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特開2023-63713スイッチ制御装置およびスイッチ制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063713
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】スイッチ制御装置およびスイッチ制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/16 20060101AFI20230428BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20230428BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
H01H9/16 E
H02J13/00 301A
H02J13/00 311N
H04Q9/00 311L
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173690
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】520433768
【氏名又は名称】松山 紋佳
(74)【代理人】
【識別番号】100096703
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 俊之
(72)【発明者】
【氏名】松山 紋佳
【テーマコード(参考)】
5G052
5G064
5K048
【Fターム(参考)】
5G052AA24
5G064AA01
5G064AC09
5G064CB12
5G064DA05
5K048AA09
5K048BA08
5K048EB10
5K048EB12
(57)【要約】
【課題】 期待どおりに外部の電気機器を作動させる。
【解決手段】 制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオフにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオンのままとなっていたときに、二酸化炭素濃度の検出結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS114~S118の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、誤作動検出部が誤作動を検出したときに制御部は駆動部へ制御信号を出力したことに相当する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の検出結果に基づいて被制御機器である外部機器のスイッチを駆動するスイッチ制御装置であって、
前記外部機器のスイッチを駆動する駆動部と、
前記検出結果に基づいて前記駆動部を駆動させる制御信号を出力する制御部と、
前記スイッチの駆動の誤作動を検出する誤作動検出部とを備え、
前記制御部は、前記誤作動検出部が誤作動を検出したときに前記駆動部へ前記制御信号を出力することを特徴とするスイッチ制御装置。
【請求項2】
前記検出結果を出力するセンサーを備えるとともに、
前記誤作動検出部は、前記センサーの検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ制御装置。
【請求項3】
前記センサーは、温度、湿度、二酸化炭素濃度、気圧のいずれかまたは組み合わせを検出することを特徴とする請求項2に記載のスイッチ制御装置。
【請求項4】
前記外部機器は、前記スイッチを駆動されたときに稼働し、当該外部機器が稼働すると前記センサーの検出結果が変化することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のスイッチ制御装置。
【請求項5】
前記スイッチの変位を検出する変位検出部を備え、
前記誤作動検出部は、前記変位検出部の検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出することを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載のスイッチ制御装置。
【請求項6】
前記変位検出部は、画像認識で前記スイッチの変位を検出することを特徴とする請求項5に記載のスイッチ制御装置。
【請求項7】
前記スイッチは、切替状態を示すインジケーターを備え、前記変位検出部は、画像認識によって前記インジケーターの表示を認識をすることを特徴とする請求項6に記載のスイッチ制御装置。
【請求項8】
前記被制御機器の動作の状況を認識する被制御機器動作認識部を備え、前記誤作動検出部は、前記被制御機器動作認識部の認識結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出することを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載のスイッチ制御装置。
【請求項9】
所定の検出結果を入力して、被制御機器である外部機器のスイッチを駆動し、所定の制御を実施するスイッチ制御方法であって、
スイッチの駆動の誤作動を検出し、誤作動を検出したら、再度、前記外部機器のスイッチを駆動することを特徴とするスイッチ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の検出結果に基づいて被制御機器である外部機器のスイッチを駆動するスイッチ制御装置およびスイッチ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、機器に備えられているスイッチを物理的に操作することが可能な遠隔操作装置が利用されてきている。例えば、壁に備えられたシーソー式のスイッチを押し下げたり、電気機器の押しボタン電源スイッチを押し下げる。この遠隔操作装置は、押し下げるためにアクチュエーターとともに、このアクチュエーターによって往復動作する操作片が備えられており、操作片が機器のスイッチ片に押し当てられて電源をオンにさせる。遠隔操作装置は、WiFiに接続されて、ユーザのスマートフォンによって制御されることが多い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】https://www.switchbot.jp/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の遠隔操作装置は、操作片をスイッチ片に押し当てて変位させる。しかし、通常は遠隔操作装置をスイッチに対して両面テープなどで固定するため、完全に固定することは難しい。このため僅かなガタツキが生じがちであり、何度かに一度は予定どおりにスイッチ片を十分に変位させることができず、結果としてスイッチの切換状態が変化しないことがあった。すると、期待どおりに電気機器が作動しないということが起きていた。
【0005】
本発明は、期待どおりに外部の電気機器を作動させるスイッチ制御装置およびスイッチ制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定の検出結果に基づいて被制御機器である外部機器のスイッチを駆動するスイッチ制御装置であって、前記外部機器のスイッチを駆動する駆動部と、前記検出結果に基づいて前記駆動部を駆動させる制御信号を出力する制御部と、前記スイッチの駆動の誤作動を検出する誤作動検出部とを備え、前記制御部は、前記誤作動検出部が誤作動を検出したときに前記駆動部へ前記制御信号を出力する構成としてある。
【0007】
前記構成からなる本発明では、所定の検出結果に基づいて被制御機器である外部機器のスイッチを駆動する。具体的には、制御部は前記検出結果に基づいて駆動部を駆動させる制御信号を出力すると、駆動部は外部機器のスイッチを駆動する。また、誤作動検出部はスイッチの駆動の誤作動を検出することができ、この誤作動検出部がスイッチの駆動の誤作動を検出すると、制御部は駆動部へ制御信号を出力する。駆動部は、制御信号を受けつけると、外部機器のスイッチを駆動する。
このように、スイッチの駆動の誤作動が生じても、再び、スイッチを駆動させるため、誤作動を解消できる。
【0008】
本発明の他実施形態では、前記検出結果を出力するセンサーを備えるとともに、前記誤作動検出部は、前記センサーの検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出する構成としてある。
前記構成からなる本発明では、センサーを備えており、前記検出結果を出力する。前記誤作動検出部は、前記センサーの検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出する。一般的に、ある検出結果に基づいて外部機器を駆動するという状況であれば、外部の機器を駆動することでその検出結果が変化することが期待される。このため、センサーの検出結果を評価することで外部機器の稼働状況を推測できる。スイッチを駆動しても検出結果に変化がなければ、スイッチの駆動に失敗したとも判断できるから、スイッチの駆動の誤作動を検出したといえ、再度、スイッチを駆動する。
【0009】
本発明の他実施形態では、前記センサーは、温度、湿度、二酸化炭素濃度、気圧のいずれかまたは組み合わせを検出する構成としてある。
前記構成からなる本発明では、前記センサーは、温度、湿度、二酸化炭素濃度、気圧のいずれかまたは組み合わせを検出する。
温度が上がれば(下がれば)外部機器を稼働させ、湿度が上がれば(下がれば)外部機器を稼働させ、二酸化炭素濃度が上がれば(下がれば)外部機器を稼働させ、気圧が上がれば(下がれば)外部機器を稼働させるということができる。
【0010】
本発明の他実施形態では、前記外部機器は、前記スイッチを駆動されたときに稼働し、当該外部機器が稼働すると前記センサーの検出結果が変化する構成としてある。
前記構成からなる本発明では、前記スイッチを駆動されたときに前記外部機器が稼働し、当該外部機器が稼働すると前記センサーの検出結果が変化する。
【0011】
本発明の他実施形態では、前記スイッチの変位を検出する変位検出部を備え、前記誤作動検出部は、前記変位検出部の検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出する構成としてある。
前記構成からなる本発明では、変位検出部が前記スイッチの変位を検出する。すなわち、スイッチの変位があるか否かを直に検出するので、前記誤作動検出部は、前記変位検出部の検出結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出できる。変位が検出されればスイッチは駆動されたのであるし、変位が検出されればスイッチは期待どおりに駆動されたと判断でき、変位が検出されなければスイッチは駆動されず、駆動の誤作動があったと判断できる。
【0012】
本発明の他実施形態では、前記変位検出部は、画像認識で前記スイッチの変位を検出する構成としてある。
前記構成からなる本発明では、前記変位検出部は、スイッチの画像を表す信号やデータなどに基づいて画像認識処理を実施する。画像認識の結果に基づいて前記スイッチの変位を検出することができる。
本発明の他実施形態では、前記スイッチは、切替状態を示すインジケーターを備え、前記変位検出部は、画像認識によって前記インジケーターの表示を認識をする構成としてある。
【0013】
前記構成からなる本発明では、切替状態を示すインジケーターを備えたスイッチを対象とし、前記変位検出部は画像認識によって前記インジケーターの表示を認識をする。表示に基づいてスイッチの切替状態が分かるため、駆動しても切換状態が変化しなければ、駆動の誤作動があったものと判断できる。
本発明の他実施形態では、前記被制御機器の動作の状況を認識する被制御機器動作認識部を備え、前記誤作動検出部は、前記被制御機器動作認識部の認識結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出する。
【0014】
前記構成からなる本発明では、被制御機器動作認識部が前記被制御機器の動作の状況を認識可能でありえ、前記誤作動検出部は、前記被制御機器動作認識部の認識結果に基づいて前記スイッチの駆動の誤作動を検出する。
本発明は、装置として認識可能であるとともに、発明の思想としては、方法として認識することも可能である。このため、本発明の他実施形態では、所定の検出結果を入力して、被制御機器である外部機器のスイッチを駆動し、所定の制御を実施するスイッチ制御方法であって、スイッチの駆動の誤作動を検出し、誤作動を検出したら、再度、前記外部機器のスイッチを駆動する構成とすることもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、被制御機器である外部機器のスイッチを駆動させるに際して、駆動の誤作動をも検知し、誤作動があれば、再度、スイッチを駆動させるようにしているため、期待どおりに外部の電気機器を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】スイッチ制御装置が適用されるスイッチ駆動装置のブロック図である。
図2】第一の実施例における制御のフローチャートである。
図3】同実施例におけるタイムチャートである。
図4】同実施例におけるタイムチャートである。
図5】第二の実施例における制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一の実施例)
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるスイッチ制御装置が適用されるスイッチ駆動装置をブロック図により示している。
同図において、被制御機器10は外部機器であり、壁スイッチ部20は外部機器のスイッチに相当する。被制御機器10は、例えば、換気扇が該当する。この換気扇は建屋の壁に据え付けられている壁スイッチ部20と接続されており、壁スイッチ部20の壁スイッチ21の可動片(図示せず)を人が手動で操作すると稼働させたり、停止させたりすることができる。
【0018】
壁スイッチ21の可動片としては、一般的にはシーソータイプのものと、押し釦タイプのものがある。前者はロッカースイッチと呼ばれており、人がロッカー片を左右または上下に移動させると、接点はオン状態となったり、オフ状態となったりする。後者は、オルタネートスイッチあるいはオルタネイトスイッチと呼ばれており、可動片はばね部材で浮いた状態に支持されており、押し込んでは戻るという一つの動作を繰り返すたびに、接点はオン状態で維持され、あるいは、オフ状態で維持されるということを繰り返す。第一の実施例は、ロッカースイッチを前提として制御する。パナソニック社製のコスモシリーズ(登録商標)のスイッチがオルタネイトスイッチとして知られている。
【0019】
壁スイッチインジケーター22は、壁スイッチ21の接点がオン状態のときに点灯し、オフ状態の時に消灯する小型のLEDである。点灯あるいは消灯を表すものであれば、他の表示素子などでも良い。また、壁スイッチインジケーター22は壁スイッチ21の接点の切替状態を簡易に識別するための一例であり、ロッカースイッチの場合は可動片の位置に基づいて壁スイッチ21の接点の状態を識別することも可能であるから、壁スイッチインジケーター22は必須ではない。
【0020】
スイッチ制御部30は、所定の制御信号に基づいて壁スイッチ21の可動片を駆動するものであり、外部機器のスイッチを駆動するスイッチ制御装置に相当する。スイッチ制御部30の制御部31は、アンテナ32を介して無線送受信部33で受信させる検出信号を入力しており、この検出信号に基づいて駆動部34に制御信号を出力する。すると駆動部34は所定の軸芯を支点として揺動可能に支持されるアーム部35を往復動させる。
【0021】
スイッチ制御部30は図示しない筺体に収容されており、筺体から突き出たアーム部35が揺動運動するようになっている。筺体を壁スイッチ部20が備えるパネルに両面テープで接着し、アーム部35が揺動することで壁スイッチ21の可動片を往復動させることになる。ロッカースイッチであれば、往復動させる必要があるし、オルタネートスイッチであれば、一度押して戻るとオンからオフへと変化し、再度押して戻るとオフからオンへと変化することになる。
【0022】
アーム部35が壁スイッチ21の可動片に突き当たるように駆動するときは、筺体はその反対方向に向かう反力を受ける。また、アーム部35が壁スイッチ21の可動片を引き戻すように駆動するときは、筺体はその可動片に引き寄せられる向きの反力を受ける。筺体は壁スイッチ21のパネルに対して両面テープで接着しているので、筺体が可動片を基準とする反力を受けるとき、両面テープの弾性に基づいて筺体はわずかながらぐらつくという素因がある。
【0023】
アーム位置認識部36は外部の壁スイッチ21の可動片の位置を検出する。常にスイッチ制御部30が単体で壁スイッチ21の可動片の位置を認識できる状況は多くはない。しかし、壁スイッチインジケーター22がある場合は、アーム位置認識部36が壁スイッチ21の可動片の位置を検出する。駆動部34がアーム部35に対して壁スイッチ21の可動片を駆動させる制御信号を出した後、アーム位置認識部36からの認識信号を入力し、意図しているとおりに壁スイッチ21の可動片の位置を検出できれば、駆動部34はアーム部35を停止させる。しかし、意図しているとおりに壁スイッチ21の可動片の位置を検出できなければ、駆動部34が再度アーム部35を駆動するということが可能である。
【0024】
センサー測定器40は、スイッチ制御部30に対して所定の検出信号を送る。センサー測定器40は、センサー部41を備えている。センサー部41は、例えば、二酸化炭素(CO2 )濃度を測定し、測定結果を表す電気信号をメイン制御部42に出力する。メイン制御部42は同電気信号に基づいて二酸化炭素(CO2 )濃度を表す無線信号を出力するように無線送受信部43に制御信号を出力し、無線送受信部43はアンテナ44を介して同制御信号に対応する無線信号を送信する。なお、無線送受信部43はアンテナ44を介して制御信号に対応する無線信号を受信可能であり、受信した制御信号をメイン制御部42に出力する。また、メイン制御部42は、測定結果を表す電気信号に基づいて表示部45に対して制御信号を出力し、同表示部45にて二酸化炭素(CO2 )濃度や他の情報を表示させることができる。
本実施例では、センサー部41が二酸化炭素(CO2 )濃度を検出しているが、温度や湿度、気圧などの他のセンサーを利用することも可能である。例えば、温度が上がれば(下がれば)被制御機器10(外部機器)を稼働させ、湿度が上がれば(下がれば)被制御機器10(外部機器)を稼働させ、気圧が上がれば(下がれば)被制御機器10(外部機器)を稼働させるということができる。
【0025】
壁スイッチ位置認識部50は、壁スイッチ21の可動片の状態を画像認識によって検知する。画像認識部51はカメラと画像認識処理ユニットを備えており、制御部52に対して画像処理結果を通知する。制御部52は画像処理結果の通知を受けると、同通知結果を表す無線信号を出力するように無線送受信部53に制御信号を出力し、無線送受信部53はアンテナ54を介して同制御信号に対応する無線信号を送信する。なお、無線送受信部53はアンテナ54を介して制御信号に対応する無線信号を受信可能であり、受信した制御信号を制御部52に出力する。例えば、制御部52に対して画像処理結果を要求する制御信号が無線信号として送信されると、制御部52が画像認識部51に対して画像処理結果を通知させるということが可能である。
【0026】
被制御機器動作認識部60は、間接的に被制御機器10の動作状況を認識する。被制御機器動作認識センサー61は、被制御機器10が換気扇であることを前提とすると、風量センサーであったり振動センサーを適用可能である。換気扇であれば稼働しているか否かを風量センサーや振動センサーで検知できるからである。
被制御機器動作認識センサー61は制御部62に対して間接的に検知する動作の有無の認知結果を通知する。制御部62は動作の有無の認知結果の通知を受けると、同通知結果を表す無線信号を出力するように無線送受信部63に制御信号を出力し、無線送受信部63はアンテナ64を介して同制御信号に対応する無線信号を送信する。なお、無線送受信部63はアンテナ64を介して制御信号に対応する無線信号を受信可能であり、受信した制御信号を制御部62に出力する。例えば、制御部62に対して動作の有無の認知結果を要求する制御信号が無線信号として送信されると、制御部62が被制御機器動作認識センサー61に対して認知結果を通知させるということが可能である。
【0027】
次に、前記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
本スイッチ制御装置の説明をする前に、その前提として、例えば、スイッチ制御部30とセンサー測定器40とによる壁スイッチ部20と被制御機器10のフィードバック制御システムについて説明する。被制御機器10は換気扇であり、センサー測定器40のセンサー部41が室内の二酸化炭素濃度を検出するセンサーである場合に、スイッチ制御部30は室内の二酸化炭素濃度が高くなったら被制御機器10を動作させて換気を促し、その結果、室内の二酸化炭素濃度が低くなったら被制御機器10を停止させて換気を抑えるというフィードバック制御を実施するものとする。被制御機器10の換気能力や、センサー部41の感度に特異な状況がなければこの自動制御は発散することなく、室内の二酸化炭素濃度が所定の範囲内を維持させることができる。
【0028】
しかし、アーム部35によって壁スイッチ部20の可動片を期待どおりに駆動させられない事態が起こりえる。すると、スイッチ制御部30は室内の二酸化炭素濃度が高くなったことをトリガーとして被制御機器10を動作させて換気を促した後、室内の二酸化炭素濃度が所定値よりも低くなることを待機することになる。ただし、壁スイッチ部20の可動片の駆動に失敗しているので被制御機器10は動作せず、室内の二酸化炭素濃度は低くなることはない。これにより、自動制御は失敗する。
【0029】
逆に、スイッチ制御部30は室内の二酸化炭素濃度が低くなったことをトリガーとして被制御機器10を停止させて換気を止めた後、室内の二酸化炭素濃度が上がり始めて所定値よりも高くなることを待機することになる。しかし、壁スイッチ部20の可動片の駆動に失敗しているので被制御機器10は停止せず、室内の二酸化炭素濃度は高くなることはない。これにより、自動制御は失敗する。
このように、本スイッチ制御装置の前提とするフィードバック制御システムでは、壁スイッチ部20の可動片の駆動に失敗した場合に、容易に自動制御が失敗してしまう。
【0030】
図2は、第一の実施例における制御をフローチャートにより示しており、図3図4は同実施例におけるタイムチャートを示している。
前記フローチャートは主に制御部31での制御に相当する。
【0031】
ステップS102にて、電源ONとなることで、以下のフィードバック制御が開始される。まず、ステップS104では、初期化を行う。初期化には、壁スイッチ部20での壁スイッチ21をオフとしておくことを含んでいる。そして、ステップS106にて動作を開始する。
ステップS108では、制御部31は壁スイッチ21の状態がオフであるか判断する。ここで判断する壁スイッチ21の状態は、制御部31がメモリーなどに記憶している値であり、その都度、壁スイッチ位置認識部50によって実際の位置を取得する必要はない。
【0032】
初期化後は、壁スイッチ21はオフで開始しており、「Yes」を判定してステップS110にて二酸化炭素濃度(CO2値)が閾値よりも大きくなっているか否か判断する。ここで二酸化炭素濃度は、センサー測定器40がセンサー部41の測定結果を無線送受信部43を介して送信し、制御部31が無線送受信部33を介して受信することで得ることができる。
【0033】
室内で人が活動をしていると、積極的な換気をしていなければ徐々に二酸化炭素濃度は高くなる。例えば、レストランを開店し、客が入って活動をし始めると、初期化直後から二酸化炭素濃度が徐々に高くなっていく。図3は、このような過程での二酸化炭素濃度と時間の経過を示している(グラフA)。
従って、初期の段階であれば、ステップS110にて二酸化炭素濃度(CO2値)が閾値よりも大きくないと判断される。この後、本実施例では、ステップS114にて5分タイマーを起動し、ステップS116にて二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているか判断する。
【0034】
初期の段階であれば、二酸化炭素濃度は徐々に高くなることが予想されるが、二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているときというのは、壁スイッチ21をオフにして停止させたはずの換気扇が、実際には稼働し続けていることが予測される。図4は換気扇をオンにしてからの二酸化炭素濃度と時間の経過を示している。同図において40時間を経過した後のグラフFを参照すると、二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定している。
【0035】
このように、5分タイマーを起動した後で、二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定している状態であれば、制御部31は、ステップS118にて、壁スイッチ21をオフにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオフに維持させ、制御はステップS106へと戻る。本来は、二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフEへと続く所、2回目にオフにさせることで二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフFへと続き、換気扇を停止しそこねることが無くなる。換気扇は室内で温度制御された空気を外に排気してしまうため、換気扇を停止しそこねると空調コストが嵩むことになる。
【0036】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオフにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオンのままとなっていたときに、二酸化炭素濃度の検出結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS114~S118の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、誤作動検出部が誤作動を検出したときに制御部は駆動部へ制御信号を出力したことに相当する。また、センサー測定器40は検出結果を出力するセンサーを備えており、誤作動検出部は、このセンサーの検出結果に基づいてスイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。むろん、ここでのセンサーは、二酸化炭素濃度を検出している。
【0037】
また、外部機器である被制御機器10の換気扇は、壁スイッチ21を駆動されたときに稼働するが、外部機器が稼働するとセンサー測定器40のセンサー部での二酸化炭素濃度の検出結果が変化する。すなわち、換気扇が稼働すると二酸化炭素濃度は下がり、換気扇が停止すると二酸化炭素濃度は上がり始める。
【0038】
このような異常な状態にならない場合、二酸化炭素濃度は徐々に上がっていくため、ある時点では、ステップS110にて二酸化炭素濃度と閾値とを比較した結果、検出結果である二酸化炭素濃度が閾値を超えると判断され、制御部31は、ステップS112にて、駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21をオンにさせるようにアーム部35を駆動させる。このときに、制御部31は、壁スイッチ21の状態をオンに変更して記憶する。
【0039】
次のステップS108では、制御部31は壁スイッチ21の状態がオンであると判断し、ステップS120にて二酸化炭素濃度(CO2値)が閾値よりも小さくなっているか否か判断する。ステップS112にて壁スイッチ21をオンにさせたので、二酸化炭素濃度が徐々に下がっていくことが期待されている。図3は、二酸化炭素濃度が高くなってきて、しきい値を超えた後、換気扇を動作させることで二酸化炭素濃度が減っていく過程を示している(グラフA~グラフB)。
【0040】
本実施例では、オンにさせた直後はステップS120にて二酸化炭素濃度(CO2値)が閾値よりも小さくないと判断され、ステップS124にて10分タイマーを起動し、ステップS126にて二酸化炭素濃度が増え続けているか判断する。壁スイッチ21をオンにさせた後は、図3のグラフBに示すように、二酸化炭素濃度は徐々に下がっていくことが予想されるが、二酸化炭素濃度がグラフAからグラフBへと続かずに増え続けるときというのは、壁スイッチ21をオンにして作動させたはずの換気扇が、実際には作動していないことが予測される。このため、制御部31は、ステップS128にて、壁スイッチ21をオンにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオンに維持させ、制御はステップS106へと戻る。もし、2回目に壁スイッチ21がオンになったときは、二酸化炭素濃度はグラフAからグラフCへと繋がり、二酸化炭素濃度を確実に減少させていくことになる。
【0041】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオンにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオフのままとなっていたときに、二酸化炭素濃度の検出結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS124~S128の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、誤作動検出部が誤作動を検出したときに制御部は駆動部へ制御信号を出力したことに相当する。
【0042】
このような異常な状態にならない場合、二酸化炭素濃度は徐々に上がっていくため、ある時点では、ステップS120にて二酸化炭素濃度と閾値とを比較した結果、検出結果である二酸化炭素濃度が閾値よりも小さくなったと判断され、制御部31は、ステップS122にて、駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21をオフにさせるようにアーム部35を駆動させる。このときに、制御部31は、壁スイッチ21の状態をオフに変更して記憶する。
【0043】
以上の処理により、二酸化炭素濃度の検出結果に基づいて壁スイッチ21をオン・オフさせて被制御機器10をフィードバック制御しつつ、仮に駆動部34とアーム部35とによる壁スイッチ21の駆動の誤作動が生じたとしても、誤作動を適切に検出して本来のフィードバック制御を維持できる。特に、本来のフィードバック制御で使用している二酸化炭素濃度のセンサー測定器40の検出結果を利用することで、誤作動検出のためにさらなる要素を必要としないという優れた効果も提供できる。
【0044】
(第二の実施例)
図5は、第二の実施例における制御のフローチャートを示している。
本実施例では、壁スイッチ21にオルタネートスイッチを採用した場合である。
図2に示すフローチャートと比較すると、制御の流れはほぼ一致している。ステップの百の位が「1」から「2」へと変更されているが、下二桁の数値が同じステップは概ね内容は一致している。
【0045】
ただし、駆動部34にてアーム部35を動かして壁スイッチ21の可動片を駆動するステップS212,S218,S222,S228においては、オルタネートスイッチに特化した処理となる。すなわち、オルタネートスイッチの可動片は、一度押して戻ることで、オン状態からオフ状態へと変化し、あるいは、オフ状態からオン状態へと変化することになる。従って、オフ状態からオン状態へと変化させるステップS212,S218では、制御部31は駆動部34に対して壁スイッチ21を「押す」ための制御信号だけを送るし、オン状態からオフ状態へと変化させるステップS222,S228においても、制御部31は駆動部34に対して壁スイッチ21を「押す」ための制御信号だけを送っている。
【0046】
この第二の実施例においても、第一の実施例と同様の効果を奏することができる。オルタネートスイッチの場合は、駆動部34が壁スイッチ21の可動片を常に押すだけの駆動となるため、駆動部34やアーム部35と壁スイッチ21の可動片との関係を簡素にできる。
【0047】
(第三の実施例)
第一の実施例と第二の実施例では、壁スイッチ21の駆動の誤作動が生じたときに、ステップS118,S128,S218,S228において、再度、壁スイッチ21の可動片を駆動するようにしているが、アラームを鳴らすようにしてもよい。
【0048】
(第四の実施例)
以上の実施例においては、二酸化炭素濃度を所定の範囲内に維持させるように、センサー測定器40のセンサー部41の検出結果を利用したフィードバック制御を前提としており、誤作動の検出にセンサー部41の検出結果を利用している。
しかし、別の方法で壁スイッチ21の可動片の位置を確認し、その結果を誤作動の検出に利用しても良い。
【0049】
本実施例では、図2に示すフローチャートにおいて、破線で示した分岐処理であるステップS130,S132を実施する。また、図1に示すブロック図において説明した壁スイッチ位置認識部50を備える。上述したように、壁スイッチ位置認識部50の画像認識部51はカメラと画像認識処理ユニットを備えており、制御部52に対して画像処理結果を通知する。
【0050】
二酸化炭素濃度が閾値よりも大きくなって被制御機器10である換気扇のスイッチをオンにさせたことにより、二酸化炭素濃度が閾値よりも下がってきたとする。ステップS102~S114へ到達する制御は、上述した制御と同じであるので省略する。
ステップS114にて5分タイマーを起動し、ステップS116にて二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているか判断する。二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているときというのは、壁スイッチ21をオフにして停止させたはずの換気扇が、実際には稼働し続けていることが予測される。
【0051】
そこで、ステップS130にて、スイッチ位置がオンになっているか判断する。具体的には制御部31は無線送信によって壁スイッチ位置認識部50と交信し、画像認識部51の認識結果である壁スイッチの位置(オンの位置か、オフの位置か)を取得する。そして、オンの位置になっていることが分かれば、制御部31は、ステップS118にて、壁スイッチ21をオフにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオフに維持させ、制御はステップS106へと戻る。
【0052】
本来は、二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフEへと続く所、2回目にオフにさせることで二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフFへと続き、換気扇を停止しそこねることが無くなる。
【0053】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオフにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオンのままとなっていたときに、壁スイッチ位置認識部50の認識結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS108~S118,S130の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、変位検出部である壁スイッチ位置認識部50が画像認識によって壁スイッチの変位を検出し、誤作動検出部が変位検出部の検出結果に基づいて壁スイッチ21の駆動の誤作動を検出している。
【0054】
次に、二酸化炭素濃度が閾値よりも下回って被制御機器10である換気扇のスイッチをオフにさせたことにより、二酸化炭素濃度が閾値よりも上がってきたとする。ステップS102~S108,S120~S124へ到達する制御は、上述した制御と同じであるので省略する。
ステップS124にて10分タイマーを起動し、S126にて二酸化炭素濃度が増え続けているか判断する。壁スイッチ21をオンにさせた後は、図3のグラフBに示すように、二酸化炭素濃度は徐々に下がっていくことが予想されるが、二酸化炭素濃度がグラフAからグラフBへと続かずに増え続けるときというのは、壁スイッチ21をオンにして作動させたはずの換気扇が、実際には作動していないことが予測される。このため、制御部31は、ステップS132にて、スイッチ位置がオフになっているか判断する。具体的には制御部31は無線送信によって壁スイッチ位置認識部50と交信し、画像認識部51の認識結果である壁スイッチの位置(オンの位置か、オフの位置か)を取得する。そして、オフの位置になっていることが分かれば、制御部31は、ステップS128にて、壁スイッチ21をオンにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオンに維持させ、制御はステップS106へと戻る。
【0055】
本来は、二酸化炭素濃度は図3のグラフAからグラフBへと続く所、2回目にオンにさせることで二酸化炭素濃度は図3のグラフAからグラフCへと続き、換気扇を停止しそこねることが無くなる。
【0056】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオンにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオフのままとなっていたときに、壁スイッチ位置認識部50の認識結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS108,S120~S128,S132の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、変位検出部である壁スイッチ位置認識部50が画像認識によって壁スイッチの変位を検出し、誤作動検出部が変位検出部の検出結果に基づいて壁スイッチ21の駆動の誤作動を検出している。
【0057】
(第五の実施例)
上述した第四の実施例においては、上述したように、壁スイッチ位置認識部50の画像認識部51はカメラと画像認識処理ユニットを備えており、壁スイッチの変位位置を検出している。本実施例では、壁スイッチ部20が壁スイッチインジケーター22を備えており、LEDの点灯の有無で壁スイッチ21の状態を検知する。
【0058】
制御の流れは第四の実施例とほぼ同一であり、ステップS130,S132にて、スイッチ位置がオンか、スイッチ位置がオフかを判断するときに、壁スイッチインジケーター22の点灯の有無に基づいている点で異なっているにすぎない。
【0059】
(第六の実施例)
上述した第四の実施例と第五の実施例においては、壁スイッチ位置認識部50で壁スイッチの変位位置を検出している。本実施例では、被制御機器10の動作状況に基づいて壁スイッチ21の駆動の誤作動を検出する。このため、図2に示すフローチャートにおいて、破線で示した分岐処理であるステップS140,S142を実施する。また、図1に示すブロック図において説明した被制御機器動作認識部60を備える。被制御機器動作認識部60の被制御機器動作認識センサー61は、被制御機器10が換気扇であることを前提とすると、風量センサーであったり振動センサーを備えている。
【0060】
制御の流れは第四の実施例とほぼ同一であり、ステップS130,S132にて、スイッチ位置がオンか、スイッチ位置がオフかを判断する代わりに、ステップS140,S142にて、被制御機器10である換気扇がオンとなっているか、オフとなっているかを判断する。
二酸化炭素濃度が閾値よりも大きくなって被制御機器10である換気扇のスイッチをオンにさせたことにより、二酸化炭素濃度が閾値よりも下がってきたとする。ステップS102~S114へ到達する制御は、上述した制御と同じであるので省略する。
【0061】
ステップS114にて5分タイマーを起動し、ステップS116にて二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているか判断する。二酸化炭素濃度が400ppm程度で安定しているときというのは、壁スイッチ21をオフにして停止させたはずの換気扇が、実際には稼働し続けていることが予測される。
そこで、ステップS140にて、被制御機器10である換気扇が動作しているか判断する。具体的には制御部31は無線送信によって被制御機器動作認識部60と交信し、被制御機器動作認識センサー61の認識結果である非制御機器の動作状況(動作中か、停止中か)を取得する。
【0062】
被制御機器動作認識センサー61が風量センサーであるとすれば、換気扇が動作していることで相応の風量を検知するし、被制御機器動作認識センサー61が振動センサーであるとすれば、換気扇が動作していることでファンの回転に起因する振動が発生するため相応の振動を検知する。これらの風量または振動が静止時のものよりも大きいことで動作しているか停止しているかを認識できる。
【0063】
そして、動作中であることが分かれば、制御部31は、ステップS118にて、壁スイッチ21をオフにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオフに維持させ、制御はステップS106へと戻る。
本来は、二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフEへと続く所、2回目にオフにさせることで二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフFへと続き、換気扇を停止しそこねることが無くなる。
【0064】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオフにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオンのままとなっていたときに、被制御機器動作認識部60の認識結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS108~S118,S140の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、被制御機器動作認識部60が被制御機器の動作の状況を認識し、誤作動検出部が被制御機器動作認識部60の認識結果に基づいて壁スイッチ21の駆動の誤作動を検出している。
【0065】
次に、二酸化炭素濃度が閾値よりも下回って被制御機器10である換気扇のスイッチをオフにさせたことにより、二酸化炭素濃度が閾値よりも上がってきたとする。ステップS102~S108,S120~S124へ到達する制御は、上述した制御と同じであるので省略する。
ステップS124にて10分タイマーを起動し、ステップS126にて二酸化炭素濃度が増え続けている判断する。S126にて二酸化炭素濃度が増え続けているか判断する。壁スイッチ21をオンにさせた後は、図3のグラフBに示すように、二酸化炭素濃度は徐々に下がっていくことが予想されるが、二酸化炭素濃度がグラフAからグラフBへと続かずに増え続けるときというのは、壁スイッチ21をオンにして作動させたはずの換気扇が、実際には作動していないことが予測される。
【0066】
このため、制御部31は、ステップS142にて、被制御機器10である換気扇が動作しているか判断する。具体的には制御部31は無線送信によって被制御機器動作認識部60と交信し、被制御機器動作認識センサー61の認識結果である非制御機器の動作状況(動作中か、停止中か)を取得する。そして、停止中であることが分かれば、制御部31は、ステップS128にて、壁スイッチ21をオンにさせるための制御信号を駆動部34に送信し、壁スイッチ21の状態をオンに維持させ、制御はステップS106へと戻る。
【0067】
本来は、二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフEへと続く所、2回目にオンにさせることで二酸化炭素濃度は図4のグラフDからグラフFへと続き、換気扇を動作させそこねることが無くなる。
【0068】
この現象は、制御部31が駆動部34に制御信号を送信して壁スイッチ21の状態をオンにさせたが、実際には駆動に失敗しており、壁スイッチ21の状態がオフのままとなっていたときに、被制御機器動作認識部60の認識結果に基づいて、スイッチの駆動の誤作動を検出したことに相当する。従って、ステップS108,S120~S128,S142の処理によって誤作動検出部を構成しつつ、被制御機器動作認識部60が被制御機器の動作の状況を認識し、誤作動検出部が被制御機器動作認識部60の認識結果に基づいて壁スイッチ21の駆動の誤作動を検出している。
【0069】
なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【符号の説明】
【0070】
10…被制御機器、
20…壁スイッチ部、
21…壁スイッチ、
22…壁スイッチインジケーター、
30…スイッチ制御部、
31…制御部、
32…アンテナ、
33…無線送受信部、
34…駆動部、
35…アーム部、
36…アーム位置認識部、
40…センサー測定器、
41…センサー部、
42…メイン制御部、
43…無線送受信部、
44…アンテナ、
45…表示部、
50…壁スイッチ位置認識部、
51…画像認識部、
52…制御部、
53…無線送受信部、
54…アンテナ、
60…被制御機器動作認識部、
61…被制御機器動作認識センサー、
62…制御部、
63…無線送受信部、
64…アンテナ。
図1
図2
図3
図4
図5