(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063327
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
B60R 1/20 20220101AFI20230427BHJP
B60R 1/24 20220101ALI20230427BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20230427BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20230427BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20230427BHJP
【FI】
B60R1/20 100
B60R1/24
B60K35/00 Z
B60K35/00 A
G01C21/36
G08G1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023028365
(22)【出願日】2023-02-27
(62)【分割の表示】P 2021089078の分割
【原出願日】2016-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】下平 真武
(57)【要約】
【課題】自動運転から手動運転に切り替える際に、運転者が周囲状況を把握しやすい表示装置を提供する。
【解決手段】制御部は、自動運転中に周囲状況を含む自動運転用画面を表示し、自動運転から手動運転への切り換え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで周囲状況を含む切換用画面を表示し、自動運転から手動運転に切り替えてから所定時間経過した後又は所定区間走行した後に、周囲状況を含まない手動運転用画面に表示する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
移動体の周囲の状況を取得する取得部と、
前記取得部が取得した周囲状況を前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、前記周囲状況を前記表示部に表示させることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、表示方法を実行するための表示制御プログラム及び当該表示制御プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転と手動運転とを選択して行う自動車(移動体)に関わる技術として、自動運転から手動運転に切り替わる可能性があるときに、その旨を運転者に対して提示する技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
自動車の自動運転時には、運転者は、周囲状況を監視する必要性から解放されるため、周囲状況を確認・把握していない。このため、事前に自動運転から手動運転への切り換えを提示しても、運転者は周囲状況の確認・把握が間に合わず、スムーズに手動運転への切り換えができない、という問題が一例として挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題点に対処することを課題の一例とするものである。即ち、本発明は、例えば、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が周囲状況を把握しやすい表示装置、表示方法、表示方法を実行するための表示制御プログラム及び当該表示制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するためになされた請求項1記載の表示装置は、表示部と、移動体の周囲の状況を取得する取得部と、前記取得部が取得した周囲状況を前記表示部に表示させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、前記周囲状況を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0007】
また、請求項9記載の表示方法は、取得部が取得した移動体の周囲状況を表示部に表示させる表示方法であって、前記移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、前記周囲状況を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項10記載の表示制御プログラムは、表示部を制御するコンピュータが実行する表示制御プログラムであって、移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、取得部が取得した周囲状況を表示部に表示させる制御部として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0009】
また、請求項11に記載の記録媒体は、請求項10に記載の表示制御プログラムが記録されていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施例にかかる表示装置を有する表示システムの斜視図である。
【
図2】
図1に示された表示システムを運転席から見た正面図である。
【
図3】
図1に示されたウインドシールドライトと運転者との関係を示した説明図である。
【
図4】
図1に示された表示システムの機能的構成を示したブロック図である。
【
図5】
図4に示された制御部のドライバーディスプレイの制御処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】自動運転時における
図1に示すドライバーディスプレイの表示例を示す図である。
【
図7】自動運転終了間際における
図1に示すドライバーディスプレイの表示例を示す図である。
【
図8】手動運転への切り換え後、所定時間経過前における
図1に示すドライバーディスプレイの表示例を示す図である。
【
図9】手動運転への切り換え後、所定時間経過後における
図1に示すドライバーディスプレイの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態にかかる表示装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる表示装置は、表示部と、移動体の周囲の状況を取得する取得部と、取得部が取得した周囲状況を表示部に表示させる制御部と、を備え、制御部は、移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、周囲状況を表示部に表示させる。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が周囲状況を把握しやすくなる。
【0012】
また、制御部は、自動運転から手動運転に切り替えてから所定時間経過した後又は所定区間走行した後に、手動運転用画面を表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは手動運転用画面が表示されずに周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が周囲状況を把握しやすくなる。
【0013】
また、制御部は、自動運転中に周囲状況を含む自動運転用画面を表示部に表示し、自動運転から手動運転への切り換え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで周囲状況を含む切換用画面を表示部に表示し、所定時間経過した後又は所定区間走行した後に、手動運転用画面を表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が周囲状況を把握しやすくなる。
【0014】
また、手動運転用画面には周囲状況は含まれないようにしてもよい。
【0015】
また、取得部は、移動体周辺の他の移動体又は障害物を周囲状況として取得するようにしてもよい。これにより、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が移動体周辺の他の移動体又は障害物を把握しやすくなる。
【0016】
また、制御部は、自動運転から手動運転への切り替え後に、移動体の速度情報の表示を大きくするようにしてもよい。これにより、手動運転時に速度情報を運転者が把握しやすくなる。
【0017】
また、制御部は、自動運転から手動運転への切り替えまでの距離及び/又は時間を表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、運転者が後どれくらいで手動運転に切り替わるか把握することができる。
【0018】
また、運転者の生体情報を検出する生体検出部をさらに備え、制御部は、自動運転から手動運転への切り換え後に、生体情報の表示を大きくするようにしてもよい。これにより、手動運転時に生体情報を運転者が把握しやすくなる。
【0019】
また、本発明の一実施形態にかかる表示方法を説明する。本発明の表示方法は、取得部が取得した移動体の周囲状況を表示部に表示させる表示方法であって、移動体の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで又は所定区間走行するまで、周囲状況を表示部に表示させる。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者が周囲状況を把握しやすくなる。
【0020】
また、上述した表示方法をコンピュータにより実行させるプログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されることができ、自動運転から手動運転に切り替える際に、運転者が周囲状況を把握しやすくなる。
【0021】
また、上述したプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【実施例0022】
本発明の一実施例にかかる表示装置を
図1乃至
図9を参照して説明する。
図1は、本実施例にかかる表示装置を有する表示システム100の斜視図である。表示システム100は、移動体の一例としての車両の運転席SHの周りに設置される複数の表示部(ディスプレイ)を備える。
図2は、運転席SHから前方をみた正面図である。
【0023】
運転席SHには、その前方にハンドルHが設けられ、その奥側にはドライバーディスプレイ101が設けられている。ドライバーディスプレイ101は、左右方向に長尺なディスプレイである。ドライバーディスプレイ101には、速度計、燃料計や水温計及び後述する車外情報取得部2(取得部)が取得した車両の周辺状況が文字や画像などにより表示される。
【0024】
運転席SHの右側(助手席側)にはコントロールパネル104が設けられている。コントロールパネル104は、エアコンやナビゲーションシステムの設定や音楽や映像等のコンテンツの選択、再生等の操作入力がされる。
【0025】
コントロールパネル104の上側(ドライバーディスプレイ101の右側)にはセンターマルチメディアディスプレイ102が設けられている。センターマルチメディアディスプレイ102は、ナビゲーションシステムの地図及び案内の表示や、例えば自動運転時には上述した映像コンテンツ等が表示される。
【0026】
ウインドシールドライト103は、例えばLED(発光ダイオード)や有機EL(Electro Luminescence)等の発光素子により複数の発光色により発光可能となっている。本実施例では、
図2に示したように運転者から見て左右方向に細長い形状であるがそれに限らない。但し、ウインドシールドライト103の大きさ(長さ)は、ドライバーディスプレイ101内に表示されるアイコンやインジケータ、文字等よりも大きいことが好ましい。
【0027】
ウインドシールドライト103は、
図3に示したように、ドライバーディスプレイ101の奥側のダッシュボード内に埋め込まれている。ウインドシールドライト103は、ダッシュボードからウインドシールドW(フロントガラスともいう)に向かって点灯又は点滅することでウインドシールドWに当該点灯等が写りこんで(
図3のW1)運転者Dからはドライバーディスプレイ101の上方に表示されているように視認できる。
【0028】
本実施例では、ウインドシールドライト103は、運転席SHから見て右側と左側の2か所に一対(103a、103b)が設けられている(
図2を参照)。
【0029】
なお、ウインドシールドライト103は、ダッシュボード内に埋め込むに限らず、ウインドシールドWの下方であって、運転者が直接視認できる位置(ダッシュボード上など)に配置してもよい。又はドライバーディスプレイ101の上部に設置してもよい。即ち、運転席SHの前方に配置されていればよい。また、例えばドライバーディスプレイ101やセンターマルチメディアディスプレイ102からの視線移動が少ない位置に配置されることが好ましい。
【0030】
次に、上述した構成の表示システム100の機能的構成について
図4を参照して説明する。
図4に示したように、表示システム100は、上述したドライバーディスプレイ101、センターマルチメディアディスプレイ102、ウインドシールドライト103、コントロールパネル104に加えて、車外情報取得部2と、車内情報取得部3と、コンテンツ情報取得部4と、制御部5と、を備えている。
【0031】
車外情報取得部2は、例えばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging、Laser Illuminated Detection and Ranging)またはLiDAR(Light Detection and Ranging)や車外を撮影するカメラ等の周囲の状況を検出するセンサ等により得られた車両外部の情報(周囲車両(他の移動体)の有無や位置、歩行者を含む障害物等の有無や位置等)を取得する。車外情報取得部2は、具体的にはLIDAR等のセンサのインタフェース回路等が機能する。
【0032】
車内情報取得部3は、例えば自動運転で走行中であることを示す情報、走行速度、燃料の残量、水温等の車両に設置された各センサから取得した情報、自動運転中に自動的に操作されるブレーキや方向指示器等の運転制御情報や運転者の眠気等の運転者Dの生体情報等を取得する。車内情報取得部3は、具体的には車内の各センサや自動運転の制御装置等とのインタフェース回路等が機能する。
【0033】
コンテンツ情報取得部4は、センターマルチメディアディスプレイ102に表示するための映像コンテンツ等の情報を、不図示のハードディスク等の記憶装置、DVDドライブ等の光学装置や車外のコンテンツサーバ等から取得する。コンテンツ情報取得部4は、具体的には記憶装置とのインタフェース回路等や外部との通信装置等が機能する。
【0034】
制御部5は、車外情報取得部2、車内情報取得部3、コンテンツ情報取得部4が取得した各種情報に基づいてドライバーディスプレイ101、センターマルチメディアディスプレイ102、ウインドシールドライト103の表示の制御を行う。制御部5は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)等の制御回路が機能する。
【0035】
制御部5は、車内情報取得部3が取得した走行速度や燃料の残量或いは運転者Dの眠気等の生体情報や、車外情報取得部2が取得した車両の周囲状況等を、数値や画像等によりドライバーディスプレイ101に表示する。また、制御部5は、コンテンツ情報取得部4が取得した映像コンテンツ等の情報を再生してセンターマルチメディアディスプレイ102に表示する。
【0036】
また、制御部5は、自動運転中に車外情報取得部2及び車内情報取得部3が取得した情
報の一部をウインドシールドライト103の点灯や点滅により表示させる。例えば、自動運転中はウインドシールドライト103a、103bとも青色に点灯する。また、例えば、自動運転と手動運転が走行する経路等により切り替わる場合は、手動運転への切り替わり地点までの時間に基づいて、自動運転終了の一定時間前からは紫色で点滅する。即ち、自動運転終了の一定時間以内であることを表示する。なお、自動運転終了の所定距離前からとしてもよい。
【0037】
以上説明したドライバーディスプレイ101と、車外情報取得部2と、制御部5と、が本発明の一実施例にかかる表示装置1を構成する。
【0038】
次に、上述した制御部5におけるドライバーディスプレイ101の制御動作(表示方法)について
図5~
図9を参照して説明する。
図5は、制御部5のドライバーディスプレイ101の制御処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートを制御部5が実行するコンピュータプログラムとして構成することで、表示制御プログラムとすることができる。
図6~
図9は、ドライバーディスプレイ101の表示例を示す図である。
【0039】
制御部5は、定期的に車外情報取得部2及び車内情報取得部3から車外情報や車内情報を取得している。まず、ステップS1において、制御部5は、自動運転中か否かを判断し、自動運転中である場合(YESの場合)はステップS2に進み、自動運転中でない場合(NOの場合)はステップS8に進む。自動運転中か否かは、車内情報取得部3が取得した情報から判断すればよい。
【0040】
ステップS2においては、制御部5は、自動運転終了間際であるか否かを判定する。自動運転終了間際であるか否かは、自動運転から手動運転への切り換えまでの距離や時間に基づいて判定できる。自動運転終了間際でない場合(ステップS2でNOの場合)ステップS3に進む。
【0041】
次に、ステップS3において、制御部5は、
図6に示す自動運転用画面をドライバーディスプレイ101に表示する。自動運転用画面は、周囲状況領域A1と、速度計領域A2と、燃料計領域A3と、水温計領域A4と、カウントダウン領域A5と、生体情報領域A6と、を有する。周囲状況領域A1は、ドライバーディスプレイ101の中央付近に表示される。制御部5は、周囲状況領域A1において、車線と、自車両を示す自車両マークM1と、を表示する。制御部5は、車外情報取得部2によって周囲車両や、歩行者を含む障害物を検出すると、周囲状況領域A1上の自車両マークM1に対する周囲車両、障害物の位置に周囲車両マークや障害物マーク(何れも図示せず)を表示する。運転者は、自車両マークM1と図示しない周囲車両マーク、障害物マークとの位置関係から、周囲車両、障害物がどの位置にあるかを知ることができる。
【0042】
速度計領域A2は、周囲状況領域A1の右側に表示され、車内情報取得部3から取得した走行速度(速度情報)が表示される。燃料計領域A3は、速度計領域A2の右上に表示され、車内情報取得部3から取得した燃料残量が表示される。水温計領域A4は、速度計領域A2の右下に表示され、車内情報取得部3から取得した水温が表示される。カウントダウン領域A5は、周囲状況領域A1の左上側に表示され、自動運転から手動運転への切り換えまでの距離及び時間が表示される。
【0043】
生体情報領域A6は、運転者の眠気等の運転者の生体情報が表示される。本実施例では、生体情報領域A6には、運転者アイコンI1と、表示バーI2と、が表示されている。運転者アイコンI1は、眠気の度合いに応じた色で表示される。本実施例では、青が最も覚醒した状態で、眠気が増すほど赤みが増すように表示される。表示バーI2は、左右方向に長尺に設けられ、運転者アイコンI1の表示色と眠気の度合いとの関係を示す。本実施例では、表示バーI2は、左側が青く、右に行くほど赤みが増すようにグラデュエーション表示される。運転者Dは、表示バーI2上の運転者アイコンI1の表示色の位置により、眠気の度合いを知ることができる。
【0044】
一方、ステップS2において、自動運転終了間際である場合(YESの場合)はステップS4に進む。
【0045】
ステップS4において、制御部5は、
図7に示すように、自動運転用画面にさらにボタン領域A7を表示させる。ボタン領域A7は、カウントダウン領域A5及び生体情報表示エリアA6の右側の周囲状況領域A1に重畳して表示される。ボタン領域A7は、運転者が手動運転への切り換えを認識しているかを確認するために、又は手動運転への切り換えのために、ハンドルHに設けたボタンB(
図2参照)を押すように表示するための領域である。本実施例では、ボタン領域A7には、ボタンが設けられたハンドルの絵と、「ボタンを押して下さい」との文字が表示される。制御部5は、手動運転に切り替わるまで
図7に示す自動運転用画面の表示を行う。
【0046】
その後、自動運転から手動運転に切り替わると(ステップS5でYES)、制御部5は、
図8に示すような切換用画面を表示する(ステップS6)。即ち、切換用画面は、周囲状況領域A1と、速度計領域A2と、燃料計領域A3と、水温計領域A4と、生体情報領域A6と、を有する。即ち、
図6及び
図7に自動運転用画面からカウントダウン領域A5やボタン領域A7が消されたものが切換用画面となる。また、切換用画面の速度計領域A2及び生体情報領域A6は、自動運転用画面の速度計領域A2及び生体情報領域A6よりも大きく表示されている。制御部5は、自動運転用画面から切替用画面に切り替える際、上記速度計領域A2及び生体領域A6を徐々に大きく表示する。
【0047】
その後、手動運転に切り替わってから所定時間経過すると(ステップS7でYES)、制御部5は、
図9に示す手動運転用画面をドライバーディスプレイ101に表示した後(ステップS8)、ステップS1に戻る。
【0048】
手動運転用画面は、速度計領域A2と、燃料計領域A3と、水温計領域A4と、生体情報領域A6と、メニュー選択領域A8と、を有し、周囲状況領域A1は含まれない。手動運転用画面においては、周囲状況領域A1の代わりに画面中央付近にメニュー選択領域A8が表示される。メニュー選択領域A8においては、ハンドルHに配置された操作部105(
図2参照)で選択できる複数のメニュー(音楽やニュースなど)が表示されている。また、手動運転用画面の速度計領域A2及び生体情報領域A6は、切換用画面の速度計領域A2及び生体情報領域A6と同じ大きさであってもよいし、それぞれの大きさが異なっていてもよい。
【0049】
上述した実施例によれば、制御部5は、車両の自動運転から手動運転への切り替え後から所定時間経過するまで、周囲状況を表示させる。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者Dが周囲状況を把握しやすくなる。
【0050】
また、上述した実施例によれば、制御部5は、自動運転から手動運転に切り替えてから所定時間経過した後に、手動運転用画面に切り替えている。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは手動運転用画面に切り替えられずに、周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者Dが周囲状況を把握しやすくなる。
【0051】
また、上述した実施例によれば、制御部5は、自動運転中に周囲状況を含む自動運転用
画面を表示し、自動運転から手動運転への切り換え後から所定時間経過するまで周囲状況を含む切換用画面を表示し、自動運転から手動運転に切り替えてから所定時間経過した後に、周囲状況を含まない手動運転用画面に切り替えている。これにより、手動運転に切り替わってからしばらくは周囲状況が表示されているので、自動運転から手動運転に切り替えた際に、運転者Dが周囲状況を把握しやすくなる。
【0052】
また、上述した実施例によれば、車外情報取得部2は、周囲車両又は障害物を周囲状況として取得している。これにより、自動運転から手動運転に切り替える際に、運転者Dが周囲車両又は障害物を把握しやすくなる。
【0053】
また、上述した実施例によれば、制御部5は、自動運転から手動運転に切り替え後に、速度計領域A2の表示を大きくしている。これにより、手動運転時に速度情報を運転者Dが把握しやすくなる。
【0054】
また、上述した実施例によれば、制御部5は、自動運転から手動運転への切り替えまでの距離及び時間を表示させている。これにより、運転者Dが後どれくらいで手動運転に切り替わるか把握することができる。
【0055】
また、上述した実施例によれば、制御部5は、自動運転から手動運転への切り換え後に、生体情報領域A6の表示を大きくしている。これにより、手動運転時に生体情報を運転者Dが把握しやすくなる。
【0056】
なお、上述した実施例によれば、自動運転から手動運転への切り換え後から所定時間経過するまで周囲状況を表示していたが、これに限ったものではない。自動運転から手動運転への切り換え後から所定区間走行するまで周囲状況を表示するようにしてもよい。
【0057】
また、上述した実施例によれば、手動運転用画面には周囲状況領域A1は含まれていなかったがこれに限ったものではない。手動運転用画面に周囲状況領域A1を含めてもよい。手動運転用画面に周囲状況領域A1を含める場合、周囲状況領域A1を自動運転用画面の周囲状況領域A1より小さくしたり、ドライバーディスプレイ101の隅に表示するなどが好ましい。
【0058】
また、上述した実施例によれば、車外情報取得部2は、周囲車両や障害物を周囲状況として取得し、周囲状況領域A1に表示していたが、これに限ったものではない。周囲状況としては、車両の周囲状況であればよく、例えば、前方の道路の状況(カーブなのか直線なのか)などの情報であってもよい。
【0059】
また、上述した実施例によれば、切換用画面の速度計領域A2及び生体情報領域A6を自動運転用画面よりも大きく表示していたが、これに限ったものではない。切替用画面と自動運転用画面とで速度計領域A2、生体情報領域A6の大きさが同じであってもよい。
【0060】
また、上述した実施例によれば、自動運転用画面のカウントダウン領域A5には、自動運転から手動運転への切り換えまでの距離及び時間を表示させていたが、これに限ったものではない。カウントダウン領域A5には、距離及び時間の何れか一方のみを表示させるようにしてもよい。
【0061】
また、上述した実施例によれば、運転者Dの生体情報として眠気の情報を表示していたが、これに限ったものではない。生体情報としては、心拍等の情報であってもよい。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施することができる。