(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063532
(43)【公開日】2023-05-09
(54)【発明の名称】LED照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20230427BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230427BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230427BHJP
【FI】
F21S8/04 100
F21S2/00 230
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041823
(22)【出願日】2023-03-16
(62)【分割の表示】P 2022075024の分割
【原出願日】2010-03-08
(31)【優先権主張番号】P 2009164843
(32)【優先日】2009-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009164844
(32)【優先日】2009-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178020
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178021
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178022
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178023
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178024
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178025
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009178026
(32)【優先日】2009-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009215730
(32)【優先日】2009-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009224540
(32)【優先日】2009-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009276368
(32)【優先日】2009-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2009280523
(32)【優先日】2009-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】清水 裕剛
(72)【発明者】
【氏名】永島 光典
(72)【発明者】
【氏名】金子 広宣
(72)【発明者】
【氏名】伊垣 勝
(57)【要約】
【課題】 天井などに向きを揃えて取り付け可能なLED照明装置を提供すること。
【解決手段】 LEDユニット2およびマウント1からなるLED照明装置A5であって、LEDユニット2は、x方向に配列される複数のLEDモジュール20、支持部材3、カバー4および電力変換部5を備えており、マウント1は、2つのベース金具150および2つのホルダ11からなり、ベース金具150は、隆起部150a及び2つの延出部150bを有し、隆起部150aには、ホルダ11が取りつけられ、2つの延出部150bは、隆起部150aを挟んでy方向に延出し、2つの延出部150bには、ネジ穴112が設けられ、ネジ穴112は、長孔状部112a及び凹部112bを有し、長孔状部112aは、y方向を長軸方向とし、凹部112bは、長孔状部112aの中央からx方向に凹んでいる。
【選択図】
図31
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDユニットおよびマウントからなるLED照明装置であって、
前記LEDユニットは、第1方向に配列される複数のLEDモジュール、支持部材、カバーおよび電力変換部を備えており、
前記マウントは、2つのベース金具および2つのホルダからなり、
前記ベース金具は、隆起部および2つの延出部を有し、
前記隆起部には、前記ホルダが取りつけられ、
前記2つの延出部は、前記隆起部を挟んで前記第1方向と直交する第2方向に延出し、
前記2つの延出部には、ネジ穴が設けられ、
前記ネジ穴は、長孔状部および凹部を有し、
前記長孔状部は、前記第2方向を長軸方向とし、
前記凹部は、前記長孔状部の中央から前記第1方向に凹んでいる、
LED照明装置。
【請求項2】
前記ベース金具は、前記第1方向に離間配置されている、
請求項1に記載のLED照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のLEDチップを備えており、たとえば屋内の床面照明や壁面照明に用いられるLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図114は、従来のLED照明装置の一例を断面図で示している(たとえば特許文献1参照)。同図に示されたLED照明装置Xは、長矩形状の基板91と、基板91上に実装された複数のLEDチップ92と、基板91を収容する管93と、端子94と、LEDチップ92を点灯させるための回路95とを備えている。基板91上には複数のLEDチップ92および端子94に接続される図示しない配線が形成されている。このLED照明装置Xは、端子94を一般用蛍光灯照明器具のソケットの差込口に嵌合させることにより、複数のLEDチップ92を発光させることができるように構成されている。LEDチップ92は、低消費電力であるとともに長寿命であることから、LED照明装置Xを蛍光ランプの代替として利用すれば、コスト面および環境面において改善が期待できる。なお、一般用蛍光灯照明器具とは、主に屋内の一般照明に広く用いられる照明器具であり、たとえば日本国内においては、商用100V電源を用い、JIS C7617に定められた直管形蛍光ランプまたはJIS C7618に定められた環形蛍光ランプが取り付けられる照明器具をいう。
【0003】
しかしながら、従来の蛍光ランプが用いられた照明器具は、その両端に端子94が存在し、全周方向に光を発することが前提として構成されている。このため、たとえば、複数の蛍光ランプを直列に配した照明器具に複数のLED照明装置Xを取り付けると、隣り合うLED照明装置Xどうしの間に発光しない暗部が生じてしまう。これを見る者は、見栄えがよくないと感じてしまうことがある。あるいは、壁面の一部を照らしたい場合であっても、LED照明装置Xを用いると照らしたい箇所以外にも光が照射されてしまう。このため、たとえばLED照明装置Xの半周分を覆う遮光カバーを設けるといったことが強いられてしまう。
【0004】
さらに、LED照明装置Xでは、複数のLEDチップ92を光源として用いている。LDチップ92は点光源であるため、LED照明装置Xからの光は輝度むらを生じやすい。この輝度むらが顕著であると、見る方向によっては、個々のLEDチップ92が視認できてしまう場合がある。このようなことでは、見る者が見栄えがよくないと感じてしまうことがあった。
【0005】
また、LED照明装置を、一般用蛍光灯照明器具を用いずに天井等に設置する場合、長時間に渡る使用により部品が劣化し、傾いたり向きがずれたりして、見栄えが悪くなることが懸念されている。
【0006】
また、たとえば部屋の隅や柱などに沿うように、複数のLED照明装置を異なる向きに取り付ける場合に、狭い範囲内に複数のLED照明装置の端部が異なる向きに配置されることが想定される。このような場合、見る者に煩雑な印象を与えてしまい、見栄えが悪くなることが懸念されている。
【0007】
また、LED照明装置Xを天井に取り付ける場合に、この天井に固定された一般用蛍光灯照明器具に取り付けられる。このため、LED照明装置Xは、天井から若干下方に離れた位置で発光する。すると、天井を見る者は、LED照明装置Xおよび上記一般用蛍光灯照明器具が天井からかなり飛び出た印象を受ける。この天井からの飛び出しが、屋内の様子をスマートな印象に統一することを阻害するといった問題があった。
【0008】
また、天井に設置された照明器具にLED照明装置Xを取り付けると、LED照明装置Xは、天井から相当飛び出た格好となる。このような飛び出たLED照明装置Xは、室内が煩雑であるという印象を与えてしまうことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、輝度むらを抑制することが可能なLED照明装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によって提供されるLED照明装置は、被取付け面に取り付けるLED照明装置であって、複数のLEDチップが搭載されており、第1の方向に沿って延びるLEDユニットと、少なくとも一部が上記被取付け面に設けられた開口よりも上記被取付け面奥方に位置し、かつ上記LEDユニットの少なくとも一部を収容する箱部を有する支持体と、を備えることを特徴としている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持体は、上記箱部の外周につながっており、かつ上記被取付け面に係合する額縁部をさらに備える。
【0013】
本発明によって提供されるLED照明装置は、複数のLEDチップを備えるLED照明装置であって、上記複数のLEDチップが搭載されており、第1の方向に沿って延びる細長状の支持部材と、上記支持部材に連結され、上記複数のLEDチップを覆い、上記複数のLEDチップからの光を拡散させて外部へ出射する拡散カバーと、を備えており、上記拡散カバーは、上記第1の方向視において、上記LEDチップからの距離がもっとも小である部分を含む強拡散部を有しており、上記強拡散部の上記複数のLEDチップからの光を拡散する度合いが上記拡散カバー全体の平均よりも強いことを特徴としている。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーは、上記第1の方向視において、上記LEDチップからの距離が近い部分ほど、より厚く形成されている。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記強拡散部は、上記拡散カバーの上記強拡散部以外の部分の材質よりも上記LEDチップからの光をより強く拡散する材質で形成されている。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーは、厚さが一定である。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記強拡散部は、上記拡散カバーの本体と、この本体に積層された、上記複数のLEDチップからの光を拡散させる拡散部材とによって構成されている。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーの上記本体は、厚さが一定である。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散材は、上記拡散カバーの上記本体の内側に積層されている。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LEDチップは、上記第1の方向と直交する第2の方向が主出射方向となるように設置されており、上記拡散カバーは、上記第1の方向視において、その外周形状が、上記LEDチップを中心とし、上記第2の方向を短径方向とする楕円状である。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記強拡散部は、平板状である。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーは、樹脂からなる。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーは、乳白色である
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、各々が、上記LEDチップと、このLEDチップが搭載されたリードと、上記LEDチップを覆う透光樹脂と、を具備する複数のLEDモジュールを備える。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透光樹脂は、上記LEDチップからの光によって励起されることにより、上記LEDチップからの光とは異なる波長の光を発する蛍光物質を含む。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の方向および上記第2の方向のいずれに対しても直角である第3の方向における上記強拡散部の大きさが、上記LEDモジュールよりも大である。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数のLEDチップが搭載されており、かつ上記第1の方向に延びる細長状のLEDユニットと、上記LEDユニットを保持し、かつ上記第2の方向を向く面に取り付けられる支持体と、を備えており、上記LEDユニットは、上記複数のLEDチップを保持するブラケットを備えており、上記透光カバーは、上記ブラケットのうち、上記第2の方向において上記複数のLEDチップから光が発せられる側とは反対側に位置する部分に対して取り付けられている。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ブラケットには、上記第2方向において上記複数のLEDチップから光が発せられる側とは反対側にへこむ凹部が形成されており、上記複数のLEDチップは、上記凹部に配置されている。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、外部から入力した電力を上記複数のLEDチップに適した電力に変換する電力変換部を備えており、上記電力変換部は、上記複数のLEDチップに対して上記第2方向において上記複数のLEDチップから光が発せられる側とは反対側に位置しており、かつ上記ブラケットに収容されている。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーは、上記ブラケットに係合している。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記拡散カバーの両端には、一対の係止片が形成されている。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ブラケットには、上記拡散カバーの上記一対の係止片と係合する一対の係合溝が形成されている。
【0033】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の第1実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図3】
図1に示すLED照明装置のLEDユニットを示す要部斜視図である。
【
図5】
図3に示すLEDユニットに用いられるLEDモジュールを示す断面図である。
【
図6】
図3に示すLEDユニットの電力変換部のケースを示す要部斜視図である。
【
図7】
図3に示すLEDユニットの組み立てにおけるカバー取り付けを示す断面図である。
【
図8】
図3に示すLEDユニットのカバーが押された状態を示す要部断面図である。
【
図9】
図1に示すLED照明装置のホルダを示す(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【
図10】
図1に示すLED照明装置の組み立てにおけるマウントへのLEDユニットの取り付けを示す断面図である。
【
図11】
図1に示すLED照明装置におけるLEDユニットの取り外しを示す断面図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図14】
図12に示すLED照明装置のLEDユニットを示す断面図である。
【
図15】
図12に示すLED照明装置の組み立てにおけるマウントへのLEDユニットの取り付けを示す要部正面図である。
【
図16】
図12に示すLED照明装置の組み立てにおけるマウントへのLEDユニットの取り付けを示す側面図である。
【
図17】
図12に示すLED照明装置におけるLEDユニットのホルダを示す(a)は正面図、(b)は側面図である。
【
図18】本発明の第3実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図20】本発明の第4実施形態に基づくLED照明装置を示す断面図である。
【
図21】
図20に示すLED照明装置の支持体を示す断面図である。
【
図22】
図21に示す支持体のベースプレートをそのまま壁面に取り付けた状態を示す断面図である。
【
図23】
図21に示す支持体のベースプレートを壁面に取り付けた状態を示す断面図である。
【
図25】
図22に示す支持体のベースプレートを別の調整部材を用いて壁面に取り付けた状態を示す断面図である。
【
図26】さらに別の調整部材を備えたベースプレートを示す断面図である。
【
図28】
図26に示すベースプレートの好ましい取り付け状態を示す断面図である。
【
図29】
図21に示す支持体に調整部材を組み込んだ状態を示す断面図である。
【
図30】本発明の第5実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図32】
図30のXXXII-XXXII線に沿う断面図である。
【
図33】
図30に示すLED照明装置を天井に取り付けた状態を示す平面図である。
【
図34】
図33に示すLED照明装置をx方向にずらした状態を示す平面図である。
【
図35】
図33に示すLED照明装置をy方向にずらした状態を示す平面図である。
【
図36】ベースプレートにネジ穴を適用した変形例を示す平面図である。
【
図37】本発明の第6実施形態に基づくLED照明装置を示す断面図である。
【
図38】
図37に示すLED照明装置におけるホルダを示す斜視図である。
【
図40】
図37に示すLED照明装置の変形例を示す要部側面図である。
【
図41】
図37に示すLED照明装置の別の変形例を示す要部側面図である。
【
図42】本発明の第7実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図43】
図42のXLIII-XLIII線に沿う断面図である。
【
図44】
図42に示すLED照明装置において、LEDユニットの取り付けを示す断面図である。
【
図45】
図42に示すLED照明装置において、LEDユニットの取り付けを示す断面図である。
【
図46】
図42に示すLED照明装置において、LEDユニットの取り外しを示す断面図である。
【
図47】本発明の第8実施形態に基づくLED照明装置の要部を示す要部斜視図である。
【
図48】
図47に示すLED照明装置のベースプレートを示す斜視図である。
【
図51】
図47に示す遮光部の他の変形例を示す断面図である。
【
図52】
図47に示す遮光部のさらに他の変形例を示す要部斜視図である。
【
図53】本発明の第9実施形態に基づくLED照明装置を示す要部斜視図である。
【
図56】
図54に示すカバーの別の変形例を示す断面図である。
【
図57】
図54に示すカバーのさらに別の変形例を示す断面図である。
【
図58】
図54に示すカバーのさらに別の変形例を示す断面図である。
【
図59】本発明の第10実施形態に基づくLED照明装置の分解斜視図である。
【
図60】
図59に示すLED照明装置のベースプレートを示す平面図である。
【
図61】
図59に示すベースプレートを壁面に取り付ける工程を示す要部断面図である。
【
図62】
図59に示すベースプレートを壁面に取り付ける工程を示す要部平面図である。
【
図63】
図59に示す指標部の変形例を示す要部斜視図である。
【
図64】
図61に示す指標部の変形例を示す要部平面図である。
【
図65】
図61に示す指標部の別の変形例を示す要部平面図である。
【
図66】
図61に示す指標部のさらに別の変形例を示す要部平面図である。
【
図67】本発明の第11実施形態に基づくLED照明装置の断面図である。
【
図70】
図68に示すLEDユニットの簡略な配線ブロック図である。
【
図71】本発明の第12実施形態に基づくLED照明装置の要部斜視図である。
【
図73】
図72のLXXIII-LXXIII線に沿う断面図である。
【
図74】本発明の第13実施形態に基づくLED照明装置の要部斜視図である。
【
図76】本発明の第14実施形態に基づくLED照明装置の要部斜視図である。
【
図78】本発明の第15実施形態に基づくLED照明装置の要部斜視図である。
【
図80】
図79に示すホルダの(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【
図81】本発明の第16実施形態に基づくLED照明装置を示す平面図である。
【
図82】
図81に示すLED照明装置の逆方向から見た平面図である。
【
図83】
図82のLXXXIII-LXXXIII線に沿う断面図である。
【
図86】
図81に示す第1の支持体の(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【
図87】
図81に示すブラケットの(a)は左側面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図89】
図85に示すキャップの(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は取り付け前の状態を示す正面図である。
【
図90】
図84に示すキャップの(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は取り付け前の状態を示す正面図である。
【
図91】
図81に示すキャップの(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【
図92】
図83に示すケースの(a)は要部側面図、(b)は正面図、(c)は要部平面図である。
【
図94】本発明の第17実施形態に基づくLED照明装置を示す要部拡大平面図である。
【
図95】本発明の第18実施形態に基づくLED照明装置を示す要部拡大平面図である。
【
図96】本発明の第19実施形態に基づくLED照明装置を示す要部拡大平面図である。
【
図97】本発明の第20実施形態に基づくLED照明装置の要部斜視図である。
【
図99】
図97に示したLED照明装置のウイング部の正面図である。
【
図103】本発明の第21実施形態に基づくLED照明装置の要部平面図である。
【
図107】本発明の第21実施形態に基づくLED照明装置の変形例を示す断面図である。
【
図108】本発明の第22実施形態に基づくLED照明装置の要部平面図である。
【
図109】本発明の第23実施形態に基づくLED照明装置の要部平面図である。
【
図113】本発明の第24実施形態に基づくLED照明装置の要部平面図である。
【
図114】従来のLED照明装置の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0036】
図1および
図2は、本発明の第1実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A1は、マウント1およびLEDユニット2によって構成されており、たとえば屋内の天井面に取り付けられた状態で、床面を照らす用途に用いられるものであり、長さが1227mm程度、幅が120mm程度、高さが38mm程度とされている。
【0037】
マウント1は、本体10および複数のホルダ11を備えている。本体10は、x方向に延びる細長状であり、たとえばアルミ製である。本体10には、凹部10aが設けられている。凹部10aは、LEDユニット2を収容するためのものである。本体10は、凹部10aを挟んで連続するような曲率とされた曲面を有している。
【0038】
ホルダ11は、たとえば金属製のプレートに対して折り曲げ加工を施すことによって形成されており、1対の係止片11aおよび1対の可撓部11bを有している。
図9に示すように、可撓部11bは、係止片11aを支える格好となっている。1対の可撓部11bは外力が与えられると、1対の係止片11aを互いに接近離間させる方向に弾性変形可能とされている。1対の係止片11aは、LEDユニット2に係合する部分であり、
図9(a)において図中上方に向かうほど互いに距離が小となるように傾いている。本実施形態においては、複数のホルダ11が凹部10a内に設けられている。
【0039】
図3および
図4に示すように、LEDユニット2は、複数のLEDモジュール20、支持部材3、カバー4、および電力変換部5を備えている。LEDユニット2は、マウント1のx方向両端にいたる長さ(1220mm程度)とされている。
【0040】
LEDモジュール20は、
図5に示すように1対のリード21、LEDチップ22、封止樹脂23、およびリフレクタ24を備えている。1対のリード21は、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ22が搭載されている。リード21のうちLEDチップ22が搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール20を面実装するために用いられる実装端子21aとされている。LEDチップ22は、LEDモジュール20の光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂23は、LEDチップ22を保護するためのものである。封止樹脂23は、LEDチップ22からの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール20は、白色を照射することができる。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。リフレクタ24はたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ22から側方に発された光を上方に反射するためのものである。
【0041】
図3および
図4に示すように、支持部材3は、複数のLEDモジュール20を支持しつつ、これに電力を供給するためのものであり、基板31およびブラケット32からなる。
【0042】
基板31は、x方向を長手方向、y方向を幅方向とする帯状であり、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる。本実施形態においては、基板31には、288個のLEDモジュール20が搭載されている。
【0043】
図4に示すように、ブラケット32は、ベース部321および1対のアウター部322からなる。ベース部321およびアウター部322は、たとえばアルミ製である。ベース部321は、断面コの字状であり、その底面の外側に基板31が取り付けられている。アウター部322は、ベース部321の略片側部分と、基板31のy方向端縁とを覆う形状とされている。
図3および
図4に示すように、ベース部321とアウター部322とは、複数のネジ33によって締結されている。
【0044】
図4に示すように、各アウター部322には、係止溝323が形成されている。係止溝323は、x方向に延びており、z方向においてLEDモジュール20の出射方向とは反対側に窪んでいる。係止溝323は、ホルダ11の係止片11aと係合する部分である。
【0045】
また、一方のアウター部322には、係止溝324が形成されている。係止溝324は、x方向に延びており、z方向においてLEDモジュール20の出射方向とは反対側に窪んでいる。係止溝324は、係止面324aを有している。係止面324aは、x方向に延びており、z方向において出射方向反対側を向いている。他方のアウター部322には、係止溝325が形成されている。係止溝325は、係止面325aおよび凸片325bを有している。係止面325aは、x方向に延びており、z方向において出射方向反対側を向いている。凸片325bは、係止面325aよりもz方向において出射方向反対側寄りに位置しており、出射方向に凸となっている。
【0046】
カバー4は、
図3に示すようにx方向に延びる断面円弧状の帯状であり、LEDモジュール20からの光を拡散しつつ透過するたとえば乳白色の樹脂からなる。
図4に示すように、カバー4の両端縁には、係止片41,42が形成されている。
【0047】
係止片41は、端部41aおよび段差部41bを有している。端部41aは、z方向において出射方向反対側に凸となっている。段差部41bは、その前後において端部41aをy方向内側にシフトさせる形状とされている。係止片41は、係止溝324と係合する。より具体的には、端部41aが係止溝324に入り込む格好となっている。段差部41bは、係止面324aと当接している。
【0048】
係止片42は、係止面42aおよび傾斜面42bを有している。係止面42aは、z方向において出射方向を向いている。傾斜面42bは、係止面42aよりもz方向において出射方向反対側寄りに位置しており、支持部材3の凸片325bとz方向において正対している。傾斜面42bは、z方向において出射方向反対側に向かうほどy方向において内方に位置する傾斜とされている。係止片42は、支持部材3の係止溝325と係合する。より具体的には、係止面42aが、支持部材3の係止面325aと当接する格好となっている。
【0049】
電力変換部5は、たとえば商用AC100V電力をDC36Vに変換する機能を果たすものであり、支持部材3に収容されている。電力変換部5は、ケース51、電源基板52および複数の電子部品53からなる。ケース51は、断面コの字状であり、たとえば金属製である。
図6に示すように、ケース51の端部には、複数の切り欠き部51aが形成されている。切り欠き部51aは、
図4に示すネジ33のうちベース部321から内方に突出した部分と係合することにより、電力変換部5を固定するために用いられる。電源基板52は、ケース51に固定されており、複数の電子部品53が実装されている。複数の電子部品53は、たとえばトランスや整流器、さらには定電流制御のためのトランジスタなどである。電力変換部5からは、
図3に示すように、コネクタ34が延びている。このコネクタ34は、マウント1に取り付けられたコネクタ(図示略)と接続される。
【0050】
本実施形態においては、2つの電力変換部5が設けられており、1つの電力変換部5から144個のLEDモジュール20に対して給電される。これらの144個のLEDモジュール20は、互いに直列に接続された12個が1組とされた12のグループに分かれている。これらのグループどうしは、並列に接続されている。この結果、各LEDチップ22には、電圧が3V程度、電流が20mA程度の直流電力が供給される。
【0051】
次に、LED照明装置A1の作用について説明する。
【0052】
本実施形態によれば、LED照明装置A1は、天井面から顕著に突出しない、比較的なだらかな形状となっている。このため、屋内の美観を不当に乱すことなく見るものに対してスマートな印象を与える。また、複数のLED照明装置A1を互いに直列に配置した場合、隣り合うLED照明装置A1のLEDユニット2どうしがごく近接した位置関係となる。このため、LED照明装置A1どうしの間には過大な非発光領域は形成されない。したがって、より広い屋内の床面を照らす照明装置として、見栄えがよいという印象を見る者に与えることができる。
【0053】
コの字状とされた支持部材3に電力変換部5を収容することにより、LED照明装置A1の高さを比較的低くすることができる。
【0054】
アウター部322によって基板31を抑える格好となっている。これにより、LED照明装置A1を天井に取り付けた状態で長期間使用した場合であっても、基板31が不当に落下することを回避することができる。
【0055】
図7は、LEDユニット2を組み立てる際に、カバー4を支持部材3に取り付ける様子を示している。本図によく表れているように、まず、カバー4の係止片41を支持部材3の係止溝324に引っ掛ける。次いで、係止片41を中心としてカバー4を回動させることにより、係止片42を係止溝325に接近させる。そして、係止片42を係止溝325に押し込むと、係止面325aと係止面42aとが当接する状態となる。このように、カバー4を容易に取り付けることができる。
【0056】
図10は、LED照明装置A1を組み立てる際に、LEDユニット2をマウント1に取り付ける様子を示している。本図によく表れているように、まず、たとえば天井に固定されたマウント1に対してLEDユニット2を下方から接近させる。そして、ホルダ11の1対の係止片11aの間にLEDユニット2を押し込む。すると、可撓部11bが若干撓むことにより、1対の係止片11aが互いにいったん離間する。しかる後に、
図2に示すように、係止片11aが支持部材3の係止溝323と係合する。このように、LEDユニット2を容易に取り付けることができる。
【0057】
LEDユニット2を押し込むときには、カバー4が強い力で押されやすい。このときには、
図8に示すように、係止片42が係止溝325のz方向奥方へと移動する。すると、傾斜面42bと凸片325bとが当接することとなる。これにより、係止片42には、y方向内方へと向かわせられる力が付与される。これにより、カバー4が強く押されても、カバー4が支持部材3から不当に外れてしまうことを防止することができる。
【0058】
図11は、LEDユニット2をマウント1から取りはずす様子を示している。本図によく表れているように、まず、断面コの字状の取り外し冶具Dを用意する。そして、取り外し冶具Dの両側縁をホルダ11の係止片11aに押し付ける。すると、可撓部11bが弾性変形し、1対の係止片11aどうしが離間する。この結果、係止片11aと係止溝323との係合状態が解除される。このように、LED照明装置A1は、マウント1からLEDユニット2を容易に取り外すことができる。
【0059】
図12~
図97は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0060】
図12および
図13は、本発明の第2実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A2は、たとえば、店舗の天井の比較的隅寄りに取り付けられた状態で、壁面のうち商品棚から露出した上方部分を照らすために用いられるタイプである。LED照明装置A2は、たとえば長さが1290mm程度、幅が73mm程度、高さが50mm程度とされている。
【0061】
マウント1の本体10は、断面楔状とされており、天井に取り付けられた状態で壁面側が開口するような形状とされている。LEDユニット2は、マウント1に収容されており、方向x回りに回動可能とされている。
【0062】
図14に示すように、本実施形態においては、支持部材3のブラケット32のアウター部322にリフレクタ322aが設けられている。リフレクタ322aは、LEDモジュール20からy方向に発せられた光をz方向下方に反射するためのものである。リフレクタ322aの端縁に、係止溝324、325がそれぞれ形成されており、カバー4が取り付けられている。
【0063】
図15に示すように、本実施形態のLEDユニット2は、1対のシャフト35を有している。1対のシャフト35は、支持部材3のx方向両端に取り付けられている。シャフト35は、根元部35aおよび先端部35bからなる。根元部35aは、支持部材3に取り付けられる部分である。先端部35bは、根元部35aに対して回動可能となっている。より具体的には、先端部35bを回動させるときには、たとえばペンチなどの工具を用いることが必要とされる程度の抵抗力が発生する。
【0064】
マウント1は、1対のホルダ12を有している。1対のホルダ12は、本体10のx方向両端に取り付けられている。
図17に示すように、ホルダ12には、嵌合部12a、可撓部12b、および鉤状部12cが形成されている。嵌合部12aは、小判状の孔であり、シャフト35の先端部35bと嵌合する。可撓部12bは、嵌合部12aを保持する部分であり、外力が加えられると、嵌合部12aをx方向外方に移動させるように弾性変形する。鉤状部12cは、嵌合部12aに対してx方向内方に位置しており、J字状とされている。
【0065】
図15および
図16に示すように、LEDユニット2をマウント1に取り付ける際は、LEDユニット2をマウント1に接近させ、シャフト35の先端部35bをホルダ12の可撓部12bに押し付ける。すると、1対のホルダ12の嵌合部12aどうしが互いに離間するように可撓部12bが変形する。さらに、LEDユニット2を押し込むと、先端部35bが嵌合部12aに嵌合し、可撓部12bが変形前の形状となる。これにより、LEDユニット2を押し込む動作のみによってマウント1に容易に取り付けることができる。また、取り付け作業において先端部35bが嵌合部12aに適切に嵌合しない場合であっても、シャフト35が鉤状部12cに引っかかる格好となる。したがって、LEDユニット2の取り付け作業などにおいてLEDユニット2を誤って落下させてしまうことを防止することができる。
【0066】
LED照明装置A2は、LEDユニット2をx方向回りに回動可能であるため、たとえば壁面のうち商品棚の上方にある部分を選択的に照らすことができる。リフレクタ322aを備えていることにより、所望の箇所を高い照度で照らすのに適している。
【0067】
図18および
図19は、本発明の第3実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A3は、主にマウント1の構成が上述したLED照明装置A1と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A1と同様であり、適宜説明を省略する。
【0068】
本実施形態においては、マウント1の本体10が、ベースプレート110およびウイング部120によって構成されている。ベースプレート110は、x方向を長手方向とし、y方向を幅方向とする細長の板状に形成されており、取り付け面110a、複数の膨出部111を備えている。ベースプレート110のy方向における両端縁は、剛性を確保するために、z方向下方に向けて折り曲げられている。取り付け面110aは、z方向に垂直な平坦な面であり、z方向上側に設けられている。複数の膨出部111は、z方向下方に突出するように形成された部分であり、x方向に沿って互いに離間するように配列されている。各膨出部111は、ウイング部120に当接している。
【0069】
ウイング部120は、底板部121、2つの壁部122、および2つの弓状部123を有しており、不透明なたとえば樹脂あるいはアルミからなる。底板部121は、ベースプレート110に対して平行である。2つの壁部122は、底板部121のy方向両端からz方向に起立している。底板部121および2つの壁部122は、LEDユニット2を収容するための凹部10aを構成している。2つの弓状部123は、2つの壁部122のz方向下端から延びており、凹部10aを挟んで配置されている。2の弓状部123は、その包絡線が弓状をなす形状とされている。ベースプレート110とウイング部120とは、たとえば図示しないネジによって互いに結合されている。
【0070】
LEDユニット2は、
図3および
図4を参照して上述した通りの構成とされている。さらに詳述すると、
図19に示すように、ベース部321には、凹部321aが形成されている。凹部321aは、z方向上方に凹んでおり、基板31が嵌め込まれている。
【0071】
カバー4は、図中下側部分が、y方向を長軸方向、z方向を短軸方向とする楕円の一部に相当する形状とされている。カバー4の係止片41,42とブラケット32のアウター部322とが結合し合っている位置は、LEDモジュール20よりも図中上側、すなわちLEDモジュール20から光が出射される側とは反対側に位置している。
【0072】
本実施形態においては、LED照明装置A3の全高htが40.3mmとされている。全高htは、45mm未満であることが望ましい。LED照明装置A3の全幅Wtは、120mmとされている。全高htと全幅Wtとの比は、ht/Wt=1/3となっている。この比ht/Wtは、1/2未満であることが望ましい。
【0073】
また、LED照明装置A3のマウント1の上端からLEDモジュール20の下端までの高さh1は、30mmとされている。本実施形態のLEDモジュール20は、顕著に小型である。このため、LED照明装置A3においては、LEDモジュール20の下面は、LEDチップ22の発光面とほぼ同一の位置にあるとみなすことができる。また、LEDモジュール20の下面(LEDチップ22の発光面)からLEDユニット2下端までの高さh2は、10.3mmとされている。高さh1,h2の比は、h1/h2=2.9となっている。この比h1/h2は、2より大きく4未満であることが望ましい。
【0074】
電力変換部5の高さd1は、19.5mmとされている。この高さd1と高さh1との比は、d1/h1=0.65となっている。この比d1/h1は、1/2より大きいことが望ましい。
【0075】
また、LED照明装置A3のマウント1の高さh3は、30mmとされている。これにより、高さh3は、全高htの約0.75倍となっている。高さh3は、全高htの0.7倍以上であることが望ましい。
【0076】
次に、LED照明装置A3の作用について説明する。
【0077】
マウント1の弓状部123は、その包絡線が弓状となっている。LEDユニット2のカバー4は、この包絡線に完全に一致しないものの、この包絡線に近く、よくなじんだ印象を与える形状および位置とされている。弓状部123の外表面からLEDユニット2に向けて延ばした延長線とLEDユニット2のカバー4との交差角α1は、40度以下であることが望ましい。
【0078】
このような実施形態によれば、全高htが40.3mmと非常に低いものであることにより、LED照明装置A3が天井から突出する量を、従来のLEDランプを用いた構成よりも顕著に小さくすることができる。これにより、天井を見る者が煩雑な印象を持つことを抑制するとともに、配光特性をより均一なものとすることができる。特に、天井に取り付けられて用いられること意図した場合、全高htが45mm未満であれば、煩雑な印象を抑制し、配光特性を均一にするという効果が期待できる。
【0079】
LED照明装置A3の具体的な用途としては、蛍光ランプを用いた照明装置が取り付けられていた箇所に、この照明装置の代替として用いられることが想定される。この場合、蛍光ランプを用いた照明装置を取り外すと、天井にこの照明装置の取り付け跡が傷や変色部分として残ってしまうことが多い。本実施形態のLED照明装置A3は、比ht/Wtが1/3と比較的小さい。これは、換言すると、全高htが低いことに対し、全幅Wtが比較的広いことを意味する。このような構成により、それまで取り付けられていた照明装置の取り付け跡を隠すことができるという利点がある。煩雑な印象を抑制し、均一な配光特性を実現できることに加えて、このような利点を発揮するには、比ht/Wtが、1/2未満であることが望ましい。
【0080】
比h1/h2が2.9であることにより、電源変換部5を配置するための適切なスペースを確保しつつ、配光特性を良好なものとすることが可能である。比h1/h2が2以下であると、電源変換部5を配置するためのスペースが不足してしまう。一方、比h1/h2が4以上であると、配光特性が不均一となってしまいやすい。また、比h1/h2が2以下の場合に電源変換部5の配置スペースを確保しようとしたり、4以上である場合に配光特性を良好なものにしようとしたりすると、結果として、LED照明装置A3の大型化を招来してしまう。
【0081】
比d1/h1が0.65であることは、比較的かさばる電源変換部5を備えるにも関わらず、LEDモジュール20の下面(LEDチップ22の発光面)までの高さが低く抑えられていることを意味する。この比d1/h1が1/2以下であると、結果的にLED照明装置A3の全高htが不当に高くなってしまう。
【0082】
マウント1の高さh3が全高htの0.75倍であることにより、LED照明装置A3の相当部分がマウント1に覆われている印象を与える。さらに、本実施形態においては交差角α1が40度以下とされている。これらにより、LED照明装置A3は、非常に段差が小さく、段差が目立たないものとなっており、なめらかできれいであるという印象を与えることができる。
【0083】
カバー4が、楕円の一部に相当する形状とされた部分を有することにより、全高htおよび高さh2を縮小することができる。カバー4がLEDモジュール20よりも天井側の位置においてブラケット32に取り付けられていることは、カバー4の突出量を抑えるのに適しており、全高htおよび高さh2を縮小するのに好ましい。また、凹部321aに基板31がはめ込まれていることにより、高さh1を縮小することができる。
【0084】
LEDモジュール20の天井側において電源変換部5をブラケット32に収容する構成とすることにより、LEDユニット2を細長状のコンパクトな断面形状とすることが可能である。これは、LEDユニット2を支持するマウント1の形状を比較的自由に決定できるという利点がある。
【0085】
図20は、本発明の第4実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態
のLED照明装置A4は、本発明で言う調整部材を備える点が、上述した実施形態と異なっており、それ以外の構成は上述したLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。
【0086】
マウント1は、LEDユニット2を保持する支持体であり、本体10および複数のホルダ11を備えている。本体10は、ベースプレート(第1の部材)110,ウイング部(第2の部材)120に加えて、
図21に示すようにネジ131、ネジ132、および、ワッシャ141を備えている。ネジ131は、ベースプレート110とウイング部120とを連結しており、本発明でいう連結手段の一例である。ネジ132は、ベースプレート110を壁面Wに取り付けるのに用いられるものであり、本発明でいう取り付け手段の一例である。壁面Wは、たとえば天井面であり、全体としてz方向に垂直となるように形成されている。ワッシャ141は、ベースプレート110を壁面Wに取り付ける際に必要に応じて設置されるものであり、本発明でいう調整部材の一例である。
【0087】
ベースプレート110は、x方向を長手方向とし、y方向を幅方向とする細長の板状に形成されており、取り付け面110a、複数の膨出部111および複数の(天井取り付け用)ネジ穴112を備えている。ベースプレート110のy方向における両端縁は、剛性を確保するために、z方向下方に向けて折り曲げられている。取り付け面110aは、z方向に垂直な平坦な面であり、z方向上側に設けられている。複数の膨出部111は、z方向下方に突出するように形成された部分であり、x方向に沿って互いに離間するように配列されている。各膨出部111にはz方向に貫通する(ウイング連結用)ネジ穴111aが形成されている。ネジ穴111aの内部には、ネジ(連結手段)131に対応する雌ネジが形成されている。ベースプレート110がx方向に長尺であることを考慮し、膨出部111は、ベースプレート110のx方向における両端付近および中央付近にそれぞれ配置される。
【0088】
ネジ穴112は、ベースプレート110のx方向両端付近にそれぞれ形成されている。これらのネジ穴112は、ベースプレート110をz方向に貫通しており、ネジ132のヘッド以外の部分を挿通させるように形成されている。なお、本実施形態では、各ネジ穴112は、x方向両端付近の2つのネジ穴111aよりもx方向において中央寄りの位置に形成されているが、ネジ穴112およびネジ穴111aの位置関係は逆であっても構わない。
【0089】
図23および
図24には、壁面Wに取り付けられたベースプレート110を示してい
る。壁面Wは、図中左方がz方向に大きく凹んだ形状となっている。
図23に示すように、ベースプレート110の左端付近に取り付けられたネジ132には、ワッシャ141が取り付けられている。
図24によく示されているように、ワッシャ141は、取り付け面110aと壁面Wとの間に挟まれている。
【0090】
図22には、比較のために、ワッシャ141を用いずに、ベースプレート110を壁
面Wに取り付けた場合の様子を示している。
図22によると、ベースプレート110のx方向における左端付近が壁面Wの左方の凹みに嵌り、ベースプレート110が傾斜した状態となっている。
【0091】
なお、
図22および
図23では、図中の左端に、x方向に隣接して設置される別のLED照明装置A4のベースプレート110’の右端部分を表示している。ベースプレート110’は、傾斜することなく壁面Wに取り付けられている。
【0092】
ウイング部120の底板部121には、z方向に貫通する複数のネジ通し穴121aが形成されている。各ネジ通し穴121aは、z方向視において、ベースプレート110の各ネジ穴111aと重なる位置に形成されている。膨出部111と底板部121とを当接させ、各ネジ通し穴121aおよび各ネジ穴111aに各ネジ131をねじ込むことにより、ベースプレート110とウイング部120とは連結される。
【0093】
次に、LED照明装置A4を壁面Wに取り付ける工程について説明する。
【0094】
LED照明装置A4を壁面Wに取り付ける際には、予め、ベースプレート110、ウイング部120、および、LEDユニット2を分離しておく。そして、まず、ベースプレート110を壁面Wに取り付ける工程を行う。次に、ウイング部120をベースプレート110に連結する工程を行う。その後に、ウイング部120の凹部10aにLEDユニット2を取り付ける工程を行う。
【0095】
ベースプレート110を壁面Wに取り付ける工程では、まず、ワッシャ141を取り付け面110aと壁面Wとの間に挟まずにベースプレート110を壁面Wに押し当て、傾斜した状態になるかどうかを検査する。この検査は、たとえば、目視でベースプレート110’と比較することにより行うことができる。
【0096】
上記の検査において、ベースプレート110が傾斜していないと判断した場合には、ワッシャ141を挟まずに、2つのネジ132を用いてベースプレート110を壁面Wに固定する。一方、上記の検査において、ベースプレート110が傾斜していると判断した場合には、取り付け面110aと壁面Wとの間にワッシャ141を挟み、再度上述の検査を行う。ワッシャ141は、x方向左端付近のネジ穴112に重なるように設置される。なお、
図23の壁面Wとは逆にx方向右側が凹んでいる場合には、x方向右端付近のネジ穴112に重なるようにワッシャ141は設置される。このようなワッシャ141を挟む作業と検査とを繰り返すことにより、ベースプレート110の傾斜を修正することが出来る。その後に、ネジ132を用いてベースプレート110を壁面Wに固定する。
【0097】
ベースプレート110にウイング部120を連結する工程は、ネジ131をネジ通し穴121aに通してからネジ穴111aにねじ込むことにより行われる。
【0098】
凹部10aにLEDユニット2を取り付ける工程は、ホルダ11の1対の係止片11aの間にLEDユニット2を押し込むことで行われる。このようにすると、可撓部11bが若干撓むことにより、1対の係止片11aが互いにいったん離間する。その後、
図20に示すように、係止片11aが支持部材3の係止溝323と係合することにより、LEDユニット2は凹部10a内でy,z方向に移動不可能に固定される。
【0099】
次に、LED照明装置A4の作用について説明する。
【0100】
本実施形態によると、上述したよう壁面Wにベースプレート110を取り付ける際に、ワッシャ141を用いて、ベースプレート110のz方向における位置を調整することが可能である。このため、
図23に示すように、凹みがある壁面Wに対してもベースプレート110を傾斜しないように取り付けることが可能である。さらに、ワッシャ141の数を調整することにより、凹みが大きい場合や小さい場合にも対応可能である。
【0101】
本実施形態によると、ベースプレート110とウイング部120とは、x方向の両端付近および中央付近の少なくとも3箇所において、ネジ131により連結されており、連結後に相互に移動することがない。さらに、LEDユニット2は、y,z方向に移動不可能なように凹部10aに固定される。このため、ベースプレート110が壁面Wに傾斜しないように取り付けられていれば、その下に取り付けられるウイング部120およびLEDユニット2も傾斜することなく水平に保たれる。したがって、本実施形態のLED照明装置A4は、天井に凹みがある場合でも、見栄えよく設置可能である。また、複数個のLED照明装置A4を並べて設置する場合にも、一部のLED照明装置A4が傾斜する事態を防ぐことができ、美観を保つことができる。
【0102】
LED照明装置A4では、
図25に示すように、ワッシャ141の代わりに、調整部材としてバネ142を用いることができる。バネ142は、z方向に伸縮可能であり、本発明でいう弾性部材の一例である。このバネ142は、z方向における上端が壁面Wの凹んだ部分に接し、かつ、z方向における下端が取り付け面110aに接するように配置されている。バネ142は、自然状態よりも縮んだ状態で壁面Wと取り付け面110aとの間に挟まれ、両者を適度に引き離すように機能する。このようなバネ142は、たとえば、ワッシャ141を多数つける必要がある程度に壁面Wが凹んでいる場合に利用するのが好ましい。
【0103】
なお、
図25では、バネ142の脱落を防ぐうえでより好ましいため、バネ142がネジ132を囲むように配置されているが、他の位置に設置しても構わない。バネ142は壁面Wと取り付け面110aとの間で突っ張るため、ネジ132に引っ掛けていなくても、壁面Wと取り付け面110aとの間から脱落しにくくなっている。このため、バネ142は、比較的自由に設置可能であり、壁面Wの凹凸が複雑な場合の調整作業において有効である。
【0104】
図26~
図28では、LED照明装置A4で利用可能な別の調整部材について説明する。
図26および
図28には、x方向左側が膨らむような形状の壁面W’にベースプレート110を取り付ける様子を示している。
図26~
図28に示すベースプレート110は、調整部材として、積層体143を備えている。
【0105】
図26および
図27に示すように、積層体143は、上から順に剥すことが可能なように取り付け面110aに積層された複数のシール144によって構成されている。シール144は、本発明でいう膜状部材の一例である。積層体143は、たとえば、x方向における両端付近および中央付近に設置されている。
【0106】
図26には、シール144を全く剥がしていない状態でベースプレート110を壁面W’に押し当てた状態を示している。
【0107】
図28には、調整作業を行った後に壁面W’に取り付けられたベースプレート110を示している。積層体143における調整作業は、ワッシャ141を加える替わりにシール144を剥がすことによって行われる。
図28によると、ベースプレート110のx方向左端付近にあった積層体143のシール144は全て剥がされており、中央付近にあった積層体143のシール144は一部剥がされている。
【0108】
上記の実施形態では、ベースプレート110と壁面W,W’との間にワッシャ141、バネ142、および積層体143のいずれかを設置しているが、ベースプレート110とウイング部120をとの間にワッシャ141、バネ142、および積層体143のいずれかを設置した場合でも本発明の効果を得ることができる。たとえば、
図29には、表面に凹凸があり、傾斜している壁面W’’に取り付けられたベースプレート110、および、間にワッシャ141を挟んでベースプレート110に連結されたウイング部120を示している。
図29では、ベースプレート110は、壁面W’’の傾斜に沿って図中右方ほど上にいくように傾斜したままで取り付けられている。しかし、x方向右端の膨出部111と底板部121との間にはワッシャ141が挟まれており、その結果、ウイング部120は傾斜することなくベースプレート110に連結されている。
【0109】
なお、
図29ではワッシャ141を用いているが、バネ142または積層体143を用いてもよい。積層体143を用いる場合、積層体143は膨出部111に設置される。
【0110】
図30~
図32は、本発明の第5実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A5は、マウント1の構成が上述した実施形態と異なっている。本実施形態においては、マウント1は、2つのベース金具150および2つのホルダ11からなる。なお、
図31においては、理解の便宜上、ネジ132を省略している。また、本実施形態におけるマウント1についての構成は、上述したLED照明装置A1,A3に対しても適用可能である。
【0111】
ホルダ11は、LED照明装置A1,A3,A4に用いられたものと同様である。ホルダ11の係止片11aは、LEDユニット2の係止溝323に係合している。係止溝323は、x方向に延びておりLEDユニット2のほぼ全長にわたって形成されている。このため、LEDユニット2は、ホルダ11に対してx方向にスライド可能となっている。
【0112】
各ベース金具150は、天井などの壁面Wに直接取り付けられるものであり、隆起部150aと2つの延出部150bとを有している。ベース金具150は、たとえば金属板に対して穴あけ加工および折り曲げ加工を施すことにより形成される。隆起部150aは、段差によって壁面Wから離間した部分であり、ホルダ11が取り付けられている。
【0113】
2つの延出部150bは、隆起部150aを挟んでy方向に延出している。各延出部150bには、ネジ穴112が形成されている。ネジ穴112は、ネジ132を挿通させるためのものであり、長孔状部112aおよび凹部112bを有している。本実施形態においては、長孔状部112aは、y方向を長軸方向としている。後述する本発明が意図する効果を奏するには、長孔状部112aの長軸方向は、z方向に対して直角であり、かつx方向と異なる方向であればよい。凹部112bは、長孔状部112aの中央からx方向に凹んだ部分である。
【0114】
本実施形態においては、各ベース金具150には、LEDユニット2を挟むようにして2つのネジ穴112が設けられている。また、
図31に示すように、2つのベース金具150およびホルダ11が、x方向に離間して配置されている。
【0115】
次に、LED照明装置A5の位置の微調整について、
図33~
図35を参照しつつ、以下に説明する。
【0116】
まず、
図33は、2つのベース金具150をネジ132によって固定した状態を示している。このとき、各ネジ132は、凹部112b内に位置している。この状態で、隣接するLED照明装置A5(図示略)とのy方向位置をチェックする。
【0117】
隣接するLED照明装置A5に対してy方向位置がずれていることが判明した場合、ネジ132を緩め、
図34に示すようにLED照明装置A5をx方向左方にずらす。これにより、各ネジ132は、凹部112b内から長孔状部112a内へと移動することとなる。この状態においては、LED照明装置A5は、長孔状部112aの長さからネジ132の直径を除いた分だけy方向に移動させることが可能である。
【0118】
次いで、
図35に示すように、LED照明装置A5をy方向にずらす。本図は、LED照明装置A5の位置が紙面上方にずれていたため、LED照明装置A5を紙面下方に移動させる動作を示している。LED照明装置A5のy方向位置が隣接するLED照明装置A5と一致したことを確認したら、ネジ132を締結する。以上より、LED照明装置A5の位置調整が完了する。
【0119】
次に、LED照明装置A5の作用について説明する。
【0120】
本実施形態によれば、LED照明装置A5を取り付けた後に、たとえば隣接するLED照明装置A5とのy方向のずれを容易に解消することができる。この調整作業を行うには、LEDユニット2を取り外す必要が無い。1つのベース金具150について、2つのネジ穴112がLEDユニット2を挟んでy方向に離間配置されていることにより、壁面Wに対してベース金具150、ひいてはLEDユニット2を安定して固定することができる。
【0121】
さらに、2つの別体とされたベース金具150が、x方向に離間配置されている。これにより、2つのベース金具150を、たとえばネジ穴112とネジ132の隙間分や、ホルダ11とLEDユニット2のガタ分程度の範囲内で、互いに別々に動かすことができる。これにより、たとえば一方のベース金具150を締結しているネジ132を緩めてこのベース金具150の位置を微調整する作業が、固定されたままの他方のベース金具150によって阻害されるおそれが少ない。これは、LED照明装置A5の位置調整作業を容易に行うのに好適である。
【0122】
LEDユニット2がホルダ11に対してx方向にスライド可能であることにより、LEDユニット2のx方向の位置調整は非常に容易に行うことができる。すなわち、ネジ穴112を利用したy方向の位置調整に加えて、上記スライドを利用したx方向の位置調整を行うことにより、たとえば互いに直列に配置された複数のLED照明装置A5のLEDユニット2どうしのx方向およびy方向の位置を適切に調整することができる。
【0123】
上述した位置調整に先立って、LED照明装置A5を壁面Wに取り付けるときには、ネジ132を凹部112b内に位置させる。これにより、取り付け作業において、ネジ132に対してベース金具150がy方向に不当にずれてしまうことを防止することができる。凹部112bと長孔状部112aとは繋がっているため、
図34に示した要領によってネジ132を長孔状部112a内に位置させることにより、y方向の位置調整作業を迅速に開始することができる。
【0124】
図36は、長孔状部112aと凹部112bを有するネジ穴112を適用した変形例を示している。本図に示されたベースプレート110は、
図20に示されたLED照明装置A4に用いられたベースプレートと同様の構成である。本変形例のベースプレート110には、3つのネジ穴112がx方向において互いに離間配置されている。このような変形例によっても、LED照明装置A5の位置調整を適切に行うことができる。
【0125】
図37~
図39は、本発明の第6実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A6は、主にホルダ11の形状および設置位置が上述したLED照明装置A3と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。なお、
図39では、簡略化のためにベースプレート110およびウイング部120を省略している。また、本実施形態におけるホルダ11についての構成は、上述したLED照明装置A1,A5に対しても適用可能である。
【0126】
LED照明装置A6におけるホルダ11は、
図38に示すように、1対の係止片11aそれぞれに切り欠き部11cが形成されており、それ以外の構成は
図9に示すホルダ11と同様となっている。各切り欠き部11cは、ネジ33のヘッド部と嵌合するように形成されている。ただし、切り欠き部11cのx方向における長さは、ネジ33のヘッド部の直径よりもわずかに大きくなるように形成されている。
【0127】
図4および
図6を参照して記述したように、ネジ33は、ブラケット32のベース部321とアウター部322とを結合させている。また、ネジ33が電力変換部5のケース1の切り欠き部51aに嵌まり込むことにより、電力変換部5をブラケット32に対して固定している。
【0128】
図39に示すように、ホルダ11の切り欠き部11cにネジ33のヘッド部が嵌まり込んでいる。本実施形態においては、1つのホルダ11に対して2つのネジ33が嵌合している。これにより、ホルダ11のx方向における中央部の位置は、LEDユニット2が適切に設置された場合のネジ33のx方向位置と一致している。
【0129】
また、ブラケット32には、複数のネジ33が取り付けられている。これらのネジ33は、2つずつが一組としてx方向において同じ位置にy方向両側に配置されており、複数組のネジ33がx方向に離間配置されている。これらのネジ33の配置に対応するように、LED照明装置A6には、複数のホルダ11が設けられている。
【0130】
次に、LED照明装置A6の作用について説明する。
【0131】
本実施形態によれば、ネジ33のヘッド部が1対の切り欠き部11cに嵌合することにより、LEDユニット2は、x方向に移動不可能なようにウイング部120に固定される。このため、たとえばLED照明装置A6を天井に取り付ける際などに支持体1が傾いた場合でも、LEDユニット2がx方向に沿って滑るおそれがない。従って、LED照明装置A6を天井に取り付ける際および取り付けた後に、LEDユニット2の脱落を防止することができる。
【0132】
なお、上記実施形態では、複数のネジ33と複数のホルダ11との個数および配置が互いに対応しているが、1つのホルダ11の一方の切り欠き部11cが1つのネジ33と嵌合していれば本発明の効果を得ることが可能である。この場合、x方向においてネジ33と重ならない位置に設置されるホルダ11は
図9に示すホルダ11を用いても構わない。
【0133】
図40には、LED照明装置A6の変形例を示している。なお、
図40では、簡略化のためにベースプレート110およびウイング部120を省略している。
図40に示すLED照明装置A6では、x方向において1つのホルダ11を左右から挟むように2つネジ33が配置されている。ホルダ11は
図9に示すものと同様となっている。
【0134】
このようなLED照明装置A6においても、2つのネジ33によってホルダ11が挟まれているため、LEDユニット2のx方向における移動が不可能となっている。このため、このようなLED照明装置A6も、天井に取り付ける際および取り付けた後に、LEDユニット2の脱落を防止できる。
【0135】
図41には、LED照明装置A6の別の変形例を示している。なお、
図41では、簡略化のためにベースプレート110およびウイング部120を省略している。
図41に示すLED照明装置A6では、1対のホルダ11が、LEDユニット2のx方向における両端付近をそれぞれ支持している。本実施形態におけるホルダ11は
図9に示すものと同様である。
【0136】
図41によると、x方向における左方のホルダ11の左端に隣接するようにネジ33が設けられている。さらに、x方向における右方のホルダ11の右端に隣接するようにネジ33が設けられている。
【0137】
このようなLED照明装置A6においても、1対のホルダ11がx方向の左右に配された2つのネジ33によってx方向において挟まれており、LEDユニット2がx方向に移動しないようになっている。このため、LED照明装置A6を天井に取り付ける際および取り付けた後に、LEDユニット2が脱落しにくくなっている。
【0138】
図42および
図43は、本発明の第7実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A7は、主にマウント1の構成、特にLEDユニット2を固定するための構造が上述したLED照明装置A3と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるLEDユニット2を固定するための構成は、上述したLED照明装置A1,A5に対しても適用可能である。
【0139】
本実施形態においては、凹部10aのy方向における一方側に弾性部材であるホルダ13が配置されており、他方側には規制部材125が形成されている。規制部材125は、壁部122からy方向に突出する板状であり、壁部122に対して直角である。この規制部材125は、たとえばウイング部120のx方向における略全長に渡って設置される。
【0140】
ホルダ13は、たとえば金属製のプレートに対して折り曲げ加工を施すことによって形成されており、係止片13a、可撓部13b、および、固定部13cを有している。
図43に示すように、係止片13aは、z方向において底板部121から遠ざかるほど、y方向においてLEDユニット2から遠ざかるように傾斜している。可撓部13bは、z方向において底板部121から遠ざかるほど、y方向においてLEDユニット2に近づくように傾斜している。可撓部13bは、一方の端で係止片13aを支え、他方の端が固定部13cに繋がる格好となっており、弾性的に湾曲変形可能に形成されている。固定部13cは、底板部121に重なるように設けられた板状部材であり、ネジ131を介してウイング部120に固定されている。なお、このホルダ13は、x方向に沿って複数並ぶように設置される。
【0141】
LEDユニット2のアウター部322には、y方向に突出する凸部323Aが形成されている。凸部323Aには、(固定用)係止溝323が形成されている。y方向の右方側のアウター部322と左方側のアウター部322とは、同じ部品を逆向きに配置したものであり、左右で線対称となっている。
図43に示すように、図中右側の凸部323Aは、規制部材125と係合している。さらに、図中左側の凸部323Aに設けられた係止溝323に係止片13aが係合している。
【0142】
LEDユニット2をウイング部120に固定させる際には、まず、
図44に示すように、凹部10aにLEDユニット2を嵌め込む。このとき、支持部材3がホルダ13の係止片13aをy方向外方に押しやろうとする。この力によって、可撓部13bが弾性変形する。LEDユニット2を凹部10aの奥方に押し込むと、
図45に示す状態となる。このとき、ホルダ13の係止片13aは、係止溝323に嵌まり込む。その後、ホルダ13が元の形状に戻ろうと変形すると、LEDユニット2は、規制部材125に接触するまでy方向右方に移動する。この際、凸部323Aが規制部材125に係止される。
【0143】
図46は、LEDユニット2をウイング部120から取りはずす様子を示している。本図によく表れているように、まず、断面コの字状の取り外し冶具Dを用意する。そして、取り外し冶具Dの左側縁をホルダ13の係止片13aに押し付ける。すると、可撓部13bが弾性変形し、係止片13aが図中左方に退避する。この結果、係止片13aと係止溝323との係合状態が解除される。さらに、LEDユニット2をy方向左方に移動させることにより、規制部材125と凸部323Aとの係合状態も解除される。このように、LED照明装置A7は、ウイング部120からLEDユニット2を容易に取り外すことができる。
【0144】
次に、LED照明装置A7の作用について説明する。
【0145】
本実施形態によれば、凹部10a内において、LEDユニット2は、ホルダ13の弾性力により規制部材125に対して常に押し付けられている。このため、LEDユニット2のy方向位置は、規制部材125によって決定される。したがって、LEDユニット2のy方向位置を正確に設定することができる。さらに、本実施形態によると、凸部323Aが規制部材125に係止されるため、凹部10a内におけるLEDユニット2のz方向の位置も、規制部材125によって決定される。以上により、たとえば天井に多数のLED照明装置A7を設ける場合、LEDユニット2どうしのy方向位置およびz方向位置がばらけることを防止可能であり、その見栄えを改善することができる。
【0146】
図47は、本発明の第8実施形態に基づくLED照明装置を示している。
図47に示すLED照明装置A8は、主にベースプレート110の構造が上述したLED照明装置A3と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるベースプレート110についての構成は、上述したLED照明装置A1,A5に対しても適用可能である。
【0147】
本実施形態においては、ベースプレート110は、x方向に延びる細長状の長板部113、長板部113のy方向両端からz方向下方に延びる板状部材114,115、および、2つの板状部材114bを備えている。
図48によく示されているように、ベースプレート110には、x方向に離間する2つの切り欠き部114aが形成されている。各切り欠き部114aは、x方向に所定長を有し、板状部材114のz方向全長に及び、かつ、長板部113をy方向に所定長を削るように形成されている。1対の板状部材114bは、各切り欠き部114aのy方向端部からz方向下方に向けて突出しており、x方向視において互いに重なるように形成されている。
【0148】
長板部113の端部、板状部材114、および、1対の板状部材114bは、
図49に示すように、x方向視(yz平面)において空洞部分116aを囲む1対の遮光部116を形成している。ベースプレート110には、互いにx方向において離間しており、特にベースプレート110の両端よりに配置された2つの空洞部分116aおよび2つの遮光部116が設けられている。
【0149】
図48においては、既に天井に設置された図中右寄りのベースプレート110’に合わせて、図中左寄りのベースプレート110を設置する様子を示している。ベースプレート110’は、その長手方向がx方向に沿うように適正に配置されている。ベースプレート110を天井に設置する際には、x方向に沿って進行するレーザ光Lxを用いてベースプレート110のy方向における位置の検査を行う。レーザ光Lxは、y方向において、ベースプレート110’の各板状部材114bと板状部材114との間を通るように設定される。
【0150】
ベースプレート110のy方向における位置が、ベースプレート110’のy方向における位置と一致する適正な位置にある場合、レーザ光Lxは、ベースプレート110の各板状部材114bと板状部材114との間、すなわち空洞部分116aを通過する。逆に、レーザ光Lxが、ベースプレート110の一方または双方の板状部材114bと板状部材114との間を通過しなかった場合、レーザ光Lxは、遮光部116によって遮られる。これにより、ベースプレート110のy方向における位置が適正な位置からずれていると判断可能である。
【0151】
次に、LED照明装置A8の作用について以下に説明する。
【0152】
このような実施形態によれば、レーザ光Lxが双方の空洞部分116aを通過するようにベースプレート110のy方向位置を調整することにより、ベースプレート110のy方向における位置を適正なものとすることができる。このような調整は、たとえば、ベースプレート110をy方向に動かし、レーザ光Lxが双方の板状部材114bと板状部材114との間を通過するかを目視によって確認することによって行われる。このような調整によると、適正な位置となる前後でレーザ光Lxが遮光部116によって遮断されるため、ベースプレート110の適正な位置を比較的容易に見つけることができる。このため、LED照明装置A8を天井に複数設置する場合、ベースプレート110のy方向における位置を比較的容易に揃えることができる。したがって、ベースプレート110の下に取り付けられるウイング部120およびLEDユニット2の位置も揃った状態となり、天井に取り付けられる複数のLED照明装置A8の見栄えがよくなる。
【0153】
図50~
図52には、それぞれ、遮光部116の変形例を示している。
【0154】
図50に示すベースプレート110には、板状部材114bの下端にy方向左方に突出する板状部材114cが設けられている。長板部113の図中左端部、板状部材114、板状部材114b、および、板状部材114cは、x方向視(yz平面)において空洞部分116aを囲む遮光部116を形成している。
【0155】
このような変形例によると、上記のy方向における位置調整に加えて、z方向における位置調整を同様の手法により行うことが可能である。
【0156】
図51に示すベースプレート110には、長板部113から下方に突出し、x方向視において空洞部分116aを囲む略環状となるように形成された遮光部116が設けられている。このような遮光部116も、
図49に示す遮光部116と同様の効果を有している。
【0157】
図52に示すベースプレート110には、空洞部分116aに相当する孔部116bを有する遮光部116が設けられている。遮光部116は、ベースプレート110のx方向における一端に設けられている。これとは別に、もう1つの遮光部116が、x方向の他端に設けられている(図示略)。これらの遮光部116は、互いのy方向位置が一致している。遮光部116は、たとえば長板部113からx方向に突出する板片を折り曲げることにより比較的容易に形成される。
【0158】
図52に示す遮光部116は、ベースプレート110のx方向における両端に設けられているため、
図50および
図51に示した遮光部116よりもさらに正確にベースプレート110のy,z方向における位置の調整を行うことができる。また、比較的容易に形成することができる。
【0159】
図53は、本発明の第9実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A9は、主にカバー4の構造が上述したLED照明装置A7と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A7と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態および変形例におけるカバー4についての構成は、上述したLED照明装置A1,A3,A5に対しても適用可能である。
【0160】
図54には、LED照明装置A9のカバー4の拡大断面図を示している。本図に示すカバー4は、中央部43がその周囲よりも厚くなるように形成されているが、その他の構成はLED照明装置A1~A8におけるカバー4と同様となっている。LED照明装置A1におけるカバー4の説明にあるように、カバー4は、LEDモジュール20からの光を拡散しつつ透過するたとえば乳白色の樹脂からなる拡散カバーである。中央部43は、LEDチップ22のz方向真下を中心とし、y方向に一定幅を有する領域である。中央部43のy方向における幅は、LEDモジュール20のy方向における幅よりも長くなるように形成されている。中央部43は、本発明で言う強拡散部の一例に相当する。
【0161】
このようなカバー4では、厚く形成された部分ほど光をより拡散し、光透過率が低下する。このため、中央部43における光透過率はその他の領域よりも小さな値となっている。たとえば、中央部43における光透過率は75%程度であり、その他の領域における光透過率は85%程度である。
【0162】
カバー4は、中央部43においてLEDモジュール20との距離が最も小さく、中央部43からy方向に離間するほどLEDモジュール20との距離が大きくなるように形成されている。このため、中央部43に到達するLEDモジュール20からの光の強さは、他の領域に到達するLEDモジュール20からの光の強さよりも大きくなる。
【0163】
LED照明装置A9によれば、比較的強い光が到達する中央部43において光透過率を小さくすることにより、中央部43から出射される光とその他の領域から出射される光とが、同程度の強さとなる。このため、LED照明装置A9の点灯時に、カバー4から出射される光のムラを抑えることが可能となっており、個々のLEDモジュール20が点々と配置されている様が視認されることを防止することができる。したがって、LED照明装置A9の点灯時における見栄えをよりよくすることができる。
【0164】
図55には、カバー4の変形例を示している。
図55に示すカバー4では、中央部43が平板状に形成されている。このようなカバー4を用いても、カバー4から出射される光のムラを抑えることが可能となっている。
【0165】
図56には、カバー4の他の変形例を示している。
図56に示すカバー4は、y方向において端部から中央に向かうほど徐々に厚みが増すように形成されている。このようなカバー4は、LEDモジュール20との距離が近い部分ほど厚くなっている。これにより、LED照明装置A9の点灯時に、カバー4から出射される光のムラをより抑えることが可能となっている。従って、LED照明装置A9の点灯時における見栄えをよりよくすることができる。
【0166】
図57には、カバー4のさらに他の変形例を示している。
図57に示すカバー4は、厚みが一定であり、中央部43が、その他の領域よりも光透過率が低い乳白色樹脂で形成されている。カバー4の中央部43以外の領域における光透過率は85%程度であり、中央部43における光透過率は75%程度となっている。このようなカバー4を用いても、
図54~
図56に示したカバー4と同様に、カバー4から出射される光のムラを抑えることが可能である。
【0167】
図58には、カバー4のさらに他の変形例を示している。
図58に示すカバー4は、厚みが一定であり、中央部43に重なるように拡散部材44が設けられている。カバー4の拡散部材44が設けられていない部分での光透過率は85%程度である。拡散部材44は、たとえばカバー4と同じ乳白色樹脂からなり、拡散部材44が重ねられた中央部43での光透過率が75%程度となるように形成されている。このような拡散部材44を備えたカバー4を用いても、カバー4から出射される光のムラを抑えることが可能である。さらに、カバー4とは別に拡散部材44を用意する場合、カバー4自体の製造が容易となる利点がある。
【0168】
図59および
図60は、本発明の第10実施形態に基づくLED照明装置を示している。
図59に示すように、本実施形態のLED照明装置A10は、水平な壁面Wに取り付けられるベースプレート110、ベースプレート110に取り付けられるウイング部120、および、ウイング部120に取り付けられるLEDユニット2によって構成されている。LED照明装置A10は、主にベースプレート110の構造が上述したLED照明装置A7と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A7と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるベースプレート110についての構成は、上述したLED照明装置A1,A3,A5に対しても適用可能である。
図61および
図62には、x方向に沿って並ぶ2つのLED照明装置A10のベースプレート110を壁面Wに取り付ける際の様子を示している。なお、壁面Wは、たとえば天井面である。
【0169】
本実施形態のベースプレート110は、x方向における両端に形成された指標部110b,110cと、x方向に沿って配列された複数のネジ穴112cとを備えている。指標部110b,110cおよび複数のネジ穴112cは、いずれもベースプレート110のy方向における中央を通る中央線Cyに沿うように形成されている。指標部110b,110cは、x方向に沿ってベースプレート110の端部から遠ざかるにつれてy方向における長さが短くなる楔形に形成された切り欠きである。指標部110b,110cは、中央線Cyに対して線対称な形状であり、楔形の先端がベースプレート110のy方向における中央に位置している。
【0170】
ネジ穴112cは、ネジ132を通すために設けられており、z方向視において中央線Cyを挟んで線対称な形状となっている。さらに、
図62によく示されているように、ネジ穴112cは、指標部112dと一体的に形成されている。指標部112dは、中央線Cyに対して線対称な形状であり、指標部110b,110cと同様に楔形とされている。
【0171】
以下、2つのLED照明装置A10のベースプレート110の壁面Wへの取り付け工程について説明を行う。なお、2つのベースプレート110は順次壁面Wに取り付けても、同時に取り付けても構わない。
【0172】
まず、壁面Wに、x方向に沿って延びる直線指標Lwを形成する工程を行う。直線指標Lwは、たとえば油性または水性ペンなどで壁面Wに直線を描画することにより形成可能である。
【0173】
次に、
図61に示すように、ネジ132を用いてベースプレート110を壁面Wに取り付ける工程を行う。この工程では、まず、
図62に示すように、指標部110b,110cおよび112dから直線指標Lwが見えるようにベースプレート110を壁面Wに押し当てる。次に、指標部110b,110cおよび112dの角部分が直線指標Lwと重なるように、ベースプレート110のy方向における位置を調整する。その後に、
図61に示すように、ネジ132をネジ穴112cに通して壁面Wにねじ込むことにより、ベースプレート110は壁面Wに取り付けられる。
【0174】
このようなLED照明装置A10は、上述したように指標部110b,110cおよび112dと直線指標Lwとの位置を合わせることにより、中央線Cyが直線指標Lwと一致するようにベースプレート110の配置を調整可能である。このため、
図61および
図62に示すように複数のベースプレート110を取り付ける際に、各ベースプレート110の向きを揃えることができる。したがって、複数のLED照明装置A10を壁面Wに設置した際に、複数のLED照明装置A10の向きが揃った状態となり、より見栄えがよくなる。
【0175】
図63には指標部110cの別の実施例を示している。なお、指標部110cに限らず、指標部110b,112dにおいても同様の形状を取り得る。
【0176】
図63に示す指標部110cは、z方向において取り付け面110aから遠ざかるにつれて、z方向視の形状がより大きな楔形となるように形成されている。このような指標部110cの形状は、LED照明装置A10を天井に取り付ける際に、作業者が斜め下方からでも指標部110cと直線指標Lwとの重なりを確認しやすいように配慮したものである。
【0177】
図64~
図66では指標部110b,110cのさらに別の実施例を示している。
図64に示す指標部110b,110cはベースプレート110の両端からx方向に突出する凸部として形成されている。
図65に示す指標部110b,110cはベースプレート110の両端に描画されたものであり、直線状の形状をしている。
図66に示す指標部110b,110cはベースプレート110の両端に描画されたものであり、三角形の形状をしている。
【0178】
図67は、本発明の第11実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A11は、主にLEDユニット2の構成が上述したLED照明装置A7と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A7と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるLEDユニット2についての構成は、上述したLED照明装置A1,A3,A5に対しても適用可能である。
図68にはLED照明装置A11のLEDユニット2の要部斜視図を示しており、
図69には
図68に示された要部断面をより詳細に示す断面図である。
図68および
図69に示すLEDユニット2は、
図4に示すLEDユニット2の構成に加えて、照度確認用LEDチップ20a、報知用LEDチップ20b、および、検知手段54を備えている。
図68では、電子部品53を省略している。さらに
図70には、電源基板52および基板31に設置される配線の一例を簡略化したブロック図で示している。
図70によると、電源基板52は、既に挙げた照度確認用LEDチップ20aおよび検知手段54に加え、交流電源Eからの交流電圧を直流電圧に変換するトランスT、スイッチS1,S2、電圧検知手段55、抵抗器56a,56b、および、調整用抵抗57を備えている。なお、トランスT、スイッチS1,S2、電圧検知手段55、抵抗器56a,56b、および、調整用抵抗57は、
図69の電子部品53に含まれている。
図68および
図69に示すLEDユニット2のそれ以外の構成は
図4に示すLEDユニット2と同様であり、適宜説明を省略する。
【0179】
図69に示すように、照度確認用LEDチップ20aは、電源基板52のz方向におけるLEDモジュール20の主出射方向反対側に搭載されている。好ましくは、照度確認用LEDチップ20aは、電源基板52のx方向における中央に設置される。照度確認用LEDチップ20aは、LEDチップ22と同じ型のものであり、
図70に示すように複数のLEDチップ22の各列と並列に設置されている。
【0180】
検知手段54は、たとえば受光した光に応じて電圧を生じるフォトダイオードまたはフォトトランジスタなどの光電変換素子からなる。この検知手段54は、電源基板52のz方向におけるLEDモジュール20の主出射方向反対側に搭載されており、照度確認用LEDチップ20aに対してx方向において同位置に、y方向には離間するように配置されている。検知手段54は、照度確認用LEDチップ20aからの光を受光し、その照度に応じた電圧を電圧検知手段55へ出力する。
【0181】
図69に示すように、z方向上方に底部を有する断面コの字状のケース51は、z方向下方に底部を有する断面コの字状のブラケット32が形成する収容空間32aに、嵌め込まれている。このため、yz平面においてケース51の内部は外部から遮断された状態となっている。
【0182】
報知用LEDチップ20bは、基板31に搭載されており、たとえば赤色光を出射する。報知用LEDチップ20bの位置は、基板31上のどこであっても構わない。報知用LEDチップ20bは、スイッチS1,S2がONのときに、電源基板52から電力の供給を受けて点灯する。また、報知用LEDチップ20bに大きな電圧がかからないように、報知用LEDチップ20bと直列に抵抗器56bが設置されている。この抵抗器56bは、たとえば、LEDチップ22を11個直列に接続したものと同じ抵抗を有するように形成されている。
【0183】
スイッチS1は、複数のLEDモジュール20のON/OFFを切り替えるためのスイッチであり、外部からON/OFFの切り替え可能なものである。
図70によると、スイッチS1をONとすると、照度確認用LEDチップ20aも同時に点灯する。
【0184】
抵抗器56aは、照度確認用LEDチップ20aと直列に設置されている。LED照明装置A1において説明したように、LEDチップ22は、互いに直列に接続された12個が1組とされている。抵抗器56aは、照度確認用LEDチップ20aにかかる電圧を1つのLEDチップ22にかかる電圧と同程度にするために設けられており、たとえばLEDチップ22を11個直列に接続したものと同じ抵抗を有するように形成されている。なお、この抵抗器56aとして発熱抵抗を用いる場合、駆動時の発熱が照度確認用LEDチップ20aに影響を与えにくいように、照度確認用LEDチップ20aから物理的に離れた位置に設置するのが望ましい。
【0185】
調整用抵抗57は、照度確認用LEDチップ20aおよび抵抗器56aと直列に設置されている。この調整用抵抗57は、照度確認用LEDチップ20aにかかる電圧をさらに調整するために設けられている。照度確認用LEDチップ20aを保持する電源基板52および基板31はいずれもガラスエポキシ樹脂で形成されているが、基板31は、アルミ製のベース部321に保持されており、電源基板52よりも放熱機能において優れている。このため、照度確認用LEDチップ20aに各LEDチップ22と同じ電圧をかけた場合であっても、放熱性の違いにより、照度確認用LEDチップ20aの方が、各LEDチップ22よりも高温となってしまう。これにより、両者の特性が変化する度合いに差が生じる。したがって、照度確認用LEDチップ20aの変化速度をLEDチップ22の変化速度と同程度とするには、照度確認用LEDチップ20aにかかる電圧を下げる調整が必要となる。以上の点を考慮して、調整用抵抗57の抵抗値は、照度確認用LEDチップ20aの変化速度がLEDチップ22の変化速度と同程度となるように調整されている。
【0186】
電圧検知手段55は、検知手段54から出力されてくる電圧が予め定められた電圧値を下回ると、スイッチS2をONにするように機能する。スイッチS1がONであり、かつスイッチS2がONとなると、報知用LEDチップ20bに電力が供給される。上記の予め定められた電圧値は、たとえば、使用開始直後の照度確認用LEDチップ20aの照度に応じて検知手段54が出力する電圧値のα%の値に定められる(α<100)。
【0187】
このようなLED照明装置A11では、上述したように、ケース51の内部は外部から遮断された状態となっている。このため、検知手段54は、外部からの光およびLEDモジュール20からの光の影響を受けない。したがって、検知手段54は照度確認用LEDチップ20aからの光のみを検知し、より正確に、照度確認用LEDチップ20aの照度に応じた電圧を電圧検知手段55に出力可能となっている。
【0188】
LEDチップ22の変化と同程度の速度で、照度確認用LEDチップ20aも変化する。照度確認用LEDチップ20aの変化が進行すると、徐々に検知手段54が受ける光量が低下し、電圧検知手段55が検知する電圧が低下する。そして、電圧検知手段55が検知する電圧が初期の電圧のα%以下になると、スイッチS2がONとなり、LED照明装置A11を点灯させた際に報知用LEDチップ20bが同時に点灯するようになる。
【0189】
このように、LEDユニット2の交換が必要な程度にLEDチップ22の特性が変化すると、報知用LEDチップ20bが点灯する。これにより、使用者はLEDユニット2の交換が必要になったことを容易に知ることができる。したがって、LED照明装置A11では、適切な時期にLEDユニット2を交換可能となっており、常時見栄えのよい照明を提供することができる。
【0190】
さらに、本実施形態では、LEDモジュール20が白色光を出射するのに対して、報知用LEDチップ20bは赤色光を出射する。このため、報知用LEDチップ20bが点灯した場合、赤色の光が見えて目立つため、使用者が交換の時期が来たことに気づきやすい。なお、報知用LEDチップ20bの色は赤色に限らず、他の色でも構わない。
【0191】
上記のLED照明装置A11では、調整用抵抗57を設けることで、照度確認用LEDチップ20aの変化速度をLEDチップ22の変化速度に合わせているが、調整用抵抗57を設置しない場合も実施可能である。この場合でも、照度確認用LEDチップ20aはLEDチップ22と同時に点灯するため、照度確認用LEDチップ20aの変化速度は、LEDチップ22の変化速度に比例する。このため、照度確認用LEDチップ20aの変化の度合いを検知手段54で知ることにより、LEDチップ22の変化の度合いを推測することが可能である。したがって、たとえばαの値を上述の値よりも引き下げる調整を行うことにより、交換が必要な程度にLEDチップ22が変化したときに報知用LEDチップ20bを点灯させることが可能である。
【0192】
また、LED照明装置A11では、抵抗器56aを設けることで照度確認用LEDチップ20aにかかる電圧を各LEDチップ22にかかる電圧に合わせているが、たとえば抵抗器56aを設けずに照度確認用LEDチップ20aを12個直列に接続しても構わない。
【0193】
図71は、本発明の第12実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A12は、主にLEDユニット2の構成が上述したLEDユニットA3と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるLEDユニット2の構成は、上述したLED照明装置A1,A5に対しても適用可能である。
図72には、x方向に沿って配列された複数のLEDユニット2の側面図を示している。
図72および
図73に示すLEDユニット2は、
図3に示すLEDユニット2におけるコネクタ34およびそれに連結された配線のかわりに、1対のコネクタ34a,34bおよび1対のコネクタ34a,34bと電源基板52とを繋ぐ電線群36を備えている。
図72および
図73に示すLEDユニット2のそれ以外の構成は、
図3に示すLEDユニット2と同様であり、適宜説明を省略する。
【0194】
電線群36は、x方向に沿って延びる主電線361と、連結線362とを備えている。主電線361は電源基板52に電力を供給する電力線361aと、たとえば電源基板52に点灯および消灯や明るさの調整を指示する信号を伝達する信号線361bと、からなる樹脂製のケーブルである。なお、主電線361は、電力を供給することのみに用いられるものであってもよい。
図73に示すように、主電線361は、ケース51の下端右隅に配置されている。主電線361のx方向における両端は、ケース51のx方向両端から外側に突出している。連結線362は、
図73において、その下端部が主電線361に接続されており、たとえば電力線361aおよび信号線361bのそれぞれから延出された電線を内蔵する樹脂製のケーブルである。連結線362の図中上端部はコネクタ34cを介して電源基板52に接続されている。
【0195】
コネクタ34aは、たとえば樹脂により、中央に凹部を有する直方体状に形成されている。コネクタ34aに設けられた凹部の内側には、それぞれ電力線361aおよび信号線361bに接続された電極が設けられている。コネクタ34aは、
図72によると、主電線361のx方向左端に連結されている。一方、コネクタ34bは、たとえば樹脂製であり、コネクタ34aの凹部に嵌合する凸部を有するように形成されており、主電線361のx方向右端に連結されている。コネクタ34bに設けられた凸部には、電力線361aおよび信号線361bに接続された電極が設けられている。さらに、
図72によると、コネクタ34aには、隣接するLEDユニット2の主電線361の右端に連結されたコネクタ34bが嵌合している。
【0196】
LEDユニット2をx方向に並べずに単体で用いる場合には、コネクタ34a,34bが、たとえば天井に内蔵された電力供給源に接続される。複数のLEDユニット2をx方向に並べて用いる場合には、x方向における両端に位置するLEDユニット2のコネクタ34a,34bのうち他のLEDユニット2との接続に用いられていない方が、それぞれ電力供給源に接続される。
【0197】
蛍光灯や従来のLED照明装置Xでは、予め天井等に設置された一般用蛍光灯照明器具に取り付けられて用いられるため、電線が外部に露出することはなかった。一方、LED照明装置A12では、LEDユニット2への電源供給を電線群36によって行っている。本実施形態とは異なり、電線群36が外部に露出していると、LED照明装置A12全体の外観を損なってしまう。本実施形態においては、電線群36をケース51およびベース部321に囲まれた空間内に収容している。このため、電線群36のうち、外部から見えるのはコネクタ34a,34bとの接続部分に限定されている。従って、LED照明装置A12では、電線群36の外部への露出が最小限に抑えられており、より見栄えのよい外観を得ることが可能となっている。
【0198】
さらに本実施形態によると、電線群36は、その大部分がLEDユニット2に収容されているため、LEDユニット2をマウント1に取り付けたり、または、マウント1からLEDユニット2を取り外したりする際に作業の妨げとなりにくくなっている。このため、LED照明装置A12では、LEDユニット2の交換を容易にかつ速やかに行うことが可能となっている。
【0199】
さらに、複数のLED照明装置A12をx方向に並べて設置する場合、
図72に示すようにコネクタ34aとコネクタ34bとを接合させることにより、新たな電線を設けることなく、隣り合うLEDユニット2同士を容易に電気的に接続させることができる。
【0200】
さらに本実施形態によると、主電線361は、ケース51内の電源基板52および電子部品53から比較的離れた位置に設置されている。このため、主電線361を流れる電流と電源基板52および電子部品53との干渉を抑えることができる。
【0201】
図74は、本発明の第13実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A13は、主に電線群36の配置及び保持手段が上述したLED照明装置A12と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A12と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるLEDユニット2の構成は、上述したLED照明装置A1,A3,A5に対しても適用可能である。
図75には、LED照明装置A13のLEDユニット2の断面図を示している。
図74および
図75に示すLEDユニット2は、ケース51に設けられた保持具51bによって電線群36を保持し、ベース部321の一部が変形しているが、それ以外の構成は
図71~
図73に示すLEDユニット2と同様であり、適宜説明を省略する。
【0202】
保持具51bは、ケース51の
図75中上部外側に形成されており、ケース51の上部との間に主電線361を挟んで固定する金具である。本実施形態では、複数の保持具51bが、x方向に沿って配列されている。本実施形態におけるベース部321は、そのz方向における上端部が、保持具51bの上端部よりもz方向上方となるように形成されている。連結線362は、ケース51の上部を貫通し、電源基板52の図中上側にコネクタ34cを介して接続されている。
【0203】
このようなLED照明装置A13においても、LED照明装置A12と同様に、電線群36は、外部から見えにくくなっており、より見栄えのよい外観を実現可能となっている。さらに、本実施形態では、主電線361がケース51の外側に配置されているため、主電線361を流れる電流と電源基板52および電子部品53との干渉を防ぐことができる。
【0204】
図76は、本発明の第14実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A14は、ブラケット32の構成および電線群36の配置が上述したLED照明装置A12と異なっているが、それ以外の構成はLED照明装置A12と同様であり、適宜説明を省略する。なお、本実施形態におけるブラケット32の構成は、上述したLED照明装置A1,A3,A5に対しても適用可能である。
図77には、LED照明装置A14のLEDユニット2の断面図を示している。
図76および
図77に示すLEDユニット2は、ベース部321とアウター部322が一体となっており、ブラケット32に設けられた凹部32bに主電線361が収容されている。それ以外の構成は
図71~
図73に示すLEDユニット2と同様であり、適宜説明を省略する。
【0205】
図77におけるブラケット32は、
図73におけるベース部321およびアウター部322が一体となった形状をしている。ただし、
図73に示すアウター部322の端縁はz方向視において基板31の側縁に重なるように形成されているが、
図77におけるブラケット32は、その部分を削った形状となっている。凹部32bは、ブラケット32の
図77中右側の側部に、y方向に凹むように形成されている。
図77における連結線362は、ケース51の
図77中右側部を貫通し、電源基板52の下側にコネクタ34cを介して接続されている。
【0206】
このようなLED照明装置A14においても、LED照明装置A12と同様に、電線群36は、外部から見えにくくなっており、より見栄えのよい外観を実現可能となっている。さらに、本実施形態では、主電線361がケース51の外側に配置されているため、主電線361を流れる電流と電源基板52および電子部品53との干渉を防ぐことができる。
【0207】
図78は、本発明の第15実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A15は、ホルダ11のかわりにホルダ14を備えているが、それ以外の構成はLED照明装置A3と同様であり、適宜説明を省略する。
図79には、ホルダ14の斜視図を示しており、
図80には、ホルダ14の正面図、側面図および平面図を示している。なお、本実施形態のホルダ14の構成は、上述したLED照明装置A1,A5に対しても適用可能である。
【0208】
ホルダ14は、ホルダ11と同様に、たとえば金属製のプレートに対して折り曲げ加工を施すことによって形成されており、1対の係止片14a、1対の可撓部14b、土台部14c、屈曲部14e、および、屈曲部14fを有している。屈曲部14e,14fは、上記の金属製のプレートが折り曲げられて形成された部分である。ホルダ14では、ホルダ11と異なり、折り曲げ加工を行う前に、金属製のプレートの一部を切り抜く加工を行う。この加工により、ホルダ14には、切り欠き14dが形成されている。この切り欠き14dにより、屈曲部14eが
図79におけるx方向に分割された状態となっている。切り欠き14dのx方向における長さは、屈曲部14eのx方向における長さが、屈曲部14fのx方向における長さと同じとなるように設定される。
【0209】
図79および
図80に示すように、土台部14cは、屈曲部14eを介して1対の可撓部14bを支持している。可撓部14bは、屈曲部14fを介して係止片14aを支える格好となっている。1対の可撓部14bは外力が与えられると、1対の係止片14aを互いに接近離間させる方向に弾性変形可能とされている。1対の係止片14aは、LEDユニット2に係合する部分であり、
図80(a)において図中上方に向かうほど互いに距離が小となるように傾いている。本実施形態においては、複数のホルダ14が凹部10a内に設けられている。各係止片14aには、突出部14gが設けられている。突出部14gは、係止片14aの傾斜方向において、土台部14cに向かって突出している。この突出部14gが、支持部材3の係止溝323に対して係止片14aが直接係止する部分となっている。
【0210】
図9に示したホルダ11では、ホルダ14における屈曲部14eに相当する部分がホルダ14における屈曲部14fに相当する部分と比較して長く、より剛性が高くなっている。このため、ホルダ11では、ホルダ14における屈曲部14eに相当する部分がホルダ14における屈曲部14fに相当する部分よりも曲がりにくくなっている。その結果、1対の可撓部11bに外力が加えられると、ホルダ14における屈曲部14fに相当する部分が比較的大きく変形することになり、この部分が塑性変形してしまうおそれがある。これが原因となって、ホルダ11に保持されたLEDユニット2の向きがずれることがあり、見栄えの悪化を招くことが懸念される。
【0211】
これに対して、ホルダ14では、切り欠き14dが設けられることにより、屈曲部14eのx方向における長さは、屈曲部14fのx方向における長さと同じになっている。このため、屈曲部14eと屈曲部14fとで変形しやすさに差がなく、1対の可撓部14bに外力が加えられた際には、屈曲部14eおよび屈曲部14fが均等に変形する。従って、ホルダ14では、屈曲部14eおよび屈曲部14fのいずれか一方のみが過大に塑性変形してしまうおそれが少ない。したがって、ホルダ14は、より長い間、安定的にLEDユニット2を保持することができ、LED照明装置A15はより好ましい外観をより長い間保つことが可能となっている。
【0212】
上述したホルダ14では、切り欠き14dが、可撓部14bと土台部14cの双方にわたって形成されているが、可撓部14bまたは土台部14cのいずれかにのみに形成されている場合も実施可能である。また、たとえばホルダ13のように、係止片14aおよび可撓部14bが1つしか設けられていない場合にも本発明は効果を発揮する。
【0213】
図81~
図85は、本発明の第16実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A16は、
図81および
図82に示すように、平面視L字状であり、x,y方向に対して45°傾斜する中央線Cxyを軸として線対称となるように形成されている。
【0214】
マウント1は、x方向に延びる第1の支持体10Aと、y方向に延びる第2の支持体10Bと、第1,2の支持体10A,10Bの適所に取り付けられた複数のホルダ11と、2個のキャップ126と、によって構成されている。
図86に第1の支持体10Aの平面図、側面図、および、底面図を示している。
【0215】
第1の支持体10Aは、ベースプレート110およびウイング部120によって構成されている。ベースプレート110は、x方向を長手方向とし、y方向を幅方向とする細長の板状に形成されており、複数のネジ穴112を備えている。ウイング部120は、底板部121、2つの壁部122、および、2つの弓状部123を有しており、不透明なたとえば樹脂あるいはアルミからなる。底板部121は、z方向視においてベースプレート110よりも広い細長の板状に形成されている。本実施形態では、底板部121は、ベースプレート110と一体となっている。2つの壁部122は、底板部121のy方向両端からz方向に起立している。底板部121および2つの壁部122は、LEDユニット2を収容するための凹部10aを構成している。2つの弓状部123は、2つの壁部122のz方向下端から延びており、凹部10aを挟んで配置されている。本実施形態における弓状部123は、たとえばLED照明装置A3における弓状部123と比較するとより平坦な形状となっている。さらに、
図86における上側の弓状部123は、下側の弓状部123よりも長くなるように形成されている。
図86によると、上下の弓状部123の左端の位置は揃っているが、右端の位置が異なっている。
図86中上側の弓状部123の右端は、下側の弓状部123の右端よりも右側に位置している。なお、上下の弓状部123の右端同士を結ぶ線は、第1の支持体10Aの長手方向に対して45°傾斜している。
【0216】
第2の支持体10Bは、第1の支持体10Aの
図86における上下を入れ替えたものとなっている。
図81に示すように、第2の支持体10Bにおける短い方の弓状部123は、第1の支持体10Aにおける短い方の弓状部123と接している。また、第2の支持体10Bにおける長い方の弓状部123は、第1の支持体10Aにおける長い方の弓状部123と接している。
【0217】
各キャップ126は、
図81および
図82に示すように、第1,2の支持体10A,10Bの長手方向における互いに接しない方の端部に蓋をする部材である。
図91に、キャップ126の正面図、側面図、および平面図を示している。キャップ126は、底板部121に固定するための板部126aを有している。
【0218】
図81によると、第1の支持体10Aおよび第2の支持体10BのそれぞれにLEDユニット2が取り付けられている。第1の支持体10Aに支持されたLEDユニット2が、x方向に沿って延びる第1の発光部2Aを形成し、第2の支持体10Bに支持されたLEDユニット2が、y方向に沿って延びる第2の発光部2Bを形成している。各LEDユニット2は、
図83に示すように、複数のLEDモジュール20、支持部材3、カバー4、および電力変換部5を備えている。
図84には、第1,2の発光部2A,2Bの交差部分を拡大して示しており、
図85には、第2の支持体10Bの第1の支持体10Aから遠い方の端部を拡大して示している。
図84および
図85では、カバー4の一部または全部を省略している。
【0219】
本実施形態では、
図83~
図85に示すように、複数のLEDモジュール20は、2列に並ぶように配置されている。各LEDモジュール20は、
図5に示すものと同じである。
【0220】
支持部材3は、複数のLEDモジュール20を支持しつつ、これに電力を供給するためのものであり、基板31、ブラケット32、および、キャップ331,332からなる。
【0221】
本実施形態では、
図84に示すように第1,2の発光部2A,2Bの各基板31同士を電気的に接続する配線群311が設けられている。
【0222】
図87には、第2の発光部2Bのブラケット32の平面図と左右の側面図とを示している。なお、
図87におけるブラケット32の左側面図は
図84における左側の側面を示しており、右側面図は
図84における右側の側面を示している。
図87に示すように、ブラケット32の長手方向における一方の端面は、長手方向に対して直交する面であり、他方の端面は、図中上方ほど図中右方に突出するように傾斜する面となっている。この傾斜面は、長手方向に対して45°傾斜している。このブラケット32は、断面コの字状であり、その底面の外側に基板31が取り付けられている。また、このブラケット32は、LED照明装置A3のブラケット32と同様の係止溝323,324,325を有している。
【0223】
各基板31は、各ブラケット32の長手方向に沿って長く延びる細長の長方形状に形成されている。
【0224】
キャップ331は、
図85に示すように、各ブラケット32の長手方向における傾斜していない方の端部に取り付けられている。
図89には、キャップ331の正面図、側面図、および、取り付け前の状態を示す正面図を示している。
図89によると、キャップ331は、折り曲げ可能な1対の板部331aを有している。1対の板部331aは、折り曲げた状態において、ブラケット32の両側面を挟みこむように形成されている。さらに1対の板部331aにはネジ通し孔が形成されており、ブラケット32の両側面にネジによって固定可能となっている。キャップ331の
図89における下方の部分は、カバー4の端部に対応する形状となっている。キャップ331は、各ブラケット32およびカバー4の端部を覆うことにより、LED照明装置A16の内部が外から見えてしまうことを防いでいる。
【0225】
キャップ332は、
図84に示すように、各ブラケット32の長手方向における傾斜している方の端部に取り付けられている。
図90には、キャップ332の正面図、側面図、平面図、および取り付け前の状態を示す正面図を示している。なお、
図90における正面図は、
図84において、中央線Cxyと直交する方向から見た正面図であり、平面図はz方向視の図である。このキャップ332は、キャップ331を45°傾斜する方向に引き伸ばした形状をしている。キャップ332は、1対の板部332aと、配線群311を通すための孔部332bを有している。1対の板部332aは、折り曲げた状態において、ブラケット32の両側面を挟みこむように形成されている。さらに1対の板部332aにはネジ通し孔が形成されており、ブラケット32の両側面にネジによって固定可能となっている。
【0226】
図81に示すように、第1の発光部2Aを形成するLEDユニット2のカバー4は、図中左側の端部が、x方向に対して45°傾斜するように形成されている。
図88には、この傾斜した端部の拡大側面図を示している。本実施形態のカバー4のその他の構成はLED照明装置A3におけるカバー4と同様の構成である。このようなカバー4は、たとえばLED照明装置A3におけるカバー4を長手方向に対して45°傾斜する切断面が得られるように切断することで形成することができる。一方、第2の発光部2Bを形成するLEDユニット2のカバー4は、
図81中上側の端部が、y方向に対して45°傾斜し、かつ、第1の発光部2Aにおけるカバー4の傾斜する端面と対向するように形成されている。
【0227】
第1,2の発光部2A,2Bの各LEDユニット2には、電力変換部5が設けられている。各電力変換部5は、ケース51の細部が異なる以外はLED照明装置A3におけるものと同様である。
図92には、本実施形態におけるケース51の、要部側面図、正面図、および、要部平面図を示しており、
図93には展開図を示している。なお、ケース51の正面図は、各LEDユニット2の長手方向視であり、平面図はz方向視である。このケース51は、たとえば金属製であり、断面コの字状に形成されている。さらに、ケース51は、複数の切り欠き部51aおよび電源基板52を保持するための折り込み部51c,51dを備えている。
【0228】
次に、LED照明装置A16の作用について説明する。
【0229】
LED照明装置A16は、たとえばLED照明装置A3と同様に、天井に取り付けられて使用されることが想定される。上述したようにLED照明装置A16はL字状であるため、天井の角や、柱などに沿って設置するのに適している。
【0230】
L字状の照明が必要な場合、たとえば従来の蛍光ランプやLED照明装置A3などを2本用意してL字状に配置することが考えられる。しかしながら、このような場合、2本の蛍光ランプあるいはLED照明装置A3の交差部分は、発光しておらず、さらに、見るものに煩雑な印象を与え、見栄えが悪くなってしまうことがあった。それに対して、LED照明装置A16では、
図81に示すように、第1,2の発光部2A,2Bの交差部分は、カバー4によって覆われており、見るものに煩雑な印象を与えにくくなっている。このため、LED照明装置A16は、単に直線状の光源をL字状の交差させた場合と比較してより見栄えがよくなっている。
【0231】
本実施形態では、第1,2の発光部2A,2Bにおける各基板31は、配線群311によって導通接続されている。このため、外部の電源が1つあれば第1,2の発光部2A,2Bの双方を点灯させることができる。
【0232】
本実施形態では、第1,2の発光部2A,2Bにおけるカバー4同士の間にキャップ332が挟まれた構成となっているが、キャップ332を介さずにカバー4同士が接するようにしても構わない。あるいは、第1,2の発光部2A,2Bにおける各カバー4が一体となっている構成であっても構わない。
【0233】
図94は、本発明の第17実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A17は、基板31の端部の形状が、LED照明装置A16と異なっており、それ以外の構成はLED照明装置A16と同様である。
【0234】
図94によると、本実施形態の基板31の端部は、ブラケット32の端部の傾斜に沿うように傾斜した形状となっている。すなわち、本実施形態の各基板31は、
図84に示した各基板31の端部に、平面視三角形状の追加部分31aを付け加えたものである。
図94に示すように、各追加部分31aには、円弧に沿って並び、中央線Cxyを軸として線対称となるように複数のLEDモジュール20が配置されている。
【0235】
LED照明装置A17では、L字の交差部分に設けられた追加部分31aに複数のLEDモジュール20が配置されているため、L字の交差部分も発光する。このため、LED照明装置A17は、L字の交差部分において光量が低下することがなく、点灯時の見栄えをより一層よくすることが可能である。
【0236】
さらに、本実施形態では、各追加部分31aのLEDモジュール20は、中央線Cxyを軸として線対称であるため、第1,第2の発光部2A,2Bの一方が偏って明るくなることを防ぐことができ、より見栄えがよくなっている。
【0237】
図95は、本発明の第18実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A18は、L字の交差部分の構造がLED照明装置A16と異なっており、その他の構成はLED照明装置A16と同様である。
【0238】
LED照明装置A18では、L字の交差部分に平面視矩形状の追加基板31bが設けられている。追加基板31bは、x,y方向に延びる双方のブラケット32によって支持されている。この追加基板31bをブラケット32に設置するために、本実施形態では、キャップ332は、
図90(a)における下半分を除去した形状となっている。また、簡略化のために
図95では省略しているが、追加基板31bは、双方の基板31と配線群によって導通接続されている。
【0239】
追加基板31bには複数のLEDモジュール20が搭載されている。これらのLEDモジュール20は、たとえば
図95に示すように、中央線Cxyを軸として線対称となるように配置されている。
【0240】
このようなLED照明装置A18では、L字の交差部分に追加基板31bが設置されており、追加基板31bにLEDモジュール20が搭載されているため、L字の交差部分も発光する。このため、L字の交差部分が暗くなることがなく、より一層見栄えをよくすることが可能である。
【0241】
なお、本実施形態では、追加基板31bは基板31の双方から独立しているが、追加基板31bが基板31のいずれかと一体となっていても構わない。さらに、双方の基板31と追加基板31bとが一体となった平面視L字状の基板を用いても構わない。
【0242】
図96は、本発明の第19実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A19は、追加基板31bを設ける代わりに、第2の発光部2Bにおいて基板31よりも長い基板31’を設けており、その他の構成はLED照明装置A18と同様である。
【0243】
本実施形態では、たとえば、基板31’の長手方向全長に渡って複数のLEDモジュール20はy方向に沿うように配列されている。このようなLED照明装置A18でも、L字の交差部分が発光するため、より一層見栄えをよくすることが可能である。
【0244】
図97~
図102は、本発明の第20実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A20は、ウイング部120が一対の外側カバー127を備える点、および、ベースプレート110を介さずにウイング部120が直接被取付け面Roに取り付けられている点において、上述したLED照明装置と主に異なっているが、それ以外の構成は同様であり、適宜説明を省略する。
図97は、LED照明装置A20の要部斜視図を示している。
図98は、
図97に示したLED照明装置A20の断面図を示している。
図99は、ウイング部120の正面図、
図100はウイング部120の平面図、
図101はウイング部の側面図、
図102はウイング部120の底面図を示している。なお、本実施形態における外側カバー127を備える構成は、ウイング部120を備える上述の全てのLED照明装置に対しても適用可能である。
【0245】
外側カバー127はそれぞれ、壁部122のy方向端部につながる。2つの外側カバー127は、凹部10aを挟んで配置されている。2つの外側カバー127は、凹部10aを挟んで対称であるから、以下では一方の外側カバー127のみについて説明し、他方の外側カバー127の説明については省略する。
【0246】
外側カバー127は、外面127aを有する。外面127aは、第1面127bと、第2面127cと、第3面127dとを含む。第1面127bと第2面127cとの境界127fは、x方向に沿って延びる直線状である。第2面127cと第3面127dとの境界127gは、x方向に沿って延びる直線状である。外面127aは、境界127fと、境界127gとにおいて、屈曲している。
【0247】
第1面127bは、被取付け面Roに臨む端縁127eを有し、且つ、鏡面である。第1面127bは、平面視においてx方向に沿って延びる帯状である。さらに第1面127bは、平面状である。本実施形態において第1面127bは、被取付け面Roに対し、端縁127eから垂直方向(すなわちz方向)に広がる。第1面127bのz方向における寸法は、たとえば5mmである。
【0248】
第2面127cは、境界127fにおいて第1面127bとつながる。第2面127cは、平面視においてx方向に沿って延びる帯状である。さらに第2面127cは平面状である。上述のように境界127fにおいて外面127aが屈曲している。そのため、第2面127cは、第1面127bに対し傾斜している。第2面127cはたとえば艶消し面である。第2面127cを艶消し面とするためには、たとえばヘアライン加工を施す。第2面127cのz方向における寸法は、たとえば24mmである。第2面127cのy方向における寸法は、たとえば15mmである。
【0249】
第3面127dは、境界127gにおいて第2面127cとつながる。第3面127dは、平面視においてx方向に沿って延びる帯状である。さらに第3面127dは平面状の鏡面である。第3面127dは、LEDユニット2に臨む端縁127hを有する。上述のように境界127gにおいて外面127aが屈曲している。そのため、第3面127dは、第2面127cに対し傾斜している。本実施形態においては、第3面127dはxy平面に広がる形状である。第3面127dのy方向における寸法はたとえば2mmである。
【0250】
ウイング部120には、複数のネジ穴120hが形成されている。これらのネジ穴120hに図示しないネジをネジ込み、ウイング部120を被取付け面Roに取り付け、ウイング部120を被取付け面Roに固定する。
【0251】
次に、LED照明装置A20の作用について説明する。
【0252】
LED照明装置A20においては、外側カバー127の外面127aが、鏡面である第1面127bを含む。そのため、被取付け面Roに取り付けられたLED照明装置A20を見た場合、第1面127bには被取付け面Roが映りこむ。また、第1面127bは、被取付け面Roに臨む端縁127eを有する。そのため、第1面127bに被取付け面Roが映りこむと、第1面127bは被取付け面Roが続く部分である様に見えるため、第1面127bをLED照明装置A20の部位として把握しにくくなる。従って、このようなLED照明装置A20は、厚さ(z方向における寸法)をより小さく見せるのに適する。
【0253】
LED照明装置A20においては、第1面127bは、被取付け面Roに対し端縁127eから垂直方向に広がる。このような構成によると、第1面127bに映りこんだ被取付け面Roが、実際の被取付け面Roに屈曲することなく続く面である様に見え易くなる。これにより、第1面127bをLED照明装置A20の部位としてさらに把握しにくくなる。従って、このようなLED照明装置A20は、厚さをより小さく見せるのに適する。
【0254】
LED照明装置A20においては、第1面127bは平面状である。平面状である第1面127bは、実際の被取付け面Roを、歪ませることなく正確に映す。このような構成によると、第1面127bに映りこんだ被取付け面Roが、実際の被取付け面Roに一連に続く面である様に見え易くなる。これにより、第1面127bをLED照明装置A20の部位としてさらに把握しにくくなる。従って、このようなLED照明装置A20は、厚さをより小さく見せるのに適する。
【0255】
LED照明装置A20においては、外側カバー127の外面127aは、第2面127cを含む。第2面127cは鏡面でなく艶消し面であるため、第2面127cには被取付け面Roが映りこまない。また、第2面127cは、直線状の境界127fにおいて第1面127bとつながる。第2面127cに被取付け面Roが映りこまず、且つ、境界127fが直線状であると、境界127fがあたかもLED照明装置A20の端部であるかのように認識されうる。そのため外面127aのうち境界127fから第2面127c側の部位がLED照明装置A20の部位として把握されやすくなる。これにより、第1面127bをLED照明装置A20の部位としてさらに把握しにくくなる。従って、このようなLED照明装置A20は、厚さをより小さく見せるのに適する。
【0256】
LED照明装置A20においては、外面127aは、境界127fにおいて屈曲している。そのため、境界127fがLED照明装置A20の端部であるかのように認識されうる。よって、外面127aのうち境界127fから第2面127c側の部分がLED照明装置A20の部位であるとしてさらに把握されやすくなる。これにより、第1面127bをLED照明装置A20の部位としてさらに把握しにくくなる。従って、このようなLED照明装置A20は、厚さをより小さく見せるのに適する。
【0257】
図103~
図106は、本発明の第21実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A21は、被取付け面である天井などの壁面Wに設けられた開口Wよりも奥方にその大部分が埋め込まれる構成である点が、上述した実施形態と異なっている。LED照明装置A21は、マウント1およびLEDユニット2を備えている。
【0258】
LEDユニット2は、
図3および
図4に示すLEDユニット2とほぼ同一の構成とされており、全体として細長状とされている。
【0259】
マウント1は、箱部15aおよび額縁部15bからなり、たとえば厚さ0.8mm程度の鋼板を折り曲げ加工することによって形成されている。箱部15aは、細長直方形状とされており、たとえば幅が50mm程度、深さが29mm程度、長さが1230mm程度とされており、長さ1227mm程度のLEDユニット2のほとんどを収容している。より具体的には、
図105および
図106に示すように、本実施形態においては、LEDユニット2の高さが32mm程度であるため、LEDユニット2のカバー4が高さ方向で3mm程度箱部15a(マウント1)から突出している。箱部15aの幅および長さは、壁面Wの開口Waに嵌まり込む大きさとされている。
【0260】
額縁部15bは、箱部15aの周縁につながっており、全体として細長長方形の枠状である。
図105および
図106に示すように、額縁部15bは、箱部15aの端部に対して直角に、すなわち壁面Wに平行な、幅8mm強程度の部分と、この部分から壁面Wに向かって7mm程度延びる部分とによって構成されている。これにより、額縁部15bは、壁面Wの開口Waよりも若干大きいサイズとされており、壁面Wに係合している。
【0261】
LEDユニット2のマウント1への固定は、ホルダ11によってなされている。ホルダ11は、
図38~
図41に示した構成と類似の構成とされている。本実施形態においては、ホルダ11は、金属プレートを折り曲げ加工することによって形成されており、係止部11dおよび可撓部11bを有する。係止部11dは、金属板がLEDユニット2側に突出するように折り曲げられた部分であり、LEDユニット2のブラケット32のアウター部322の凸部326に係合する。可撓部11bは、係止部11dよりも根元側に位置しており、弾性変形することにより、係止部11dがアウター部322に係合する状態と離間する状態とをとることを許容する。なお、
図107に示すように、ホルダ11としては、
図38~41に示した構成と同一のものを採用してもよい。
【0262】
また、本実施形態においては、LEDユニット2を固定するために、ワイヤホルダ161が設けられている。ワイヤホルダ161は、ワイヤを折り曲げ加工することによって形成されており、マウント1に形成された2つの係合部15cにおいて、マウント1に対して回動可能に支持されている。
図106に示すように、ワイヤホルダ161は、LEDユニット4のカバー4に沿って湾曲する部分、LEDユニット2のブラケット32のアウター部322に係合する屈曲部分を有している。
【0263】
図103および
図104に示すように、LEDユニット2をマウント1に固定する場合、ワイヤホルダ161を閉状態とする。一方LEDユニット2をマウント1に対して脱着する場合、ワイヤホルダ161を回動させることにより開状態とする。
図104に示すように、ワイヤホルダ161は、開状態であっても依然としてLEDユニット2の下方に位置している。
【0264】
次に、LED照明装置A21の作用について説明する。
【0265】
LED照明装置A21は、そのほとんどが壁面Wの奥方に位置している。このため、壁面Wから飛び出している部分をより小さくすることが可能である。これにより、壁面W全体をフラットな面に近い状態とすることが可能であり、室内がスマートであるという印象を与えることができる。
【0266】
箱部15aにLEDユニット2を収容することにより、LEDユニット2を壁面Wの奥方に配置するとともに、LEDユニット2を所望の位置に固定することができる。ホルダ11は、LEDユニット2をマウント1に対して簡単な作業で取り付けることを可能としている。また、ホルダワイヤ161は、LEDユニット2の脱着を容易に行うのに都合がよい。一方、ホルダワイヤ161は、ワイヤからなる細い部材であるため、LEDユニット2からの光を不当に遮り過ぎるおそれが少ない。
【0267】
マウント1よりもLEDユニット2の一部であるカバー4が突出していることにより、カバー4を透過した光がマウント1によって遮られてしまうことを抑制できる。これは、LED照明装置A21によって、より広い範囲を照らすのに好適である。
【0268】
図108は、本発明の第22実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A22は、複数のLEDユニット2を備える点が上述したLED照明装置A21と異なっている。
【0269】
LED照明装置A22においては、マウント1の箱部15aの長さが、複数のLEDユニット2の長さをほぼ整数倍した長さとされている。箱部15aには、複数のLEDユニット2が直列に配置されている。
【0270】
このような実施形態によれば、比較的大きな部屋の天井の端から端までに至る長さでありながら、継ぎ目がほとんど目立たない構成とすることができる。
【0271】
図109~
図112は、本発明の第23実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A23は、2つのLEDユニット2を備えている。
図109および
図111、
図112に示すように、本実施形態においては、箱部15aの幅が100mm程度と、LEDユニットの幅33mmの2倍よりもさらに大きいサイズとされている。これにより、箱部15aには、2つのLEDユニット2が並列に収容されている。
【0272】
また、本実施形態においては、LEDユニット2に、2つの解除レバー162が設けられている。各解除レバー162は、たとえば厚さ1.6mm程度の鋼板製であり、幅が10mm程度の帯状部材である。2つの解除レバー161は、LEDユニット2の支持部材3に対してボルトによって回動可能に支持されている。
図110において、実線で示された解除レバー162は、LEDユニット2がマウント1に固定された状態を示している。一方、二点鎖線で示された解除レバー162は、LEDユニット2をマウント1から取り外すときの状態を示している。解除レバー162は、LEDユニット2の長手方向と直角である方向に起立させると、壁面Wよりも奥方にある端部が支持部材3よりも奥方に突出し、箱部15aの底を押す格好となる。この反作用力によって、LEDユニット2をマウント1から取り外すことができる。
【0273】
このような実施形態によれば、LEDユニット2を1列だけ有する構成と比較して、同じ長さでもより明るい照度で室内を照らすことができる。また、解除レバー161を用いれば、比較的接近して並列に配置された2つのLEDユニット21を個別に容易に取り外すことができる。
【0274】
図113は、本発明の第24実施形態に基づくLED照明装置を示している。本実施形態のLED照明装置A24は、複数のLEDユニット2を備えている。箱部15aは、その幅が100mm程度、その長さがLEDユニット2の長さのほぼ整数倍とされている。これにより、箱部15aには、複数のLEDユニット2が直列に、かつ2列である配置で収容されている。このような実施形態によれば、より大きな部屋を十分な照度で照らすことができる。
【0275】
本発明に係るLED照明装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLED照明装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0276】
基板31にLEDモジュール20を搭載する構成に限定されず、支持部材3に絶縁層および配線パターンを形成し、これにLEDモジュール20を搭載する構成としてもよい。LEDモジュール20を有する構成は、LEDチップ22からの光を効率よく出射させるのに適しているが、本発明はこれに限定されず、たとえば基板31にLEDチップ22を直接搭載した構成であってもよい。
【0277】
たとえば、LED照明装置A16~A19では、長手方向における片側の端部が傾斜しているブラケット32を用いているが、LED照明装置A3,A14において示したブラケット32でも代用可能である。
【0278】
また、LED照明装置A16~A19では、第1,2の発光部1A,2Aがそれぞれ互いに直交する方向に細長く延びるように形成されているが、本発明における第1,2の発光部が延びる方向は上述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、装飾等の目的で、第1,2の発光部の延びる方向がなす角が鋭角あるいは鈍角である場合も実施可能である。
【0279】
基板31あるいは追加基板31bにLEDモジュール20を搭載する構成に限定されず、支持部材3に絶縁層および配線パターンを形成し、これにLEDモジュール20を搭載する構成としてもよい。LEDモジュール20を有する構成は、LEDチップ22からの光を効率よく出射させるのに適しているが、本発明はこれに限定されず、たとえば基板31あるいは追加基板31bにLEDチップ22を直接搭載した構成であってもよい。
【符号の説明】
【0280】
A1~A24 LED照明装置
Cy 中央線
Cxy 中央線
D 取り外し冶具
E 交流電源
Lw 直線指標
Ro 被取付け面
S1,S2 スイッチ
T トランス
W,W’,W’’ 壁面(被取付け面)
x (第1)方向
y (第3)方向
z (第2)方向
1 マウント(支持体)
2 LEDユニット
3 支持部材
4 カバー
5 電力変換部
10 本体
10A 第1の支持体
10B 第2の支持体
10a 凹部
11 ホルダ
11a 係止片
11b 可撓部
11c 切り欠き部
11d 係止部
12 ホルダ
12a 嵌合部
12b 可撓部
12c 鉤状部
13 ホルダ
13a 係止片
13b 可撓部
13c 固定部
14 ホルダ
14a 係止片
14b 可撓部
14c 土台部
14d 切り欠き
14e,14f 屈曲部
14g 突出部
15a 箱部
15b 額縁部
15c 係合部
161 ワイヤホルダ
162 解除レバー
20 LEDモジュール
20a 照度確認用LEDチップ
20b 報知用LEDチップ
21 リード
21a 実装端子
22 LEDチップ
23 封止樹脂
24 リフレクタ
31 基板
31a 追加部分
31b 追加基板
32 ブラケット
32a 収容空間
32b 凹部
33 ネジ(凸部)
34 コネクタ
34a,34b,34c コネクタ
35 シャフト
35a 根元部
35b 先端部
36 電線群
41,42 係止片
41a 端部
41b 段差部
42a 係止面
42b 傾斜面
43 中央部(強拡散部)
44 拡散部材
51 ケース
51a 切り欠き部
51b 保持具
51c,51d 折り込み部
52 電源基板
53 電子部品
54 検知手段
55 電圧検知手段
56a,56b 抵抗器
57 調整用抵抗
110 ベースプレート
110a 取り付け面
110b,110c 指標部
111 膨出部
111a(ウイング連結用)ネジ穴
112(天井取り付け用)ネジ穴
112a 長孔状部
112b 凹部
112c ネジ穴
112d 指標部
113 長板部
114,114b,114c,115 板状部材
114a 切り欠き部
116 遮光部
116a 空洞部分
116b 孔部
120 ウイング部
120h ネジ穴
121 底板部
121a ネジ通し穴
122 壁部
123 弓状部
124 連結部
125 規制部材
126 キャップ
127 外側カバー
127a 外面
127b 第1面
127c 第2面
127d 第3面
127e,127h 端縁
127f,127g 境界
131 ネジ(連結手段)
132 ネジ(取り付け手段)
141 ワッシャ(調整部材)
142 バネ(弾性部材、調整部材)
143 積層体(調整部材)
144 シール(膜状部材)
150 ベース金具
311 配線群
321 ベース部
321a 凹部
322 アウター部
322a リフレクタ
323 (固定用)係止溝
324,325(カバー用)係止溝
324a 係止面
325a 係止面
325b 凸片
326 凸部
331,332 キャップ
361 主電線
361a 電力線
361b 信号線
362 連結線