(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063071
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】電子地図サービスシステム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173346
(22)【出願日】2021-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】521465452
【氏名又は名称】株式会社平凡社地図出版
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】前島 勝憲
(72)【発明者】
【氏名】原田 康介
(72)【発明者】
【氏名】中島 健太
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HB05
2C032HC26
2C032HC27
(57)【要約】
【課題】利用者に対して利便性を高めることができる電子地図サービスシステムを提供する。
【解決手段】電子地図サービスシステム1は、地図情報(第2レイヤ20-2の基本地図情報)を記憶する記憶手段(記憶部15)と、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤ(第3レイヤ20-3、第4レイヤ20-4、第5レイヤ20-5)を重ねて表示することが可能な表示手段(パーソナルコンピュータ5の制御部11、表示部13及び通信部14、プロジェクタ6、スクリーン7)とを備える。前記カテゴリの異なる複数のレイヤは、表示する画像(第3レイヤ20-3による気候区分の色23、第4レイヤ20-4による小麦分布のドット24、第5レイヤ20-5による水流の矢印25)の形状が異なる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を記憶する記憶手段と、
前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することが可能な表示手段と、
を備えることを特徴とする電子地図サービスシステム。
【請求項2】
前記カテゴリの異なる複数のレイヤは、表示する画像の形状が異なることを特徴とする請求項1に記載の電子地図サービスシステム。
【請求項3】
前記表示手段は、教育機関に設置され、前記地図情報を映像で表示する映像機器であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子地図サービスシステム。
【請求項4】
地図情報を表示する電子地図プログラムにおいて、
前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することを特徴とする電子地図プログラム。
【請求項5】
地図情報を表示する電子地図の表示方法において、
前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することを特徴とする電子地図の表示方法。
【請求項6】
前記複数のレイヤを組み合わせに対応する目次を表示することを特徴とする請求項5に記載の電子地図の表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子地図サービスシステムに係り、詳しくは利用者の利便性向上等を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、インターネット使用の拡大やGPS(Global Positioning System)受信機の普及などにより、これまで冊子などの印刷物の形態で提供されてきた地図などの地理情報がデジタルデータに変換されて提供されるようになった。デジタル化された代表的な地理情報の形態として、オンライン上で提供される電子地図サービスシステム、自動車に設置されるナビゲーションシステムなどがその例として挙げられる。
【0003】
このような電子地図を用いた技術の一例として、特許文献1に記載の電子地図サービスシステムは、地図データ生成部が、基本電子地図、衛星・航空写真地図、付加情報レイヤ等の複数のレイヤを重なり合うように表示するための地図データを生成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
引用文献1に記載の電子地図サービスシステムは、基本電子地図、衛星・航空写真地図等の地図のレイヤに、それぞれ同じカテゴリの複数のレイヤを重なるだけなので、表示内容が乏しく、利用者の利便性を高めることができなかった。
【0006】
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、利用者の利便性を高めることができる電子地図サービスシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明の電子地図サービスシステムは、地図情報を記憶する記憶手段と、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することが可能な表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明の電子地図サービスシステムは、請求項1に記載の電子地図サービスシステムであって、前記カテゴリの異なる複数のレイヤは、表示する画像の形状が異なることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明の電子地図サービスシステムは、請求項1または2に記載の請求項1に記載の電子地図サービスシステムであって、前記表示手段は、教育機関に設置され、前記地図情報を映像で表示する映像機器であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明の電子地図プログラムは、地図情報を表示する電子地図プログラムにおいて、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明の電子地図の表示方法は、地図情報を表示する電子地図の表示方法において、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明の電子地図の表示方法は、請求項5に記載の電子地図の表示方法であって、前記複数のレイヤを組み合わせに対応する目次を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することが可能になるので、利用者の利便性を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る電子地図サービスシステムの構成図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る電子地図サービスシステムの全体の動作を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る地図情報を示す説明図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る地図情報により表示される映像を示す説明図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る電子地図プログラムのしおり機能を示す説明図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る電子地図プログラムのしおり機能における表示方法の工夫を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施形態]
以下、
図1~
図4を参照して、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子地図サービスシステムの概略構成図である。
【0016】
図1に示すように、第1の実施形態に係る電子地図サービスシステム1は、当該電子地図サービスシステム1を管理、販売、提供を行う事業者の施設に設置される事業者サーバ2と、インターネット3と、教育機関10に設置されるサーバ4、パーソナルコンピュータ5、プロジェクタ6及びスクリーン7とから構成される。
【0017】
事業者サーバ2は、インターネット3を介して、教育機関10のサーバ4と通信を行う。事業者サーバ2は、利用者(例えば、教育機関10の関係者)との契約に基づいて、サーバ4に電子地図サービスアプリケーションソフトをダウンロードする。また、サーバ4に対して必要な更新情報のアップロードも行う。尚、電子地図サービスアプリケーションソフトのダウンロードの代わりに、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を通してサービスを提供することも可能である。
【0018】
サーバ4とパーソナルコンピュータ5は、ローカルインターネットにより接続されており、パーソナルコンピュータ5は、サーバ4から電子地図サービスアプリケーションソフトを利用するための端末用アプリケーションソフトをダウンロードしている。
【0019】
パーソナルコンピュータ5は、制御部11、入力部12、表示部13、通信部14、及び記憶部15を備える。
【0020】
制御部11は、パーソナルコンピュータ5の制御を行うものであり、入力部12、表示部13、通信部14、及び記憶部15と接続されている。
【0021】
入力部12は、利用者のキーボードやマウスによる操作に基づいて、操作入力データを制御部11に入力する。
【0022】
表示部13は、制御部11の制御に基づいて、モニタ等の映像表示手段に映像を表示するとともに、スピーカ等に音声を出力表示する。
【0023】
通信部14は、制御部11の制御に基づいて、サーバ4、プロジェクタ6等との通信を行う。
【0024】
記憶部15は、制御部11の制御に基づいて、電子地図サービスアプリケーションソフト等の記憶を行う。
【0025】
パーソナルコンピュータ5は、端末用アプリケーションソフトを用いて、サーバ4の電子地図サービスアプリケーションソフトにより生成された地図情報を受信し、地図情報を映像信号に変換してプロジェクタ6に送信する。プロジェクタ6は、パーソナルコンピュータ5から受信した映像信号を投射光に変換してスクリーン7に投射表示する。
【0026】
<第1の実施形態の作用>
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電子地図サービスシステムの全体の動作を示すフローチャートである。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る地図情報を示す説明図である。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る地図情報により表示される映像を示す説明図である。
【0027】
電子地図サービスシステムを利用する場合、前提として、サーバ4は、事業者サーバ2と契約を行い、事業者サーバ2から電子地図サービスアプリケーションソフトをダウンロードする。パーソナルコンピュータ5は、サーバ4から電子地図サービスアプリケーションソフトを利用するための端末用アプリケーションソフトをダウンロードする。尚、電子地図サービスアプリケーションソフトのダウンロードの代わりに、APIを通してサービスを提供することも可能である。
【0028】
学校等の教育機関10において、電子地図サービスシステムによる地図情報の表示を行う場合、まず、パーソナルコンピュータ5は、ステップS1において、利用者(例えば教師)の選択操作に基づいて、サーバ4に対して、使用する可能性のある地図情報(各種レイヤ)を要求する。
【0029】
すると、ステップS2において、サーバ4は、要求された地図情報をパーソナルコンピュータ5に送信する。
【0030】
これにより、ステップS3において、パーソナルコンピュータ5は、サーバ4から使用する可能性のある地図情報(各種レイヤ)を受信して、記憶部15に記憶する。
【0031】
この後、ステップS4において、パーソナルコンピュータ5は、利用者(例えば教師)の選択操作に基づいて、レイヤの選択処理を行う。この場合に選択されるレイヤは、基本地図情報のレイヤに加えて、カテゴリの異なる複数のレイヤを含むことが可能である。
【0032】
この後、ステップS5において、パーソナルコンピュータ5は、レイヤ統合処理として、基本地図情報のレイヤに、カテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示することで表示用地図情報を生成して、記憶部15に記憶する。
【0033】
この後、ステップS6において、パーソナルコンピュータ5は、記憶部15に記憶した表示用地図情報を読み出し、表示用地図情報を映像信号に変換し、通信部14を用いてプロジェクタ6に送信する。
【0034】
これにより、プロジェクタ6は、ステップS7において、パーソナルコンピュータ5から表示用地図情報による映像信号を受信し、ステップS8において、映像信号を投射光に変換してスクリーン7に投射表示する。
【0035】
次に、ステップS5におけるレイヤ統合処理を説明する。
図3において、レイヤ統合処理で使用される地図情報20は、複数のレイヤから構成されている。たとえば、下位から順に第1~第nまでのn枚のレイヤ20-1~20-nを有しているものとすると、第1レイヤ20-1は、背景21のレイヤであり、第2レイヤ20-2は、世界地図を線22で表す基本地図情報であり、第3レイヤ20-3は、地域の気候区分を色23で示すレイヤであり、第4レイヤ20-4は、小麦の分布をドット24で示すレイヤであり、第5レイヤ20-5は、水流を矢印25で示すレイヤであり、第6レイヤ20-6は、経線26a及び緯線26bで示すレイヤであり、…第nレイヤ20-nは、小麦の分布のラベル2nのレイヤである。
尚、第3レイヤ20-3は、地域で分割した複数の気候区分のレイヤとしてもよい。
【0036】
第3レイヤ20-3、第4レイヤ20-4及び第5レイヤ20-5は、それぞれカテゴリの異なる複数のレイヤである。
【0037】
図3に示すレイヤは、統合され
図4に示す表示用地図情報30となる。
図4において、表示用地図情報30には、第1レイヤ20-1による背景21、第2レイヤ20-2による世界地図の線22、第3レイヤ20-3による気候区分の色23、第4レイヤ20-4による小麦分布のドット24、第5レイヤ20-5による水流の矢印25、第6レイヤ20-6による経線26a及び緯線26b、第n-2レイヤによる気候区分のラベル2n-2、第n-1レイヤによる小麦の分布のラベル2n-1、第nレイヤ20-nによる水流のラベル2nが表示される。 表示用地図情報30は、プロジェクタ6によりスクリーン7に投射表示される。
尚、表示用地図情報30に表示する各種レイヤは、表示部13の表示用地図情報30の画像横に表示される操作部をマウスでクリックすることで、追加及び削除を実行できる。
【0038】
<第1の実施形態の纏め>
以下、このような本発明の第1の実施形態の構成及び作用を纏めて説明すると、電子地図サービスシステム1は、地図情報(第2レイヤ20-2の基本地図情報)を記憶する記憶手段(記憶部15)と、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤ(第3レイヤ20-3、第4レイヤ20-4、第5レイヤ20-5)を重ねて表示することが可能な表示手段(パーソナルコンピュータ5の制御部11、表示部13、及び通信部14、プロジェクタ6、スクリーン7)とを備える。
【0039】
前記カテゴリの異なる複数のレイヤは、表示する画像(第3レイヤ20-3による気候区分の色23、第4レイヤ20-4による小麦分布のドット24、第5レイヤ20-5による水流の矢印25)の形状が異なる。
【0040】
前記表示手段は、教育機関10に設置され、前記地図情報を映像で表示する映像機器である。
【0041】
このような構成の電子地図サービスシステム1によれば、地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤ(第3レイヤ20-3、第4レイヤ20-4、第5レイヤ20-5)を重ねて表示することが可能となるので、カテゴリに応じて地図情報のページを切替える必要が無くなり、利用者の利便性を非常に高めることができる。
【0042】
尚、以上の説明では、サーバ4に電子地図サービスアプリケーションソフトをダウンロードしたが、サーバ4を使用せず、電子地図サービスアプリケーションソフトをハーソナルコンピュータ5にダウンロードして使用することも可能である。また、上述したように、電子地図サービスアプリケーションソフトのダウンロードの代わりに、APIを通してサービスを提供することも可能である。さらに、後述の
図5に示すように、電子地図サービスアプリケーションソフトの代わりに、PDFのデータをダウンロードすることも可能である。
【0043】
また、以上の説明では、表示用地図情報30をプロジェクタ6及びスクリーン7で表示したが、表示用地図情報30をモニタ、携帯情報端末やノートパソコンの画面に表示することも可能である。
【0044】
さらに、カテゴリの異なる複数のレイヤとしては、上記した複数のレイヤ(第3レイヤ20-3、第4レイヤ20-4、第5レイヤ20-5)に限らず、鉱物の埋蔵量、鉱物の産出量、油田の位置、ガス田の位置、地殻変動、造山帯、鉱工業区分、建築物や人物の写真、数式等、各種適用可能である。
【0045】
[第1の実施形態の第1の変形例]
第1の実施形態の第1の変形例に係る電子地図サービスシステムは、レコメンダシステムを備えており、事業者サーバ2は、サーバ4を介してパーソナルコンピュータ5から利用者(教師等)による利用情報やアンケートが入力され、利用者が興味や必要性を持つと思われる地図情報や各種情報をパーソナルコンピュータ5に提供することで、パーソナルコンピュータ5の表示部13やスクリーン7にこれらの地図情報や各種情報を表示する。また、事業者サーバ2は、利用者(教師等)による利用情報やアンケートに基づいて、カスタマイズを行う。
【0046】
さらにレコメンダシステムとして、複数の教育施設の端末でコミュニティ化を行い、端末側の現場教師からの意見、要望等を吸い上げることで、本サービスシステムの更新、カスタマイズに役立てるようにする。
【0047】
[第1の実施形態の第2の変形例]
第1の実施形態の第2の変形例に係る電子地図サービスシステムは、各レイヤに対応して解説等の情報を付与し、解説等の情報を端末側の操作(例えば教師によりレイヤのボタン操作)により表示できるようにすることで、教師や生徒の理解を高めることができるようにする。
教師が見る各レイヤ及び解説画像と、生徒が見る各レイヤ及び解説画像とを別にすることもできる。
【0048】
[第1の実施形態の第3の変形例]
第1の実施形態の第3の変形例に係る電子地図サービスシステムは、複数のレイヤのグループ化を行い、表示するレイヤの選択を容易にすることができる。また、複数のレイヤを表示する順序やこのレイヤの説明のひな形を教師のみに提示できるようにすることも可能である。複数のレイヤを表示する順序やこのレイヤの説明のひな形を生徒に提示できるようにすることも可能である。表示するレイヤや削除するレイヤを目次やひな形で表示することも可能である。
【0049】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電子地図プログラムのしおり機能を示す説明図である。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る電子地図プログラムのしおり機能における表示方法の工夫を示す説明図である。
【0050】
図5において、本発明の第2の実施形態に係る電子地図プログラムは、PDFファイルとなっており、
図5(a)に示す教科書等で用いられる主題
図51を、地図を構成する部品をカテゴリ毎にレイヤ化することで、
図5(b)に示すA~Fのレイヤを生成する。
【0051】
この後、例えば、小麦生産を示すレイヤAと気候のレイヤDを組み合わせた画像52に対応する、
図5(c)に示す小麦生産と気候の関係の目次53を生成する。また、砂漠気候を示すレイヤCと寒流のレイヤFを組み合わせた画像54に対応する、
図5(c)に示す砂漠気候への還流の影響の目次55を生成する。
【0052】
電子地図プログラムの各レイヤには、地図を重ねたときに見やすくするための塗りや各種パターンが用意されている。
【0053】
例えば、
図6において、企業的牧畜の分布のレイヤ61には、各対応色による均一な塗り62が用いられている。また、気候分布のレイヤ63には、各対応色によるハッチング64が用いられている。このようにレイヤに応じて表示方法を変えることで、地図を重ねた画像71を見やすくすることができる。
【0054】
<第2の実施形態の纏め>
以下、このような本発明の第2の実施形態の構成及び作用を纏めて説明すると、第2の実施形態の電子地図プログラム(PDFファイル)は、地図情報を表示する電子地図プログラムにおいて、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示する。
【0055】
第2の実施形態の電子地図表示方法は、地図情報を表示する電子地図の表示方法において、前記地図情報にカテゴリの異なる複数のレイヤを重ねて表示する。
【0056】
また、第2の実施形態の電子地図の表示方法は、前記複数のレイヤを組み合わせに対応する目次53、55を表示する。
【0057】
第2の実施形態に係る電子地図プログラムによれば、
図1乃至
図4に示した第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、既存のPDF表示用のソフトウエアにより表示が行えるので、教育施設等への導入が容易になる。
【0058】
また、レイヤの数が細かくなると授業中に表示が表示をコントロールするのが難しくなるが、第2の実施形態に係る電子地図プログラムでは、しおり機能によって、目次を生成し、教師が授業の流れに沿って目次をクリックすることによって、目的にあったレイヤの組み合わせ自動的に実現できるようになる。この目次は、それぞれの教師の授業の進め方に合わせてカスタマイズできるので、授業の流れを阻害することなく、生徒たちに深い学習を提供できるようになる。
【0059】
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限られるものではない。例えば、本発明の電子地図サービスシステム、電子地図プログラム、及び電子地図の表示方法を、学校等の教育機関に限らず、自動車のナビゲーションシステム、自宅で使用するパソコンに使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の電子地図サービスシステムは、教育機関、ナビゲーションシステム、自宅で使用するパソコン、各種施設を運営する事業者や法人において効果的に利用できる。
【符号の説明】
【0061】
1 電子地図サービスシステム1電子地図サービスシステム
2 事業者サーバ 3 インターネット 4 サーバ 5 パーソナルコンピュータ 6 プロジェクタ 7 スクリーン 10 教育機関 11 制御部 12 入力部 13 表示部 14 通信部 15 記憶部
20 地図情報
30 表示用地図情報
51 主題図
52 画像
53 目次
54 画像
55 目次
61 レイヤ
62 塗り
63 レイヤ
64 ハッチング
71 画像