録部288は、製品の生産記録データURLを記録媒体に記録する。暗号化/復号部290は、各種データを暗号化し、暗号化されている各種データを復号する。
【0060】
生産記録データ生成部286は、番号設定部260、URL生成部262、URL設定部264、入荷日検出部266、入荷日設定部268および製造日設定部270を有する。
番号設定部260は、製品の生産記録データに個体/ロット番号を設定する。URL生成部262は、製品の生産記録データURLを生成する。URL設定部264は、製品の生産記録データに原材料または部品の生産記録データURLを設定する。入荷日検出部266は、入荷管理データから原材料または部品の入荷日を検出する。入荷日設定部268は、製品の生産記録データに原材料または部品の入荷日を設定する。製造日設定部270は、製品の生産記録データに製品の製造日を設定する。
【0061】
データ格納部250は、URL記憶部252、入荷管理データ記憶部254、テンプレート記憶部256および生産記録データ記憶部258を有する。
URL記憶部252は、生産記録データURLを記憶する。入荷管理データ記憶部254は、入荷管理データを記憶する。テンプレート記憶部256は、製品の生産記録データのテンプレートを記憶する。テンプレートは、製品の生産記録データのベースとなる情報である。生産記録データ記憶部258は、生産記録データを記憶する。
【0062】
図14は、生産記録データURLの収集方法の第1例を示す図である。
この例では、粒あん122に図形コード140が付されている。たとえばタブレット端末のようなトレース情報管理端末200に図形コードリーダ300が有線接続されている。図形コードリーダ300を粒あん122の図形コード140に近づけると、粒あん生産記録データURL132が読み取られ、トレース情報管理端末200に入力される。
【0063】
また、丸もち123にRFタグ142が付されている。トレース情報管理端末200にRFIDリーダ302が有線接続されている。RFIDリーダ302を粒あん122のRFタグ142に近づけると、粒あん生産記録データURL132が読み取られ、トレース情報管理端末200に入力される。このようにして、製造現場で使用される原材料または部品の生産記録データURLが読み込まれ、トレース情報管理端末200に入力される。この後、たとえば事務所においてトレース情報管理端末200により製品の生産記録データの生成が行われる。
【0064】
図15は、生産記録データURLの収集方法の第2例を示す図である。
この例では、図形コードリーダ300が単体で、粒あん生産記録データURL132を読み取り、それを保持する。また、RFIDリーダ302が単体で、丸もち生産記録データURL133を読み取り、それを保持する。
【0065】
この後、図形コードリーダ300とRFIDリーダ302をたとえば事務所に移し、パーソナルコンピュータなどのトレース情報管理端末200に近づける。図形コードリーダ300に保持されている粒あん生産記録データURL132は、無線LAN通信、BluetoothやNFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信でトレース情報管理端末200に伝送される。同様に、RFIDリーダ302に保持されている丸もち生産記録データURL133も、近距離無線通信でトレース情報管理端末200に伝送される。そして、トレース情報管理端末200で製品の生産記録データの生成が行われる。
【0066】
図16は、生産記録データURLの収集方法の第3例を示す図である。
第2例の場合と同様に、図形コードリーダ300が単体で、粒あん生産記録データURL132を読み取り、それを保持する。また、RFIDリーダ302が単体で、丸もち生産記録データURL133を読み取り、それを保持する。
【0067】
そして、図形コードリーダ300に保持されている粒あん生産記録データURL132は、たとえばスマートフォンなどの情報入力端末304に近距離無線通信で伝送される。また、RFIDリーダ302に保持されている丸もち生産記録データURL133も、情報入力端末304に近距離無線通信で伝送される。
【0068】
この後、情報入力端末304をたとえば事務所に移して、情報入力端末304に保持されている粒あん生産記録データURL132と丸もち生産記録データURL133が、情報入力端末304からトレース情報管理端末200に近距離無線通信で伝送される。
【0069】
図17は、入荷管理データの例を示す図である。
入荷管理データは、たとえばテーブル形式である。入荷管理データには、入荷品ごとのレコードが設けられる。また、入荷管理データは、入荷日、生産記録データURLおよびダウンロードテスト結果のカラムを有する。入荷日は、入荷して入荷管理データに登録を行った当日の日付である。入荷管理データでは、入荷品を特定するために生産記録データURLを用いる。ダウンロードテスト結果は、生産記録データURLからの生産記録データのダウンロードが可能であるか否かのテストに結果を示す。ダウンロードテストが成功した場合には、その入荷品は適合品として在庫され、いずれ製造に使用される。ダウンロードテストが失敗した場合、つまり正しく生産記録データURLに生産記録データが格納されていない場合には、トレーサビリティが確保できないので、その入荷品は不適合品として別に管理し製造に使用されないようにする。ダウンロードテストでは、実際に生産記録データURLにアクセスして、生産記録データをダウンロードする処理を実行する。エラーが発生せずにダウンロード処理が成功して、生産記録データの全体を受信できた場合には、ダウンロードテストの結果が成功となる。エラーが発生してダウンロード処理が失敗し、生産記録データの一部または全体を受信できなかった場合には、ダウンロードテストの結果が失敗となる。たとえば、生産記録データが生産記録データURLに格納されていない場合には、ダウンロードテストの結果が失敗となる。
【0070】
図18は、トレース情報管理端末200における原材料または部品の入荷処理の過程を示すフローチャートである。
URL取得部282は、たとえば
図14~
図16で説明した収集方式で、粒あん生産記録データURL132または丸もち生産記録データURL133を取得する(S10)。
【0071】
粒あん生産記録データURL132を取得した場合には、ネットワーク通信部240は、粒あん生産記録データURL132にアクセスして、粒あん生産記録データをダウンロードできるか否かのテストを行う。また、丸もち生産記録データURL133を取得した場合には、ネットワーク通信部240は、丸もち生産記録データURL133にアクセスして、丸もち生産記録データをダウンロードできるか否かのテストを行う(S12)。入荷管理部284は、入荷管理データにレコードを追加して、入荷日と生産記録データURLとダウンロードテスト結果を登録する(S14)。
【0072】
図19は、お汁粉121の生産記録データ編集画面610の例を示す図である。
お汁粉121の生産記録データ編集画面610は、お汁粉121の生産記録データを生成する際にトレース情報管理端末200のディスプレイに表示される。
【0073】
事業者IDの項目には、食品工場111に割り当てられている所定の事業者IDが表示され、変更は受け付けられない。個体/ロット番号の項目には、たとえば自動的に連続した番号が割り当てられる。ただし、作業者が入力し直して、変更することができる。事業者名の項目は、食品工場111の事業者名「aaa」が表示され、変更は受け付けられない。
【0074】
品目の項目には、「お汁粉」が表示され、原材料1の項目には、「粒あん」が表示され、原材料2の項目には、「丸もち」が表示される。これらの項目のデータ値についても、変更は受け付けられない。原材料1に対応して、原材料1URLボタン614が表示され、原材料2に対応して、原材料2URLボタン616が表示される。原材料1URLボタン614にタッチすると、使用された粒あん122の粒あん生産記録データURL132からダウンロードされた粒あん生産記録データが表示される。また、原材料2URLボタン616にタッチすると、使用された丸もち123の丸もち生産記録データURL133からダウンロードされた丸もち生産記録データが表示される。作業者は、使用した原材料又は部品の生産記録データを見て、誤りがないか確認することができる。
【0075】
粒あん入荷日入力領域618には、入荷段階で入荷管理データに登録された粒あん122の入荷日が自動的に設定される。丸もち入荷日入力領域620には、入荷段階で入荷管理データに登録された丸もち123の入荷日が自動的に設定される。製造日には、生産記録データ編集画面610を表示させている当日の日付が自動的に設定される。粒あん入荷日、丸もち入荷日および製造日の日付は、作業者が入力し直して、変更することができる。出荷日は、空欄になっている。作業者が、出荷日を入れる。製造日の翌日に出荷するルールがあれば、製造日の翌日の日付を自動的に設定するようにしてもよい。作業者が確定ボタン626にタッチすると、生産記録データ編集画面610に表示されている各項目のデータ値によってお汁粉121の生産記録データが確定する。作業者が取消ボタン628にタッチすると、生産記録データ編集画面610に表示されている各項目のデータ値は破棄される。
【0076】
出荷日の設定ルールがある場合にはすべての項目を自動的に確定させて、自動的に生産記録データを生成することも可能である。この場合には、生産記録データ編集画面610による編集を行わなくてもよい。また、複数の製品に対して、それぞれの生産記録データを生成する場合、2つ目以降の生産記録データは、個体/ロット番号以外同じデータ値を用いればよいので、2つ目以降はシーケンシャルな個体/ロット番号を割り当てて、自動的に生成することが可能である。
【0077】
図20は、お汁粉121の生産記録データのテンプレートの例を示す図である。
お汁粉121の生産記録データのテンプレートには、変更されない所定の内容が予め設定されている。上述したお汁粉121の生産記録データ編集画面610は、お汁粉121の生産記録データのテンプレートに予め設定されている項目名、データ型およびデータ値に基づいて表示される。また、お汁粉121の生産記録データ編集画面610で受け付けたデータ値は、テンプレートの空欄に設定され、それによりお汁粉121の生産記録データが完成する。
【0078】
上述したとおり、個体/ロット番号のデータ値には、たとえば自動的に連続した番号が付けられる。原材料1の生産記録データURLには、粒あん容器の図形コード140から読み取られた粒あん生産記録データURL132(たとえば「https://bbb.xxx/trace/0122」)が設定される。原材料2の生産記録データURLには、丸もち容器のRFタグ142から読み取られた丸もち生産記録データURL133(たとえば「https://ccc.xxx/trace/0123」)が設定される。
【0079】
粒あん入荷日のデータ値には、入荷管理データから得た粒あん122の入荷日が設定される。丸もち入荷日のデータ値には、入荷管理データから得た丸もち123の入荷日が設定される。製造日のデータ値には、製造当日の日付が設定され、出荷日のデータ値には、上述の編集画面で受け付けられた日付が設定される。
【0080】
図21は、トレース情報管理端末200における生産記録データ発行処理の過程を示すフローチャートである。
URL取得部282は、たとえば
図14~
図16で説明した方式で、粒あん生産記録データURL132と丸もち生産記録データURL133を取得する(S20)。
【0081】
ネットワーク通信部240は、取得された粒あん生産記録データURL132にアクセスして、粒あん生産記録データをダウンロードできるか否かのテストを行う。粒あん生産記録データをダウンロードできなかった場合(つまりダウンロード処理がエラーになった場合)には、出力部230において粒あん生産記録データをダウンロードできない旨の警告を出力し、生産記録データの発行を行わない。ネットワーク通信部240は、取得された丸もち生産記録データURL133にアクセスして、丸もち生産記録データをダウンロードできるか否かのテストを行う(S22)。丸もち生産記録データをダウンロードできなかった場合(つまりダウンロード処理がエラーになった場合)には、出力部230において粒あん生産記録データをダウンロードできない旨の警告を出力し、生産記録データの発行を行わない。
【0082】
生産記録データ生成部286は、書き換え可能なメモリ領域に、テンプレート記憶部256に記憶されているお汁粉生産記録データのテンプレートを読み込む(S24)。以下では、書き換え可能なメモリ領域に読み込まれたお汁粉生産記録データのテンプレートを更新する。番号設定部260は、たとえばシーケンシャルな個体/ロット番号を割り当てて、お汁粉生産記録データのテンプレートにおける個体/ロット番号のデータ値のフィールドに設定する(S26)。
【0083】
URL設定部264は、取得された粒あん生産記録データURL132をお汁粉生産記録データのテンプレートにおける原材料1の生産記録データURLのフィールドに設定し、取得された丸もち生産記録データURL133をお汁粉生産記録データのテンプレートにおける原材料2の生産記録データURLのフィールドに設定する(S28)。
【0084】
入荷日検出部266は、粒あん生産記録データURL132を検索キーとして入荷管理データを検索し、粒あん入荷日を検出する。そして、入荷日設定部268は、検出された粒あん入荷日を、お汁粉生産記録データのテンプレートにおける粒あん入荷日のデータ値のフィールドに設定する。また、入荷日検出部266は、丸もち生産記録データURL133を検索キーとして入荷管理データを検索し、133入荷日を検出する。そして、入荷日設定部268は、検出された丸もち入荷日を、お汁粉生産記録データのテンプレートにおける丸もち入荷日のデータ値のフィールドに設定する(S30)。
【0085】
製造日設定部270は、お汁粉生産記録データのテンプレートにおける製造日のデータ値のフィールドに今日の日付を設定する(S32)。
【0086】
出力部230は、お汁粉生産記録データのテンプレートに基づいて、お汁粉121の生産記録データ編集画面を生成し、ディスプレイに表示する。受付部220は、お汁粉121の生産記録データ編集画面における編集、つまり変更可能なデータ値の入力を受け付ける(S34)。なお、受付部220が原材料1URLボタン614のタッチを受け付けた場合には、出力部230は、S22でダウンロードされた粒あん生産記録データをディスプレイに表示する。また、受付部220が原材料2URLボタン616のタッチを受け付けた場合には、出力部230は、S22でダウンロードされた丸もち生産記録データをディスプレイに表示する。
【0087】
受付部220が取消ボタン628のタッチを受け付けた場合には、処理を中断して終了する。受付部220が確定ボタン626のタッチを受け付けた場合には、URL生成部262は、お汁粉生産記録データURL(たとえば「https://aaa.xxx/trace/0121」)を生成する(S36)。なお、「https://aaa.xxx/trace/」は、食品工場111において生産されるお汁粉121に関して共通である。「0121」は、お汁粉121の個体/ロット番号である。
【0088】
ネットワーク通信部240は、お汁粉生産記録データURLに従ってお汁粉生産記録データをアップロードする(S38)。つまり、書き換え可能なメモリ領域に読み込まれたお汁粉生産記録データのテンプレートを更新することによって生成されたお汁粉生産記録データが、お汁粉生産記録データURLが示すWEBサーバ400aの格納位置に格納される。なお、お汁粉生産記録データURLは、事業者と個体/ロット番号の組み合わせによって一意に定まる。個体番号を使用している場合には、お汁粉121の個体毎に異なる領域に、それぞれのお汁粉生産記録データが格納される。ロット番号を使用している場合には、同じロットで生産された各お汁粉121について共通の領域に、お汁粉生産記録データが格納される。
【0089】
URL記録部288は、お汁粉生産記録データURLを、お汁粉121に付される記録媒体に記録する(S40)。記録媒体が図形コード140であれば、URL記録部288は、図形コードプリンタ306にお汁粉生産記録データURLを伝送し、図形コードプリンタ306は、お汁粉生産記録データURLを図形コード形式に従って変換された図形コード140を、記録媒体として使用されるシールなどに印刷する。あるいは、図形コードプリンタ306は、製品に直接印刷してもよい。そして、そのシールがお汁粉121の容器に貼り付けられる。記録媒体がRFタグ142であれば、URL記録部288は、RFIDライタ308にお汁粉生産記録データURLに伝送し、RFIDライタ308は、RFIDの方式に従って、お汁粉生産記録データURLをRFタグ142に書き込む。そして、そのRFタグ142がお汁粉121の容器に貼り付けられる。あるいは、お汁粉121の容器に予め貼り付けられているRFタグ142に対して書き込みが行われるようにしてもよい。
【0090】
以上、食品工場111における入荷管理と生産記録データの発行の例を示したが、製あん工場112、製糖工場115およびもち製造工場113においても同様に入荷管理と生産記録データの発行を行うことができる。また、小豆農場114、もち米農場116およびサトウキビ農場117においても同様に生産記録データの発行を行うことができる。つまり、食品工場111、製あん工場112、製糖工場115、もち製造工場113、小豆農場114、もち米農場116およびサトウキビ農場117が、それぞれ上述したトレース情報管理システムを導入して運用することによって、お汁粉121に関して、中間製品である粒あん122、丸もち123および砂糖125のみならず、元々の原材料である小豆124、サトウキビ127およびもち米126に至るまで、生産記録データをトレースすることができる。上述したように、生産記録データの発行は自動化が可能であるので、様々な製品に関して広域且つ多岐に渡る生産記録データのトレースを実現できるようになる。
【0091】
トレース情報管理システムでは、原材料又は部品の生産記録データをトレース可能にする製品の生産記録データを簡単に生成できる。
【0092】
また、トレース情報管理システムでは、製品の生産記録データをアップロードした後に、製品の生産記録データURLを記録媒体に記録するので、製品の生産記録データの格納状態を保証しやすくできる。したがって、トレーサビリティがより確実になる。
【0093】
また、トレース情報管理システムでは、原材料又は部品の生産記録データをダウンロードできることを確認した後に、製品の生産記録データURLを記録媒体に記録するので、原材料又は部品の生産記録データの格納状態を保証しやすくできる。したがって、トレーサビリティがより確実になる。
【0094】
また、トレース情報管理システムでは、原材料又は部品の生産記録データをダウンロードできることを確認した後に、原材料又は部品の生産記録データURLと原材料又は部品の入荷日とを対応付けて入荷管理データに登録するので、トレースできない原材料又は部品を排除することができる。したがって、トレーサビリティがより確実になる。
【0095】
[変形例]
ネットワークは、インターネットに限らない。ネットワークは、LAN環境におけるイントラネットなどであってもよい。WEBサーバに代えて企業内サーバを用いるようにしてもよい。
【0096】
ネットワークを介して伝送されるデータを暗号化するようにしてもよい。たとえば、トレース情報管理端末200において送信するデータを、暗号化/復号部290で暗号化してもよい。また、トレース情報管理端末200において受信した暗号データを、暗号化/復号部290で復号してもよい。トレース情報管理端末200は、暗号化/復号部290において、データ格納部250に格納されるデータの全部または一部を暗号化してから格納するようにしてもよい。また、暗号化/復号部290において、データ格納部250から取り出される暗号データを復号してから、データ処理を行うようにしてもよい。
【0097】
生産記録データを記憶する装置(たとえば、WEBサーバや企業内サーバ)およびトレース情報管理端末200におけるデータの格納方式も限定されない。一般的なデータベース方式以外の方式でデータを格納してもよい。
【0098】
トレース情報管理システムを適用可能な製品の分野は限定されない。工業製品の全般に適用可能である。代表的な例では、機械製品、電気製品、家電製品、電子機器、記録媒体、化学製品、石油製品や紙製品などに適用可能である。また、食肉製品、魚肉製品、菓子製品、麺類、調味料、飲料品や酒類などの食料製品にも適用可能である。さらには、繊維製品、衣料製品、皮革製品、木製品、宝飾製品およびタバコ製品などにも適用可能である。
【0099】
実施形態においては、原材料または部品から製品の製造する過程から消費者に製品が渡るまでを例にして、原材料又は部品の生産記録データをトレース可能にする事例を説明した。実施形態で説明した技術は、この事例以外に様々なシーンに適用することが可能である。
【0100】
たとえば、車やバッテリーの利用者を変えるカーリース/バッテリーリース等に適用することができる。より詳細には、
図1における複数の工場を夫々利用者に置き換え、生産記録データを利用状況データに置き換えることで、当該車体やバッテリーの現在の利用者が、過去に当該車体やバッテリーを利用していた利用者の使用状況をトレース情報として適宜閲覧することができる。
【0101】
たとえば電気自動車を最終製品とする場合、電気自動車を提供する自動車メーカーは、二次電池を部品として使用して製品である電気自動車を生産する。二次電池を提供する電池メーカーは、正極材料と負極材料を原材料として使用し、更にセパレータを部品として使用して製品である二次電池を生産する。また、正極材料メーカーは、正極材料を生産し、負極材料メーカーは、負極材料を生産し、セパレータメーカーは、セパレータを生産する。二次電池を、最終製品ととらえることもできる。
【0102】
自動車メーカーは、電気自動車に付される記録媒体に電気自動車生産記録データが格納されたサーバのIP(Internet Protocol)アドレスならびにフォルダパスを記録するとともに、電気自動車生産記録データを自動車メーカーのWEBサーバにアップロードする。電池メーカーは、二次電池に付される記録媒体に二次電池生産記録データが格納先されたサーバのIPアドレスならびにフォルダパスを記録するとともに、二次電池生産記録データを電池メーカーのWEBサーバにアップロードする。正極材料メーカーは、正極材料の容器に付される記録媒体に正極材料生産記録データが格納されたサーバのIPアドレスならびにフォルダパスを記録するとともに、正極材料生産記録データを正極材料メーカーのWEBサーバにアップロードする。負極材料メーカーは、負極材料の容器に付される記録媒体に負極材料生産記録データが格納されたサーバのIPアドレスならびにフォルダパスを記録するとともに、負極材料生産記録データを負極材料メーカーのWEBサーバにアップロードする。セパレータメーカーは、セパレータの容器に付される記録媒体に負極材料生産記録データが格納されたサーバのIPアドレスとフォルダパスパスを記録するとともに、セパレータ生産記録データをセパレータメーカーのWEBサーバにアップロードする。
【0103】
実施形態でお汁粉121、粒あん122、丸もち123、小豆124、砂糖125、サトウキビ127およびもち米123の適用例を示して説明した技術を、電気自動車、二次電池、正極材料、負極材料およびセパレータに適用することが可能である。このようにすれば、電気自動車を購入した消費者は、ユーザ端末500を使用して電気自動車に付された記録媒体から電気自動車生産記録データが格納されたIPアドレスとフォルダパスを読み取る動作を行って、トレース情報画面において、電気自動車生産記録データ、二次電池生産記録データ、正極材料生産記録データ、負極材料生産記録データおよびセパレータ生産記録データを閲覧することができる。また、電気自動車を転売した場合に、新たな電気自動車の所有者も同様に、これらの生産記録データを閲覧することができる。
【0104】
二次電池は、電気自動車から取り外され、他の装置(たとえば、ストレージ装置)に転用されることもある。中古製品として流通される二次電池についても、トレーサビリティは確保される。つまり、中古市場の関係者や転用装置の所有者は、ユーザ端末500を使用して二次電池に付された記録媒体から二次電池生産記録データURLを読み取る動作を行って、トレース情報画面において、二次電池生産記録データ、正極材料生産記録データ、負極材料生産記録データおよびセパレータ生産記録データを閲覧することができる。
【0105】
生産記録データに記録される項目は、上述の例に限定されない。一般的には、製品、原材料や部品の品質に関連する情報が記録されることが考えられるが、その他の情報を記録することも可能である。
【0106】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0107】
100 消費者、111 食品工場、112 製あん工場、113 もち製造工場、114 小豆農場、115 製糖工場、116 もち米農場、117 サトウキビ農場、121 お汁粉、122 粒あん、123 丸もち、124 小豆、125 砂糖、126 もち米、127 サトウキビ、131 お汁粉生産記録データURL、132 粒あん生産記録データURL、133 丸もち生産記録データURL、134 小豆生産記録データURL、135 砂糖生産記録データURL、136 もち米生産記録データURL、137 サトウキビ生産記録データURL、140 図形コード、142 RFタグ、200 トレース情報管理端末、210 ユーザインターフェース処理部、220 受付部、230 出力部、240 ネットワーク通信部、242 近距離無線通信部、244 有線通信部、250 データ格納部、252 URL記憶部、254 入荷管理データ記憶部、256 テンプレート記憶部、258 生産記録データ記憶部、260 番号設定部、262 URL生成部、264 URL設定部、266 入荷日検出部、268 入荷日設定部、270 製造日設定部、280 データ処理部、282 URL取得部、284 入荷管理部、286 生産記録データ生成部、288 URL記録部、290 暗号化/復号部、300 図形コードリーダ、302 RFIDリーダ、304 情報入力端末、306 図形コードプリンタ、308 RFIDライタ、400 WEBサーバ、500 ユーザ端末、510 ユーザインターフェース処理部、520 受付部、530 出力部、532 生産記録データ出力部、540 ネットワーク通信部、542 近距離無線通信部、544 RFIDリーダ、546 カメラ、550 データ格納部、580 データ処理部、582 URL取得部、584 ウィンドウ制御部、602 お汁粉生産記録データウィンドウ、604 粒あん生産記録データウィンドウ、606 小豆生産記録データウィンドウ、610 生産記録データ編集画面、612 個体/ロット番号入力領域、614 原材料1URLボタン、616 原材料2URLボタン、618 粒あん入荷日入力領域、620 丸もち入荷日入力領域、622 製造日入力領域、624 出荷日入力領域、626 確定ボタン、628 取消ボタン、630 粒あんボタン、632 丸もちボタン、634 小豆ボタン、636 砂糖ボタン