(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063265
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法
(51)【国際特許分類】
B02C 13/04 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
B02C13/04
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022168573
(22)【出願日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】10 2021 127 484.2
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518429207
【氏名又は名称】ショック ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Schock GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダム・オレンドール
(72)【発明者】
【氏名】トマス・レーゼナー
(72)【発明者】
【氏名】ラファエル・シュペルベルク
【テーマコード(参考)】
4D065
【Fターム(参考)】
4D065AA09
4D065AA11
4D065BB12
4D065EB17
4D065EB20
4D065ED02
4D065ED23
4D065ED35
4D065EE02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法を提供する。
【解決手段】無機及び/又は有機充填材粒子が埋め込まれたポリマーマトリクスから成る石英複合材料成形部品を破砕することによって、石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法であって、事前破砕された成形部品片3を、ハンマーミル4において、前記再生材料を形成する粒子を形成しながら破砕する方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機及び/又は有機充填材粒子が埋め込まれたポリマーマトリクスから成る石英複合材料成形部品を破砕することによって、石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法であって、事前破砕された成形部品片を、ハンマーミル(4)において、前記再生材料を形成する粒子を形成しながら破砕する、方法。
【請求項2】
前記再生材料を形成する粒子であって最大標的粒径を有する粒子を含む粒子画分を、スクリーンを通して抽出することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標的粒径は、1.0mm、特に0.8mmであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記再生材料を形成する粒子の前記標的粒径よりも大きい最大粒径を有する第1の粒子画分(PF1)を、スクリーンを通して前記ハンマーミル(4)から抽出し、その後、後段に配置されたスクリーン装置(6)において、前記第1の粒子画分(PF1)から、前記再生材料を形成する粒子であって前記標的粒径以下の粒径を有する粒子を含む第2の粒子画分(PF2)を抽出し、前記標的粒径よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分(PF3)から分離することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記最大粒径は5mm、特に4mmであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の粒子画分(PF1)を得るための前記スクリーンは、グリズリースクリーンであることを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記標的粒径は、1.0mm、特に0.8mmであることを特徴とする、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の粒子画分(PF3)は、さらなる破砕のために前記ハンマーミル(4)に戻されることを特徴とする、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ハンマーミル(4)において破砕された前記第1の粒子画分(PF1)の粒子を前記スクリーン装置(6)に運搬すること、及び/又は、前記第3の粒子画分(PF3)の粒子を前記スクリーン装置(6)から前記ハンマーミル(4)に戻すことは、手動で又は搬送装置を介して行われることを特徴とする、請求項4~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記スクリーン装置(6)又はさらなるスクリーン装置において、前記第2の粒子画分(PF2)から、前記標的粒径よりも小さい最大粒径を有する第4の粒子画分(PF4)を、篩分けによって形成及び抽出して、前記再生材料を形成する粒子を含む第5の粒子画分(PF5)が残って抽出されるようにすることを特徴とする、請求項4~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第4の粒子画分(PF4)の前記最大粒径は、0.1mm、特に0.2mmであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の粒子画分(PF1)を篩分けするため、及び/又は、前記第2の粒子画分(PF2)を篩分けするために、それぞれ1つのメッシュスクリーンが用いられることを特徴とする、請求項4~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
ポリマーマトリクスに埋め込まれた無機及び/又は充填材粒子を60重量%以上、特に65重量%以上の割合で含む成形部品片(3)を使用することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記事前破砕された成形部品片(3)は、40cm、特に30cmの最大長さを有することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記成形部品は、前記成形部品片(3)を形成するために、手動で又は破砕設備によって自動的に破砕されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記成形部品片(3)は、手動で又は搬送装置(2)によって自動的に前記ハンマーミル(4)に供給されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
成形部品として、シンクが使用されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
先行する請求項のいずれか1項に記載の方法に従って製造される粒子状再生材料。
【請求項19】
請求項18に記載の粒子状再生材料の、石英複合材料成形部品、具体的にはシンクを製造するための鋳造化合物への骨材としての使用。
【請求項20】
請求項18に記載の粒子状再生材料を使用して製造される石英複合材料成形部品、具体的にはシンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機充填材粒子が埋め込まれたポリマーマトリクスから成る石英複合材料成形部品を破砕することにより、石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な形態の石英複合材料成形部品が知られている。例えば、キッチンシンク、棚板、シャワートレイ又はシャワータブ等の衛生用物品だけでなく、床板若しくは壁板、ブロック石、又は、類似のものが、石英複合材料から製造されている。これらの成形部品は、主に、例えばアクリレート類のポリマーマトリクスから成り、硬化されたポリマーマトリクス中には充填材粒子が埋め込まれている。これは、無機又は有機充填材粒子であり得る。このような充填材としては、例えば石英砂が用いられる。成形部品に特定の色を付けるために、顔料がポリマーマトリクス中に埋め込まれる場合も多い。
【0003】
経年により不要となり利用されなくなった成形部品がどうしても発生してしまう。これは、長い時間の後に修復又は改築作業に合わせて交換されたり、破損したり、あるいは他の理由によるものである。もちろん、新しい成形部品の製造の過程でも、販売に使用できない不適格品が発生する。したがって、このような石英複合材料成形部品の使用が増えると、必然的に、利用されなくなった古い部品の量も増えてしまう。これらは大抵、廃棄物処理企業で処理される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の課題は、このような石英複合材料成形部品の再利用を可能にする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決するために、石英複合材料成形部品を破砕することによって、石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法が提供される。この方法では、事前破砕された成形部品片を、ハンマーミルにおいて、再生材料を形成する粒子を形成しながら破砕する。
【0006】
本発明に係る方法では、事前破砕された成形部品片を、ハンマーミルにおいて破砕する。その破砕の間に、粒子状再生材料に必要な標的粒径範囲の十分な量の粒子が生じる。このようなハンマーミルでは、粉砕対象物の破砕は、動的な打撃及び衝突破砕により行われる。ロータには、ミルハウジング内をロータによって回転する多数の可動式ハンマーが取り付けられている。これらのハンマーが、粉砕対象物つまり成形部品片を打撃することによって、粉砕対象物は破砕される。また破砕された破片は、ハウジングの壁に叩きつけられることによって、さらに砕かれる。粉砕対象物がハウジングに滞留する時間の間は、粉砕対象物は、ロータひいてはハンマーの比較的高い回転速度によって連続的に打撃され、さらに破砕される。これによって対応する小さい粒子が形成され、それらは、極めて高い割合で、所望の標的粒径の範囲にある、又は、細粒部よりも小さい粒径を有する。
【0007】
驚くべきことに、粉砕対象物つまり成形部品片は、このようなハンマーミルにおいて室温で十分に破砕され、一方では、1つの粉砕工程だけで、所望の粒径分布を有する再生材料を形成する粒子が十分に高い割合で生じ、他方では、塊あるいはブリケッティングが生じないという特に大きな利点があること、つまり再生材料、具体的には新たな部品に添加する再生材料を製造するための鋳造化合物として利用できないより大きな粒子が形成されないという利点があることが明らかになった。例えばローラーミルといった他のミルでは、破砕は、粉砕対象物のせん断によって行われ、つまり高いせん断エネルギーが導入される。このせん断エネルギーは、砕かれた粒子を徐々に加熱し、この加熱により、ポリマーマトリクスは少なくとも表面領域において軟化する。したがって個々の粒子は軽度の粘性を有し、塊あるいはブリケッティングの原因になり得る。驚くべきことに、このような事象はハンマーミルでは起こらないことが分かった。なぜなら、ハンマーミルでは、材料はせん断応力を受けず、打撃エネルギーが加えられるか、又は、ハウジングの壁に叩きつけられる際に衝撃エネルギーが加えられるだけだからである。このエネルギーあるいはエネルギーの印加は、粒子を過度に加熱させないので、驚くべきことに、表面が粘性を有さず、つまり塊あるいはブリケッティングが生じない。したがってこのようなハンマーミルでは、有利にも、粉砕対象物を長時間にわたって粉砕可能であり、このため結果的に、粉砕時間内に標的粒径範囲となる粒子集合を十分に高い割合で得ることができる。
【0008】
したがって、本発明に係る方法は、まず、再生材料を形成する十分な大きさの粒子集合の製造を可能にし、他方でこれを経済合理的に製造することを可能にする。したがって、本発明に係る方法は、対応する石英複合材料から成る古い部品を、粒子状再生材料を形成しながら有利に再生することを可能にする。粒子状再生材料は、骨材として再利用されることが可能であり、例えば、石英複合材料の新規の部品を製造するための鋳造化合物への骨材としても再利用可能である。
【0009】
本発明の発展形態では、再生材料を形成する粒子であって最大標的粒径を有する粒子を含む粒子画分を、スクリーン(篩)を通して抽出するように構成されていてよい。この、本発明の第1の形態によれば、ハンマーミルから、スクリーンを介して、標的粒径を有する粒子、又は、場合によっては極めて小さな細粒部を含むより小さい粒径を有する粒子を含む粒子画分だけが抽出される。標的粒径が例えば1.0mmの場合、粒子画分として、最大1.0mm又はそれ以下の粒径を有する粒子を含む粒子集合が抽出される。より大きい粒子は、ハンマーミル内に残り、対応する程度に破砕及び抽出されるまでさらに処理されることが可能である。ここではつまり、直接、標的画分を抽出することだけが好ましくは連続的に行われる。
【0010】
この場合、標的粒径は1.0mm、特に0.8mmであり得る。このような標的粒径は、粒子状再生材料を、新たな石英複合材料成形部品の製造のための鋳造化合物への骨材材料として使用する必要がある場合に都合がよい。この標的粒径は、鋳造化合物及びしたがって新たな製品内に存在する無機又は有機充填材の最大充填材粒径に相当する。個々の再生材料粒子は、一部がポリマーマトリクスから成り、無機又は有機充填材粒子を、これらが、再生された古い部分に存在していた状態で含む。再生材料粒子を介して、「古い充填材」から成る所定の割合の充填材が鋳造化合物に供給されることが可能であり、再生材料粒子の標的粒径を選択することによって、これによって供給される充填材粒子が、いずれの場合も、最大で、新規の成形部品に含まれるべき充填材粒径を有することが確保される。
【0011】
ハンマーミルから標的画分を直接抽出する上述の態様に対する選択的な一方法形態は、反対に、スクリーンを介して、再生材料を形成する粒子の標的粒径よりも大きい最大粒径を有する第1の粒子画分をハンマーミルから抽出し、その後、後段に配置されたスクリーン装置において、第1の粒子画分から、再生材料を形成する粒子であって標的粒径以下の粒径を有する粒子を含む第2の粒子画分を抽出し、これを、標的粒径よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分から分離するように構成されている。したがって、この方法形態では、ハンマーミルから、元の標的画分よりも粗い第1の粒子画分が選別され、続いて、所望の標的画分である第2の粒子画分を分離するためのスクリーン装置において篩分けされる。したがってスクリーン装置では、ハンマーミルから取り出された粗い第1の粒子画分の再生材料粒子の分級が行われる。第1の粒子画分を抽出するハンマーミルのスクリーンによって、第1の粒子画分の最大粒径を規定可能であるだけでなく、粉砕対象物のミルにおける滞留時間も変動させることが可能である。スクリーンあるいは目開き、及びしたがって最大粒径が大きいほど、粉砕対象物のハンマーミルにおける滞留時間は短くなり、スクリーンあるいは最大粒径が小さいほど、粉砕対象物のハンマーミルにおける滞留時間は長くなる。なぜなら、スクリーンを通過するためにはより強い破砕が必要となるためである。したがって、細粒部、つまり明らかに標的画分の標的粒径以下である極めて小さい粒径を有する粒子の割合が、使用されるスクリーンサイズに応じて変動する。より大きなスクリーン及びしたがってより短い滞留時間では、細粒部は少ないが、より小さなスクリーン及びより長い滞留時間では、細粒部は多くなる。
【0012】
したがってこの方法態様によれば、スクリーン装置において、2つの別々の画分、すなわち、再生材料を形成する粒子であって標的粒径以下の粒子を含む第2の粒子画分と、標的粒径よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分とが生じる。この場合に、第2の粒子画分は、最終標的画分として利用されてもよいし、又は、以下で詳しく説明するようにさらに分級されてもよい。第3の粒子画分も同様に、必要に応じてさらに利用可能である。これについても以下でより詳細に説明する。
【0013】
本発明の一発展形態によれば、第1の粒子画分の最大粒径は、5mm、特に4mmであり得る。すなわちハンマーミルのスクリーンは、対応する5mm、特に4mmのスクリーン幅を有しており、ここで分級のために、グリズリースクリーンを使用可能であることが好ましい。グリズリースクリーンは、十分に大きな篩面を提供可能であると共に、粒子のハンマーミルにおける滞留時間を短縮可能である。4mm未満の最大粒径も基本的には想定可能であるが、この場合は、細粒部、つまり標的粒径よりも明らかに小さい粒径を有する粒子の割合が著しく上昇する。
【0014】
ここでも、標的粒径は、1.0mm、特に0.8mmである必要がある。これは特に、新たな成形部品を製造するための石英複合材料鋳造化合物に、再生材料粒子を骨材として添加する必要がある場合に当てはまる。またこの方法態様でも、標的粒径は、実質的に、新たな成形部品内に存在する無機又は有機充填材の最大充填材粒径に相当する。
【0015】
説明したように、本発明に係る第2の方法態様では、第2の粒子画分の最大標的粒径よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分が生じる。好ましくは、この第3の粒子画分は、さらなる破砕のためにハンマーミルに戻される。すなわち、このまだ大きすぎる粒子は、これが標的粒径の範囲内又はそれより小さい粒径を有するまで、再びハンマーミルにおいて処理及び破砕されることにより、後段の篩分けステップにおいて、スクリーン装置により第2の粒子画分となる。すなわち第3の粒子画分に関して回収が行われ、これは複数回行うことが可能である。その結果、投入された成形部品片の全量から、ほぼ100%の収率で粒子状再生材料を得ることが可能である。
【0016】
上述のように、第1の粒子画分の破砕された粒子は、ハンマーミルからスクリーン装置に供給され、あるいは第3の粒子画分の粒子は、スクリーン装置からハンマーミルに戻される。この搬送は手動で行うことが可能であり、すなわち、材料は、オペレータによって手動でハンマーミルからスクリーン装置に、あるいはスクリーン装置からハンマーミルまで運搬され、そこに投入される。
【0017】
しかしながら、自動搬送が、対応する搬送装置によって行われることが好ましい。したがって、このような第1の粒子画分の移送のための搬送装置は、例えば、第1の粒子画分をハンマーミルからスクリーン装置まで導くコンベアベルト、例えばZ字状コンベアであり得る。ハンマーミルでは、第1の粒子画分が好ましくは下から取り出され、他方でスクリーン装置に上から供給され、対応する第2及び第3の粒子画分もスクリーン装置において下から取り出されることが好ましいので、Z字状コンベアが都合がよい。
【0018】
第3の粒子画分をスクリーン装置からハンマーミルまで戻すように搬送するために、例えば振動する溝又は同様のものといった搬送バンドが設けられていてもよい。
【0019】
例えば、第3の粒子画分の手動による搬送を行う場合、第3の粒子画分を、例えば、対応した大きさの貯蔵容器、例えば大きなバッグ内に集めることが可能であり、その後、満杯になった貯蔵容器は、リフトトラック又は同様のものといった対応する搬送手段を介して、ハンマーミルまで、例えば床に近い位置で始まるコンベアベルトまで搬送されることが可能である。このコンベアベルトを介して、投入予定の粉砕対象物は、ハンマーミルに投入するために上方に搬送される。
【0020】
ハンマーミル及びスクリーン装置の動作は、基本的に連続的な動作であり得る。つまり、ハンマーミルに、事前破砕された成形部品片、及び、存在する場合は第3の粒子画分の粒子が連続的に供給され、粒子は連続的に抽出され、連続的にスクリーン装置に供給される。そこでこれらは、連続的に対応する画分に篩分けされる。したがってこのような連続的なプロセスによって、極めて高い生産能力で動作可能である。あるいは、もちろん、新たな粉砕対象物を連続的に追加供給する代わりに、所定の量の粉砕対象物だけを処理する断続的なプロセスが設けられていてもよい。これは、投入された粉砕対象物が完全に処理されてから行われる。
【0021】
上述のように、スクリーン装置において、第1の粒子画分から、第2の粒子画分がスクリーンを介して分離される。スクリーンは、メッシュスクリーン又は類似のものであり得る。この第2の粒子画分は、粒径が最大で標的粒径に相当する粒子を含むが、これよりも小さい又は明らかに小さくてもよく、すなわちこの第2の粒子画分は、対応して、多くの細粒部、すなわち極めて小さい粒径を有する極めて微細な粒子を有する。標的粒径が例えば1.0mm又は0.8mmであるならば、第2の画分には、0.2mm、0.1mm、又は、もっと微細な粒径しか有さない粒子、つまり最終的にはもう粒体とは言えない粉状の粒子までも含まれる。基本的に、第2の粒子画分つまり標的画分は、例えば、鋳造化合物用の骨材として細粒部も含む。しかしながら細粒部を望まない場合、本発明の有効な一発展形態は、スクリーン装置又はさらなるスクリーン装置において、第2の粒子画分から、標的粒径よりも小さい最大粒径を有する第4の粒子画分を篩分けによって形成及び抽出して、再生材料を形成する粒子を含む第5の粒子画分が残って抽出されるように構成されている。つまりスクリーン装置では、第2の篩面において第2の粒子画分のさらなる分級が行われる。第2の粒子画分は、除去されることになる望ましくない細粒部を含む第4の粒子画分と、最終的な標的画分に相当する第5の粒子画分とに分離される。ここで、さらなるスクリーン、例えばメッシュスクリーンによって、第4の粒子画分つまり細粒部画分の最大粒径が規定されるので、第4の粒子画分は、この粒径を有するか、又は、これよりも微細な粒子だけを含む。そして、最終的な第5の粒子画分、つまり標的画分は、粒径が標的粒径と第2の篩面の最大粒径との間の範囲にある再生材料粒子だけを含む。したがって、標的画分は、最終的に細粒部を含まないか、又は、無視できる程度の細粒部しか含まない。これは、再生材料粒子を添加する鋳造化合物の流動性に関して利点を有し得る。これら2つの篩分けを1つの共通のスクリーン装置において行うならば、互いに直列に配置された対応する篩分け段が設けられる。2つの別々のスクリーン装置を使用するならば、これらは、例えば搬送装置を介して接続されていることが可能であり、これを介して、第2の粒子画分は自動的に第2のスクリーン装置に搬送される。
【0022】
第4の粒子画分の最大粒径は、0.1mm、特に0.2mmである必要がある。この最大粒径が大きいほど、最終再生材料粒子の粒径の範囲は小さくなる。
【0023】
本発明によれば、第1の粒子画分を篩分けするため、及び/又は、第2の粒子画分を篩分けするために、いずれも、所定のメッシュ幅を有するメッシュスクリーンを使用するので、画分を対応して篩分け及び分級することが可能である。
【0024】
本発明に係る方法用の出発原料として、ポリマーマトリクスに埋め込まれた無機及び/又は有機充填材粒子を60重量パーセント(重量%)、特に65重量%以上の割合で含む成形部品片を使用することが特に好ましい。つまりこの成形部品片は、無機及び/又は有機充填材粒子の最小割合が少なくとも60重量%、好ましくはそれ以上でなければならない。すなわち、再生材料を介して具体的には充填材を回収すること、つまり、成形部品を、新規に製造するための鋳造化合物に対する再生された充填材として供給することが目的であるため、ポリマーマトリクスの割合は、多すぎてはいけない。
【0025】
ここに記載の方法では、異なる色の複合材料を破砕することに加えて、好ましくはほぼ同じ色の成形部品片もハンマーミルにおいて破砕可能である。これによって、標的画分の再生材料粒子も、最終的に均一な色を有することが可能となる。実施されるように、成形部品、つまり再生された成形部品は、通常、これに個別の色を与える顔料を含む。この顔料は、新規の製造の過程で、通常、鋳造化合物の色ペーストを介して供給される。新規の部品も所定の色を有する必要があり、必然的に再生材料粒子も顔料を含んでいるので、新規の成形部品の色ペーストによって規定される標的色が、再生材料粒子によって変更されないことを確認する必要がある。したがって本発明によれば、再生材料粒子が均一な色を有するように、均質つまり同色の成形部品片だけを一緒に破砕することが好ましい。もちろん、成形部品片は、完全に同色である必要はない。むしろ、わずかに異なる色の成形部品片を一緒に処理してもよく、例えば、無煙炭灰色の成形部品を黒の成形部品又は類似のものと一緒に処理してもよく、もちろん、最終的に、異なる色の成形部品の量の関係が最終混合色を規定する。
【0026】
事前破砕された、通常は不規則な形状の成形部品片は、最大長さ約40cm、特に約30cmを有していることが好ましいであろう。この場合、成形部品片は、再生対象の成形部品を手動で粉々に砕くことによって製造されてもよいし、又は、好適な事前破砕方法によって、例えばローラー圧縮機を容器又は同様のものの中で使用して、その中で成形部品が重たいローラーによって対応して砕かれることによって製造されてもよい。
【0027】
成形部品片自体は、手動により、又は、搬送バンドといった搬送装置により自動的に、ハンマーミルに供給されることが可能である。
【0028】
処理される成形部品としては、様々な石英複合材料成形部品を使用可能である。古い成形部品の材料に応じた組成が、新たに製造されることになる成形部品に実質的に対応するため、製造されることになる成形部品に応じた成形部品を処理することが好ましい。つまり、新たな成形部品としてキッチンシンクを製造する場合、本発明によれば、古い成形部品として、本発明に係る方法の過程でもキッチンシンクが使用される。このようなキッチンシンクを様々な鋳造化合物組成体から製造する場合、キッチンシンクは、つまり、様々な材料組成物から成るので、鋳造化合物に添加されることになる各再生材料を製造するためには、材料組成物が、新たに製造されることになるキッチンシンクに対応した古いキッチンシンクだけを使用することも想定可能である。しかしながら、さらなる詳細についてはここでは必要ない。
【0029】
この方法自体に加えて、本発明はさらに、上述した方法に従って製造される粒子状再生材料に関する。
【0030】
また、本発明は、上述のような粒子状再生材料の、石英複合材料成形部品、具体的にはキッチンシンクを製造するための鋳造化合物への骨材としての使用に関する。
【0031】
最後に、本発明は、上述の粒子状再生材料を使用して製造される石英複合材料成形部品、具体的にはキッチンシンクに関する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のさらなる利点、特徴、及び、詳細を、以下に記載する実施形態に基づき、かつ、図面を参照することにより説明する。
【
図1】本発明に係る方法にしたがって石英複合材料から成る粒子状再生材料を製造するための設備を示す概略図である。
【
図2】本発明に係る方法を説明するためのフロー図である。
【
図3】3つの異なる粉砕対象物の粒径分布を示す図である。
【
図4】粒径が、スクリーン又は排出隙間を通る生成物排出に与える影響を示す図である。
【
図5】連続して行われる異なる粉砕工程における粒径分布を示す図である。
【
図6】連続して粉砕され、それぞれ1つ前の粉砕工程から取り出された粉砕対象物の粒径分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、石英複合材料から粒子状再生材料を製造するための設備1を示す図である。設備1は、純粋に概略図に示されているが、第1の搬送装置2、例えばベルトコンベアを含む。この搬送装置2に、事前破砕された成形部品片3が供給される。事前破砕された成形部品片3は、石英複合材料成形部品の破片であり、この成形部品のように、無機及び/又は有機充填材粒子が埋め込まれたポリマーマトリクスと、多くの場合、顔料とから成る。成形部品片3を形成するために破砕された成形部品は、例えばもう使用されない、又は、使用できないキッチンシンクである。
【0034】
第1の搬送装置1により、成形部品片3はハンマーミル4に送られ、そこで、回転するハンマー及び打撃機構によって破砕される。ここで、成形部品片3は、回転するハンマーによって打撃される。つまり破砕プロセスは、打撃エネルギーが生じることにより実現される。打撃エネルギーは、破砕片がさらに、ロータあるいはハンマーの数10m/sの比較的高い回転速度によりミルの壁に叩きつけられて、粉々になることに関連している。
【0035】
ハンマーミル4には、詳細には図示されていないスクリーンが一体化されている。このスクリーンを介して、再生材料を形成する粒子の標的粒径よりも大きい最大粒径を有する第1の粒子画分が分離されることが可能である。すなわち、このスクリーン、例えばグリズリースクリーンを通って、当該スクリーンによって規定される最大粒径に相当する粒径、又は、上述の最大粒径よりも小さい粒径を有する粒子が落下する。スクリーンを通って落下しない粒子は、ハンマーミル内に残り、さらに打撃されることにより、スクリーンを通ることが可能となるまで破砕される。
【0036】
したがって、第1の粒子画分は、第2の搬送装置5、図示される例では対応するコンベアベルトを備えるZ字状コンベアによって、スクリーン装置6まで搬送され、スクリーン装置6に投入される。ここで、再生材料を形成する粒子を含有する第2の粒子画分を形成するために、第1の粒子画分は、少なくとも1つの篩面において篩分けされる。第2の粒子画分の粒子は、標的粒径以下の粒径を有する。さらに、標的粒径よりも大きい粒子を含有する第3の粒子画分が形成される。すなわち、スクリーン装置6において、比較的粗い第1の粒子画分の分級が行われ、一方では、最終的に標的粒径範囲内又はそれ以下の粒子を含む粒子容積を形成すると共に、この標的粒子集合よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分を形成する。
【0037】
第2の粒子画分は、図示される実施形態では、スクリーン装置6から、搬出のために例えば図示されるリフトトラック上に設けられた収容コンテナ7の中に入れられることが可能であり、そこで所定の充填度合に達するまで収集される。その後、最終的に第2の粒子画分は取り出されて、そのさらなる用途に、例えば、新しいキッチンシンクを製造するための鋳造化合物への骨材として用途に供給される。
【0038】
第3の粒子画分も、好適な収容コンテナ8の中に収容される。この第3の粒子画分は標的粒径範囲に当てはまらない粒子、つまり、まだ大きすぎる粒子から成るので、搬送路を表す破線9によって示されるように、第1の搬送装置2に送られ、そこに投入され、再びハンマーミル4に送られて、再び粉砕される。すなわち、大きい第3の粒子画分の回収が行われる。再び粉砕することにより、十分に大きい一部の粒子がさらに砕かれた結果、これらの粒子は標的粒径範囲となり、次いで第2の粒子画分に加わる。第3の粒子画分を第1の搬送装置2に回収することは、手動で行うことが可能であり、例えばここに示される、収容コンテナ8を移動させることが可能なリフトトラックをけん引することによって行うことが可能である。あるいは、収容コンテナ8の代わりに、第3の粒子画分の粒子が落下又は投入されるさらなる搬送装置、例えば振動溝又は搬送バンドが設けられていてもよく、これによって、粒子は、自動的に第1の搬送装置2に戻される。
【0039】
もちろん、第2の粒子画分、つまり標的画分も、図示される収容コンテナ7の中ではなく、コンベアベルトのような排出用搬送装置の上に供給されてもよい。これによって、第2の粒子画分は、例えば遠隔の梱包ステーション又は同様の箇所に搬送される。
【0040】
上述のように、図示される実施形態では、スクリーン装置6は、第1の粒子画分を第2及び第3の粒子画分に分離する1つの篩面だけを含む。第2の粒子画分は、実施されるように、最大で標的粒径を有する粒子を含む。もちろんこの粒子は、それよりも小さい粒径を有することも可能であり、最小粒径、つまり0.2又は0.1mmよりも小さい粒径の細粒部まで含むことが可能である。この細粒部は、後述の後処理の邪魔にならない限り、第2の粒子画分に留まることができる。しかしながらこの細粒部は、必要に応じて、分離可能である。このために、スクリーン装置は、第2の篩面を有している。第2の篩面において、第2の粒子画分が新たに篩分けされ、これによって、細粒部だけを含む第4の粒子画分と、最終的な標的粒子画分である第5の粒子画分とが形成される。このさらなる篩面は、第1の篩面と同様に、メッシュスクリーン又は同様のものによって形成されており、標的粒径よりも小さい最大粒径を規定する。すなわち、細粒部画分である第4の粒子画分は、この最大粒径を有する粒子か、又は、それよりも小さい粒子、すなわち粉を含む全ての細粒部だけを含む。これに対して、第5の粒子画分は、標的粒径以下であり、かつ、この第2の篩面の最大粒径よりも大きい粒子だけを含む。その後、第4及び第5の粒子画分は、対応して取り出される。第5の粒子画分、つまり標的画分が再利用されるのに対して、第4の粒子画分、つまり細粒部画分は廃棄され得る。つまり、
図1に示される設備において、1つの収容コンテナ7ではなく、このようなコンテナが2つ設けられる。一方の収容コンテナは、第4の粒子画分、つまり細粒部及び微細粒部を収容し、他方の収容コンテナは、最終の第5の粒子画分を収容する。
【0041】
第1の粒子画分の最大粒径は、ハンマーミル4のスクリーンによって規定されるように、例えば5mm、特に4mmである。スクリーンの間隙幅は、これよりも小さくてはいけない。なぜなら、粉砕プロセスにおける細粒部が多くなりすぎるからである。
【0042】
スクリーン装置6の第1の篩面によって規定される標的粒径は、約1.0mm、好ましくは約0.8mmでなければならない。
【0043】
細粒部を規定する最大粒径は、約0.1mm、好ましくは約0.2mmでなければならない。これによって、最終の第4の粒子画分、つまり標的画分を含む粒子の粒径は、最終的に、1.0mm以下かつ0.1mmより大きく、好ましくは0.8mm以下かつ0.2mmよりも大きい。
【0044】
図2は、本方法に係る個々のステップに基づくフロー図を、発生する粒子画分と共に示す図である。
【0045】
ステップS1において、粉砕対象物、つまり事前破砕された成形部品片3を第1の搬送装置2に投入し、ハンマーミル4に送る。
【0046】
ステップS2において、投入された粉砕対象物をハンマーミル2において粉砕する。この粉砕により、第1の粒子画分PF1が形成される。
【0047】
その後ステップS3において、第1の粒子画分PF1を、ハンマーミル4のスクリーンを介してハンマーミルから抽出し、第2の搬送装置5を介してスクリーン装置6に送り、そこに投入する。
【0048】
ステップS4において、第1の粒子画分PF1をスクリーン装置6において篩分けし、これによって、第2の粒子画分PF2及び第3の粒子画分PF3を形成する。このために、スクリーン装置6は、第1の篩面を形成する第1のスクリーン、例えばメッシュスクリーン又は同様のものを備えており、これによって標的粒径が規定される。標的粒径は、最終再生材料の最大標的粒径がどれくらいでなければならないかに応じて、例えば1.0mm又は0.9mm又は0.8mmである。すなわち、第2の粒子画分PF2は、例えば1.0mm又は0.8mmの標的粒径以下の粒径を有する粒子を含む。
【0049】
これに対して、第3の粒子画分PF3は、標的粒径よりも大きい、すなわち1.0mm又は0.8mmよりも大きい粒径を有する粒子だけを含む。次に、この第3の粒子画分PF3を、ステップS5に従って、例えば搬送装置を介して自動的に再び第1の搬送装置2に送ることによって、第3の粒子画分PF3をステップS1に従って再びハンマーミル4に送り、そこでまだ比較的大きな粒子を再び粉砕し、粉砕及び篩分けのサイクルに戻す。
【0050】
第2の粒子画分PF2は、実施されるように、標的粒径よりも小さい、又は、最大でも標的粒径と同じ大きさの粒子を含む。したがって第2の粒子画分PF2は、対応する細粒部、つまり極めて小さい粒子も含む。この細粒部を分離するために、ステップS6によって示されるように、スクリーン装置6内で第2のスクリーン、例えばメッシュスクリーン又は同様のものによる第2の篩面において、第2の粒子画分PF2が篩分けされ、これによって、第4の粒子画分PF4及び第5の粒子画分PF5が形成される。ここでは、第2の篩面のスクリーンのスクリーン幅が、例えば0.1mm又は0.2mmの最大粒径を規定し、これによって望ましくない細粒部が除去される。つまり、第4の粒子画分PF4は、細粒部を形成する極めて微細の粒子だけを含む。
【0051】
これに対して、第5の粒子画分PF5は、所望の粒径範囲にある粒子だけを含む。望ましい粒径範囲とは、上限については標的粒径つまり好ましい粒径によって規定され、下限については細粒部が始まる最大粒径によって制限される範囲である。したがって、第5の粒子画分PF5は、例えば、0.8mm以下かつ0.2mmよりも大きい粒子だけを含む。
【0052】
ステップS7において、第4の粒子画分を抽出し、細粒部が他の用途に再利用できない場合には、例えば廃棄することができる。その反対に、再生材料として再処理可能な最終の第5の粒子画分PF5は、ステップS6に従って、例えば収容コンテナ、又は、搬送装置若しくは類似のものによって収容された後に、最終的に取り出される。
【0053】
検査の過程で、様々な石英複合材料をハンマーミルによって粉砕し、粉砕結果を判定した。
【0054】
第1の実験において、3つの異なる石英複合材料組成物の粉砕挙動を調べた。出発原料は、異なる石英複合材料から成る出願人の3つの石英複合材料キッチンシンクであった。
【0055】
1つのシンクは、出願人の商標名「Cristalite(R)」として公知の材料から成り、第2のシンクは、出願人の商標名「Cristadur(R)」として公知の材料から成り、第3のシンクは、出願人の「Cristadur(R) Green Line」という公知の材料から成る。
【0056】
「Cristadur(R)」材料から成るシンクは、ポリマーマトリクスを形成すると共にMMAに基づくポリマー接着剤及び顔料の他、石英砂の形の無機充填材を68~75重量パーセントの割合で含む。
【0057】
「Cristalite(R)」材料から成るシンクは、ポリマー接着剤マトリクス及び顔料の他、石英砂の形の無機充填材を70~75重量パーセントの割合で含む。
【0058】
これらのシンクから成形部品破片を形成した。すなわち、シンクを、破片が長さ30cmを超えないように事前破砕した。十分な量の粉砕対象物を処理可能とするために、シンクの各種類につき複数の同じシンクを粉砕した。
【0059】
粉砕対象物を粉砕するために、打撃及び衝突作用の原理に従って動作するGebr. Jehmlich GmbH社のタイプHM672のハンマーミルを使用した。回転するハンマーが、粉砕室において粉砕対象物を打撃する。必要とされる微粉度が得られると、粉砕対象物は、グリズリースクリーンを通って下方に向かって粉砕室を退出する。グリズリースクリーンは、4mmの間隙幅を有しており、スクリーンを介して得られる、より大きい粒子の割合は制限される。
【0060】
このハンマーミルにおいて、異なる材料種類の各粉砕対象物を粉砕した。投入した全ての粉砕対象物が粉砕されるまで粉砕を行った。
【0061】
3つの異なる粉砕対象物の粒径分布結果を、
図3に示す。
【0062】
X座標に沿って、粒子径がmmでプロットされており、Y座標に沿って、各割合が重量パーセントでプロットされている。
【0063】
Iで示される曲線は、材料「Cristalite(R)」の粒子分布を示しており、IIで示される曲線は、材料「Cristadur(R)」の分布を示しており、IIIで示される曲線は、材料「Cristadur(R) Greenline」の分布を示している。
【0064】
検査した全ての組成物から得られた粉砕対象物は、類似した粒径分布を示すことが分かる。約3.0~1.0mmの範囲において第1のピークが発現し、0.3~0.06mmの範囲において第2のピークが発現している。
【0065】
検査したどの材料でも、ハンマーミルにおいて各材料の塊あるいはブリケッティングは発生しなかった。これは、投入した全ての粉砕対象物を粉砕することができ、スクリーンを介して抽出できたことを意味している。
【0066】
新たな成形部品つまり新たなキッチンシンクを、各「Cristalite(R)」又は「Cristadur(R)」材料から製造するためには、最大粒径が約0.8mmの無機充填材、つまり一次石英砂を使用することが好ましい。この理由により、得られる粉砕対象物の範囲には、上述のように、0.8mm以下の粒径を有する各粒子画分が適している。
【0067】
図示した上述の粉砕実験の0.8mm以下の粒径を有する粉砕対象物の収率を、以下の表に記載する。
【表1】
【0068】
すなわち、各材料は、第1の粉砕工程において既に、所定の標的粒径を有するか、又は、それよりも小さい粒子が、既に十分に高い割合で得られるように破砕可能である。
【0069】
他の一実験において、具体的には、排出開口がミルにおける材料の滞留時間、及び、結果として得られる粉砕対象物の粒径分布に与える影響を調査した。この実験は、生成物排出用のグリズリースクリーンの代わりに、可変の排出隙間を有するErdwich Zerkleinerungssysteme GmbH社のハンマーミルHA800において行った。排出隙間幅は3mmであった。生成物排出のために、小さい開口幅を有する1つの排出隙間だけが設けられていることにより、ミルにおける材料の滞留時間が大幅に延長された。結果を
図4に示す。
【0070】
ここでも、X座標に沿って粒子径つまり粒径がmmでプロットされ、Y座標に沿って粉砕対象物の割合が各重量パーセントでプロットされている。Iで示される曲線は、4mmのグリズリースクリーン幅の場合の粒子径の遷移を示し、IIで示される曲線は、3mmの排出隙間開口の場合の粒子径の遷移を示す。
【0071】
4.0~0.5mmの粒径を有する粒子の割合が、Jehmlich社のハンマーミルHM672の4mmグリズリースクリーンを使用した場合に、曲線IIの排出隙間開口が3mmであるErdwich社のハンマーミルHM800の場合よりも極めて大きいことが分かる。この関係は、約0.5mmの粒子径から逆になる。すなわち、細粒部は、必然的に長くかかる3mmの排出隙間開口が1つ設けられた場合の粉砕の方が、グリズリースクリーンを使った、材料が極めて迅速に運ばれるため滞留時間が大きく短縮される粉砕の場合よりも明らかに多くなる。
【0072】
ここでも再び、0.8mm以下の粒径を有する粒子画分を考察すれば、1つの排出隙間を使った粉砕時、及び、ハンマーミルにおける材料の滞留時間が延長した結果、標的粒径範囲内の粒子の大きな収率を得ることが可能であり、上の図によれば、最大90%の上昇が確認された。しかし、これに伴い、微細材料の割合も明らかに上昇する。ここで、微細材料とは、例えば、0.2mm以下の粒径を有する粒子であるとみなすことが可能である。微細度が高すぎる細粒部を望まない場合、小さすぎるスクリーンサイズを選択してはならない。
【0073】
図1及び
図2において既に説明したように、スクリーン装置6において、ハンマーミル4から取り出された第1の粒子画分を篩分けする。第2及び第3の標的画分が形成され、上述のように、第3の標的画分は、所望の再生材料粒子の標的粒径よりも大きい粒径を有する粒子を含む。この第3の粒子画分を、もう一度粉砕するために、再びハンマーミル4に戻すことが可能である。
【0074】
他の一実験において、収量に適した粉砕対象物に関する、第2の破砕工程の効率を調べた。すなわち、粉砕対象の材料をハンマーミルにおいてまず粉砕し、その後、第1の粒子画分をスクリーン装置において分級した。その後、第3の粒子画分をハンマーミルに戻し、二回目の粉砕を行い、その後再びスクリーン装置において分級した。ここで、種類が「Cristalite(R)」である石英複合材料を調査した。
【0075】
結果を
図5に示す。ここでも、X座標に沿って、粒径分布がmmでプロットされ、Y座標に沿って、割合がパーセントでそれぞれプロットされている。
【0076】
Iで示される曲線は、第1の粉砕工程の後の粒子分布又は粒径分布を示し、IIで示される曲線は、第2の粉砕工程の後の粒子分布又は粒径分布を示し、IIIで示される曲線は、両方の粉砕工程の後の有効粒子分布又は粒径分布を示す。
【0077】
第1の粉砕工程では、既に著しく大きい粒子割合が、標的粒径範囲、つまり0.8mm以下の粒径範囲にある粒径分布が得られた。
【0078】
第2の粉砕工程では、第1の粉砕工程から得られた0.8mmよりも大きい粒子容積を、再びハンマーミルにおいて粉砕する。すなわち、第1の粉砕工程からの大きな粒子を再び投入する。曲線IIによって示されるように、この粉砕工程でも、まだより大きな粒子を含む粒子画分と同様に、0.8mm未満の粒子による粒子画分も生じる。しかしながら、第2の粉砕工程における破砕の比率は、第1の粉砕工程よりも低い。
【0079】
しかしながら、上述の図面の説明にしたがって、大きな粒子すなわち第3の画分を回収することによって、標的粒径範囲にある粒子の収量が新たに得られることが示されている。
【0080】
これは、IIIで示される、2つの粉砕工程を行った後の有効粒径分布を示す曲線によっても示されている。2つの粉砕工程の後に得られた粉砕対象物の大部分は、既に、0.8mm以下の所望の粒径範囲にあり、主に0.8~0.2mmの所望の粒径範囲にある。すなわち、大きな粒子つまり第3の粒子画分を複数回再投入することによって、収率を100%に近づくまで連続的に上昇させることを実現可能である。
【0081】
本発明に係るハンマーミルの使用の下での実験の他に、石英複合材料成形部品を破砕するためのさらなる粉砕方法を検査した。ここでは、複数段階の破砕をローラー粉砕機及びローラーミルを用いて行った。4段階の粉砕を行った。
【0082】
第1の粉砕段において、Merz Aufbereitungstechnik GmbH社の種類BB400/250のジャークラッシャを用いて、事前破砕された成形部品片を最大長さ30cmに砕いた。粉砕隙間は20mmであった。
【0083】
第2の粉砕段では、粉砕隙間を通って抽出された第1の粉砕段の粉砕対象物を、Merz Aufbereitungstechnik GmbH社の種類WBG5/4のピラミッド型カムプロファイルを有するローラー粉砕機において粉砕した。ここで粉砕隙間は1.0mmであった。
【0084】
その後、粉砕隙間を通過した第2の粉砕段からの粉砕対象物、つまり第2の粉砕段からの微細破片を、Merz Aufbereitungstechnik GmbH社の種類WBP6/4のローラーミルにおいてさらに粉砕した。粉砕隙間は1.5mmに設定した。
【0085】
その後、第4の粉砕段において、第3の粉砕段において粉砕隙間を通過した粉砕対象物、つまりそこで得られた微細破片を、再びローラーミルにおいて粉砕した。しかしここでは、粉砕隙間は0.5mmに設定した。
【0086】
個々の粉砕結果をそれぞれ粒径について分級した。その結果を
図6に示す。
【0087】
Iで示される曲線は、第1の粉砕段に由来する粉砕対象物の粒径分布を示すものである。IIで示される曲線は、第2の粉砕段から得られた粉砕対象物の粒径分布を示すものである。IIIで示される曲線は、第3の粉砕段から得られた粉砕対象物の粒径分布を示すものである。IVで示される曲線は、第4の粉砕段から得られた粉砕対象物の粒径分布を示すものである。
【0088】
第1の粉砕段では、大きい粉砕隙間から得られた成形部品片を、粗く粉砕しただけであり、ここでは、標的粒径範囲にある、好ましくは0.8mm以下にある粒子はないように見える。ここで、標的粒径範囲における再生材料粒子の収率は、投入された材料全体の約0.3%だけである。
【0089】
第2の粉砕段では、第1の粉砕段に由来する、粉砕隙間を通過した分の成形部品片を粉砕した。第2の段で、さらなる破砕が可能であることが分かるが、ここでも0.8mm以下の標的粒径範囲にあるのは極わずかな割合の粒子だけであることが分かる。0.8mm以下の粒子の収率は約5.9%であった。
【0090】
第2の粉砕段の粉砕隙間を通過した粉砕対象物を、その後、第3の粉砕段において、粉砕隙間が1.5mmであるローラーミルで粉砕した。結果は、曲線IIIによって示されている。
【0091】
ここでも、約2.5~8mmの粒径範囲において高いピークが確認でき、この範囲にほぼ材料全体が当てはまる。これに対して、ここでも0.8mm以下の標的粒径範囲にある粒子は、わずかな割合でしか得られない。
【0092】
その後第4の粉砕段では、第3の粉砕段で得られた、粉砕隙間を通過した分の粒子をもう一度ローラーミルで粉砕したが、ここでローラーミルの粉砕隙間は、より小さい0.5mmであった。粉砕結果は、曲線IVによって示されている。ここで、さらなる粒径分布は2.5mm以下の範囲となっている。つまり、さらなる破砕が行われたことが分かる。また、0.8mm以下の標的粒径範囲の粒子の割合は上昇している。しかしながら、標的粒径範囲の材料の収率は、約46%だけである。さらに、より粗い材料の割合は、第3の粉砕段よりもわずかに上昇していることが分かる。これは、せん断による粉砕方法において生じるブリケッティングに起因するものである。粘着し、ブリケッティングされた材料は、第3の粉砕段に由来する元の材料よりも大きい粒径を有している。
【0093】
すなわち、4段階の粉砕プロセスの最後において、全体に、投入された元の材料の一部の収量しか得ることができなかった。これは、いずれの段でも対応するスクリーンあるいは隙間を通過した分だけをさらに処理しただけであるので、個々の粉砕段で、加工された各粉砕対象物の量が連続的に低減したためである。ある程度許容できる収率を導く粉砕対象物を実現するためには、上述の先行する3つの粉砕工程が必要であった。この第4の粉砕ステップにおいて投入された材料は、すでに、1.5mmの粉砕隙間を有する第3の粉砕段に起因して、著しく小さい最大粒径を有している。既にかなりの程度事前破砕された材料(上述のように、出発原料は、第1の粉砕ステップにおいて投入された約30cmの長さの成形部品片であった)を粉砕する場合でさえ、実験では約46%の収率しか得られなかった。すなわち、得られた粉砕対象物の半分以上が、標的粒径範囲に入っていない。
【0094】
さらに、一方では既に第3の粉砕段において、他方では第4の粉砕段においても、粉砕対象物つまり粒状複合材料の塊又はブリケッティングが確認された。これは、最終的に標的粒径範囲の材料の収率の著しい悪化を導く。この塊又はブリケッティングは、上述のように、ローラーミルでせん断によって生じた材料が接着することから生じ、ポリマーマトリクスつまり樹脂接着剤を強く加熱し軟化させ、その結果として粒子の密着を導く。
【0095】
これに対して、本発明に係る方法は、1つの粉砕ステップにおいて、粗く事前破砕された好ましくは最大30cmの長さの成形部品片から、著しく大きな標的粒子画分の形成を可能にする。つまり最大標的粒径をどのように規定するかに応じて例えば1.0mm以下又は0.8mm以下の粒子の画分の形成を可能にする。さらに、本発明に係る方法は、ブリケッティングつまり塊が生じないという利点、すなわち、標的粒径範囲に無い材料を問題なく再び粉砕可能であるという利点を示している。連続的なより長い粉砕プロセスを行うことも可能である。なぜなら、例えば上述の種類のミルを破砕方法として使用するようなせん断応力の場合とは異なり、粉砕対象物の衝撃応力のために、高いエネルギーの印加が行われないためである。
【0096】
したがって、ハンマーミルを使用した本発明に係る方法によって、石英複合材料からの粒子状再生材料の製造を高効率かつ商業的に有利に行うことが可能である。
【0097】
製造された再生材料が、上述のように、成形部品、具体的にはキッチンシンクに利用される無機又は有機充填材、例えば石英砂を新規に製造する際の最大粒径に相当する最大粒径を有利にも有するようにすることは、容易に想定可能である。再生材料粒子を鋳造化合物の中に入れる前に前処理すればよいだけである。実施されるように、再生材料粒子は、ポリマー接着剤マトリクス、つまりアクリルマトリクスも所定の分量で含む。これは、前処理されていない再生材料粒子を鋳造化合物の中に導入すると、そこで得られるモノマーのアクリレートにおいてわずかに膨張するためである。これによって、鋳造化合物の粘度は上昇する。鋳造化合物、又は、中間生成物、例えば再生材料に添加可能な色素ペーストの流動特性が変動することを回避するために、再生材料粒子を、単に、好適な量のモノマーアクリレートで事前に膨張させれば良い。つまり、再生材料粒体に、対応する量のモノマーアクリレートを添加して、粒子を膨張させることが可能であり、基本的にこの膨張は、遅くても24時間後に完了する。膨張の手順は、流動学的に行うことが可能である。
【0098】
このように処理された再生材料粒子は、その後鋳造化合物に、直接、独立した中間生成物として、又は、例えば、後で鋳造化合物に供給される色素ペーストとして添加される。その後、鋳造化合物は、通常の鋳造化合物と同様に、成形鋳造において処理可能であるが、極めて多くの再生された、つまり再利用された充填材が得られる。
【0099】
実施例ではスクリーン装置6において、第1の粒子画分を粒子画分PF2及びPF3に分離させ、第2の粒子画分PF2を粒子画分PF4及びPF5に分離させて、つまり、2つの篩分け段階を設けたが、PF2をPF4及びPF5に分離するために、第2の粒子画分PF2がスクリーン装置6から搬送装置を介して導かれるさらなる別のスクリーン装置を使用することも想定可能である。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機及び/又は有機充填材粒子が埋め込まれたポリマーマトリクスから成る石英複合材料成形部品を破砕することによって、石英複合材料から粒子状再生材料を製造する方法であって、事前破砕された成形部品片を、ハンマーミルにおいて、前記再生材料を形成する粒子を形成しながら破砕する、方法。
【請求項2】
前記再生材料を形成する粒子であって最大標的粒径を有する粒子を含む粒子画分を、スクリーンを通して抽出することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標的粒径は、1.0mm、特に0.8mmであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記再生材料を形成する粒子の前記標的粒径よりも大きい最大粒径を有する第1の粒子画分を、スクリーンを通して前記ハンマーミルから抽出し、その後、後段に配置されたスクリーン装置において、前記第1の粒子画分から、前記再生材料を形成する粒子であって前記標的粒径以下の粒径を有する粒子を含む第2の粒子画分を抽出し、前記標的粒径よりも大きい粒子を含む第3の粒子画分から分離することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記最大粒径は5mm、特に4mmであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の粒子画分を得るための前記スクリーンは、グリズリースクリーンであることを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記標的粒径は、1.0mm、特に0.8mmであることを特徴とする、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の粒子画分は、さらなる破砕のために前記ハンマーミルに戻されることを特徴とする、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ハンマーミルにおいて破砕された前記第1の粒子画分の粒子を前記スクリーン装置に運搬すること、及び/又は、前記第3の粒子画分の粒子を前記スクリーン装置から前記ハンマーミルに戻すことは、手動で又は搬送装置を介して行われることを特徴とする、請求項4~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記スクリーン装置又はさらなるスクリーン装置において、前記第2の粒子画分から、前記標的粒径よりも小さい最大粒径を有する第4の粒子画分を、篩分けによって形成及び抽出して、前記再生材料を形成する粒子を含む第5の粒子画分が残って抽出されるようにすることを特徴とする、請求項4~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第4の粒子画分の前記最大粒径は、0.1mm、特に0.2mmであることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の粒子画分を篩分けするため、及び/又は、前記第2の粒子画分を篩分けするために、それぞれ1つのメッシュスクリーンが用いられることを特徴とする、請求項4~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
ポリマーマトリクスに埋め込まれた無機及び/又は有機充填材粒子を60重量%以上、特に65重量%以上の割合で含む成形部品片を使用することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記事前破砕された成形部品片は、40cm、特に30cmの最大長さを有することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記成形部品は、前記成形部品片を形成するために、手動で又は破砕設備によって自動的に破砕されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記成形部品片は、手動で又は搬送装置によって自動的に前記ハンマーミルに供給されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
成形部品として、シンクが使用されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
先行する請求項のいずれか1項に記載の方法に従って製造される粒子状再生材料。
【請求項19】
請求項18に記載の粒子状再生材料の、石英複合材料成形部品、具体的にはシンクを製造するための鋳造化合物への骨材としての使用。
【請求項20】
請求項18に記載の粒子状再生材料を使用して製造される石英複合材料成形部品、具体的にはシンク。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
第1の搬送装置2により、成形部品片3はハンマーミル4に送られ、そこで、回転するハンマー及び打撃機構によって破砕される。ここで、成形部品片3は、回転するハンマーによって打撃される。つまり破砕プロセスは、打撃エネルギーが生じることにより実現される。打撃エネルギーは、破砕片がさらに、ロータあるいはハンマーの数10m/sの比較的高い回転速度によりミルの壁に叩きつけられて、粉々になることに関連している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
ステップS2において、投入された粉砕対象物をハンマーミル4において粉砕する。この粉砕により、第1の粒子画分PF1が形成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
その後ステップS3において、第1の粒子画分PF1を、ハンマーミル4のスクリーンを介してハンマーミル4から抽出し、第2の搬送装置5を介してスクリーン装置6に送り、そこに投入する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
ステップS7において、第4の粒子画分を抽出し、細粒部が他の用途に再利用できない場合には、例えば廃棄することができる。その反対に、再生材料として再処理可能な最終の第5の粒子画分PF5は、ステップS8に従って、例えば収容コンテナ、又は、搬送装置若しくは類似のものによって収容された後に、最終的に取り出される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
ここでも、約2.5~0.8mmの粒径範囲において高いピークが確認でき、この範囲にほぼ材料全体が当てはまる。これに対して、ここでも0.8mm以下の標的粒径範囲にある粒子は、わずかな割合でしか得られない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【外国語明細書】