(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063492
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04N 19/119 20140101AFI20230427BHJP
H04N 19/167 20140101ALI20230427BHJP
H04N 19/176 20140101ALI20230427BHJP
【FI】
H04N19/119
H04N19/167
H04N19/176
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040705
(22)【出願日】2023-03-15
(62)【分割の表示】P 2021128196の分割
【原出願日】2016-10-10
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミン-ウ
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ボ-ラ
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャン-ヨル
(72)【発明者】
【氏名】ミン,ジョン-ヘ
(57)【要約】
【課題】ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置。
【解決方法】一実施形態による映像復号方法及びその装置は、現在符号化単位のピクチャ内位置を、ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れるか否かということを決定し、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れる場合、現在符号化単位の形態に基づいて、現在符号化単位を、少なくとも1つの方向に分割し、複数の符号化単位に分割し、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れない場合、ビットストリームから、現在符号化単位に係わるブロック形態情報及び分割形態情報を獲得し、ブロック形態情報及び分割形態情報に基づいて、現在符号化単位を複数の符号化単位に分割し、複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を復号する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像復号方法であって、
正方形状を有する現在符号化単位が、画像の下側境界から外れた領域を含む場合に、前記現在符号化単位を水平方向に分割することによって、第1ブロックおよび第2ブロックを獲得するステップと、
前記第1ブロックが、前記画像の右側境界から外れた領域を含む場合に、前記第1ブロックを垂直方向に分割するステップと、
前記現在符号化単位が、前記画像の下側境界から外れた前記領域および前記画像の右側境界から外れた前記領域のいずれも含まない場合に、ビットストリームから、前記現在符号化単位の分割形態情報を獲得し、かつ、前記分割形態情報に基づいて、前記現在符号化単位を複数の符号化単位へと分割するステップと、
前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を復号するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
画像符号化方法であって、
正方形状を有する現在符号化単位が、画像の下側境界から外れた領域を含む場合に、前記現在符号化単位を水平方向に分割することによって、第1ブロックおよび第2ブロックを獲得するステップと、
前記第1ブロックが、前記画像の右側境界から外れた領域を含む場合に、前記第1ブロックを垂直方向に分割するステップと、
前記現在符号化単位が、前記画像の下側境界から外れた前記領域および前記画像の右側境界から外れた前記領域のいずれも含まない場合に、前記現在符号化単位の分割形態情報を生成し、かつ、前記分割形態情報に基づいて、前記現在符号化単位を複数の符号化単位へと分割するステップと、
前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を符号化するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
ビットストリームを記録するための非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、
前記ビットストリームは、現在符号化単位の分割形態情報を含み、
前記現在符号化単位の前記分割形態情報は、
正方形状を有する現在符号化単位が、画像の下側境界から外れた領域を含む場合に、前記現在符号化単位を水平方向に分割することによって、第1ブロックおよび第2ブロックを獲得するステップ、
前記第1ブロックが、前記画像の右側境界から外れた領域を含む場合に、前記第1ブロックを垂直方向に分割するステップ、
前記現在符号化単位が、前記画像の下側境界から外れた前記領域および前記画像の右側境界から外れた前記領域のいずれも含まない場合に、前記現在符号化単位の前記分割形態情報を生成し、かつ、前記分割形態情報に基づいて、前記現在符号化単位を複数の符号化単位へと分割するステップ、および、
前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を符号化するステップ、
によって獲得される、
非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像符号化方法、映像復号方法、及びその装置に係り、さらに詳細には、ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像データは、所定のデータ圧縮標準、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)標準によるコーデックによって符号化された後、ビットストリームの形態で、記録媒体に保存されたり、通信チャネルを介して伝送される。
【0003】
高解像度または高画質の映像コンテンツを再生、保存することができるハードウェアの開発及び普及により、高解像度または高画質の映像コンテンツを効果的に符号化または復号するコーデック(codec)の必要性が増大している。符号化された映像コンテンツは、復号されることによって再生される。最近では、そのような高解像度または高画質の映像コンテンツを効果的に圧縮するための方法が実施されている。例えば、符号化しようとする映像を任意的方法で処理する過程を介した効率的映像圧縮方法が実施されている。
【0004】
映像を圧縮するために、多様なデータ単位が利用され、そのようなデータ単位間に、包含関係が存在する。そのような映像圧縮に利用されるデータ単位の大きさを決定するために、多様な方法によってデータ単位が分割され、映像の特性によって最適化されたデータ単位が決定されることにより、映像の符号化または復号が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するための一実施形態による映像復号方法は、現在符号化単位のピクチャ内位置を、前記ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れるか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れる場合、前記現在符号化単位の形態に基づいて、前記現在符号化単位を少なくとも1つの方向に分割し、複数の符号化単位に分割する段階と、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れない場合、ビットストリームから、前記現在符号化単位に係わるブロック形態情報及び分割形態情報を獲得し、前記ブロック形態情報及び前記分割形態情報に基づいて、前記現在符号化単位を複数の符号化単位に分割する段階と、前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を復号する段階と、を含む。
【0007】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が正方形であり、前記ピクチャ外郭線が垂直外郭線であるとき、前記現在符号化単位が垂直方向に両分(bi-split)され、2個の非正方形状の符号化単位にも分割される。
【0008】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が正方形であり、前記ピクチャ外郭線が水平外郭線であるとき、前記現在符号化単位が水平方向に両分され、2個の非正方形状の符号化単位にも分割される。
【0009】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が正方形であり、前記ピクチャ外郭線が角外郭線であるとき、前記現在符号化単位が垂直方向及び水平方向に分割され、4個の正方形状の符号化単位にも分割される。
【0010】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が正方形であり、前記ピクチャ外郭線が角外郭線であるとき、前記現在符号化単位が垂直または水平方向のうち、優先順位が高い方向に両分され、2個の非正方形状の符号化単位にも分割される。
【0011】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が正方形であり、前記ピクチャ外郭線が角外郭線であるとき、前記現在符号化単位と重なる前記角外郭線の水平長さが垂直長さより長ければ、前記現在符号化単位が水平方向に両分され、2個の非正方形状の符号化単位に分割されて、前記現在符号化単位と重なる前記角外郭線の水平長が垂直長より短ければ、前記現在符号化単位が垂直方向に両分され、2個の非正方形状の符号化単位に分割され、前記現在符号化単位と重なる前記角外郭線の水平長と垂直長とが同じであるならば、前記現在符号化単位が垂直方向及び水平方向に分割され、4個の正方形状の符号化単位に分割されるか、あるいは垂直方向及び水平方向のうち、優先順位が高い方向に両分され、2個の符号化単位にも分割される。
【0012】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が非正方形であるとき、前記現在符号化単位が2個の正方形状の符号化単位にも両分される。
【0013】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れ、前記現在符号化単位の形態が非正方形であるとき、前記現在符号化単位から、同一方向に3個に分割される1個の正方形状の符号化単位、及び2個の非正方形状の符号化単位の境界のうち少なくとも一つが、前記ピクチャ外郭線と一致すれば、前記現在符号化単位を同一方向に3個に分割し、前記1個の正方形状の符号化単位、及び前記2個の非正方形状の符号化単位にも分割される。
【0014】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記複数の符号化単位のうち少なくとも1つの符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れなくなるまで、前記現在符号化単位の形態に基づいて、前記現在符号化単位を少なくとも1つの方向に分割し、複数の符号化単位に分割する段階を再帰的に遂行することができる。
【0015】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記ピクチャの幅は、前記ピクチャ内の最小幅を有する符号化単位の幅の倍数であり、前記ピクチャの高さは、前記ピクチャ内の最小の高さを有する符号化単位の高さの倍数でもある。
【0016】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記ピクチャの幅が、前記ピクチャ内の最小幅を有する符号化単位の幅の倍数ではないか、あるいは前記ピクチャの高さが、前記ピクチャ内の最小の高さを有する符号化単位の高さの倍数ではない場合、前記ピクチャ外郭線を外れた領域を所定値でパディングし、前記ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つが拡張されてもよい。
【0017】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記ピクチャの幅が、前記ピクチャ内の最小幅を有する符号化単位の幅の倍数ではないか、あるいは前記ピクチャの高さが、前記ピクチャ内の最小の高さを有する符号化単位の高さの倍数ではない場合、前記ピクチャ外郭線に隣接した前記ピクチャの内部領域を除去(crop)し、前記ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つが縮小される。
【0018】
また、一実施形態による映像復号方法において、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れる場合、前記ビットストリームから、前記現在符号化単位に係わる前記ブロック形態情報及び前記分割形態情報が獲得されない。
【0019】
一実施形態による映像復号装置は、現在符号化単位のピクチャ内位置を、前記ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れるか否かということを決定し、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れる場合、前記現在符号化単位の形態に基づいて、前記現在符号化単位を少なくとも1つの方向に分割し、複数の符号化単位に分割し、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れない場合、ビットストリームから、前記現在符号化単位に係わるブロック形態情報及び分割形態情報を獲得し、前記ブロック形態情報及び前記分割形態情報に基づいて、前記現在符号化単位を複数の符号化単位に分割する符号化単位決定部と、前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を復号する復号部と、を含む。
【0020】
一実施形態による映像符号化方法は、現在符号化単位のピクチャ内位置を、前記ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れるか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れる場合、前記現在符号化単位の形態に基づいて、前記現在符号化単位を少なくとも1つの方向に分割し、複数の符号化単位に分割する段階と、前記現在符号化単位が、前記ピクチャ外郭線を外れない場合、前記現在符号化単位のブロック形態情報及び分割形態情報を符号化する段階と、前記複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位を符号化する段階と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施形態による映像符号化装置の概略的なブロック図を図示する。
【
図2】一実施形態による映像復号装置200の概略的なブロック図を図示する。
【
図3】一実施形態により、ブロックがピクチャ外郭線を外れるか否かということを判断する過程を図示する。
【
図4】一実施形態による、ピクチャ外郭線のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図5A】一実施形態による、ピクチャ外郭線の正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図5B】一実施形態による、ピクチャ外郭線の正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図5C】一実施形態による、ピクチャ外郭線の正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図5D】一実施形態による、ピクチャ外郭線の正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図6A】他の実施形態による、ピクチャ外郭線の非正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図6B】他の実施形態による、ピクチャ外郭線の非正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【
図7A】一実施形態による、ピクチャ外郭線のブロックが再帰的に分割される過程を図示する。
【
図7B】一実施形態による、ピクチャ外郭線のブロックが再帰的に分割される過程を図示する。
【
図7C】一実施形態による、ピクチャ外郭線のブロックが再帰的に分割される過程を図示する。
【
図7D】一実施形態による、ピクチャ外郭線のブロックが再帰的に分割される過程を図示する。
【
図8】一実施形態による、映像符号化方法について説明するためのフローチャートである。
【
図9】一実施形態による、映像復号方法について説明するためのフローチャートである。
【
図10】一実施形態により、現在符号化単位が分割され、少なくとも1つの符号化単位が決定される過程を図示する。
【
図11】一実施形態により、非正方形の形態である符号化単位が分割され、少なくとも1つの符号化単位が決定される過程を図示する。
【
図12】一実施形態により、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、符号化単位が分割される過程を図示する。
【
図13】一実施形態により、奇数個の符号化単位のうち所定の符号化単位が決定される方法を図示する。
【
図14】一実施形態により、現在符号化単位が分割され、複数個の符号化単位が決定される場合、複数個の符号化単位が処理される順序を図示する。
【
図15】一実施形態により、所定順序で符号化単位が処理されない場合、現在符号化単位が、奇数個の符号化単位に分割されることによって決定される過程を図示する。
【
図16】一実施形態により、第1符号化単位が分割され、少なくとも1つの符号化単位が決定される過程を図示する。
【
図17】一実施形態により、第1符号化単位が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位が所定条件を満足する場合、第2符号化単位が分割される形態が制限されることを図示する。
【
図18】一実施形態により、分割形態情報が4個の正方形状の符号化単位に分割するということを示すことができない場合、正方形状の符号化単位が分割される過程を図示する。
【
図19】一実施形態により、複数個の符号化単位の処理順序が符号化単位の分割過程によって異なりもするということを図示したものである。
【
図20】一実施形態により、符号化単位が再帰的に分割され、複数個の符号化単位が決定される場合、符号化単位の形態及び大きさが変わることにより、符号化単位の深度が決定される過程を図示する。
【
図21】一実施形態により、符号化単位の形態及び大きさによっても決定される深度区分及び符号化単位区分のためのインデックス(PID)を図示する。
【
図22】一実施形態により、ピクチャに含まれる複数個の所定データ単位により、複数個の符号化単位が決定されたことを図示する。
【
図23】一実施形態により、ピクチャに含まれる基準符号化単位の決定順序を決定する基準になるプロセッシングブロックを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
開示された実施形態の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付される図面と共に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態にも具現され、ただし、本実施形態は、本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野で当業者に、発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであるのみである。
【0023】
本明細書で使用される用語について簡略に説明し、開示された実施形態について、具体的に説明する。
【0024】
本明細書で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、関連分野の当業者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0025】
本明細書での単数の表現は、文脈上明白に単数であると特定しない限り、複数の表現を含む。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書で使用される「部」という用語は、ソフトウェア、FPGAまたはASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「部」は、ある役割を遂行する。しかしながた、「部」は、ソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「部」は、アドレッシングすることができる記録媒体にあるようにも構成され、1またはそれ以上のプロセッサを再生させるようにも構成される。従って、一例として「部」は、ソフトウェア構成要素、客体志向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含む。構成要素及び「部」のうちで提供される機能は、さらに少数の構成要素及び「部」に結合されたり、さらなる構成要素及び「部」にさらに分離されたりしてもよい。
【0027】
以下、「映像」は、ビデオの静止映像のような静的イメージを示したり、動画、すなわち、ビデオそれ自体のような動的イメージを示したりする。
【0028】
以下、「サンプル」は、映像のサンプリング位置に割り当てられたデータとして、プロセッシング対象になるデータを意味する。例えば、空間領域の映像において、ピクセル値、変換領域上の変換係数がサンプルでもある。そのような少なくとも1つのサンプルを含む単位をブロックと定義することができる。
【0029】
以下では、添付した図面を参照し、実施形態について、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。そして、図面において、本発明について明確に説明するために、説明と関係ない部分は、省略する。
【0030】
以下、
図1ないし
図23を参照し、一実施形態による、映像符号化装置及び映像復号装置、映像符号化方法及び映像復号方法について詳細に説明する。
図1ないし
図9を参照し、一実施形態により、ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置が後述され、
図10ないし
図23を参照し、一実施形態による、映像のデータ単位を決定する方法が後述される。
【0031】
以下、
図1ないし
図9を参照し、本発明の一実施形態により、ピクチャ外郭線の符号化単位を符号化または復号する方法及びその装置について詳細に説明する。
【0032】
図1は、一実施形態による映像符号化装置100の概略的なブロック図を図示する。
【0033】
一実施形態による映像符号化装置100は、符号化単位決定部110、符号化部120及び伝送部130を含む。
【0034】
一実施形態により、符号化単位決定部110は、符号化単位の最大サイズにより、現在ピクチャの映像データを最大符号化単位に分割することができる。それぞれの最大符号化単位は、ブロック形態別及び分割形態別に分割される符号化単位を含んでもよい。一実施形態による最大符号化単位は、最大符号化単位に含まれた空間領域(spatial domain)の映像データが、ブロック形態及び分割形態によっても階層的に分類される。符号化単位のブロック形態は、正方形または長方形でもあり、任意の幾何学的形態でもあるので、一定サイズのデータ単位に制限されるものではない。
【0035】
符号化されるピクチャの大きさが大きくなるにつれ、さらに大きい単位で映像を符号化すれば、さらに高い映像圧縮率で映像を符号化することができる。しかし、符号化単位を大きくし、その大きさを固定させてしまえば、変わり続ける映像の特性を反映させ、効率的に映像を符号化することができない。
【0036】
例えば、海または空に係わる平坦な領域を符号化するときには、符号化単位を大きくするほど圧縮率が向上するが、人々またはビルに係わる複雑な領域を符号化するときには、符号化単位を小さくするほど圧縮率が向上する。
【0037】
そのために、一実施形態による符号化単位決定部110は、ピクチャまたはスライスごとに異なる大きさの最大符号化単位を設定し、最大符号化単位から分割される1以上の符号化単位のブロック形態及び分割形態を設定する。該ブロック形態及び該分割形態により、最大符号化単位に含まれた符号化単位の大きさを可変的に設定することができる。
【0038】
1以上の符号化単位のブロック形態及び分割形態は、R-Dコスト(rate-distortion cost)計算に基づいても決定される。該ブロック形態及び該分割形態は、ピクチャまたはスライスごとに異なるように決定されるか、あるいはそれぞれの最大符号化単位ごとに異なるようにも決定される。決まったブロック形態及び分割形態は、符号化単位別映像データと共に、符号化部120に出力される。
【0039】
一実施形態により、最大符号化単位から分割される符号化単位は、ブロック形態及び分割形態で特徴づけられる。該ブロック形態及び該分割形態で符号化単位を決定する具体的な方式については、
図10ないし
図23を介してさらに詳細に後述する。
【0040】
一実施形態により、最大符号化単位に含まれた符号化単位は、異なるサイズの処理単位に基づいて、予測または変換(例えば、ピクセルドメインの値を周波数ドメインの値に変換)される。言い換えれば、映像符号化装置100は、映像符号化のための複数の処理段階を、多様なサイズ及び多様な形態の処理単位に基づいて遂行することができる。映像データの符号化のためには、予測、変換、エントロピー符号化などの処理段階を経るが、全ての段階にわたって同サイズの処理単位も利用され、段階別に異なるサイズの処理単位も利用することができる。
【0041】
一実施形態により、符号化単位の予測モードは、イントラモード、インターモード及びスキップモードのうち少なくとも一つでもあり、特定予測モードは、特定のサイズまたは形態の符号化単位に対してのみ遂行される。一実施形態により、それぞれの符号化単位に対して予測を行い、符号化誤差が最も小さな予測モードが選択される。
【0042】
また、映像符号化装置100は、符号化単位と異なるサイズの処理単位に基づいて、映像データを変換することができる。該符号化単位変換のために、符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じ大きさのデータ単位を基に変換が行われることができる。以下、変換の基になる処理単位を「変換単位」と言う。
【0043】
符号化に利用される情報は、ブロック形態及び分割形態に係わる情報だけではなく、予測関連情報及び変換関連情報が必要である。従って、符号化部120は、最小符号化誤差を発生させたブロック形態、分割形態、符号化単位別予測モード、変換のための変換単位の大きさなどを決定することができる。
【0044】
一実施形態により、符号化部120は、符号化単位の符号化誤差を、ラグランジュ乗数(Lagrangian multiplier)基盤の率・歪曲最適化技法(rate-distortion optimization)を利用して測定することができる。
【0045】
一実施形態により、伝送部130は、符号化部120で決定された少なくとも1つの符号化単位に基づいて符号化された符号化単位の映像データ及び符号化単位別符号化モードに係わる情報を、ビットストリーム形態に出力して復号装置に伝送する。
【0046】
符号化された映像データは、映像のレジデュアルデータの符号化結果でもある。
【0047】
符号化単位別符号化モードに係わる情報は、ブロック形態、分割形態、符号化単位別予測モード情報、変換単位の大きさ情報などを含んでもよい。
【0048】
図2は、一実施形態による映像復号装置200の概略的なブロック図を図示する。
図2を参照すれば、本発明の一実施形態による映像復号装置200は、受信部210、符号化単位決定部220及び復号部230を含む。
【0049】
一実施形態による受信部210は、映像復号装置200が受信したビットストリームをパージングし、符号化単位別に映像データを獲得し、符号化単位決定部220及び復号部230に出力する。受信部210は、現在ピクチャまたは現在スライスに係わるパラメータセットRBSP(raw byte sequence payload)から、現在ピクチャまたは現在スライスに係わる情報を抽出することができる。
【0050】
一実施形態による符号化単位決定部220は、映像復号装置200が受信したビット列をパージングし、最大符号化単位の大きさ、最大符号化単位から分割される符号化単位のブロック形態及び分割形態、符号化単位の符号化モードに係わる情報を抽出する。ブロック形態、分割形態及び符号化モードに係わる情報は、復号部230に出力される。符号化モードに係わる情報は、ブロック形態、分割形態、符号化単位別予測モード情報、変換単位のサイズ情報などを含んでもよい。
【0051】
一実施形態による復号部230は、符号化単位決定部220で決定された符号化単位に基づいて、それぞれの符号化単位の映像データを復号し、現在ピクチャを復元する。
【0052】
最大符号化単位から分割される符号化単位のブロック形態及び分割形態に係わる情報に基づいて、復号部230は、最大符号化単位に含まれた符号化単位を復号することができる。該復号過程は、逆量子化、逆変換、イントラ予測及び動き補償を含む動き予測過程を含んでもよい。
【0053】
一実施形態による復号部230は、符号化単位の変換単位に係わる情報に基づいて、符号化単位ごとに、逆量子化及び逆変換を行って変換を行い、残差データを生成することができる。復号部230は、符号化単位の予測モードに係わる情報に基づいて、イントラ予測またはインター予測を行うことができる。復号部230は、符号化単位に対して予測を行った後、符号化単位の予測データ及び残差データを利用し、復元データを生成することができる。
【0054】
図3は、一実施形態により、ブロックがピクチャ外郭線を外れるか否かということを判断する過程を図示する。
図3を参照すれば、現在ピクチャ310を所定サイズの最大符号化単位に分割して符号化するとき、現在ピクチャ310の幅「W
pic」及び高さ「H
pic」のうち少なくとも一つが、最大符号化単位の幅及び/または高さの倍数ではないのであるならば、最大符号化単位が、現在ピクチャ310の右側外郭線及び下部外郭線のうち少なくとも1本を外れる。
【0055】
一実施形態により、最大符号化単位は、現在ピクチャ外郭線を外れもするが、映像の復号(または、符号化)を行う場合、現在ピクチャ外郭線を外れない領域だけ復号(または、符号化)される。従って、現在ブロックがピクチャ外郭線を外れるか否かということを判断する必要がある。ここで、該現在ブロックは、最大符号化単位でもあり、最大符号化単位から分割された1以上の符号化単位のうち一つでもある。
【0056】
一実施形態により、現在ブロック320が、ピクチャ310の外郭線を外れるか否かということを判断するために、現在ブロック320のピクチャ310内位置が、ピクチャ310の幅「Wpic」及び高さ「Hpic」のうち少なくとも一つと比較される。例えば、ピクチャ310の左側ピクセルと、現在ブロック320の右側ピクセルとの距離が、ピクチャ310の幅「Wpic」と比較され、ピクチャ310の上端ピクセルと、現在ブロック320の下端ピクセルとの距離が、ピクチャ310の高さ「Hpic」と比較される。
【0057】
一実施形態により、ピクチャ310内現在ブロック320の位置が、座標(x,y)でもっても定義される。例えば、現在ブロック320の左側上端ピクセルを示す位置が、現在ブロック320の位置にも設定される。また、ピクチャ310の左側上端ピクセルを示す位置の座標が、ピクチャの原点(0,0)であるとする場合、ピクチャ310内現在ブロック320の位置は、原点(0,0)を基準に、座標(x,y)に位置することができる。
【0058】
現在ブロック320がピクチャ310の外郭線を外れるか否かということを判断するために、次のような数式が利用される。
【0059】
【数1】
前記数式(1)ないし(3)で、xは、ピクチャ310の原点を基準に、現在ブロック320のx座標の位置を意味し、yは、ピクチャ310の原点を基準に、現在ブロック320のy座標の位置を意味する。また、W
blockは、現在ブロック320の幅を意味し、H
blockは、現在ブロック320の高さを意味する。また、W
picは、ピクチャ310の幅を意味し、H
picは、ピクチャ310の高さを意味する。
【0060】
一実施形態により、数式(1)を満足すれば、現在ブロック320が、ピクチャ310の外郭線を外れると判断され、数式(2)を満足すれば、現在ブロック320がピクチャ310の右側外郭線を外れると判断され、数式(3)を満足すれば、現在ブロック320がピクチャ310の下部外郭線を外れると判断される。
【0061】
前述の実施形態において、ブロックがピクチャ外郭線を外れるという意味は、ブロックがピクチャ外郭線にまたがっているという意味にも解釈される。
【0062】
図4は、一実施形態によるピクチャ外郭線のブロック及びその分割方法を図示する。
【0063】
一実施形態により、現在ブロック410がピクチャ外郭線を外れると判断されれば、現在ブロック410は、現在ブロック410のブロック形態、及び現在ブロック410と重なるピクチャ外郭線の形態に基づいて、多様な形態にも分割される。ピクチャ外郭線を外れる現在ブロック410を分割する場合、符号化装置100から復号装置200に、現在ブロック410に係わる分割情報が別途にシグナリングされない。すなわち、符号化装置100は、ピクチャ外郭線を外れるブロックに対して、分割情報を伝送せず、復号装置200は、ピクチャ外郭線を外れるブロックに対して、分割情報をパージングしない。一方、符号化装置100は、第1ブロックがピクチャ外郭線を外れると判断されて第1ブロックについては、分割情報を伝送しないとしても、第1ブロックから分割された第2ブロックが、ピクチャ内部領域に存在するとさらに判断されるならば、第2ブロックについては、分割情報を伝送することができる。また、復号装置200は、第1ブロックがピクチャ外郭線を外れると判断され、第1ブロックについては、分割情報を獲得しないとしても、第1ブロックから分割された第2ブロックが、ピクチャ内部領域に存在するとさらに判断されるならば、第2ブロックについては、分割情報を獲得することができる。
【0064】
一実施形態により、現在ブロック410がピクチャ外郭線を外れる場合、現在ブロック410が垂直方向及び水平方向に分割され、4個の正方形状のブロック420にも分割される。また、一実施形態により、分割されたブロック420は、ピクチャ外郭線を外れなくなるまで、前記分割過程が反復される。
【0065】
他の実施形態により、現在ブロック410がピクチャ外郭線を外れる場合、現在ブロック410が垂直方向または水平方向に両分され、2個の非正方形状のブロック430にも分割される。また、一実施形態により、分割されたブロック430は、ピクチャ外郭線を外れなくなるまで、前記分割過程が反復される。
【0066】
前述の実施形態において、現在ブロックは、現在符号化単位を意味する。また、現在ブロック、及び現在ブロックから分割されるブロックの形態は、正方形であってもよく、正方形でなくともよい。
【0067】
一方、分割されるブロックの形態が正方形であるか否かということにより、符号化される情報量が異なりもする。
【0068】
具体的には、
図4を参照すれば、現在ブロック410を垂直方向及び水平方向に分割し、4個の正方形状のブロック420に分割する実施形態の場合、符号化または復号の対象になるブロックの個数が2個である。一方、現在ブロック410を垂直方向または水平方向に両分し、2個の非正方形状のブロック430に分割する実施形態の場合、符号化または復号の対象になるブロックの個数が1個である。前記実施形態を比較すれば、1個の非正方形状のブロック430を符号化または復号するのに必要な情報(例えば、イントラ予測情報、動き情報、ブロックモード情報、スキップフラグなど)は、2個の正方形状のブロック420を符号化または復号するのに必要な情報に比べ、要求される情報量が少ない。
【0069】
前述の実施形態において、現在ブロック410がピクチャ外郭線を外れる場合、現在ブロック410に係わる分割情報のシグナリングが省略される。その場合、現在ブロック410は、ピクチャ外郭線を外れなくなるまで、所定規則により、再帰的に分割される。前記所定規則は、現在ブロック410の形態、現在ブロック410から分割されるブロック420,430の形態、現在ブロック410と重なるピクチャ外郭線の形態などに基づいて、多様な分割規則を有することができる。従って、ピクチャ外郭線のブロックが分割される多様な実施形態について、
図5Aないし都7Dを介して詳細に説明する。
【0070】
図5Aないし
図5Dは、一実施形態によるピクチャ外郭線の正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【0071】
図5Aないし
図5Dを参照すれば、正方形状の現在ブロック500は、多様な形態で現在ピクチャの外郭線510,520,530,540,550,560,570,580を外れる。
図5Aにおいては、現在ピクチャ外郭線が水平外郭線510,520である場合が図示され、
図5Bにおいては、現在ピクチャ外郭線が垂直外郭線530,540である場合が図示され、
図5C及び
図5Dにおいては、現在ピクチャ外郭線が角外郭線550,560,570,580である場合が図示される。
【0072】
図5Aを参照すれば、正方形状の現在ブロック500は、ピクチャの水平外郭線510,520を外れている。現在ブロック500が、ピクチャの水平外郭線510を外れる場合、現在ブロック500の上部領域は、ピクチャの内部領域516であり、現在ブロック500の下部領域は、ピクチャの外部領域518である。現在ブロック500が、ピクチャの水平外郭線520を外れる場合、現在ブロック500の上部領域は、ピクチャの内部領域526であり、現在ブロック500の下部領域は、ピクチャの外部領域528である。
【0073】
一実施形態により、正方形状の現在ブロック500が、ピクチャの水平外郭線510,520を外れる場合、現在ブロック500は、水平方向に両分(bi-split)され、2個の非正方形状のブロック512,514,522,524にも分割される。その場合、現在ブロック500の分割には、別途の分割情報を必要としない。
【0074】
一実施形態により、水平方向に両分された2個の非正方形状のブロック512,514のうち1つのブロック512は、依然としてピクチャの水平外郭線510を外れている。ピクチャの水平外郭線510を外れる非正方形状のブロック512は、ピクチャの水平外郭線510を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの水平外郭線510の外部に存在するブロック514は、ピクチャの外部領域518に該当するので、ブロック514については、復号(または、符号化)が行われない。
【0075】
一実施形態により、水平方向に両分された2個の非正方形状のブロック522,524間の境界が、ピクチャの水平外郭線520と一致しもする。その場合、ピクチャの水平外郭線520内部に存在するブロック522は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの水平外郭線520の外部に存在するブロック524は、ピクチャの外部領域528に該当するので、ブロック524については、復号(または、符号化)が行われない。
【0076】
図5Bを参照すれば、正方形状の現在ブロック500は、ピクチャの垂直外郭線530,540を外れている。現在ブロック500が、ピクチャの垂直外郭線530を外れる場合、現在ブロック500の左側領域は、ピクチャの内部領域536であり、現在ブロック500の右側領域は、ピクチャの外部領域538である。現在ブロック500が、ピクチャの垂直外郭線540を外れる場合、現在ブロック500の左側領域は、ピクチャの内部領域546であり、現在ブロック500の右側領域は、ピクチャの外部領域548である。
【0077】
一実施形態により、正方形状の現在ブロック500が、ピクチャの垂直外郭線530,540を外れる場合、現在ブロック500は、垂直方向に両分され、2個の非正方形状のブロック532,534,542,544にも分割される。その場合、現在ブロック500の分割には、別途の分割情報を必要としない。
【0078】
一実施形態により、垂直方向に両分された2個の非正方形状のブロック532,534のうち1つのブロック532は、依然としてピクチャの垂直外郭線530を外れている。ピクチャの垂直外郭線530を外れる非正方形状のブロック532は、ピクチャの垂直外郭線530を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの垂直外郭線530の外部に存在するブロック534は、ピクチャの外部領域538に該当するので、ブロック534については、復号(または、符号化)が行われない。
【0079】
一実施形態により、垂直方向に両分された2個の非正方形状のブロック542,544間の境界が、ピクチャの垂直外郭線540と一致しもする。その場合、ピクチャの垂直外郭線540内部に存在するブロック542は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの垂直外郭線540の外部に存在するブロック544は、ピクチャの外部領域548に該当するので、ブロック544については、復号(または、符号化)が行われない。
【0080】
図5Cを参照すれば、正方形状の現在ブロック500は、ピクチャの角外郭線550,560を外れている。現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線550を外れる場合、現在ブロック500の左側上部領域は、ピクチャの内部領域556であり、現在ブロック500の残り領域は、ピクチャの外部領域557である。現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線560を外れる場合、現在ブロック500の左側上部領域は、ピクチャの内部領域566であり、現在ブロック500の残り領域は、ピクチャの外部領域567である。
【0081】
一実施形態により、正方形状の現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線550,560を外れる場合、現在ブロック500は、水平方向及び垂直方向に分割され、4個の正方形状のブロック551,552,553,554,561,562,563,564にも分割される。その場合、現在ブロック500の分割には、別途の分割情報を必要としない。
【0082】
一実施形態により、水平方向及び垂直方向に分割された4個の正方形状のブロック551,552,553,554のうち1つのブロック551は、依然としてピクチャの角外郭線550を外れている。ピクチャの角外郭線550を外れる正方形状のブロック551は、ピクチャの角外郭線550を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの角外郭線550の外部に存在するブロック552,553,554は、ピクチャの外部領域557に該当するので、ブロック552,553,554については、復号(または、符号化)が行われない。
【0083】
一実施形態により、水平方向及び垂直方向に分割された4個の正方形状のブロック561,562,563,564の境界のうち少なくとも一つが、ピクチャの角外郭線560と一致しもする。その場合、ピクチャの角外郭線560内部に存在するブロック561は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの角外郭線560の外部に存在するブロック562,563,564は、ピクチャの外部領域567に該当するので、ブロック562,563,564については、復号(または、符号化)が行われない。
【0084】
図5Dを参照すれば、正方形状の現在ブロック500は、ピクチャの角外郭線570,580を外れている。現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線570を外れる場合、現在ブロック500の左側上部領域は、ピクチャの内部領域576であり、現在ブロック500の残り領域は、ピクチャの外部領域578である。現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線580を外れる場合、現在ブロック500の左側上部領域は、ピクチャの内部領域586であり、現在ブロック500の残り領域は、ピクチャの外部領域588である。
【0085】
一実施形態により、正方形状の現在ブロック500が、ピクチャの角外郭線570,580を外れる場合、現在ブロック500は、水平方向または垂直方向のうち、優先順位が高い方向に両分され、2個の非正方形状のブロックにも分割される。すなわち、もし水平方向の優先順位が垂直方向より高ければ、現在ブロック500は、水平方向に分割され、2個の非正方形状のブロック572,574にも分割される。また、もし垂直方向の優先順位が水平方向より高ければ、現在ブロック500は、垂直方向に分割され、2個の非正方形状のブロック582,584にも分割される。一実施形態により、前記優先順位は、ビットストリームからパージングされて獲得される情報でもある。他の実施形態により、前記優先順位は、ピクチャ外郭線の長さ、形態などに基づいても決定される。さらに他の実施形態により、前記優先順位は、ピクチャ内部領域に含まれたブロックの水平長及び垂直長の比較を介しても決定される。
【0086】
一実施形態により、該優先順位は、現在ブロックと重なるピクチャの角外郭線の水平長及び垂直長によっても決定される。一実施形態により、現在ブロック500と重なるピクチャの角外郭線570の水平長が垂直長より長ければ、現在ブロック500は、水平方向に両分され、2個の非正方形状のブロック572,574にも分割される。一実施形態により、現在ブロック500と重なるピクチャの角外郭線580の水平長が垂直長より短ければ、現在ブロック500は、垂直方向に両分され、2個の非正方形状のブロック582,584にも分割される。一実施形態により、現在ブロック500と重なるピクチャの角外郭線(図示せず)の水平長が垂直長と同じであるならば、現在ブロック500は、水平方向及び垂直方向に分割され、4個の正方形状のブロックに分割されるか、あるいは水平方向または垂直方向のうちいずれか1つの方向(または、優先順位が高い方向)に分割され、2個の非正方形状のブロックにも分割される。
【0087】
一実施形態により、水平方向に両分された2個の非正方形状のブロック572,574のうち1つのブロック572は、依然としてピクチャの角外郭線570を外れている。ピクチャの角外郭線570を外れる非正方形状のブロック572は、ピクチャの角外郭線570を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの角外郭線570の外部に存在するブロック574は、ピクチャの外部領域578に該当するので、ブロック574については、復号(または、符号化)が行われない。
【0088】
一実施形態により、垂直方向に両分された2個の非正方形状のブロック582,584のうち1つのブロック582は、依然としてピクチャの角外郭線580を外れている。ピクチャの角外郭線580を外れる非正方形状のブロック582は、ピクチャの角外郭線570を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの角外郭線580の外部に存在するブロック584は、ピクチャの外部領域588に該当するので、ブロック584については、復号(または、符号化)が行われない。
【0089】
図6A及び
図6Bは、他の実施形態による、ピクチャ外郭線の非正方形状のブロック及びその分割方法を図示する。
【0090】
図6A及び
図6Bを参照すれば、非正方形状の現在ブロック610,620,630,640,650は、多様な形態で現在ピクチャの外郭線615,625,635,645,655を外れる。
図6Aにおいては、垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620、及び水平方向に長い非正方形状のブロック630が、ピクチャの外郭線615,625,635を外れる場合が図示される。
図6Aにおいては、説明の便宜のために、ピクチャの外郭線615,625,635が水平外郭線として例示されているが、ピクチャの外郭線615,625,635は、水平外郭線、垂直外郭線または角外郭線のうちいずれか一つでもある。
図6Bにおいては、ピクチャの外郭線645,655が、非正方形状のブロック640、650から、同一方向に3個に分割されるブロックの境界のうち少なくとも一つと一致する場合が図示される。
図6Bにおいては、説明の便宜のために、非正方形状のブロック630,640が垂直方向に長い形態として例示されているが、非正方形状のブロック630,640は、水平方向に長い形態でもあり、垂直方向に長い形態でもある。また、
図6Bに図示されたピクチャの外郭線646,655は、水平外郭線、垂直外郭線または角外郭線のうちいずれか一つでもある。
【0091】
図6Aを参照すれば、非正方形状のブロック610,620,630は、ピクチャの外郭線615,625,635を外れている。垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620が、ピクチャの外郭線615,625を外れる場合、垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620の上部領域は、ピクチャの内部領域616,626であり、垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620の下部領域は、ピクチャの外部領域618,628である。水平方向に長い非正方形状のブロック630が、ピクチャの外郭線635を外れる場合、水平方向に長い非正方形状のブロック630の上部領域は、ピクチャの内部領域636であり、水平方向に長い非正方形状のブロック630の下部領域は、ピクチャの外部領域638である。
【0092】
一実施形態により、非正方形状のブロック610,620,630が、ピクチャの外郭線615,625,635を外れる場合、非正方形状のブロック610,620,630は、2個の正方形状のブロック612,614,622,624,632,634にも両分される。すなわち、垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620が、ピクチャの外郭線615,625を外れる場合、垂直方向に長い非正方形状のブロック610,620は、水平方向に両分され、2個の正方形状のブロック612,614,622,624にも分割される。また、水平方向に長い非正方形状のブロック630が、ピクチャの外郭線635を外れる場合、水平方向に長い非正方形状のブロック630は、垂直方向に両分され、2個の正方形状のブロック632,634にも分割される。前述の場合、非正方形状のブロック610,620,630の分割には、別途の分割情報を必要としない。
【0093】
一実施形態により、非正方形状のブロック610から両分された2個の正方形状のブロック612,614のうち1つのブロック612は、依然としてピクチャの外郭線615を外れている。ピクチャの外郭線615を外れる正方形状のブロック612は、ピクチャの外郭線615を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。しかし、ピクチャの外郭線615の外部に存在するブロック614は、ピクチャの外部領域618に該当するので、ブロック614については、復号(または、符号化)が行われない。
【0094】
一実施形態により、非正方形状のブロック620から両分された2個の正方形状のブロック622,624間の境界が、ピクチャの外郭線625と一致しもする。その場合、ピクチャの外郭線625内部に存在するブロック622は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの外郭線625の外部に存在するブロック624は、ピクチャの外部領域628に該当するので、ブロック624については、復号(または、符号化)が行われない。
【0095】
一実施形態により、非正方形状のブロック630から両分された2個の正方形状のブロック632,634は、いずれもピクチャの外郭線635を外れている。ピクチャの外郭線635を外れる正方形状のブロック632,634は、ピクチャの外郭線635を外れなくなるまで、分割情報の利用なしに、所定規則により、再帰的に分割される。
【0096】
一方、
図6Aにおいては、ピクチャの外郭線615,625,635が、説明の便宜のために、水平外郭線として例示されているが、ピクチャの外郭線615,625,635は、水平外郭線、垂直外郭線または角外郭線のうちいずれか一つでもある。すなわち、非正方形状のブロックがピクチャ外郭線を外れる場合、非正方形状のブロックは、ピクチャ外郭線が、水平外郭線、垂直外郭線または角外郭線であるかということにかかわらず、2つの正方形状のブロックにも両分される。
【0097】
図6Bを参照すれば、非正方形状のブロック640,650は、ピクチャの外郭線645,655を外れる。非正方形状のブロック640,650の上部領域は、ピクチャの内部領域648,658であり、非正方形状のブロック640,650の下部領域は、ピクチャの外部領域649,659である。
【0098】
一実施形態により、ピクチャの外郭線645,655が、非正方形状のブロック640,650から、同一方向に3個に分割されるブロックの境界のうち少なくとも一つとも一致する。その場合、非正方形状のブロック640,650は、同一方向に3個に分割され、1個の正方形状のブロック644,654、及び2個の非正方形状のブロック642,646,652,656にも分割される。その場合、非正方形状のブロック640,650の分割には、別途の分割情報を必要としない。
【0099】
一実施形態により、非正方形状のブロック640から、同一方向に3個に分割されるブロック642,644,646のうち、非正方形状のブロック642と、正方形状のブロック644との境界が、ピクチャの外郭線645とも一致する。その場合、ピクチャの外郭線645内部に存在する非正方形状のブロック642は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの外郭線645の外部に存在する正方形状のブロック644及び非正方形状のブロック646は、ピクチャの外部領域649に該当するので、正方形状のブロック644及び非正方形状のブロック646については、復号(または、符号化)が行われない。
【0100】
一実施形態により、非正方形状のブロック650から、同一方向に3個に分割されるブロック652,654,656のうち、正方形状のブロック654と、非正方形状のブロック656との境界が、ピクチャの外郭線655とも一致する。その場合、ピクチャの外郭線655内部に存在する非正方形状のブロック652、及び正方形状のブロック654は、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャの外郭線655の外部に存在する非正方形状のブロック656は、ピクチャの外部領域659に該当するので、非正方形状のブロック656については、復号(または、符号化)が行われない。
【0101】
図7Aないし
図7Dは、一実施形態によるピクチャ外郭線のブロックが再帰的に分割される過程を図示する。
【0102】
図7Aを参照すれば、第1ブロック710は、ピクチャの外郭線711を外れている。第1ブロック710が、ピクチャの外郭線711を外れる場合、第1ブロック710の上部領域は、ピクチャの内部領域721であり、第1ブロック710の下部領域は、ピクチャの外部領域722である。
【0103】
一実施形態により、第1ブロック710が、ピクチャの外郭線711を外れる場合、第1ブロック710は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線510を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、2個の第2ブロック712,719にも分割される。しかし、分割された第2ブロック712,719のうち第2ブロック712は、依然としてピクチャ外郭線711を外れている。従って、第2ブロック712は、
図6Aに参照されたピクチャ外郭線635を外れるブロック630の分割方式と同一方式で、さらに2個の第3ブロック713,714にも分割される。しかし、分割された第3ブロック713,714は、依然としてピクチャ外郭線711を外れるので、第3ブロック713,714は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線520を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、それぞれ1回ずつさらに分割され、第4ブロック715,716,717,718にも分割される。前述の分割過程、すなわち、第1ブロック710が第4ブロック715,716,717,718に分割される過程においては、別途の分割情報を必要としない。従って、第1ブロック710が、第4ブロック715,716,717,718に分割される情報は、映像符号化装置100から映像復号装置200にシグナリングされる必要がない。
【0104】
第4ブロック715,716,717,718のうち、ピクチャ外郭線711の内部に存在する第4ブロック715,716は、ピクチャの内部領域721に含まれるので、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャ外郭線711の外部に存在するブロック717,718,719は、ピクチャの外部領域722に該当するので、ブロック717,718,719については、復号(または、符号化)が行われない。
【0105】
図7Bを参照すれば、第1ブロック730は、ピクチャの外郭線731を外れている。第1ブロック730が、ピクチャの外郭線731を外れる場合、第1ブロック730の上部領域は、ピクチャの内部領域741であり、第1ブロック730の下部領域は、ピクチャの外部領域742である。
【0106】
一実施形態により、第1ブロック730が、ピクチャの外郭線731を外れる場合、第1ブロック730は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線510を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、2個の第2ブロック732,733にも分割される。しかし、分割された第2ブロック732,733のうち第2ブロック733は、依然としてピクチャ外郭線731を外れている。従って、第2ブロック733は、
図6Aに参照されたピクチャ外郭線635を外れるブロック630の分割方式と同一方式で、さらに2個の第3ブロック734,735にも分割される。しかし、分割された第3ブロック734,735は、依然としてピクチャ外郭線731を外れるので、第3ブロック734,735は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線520を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、それぞれ1回ずつさらに分割され、第4ブロック736,737,738,739にも分割される。前述の分割過程、すなわち、第1ブロック730が、第4ブロック736,737,738,739に分割される過程においては、別途の分割情報を必要としない。従って、第1ブロック730が、第4ブロック736,737,738,739に分割される情報は、映像符号化装置100から映像復号装置200にシグナリングされる必要がない。
【0107】
ピクチャ外郭線731の内部に存在するブロック732,736,737は、ピクチャの内部領域741に含まれるので、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャ外郭線731の外部に存在するブロック738,739は、ピクチャの外部領域742に該当するので、ブロック738,739については、復号(または、符号化)が行われない。
【0108】
図7Cを参照すれば、第1ブロック750は、ピクチャの外郭線751を外れている。第1ブロック750が、ピクチャの外郭線751を外れる場合、第1ブロック750の左側上部領域は、ピクチャの内部領域761であり、第1ブロック750の残り領域は、ピクチャの外部領域762である。
【0109】
一実施形態により、第1ブロック750が、ピクチャの外郭線751を外れる場合、第1ブロック750は、
図5Dに参照されたピクチャ外郭線570を外れるブロック500の分割方式と類似した方式で、2個の第2ブロック752,757にも分割される。しかし、分割された第2ブロック752,757のうち第2ブロック752は、依然としてピクチャ外郭線751を外れている。従って、第2ブロック752は、
図6Aに参照されたピクチャ外郭線635を外れるブロック630の分割方式と同一方式で、さらに2個の第3ブロック753,756にも分割される。しかし、分割された第3ブロック753は、依然としてピクチャ外郭線751を外れるので、第3ブロック753は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線520を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、さらに1回分割され、第4ブロック754,755にも分割される。前述の分割過程、すなわち、第1ブロック750が、第4ブロック754,755に分割される過程においては、別途の分割情報を必要としない。従って、第1ブロック750が、第4ブロック754,755に分割される情報は、映像符号化装置100から映像復号装置200にシグナリングされる必要がない。
【0110】
ピクチャ外郭線751の内部に存在するブロック754は、ピクチャの内部領域761に含まれるので、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャ外郭線751の外部に存在するブロック755,756,757は、ピクチャの外部領域762に該当するので、ブロック755,756,757については、復号(または、符号化)が行われない。
【0111】
図7Dを参照すれば、第1ブロック770は、ピクチャの外郭線771を外れている。第1ブロック770が、ピクチャの外郭線771を外れる場合、第1ブロック770の左側上部領域は、ピクチャの内部領域781であり、第1ブロック770の残り領域は、ピクチャの外部領域782である。
【0112】
一実施形態により、第1ブロック770が、ピクチャの外郭線771を外れる場合、第1ブロック770は、
図5Dに参照されたピクチャ外郭線580を外れるブロック500の分割方式と類似した方式で、2個の第2ブロック772,777にも分割される。しかし、分割された第2ブロック772,777のうち第2ブロック772は、依然としてピクチャ外郭線771を外れている。従って、第2ブロック772は、
図6Aに参照されたピクチャ外郭線615を外れるブロック610の分割方式と類似した方式で、さらに2個の第3ブロック773,776にも分割される。しかし、分割された第3ブロック773は、依然としてピクチャ外郭線771を外れるので、第3ブロック773は、
図5Aに参照されたピクチャ外郭線520を外れるブロック500の分割方式と同一方式で、さらに1回分割され、第4ブロック774,775にも分割される。前述の分割過程、すなわち、第1ブロック770が、第4ブロック774,775に分割される過程においては、別途の分割情報を必要としない。従って、第1ブロック770が、第4ブロック774,775に分割される情報は、映像符号化装置100から映像復号装置200にシグナリングされる必要がない。
【0113】
ピクチャ外郭線771の内部に存在するブロック773,774は、ピクチャの内部領域781に含まれるので、それ以上分割されず、復号(または、符号化)され、
図10ないし
図23を介して説明されるように、ビットストリームからパージングされる分割情報を利用し、複数のブロックに分割され、復号(または、符号化)される。しかし、ピクチャ外郭線771の外部に存在するブロック775,777は、ピクチャの外部領域782に該当するので、ブロック775,777については、復号(または、符号化)が行われない。
【0114】
一実施形態による映像符号化装置100は、ピクチャ外郭線を外れないピクチャ内部領域のブロックを分割せずに予測し、変換(例えば、離散コサイン変換)と量子化とを行うこともでき、ブロックを、
図10ないし
図23を介して説明されるように、複数のブロックに分割した後、予測し、変換して量子化することもできる。しかし、該ブロックがピクチャ外郭線を外れる場合には、前述の多様な実施形態による分割結果により、ピクチャ外郭線を外れない領域のピクセル値だけ符号化する。
【0115】
一実施形態による映像復号装置200は、ピクチャ外郭線を外れないピクチャ内部領域のブロックを、ビットストリームからパージングされた分割情報(例えば、ブロック形態情報及び分割形態情報)を利用して分割することができ、分割せずに逆量子化し、逆変換し、予測することもできる。しかし、該ブロックがピクチャ外郭線を外れる場合には、前述の多様な実施形態による分割結果により、ピクチャ外郭線を外れない領域のピクセル値だけ復号する。
【0116】
一実施形態により、現在ブロックがピクチャ外郭線を外れる場合、前述の多様な実施形態により、現在ブロックが分割される。外郭線を外れない領域のピクセル値だけ復号(または、符号化)するために、分割は必須であるので、ピクチャ外郭線を外れる現在ブロックについては、分割いかんに係わる情報を復号(または、符号化)する必要がない。分割いかんに係わる情報を別途に符号化せずとも、復号する側においては、現在ブロックが分割されるということが分かるためである。
【0117】
一実施形態により、ピクチャ外郭線に位置したブロックにおいて、外郭線を外れないピクセル値だけ復号(または、符号化)されるので、外郭線を外れた不要なピクセル値については、復号データ(または、符号化データ)を生成する必要がなく、復号(または、符号化)による演算量を減らすことができる。
【0118】
前述の実施形態を介して、ピクチャ内の領域のピクセル値だけ復号(または、符号化)するために、ピクチャ外郭線を外れるブロックに対して分割を行う方法が開示された。しかし、始めからピクチャ外郭線を外れるブロックが発生しないように、制約条件が付加されるならば、前述の実施形態の分割方法を使用する必要がない。
【0119】
他の実施形態により、ピクチャの幅及び高さは、最小ブロックサイズの倍数でもある。例えば、ピクチャの幅は、最小幅を有する符号化単位の幅の倍数であり、ピクチャの高さは、最小の高さを有する符号化単位の高さの倍数でもある。
【0120】
さらに他の実施形態により、ピクチャの幅及び高さが最小ブロックサイズ(または、特定ブロックサイズ)の倍数ではない場合、ピクチャ外郭線を外れた領域が、所定値でもってパディングされ、ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つが拡張されてもよい。その場合、実際の幅及び高さがシグナリングされ、追ってディスプレイ過程において、実際の幅と高さとに該当する領域だけがディスプレイされる。
【0121】
さらに他の実施形態により、ピクチャの幅及び高さが最小ブロックサイズ(または、特定ブロックサイズ)の倍数ではない場合、ピクチャ外郭線に隣接した領域が除去(crop)され、ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つが縮小される。
【0122】
図8は、一実施形態による映像符号化方法について説明するためのフローチャートである。
【0123】
段階S810において、現在符号化単位のピクチャ内位置を、ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れるか否かということが決定される。
【0124】
段階S820において、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れる場合、現在符号化単位の形態に基づいて、現在符号化単位が、少なくとも1つの方向に分割され、複数の符号化単位に分割される。その場合、現在符号化単位の形態が正方形状であるか、あるいは非正方形状であるかということにより、分割方式が異なりもする。
【0125】
段階S830において、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れない場合、現在符号化単位のブロック形態情報及び分割形態情報が符号化される。
【0126】
段階S840において、複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位が符号化される。
【0127】
図9は、一実施形態による映像復号方法について説明するためのフローチャートである。
【0128】
段階S910において、現在符号化単位のピクチャ内位置を、ピクチャの幅及び高さのうち少なくとも一つと比較し、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れるか否かということが決定される。
【0129】
段階S920において、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れる場合、現在符号化単位の形態に基づいて、現在符号化単位が、少なくとも1つの方向に分割され、複数の符号化単位に分割される。その場合、現在符号化単位の形態が正方形状であるか、あるいは非正方形状であるかということにより、分割方式が異なりもする。
【0130】
段階S930において、現在符号化単位がピクチャ外郭線を外れない場合、ビットストリームから、現在符号化単位に係わるブロック形態情報及び分割形態情報が獲得され、ブロック形態情報及び分割形態情報に基づいて、現在符号化単位が複数の符号化単位に分割される。
【0131】
段階S940において、複数の符号化単位のうち、それ以上分割されない符号化単位が復号される。
【0132】
以下、
図10ないし
図23を参照し、一実施形態による映像のデータ単位を決定する方法について詳細に説明する。
【0133】
図10は、一実施形態により、映像復号装置200が現在符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。
【0134】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報を利用し、符号化単位の形態を決定することができ、分割形態情報を利用し、符号化単位がいかなる形態に分割されるかということを決定することができる。すなわち、映像復号装置200が利用するブロック形態情報がいかなるブロック形態を示すかということにより、分割形態情報が示す符号化単位の分割方法が決定される。
【0135】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位が正方形状であるということを示すブロック形態情報を利用することができる。例えば、映像復号装置200は、分割形態情報により、正方形の符号化単位を分割しないか、垂直に分割するか、水平に分割するか、4個の符号化単位に分割するかということを決定することができる。
図10を参照すれば、現在符号化単位1000のブロック形態情報が正方形状を示す場合、復号部1030は、分割されないことを示す分割形態情報により、現在符号化単位1000と同サイズを有する符号化単位1010aを分割しないか、あるいは所定の分割方法を示す分割形態情報に基づいて分割された符号化単位1010b,1010c,1010dを決定することができる。
【0136】
図10を参照すれば、映像復号装置200は、一実施形態により、垂直方向に分割されることを示す分割形態情報に基づいて、現在符号化単位1000を垂直方向に分割した2つの符号化単位1010bを決定することができる。映像復号装置200は、水平方向に分割されることを示す分割形態情報に基づいて、現在符号化単位1000を水平方向に分割した2つの符号化単位1010cを決定することができる。映像復号装置200は、垂直方向及び水平方向に分割されることを示す分割形態情報に基づいて、現在符号化単位1000を垂直方向及び水平方向に分割した4つの符号化単位1010dを決定することができる。ただし、正方形の符号化単位が分割される分割形態は、前述の形態に限定して解釈されるものではなく、分割形態情報が示すことができる多様な形態が含まれてもよい。正方形の符号化単位が分割される所定の分割形態は、以下において、多様な実施形態を介して具体的に説明する。
【0137】
図11は、一実施形態により、映像復号装置200が非正方形状である符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。
【0138】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位が非正方形状であることを示すブロック形態情報を利用することができる。映像復号装置200は、分割形態情報により、非正方形の現在符号化単位を分割しないか、あるいは所定方法によって分割するかということを決定することができる。
図11を参照すれば、現在符号化単位1100または1150のブロック形態情報が非正方形状を示す場合、映像復号装置200は、分割されないことを示す分割形態情報により、現在符号化単位1100または1150と同サイズを有する符号化単位1110または1160を分割しないか、あるいは所定の分割方法を示す分割形態情報に基づいて分割された符号化単位1120a,1120b,1130a,1130b,1130c,1170a,1170b,1180a,1180b,1180cを決定することができる。非正方形の符号化単位が分割される所定の分割方法は、以下において、多様な実施形態を介して具体的に説明する。
【0139】
一実施形態により、映像復号装置200は、分割形態情報を利用し、符号化単位が分割される形態を決定することができ、その場合、該分割形態情報は、符号化単位が分割されて生成される少なくとも1つの符号化単位の個数を示すことができる。
図11を参照すれば、分割形態情報が、2つの符号化単位に、現在符号化単位1100または1150が分割されることを示す場合、映像復号装置200は、分割形態情報に基づいて、現在符号化単位1100または1150を分割し、現在符号化単位に含まれる2つの符号化単位1120a,11420bまたは1170a,1170bを決定することができる。
【0140】
一実施形態により、映像復号装置200が分割形態情報に基づいて、非正方形状の現在符号化単位1100または1150を分割する場合、非正方形の現在符号化単位1100または1150の長辺位置を考慮し、現在符号化単位を分割することができる。例えば、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150の形態を考慮し、現在符号化単位1100または1150の長辺を分割する方向に、現在符号化単位1100または1150を分割し、複数個の符号化単位を決定することができる。
【0141】
一実施形態により、該分割形態情報が、奇数個のブロックに符号化単位を分割するということを示す場合、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができる。例えば、分割形態情報が3個の符号化単位に、現在符号化単位1100または1150を分割するということを示す場合、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150を、3個の符号化単位1130a,1130b,1130c,1180a,1180b,1180cに分割することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができ、決定された符号化単位の大きさは、いずれも同一ではない。例えば、決定された奇数個の符号化単位1130a,1130b,1130c,1180a,1180b,1180cのうち、所定の符号化単位1130bまたは1180bの大きさは、他の符号化単位1130a,1130c,1180a,1180cとは異なるサイズを有することもできる。すなわち、現在符号化単位1100または1150が分割されて決定される符号化単位は、複数の種類の大きさを有することができ、場合によっては、奇数個の符号化単位1130a,1130b,1130c,1180a,1180b,1180cがそれぞれ互いに異なるサイズを有することもできる。
【0142】
一実施形態により、該分割形態情報が、奇数個のブロックに符号化単位が分割されることを示す場合、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができ、さらには、映像復号装置200は、分割して生成される奇数個の符号化単位のうち少なくとも1つの符号化単位に対して、所定制限を置くことができる。
図11を参照すれば、映像復号装置200は、現在符号化単位1100または1150が分割されて生成された3個の符号化単位1130a,1130b,1130c,1180a,1180b,1180cのうち、中央に位置する符号化単位1130b,1180bに対する復号過程を、他の符号化単位1130a,1130c,1180a,1180cと異ならせる。例えば、映像復号装置200は、中央に位置する符号化単位1130b,1180bについては、他の符号化単位1130a,1130c,1180a,1180cとは異なり、それ以上分割されないように制限したり、所定回数ほど分割されるように制限したりすることができる。
【0143】
図12は、一実施形態により、映像復号装置200が、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、符号化単位を分割する過程を図示する。
【0144】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、正方形状の第1符号化単位1200を符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。一実施形態により、該分割形態情報が、水平方向に第1符号化単位1200を分割するということを示す場合、映像復号装置200は、第1符号化単位1200を水平方向に分割し、第2符号化単位1210を決定することができる。一実施形態により、利用される第1符号化単位、第2符号化単位、第3符号化単位は、符号化単位間の分割前後関係を理解するために利用された用語である。例えば、第1符号化単位を分割すれば、第2符号化単位が決定され、第2符号化単位が分割されれば、第3符号化単位が決定される。以下では、利用される第1符号化単位、第2符号化単位及び第3符号化単位の関係、は前述の特徴によるものであるとも理解される。
【0145】
一実施形態により、映像復号装置200は、決定された第2符号化単位1210を、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
図12を参照すれば、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1200を分割して決定された非正方形状の第2符号化単位1210を、少なくとも1つの第3符号化単位1220a,1220b,1220c,1220dに分割するか、あるいは第2符号化単位1210を分割しない。映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを獲得することができ、映像復号装置200は、獲得したブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1200を分割し、例えば、多様な形態の複数個の第2符号化単位1210を分割することができ、第2符号化単位1210は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1200が分割された方式によっても分割される。一実施形態により、第1符号化単位1200が、第1符号化単位1200に係わるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第2符号化単位1210に分割された場合、第2符号化単位1210も、第2符号化単位1210に係わるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、例えば、第3符号化単位1220a,1220b,1220c,1220dにも分割される。すなわち、該符号化単位は、符号化単位それぞれに係わる分割形態情報及びブロック形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、再帰的に分割される。従って、非正方形状の符号化単位において、正方形の符号化単位が決定され、そのような正方形状の符号化単位が再帰的に分割され、非正方形状の符号化単位が決定される。
図12を参照すれば、非正方形状の第2符号化単位1210が分割されて決定される奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dのうち、所定の符号化単位(例えば、真ん中に位置する符号化単位、または正方形状の符号化単位)は、再帰的に分割される。一実施形態により、奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dのうち1つの正方形状の第3符号化単位1220cは、水平方向に分割され、複数個の第4符号化単位にも分割される。複数個の第4符号化単位のうち1つの非正方形状の第4符号化単位1240は、また複数個の符号化単位にも分割される。例えば、非正方形状の第4符号化単位1240は、奇数個の符号化単位1250a,1250b,1250cにもさらに分割される。
【0146】
該符号化単位の再帰的分割に利用される方法については、多様な実施形態を介して説明する。
【0147】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第3符号化単位1220a,1220b,1220c,1220dそれぞれを符号化単位に分割するか、あるいは第2符号化単位1210を分割しないと決定することができる。映像復号装置200は、一実施形態により、非正方形状の第2符号化単位1210を、奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dに分割することができる。映像復号装置200は、奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dのうち、所定の第3符号化単位に対して、所定制限を置くことができる。例えば、映像復号装置200は、奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dのうち真ん中に位置する符号化単位1220cについては、それ以上分割されないと制限するか、あるいは設定可能な回数に分割されなければならないと制限することができる。
図12を参照すれば、映像復号装置200は、非正方形状の第2符号化単位1210に含まれる奇数個の第3符号化単位1220b,1220c,1220dのうち真ん中に位置する符号化単位1220cは、それ以上分割されないか、所定の分割形態に分割(例えば、4個の符号化単位にだけ分割するか、あるいは第2符号化単位1210が分割された形態に対応する形態に分割)されるように制限するか、あるいは、所定回数だけ分割(例えば、n回だけ分割、n>0)するように制限することができる。ただし、真ん中に位置した符号化単位1220cに対する前記制限は、単純な実施形態に過ぎないので、前述の実施形態に制限されて解釈されるものではなく、真ん中に位置した符号化単位1220cが、異なる符号化単位1220b,1220dと異なるように復号される多様な制限を含むものであると解釈されなければならない。
【0148】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位を分割するために利用されるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つ、を現在符号化単位内の所定位置で獲得することができる。
【0149】
図13は、一実施形態により、映像復号装置200が、奇数個の符号化単位のうち所定の符号化単位を決定するための方法を図示する。
図13を参照すれば、現在符号化単位1300のブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つは、現在符号化単位1300に含まれる複数個のサンプルのうち所定位置のサンプル(例えば、真ん中に位置するサンプル1340)からも獲得される。ただし、そのようなブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つが獲得される現在符号化単位1300内の所定位置が、
図13で図示する真ん中位置に限定して解釈されるものではなく、所定位置には、現在符号化単位1300内に含まれる多様な位置(例えば、最上端、最下端、左側、右側、左側上端、左側下端、右側上端または右側下端など)が含まれると解釈されなければならない。映像復号装置200は、所定位置から獲得されるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを獲得し、現在符号化単位を、多様な形態及び大きさの符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
【0150】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位が、所定個数の符号化単位に分割された場合、そのうち1つの符号化単位を選択することができる。複数個の符号化単位のうち一つを選択するための方法は、多様でもあり、そのような方法に係わる説明は、以下の多様な実施形態を介して行う。
【0151】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位を、複数個の符号化単位に分割し、所定位置の符号化単位を決定することができる。
【0152】
図13は、一実施形態により、映像復号装置200が、奇数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するための方法を図示する。
【0153】
一実施形態により、映像復号装置200は、奇数個の符号化単位のうち、真ん中に位置する符号化単位を決定するために、奇数個の符号化単位それぞれの位置を示す情報を利用することができる。
図13を参照すれば、映像復号装置200は、現在符号化単位1300を分割し、奇数個の符号化単位1320a,1320b,1320cを決定することができる。映像復号装置200は、奇数個の符号化単位1320a,1320b,1320cの位置に係わる情報を利用し、真ん中符号化単位1320bを決定することができる。例えば、映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cに含まれる所定のサンプルの位置を示す情報に基づいて、符号化単位1320a,1320b,1320cの位置を決定することにより、真ん中に位置する符号化単位1320bを決定することができる。具体的には、映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cの左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの位置を示す情報に基づいて、符号化単位1320a,1320b,1320cの位置を決定することにより、真ん中に位置する符号化単位1320bを決定することができる。
【0154】
一実施形態により、符号化単位1320a,1320b,1320cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの位置を示す情報は、符号化単位1320a,1320b,1320cのピクチャ内での位置または座標に係わる情報を含んでもよい。一実施形態により、符号化単位1320a,1320b,1320cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの位置を示す情報は、現在符号化単位1300に含まれる符号化単位1320a,1320b,1320cの幅または高さを示す情報を含んでもよく、そのような幅または高さは、符号化単位1320a,1320b,1320cのピクチャ内での座標間の差を示す情報に該当する。すなわち、映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cのピクチャ内での位置または座標に係わる情報を直接利用するか、あるいは座標間の差値に対応する符号化単位の幅または高さに係わる情報を利用することにより、真ん中に位置する符号化単位1320bを決定することができる。
【0155】
一実施形態により、上端符号化単位1320aの左側上端のサンプル1330aの位置を示す情報は、(xa,ya)座標を示すことができ、真ん中符号化単位1320bの左側上端のサンプル1330bの位置を示す情報は、(xb,yb)座標を示すことができ、下端符号化単位1320cの左側上端のサンプル1330cの位置を示す情報は、(xc,yc)座標を示すことができる。映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの座標を利用し、真ん中符号化単位1320bを決定することができる。例えば、左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの座標を昇順または降順に整列したとき、真ん中に位置するサンプル1330bの座標である(xb,yb)を含む符号化単位1320bを、現在符号化単位1300が分割されて決定された符号化単位1320a,1320b,1320cのうち、真ん中に位置する符号化単位と決定することができる。ただし、左側上端のサンプル1330a,1330b,1330cの位置を示す座標は、ピクチャ内での絶対的な位置を示す座標を示すことができ、さらには、上端符号化単位1320aの左側上端のサンプル1330aの位置を基準に、真ん中符号化単位1320bの左側上端のサンプル1330bの相対的位置を示す情報である(dxb,dyb)座標、下端符号化単位1320cの左側上端のサンプル1330cの相対的位置を示す情報である(dxc,dyc)座標を利用することもできる。また、符号化単位に含まれるサンプルの位置を示す情報として、当該サンプルの座標を利用することにより、所定位置の符号化単位を決定する方法は、前述の方法に限定して解釈されるものではなく、サンプルの座標を利用することができる多様な算術的方法と解釈されなければならない。
【0156】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位1300を、複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cに分割することができ、符号化単位1320a,1320b,1320cのうち、所定基準により、符号化単位を選択することができる。例えば、映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cにおいて、大きさが異なる符号化単位1320bを選択することができる。
【0157】
一実施形態により、映像復号装置200は、上端符号化単位1320aの左側上端のサンプル1330aの位置を示す情報である(xa,ya)座標、真ん中符号化単位1320bの左側上端のサンプル1330bの位置を示す情報である(xb,yb)座標、下端符号化単位1320cの左側上端のサンプル1330cの位置を示す情報である(xc,yc)座標を利用し、符号化単位1320a,1320b,1320cそれぞれの幅または高さを決定することができる。映像復号装置200は、符号化単位1320a,1320b,1320cの位置を示す座標である(xa,ya)、(xb,yb)、(xc,yc)を利用し、符号化単位1320a,1320b,1320cそれぞれの大きさを決定することができる。
【0158】
一実施形態により、映像復号装置200は、上端符号化単位1320aの幅を、xb-xaと決定することができ、高さを、yb-yaと決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、真ん中符号化単位1320bの幅を、xc-xbと決定することができ、高さを、yc-ybと決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、下端符号化単位の幅または高さは、現在符号化単位の幅または高さと、上端符号化単位1320a及び真ん中符号化単位1320bの幅及び高さとを利用して決定することができる。映像復号装置200は、決定された符号化単位1320a,1320b,1320cの幅及び高さに基づいて、他の符号化単位と異なるサイズを有する符号化単位を決定することができる。
図13を参照すれば、映像復号装置200は、上端符号化単位1320a及び下端符号化単位1320cの大きさと異なるサイズを有する真ん中符号化単位1320bを、所定位置の符号化単位と決定することができる。ただし、前述の映像復号装置200が、異なる符号化単位と異なるサイズとを有する符号化単位を決定する過程は、サンプル座標に基づいて決定される符号化単位の大きさを利用し、所定位置の符号化単位を決定する一実施形態に過ぎないので、所定のサンプル座標によって決定される符号化単位の大きさを比較し、所定位置の符号化単位を決定する多様な過程が利用される。
【0159】
ただし、符号化単位の位置を決定するために考慮するサンプルの位置は、前述の左側上端に限定して解釈されるものではなく、符号化単位に含まれる任意のサンプルの位置に係わる情報が利用されるとも解釈される。
【0160】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位の形態を考慮し、現在符号化単位が分割されて決定される奇数個の符号化単位のうち所定位置の符号化単位を選択することができる。例えば、現在符号化単位が、幅が高さより長い非正方形状であるならば、映像復号装置200は、水平方向に沿って、所定位置の符号化単位を決定することができる。すなわち、映像復号装置200は、水平方向に位置を異にする符号化単位のうち一つを決定し、当該符号化単位に対する制限を置くことができる。現在符号化単位が、高さが幅より長い非正方形状であるならば、映像復号装置200は、垂直方向に沿って、所定位置の符号化単位を決定することができる。すなわち、映像復号装置200は、垂直方向に位置を異にする符号化単位のうち一つを決定し、当該符号化単位に対する制限を置くことができる。
【0161】
一実施形態により、映像復号装置200は、偶数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、偶数個の符号化単位それぞれの位置を示す情報を利用することができる。映像復号装置200は、現在符号化単位を分割し、偶数個の符号化単位を決定することができ、偶数個の符号化単位の位置に係わる情報を利用し、所定位置の符号化単位を決定することができる。それにに係わる具体的な過程は、
図13で説明した奇数個の符号化単位のうち、所定位置(例えば、真ん中位置)の符号化単位を決定する過程に対応する過程でもあるので、省略する。
【0162】
一実施形態により、非正方形状の現在符号化単位を、複数個の符号化単位に分割した場合、複数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、分割過程において、所定位置の符号化単位に係わる所定の情報を利用することができる。例えば、映像復号装置200は、現在符号化単位が複数個に分割された符号化単位のうち、真ん中に位置する符号化単位を決定するために、分割過程において、真ん中符号化単位に含まれたサンプルに保存されたブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを利用することができる。
【0163】
図13を参照すれば、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、現在符号化単位1300を、複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cに分割することができ、複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cのうち、真ん中に位置する符号化単位1320bを決定することができる。さらには、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つが獲得される位置を考慮し、真ん中に位置する符号化単位1320bを決定することができる。すなわち、現在符号化単位1300のブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つは、現在符号化単位1300の真ん中に位置するサンプル1340からも獲得され、前記ブロック形態情報及び前記分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、現在符号化単位1300が、複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cに分割された場合、前記サンプル1340を含む符号化単位1320bを、真ん中に位置する符号化単位と決定することができる。ただし、真ん中に位置する符号化単位と決定するために利用される情報が、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに限定して解釈されるものではなく、多種の情報が、真ん中に位置する符号化単位を決定する過程で利用される。
【0164】
一実施形態により、所定位置の符号化単位を識別するための所定情報は、決定する符号化単位に含まれる所定のサンプルからも獲得される。
図13を参照すれば、映像復号装置200は、現在符号化単位1300が分割されて決定された複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cのうち、所定位置の符号化単位(例えば、複数個に分割された符号化単位のうち、真ん中に位置する符号化単位)を決定するために、現在符号化単位1300内の所定位置のサンプル(例えば、現在符号化単位1300の真ん中に位置するサンプル)から獲得されるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを利用することができる。すなわち、映像復号装置200は、現在符号化単位1300のブロック形態を考慮し、前記所定位置のサンプルを決定することができ、映像復号装置200は、現在符号化単位1300が分割されて決定される複数個の符号化単位1320a,1320b,1320cのうち、所定情報(例えば、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つ)が獲得されることができるサンプルが含まれた符号化単位1320bを決定し、所定制限を置くことができる。
図13を参照すれば、一実施形態により、映像復号装置200は、所定情報が獲得されるサンプルとして、現在符号化単位1300の真ん中に位置するサンプル1340を決定することができ、映像復号装置200は、そのようなサンプル1340が含まれる符号化単位1320bを、復号過程での所定制限を置くことができる。ただし、該所定情報が獲得されるサンプルの位置は、前述の位置に限定して解釈されるものではなく、制限を置くために決定する符号化単位1320bに含まれる任意の位置のサンプルとも解釈される。
【0165】
一実施形態により、所定情報が獲得されるサンプルの位置は、現在符号化単位1300の形態によっても決定される。一実施形態により、ブロック形態情報は、現在符号化単位の形態が正方形であるか、あるいは非正方形であるかということを決定することができ、形態によって所定情報が獲得されるサンプルの位置を決定することができる。例えば、映像復号装置200は、現在符号化単位の幅に係わる情報、及び高さに係わる情報のうち少なくとも一つを利用し、現在符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも一つを、半分に分割する境界上に位置するサンプルを、所定情報が獲得されるサンプルと決定することができる。他の例を挙げれば、映像復号装置200は、現在符号化単位に係わるブロック形態情報が非正方形状であることを示す場合、現在符号化単位の長辺を半分に分割する境界に隣接するサンプルのうち一つを、所定情報が獲得されるサンプルと決定することができる。
【0166】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位を、複数個の符号化単位に分割した場合、複数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを利用することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを、符号化単位に含まれた所定位置のサンプルから獲得することができ、映像復号装置200は、現在符号化単位が分割されて生成された複数個の符号化単位を、複数個の符号化単位それぞれに含まれた所定位置のサンプルから獲得される分割形態情報及びブロック形態情報のうち少なくとも一つを利用して分割することができる。すなわち、該符号化単位は、符号化単位それぞれに含まれた所定位置のサンプルから獲得されるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを利用して再帰的に分割される。符号化単位の再帰的分割過程については、
図12を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0167】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定することができ、そのような少なくとも1つの符号化単位が復号される順序を、所定のブロック(例えば、現在符号化単位)によって決定することができる。
【0168】
図14は、一実施形態により、映像復号装置200が現在符号化単位を分割し、複数個の符号化単位を決定する場合、複数個の符号化単位が処理される順序を図示する。
【0169】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報により、第1符号化単位1400を垂直方向に分割し、第2符号化単位1410a,1410bを決定するか、第1符号化単位1400を水平方向に分割し、第2符号化単位1430a,1430bを決定するか、あるいは第1符号化単位1400を垂直方向及び水平方向に分割し、第2符号化単位1450a,1450b,1450c,1450dを決定することができる。
【0170】
図14を参照すれば、映像復号装置200は、第1符号化単位1400を垂直方向に分割して決定された第2符号化単位1410a,1410bを、水平方向1410cに処理されるように順序を決定することができる。映像復号装置200は、第1符号化単位1400を水平方向に分割して決定された第2符号化単位1430a,1430bの処理順序を、垂直方向1430cに決定することができる。映像復号装置200は、第1符号化単位1400を、垂直方向及び水平方向に分割して決定された第2符号化単位1450a,1450b,1450c,1450dを、1行に位置する符号化単位が処理された後、次の行に位置する符号化単位が処理される所定順序(例えば、ラスタースキャン順序(raster scan order)またはzスキャン順序(z scan order))1450eによって決定することができる。
【0171】
一実施形態により、映像復号装置200は、符号化単位を再帰的に分割することができる。
図14を参照すれば、映像復号装置200は、第1符号化単位1400を分割し、複数個の符号化単位1410a,1410b,1430a,1430b,1450a,1450b,1450c,1450dを決定することができ、決定された複数個の符号化単位1410a,1410b,1430a,1430b,1450a,1450b,1450c,1450dそれぞれを再帰的に分割することができる。複数個の符号化単位1410a,1410b,1430a,1430b,1450a,1450b,1450c,1450dを分割する方法は、第1符号化単位1400を分割する方法に対応する方法にもなる。それにより、複数個の符号化単位1410a,1410b,1430a,1430b,1450a,1450b,1450c,1450dは、それぞれ独立して、複数個の符号化単位にも分割される。
図14を参照すれば、映像復号装置200は、第1符号化単位1400を垂直方向に分割し、第2符号化単位1410a,1410bを決定することができ、さらには、第2符号化単位1410a,1410bそれぞれを独立して分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
【0172】
一実施形態により、映像復号装置200は、左側の第2符号化単位1410aを水平方向に分割し、第3符号化単位1420a,1420bに分割することができ、右側の第2符号化単位1410bは、分割しない。
【0173】
一実施形態により、符号化単位の処理順序は、符号化単位の分割過程に基づいても決定される。言い換えれば、分割された符号化単位の処理順序は、分割される直前の符号化単位の処理順序に基づいても決定される。映像復号装置200は、左側の第2符号化単位1410aが分割されて決定された第3符号化単位1420a,1420bが処理される順序を、右側の第2符号化単位1410bと独立して決定することができる。左側の第2符号化単位1410aが水平方向に分割され、第3符号化単位1420a,1420bが決定されたので、第3符号化単位1420a,1420bは、垂直方向1420cにも処理される。また、左側の第2符号化単位1410a、及び右側の第2符号化単位1410bが処理される順序は、水平方向1410cに該当するので、左側の第2符号化単位1410aに含まれる第3符号化単位1420a,1420bが垂直方向1420cに処理された後、右側符号化単位1410bが処理される。前述の内容は、符号化単位が、それぞれ分割前の符号化単位によって処理順序が決定される過程について説明するためのものであるので、前述の実施形態に限定して解釈されるものではなく、多様な形態に分割されて決定される符号化単位が、所定順序により、独立して処理される多様な方法として利用されると解釈されなければならない。
【0174】
図15は、一実施形態により、映像復号装置200が、所定順序符号化単位が処理されない場合、現在符号化単位が、奇数個の符号化単位に分割されるものであるということを決定する過程を図示する。
【0175】
一実施形態により、映像復号装置200は、獲得されたブロック形態情報及び分割形態情報に基づいて、現在符号化単位が、奇数個の符号化単位に分割されることを決定することができる。
図15を参照すれば、正方形状の第1符号化単位1500が、非正方形状の第2符号化単位1510a,1510bにも分割され、第2符号化単位1510a,1510bは、それぞれ独立して、第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d、1520eにも分割される。一実施形態により、映像復号装置200は、第2符号化単位において左側符号化単位1510aは、水平方向に分割し、複数個の第3符号化単位1520a,1520bを決定することができ、右側符号化単位1510bは、奇数個の第3符号化単位1520c,1520d、1520eに分割することができる。
【0176】
一実施形態により、映像復号装置200は、第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d、1520eが、所定順序に処理されるか否かということを判断し、奇数個に分割された符号化単位が存在するか否かということ決定することができる。
図15を参照すれば、映像復号装置200は、第1符号化単位1500を再帰的に分割し、第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d、1520eを決定することができる。映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1500、第2符号化単位1510a,1510bまたは第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d,1520eが分割される形態において、奇数個の符号化単位に分割されるか否かということを決定することができる。例えば、第2符号化単位1510a,1510bにおいて、右側に位置する符号化単位が、奇数個の第3符号化単位1520c,1520d,1520eにも分割される。第1符号化単位1500に含まれる複数個の符号化単位が処理される順序は、所定順序(例えば、z-スキャン順序(z-scan order)1530)にもなり、映像復号装置200は、右側第2符号化単位1510bが奇数個に分割されて決定された第3符号化単位1520c,1520d,1520eが、前記所定順序によっても処理される条件を満足するか否かということを判断することができる。
【0177】
一実施形態により、映像復号装置200は、第1符号化単位1500に含まれる第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d,1520eが、所定順序によっても処理される条件を満足するか否かということを決定することができ、前記条件は、第3符号化単位1520a,1520b,1520c,1520d,1520eの境界により、第2符号化単位1510a,1510bの幅及び高さのうち少なくとも一つが半分に分割されるか否かということに係わる。例えば、非正方形状の左側第2符号化単位1510aの高さを半分に分割して決定される第3符号化単位1520a,1520bは、条件を満足するが、右側第2符号化単位1510bを、3個の符号化単位に分割して決定される第3符号化単位1520c,1520d,1520eの境界が、右側第2符号化単位1510bの幅または高さを半分に分割することができないので、第3符号化単位1520c,1520d,1520eは、条件を満足することができないと決定され、映像復号装置200は、そのような条件不満足の場合、スキャン順序の断絶(disconnection)と判断し、該判断結果に基づいて、右側第2符号化単位1510bは、奇数個の符号化単位に分割されると決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、奇数個の符号化単位に分割される場合、分割された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位に対して、所定制限を置くことができ、そのような制限内容または所定位置などについては、多様な実施形態を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0178】
図16は、一実施形態により、映像復号装置200が、第1符号化単位1600を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。一実施形態により、映像復号装置200は、受信部210を介して獲得したブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1600を分割することができる。正方形状の第1符号化単位1600は、4個の正方形状を有する符号化単位に分割されるか、あるいは非正方形状の複数個の符号化単位に分割することができる。例えば、
図16を参照すれば、ブロック形態情報が、第1符号化単位1600が正方形であるということを示し、分割形態情報が、非正方形の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置200は、第1符号化単位1600を、複数個の非正方形の符号化単位に分割することができる。具体的には、該分割形態情報が、第1符号化単位1600を水平方向または垂直方向に分割し、奇数個の符号化単位を決定するということを示す場合、映像復号装置200は、正方形状の第1符号化単位1600を、奇数個の符号化単位として、垂直方向に分割して決定された第2符号化単位1610a,1610b,1610cに分割するか、あるいは水平方向に分割されて決定された第2符号化単位1620a,1620b,1620cに分割することができる。
【0179】
一実施形態により、映像復号装置200は、第1符号化単位1600に含まれる第2符号化単位1610a,1610b,1610c,1620a,1620b,1620cが、所定順序によっても処理される条件を満足するか否かということを決定することができ、前記条件は、第2符号化単位1610a,1610b,1610c,1620a,1620b,1620cの境界により、第1符号化単位1600の幅及び高さのうち少なくとも一つが半分に分割されるか否かということに係わる。
図16を参照すれば、正方形状の第1符号化単位1600を垂直方向に分割して決定される第2符号化単位1610a,1610b,1610cの境界が、第1符号化単位1600の幅を半分に分割することができないので、第1符号化単位1600は、所定順序によっても処理される条件を満足することができないとも決定される。また、正方形状の第1符号化単位1600を水平方向に分割して決定される第2符号化単位1620a,1620b,1620cの境界が、第1符号化単位1600の幅を半分に分割することができないので、第1符号化単位1600は、所定順序によっても処理される条件を満足することができないとも決定される。映像復号装置200は、そのような条件不満足の場合、スキャン順序の断絶(disconnection)と判断し、該判断結果に基づいて、第1符号化単位1600は、奇数個の符号化単位に分割されると決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、奇数個の符号化単位に分割される場合、分割された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位に対して、所定制限を置くことができ、そのような制限内容または所定位置などについては、多様な実施形態を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0180】
一実施形態により、映像復号装置200は、第1符号化単位を分割し、多様な形態の符号化単位を決定することができる。
【0181】
図16を参照すれば、映像復号装置200は、正方形状の第1符号化単位1600、非正方形状の第1符号化単位1630または1650を、多様な形態の符号化単位に分割することができる。
【0182】
図17は、一実施形態により、映像復号装置200が、第1符号化単位1700が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位が、所定条件を満足する場合、第2符号化単位が分割される形態が制限されるということを図示する。
【0183】
一実施形態により、映像復号装置200は、受信部210を介して獲得したブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、正方形状の第1符号化単位1700を、非正方形状の第2符号化単位1710a,1710b,1720a,1720bに分割すると決定することができる。第2符号化単位1710a,1710b,1720a,1720bは、独立しても分割される。それにより、映像復号装置200は、第2符号化単位1710a,1710b,1720a,1720bそれぞれに係わるブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、複数個の符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、垂直方向に第1符号化単位1700が分割されて決定された非正方形状の左側第2符号化単位1710aを水平方向に分割し、第3符号化単位1712a,1712bを決定することができる。ただし、映像復号装置200は、左側第2符号化単位1710aを水平方向に分割した場合、右側第2符号化単位1710bは、左側第2符号化単位1710aが分割された方向と同一に、水平方向に分割されることがないように制限することができる。もし右側第2符号化単位1710bが同一方向に分割され、第3符号化単位1714a,1714bが決定された場合、左側第2符号化単位1710a及び右側第2符号化単位1710bが、水平方向にそれぞれ独立して分割されることにより、第3符号化単位1712a,1712b,1714a,1714bが決定される。しかし、それは、映像復号装置200がブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1700を4個の正方形状の第2符号化単位1730a,1730b,1730c,1730dに分割したところと同一結果であり、それは、映像復号側面で非効率的でもある。
【0184】
一実施形態により、映像復号装置200は、水平方向に第1符号化単位11300が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位1720aまたは1720bを、垂直方向に分割し、第3符号化単位1722a,1722b,1724a,1724bを決定することができる。ただし、映像復号装置200は、第2符号化単位のうち一つ(例えば、上端第2符号化単位1720a)を垂直方向に分割した場合、前述の理由により、他の第2符号化単位(例えば、下端符号化単位1720b)は、上端第2符号化単位1720aが分割された方向と同一に、垂直方向に分割されることがように制限することができる。
【0185】
図18は、一実施形態により、分割形態情報が、4個の正方形状の符号化単位に分割するということを示すことができない場合、映像復号装置200が、正方形状の符号化単位を分割する過程を図示する。
【0186】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1800を分割し、第2符号化単位1810a,1810b,1820a,1820bを決定することができる。分割形態情報には、符号化単位が分割される多様な形態に係わる情報が含まれてもよいが、多様な形態に係わる情報には、正方形状の4個の符号化単位に分割するための情報が含まれない場合がある。そのような分割形態情報によれば、映像復号装置200は、正方形状の第1符号化単位1800を、4個の正方形状の第2符号化単位1830a,1830b,1830c,1830dに分割することができない。該分割形態情報に基づいて、映像復号装置200は、非正方形状の第2符号化単位1810a,1810b,1820a,1820bを決定することができる。
【0187】
一実施形態により、映像復号装置200は、非正方形状の第2符号化単位1810a,1810b,1820a,1820bを、それぞれ独立して分割することができる。再帰的な方法を介して、第2符号化単位1810a,1810b,1820a,1820bそれぞれが、所定順にも分割され、それは、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、第1符号化単位1800が分割される方法に対応する分割方法でもある。
【0188】
例えば、映像復号装置200は、左側第2符号化単位1810aが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1812a,1812bを決定することができ、右側第2符号化単位1810bが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1814a,1814bを決定することができる。さらには、映像復号装置200は、左側第2符号化単位1810a及び右側第2符号化単位1810bのいずれもが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1816a,1816b,1816c,1816dを決定することもできる。そのような場合、第1符号化単位1800が、4個の正方形状の第2符号化単位1830a,1830b,1830c,1830dに分割されたところと同一形態に符号化単位が決定される。
【0189】
他の例を挙げれば、映像復号装置200は、上端第2符号化単位1820aが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1822a,1822bを決定することができ、下端第2符号化単位1820bが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1824a,1824bを決定することができる。さらには、映像復号装置200は、上端第2符号化単位1820a及び下端第2符号化単位1820bのいずれもが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1822a,1822b,1824a,1824bを決定することもできる。そのような場合、第1符号化単位1800が4個の正方形状の第2符号化単位1830a,1830b,1830c,1830dに分割されたところと同一形態に符号化単位が決定される。
【0190】
図19は、一実施形態により、複数個の符号化単位の処理順序が、符号化単位の分割過程によって異なりもするということを図示したものである。
【0191】
一実施形態により、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報に基づいて、第1符号化単位1900を分割することができる。ブロック形態情報が正方形状を示し、分割形態情報が、第1符号化単位1900が、水平方向及び垂直方向のうち少なくとも1つの方向に分割されることを示す場合、映像復号装置200は、第1符号化単位1900を分割し、例えば、第2符号化単位1910a,1910b,1920a,1920b,1930a,1930b,1930c,1930dを決定することができる。
図19を参照すれば、第1符号化単位1900が、水平方向または垂直方向だけに分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位1910a,1910b,1920a,1920bは、それぞれに係わるブロック形態情報及び分割形態情報に基づいて、独立しても分割される。例えば、映像復号装置200は、第1符号化単位1900が垂直方向に分割されて生成された第2符号化単位1910a,1910bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916dを決定することができ、第1符号化単位1900が水平方向に分割されて生成された第2符号化単位1920a,1920bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1926a,1926b,1926c,1926dを決定することができる。そのような第2符号化単位1910a,1910b,1920a,1920bの分割過程は、
図17と係わって説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0192】
一実施形態により、映像復号装置200は、所定順序によって符号化単位を処理することができる。所定順序による符号化単位の処理に係わる特徴は、
図14と係わって説明したので、詳細な説明は、省略する。
図19を参照すれば、映像復号装置200は、正方形状の第1符号化単位1900を分割し、4個の正方形状の第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916d,1926a,1926b,1926c,1926dを決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、第1符号化単位1900が分割される形態により、第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916d,1926a,1926b,1926c,1926dの処理順序を決定することができる。
【0193】
一実施形態により、映像復号装置200は、垂直方向に分割されて生成された第2符号化単位1910a,1910bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916dを決定することができ、映像復号装置200は、左側第2符号化単位1910aに含まれる第3符号化単位1916a,1916bを垂直方向にまず処理した後、右側第2符号化単位1910bに含まれる第3符号化単位1916c,1916dを、垂直方向に処理する順序(1917)により、第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916dを処理することができる。
【0194】
一実施形態により、映像復号装置200は、水平方向に分割されて生成された第2符号化単位1920a,1920bを、垂直方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1926a,1926b,1926c,1926dを決定することができ、映像復号装置200は、上端第2符号化単位1920aに含まれる第3符号化単位1926a,1926bを水平方向にまず処理した後、下端第2符号化単位1920bに含まれる第3符号化単位1926c,1926dを水平方向に処理する順序(1927)により、第3符号化単位1926a,1926b,1926c,1926dを処理することができる。
【0195】
図19を参照すれば、第2符号化単位1910a,1910b,1920a,1920bがそれぞれ分割され、正方形状の第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916d,1926a,1926b,1926c,1926dが決定される。垂直方向に分割されて決定された第2符号化単位1910a,1910b、及び水平方向に分割されて決定された第2符号化単位1920a,1920bは、互いに異なる形態に分割されたものであるが、以後に決定される第3符号化単位1916a,1916b,1916c,1916d,1926a,1926b,1926c,1926dによれば、結局、同一形態の符号化単位に第1符号化単位1900が分割された結果になる。それにより、映像復号装置200は、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて、異なる過程を介して、再帰的に符号化単位を分割することにより、結果として、同一形態の符号化単位を決定したとしても、同一形態に決定された複数個の符号化単位を、互いに異なる順序で処理することができる。
【0196】
図20は、一実施形態により、符号化単位が再帰的に分割され、複数個の符号化単位が決定される場合、符号化単位の形態及び大きさが変わることにより、符号化単位の深度が決定される過程を図示する。
【0197】
一実施形態により、映像復号装置200は、符号化単位の深度を、所定基準によって決定することができる。例えば、該所定基準は、符号化単位の長辺の長さにもなる。映像復号装置200は、現在符号化単位の長辺の長さが、分割される前の符号化単位の長辺の長さの2n(n>0)倍に分割された場合、現在符号化単位の深度は、分割される前の符号化単位の深度よりnほど深度が上昇したと決定することができる。以下では、深度が上昇した符号化単位を、下位深度の符号化単位と表現する。
【0198】
図20を参照すれば、一実施形態により、正方形状であることを示すブロック形態情報(例えば、ブロック形態情報は、「0:SQUARE」を示すことができる)に基づいて、映像復号装置200は、正方形状である第1符号化単位2000を分割し、下位深度の第2符号化単位2002、第3符号化単位2004などを決定することができる。正方形状の第1符号化単位2000の大きさを2Nx2Nとするならば、第1符号化単位2000の幅及び高さを1/2
1倍に分割して決定された第2符号化単位2002は、NxNサイズを有することができる。さらには、第2符号化単位2002の幅及び高さを、1/2サイズに分割して決定された第3符号化単位2004は、N/2xN/2サイズを有することができる。その場合、第3符号化単位2004の幅及び高さは、第1符号化単位2000の1/2
2倍に該当する。第1符号化単位2000の深度がDである場合第1符号化単位2000の幅及び高さの1/2
1倍である第2符号化単位2002の深度はD+1でもあり、第1符号化単位2000の幅及び高さの1/2
2倍である第3符号化単位2004の深度は、D+2でもある。
【0199】
一実施形態により、非正方形状を示すブロック形態情報(例えば、ブロック形態情報は、高さが幅より長い非正方形であることを示す「1:NS_VER」または幅が高さより長い非正方形であることを示す「2:NS_HOR」を示すことができる)に基づいて、映像復号装置200は、非正方形状である第1符号化単位2010または2020を分割し、下位深度の第2符号化単位2012または2022、第3符号化単位2014または2024を決定することができる。
【0200】
映像復号装置200は、Nx2Nサイズの第1符号化単位2010の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第2符号化単位2002,2012,2022を決定することができる。すなわち、映像復号装置200は、第1符号化単位2010を水平方向に分割し、NxNサイズの第2符号化単位2002、またはNxN/2サイズの第2符号化単位2022を決定することができ、水平方向及び垂直方向に分割し、N/2xNサイズの第2符号化単位2012を決定することもできる。
【0201】
一実施形態により、映像復号装置200は、2NxNサイズの第1符号化単位2020の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第2符号化単位2002,2012,2022を決定することもできる。すなわち、映像復号装置200は、第1符号化単位2020を垂直方向に分割し、NxNサイズの第2符号化単位2002、またはN/2xNサイズの第2符号化単位2012を決定することができ、水平方向及び垂直方向に分割し、NxN/2サイズの第2符号化単位2022を決定することもできる。
【0202】
一実施形態により、映像復号装置200は、NxNサイズの第2符号化単位2002の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位2004,2014,2024を決定することもできる。すなわち、映像復号装置200は、第2符号化単位2002を、垂直方向及び水平方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位2004を決定するか、あるいはN/22xN/2サイズの第3符号化単位2014を決定するか、あるいはN/2xN/22サイズの第3符号化単位2024を決定することができる。
【0203】
一実施形態により、映像復号装置200は、N/2xNサイズの第2符号化単位2012の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位2004,2014,2024を決定することもできる。すなわち、映像復号装置200は、第2符号化単位2012を水平方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位2004、またはN/2xN/22サイズの第3符号化単位2024を決定するか、あるいは垂直方向及び水平方向に分割し、N/22xN/2サイズの第3符号化単位2014を決定することができる。
【0204】
一実施形態により、映像復号装置200は、NxN/2サイズの第2符号化単位2014の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位2004,2014,2024を決定することもできる。すなわち、映像復号装置200は、第2符号化単位2012を垂直方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位2004、またはN/22xN/2サイズの第3符号化単位2014を決定するか、あるいは垂直方向及び水平方向に分割し、N/2xN/22サイズの第3符号化単位2024を決定することができる。
【0205】
一実施形態により、映像復号装置200は、例えば、正方形状の符号化単位2000,2002,2004を水平方向または垂直方向に分割することができる。例えば、2Nx2Nサイズの第1符号化単位2000を垂直方向に分割し、Nx2Nサイズの第1符号化単位2010を決定するか、あるいは水平方向に分割し、2NxNサイズの第1符号化単位2020を決定することができる。一実施形態により、深度が、符号化単位の最長長辺の長さに基づいて決定される場合、2Nx2Nサイズの第1符号化単位2000,2002または2004が、水平方向または垂直方向に分割されて決定される符号化単位の深度は、第1符号化単位2000,2002または2004の深度と同一でもある。
【0206】
一実施形態により、第3符号化単位2014または2024の幅及び高さは、第1符号化単位2010または2020の1/22倍に該当する。第1符号化単位2010または2020の深度がDである場合、第1符号化単位2010または2020の幅及び高さの1/2倍である第2符号化単位2012または2014の深度は、D+1でもあり、第1符号化単位2010または2020の幅及び高さの1/22倍である第3符号化単位2014または2024の深度はD+2でもある。
【0207】
図21は、一実施形態により、符号化単位の形態及び大きさによっても決定される深度区分及び符号化単位区分のためのインデックス(PID:part index)を図示する。
【0208】
一実施形態により、映像復号装置200は、正方形状の第1符号化単位2100を分割し、多様な形態の第2符号化単位を決定することができる。
図21を参照すれば、映像復号装置200は、分割形態情報により、第1符号化単位2100を垂直方向及び水平方向のうち、少なくとも1つの方向に分割し、第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104b,2106a,2106b,2106c,2106dを決定することができる。すなわち、映像復号装置200は、第1符号化単位2100に対する分割形態情報に基づいて、第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104b,2106a,2106b,2106c,2106dを決定することができる。
【0209】
一実施形態により、正方形状の第1符号化単位2100に対する分割形態情報によって決定される第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104b,2106a,2106b,2106c,2106dは、長辺の長さに基づいて、深度が決定される。例えば、正方形状の第1符号化単位2100の1辺長と、非正方形状の第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104bの長辺の長さとが同一であるので、第1符号化単位2100と、非正方形状の第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104bとの深度は、Dとして同一であると見られる。それに反し、映像復号装置200が分割形態情報に基づいて、第1符号化単位2100を4個の正方形状の第2符号化単位2106a,2106b,2106c,2106dに分割した場合、正方形状の第2符号化単位2106a,2106b,2106c,2106dの1辺長は、第1符号化単位2100の1辺長の1/2倍であるので、第2符号化単位2106a,2106b,2106c,2106dの深度は、第1符号化単位2100の深度であるDより1深度下位であるD+1の深度でもある。
【0210】
一実施形態により、映像復号装置200は、高さが幅より長い形態の第1符号化単位2110を、分割形態情報によって水平方向に分割し、複数個の第2符号化単位2112a,2112b,2114a,2114b,2114cに分割することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、幅が高さより長い形態の第1符号化単位2120を分割形態情報によって垂直方向に分割し、複数個の第2符号化単位2122a,2122b,2124a,2124b,2124cに分割することができる。
【0211】
一実施形態により、非正方形状の第1符号化単位2110または2120に対する分割形態情報によって決定される第2符号化単位2112a,2112b,2114a,2114b,2116a,2116b,2116c,2116dは、長辺の長さに基づいて深度が決定される。例えば、正方形状の第2符号化単位2112a,2112bの1辺長は、高さが幅より長い非正方形状の第1符号化単位2110の1辺長の1/2倍であるので、正方形状の第2符号化単位2102a,2102b,2104a,2104bの深度は、非正方形状の第1符号化単位2110の深度Dより1深度下位の深度であるD+1である。
【0212】
さらには、映像復号装置200が分割形態情報に基づいて、非正方形状の第1符号化単位2110を、奇数個の第2符号化単位2114a,2114b,2114cに分割することができる。奇数個の第2符号化単位2114a,2114b,2114cは、非正方形状の第2符号化単位2114a,2114c、及び正方形状の第2符号化単位2114bを含んでもよい。その場合、非正方形状の第2符号化単位2114a,2114cの長辺の長さ、及び正方形状の第2符号化単位2114bの1辺長は、第1符号化単位2110の1辺長の1/2倍であるので、第2符号化単位2114a,2114b,2114cの深度は、第1符号化単位2110の深度であるDより1深度下位であるD+1の深度でもある。映像復号装置200は、第1符号化単位2110と係わる符号化単位の深度を決定する前記方式に対応する方式で、幅が高さより長い非正方形状の第1符号化単位2120と係わる符号化単位の深度を決定することができる。
【0213】
一実施形態により、映像復号装置200は、分割された符号化単位の区分のためのインデックス(PID)決定において、奇数個に分割された符号化単位が、互いに同サイズではない場合、符号化単位間のサイズ比率に基づいて、インデックスを決定することができる。
図21を参照すれば、奇数個に分割された符号化単位2114a,2114b,2114cのうち、真ん中に位置する符号化単位2114bは、他の符号化単位2114a,2114cと、幅は同一であるが、高さが異なる符号化単位2114a,2114cの高さの2倍でもある。すなわち、その場合、真ん中に位置する符号化単位2114bは、他の符号化単位2114a,2114cの二つを含んでもよい。従って、スキャン順序により、真ん中に位置する符号化単位2114bのインデックス(PID)が1であるならば、その次の順序に位置する符号化単位2114cは、インデックスが2が増加した3でもある。すなわち、インデックス値の不連続性が存在する。一実施形態により、映像復号装置200は、そのような分割された符号化単位間区分のためのインデックスの不連続性の存在いかんに基づいて、奇数個に分割された符号化単位が、互いに同サイズではないか否かということを決定することができる。
【0214】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位から分割されて決定された複数個の符号化単位を区分するためのインデックスの値に基づいて、特定分割形態に分割されたものであるか否かということを決定することができる。
図21を参照すれば、映像復号装置200は、高さが幅より長い長方形形態の第1符号化単位2110を分割し、偶数個の符号化単位2112a,2112bを決定するか、あるいは奇数個の符号化単位2114a,2114b,2114cを決定することができる。映像復号装置200は、複数個の符号化単位それぞれを区分するために、各符号化単位を示すインデックス(PID)を利用することができる。一実施形態により、該PIDは、それぞれの符号化単位の所定位置のサンプル(例えば、左側上端サンプル)からも獲得される。
【0215】
一実施形態により、映像復号装置200は、符号化単位区分のためのインデックスを利用して分割されて決定された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定することができる。一実施形態により、高さが幅より長い長方形形態の第1符号化単位2110に係わる分割形態情報が、3個の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置200は、第1符号化単位2110を、3個の符号化単位2114a,2114b,2114cに分割することができる。映像復号装置200は、3個の符号化単位2114a,2114b,2114cそれぞれに係わるインデックスを割り当てることができる。映像復号装置200は、奇数個に分割された符号化単位のうち真ん中符号化単位を決定するために、各符号化単位に係わるインデックスを比較することができる。映像復号装置200は、符号化単位のインデックスに基づいて、インデックスのおいて、中間値に該当するインデックスを有する符号化単位2114bを、第1符号化単位2110が分割されて決定された符号化単位のうち真ん中位置の符号化単位として決定することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、分割された符号化単位区分のためのインデックス決定において、符号化単位が互いに同サイズではない場合、符号化単位間のサイズ比率に基づいて、インデックスを決定することができる。
図21を参照すれば、第1符号化単位2110が分割されて生成された符号化単位2114bは、他の符号化単位2114a,2114cと、幅は同一であるが、高さが異なる符号化単位2114a,2114cの高さの2倍でもある。その場合、真ん中に位置する符号化単位2114bのインデックス(PID)が1であるならば、その次の順序に位置する符号化単位2114cは、インデックスが2が増加した3でもある。そのような場合のように、均一にインデックスが増加していて、増加幅が異なる場合、映像復号装置200は、他の符号化単位と異なるサイズを有する符号化単位を含む複数個の符号化単位に分割されたと決定することができる、一実施形態により、分割形態情報が奇数個の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置200は、奇数個の符号化単位のうち所定位置の符号化単位(例えば、真ん中符号化単位)が、他の符号化単位と大きさが異なる形態に現在符号化単位を分割することができる。その場合、映像復号装置200は、符号化単位に係わるインデックス(PID)を利用し、異なる大きさを有する真ん中符号化単位を決定することができる。ただし、前述のインデックス、決定する所定位置の符号化単位の大きさまたは位置は、一実施形態について説明するためにの特定のものであるので、それらに限定して解釈されるものではなく、多様なインデックス、符号化単位の位置及び大きさが利用されると解釈されなければならない。
【0216】
一実施形態により、映像復号装置200は、符号化単位の再帰的な分割が始まる所定データ単位を利用することができる。
【0217】
図22は、一実施形態により、ピクチャに含まれる複数個の所定データ単位により、複数個の符号化単位が決定されたところを図示する。
【0218】
一実施形態により、所定データ単位は、符号化単位が、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つを利用し、再帰的に分割され始めるデータ単位とも定義される。すなわち、現在ピクチャを分割する複数個の符号化単位が決定される過程において利用される最上位深度の符号化単位に該当する。以下では、説明上便宜のために、そのような所定データ単位を、基準データ単位と称する。
【0219】
一実施形態により、基準データ単位は、所定の大きさ及び形態を示すことができる。一実施形態により、基準符号化単位は、MxNのサンプルを含んでもよい。ここで、M及びNは、互いに同一であってもよく、2の乗数で表現される整数でもある。すなわち、基準データ単位は、正方形または非正方形状を示すことができ、以後、整数個の符号化単位にも分割される。
【0220】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在ピクチャを、複数個の基準データ単位に分割することができる。一実施形態により、映像復号装置200は、現在ピクチャを分割する複数個の基準データ単位を、それぞれの基準データ単位に係わる分割情報を利用して分割することができる。そのような基準データ単位の分割過程は、四分木(quad-tree)構造を利用した分割過程に対応する。
【0221】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在ピクチャに含まれる基準データ単位が有することができる最小サイズを事前に決定することができる。それにより、映像復号装置200は、最小サイズ以上の大きさを有する多様なサイズの基準データ単位を決定することができ、決定された基準データ単位を基準に、ブロック形態情報及び分割形態情報を利用し、少なくとも1つの符号化単位を決定することができる。
【0222】
図22を参照すれば、映像復号装置200は、正方形状の基準符号化単位2200を利用することができ、または非正方形状の基準符号化単位2202を利用することもできる。一実施形態により、基準符号化単位の形態及び大きさは、少なくとも1つの基準符号化単位を含む多様なデータ単位(例えば、シーケンス(sequence)、ピクチャ、スライス、スライスセグメント、最大符号化単位など)によっても決定される。
【0223】
一実施形態により、映像復号装置200の受信部210は、基準符号化単位の形態に係わる情報、及び基準符号化単位の大きさに係わる情報のうち少なくとも一つを、前記多様なデータ単位ごとに、ビットストリームから獲得することができる。正方形状の基準符号化単位2200に含まれる少なくとも1つの符号化単位が決定される過程は、
図10の現在符号化単位300が分割される過程を介して説明し、非正方形状の基準符号化単位2200に含まれる少なくとも1つの符号化単位の決定される過程は、
図11の現在符号化単位1100または1150が分割される過程を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0224】
一実施形態により、映像復号装置200は、所定条件に基づいて事前に決定される一部データ単位により、基準符号化単位の大きさ及び形態を決定するために、基準符号化単位の大きさ及び形態を識別するためのインデックスを利用することができる。すなわち、受信部210は、ビットストリームから、前記多様なデータ単位(例えば、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメント、最大符号化単位など)のうち、所定条件(例えば、スライス以下の大きさを有するデータ単位)を満足するデータ単位として、スライス、スライスセグメント、最大符号化単位などごとに、基準符号化単位の大きさ及び形態の識別のためのインデックスのみを獲得することができる。映像復号装置200は、インデックスを利用することにより、前記所定条件を満足するデータ単位ごとに、基準データ単位の大きさ及び形態を決定することができる。基準符号化単位の形態に係わる情報、及び基準符号化単位の大きさに係わる情報を相対的に小サイズのデータ単位ごとに、ビットストリームから獲得して利用する場合、該ビットストリームの利用効率が良好ではなくなるので、基準符号化単位の形態に係わる情報、及び基準符号化単位の大きさに係わる情報を直接獲得する代わりに、前記インデックスのみを獲得して利用することができる。その場合、基準符号化単位の大きさ及び形態を示すインデックスに対応する基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つは、既定である。すなわち、映像復号装置200は、既定の基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つをインデックスによって選択することにより、インデックス獲得の基準になるデータ単位に含まれる基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つを決定することができる。
【0225】
一実施形態により、映像復号装置200は、1つの最大符号化単位に含む少なくとも1つの基準符号化単位を利用することができる。すなわち、映像を分割する最大符号化単位には、少なくとも1つの基準符号化単位が含まれ、それぞれの基準符号化単位の再帰的な分割過程を介して、符号化単位が決定される。一実施形態により、最大符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも一つは、基準符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも1つの整数倍に該当する。一実施形態により、基準符号化単位の大きさは、最大符号化単位を四分木構造によってn回分割した大きさでもある。すなわち、映像復号装置200は、最大符号化単位を、四分木構造によってn回分割し、基準符号化単位を決定することができ、多様な実施形態により、基準符号化単位を、ブロック形態情報及び分割形態情報のうち少なくとも一つに基づいて分割することができる。
【0226】
図23は、一実施形態により、ピクチャ2300に含まれる基準符号化単位の決定順序を決定する基準になるプロセッシングブロックを図示する。
【0227】
一実施形態により、映像復号装置200は、ピクチャを分割する少なくとも1つのプロセッシングブロックを決定することができる。プロセッシングブロックとは、映像を分割する少なくとも1つの基準符号化単位を含むデータ単位であり、プロセッシングブロックに含まれる少なくとも1つの基準符号化単位は、特定順にも決定される。すなわち、それぞれのプロセッシングブロックで決定される少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序は、基準符号化単位が決定される多様な順序の種類のうち一つに該当し、それぞれのプロセッシングブロックで決定される基準符号化単位決定順序は、プロセッシングブロックごとにも異なる。プロセッシングブロックごとに決定される基準符号化単位の決定順序は、ラスタースキャン(raster scan)、Zスキャン(Z-scan)、Nスキャン(N-scan)、右上向き対角スキャン(up-right diagonal scan)、水平的スキャン(horizontal scan)、垂直的スキャン(vertical scan)のように、多様な順序のうち一つでもあるが、決定される順序は、前記スキャン順序に限定して解釈されるものではない。
【0228】
一実施形態により、映像復号装置200は、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を獲得し、映像に含まれる少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができる。映像復号装置200は、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報をビットストリームから獲得し、映像に含まれる少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができる。そのようなプロセッシングブロックの大きさは、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報が示すデータ単位の所定サイズでもある。
【0229】
一実施形態により、映像復号装置200の受信部210は、ビットストリームから、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を、特定のデータ単位ごとに獲得することができる。例えば、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報は、映像、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメントなどのデータ単位で、ビットストリームからも獲得される。すなわち受信部210は、前記多くのデータ単位ごとに、ビットストリームから、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を獲得することができ、映像復号装置200は、獲得されたプロセッシングブロックの大きさに係わる情報を利用してピクチャを分割する少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができ、そのようなプロセッシングブロックの大きさは、基準符号化単位の整数倍の大きさでもある。
【0230】
一実施形態により、映像復号装置200は、ピクチャ2300に含まれるプロセッシングブロック2302,2312の大きさを決定することができる。例えば、映像復号装置200は、ビットストリームから獲得されたプロセッシングブロックの大きさに係わる情報に基づいて、プロセッシングブロックの大きさを決定することができる。
図23を参照すれば、映像復号装置200は、一実施形態により、プロセッシングブロック2302,2312の横サイズを、基準符号化単位横サイズの4倍、縦サイズを基準符号化単位の縦サイズの4倍と決定することができる。映像復号装置200は、少なくとも1つのプロセッシングブロック内において、少なくとも1つの基準符号化単位が決定される順序を決定することができる。
【0231】
一実施形態により、映像復号装置200は、プロセッシングブロックの大きさに基づいて、ピクチャ2300に含まれるそれぞれのプロセッシングブロック2302,2312を決定することができ、プロセッシングブロック2302,2312に含まれる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序を決定することができる。一実施形態により、基準符号化単位の決定は、基準符号化単位の大きさの決定を含んでもよい。
【0232】
一実施形態により、映像復号装置200は、ビットストリームから、少なくとも1つのプロセッシングブロックに含まれる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序に係わる情報を獲得することができ、獲得した決定順序に係わる情報に基づいて、少なくとも1つの基準符号化単位が決定される順序を決定することができる。該決定順序に係わる情報は、プロセッシングブロック内において、基準符号化単位が決定される順序または方向とも定義される。すなわち、該基準符号化単位が決定される順序は、それぞれのプロセッシングブロックごとに独立しても決定される。
【0233】
一実施形態により、映像復号装置200は、特定データ単位ごとに、基準符号化単位の決定順序に係わる情報を、ビットストリームから獲得することができる。例えば、受信部210は、基準符号化単位の決定順序に係わる情報を、映像、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメント、プロセッシングブロックなどのデータ単位ごとに、ビットストリームから獲得することができる。基準符号化単位の決定順序に係わる情報は、プロセッシングブロック内での基準符号化単位決定順序を示すので、決定順序に係わる情報は、整数個のプロセッシングブロックを含む特定データ単位ごとにも獲得される。
【0234】
映像復号装置200は、一実施形態によって決定された順序に基づいて、少なくとも1つの基準符号化単位を決定することができる。
【0235】
一実施形態により、受信部210は、ビットストリームから、プロセッシングブロック2302,2312と係わる情報として、基準符号化単位決定順序に係わる情報を獲得することができ、映像復号装置200は、前記プロセッシングブロック2302,2312に含まれた少なくとも1つの基準符号化単位を決定する順序を決定し、符号化単位の決定順序により、ピクチャ2300に含まれる少なくとも1つの基準符号化単位を決定することができる。
図23を参照すれば、映像復号装置200は、それぞれのプロセッシングブロック2302,2312と係わる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序2304,2314を決定することができる。例えば、基準符号化単位の決定順序に係わる情報が、プロセッシングブロックごとに獲得される場合、それぞれのプロセッシングブロック2302,2312と係わる基準符号化単位決定順序は、プロセッシングブロックごとにも異なる。プロセッシングブロック2302と係わる基準符号化単位決定順序2304がラスタースキャン(raster scan)順序である場合、プロセッシングブロック2302に含まれる基準符号化単位は、ラスタースキャン順序によっても決定される。それに反し、他のプロセッシングブロック2312と係わる基準符号化単位決定順序2314がラスタースキャン順序の逆順である場合、プロセッシングブロック2312に含まれる基準符号化単位は、ラスタースキャン順序の逆順によっても決定される。
【0236】
映像復号装置200は、一実施形態によって決定された少なくとも1つの基準符号化単位を復号することができる。映像復号装置200は、前述の実施形態を介して決定された基準符号化単位に基づいて、映像を復号することができる。基準符号化単位を復号する方法は、映像を復号する多様な方法を含んでもよい。
【0237】
一実施形態により、映像復号装置200は、現在符号化単位の形態を示すブロック形態情報または現在符号化単位を分割する方法を示す分割形態情報を、ビットストリームから獲得して利用することができる。該ブロック形態情報または該分割形態情報は、多様なデータ単位と係わるビットストリームに含まれてもよい。例えば、映像復号装置200は、シーケンスパラメータセット(sequence parameter set)、ピクチャパラメータセット(picture parameter set)、ビデオパラメータセット(video parameter set)、スライスヘッダ(slice header)、スライスセグメントヘッダ(slice segment header)に含まれたブロック形態情報または分割形態情報を利用することができる。さらに、映像復号装置200は、最大符号化単位、基準符号化単位、プロセッシングブロックごとに、ビットストリームから、ブロック形態情報または分割形態情報に対応するシンタックスをビットストリームから獲得して利用することができる。
【0238】
以上、多様な実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【0239】
なお、前述の本発明の実施形態は、コンピュータで実行されるプログラムに作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用し、前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータでも具現される。前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read-only memory)、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)など)のような記録媒体を含む。