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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063787
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】鍵保管装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 19/00 20060101AFI20230428BHJP
【FI】
E05B19/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021173800
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】501176059
【氏名又は名称】株式会社ガードロック
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【弁理士】
【氏名又は名称】沖中 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】南 完治
(57)【要約】
【課題】鍵収納体から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体に戻し忘れたり、紛失したりするという問題をなくし、かつ、リール式のキーホルダから索条体を引き出す際の操作性の良好な鍵保管装置を提供すること。
【解決手段】戸体Dを施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体4に、リール式のキーホルダ5のキーホルダ本体51を、キーホルダ本体51の面と平行に設けた軸52を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体51の中心位置に設けた回転軸54を介して回転可能に設ける。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸体を施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体を備えた鍵保管装置において、前記鍵収納体に、リール式のキーホルダのキーホルダ本体を、キーホルダ本体の面と平行に設けた軸を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体の中心位置に設けた回転軸を介して回転可能に設けるようにしてなることを特徴とする鍵保管装置。
【請求項2】
前記鍵収納体が、鍵収納体の本体と、施錠機構によって施錠可能な蓋体と、鍵収納体の本体に形成した、リール式のキーホルダの索条体の先端に設けた鍵用リング部材を係止する棒状部材とを備えてなり、かつ、蓋体が閉じることによって鍵用リング部材が棒状部材から抜け出ることを阻止するようにしてなることを特徴とする請求項1に記載の鍵保管装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、戸体を施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体を、取付部材を介して取り付けるようにした鍵保管装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、空室の賃貸物件においては、その管理者が賃貸物件の出入口の戸体を施錠・開錠する鍵を保管し、賃貸物件の内覧を行う場合は、管理者が立ち会って行うようにしていた。
【0003】
しかしながら、賃貸物件の内覧を行うために鍵を保管場所から持ち出しているときは、保管場所に鍵がないため、他に内覧希望者があっても同じ賃貸物件の内覧を行うことが困難になる場合が生じるという問題があった。
【0004】
また、管理者が鍵を所定の保管場所に保管する方式は、複数の者、例えば、複数の工事業者が鍵に個別にアクセスできないという問題があった。
【0005】
これらの問題に対処するため、戸体を施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体を、建物や戸体に取付部材を介して取り付けるようにした鍵保管装置が提案され、実用化されている(例えば、特許文献1~3参照。)。
【0006】
ところで、従来の多くの鍵保管装置は、鍵収納体に戸体を施錠・開錠する鍵を単に収納する構造であるため、鍵収納体から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体に戻し忘れたり、紛失したりするという問題があった。
【0007】
また、この問題に対処するため、リール式のキーホルダを用いた鍵保管装置が提案されている(特許文献4参照。)が、この鍵保管装置は、鍵収納体内にリール式のキーホルダを固定配置しているため、リール式のキーホルダから索条体を引き出す際の操作性が悪いという問題があった。
【0008】
なお、この種の鍵保管装置の鍵収納体自体の施錠機構には、特許文献1に開示された鍵保管装置に用いられているダイヤル錠や、特許文献2に開示された鍵保管装置に用いられている鍵を使用する施錠機構のほか、特許文献3~4に開示された鍵保管装置に用いられている携帯端末を使用する電子施錠機構が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実用新案登録第3138550号公報
【特許文献2】特開2004-11145号公報
【特許文献3】特表2017-502185号公報
【特許文献4】特開2018-71111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記鍵保管装置の有する問題点に鑑み、鍵収納体から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体に戻し忘れたり、紛失したりするという問題をなくし、かつ、リール式のキーホルダから索条体を引き出す際の操作性を良好にした鍵保管装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の鍵保管装置は、戸体を施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体を備えた鍵保管装置において、前記鍵収納体に、リール式のキーホルダのキーホルダ本体を、キーホルダ本体の面と平行に設けた軸を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体の中心位置に設けた回転軸を介して回転可能に設けるようにしてなることを特徴とする。
【0012】
この場合において、前記鍵収納体が、鍵収納体の本体と、施錠機構によって施錠可能な蓋体と、鍵収納体の本体に形成した、リール式のキーホルダの索条体の先端に設けた鍵用リング部材を係止する棒状部材とを備えてなり、かつ、蓋体が閉じることによって鍵用リング部材が棒状部材から抜け出ることを阻止するようにしてなるようにすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の鍵保管装置によれば、鍵収納体に、リール式のキーホルダのキーホルダ本体を、キーホルダ本体の面と平行に設けた軸を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体の中心位置に設けた回転軸を介して回転可能に設けるようにすることにより、鍵収納体から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体に戻し忘れたり、紛失したりするという問題をなくし、かつ、リール式のキーホルダから索条体を引き出す際の操作性を良好にすることができる。
【0014】
また、鍵収納体が、鍵収納体の本体と、施錠機構によって施錠可能な蓋体と、鍵収納体の本体に形成した、リール式のキーホルダの索条体の先端に設けた鍵用リング部材を係止する棒状部材とを備えてなり、かつ、蓋体が閉じることによって鍵用リング部材が棒状部材から抜け出ることを阻止するようにしてなるようにすることにより、リール式のキーホルダの索条体の不正な引き出しを防止することができ、鍵収納体を、閉鎖型とするほか、開放型の簡易な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の鍵保管装置の第1実施例を示し、(a1)は鍵保管装置を戸体に取り付けるときの状態を示す斜視図、(a2)は同平面図、(b1)は鍵保管装置を戸体に取り付けた状態を示す斜視図、(b2)は同平面断面図である。
図2】同鍵保管装置の取付部材の第1の接続部を取り付けた鍵収納体を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は斜視図である。
図3】同鍵保管装置の取付部材を示し、(a1)は第1の接続部の平面図、(a2)は同正面図、(a3)は同斜視図、(b1)は第2の接続部及び第3の接続部の平面図、(b2)は同正面図、(b3)は側面図、(b4)は同斜視図である。
図4】同鍵保管装置の鍵収納体の蓋体を開放した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面断面図、(c)は斜視図である。
図5】同鍵保管装置のリール式のキーホルダを示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図、(e)は斜視図である。
図6】同鍵保管装置のリール式のキーホルダの動作説明図で、(a)は正面図、(b)は側面断面図、(c)は斜視図である。
図7】同鍵保管装置のリール式のキーホルダの変形例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図、(e)は斜視図である。
図8】本発明の鍵保管装置の第2実施例の鍵収納体を示し、(a)は扉体を透視した正面図、(b)は扉体を閉じた状態の側面図、(c)は扉体を開いた状態の側面図である。
図9】同鍵保管装置のリール式のキーホルダの動作説明図で、(a1)は正面図、(a2)は(a1)のA-A’断面図、(a3)は(a1)のB-B’断面図、(b1)は側面図、(b2)は(b1)の施錠機構の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の鍵保管装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1図6に、本発明の鍵保管装置の第1実施例を示す。
この鍵保管装置は、戸体Dを施錠・開錠する鍵(図示省略)を収納する鍵収納体4を、取付部材Lを介して取り付けるようにしたもので、鍵収納体4に、リール式のキーホルダ5のキーホルダ本体51を、キーホルダ本体51の面と平行に設けた軸52を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体51の中心位置に設けた回転軸54を介して回転可能に設けるようにしたものである。
【0018】
この場合において、取付部材Lは、鍵収納体4に取り付け、戸体Dの外側面に配置される第1の接続部1と、戸体Dと戸枠Fの隙間に配置される第2の接続部2と、戸体Dの内側面に配置される第3の接続部3とからなり、第1の接続部1、第2の接続部2及び第3の接続部3が板状部材で構成されるとともに、第1の接続部1の端部に長孔11を形成し、第2の接続部2に、第2の接続部2が戸体Dと戸枠Fの隙間に配置されたときに、両端部21aが戸体Dの外面側に露出し、中間接続部21bが戸体Dと戸枠Fの隙間又は戸体Dの内面側に位置するコ字状の切り溝21を形成し、戸体Dが閉鎖された状態で、第1の接続部1の長孔11に、第2の接続部2の切り溝21によって規定される戸体Dの内面側に向けて延出する突出片22が挿通、係合することにより、第1の接続部1、第2の接続部2及び第3の接続部3が分離しないようにしている。
【0019】
ここで、戸体Dの形態によって、戸枠Fは、両開き扉や親子扉の相手方の戸体を含むものである(以下の他の実施例においても同じ。)。
【0020】
第1の接続部1、第2の接続部2及び第3の接続部3を構成する板状部材には、例えば、厚さ1mm程度のステンレススチール製等の板材を用いることができ、これにより、不正操作に対する安全性の高い取付構造を提供することができる。
【0021】
鍵収納体4に取り付けられる第1の接続部1は、不正操作されないように、例えば、鍵収納体4の本体41の裏面に、本体41の内部からビスにより固定することで、蓋体42を開かなければ取り外せないようにする。
【0022】
第1の接続部1に形成する長孔11は、本実施例においては、第1の接続部1の両端部に形成するようにしている。
これにより、左開き、右開きのいずれの戸体Dにも用いることができる。
なお、長孔11を、第1の接続部1の一端部のみに形成するようにしてもよく、この場合は、第1の接続部1の鍵収納体4の本体41の裏面への取付方向を変更することで、左開き、右開きのいずれの戸体Dにも用いることができるようにすることができる。
【0023】
第1の接続部1の戸体Dに接する側には、第1の接続部1を介して鍵収納体4を戸体Dに付着するための付着手段12を設けるようにする。
この付着手段12は、取付部材L及び鍵収納体4の設置と撤去に手数を要さず、取付部材L及び鍵収納体4を撤去した場合に、戸体Dに傷跡を残さない、戸体Dの材質等に応じたものを用いるようにし、具体的には、例えば、マグネットシート等の磁石部材、接着シート、粘着シートを用いることができる。
【0024】
第2の接続部2及び第3の接続部3は、一体の板状部材で、略L字状をなすように構成するようにしている。
【0025】
第3の接続部3の戸体Dに接する側には、第3の接続部3を戸体Dに付着するための付着手段31を設けるようにする。
この付着手段31は、取付部材L及び鍵収納体4の設置と撤去に手数を要さず、取付部材L及び鍵収納体4を撤去した場合に、戸体Dに傷跡を残さない、戸体Dの材質等に応じたものを用いるようにし、具体的には、例えば、マグネットシート等の磁石部材、接着シート、粘着シートを用いることができる。
【0026】
鍵収納体4は、本体41、蓋体42、鍵収納体4自体(蓋体42)の施錠機構(起動ボタン43)を備えるようにしている。
【0027】
鍵収納体4自体(蓋体42)の施錠機構は、本実施例においては、携帯端末を使用した電子施錠機構を採用している。
この携帯端末を使用した電子施錠機構は、特定の条件(例えば、日時。)の下に認証信号を発信することができる認証用アプリケーションプログラムをインストールした携帯端末を鍵収納体4の近くに配置した状態で、起動ボタン43を操作するとともに、携帯端末の認証用アプリケーションプログラムを実行することにより、携帯端末から認証信号を無線通信により発信し、この認証信号を受信した鍵収納体4に備えられた制御装置は、蓋体42の施錠機構を開錠し、蓋体42を開放することで、鍵収納体4内に収納されている鍵を使用できるようにし、蓋体42を閉鎖することで、蓋体42の施錠機構が自動的に施錠されるようにしている。
鍵収納体4には、制御装置及びそのための電源(電池)を備えるとともに、電源の消失(電池切れ)時に外部電源を接続するための接点やコネクタを設けることができる。
なお、鍵収納体4自体の施錠機構は、本実施例で用いている携帯端末を使用する電子施錠機構のほか、従来汎用されている施錠機構、具体的には、ダイヤル錠や鍵を使用する施錠機構を用いることができる。
【0028】
鍵収納体4の本体41の内部には、戸体Dを施錠・開錠する鍵を取り付けるためのリール式のキーホルダ5を設けるようにする。
リール式のキーホルダ5は、戸体Dを施錠・開錠する鍵を、鍵収納体4の本体41の内部に収納したり、本体41の内部からワイヤ等からなる索条体55を介して引き出したりすることができるようにするものである。
このリール式のキーホルダ5は、キーホルダ本体51を、鍵収納体4の本体41の内面に形成したブラケット44に水平方向(キーホルダ本体51の面と平行)の軸52を介して揺動可能に取り付けた取付プレート53に、キーホルダ本体51の中心位置で、回転軸となるビス54によって回転自在に取り付けるようにしている。
これにより、索条体55を引き出す際に、キーホルダ本体51の面(リールの回転面)と引き出される索条体55が含まれる面とを一致させるとともに、キーホルダ本体51の索条体55を引き出す位置を、索条体55を引き出す方向に指向させることができ、併せて、鍵収納体4の本体41の外側に出るようにすることで、ストレスを感じずに索条体55を引き出すことできる。
【0029】
なお、本実施例において、取付プレート53の軸52を取り付ける位置は、キーホルダ本体51の上方位置としているが、図7に示す変形例のように、キーホルダ本体51の背面位置とすることもできる。
【0030】
この鍵保管装置は、鍵収納体4に、リール式のキーホルダ5のキーホルダ本体51を、キーホルダ本体51の面と平行に設けた軸52を介して揺動可能に、かつ、キーホルダ本体51の中心位置に設けた回転軸となるビス54を介してキーホルダ本体51を回転可能
に設けるようにすることにより、鍵収納体4から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体4に戻し忘れたり、紛失したりするという問題をなくし、かつ、リール式のキーホルダ5から索条体55を引き出す際の操作性を良好にすることができる。
【0031】
また、第1の接続部1の端部に形成した長孔11に、第2の接続部2の切り溝21によって規定される戸体Dの内面側に向けて延出する突出片22が挿通された状態で、鍵収納体4を戸体Dに取付部材Lを介して取り付けるようにする。
これにより戸体Dが閉鎖された状態で、第1の接続部1の長孔11に、第2の接続部2の切り溝21によって規定される戸体Dの内面側に向けて延出する突出片22が挿通、係合することにより、第1の接続部1、第2の接続部2及び第3の接続部3が分離しないようにすることができる。
また、第1の接続部1と第2の接続部2の係合状態は、揺動可能な状態で、かつ、第1の接続部1と第3の接続部3との間隔は、第1の接続部1の第2の接続部2に対する係合位置が第2の接続部2の切り溝21が形成された範囲で自由に移動できるため、戸体Dの厚さに制約がなく、鍵収納体4を戸体Dの任意の高さ位置に、手数を要することなく取り付けることができる。
また、取付部材Lは、付着手段12、31によって、戸体Dに付着されるため、取付部材L及び鍵収納体4の設置と撤去に手数を要さず、取付部材L及び鍵収納体4を撤去した場合に、戸体Dに傷跡を残さないようにすることができる。
【0032】
図8図9に、本発明の鍵保管装置の第2実施例を示す。
この鍵保管装置は、戸体Dを施錠・開錠する鍵K1を収納する鍵収納体4が、プレート形状の鍵収納体4の本体41と、鍵K2を使用する施錠機構45によって施錠可能な蓋体42と、鍵収納体4の本体41に形成した、リール式のキーホルダ5のワイヤ等からなる索条体55の先端に設けた鍵用リング部材56を係止する棒状部材46とを備えてなり、かつ、蓋体42が閉じることによって鍵用リング部材56が棒状部材46から抜け出ることを阻止するようにしてなるようにしている。
【0033】
ここで、施錠機構45は、鍵K2により施錠することにより、棒状部材46と一体化することで、蓋体42を開放できないようにし、併せて、鍵用リング部材56が棒状部材46から抜け出ることを阻止するようにしている。
【0034】
また、鍵収納体4の本体41には、棒状部材46の下方に、蓋体42が閉じたときに先端が蓋体42に形成した透孔42aに挿通される2本の棒状部材47を形成することで、蓋体42が閉じられた状態において、鍵用リング部材56に取り付けた鍵K1が不正に操作されることを防止するようにしている。
【0035】
鍵収納体4の本体41の戸体Dに接する側には、鍵収納体4を戸体Dに付着するための付着手段48を設けるようにする。
この付着手段48は、取付部材(図示省略)及び鍵収納体4の設置と撤去に手数を要さず、取付部材及び鍵収納体4を撤去した場合に、戸体Dに傷跡を残さない、戸体Dの材質等に応じたものを用いるようにし、具体的には、例えば、マグネットシート等の磁石部材、接着シート、粘着シートを用いることができる。
【0036】
この鍵保管装置は、リール式のキーホルダ5の索条体55の不正な引き出しを防止することができ、鍵収納体4の本体41を、本実施例のように、プレート形状とすることで、鍵収納体4を開放型の簡易な構造とすることができる。
【0037】
なお、本実施例の鍵保管装置のその他の構成及び作用は、第1実施例の鍵保管装置と同様である。
【0038】
以上、本発明の鍵保管装置について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、取付部材に、戸体の形態等に合わせて、例えば、特許文献1~2に開示された鍵保管装置の取付部材等の従来公知の取付部材を適用するようにしたり、鍵保管装置の鍵収納体自体の施錠機構に、電子施錠機構や鍵を使用する施錠機構のほか、特許文献1に開示された鍵保管装置に用いられているダイヤル錠を用いる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の鍵保管装置は、鍵収納体から取り出した戸体を施錠・開錠する鍵を、鍵収納体に戻し忘れたり、紛失したりするという問題をなくし、かつ、リール式のキーホルダから索条体を引き出す際の操作性を良好にできることから、空室の賃貸物件のほか、民泊物件や大企業の資料室等の入室制限が必要な部屋等において、戸体を施錠・開錠する鍵を収納する鍵収納体を、戸体に取付部材を介して取り付ける用途に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0040】
D 戸体
F 戸枠
K1 鍵
K2 鍵
L 取付部材
1 第1の接続部
11 長孔
12 付着手段
2 第2の接続部
21 切り溝
22 突出片
3 第3の接続部
31 付着手段
4 鍵収納体
41 本体
42 蓋体
42a 透孔
43 起動ボタン
44 ブラケット
45 施錠機構
46 棒状部材
47 棒状部材
48 付着手段
5 リール式のキーホルダ
51 キーホルダ本体
52 軸
53 取付プレート
54 回転軸(ビス)
55 索条体(ワイヤ)
56 鍵用リング部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9