(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063669
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】エンコーダ、モータユニット、及びアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
G01D 5/245 20060101AFI20230428BHJP
H02K 11/215 20160101ALI20230428BHJP
【FI】
G01D5/245 110L
G01D5/245 B
H02K11/215
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173621
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】391008515
【氏名又は名称】株式会社アイエイアイ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】赤川 学海
【テーマコード(参考)】
2F077
5H611
【Fターム(参考)】
2F077AA21
2F077AA28
2F077CC07
2F077CC08
2F077DD05
2F077JJ02
2F077JJ07
2F077JJ23
2F077QQ15
2F077QQ17
2F077UU26
2F077VV02
5H611AA01
5H611BB01
5H611PP07
5H611QQ03
5H611RR02
5H611RR03
5H611UA04
(57)【要約】
【課題】大型化を抑制することができるエンコーダ、モータユニット、及びアクチュエータを提供する。
【解決手段】エンコーダ1は、モータ本体61の出力軸61aの回転を検出するものであって、第1回転軸体10と、第1永久磁石11と、センサユニット50と、第1軸受12とを備える。第1回転軸体10は、出力軸61aの端部に連結され、出力軸61aの回転に伴って回転する。第1永久磁石11は、第1回転軸体10の-Y側の端部に設けられている。センサユニット50のセンサは、第1回転軸体10の回転に応じて、第1永久磁石11の磁束密度の変化を検出する。第1軸受12は、第1回転軸体10を回転可能に支持するように設けられると共に、第1永久磁石11の周囲を囲み、第1永久磁石11から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの出力軸の回転を検出するエンコーダであって、
前記出力軸の端部に連結され、前記出力軸の回転に伴って回転する第1回転軸体と、
前記第1回転軸体の端部に設けられた第1永久磁石と、
前記第1回転軸体を収容するケースと、
前記第1永久磁石に対向するように配置され、前記第1回転軸体の回転に応じて、前記第1永久磁石の磁束密度の変化を検出する第1センサと、
前記ケースに対して、前記第1回転軸体を回転可能に支持すると共に、前記第1永久磁石の周囲を囲み、前記第1永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている第1軸受と、
を備える、エンコーダ。
【請求項2】
前記第1回転軸体の回転に伴って回転する第2回転軸体と、
前記第2回転軸体に設けられた第2永久磁石と、
前記ケースに対して、前記第2回転軸体を回転可能に支持する第2軸受と、
前記第2永久磁石に対向するように配置され、前記第2回転軸体の回転に応じて、前記第2永久磁石の磁束密度の変化を検出する第2センサと、
を備える、請求項1に記載のエンコーダ。
【請求項3】
前記第2軸受は、前記第2永久磁石の周囲を囲み、前記第2永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている、請求項2に記載のエンコーダ。
【請求項4】
前記第1回転軸体の回転に伴って回転する第3回転軸体と、
前記第3回転軸体に設けられた第3永久磁石と、
前記ケースに対して、前記第3回転軸体を回転可能に支持する第3軸受と、
前記第3永久磁石に対向するように配置され、前記第3回転軸体の回転に応じて、前記第3永久磁石の磁束密度の変化を検出する第3センサと、
を備える、請求項2又は3に記載のエンコーダ。
【請求項5】
前記第3軸受は、前記第3永久磁石の周囲を囲み、前記第3永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている、請求項4に記載のエンコーダ。
【請求項6】
前記第1回転軸体には、第1歯車が設けられ、
前記第2回転軸体には、前記第1歯車が噛み合う第2歯車が設けられ、
前記第2回転軸体は、前記第1歯車と前記第2歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転する、請求項4又は5に記載のエンコーダ。
【請求項7】
前記第3回転軸体には、前記第1回転軸体の前記第1歯車が噛み合う第3歯車が設けられ、
前記第3回転軸体は、前記第1歯車と前記第3歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転する、請求項6に記載のエンコーダ。
【請求項8】
前記第3回転軸体には、前記第2回転軸体の前記第2歯車が噛み合う第3歯車が設けられ、
前記第3回転軸体は、前記第1歯車と前記第2歯車との噛み合い、及び前記第2歯車と前記第3歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転する、請求項6に記載のエンコーダ。
【請求項9】
前記第2回転軸体は、その軸方向が、前記第1回転軸体の軸方向に対して平行に設けられ、
前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石が設けられている前記第1回転軸体の端部と同じ側の前記第2回転軸体の端部に設けられている、請求項2から8のいずれか一項に記載のエンコーダ。
【請求項10】
前記第2回転軸体は、その軸方向が、前記第1回転軸体の軸方向に対して平行に設けられ、
前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石が設けられている前記第1回転軸体の端部とは反対側の前記第2回転軸体の端部に設けられている、請求項2から8のいずれか一項に記載のエンコーダ。
【請求項11】
前記第1回転軸体の軸方向における前記第1軸受の端部は、前記第1回転軸体の軸方向における前記第1永久磁石の端部よりも突出している、請求項1から10のいずれか一項に記載のエンコーダ。
【請求項12】
前記第1回転軸体の軸方向における端部は、前記第1回転軸体の軸方向における前記第1永久磁石の端部よりも突出している、請求項1から11のいずれか一項に記載のエンコーダ。
【請求項13】
出力軸を備えるモータと、
前記モータの前記出力軸の回転を検出する、請求項1から12のいずれか一項に記載のエンコーダと、
を備える、モータユニット。
【請求項14】
移動体と、
前記出力軸の回転に基づいて前記移動体を移動させる、請求項13に記載のモータユニットと、
を備える、アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダ、モータユニット、及びアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ケースと、モータの出力シャフトに連結されている主動歯車と、永久磁石と、ケースに対して主動歯車を回転可能に支持する軸受と、磁気干渉防止用部材(磁気遮蔽部材)と、永久磁石の磁場の変化を検出する磁気センサとを備える機械式エンコーダが開示されている。さらに、このエンコーダは、前記の永久磁石とは異なる別の永久磁石と、別の永久磁石の磁場の変化を検出する別の磁気センサとを備える。このエンコーダにおいては、永久磁石は、主動歯車の端部に設けられている。永久磁石から生ずる磁気を磁気センサが検知しやすくなるように、主動歯車の端部は、軸受の端面から磁気センサ側に突出して設けられている。磁気遮蔽部材は、主回転体の突出部分の周囲を囲むように設けられ、主動歯車の端部に設けられている永久磁石から生ずる磁気を遮蔽する。この磁気遮蔽部材により、主動歯車の永久磁石の磁気が、別の永久磁石の磁場の変化を検出する磁気センサに影響を及ぼすことを抑制し、結果として、特許文献1に記載のエンコーダは、その検出精度を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のエンコーダは、主動歯車の端部は、軸受の端面から磁気センサ側に突出して設けられている。このため、主動歯車は、例えば、その突出方向の長さが大きくなるなど、エンコーダのサイズが大きくなるおそれがあり、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、大型化を抑制することができるエンコーダ、モータユニット、及びアクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るエンコーダは、
モータの出力軸の回転を検出するエンコーダであって、
前記出力軸の端部に連結され、前記出力軸の回転に伴って回転する第1回転軸体と、
前記第1回転軸体の端部に設けられた第1永久磁石と、
前記第1回転軸体を収容するケースと、
前記第1永久磁石に対向するように配置され、前記第1回転軸体の回転に応じて、前記第1永久磁石の磁束密度の変化を検出する第1センサと、
前記ケースに対して、前記第1回転軸体を回転可能に支持すると共に、前記第1永久磁石の周囲を囲み、前記第1永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている第1軸受と、
を備える。
【0007】
前記エンコーダは、
前記第1回転軸体の回転に伴って回転する第2回転軸体と、
前記第2回転軸体に設けられた第2永久磁石と、
前記ケースに対して、前記第2回転軸体を回転可能に支持する第2軸受と、
前記第2永久磁石に対向するように配置され、前記第2回転軸体の回転に応じて、前記第2永久磁石の磁束密度の変化を検出する第2センサと、
を備えていてもよい。
【0008】
前記第2軸受は、前記第2永久磁石の周囲を囲み、前記第2永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されていてもよい。
【0009】
前記エンコーダは、
前記第1回転軸体の回転に伴って回転する第3回転軸体と、
前記第3回転軸体に設けられた第3永久磁石と、
前記ケースに対して、前記第3回転軸体を回転可能に支持する第3軸受と、
前記第3永久磁石に対向するように配置され、前記第3回転軸体の回転に応じて、前記第3永久磁石の磁束密度の変化を検出する第3センサと、
を備えていてもよい。
【0010】
前記第3軸受は、前記第3永久磁石の周囲を囲み、前記第3永久磁石から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されていてもよい。
【0011】
前記第1回転軸体には、第1歯車が設けられ、
前記第2回転軸体には、前記第1歯車が噛み合う第2歯車が設けられ、
前記第2回転軸体は、前記第1歯車と前記第2歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転してもよい。
【0012】
前記第3回転軸体には、前記第1回転軸体の前記第1歯車が噛み合う第3歯車が設けられ、
前記第3回転軸体は、前記第1歯車と前記第3歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転してもよい。
【0013】
前記第3回転軸体には、前記第2回転軸体の前記第2歯車が噛み合う第3歯車が設けられ、
前記第3回転軸体は、前記第1歯車と前記第2歯車との噛み合い、及び前記第2歯車と前記第3歯車との噛み合いに基づいて、前記第1回転軸体の回転に伴って回転してもよい。
【0014】
前記第2回転軸体は、その軸方向が、前記第1回転軸体の軸方向に対して平行に設けられ、
前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石が設けられている前記第1回転軸体の端部と同じ側の前記第2回転軸体の端部に設けられていてもよい。
【0015】
前記第2回転軸体は、その軸方向が、前記第1回転軸体の軸方向に対して平行に設けられ、
前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石が設けられている前記第1回転軸体の端部とは反対側の前記第2回転軸体の端部に設けられていてもよい。
【0016】
前記第1回転軸体の軸方向における前記第1軸受の端部は、前記第1回転軸体の軸方向における前記第1永久磁石の端部よりも突出していてもよい。
【0017】
前記第1回転軸体の軸方向における端部は、前記第1回転軸体の軸方向における前記第1永久磁石の端部よりも突出していてもよい。
【0018】
本発明の第2の観点に係るモータユニットは、
出力軸を備えるモータと、
前記モータの前記出力軸の回転を検出する、第1の観点に係るエンコーダと、
を備える。
【0019】
本発明の第3の観点に係るアクチュエータは、
移動体と、
前記出力軸の回転に基づいて前記移動体を移動させる、第2の観点に係るモータユニットと、
を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、第1軸受が第1永久磁石の周囲を囲んでいるため、例えば、第1回転軸体の軸方向の長さを小さくすることが可能になる。このため、本発明では、エンコーダのサイズを小さくすることができる。この結果、本発明では、大型化を抑制することができるエンコーダ、モータユニット、及びアクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態に係るアクチュエータの斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るアクチュエータの断面図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係るエンコーダの分解斜視図である。
【
図4】(A)は、本発明の実施の形態に係るエンコーダの正面図である。(B)は、(A)のB-B断面図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係るエンコーダの分解断面図である。
【
図7】(A)は、第2回転軸体の断面図である。(B)は、第3回転軸体の断面図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係るエンコーダの機能ブロック図である。
【
図9】(a)は、エンコーダの第1回転軸体、第2回転軸体、及び第3回転軸体の回転角度と回転回数との関係を示すグラフ(その1)である。(b)は、エンコーダの第1回転軸体、第2回転軸体、及び第3回転軸体の回転角度と回転回数との関係を示すグラフ(その2)である。
【
図11】変形例1に係るエンコーダの正面図である。
【
図12】変形例2に係るエンコーダの断面図である。
【
図13】変形例3に係るエンコーダの断面図である。
【
図14】変形例4に係るエンコーダの断面図である。
【
図15】変形例5に係るエンコーダの正面図である。
【
図16】変形例5に係るエンコーダについて一部を簡略して示した正面図である。
【
図17】変形例6に係るエンコーダの断面図である。
【
図18】変形例7に係るエンコーダの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係るエンコーダ1、モータユニット60及びアクチュエータ100について説明する。なお、図中のY軸方向は、
図1に示すように、スライドカバーCが進退する直線運動方向D1に平行な方向であり、X軸方向及びZ軸方向は、直線運動方向D1に直交する方向である。また、図中のXY平面は、アクチュエータ100が設置される面に平行な水平面である。
【0023】
アクチュエータ100は、本実施の形態においては、スライドカバーCが直線運動方向D1に移動するスライダタイプのアクチュエータである。アクチュエータ100は、
図2に示すように、上記のモータユニット60及びスライドカバーCに加えて、ボールねじ70と、アクチュエータハウジング80と、移動体90とを備える。
【0024】
モータユニット60は、モータ本体61(モータ)と、モータケーシング62と、第1カップリング63と、モータユニット60の出力軸61aの回転(より詳細には、出力軸61aの回転角度及び回転数等)を検出する機械式のエンコーダ1とを有する。モータユニット60は、例えば、アクチュエータハウジング80から着脱可能な一つのユニットとして構成されている。ただし、これには限られない。モータユニット60は、アクチュエータハウジング80に対して着脱できないように一体的に固定されているものであってもよい。
【0025】
モータ本体61は、例えば、ステッピングモータやサーボモータであり、出力軸61a(回転軸)と、ロータ、ステータ等を有している。モータ本体61には、商用電源や直流電源からアクチュエータケーブルを経由して電力が供給される。モータ本体61に電力が供給されることによって、モータ本体61のロータが回転する。このロータの回転運動は、出力軸61aに出力される。出力軸61aは、一対の第1カップリング63及び第2カップリング73を介して、ボールねじ70のボールねじ軸71が接続されている。出力軸61aは、モータ本体61のロータの回転運動に基づいて回転し、この結果、ボールねじ70のボールねじ軸71が出力軸61aと共に回転する。
【0026】
モータケーシング62は、モータ本体61を収納することで、モータ本体61を保護する。
【0027】
第1カップリング63は、モータ本体61の出力軸61aに固定されている。第1カップリング63は、ボールねじ70のボールねじ軸71に固定されている第2カップリング73と係合することで、モータ本体61の出力軸61aの回転運動を、ボールねじ70のボールねじ軸71に伝達する。
【0028】
エンコーダ1は、
図3及び
図4に示すように、第1回転軸体10と、第1永久磁石11と、第1軸受12と、第2回転軸体20と、第2永久磁石21と、第2軸受22-1、22-2と、第3回転軸体30と、第3永久磁石31と、第3軸受32-1、32-2と、ケース40と、センサユニット50とを備える。エンコーダ1において、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の3本の回転軸体は、モータ本体61の出力軸61aの回転角度及び回転数を検出するために用いられる。これにより、アクチュエータ100の後述するコントローラ200は、移動体90の絶対位置を算出することができる。
【0029】
第1回転軸体10は、
図4及び
図5に示すように、Y軸方向を柱軸方向とする略円柱形状に形成され、Y軸方向回りに回転可能に設けられている部材である。第1回転軸体10は、例えば、軟磁性材料で形成されている。この第1回転軸体10の外周面には、第1歯車10aが形成されている。詳しくは、第1回転軸体10は、
図6に示すように、円柱状部材10-1と、貫通孔10bが形成されている円筒状部材10-2とを有する。そして、第1歯車10aは、円筒状部材10-2の外周面に形成されている。円筒状部材10-2の貫通孔10bには、円柱状部材10-1と出力軸61aとが両側から嵌め込まれている。これにより、円筒状部材10-2は、モータ本体61の出力軸61aの端部に連結され、第1回転軸体10は、出力軸61aの回転に伴って回転する。したがって、第1回転軸体10は、モータ本体61の出力軸61aに直接的に連結されている主動軸として構成される。
【0030】
第1永久磁石11は、第1回転軸体10の-Y側の端部に設けられている永久磁石である。本実施の形態においては、第1永久磁石11は、その一部が第1回転軸体10の端部から露出するように設けられている。しかしながら、これに限られない。第1回転軸体10の端部に対する第1永久磁石11の取付方法や固定方法は任意である。例えば、第1永久磁石11は、第1回転軸体10の-Y側の端部の端面に接着剤等で固定されていてもよい。
【0031】
第1軸受12は、ケース40に対して、第1回転軸体10を回転可能に支持するために設けられている。本実施の形態においては、第1軸受12は、第1回転軸体10の-Y側の端部で第1回転軸体10を支持する。この第1軸受12は、第1永久磁石11から生じる磁気がセンサS2、S3に影響を及ぼすのを抑制するように第1永久磁石11から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。第1軸受12の磁気遮蔽材料は、例えば、軟磁性材料である。しかしながら、これに限られず、第1軸受12の磁気遮蔽材料は、磁気を遮蔽できる素材であれば、軟磁性材料以外の素材であってもよい。また、第1軸受12は、第1回転軸体10の-Y側の端部に設けられている第1永久磁石の周囲を囲んで設けられている。これにより、第1回転軸体10は、その-Y側の端部が第1軸受12の-Y側の端面12aから突出しないように設けられる。また、第1軸受12は、そのY軸方向における長さL1が、第1永久磁石11のY軸方向における長さL2よりも大きく形成されている(L1>L2)。これにより、第1軸受12は、第1永久磁石11の周囲を囲みやすくなる。
【0032】
第2回転軸体20は、
図4及び
図5に示すように、Y軸方向を柱軸方向とする略円柱形状に形成され、Y軸方向回りに回転可能に設けられている部材である。第2回転軸体20は、例えば、軟磁性材料で形成されている。この第2回転軸体20は、その軸方向が、第1回転軸体10の軸方向に平行となるように設けられている。また、第2回転軸体20の外周面には、第1回転軸体10の第1歯車10aと噛み合う第2歯車20aが形成されている。第2回転軸体20は、第1歯車10aと第2歯車20aとの噛み合いに基づいて、第1回転軸体10の回転に伴って回転するように設けられている。詳しくは、第2回転軸体20は、
図7(A)に示すように、円柱状部材20-1と、貫通孔20bが形成されている円筒状部材20-2とを有する。そして、第2歯車20aは、円筒状部材20-2の外周面に形成されている。円筒状部材20-2の貫通孔20bには、円柱状部材20-1が嵌め込まれている。第2回転軸体20は、第1回転軸体10を介して、モータ本体61の出力軸61aに間接的に連結されている従動軸として構成される。
【0033】
第2永久磁石21は、第2回転軸体20の-Y側の端部に設けられている永久磁石である。本実施の形態においては、第2永久磁石21は、その一部が第2回転軸体20の端部から露出するように設けられている。しかしながら、これに限られない。第2回転軸体20の端部に対する第2永久磁石21の取付方法や固定方法は任意である。例えば、第2永久磁石21は、第2回転軸体20の-Y側の端部の端面に接着剤等で固定されていてもよい。
【0034】
第2軸受22-1、22-2は、ケース40に対して、第2回転軸体20を回転可能に支持するために設けられている。本実施の形態においては、第2軸受22-1、22-2は、2つ設けられており、第2回転軸体20の-Y側の端部及び+Y側の端部の双方の端部で第2回転軸体20を支持する。この第2軸受22-1、22-2は、第2永久磁石21から生じる磁気がセンサS1、S3に影響を及ぼすのを抑制するように第2永久磁石21から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。第2軸受22-1、22-2の磁気遮蔽材料は、例えば、軟磁性材料である。しかしながら、これに限られず、第2軸受22-1、22-2の磁気遮蔽材料は、磁気を遮蔽できる素材であれば、軟磁性材料以外の素材であってもよい。また、第2軸受22-1、22-2のうちの一方の第2軸受22-1は、第2回転軸体20の-Y側の端部に設けられている第2永久磁石21の周囲を囲んで設けられている。これにより、第2回転軸体20は、その-Y側の端部が第2軸受22の-Y側の端面22aから突出しないように設けられる。また、-Y側の端部に設けられている第2軸受22は、そのY軸方向における長さL3が、第2永久磁石21のY軸方向における長さL4よりも大きく形成されている(L3>L4)。これにより、第2軸受22は、第2永久磁石21の周囲を囲みやすくなる。
【0035】
第3回転軸体30は、
図4及び
図5に示すように、Y軸方向を柱軸方向とする略円柱形状に形成され、Y軸方向回りに回転可能に設けられている部材であり、概ね、第2回転軸体20と同じ形状に形成されている。第3回転軸体30は、例えば、軟磁性材料で形成されている。この第3回転軸体30は、その軸方向が、第1回転軸体10及び第2回転軸体20の軸方向に平行となるように設けられている。また、第3回転軸体30の外周面には、第1回転軸体10の第1歯車10aと噛み合う第3歯車30aが形成されている。第3回転軸体30は、第1歯車10aと第3歯車30aとの噛み合いに基づいて、第1回転軸体10の回転に伴って回転するように設けられている。詳しくは、第3回転軸体30は、
図7(B)に示すように、円柱状部材30-1と、貫通孔30bが形成されている円筒状部材30-2とを有する。そして、第3歯車30aは、円筒状部材30-2の外周面に形成されている。円筒状部材30-2の貫通孔30bには、円柱状部材30-1が嵌め込まれている。第3回転軸体30は、第2回転軸体20と同様に、第1回転軸体10を介して、モータ本体61の出力軸61aに間接的に連結されている従動軸として構成される。
【0036】
第3永久磁石31は、第3回転軸体30の-Y側の端部に設けられている永久磁石である。本実施の形態においては、第3永久磁石31は、その一部が第3回転軸体30の端部から露出するように設けられている。しかしながら、これに限られない。第3回転軸体30の端部に対する第3永久磁石31の取付方法や固定方法は任意である。例えば、第3永久磁石31は、第3回転軸体30の-Y側の端部の端面に接着剤等で固定されていてもよい。
【0037】
第3軸受32-1、32-2は、ケース40に対して、第3回転軸体30を回転可能に支持するために設けられている。本実施の形態においては、第3軸受32-1、32-2は、2つ設けられており、第3回転軸体30の-Y側の端部及び+Y側の端部の双方の端部で第3回転軸体30を支持する。この第3軸受32-1、32-2は、第3永久磁石31がセンサS1、S2に影響を及ぼすのを抑制するように第3永久磁石31から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。第3軸受32-1、32-2の磁気遮蔽材料は、例えば、軟磁性材料である。しかしながら、これに限られず、第3軸受32-1、32-2の磁気遮蔽材料は、磁気を遮蔽できる素材であれば、軟磁性材料以外の素材であってもよい。また、第3軸受32-1、32-2のうちの一方の第3軸受32-1は、第3回転軸体30の-Y側の端部に設けられている第3永久磁石の周囲を囲んで設けられている。これにより、第3回転軸体30は、その-Y側の端部が第3軸受32の-Y側の端面32aから突出しないように設けられる。また、-Y側の端部に設けられている第3軸受32は、そのY軸方向における長さL5が、第3永久磁石31のY軸方向における長さL6よりも大きく形成されている(L5>L6)。これにより、第3軸受32は、第3永久磁石31の周囲を囲みやすくなる。
【0038】
本実施の形態において、
図4及び
図5に示すように、第1回転軸体10の-Y側の端面、第1軸受12の-Y側の端面12a、第2回転軸体20の-Y側の端面、第2軸受22の-Y側の端面22a、第3回転軸体30の-Y側の端面、第3軸受32の-Y側の端面32aは、Y軸方向に直交する同一面Pに位置する。また、
図4(A)に示すように、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30は、第1回転軸体10の中心軸Aを通り、且つ、Y軸方向に直交する直線L7に沿って一列に配置されている。
【0039】
ケース40は、
図3及び
図5に示すように、エンコーダ1の各構成部材を収容して保護する。本実施の形態においては、ケース40は、第1ケース部分41と、第2ケース部分42と、第3ケース部分43とを有し、それらがY軸方向に順に重ねられて構成されている。
【0040】
第1ケース部分41は、ケース40の後端側(+Y側)の部分として構成されている板状の部材である。第1ケース部分41は、留め具44によって、モータユニット60のモータケーシング62に固定されている。この第1ケース部分41には、Y軸方向に貫通する貫通孔41aが形成されている。貫通孔41aには、第1回転軸体10が挿通されて配置される。
【0041】
第2ケース部分42は、第1ケース部分41と第3ケース部分43との間に配置される板状の部材である。第2ケース部分42は、留め具45によって、第3ケース部分43に固定されている。この第2ケース部分42には、Y軸方向に貫通する3つの貫通孔42a、42b、42cが形成されている。3つの貫通孔42a、42b、42cには、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30がそれぞれ挿通されて配置される。
【0042】
第3ケース部分43は、ケース40の先端側(-Y側)の部分として構成されている蓋状の部材である。第3ケース部分43には、Y軸方向に貫通する3つの貫通孔43a、43b、43cが形成されている。3つの貫通孔43a、43b、43cには、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30がそれぞれ挿通されて配置される。なお、例えば、
図4(B)に示すように、第3ケース部分43の-Y側の端面は、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の-Y側の端面などと同様に、同一面Pに位置する。これにより、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の-Y側の端面は、第3ケース部分43の-Y側の端面から露出する。なお、第3ケース部分43の-Y側の端面は、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の-Y側の端面などと同様に、同一面Pに位置することは、一例であり、これに限られない。第3ケース部分43の-Y側の端面は、同一面Pから突出していたりするなど、同一面Pに位置していなくてもよい。
【0043】
センサユニット50は、基板51と、センサS1、S2、S3と、CPU(Central Processing Unit)52aと、通信素子(回路)52bとを有する。基板51には、
図8に示すように、センサS1、S2、S3と、CPU52aと、通信素子52bとが実装されている。また、基板51には、外部機器であるコントローラ200が接続される。このセンサユニット50は、
図4及び
図5に示すように、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転に応じた、第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31の磁場(磁界)の変化(より詳細には、磁束密度の変化)からモータユニット60の出力軸61aの回転角度を検出すると共に出力軸61aの回転数を算出し、これら回転角度及び回転数に相当する信号をアクチュエータ100(モータ本体61)制御用のコントローラ200に送信するために用いられる。
【0044】
基板51は、センサS1、S2、及びS3が実装された実装面が、第3ケース部分43の-Y側の端面に対向するように設けられている。これにより、センサS1、S2、及びS3は、第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31に対向するように配置される。そして、センサS1、S2、及びS3は、第1、第2、及び第3回転軸体10、20、及び30のそれぞれの軸線上(Y軸に沿った線上)に、第1、第2、第3永久磁石11、21、及び31と共に配置される。また、センサS1、S2、及びS3は、それぞれ、第1、第2、及び第3回転軸体10、20、及び30の軸線上において、第1、第2、及び第3永久磁石11、21、及び31の-Y側の端面から所定の距離(ギャップ)をあけて配置される。ここで、所定の距離(ギャップ)とは、各センサS1、S2、及びS3が、これらに対応する第1、第2、及び第3永久磁石11、21、及び31の磁束密度の変化を検出するのに十分な距離を意味する。
【0045】
基板51は、
図3及び
図4に示すように、センサS1、S2、S3と第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31とのギャップが調整可能な支持部材53によって、ケース40の第3ケース部分43に支持されている。本実施の形態においては、支持部材53は、第3ケース部分43に形成されているネジ穴43dに捻じ込まれるボルトである。さらに、支持部材53は、第2ケース部分42に形成されているネジ穴42dと第1ケース部分41に形成されているネジ穴41bとにも捻じ込まれる。支持部材53が、ネジ穴43d、42d、41bに捻じ込まれることで、センサユニット50も含めて、基板51、第1ケース部分41、第2ケース部分42、及び第3ケース部分43は、一体化される。また、基板51において、センサS1、S2、S3が実装された面とは反対側の-Y側の面には、コネクタ54が実装されている。このコネクタ54には、ケーブルを介して、コントローラ200(
図8参照)が接続される。
【0046】
センサS1、S2、S3は、
図4及び
図5に示すように、第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31の磁束密度の変化を検出する磁気センサである。センサS1~S3は、例えば、ホール素子を含んで構成され、第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31からの磁束密度の変化を検出し、検出した磁束密度の変化に応じた電圧信号を出力する。電圧信号は、
図8に示すように、センサユニット50のCPU52aに出力される。この電圧信号は、第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度(絶対角度)に相当する信号である。なお、本実施の形態1においては、センサS1、S2、S3は、ホール素子を含んで構成されるホールセンサである。しかしながら、これに限られない。センサS1、S2、S3は、磁気抵抗効果素子を含んで構成されるMR(Magneto Resistive)センサであってもよい。
【0047】
CPU52aは、
図4及び
図8に示すように、センサS1、S2、S3から入力された電圧信号を処理することで、第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度(絶対角度)を算出する。なお、第1回転軸体10の回転角度は、モータ本体61の出力軸61aの回転角度と同一であるため、CPU52aは、第1回転軸体10の回転角度を算出すると、出力軸61aの回転角度(絶対角度)も算出できる。また、CPU52aは、第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度に基づいて、出力軸61aの回転数を算出する。CPU52aは、算出された第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度及び出力軸61aの回転数に相当する信号をコントローラ200に出力する。
【0048】
通信素子52bは、外部に設置されたアクチュエータ100のコントローラ200とCPU52aとの間の通信を行う回路部品である。
【0049】
コントローラ200は、例えば、コントローラ用CPU(Central Processing Unit)、記憶部、表示部、入力部、及びインターフェイス部等を含んで構成されている。このコントローラ200は、
図2及び
図8に示すように、CPU52aからの信号に基づいて、移動体90の絶対位置を算出する。また、コントローラ200は、アクチュエータ100(モータ本体61)の動作を制御する。アクチュエータ100の動作の内容は、コントローラ200に接続されたティーチングペンダント等によって設定され、コントローラ200の記憶部に記憶される。コントローラ200のコントローラ用CPUは、記憶部からプログラムやデータを読み出して、アクチュエータ100(モータ本体61)の動作のためのプログラムを実行する。
【0050】
アクチュエータ100は、上述のように構成されているモータユニット60に加えて、
図1及び
図2に示すように、ボールねじ70と、アクチュエータハウジング80と、移動体90とを更に備える。
【0051】
ボールねじ70は、ボールねじ軸71と、ボールねじ軸71に螺合するボールねじナット72とを有する。
【0052】
ボールねじ軸71は、ボールねじナット72との螺合に基づいて、ボールねじナット72を直線運動させる。ボールねじ軸71は、外周面が螺旋状のボールねじ面として構成されたボールねじ軸本体71aと、ボールねじ軸本体71aより小径に形成されている端部71b、71cとを有する。端部71b、71cのうちの-Y側の端部71cには、第2カップリング73が固定されている。この第2カップリング73は、モータユニット60の出力軸61aに固定されている第1カップリング63と係合する。
【0053】
ボールねじナット72は、ボールねじ軸71のボールねじ軸本体71aの外周に配置されている。ボールねじナット72は、ボールねじ軸71に複数のボールねじ用転動体を介して嵌め込まれる。このボールねじ用転動体が転動することにより、ボールねじ軸71の回転運動が、ボールねじナット72の直線運動に円滑に変換される。また、ボールねじナット72は、移動体90に対して、ボルトやねじの留め具により固定されている。
【0054】
アクチュエータハウジング80は、ボールねじ70と移動体90とを収容して保護する。アクチュエータハウジング80は、例えば、ベース81と、一対のサイドカバー82R、82Lと、シート部材83と、フロントブラケット84と、リアブラケット85とを有する。
【0055】
ベース81には、レールが設けられている。ベース81のレールには、リニアガイド用転動体を介して、移動体90が支持されている。このレールをリニアガイド用転動体が転動することにより、移動体90は、ベース81に対して、直線運動方向D1に円滑に往復運動をする。
【0056】
サイドカバー82R、82Lは、アクチュエータハウジング80の両側の側壁部分を構成する。サイドカバー82R、82Lは、ベース81と共に、アクチュエータ100の内部の各構成部品を保護する。
【0057】
シート部材83は、Y軸方向を長手方向とする略矩形のステンレスシートであり、サイドカバー82Rとサイドカバー82Lとの間の開口部分82aを塞ぐ。シート部材83の+Y側の端部は、フロントブラケット84に固定されている。シート部材83の-Y側の端部は、リアブラケット85に固定されている。
【0058】
フロントブラケット84は、ベース81の+Y側の端側に固定されている。フロントブラケット84は、例えば、ベアリング84aを有し、このベアリング84aによって、ボールねじ軸71の端部71bを回転可能に支持する。
【0059】
リアブラケット85は、ベース81の-Y側の端部に固定されている。リアブラケット85は、例えば、ベアリング85aを有し、このベアリング85aによって、ボールねじ軸71の端部71cを回転可能に支持する。
【0060】
移動体90は、ボールねじナット82と共に、+Y方向及び-Y方向の双方向にスライド移動する部材である。移動体90には、Y軸方向に貫通する貫通孔91が形成されている。この貫通孔91には、ボールねじ軸71が挿通されると共に、ボールねじナット72が挿入されて固定されている。また、この移動体90には、上側(+Z側)からスライドカバーCが取り付けられている。なお、シート部材83は、Y軸方向においてスライドカバーCを貫通している。これにより、スライドカバーCがシート部材83に沿って直線運動方向D1に移動可能となる。
【0061】
次に、主動軸としての第1回転軸体10の回転角度、従動軸としての第2回転軸体20の回転角度及び第3回転軸体30の回転角度による第1回転軸体10の回転数の算出、及び移動体90の絶対位置の算出について、
図2、
図4、
図8及び
図9を用いて説明する。
【0062】
先ず、センサユニット50のセンサS1、S2、S3は、
図4及び
図5に示すように、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転に応じた、第1永久磁石11、第2永久磁石21、及び第3永久磁石31の磁束密度の変化を検出する。そして、センサS1、S2、S3は、
図8に示すように、第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度(絶対角度)に相当する電圧信号をCPU52aに出力する。
【0063】
次に、CPU52aは、センサS1、S2、S3から入力された電圧信号に基づいて、第1、第2、第3回転軸体10、20、30の回転角度(絶対角度)と、モータユニット60の出力軸61aの回転角度(絶対角度)を算出する。また、CPU52aは、これらの回転角度(絶対角度)に基づいて、第1回転軸体10(出力軸61a)の回転数を以下のように算出する。
【0064】
第1回転軸体10(出力軸61a)の回転数の算出は、第2回転軸体20の回転角度と第3回転軸体30の回転角度を用いて行う。第1回転軸体10の第1歯車10aの歯数N1と、第2回転軸体20の第2歯車20aの歯数N2と、第3回転軸体30の第3歯車30aの歯数N3はそれぞれ異なっており、互に素となるように設定されている。本実施の形態では、第1歯車10aの歯数N1は「25」、第2歯車20aの歯数N2は「24」、第3歯車30aの歯数N3は「23」に設定されている。しかしながら、歯数N1、N2、N3は、これに限られない。歯数N1、N2、N3は、「25」、「24」、「23」以外の歯数であってもよい。
【0065】
なお、
図2及び
図4に示すように、第1回転軸体10の回転角度に対する第2回転軸体20の回転角度と第3回転軸体30の回転角度の組み合わせの数によって算出できる移動体90の絶対位置の最大値が決定され、上記組み合わせの数が大きいほど算出できる移動体90の絶対位置は大きくなる。すなわち、移動体90の直線運動方向D1における移動可能距離によって算出すべき移動体90の絶対位置の最大値が決定されるため、第1歯車10aの歯数N
1、第2歯車20aの歯数N
2、第3歯車30aの歯数N
3は、移動体90の直線運動方向D1における移動可能距離に応じて設定される。
【0066】
そして、第1回転軸体10を回転させていくと、第2回転軸体20及び第3回転軸体30の回転角度は、
図9のグラフに示すように、第1回転軸体10の回転角度に対してずれが生じる。なお、
図9(a)、(b)では、横軸は、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転数を示し、縦軸は、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転角度を示している。
【0067】
図9(a)に示すように、第1回転軸体10の回転開始前においては、第1回転軸体10、第2回転軸体20及び第3回転軸体30の回転角度は一致している。この回転開始時は、移動体90が最も基端側(-Y側、
図2中左側)に配置されている状態である。また、回転開始前の移動体90の位置を原点、すなわち、移動体90の絶対位置ひいてはボールねじ軸71の回転数が「0」である位置とする。この第1回転軸体10の回転開始前の状態から、第1回転軸体10を正転させて移動体90を+Y方向に前進させる場合を想定する。
第1回転軸体10が回転していくと、それに伴って、第2回転軸体20及び第3回転軸体30も回転していき、第1回転軸体10の回転角度に対して、第2回転軸体20の回転角度にはずれが生じていく。また、このとき、第1回転軸体10及び第2回転軸体20の回転角度の双方に対して、第3回転軸体30の回転角度にもずれが生じていく。これらのずれは、第1回転軸体10の回転に伴って、徐々に大きくなっていく。
【0068】
さらに、第1回転軸体10が回転していくと、ある時点で第1回転軸体10の回転角度と、第2回転軸体20又は第3回転軸体30の回転角度とのずれが最大となる。それ以降は、
図9(b)に示すように、第1回転軸体10の回転角度と、第2回転軸体20又は第3回転軸体30の回転角度とのずれが徐々に小さくなっていき、やがて、第1回転軸体10、第2回転軸体20及び第3回転軸体30の回転角度は、再び一致して、第1回転軸体10の回転開始前の状態に戻る。
【0069】
このように第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転角度が変化する間においては、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30の回転角度の組み合わせが一致することはない。第2回転軸体20の回転角度と第3回転軸体30の回転角度の組み合わせから、第1回転軸体10の回転数、ひいては、ボールねじ軸71の回転数を算出することができる。
また、第2回転軸体20の回転角度と第3回転軸体30の回転角度の組み合わせの数(n)は、次の式(1)により算出される。
n=N2×N3=24×23=552・・・(1)
ただし、
n:第1回転軸体10の回転数に対応する第2回転軸体20、第3回転軸体30の回転角度の組み合わせの数
N2:第2回転軸体20の第2歯車20aの歯数
N3:第3回転軸体30の第3歯車30aの歯数
【0070】
CPU52aは、上述に示した第2回転軸体20の回転角度と第3回転軸体30の回転角度の組み合わせから第1回転軸体10の回転数を算出する。以上により、CPU52aは、第1、第2、第3回転軸体10、20、30及び出力軸61aの回転角度(絶対角度)に加えて、第1回転軸体10(出力軸61a)の回転数を算出する。また、出力軸61a及びボールねじ軸71の回転角度及び回転数は、第1回転軸体10の回転角度及び回転数と同一であるため、結果として、CPU52aは、出力軸61a及びボールねじ軸71の回転角度及び回転数も算出する。以上により、CPU52aによって、出力軸61a及びボールねじ軸71の回転角度及び回転数の算出が完了する。
【0071】
続いて、CPU52aは、
図8に示すように、算出した出力軸61aの回転角度及び回転数に相当する信号を、通信素子52bを経由して、コントローラ200に出力する。
【0072】
コントローラ200には、
図2及び
図8に示すように、CPU52aから、出力軸61aの回転角度及び回転数に相当する信号が入力される。コントローラ200は、出力軸61aの回転角度及び回転数と、ボールねじ軸71の螺旋溝のピッチとから、移動体90の絶対位置を算出する。以上により、コントローラ200によって、移動体90の絶対位置の算出が完了する。
【0073】
以上、説明したように、本実施の形態に係るエンコーダ1においては、
図4に示すように、第1軸受12は、第1永久磁石11の周囲を囲み、第1永久磁石11から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。このため、第1回転軸体10のY軸方向、柱軸方向の長さを小さくすることが可能になる。これにより、本発明では、エンコーダのサイズを小さくすることができる。
【0074】
例えば、比較例に係るエンコーダ1Aにおいては、
図10に示すように、第1軸受12は、第1永久磁石11の周囲を囲まずに設けられている。この場合、第1回転軸体10は、その-Y側の端部が第1軸受12の-Y側の端面12aから突出して設けられる。すると、第1回転軸体10のY軸方向、柱軸方向の長さが長くなり、エンコーダ1Aのサイズが大きくなるおそれがある。ひいては、エンコーダ1Aを備えるモータユニット、そのモータユニットを備えるアクチュエータが大型化するおそれがある。
【0075】
これに対して、本実施の形態に係るエンコーダ1において、
図4に示すように、第1軸受12は、第1永久磁石11の周囲を囲んで形成されている。これにより、第1回転軸体10を、その-Y側の端部が第1軸受12の-Y側の端面12aから突出しないように設けることが可能になる。このため、第1回転軸体10のY軸方向の長さを小さくすること、即ち、低背化を実現すること可能になる。この結果、本実施の形態では、大型化を抑制することができるエンコーダ1等を提供することができる。
【0076】
また、比較例に係るエンコーダ1Aにおいては、
図10に示すように、第1回転軸体10の-Y側の端部は、第1軸受12の-Y側の端面12aから突出する。このため、エンコーダ1Aでは、第1永久磁石11の磁気が、他の第2永久磁石21及び第3永久磁石31の磁束密度の変化を検出するセンサS2、S3に影響を及ぼすことを抑制するために、第1軸受12の突出する部分に設けられている第1永久磁石11の周囲を囲むことで、第1永久磁石11から生ずる磁気を遮蔽する磁気遮蔽部材110を別途設ける必要が生ずる。
【0077】
これに対して、本実施の形態では、
図4に示すように、第1軸受12が、第1回転軸体10をケース40に対して回転可能に支持する本来の機能に加えて、第1永久磁石11から生ずる磁気が、第1永久磁石11の磁束密度の変化を検出するセンサS1以外のセンサS2、センサS3に影響を及ぼすことを抑制するように、第1永久磁石11の磁気を遮蔽する機能も兼ね備える。これにより、本実施の形態に係るエンコーダ1においては、第1軸受12とは別に磁気遮蔽部材を用意する必要がなく、比較例に係るエンコーダ1Aに比べて、部品点数を削減することができる。以上より、本実施の形態に係るエンコーダ1においては、部品点数を削減しつつ、エンコーダ1の低背化を実現することができる。
【0078】
また、本実施の形態に係るエンコーダ1においては、第2軸受22は、第2永久磁石21の周囲を囲み、第2永久磁石21から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。このため、第2回転軸体20のY軸方向、柱軸方向の長さも小さくすることができる。同様に、第3軸受32は、第3永久磁石31の周囲を囲み、第3永久磁石31から生じる磁気を遮蔽する磁気遮蔽材料から形成されている。このため、第3回転軸体30のY軸方向、柱軸方向の長さも小さくすることができる。この結果、本実施の形態では、エンコーダ1のサイズをさらに小さくすることができる。
【0079】
また、本実施の形態では、第2軸受22は、第2回転軸体20をケース40に対して回転可能に支持する本来の機能に加えて、第2永久磁石21から生ずる磁気が、第2永久磁石21の磁束密度の変化を検出するセンサS2以外のセンサS1、S3に影響を及ぼすことを抑制するように第2永久磁石21の磁気を遮蔽する機能も兼ね備える。同様に、第3軸受32は、第3回転軸体30をケース40に対して回転可能に支持する本来の機能に加えて、第3永久磁石31から生ずる磁気が、第3永久磁石31の磁束密度の変化を検出するセンサS3以外のセンサS1、S2に影響を及ぼすことを抑制するように第3永久磁石31の磁気を遮蔽する機能も兼ね備える。このため、本実施の形態に係るエンコーダ1においては、第2軸受22及び第3軸受32とは別に磁気遮蔽部材を用意する必要がなく、部品点数をさらに削減することができる。
【0080】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態によって限定されるものではない。
【0081】
例えば、本実施の形態では、
図4(A)に示すように、従動軸として構成される第3回転軸体30の第3歯車30aは、主動軸として構成される第1回転軸体10の第1歯車10aに噛み合っている。しかしながら、これに限られない。
図11に示す変形例1に係るエンコーダ2のように、第3回転軸体30の第3歯車30aは、同じ従動軸として構成される第2回転軸体20の第2歯車20aに噛み合っていてもよい。この場合、第3回転軸体30は、第1歯車10aと第2歯車20aとの噛み合い、及び第2歯車20aと第3歯車30aとの噛み合いに基づいて、第1回転軸体10の回転に伴って回転する。
【0082】
また、本実施の形態では、
図4(B)に示すように、第2永久磁石21は、第1永久磁石11が設けられている第1回転軸体10の端部と同じ-Y側の第2回転軸体20の端部に設けられている。しかしながら、これに限られない。
図12に示す変形例2に係るエンコーダ3のように、第2永久磁石21は、第1永久磁石11が設けられている第1回転軸体10の端部とは反対側である+Y側の第2回転軸体20の端部に設けられていてもよい。同様に、第3永久磁石31も、第1永久磁石11が設けられている第1回転軸体10の端部とは反対側である+Y側の第3回転軸体30の端部に設けられていてもよい。
【0083】
また、本実施の形態では、
図4(B)に示すように、第1永久磁石11は、その一部が第1回転軸体10の端部から露出するように設けられている。しかしながら、これに限らない。
図13に示す変形例3に係るエンコーダ4のように、第1回転軸体10に埋め込まれた第1永久磁石11からの磁束が、センサS1により十分な精度で検出可能な程度に漏れ出していれば、第1永久磁石11は、第1回転軸体10の端部に埋め込まれていてもよい。この場合、第1永久磁石11は、第1回転軸体10の端部から非露出状態に配置される。同様に、第2永久磁石21及び第3永久磁石31も、第2、第3回転軸体20、30に埋め込まれた第2、第3永久磁石21、31からの磁束が、センサS2、S3により十分な精度で検出可能な程度に漏れ出していれば、第2回転軸体20の端部及び第3回転軸体30の端部から非露出状態に配置されていてもよい。
【0084】
また、本実施の形態に係るエンコーダ1は、
図4(B)に示すように、3つの第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30を備える。しかしながら、回転軸体の本数は、これに限られない。エンコーダ1は、2つの第1回転軸体10及び第2回転軸体20のみを備えていてもよいし、1つの第1回転軸体10のみを備えていてもよい。また、
図14に示す変形例4のように、エンコーダ5は、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30に加えて、第4回転軸体120を更に備えていてもよい。また、エンコーダは、5つ以上の回転軸体を備えていてもよい。
【0085】
また、実施の形態に係るエンコーダ1及び変形例1に係るエンコーダ2では、第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30は、
図4(A)に示すように、第1回転軸体10の中心軸Aを通り、且つ、Y軸方向に直交する直線L7に沿って一列に配置されている。しかしながら、これに限られない。第1回転軸体10、第2回転軸体20、及び第3回転軸体30のうちの1つもしくは2つは、直線L7から外れて配置されていてもよい。例えば、
図15及び
図16に示す変形例5に係るエンコーダ6のように、第3回転軸体30のみが、直線L7から外れて配置されていてもよい。この場合、直線L7と、第3回転軸体30の中心軸A-2及び第2回転軸体の中心軸の双方を通り、且つ、Y軸方向に直交する直線L8とのなす角度θが小さくすることにより、エンコーダ6のサイズを小さくすることができる。
【0086】
具体的には、XZ平面のZ軸方向における第1回転軸体10と第2回転軸体20との重なる長さ(重なり量)L9を大きくすることができる。同様に、Z軸方向における第2回転軸体20と第3回転軸体30との重なる長さ(重なり量)L10を大きくすることができる。重なる長さ(重なり量)L9、L10を大きくすることができることにより、XZ平面のZ軸方向における第1回転軸体10の+Z側の端部から第3回転軸体30の-Z側の端部までの長さL11を小さくすることができる。
【0087】
また、XZ平面のX軸方向における第2回転軸体20と第1回転軸体10との重なる長さ(重なり量)L12を大きくすることができる。同様に、X軸方向における第1回転軸体10と第3回転軸体30との重なる長さ(重なり量)L13を大きくすることができる。重なる長さ(重なり量)L12、L13を大きくすることができることにより、XZ平面のX軸方向における第2回転軸体20の-X側の端部から第3回転軸体30の+X側の端部までの長さL14を小さくすることができる。
【0088】
長さL11、L14を小さくすることができるため、結果として、エンコーダ6のサイズを小さくすることができる。
【0089】
また、実施の形態に係るエンコーダ1では、
図4に示すように、第1永久磁石11、第1回転軸体10、及び第1軸受12の-Y側の各端面は略面一で構成されている。ただし、これに限られない。例えば、第1軸受12及び第1回転軸体10の-Y側の端部の少なくとも一方が、第1永久磁石11の端部よりも-Y側(センサS1側)に突出していてもよい。
【0090】
具体的には、例えば、
図17に示す変形例6に係るエンコーダ7のように、第1軸受12の-Y側の端部は、第1永久磁石11及び第1回転軸体10の-Y側の端部よりも-Y側(センサS1側)に突出していてもよい。この構成により、第1永久磁石11及び第1回転軸体10の-Y側の端部は、第1軸受12の-Y側の端部から窪むように形成される。
【0091】
エンコーダ7においては、第1永久磁石11の磁束がセンサS2、S3の方に漏れ出るのを抑制することにより、磁気干渉抑制効果の更なる向上を図ることができる。
【0092】
また、
図18に示す変形例7に係るエンコーダ8のように、第1回転軸体10の-Y側の端部は、第1永久磁石11の-Y側の端部よりも-Y側(センサS1側)に突出していてもよい。なお、エンコーダ8においては、第1回転軸体10の-Y側の端部は、第1軸受12の-Y側の端部は、略面一で構成されている。これらの構成により、第1永久磁石11の-Y側の端部は、第1軸受12及び第1回転軸体10の-Y側の端部から窪むように形成される。
【0093】
エンコーダ8においては、第1永久磁石11の磁束がセンサS2、S3の方に漏れ出るのを抑制することにより、磁気干渉抑制効果の更なる向上を図ることができる。
【0094】
なお、第2永久磁石21、第2回転軸体20、及び第2軸受22-1の各端部の位置に関する関係、第3永久磁石31、第3回転軸体30、及び第3軸受32-1の各端部の位置に関する関係についても同様である。したがって、エンコーダ7、8においては、第2永久磁石21の磁束及び第3永久磁石31の磁束が他のセンサの方に漏れ出るのを抑制することにより、即ち、磁気干渉抑制効果の更なる向上も図ることができる。
【0095】
また、実施の形態に係るアクチュエータ100は、
図1及び
図2に示すように、スライドカバーCが直線運動方向D1に移動するスライダタイプのアクチュエータである。しかしながら、これに限られない。アクチュエータ100は、ロッドが直線運動方向D1に移動するロッドタイプのアクチュエータであってもよい。
【0096】
また、実施の形態に係るアクチュエータ100は、ボールねじ70を備える。そして、アクチュエータ100は、ボールねじ70のボールねじ軸71とボールねじナット72との螺合に基づいて、モータユニット60の出力軸61aの回転運動を、移動体90の直線運動に変換している。しかしながら、アクチュエータ100の構造や形状は、これに限られない。例えば、アクチュエータ100は、ボールねじ70に代えて、出力軸61aの回転運動を移動体90に伝達するタイミングベルト及びタイミングプーリを備えるものであってもよい。
【0097】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0098】
1,1A,2,3,4,5,6:エンコーダ
10:第1回転軸体
10-1:円柱状部材
10-2:円筒状部材
10a:第1歯車
10b:貫通孔
11:第1永久磁石
12:第1軸受
12a:端面
20:第2回転軸体
20-1:円柱状部材
20-2:円筒状部材
20a:第2歯車
20b:貫通孔
21:第2永久磁石
22-1,22-2:第2軸受
22a:端面
30:第3回転軸体
30-1:円柱状部材
30-2:円筒状部材
30a:第3歯車
30b:貫通孔
31:第3永久磁石
32-1,32-2:第3軸受
32a:端面
40:ケース
41:第1ケース部分
41a:貫通孔
41b:ネジ穴
42:第2ケース部分
42a,42b,42c:貫通孔
42d:ネジ穴
43:第3ケース部分
43a,43b,43c:貫通孔
43d:ネジ穴
44,45:留め具
50:センサユニット
51:基板
52a:CPU
52b:通信素子
53:支持部材
54:コネクタ
60:モータユニット
61:モータ本体(モータ)
61a:出力軸(回転軸)
62:モータケーシング
63:第1カップリング
70:ボールねじ
71:ボールねじ軸
71a:ボールねじ軸本体
71b,71c:端部
72:ボールねじナット
73:第2カップリング
80:アクチュエータハウジング
81:ベース
82:ボールねじナット
82R,82L:サイドカバー
82a:開口部分
83:シート部材
84:フロントブラケット
84a:ベアリング
85:リアブラケット
85a:ベアリング
90:移動体
91:貫通孔
100:アクチュエータ
110:磁気遮蔽部材
120:第4回転軸体
200:コントローラ
S1:センサ(第1センサ)
S2:センサ(第2センサ)
S3:センサ(第3センサ)
C:スライドカバー
D1:直線運動方向
L1,L2,L3,L4,L5,L6,L9,L10,L11,L12,L13,L14:長さ
L7,L8:直線
A,A-2:中心軸
P:同一面
θ:角度