(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000630
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】回路基板及び高周波モジュール
(51)【国際特許分類】
H01P 5/08 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
H01P5/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101566
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】318006365
【氏名又は名称】JRCモビリティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】石村 直敬
(72)【発明者】
【氏名】小田 康明
(57)【要約】
【課題】本開示は、任意の層間の厚みを有する回路基板において、高周波信号を給電可能にすることを目的とする。
【解決手段】本開示は、誘電体基板に配置されている第1の導体線路と、前記第1の導体線路の配置されている誘電体基板を貫通するビア導体と、誘電体基板のうちの前記第1の導体線路とは異なる面に配置され、前記ビア導体と接続されている第2の導体線路と、前記ビア導体の周囲に配置され、前記ビア導体の貫通する誘電体基板と同じ誘電体基板を貫通する複数の貫通導体と、前記第1の導体線路及び前記第2の導体線路の少なくとも一方に接続されている整合器と、を備える回路基板である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体基板に配置されている第1の導体線路と、
前記第1の導体線路の配置されている誘電体基板を貫通するビア導体と、
誘電体基板のうちの前記第1の導体線路とは異なる面に配置され、前記ビア導体と接続されている第2の導体線路と、
前記ビア導体の周囲に配置され、前記ビア導体の貫通する誘電体基板と同じ誘電体基板を貫通する複数の貫通導体と、
前記第1の導体線路及び前記第2の導体線路の少なくとも一方に接続されている整合器と、
を備える回路基板。
【請求項2】
前記複数の貫通導体は、前記ビア導体を中心とする同心円上に配置されている、
請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1の導体線路の配置されている第1の誘電体基板と前記第2の導体線路の配置されている第2の誘電体基板との間に第3の誘電体基板を備え、
前記同心円と前記第1の導体線路又は前記第2の導体線路との重なる位置に、前記第3の誘電体基板のみを貫通する複数の貫通導体を備える、
請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1の導体線路の配置されている第1の誘電体基板と前記第2の導体線路の配置されている第2の誘電体基板との間に第3の誘電体基板を備え、
前記第3の誘電体基板の前記第1の導体線路側に配置されている導体及び前記第3の誘電体基板の前記第2の導体線路側に配置されている導体は、前記ビア導体の配置されている位置に、導体の配置されていないパターン抜き部を備え、
前記パターン抜き部の内径と前記ビア導体の直径との差が、前記回路基板の製造誤差よりも大きい、
請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第3の誘電体基板に形成されている前記パターン抜き部と、前記第1の誘電体基板及び前記第2の誘電体基板を貫通する複数の貫通導体と、が重なっている、
請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
同じ誘電体基板を貫通する前記複数の貫通導体は、前記ビア導体を中心とする点対称に配置されている、
請求項1から5のいずれかに記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1の導体線路、前記第2の導体線路及び前記ビア導体を複数備え、
前記第1の導体線路又は前記第2の導体線路を用いて、誘電体基板の同一面に複数のアンテナ素子が構成され、
前記複数のアンテナ素子の間隔が、各アンテナ素子の送信波長又は受信波長の一波長未満である、
請求項1から6のいずれかに記載の回路基板。
【請求項8】
前記送信波長又は前記受信波長は、ミリ波帯に含まれる波長である、
請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の回路基板を用いた高周波モジュールであって、
前記第1の導体線路又は前記第2の導体線路を用いたアンテナ素子と、
前記アンテナ素子へ供給する高周波信号を生成する信号処理部と、
を備え、
前記ビア導体は、前記信号処理部からの高周波信号を前記アンテナ素子へ給電する、
高周波モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路基板における層間給電技術に関する。
【背景技術】
【0002】
回路基板の反対面に給電する場合、単一のビア(via)導体を用いて給電するのが一般的である。しかし、ミリ波帯のように電波が短い場合、高周波信号が回路基板の反対面に給電されにくい問題があった。
【0003】
この問題を解決するため、ミリ波帯の高周波信号の層間給電技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、ビア導体の長さを高周波信号の波長λに対して所定の範囲にすることで、ミリ波帯の高周波信号を給電可能にする。このため、特許文献1では、ビア導体の長さによって層間の厚みが制限される問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本開示は、任意の層間の厚みを有する回路基板において、高周波信号を給電可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の回路基板は、
誘電体基板に配置されている第1の導体線路と、
前記第1の導体線路の配置されている誘電体基板を貫通するビア導体と、
誘電体基板のうちの前記第1の導体線路とは異なる面に配置され、前記ビア導体と接続されている第2の導体線路と、
前記ビア導体の周囲に配置され、前記ビア導体の貫通する誘電体基板と同じ誘電体基板を貫通する複数の貫通導体と、
前記第1の導体線路及び前記第2の導体線路の少なくとも一方に接続されている整合器と、
を備える。
【0007】
本開示の高周波モジュールは、
本開示の回路基板を用いた高周波モジュールであって、
前記第1の導体線路又は前記第2の導体線路を用いたアンテナ素子と、
前記アンテナ素子へ供給する高周波信号を生成する信号処理部と、
を備え、
前記ビア導体は、前記信号処理部からの高周波信号を前記アンテナ素子へ給電する。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、ビア導体の周囲に複数の貫通導体が配置されている回路基板において、前記第1の導体線路及び前記第2の導体線路の少なくとも一方に整合器が配置されているため、任意の層間の厚みを有する回路基板においても高周波信号を給電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】回路基板の平面図であり、(a)は上面を示し、(b)は下面を示す。
【
図13】誘電体基板の第2層及び第3層にずれがある場合の回路基板の断面構成例である。
【
図14】誘電体基板の第2層及び第3層に形成するパターン抜き部の一例である。
【
図15】第2層及び第3層のパターン抜き部を拡大した場合の回路基板の断面構成例である。
【
図16】反対面への出力レベルの比較例であり、(a)はパターン抜き部を拡大しない場合を示し、(b)はパターン抜き部を拡大した場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0011】
(第1の実施形態)
図1及び
図2に、本実施形態の回路基板の一例を示す。本実施形態の回路基板は、誘電体基板11と、誘電体基板11の上面に配置されている導体線路12と、誘電体基板11の下面に配置されている導体線路14と、を備える。導体線路12及び14は、誘電体基板11を貫通するビア導体16で接続されている。
【0012】
本実施形態では、誘電体基板11が第1層11-1から第4層11-4を備え、導体線路12が第1層11-1の上面に配置され、導体線路14が第4層11-4の下面に配置されている例を示す。導体線路12及び14は、それぞれ第1及び第2の導体線路として機能する。第1層11-1及び第4層11-4は、それぞれ第1及び第2の誘電体基板として機能する。
【0013】
導体線路12及び14の少なくともいずれかは、アンテナ素子に接続されているか、或いはアンテナ素子に用いられている。例えば、導体線路12は部品実装面に配置されている給電線路として機能し、導体線路14はアンテナ素子として機能し、ビア導体16は給電導体として機能する。これにより、部品実装面からその反対面に配置されているアンテナ素子に給電するアンテナ基板を構成することができる。このような構成では、ミリ波帯のように電波が短い場合、ビア導体16のみでは導体線路12からの高周波信号が導体線路14に給電されにくい。
【0014】
本実施形態の回路基板は、
図3に示すように、ビア導体16の周囲に配置され、誘電体基板11を貫通する複数の貫通導体20を備える。複数の貫通導体20は、ビア導体16を中心とする点対称に配置されている。このように、本開示は、ビア導体16の周囲に複数の貫通導体20を配置することによる、同軸ケーブルを模した構造を採用する。これにより、本開示の回路基板は、給電のための導波路を確保し、同軸ケーブル形状を有する給電用変換器として機能させることができる。
【0015】
例えば、
図4に示すように、6本の貫通導体22~24、26~28が、ビア導体16を中心とする半径φ
20の同心円上に、ビア導体16を囲むように配置されている。貫通導体22~24、26~28は、ビア導体16と同様に、第1層11-1から第4層11-4の全てを貫通する。そのため、貫通導体22~24、26~28は、半径φ
20の同心円上のうち、導体線路12と重ならない位置に配置されている。貫通導体22~24の間隔及び貫通導体26~28の間隔は、任意であるが、例えば、ビア導体16を中心とする点対称になるように、等しい間隔で配置されている。
【0016】
例えば、
図5に示すように、8本の貫通導体21~28が、ビア導体16を中心とする半径φ
20の同心円上に、ビア導体16を囲むように配置されている。
図5の例では、導体線路12と重なる位置に配置されている複数の貫通導体21及び25を備える。この場合、貫通導体21及び25は、
図6に示すように、第1層11-1及び第4層11-4の間に配置されている第2層11-2及び第3層11-3のみを貫通させる。
【0017】
このように、本開示は、ビア導体16の周囲に複数の貫通導体を配置することで、給電のための導波路を確保する。本実施形態では、さらに、ビア導体16での高周波信号の伝送特性を調整するため、導体線路12及び14の延長線上に整合器12M及び14Mを備える。本開示の回路基板は、ビア導体16での高周波信号の伝送特性を調整するため、整合器12M及び14Mの長さ、給電元の導体線路12の線路幅の調整、給電先の導体線路14の線路幅の調整を行う。これにより、本開示は、ビア導体16を用いた反対面への給電を行うことを可能にする。
【0018】
図7に、本実施形態の貫通導体の配置例を示す。この例では、導体線路12に沿って貫通導体31及び32が配置され、整合器12M及び14Mの周囲に貫通導体33~35が配置されている。
図8及び
図9に、B-B’断面構成及びC-C’断面構成の一例を示す。貫通導体33~35は、
図8に示すように、誘電体基板11の第1層11-1から第4層11-4までを貫通する。貫通導体32は、
図9に示すように、誘電体基板11の第1層11-1及び第4層11-4のみを貫通する。貫通導体31も、貫通導体32と同様に、誘電体基板11の第1層11-1及び第4層11-4のみを貫通する。
【0019】
以上説明したように、本実施形態の回路基板は、ビア導体16の周囲に複数の貫通導体を配置することで同軸ケーブル形状の変換器を構成し、導体線路12及び14に整合器12M及び14Mを設けている。これにより、本実施形態の回路基板は、任意の層間の厚みを有する回路基板に対し、高周波信号を給電することができる。
【0020】
ここで、本実施形態では、導体線路12及び14の両方に整合器12M及び14Mを備える例を示したが、整合器12M及び14Mの両方を備える必要はなく、整合器12M及び14Mのいずれか一方であっても本開示の作用・効果が得られる。
【0021】
なお、本実施形態では回路基板が部品実装面からその反対面に給電する例を示したが、本開示はビア導体16を用いて高周波信号を給電する任意の回路基板に適用することができる。例えば、後述するように、誘電体基板11の両面にアンテナ素子が形成されていてもよい。
【0022】
また、本実施形態では、ビア導体16及び貫通導体22~24、26~28が第1層11-1から第4層11-4までを貫通する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、導体線路12及び14は異なる任意の面に配置することが可能であり、ビア導体16は導体線路12と14を接続可能な任意の長さでありうる。そのため、ビア導体16及び貫通導体22~24、26~28は同じ誘電体基板を貫通していればよく、例えば第1層11-1から第3層11-3までを貫通し、第4層11-4を貫通しない構成であってもよい。この場合、貫通導体21及び25は第2層11-2のみを貫通する。
【0023】
本実施形態では誘電体基板11の一例として、第1層~第4層の4つの層を備える例を示すが、本開示の回路基板に備わる誘電体基板の層の数は1以上の任意の数でありうる。例えば、第1層11-1と第4層11-4の間に配置されている誘電体基板は3層以上であってもよい。この場合、第1層11-1と第4層11-4の間に配置されている3層以上の誘電体基板が第3の誘電体基板として機能し、貫通導体21及び25は、第3の誘電体基板のうちの任意の数の誘電体基板を貫通する。
【0024】
(第2の実施形態)
第1の実施形態で説明したビア導体16を配置する場合、第1層11-1~第4層11-4を作製し(
図10)、第2層11-2及び第3層11-3をプリプレグ13で張り合わせ、これらを貫通する貫通導体21及び25を形成する(
図11)。そして、第1層11-1から第4層11-4まで全てを張り合わせ、ビア導体16を配置する(
図12)。
【0025】
第2層11-2及び第3層11-3をプリプレグ13で張り合わせる前に、
図11に示すような、第2層11-2及び第3層11-3に、銅箔層などによる導体パターンが無い領域(パターン抜き部と称する)を形成する。例えば、第2層11-2の上面にパターン抜き部62-1を形成し、第2層11-2の下面及び第3層11-3の上面にパターン抜き部62を形成し、第3層11-3の下面にパターン抜き部62-4を形成する。また、第1層11-1から第4層11-4まで全てを張り合わせる前に、第1層11-1の下面にパターン抜き部61を形成し、第4層11-4の上面にパターン抜き部63を形成する。
【0026】
第1層11-1~第4層11-4を張り合わせる際に、第2層11-2及び第3層11-3にずれがある場合、
図13に示すように、第1層11-1の下面のパターン抜き部61と第2層11-2の上面のパターン抜き部62-1との間にずれΔPが生じ、第4層11-4の上面のパターン抜き部63と第3層11-3の下面のパターン抜き部62-4との間にずれΔPが生じる。このずれΔPにより、給電経路が歪になる。そこで、本実施形態の回路基板は、パターン抜き部62-1及び62-4の直径φ
62を拡大する。
【0027】
図14に、パターン抜き部62-1及び62-4の一例を示す。本実施形態では、パターン抜き部62-1及び62-4がビア導体16の直径に対して余裕をもって形成されている。例えば、パターン抜き部62-1及び62-4の内径φ
62とビア導体16の直径の差は、回路基板の製造誤差よりも大きい。パターン抜き部62-1及び62-4は、貫通導体22~24、26~28と重なっていてもよい。すなわち、パターン抜き部62-1及び62-4内に、貫通導体22~24、26~28の少なくとも一部又は全部が配置されていてもよい。この場合、
図15に示すように、貫通導体21及び25の位置がパターン抜き部62-1及び62-4に重なるため、貫通導体21及び25を配置しない。
【0028】
図16に、出力レベルの比較例を示す。
図16(a)は、第2層11-2及び第3層11-3に貫通導体21及び25を配置し、パターン抜き部62-1及び62-4を拡大しない場合を示す。
図16(b)は、パターン抜き部62-1及び62-4を拡大し、貫通導体21及び25を配置しない場合を示す。いずれの場合も、第1層11-1及び第4層11-4に対して第2層11-2及び第3層11-3を-200μm、-100μm、0μm、100μm、200μmずらした場合を示す。パターン抜き部62-1及び62-4を拡大しない場合、
図16(a)に示すように、出力レベルの差は約2dBであった。パターン抜き部62-1及び62-4を拡大した場合、
図16(b)に示すように、出力レベルの差は約0.6dBであった。
【0029】
したがって、パターン抜き部62-1及び62-4の直径φ62を拡大することで、第1層11-1~第4層11-4を張り合わせのずれに起因する給電経路の変形度合いを軽減することが出来る。その結果、層間張り合わせのずれに対する出力レベルのばらつきを大きく低減することができる。
【0030】
(第3の実施形態)
本開示のビア導体16は、反対面への給電が可能であることに加え、2分岐の分配器としても併用できる。そのため、本開示の回路基板は、アンテナの分配器に適用することができる。
【0031】
図17は、本実施形態のアンテナ基板の一例を示す。本実施形態のアンテナ基板は、導体線路12、14及びビア導体16を複数備え、導体線路12を用いて誘電体基板11の同一面に複数のアンテナ素子70が構成されている。各アンテナ素子70は、誘電体基板11を貫通するビア導体16を用いて誘電体基板11の反対面の導体線路14と接続されている。これにより、中央にビア導体16が配置されている中央給電のアレイアンテナが構成されている。
【0032】
本開示は、貫通導体22~24、26~28を同軸ケーブル形状に配置し、図示されていない反対の面に整合器14Mを配置することで、整合器を備えた給電線路により給電を行う。これにより、本実施形態では、2分岐用の給電器を省スペースで実現することができる。したがって、本開示は、アンテナ素子70の間隔D70を、アンテナ素子70の送受信波長λの一波長未満、例えばλ/2程度の狭い間隔で設計することが可能となる。
【0033】
以上において説明した本開示の回路基板は、部品実装面にMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)などの信号処理部が配置され、信号処理部からの高周波信号を導体線路12及び14に供給する、任意の高周波モジュールに適用することができる。
【0034】
信号処理部における処理は任意である。例えば、信号処理部は、高周波信号を生成し、これを用いてアンテナ素子を介した信号の送受信を行う。これにより、送受信モジュールを構成することができる。例えば、信号処理部は、レーダ用の送信波を生成して送信アンテナに供給し、受信アンテナで受信された対象物からの反射波を用いて対象物を検知する。これにより、レーダモジュールを構成することができる。このほか、本開示の高周波モジュールは、導体線路12及び14に高周波信号を供給する任意のモジュールでありうる。
【0035】
ここで、高周波信号は、24GHz、28GHz、36GHz、39GHz、60GHz、76GHz、79GHzなどのミリ波帯の高周波信号のほか、アンテナを用いて送受信可能な任意の周波数の高周波信号でありうる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本開示は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
11:誘電体基板
12、14:導体線路
13:プリプレグ
16:ビア導体
17、18:導体
19:グランド導体
20、21~28、31~35:貫通導体
41、42:ランド
61、62-1、62-4、63:パターン抜き部
70:アンテナ素子