IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ドギーマンハヤシ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ペット用玩具 図1
  • 特開-ペット用玩具 図2
  • 特開-ペット用玩具 図3
  • 特開-ペット用玩具 図4
  • 特開-ペット用玩具 図5
  • 特開-ペット用玩具 図6
  • 特開-ペット用玩具 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006379
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】ペット用玩具
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
A01K15/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021108951
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】木下 太貴
(57)【要約】
【課題】ユーザがペットと遊びつつ、ペットの遊んでいる様子をユーザ目線で撮影することができるペット用玩具を提供する。
【解決手段】 把持部、及び、前記把持部の上方に支持孔を有する棒状の本体と、前記支持孔に回動自在に支持にされた基部を有する操作部と、前記基部に設けられ、遊具を着脱自在に取り付ける遊具装着部と、前記本体に回動自在に取り付けられ、携帯情報端末を保持する端末保持部と、を具備し、ユーザによる前記操作部の操作に応じて、前記遊具装着部に取り付けられた遊具が動くこと、を特徴とするペット用玩具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部、及び、前記把持部の上方に支持孔を有する棒状の本体と、
前記支持孔に回動自在に支持された基部を有する操作部と、
前記基部に設けられ、遊具を着脱自在に取り付ける遊具装着部と、
前記本体に回動自在に取り付けられ、携帯情報端末を保持する端末保持部と、を具備し、
ユーザによる前記操作部の操作に応じて、前記遊具装着部に取り付けられた遊具が動くこと、
を特徴とするペット用玩具。
【請求項2】
前記本体が、前記操作部の下方に、前記ユーザの指を挿入するための指孔を有すること、
を特徴とする請求項1に記載のペット用玩具。
【請求項3】
前記遊具装着部が、前記遊具の柄を受け入れる凹部であること、
を特徴とする請求項2に記載のペット用玩具。
【請求項4】
前記把持部が、凹凸を有する表面を含むこと、
を特徴とする請求項2に記載のペット用玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットと遊びながらペットを撮影することのできるペット用玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(特開2018-78845号公報)は、グリップ部と、グリップ部の先端に連結され、ペットを誘導する誘導体として作用する紐体と、を有するペット用玩具を開示している。
【0003】
また、特許文献2(特開2020-174647号公報)は、台座を含み、台座の頂端には頂ブロックが回転できるように設置され、台座の中には主チャンバが設置され、主チャンバの中には猫じゃらしが回転できるように設置され、主チャンバの中には猫じゃらしを収納できる収納装置が設置され、主チャンバ15の中には猫じゃらしを揺らせる揺れ装置が設置される猫用玩具を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-78845号公報
【特許文献2】特開2020-174647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1におけるペット用玩具を利用する場合、ユーザは、片方の手でペット用玩具を操作してペットと遊びつつ、もう片方の手でペットを撮影する。しかし、ペットとの遊びに夢中になってカメラやスマートフォンを落としたり、手ぶれなどの操作ミスをしたりする可能性があり、ペットと遊びつつ安定して撮影することに課題がある。
【0006】
特許文献2では、猫用玩具がペットの相手をするので、ユーザがペットを撮影することに支障はない。しかし、ユーザは、ペットが猫用玩具で遊んでいる様子を第三者目線で撮影しているにすぎず、ペットがユーザと遊んでいる様子をユーザ目線で撮影するものではない。
このように、従来のペット用玩具にはなお課題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ユーザがペットと遊びつつ、ペットの遊んでいる様子をユーザ目線で撮影することを可能とするペット用玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決すべく、本発明は、
把持部、及び、前記把持部の上方に支持孔を有する棒状の本体と、
前記支持孔に回動自在に支持された基部を有する操作部と、
前記基部に設けられ、遊具を着脱自在に取り付ける遊具装着部と、
前記本体に回動自在に取り付けられ、携帯情報端末を保持する端末保持部と、を具備し、
ユーザによる前記操作部の操作に応じて、前記遊具装着部に取り付けられた遊具が動くこと、
を特徴とするペット用玩具、を提供する。
【0009】
上記の本発明のペット用玩具においては、前記本体が、前記操作部の下方に、前記ユーザの指を挿入するための指孔を有すること、が好ましい。
【0010】
また、上記の本発明のペット用玩具においては、前記遊具装着部が、前記遊具の柄を受け入れる凹部であること、が好ましい。
【0011】
また、上記の本発明のペット用玩具においては、前記把持部が、凹凸を有する表面を含むこと、が好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザがペットと遊びつつ、ペットの遊んでいる様子をユーザ目線で撮影することを可能とするペット用玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るペット用玩具1の斜視図である。
図2】ペット用玩具1の正面図、背面図、左側面図及び上面図である。
図3】ペット用玩具1の分解斜視図である。
図4】操作部20の前方斜視図、後方斜視図、背面図及びD-D線断面図である。
図5】遊具Tの非装着時及び装着時における遊具装着部30の概略図である。
図6】操作部20の上下及び左右の可動域を示すA-B部分及びC-C線拡大断面図である。
図7】ペット用玩具1の使用態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下において、本発明に係るペット用玩具の代表的な実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0015】
説明の便宜上、次のように座標軸を定める。すなわち、鉛直方向にZ軸を定め、ペット用玩具1の本体10をZ軸に沿って配置することとする。そして、操作部20及び端末保持部40がユーザ側を向くように本体10を配置し、操作部20及び端末保持部40が向く方向をX軸と定める。したがって、ユーザは、操作部20及び端末保持部40と向き合うことになる。そして、Y軸を、X軸及びZ軸に直交する方向に定める。なお、Z軸方向を上下方向と、X軸方向を前後方向と、Y軸方向を左右方向と、それぞれ言うことがある。
【0016】
ペット用玩具1は、ペットPと遊びながら、その様子を撮影するための携帯情報端末を安定的に保持することのできる道具である(図7参照)。本実施形態では、遊び相手となるペットPとして特に猫を想定しているが、これに限られない。例えば図3に示すように、ペット用玩具1は、本体10、操作部20、遊具装着部30及び端末保持部40を具備する。
【0017】
本体10は、略棒状であり、例えばABS樹脂などの樹脂材料による一体成型品である。図3に示すように、本体10は、把持部11を有するとともに、及び、把持部11の上方に支持孔12を有する。
【0018】
把持部11は、ユーザHが把持する部位であり、本体10の下方に設けられる。把持部11は、例えばシボ加工を施されて凹凸形状を有する表面13を有する(図7参照)。かかる表面13は滑り止めとして機能する。
【0019】
支持孔12は、前後方向に開口し、操作部20の基部21を回動自在に支持する(図6(A),(B)参照)。また、支持孔12は、後面側から操作部20の基部21に遊具Tの柄を挿入することを許容する。
【0020】
本体10は、操作部20の下方に、ユーザHの指(例えば人差し指)を矢印Yの方向に挿入するための指孔14を有する。図7に示すように、ユーザHは、指孔14に指を挿入することで、操作部20の操作時に意図せず本体10の把持を緩めても、本体10を落下させることなく、安定して本体10を保持できる。
【0021】
図3に示すように、本体10は、操作部20の上方に、端末保持部40を取り付けるための取付部15を有する。取付部15は、本体10から前方に突出し、略球状をなしている。取付部15が略球状であることで、ユーザHは、端末保持部40を、所望の方向に向けた状態で取付部15に固定することができる(例えば図2(A)参照)。
【0022】
次いで操作部20の説明に移る。
操作部20は、ユーザHによって操作される部材であって、本体10の支持孔12に回動自在に支持にされている(図6(A),(B)及び図7参照)。図4(A)~(D)に示すように、操作部20は、球状の基部21、基部21から延びるレバー22、及び、基部21の後方側に形成された凹部23を備える。基部21及びレバー22は樹脂による一体成型品として作製されてよい。
【0023】
基部21は、支持孔12に回動自在に支持される。
レバー22はユーザによって操作される部位であり、その先端はユーザHの指(例えば親指)と接触する(図7参照)。したがって、レバー22の先端には滑り止め24が取り付けられている。滑り止め24は、例えばThrmoplastic Rubber(TPR)などの樹脂材料から作製されてよい。
【0024】
凹部23には遊具装着部30が嵌入される。遊具装着部30は、猫じゃらし等の遊具Tを着脱自在に取り付ける部材である。例えば、遊具装着部30は、遊具Tの柄を受け入れる穴であり、ペット用玩具1を後方から見たときに、支持孔12から露出する(図2(B)参照)。したがって、遊具装着部30に装着された遊具Tは、ユーザHによる操作部20の回動操作に応じて、遊具装着部30とともに回動する(図7参照)。遊具装着部30は、TPRなどの樹脂材料から作製されてよい。
【0025】
例えば図4(B),(D)に示すように、遊具装着部30は、全体として筒状を呈し、内面から突出する複数のリブ31を有している。これらのリブ31は、概ね遊具装着部30の軸ないし中心Qに向かって延びている(図5(A)参照)。
【0026】
より具体的には、図5(A)に示すように、各リブ31は、遊具装着部30の中心Qに向かう方向から角度γだけずれた方向に延びている。図5(B)に示すように、リブ31は、遊具Tの柄を受け入れたとき、遊具Tによって外側に押し付けられる。このとき各リブ31は元の状態に戻ろうとする復元力を生じ、逆に遊具Tを押圧する。それにより、所定の範囲の外径を有する遊具Tを操作部20に嵌入することが可能となる。
【0027】
一例として、角度γとしては、遊具Tの着脱の容易性及び受け入れ可能な柄の範囲を広げる観点から、15°≦γ≦25°であることが好ましい。
【0028】
図4(D)に示すように、各リブ31は、入口部分(後方側の端部)において外側に角度δだけ切り欠かれている。遊具Tの挿入の容易性の観点から、切欠きの角度δとしては40°~50°が好ましい。
【0029】
したがって、図6(A),(B)に示すように、操作部20及び遊具装着部30は、ユーザ操作に応じて、基部21を中心として所定の角度範囲α,β内で上下及び左右方向に回動する。一例として、左右方向の可動範囲αは約60°~80°、上下方向の可動範囲βは約60°~80°が好ましい。
【0030】
次いで端末保持部40の説明に移る。
図7に示すように、端末保持部40は、例えばスマートフォンなどの撮像機能付きの携帯情報端末Sを保持する部材であり、取付部15を介して本体10に取り付けられる。図3に示すように、端末保持部40は、携帯情報端末Sを固定するための固定パーツ41、及び、固定パーツ41を本体10の取付部15に取り付けるためのキャップ42を含む。
【0031】
より具体的には、固定パーツ41は、携帯情報端末Sを挟持する一対のアーム43,44、アーム43,44の間を繋ぐ接続部45、及び、接続部45から本体10に向けて突出するネジ46を含む。アーム43,44の間の距離Lは、携帯情報端末Sの寸法に応じて調節可能である(図2(D)参照)。ネジ46は、キャップ42の内面に形成されたネジ溝と係合し、これにより端末保持部40を本体10の取付部15に固定する。
【0032】
上述のとおり取付部15は球状であるから、端末保持部40は本体10に対して一定の角度範囲で固定することができる(図2(A)及び図7参照)。したがって、ユーザHは、所望の方向に携帯情報端末Sのカメラを向けることができる。
【0033】
次いで、ペット用玩具1の使用方法を説明する。ただし、必ずしも以下の手順でペット用玩具1を使用する必要はない。
【0034】
ユーザHは、まず端末保持部40に携帯情報端末Sを取り付ける。併せて、遊具装着部30に遊具Tを装着する。例えば遊具Tが猫じゃらしである場合には猫じゃらしの柄を遊具装着部30に挿入する。
【0035】
次いで、ユーザHは、把持部11を把持し、例えば人差し指を指孔14に挿入するとともに、携帯情報端末Sのカメラが所望の方向を向くように、端末保持部40の向きを調整する。そして、ユーザHは、携帯情報端末SのカメラでペットPの撮影を開始し、併せて操作部20を例えば親指で操作する。
【0036】
操作部20の操作に応じて、遊具装着部30に装着された遊具Tが動いて、ペットPが遊具Tにじゃれつく。このようにして、ユーザHはペットPと遊ぶことができる。
【0037】
このとき、携帯情報端末Sのカメラは、ペットPと遊んでいるユーザHの目線と同じ目線でペットPを捉えている。したがって、ユーザHは、ペットPと遊んでいるユーザHの目線から見たペットの様子を撮影することができる。
【0038】
このとき、携帯情報端末Sはペット用玩具1に固定されているので、撮影に際して、ユーザHは、遊具Tの操作に起因する手振れや意図しないペットPのフレームアウトを抑制し、良質なペット画像を安定的に撮影することができる。
【0039】
本体10の把持部11には凹凸形状(シボ加工)が施されているので、本体10を把持しているユーザHの手が滑りにくい。また、ユーザHは、指孔14に例えば人差し指を通すことで、例えば遊具Tの操作に夢中になったときでも、ペット用玩具1を落下させる心配がない。
【0040】
以上の、本発明の一実施形態に係るペット用玩具の具体的な態様について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更に係るものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1 ペット用玩具
10 本体
11 把持部
12 支持孔
20 操作部
21 基部
30 遊具装着部
40 端末保持部
P ペット
S 携帯情報端末
T 遊具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7