(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063286
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230427BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 333A
A63F7/02 334
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023006467
(22)【出願日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】中村 徳秀
(57)【要約】
【課題】報知機能の充実を図り得た遊技機を提供すること。
【解決手段】報知装置群では、特定エラーの発生が検知されたことを実行の条件とする特定エラー報知と、ゲートに遊技球が入球したことに基づいて実行の条件が成立し得る特別報知と、を実行可能であり、特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特定エラー報知が優先して実行される場合と、特別報知が優先して実行される場合とがある。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定入球口と、
前記特定入球口への遊技球の入球を検知する特定検知手段と、
エラーの発生を検知するエラー検知手段と、
所定情報の報知を実行可能な報知手段と、
制御手段と、を備え、
前記エラーには、特定エラーが含まれ、
前記報知手段では、前記特定エラーの発生が検知されたことを実行の条件として特定エラー報知を実行可能であり、
前記報知手段では、特別条件が成立したことを実行の条件として特別報知を実行可能であり、
前記制御手段は、前記特定入球口に遊技球が入球したことが検知された場合に、前記特別条件が成立したかを判定可能であり、
前記特別報知の実行の条件と、前記特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、前記特定エラー報知が優先して実行される場合と、前記特別報知が優先して実行される場合とがある遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機や、スロットマシンなどの遊技機では、予め定めた条件が成立したことに基づいて、成立した条件に対応する情報の報知を行う報知機能を搭載している。例えば、特許文献1の遊技機では、大当り遊技のラウンド数の報知や、大当り遊技中に大入賞口へ入賞した遊技球の個数の報知など、大当り遊技に関する報知を行う報知機能を搭載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
報知機能は、遊技者や遊技場の従業員などに遊技機の状態を知らせる上で効果的な機能である。このため、報知機能をさらに充実させれば、遊技機の価値をさらに高めることができると考えられる。
【0005】
この発明の目的は、報知機能の充実を図り得た遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、特定入球口と、前記特定入球口への遊技球の入球を検知する特定検知手段と、エラーの発生を検知するエラー検知手段と、所定情報の報知を実行可能な報知手段と、制御手段と、を備え、前記エラーには、特定エラーが含まれ、前記報知手段では、前記特定エラーの発生が検知されたことを実行の条件として特定エラー報知を実行可能であり、前記報知手段では、特別条件が成立したことを実行の条件として特別報知を実行可能であり、前記制御手段は、前記特定入球口に遊技球が入球したことが検知された場合に、前記特別条件が成立したかを判定可能であり、前記特別報知の実行の条件と、前記特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、前記特定エラー報知が優先して実行される場合と、前記特別報知が優先して実行される場合とがあることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、報知機能の充実を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図5】ラッキーナンバー状態の遷移の一例を示す説明図である。
【
図6】第1特別報知の報知態様の一例を示す説明図である。
【
図7】第1特別報知の実行の条件の一例を示す説明図である。
【
図8】第2特別報知の報知態様の一例を示す説明図である。
【
図9】特定エラー報知の報知態様の一例を示す説明図である。
【
図10】設定されている遊技形態と、当該遊技形態を示唆する表示の遷移の一例を示す説明図である。
【
図11】大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】大当り遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】連荘終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】各種報知、及び演出の優先度の一例を示す説明図である。
【
図15】各種報知の実行態様の具体的な一例を示すタイミングチャートである。
【
図16】各種報知の実行態様の具体的な一例を示すタイミングチャートである。
【
図17】各種報知の実行態様の具体的な一例を示すタイミングチャートである。
【
図18】第2の実施形態における大当りの種類の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、パチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を
図1~
図17にしたがって説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0010】
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、機体を島設備に固定するための外枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を備える。搭載枠11bには、遊技盤YBが組み付けられている。搭載枠11bは、遊技盤YBを保護する保護枠を含んでもよい。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bの開放を検知する扉開放センサTSE(
図3に示す)を備えている。一例として、扉開放センサTSEは、搭載枠11bの裏側に配設されている。
【0011】
パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、音演出を実行可能である。音演出は、スピーカSPによって所定の音を出力する演出である。例えば、所定の音は、楽曲、人の声、及び効果音等である。スピーカSPは、音報知を実行可能である。音報知は、スピーカSPによって所定の音を出力する報知である。なお、本明細書において、報知とは、間接的(示唆的)な報知であってもよく、直接的(確定的)な報知であってもよい。パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光演出を実行可能である。発光演出は、装飾ランプLAに内蔵された発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出である。装飾ランプLAは、発光報知を実行可能である。発光報知は、装飾ランプLAに内蔵された発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による報知である。
【0012】
パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を発射するときに操作される部材である。発射ハンドルHDは、搭載枠11bの表面側(前面側)に設けられる。
【0013】
図2に示すように、遊技盤YBの前面には、正面視で略円形状の遊技領域YBaが形成されている。遊技領域YBaの略中央には、表示窓口YBbが形成されている。遊技領域YBaの左方には、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球を、遊技領域YBaへ案内する発射通路YBcが形成されている。遊技盤YBは、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球が発射通路YBcへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YBdを備えている。
【0014】
パチンコ遊技機10は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eを備える。一例として、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eは、遊技盤YBのうち、遊技者から視認可能な位置に設けられる。
【0015】
第1特別図柄表示装置19aは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第1特別図柄を停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。第2特別図柄表示装置19bは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第2特別図柄を停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。各特別図柄は、内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」と示す。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、がある。特別図柄の当り抽選において大当りに当選した場合には、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示される。その後、大当り図柄が停止表示された特別ゲームの終了後、大当り遊技の付与条件(開始条件)が成立すると大当り遊技が付与される。
【0016】
第1保留表示装置19cは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2保留表示装置19dは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、各保留数の上限数は4である。これに限らず、各保留数の上限数は、1~3であってもよく、5以上であってもよい。また、第1保留数と第2保留数とで上限数が異なっていてもよい。
【0017】
普通図柄表示装置19eは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に普通図柄を停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。普通図柄の当り抽選に当選した場合には、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示される。その後、普通当り図柄が停止表示された普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。
【0018】
パチンコ遊技機10は、普通保留表示装置、右打ち表示装置、及びラウンド表示装置を備えてもよい。普通保留表示装置は、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。右打ち表示装置は、右打ちを指示する情報を表示する。右打ちは、遊技球が遊技領域YBaのうち表示窓口YBbよりも右側の領域を流下するように、発射強度を強めに設定して遊技球を発射することである。なお、遊技球が遊技領域YBaのうち表示窓口YBbよりも左側の領域を流下するように、発射強度を弱めに設定して遊技球を発射することは左打ちという。ラウンド表示装置は、後述するラウンド遊技の上限回数を報知する。
【0019】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、表示領域Rを有する。表示領域Rは、情報としての画像を表示可能な領域である。演出表示装置EHは、表示窓口YBbを介して表示領域Rを視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられる。一例として、演出表示装置EHは、液晶装置である。演出表示装置EHは、表示演出を実行可能である。表示演出は、所定のオブジェクトを画像として表示する演出である。例えば、所定のオブジェクトは、演出図柄、キャラクタ、風景、文字、数字、及び記号などである。演出表示装置EHは、表示報知を実行可能である。表示報知は、所定のオブジェクトを画像として表示する報知である。演出表示装置EHでは、複数のレイヤに対して、それぞれオブジェクトが画像として配置されるとともに、複数のレイヤに基づいて表示画面が生成される。このとき、異なるレイヤに配置されたオブジェクトが重なる場合、当該重なる部分において、優先度が高いレイヤに配置されたオブジェクトを優先して表示画面が生成される。そして、生成された表示画面が演出表示装置EHに表示される。
【0020】
演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、それぞれ演出を実行可能な演出装置である。演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、複数の演出装置からなる演出装置群ESを形成する。つまり、演出装置群ESには、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAが含まれる。演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAは、複数の報知装置からなる報知装置群を形成する。つまり、演出装置群ESは、報知装置群ESとしても機能する。報知装置群ESには、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAが含まれる。報知装置群ESは、所定情報の報知を実行可能な報知手段の一例である。
【0021】
一例として、演出表示装置EHにおける表示演出には、複数列の演出図柄を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示された後、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が停止表示される。演出ゲームは、特別ゲームとともに開始される。演出ゲームは、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが停止表示される。以下、第1特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第1変動ゲーム」と示す。また、第2特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第2変動ゲーム」と示す。また、第1変動ゲーム、及び第2変動ゲームを纏めて「変動ゲーム」と示す。
【0022】
一例として、演出図柄は、キャラクタ及び模様等の装飾が施された図柄(画像)であって、表示演出を多様化させるための図柄である。演出図柄は、所謂、飾り図柄である。一例として、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示させて行われる。演出ゲームは、リーチ演出を含む場合がある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。例えば、リーチは、演出図柄のうち左右の図柄列において、同一の演出図柄が仮停止表示されており、且つ、演出図柄のうち中図柄列における演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、スーパーリーチ演出と、がある。以下の説明では、ノーマルリーチ演出をNR演出と示し、スーパーリーチ演出をSR演出と示す場合がある。SR演出は、NR演出に比して大当り期待度が高い演出である。一例として、SR演出は、NR演出を経由して実行される。
【0023】
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が形成されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、が少なくともある。第1始動口12は、賞球の付与条件、及び第1変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第1始動口12は、演出表示装置EHの下方にあり、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。遊技盤YBは、第1始動口12へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(
図3参照)。
【0024】
第2始動口13は、賞球の付与条件、及び第2変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2始動口13は、第1始動口12の右方にある。第2始動口13は、扉状であることを一例とする普通開閉片13aを備える。第2始動口13は、普通当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しない、又は入球し難いように閉鎖される。第2始動口13は、普通当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、普通開閉片13aを動作させる手段として、普通アクチュエータAC1を備える(
図3参照)。一例として、普通アクチュエータAC1は、ソレノイドである。遊技盤YBは、第2始動口13へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(
図3参照)。第2始動口13は、所謂「普通電動役物」である。
【0025】
大入賞口14は、賞球の付与条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。大入賞口14は、演出表示装置EHの右下方にある。大入賞口14は、扉状であることを一例とする特別開閉片14aを備える。大入賞口14は、大当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しないように閉鎖される。大入賞口14は、大当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、特別開閉片14aを動作させる手段として、特別アクチュエータAC2を備える(
図3参照)。一例として、特別アクチュエータAC2は、ソレノイドである。遊技盤YBは、大入賞口14へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備える(
図3参照)。
【0026】
遊技領域YBaには、ゲート17が配設されている。ゲート17は、遊技領域YBaの右方であって、第2始動口13、及び大入賞口14の上方にある。ゲート17は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aを有する。ゲート口17aには、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4が配設されている(
図3参照)。ゲート17は、普通ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート17は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない入球口である。ゲート17は、特定入球口の一例である。
【0027】
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能なアウト口18が形成されている。アウト口18は、第1始動口12、第2始動口13、及び大入賞口14の何れにも入球しなかった遊技球を、遊技領域YBaから回収するための入球口である。
【0028】
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が、予め定めた回数にわたって行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた個数の遊技球が入球する個数条件、又は予め定めた時間が経過する時間条件が成立すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0029】
パチンコ遊技機10の機能について説明する。
パチンコ遊技機10は、確率変動機能(以下、確変機能と示す)を備える。
確変機能は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選する確率(以下、大当り確率と示す)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なり得る状態として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まる。高確率状態は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選し易くなることから、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0030】
パチンコ遊技機10は、入球補助機能を備える。
入球補助機能は、第2始動口13への入賞を補助するための機能である。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が異なる状態として、入球補助機能が作動しない低入球率状態と、入球補助機能が作動する高入球率状態と、を備える。高入球率状態は、低入球率状態に比して、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高い。高入球率状態では、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高まる。高入球率状態は、第2始動口13への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態(入球容易状態)となる。
【0031】
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの制御のうち、任意に選択された1の制御を行うことによって、又は複数の制御を組み合わせて行うことによって実現できる。1つめの制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つめの制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つめの制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の開放回数を低入球率状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口13の1回の開放時間を低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。
【0032】
高入球率状態は、次に説明する4つめの制御を組み合わせて実現してもよい。4つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低入球率状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高入球率状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(時短状態)となる一方、低入球率状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(非時短状態)となる。
【0033】
パチンコ遊技機10における遊技状態は、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって規定される。以下の説明では、低確率状態、且つ、低入球率状態である遊技状態を「低確非時短状態」と示す。また、高確率状態、且つ、低入球率状態である遊技状態を「高確非時短状態」と示す。また、低確率状態、且つ、高入球率状態である遊技状態を「低確時短状態」と示す。また、高確率状態、且つ、高入球率状態である遊技状態を「高確時短状態」と示す。低確非時短状態は、通常遊技状態の一例である。低確時短状態は、有利遊技状態の一例である。高確非時短状態は、有利遊技状態の一例である。高確時短状態は、有利遊技状態の一例である。
【0034】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主基板40と、副基板50と、外部端子板60と、を備える。主基板40と、副基板50とは、主基板40から副基板50へと一方向に制御コマンドを出力可能となるように接続されている。主基板40は、所定の処理を実行し、副基板50へ制御コマンドを出力する。副基板50は、主基板40から入力した制御コマンドに基づいて所定の処理を実行する。主基板40と、外部端子板60とは、主基板40から外部端子板60へと一方向に制御信号(外部信号)を出力可能となるように接続されている。主基板40は、所定の処理を実行し、外部端子板60へ外部信号を出力する。
【0035】
主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RAM43と、を備える。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。主CPU41は、制御手段の一例である。主ROM42は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。
【0036】
主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶する。変動パターンは、変動ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定する情報である。変動パターンは、変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定する情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。はずれ変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。変動パターンの詳細については後述する。
【0037】
主RAM43は、主CPU41の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RAM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。一例として、パチンコ遊技機10は、主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部を、電力供給が遮断された場合でもバックアップ可能(保持可能)に構成される。一例として、パチンコ遊技機10は、バックアップ用電源を備えるとともに、当該バックアップ用電源から供給される電力によって、電力供給が遮断された場合でも、主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部をバックアップ可能に構成される。なお、パチンコ遊技機10は、主RAM43が、電力供給が遮断された場合であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部をバックアップ可能に構成されていてもよい。
【0038】
一例として、主RAM43に記憶される情報のうち、電力供給が遮断された場合でもバックアップされる情報(以下、バックアップ情報と示す)には、遊技形態に関する特別情報と、遊技の進行に関する遊技情報と、を含む。一例として、特別情報は、設定中の遊技形態を特定可能な設定情報、及び特別タイミングが到来しているかを特定可能なタイミング情報を含む。一例として、特別タイミングは、遊技者が所持している遊技球の交換に関するタイミングである。遊技形態は、特別タイミングに関する情報である。一例として、パチンコ遊技機10では、遊技形態に応じて、特別タイミングが異なる。一例として、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、及び遊技状態に関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば特別保留数を特定可能な情報、各種の乱数情報、当り抽選(大当り及び小当り)の抽選結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、及び特別ゲームで停止表示される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、確変機能、及び入球補助機能の作動状況(作動回数の残回数を含む)を特定可能な情報、エラーの発生状況を特定可能な情報などである。
【0039】
主基板40は、乱数生成回路44を備える。乱数生成回路44は、ハードウェア乱数を生成する。主基板40は、主CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。
【0040】
主基板40は、RAMクリアスイッチ45を備える。一例として、RAMクリアスイッチ45は、押し込み操作が可能な操作部を含んで構成される。主CPU41は、RAMクリアスイッチ45の操作状態を特定可能な操作信号を入力可能である。操作部における操作状態とは、当該操作部が操作されているか否かを示す情報である。つまり、操作部における操作状態には、当該操作部が操作されている状態と、当該操作部が操作されていない状態と、がある。主基板40は、表示器46を備える。一例として、表示器46は、7つの発光ダイオード(LED)を全体として[8(数値)]の字に配置して7つのセグメント(部分)を構成した、7セグメントLEDである。主CPU41は、表示器46の表示内容を制御可能である。
【0041】
主基板40は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4のそれぞれと接続されている。主CPU41は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4のそれぞれが遊技球を検知して出力する各検知信号を各別に入力可能である。主基板40は、扉開放センサTSEと接続されている。主CPU41は、扉開放センサTSEが出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eのそれぞれと接続されている。主CPU41は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eのそれぞれの表示内容を各別に制御可能である。主基板40は、普通アクチュエータAC1、及び特別アクチュエータAC2のそれぞれと接続されている。主CPU41は、普通アクチュエータAC1の動作を制御することにより、第2始動口13の開放態様を制御可能である。主CPU41は、特別アクチュエータAC2の動作を制御することにより、大入賞口14の開放態様を制御可能である。
【0042】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RAM53と、を備える。副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副CPU51は、制御手段の一例である。副ROM52は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音演出に用いる音演出データを記憶している。副RAM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RAM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板50は、乱数生成回路を備えるとともに、当該乱数生成回路によって、ハードウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。
【0043】
副基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示領域Rにおける表示内容を制御可能である。副基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力内容を制御可能である。副基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能である。
【0044】
次に、外部端子板60について説明する。
一例として、外部端子板60は、第1出力端子60aと、第2出力端子60bと、第3出力端子60cを備えている。外部端子板60の第1出力端子60aと、外部装置の入力端子とが配線接続されると、対応する外部信号を機外部へ出力可能である。一例として、外部装置は、ホールコンピュータである。外部端子板60の第2出力端子60bと、外部装置の入力端子とが配線接続されると、対応する外部信号を機外部へ出力可能である。外部端子板60の第3出力端子60cと、外部装置の入力端子とが配線接続されると、対応する外部信号を機外部へ出力可能である。
【0045】
次に、主CPU41が行う各種の処理について説明する。
電源投入処理について説明する。
主CPU41は、電力供給が開始されたことによって起動すると電源投入処理を実行する。電源投入処理において、主CPU41は、RAMクリアスイッチ45の操作信号に基づいて、RAMクリアスイッチ45が操作されているか否かを判定する。一例として、RAMクリアスイッチ45が操作されている場合、主CPU41は、バックアップ情報を初期化する。主CPU41は、バックアップ情報を初期化した後、バックアップ情報を初期化したことを特定可能な制御コマンド(以下、初期化コマンドと示す)を主RAM43の出力バッファに格納する。一例として、出力バッファに格納された制御コマンドは、出力条件が成立することを契機として、副基板50へ出力される。一例として、出力条件が成立する毎に、1つの制御コマンドが副基板50へ出力される。一例として、出力条件は、予め定めた制御周期(例えば16ms)毎に成立する。出力バッファに格納された制御コマンドは、バックアップ情報の一例である。出力バッファに格納された制御コマンドは、遊技情報の一例である。その後、主CPU41は、電源投入処理を終了する。
【0046】
RAMクリアスイッチ45が操作されていない場合、主CPU41は、バックアップ情報を初期化せずに、バックアップ情報を初期化しなかったことを特定可能な制御コマンド(以下、復帰コマンドと示す)を主RAM43の出力バッファに格納する。その後、主CPU41は、電源投入処理を終了する。なお、以下の説明では、単に出力バッファと示す場合、主RAM43の出力バッファを示すものとする。
【0047】
次に、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行われるタイマ割り込み処理について説明する。一例として、タイマ割り込み処理には、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理がある。
【0048】
特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU41は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口12へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口12へ入球した場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第1保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、第1保留数を1加算して更新する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1保留数が上限数未満であり、且つ、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立し得る。続けて、主CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。主CPU41は、加算後の第1保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0049】
次に、主CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM43に記憶することによって、第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。
【0050】
主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させた場合、遊技球が第1始動口12へ入球していない場合、及び第1保留数が上限数未満でない場合、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口13へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口13へ入球している場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第2保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、第2保留数を1加算して更新する。主CPU41は、加算後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。主CPU41は、加算後の第2保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2特別ゲームの保留条件は、第2保留数が上限数未満であり、且つ、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立し得る。
【0051】
次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。主CPU41は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM43に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させた場合、遊技球が第2始動口13へ入球していない場合、及び第2保留数が上限数未満でない場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。
【0052】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41は、大当り遊技中、及び特別ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主CPU41は、第2保留数が零よりも大きいか否かを判定する。
【0053】
第2保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、第2保留数を1減算して更新する。主CPU41は、減算後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。主CPU41は、減算後の第2保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主CPU41は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
【0054】
大当りに当選した場合、主CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターンがある。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、SR演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターンがある。
【0055】
大当りに当選しなかった場合、主CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU41は、第2特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、SR演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。
【0056】
第2保留数が零である場合、主CPU41は、第1保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主CPU41は、主RAM43に記憶される出力済情報に基づいて、待機コマンドを出力バッファに格納するか否かを決定する。出力済情報は、待機コマンドが出力済であるか否かを特定可能な情報である。待機コマンドは、待機状態に制御されたことを特定可能な制御コマンドである。待機状態は、変動ゲームの非実行中、且つ、大当り遊技の非実行中の状態を示す。
【0057】
一例として、主CPU41は、主RAM43の出力済情報から、待機コマンドが出力済であることを特定した場合、待機コマンドを出力バッファに格納することなく特別図柄開始処理を終了する。一例として、主CPU41は、主RAM43の出力済情報から、待機コマンドが出力済でないことを特定した場合、待機コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主RAM43の出力済情報を、待機コマンドが出力済であることを特定可能となるように更新する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0058】
第1保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、第1保留数を1減算して更新する。主CPU41は、減算後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。主CPU41は、減算後の第1保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主CPU41は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
【0059】
大当りに当選した場合、主CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0060】
大当りに当選しなかった場合、主CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU41は、第1特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。主CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。一例として、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。主CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、主RAM43の出力済情報を、待機コマンドが出力済でないことを特定可能となるように更新する。
【0061】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。主CPU41は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0062】
主CPU41は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のように、主CPU41は、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、始動口への遊技球の入球を契機に当り抽選を行うように構成されている。
【0063】
大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を停止表示させると、当該特別ゲームの終了後に大当り待機状態に制御する。主CPU41は、大当り待機状態において、大当り遊技の開始条件が成立すると、大当り遊技処理を実行する。一例として、主CPU41は、大当り待機状態において、遊技球がゲート17へ入球した場合に、大当り遊技の開始条件が成立したと判定する。一例として、主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート17へ入球したか否かを判定する。主CPU41は、特定入球口としてのゲート17への遊技球の入球を検知する特定検知手段の一例である。
【0064】
大当り遊技処理において、主CPU41は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU41は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0065】
図4に示すように、一例として、大当りには、第1大当りと、第2大当りと、第3大当りと、第4大当りと、第5大当りと、がある。第1大当りは、大当り図柄のうち第1大当り図柄に基づく大当りである。第2大当りは、第1大当り図柄とは異なる第2大当り図柄に基づく大当りである。第3大当りは、第1大当り図柄、及び第2大当り図柄とは異なる第3大当り図柄に基づく大当りである。第4大当りは、第1大当り図柄、第2大当り図柄、及び第3大当り図柄とは異なる第4大当り図柄に基づく大当りである。第5大当りは、第1大当り図柄、第2大当り図柄、第3大当り図柄、及び第4大当り図柄とは異なる第5大当り図柄に基づく大当りである。以下の説明では、第1大当りに基づく大当り遊技を第1大当り遊技と示し、第2大当りに基づく大当り遊技を第2大当り遊技と示し、第3大当りに基づく大当り遊技を第3大当り遊技と示し、第4大当りに基づく大当り遊技を第4大当り遊技と示し、第5大当りに基づく大当り遊技を第5大当り遊技と示す。
【0066】
最初に、主CPU41は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。一例として、オープニングコマンドは、大当り遊技の種類を特定可能な情報を含み得る。主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別アクチュエータAC2を制御し、大入賞口14を開放する。主CPU41は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた回数のラウンド遊技が終了するまで行う。一例として、第1大当り遊技~第5大当り遊技には、何れも10回のラウンド遊技(10R)が定められている。各ラウンド遊技には、終了条件として、個数条件、及び時間条件が定められている。一例として、各ラウンド遊技には、個数条件として、大入賞口14に10個の遊技球が入球することが定められている。一例として、各ラウンド遊技には、時間条件として、29秒が経過することが定められている。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、大当りのラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主CPU41は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を出力バッファに格納する。これにより、当り抽選において大当りに当選したとき、当り抽選の結果に基づいて変動ゲームを実行可能であって、当該変動ゲームの終了後に当り抽選の結果に基づいて大当り遊技が付与される。
【0067】
遊技状態を移行させる遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理には、確率状態を移行させる確率移行処理と、入球率状態を移行させる入球率移行処理と、がある。一例として、遊技状態移行処理は、大当り遊技処理の終了後に実行される。一例として、遊技状態移行処理では、入球率移行処理、確率移行処理、の順で処理が実行される。
【0068】
まず、入球率移行処理について説明する。
入球率移行処理において、主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、第3大当り遊技、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技が終了すると、主RAM43に作動フラグをセットする。つまり、主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、第3大当り遊技、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技が終了すると、高入球率状態に制御する。主CPU41は、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主RAM43に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU41は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主RAM43に記憶されている作動フラグを消去する。つまり、主CPU41は、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、作動フラグを消去しない。主CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、当該作動フラグを消去する。つまり、主CPU41は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。
【0069】
次に、確率移行処理について説明する。
確率移行処理において、主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技が終了すると、主RAM43に高確フラグをセットする。つまり、主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技が終了すると、高確率状態に制御する。主CPU41は、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、確変フラグを消去しない。一方、主CPU41は、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技が終了すると、主RAM43に高確フラグをセットしない。つまり、主CPU41は、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技が終了すると、低確率状態に制御する。主CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。つまり、主CPU41は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0070】
確率移行処理、及び入球率移行処理によって、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、高確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。つまり、第1大当り遊技、第2大当り遊技、又は第3大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、高確時短状態に制御される。また、確率移行処理、及び入球率移行処理によって、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、低確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。その後、作動回数目の特別ゲームが終了すると、パチンコ遊技機10は、低入球率状態に制御される。つまり、第4大当り遊技、又は第5大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、低確時短状態に制御された後、作動回数目の特別ゲームが終了したことを契機として、低確非時短状態に制御される。以下の説明では、第1大当り遊技、第2大当り遊技、及び第3大当り遊技を「特定大当り遊技」と示し、第4大当り遊技、及び第5大当り遊技を「非特定大当り遊技」と示す場合がある。
【0071】
一例として、主CPU41は、遊技状態が移行したとき、現在の遊技状態を特定可能な制御コマンド(以下、状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。つまり、状態指定コマンドには、低確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、低確時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、高確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、高確時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、がある。一例として、主CPU41は、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されたか否かにかかわらず、現在の遊技状態を特定可能な状態指定コマンドを出力バッファに格納する。つまり、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されていれば、低確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドが出力バッファに格納される。一方、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されていなければ、電力供給が遮断されたときの遊技状態を特定可能な状態指定コマンドが出力バッファに格納される。
【0072】
普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理は、タイマ割り込み処理の一例である。普通図柄入力処理において、主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート17へ入球したか否かを判定する。遊技球がゲート17へ入球した場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。一例として、普通保留数の上限数は4である。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、普通保留数を1加算して更新する。
【0073】
次に、主CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる当り乱数、及び普通図柄の決定に用いる当り図柄乱数などである。主CPU41は、乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。
【0074】
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理は、タイマ割り込み処理の一例である。普通図柄開始処理において、主CPU41は、普通ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中、及び普通ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの開始条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの開始条件が成立している場合、主CPU41は、普通保留数が零よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が零である場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0075】
普通保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通当り抽選を行う。主CPU41は、現在の入球率状態に応じた普通当り確率にて普通当り抽選を行う。一例として、高入球率状態の普通当り確率は、1又は略1である。一例として、低入球率状態の普通当り確率は、零又は略零である。
【0076】
普通当りに当選した場合、主CPU41は、普通当り変動処理を行う。普通当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な普通当り図柄乱数を用いて、普通当り図柄抽選を行い、普通ゲームにて停止表示させる普通当り図柄を決定する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU41は、普通はずれ変動処理を行う。普通はずれ変動処理において、主CPU41は、普通ゲームにて停止表示させる普通はずれ図柄を決定する。
【0077】
主CPU41は、複数ある普通変動パターンの中から、入球率状態に応じて、変動パターンを決定する。一例として、主CPU41は、現在の入球率状態が低入球率状態であるとき、現在の入球率状態が高入球率状態であるときに比して長い変動時間を定めた変動パターンを決定する。なお、各入球率状態のそれぞれにおいて、決定され得る変動パターンは、複数あってもよい。この場合、主CPU41は、所定の乱数を用いて普通ゲームの変動パターン決定抽選を行い、複数ある普通変動パターンの中から変動パターンを決定するとよい。主CPU41は、変動パターンを決定した後、普通図柄開始処理を終了する。
【0078】
普通図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。主CPU41は、普通ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、普通図柄表示装置19eを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄を停止表示するように、普通図柄表示装置19eを制御する。
【0079】
普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主CPU41は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を停止表示させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。主CPU41は、普通図柄開始処理にて決定した普通当り図柄に応じた開放制御データを用いて普通アクチュエータAC1を制御し、第2始動口13を開放する。
【0080】
特定エラー処理について説明する。
特定エラー処理では、特定エラーが発生したことを検知すること、及び特定エラーが解消されたことを検知することが行われる。特定エラーは、エラーの一例である。特定エラー処理は、タイマ割り込み処理の一例である。
【0081】
一例として、特定エラー処理において、主CPU41は、扉開放センサTSEから検知信号を入力した場合に特定エラーが発生したと判定する。つまり、主CPU41は、搭載枠11bが開放された場合に特定エラーが発生したと判定する。搭載枠11bが開放されることは、特定エラーの一例である。主CPU41は、特定エラーが発生したことを検知すると、特定エラーの発生中であることを特定可能な特定エラー情報(フラグなど)を主RAM43に記憶させる。また、主CPU41は、特定エラーが発生したことを検知すると、特定エラーの発生中であることを特定可能な制御コマンド(以下、特定エラー発生コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、特定エラーが発生したことを検知すると、特定エラーが発生したことを特定可能な特定エラー信号を外部端子板60の第1出力端子60aに出力する。
【0082】
一例として、特定エラー処理において、主CPU41は、特定エラーの発生中(特定エラー情報が主RAM43に記憶されているとき)、扉開放センサTSEから検知信号を入力しない場合に特定エラーが解消されたと判定する。つまり、主CPU41は、搭載枠11bが閉鎖された場合に特定エラーが解消されたと判定する。主CPU41は、特定エラーが解消されたことを検知すると、特定エラー情報を主RAM43から消去させる。また、主CPU41は、特定エラーが解消されたことを検知すると、特定エラーが解消されたことを特定可能な制御コマンド(以下、特定エラー解消コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、特定エラーが解消されたことを検知すると、特定エラー信号の出力を終了する。主CPU41は、エラーの発生を検知するエラー検知手段の一例である。
【0083】
次に、副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを含む演出装置群ESを制御する。
【0084】
副CPU51は、特別図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合に、大当りの図柄組合せを決定する。一例として、大当りの図柄組合せは、複数の演出図柄が同一である図柄組合せである。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合に、はずれの図柄組合せを決定する。副CPU51は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ演出を実行させる条件(以下、リーチ条件と示す)が成立している場合に、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。一例として、リーチを含むはずれの図柄組み合わせは、複数の演出図柄のうち、左右列の演出図柄が同一である一方、中列の演出図柄が異なる図柄組み合わせである。副CPU51は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ条件が成立していない場合に、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。一例として、リーチを含まないはずれの図柄組合せは、複数の演出図柄がそれぞれ異なる演出図柄である図柄組合せである。一例として、副CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、リーチ条件が成立しているか否かを判定する。
【0085】
副CPU51は、変動パターンに基づいて、演出ゲームの具体的な変動内容(演出内容)を決定する。副CPU51は、決定した変動内容に基づいて、各図柄列において演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。
【0086】
副CPU51は、演出ゲームの開始後、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させる。副CPU51は、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定状態で停止表示させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間の経過を契機として、図柄組合せを確定状態で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
【0087】
次に、遊技形態の設定機能について説明する。遊技形態の設定機能は、複数の遊技形態から任意の遊技形態を設定するための機能である。この実施形態において、各遊技形態は、異なる特別タイミングを規定している。
【0088】
一例として、遊技形態には、連荘交換制と、ラッキーナンバー制と、がある。
連荘交換制は、特定期間が終了するときに特別タイミングが到来し得ることを規定している遊技形態である。一例として、特定期間は、連荘期間である。連荘期間とは、低確非時短状態において大当り遊技が付与されてから、規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームの実行に伴って低確時短状態が終了する迄の期間である。つまり、特定期間には、大当り遊技が付与されている期間を含む。また、特定期間には、複数の大当り遊技が付与されている期間を含み得る。また、ラッキーナンバー制は、特定期間が終了するときのラッキーナンバー状態に応じて特別タイミングが到来し得ることを規定している遊技形態である。ラッキーナンバー状態は、遊技形態がラッキーナンバー制であるときの特別タイミングに関する情報である。一例として、ラッキーナンバー状態には、ラッキー状態と、非ラッキー状態とがある。一例として、ラッキー状態は、特定期間が終了しても特別タイミングが到来しないラッキーナンバー状態である。一例として、非ラッキー状態は、特定期間が終了すると、特別タイミングが到来し得るラッキーナンバー状態である。一例として、ラッキーナンバー制には、ラッキーナンバー制(低)と、ラッキーナンバー制(高)とがある。ラッキーナンバー制(低)と、ラッキーナンバー制(高)とは、ラッキー状態となるか、非ラッキー状態となるかの割合が異なっている。
【0089】
一例として、ラッキーナンバー状態は、大当りの図柄変動ゲームが実行される場合に遷移し得る。具体的に、ラッキーナンバー状態は、大当りの図柄変動ゲームが実行される場合に、演出表示装置EHにおいて停止表示される演出図柄の組み合わせと、その時点におけるラッキーナンバー状態の種類と、によって遷移し得る。一例として、大当りの図柄変動ゲームが実行される場合に演出表示装置EHにおいて停止表示される演出図柄の組み合わせには、通常ナンバー、ラッキーナンバー、及びアンラッキーナンバーがある。一例として、通常ナンバーには、演出図柄の組み合わせ[222],[666]がある。一例として、ラッキーナンバーには、演出図柄の組み合わせ[111],[333],[555],[777],[999]がある。一例として、アンラッキーナンバーには、演出図柄の組み合わせ[444],[888]がある。
【0090】
一例として、大当りの図柄変動ゲームが実行される場合に演出表示装置EHにおいて停止表示される演出図柄の組み合わせは、特別図柄の大当り図柄(大当り)に対応付けられている。
【0091】
図4に示すように、一例として、第1大当り図柄(第1大当り)には、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが遊技形態として設定されていても、演出表示装置EHにおいてラッキーナンバーが停止表示されることが対応付けられている(図中ではラッキーナンバー(共通)と示す)。第2大当り図柄(第2大当り)は、ラッキーナンバー制(高)が遊技形態として設定されている場合、演出表示装置EHにおいてラッキーナンバーが停止表示される一方で、ラッキーナンバー制(低)が遊技形態として設定されている場合、演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示されることが対応付けられている(図中ではラッキーナンバー(高)と示す)。第3大当り図柄(第3大当り)、及び第4大当り図柄(第4大当り)は、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが遊技形態として設定されていても、演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示されることが対応付けられている(図中では通常ナンバーと示す)。第5大当り図柄(第5大当り)は、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが遊技形態として設定されていても、演出表示装置EHにおいて、アンラッキーナンバーが停止表示されることが対応付けられている(図中ではアンラッキーナンバーと示す)。このように、ラッキーナンバー制(低)と、ラッキーナンバー制(高)とでは、第2大当り図柄(第2大当り)の当選割合の分、ラッキーナンバー制(高)の方がラッキーナンバー制(低)に比してラッキーナンバーの出現率が高くなるように構成されている。
【0092】
ラッキーナンバー状態の遷移について説明する。
図5に示すように、一例として、非ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいてアンラッキーナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。一例として、非ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。一例として、非ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいてラッキーナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。
【0093】
一例として、ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいてアンラッキーナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。一例として、ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。一例として、ラッキー状態であるときに、演出表示装置EHにおいてラッキーナンバーが停止表示された後に大当り遊技が付与される場合、当該大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。
【0094】
このように、遊技形態としてラッキーナンバー制が設定されているときには、演出表示装置EHにおいて停止表示される大当りの図柄組合せと、当該大当りの図柄組合せが停止表示される時点のラッキーナンバー状態と、に応じてラッキーナンバー状態が遷移し得る。そして、特定期間の終了時のラッキーナンバー状態に応じて、特定期間の終了時点で特別タイミングが到来するか否かが異なるようになっている。
【0095】
遊技形態ごとに規定された特別タイミングは、遊技形態が、連荘交換制、及びラッキーナンバー制の何れであっても特定期間が終了するときに到来し得る。一例として、遊技形態ごとに規定された特別タイミングは、特定期間が終了するとき、当該特定期間における大当り回数が規定数以上である場合に到来する。つまり、遊技形態ごとに規定された特別タイミングは、特定期間が終了するとき、当該特定期間における大当り回数が規定数未満である場合、到来しない。
【0096】
また、特別タイミングには、このような、遊技形態ごとに規定された特別タイミングとは別に、遊技形態にはかかわらず到来し得る特別タイミングがある。一例として、遊技形態にはかかわらず到来し得る特別タイミングは、特定期間における大当り回数が上限数に到達した場合に到来する。一例として、上限数は、10回である。つまり、特別タイミングは、1の特定期間で上限数目の大当り回数が付与されたときか、特定期間が終了するときに規定数以上の大当り遊技が付与されている場合に到来する。なお、以下の説明では、これらの特別タイミングを区別する場合、遊技形態ごとに規定された特別タイミングを第1特別タイミングと示し、遊技形態にかかわらず到来し得る特別タイミングを第2特別タイミングと示す。
【0097】
次に、パチンコ遊技機10で実行される各種報知について説明する。
一例として、パチンコ遊技機10で実行される各種報知には、特別報知と、特定エラー報知と、がある。特別報知と、特定エラー報知とは、報知装置群ESで実行される。つまり、報知装置群ESでは、特定エラー報知と、特別報知と、を実行可能である。
【0098】
まず、特別報知について説明する。
一例として、特別報知は、特別タイミングが到来したことの報知である。特別タイミングが到来することは、パチンコ遊技機10が、所謂「打ち止め」となることに相当する。つまり、特別報知は、パチンコ遊技機10が打ち止めとなることの報知であるともいえる。上述したように、特別タイミングには、第1特別タイミングと、第2特別タイミングとがある。つまり、特別報知には、第1特別タイミングが到来したことを契機として実行される第1特別報知と、第2特別タイミングが到来したことを契機として実行される第2特別報知とがある。
【0099】
図6に示すように、一例として、第1特別報知は、第1特別音報知を含み得る。第1特別音報知は、スピーカSPから第1特別音を出力することによって実行される。一例として、第1特別音は、遊技球の交換に関する音声を含み得る。一例として、第1特別音は、打ち止めに関する音声を含み得る。一例として、第1特別音は、「交換してください」の音声を含み得る。一例として、第1特別音は、「打ち止めです」の音声を含み得る。一例として、第1特別報知は、第1特別表示報知を含み得る。第1特別表示報知は、演出表示装置EHに第1特別画像Ga1を表示することによって実行される。一例として、第1特別画像Ga1は、遊技球の交換に関する画像を含み得る。一例として、第1特別画像Ga1は、打ち止めに関する画像を含み得る。一例として、第1特別画像Ga1は、「交換してください」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第1特別画像Ga1は、「打ち止めになりました」の文字列を模した画像を含み得る。
【0100】
図7に示すように、一例として、連荘交換制では、特定期間が終了するときに第1特別報知の開始条件が成立し得る。一例として、ラッキーナンバー制では、特定期間が終了するときに非ラッキー状態であると、第1特別報知の開始条件が成立し得る。つまり、第1特別報知の開始条件には、当り抽選において第4大当り、又は第5大当りに当選することと、特定期間が終了することとを含み得る。また、第1特別報知の開始条件には、非ラッキー状態に制御されることと、特定期間が終了することとを含み得る。また、第1特別報知の開始条件には、1の特定期間で、規定数以上、当り抽選において大当りに当選することを含み得る。
【0101】
一例として、第1特別報知の終了条件は、各遊技形態にそれぞれ規定されている。一例として、連荘交換制では、第1特別報知の開始から所定時間(例えば30秒)が経過するときに第1特別報知の終了条件が成立する。一例として、ラッキーナンバー制では、第1特別報知が実行されているときにRAMクリアスイッチ45が操作されることにより第1特別報知の終了条件が成立する。
【0102】
第2特別報知について説明する。
一例として、第2特別報知は、第1特別報知と報知態様が異なる。ここで、報知態様が異なることは、報知内容、及び報知強度のうち少なくとも一方が異なることである。一例として、第2特別報知は、第1特別報知と、報知内容、及び報知強度の両方が異なる。一例として、報知内容が異なることは、異なる報知要素を含むこと、又は報知要素が異なることである。一例として、報知要素には、音出力手段による音報知、発光手段による発光報知、表示手段による表示報知がある。つまり、異なる報知要素を含むことによって報知内容が異なることは、一方の報知のみが音報知を含むこと、一方の報知のみが発光報知を含むこと、又は一方の報知のみが表示報知を含むことである。また、報知要素が異なることによって報知内容が異なることは、各報知で異なる音を出力する音報知を含むこと、各報知で異なる発光パターンで発光する発光報知を含むこと、又は各報知で異なる情報を表示する表示報知を含むことである。一例として、報知強度には、音報知における報知強度、発光報知における報知強度、及び表示報知における報知強度がある。一例として、音報知における報知強度は、音量に比例する。一例として、発光報知における報知強度は、光量に比例する。一例として、表示報知における報知強度は、表示面積に比例する。
【0103】
図8に示すように、一例として、第2特別報知は、第2特別音報知を含み得る。第2特別音報知は、スピーカSPから第2特別音を出力することによって実行される。一例として、第2特別音は、遊技球の交換に関する音声を含み得る。一例として、第2特別音は、打ち止めに関する音声を含み得る。一例として、第2特別音は、「大当り遊技が終了したら交換してください」の音声を含み得る。一例として、第2特別音は、「まもなく打ち止めです」の音声を含み得る。つまり、第2特別報知は、第1特別報知に含まれる音報知(第1特別音報知)と異なる音を出力する音報知(第2特別音報知)を含むことによって、第1特別報知と報知態様が異なる。一例として、第2特別音報知は、第1特別音報知よりも音量の小さい音報知である。つまり、第2特別音報知は、第1特別音報知よりも報知強度の低い演出である。
【0104】
一例として、第2特別報知は、第2特別表示報知を含み得る。第2特別表示報知は、演出表示装置EHに第2特別画像Ga2を表示することによって実行される。一例として、第2特別画像Ga2は、遊技球の交換に関する画像を含み得る。一例として、第2特別画像Ga2は、打ち止めに関する画像を含み得る。一例として、第2特別画像Ga2は、「大当り遊技が終了したら交換してください」の文字列を模した画像を含み得る。一例として、第2特別画像Ga2は、「まもなく打ち止めです」の文字列を模した画像を含み得る。つまり、第2特別報知は、第1特別報知に含まれる表示報知(第1特別表示報知)と異なる情報を表示する表示報知(第2特別表示報知)を含むことによって、第1特別報知と報知態様が異なる。一例として、第2特別表示報知は、第1特別表示報知よりも画像の表示面積が小さい表示報知である。つまり、第2特別表示報知は、第1特別表示報知よりも報知強度の低い演出である。
【0105】
上述したように第2特別報知の開始条件は、設定中の遊技形態にかかわらず、特定期間における大当り回数が上限数に達した場合に成立する。つまり、第2特別報知の開始条件には、1の特定期間で、上限数、当り抽選において大当りに当選することを含み得る。また、第2特別報知の終了条件は、設定中の遊技形態にかかわらず同じである。一例として、第2特別報知の終了条件は、設定中の遊技形態にかかわらず、1の特定期間における上限数目の大当り遊技が終了するときに成立する。
【0106】
次に、特定エラー報知について説明する。
特定エラー報知は、特定エラーが発生したことの報知である。特定エラー報知は、特定エラーの発生に基づく報知である。一例として、特定エラーが発生すると、特定エラー報知の開始条件が成立する。一例として、特定エラーが解消すると、特定エラー報知の終了条件が成立する。なお、特定エラー報知の終了条件は、特定エラー報知の開始から規定時間(例えば30秒)が経過するときに成立してもよい。
【0107】
図9に示すように、一例として、特定エラー報知は、特定エラー音報知を含み得る。特定エラー音報知は、スピーカSPから特定エラー音を出力することによって実行される。一例として、特定エラー音は、特定エラーの発生に関する音を含み得る。一例として、特定エラー音は、「扉が開いています」の音声を含み得る。一例として、特定エラー報知は、特定エラー表示報知を含み得る。特定エラー表示報知は、演出表示装置EHに特定エラー画像Gbを表示することによって実行される。一例として、特定エラー画像Gbは、特定エラーの発生に関する画像を含み得る。一例として、特定エラー画像Gbは、「扉が開いています」の文字列を模した画像を含み得る。
【0108】
次に、遊技形態を設定するための遊技設定処理について説明する。
一例として、主CPU41は、RAMクリアスイッチ45をオン状態に操作した状態で電力供給が開始されると、遊技設定処理を実行する。一例として、遊技設定処理において、主CPU41は、設定変更状態に制御する。上述したように、RAMクリアスイッチ45をオン状態に操作した状態で電力供給が開始されると、電源投入処理によって、バックアップ情報が初期化される。一例として、遊技設定処理は、電源投入処理よりも後に実行される。つまり、RAMクリアスイッチ45をオン状態に操作した状態で電力供給が開始されると、主CPU41は、バックアップ情報を初期化した後、設定変更状態に制御する。このため、設定変更状態に制御されるときには、バックアップ情報としての設定情報(遊技形態に関する情報)が初期化されている。主CPU41は、設定変更状態に制御した後、設定変更状態に制御したことを特定可能な制御コマンド(以下、変更コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0109】
図10に示すように、主CPU41は、設定変更状態に制御中、内部的に設定されている遊技形態を特定可能な情報(以下、遊技形態情報と示す)を表示するように表示器46を制御する。一例として、主CPU41は、設定されている遊技形態に基づくアラビア数字を表示するように表示器46を制御する。一例として、表示器46では、連荘交換制が設定されている場合、[1]が表示される。一例として、表示器46では、ラッキーナンバー制(低)が設定されている場合、[2]が表示される。一例として、表示器46では、ラッキーナンバー制(高)が設定されている場合、[3]が表示される。一例として、表示器46では、遊技形態が設定されていない場合、[0]が表示される。
【0110】
主CPU41は、設定変更状態に制御中、RAMクリアスイッチ45が操作される毎に、選択中の遊技形態を、設定なし→連荘交換制→ラッキーナンバー制(低)→ラッキーナンバー制(高)→設定なし→…というように、ループするように変更する。このため、設定変更状態では、RAMクリアスイッチ45が操作される毎に、[0]→[1]→[2]→[3]→[0]→…というように表示器46の表示が切り替わる。一例として、主CPU41は、最後にRAMクリアスイッチ45が操作されてから、予め定められた設定時間が経過した場合に設定変更状態を終了する。つまり、RAMクリアスイッチ45をオン状態に操作した状態で電力供給が開始された後、新たにRAMクリアスイッチ45が操作されない場合には、電力供給が開始されてから設定時間が経過したタイミングで設定変更状態が終了する。一例として、設定時間は、10秒である。主CPU41は、設定変更状態を終了する場合、その時点で選択されている遊技形態を新たな遊技形態に設定するとともに、当該遊技形態を特定可能な制御コマンド(以下、設定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、RAMクリアスイッチ45がオフ状態で電力供給が開始されると、バックアップ情報(設定情報)が初期化されず、且つ、設定変更状態へも移行しない。この場合、電力供給が停止するときに設定されていた遊技形態が継続して設定される。一例として、主CPU41は、バックアップ情報が初期化されず、且つ、設定変更状態へも移行しない場合、設定中の遊技状態を特定可能な設定コマンドを出力バッファに格納する。その後、主CPU41は、主RAM43に記憶されているタイミング情報に基づいて、電力供給が遮断された際に第1特別タイミングが到来していたかを判定するとともに、第1特別タイミングが到来していた場合、第1特別タイミングであることを特定可能な制御コマンド(以下、第1特別コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1特別タイミングが到来していた場合、主CPU41は、第1特別タイミングであることを特定可能な特別信号を外部端子板60の第2出力端子60bに出力する。なお、主CPU41は、電力供給が遮断されるまで継続して特別信号を出力する。
【0111】
主CPU41が行う遊技形態に関する処理について説明する。
主CPU41は、大当り遊技の開始時、大当り遊技の終了時、及び特定期間の終了時に遊技形態に関する処理を実行する。以下、それぞれの処理を、大当り遊技開始処理、大当り遊技終了処理、及び連荘終了処理と示す。
【0112】
大当り遊技開始処理について説明する。一例として、主CPU41は、大当り遊技が開始すると、大当り遊技開始処理を実行する。
図11に示すように、大当り遊技開始処理において、主CPU41は、主RAM43に記憶される大当り遊技の付与数を1加算して更新する(ステップS001)。主CPU41は、加算後の付与数が上限数であるか否かを判定する(ステップS002)。加算後の付与数が上限数でない場合(ステップS002:NO)、主CPU41は、大当り遊技開始処理を終了する。加算後の付与数が上限数である場合(ステップS002:YES)、主CPU41は、第2特別タイミングが到来したと判定し、第2特別タイミングであることを特定可能な制御コマンド(以下、第2特別コマンドと示す)を出力バッファに格納する(ステップS003)。その後、主CPU41は、大当り遊技開始処理を終了する。
【0113】
大当り遊技終了処理について説明する。一例として、主CPU41は、大当り遊技が終了すると、大当り遊技終了処理を実行する。
図12に示すように、大当り遊技終了処理において、主CPU41は、大当り遊技の付与数が上限数であるか否かを判定する(ステップS101)。大当りの付与数が上限数である場合(ステップS102)、主CPU41は、第1特別タイミングが到来したと判定し、第1特別タイミングであることを特定可能な第1特別コマンドを出力バッファに格納する(ステップS102)。また、ステップS102の処理において、主CPU41は、第1特別タイミングであることを特定可能な特別信号を外部端子板60の第2出力端子60bに出力する。なお、主CPU41は、電力供給が遮断されるまで継続して特別信号を出力する。また、ステップS102の処理において、主CPU41は、第1特別タイミングが到来したことを特定可能なようにタイミング情報を更新する。その後、主CPU41は、大当り遊技終了処理を終了する。主CPU41は、信号を機外部に出力するための制御を行う出力制御手段の一例である。
【0114】
大当り遊技の付与数が上限数でない場合(ステップS101:NO)、主CPU41は、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが遊技形態として設定されているか否かを判定する(ステップS103)。ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れもが遊技形態として設定されていない場合(ステップS103:NO)、主CPU41は、大当り遊技終了処理を終了する。つまり、主CPU41は、連荘交換制が遊技形態として設定されている場合、及び遊技形態が設定されていない場合、大当り遊技終了処理を終了する。
【0115】
ラッキーナンバー制(低)、又はラッキーナンバー制(高)が遊技形態として設定されている場合(ステップS103:YES)、主CPU41は、今回の大当り遊技が第5大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS104)。今回の大当り遊技が第5大当り遊技でなかった場合(ステップS104:NO)、主CPU41は、今回の大当り遊技が第1大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS105)。今回の大当り遊技が第1大当り遊技でなかった場合(ステップS105:NO)、主CPU41は、今回の大当り遊技が第2大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS106)。今回の大当り遊技が第2大当り遊技であった場合(ステップS106:YES)、主CPU41は、ラッキーナンバー制(高)が遊技形態として設定されているか否かを判定する(ステップS107)。
【0116】
今回の大当り遊技が第2大当り遊技でなかった場合(ステップS106:NO)、及びラッキーナンバー制(高)が遊技形態として設定されていない場合(ステップS107:NO)、主CPU41は、今回の大当り遊技が第3大当り遊技、又は第4大当り遊技であったと判定する(ステップS108)。ステップS108の処理が終了すると、主CPU41は、ラッキーナンバー状態がラッキー状態であるか否かを判定する(ステップS109)。ステップS108の処理において、主CPU41は、遊技形態がラッキーナンバー制(低)であって、今回の大当り遊技が第2大当り遊技である場合、今回の大当り遊技が第3大当り遊技、又は第4大当り遊技であったと見做してステップS109の処理を実行する。これにより、ステップS109の処理は、第3大当り遊技、又は第4大当り遊技である場合に加えて、ラッキーナンバー制(低)であって、今回の大当り遊技が第2大当り遊技である場合とで実行される。ステップS109の処理は、演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示された場合に実行される処理である。
【0117】
今回の大当り遊技が第1大当り遊技である場合(ステップS105:YES)、ラッキーナンバー制(高)が遊技形態として設定されている場合(ステップS107:YES)、又はラッキーナンバー状態がラッキー状態である場合(ステップS109:YES)、主CPU41は、ラッキーナンバー状態をラッキー状態に制御する(ステップS110)。つまり、演出表示装置EHにおいてラッキーナンバーが停止表示される場合、及びラッキーナンバー状態がラッキー状態であるときに演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示される場合、ラッキー状態に制御される。その後、主CPU41は、大当り遊技終了処理を終了する。
【0118】
今回の大当り遊技が第5大当り遊技であった場合(ステップS104:YES)、又はラッキーナンバー状態がラッキー状態でない場合(ステップS109:NO)、主CPU41は、ラッキーナンバー状態を非ラッキー状態に制御する(ステップS111)。すなわち、演出表示装置EHにおいてアンラッキーナンバーが停止表示される場合、及びラッキーナンバー状態がラッキー状態でないときに演出表示装置EHにおいて通常ナンバーが停止表示される場合、非ラッキー状態に制御される。その後、主CPU41は、大当り遊技終了処理を終了する。
【0119】
次に、連荘終了処理について説明する。主CPU41は、特定期間が終了するとき、連荘終了処理を実行する。
図13に示すように、連荘終了処理において、主CPU41は、連荘交換制が遊技形態として設定されているか否かを判定する(ステップS201)。連荘交換制が遊技形態として設定されていない場合(ステップS201:NO)、主CPU41は、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが遊技形態として設定されているか否かを判定する(ステップS202)。ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れもが遊技形態として設定されていない場合(ステップS202:NO)、主CPU41は、連荘終了処理を終了する。つまり、主CPU41は、遊技形態が設定されていない場合、連荘終了処理を終了する。
【0120】
ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが遊技形態として設定されている場合(ステップS202:YES)、主CPU41は、ラッキー状態に制御されているか否かを判定する(ステップS203)。ラッキー状態に制御されている場合(ステップS203:YES)、主CPU41は、特別タイミングではないと判定し、連荘終了処理を終了する。連荘交換制が遊技形態として設定されている場合(ステップS201:YES)、及びラッキー状態に制御されていない場合(ステップS203:NO)、主CPU41は、大当り遊技の付与数が規定数以上であるか否かを判定する(ステップS204)。
【0121】
大当り遊技の付与数が規定数未満である場合(ステップS204:NO)、主CPU41は、特別タイミングではないと判定し、連荘終了処理を終了する。大当り遊技の付与数が規定数以上である場合(ステップS204:YES)、主CPU41は、第1特別コマンドを出力バッファに格納する(ステップS204)。ステップS204の処理において、主CPU41は、第1特別タイミングであることを特定可能な特別信号を外部端子板60の第2出力端子60bに出力する。なお、主CPU41は、電力供給が遮断されるまで継続して特別信号を出力する。その後、主CPU41は、連荘終了処理を終了する。また、ステップS204の処理において、主CPU41は、第1特別タイミングが到来したことを特定可能なようにタイミング情報を更新する。なお、主CPU41は、連荘終了処理を終了する場合、主CPU41は、大当り遊技の付与数を初期化する。つまり、主CPU41は、特定期間を終了する場合に大当り遊技の付与数を初期化する。
【0122】
次に、特別報知を実行させるために副CPU51が実行する特別報知処理について説明する。一例として、特別報知処理には、第1特別報知を実行させるための第1特別報知処理と、第2特別報知を実行させるための第2特別報知処理と、がある。
【0123】
まず、第1特別報知処理について説明する。
一例として、副CPU51は、第1特別コマンドを入力すると、第1特別報知処理を実行する。第1特別報知処理において、副CPU51は、第1特別報知を実行させるように報知装置群ESを制御する。その後、副CPU51は、設定されている遊技形態に応じた第1特別報知の終了条件の成立を契機として、第1特別報知を終了させるように報知装置群ESを制御した後、第1特別報知処理を終了する。一例として、副CPU51は、副RAM53に記憶される遊技形態情報に基づいて、設定されている遊技形態を特定可能である。一例として、遊技形態情報は、副CPU51が設定コマンドを入力した場合に、当該設定コマンドに基づく遊技形態を特定可能なように更新される。一例として、連荘交換制が遊技形態として設定されている場合、副CPU51は、第1特別報知を開始するときに、所定時間(30秒)を計時するとともに、所定時間が経過したことを契機として第1特別報知の終了条件が成立したと判定する。一例として、ラッキーナンバー制が遊技形態として設定されている場合、第1特別タイミングが到来した以降にRAMクリアスイッチ45が操作された場合に主CPU41が第1特別報知の終了を指示する制御コマンドを出力バッファに格納するとともに、副CPU51は、当該制御コマンドを入力したことを契機として第1特別報知の終了条件が成立したと判定する。
【0124】
一例として、副CPU51は、第2特別コマンドを入力すると、第2特別報知処理を実行する。第2特別報知処理において、副CPU51は、第2特別報知を実行させるように報知装置群ESを制御する。その後、副CPU51は、第2特別報知の終了条件の成立を契機として、第2特別報知を終了させるように報知装置群ESを制御する。一例として、副CPU51は、第2特別報知の実行中、大当り遊技が終了すると、第2特別報知の終了条件が成立したと判定する。
【0125】
特定エラー報知を実行させるために副CPU51が行う特定エラー報知処理について説明する。
特定エラー報知処理において、副CPU51は、特定エラー発生コマンドを入力すると、特定エラー報知を実行させるように報知装置群ESを制御する。また、特定エラー報知処理において、副CPU51は、特定エラー解消コマンドを入力すると特定エラー報知を終了させるように報知装置群ESを制御する。なお、副CPU51は、特定エラー報知を実行させてから、予め定められた規定時間が経過したとき、特定エラー報知のうち、一部又は全部を終了させてもよい。
【0126】
パチンコ遊技機10では、複数の報知や、予告演出(演出)の実行の条件が同時期に成立したときには、何れを優先して実行させるかが予め定められている。ここで、特定の演出や報知について、実行の条件が成立しているときとは、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでである。なお、予告演出とは、任意の予告演出を示す。
【0127】
図14に示すように、第1特別報知は、特定エラー報知に比して高い優先度が定められている。また、特定エラー報知は、第2特別報知に比して高い優先度が定められている。また、第2特別報知は、予告演出(演出)よりも高い優先度が定められている。一例として、第1特別報知には、優先度として「4」が定められている。一例として、特定エラー報知には、優先度として「3」が定められている。一例として、第2特別報知には、優先度として「2」が定められている。一例として、予告演出(演出)には、優先度として「1」が定められている。つまり、以下、具体的に例示する。
【0128】
一例として、第1特別報知の実行条件と、特定エラー報知の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、第1特別報知が実行される一方、特定エラー報知は実行されない。一例として、第1特別報知の実行条件と、特定エラー報知の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、第1特別報知が実行される一方、特定エラー報知は実行されない。一例として、第1特別報知の実行条件と、第2特別報知の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、第1特別報知が実行される一方、第2特別報知は実行されない。一例として、第1特別報知の実行条件と、第2特別報知の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、第1特別報知が実行される一方、第2特別報知は実行されない。一例として、第1特別報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、第1特別報知が実行される一方、予告演出(演出)は実行されない。一例として、第1特別報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、第1特別報知が実行される一方、予告演出(演出)は実行されない。
【0129】
一例として、特定エラー報知の実行条件と、第2特別報知の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、特定エラー報知に関する表示(特定エラー画像Gb)が第2特別報知に関する表示(第2特別画像Ga2)よりも前面(優先度が高いレイヤ)に表示される。一例として、特定エラー報知の実行条件と、第2特別報知の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、特定エラー報知に関する音が第2特別報知に関する音よりも大きい音量で出力される。一例として、特定エラー報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、特定エラー報知に関する表示(特定エラー画像Gb)が予告演出に関する表示よりも前面に表示される。一例として、特定エラー報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、特定エラー報知に関する音が予告演出に関する音よりも大きい音量で出力される。
【0130】
一例として、第2特別報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置EHでは、第2特別報知に関する表示(第2特別画像Ga2)が予告演出に関する表示よりも前面に表示される。一例として、第2特別報知の実行条件と、予告演出(演出)の実行条件とが同時期に成立するとき、スピーカSPでは、第2特別報知に関する音が予告演出に関する音よりも大きい音量で出力される。
【0131】
その他、外部信号を出力するために主CPU41が実行する信号出力処理について説明する。上述したように、パチンコ遊技機10では、特定エラーの発生中、特定エラー信号が出力され、第1特別タイミングの到来中、特別信号が出力される。一例として、信号出力処理では、これらの信号とは異なる特定信号が出力される。一例として、特定信号は、特定期間中に出力される。
【0132】
信号出力処理において、主CPU41は、特定期間ではないときに、大当り遊技が開始される場合、特定期間が開始されたと判定して、特定期間中であることを特定可能な特定信号を外部端子板60の第3出力端子60cに出力する。一例として、主CPU41は、特定期間が開始されたと判定すると、特定期間中であることを特定可能なように、主RAM43に記憶される連荘情報を更新する。一例として、主CPU41は、特定期間中、低確非時短状態に制御された場合であって、大当り遊技中ではないときに特定期間が終了したと判定して、特定信号の出力を終了する。一例として、主CPU41は、特定期間中、第1特別タイミングが到来したときに特定期間が終了したと判定して、特定信号の出力を終了する。一例として、主CPU41は、特定期間が終了したと判定すると、特定期間中でないことを特定可能なように連荘情報を更新する。
【0133】
次に、各種報知の具体的な実行態様について説明する。
図15の時点T00には、特定期間である状況を示している。このとき、特定期間であるため、特定信号が外部端子板60の第3出力端子60cから出力される。時点T01では、特定エラーが発生したとする。特定エラーが発生したことにより、特定エラー信号が外部端子板60の第1出力端子60aから出力される。なお、特定期間が終了していないことから、特定信号が外部端子板60の第3出力端子60cから継続して出力される。また、特定エラーが発生したことにより、報知装置群ESでは、特定エラー報知が実行される。
【0134】
時点T02では、第1特別タイミングが到来したとする。第1特別タイミングが到来したことにより、特別信号が外部端子板60の第2出力端子60bから出力される。一方、第1特別タイミングが到来したことにより、特定信号の出力が終了する。第1特別タイミングが到来したことにより、報知装置群ESでは、第1特別報知が実行される。このとき、特定エラーは、継続して発生中であるため、特定エラー報知の実行の条件が成立しているものの、同時期に第1特別報知の実行の条件も成立していることから、第1特別報知が特定エラー報知に優先して実行される。具体的には、第1特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件とが同時期に成立しているものの、報知装置群ESでは、第1特別報知と、特定エラー報知とのうち、第1特別報知が実行される(特定エラー報知が実行されない)。つまり、第1特別報知の実行中は、特定エラー報知の実行が許容されない。なお、このとき、所定の予告演出の実行の条件が成立している場合であっても、報知装置群ESでは、第1特別報知と、所定の予告演出とのうち、第1特別報知が実行される(予告演出が実行されない)。つまり、第1特別報知の実行中は、所定の予告演出の実行が許容されない。その後、第1特別報知の実行中に特定エラーが解消されたとしても、報知装置群ESの報知態様は、変化しない。一方、特定エラーが解消されると、特定エラー信号の出力が終了する。
【0135】
時点T03aにおいて第1特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、時点T03bにおいて電力供給が開始されたとする。電力供給が遮断された際に第1特別タイミングが到来していたため、主CPU41は、第1特別コマンドを副基板50に出力し、当該第1コマンドを入力した副CPU51は、第1特別報知を実行させる。つまり、第1特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、電力供給が開始されたことを契機として第1特別報知が実行される。
【0136】
図16の時点T10には、特定期間である状況を示している。このとき、当該特定期間における大当り遊技の付与数は、上限数よりも1少ない数であるとする。特定期間であるため、特定信号が外部端子板60の第3出力端子60cから出力される。時点T11において、特定期間における上限数目の大当り遊技が開始されたとする。つまり、第2特別タイミングが到来したとする。第2特別タイミングが到来したものの、特定期間が終了していないことから、特定信号が外部端子板60の第3出力端子60cから継続して出力される。第2特別タイミングが到来したことにより、報知装置群ESでは、第2特別報知が実行される。その後、時点T12では、第2特別報知の実行中に、特定エラーが発生したとする。特定エラーが発生したことにより、特定エラー信号が外部端子板60の第1出力端子60aから出力される。なお、特定期間が終了していないことから、特定信号が外部端子板60の第3出力端子60cから継続して出力される。また、特定エラーが発生したことにより、報知装置群ESでは、特定エラー報知が実行される。このとき、第2特別報知は、継続して実行中であるため、第2特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件とが同時期に成立することとなる。上述したように、第2特別報知と、特定エラー報知とでは、特定エラー報知が第2特別報知に優先して実行される。具体的には、第2特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件とが同時期に成立していることから、報知装置群ESでは、第2特別報知と、特定エラー報知との両方が、特定エラー報知を優先して実行される。つまり、第2特別報知の実行中は、特定エラー報知の実行が許容される。なお、このとき、所定の予告演出の実行の条件が成立している場合、報知装置群ESでは、第2特別報知と、所定の予告演出との両方が、第2特別報知を優先して実行される。つまり、第2特別報知の実行中は、所定の予告演出の実行が許容される。
【0137】
その後、時点T13aにおいて第2特別報知、及び特定エラー報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、時点T13bにおいて電力供給が開始されたとする。電力供給が遮断された際、第2特別タイミングが到来していたものの、第1特別タイミングが到来していなかったことにより、時点T13bでは、第2特別報知が実行されない。つまり、第2特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、電力供給が開始されたことを契機として第2特別報知が実行されない。一方、特定エラーが解消されていないことにより、報知装置群ESでは、電力供給が開始されたことを契機として、特定エラー報知が実行される。
【0138】
時点T14では、第1特別タイミングが到来したとする。第1特別タイミングが到来したことにより、特別信号が外部端子板60の第2出力端子60bから出力される。一方、第1特別タイミングが到来したことにより、特定信号の出力が終了する。第1特別タイミングが到来したことにより、報知装置群ESでは、第1特別報知が実行される。このとき、特定エラーは、継続して発生中であるため、特定エラー報知の実行の条件が成立しているものの、同時期に第1特別報知の実行の条件も成立していることから、第1特別報知が特定エラー報知に優先して実行される。
【0139】
時点T15aにおいて第1特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、時点T15bにおいて電力供給が開始されたとする。電力供給が遮断された際に第1特別タイミングが到来していたため、主CPU41は、第1特別コマンドを副基板50に出力し、当該第1コマンドを入力した副CPU51は、第1特別報知を実行させる。つまり、時点T03bにおいて電力供給が開始されると、再び第1特別報知が実行される。一方、特定エラーが解消されていないことにより、特定エラー報知の実行の条件が成立しているものの、同時期に第1特別報知の実行の条件も成立していることから、第1特別報知が特定エラー報知に優先して実行される。
【0140】
このように、報知装置群ESでは、大当り遊技の付与数が規定数以上であることを実行の条件として第1特別報知を実行可能であり、大当り遊技の付与数が上限数に達することを実行の条件として第2特別報知を実行可能である。上述したように、本実施形態において、大当り遊技は、大当り待機状態において、主CPU41が、ゲートセンサSE4の検知信号に基づいて、ゲート17へ遊技球が入球したと判定した場合に付与される。つまり、主CPU41は、特定入球口としてのゲート17へ遊技球が入球したことを検知した場合に、大当り遊技の付与数が規定数以上であるか、又は大当り遊技の付与数が上限数に達したかを判定可能である。大当り遊技の付与数が規定数以上であることは、特別条件の一例である。大当り遊技の付与数が上限数に達したことは、特別条件の一例である。
【0141】
また、報知装置群ESでは、特定エラーの発生が検知されたことを実行の条件として特定エラー報知を実行可能である。そして、第1特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、第1特別報知が特定エラー報知に優先して実行される。一方、第2特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特定エラー報知が第2特別報知に優先して実行される。つまり、特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特定エラー報知が優先して実行される場合と、特別報知が優先して実行される場合とがある。上述したように、第1特別報知と、第2特別報知とは、報知態様が異なることから、特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特別報知の報知態様によって、特定エラー報知が優先して実行される場合と、特別報知が優先して実行される場合とがあるともいえる。また、第1特別報知と、第2特別報知とは、報知内容が異なることから、特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特別報知の報知内容によって、特定エラー報知が優先して実行される場合と、特別報知が優先して実行される場合とがあるともいえる。また、第1特別報知と、第2特別報知とは、報知強度が異なることから、特別報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、特別報知の報知強度によって、特定エラー報知が優先して実行される場合と、特別報知が優先して実行される場合とがあるともいえる。
【0142】
図17の時点T20では、第2特別報知を実行中であるとする。つまり、特定期間における上限数目の大当り遊技の実行中であるとする。時点T21では、第2特別報知の実行中に、特定エラーが発生したとする。つまり、時点T12と同じ状況である。その後、時点T22では、特定エラーの発生中に、特定期間における上限数目の大当り遊技が終了することで、第1特別タイミングが到来したとする。これにより、報知装置群ESでは、第2特別報知に代えて、第1特別報知が実行される。つまり、特別報知の報知態様が変化する。具体的に、特別報知の報知態様は、第2特別報知を実行する報知態様から第1特別報知を実行する報知態様に変化する。また、第1特別タイミングが到来したことにより、特別信号が外部端子板60の第2出力端子60bから出力される。一方、第1特別タイミングが到来したことにより、特定信号の出力が終了する。つまり、特定信号は、報知態様が変化する前に機外部に出力される一方、報知態様が変化した後に機外部に出力されない。これに対して、特別信号は、報知態様が変化する前に機外部に出力されない一方、報知態様が変化した後に機外部に出力される。そして、特定エラー信号は、報知態様が変化する前後で出力態様が変化しない。
【0143】
第1の実施形態の効果について説明する。
(1-1)本実施形態によれば、ゲート17に遊技球が入球したことが検知された場合に、特別報知の実行の条件が成立し得る。これにより、特別報知が実行される状況を限定することができる。そして、特別報知が実行される状況によって特別報知と、特定エラー報知とを好適に実行させることができる。
【0144】
(1-2)特に、特別報知は、実行される状況によって報知態様が異なることから、報知態様にあわせて、特別報知と、特定エラー報知との優先度を異ならせることで、特別報知と、特定エラー報知とを好適に実行させることができる。
【0145】
(1-3)より具体的には、第1特別報知の実行の条件と、特定エラーの実行の条件とが同時期に成立する場合、第1特別報知の実行中は、特定エラーの実行が許容されず、第2特別報知の実行の条件と、特定エラーの実行の条件とが同時期に成立する場合、特定エラー報知の実行が許容される。つまり、状況に応じて特定エラー報知を実行させる。
【0146】
(1-4)本実施形態によれば、特別報知は、その実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、報知態様の違いによって、電力供給が開始された場合に、再び実行されるか否かが異なる。つまり、特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、特別報知が開始された状況によって、特別報知を再開することができる。これにより、特別報知を好適に実行させることができる。
【0147】
(1-5)本実施形態によれば、特別報知の実行中、報知態様が変化することがあり、特定信号は、報知態様が変化する前に機外部に出力される一方、報知態様が変化した後に出力されず、特別信号は、報知態様が変化する前に機外部に出力されない一方、報知態様が変化した後に出力される。これにより、特別報知の報知態様にあわせて、好適に機外部に信号を出力することができる。
【0148】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0149】
第2の実施形態では、第1大当り~第5大当りに加えて、第6大当り~第10大当りを備える点で第1の実施形態と異なる。第6大当りは、第1大当り図柄~第5大当り図柄とは異なる第6大当り図柄に基づく大当りである。第7大当りは、第1大当り図柄~第6大当り図柄とは異なる第7大当り図柄に基づく大当りである。第8大当りは、第1大当り図柄~第7大当り図柄とは異なる第8大当り図柄に基づく大当りである。第9大当りは、第1大当り図柄~第8大当り図柄とは異なる第9大当り図柄に基づく大当りである。第10大当りは、第1大当り図柄~第9大当り図柄とは異なる第10大当り図柄に基づく大当りである。以下の説明では、第6大当りに基づく大当り遊技を第6大当り遊技と示し、第7大当りに基づく大当り遊技を第7大当り遊技と示し、第8大当りに基づく大当り遊技を第8大当り遊技と示し、第9大当りに基づく大当り遊技を第9大当り遊技と示し、第10大当りに基づく大当り遊技を第10大当り遊技と示す。
【0150】
図18に示すように、第6大当り遊技は、5回のラウンド遊技(5R)が定められている点で第1大当り遊技と異なる大当り遊技である。また、第7大当り遊技は、5回のラウンド遊技(5R)が定められている点で第2大当り遊技と異なる大当り遊技である。また、第8大当り遊技は、5回のラウンド遊技(5R)が定められている点で第3大当り遊技と異なる大当り遊技である。また、第9大当り遊技は、5回のラウンド遊技(5R)が定められている点で第4大当り遊技と異なる大当り遊技である。また、第10大当り遊技は、5回のラウンド遊技(5R)が定められている点で第5大当り遊技と異なる大当り遊技である。つまり、第2の実施形態では、大当り遊技が付与されるとき、大当り遊技の種類によって、遊技者が獲得できる遊技球数(付与される賞球数)が異なる。
【0151】
また、第2の実施形態では、特定期間の終了時に当該特定期間における特定数が規定数(例えば、3000)以上である場合に第1特別タイミングが到来する点と、特定期間における特定数が上限数(例えば、15000)となった場合に第2特別タイミングが到来する点で第1の実施形態と異なっている。つまり、第2の実施形態において、特別報知は、特定数に基づく報知である。一例として、特定数は、賞球数に基づいて計数される。具体的に、主CPU41は、大当り遊技開始処理に代えて、特定数計数処理を実行する。一例として、特定数計数処理には、第1特定数計数処理と、第2特定数計数処理と、がある。
【0152】
まず、第1特定数計数処理について説明する。
一例として、第1特定数計数処理は、特定期間において賞球が付与される際に実行される。一例として、主CPU41は、賞球を付与するための処理を実行する前、賞球を付与するための処理の実行中、又は賞球を付与するための処理を実行した後に、第1特定数計数処理を実行する。一例として、第1特定数計数処理において、主CPU41は、特定期間における特定数に、付与する賞球数を加算して更新する。一例として、特定期間における特定数は、主RAM43に記憶される。
【0153】
一例として、第2特定数計数処理は、特定期間において遊技者が遊技球を使用する際に実行される。ここで、遊技者が遊技球を使用するときとは、遊技者が発射ハンドルHDを操作することによって、遊技球が発射されるときである。一例として、主CPU41は、遊技球が逆戻り防止弁YBdを通過した場合に、第2特定数計数処理を実行する。一例として、パチンコ遊技機10は、逆戻り防止弁YBdを通過した遊技球を検知する通過センサを備えるとともに、当該通過センサの検知信号を主CPU41が入力することによって、遊技球が逆戻り防止弁YBdを通過したことを検知可能であるとよい。一例として、第2特定数計数処理において、主CPU41は、特定期間における特定数を1減算して更新する。つまり、主CPU41は、特定期間において遊技球が遊技に使用されるごとに、特定期間における特定数を1減算して更新する。
【0154】
このように、主CPU41が第1特定数計数処理と、第2特定数計数処理とを実行することにより、特定期間では、賞球に基づいて特定数が計数される。より具体的に、特定期間における特定数は、特定期間における賞球数と、特定期間において遊技に使用された遊技球の差である。なお、主CPU41は、特定期間が終了する場合に、特定期間における特定数を初期化する。一例として、主CPU41は、連荘終了処理を終了する場合に、特定期間における特定数を初期化する。
【0155】
第2の実施形態の効果について説明する。
(2-1)本実施形態によれば、賞球数に基づいて計数される特定数に基づいて特別報知が実行される。つまり、特別報知が実行される状況を、特定期間において遊技者が獲得した賞球数に基づいて限定することができる。これにより、特別報知が実行されるときの遊技者が所持する遊技球数を限定することができる結果、特別報知を好適に実行することができる。
【0156】
なお、各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第2の実施形態において、各大当り遊技に規定されるラウンド遊技の回数が同じであってもよい。一般的に、遊技機では、遊技者の技量によって、当該遊技者が平均的に獲得できる遊技球数が異なる。つまり、同じ回数の大当り遊技が付与された場合であっても、1の遊技者と別の遊技者とでは、所持する遊技球数が異なり得る。このような前提のもと、特定数に基づいて特別報知を実行可能に構成することで、遊技者の技量にかかわらず、特別報知が実行されるときに遊技者が所持している遊技球数を限定することができる。
【0157】
・第2の実施形態において、特定数は、特定の入球口に遊技球が入球したことによって付与される賞球に基づいて計数されるようにしてもよい。一例として、特定の入球口は、大当り遊技において入球し得る入球口である。一例として、特定の入球口は、大入賞口14である。
【0158】
・第2の実施形態において、特定数は、特定期間における賞球の総数であってもよい。
・上記各実施形態では、特定エラーとして、搭載枠11bが開放されることを例示したがこれに限らない。一例として、特定エラーには、パチンコ遊技機10が規定強度以上の電波を検知した場合があってもよい。一例として、特定エラーには、パチンコ遊技機10が規定強度以上の磁気を検知した場合があってもよい。一例として、所定の入球口に不正が疑われる入球があったことをパチンコ遊技機10が検知した場合があってもよい。
【0159】
・特別報知の報知態様は、任意に変更してもよい。一例として、第1特別報知と第2特別報知とが同じ報知内容であってもよい。一例として、第1特別報知と第2特別報知とが同じ報知強度であってもよい。一例として、第1特別報知が第2特別報知よりも低い報知強度であってもよい。一例として、第1特別報知から第2特別報知に報知態様が変化する場合があってもよい。
【0160】
・特定期間は、任意に定められた期間であるとよい。一例として、特定期間には、低確非時短状態を含んでいてもよい。一例として、特定期間は、低確非時短状態であるときの任意のタイミングから特定回数の変動ゲームが実行されるまでの期間であってもよい。一例として、特定期間は、低確非時短状態であるときの任意のタイミングから特定数が上限数となるまでの期間であってもよい。一般的に、低確非時短状態では、遊技者が所持する遊技球数が減少する。このため、特定期間に低確非時短状態を含む場合、遊技者が遊技球を使用し過ぎてしまうことを抑制することができる。なお、大当り遊技の非実行中に、特定数が上限数に達した場合、特定数が上限数に達したときを第1特別タイミングが到来したときとしてもよい。
【0161】
・特定期間を変更する場合、特定期間に応じて特別報知の実行の条件を変更するとよい。一例として、特別報知は、第1始動口への遊技球の入球回数が規定数、又は上限数に達した場合に実行されてもよい。
【0162】
・複数の報知の実行の条件が成立している場合、何れの報知を優先して実行するかは報知装置ごとに定められてもよい。一例として、1の報知(又は演出)の実行の条件と、別の報知(又は演出)の実行の条件とが同時期に成立する場合、ある報知手段では、前記1の報知(又は演出)が優先して実行される一方、別の報知手段では、前記別の報知(又は演出)が優先して実行されるようにしてもよい。なお、優先して実行されることには、一方が実行されないことを含み得る。
【0163】
・第1大当り~第10大当りに加えて、又は代えて、別の大当りを備えていてもよい。一例として、別の大当りは、1であってもよく、複数であってもよい。1である別の大当り、又は複数である別の大当りのそれぞれには、ラウンド遊技の回数、大当り遊技終了後の確率状態、大当り遊技終了後の入球率向上状態、及び停止表示される演出図柄の組み合わせの種類が任意に対応付けられているとよい。
【0164】
・電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、電力供給が遮断された際に第1特別タイミングが到来していた場合、第1特別報知に加えて、又は代えて別の報知を実行可能であってもよい。一例として、別の報知は、パチンコ遊技機10を初期化させた方が良い状況であることを認識可能な報知を含み得る。一例として、別の報知は、パチンコ遊技機10の初期化を促す報知を含み得る。一例として、別の報知は、第1特別報知を構成する報知の一部又は全部を含んでいてもよい。
【0165】
・各実施形態において、パチンコ遊技機10には、1の遊技形態が予め定められていてもよい。すなわち、パチンコ遊技機10は、予め定められた遊技形態を変更できないように構成されていてもよい。
【0166】
・報知手段(演出実行手段)としての報知装置群ES(演出装置群ES)を形成する部材は任意に変更してもよい。具体的に、報知装置群ES(演出装置群ES)は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、スピーカSP、及びこれらとは異なる部材のうち、任意に選択された1又は複数の部材によって形成されていてもよい。
【0167】
・パチンコ遊技機10では、1又は複数の任意の演出を実行可能であってもよい。一例として、任意の演出は、1の変動ゲームにおいて実行される演出であってもよく、複数の変動ゲームで実行可能な演出(所謂、先読み演出)であってもよく、大当り遊技中の演出であってもよい。一例として、任意の演出は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、スピーカSP、及びこれらとは異なる部材のうち、任意に選択された1又は複数の部材によって実行される。
【0168】
・パチンコ遊技機10では、上記各種報知に加えて又は代えて任意の報知を実行可能であってもよい。一例として、任意の報知は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、スピーカSP、及びこれらとは異なる部材のうち、任意に選択された1又は複数の部材によって実行される。
【0169】
・本明細書において記載する各種報知は、演出として実行可能であってもよい。
・本明細書において記載する各種演出は、報知として実行可能であってもよい。
・各実施形態において、設定可能な遊技形態は連荘交換制、ラッキーナンバー制に限らない。例えば、払出された遊技球数、又は差球数などが予め定められた規定個数(以下、定量と示す)に達したときに遊技球の交換に関する特別報知を実行する定量交換制を設定可能であってもよい。
【0170】
・大当りの特別ゲームの終了後、大当り待機状態に制御されることなく大当り遊技が付与されてもよい。つまり、単に、大当りの特別ゲームが終了することを契機として大当り遊技が付与されてもよい。
【0171】
・第1変動ゲームと第2変動ゲームは、保留条件が成立した順番で実行されてもよい。
・パチンコ遊技機10は、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、転落仕様)、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、ST仕様)を採用できる。パチンコ遊技機10は、遊技球が特定領域を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様(所謂、V確変仕様)を採用できる。パチンコ遊技機10は、転落仕様と、V確変仕様と、を混合させた仕様であってもよい。パチンコ遊技機10は、ST仕様と、V確変仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
【0172】
・特別図柄の当り抽選は、大当り抽選のほか、小当り抽選を含んでもよい。当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与される。小当りは、当りの一例である。一例として、高確低入球率状態は、低確低入球率状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH仕様)であってもよい。
【0173】
・パチンコ遊技機10は、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球や、小当りを契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置に入球した遊技球が特別入球口に入球することによって大当り遊技が生起される。このように構成する場合、特別入球口に遊技球が入球したことを契機として、特別報知の実行の条件が成立し得る。
【0174】
・遊技者が獲得した遊技球の数と、遊技者が遊技に使用した遊技球の数と、に基づいて算出される特定球数が所定の上限数に達したことを契機として遊技の実行を制限する機能(所謂、コンプリート機能)を備えてもよい。
【0175】
・主CPU41、主ROM42、主RAM43、及び乱数生成回路44は、ワンチップに構成されていてもよい。
・遊技盤YBの具体的な構成は、任意に変更してもよい。
【0176】
・パチンコ遊技機10は、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置EHを専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLAを専門に制御する発光制御基板、スピーカSPを専門に制御する音制御基板を備えてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板に主CPU41、及び副CPU51を搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。
【0177】
・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、BETボタンの操作や、メダルの投入によって、掛け数(賭数ともいわれる)を設定することができる。スロットマシンでは、掛け数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞(メダルの付与、再遊技)が付与される。スロットマシンでは、掛け数が設定されている状態でスタートレバーが操作されてから全てのリールの回転が停止するまでが、少なくとも1回の変動ゲームに含まれる。また、スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選可能となっているものがある。このようなスロットマシンでは、入賞ライン上においてボーナス役に対応する図柄組み合わせが導出されることでボーナス役が入賞すると、ボーナス遊技が付与される。ボーナス遊技は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当する。
【0178】
また、スロットマシンでは、役抽選においてリプレイ役(再遊技役)などの特定の役に当選する確率が異なる複数種類の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されたものもある。リプレイ役などの特定の役に当選する確率が、通常遊技状態に比して高い遊技状態(所謂、RT状態)は、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0179】
また、スロットマシンには、所定の役を入賞させるためのストップボタンの操作態様が報知される状態(所謂、AT状態)に制御可能なものもある。AT状態は、通常遊技状態に比して所定の役を入賞させ易くなることから、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。AT状態に制御可能なスロットマシンには、AT状態においてボーナス遊技を模した演出を実行可能なものや、AT状態の方がボーナス遊技に比して持ち球が増加し易いものもある。このようなスロットマシンにおいて、AT状態は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当するといえる。
【0180】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)エラーの発生を検知するエラー検知手段と、所定情報の報知を実行可能な報知手段と、制御手段と、を備え、前記エラーには、特定エラーが含まれ、特定期間では、賞球に基づいて特定数が計数され、前記報知手段では、前記特定エラーの発生に基づく特定エラー報知と、前記特定数に基づく特別報知と、を実行可能であり、前記特別報知の実行の条件と、前記特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、前記特定エラー報知が優先して実行される場合と、前記特別報知が優先して実行される場合とがある遊技機。
【0181】
(ロ)特定入球口と、前記特定入球口への遊技球の入球を検知する特定検知手段と、エラーの発生を検知するエラー検知手段と、所定情報の報知を実行可能な報知手段と、制御手段と、を備え、前記エラーには、特定エラーが含まれ、前記報知手段では、前記特定エラーの発生が検知されたことを実行の条件として特定エラー報知を実行可能であり、前記報知手段では、特別条件が成立したことを実行の条件として特別報知を実行可能であり、前記制御手段は、前記特定入球口に遊技球が入球したことが検知された場合に、前記特別条件が成立したかを判定可能であり、前記特別報知の実行の条件と、前記特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、前記特定エラー報知が優先して実行される場合と、前記特別報知が優先して実行される場合とがある遊技機。
【0182】
(ハ)エラーの発生を検知するエラー検知手段と、所定情報の報知を実行可能な報知手段と、制御手段と、を備え、前記エラーには、特定エラーが含まれ、特定期間では、賞球に基づいて特定数が計数され、前記報知手段では、前記特定エラーの発生に基づく特定エラー報知と、前記特定数に基づく特別報知と、を実行可能であり、前記特別報知の報知態様は、当該特別報知の実行の条件が成立したときの状況によって異なり、前記特別報知の実行の条件と、前記特定エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、前記特別報知の報知態様によって、前記特定エラー報知が優先して実行される場合と、前記特別報知が優先して実行される場合とがある遊技機。
【0183】
(ニ)前記特別報知には、第1特別報知と、第2特別報知とがあり、前記第1特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、電力供給が開始されたことを契機として前記第1特別報知が実行され、前記第2特別報知の実行中に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始される場合、電力供給が開始されたことを契機として前記第2特別報知が実行されない上記(イ)、(ロ)、及び(ハ)の何れかに記載の遊技機。
【0184】
(ホ)前記特別報知には、第1特別報知と、第2特別報知とがあり、前記第1特別報知の実行中は、前記特定エラー報知の実行が許容されず、前記第2特別報知の実行中は、前記特定エラー報知の実行が許容される上記(イ)、(ロ)、(ハ)、及び(ニ)の何れかに記載の遊技機。
【0185】
(ヘ)信号を機外部に出力するための制御を行う出力制御手段を備え、前記信号には、特定信号と、特別信号と、があり、前記特別報知の実行中、報知態様が変化することがあり、前記特定信号は、前記特別報知の報知態様が変化する前に機外部に出力され得る一方、前記特別報知の報知態様が変化した後に出力されず、前記特別信号は、前記特別報知の報知態様が変化する前に機外部に出力されない一方、前記特別報知の報知態様が変化した後に出力され得る上記(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、及び(ホ)の何れかに記載の遊技機。
【符号の説明】
【0186】
AC1…普通アクチュエータ AC2…特別アクチュエータ EH…演出表示装置 ES…演出装置群、報知装置群 Ga1…第1特別画像 Ga2…第2特別画像 Gb…特定エラー画像 HD…発射ハンドル LA…装飾ランプ R…表示領域 SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…カウントセンサ SE4…ゲートセンサ SP…スピーカ TSE…扉開放センサ YB…遊技盤 YBa…遊技領域 YBb…表示窓口 YBc…発射通路 YBd…逆戻り防止弁 10…パチンコ遊技機 11…枠体 11a…外枠 11b…搭載枠 12…第1始動口 13…第2始動口 13a…普通開閉片 14…大入賞口 14a…特別開閉片 17…ゲート 17a…ゲート口 18…アウト口 19a…第1特別図柄表示装置 19b…第2特別図柄表示装置 19c…第1保留表示装置 19d…第2保留表示装置 19e…普通図柄表示装置 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RAM 44…乱数生成回路 45…RAMクリアスイッチ 46…表示器 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RAM 60…外部端子板 60a…第1出力端子 60b…第2出力端子 60c…第3出力端子