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特開2023-6321料金処理システム、料金処理装置、料金処理方法、及び料金処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006321
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】料金処理システム、料金処理装置、料金処理方法、及び料金処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20230111BHJP
【FI】
G07B15/00 P
G07B15/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108862
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】松山 拓紀
(72)【発明者】
【氏名】大西 直哉
(72)【発明者】
【氏名】竹原 潤
(72)【発明者】
【氏名】飯田 康隆
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA16
3E127CA13
3E127CA18
3E127CA23
3E127CA37
3E127CA42
3E127CA56
3E127DA21
3E127EA03
3E127EA12
(57)【要約】
【課題】走行料金を高速で出口料金所機器に提示すること。
【解決手段】実施形態に係る料金作成装置と、料金記憶装置と、を備える料金処理システムであって、料金作成装置は、車両が路側機器を通過することを示し、且つ前記車両の車載器の車載器IDを含む路側機器情報を取得し、前記路側機器情報に基づいて、前記車載器IDにそれぞれ関連付けられた、車両が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各出口ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む走行料金情報を出力する第1の制御部と、前記料金記憶装置に前記走行料金情報を送信する第1の通信部と、前記料金記憶装置は、前記走行料金情報を記憶する記憶部と、出口料金所機器から受信した出口料金所情報に含まれる前記車載器ID及び出口IDに基づいて前記走行料金を出力する第2の制御部と、前記走行料金を送信する第2の通信部と、備える、料金処理システム。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金作成装置と、料金記憶装置と、を備える料金処理システムであって、
料金作成装置は、
車両が路側機器を通過することを示し、且つ前記車両の車載器の車載器IDを含む路側機器情報を取得し、前記路側機器情報に基づいて、前記車載器IDにそれぞれ関連付けられた、車両が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各出口ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む走行料金情報を出力する第1の制御部と、
前記料金記憶装置に前記走行料金情報を送信する第1の通信部と、
前記料金記憶装置は、
前記走行料金情報を記憶する記憶部と、
出口料金所機器から受信した出口料金所情報に含まれる前記車載器ID及び出口IDに基づいて前記走行料金を出力する第2の制御部と、
前記走行料金を送信する第2の通信部と、
備える、料金処理システム。
【請求項2】
前記路側機器は、入口料金所機器又は経路機器であり、前記入口料金所機器から路側機器情報を受信した場合、前記第1の制御部は、次の経路機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む前記走行料金情報を出力する、請求項1に記載の料金処理システム。
【請求項3】
前記路側機器は、入口料金所機器又は経路機器であり、前記経路機器から路側機器情報を受信した場合、前記第1の制御部は、次の経路機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む前記走行料金情報を出力する、請求項1に記載の料金処理システム。
【請求項4】
前記第1の制御部は、一定の期間の間に前記路側機器から受信した路側機器情報それぞれに基づいて複数の走行料金を出力し、
第1の通信部は、前記一定の期間経過後、前記複数の走行料金をまとめて前記料金記憶装置に送信する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の料金処理システム。
【請求項5】
前記料金記憶装置は、複数であり、前記複数の料金記憶装置はそれぞれに接続された出口料金所機器を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の料金処理システム。
【請求項6】
前記出口料金所機器をさらに備え、前記出口料金所機器は、
前記車両が通行しようとするとき、前記出口料金所情報を複数の料金記憶装置に送信する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の料金処理システム。
【請求項7】
料金記憶管理装置をさらに備え、前記料金記憶装置は、複数有り、前記複数の料金記憶装置のうちの少なくとも1つは停止状態であり、前記料金記憶管理装置は、
第1の条件に基づいて前記停止状態の料金記憶装置を起動状態にするための装置起動トリガを出力する第3の制御部と、
前記装置起動トリガに基づいて前記停止状態の料金記憶装置を起動状態にする命令である起動命令を送信する第3の通信部と、
を備える、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の料金処理システム。
【請求項8】
前記第1の条件は、料金作成装置の単位時間当たりの車両の通過数が第1の閾値を上回った、第1の料金読出し装置の単位時間当たりの車両の通過数が第2の閾値を上回った、通勤ラッシュ又は帰省ラッシュの特定の時間帯、交通管制システムが管理しているトラフィックカウンタが第3の閾値を上回った、又は前記交通管制システムを管理する管理者からの指示を受信したのいずれかを満たす情報を受信したときである、請求項7に記載の料金処理システム。
【請求項9】
前記複数の料金記憶装置のうちの複数の料金記憶装置が起動状態であり、前記第3の制御部は、第2の条件に基づいて前記起動状態の料金記憶管理装置を停止状態にするための装置停止トリガを出力し、前記第3の通信部は、前記装置停止トリガに基づいて前記起動状態の料金記憶装置を停止状態にする命令である停止命令を送信する、請求項7又は8に記載の料金処理システム。
【請求項10】
前記第2の条件は、前記料金作成装置が単位時間当たりに受信した前記路側機器情報の数が第4の閾値を下回ったとき、前記料金記憶装置が単位時間当たりの送信した出口料金所情報の数が第2の閾値を下回ったとき、通勤ラッシュ、帰省ラッシュ等の特定の時間帯以外、交通管制システムが管理しているトラフィックカウンタが第6の閾値を下回ったとき、事故等によって通行止めとするとき、前記交通管制システムを管理する管理者からの指示を受信したときのいずれかを満たす情報を受信したときである、請求項9に記載の料金処理システム。
【請求項11】
料金処理装置であって、
車両が路側機器を通過することを示し、且つ前記車両の車載器の車載器IDを含む路側機器情報を取得し、前記路側機器情報に基づいて、前記車載器IDにそれぞれ関連付けられた、車両が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各出口ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む走行料金情報を出力する第1の制御部と、
料金記憶装置に前記走行料金情報を送信する第1の通信部と、
を備える、料金処理装置。
【請求項12】
装置が実行する料金処理方法であって、
車両が路側機器を通過することを示し、且つ前記車両の車載器の車載器IDを含む路側機器情報を取得することと、
前記路側機器情報に基づいて、前記車載器IDにそれぞれ関連付けられた、車両が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各出口ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む走行料金情報を出力することと、
料金記憶装置に前記走行料金情報を送信することと、
前記走行料金情報を記憶することと、
出口料金所機器から受信した出口料金所情報に含まれる前記車載器ID及び出口IDに基づいて前記走行料金を出力することと、
前記走行料金を送信することと、
を備える、料金処理方法。
【請求項13】
請求項12に記載の料金処理方法を前装置のプロセッサによって実行させる料金処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、料金処理システム、料金処理装置、料金処理方法、及び料金処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ETC(Electronic Toll Collection)システムでは、車両が入口料金所を通過する際、入口料金所機器は、車両に搭載した車載器と通信を行い、車載器に挿入されたETCカードに入口料金所情報を書き込ませる。そして、車両が出口料金所を通過する際、出口料金所機器は、車載器と通信を行い、ETCカードから入口料金所情報を取得し、入口料金所から出口料金所までの走行料金を計算して料金収受を行っている。現状のETCシステムでは、入口料金所と出口料金所に基づいて計算されるため、走行料金は、走行経路に関わらず一定の料金となっている。
【0003】
経路に応じた走行料金を計算するために、中央装置と経路機器を用いて経路により異なる料金を収受するシステムが考案されている。経路に応じた料金処理システムでは、入口料金所を通行した際、入口料金所機器は、車両情報と入口料金所情報を入口料金所機器から中央装置に送信する。そして、中央装置は、当該入口料金所情報を保持する。経路機器を通過した際、経路機器は、車両の情報と経路機器情報を中央装置に送信する。そして、中央装置は、当該経路情報によって入口料金所情報を更新する。出口料金所を通行した際、出口料金所機器は、車両情報と出口料金所情報を送信する。そして、中央装置は、保持された入口経路情報、経路情報、及び出口経路情報に基づいて走行料金を計算し、出口料金所装置に走行料金を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-087337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
中央装置は、各料金所機器から情報を受信し、車両の走行情報を管理し、走行料金を算出し、走行料金を送信する必要が有る。そのため、中央装置は、負荷が集中することになる。中央装置に負荷が集中した結果、中央装置での処理時間が延びると、中央装置は、所定の時間内に走行料金を出口料金所機器に送信することができない。結果として、出口料金所機器は、車両に走行料金を提示できないという問題が有る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る料金処理システムは、料金作成装置と、料金記憶装置と、を備え、料金作成装置は、車両が路側機器を通過することを示し、且つ前記車両の車載器の車載器IDを含む路側機器情報を取得し、前記路側機器情報に基づいて、前記車載器IDにそれぞれ関連付けられた、車両が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器までの各出口ID及び前記出口IDに対応した走行料金を含む走行料金情報を出力する第1の制御部と、前記料金記憶装置に前記走行料金情報を送信する第1の通信部と、前記料金記憶装置は、前記走行料金情報を記憶する記憶部と、出口料金所機器から受信した出口料金所情報に含まれる前記車載器ID及び出口IDに基づいて前記走行料金を出力する第2の制御部と、前記走行料金を送信する第2の通信部と、備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る料金処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図4図4は、料金記憶・読出し装置の記憶部に記憶された走行料金情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例の一部を示すシーケンス図である。
図6図6は、実施形態に係る料金処理システムの各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。
図7図7は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図8図8は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例の一部を示すシーケンス図である。
図9図9は、実施形態に係る料金処理システムの各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。
図10図10は、実施形態に係る料金読出し装置を起動させるための一例を示すシーケンス図である。
図11図11は、実施形態に係る料金読出し装置を停止させるための一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら料金処理システム、料金処理装置、料金処理方法、及び料金処理プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0009】
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、実施形態に係る料金処理システムの概略構成の一例を示す図である。
料金処理システムは、料金作成装置1と、料金記憶・読出し装置2と、入口料金所機器3と、経路機器4と、出口料金所機器5と、車両60に搭載された車載器6と、を備える。
【0010】
料金作成装置1は、いわゆる中央装置であり、有料道路を管理する管理会社の管理室等所定の場所に設置される。そして、料金作成装置1は、入口料金所機器3、経路機器4からの情報を受信し、経路ごとの走行料金を作成する。
【0011】
料金記憶・読出し装置2は、料金記憶装置であり、作成された走行料金を記憶し、読み出すための装置である。料金記憶装置である料金記憶・読出し装置2は、料金作成装置1と同じ場所に設置されていても良いし、異なる場所に設置されていても良い。或いは、料金作成装置1と同じ装置であっても良い。
【0012】
入口料金所機器3は、有料道路の入口料金所に配置される、路側機器である。路側機器である入口料金所機器3は、車両60を検知すると車両60の車載器6と通信を確立する。そして、入口料金所機器3は、車載器6と各種情報を送受信する。さらに入口料金所機器3は、車載器6との通信で取得した各種情報を料金作成装置1に送信する。
【0013】
経路機器4は、有料道路の道中、例えば、ジャンクション、エリア境等に配置される、路側機器である。路側機器である経路機器4は、車両を検知すると車載器6との通信を確立する。そして、経路機器4は、車載器と各種情報を送受信する。さらに経路機器4は、車載器6との通信で取得した各種情報を料金作成装置1に送信する。ここで、路側機器は、入口料金所機器3又は経路機器4のいずれかを指す。
【0014】
出口料金所機器5は、有料道の出口料金所に配置される。出口料金所機器5は、車両60を検知すると車両60の車載器6と通信を確立する。そして、出口料金所機器5は、車載器6と各種情報を送受信する。さらに出口料金所機器5は、車載器6との通信で取得した各種情報を料金記憶・読出し装置2に送信し、料金記憶・読出し装置2から走行料金情報を受信する。そして、出口料金所機器5は、受信した走行料金を車載器6に送信して走行料金の決済を行う。
【0015】
車載器6は、有料道路を走行する車両内に配置される。車載器6は、入口料金所機器3、経路機器4、及び出口料金所機器5と通信可能であり、車載器に挿入されたECTカードのID等の各種情報を送信する。また、車載器6は、入場した入口料金所機器3の情報等を受信し、さらに経路機器4を通過した情報等を受信し、記憶する。
【0016】
なお、図1では、簡単化のため、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5を1つのみ示しているが、複数有って良いのは勿論である。また、車両60及び車載器6も1つのみを示しているが、車載器6を搭載した複数の車両60が有料道路を通行するのは勿論である。
【0017】
図2は、実施形態に係る各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。すなわち、図2は、料金作成装置1、料金記憶・読出し装置2、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、及び車載器6それぞれの構成例を示すブロック図である。
【0018】
料金作成装置1は、通信部11、制御部12、記憶部13等を有する。
【0019】
制御部12は、料金作成装置1における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部12は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、車両60の走行経路情報を作成する等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金作成装置1を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部12は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部の制御及びデータ処理を実行する。
【0020】
記憶部13は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部13は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部13は、当該料金作成装置1に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部13は、車両60の走行経路情報を記憶する経路記憶部を含む。走行経路情報は、車両60が有料道路上をどのような経路で走行しているかの情報であり、例えば、車載器6のIDに関連付けられた、入口料金所機器3を識別する入口ID、経路機器4を識別する経路ID等を含む。
【0021】
通信部11は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部11は、料金記憶・読出し装置2と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。さらに、例えば、通信部11は、入口料金所機器3及び経路機器4と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部11は、制御部12の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0022】
料金記憶・読出し装置2は、通信部21、制御部22、及び記憶部23等を有する。
【0023】
制御部22は、料金記憶・読出し装置2における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部22は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、走行料金についての情報を出力する等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金記憶・読出し装置2を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部22は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御及びデータ処理を実行する。
【0024】
記憶部23は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部23は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部23は、当該料金記憶・読出し装置2に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部23は、車載器6の車載器IDに関連付けられた走行料金情報を記憶する料金記憶部を含む。
【0025】
通信部21は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部21は、料金作成装置1と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。さらに、例えば、通信部21は、出口料金所機器5と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部21は、制御部22の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0026】
入口料金所機器3は、上位通信部31、制御部32、記憶部33、発進制御部34、路側表示器35、車両通信部36等を有する。
【0027】
制御部32は、入口料金所機器3全体の制御及びデータ処理等を行う制御ユニットである。制御部32は、CPU、メモリ、及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して入口料金所機器3を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び、設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。
【0028】
記憶部33は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部33は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部33は、当該入口料金所機器3に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部33は、車載器ID等を含む車両情報を記憶する記憶部を含む。
【0029】
上位通信部31は、上位装置としての料金作成装置1と通信するための、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、上位通信部31は、料金作成装置1と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。上位通信部31は、制御部32の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0030】
発進制御部34は、入口料金所に入場する車両60の通行を制御する。発進制御部34は、入口料金所に入場する車両60が走行するレーンに設けた発進制御バーの開閉を制御する。例えば、発進制御部34は、車両60を一時停止させる場合、或いは車両60の通行(入場)を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両60の通行を物理的に阻止する。また、発進制御部34は、車両60の通行(入場)を許可する場合、発進制御バーを開放して車両60の通行を許可する。なお、入口料金所がフリーフロー(FF)料金所である場合等、料金所に発進制御バーを設けなくとも良いのは勿論である。
【0031】
路側表示器35は、入口料金所を通行する車両60に乗車する利用者に対して案内等を表示する。路側表示器35は、入口料金所に入場する車両60に向けて設置される。
【0032】
車両通信部36は、車両60に搭載する車載器6と通信するための無線通信モジュールを含む。例えば、車両通信部36は、入口料金所機器3に接近する車両60(すなわち有料道路に入場しようとする車両60)を検知し、車両60に搭載された車載器6と通信を確立する。そして、車両通信部36は、車載器6と無線通信することにより、車載器ID、車両60の車種を示す車種情報、及び車載器6に挿入されたETCカードのカードID等の各種情報を取得する。さらに、車両通信部36は、入口料金所機器3のID等を含む各種情報を車載器6に送信する。
【0033】
経路機器4は、上位通信部41、制御部42、記憶部43、及び車両通信部45等を有する。
【0034】
制御部42は、経路機器4全体の制御及びデータ処理等を行う制御ユニットである。制御部42は、CPU、メモリ、及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して経路機器4を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。
【0035】
上位通信部41は、上位装置としての料金作成装置1と通信するための、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、上位通信部41は、料金作成装置1と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。上位通信部41は、制御部42の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0036】
記憶部43は、メインメモリ等の読み出しの読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部43は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部43は、当該経路機器4に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部43は、車載器ID等を含む車両情報を記憶する記憶部を含む。
【0037】
車両通信部45は、車両60に搭載する車載器6と通信するための無線通信モジュールを含む。例えば、車両通信部45は、入口料金所機器3に接近する車両60(すなわち有料道路に入場しようとする車両60)を検知し、車両60に搭載された車載器6と通信を確立する。そして、車両通信部45は、車載器6と無線通信することにより、車載器ID、車両60の車種を示す車種情報、及び車載器6に挿入されたETCカードのカードID等の各種情報を取得する。さらに、車両通信部36は、入口料金所機器3のID等を含む各種情報を車載器6に送信する。
【0038】
出口料金所機器5は、上位通信部51、制御部52、記憶部53、発進制御部54、路側表示器55、車両通信部56等を有する。
【0039】
制御部52は、出口料金所機器5全体の制御及びデータ処理等を行う制御ユニットである。制御部52は、CPU、メモリ、及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して出口料金所機器5を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び、設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。
【0040】
記憶部53は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部53は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部53は、当該出口料金所機器5に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部53は、車載器ID等を含む車両情報を記憶する記憶部を含む。
【0041】
上位通信部51は、上位装置としての料金記憶・読出し装置2と通信するための、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、上位通信部51は、料金記憶・読出し装置2と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。上位通信部51は、制御部52の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0042】
発進制御部54は、出口料金所に入場する車両60の通行を制御する。発進制御部54は、出口料金所に入場する車両60が走行するレーンに設けた発進制御バーの開閉を制御する。例えば、発進制御部54は、車両60を一時停止させる場合、或いは車両60の通行(出場)を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両60の通行を物理的に阻止する。また、発進制御部54は、車両60の通行(出場)を許可する場合、発進制御バーを開放して車両60の通行を許可する。なお、出口料金所がフリーフロー(FF)料金所である場合等、料金所に発進制御バーを設けなくとも良いのは勿論である。
【0043】
路側表示器55は、出口料金所を通行する車両60に乗車する利用者に対して案内等を表示する。路側表示器55は、出口料金所に入場する車両60に向けて設置される。
【0044】
車両通信部56は、車両60に搭載する車載器6と通信するための無線通信モジュールを含む。例えば、車両通信部36は、入口料金所機器3に接近する車両60(すなわち有料道路に入場しようとする車両60)を検知し、車両60に搭載された車載器6と通信を確立する。そして、車両通信部36は、車載器6と無線通信することにより、車載器ID、車両60の車種を示す車種情報、及び車載器6に挿入されたETCカードのカードID等の各種情報を取得する。さらに、車両通信部36は、入口料金所機器3のID等を含む各種情報を車載器6に送信する。
【0045】
車載器6は、通信部61、制御部62、及び記憶部63等を有する。
【0046】
制御部62は、車載器6における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部62は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、走行料金についての情報を出力する等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金記憶・読出し装置2を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部62は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御及びデータ処理を実行する。
【0047】
記憶部63は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部63は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部63は、当該車載器6に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部63は、車載器ID、車両60の車種、車両ナンバー、車載器に挿入されたETCカードのカード番号及びカードID、入口料金所機器3及び経路機器4から受信した各種情報等を記憶する。
【0048】
通信部61は、1つ以上の無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部61は、入口料金所機器3、経路機器4、及び出口料金所機器5と無線接続する通信モジュールを含む。通信部61は、制御部62の制御の下、各機器との間で無線通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0049】
(動作)
図3は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金記憶・読出し装置2、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部22、制御部32、制御部42、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部23、記憶部33、記憶部43、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0050】
最初に、車両60が入口料金所に進入し、有料道路に入場する(ステップST101)。入口料金所機器3の制御部32は、車両通信部36を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、上位通信部31は、制御部32の制御の下、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。
【0051】
車載器6の通信部61は、車両情報を入口料金所機器3に送信する(ステップST102)。通信部61は、制御部62の制御の下、車両情報要求を受信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。そして、通信部61は、車両情報を入口料金所機器3に送信する。
【0052】
制御部32は、入口料金所情報を出力する(ステップST103)。路側機器である入口料金所機器3の制御部32は、車両通信部36を通じて車両情報を受信する。そして、制御部32は、車両が路側機器である入口料金所機器を通過することを示し、且つ、記憶部33に記憶された入口料金所機器3の入口ID及び車両情報(車載器ID)を含む、路側機器情報である入口料金所情報を出力する。
【0053】
上位通信部31は、入口料金所情報を送信する(ステップST104)。上位通信部31は、制御部32の制御の下、出力された路側機器情報である入口料金所情報を料金作成装置1に送信する。
【0054】
料金作成装置1の制御部12は、経路判定・料金計算を行う(ステップST105)。第1の制御部である制御部12は、第1の通信部である通信部11を通じて入口料金所情報を受信する。そして、制御部12は、入口料金所情報に含まれる入口IDに基づいて経路判定を行い、走行料金情報を出力する。経路判定は、車両60が次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口料金所機器の出口IDを判定すること及び出口IDに対応した走行料金、すなわち入口料金所から出口料金所までの走行料金を算出することを含む。そして、走行料金情報は、車両IDとそれぞれ関連付けられた、経路判定の結果、すなわち出口ID及び走行料金を含む。ここで、経路判定は、次の路側機器を通過するまでに到達可能な出口IDを判定すれば良いが、車両60が到達する可能性の有る全ての出口IDを判定しても良い。
【0055】
通信部11は、走行料金情報を送信する(ステップST106)。通信部11は、制御部12の制御の下、走行料金情報を料金記憶・読出し装置2に送信する。
【0056】
記憶部13は、走行料金情報を記憶させる(ステップST107)。記憶部13は、制御部12の制御の下、料金記憶・読出し装置2に送信した走行料金情報を記憶部13記憶する。
【0057】
なお、ステップST106とステップST107は、交換可能である、すなわち、走行料金情報を送信することと、記憶させることとの順序は問わない。
【0058】
料金記憶・読出し装置2の記憶部23は、走行料金情報を記憶する(ステップST108)。第2の通信部である通信部21は、第2の制御部である制御部22の制御の下、走行料金情報を受信する。そして、記憶部23は、受信した走行料金情報を記憶部23を記憶する。
【0059】
図4は、料金記憶・読出し装置2の記憶部23に記憶された走行料金情報の一例を示す図である。図4に示す例は、車両C1及び車両C2の走行料金情報を示す。例えば、図4は、車両C1が、出口IDがIC100及びIC101である出口料金所に到達する可能性が有り、それぞれの出口料金所までの走行料金が2000円及び2100円であることを示す。また、図4は、車両C2が、出口IDがIC200、IC201、及びIC202である出口料金所に到達する可能性が有り、それぞれの出口料金所までの走行料金が1000円、1600円、及び2500円であることを示す。
【0060】
その後、車両60に搭載された車載器6は、有料道路上を走行して経路機器4を通過する(ステップST109)。経路機器4の制御部42は、車両通信部45を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、制御部42は、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。
【0061】
車載器6の制御部62は、車両情報を経路機器4に送信する(ステップST110)。制御部62は、通信部61を通じて、車両情報要求を受信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。そして、制御部62は、通信部61を通じて、車両情報を経路機器4に送信する。
【0062】
制御部42は、経路機器情報を出力する(ステップST111)。路側機器である経路機器4の制御部42は、車両通信部45を通じて車両情報を受信する。そして、制御部42は、記憶部43に記憶された経路機器ID及び車両情報を含む経路機器情報を出力する。
【0063】
制御部42は、経路機器情報を送信する(ステップST112)。制御部42は、上位通信部41を通じて、出力された路側機器情報である経路機器情報を料金作成装置1に送信する。
【0064】
制御部12は、経路判定・料金計算を行う(ステップST113)。制御部12は、通信部11を通じて経路機器情報を受信する。そして、制御部12は、経路機器情報に含まれる経路機器ID及び記憶部13に記憶された走行料金情報に基づいて経路判定を行い、走行料金更新情報を出力する。経路判定は、経路機器4から車両60が到達可能な出口料金所の出口IDを判定すること及び入口料金所から当該出口料金所までの走行料金を算出することを含む。そして、走行料金更新情報は、車両IDと関連付けられた、経路判定の結果、すなわち出口ID及び走行料金を含む。ここで、経路判定は、通過した経路機器4から次に通過する可能性の有る経路機器4までの車両60が到達する可能性の有る出口料金所を判定すれば良いが、車両60が到達する可能性の有る全ての出口料金所を判定しても良い。
【0065】
このように、路側機器である経路機器を通過する毎に次の経路機器を車両が到達可能な出口IDに対応する走行料金を予め計算しておくことで、車両が出口料金所から出場する際に、迅速に走行料金を車載器6に伝達可能になる。
【0066】
制御部12は、走行料金更新情報を送信する(ステップST114)。制御部12は、通信部11を通じて、料金記憶・読出し装置2に走行料金更新情報を送信する。
【0067】
記憶部13は、走行料金更新情報を記憶する(ステップST115)。記憶部13は、料金記憶・読出し装置2に送信した走行料金更新情報を記憶する。例えば、記憶部13は、制御部12の制御の下、記憶部13に記憶された走行料金情報に走行料金更新情報を加えるようにしても良いし、走行料金情報を走行料金更新情報で上書きしても良い。さらに、記憶部13は、経路判定によって判定された車両60の経路についても、車両IDと関連付けて記憶部13に記憶しても良い。
【0068】
料金記憶・読出し装置2の記憶部23は、走行料金更新情報を記憶する(ステップST116)。通信部21は、制御部22の制御の下、走行料金更新情報を受信する。そして、記憶部23は、受信した走行料金更新情報を記憶する。例えば、制御部22は、記憶部23に記憶された走行料金情報に走行料金更新情報を加えるようにしても良いし、走行料金情報を走行料金更新情報で上書きしても良い。
【0069】
その後、車両60の車載器6は、有料道路上を走行して出口料金所に進入し、有料道路から出場する(ステップST117)。出口料金所機器5の制御部52は、車両通信部56を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、上位通信部51は、制御部52の制御の下、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。
【0070】
車載器6の通信部61は、車両情報を出口料金所機器5に送信する(ステップST118)。通信部61は、制御部62の制御の下、車両情報要求を受信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。そして、通信部61は、車両情報を出口料金所機器5に送信する。
【0071】
制御部52は、出口料金所情報を出力する(ステップST119)。制御部52は、車両通信部56を通じて車両情報を受信する。そして、制御部52は、記憶部53に記憶された出口ID及び車両情報を含む出口料金所情報を出力する。
【0072】
上位通信部51は、出口料金所情報を送信する(ステップST120)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、出力された出口料金所情報を料金記憶・読出し装置2に送信する。
【0073】
制御部22は、走行料金を出力する(ステップST121)。制御部22は、通信部21を通じて出口料金所情報を受信する。制御部22は、出口料金所情報に含まれる車両IDから記憶部23に記憶された走行料金更新情報(又は走行料金情報)を取得する。さらに制御部22は、出口料金所情報に含まれる出口ID及び取得した走行料金更新情報から走行料金を出力する。
【0074】
通信部21は、走行料金を送信する(ステップST122)。通信部21は、制御部22を制御の下、出口料金所機器5に走行料金を送信する。
【0075】
上位通信部51は、走行料金を送信する(ステップST123)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、走行料金を受信する。そして、車両通信部56は、車載器6に走行料金を送信する。なお、制御部52は、路側表示器55を用いて走行料金を表示させても良い。また、発進制御部54は、発進制御バーを開け、車両60の通行(出場)を許可する。
【0076】
制御部52は、完了情報を出力する(ステップST124)。制御部52は、車載器6に走行料金を送信した後、出口ID、走行料金、及び車両IDを含む完了情報を出力する。
【0077】
上位通信部51は、完了情報を送信する(ステップST125)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、完了情報を料金作成装置1に送信する。
【0078】
制御部12は、走行料金情報を更新する(ステップST126)。通信部11は、制御部12の制御の下、完了情報を受信する。そして、制御部12は、記憶部13に記憶された走行料金情報に完了情報に含まれる出口ID及び走行料金を加える。すなわち、走行料金情報は、車両IDに関連付けられた入口ID、経路ID、出口ID及び走行料金を含むことになるため、車両60の走行履歴及び走行料金についての情報を含む。そして、記憶部13は、当該走行料金情報を記憶する。
【0079】
制御部12は、走行料金完了情報を出力する(ステップST127)。車両60についての走行履歴を記憶部13に記憶した後、制御部12は、走行料金完了情報を出力する。走行料金完了情報は、料金記憶・読出し装置2に記憶された走行料金情報を削除する指示を含む。
【0080】
通信部11は、走行料金情報を送信する(ステップST128)。通信部11は、制御部12の制御の下、走行料金完了情報を料金記憶・読出し装置2に送信する。
【0081】
記憶部23は、走行料金情報を削除する(ステップST129)。通信部21は、制御部22の制御の下、走行料金完了情報を受信する。そして、記憶部23は、走行料金完了情報に基づいて走行料金情報を削除する。
【0082】
なお、第1の実施形態で説明した例では、料金記憶・読出し装置2に記憶された走行料金情報は、車両ID、出口ID、及び走行料金の3つを含む。しかしながら、時間帯によって料金を変化させる場合時間帯も付け加えて記憶部23に記憶させることも可能である。この場合、出口料金所機器5の制御部52は、車両ID、出口ID、車両60が出口料金所を通過した時間を料金記憶・読出し装置2に送信する。そして、料金記憶・読出し装置2の制御部22は、車両IDに関連付けられた出口IDと時間帯から走行料金を取得する。
【0083】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、走行料金の作成と走行料金の読出しを別の装置に分散させることで、多数の入口料金所機器3、経路機器4から送信される情報を処理しつつ、出口料金所機器5からの情報に対して高速で走行料金を送信することができる。
【0084】
[第1の実施形態の変形例]
(構成)
第1の実施形態の変形例における構成は、第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0085】
(動作)
図5は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例の一部を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金記憶・読出し装置2、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部22、制御部32、制御部42、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部23、記憶部33、記憶部43、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0086】
図5では、第1の入口料金所機器3A及び第2の入口料金所機器3Bを備える例を示す。
【0087】
最初に、第1の実施形態では、料金作成装置1は、入口料金所機器3又は経路機器4からの情報を受信する度に、料金記憶・読出し装置2に走行料金情報を送信している。第1の実施形態の変形例では、料金作成装置1において、所定の時間の内に入口料金所機器3及び経路機器4から受信する情報をまとめた走行料金情報を、料金記憶・読出し装置2に送信する。これにより、料金記憶・読出し装置2が行う処理の負荷を減少させることが可能になる。また、入口料金所を通過した車両60が次に経路機器4又は出口料金所を通過するには時間が掛かる。そのため、所定の時間は、経路機器4又は出口料金所を通過するのに要する時間よりも短い時間間隔であれば良い。
【0088】
制御部32は、入口料金所情報を出力する(ステップST201)。最初に、車両60が第1の入口料金所機器3Aに進入し、有料道路に入場する。第1の入口料金所機器3Aの制御部32は、車両通信部36を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、制御部32は、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。制御部62は、通信部61を通じて、車両情報を入口料金所機器3に送信する。制御部32は、記憶部33に記憶された入口料金所機器3の入口ID及び車両情報を含む入口料金所情報を出力する。
【0089】
上位通信部31は、入口料金所情報を送信する(ステップST202)。上位通信部31は、制御部32の制御の下、出力された入口料金所情報を料金作成装置1に送信する。
【0090】
料金作成装置1の制御部12は、経路判定・料金計算を行う(ステップST203)。通信部11は、制御部12の制御の下、入口料金所情報を受信する。そして、制御部12は、入口料金所情報に含まれる入口IDに基づいて経路判定を行い、走行料金情報を出力する。経路判定は、車両60が到達する可能性の有る出口料金所のIDを判定すること及び入口料金所から当該出口料金所までの走行料金を算出することを含む。そして、走行料金情報は、車両IDと関連付けられた、経路判定の結果、すなわち出口ID及び走行料金を含む。ここで、経路判定は、通過する可能性の有る経路機器4までの車両60が到達する可能性の有る出口料金所を判定すれば良いが、車両60が到達する可能性の有る全ての出口料金所を判定しても良い。
【0091】
記憶部13は、走行料金情報を記憶する(ステップST204)。記憶部13は、制御部12の制御の下、料金記憶・読出し装置2に送信した走行料金情報を記憶する。
【0092】
その後、第1の入口料金所を通過した車両60と異なる車両60に搭載された車載器6が有料道路上を走行して経路機器4を通過するとする。
【0093】
制御部42は、経路機器情報を出力する(ステップST205)。経路機器4の制御部42は、車両通信部45を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、制御部42は、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。そして、制御部62は、通信部61を通じて、車両情報を経路機器4に送信する。制御部42は、記憶部43に記憶された経路機器4の経路機器ID及び車両情報を含む経路機器情報を出力する。
【0094】
上位通信部41は、経路機器情報を送信する(ステップST206)。上位通信部41は、制御部42の制御の下、出力された経路機器情報を料金作成装置1に送信する。
【0095】
制御部12は、経路判定・料金計算を行う(ステップST207)。通信部11は、制御部12の制御の下、経路機器情報を受信する。そして、制御部12は、経路機器情報に含まれる経路機器ID及び記憶部13に記憶された走行料金情報に基づいて経路判定を行い、走行料金更新情報を出力する。経路判定は、経路機器4から車両60が到達する可能性の有る出口料金所のIDを判定すること及び入口料金所から当該出口料金所までの走行料金を算出することを含む。そして、走行料金情報は、車両IDと関連付けられた、経路判定の結果、すなわち出口ID及び走行料金を含む。ここで、経路判定は、通過する可能性の有る経路機器4までの車両60が到達する可能性の有る出口料金所を判定すれば良いが、車両60が到達する可能性の有る全ての出口料金所を判定しても良い。
【0096】
記憶部13は、走行料金更新情報を記憶する(ステップST208)。記憶部13は、制御部12の制御の下、出力された走行料金情報を記憶する。さらに、記憶部13は、経路判定によって判定された車両60の経路についても、車両IDと関連付けて記憶しても良い。
【0097】
ここで、一定の時間間隔が経過したとする。一定の時間間隔は、料金作成装置1が任意に決めた間隔で良い。そのため、いずれ時刻を始点としても良い。したがって、一定の時間間隔の始点は、走行料金情報を料金記憶・読出し装置2に送信した時点から開始しても良いし、走行料金情報を料金記憶・読出し装置2に送信した後、初めて入口料金所機器3又は経路機器4から情報を受信した時点から開始しても良い。
【0098】
制御部12は、走行料金情報を取得する(ステップST209)。制御部12は、記憶部13に記憶された各車両60の走行料金情報を取得する。
【0099】
通信部11は、走行料金情報を送信する(ステップST210)。通信部11は、制御部12の制御の下、取得した走行料金情報を料金記憶・読出し装置2に送信する。
【0100】
記憶部23は、走行料金情報を記憶する(ステップST211)。通信部21は、制御部22の制御の下、走行料金情報を受信する。そして、記憶部23は、受信した走行料金情報を記憶する。
【0101】
その後、別の車両60に搭載された車載器6が第2の入口料金所機器3Bに進入し、
有料道路に入場する。
【0102】
制御部32は、入口料金所情報を出力する(ステップST212)。第2の入口料金所機器3Bの制御部32は、車両通信部36を用いて車両60を検知し、車載器6との通信を確立する。そして、制御部32は、車載器6に車両情報を送信するよう要求する車両情報要求を送信する。制御部62は、記憶部63に記憶された車載器ID、ETCカードのカード番号、ETCカードのカードID等を含む車両情報を出力する。制御部62は、通信部61を通じて、車両情報を入口料金所機器3に送信する。制御部32は、記憶部33に記憶された入口料金所機器3の入口ID及び車両情報を含む入口料金所情報を出力する。
【0103】
上位通信部31は、入口料金所情報を送信する(ステップST213)。上位通信部31は、制御部32の制御の下、出力された入口料金所情報を料金作成装置1に送信する。
【0104】
料金作成装置1の制御部12は、経路判定・料金計算を行う(ステップST214)。制御部12は、通信部11を通じて入口料金所情報を受信する。そして、制御部12は、入口料金所情報に含まれる入口IDに基づいて経路判定を行い、走行料金情報を出力する。
【0105】
記憶部13は、走行料金情報を記憶する(ステップST215)。記憶部13は、料金記憶・読出し装置2に送信した走行料金情報を記憶する。
【0106】
ここで、再び一定の時間間隔が経過したとする。
制御部12は、走行料金情報を取得する(ステップST216)。制御部12は、記憶部13に記憶された各車両60の走行料金情報を取得する。ここで取得する走行料金情報は、ステップST209で取得した走行料金情報との差分、すなわち、今回の一定の時間間隔の間に取得した走行料金情報のみを取得すれば良い。
【0107】
通信部11は、走行料金情報を送信する(ステップST217)。通信部11は、制御部12の制御の下、取得した走行料金情報を料金記憶・読出し装置2に送信する。
【0108】
記憶部23は、走行料金情報を記憶する(ステップST218)。通信部21は、制御部22の制御の下、走行料金情報を受信する。そして、記憶部23は、記憶部23に記憶された走行料金情報に追加するように受信した走行料金情報を記憶する。
【0109】
(第1の実施形態の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、走行料金の作成と走行料金の読出しを別の装置に分散させることで、多数の入口料金所機器3、経路機器4から送信される情報を処理しつつ、出口料金所機器5からの情報に対して高速で走行料金を送信することができる。
【0110】
さらに、料金記憶・読出し装置2における走行料金を記憶させる際の負荷を減らすことができ、より高速に走行料金を出口料金所機器5に送信することができる。
【0111】
[第2の実施形態]
図6は、実施形態に係る料金処理システムの各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。
【0112】
図6に示すように、第2の実施形態では、第1の実施形態で配置されていた料金記憶・読出し装置2の代わりに料金書込み装置7と、料金読出し装置8とを備える。また、図6では、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、車載器6及び料金読出し装置8は、1つのみ示しているが、料金処理システム中に複数配置されて良いのは勿論である。
【0113】
料金書込み装置7は、料金作成装置1で作成された走行料金情報を記憶させる。料金読出し装置8は、料金書込み装置7に記憶された走行料金情報を読出す。
【0114】
料金書込み装置7は、通信部71、制御部72、及び記憶部73を備える。
【0115】
制御部72は、料金書込み装置7における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部72は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、走行料金を記憶部73に記憶させる等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金書込み装置7を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部72は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御及びデータ処理を実行する。
【0116】
記憶部73は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部83は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部83は、当該料金書込み装置7に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部73は、走行料金情報を記憶する料金記憶部を含む。走行経路情報は、車両60が有料道路上をどのような経路で走行しているかの情報であり、例えば、車載器6のIDに関連付けられた、入口料金所機器3を識別する入口ID、経路機器4を識別する経路ID等を含む。
【0117】
通信部71は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部71は、料金作成装置1及び料金読出し装置8と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部71は、制御部72の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0118】
料金読出し装置8は、通信部81、制御部82、及び記憶部83を備える。
【0119】
制御部82は、料金読出し装置8における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部82は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、走行料金を記憶部83に記憶させる等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金書込み装置7を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部82は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御及びデータ処理を実行する。
【0120】
記憶部73は、メインメモリ等の読出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部83は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部83は、当該料金書込み装置7に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部73は、走行料金情報を記憶する料金記憶部を含む。走行経路情報は、車両60が有料道路上をどのような経路で走行しているかの情報であり、例えば、車載器6のIDに関連付けられた、入口料金所機器3を識別する入口ID、経路機器4を識別する経路ID等を含む。
【0121】
通信部81は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部81は、料金書込み装置7及び出口料金所機器5と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部81は、制御部82の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0122】
(動作)
図7は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金書込み装置7、料金読出し装置8、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部72、制御部82、制御部32、制御部42、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部73、記憶部83、記憶部33、記憶部43、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0123】
ステップST301~ステップST305は、図3を用いて説明したステップST101~ステップST105と同じため、ここでの説明を省略する。
【0124】
通信部11は、走行料金情報を送信する(ステップST306)。通信部11は、制御部12の制御の下、走行料金情報を料金書込み装置7に送信する。
【0125】
記憶部13は、走行料金情報を記憶部13に記憶する(ステップST307)。記憶部13は、制御部12の制御の下、料金書込み装置7に送信した走行料金情報を記憶する。
【0126】
なお、ステップST306とステップST307は、交換可能である、すなわち、走行料金情報を送信することと、記憶することとの順序は問わない。
【0127】
記憶部73は、走行料金情報を記憶する(ステップST308)。通信部71は、制御部72の制御の下、走行料金情報を受信する。記憶部73は、車両IDに関連付けられた、出口ID及び走行料金を含む走行料金情報を記憶する。
【0128】
通信部71は、走行料金情報を送信する(ステップST309)。通信部71は、制御部82の制御の下、走行料金情報を料金読出し装置8に送信する。なお、図7では、1つの料金読出し装置8に走行料金情報を送信する例を示しているが、制御部72は、複数の料金読出し装置8に走行料金更新情報を送信するのは勿論である。
【0129】
記憶部83は、走行料金情報を記憶する(ステップST310)。記憶部83は、制御部82の制御の下、走行料金情報を受信する。記憶部83は、料金書込み装置7の記憶部73に記憶されたのと同じ走行料金情報を記憶する。
【0130】
ステップST311~ステップST315は、図3を用いて説明したステップST109~ステップST113と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0131】
通信部11は、走行料金更新情報を送信する(ステップST316)。通信部11は、制御部12の制御の下、走行料金更新情報を料金書込み装置7に送信する。
【0132】
記憶部13は、走行料金更新情報を記憶部13に記憶する(ステップST317)。記憶部13は、料金書込み装置7に送信した走行料金情報を記憶する。
【0133】
なお、ステップST316とステップST317は、交換可能である、すなわち、走行料金更新情報を送信することと、記憶することとの順序は問わない。
【0134】
記憶部73は、走行料金更新情報を記憶する(ステップST318)。通信部71は、制御部72の制御の下、走行料金更新情報を受信する。記憶部73は、車両IDに関連付けられた、出口ID及び走行料金を含む走行料金更新情報を記憶する。例えば、記憶部73は、走行料金情報に走行料金更新情報を加えるようにしても良いし、走行料金情報を走行料金更新で上書きしても良い。
【0135】
通信部71は、走行料金更新情報を送信する(ステップST319)。通信部71は、制御部82の制御の下、走行料金更新情報を料金読出し装置8に送信する。なお、図7では、1つの料金読出し装置8に走行料金更新情報を送信する例を示しているが、通信部71は、複数の料金読出し装置8に走行料金更新情報を送信しても良いのは勿論である。
【0136】
記憶部83は、走行料金更新情報を記憶する(ステップST320)。記憶部83は、制御部82の制御の下、走行料金更新情報を受信する。記憶部83は、料金書込み装置7の記憶部73に記憶されたのと同じ走行料金情報を記憶する。
【0137】
ステップST321~ステップST323は、図3を用いて説明したステップST117~ステップST119と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0138】
制御部52は、出口料金所情報を送信する(ステップST324)。制御部52は、上位通信部51を通じて、出力された出口料金所情報を料金読出し装置8に送信する。
【0139】
制御部82は、走行料金を出力する(ステップST325)。制御部82は、通信部81を通じて出口料金所情報を受信する。制御部82は、出口料金所情報に含まれる車両IDから記憶部23に記憶された走行料金更新情報(又は走行料金情報)を取得する。さらに制御部82は、出口料金所情報に含まれる出口ID及び取得した走行料金更新情報から走行料金を出力する。
【0140】
通信部81は、走行料金を送信する(ステップST326)。通信部81は、制御部82の制御の下、出口料金所機器5に走行料金を送信する。
【0141】
上位通信部51は、走行料金を送信する(ステップST327)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、走行料金を受信する。そして、車両通信部56は、制御部52の制御の下、車載器6に走行料金を送信する。なお、路側表示器55は、制御部52の制御の下、走行料金を表示しても良い。また、発進制御部54は、発進制御バーを開け、車両60の通行(出場)を許可しても良い。
【0142】
ステップST328~ステップST333は、図3を用いて説明したステップST124~ステップST129と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0143】
なお、第2の実施形態では、料金読出し装置8への料金書込み負荷を分散させるため、料金書込み装置7に走行料金情報を記憶する等の書込み機能を持たせている。しかしながら、第2の実施形態では、料金作成装置1が料金書込み装置7に持たせた機能を実施することも可能である。すなわち、料金作成装置1は、料金書込み装置7を介さずに料金読出し装置8に走行料金情報を送信しても良い。
【0144】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、料金読出し装置8が管轄する出口料金所機器5の数は、料金記憶・読出し装置2と比較して少ない。そのため、料金読出し装置8に掛かる負荷が料金記憶・読出し装置2と比較して小さくすることができる。
【0145】
[第2の実施形態の変形例]
(構成)
第2の実施形態の変形例における構成は、第2の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
【0146】
ここで、出口料金所機器5と料金読出し装置8との間は、広域ネットワークを介して接続されるとする。すなわち、出口料金所機器5と料金読出し装置8との通信は、広域ネットワークを通じて行われる。
【0147】
(動作)
図8は、実施形態に係る料金処理システムの処理手順の一例の一部を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金書込み装置7、料金読出し装置8(第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8B)、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部72、制御部82、制御部32、制御部42、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部73、記憶部83、記憶部33、記憶部43、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0148】
第2の実施形態の変形例では、出口料金所機器5と料金読出し装置8との間の通信が、広域ネットワークを通じて行われる場合を考慮する。広域ネットワークを通じた通信は、伝送遅延及び/又はパケットロスが生じる場合が有る。その結果、出口料金所機器5は、車両60が出口料金所を通行している間に走行料金を提示できない恐れが有る。そこで、出口料金所機器5は、複数の料金読出し装置8に出口料金所情報を送信する。
【0149】
最初に、図8は、図7のステップST310又はステップST320で説明したように、第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bの記憶部83は、料金書込み装置7の記憶部73に記憶されたのと同じ走行料金情報を記憶しているものとする。すなわち、図8で示す例は、車両60が入口料金所機器3及び経路機器4を既に通過しており、図7を用いて説明した各処理が行われているものとする。そして、図8で示す例は、出口料金所機器を通行(出場)するところから説明する。
【0150】
ステップST401~ステップST403は、図7を用いて説明したステップST321~ステップST323と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0151】
上位通信部51は、出口料金所情報を送信する(ステップST404)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、出力された出口料金所情報を第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bに送信する。
【0152】
第1の料金読出し装置8Aの制御部82は、走行料金を出力する(ステップST405)。通信部81は、制御部82は、通信部81を通じて出口料金所情報を受信する。制御部82は、出口料金所情報に含まれる車両IDから記憶部23に記憶された走行料金更新情報(又は走行料金情報)を取得する。さらに制御部82は、出口料金所情報に含まれる出口ID及び取得した走行料金更新情報から走行料金を出力する。
【0153】
通信部81は、走行料金を送信する(ステップST406)。通信部81は、制御部82の制御の下、出口料金所機器5に走行料金を送信する。
【0154】
上位通信部51は、走行料金を送信する(ステップST407)。上位通信部51は、制御部52の制御の下、走行料金を受信する。そして、車両通信部56は、制御部52の制御の下、車載器6に走行料金を送信する。なお、路側表示器55は、制御部52の制御の下、走行料金を表示しても良い。また、発進制御部54は、発進制御バーを開け、車両60の通行(出場)を許可しても良い。
【0155】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、走行料金を出力する(ステップST408)。通信部81は、制御部82の制御の下、出口料金所情報を受信する。制御部82は、出口料金所情報に含まれる車両IDから記憶部23に記憶された走行料金更新情報(又は走行料金情報)を取得する。さらに制御部82は、出口料金所情報に含まれる出口ID及び取得した走行料金更新情報から走行料金を出力する。
【0156】
通信部81は、走行料金を送信する(ステップST409)。通信部81は、制御部82の制御の下、出口料金所機器5に走行料金を送信する。
【0157】
上述したように、出口料金所機器5の制御部52は、いち早く受信した走行料金を車載器6に送信することになる。また、例えば、ステップST404で第2の料金読出し装置8Bへの通信が失敗したとしても、出口料金所機器5は、走行料金を車載器6に送信することができる。
【0158】
また、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、出口料金所機器5は、完了情報を料金作成装置1に送信しても良い。
【0159】
(第2の実施形態の変形例の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、出口料金所機器5が複数の料金読出し装置8に出口料金所情報を送信する。そして、出口料金所機器5は、いずれかの料金読出し装置8から走行料金を受信すれば良い。つまり、出口料金所機器5と料金読出し装置8との間の通信に冗長性を持たせることにより、出口料金所機器5は、より確実に走行料金を車載器6に送信することができる。
【0160】
[第3の実施形態]
図9は、実施形態に係る料金処理システムの各装置及び各機器の構成例を示すブロック図である。
【0161】
図9に示すように、第3の実施形態では、第2の実施形態で配置されていた料金書込み装置7及び料金読出し装置8に加えて、料金読出し管理装置9が配置されている点で第1の実施形態と異なる。また、図9では、入口料金所機器3、経路機器4、出口料金所機器5、車載器6及び料金読出し装置8は、1つのみ示しているが、料金処理システム中に複数配置されて良いのは勿論である。
【0162】
料金読出し管理装置9は、料金読出し装置8の起動状態を制御する。そして、料金読出し管理装置9は、通信部91、制御部92、及び記憶部93を備える。
【0163】
制御部92は、料金読出し管理装置9における制御及びデータ処理等を司る制御ユニットである。制御部72は、CPU、メモリ及びインタフェース等を有する。CPUは、プログラムを実行することにより、料金読出し装置8の起動状態を変更させる等の各種の処理機能を実現するプロセッサである。CPUは、インタフェース等を介して料金読出し管理装置9を構成する各部に接続される。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、及び設定データ等を保存する書換え可能な不揮発性メモリ等の各種のメモリを含む。すなわち、制御部92は、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより各部を制御及びデータ処理を実行する。
【0164】
記憶部93は、メインメモリ等の読み出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含む。記憶部93は、HDD或いはSSD等の大容量の記憶装置で構成されても良い 。記憶部93は、当該料金読出し管理装置9に関わる各種のデータを記憶する。例えば、記憶部93は、料金読出し装置8の起動状態を記憶する。
【0165】
通信部91は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部91は、料金読出し装置8と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部91は、制御部92の制御の下、各装置及び各機器との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0166】
(動作)
図10は、実施形態に係る料金読出し装置8を起動させるための一例を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金書込み装置7、料金読出し装置8(第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8B)、料金読出し管理装置9、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部72、制御部82、制御部92、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部73、記憶部83、記憶部93、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0167】
以下では、図10を参照しながら、第1の料金読出し装置8Aは、起動している状態であり、新たに第2の料金読出し装置8Bを停止した状態から起動させる場合について説明する。
【0168】
料金読出し管理装置9の制御部92は、読出し装置起動トリガを出力する(ステップST501)。読出し装置起動トリガは、所定の料金読出し管理装置9を起動させるためのトリガである。そして、読出し装置起動トリガを出力する第1の条件は、料金作成装置1の単位時間当たりの車両60の通過数が第1の閾値を上回ったとき、第1の料金読出し装置8Aの単位時間当たりの車両60の通過数が第2の閾値を上回ったとき、通勤ラッシュ、帰省ラッシュ等の特定の時間帯、交通管制システムが管理しているトラフィックカウンタが第3の閾値を上回ったとき、交通管制システムを管理する管理者からの指示を受信したとき等である。そして、いずれかの条件を満たしたことを示す情報をいずれかの装置から受信した場合、第3の制御部である制御部92は、読出し装置起動トリガを出力する。
【0169】
制御部92は、起動命令を出力する(ステップST502)。制御部92は、読み出し装置起動トリガに基づいて、いずれの料金読出し管理装置9を起動させるかを決定する。例えば、図10の例では、制御部92は、第2の料金読出し装置8Bを起動すると決定する。そこで、制御部92は、決定した料金読出し管理装置9に対する起動命令を出力する。
【0170】
通信部91は、起動命令を送信する(ステップST503)。通信部91は、制御部92の制御の下、第3の通信部である通信部91を通じて、起動命令を第2の料金読出し装置8Bに送信する。
【0171】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、第2の料金読出し装置8Bを停止状態から起動させる(ステップST504)。制御部82は、通信部81を通じて起動命令を受信する。そして、制御部82は、起動命令に基づいて第2の料金読出し装置8Bを停止状態から起動させる。
【0172】
制御部92は、接続情報要求を出力する(ステップST505)。起動命令を送信した後、制御部92は、起動している第1の料金読出し装置8Aに接続情報を送信するための接続情報要求を出力する。すなわち制御部92は、起動命令を送信した第2の料金読出し装置8B以外の料金読出し装置8に接続情報要求を送ることになる。ここで、接続情報は、料金読出し装置8の記憶部83に記憶された情報であり、料金読出し装置8に接続している出口料金所機器5の数及び接続された出口料金所機器の出口IDを含む。
【0173】
通信部91は、接続情報要求を送信する(ステップST506)。通信部91は、制御部92の制御の下、第1の料金読出し装置8Aに接続情報要求を送信する。
【0174】
第1の料金読出し装置8Aの制御部82は、接続情報を出力する(ステップST506)。制御部82は、通信部81を通じて接続情報要求を受信する。そして、制御部82は、接続情報要求に基づいて記憶部83に記憶された接続情報を取得する。
【0175】
通信部81は、接続情報を送信する(ステップST507)。通信部81は、制御部82の制御の下、自身が接続している出口料金所機器の数、出口料金所の出口ID等を含む接続情報を送信する。
【0176】
制御部92は、接続先変更要求を出力する(ステップST508)。通信部91は、制御部92の制御の下、接続情報を受信する。制御部92は、受信した接続情報に基づいて第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bにどのように出口料金所機器5を割り振るかを決定する。例えば、第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bに接続される出口料金所機器5の数が均等になるように割り振る。そして、当該決定に基づいて第1の料金読出し装置に出口料金所機器5の接続先が第2の料金読出し装置8Bに変更する要求及び第2の料金読出し装置8Bの装置IDを含む接続先変更要求を出力する。
【0177】
通信部91は、接続先変更要求を送信する(ステップST509)。通信部91は、制御部92の制御の下、第1の料金読出し装置8Aに接続先変更要求を送信する。
【0178】
第1の料金読出し装置8Aの制御部82は、接続先変更情報を出力する(ステップST510)。通信部81は、制御部82の制御の下、接続先変更要求を受信する。そして、制御部82は、受信した接続先変更要求に含まれる出口料金所機器5に対して送信するべき、接続先変更情報を出力する。ここで、接続先変更情報は、出口料金所機器5が新たに接続する第2の料金読出し装置8Bの装置IDを含む。
【0179】
通信部81は、接続先変更情報を送信する(ステップST511)。通信部81は、第1の料金読出し装置8Aの制御部82の制御の下、出口料金所機器5に接続先変更情報を送信する。
【0180】
制御部82は、接続情報を更新する(ステップST512)。接続先変更情報を送信した制御部82は、送信した出口料金所機器5の情報を取り除くように接続情報を更新する。
【0181】
制御部52は、接続先を変更する(ステップST513)。制御部52は、上位通信部51を通じて、接続先変更情報を受信する。制御部52は、受信した接続先変更情報に含まれる第2の料金読出し装置8Bの装置IDに従って接続先を第2の料金読出し装置8Bに更新する。更新後、制御部52は、車両が通過した際には、出口料金所情報を第2の料金読出し装置8Bに送信することになる。
【0182】
図11は、実施形態に係る料金読出し装置8を停止させるための一例を示すシーケンス図である。料金作成装置1、料金書込み装置7、料金読出し装置8(第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8B)、料金読出し管理装置9、出口料金所機器5、及び車載器6の制御部12、制御部72、制御部82、制御部92、制御部52、及び制御部62がそれぞれ記憶部13、記憶部73、記憶部83、記憶部93、記憶部53、及び記憶部63に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0183】
以下では、図11を参照しながら、第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bが共に起動している状態から第2の料金読出し装置8Bを停止させる場合について説明する。
【0184】
料金読出し管理装置9の制御部92は、読出し装置停止トリガを出力する(ステップST601)。読出し装置停止トリガは、所定の料金読出し管理装置9を停止させるためのトリガである。そして、読出し装置停止トリガを出力する第2の条件は、料金作成装置1の単位時間当たりの車両60の通過数が第4の閾値を下回ったとき、第1の料金読出し装置8Aの単位時間当たりの車両60の通過数が第5の閾値を下回ったとき、通勤ラッシュ、帰省ラッシュ等の特定の時間帯以外、交通管制システムが管理しているトラフィックカウンタが第6の閾値を下回ったとき、事故等によって通行止めとするとき、交通管制システムを管理するからの指示を受信したとき等である。そして、いずれかの条件を満たしたことを示す情報をいずれかの装置から受信した場合、制御部92は、読出し装置停止トリガを出力する。
【0185】
制御部92は、接続情報要求を出力する(ステップST602)。読出し装置起動トリガを出力すると、制御部92は、起動している第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bから接続情報を要求する接続情報要求を出力する。ここで、接続情報は、料金読出し装置8の記憶部83に記憶された情報であり、料金読出し装置8に接続している出口料金所機器5の数及び接続された出口料金所機器の出口IDを含む。
【0186】
通信部91は、接続情報要求を送信する(ステップST603)。通信部91は、制御部92の制御の下、第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bに接続情報要求を送信する。
【0187】
第1の料金読出し装置8Aの制御部82は、接続情報を出力する(ステップST604)。制御部82は、通信部81を通じて接続情報要求を受信する。そして、制御部82は、接続情報要求に基づいて記憶部83に記憶された接続情報を取得する。
【0188】
通信部81は、接続情報を送信する(ステップST605)。通信部81は、制御部82の制御の下、第1の料金読出し装置8Aが接続している出口料金所機器の数、出口料金所の出口ID等を含む接続情報を送信する。
【0189】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、接続情報を出力する(ステップST606)。制御部82は、通信部81を通じて接続情報要求を受信する。そして、制御部82は、接続情報要求に基づいて記憶部83に記憶された接続情報を取得する。
【0190】
通信部81は、接続情報を送信する(ステップST607)。通信部81は、制御部82の制御の下、第1の料金読出し装置8Aが接続している出口料金所機器の数、出口料金所の出口ID等を含む接続情報を送信する。
【0191】
制御部92は、接続先変更要求を出力する(ステップST608)。通信部91は、制御部92の制御の下、接続情報を第1の料金読出し装置8A及び第2の料金読出し装置8Bからそれぞれ受信する。制御部92は、受信した接続情報に基づいて第1の料金読出し装置8A等にどのように出口料金所機器5を割り振るかを決定する。例えば、第1の料金読出し装置8A及び他の料金読出し装置8に接続される出口料金所機器5の数が均等になるように割り振る。そして、当該決定に基づいて第1の料金読出し装置に出口料金所機器5の接続先が第1の料金読出し装置8Aに変更する要求及び第2の料金読出し装置8Bの装置IDを含む接続先変更要求を出力する。
【0192】
通信部91は、接続先変更要求を送信する(ステップST609)。通信部91は、制御部92の制御の下、第2の料金読出し装置8Bに接続先変更要求を送信する。
【0193】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、接続先変更情報を出力する(ステップST610)。制御部82は、通信部81を通じて接続先変更要求を受信する。そして、制御部82は、受信した接続先変更要求に含まれる出口料金所機器5に対して送信するべき、接続先変更情報を出力する。ここで、接続先変更情報は、出口料金所機器5が新たに接続する第1の料金読出し装置8Aの装置IDを含む。
【0194】
通信部81は、接続先変更情報を送信する(ステップST611)。通信部81は、第2の料金読出し装置8Bの制御部82の制御の下、出口料金所機器5に接続先変更情報を送信する。
【0195】
制御部82は、接続情報を更新する(ステップST612)。接続先変更情報を送信した制御部82は、送信した出口料金所機器5の情報を取り除くように接続情報を更新する。
【0196】
制御部52は、接続先を変更する(ステップST613)。制御部52は、上位通信部51を通じて、接続先変更情報を受信する。制御部52は、受信した接続先変更情報に含まれる第1の料金読出し装置8Aの装置IDに従って接続先を第1の料金読出し装置8Aに更新する。更新後、制御部52は、車両が通過した際には、出口料金所情報を第1の料金読出し装置8Aに送信することになる。
【0197】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、停止準備完了情報を出力する(ステップST614)。ステップST613で接続情報の更新を終え、接続情報に接続先が無くなった場合、制御部82は、停止準備が完了したことを示す停止準備完了情報を出力する。
【0198】
通信部81は、停止準備完了情報を送信する(ステップST615)。通信部81は、第2の料金読出し装置8Bの制御部82の制御の下、停止準備完了情報を料金読出し管理装置9に送信する。
【0199】
制御部92は、停止命令を出力する(ステップST616)。制御部92は、通信部91を通じて停止準備完了情報を受信する。停止準備完了を受信した制御部92は、第2の料金読出し装置8Bを停止する命令である停止命令を出力する。
【0200】
通信部91は、停止命令を送信する(ステップST617)。通信部91は、制御部92の制御の下、第2の料金読出し装置8Bに停止命令を送信する。
【0201】
第2の料金読出し装置8Bの制御部82は、第2の料金読出し装置8Bを停止する(ステップST618)。通信部81は、制御部82の制御の下、停止命令を受信する。停止命令を受信した制御部は、第2の料金読出し装置8Bを停止する。
【0202】
なお、第3の実施形態では、料金読出し装置8の起動と停止の管理負荷を分散させるため、料金読出し管理装置9に起動命令を送信する又は停止命令を送信する等の料金読出し装置8の起動と停止を管理する管理機能を持たせている。しかしながら、第3の実施形態では、料金作成装置1又は料金書込み装置7が料金読出し管理装置9に持たせた機能を実施することも可能である。すなわち、料金作成装置1又は料金書込み装置7は、料金読出し装置8の起動と停止を管理する管理機能を実施しても良い。
【0203】
(第3の実施形態の作用効果)
以上説明した実施形態によれば、料金読出し管理装置9を用いて動的に起動している料金読出し装置8の数を増減させる。これにより、効率的な数の料金読出し装置8を用いて車載器6に走行料金を送信することができる。
【0204】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものでは無い。例えば、第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態は、組み合わせることができる。例えば、有る地域では、第1の実施形態のように動作させ、他の地域では第2の実施形態のように実施させることもできる。また、第2の実施形態及び第3の実施形態は、同じ地域においても組み合わせることができるのは勿論である。
【0205】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0206】
1…料金作成装置
11…通信部
12…制御部
13…記憶部
2…料金記憶・読出し装置
21…通信部
22…制御部
23…記憶部
3、3A、3B…入口料金所機器
31…上位通信部
32…制御部
33…記憶部
34…発進制御部
35…路側表示器
36…車両通信部
4…経路機器
41…上位通信部
42…制御部
43…記憶部
45…車両通信部
5…出口料金所機器
51…上位通信部
52…制御部
53…記憶部
54…発進制御部
55…路側表示器
56…車両通信部
60…車両
6…車載器
61…通信部
62…制御部
63…記憶部
7…料金書込み装置
71…通信部
72…制御部
73…記憶部
8、8A、8B…料金読出し装置
81…通信部
82…制御部
83…記憶部
9…料金読出し管理装置
91…通信部
92…制御部
93…記憶部
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